JP2016033127A - 農園芸用薬剤 - Google Patents

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JP2016033127A JP2015109061A JP2015109061A JP2016033127A JP 2016033127 A JP2016033127 A JP 2016033127A JP 2015109061 A JP2015109061 A JP 2015109061A JP 2015109061 A JP2015109061 A JP 2015109061A JP 2016033127 A JP2016033127 A JP 2016033127A
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草野 信之
Nobuyuki Kusano
信之 草野
泰司 三宅
Taiji Miyake
泰司 三宅
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Abstract

【課題】植物病害に対して高い防除効果を示し、薬害を低く抑えることができる農園芸用薬剤の提供。
【解決手段】式(I)で示されるアゾール誘導体を有効成分として含有する農園芸用薬剤。
Figure 2016033127

(R1はアルキル基;R2はアルキル基等;YはH、ハロゲン原子又はアルキル基等;nは0〜5の整数;AはNまたはメチン基)
【選択図】なし

Description

本発明は、アゾール誘導体を有効成分として含有する新規な農園芸用薬剤に関する。
従来、農園芸用薬剤の有効成分として多数のアゾリルメチルシクロペンタノール誘導体が開発されてきており、例えば、2−(ハロゲン化炭化水素置換)−5−ベンジル−1−アゾリルメチルシクロペンタノール誘導体、および2−(炭化水素置換)−5−ベンジリデン−1−アゾリルメチルシクロペンタノール誘導体が開発されている。
国際公開WO2012/169516号(2012年12月13日公開) 特開平2−237979号公報(1990年9月20日公開)
従来、人畜に対する毒性が低く取扱い安全性に優れ、かつ広範な植物病害に対して高い防除効果を示す農園芸用薬剤が求められている。また、植物の健全な生育に対する悪影響を最小限に抑えることができる、すなわち薬害が軽い農園芸用薬剤が求められている。
そこで、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、上記の要望に応える農園園芸用薬剤を提供することにある。
上記課題解決のため、本発明者らが鋭意検討した結果、下記一般式(I)で示されるアゾール誘導体が優れた活性を有するとともに、植物に対する薬害が低減していることを見出し、本発明を完成させるにいたった。
すなわち、本発明は、係る新規知見に基づいてなされたものであり、以下の発明を包含する。
下記一般式(I)で示されるアゾール誘導体を有効成分として含有する農園芸用薬剤。
Figure 2016033127
(一般式(I)中、Rは、C〜Cのアルキル基を示す。
は、C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルケニル基、またはC〜Cのアルキニル基を示す。
Yは、水素原子、ハロゲン原子、C〜Cのアルキル基、C〜Cのハロアルキル基、C〜Cのアルコキシ基またはC〜Cのハロアルコキシ基を表し、nは0〜5の整数を表す。nが2以上のときは、Yはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
Aは、窒素原子またはメチン基を示す。)
また、本発明に係る農園芸用薬剤において、RがC〜Cのアルキル基、C〜Cのアルケニル基またはC〜Cのアルキニル基であることが好ましい。
また、本発明に係る農園芸用薬剤において、RがC〜Cのアルキル基であることが好ましい。
また、本発明に係る農園芸用薬剤において、RはC〜Cのアルキル基であることが好ましい。
また、本発明に係る農園芸用薬剤において、Yはハロゲン原子、C〜Cのハロアルキル基、またはC〜Cのハロアルコキシ基であることが好ましく、ハロゲン原子であることがより好ましい。
また、本発明に係る農園芸用薬剤において、Yは塩素原子またはフッ素原子であり、Aは窒素原子であることが好ましい。
なお、本発明に係る農園芸用薬剤は、種子処理に用いることができる。
また、本発明に係る農園芸用薬剤により処理された種子も本発明の範疇に含まれる。
本発明に係る農園芸用薬剤は、植物に病害を引き起こす多くの菌に対して優れた殺菌作用を有するとともに、植物に対する薬害を低く抑えることができる効果を奏する。
本発明に係る農園芸用薬剤の一実施形態について説明する。
〔1.アゾール誘導体〕
本発明に係る農園芸用薬剤は、有効成分として下記一般式(I)で表されるアゾール誘導体(以下、「アゾール誘導体(I)」と称する)を含有している。
Figure 2016033127
一般式(I)中、Rは、C〜Cのアルキル基を示す。
〜Cのアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、1−メチルプロピル基、2−メチルプロピル基、n−ブチル基、および1,1−ジメチルエチル基等が挙げられる。なかでも、C〜Cのアルキル基が好ましく、C〜Cのアルキル基がより好ましく、メチル基およびエチル基が特に好ましい。
は、C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルケニル基、またはC〜Cのアルキニル基を示す。
におけるC〜Cのアルキル基としては、Rで表される有機基の例示として挙げたアルキル基を挙げることができる。
におけるC〜Cのアルケニル基としては、例えば、エテニル基、プロペン−1−イル基、プロペン−2−イル基、アリル基、および4−メチル−2−ブテニル基等が挙げられる。
におけるC〜Cのアルキニル基としては、例えば、エチニル基、プロパ−2−イン−1−イル等が挙げられる。
としては、なかでも、C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルケニル基またはC〜Cのアルキニル基であることがより好ましく、C〜Cのアルキル基であることが特に好ましい。
Yは、水素原子、ハロゲン原子、C〜Cのアルキル基、C〜Cのハロアルキル基、C〜Cのアルコキシ基またはC〜Cのハロアルコキシ基を示す。
Yにおけるハロゲン原子としては、塩素原子、フッ素原子、臭素原子、およびヨウ素原子を挙げることができ、塩素原子およびフッ素原子が好ましい。
YにおけるC〜Cのアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、1−メチルプロピル基、2−メチルプロピル基、n−ブチル基、および1,1−ジメチルエチル基等が挙げられる。
YにおけるC〜Cのハロアルキル基としては、例えば、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、2−クロロエチル基、1−クロロエチル基、2,2−ジクロロエチル基、1,2−ジクロロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、3−クロロプロピル基、2,3−ジクロロプロピル基、1−クロロ−1−メチルエチル基、2−クロロ−1−メチルエチル基、2−クロロプロピル基、4−クロロブチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、1−フルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、1,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、2,3−ジフルオロプロピル基、1−フルオロ−1−メチルエチル基、2−フルオロ−1−メチルエチル基、2−フルオロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、4−フルオロブチル基、ブロモメチル基、ジブロモメチル基、トリブロモメチル基、2−ブロモエチル基、1−ブロモエチル基、2,2−ジブロモエチル基、1,2−ジブロモエチル基、2,2,2−トリブロモエチル基、3−ブロモプロピル基、2,3−ジブロモプロピル基、1−ブロモ−1−メチルエチル基、2−ブロモ−1−メチルエチル基、2−ブロモプロピル基、4−ブロモブチル基、ヨードメチル基、ジヨードメチル基、2−ヨードエチル基、1−ヨードエチル基、2,2−ジヨードエチル基、1,2−ジヨードエチル基、2,2,2−トリヨードエチル基、3−ヨードプロピル基、2,3−ジヨードプロピル基、1−ヨード−1−メチルエチル基、2−ヨード−1−メチルエチル基、2−ヨードプロピル基、および4−ヨードブチル基等が挙げられる。
YにおけるC〜Cのアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、およびn−プロポキシ基等を挙げることができる。
YにおけるC〜Cのハロアルコキシ基としては、例えば、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエトキシ基、および2,2,2−トリフルオロエトキシ基等を挙げることができる。
Yとしては、なかでも、ハロゲン原子、C〜Cのハロアルキル基、またはC〜Cのハロアルコキシ基が好ましく、ハロゲン原子、C〜Cのハロアルキル基、またはC〜Cのハロアルコキシ基がより好ましく、ハロゲン原子が特に好ましく、塩素原子またはフッ素原子が最も好ましい。nは0〜5の整数を表す。nが2以上のときは、Yはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。Yの結合位置に特に制限はないが、nが1であるときは、ベンジル基の4位の位置に結合していることが好ましい。
Aは、窒素原子またはメチン基を示す。Aとしては、なかでも、窒素原子であることが好ましい。
特に好ましいアゾール誘導体(I)の例としては、下記式(I−1)で示すアゾール誘導体が挙げられる。
Figure 2016033127
一般式(I−1)中、Rは、メチル基またはエチル基である。
は、メチル基またはエチル基である。
は、塩素原子またはフッ素原子である。
なお、一般式(I)中、波線で示される、シクロペンタン環に二重結合で結合している炭素原子とベンゼン環との結合は、二重結合における立体配置に関しE配置およびZ配置を区別していないことを意味している。すなわち、本実施の形態におけるトリアゾール誘導体(I)は、E異性体およびZ異性体の何れであってもよく、さらにはE異性体およびZ異性体の混合物でもあり得る。
また、トリアゾール誘導体(I)には、シクロペンタン環に結合しているヒドロキシ基とシクロペンタン環に結合しているRとがシス型である幾何異性体およびトランス型である幾何異性体が存在し得る。したがって、本実施の形態におけるトリアゾール誘導体(I)は、このような幾何異性体の何れか一方を単独で含むもの、および、各幾何異性体を任意の比率で含むもののいずれをも含むものである。
アゾール誘導体(I)は、酸付加塩および金属錯体の一部として、農園芸用薬剤の有効成分として使用することができる。
アゾール誘導体(I)は、例えば以下に説明する製造方法により製造することができるが、この製造方法に限定されるものではない。
〔2.アゾール誘導体の製造方法〕
アゾール誘導体(I)は、特許文献1に開示されている方法を利用して製造することができる。すなわち、特許文献1においてベンジル化する工程をベンジリデン化する工程に変更すればよい。ベンジリデン化の方法としては、塩基の存在下、ベンジリデン化される化合物(特許文献1における一般式(XXII)で示される化合物)を、置換または無置換のベンズアルデヒドと溶媒中で反応させる方法を挙げることができる。
置換のベンズアルデヒドとしては、Yを置換基として含むベンズアルデヒドが挙げられる。なお、置換のベンズアルデヒドにおけるYは、上記したYと同義である(ただし、水素原子を除く)。より詳細には、アゾール誘導体(I)におけるYと同一の基である。
Yを置換基として含むベンズアルデヒドとしては、クロロベンズアルデヒド、フルオロベンズアルデヒド、ブロモベンズアルデヒド、トリフルオロメトキシベンズアルデヒド、トリフルオロメチルベンズアルデヒドおよびメチルベンズアルデヒド等を挙げることができ、なかでも、p−クロロベンズアルデヒドおよびp−フルオロベンズアルデヒドが好ましい。
反応に用いる塩基としては、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムt−ブトキシドおよびカリウムt−ブトキシド等のアルカリ金属のアルコキシド等、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の金属水素化物、ピリジン、トリエチルアミンおよび4−ジメチルアミノピリジン等の有機塩基、ならびに水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物等を挙げることができる。
反応に用いられる溶媒は特に限定されず、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンおよびクロロベンゼン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランおよびジオキサン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリジノン等のアミド類等、ならびにメタノール、エタノールおよびイソプロパノール等のアルコール類等を挙げることができる。
〔3.農園芸用薬剤〕
(1)植物病害防除効果
アゾール誘導体(I)は、広汎な植物病害に対して防除効果を呈する。そのため、農園芸用薬剤の適用病害の例として以下が挙げられる:ダイズさび病(Phakopsora pachyrhizi, Phakopsora meibomiae)、イネいもち病(Pyricularia grisea)、イネごま葉枯病(Cochliobolus miyabeanus)、イネ白葉枯病(Xanthomonas oryzae)、イネ紋枯病(Rhizoctonia solani)、イネ小黒菌核病(Helminthosporium sigmoideun)、イネばか苗病(Gibberella fujikuroi)、イネ苗立枯病(Pythium aphanidermatum)、リンゴうどんこ病(Podosphaera leucotricha)、リンゴ黒星病(Venturia inaequalis)、リンゴモリニア病(Monilinia mali)、リンゴ斑点落葉病(Alternaria alternata)、リンゴ腐乱病(Valsa mali)、ナシ黒斑病(Alternaria kikuchiana)、ナシうどんこ病(Phyllactinia pyri)、ナシ赤星病(Gymnosporangium asiaticum)、ナシ黒星病(Venturia nashicola)、ブドウうどんこ病(Uncinula necator)、ブドウべと病(Plasmopara viticola)、ブドウ晩腐病(Glomerella cingulata)、オオムギうどんこ病(Erysiphe graminis f. sp hordei)、オオムギ黒さび病(Puccinia graminis)、オオムギ黄さび病(Puccinia striiformis)、オオムギ斑葉病(Pyrenophora graminea)、オオムギ雲形病(Rhynchosporium secalis)、コムギうどんこ病(Erysiphe graminis f. sp tritici)、コムギ赤さび病(Puccinia recondita)、コムギ黄さび病(Puccinia striiformis)、コムギ眼紋病(Pseudocercosporella herpotrichoides)、コムギ赤かび病(Fusarium graminearum, Microdochium nivale)、コムギふ枯病(Phaeosphaeria nodorum)、コムギ葉枯病(Septoria tritici)、ウリ類うどんこ病(Sphaerotheca fuliginea)、ウリ類の炭疸病(Colletotrichum lagenarium)、キュウリべと病(Pseudoperonospora cubensis)、キュウリ灰色疫病(Phytophthora capsici)、トマトうどんこ病(Erysiphe cichoracearum)、トマト輪紋病(Alternaria solani)、ナスうどんこ病(Erysiphe cichoracearum)、イチゴうどんこ病(Sphaerotheca humuli)、タバコうどんこ病(Erysiphe cichoracearum)、テンサイ褐斑病(Cercospora beticola)、トウモロコシ黒穂病(Ustilago maydis)、核果類果樹の灰星病(Monilinia fructicola)、種々の作物をおかす灰色かび病 (Botrytis cinerea)、および菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)等。さらに、ブドウのさび病(Phakopsora ampelopsidis)、スイカのつる割病(Fusarium oxysporum f.sp.niveum)、キュウリのつる割病(Fusarim oxysporum f.sp.cucumerinum)、ダイコンの萎黄病(Fusarium oxysporum f.sp.raphani)、タバコの赤星病(Alternaria longipes)、ジャカイモの夏疫病(Alternaria solani)、ダイズの褐紋病(Septoria glycines)、およびダイズの紫斑病(Cercospora kikuchii)等が挙げられる。
また、適用植物の例としては、野生植物、植物栽培品種、異種交配もしくは原形質融合等の従来の生物育種によって得られる植物および植物栽培品種、ならびに遺伝子操作によって得られる遺伝子組み換え植物および植物栽培品種が挙げられる。遺伝子組み換え植物および植物栽培品種としては、例えば、除草剤耐性作物、殺虫性タンパク産生遺伝子を組み込んだ害虫耐性作物、病害に対する抵抗性誘導物質産生遺伝子を組み込んだ病害耐性作物、食味向上作物、収量向上作物、保存性向上作物および収量向上作物等が挙げられる。遺伝子組み換え植物栽培品種としては、具体的に、ROUNDUP READY、LIBERTY LINK、CLEARFIELD、YIELDGARD、HERCULEX、BOLLGARD等の登録商標を含むものが挙げられる。
(2)植物生長作用
また、アゾール誘導体(I)を有効成分として含有する農園芸用薬剤は、広汎な作物および園芸植物に対して、その成長を調節して収量を増加させる効果、およびその品質を高める効果等を示す。かかる作物の例として以下が挙げられる:コムギ・大麦・燕麦等の麦類、稲、ナタネ、サトウキビ、トウモロコシ、メイズ、大豆、エンドウ、落花生、シュガービート、キャベツ、ニンニク、ダイコン、ニンジン、リンゴ、ナシ、みかん・オレンジ・レモン等の柑橘類、モモ、桜桃、アボガド、マンゴー、パパイヤ、トウガラシ、キュウリ、メロン、イチゴ、タバコ、トマト、ナス、芝、菊、ツツジ、およびその他の観賞用植物。
(3)製剤
農園芸用薬剤は、有効成分であるアゾール誘導体(I)を固体担体または液体担体(希釈剤)、界面活性剤およびその他の製剤補助剤等と混合して粉剤、水和剤、粒剤および乳剤等の種々の形態に製剤して使用する。
これらの製剤には有効成分としてアゾール誘導体(I)を、0.1〜95重量%、好ましくは0.5〜90重量%、より好ましくは2〜80重量%含まれるように製剤する。
製剤補助剤として使用する固体坦体、液体担体および界面活性剤を例示すれば、まず、固体坦体として、タルク、カオリン、ベントナイト、珪藻土、ホワイトカーボンおよびクレー等が挙げられる。液体担体としては、水、キシレン、トルエン、クロロベンゼン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)およびアルコール等が挙げられる。界面活性剤は、その効果により使い分けるのがよく、乳化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルおよびポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等を挙げることができ、分散剤としては、リグニンスルホン酸塩およびジブチルナフタリンスルホン酸塩等を挙げることができ、湿潤剤としては、アルキルスルホン酸塩およびアルキルフェニルスルホン酸塩等を挙げることができる。
製剤には、そのまま使用するものと水等の希釈剤で所定濃度に希釈して使用するものとがある。希釈して使用するときのアゾール誘導体(I)の濃度は0.001〜1.0%の範囲が望ましい。
また、アゾール誘導体(I)の使用量は、畑、田、果樹園および温室等の農園芸地1haあたり、20〜5000g、より好ましくは50〜2000gである。これらの使用濃度および使用量は剤形、使用時期、使用方法、使用場所および対象作物等によっても異なるため、上記の範囲にこだわることなく増減することが可能である。
さらに、アゾール誘導体(I)と他の有効成分、例えば以下に例示するような殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、および除草剤等と組み合わせればより高性能な農園芸用薬剤となる。
<抗菌性物質>
アシベンゾラーSメチル、2−フェニルフェノール(OPP)、アザコナゾール、アゾキシストロビン、アミスルブロム、ビキサフェン、ベナラキシル、ベノミル、ベンチアバリカルブ−イソプロピル、ビカルボネイト、ビフェニル、ビテルタノール、ブラスチシジン−S、ボラックス、ボルドー液、ボスカリド、ブロムコナゾール、ブロノポール、ブピリメート、セックブチラミン、カルシウムポリスルフィド、カプタフォル、キャプタン、カルベンダジム、カルボキシン、カルプロパミド、キノメチオネート、クロロネブ、クロロピクリン、クロロタロニル、クロゾリネート、シアゾファミド、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、ダゾメット、デバカルブ、ジクロフルアニド、ジクロシメット、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェノコナゾール、ジフルメトリン、ジメトモルフ、ジメトキシストロビン、ジニコナゾール、ジノカップ、ジフェニルアミン、ジチアノン、ドデモルフ、ドジン、エディフェンフォス、エポキシコナゾール、エタポキサム、エトキシキン、エトリジアゾール、エネストロブリン、ファモキサドン、フェナミドン、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェンヘキサミド、フェノキサニル、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フェンチン、フェルバム、フェリムゾン、フルアジナム、フルジオキソニル、フルモルフ、フルオロミド、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルスルファミド、フルトラニル、フルトリアフォル、フォルペット、フォセチル−アルミニウム、フベリダゾール、フララキシル、フラメトピル、フルオピコリド、フルオピラム、グアザチン、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、イマザリル、イミベンコナゾール、イミノクタジン、イプコナゾール、イプロベンフォス、イプロジオン、イプロバリカルブ、イソプロチオラン、イソピラザム、イソチアニル、カスガマイシン、銅調製物例えば水酸化銅、ナフテン酸銅、オキシ塩化銅、硫酸銅、酸化銅、オキシン−銅、クレゾキシムメチル、マンコカッパー、マンコゼブ、マネブ、マンジプロパミド、メパニピリム、メプロニル、メタラキシル、メトコナゾール、メチラム、メトミノスウトロビン、ミルジオマイシン、ミクロブタニル、ニトロタル−イソプロピル、ヌアリモル、オフレース、オキサジキシル、オキソリニック酸、オキスポコナゾール、オキシカルボキシン、オキシテトラサイクリン、ペフラゾエート、オリサストロビン、ペンコナゾール、ペンシクロン、ペンチオピラド、ピリベンカルブ、フサライド、ピコキシストロビン、ピペラリン、ポリオキシン、プロベナゾール、プロクロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ、プロピコナゾール、プロピネブ、プロキナジド、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、ピラゾフォス、ピリフェノックス、ピリメタニル、ピロキロン、キノキシフェン、キントゼン、シルチオファム、シメコナゾール、スピロキサミン、硫黄および硫黄調製物、テブコナゾール、テクロフタラム、テクナゼン、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チフルザミド、チオファネート−メチル、チラム、チアジニル、トルクロフォス−メチル、トリルフルアニド、トリアジメフォン、トリアジメノール、トリアゾキシド、トリシクラゾール、トリデモルフ、トリフロキシストロビン、トリフルミゾール、トリホリン、トリチコナゾール、バリダマイシン、ビンクロゾリン、ジネブ、ジラム、ゾキサミド、アミスルブロム、セダキサン、フルチアニル、バリフェナール、アメトクトラジン、ジモキシストロビン、メトラフェノン、ヒドロキシイソキサゾールならびにメタスルホカルブ等。
<殺虫剤/殺ダニ剤/殺線虫剤>
アバメクチン、アセフェート、アクリナトリン、アラニカルブ、アルジカルブ、アレトリン、アミトラズ、アベルメクチン、アザジラクチン、アザメチフォス、アジンフォス−エチル、アジンフォス−メチル、アゾサイクロチン、バシルス・フィルムス、バシルス・ズブチルス、バシルス・ツリンジエンシス、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ベンスルタップ、ベンゾキシメイト、ビフェナゼイト、ビフェントリン、ビオアレトリン、ビオレスメトリン、ビストリフルロン、ブプロフェジン、ブトカルボキシン、ブトキシカルボキシン、カズサフォス、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、カータップ、CGA50439、クロルデイン、クロレトキシフォス、クロルフェナピル、クロルフェンビンフォス、クロルフルアズロン、クロルメフォス、クロルピリフォス、クロルピリフォスメチル、クロマフェノザイド、クロフェンテジン、クロチアニジン、クロラントラリニプロール、コウンパフォス、クリオライト、シアノフォス、シクロプロトリン、シフルトリン、シハロトリン、シヘキサチン、シペルメトリン、シフェノトリン、シロマジン、シアザピル、シエノピラフェン、DCIP、DDT、デルタメトリン、デメトン−S−メチル、ジアフェンチウロン、ジアジノン、ジクロロフェン、ジクロロプロペン、ジクロルボス、ジコフォル、ジクロトフォス、ジシクラニル、ジフルベンズロン、ジメトエート、ジメチルビンフォス、ジノブトン、ジノテフラン、エマメクチン、エンドスルファン、EPN、エスフェンバレレート、エチオフェンカルブ、エチオン、エチプロール、エトフェンプロックス、エトプロフォス、エトキサゾール、ファムフル、フェナミフォス、フェナザキン、フェンブタチンオキシド、フェニトロチオン、フェノブカルブ、フェノチオカルブ、フェノキシカルブ、フェンプロパトリン、フェンピロキシメート、フェンチオン、フェンバレレート、フイプロニル、フロニカミド、フルアクロピリム、フルシクロクスロン、フルシトリネート、フルフェノクスロン、フルメトリン、フルバリネート、フルベンジアミド、フォルメタネート、フォスチアゼート、ハルフェンプロクス、フラチオカルブ、ハロヘノジド、ガンマ−HCH、ヘプテノフォス、ヘキサフルムロン、ヘキシチアゾックス、ヒドラメチルノン、イミダクロプリド、イミプロトリン、インドキサカルブ、イソプロカルブ、イソキサチオン、ルフェヌロン、マラチオン、メカルバム、メタム、メタミドフォス、メチダチオン、メチオカルブ、メトミル、メトプレン、メトスリン、メトキシフェノジド、メトルカルブ、ミルベメクチン、モノクロトフォス、ナレド、ニコチン、ニテンピラム、ノバルロン、ノビフルムロン、オメトエート、オキサミル、オキシデメトンメチル、パラチオン、パーメトリン、フェントエート、フォレート、フォサロン、フォスメット、フォスファミドン、フォキシム、ピリミカルブ、ピリミフォスメチル、プロフェノフォス、プロポクスル、プロチオフォス、ピメトロジン、ピラクロフォス、ピレスリン、ピリダベン、ピリダリル、ピリミジフェン、ピリプロキシフェン、ピリフルキナゾン、ピリプロール、キナルフォス、シラフルオフェン、スピノサド、スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマット、スルフラミド、スルフォテップ、SZI−121、テブフェノジド、テブフェンピラド、テブピリムフォス、テフルベンズロン、テフルトリン、テメフォス、テルブフォス、テトラクロルビンフォス、チアクロプリド、チアメトキサム、チオジカルブ、チオファノックス、チオメトン、トルフェンピラド、トラロメトリン、トラロピリル、トリアザメート、トリアゾフォス、トリクロルフオン、トリフルムロン、バミドチオン、バリフェナール、XMC、キシリルカルブ、イミシアホスおよびレピメクチン等。
<植物成長調節剤>
アンシミドール、6−ベンジルアミノプリン、パクロブトラゾール、ジクロブトラゾール、ウニコナゾール、メチルシクロプロペン、メピコートクロリド、エセフォン、クロルメコートクロライド、イナベンフィド、プロヘキサジオンおよびその塩、ならびにトリネキサパックエチル等。また、植物ホルモンとしてのジャスモン酸、ブラシノステロイドおよびジベレリン等。
アゾール誘導体(I)を有効成分として含む農園芸用薬剤は、人畜に対する毒性が低く取扱い安全性に優れ、かつ広範な植物病害に対して高い防除効果を示すとともに、薬害が小さいという効果を奏する。
また、本発明に係る農園芸用薬剤は、薬害が小さい。一般的に、茎葉散布処理よりも種子処理の方が薬害が出やすいため、本発明に係る農園芸用薬剤は、種子処理に好適に用いられる。
以下に実施例を示し、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔製造例1:3−(4−クロロベンジリデン)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−(1H−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチル)シクロペンタンカルボン酸メチル(化合物1−1)の合成〕
2−メトキシカルボニルシクロペンタノンから化合物(1−1)を調製した。結果、異性体混合物として白色固形物2.35gを得た。物性は以下の通りであった。
融点:153℃、異性体比=82/15(NMR比)
1H-NMR(400MHz,CDCl3,δppm):(major)
1.24(s,3H), 1.62(brs, 1H), 1.83-1.93(m,1H), 2.38-2.51(m, 1H), 2.59-2.80(m, 2H), 3.72(s, 3H), 4.28(d, 1H, J=14.3Hz), 4.33(d, 1H, J=14.3Hz), 5.89(t-like, 1H, J=2.5Hz), 7.11(d, 2H, J=8.5Hz), 7.26(d, 2H, J=8.5Hz), 7.86(s, 1H), 8.09(s, 1H)
1H-NMR(400MHz,CDCl3,δppm):(minor)
1.42(s,3H), 1.77-1.88(m,1H), 2.38-2.49(m, 1H), 2.67-2.76(m, 2H), 3.63(s, 3H), 4.37(d, 1H, J=14.0Hz), 4.49(d, 1H, J=14.0Hz), 5.07(d, 1H, J=1.2Hz), 6.00(t-like, 1H, J=2.6Hz), 7.14(d, 2H, J=8.5Hz), 7.27(d, 2H, J=8.5Hz), 7.82(s, 1H), 8.29(s, 1H)
〔製造例2:3−(4−フルオロベンジリデン)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−(1H−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチル)シクロペンタンカルボン酸メチル(化合物(1−2))の合成〕
2−メトキシカルボニルシクロペンタノンから化合物(1−2)を調製した。結果、異性体混合物として白色固形物1.42gを得た。物性は以下の通りであった。
融点:140.8℃、異性体比=80/20(NMR比)
1H-NMR(400MHz,CDCl3,δppm):major
1.24(s,3H), 1.83-1.92(m,1H), 2.39-2.51(m, 1H), 2.65-2.75(m, 2H), 3.72(s, 3H), 3.69(s, 1H), 4.28(d, 1H, J=14.3Hz), 4.33(d, 1H, J=14.3Hz), 5.90(t-like, 1H, J=2.5Hz), 6.98(dd, 2H, J=8.7, 8.7Hz), 7.16(dd, 2H, J=8.7, 5.5Hz), 7.87(s, 1H), 8.09(s, 1H)
1H-NMR(400MHz,CDCl3,δppm):minor
1.42(s,3H), 1.77-1.88(m,1H), 2.39-2.51(m, 1H), 2.60-2.92(m, 2H), 3.63(s, 3H), 4.38(dd, 1H, J=1.1, 14.0Hz), 4.49(d, 1H, J=14.0Hz), 5.07(d, 1H, J=1.1Hz), 6.03(t-like, 1H, J=2.5Hz), 6.98(dd, 2H, J=8.7, 8.7Hz), 7.16(dd, 2H, J=8.7, 5.5Hz), 7.82(s, 1H), 8.29(s, 1H)
〔製造例3:3−(4−クロロベンジリデン)−2−ヒドロキシ−1−エチル−2−(1H−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチル)シクロペンタンカルボン酸メチル(化合物(1−3))の合成〕
2−メトキシカルボニルシクロペンタノンから化合物(1−3)を調製した。結果、異性体混合物として淡黄白色固形物2.30gを得た。物性は以下の通りであった。
融点:139.7℃、異性体比=90/10(NMR比)
1H-NMR(400MHz,CDCl3,δppm): major
0.81(t, 3H, J=7.4Hz), 1.25(dq, 1H, J=14.0, 7.4Hz), 2.03-2.15(m,2H), 2.25-2.38(m, 1H), 2.52-2.78(m, 2H), 3.69(s, 1H), 3.71(s, 3H), 4.22(d, 1H, J=14.2Hz), 4.27(d, 1H, J=14.2Hz), 5.88(t-like, 1H, J=2.5Hz), 7.10(d, 2H, J=8.5Hz), 7.25(d, 2H, J=8.5Hz), 7.86(s, 1H), 8.10(s, 1H)
1H-NMR(400MHz,CDCl3,δppm): minor
0.99(t, 3H, J=7.4Hz), 1.25(dq, 1H, J=14.0, 7.4Hz), 1.70-1.85(m, 2H), 1.91-2.10(m, 1H), 2.46-2.70(m, 2H), 3.68(s, 3H), 4.32(dd, 1H, J=13.8, 2.1Hz), 4.73(d, 1H, J=13.8Hz), 4.80(d, 1H, J=1.9Hz), 5.84(t-like, 1H, J=2.5Hz), 7.06(d, 2H, J=8.5Hz), 7.23(d, 2H, J=8.5Hz), 7.77(s, 1H), 8.30(s, 1H)
〔製造例4:3−(4−クロロベンジリデン)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−(1H−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチル)シクロペンタンカルボン酸エチル(化合物(1−4))の合成〕
2−エトキシカルボニルシクロペンタノンから化合物(1−4)を調製した。結果、異性体混合物として淡黄白色固形物1.69gを得た。物性は以下の通りであった。
融点:111.7℃、異性体比=75/25(NMR比)
1H-NMR(400MHz,CDCl3,δppm): major
1.31(t, 3H, J=7.1Hz), 1.23(s,3H), 1.83-1.92(m, 1H), 2.37-2.49(m,1H), 2.67-2.75(m, 2H), 3.63(s, 1H), 4.10-4.24(m, 2H), 4.30(d, 1H, J=14.3Hz), 4.35(d, 1H, J=14.3Hz), 5.87(t-like, 1H, J=2.5Hz), 7.11(d, 2H, J=8.5Hz), 7.26(d, 2H, J=8.5Hz), 7.85(s, 1H), 8.10(s, 1H)
1H-NMR(400MHz,CDCl3,δppm): minor
1.21(t, 3H, J=7.1Hz), 1.41(s,3H), 1.77-1.87(m,1H), 2.37-2.49(m, 1H), 2.59-2.71(m, 2H), 4.04-4.14(m, 2H), 4.36(d, 1H, J=14.3Hz), 4.48(d, 1H, J=14.3Hz), 5.09(d, 1H, J=1.3Hz), 5.98(t-like, 1H, J=2.5Hz), 7.13(d, 2H, J=8.5Hz), 7.26(d, 2H, J=8.5Hz), 7.81(s, 1H), 8.29(s, 1H)
〔製造例5:3−(4−フルオロベンジリデン)−2−ヒドロキシ−1−エチル−2−(1H−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチル)シクロペンタンカルボン酸メチル(化合物(1−5))の合成〕
2−メトキシカルボニルシクロペンタノンから化合物(1−5)を調製した。結果、異性体混合物として白色固形物1.26gを得た。物性は以下の通りであった。
融点:165.2℃、異性体比=97/3(NMR比)
H-NMR(400MHz,CDCl3,δppm): major
0.81(t, 3H, J=7.4Hz), 1.25(dq, 1H, J=14.0, 7.4Hz), 2.01-2.16(m,2H), 2.25-2.38(m, 1H), 2.52-2.77(m, 2H), 3.66(s, 1H), 3.71(s, 3H), 4.23(d, 1H, J=14.2Hz), 4.27(d, 1H, J=14.2 Hz), 5.89(t-like, 1H, J=2.5Hz), 6.98(t-like, 2H, J=8.7Hz), 7.15(dd, 2H, J=8.5, 5.4Hz), 7.86(s, 1H), 8.10(s, 1H)
〔製造例6:3−(4−フルオロベンジリデン)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−(1H−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチル)シクロペンタンカルボン酸エチル(化合物(1−6))の合成〕
2−エトキシカルボニルシクロペンタノンから化合物(1−6)を調製した。結果、異性体混合物として淡黄白色固形物1.19gを得た。物性は以下の通りであった。
融点:117.1℃、異性体比=80/20(NMR比)
1H-NMR(400MHz,CDCl3,δppm): major
1.23(s, 3H), 1.31(t, 3H, J=7.1Hz), 1.87(ddd, 1H, J=12.0, 8.9, 3.1Hz), 2.37-2.49(m, 1H), 2.63-2.78(m, 2H), 3.62(s, 1H), 4.17(dq, 2H, J=29.5, 7.1Hz), 4.30(d, 1H, J=14.3 Hz), 4.35(d, 1H, J=14.3 Hz), 5.88(t-like, 1H, J=2.5Hz), 6.98(t-like, 2H, J=8.8Hz), 7.15(dd, 2H, J=8.7, 5.4Hz), 7.85(s, 1H), 8.10(s, 1H)
1H-NMR(400MHz,CDCl3,δppm): minor
1.21(t, 3H, J=7.1Hz), 1.41(s, 3H), 1.81(ddd, 1H, J=14.0, 9.0, 5.7Hz), 2.37-2.49(m, 1H), 2.59-2.73(m, 2H), 4.07(dq, 2H, J=7.1, 4.7Hz), 4.36(dd, 1H, J=14.0, 1.2Hz), 4.48(d, 1H, J=14.0Hz), 5.10(d, 1H, J=1.2Hz), 6.01(t-like, 1H, J=2.5Hz), 6.98(t-like, 2H, J=8.8Hz), 7.18(dd, 2H, J=8.5Hz, 5.4), 7.81(s, 1H), 8.30(s, 1H)
<製剤例>
合成した化合物(1−1)を用いて水和剤、粉剤、粒剤および乳剤を製剤した。
(水和剤)
化合物(1−1) 50 部
リグニンスルホン酸塩 5 部
アルキルスルホン酸塩 3 部
珪藻土 42 部
を粉砕混合して水和剤とし、水で希釈して使用した。
(粉剤)
化合物(1−1) 3 部
クレー 40 部
タルク 57 部
を粉砕混合し、散粉として使用する粉剤とした。
(粒剤)
化合物(1−1) 5 部
ベンナイト 43 部
クレー 45 部
リグニンスルホン酸塩 7 部
を均一に混合しさらに水を加えて練り合わせ、押し出し式造粒機で粒状に加工乾燥して粒剤とした。
(乳剤)
化合物(1−1) 20 部
ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル 10 部
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート 3 部
キシレン 67 部
を均一に混合溶解して乳剤とした。
<試験例1:コムギ種子処理による生育抑制の薬害評価試験>
ポット試験により種子処理による生育抑制の薬害を評価した。まず、処理量が200g ai/100kg seedsとなるように化合物をDMSOに溶解して農園芸用薬剤を調製した。調製した農園芸用薬剤をバイアル内でコムギ種子に塗沫した後、8粒のコムギ種子を80cmポットに播種した。温室内で下部給水管理し、播種18日後にコムギの生育程度を調査した。表1に示す基準から生育抑制指数を算出した。生育抑制指数が小さいほど、薬剤処理による生育抑制の薬害が小さいことを示している。なお、対照として2−(4−クロロベンジリデン)−5,5−ジメチル−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)シクロペンタノール(Triticonazole:対照化合物)を用いて試験を行った。結果を表2に示す。
Figure 2016033127
Figure 2016033127
表1に示すように、化合物(1−1)〜(1−5)を含む農園芸用薬剤は、対照化合物を含む農園芸用薬剤よりも生育抑制指数が低く、薬害が小さいという点で優位性が見られた。
<試験例2:種子処理によるコムギ赤さび病の妨除効果>
ポット試験により、種子処理によるコムギ赤さび病の防除効果を評価した。まず、処理量が200g ai/100kg seedsとなるように化合物をDMSOに溶解して農園芸用薬剤を調製した。調製した農園芸用薬剤をバイアル内でコムギ種子に塗沫した後、8粒のコムギ種子を80cmポットに播種した。温室内で下部給水管理し、播種18日後にコムギ赤さび病菌を接種し、湿箱に2日間保管した。その後、再び温室内で下部給水管理し、菌接種後12日目に、コムギ赤さび病の発病面積率を調査し、下記式および表3をもとに防除価を算出した。
防除価(%)=(1−(処理区平均罹病度/無処理区平均罹病度))×100
結果を表4に示す。
Figure 2016033127
Figure 2016033127
<試験例3:種子処理によるコムギうどんこ病の妨除効果>
ポット試験により、種子処理によるコムギうどんこ病の防除効果を評価した。まず、処理量が75または200g ai/100kg seedsとなるように化合物をDMSOに溶解して農園芸用薬剤を調製した。調製した農園芸用薬剤をバイアル内でコムギ種子に塗沫した後、8粒のコムギ種子を80cmポットに播種した。温室内で下部給水管理し、播種18日後にコムギうどんこ病菌を接種し、湿箱に2日間保管した。その後、再び温室内で下部給水管理し、菌接種後12日目に、コムギうどんこ病の発病面積率を調査し、試験例2に記載の式および表5をもとに防除価を算出した。
結果を表6に示す。
Figure 2016033127
Figure 2016033127
<試験例4:茎葉散布処理によるキュウリ灰色かび病防除効果試験>
角型プラスチックポット(6cm×6cm)を用いて栽培した子葉期のキュウリ(品種:SHARP1)に、上記製剤例のような水和剤形態の農園芸用薬剤を、水で所定濃度(200mg/L)に希釈懸濁し、1,000L/haの割合で散布した。散布葉を風乾した後、灰色かび病菌の胞子液をしみこませたペーパーディスク(直径8mm)を乗せ、20℃高湿度条件下に保った。菌接種後4日目に、キュウリ灰色かび病の発病面積率を調査して、試験例2に記載の式および表7をもとに防除価を算出した。結果を表8に示す。
Figure 2016033127
Figure 2016033127
<試験例5:茎葉散布処理によるコムギ赤さび病防除効果試験>
角型プラスチックポット(6cm×6cm)を用いて栽培した第2葉期のコムギ(品種:農林61号)に、上記製剤例のような水和剤形態の農園芸用薬剤を、水で所定濃度(200mg/L)に希釈懸濁し、1,000L/haの割合で散布した。散布葉を風乾した後、コムギ赤さび病菌の胞子(200個/視野に調整、60ppmとなるようにグラミンSを添加)を噴霧接種し、25℃高湿度条件下に48時間保った。その後は温室内で管理した。接種後12日目に、試験例2と同様にして、防除価を算出した。結果を表9に示す。
Figure 2016033127
<試験例6:茎葉散布処理によるコムギうどんこ病防除効果試験>
角型プラスチックポット(6cm×6cm)を用いて栽培した第2葉期のコムギ(品種:農林61号)に、上記製剤例のような水和剤形態の農園芸用薬剤を、水で所定濃度(200mg/L)に希釈懸濁し、1,000L/haの割合で散布した。散布葉を風乾した後、コムギうどんこ病に感染したコムギ苗から、うどんこ病菌をふりかけ接種した。菌接種後12日目に、試験例3と同様にして、防除価を算出した。結果を表10に示す。
Figure 2016033127
<試験例7:茎葉散布処理による赤かび病防除効果試験>
開花期のコムギ穂部(品種:農林61号)に、上記製剤例のような水和剤形態の農園芸用薬剤を、水で所定濃度(200mg/L)に希釈懸濁し、1,000L/haの割合で散布した。穂部を風乾した後、コムギ赤かび病菌の胞子懸濁液(2×10個/mlに調整、終濃度60ppmのグラミンSを含む)を噴霧接種し、20℃、高湿度条件下に保持した。菌接種後、6日目にコムギ赤かび病の罹病度を表11に示す調査基準により調査して、防除価を試験例2に記載の式により算出した。結果を表12に示す。
Figure 2016033127
Figure 2016033127
<試験例7:病原菌に対する抗菌性試験>
本試験例では、各種植物病原性糸状菌に対する抗菌性を試験した。各化合物をジメチルスルホキシドに溶解して調製した農園芸用薬剤を、60℃前後のPDA培地(ポテト−デキストロース−アガー培地)に加えた。三角フラスコ内でよく混合した後、シャーレ内に流し固化させて、所定の濃度(10mg/L)で各化合物を含む平板培地を作製した。
一方、予め平板培地上で培養した供試菌を直径4mmのコルクボーラーで打ち抜き,上記の薬剤含有平板培地上に接種した。接種後、各菌の生育適温(例えば、LIST OF CULTURES 1996 microorganisms 10th edition、財団法人発酵研究所等の文献を参照)にて1〜14日間培養し、菌の生育をコロニー直径で測定した。薬剤含有平板培地上で得られた菌の生育程度を、薬剤無添加区における菌の生育程度と比較して、下記式により菌糸伸長抑制率を求めた。なお、下記式中、Rは菌糸伸長抑制率(%)、dcは無処理平板上のコロニー直径、dtは薬剤処理平板上のコロニー直径を示している。
R=100(dc−dt)/dc
上記により得られた結果を以下に示す表13の基準から求めた。結果を表14〜19に示す。
Figure 2016033127
Figure 2016033127
Figure 2016033127
Figure 2016033127
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Figure 2016033127
Figure 2016033127
なお、表14〜19において略語で示した菌種の名称、ならびに各菌種における培養温度および調査日数を表20に示す。
Figure 2016033127
本発明に係る農園芸用薬剤は植物に対する薬剤を最小限に抑えられ、好適に利用することができる。

Claims (9)

  1. 下記一般式(I)で示されるアゾール誘導体を有効成分として含有する農園芸用薬剤。
    Figure 2016033127
    (一般式(I)中、Rは、C〜Cのアルキル基を示す。
    は、C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルケニル基、またはC〜Cのアルキニル基を示す。
    Yは、水素原子、ハロゲン原子、C〜Cのアルキル基、C〜Cのハロアルキル基、C〜Cのアルコキシ基またはC〜Cのハロアルコキシ基を表し、nは0〜5の整数を表す。nが2以上のときは、Yはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
    Aは、窒素原子またはメチン基を示す。)
  2. 上記一般式(I)中、RがC〜Cのアルキル基、C〜Cのアルケニル基またはC〜Cのアルキニル基であることを特徴とする請求項1に記載の農園芸用薬剤。
  3. 上記一般式(I)中、RがC〜Cのアルキル基であることを特徴とする請求項2に記載の農園芸用薬剤。
  4. 上記一般式(I)中、RはC〜Cのアルキル基であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の農園芸用薬剤。
  5. 上記一般式(I)中、Yはハロゲン原子、C〜Cのハロアルキル基、またはC〜Cのハロアルコキシ基であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の農園芸用薬剤。
  6. 上記一般式(I)中、Yはハロゲン原子であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の農園芸用薬剤。
  7. 上記一般式(I)中、Yは塩素原子またはフッ素原子であり、Aは窒素原子であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の農園芸用薬剤。
  8. 種子処理にて用いられることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の農園芸用薬剤。
  9. 請求項1から8の何れか1項に記載の農園芸用薬剤により処理された種子。
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