JPWO2012144278A1 - 走行車 - Google Patents
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Abstract
Description
従来は単純な動力電源遮断を行うことで、各サーボモータのメカニカルブレーキを作動させ、それによりスタッカクレーンを停止させることが行われていた。しかし、複数の走行用サーボモータを用いた多軸走行の場合は、各サーボモータのメカニカルブレーキのトルクをバランスすることが難しいので、全軸を同時にブレーキ作動させると、過大な負荷が機械構造に与えられることがある。一方で、スタッカクレーンは、高速・高加減速化が進んでおり、そのためにサーボモータのメカニカルブレーキで得られる減速トルクより、サーボドライバによって実現される制御減速トルクの方が大きくなっている。
そこで、サーボドライバによる減速制御による停止の後に動力遮断する方法(停止カテゴリー1)を用いることが考えられる。しかし、サーボドライバに異常が生じた場合には、減速制御による停止が行えない可能性がある。
この走行車では、複数のサーボモータによって走行する走行車において、一部のサーボモータに異常が発生した場合に、異常なサーボモータを減速制御の対象から外して、さらに、正常なサーボモータ同士の組み合わせからなる減速度パターンが読み出されて、当該減速度パターンによって制動制御が行われる。したがって、走行車は、安全かつ短距離で停止できる。
この走行車では、減速度パターンを用いた減速制御の減速度よりもメカニカルブレーキによる減速度の方が大きな場合は、メカニカルブレーキによる制動制御が行われる。つまり、その状況によって最も大きな減速度を発生可能な制動手段が選択されることで、その状況において最も短い距離で走行車を停止させることができる。
この走行車では、正常サーボモータであってもバランスを悪くするものを制御の対象から外すことによって、バランスが良くなり、その結果、走行車本体に過大な負荷が作用しなくなる。
コントローラは、サーボドライバの異常信号が送られてくると、正常なサーボドライバの組み合わせからなる減速度パターンを読み出す。
コントローラは、読み出した減速度パターンの減速度と複数のメカニカルブレーキによる減速度とを比較していずれが大きいかを判断する。
コントローラは、複数のメカニカルブレーキによる減速度の方が大きい場合は、複数のサーボモータの電源を遮断することで複数のメカニカルブレーキを作動させる。
コントローラは、読み出した減速度パターンの減速度の方が大きい場合は、異常なサーボドライバに含まれるサーボモータのメカニカルブレーキを開放状態にしたまま異常なサーボドライバをサーボOFFし、減速度パターンに規定された減速度が実現されるような速度指令を生成する。
この走行車では、減速度パターンを用いた減速制御の減速度よりもメカニカルブレーキによる減速度の方が大きな場合は、メカニカルブレーキによる制動制御が行われる。つまり、その状況によって最も大きな減速度を発生可能な制動手段が選択されることで、その状況において最も短い距離で走行車を停止させることができる。
この走行車では、減速度パターンを用いた減速制御の減速度よりもメカニカルブレーキによる減速度の方が大きな場合は、メカニカルブレーキによる制動制御が行われる。つまり、その状況によって最も大きな減速度を発生可能な制動手段が選択されることで、その状況において最も短い距離で走行車を停止させることができる。
図1を用いて、スタッカクレーン1の概略構成を説明する。図1は、一実施形態としてスタッカクレーンの概略側面図である。スタッカクレーン1は、図示しない自動倉庫において、ラックの近傍を走行可能である。
走行台車11は、第1車輪21及び第2車輪23を有している。第1車輪21及び第2車輪23は、走行方向前後に並んで配置されており、下部レール5に当接している。また、上方台車13は、第3車輪25を有している。第3車輪25は、上部レール7に当接している。
図2を用いて、スタッカクレーン1の走行制御系を説明する。図2は、スタッカクレーンのサーボモータの制御系を示すブロック構成図である。
スタッカクレーン1の走行制御系は、走行制御部39を有している。走行制御部39は、CPU、RAM、ROM等からなりプログラムを実行するコンピュータである。走行制御部39は、走行車コントローラ37から搬送指令を受信すれば、各サーボモータを含むサーボドライバ(後述)に走行指令を送信する。
サーボモータ31〜35には、第1ブレーキ56a、第2ブレーキ56b、第3ブレーキ56c、第4ブレーキ56d、及び第5ブレーキ56eがそれぞれ設けられている。ブレーキは、モータに内蔵された電磁ブレーキであり、電源オフと同時に減速トルクを発生することでモータを停止させる。これらブレーキは、メカニカルブレーキである。
なお、リニアセンサの代わりに、正確な位置測定が可能なレーザー距離計と、迅速な位置把握が可能なエンコーダを併用してもよい。
図3を用いて、走行制御部39の機能を説明する。図3は、走行制御部の機能を示すブロック構成図である。
速度パターン発生部61は、速度パターンを発生して、速度パターンに基づく速度指令をサーボドライバ41〜45に送信する。
図6を用いて、サーボドライバに異常が生じた場合の制動制御を説明する。図6は、サーボドライバに異常が生じた場合の制動制御を示すフローチャートである。
なお、ステップS2の別例として、メカニカルブレーキの減速度よりも小さい減速度となるパターンは記憶せずに、登録がなければメカニカルブレーキの減速度が大きいと判断するようにしてもよい。
上記実施形態は、下記のように表現可能である。
走行車(例えば、スタッカクレーン2)は、走行車本体(例えば、走行台車11)と、複数のサーボモータ(例えば、第1〜第4サーボモータ31〜35)と、コントローラ(例えば、走行制御部39)とを備えている。複数のサーボモータ31〜37は、走行車本体を走行させるための走行モータであり、ブレーキを有する。コントローラは、複数のサーボモータを制御する。コントローラは、複数のサーボモータにおける異常を把握する異常把握部(例えば、異常把握部63)と、複数のサーボモータのうち一部のサーボモータの組み合わせによる複数の減速度パターンを記憶した減速度パターン記憶部(例えば、減速度パターン記憶部65)とを有している。コントローラは、異常把握部がサーボモータの異常を把握すれば、異常なサーボモータを減速制御の対象から外して、さらに、正常なサーボモータ同士の組み合わせからなる減速度パターンを減速度パターン記憶部から読み出して、次に、当該減速度パターンを用いて制動制御を行う。
この走行車では、複数のサーボモータによって走行する走行車において、一部のサーボモータに異常が発生した場合に、異常なサーボモータを減速制御の対象から外して、さらに、正常なサーボモータ同士の組み合わせからなる減速度パターンが読み出されて、当該減速度パターンによって制動制御が行われる。したがって、走行車は、安全かつ短距離で停止できる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合わせ可能である。
その場合、コントローラは、バランス減速度パターンを記憶部から読み出した場合は、バランス減速度パターンに含まれるサーボモータによる減速制御を行うとともに、走行車本体の走行にアンバランスを生じさせるサーボモータをサーボOFFする。この走行車では、正常サーボモータであってもバランスを悪くするものを制動制御の対象から外すことによって、走行車本体に過大な負荷が作用しなくなる。
また、2個の車輪を回転させるのに1個のサーボモータが用いられた走行車でもよい。
5 下部レール
7 上部レール
9 天井
11 走行台車
13 上方台車
15 マスト
17 昇降台
21 第1車輪
23 第2車輪
25 第3車輪
31 第1サーボモータ
32 第2サーボモータ
33 第3サーボモータ
34 第4サーボモータ
35 第5サーボモータ
37 走行車コントローラ
39 走行制御部(コントローラ)
41 第1サーボドライバ
42 第2サーボドライバ
43 第3サーボドライバ
44 第4サーボドライバ
45 第5サーボドライバ
47a 第1サーボアンプ
47b 第2サーボアンプ
47c 第3サーボアンプ
47d 第4サーボアンプ
47e 第5サーボアンプ
49a 第1誤差増幅器
49b 第2誤差増幅器
49c 第3誤差増幅器
49d 第4誤差増幅器
49e 第5誤差増幅器
51a 第1エンコーダ
51b 第2エンコーダ
51c 第3エンコーダ
51d 第4エンコーダ
51e 第5エンコーダ
53a 第1トルクセンサ
53b 第2トルクセンサ
53c 第3トルクセンサ
53d 第4トルクセンサ
53e 第5トルクセンサ
55a 第1異常検出部
55b 第2異常検出部
55c 第3異常検出部
55d 第4異常検出部
55e 第5異常検出部
56a 第1ブレーキ
56b 第2ブレーキ
56c 第3ブレーキ
56d 第4ブレーキ
56e 第5ブレーキ
57 被検出プレート
59 リニアセンサ
61 速度パターン発生部
63 異常把握部
65 減速度パターン記憶部
65a 減速度パターンリスト
67 判断部
69 電源コントロール部
本発明の他の見地に係る走行車は、走行車本体と、複数のサーボドライバと、コントローラとを備えている。サーボドライバは、走行車本体を走行させるための走行モータでありメカニカルブレーキを有するサーボモータと、サーボモータに対応するサーボアンプとを含む。コントローラは、複数のサーボドライバを制御する。
コントローラは、サーボドライバの異常信号が送られてくると、正常なサーボドライバの組み合わせからなる減速度パターンを読み出す。
コントローラは、読み出した減速度パターンの減速度と複数のメカニカルブレーキによる減速度とを比較していずれが大きいかを判断する。
コントローラは、複数のメカニカルブレーキによる減速度の方が大きい場合は、複数のサーボモータの電源を遮断することで複数のメカニカルブレーキを作動させる。
コントローラは、読み出した減速度パターンの減速度の方が大きい場合は、異常なサーボドライバに含まれるサーボモータのメカニカルブレーキを開放状態にしたまま異常なサーボドライバをサーボOFFし、減速度パターンに規定された減速度が実現されるような速度指令を生成する。
この走行車では、減速度パターンを用いた減速制御の減速度よりもメカニカルブレーキによる減速度の方が大きな場合は、メカニカルブレーキによる制動制御が行われる。つまり、その状況によって最も大きな減速度を発生可能な制動手段が選択されることで、その状況において最も短い距離で走行車を停止させることができる。
【発明の効果】
なお、ステップS2の別例として、メカニカルブレーキの減速度よりも小さい減速度となるパターンは記憶せずに、登録がなければメカニカルブレーキの減速度が大きいと判断するようにしてもよい。
上記実施形態は、下記のように表現可能である。
走行車(例えば、スタッカクレーン1)は、走行車本体(例えば、走行台車11)と、複数のサーボモータ(例えば、第1〜第5サーボモータ31〜35)と、コントローラ(例えば、走行制御部39)とを備えている。複数のサーボモータは、走行車本体を走行させるための走行モータであり、ブレーキを有する。コントローラは、複数のサーボモータを制御する。コントローラは、複数のサーボモータにおける異常を把握する異常把握部(例えば、異常把握部63)と、複数のサーボモータのうち一部のサーボモータの組み合わせによる複数の減速度パターンを記憶した減速度パターン記憶部(例えば、減速度パターン記憶部65)とを有している。コントローラは、異常把握部がサーボモータの異常を把握すれば、異常なサーボモータを減速制御の対象から外して、さらに、正常なサーボモータ同士の組み合わせからなる減速度パターンを減速度パターン記憶部から読み出して、次に、当該減速度パターンを用いて制動制御を行う。
この走行車では、複数のサーボモータによって走行する走行車において、一部のサーボモータに異常が発生した場合に、異常なサーボモータを減速制御の対象から外して、さらに、正常なサーボモータ同士の組み合わせからなる減速度パターンが読み出されて、当該減速度パターンによって制動制御が行われる。したがって、走行車は、安全かつ短距離で停止できる。
Claims (5)
- 走行車本体と、
前記走行車本体を走行させるための走行モータであり、ブレーキを有する複数のサーボモータと、
前記複数のサーボモータを制御するコントローラとを備え、
前記コントローラは、
前記複数のサーボモータにおける異常を把握する異常把握部と、
前記複数のサーボモータのうち一部のサーボモータの組み合わせによる複数の減速度パターンを記憶した減速度パターン記憶部とを有しており、
前記コントローラは、
前記異常把握部が前記サーボモータの異常を把握すれば、異常なサーボモータを減速制御の対象から外して、さらに、正常なサーボモータ同士の組み合わせからなる減速度パターンを前記減速度パターン記憶部から読み出して、次に、当該減速度パターンを用いて制動制御を行う、
走行車。 - 前記ブレーキはメカニカルブレーキであり、
前記コントローラは、前記メカニカルブレーキにより得られる減速度よりも大きな減速度を有するサーボモータの組み合わせからなる減速度パターンがあるか否かを判断し、その結果、前記メカニカルブレーキと前記減速度パターンを用いた減速制御とを比べてより大きな減速度を発生可能な一方を選択して制動制御を行う、請求項1に記載の走行車。 - 前記複数の減速度パターンは、前記走行車本体の走行にアンバランスを生じさせるサーボモータを除いたサーボモータの組み合わせからなるバランス減速度パターンを含んでおり、
前記コントローラは、前記バランス減速度パターンを前記記憶部から読み出した場合は、前記バランス減速度パターンに含まれるサーボモータによる制動制御を行うとともに、前記走行車本体の走行にアンバランスを生じさせるサーボモータを制御の対象から外す、請求項1に記載の走行車。 - 前記複数の減速度パターンは、前記走行車本体の走行にアンバランスを生じさせるサーボモータを除いたサーボモータの組み合わせからなるバランス減速度パターンを含んでおり、
前記コントローラは、前記バランス減速度パターンを前記記憶部から読み出した場合は、前記バランス減速度パターンに含まれるサーボモータによる制動制御を行うとともに、前記走行車本体の走行にアンバランスを生じさせるサーボモータを制御の対象から外す、請求項2に記載の走行車。 - 走行車本体と、
前記走行車本体を走行させるための走行モータでありメカニカルブレーキを有するサーボモータと、前記サーボモータに対応するサーボアンプとを含む複数のサーボドライバと、
前記複数のサーボドライバを制御するコントローラとを備え、
前記コントローラは、
前記サーボドライバの異常信号が送られてくると、正常なサーボドライバの組み合わせからなる減速度パターンを読み出し、
読み出した減速度パターンの減速度と複数のメカニカルブレーキによる減速度とを比較していずれが大きいかを判断し、
前記複数のメカニカルブレーキによる減速度の方が大きい場合は、前記複数のサーボモータの電源を遮断することで前記複数のメカニカルブレーキを作動させ、
前記読み出した減速度パターンの減速度の方が大きい場合は、異常なサーボドライバに含まれるサーボモータのメカニカルブレーキを開放状態にしたまま異常なサーボドライバをサーボOFFし、前記減速度パターンに規定された減速度が実現されるような速度指令を生成する、
走行車。
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