JPWO2012133834A1 - 一塩基多型検出用の試料核酸、一塩基多型検出試料調製用のpcrプライマー及びイオン交換クロマトグラフィー分析に用いる一塩基多型検出用試料の調製方法 - Google Patents

一塩基多型検出用の試料核酸、一塩基多型検出試料調製用のpcrプライマー及びイオン交換クロマトグラフィー分析に用いる一塩基多型検出用試料の調製方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、迅速かつ簡便な一塩基多型の検出方法に用いられる一塩基多型検出用の試料核酸、一塩基多型検出試料調製用のPCRプライマー及びイオン交換クロマトグラフィー分析に用いる一塩基多型検出用試料の調製方法に関する。本発明は、下記(a)〜(c)の特性を有する一塩基多型検出用の試料核酸である。(a)全鎖長200bp以下である(b)5’末端、3’末端のいずれかに鋳型DNAと不完全相補な配列(タグ配列)を有する(c)一塩基多型の有無を比較すべき試料核酸との鎖長差が10bp以下である

Description

本発明は、迅速かつ簡便な一塩基多型の検出方法に用いられる一塩基多型検出用の試料核酸に関する。また、本発明は、一塩基多型検出試料調製用のPCRプライマー及びイオン交換クロマトグラフィー分析に用いる一塩基多型検出用試料の調製方法に関する。
近年、様々な病気や薬の副作用との関連が明らかとなってきた一塩基多型(SNP;Single Nucleotide Polymorphism)を解析する技術が開発されており、これらの開発においては、一塩基多型を簡便かつ短時間に精度良く検出することが重要な要素となっている。
一塩基多型を解析する方法として、RFLP法(Restriction Fragment Length Polymorphism)が知られている。RFLP法は、PCR(Polymerase Chain Reaction)増幅産物中の遺伝子変異部位を認識する制限酵素が存在する場合、共通配列部位にプライマーを設定し、その内側、すなわち、PCR増幅産物内に多型性をもたせて増幅し、得られたPCR産物を制限酵素で切断し、その断片の長さにより、多型の有無を判定する方法である。しかしながら、制限酵素を用いるため、分析コストが上がったり、解析全体の時間が長くなったりする等の課題がある。また、電気泳動により鎖長差を検出するため、作業が煩雑になったり、解析全体の時間が長くなったりする等の課題もある。
一方、生化学分野や医学分野等において、核酸、タンパク質、多糖類といった生体高分子の分析には、簡便かつ短時間に精度良く検出できる方法としてイオン交換クロマトグラフィーが利用されている。イオン交換クロマトグラフィーを用いると、電気泳動による測定において必要とされるような煩雑な作業が緩和される。非特許文献1には、核酸関連化合物を高速液体クロマトグラフィーで分離する方法が開示されている。しかしながら、非特許文献1に開示された方法でも、一塩基多型のような接近する鎖長差を有する核酸を充分に分離することが難しいという問題がある。
特開2005−027518号公報 特開2006−075126号公報
「ライフサイエンスのための高速液体クロマトグラフィー 基礎と実験」、廣川書店、p.323、(1988) Nature、324、p.163−166、(1986)
本発明は、迅速かつ簡便な一塩基多型の検出方法に用いられる一塩基多型検出用の試料核酸を提供することを目的とする。また、本発明は、一塩基多型検出試料調製用のPCRプライマー及びイオン交換クロマトグラフィー分析に用いる一塩基多型検出用試料の調製方法を提供することを目的とする。
本発明は、下記(a)〜(c)の特性を有する一塩基多型検出用の試料核酸である。
(a)全鎖長200bp以下である
(b)5’末端、3’末端のいずれかに鋳型DNAと不完全相補な配列(タグ配列)を有する
(c)一塩基多型の有無を比較すべき試料核酸との鎖長差が10bp以下である
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、特定の特性を有する試料核酸を用いることにより、迅速かつ簡便に一塩基多型を検出できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
AS−PCR(Allele Specific−PCR)法は、配列特異的な増幅反応を利用した遺伝子多型(特に一塩基多型)を検出する方法である。具体的には、検出したい一塩基多型の塩基配列がプライマーの3’末端になるようにしてPCRを行う。標的核酸の塩基配列とプライマーが完全に相補である場合、DNAポリメラーゼにより伸長反応が起こる。一方、標的核酸の塩基配列とプライマーとが不完全相補である場合には、DNAポリメラーゼの伸長反応が阻害される。このように、一塩基多型の野生型又は変異型の塩基配列を3’末端に有する2種類のプライマーを使用し、増幅反応の結果に基づいて一塩基多型の判定を行う方法である。AS−PCR法としては、非特許文献2に開示されている方法を用いることができる。
本発明におけるAS−PCRは、使用するプライマーが以下の特徴を有する。
(1)Forwardプライマーは、変異型用、野生型用の2種類を用い、変異型用は3’末端に一塩基多型の塩基配列を有し、野生型用は3’末端(一塩基多型部位に相当)に野生型の塩基配列を有する。
(2)上記2種類のForwardプライマーのうち一方のプライマーは、5’末端に標的核酸の塩基配列とは不完全相補である配列(以下「タグ配列」ということがある。)を有する。
(3)上記タグ配列の鎖長は、10bp以下である。
(4)上記2種類のForwardプライマーは、増幅産物の鎖長が200bp以下になるよう設計されている。
(5)Reverseプライマーは、変異型用、野生型用で共通のプライマーを使用する。
(6)上記Reverseプライマーは、変異型用Forwardプライマーにより、5’末端にタグ配列を有するPCR増幅産物が複製されていた場合には、PCR増幅の2サイクル目以降、3’末端にタグ配列を有する増幅産物を複製することができる。
上記したプライマーのうち、変異型用プライマーがタグ配列を有する場合のPCR増幅反応の特徴を模式的に説明する。
(A)PCR増幅の1サイクル目の特徴は以下である。変異型用、野生型用の2種類のプライマーは、変異型の鋳型DNA、野生型の鋳型DNAに対してそれぞれアニーリングした後、それぞれ伸長反応が進行し、変異型DNA、野生型DNA、それぞれが複製される。この時、複製された変異型DNAは、複製された野生型DNAに対して、タグ配列の鎖長分だけ全鎖長が長い。
(B)PCR増幅の2サイクル目以降の特徴は以下である。Reverseプライマーは、変異型DNAの複製産物(5’末端にタグ配列を有する)及び野生型DNAの複製産物、それぞれにアニーリングした後、伸長反応が進行し、変異型DNA、野生型DNAそれぞれが複製される。この時、Reverseプライマーで複製された変異型DNAも、複製された野生型DNAに対して、タグ配列の鎖長分だけ全鎖長が長い。
こうして得られたタグ配列の分だけ全鎖長が異なる2種類のPCR増幅産物は、後記するイオン交換クロマトグラフィーによって分離分析される。
上記の模式的説明において、2種類のPCR増幅産物が、イオン交換クロマトグラフィーによって分離分析され得ることを限度として、変異型用プライマー、野生型用プライマーの両方にタグ配列が付加されていてもよいこと、通常使用されるプライマーが具備すべき特性を除きタグの配列に制限がないことを、当業者は容易に理解しうる。
なお、Forwardプライマー、Reverseプライマーの用語は、本発明の技術分野における通常の意味で使用しており、Forwardプライマーを変異型用、野生型用で共通のプライマーを使用し、Reverseプライマーのうち変異型用の5’末端にタグ配列を付加するといった形態も本発明の範囲に含まれることはいうまでもない。
従来、プライマーに本発明と同様のタグ配列を付加する場合には、非特異反応の回避(特許文献1)、タグ認識プローブによる検出(特許文献2)を目的としており、イオン交換クロマトグラフィー用の試料、特に一塩基多型の検出用試料とした例はない。
以上のように、本発明では、一塩基多型検出用の試料核酸、一塩基多型検出試料調製用のPCRプライマー及びイオン交換クロマトグラフィー分析に用いる一塩基多型検出用試料の調製方法が提供されるのである。
本発明の一塩基多型の検出方法では、イオン交換クロマトグラフィーを用いる。
イオン交換クロマトグラフィーに用いる溶離液は、下記式(1)で示されるグアニジンから誘導されるグアニジン塩を含有することが好ましい。
Figure 2012133834
グアニジン塩としては、例えば、グアニジン塩酸塩、グアニジン硫酸塩、グアニジン硝酸塩、グアニジン炭酸塩、グアニジンリン酸塩、グアニジンチオシアン酸塩、グアニジンスルファミン酸塩、アミノグアニジン塩酸塩、アミノグアニジン重炭酸塩等が挙げられる。なかでも、グアニジン塩酸塩、グアニジン硫酸塩が好適に用いられる。
溶離液におけるグアニジン塩の分析時の濃度は、検出対象物質に合わせて、適宜調整すればよいが、2000mmol/L以下であることが好ましい。
具体的には、グアニジン塩の濃度を0〜2000mmol/Lの範囲でグラジエント溶出させる方法を挙げることができる。従って、分析開始時のグアニジン塩の濃度は0mmol/Lである必要はなく、また、分析終了時のグアニジン塩の塩濃度も2000mmol/Lである必要はない。
グラジエント溶出の方法は、低圧グラジエント法であっても高圧グラジエント法であってもよいが、高圧グラジエント法による精密な濃度調整を行いながら溶出させる方法が好ましい。
グアニジン塩は、溶離液に単独で添加してもよいし、他の塩と組み合わせて添加してもよい。グアニジン塩に組み合わせて用いることができる塩としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム等のハロゲン化物とアルカリ金属とからなる塩や、塩化カルシウム、臭化カルシウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム等のハロゲン化物とアルカリ土類金属とからなる塩や、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等の無機酸塩等が挙げられる。また、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、コハク酸ナトリウム、コハク酸カリウム等の有機酸塩を用いてもよい。
溶離液に用いる緩衝液としては、公知の緩衝液類や有機溶媒類を用いることができ、具体的には例えば、トリス塩酸緩衝液、トリスとEDTAとからなるTE緩衝液、トリスと酢酸とEDTAとからなるTAE緩衝液、トリスとホウ酸とEDTAとからなるTBA緩衝液等が挙げられる。
溶離液のpHは特に制限されず、アニオン交換によって核酸鎖を分離できる範囲であればよい。
イオン交換クロマトグラフィーに用いる充填剤としては、基材粒子の少なくとも表面にカチオン性基が導入されているものが好ましく、基材粒子の少なくとも表面に強カチオン性基と弱アニオン性基とを有するものがより好ましい。
本明細書において、「強カチオン性基」とは、pHが1から14の広い範囲で解離するカチオン性基を意味する。すなわち、強カチオン性基は、水溶液のpHに影響を受けず解離した(カチオン化した)状態を保つことが可能である。
強カチオン性基としては、4級アンモニウム基が挙げられる。具体的には例えば、トリメチルアンモニウム基、トリエチルアンモニウム基、ジメチルエチルアンモニウム基等のトリアルキルアンモニウム基等が挙げられる。
また、強カチオン性基のカウンターイオンとしては、例えば、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン等のハロゲン化物イオンが挙げられる。
強カチオン性基量は特に限定されないが、充填剤の乾燥重量あたりの好ましい下限は1μeq/g、好ましい上限は500μeq/gである。強カチオン性基量が1μeq/g未満であると、充填剤の保持力が弱くなり、分離性能が悪くなることがある。強カチオン性基量が500μeq/gを超えると、充填剤の保持力が強くなりすぎ、検出対象物質を容易に溶出させることができず、分析時間が長くなる等の問題が生じることがある。
本明細書において「弱アニオン性基」とは、pKaが3以上のアニオン性基を意味する。すなわち、上記弱アニオン性基は、水溶液のpHによる影響を受け、解離状態が変化する。pHが3より高くなると、カルボキシ基のプロトンは解離し、マイナスの電荷を持つ割合が増える。逆に、pHが3より低くなると、カルボキシ基のプロトンが結合した非解離状態の割合が増える。
上記弱アニオン性基としては、例えば、カルボキシ基、リン酸基等が挙げられる。なかでも、カルボキシ基であることが好ましい。
カルボキシ基を基材粒子の少なくとも表面に導入する方法としては、例えば、カルボキシ基を有する単量体を共重合する方法、単量体中のエステル部を加水分解する方法、オゾン水処理によってカルボキシ基を形成する方法、オゾンガスによってカルボキシ基を形成する方法、プラズマ処理によってカルボキシ基を形成する方法、カルボキシ基を有するシランカップリング剤を反応させる方法、エポキシ基を有する単量体を共重合させエポキシ基の開環によってカルボキシ基を形成する方法等、公知の方法を用いることができる。なかでも、基材粒子が疎水性の構造部分、特に炭素−炭素の二重結合を有するものである場合、オゾン水処理によってカルボキシ基を形成する方法を用いることが好ましい。
オゾン水処理によってカルボキシ基を形成する方法について説明する。
オゾンは二重結合との反応性が高く、二重結合と反応したオゾンは、中間体であるオゾナイドを形成し、その後、カルボキシ基等が形成される。
オゾン水とは、オゾンガスが水に溶解したものを意味する。
オゾン水を用いることにより、オゾン水中に粒子を分散させるだけで粒子表面を簡便に酸化させることができる。その結果、基材粒子における疎水性の構造部分が酸化され、カルボキシ基、水酸基、アルデヒド基、ケト基等の親水性基が形成されると考えられる。
オゾンには強力な酸化作用があるが、オゾン水を用いて処理することにより、オゾンガスを用いて処理するよりも粒子表面を均一に酸化させることができ、より均一にカルボキシ基が形成されるので好ましい。
オゾン水における溶存オゾンの濃度は特に限定されないが、好ましい下限は20ppmである。溶存オゾンの濃度が20ppm未満であると、カルボキシ基を形成するのに長時間を必要としたり、カルボキシ基の形成が不充分となって、検出対象物質の非特異吸着等を充分に抑制することができなかったりする。溶存オゾンの濃度のより好ましい下限は50ppmである。
オゾン水は、例えば、特開2001−330969号公報等に記載されているように、原料水とオゾンガスとを、気体のみを透過し液体の透過を阻止するオゾンガス透過膜を介して接触させる方法等により調製することができる。
アルカリ条件下においては、基材粒子の表面に導入されたカルボキシ基はほぼ解離した状態にあり、核酸塩基中の僅かなカチオンとの間に弱いカチオン交換相互作用が生じると考えられる。
また、オゾン水によって処理することで、カルボキシ基の他、水酸基、アルデヒド基、ケト基等の親水性基が形成され、これらの親水性基の存在によって充填剤の表面と核酸との間に働く疎水性相互作用が弱まると考えられる。
従って、少なくとも表面に強カチオン性基と弱アニオン性基とを有する充填剤を用いた場合、主たる相互作用である充填剤表面と核酸との間に働くアニオン交換相互作用に加え、上述したように、弱いカチオン交換相互作用が働いたり、疎水性相互作用が弱まったりすることによって分離性能が向上するものと考えられる。
基材粒子の少なくとも表面に導入される弱アニオン性基量は、強カチオン性基量以下であれば特に限定されない。
基材粒子としては、例えば、重合性単量体等を用いて得られる合成高分子微粒子、シリカ系等の無機微粒子等を用いることができるが、有機合成高分子からなる疎水性架橋重合体粒子と、該疎水性架橋重合体粒子の表面に共重合されたイオン交換基を有する親水性重合体からなる層とからなるものであることが好適である。
疎水性架橋重合体は、1種の疎水性架橋性単量体を単独重合して得られる疎水性架橋重合体、2種以上の疎水性架橋性単量体を共重合して得られる疎水性架橋重合体、少なくとも1種の疎水性架橋性単量体と少なくとも1種の疎水性非架橋性単量体とを共重合して得られる疎水性架橋重合体のいずれであってもよい。
疎水性架橋性単量体としては、単量体1分子中にビニル基を2個以上有するものであれば特に限定されず、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリル酸エステルや、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリル酸エステル又はテトラ(メタ)アクリル酸エステルや、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、ジビニルナフタレン等の芳香族系化合物等が挙げられる。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル又はメタクリル」を意味し、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート又はメタクリレート」を意味する。
疎水性非架橋性単量体としては、疎水性の性質を有する非架橋性の重合性有機単量体であれば特に限定されず、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステルや、スチレン、メチルスチレン等のスチレン系単量体等が挙げられる。
疎水性架橋重合体が、疎水性架橋性単量体と疎水性非架橋性単量体との共重合からなる場合、疎水性架橋重合体における疎水性架橋性単量体に由来するセグメントの含有割合の好ましい下限は10重量%、より好ましい下限は20重量%である。
イオン交換基を有する親水性重合体は、イオン交換基を有する親水性単量体から構成されるものであり、1種以上のイオン交換基を有する親水性単量体に由来するセグメントを含めばよい。即ち、イオン交換基を有する親水性重合体を製造する方法としては、イオン交換基を有する親水性単量体単独で重合させる方法、イオン交換基を有する親水性単量体とイオン交換基を有さない親水性単量体とを共重合させる方法等が挙げられる。
イオン交換基を有する親水性単量体としては、強カチオン性基を有するものであることが好ましく、4級アンモニウム基を有するものであることがより好ましい。具体的には例えば、メタクリル酸エチルトリメチルアンモニウムクロリド、メタクリル酸エチルトリエチルアンモニウムクロリド、メタクリル酸エチルジメチルエチルアンモニウムクロリド、アクリル酸エチルトリメチルアンモニウムクロリド、アクリル酸エチルトリエチルアンモニウムクロリド、アクリル酸エチルジメチルエチルアンモニウムクロリド、アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロリド、アクリルアミドエチルトリエチルアンモニウムクロリド、アクリルアミドエチルジメチルエチルアンモニウムクロリド等が挙げられる。
充填剤の平均粒子径は特に限定されないが、好ましい下限は0.1μm、好ましい上限は20μmである。充填剤の平均粒子径が0.1μm未満であると、カラムの内圧が高くなり、分離不良を起こすことがある。充填剤の平均粒子径が20μmを超えると、カラム内のデッドボリュームが大きくなりすぎて分離不良を起こすことがある。
なお、本明細書において平均粒子径は体積平均粒子径を示し、粒度分布測定装置(AccuSizer780/Particle Sizing Systems社製)を用いて測定することができる。
本発明の一塩基多型の検出方法において、AS−PCR法によって増幅される産物の大きさは200bp以下であることが好ましい。AS−PCR法によって増幅される産物の大きさが200bpを超えると、PCRの増幅時間やイオン交換クロマトグラフィーにおける分析時間が長くなったり、充分な分離性能が得られなかったりすることがある。AS−PCR法によって増幅される産物の大きさは、100bp以下であることがより好ましい。
本発明の一塩基多型の検出方法において、AS−PCR法によって増幅される野生型と変異型との産物の大きさの差(鎖長差)は10bp以下であることが好ましい。増幅される野生型と変異型との産物の大きさの差が10bpを超えるようにASプライマーを設計しても、非特異増幅反応等で所望の増幅産物が得られないことがある。
本発明によれば、迅速かつ簡便な一塩基多型の検出方法に用いられる一塩基多型検出用の試料核酸を提供することができる。また、本発明によれば、一塩基多型検出試料調製用のPCRプライマー及びイオン交換クロマトグラフィー分析に用いる一塩基多型検出用試料の調製方法を提供することができる。
実施例1において、アニオン交換カラム1を用いてUGT1A1*6領域の野生型76bpと変異型79bpとを分離検出して得られたクロマトグラムである。 実施例1において、アニオン交換カラム2を用いてUGT1A1*6領域の野生型76bpと変異型79bpとを分離検出して得られたクロマトグラムである。 参考例1において、アニオン交換カラム1を用いてUGT1A1*6領域の野生型271bpと変異型274bpとを分離検出して得られたクロマトグラムである。 参考例1において、アニオン交換カラム2を用いてUGT1A1*6領域の野生型271bpと変異型274bpとを分離検出して得られたクロマトグラムである。 参考例2において、アニオン交換カラム2を用いてUGT1A1*6領域の野生型76bpと変異型79bpとを分離検出して得られたクロマトグラムである。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(アニオン交換カラムの準備)
(アニオン交換カラム1)
攪拌機付き反応器中にて、3重量%ポリビニルアルコール(日本合成化学社製)水溶液2000mLに、テトラエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学工業社製)300g、トリエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学工業社製)100g、及び、過酸化ベンゾイル(キシダ化学社製)1.0gの混合物を添加した。攪拌しながら加熱し、窒素雰囲気下にて80℃で1時間重合した。次に、強カチオン性のイオン交換基(4級アンモニウム基)を有する単量体として、メタクリル酸エチルトリメチルアンモニウムクロリド(和光純薬工業社製)100gをイオン交換水に溶解し、得られた溶液を上記反応器中に更に添加した。次いで、攪拌しながら窒素雰囲気下にて80℃で2時間重合し、重合体組成物を得た。得られた重合体組成物を水及びアセトンで洗浄することにより、基材粒子の表面に4級アンモニウム基を有する親水性の被覆重合体粒子を得た。
得られた被覆重合体粒子10gを溶存オゾン濃度100ppmのオゾン水300mLに浸漬し、30分間攪拌した。攪拌終了後、遠心分離機(日立製作所社製、「Himac CR20G」)を用いて遠心分離し、上澄みを除去した。この操作を2回繰り返し、被覆重合体粒子にオゾン水処理を施し、4級アンモニウム基とカルボキシ基が共存するイオン交換クロマトグラフィー用充填剤を得た。
なお、オゾン水は、内径15cm×長さ20cmの円柱形を有する外套内に、パーフルオロアルコキシ樹脂からなる内径0.5mm×厚さ0.04mm×長さ350cmの中空管状のオゾンガス透過膜400本収容されたオゾン溶解モジュールを含むオゾン水製造システム(積水化学工業社製)を用いて調製した。
得られたイオン交換クロマトグラフィー用充填剤について、粒度分布計(Particle Sizing Systems社製、「Accusizer780」)を用いて測定したところ、平均粒子径は10μmであった。
得られたイオン交換クロマトグラフィー用充填剤を用いて以下のカラム(アニオン交換カラム1)を準備した。
カラムサイズ:内径4.6mm×20mm
イオン交換基:4級アンモニウム基
(アニオン交換カラム2)
市販されているカラムとして、以下のカラムを準備した。
品名:TSK−gel DNA−STAT(東ソー社製)
カラムサイズ:内径4.6mm×長さ100mm
イオン交換基:4級アンモニウム基
(実施例1)
実施例1では、UGT1A1*6領域の野生型76bpと変異型79bpとの分離検出を行った。
(AS−PCR増幅)
以下に示すAS−PCR条件によって野生型と変異型の増幅産物を得た。
(1)試薬
AccuPrime Taq DNA Polymerase High Fidelity(Invitorgen社製、Lot.760816)
10×AccuPrime PCR Buffer I
AccuPrime Taq DNA Polymerase High Fidelity(5U/μL)
UGT1A1*6 primer(Operon Biotechnologies社製)
Forward(野生型)(10pmol/μL):5’−(cgcctcgttgtacatcagagcgg)−3’(配列番号1)
Forward(変異型)(10pmol/μL):5’−(ctgacgcctcgttgtacatcagagcga)−3”(配列番号2)
Reverse(10pmol/μL):5’−(cacatcctccctttggaatggca)−3”(配列番号3)
Nuclease−free Water(not DEPC−treated)(Ambion社製、Lot.0803015)
UGT1A1遺伝子 野生型配列挿入プラスミド(1×10コピー/μL)
UGT1A1遺伝子 変異型配列挿入プラスミド(1×10コピー/μL)
(2)調製
5μLの10×AccuPrime PCR Buffer I、1μLのForward primer、1μLのReverse primerに総量が49μLとなるようNuclease−free Waterで調整した溶液に、1μLのUGT1A1遺伝子配列挿入プラスミドを添加し反応溶液とした。
(3)反応
C1000(バイオ・ラッド ラボラトリーズ社製)を用いて、PCR反応を行った。温度サイクルは以下に示す通りである。
94℃、30秒でテンプレートを熱変性させ、94℃を15秒、62℃を15秒、68℃を30秒の増幅サイクルを40サイクル行い、最後に68℃、5分で保温した。サンプルは使用するまで4℃で保存した。
AS−PCR増幅後、電気泳動(アドバンス社製、「Mupid−ex」)にて80bp付近に増幅産物に由来するバンドを確認した。増幅産物の大きさは、20bp DNA Ladderマーカー(タカラバイオ社製)を用いて確認した。
(HPLC分析)
準備したアニオン交換カラムを用いて、以下の条件でAS−PCR増幅産物を分離検出した。
システム:LC−20Aシリーズ(島津製作所社製)
溶離液:溶離液A 25mmol/Lトリス塩酸緩衝液(pH7.5)
溶離液B 25mmol/Lトリス塩酸緩衝液(pH7.5)+1mol/Lグアニジン塩酸塩
分析時間:アニオン交換カラム1を用いたときの分析時間は10分
アニオン交換カラム2を用いたときの分析時間は20分
溶出法:以下に示すグラジエント条件により、溶離液Bの混合比率を直線的に増加させた。
アニオン交換カラム1を用いたときの条件
0分(溶離液B40%)→10分(溶離液B50%)
アニオン交換カラム2を用いたときの条件
0分(溶離液B70%)→20分(溶離液B90%)
検体:UGT1A1*6領域の野生型76bp
UGT1A1*6領域の変異型79bp
流速:0.5mL/min(アニオン交換カラム1を用いたとき)
1.0mL/min(アニオン交換カラム2を用いたとき)
検出波長:260nm
試料注入量:10μL
(参考例1)
参考例1では、UGT1A1*6領域の野生型271bpと変異型274bpとの分離検出を行った。
(AS−PCR増幅)
以下に示すAS−PCR条件によって野生型と変異型の増幅産物を得た。
(1)試薬
AccuPrime Taq DNA Polymerase High Fidelity(Invitorgen社製、Lot.760816)
10×AccuPrime PCR Buffer I
AccuPrime Taq DNA Polymerase High Fidelity(5U/μL)
UGT1A1*6 primer(Operon Biotechnologies社製)
Forward(野生型)(10pmol/μL):5’−(cgcctcgttgtacatcagagcgg)−3’(配列番号1)
Forward(変異型)(10pmol/μL):5’−(ctgacgcctcgttgtacatcagagcga)−3”(配列番号2)
Reverse(10pmol/μL):5’−(gaaagggtccgtcagcatgac)−3”(配列番号4)
Nuclease−free Water(not DEPC−treated)(Ambion社製、Lot.0803015)
UGT1A1遺伝子 野生型配列挿入プラスミド(1×10コピー/μL)
UGT1A1遺伝子 変異型配列挿入プラスミド(1×10コピー/μL)
(2)調製
5μLの10×AccuPrime PCR Buffer I、1μLのForward primer、1μLのReverse primerに総量が49μLとなるようNuclease−free Waterで調整した溶液に、1μLのUGT1A1遺伝子配列挿入プラスミドを添加し反応溶液とした。
(3)反応
C1000(バイオ・ラッド ラボラトリーズ社製)を用いて、PCR反応を行った。温度サイクルは以下に示す通りである。
94℃、30秒でテンプレートを熱変性させ、94℃を15秒、62℃を15秒、68℃を30秒の増幅サイクルを40サイクル行い、最後に68℃、5分で保温した。サンプルは使用するまで4℃で保存した。
AS−PCR増幅後、電気泳動(アドバンス社製、「Mupid−ex」)にて270bp付近(200bpと300bpの間)に増幅産物に由来するバンドを確認した。増幅産物の大きさは、20bp DNA Ladderマーカー(タカラバイオ社製)を用いて確認した。
(HPLC分析)
準備したアニオン交換カラムを用いて、以下の条件でAS−PCR増幅産物を分離検出した。
システム:LC−20Aシリーズ(島津製作所社製)
溶離液:溶離液A 25mmol/Lトリス塩酸緩衝液(pH7.5)
溶離液B 25mmol/Lトリス塩酸緩衝液(pH7.5)+1mol/Lグアニジン塩酸塩
分析時間:アニオン交換カラム1を用いたときの分析時間は10分
アニオン交換カラム2を用いたときの分析時間は20分
溶出法:以下に示すグラジエント条件により、溶離液Bの混合比率を直線的に増加させた。
アニオン交換カラム1を用いたときの条件
0分(溶離液B60%)→10分(溶離液B80%)
アニオン交換カラム2を用いたときの条件
0分(溶離液B80%)→20分(溶離液B100%)
検体:UGT1A1*6領域の野生型271bp
UGT1A1*6領域の変異型274bp
流速:0.5mL/min(アニオン交換カラム1を用いたとき)
1.0mL/min(アニオン交換カラム2を用いたとき)
検出波長:260nm
試料注入量:10μL
(比較例1)
比較例1では、UGT1A1*6領域の野生型76bpと変異型96bpとの分離検出を試みた。
(1)試薬
AccuPrime Taq DNA Polymerase High Fidelity(Invitorgen社製、Lot.760816)
10× AccuPrime PCR Buffer I
AccuPrime Taq DNA Polymerase High Fidelity(5U/μL)
UGT1A1*6 primer(Operon Biotechnologies社製)
Forward(野生型)(10pmol/μL):5’−(cgcctcgttgtacatcagagcgg)−3’(配列番号1)
Forward(変異型)(10pmol/μL):5’−(atagttgtcctagcacctgacgcctcgttgtacatcagagcga)−3”(配列番号5)
Reverse(10pmol/μL):5’−(cacatcctccctttggaatggca)−3”(配列番号3)
Nuclease−free Water(not DEPC−treated)(Ambion社製、Lot.0803015)
UGT1A1遺伝子 野生型配列挿入プラスミド(1×10コピー/μL)
UGT1A1遺伝子 変異型配列挿入プラスミド(1×10コピー/μL)
(2)調製
5μLの10×AccuPrime PCR Buffer I、1μLのForward primer、1μLのReverse primerに総量が49μLとなるようNuclease−free Waterで調整した溶液に、1μLのUGT1A1遺伝子配列挿入プラスミドを添加し反応溶液とした。
(3)反応
C1000(バイオ・ラッド ラボラトリーズ社製)を用いて、PCR反応を行った。温度サイクルは以下に示す通りである。
94℃、30秒でテンプレートを熱変性させ、94℃を15秒、62℃を15秒、68℃を30秒の増幅サイクルを40サイクル行い、最後に68℃、5分で保温した。サンプルは使用するまで4℃で保存した。
AS−PCR増幅後、電気泳動(アドバンス社製、「Mupid−ex」)にて増幅産物の確認を行ったところ、非特異増幅と思われる多数のバンドが確認された。これは、AS−PCR増幅が正常に行えなかったことを意味する。そのため、HPLC分析は実施しなかった。
(参考例2)
参考例2では、UGT1A1*6領域の野生型76bpと変異型79bpとの分離検出を行った。
溶離液Bに添加する塩をグアニジン塩酸塩に代えて塩化ナトリウムとしたこと以外は、実施例1と同様にして、アニオン交換カラム2を用いてHPLC分析を行った。
実施例1において、UGT1A1*6領域の野生型76bpと変異型79bpとを分離検出して得られたクロマトグラムを図1(アニオン交換カラム1を用いた場合)と図2(アニオン交換カラム2を用いた場合)に示す。図1、2の結果から、両カラムともにAS−PCRで増幅したUGT1A1*6領域の野生型76bpと変異型79bpを良好に分離検出することができた。特に、アニオン交換カラム1を用いた場合は、短時間でほぼ完全に分離検出することができた。
参考例1において、UGT1A1*6領域の野生型271bpと変異型274bpとを分離検出して得られたクロマトグラムを図3(アニオン交換カラム1を用いた場合)と図4(アニオン交換カラム2を用いた場合)に示す。図3、4の結果から、実施例1とは対照的に、AS−PCRで増幅したUGT1A1*6領域の野生型271bpと変異型274bpとを分離することができなかった。これは、AS−PCR増幅産物のサイズに対して、野生型と変異型の鎖長差が小さかったためであると考えられる。
参考例2において、アニオン交換カラム2を用いてUGT1A1*6領域の野生型76bpと変異型79bpとを分離検出して得られたクロマトグラムを図5に示す。溶離液Bにグアニジン塩酸塩に代えて塩化ナトリウムを添加すると、野生型76bpと変異型79bpを分離することができなかった。
本発明によれば、迅速かつ簡便な一塩基多型の検出方法に用いられる一塩基多型検出用の試料核酸を提供することができる。また、本発明によれば、一塩基多型検出試料調製用のPCRプライマー及びイオン交換クロマトグラフィー分析に用いる一塩基多型検出用試料の調製方法を提供することができる。

Claims (5)

  1. 下記(a)〜(c)の特性を有する一塩基多型検出用の試料核酸。
    (a)全鎖長200bp以下である
    (b)5’末端、3’末端のいずれかに鋳型DNAと不完全相補な配列(タグ配列)を有する
    (c)一塩基多型の有無を比較すべき試料核酸との鎖長差が10bp以下である
  2. さらに、(d)タグ配列の鎖長が10bp以下である、請求項1記載の試料核酸。
  3. イオン交換クロマトグラフィー分析に用いられるものである、請求項1又2記載の試料核酸。
  4. 下記(a)〜(c)の特性を有する一塩基多型検出試料調製用のPCRプライマー。
    (a)AS−PCR法に用いた場合に全鎖長200bp以下の増幅産物を複製する
    (b)5’末端に鋳型DNAと不完全相補な配列(タグ配列)を有する
    (c)タグ配列の鎖長が10bp以下である
  5. 請求項4に記載のPCRプライマーを用いることを特徴とする、イオン交換クロマトグラフィー分析に用いる一塩基多型検出用試料の調製方法。
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