JPWO2012120618A1 - 成形面ファスナー - Google Patents

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Abstract

本発明の成形面ファスナー(1)は、複数の係合素子(16)が配された複数の面ファスナー部(10)と、面ファスナー部(10)を接続する接続部材(30)とを有し、面ファスナー部(10)は、基材部(11)に接続部材(30)を固定する固定部(21)を有する。前記基材部(11)は、固定部(21)の配設位置から長さ方向に延びる前方及び後方延設部(23,24)を有し、接続部材(30)の接続部(31)における長さ方向の寸法(L1)は、隣接する前記面ファスナー部(10)間の最小間隔(L2)よりも長く設定されている。これにより、成形面ファスナー(1)を幅方向に曲げ易く構成でき、また、前方及び後方延設部(23,24)により発泡樹脂材料が横壁体(15)に直接衝突することを防止できる。

Description

本発明は、発泡体の成形時に同発泡体表面に一体化される成形面ファスナーに関し、特に、発泡成形時に成形樹脂材料が基板部の係合素子形成領域に侵入することを防止可能な成形面ファスナーに関する。
自動車や列車の座席用シート、各種ソファー、事務用チェアーなどは、表皮材の内部にクッション体を備えている。このクッション体としては、椰子や麻又は太い合成繊維などの剛直繊維を交絡させて、ゴム等により固めたロックウールなどと呼ばれる材料からなる成形体や、各種の発泡性樹脂材料からなる成形体(発泡体)などが使われている。
これらのクッション体は、長時間着座しても疲れない着座姿勢を維持するため、人間工学的に満足する凹凸形状からなる湾曲面を有していることが多い。かかる複雑な表面形状を有するクッション体をそのクッション性も考慮して効率的に大量生産しようとすると、製造工程が多い前記ロックウールで対応することは難しい。
これに対して、発泡性樹脂製のクッション体は単一の工程で製造できるうえに、多様な形状が容易に得られることから広範に使われている。すなわち、発泡性樹脂製のクッション体は、例えば発泡ウレタン樹脂のような発泡性樹脂材料を金型の内部に流し込むことにより、発泡と同時に所望の形状に成形される。
また、このようにして成形されたクッション体の表面には、一般に、各種の繊維製布帛や天然又は合成皮革などの表皮材が被着されている。この表皮材をクッション体表面に被着させるために、表皮材を金型のキャビティ面に沿わせて吸着させておき、同金型内に発泡性樹脂材料を流し込むことにより、クッション体を成形すると同時に表皮材の裏面に一体化させる手段、あるいは、クッション体を所望の形状に成形したのち、得られたクッション体の表面に表皮材を被せて固定する手段のいずれかが採用されている。
前述の成形時に一体化させる手段を用いる場合、金型の内面に沿わせて表皮材をセットするとき、吸引手段を利用して金型内面に沿わせて吸着させるが、表皮材を上述のごとく複雑な表面形態を有するクッション体表面に合わせて変形させるためには、表皮材自体が伸縮性に優れた素材である必要がある。しかるに、素材によっては伸縮性にも限度があるため、クッション体の表面形態が複雑になると、特に座面と周側面との間におびただしい数のしわが発生しやすく、これを矯正するために多大な努力が払われている。
また、この手段によるとクッション体と表皮材とが全面で一体化されるため、例えば使用時に表皮材がクッション体の表面でずれる方向に強い力がかかった場合、表皮材とクッション体との間に剪断力が働き、クッション体の一部を裂断させて表皮材が剥離することがある。更に、上記しわの発生を排除するには自ずと表皮材として使用できる材質が限られ、また表皮材とクッション体との間に無理な力がかからないように、双方の間に僅かな動きを許容できることが好ましい。このため、クッション体の成形と同時に表皮材を一体化させる手段を用いるよりも、クッション体を所定の形状に成形した後に、得られたクッション体に表皮材を被せる手段を採用することが多くなってきている。
このような発泡性樹脂材料からなるクッション体に表皮材を被せる場合、熱可塑性樹脂からなる成形面ファスナーを利用する方法が一般的に用いられている。例えば、先ず、複数の係合素子(雄型係合素子)を有する成形面ファスナーを、クッション体の成形を行う金型のキャビティ面にセットする。このとき、成形面ファスナーの係合素子形成面をクッション体の凹陥面に対応する金型底面の突面部に向けて、同突面部に成形面ファスナーを載置固定する。
次に、成形面ファスナーをセットした金型内に発泡性樹脂材料を流し込んで、クッション体を発泡成形することにより、クッション体の成形と同時に、同クッション体の凹陥面に成形面ファスナーが前記係合素子を外部に露呈させた状態で一体化される。なお、この発泡成形時に、クッション体の発泡性樹脂材料が成形面ファスナーの係合素子が形成されている領域にまで流れ込まないようにすることが重要となる。
そして、上述の発泡成形により得られたクッション体の表面に、予めクッション体の外形に合わせて袋状に形成されたパイル織編物や天然皮革、剛性皮革などの各種材質からなる表皮材が被せられる。このとき、表皮材の裏面に配された雌型係合素子をクッション体に一体化された成形面ファスナーの係合素子形成領域に押し付けて、表皮材をクッション体の凹陥面に沿わせて成形面ファスナーに係着させることにより、表皮材がクッション体から浮き上がることを防止している。
上述のように、成形面ファスナーをクッション体に一体化するように発泡成形を行う際に、発泡性樹脂材料が係合素子形成領域に侵入することを防止可能な成形面ファスナーが、例えば特開2010−162339号公報(特許文献1)に開示されている。
例えば図11に示したように、特許文献1に記載されている成形面ファスナー70は、縦防壁部73及び前後端縁側の横防壁部74に囲まれた係合素子形成領域75を有する複数の面ファスナー部71と、隣接する面ファスナー部71の長さ方向の端縁間を所定の間隔をもって接続する接続部72とを有している。
各面ファスナー部71は、平板状の基材部76と、基材部76の一面に立設された複数のフック状の係合素子(雄型係合素子)77と、係合素子77を間に挟んで基材部76の左右側縁部に長さ方向に沿って立設された左右の縦防壁部73と、左右の縦防壁部73間に幅方向に沿って立設された横防壁部74と、接続部72を構成するモノフィラメントを固定する突出部78と、長さ方向に沿って配された線状磁性体79とを有している。
また、各面ファスナー部71の前後端縁は、長さ方向に隣接する面ファスナー部71との間で互いに平行に配される平行部71aと、平行部71aの左右両側に配された傾斜部71bとにより構成されている。この場合、平行部71aは、接続部(モノフィラメント)72と同じ幅方向の寸法を有している。
各面ファスナー部71に配される複数の係合素子77は、基材部76の長さ方向及び幅方向に沿って、互いに所定の間隔を開けて整列している。
縦防壁部73は、左右にそれぞれ3列の壁部を有しており、各列の壁部は、長さ方向に所定のピッチで配された複数の縦壁体73aにより構成されている。この場合、隣接する列の壁部間において、縦壁体73aは互い違いとなるように千鳥状に配されている。また、横防壁部74は、幅方向に整列した係合素子77と、幅方向に沿って配された複数の横壁体74aとにより構成されている。
モノフィラメントを固定する突出部78は、面ファスナー部71における幅方向の略中央部に、基材部76からブロック形状に突出して形成されており、モノフィラメントを面ファスナー部71の領域内の全体に亘って埋設している。面ファスナー部71に配される線状磁性体79は、基材部76からブロック形状に突出した固定部80内にその一部が埋設されることにより固定されている。
面ファスナー部71間を接続する接続部72は、上述のように、各面ファスナー部71の突出部78に埋設される合成樹脂製の線状モノフィラメントにより構成されている。このモノフィラメントは、面ファスナー部71の領域内では突出部78内に埋設されているものの、隣接する面ファスナー部71間の間隙では外部に露呈しており、そのモノフィラメントの露呈している部分によって接続部72が構成されている。このような接続部72が配されていることにより、成形面ファスナー70を幅方向に容易に曲げることが可能となる。
上述のような構成を有する特許文献1の成形面ファスナー70を製造する場合、先ず、複数の面ファスナー部71に分断される前の連続した長尺の面ファスナー部材(以下、一次面ファスナー部材と言う)を製造する。この一次面ファスナー部材は、回転駆動するダイホイールと、ダイホイールの周面に溶融樹脂を供給する押出ノズルと、ダイホイールの溶融樹脂が供給される位置よりも上流側からモノフィラメント及び線状磁性体79を供給する供給部とを有する製造装置を用いて製造される。この場合、ダイホイールの周面には、係合素子77を成形するためのキャビティや、縦壁体73a及び横壁体74aを成形するためのキャビティなどが形成されている。
このような製造装置を用いて長尺の一次面ファスナー部材を製造した後、得られた一次面ファスナー部材の一部を、接続部72を形成するモノフィラメントを残すようにして幅方向の全体に亘って任意の位置で切除する。これにより、図11に示したような特許文献1の成形面ファスナー70が製造される。
このようにして得られた特許文献1の成形面ファスナー70は、クッション体を発泡成形する際に、成形用金型に予め設置した磁石の磁力を利用することにより、同金型のキャビティ面に、係合素子77をキャビティ面に対向させるように吸着固定される。
このとき、成形面ファスナー70は、面ファスナー部71間を接続する接続部72(モノフィラメント)を容易に撓ませることができるため、例えば成形面ファスナー70を固定する金型の部位(突面部)が湾曲していても、その金型のキャビティ面に対して、成形面ファスナー70を幅方向に湾曲させた状態で安定して吸着固定することが可能となる。
また、この成形面ファスナー70は、複数の係合素子77が配された係合素子形成領域75が縦防壁部73と横防壁部74とによって囲まれているため、クッション体の発泡成形時に発泡樹脂材料が縦防壁部73及び横防壁部74を超えて係合素子形成領域75に侵入することを防止できる。従って、クッション体が発泡成形された後も、成形面ファスナー70の係合素子形成領域75内で係合素子77による係着力が得られるため、クッション体に表皮材を被せたときに、その表皮材の裏面を、成形面ファスナー70に安定して係着させることができる。
特開2010−162339号公報
上述のように、特許文献1の成形面ファスナー70は、複数の面ファスナー部71をモノフィラメントからなる接続部72で接続し、その接続部72を撓ませることにより、幅方向に容易に曲げることが可能となる。しかし、近年では様々なクッション体の形態に対応させるために、成形面ファスナー70をより大きな曲率で曲げられるように改善することが要望されている。
また、特許文献1の成形面ファスナー70は、接続部72を形成するために、上述のように、長尺の一次面ファスナー部材を成形した後、その一次面ファスナー部材の一部を、適当な任意の位置で幅方向に亘って切除することにより製造されている。
しかし、このようにして製造される成形面ファスナー70は、図11に示したように、製造時に切除される部位が横防壁部74の位置に重なることがあり、この場合、面ファスナー部71の端縁側(図11における面ファスナー部71の前端縁側)に配された横防壁部74の一部も同時に切除される。
このように横防壁部74の一部が切除されると、成形面ファスナー70を一体化してクッション体を発泡成形する際に、発泡樹脂材料が、切除された横防壁部74を超えて、面ファスナー部71の長さ方向に沿って次の横防壁部74の配設位置まで侵入する。その結果、その面ファスナー部71における有効な係合素子形成領域75が小さくなり、予定していた所望の係着力が安定して得られないことがあった。
更に、特許文献1では、一次面ファスナー部材を適当な任意の位置で切除して成形面ファスナー70を製造しているため、製造時に切除される部位が横防壁部74の位置に重ならなくても、例えば横防壁部74の近傍位置で切除された場合、面ファスナー部71の端縁(図11における面ファスナー部71の後端縁)に接近した位置に横防壁部74が配されることになる。
このように横防壁部74が面ファスナー部71の端縁に接近して配される場合、例えばクッション体の発泡成形において、金型に対して噴射ノズルを相対的に移動させながら同噴射ノズルから発泡樹脂材料を噴射したときに、発泡樹脂材料が垂直方向に対して傾斜した方向に噴き付けられることがあり、この場合、噴射された発泡樹脂材料が横防壁部74(特に、横壁体74a)に直接衝突し易くなる。
しかし、発泡樹脂材料が横防壁部74に直接衝突した場合、発泡樹脂材料が噴射による圧力を受けて横防壁部74に勢い良く当たる。このため、発泡樹脂材料が横防壁部74に形成された隙間などから横防壁部74を超えて係合素子形成領域75に侵入し易くなって、成形面ファスナー70の係着力を低下させることがあり、改善の余地があった。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、その具体的な目的は、発泡成形用金型のキャビティ面に吸着固定する際に従来よりも大きな曲率で幅方向に曲げることが可能であり、また、発泡体の発泡成形時に発泡樹脂材料が係合素子形成領域に侵入することをより効果的に防いで、表皮材のような他部材との係着力を安定して確保することが可能な成形面ファスナーを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明により提供される成形面ファスナーは、基本的な構成として、複数の係合素子が基材部の第1面に立設された複数の面ファスナー部と、前記面ファスナー部を長さ方向に接続する可撓性を備えた接続部材とを有し、発泡体の成形時に同発泡体の表面に一体化される成形面ファスナーであって、前記面ファスナー部は、前記基材部の第1面又は第2面に前記接続部材を固定する固定部を有し、全ての前記面ファスナー部における前記基材部は、前記固定部の配設位置から長さ方向に延び、前記係合素子が排除された前方及び後方延設部を有し、前記接続部材の前記固定部間に配された前記面ファスナー部間を接続する接続部における長さ方向の寸法は、隣接する前記面ファスナー部間の最小間隔よりも長く設定されてなることを最も主要な特徴とするものである。
本発明に係る成形面ファスナーにおいて、前記面ファスナー部は、複数の前記係合素子を間に挟んで前記基材部の長さ方向に沿って設置された左右の縦防壁部と、左右の前記縦防壁部間に配された横防壁部とを有し、前記固定部は、前記横防壁部に配されていることが好ましい。
この場合、前記係合素子は、前記基材部の長さ方向及び幅方向に整列して立設され、左右の前記縦防壁部間に、幅方向に整列した前記係合素子とともに前記横防壁部を構成する複数の横壁体が幅方向に沿って立設されていることが特に好ましい。
また、本発明に係る成形面ファスナーにおいて、前記前方及び後方延設部における前端縁及び後端縁から前記横壁体までの長さ方向の寸法は、前記係合素子の長さ方向における寸法の50%以上に設定されていることが好ましい。
更に、前記接続部材は、前記基材部の幅方向にジグザグ状に折り曲げられて構成され、前記接続部に少なくとも2つの折り曲げ部を有していることが好ましい。
また、前記接続部材は、長軸が前記基材部の表裏方向に沿った楕円形状の横断面を有していることが好ましい。
更にまた、本発明に係る成形面ファスナーにおいて、隣接する前記面ファスナー部の対向する端縁は、互いに平行に配される平行部と、前記平行部の左右両側に配され、前記面ファスナー部間の間隔を前記面ファスナー部の側端縁に向けて漸増させる傾斜部とを有し、前記平行部の幅寸法は、前記接続部の幅寸法よりも大きく設定されていることが好ましい。
本発明に係る成形面ファスナーにおいて、それぞれの面ファスナー部は、複数の係合素子が立設された基材部と、基材部に接続部材を固定する固定部と、前記固定部の配設位置から基材部の長さ方向に延び、係合素子が排除された前方及び後方延設部とを有している。また、接続部材の固定部間に配された面ファスナー部間を接続する接続部における長さ方向の寸法は、隣接する面ファスナー部間の最小間隔よりも長く設定されている。
例えば前記特許文献1の成形面ファスナーでは、接続部材の固定部間に配された接続部の長さ寸法は、隣接する面ファスナー部間の最小間隔と同じ長さであるため、成形面ファスナーを幅方向に曲げるときの大きさ(曲率)が、面ファスナー部間の間隔の長さによって制限される。
一方、例えば面ファスナー部に配される固定部を、同面ファスナー部における前方延設部側の前端縁及び後方延設部側の後端縁の位置よりも内側に配して、本発明のように接続部材の固定部間に配された接続部の長さ寸法を、隣接する面ファスナー部間の最小間隔よりも長く設定することにより、成形面ファスナーを幅方向へより曲げ易くすることができる。また、その成形面ファスナーを曲げるときの大きさ(曲率)を、面ファスナー部間の間隔の長さに制限されることなく、従来よりも容易に増大することができる。
ところで、例えば従来の発泡成形用金型においては、キャビティ面に成形面ファスナーがセットされて発泡成形を行なう際に、成形面ファスナーの係合素子が配されている領域への発泡樹脂材料の侵入を防ぐために、キャビティ面の成形面ファスナーをセットする部位に、係合素子を囲むように壁部が所定の高さで立設されていることがある。
このようなキャビティ面に壁部が立設されている金型に対して、上述のような前方及び後方延設部を有するものの、後述する縦防壁部及び横防壁部を設けていない形態の本発明に係る成形面ファスナーを用いることも可能である。この場合、発泡体の発泡成形時に発泡樹脂材料が垂直方向に対して傾斜して噴き付けられても、前方及び後方延設部が庇の役割を果たして、発泡樹脂材料が金型の壁部に直接衝突することを効果的に防止できる。これにより、例えば金型の壁部に間隙が設けられているような場合にも、発泡樹脂材料がその壁部を超えて、成形面ファスナーの係合素子形成領域に侵入することを防止でき、その係合素子形成領域の係着力を安定して確保することが可能となる。
このような本発明の成形面ファスナーにおいて、各面ファスナー部は、複数の係合素子を間に挟んで基材部の長さ方向に沿って立設された左右の縦防壁部と、左右の縦防壁部間に配された横防壁部とを有し、また、固定部は横防壁部に配されて構成されている。
これにより、接続部の固定部間における長さ寸法を、隣接する面ファスナー部間の最小間隔よりも確実に長くすることができる。また、前方及び後方延設部が、横防壁部の配設位置から長さ方向に延びて形成されているため、例えば発泡体の発泡成形時に発泡樹脂材料が垂直方向に対して傾斜して噴き付けられても、前方及び後方延設部が横防壁部に対して庇の役割を果たし、発泡樹脂材料が横防壁部に直接衝突することを効果的に防止できる。従って、発泡樹脂材料が横防壁部を超えて面ファスナー部の係合素子形成領域に侵入することを安定して防止できるため、係合素子形成領域の係着力を安定して確保できる。
なおこの場合、各面ファスナー部の前方及び後方延設部における延設長さは、長さ方向における横防壁部の取付ピッチの大きさよりも短く設定されている。これにより、各面ファスナー部において、発泡樹脂材料の侵入を許さない有効な係合素子形成領域を適切な大きさ(面積)で確保して、予定していた所望の係着力を安定して得ることができる。
特にこの場合、係合素子は、基材部の長さ方向及び幅方向に整列して立設されており、また、左右の縦防壁部間に、幅方向に整列した係合素子とともに横防壁部を構成する複数の横壁体が幅方向に沿って立設されている。これにより、各面ファスナー部に横防壁部を確実に設けて、発泡体の発泡成形時に発泡樹脂材料が係合素子形成領域に侵入することを横防壁部で安定して阻止できる。また、各面ファスナー部の最も前方側及び最も後方側に配される横防壁部と、左右の縦防壁部とにより囲まれて形成される係合素子形成領域の面積を効率的に確保できる。
また、本発明の成形面ファスナーにおいて、前方及び後方延設部における前端縁及び後端縁から横壁体までの長さ方向の寸法は、係合素子の長さ方向における寸法の50%以上と長く設定されていることにより、発泡樹脂材料が噴き付けられた際に、前方及び後方延設部がより効果的に庇の役割を果たすため、発泡樹脂材料が横防壁部(特に、横壁体)に直接衝突することをより確実に防止できる。
更に本発明の成形面ファスナーにおいて、前記接続部材は、基材部の幅方向にジグザグ状に折り曲げられて構成されており、また、隣接する面ファスナー部の固定部間に配される接続部に、少なくとも2つの折り曲げ部を有している。これにより、接続部材の接続部を幅方向へ更に折り曲げ易く構成することができる。このため、成形面ファスナーを湾曲させた状態で金型に固定する際に、成形面ファスナーを容易に折り曲げて金型に安定して固定することが可能となる。
更にまた本発明において、前記接続部材は、長軸が基材部の表裏方向に沿った楕円形状の横断面を有している。これによっても、接続部材を幅方向へより折り曲げ易く構成することができる。
また、本発明の成形面ファスナーにおいて、隣接する面ファスナー部の対向する端縁は、互いに平行に配される平行部と、平行部の左右両側に配され、面ファスナー部間の間隔を面ファスナー部の側端縁に向けて漸増させる傾斜部とを有しており、また、平行部の幅寸法は、接続部の幅寸法よりも大きく設定されている。
このように面ファスナー部の対向端縁に傾斜部が配されていることにより、成形面ファスナーを幅方向に曲げる際に、隣接する面ファスナー部が互いに干渉することを防止できる。また、面ファスナー部における平行部の幅寸法を接続部の幅寸法よりも大きくすることにより、面ファスナー部における前方及び後方延設部の長さ寸法や有効な係合素子形成領域の面積を効率的に確保することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る成形面ファスナーを示す正面図である。 図2は、図1におけるII−II線断面図である。 図3は、図1におけるIII−III線断面図である。 図4(a)は、接続部材を示す正面図であり、図4(b)は、同接続部材の側面図である。 図5は、同接続部材の断面図である。 図6は、接続部材の変形例を示す断面図である。 図7は、同成形面ファスナーを幅方向に曲げた状態を示す正面図である。 図8は、同成形面ファスナーの曲げ具合を説明する説明図である。 図9は、同成形面ファスナーを金型に吸着固定したときの状態を示す模式図である。 図10は、同成形面ファスナーが一体化された発泡体の要部を示す拡大図である。 図11は、従来の成形面ファスナーを示す正面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下で説明する実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明と実質的に同一な構成を有し、かつ、同様な作用効果を奏しさえすれば、多様な変更が可能である。例えば、以下に説明する実施形態の成形面ファスナーは縦防壁部及び横防壁部を有しているが、本発明の成形面ファスナーには、所定の条件で接続部材と前方及び後方延設部とが配されていれば、例えば縦防壁部及び横防壁部が配されていない成形面ファスナーも含まれる。
図1は、本実施形態に係る成形面ファスナーを示す正面図である。また、図2は、図1におけるII−II線断面図であり、図3は、図1におけるIII−III線断面図である。
なお、以下の説明において、成形面ファスナーの基材部における長さ方向を前後方向と規定し、基材部における幅方向を左右方向と規定する。また、基材部における表裏方向を上下方向と規定し、特に、基材部に対して係合素子が配されている側の方向を上方とし、その反対側の方向を下方とする。
本実施形態に係る成形面ファスナー1は、平板状の基材部11の上面(第1面)に複数の係合素子16が立設された複数の面ファスナー部10と、隣接する面ファスナー部10を前後方向に接続する接続部材となるモノフィラメント30と、各成形面ファスナー1に前後方向に沿って固定される線状磁性体40とを有する。
この成形面ファスナー1における各面ファスナー部10は、後述するように、ダイホイールを用いて熱可塑性樹脂材料を成形することにより形成されている。なお、面ファスナー部10の材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリブチレンテレフタレート、又はそれらの共重合体などの熱可塑性樹脂材料を採用できる。
同成形面ファスナー1において、各面ファスナー部10は、正面から見たときに、前後方向(長さ方向)に長い略八角形の形態を有している。この場合、各面ファスナー部10の左右側端縁は、互いに平行となるように面ファスナー部10の長さ方向に沿って形成されている。
また、各面ファスナー部10の前後端縁には、隣接する面ファスナー部10間で平行に配される平行部10aと、面ファスナー部10間の間隔を左右側端縁側に向けて漸増させる傾斜部10bとを有している。面ファスナー部10の前後端縁に傾斜部10bが配されていることにより、成形面ファスナー1を左右幅方向に曲げたときに(図7や図8を参照)、面ファスナー部10同士を干渉させ難くすることができる。
本実施形態において、各面ファスナー部10は、平板状の基材部11と、基材部11の上面に立設された左右の縦防壁部12と、左右の縦防壁部12間に配された複数の係合素子16(雄型係合素子)と、係合素子16とともに横防壁部14を構成する複数の横壁体15と、モノフィラメント30を固定する第1固定部21と、線状磁性体40を固定する第2固定部22とをそれぞれ有している。
本実施形態における基材部11は、成形面ファスナー1を上下方向に屈曲可能なように板厚を薄くして形成されている。この基材部11の上面における縦防壁部12も横防壁部14も配されていない領域は平坦面に形成されている。一方、基材部11の下面側には、成形面ファスナー1を後述する発泡体(クッション体5)に一体成形したときに成形面ファスナー1と発泡体との接合面積を大きくして固着強度を高めるために、前後方向に平行に配された複数の凹溝部10c(又は突条部)が形成されている。
なお、本発明では、成形面ファスナー1と発泡体との固着強度を高めるために、例えば基材部11の下面にやじり状の突起部を設けても良いし、また、不織布や発泡ポリウレタンなどの樹脂成形体を接着又は固着させても良い。更に、基材部11の下面側に不織布や樹脂成形体を接着又は固着する場合では、後述するように発泡体の発泡成形時に発泡性樹脂材料が面ファスナー部10の係合素子形成領域18に侵入することを縦防壁部12及び横防壁部14によって防止する効果を補助するために、不織布や樹脂成形体を面ファスナー部10よりも前後方向及び左右方向に大きく形成して、基材部11の下面に接着又は固着させることも可能である。
左右の縦防壁部12は、複数の係合素子16を間に挟むようにして前後方向に沿って立設さており、基材部11の左右側縁(左右延設部25,26の端縁)から僅かに内側に入った位置に配されている。これらの左右の縦防壁部12は、それぞれ3列の壁部を有しており、各列の壁部は、長さ方向に所定のピッチで配された複数の縦壁体13により構成されている。また、縦防壁部12には、隣接する列に配された縦壁体13間を連結する連結部17が配されている。
ここで、縦防壁部12の最も係合素子16側に配された列の縦壁体13を第1列目の縦壁体13aとし、その第1列目の縦壁体13aの外側に配された列の縦壁体13を第2列目の縦壁体13bとし、最も外側に配された列の縦壁体13を第3列目の縦壁体13cとする。なお、本発明において、縦防壁部12を構成する縦壁体の形態や配設数(列数)は特に限定されるものではない。
各列の縦壁体13は、長さ方向に所定の取付ピッチをもって間欠的に配されており、各縦壁体13間には所定の間隙が設けられている。本実施形態において、第1列目〜第3列目の縦壁体13a〜13cは、各列間にて互い違いの位置関係となるように千鳥状に配されている。この場合、第1列目の縦壁体13aと第3列目の縦壁体13cとでは、縦壁体13の大きさや配設位置、及び縦壁体13間の間隙の大きさが同じように設定されている。
第2列目の縦壁体13bは、第1列目及び第3列目の縦壁体13a,13c間に形成される間隙の位置に対応するように配されている。また、第2列目の縦壁体13bにおける上下方向の寸法(基材部11の上面からの高さ寸法)は、第1列目及び第3列目の縦壁体13a,13cと同じ大きさに設定されているものの、前後方向の寸法(長さ寸法)は、第1列目及び第3列目の縦壁体13a,13cよりも短く設定されている。
当該縦防壁部12の連結部17は、第1列目及び第3列目の縦壁体13a,13cと第2列目の縦壁体13bとの間に配され、第1列目及び第3列目の縦壁体13a,13cの前端部及び後端部と、第2列目の縦壁体13bの長さ方向の中央部とを連結している。この連結部17の高さ寸法は、第1列目〜第3列目の縦壁体13a〜13cよりも低く設定されており、左右方向の寸法(幅寸法)は、第1列目及び第3列目の縦壁体13a,13cと第2列目の縦壁体13bとの間の幅方向における間隔と略同じ大きさに設定されている。
本実施形態の縦防壁部12が上述のように構成されていることにより、発泡体(クッション体5)を発泡成形するときに、発泡性樹脂材料が縦防壁部12を超えて内部の係合素子形成領域18側に侵入することを効果的に防止することができる。また、この縦防壁部12では、各列の縦壁体13間に設けられた間隙を拡げたり、狭めたりすることにより、成形面ファスナー1を上下方向に曲げることが可能となる。
各面ファスナー部10の基材部11に立設する係合素子16は、発泡体(クッション体5)に被せられる表皮材との間で係着力が得られるように、長さ方向及び幅方向に所定の取付ピッチで整列して配されている。特に本実施形態の場合、左右の縦防壁部12の間に、係合素子16が幅方向に5列に並べられて配されており、各面ファスナー部10の係合素子形成領域18は、左右の縦防壁部12と、最も前方に配された横防壁部14と、最も後方に配された横防壁部14とにより囲まれて形成されている。
また、各係合素子16は、基材部11の上面から垂直に立ち上がる立ち上がり部16aと、その立ち上がり部16aの上端において前後方向に分岐して湾曲するフック状の係合頭部16bとを有している。更に、基材部11の上面からの各係合素子16の高さ寸法は、縦防壁部12を構成する縦壁体13と同じ大きさに設定されている。なお、本発明において、係合素子の形状、寸法、取付ピッチ等は特に限定されるものではなく、任意に変更することができる。
更に本実施形態において、左側の縦防壁部12から長さ方向の2列目と4列目に配された係合素子16は、同係合素子16に隣接する横壁体15に連結された補強部16cを有している。この補強部16cは、係合素子16の立ち上がり部16aにおける左右側面に配されており、補強部16cの上下方向の高さ寸法は、係合素子16及び横壁体15よりも低く設定されている。
本実施形態の横壁体15は、縦防壁部12における第2列目の縦壁体13bと係合素子16との間に、及び、幅方向に互いに隣接する係合素子16の間に、幅方向に沿って立設されており、幅方向に整列した係合素子16とともに横防壁部14を構成している。この場合、各横壁体15は、隣り合って配される係合素子16と下端部(基材部11側の端部)にて連結されており(図2を参照)、これにより、横壁体15と係合素子16とが互いに補強されている。
また、基材部11の上面からの各横壁体15の高さ寸法は、縦壁体13の高さ寸法、及び係合素子16の高さ寸法と同じ大きさに設定されている。即ち、本実施形態では、図2及び図3に示したように、縦壁体13、横壁体15、及び係合素子16の高さ寸法が何れも同じ大きさに設定され、これらの上面が同一平面上に配されている。このため、後述するように発泡体の発泡成形を行う際に成形面ファスナー1を金型の平坦なキャビティ面に安定して密着させることができ、それによって、発泡性樹脂材料が、縦防壁部12及び横防壁部14を越えて係合素子形成領域18に侵入することを効果的に防止している。
なお、横壁体15と係合素子16とは、上述のように下端部にて連結されているものの、上端部では小さな間隔をあけて離間して配されている。このように横壁体15と係合素子16とが上端部にて互いに離間していても、その離間している間隔は非常に小さいため、発泡体の発泡成形を行う際に、発泡性樹脂材料が横壁体15と係合素子16との間の隙間から係合素子形成領域18に侵入することはない。
また、本発明において、横防壁部は、係合素子と横壁体の上端近傍同士を一体的に連結させて、1つの連続する壁として構成されていても良い。更に、横防壁部は、幅方向に沿って整列している係合素子の位置とは長さ方向に異なる位置にて、係合素子を利用せずに、横壁体のみによって構成されていても良い。この場合においても、モノフィラメントを固定する第1固定部は、後述するように横防壁部(横壁体)と一体的に構成されていることが好ましい。
各面ファスナー部10において、モノフィラメント30を固定する第1固定部21は、面ファスナー部10における幅方向の略中央部において基材部11からブロック状に突出して形成されており、モノフィラメント30が第1固定部21を貫通するように、モノフィラメント30を所定の間隔で埋設している。この場合、第1固定部21は、ブロック状の形態で横防壁部14に配されており、前後方向に沿って所定のピッチで設けられている。特に本実施形態の第1固定部21は、横防壁部14を構成する係合素子16及び横壁体15と一体的に構成されている。
なお、本発明では、例えば成形面ファスナー1を成形した際に、モノフィラメント30の左右両側に同モノフィラメント30を左右から支えるようなリブ、又はリブ状のバリが形成されることがある。しかし、このようなリブやバリは、幅方向に薄く形成されて容易に弾性変形するため、モノフィラメントを固定する固定部には含まれない。
また、各面ファスナー部10において、線状磁性体40を固定する第2固定部22は、縦防壁部12の内側近傍に、基材部11からブロック状に突出して形成されており、線状磁性体40が第2固定部22を貫通するように、線状磁性体40を所定の間隔で埋設している。また、第2固定部22は、第1固定部21と同様に、横防壁部14を構成する係合素子16及び横壁体15と一体的に構成されており、前後方向に沿って所定のピッチで設けられている。
なお、本発明において、モノフィラメントを固定する第1固定部、及び、線状磁性体を固定する第2固定部は、横防壁部(横壁体)とは別体に構成されていても良く、更には、第1固定部及び第2固定部を基材部の下面側に配置して、モノフィラメントや線状磁性体を基材部の下面側で固定しても良い。
本実施形態の全ての面ファスナー部10において、基材部11は、面ファスナー部10の前後端縁部に配された前方及び後方延設部23,24と、縦防壁部12の外側に配された左右延設部25,26とを有しており、これらの前方及び後方延設部23,24と左右延設部25,26からは係合素子16が排除され、係合素子16の存在しない領域が設けられている。
前方及び後方延設部23,24は、左右の縦防壁部12間に亘って、横壁体15及び第1固定部21の配設位置から前方及び後方に延びており、前方及び後方延設部23,24における横壁体15からの前後方向の延設長さの最小値、即ち、各面ファスナー部10の最も前方及び後方に配された横壁体15から前方及び後方延設部23,24の前端縁及び後端縁までの長さ寸法の最小値が、係合素子16の長さ方向における寸法(即ち、係合頭部16bの長さ寸法)の50%以上となるように設定されている。ここで、前方及び後方延設部23,24の延設長さの最小値とは、各面ファスナー部10には上述したように傾斜部10bが配されているため、左右の縦防壁部12寄りの位置における前方及び後方延設部23,24の延設長さである。
また、前方及び後方延設部23,24の延設長さの最大値は、長さ方向における横防壁部14の取付ピッチの大きさよりも短くなるように、好ましくは、長さ方向に隣接する横壁体15間の間隔よりも短くなるように設定されている。ここで、前方及び後方延設部23,24の延設長さの最大値とは、各面ファスナー部10の平行部10aが配されている幅方向の中央部領域における前方及び後方延設部23,24の延設長さである。
前方及び後方延設部23,24の延設長さの最大値が上記範囲に設定されていることにより、成形面ファスナー1を製造したときに、係合素子16が配されてない前方及び後方延設部23,24を確実に形成することができ、また、同成形面ファスナー1を接続部31にて左右方向に曲げたときに、隣接する面ファスナー部10同士を干渉し難くすることができる。
一方、左延設部25と右延設部26は、面ファスナー部10の左右の縦防壁部12の外側に配されている。これらの左右延設部25,26は、3列目の縦壁体13cの配設位置から左右方向の外側に向けて延設されており、左右延設部25,26における縦壁体13からの幅方向における延設長さは、前述の前方及び後方延設部23,24における延設長さの最小値よりも大きくなるように設定されている。
このような前方及び後方延設部23,24と左右延設部25,26とが全ての面ファスナー部10の基材部11に配されていることにより、発泡体の発泡成形時に各延設部23〜26が、噴射される発泡樹脂材料に対して庇の役割を果たすため、発泡樹脂材料が横防壁部14や縦防壁部12に直接衝突することを防止できる。
特に本実施形態では、前方及び後方延設部23,24における延設長さが係合素子16の長さ寸法の50%以上と長く設定されており、前方延設部23の前端縁及び後方延設部24の後端縁が係合素子16の係合頭部16bよりも内側の領域に配されることはない。このため、成形面ファスナー1に向けて噴射される発泡樹脂材料が、横防壁部14を構成する横壁体15に対して直接衝突することをより効果的に防止することができる。また、前方及び後方延設部23,24と左右延設部25,26とは、発泡体が発泡成形されたときに、同発泡体の内部に埋設されるため、発泡体に対する成形面ファスナー1の固着強度を増大させるという効果も得られる。
なお、本実施形態において、前方及び後方延設部23,24と左右延設部25,26とは基材部11に含まれるため、前方及び後方延設部23,24の上面と左右延設部25,26の上面とは同一平面上に配されている。また、前方及び後方延設部23,24と左右延設部25,26の下面側にも、長さ方向に平行な複数の凹溝部10c(又は突条部)が形成されている。
このような面ファスナー部10には、ブロック状の第1固定部21によってモノフィラメント30が固定されており、各面ファスナー部10の最も前方に配された第1固定部21と、その前方側に隣接する面ファスナー部10の最も後方に配された第1固定部21との間に挟まれたモノフィラメント30の部位により、隣接する面ファスナー部10を接続する接続部31が構成されている。
ここで、本実施形態におけるモノフィラメント30は、ポリエステルなどの熱可塑性樹脂からなり、可撓性を備えている。また、このモノフィラメント30は、図4(a)及び(b)にモノフィラメント30のみの正面図及び側面図を示すように、上下方向には屈曲せずに前後方向に直線状にまっすぐ延びているものの、左右方向にはジグザグ状に折り曲げられて構成されている。特に、モノフィラメント30は、接続部31を構成する第1固定部21間において、折り曲げ方向の異なる少なくとも2つの折り曲げ部が配されるように折り曲げ間隔が設定されている。
更に、同モノフィラメント30の横断面は、長軸が上下方向に沿うように基材部11の表裏方向に長く延びた楕円形状を有している。なお、本発明において、モノフィラメント30の横断面形状は特に限定されるものではなく、成形面ファスナー1を接続部31にて上下方向よりも幅方向に曲げ易く設計されていれば良い。例えば図6(a)に示したように、本実施形態よりも上下方向に更に細長い楕円形の横断面を有するモノフィラメント30aや、図6(b)に示したように、長辺が上下方向に沿うように上下方向に長く延びた長方形の横断面を有するモノフィラメント30bを用いることも可能である。
接続部31を構成するモノフィラメント30が上述のような形態を有していることにより、成形面ファスナー1を接続部31にて幅方向に容易に曲げることができる。特に本実施形態の場合、全ての面ファスナー部10に前方及び後方延設部23,24が配されていることにより、第1固定部21が面ファスナー部10の前端縁及び後端縁よりも内側に位置するため、第1固定部21間に配される接続部31の長さ方向における寸法L1は、成形面ファスナー1を直線状に保持したときに隣接する面ファスナー部10間の最小間隔L2(即ち、面ファスナー部10の前端縁における平行部10aと、隣接する面ファスナー部10の後端縁における平行部10aとの間の距離)よりも長く形成されている。
従って、本実施形態に係る成形面ファスナー1は、接続部31を撓ませることにより、例えば前述の特許文献1に記載の成形面ファスナー70に比べて、図7及び図8に示したように、より容易に左右方向に曲げることができ、また、同成形面ファスナー1をより大きな曲率で湾曲させることが可能となる。具体的には、本実施形態の成形面ファスナー1は、成形面ファスナー1のサイズによっても異なるが、曲率半径が80mmとなるように湾曲させることが可能となる。
本実施形態における線状磁性体40は、面ファスナー部10の領域内において、左右の縦防壁部12に最も近接して配された係合素子16の列に沿って、基材部11の上面側に配されており、第2固定部22を介して面ファスナー部10に固定されている。この線状磁性体40は円形断面を有しており、磁気的に吸引される材料、又は磁気的に吸引する材料から構成されている。特に、線状磁性体40は、面ファスナー部10の材質よりも軟質の材料によって構成されていることが望ましい。
この場合、磁気的に吸引される線状磁性体40の材料としては、ポリエステル等の合成樹脂に鉄、コバルト、ニッケル等の合金からなる磁性粒子を混入したモノフィラメント30や、これらの合金からなる金属細線を数本束ねて撚られた金属製撚糸などを用いることができる。一方、磁気的に吸引する線状磁性体40の材料としては、磁化された線材、具体的には金属製の線状磁石やゴムに磁性酸化鉄を含有させて磁化した線状のゴム磁石などを用いることができる。また、本発明では、線状の磁性体に代えて、細テープ状の磁性体を用いることも可能である。
上述のような構成を備えた本実施形態に係る成形面ファスナー1は、例えば以下のような製造装置を用いて製造される。
具体的に説明すると、成形面ファスナー1の製造装置は、図示を省略するが、一方向に駆動回転するダイホイールと、ダイホイールの周面に対向して配された溶融樹脂の連続押出ノズルと、連続押出ノズルよりもダイホイールの回転方向下流側にダイホイールの周面に対向して配されたピックアップロールと、連続押出ノズルよりもダイホイールの回転方向上流側に配され、ダイホイールと連続押出ノズルとの対向面間にモノフィラメント30を導入するモノフィラメント供給部と、ダイホイールと連続押出ノズルとの対向面間に線状磁性体40を導入する線状磁性体供給部と、ダイホイールの周面から引き剥がした長尺の面ファスナー部材(以下、一次面ファスナー部材と言う)の所定の部位を切除する切断部とを有している。
同製造装置が有するダイホイールの周面には、成形面ファスナー1の係合素子16、縦防壁部12、及び横壁体15などを成形するための成形用キャビティが形成されている。また、ダイホイールは、冷却液をダイホイールの内部に流通させており、ダイホイールの下部には、同ダイホイールの下半部を浸漬させるように冷却液槽が配されている。
このような製造装置を用いて、本実施形態に係る成形面ファスナー1を製造する場合、先ず、溶融した樹脂材料を連続押出ノズルからダイホイールの周面に向けて連続して押し出す。このとき、ダイホイールは一方向に駆動回転しており、その周面に押し出された溶融樹脂は連続押出ノズルとダイホイールとの間にて成形面ファスナー1の基材部11などを成形し、それと同時に、上述した成形用キャビティにて、係合素子16、縦防壁部12、及び横壁体15などを順次成形する。
また、溶融した樹脂材料が連続押出ノズルから押し出されると同時に、ジグザグ状のモノフィラメント30と線状磁性体40とが各供給部から溶融樹脂の押出位置に供給されて、前述の一次面ファスナー部材に一体成形される。
ダイホイールの周面上で成形される一次面ファスナー部材は、ダイホイールの周面に担持されて冷却されながら半回転することにより固化され、その後、ピックアップロールによってダイホイールの周面から連続的に引き剥がされる。
次に、ダイホイールから引き剥がされた一次面ファスナー部材は、切断部に向けて搬送され、同切断部にて、面ファスナー部10の前方及び後方延設部23,24が所定の長さで形成されるように、一次面ファスナー部材の所定の範囲におけるモノフィラメント30以外の部分を切断して除去する。具体的には、一次面ファスナー部材における横防壁部を含む長さ方向の所定の範囲の部位が、モノフィラメント30を除いて幅方向の全体に亘って切除される。これにより、図1に示すような本実施形態に係る成形面ファスナー1が製造される。なお、本発明において、成形面ファスナー1の製造装置や製造方法は特に限定されるものではなく、任意に変更することができる。
このようにして得られた本実施形態の成形面ファスナー1は、例えば自動車の座席用シートなどのクッション体(発泡体)に成形一体化される。
具体的には、先ず、製造された成形面ファスナー1を所要の長さに切断し、その切断した成形面ファスナー1を、クッション体の成形用金型のキャビティ面に載置する。
このとき、金型の内部には、成形面ファスナー1を載置する位置に対応して磁石が埋設されているため、成形面ファスナー1を、係合素子16が形成されている面が金型のキャビティ面に対向するように載置することにより、磁石の吸引力により、成形面ファスナー1に配された線状磁性体40が引き付けられ、成形面ファスナー1が金型のキャビティ面に吸着して固定される。
特に、例えば図10に示したようにクッション体5に成形面ファスナー1用の凹陥部6を設けて、同凹陥部6内に成形面ファスナー1を装着固定する場合には、例えば図9に示したように、金型7のキャビティ面8にクッション体5の凹陥部6に対応する突出部9が形成されており、その突出部9の一様に平坦な先端面(突出面)9aに沿って成形面ファスナー1が吸着固定される。このとき、成形面ファスナー1は、面ファスナー部10における係合素子16、縦壁体13、及び横壁体15の上面を、突出部9の突出面9aに密着させた状態で、同突出部9に固定される。
また、本実施形態の成形面ファスナー1は、上述のように、接続部31を撓ませることによって大きな曲率まで左右の幅方向に容易に曲げることができるため、金型7の突出部9が湾曲していても、或いは、蛇行して形成されていても、その湾曲又は蛇行した突出部9の突出面9aに沿って成形面ファスナー1を安定して固定することができる。
上述のように本実施形態の成形面ファスナー1を金型7の所定位置に吸着固定した後、噴射ノズルから金型7内に発泡性樹脂材料を噴射して注入する。このとき、金型7に対して噴射ノズルを相対的に移動させながら発泡樹脂材料を噴射することにより、金型7のキャビティ空間の隅々まで発泡樹脂材料を注入することができる。
更に、本実施形態の成形面ファスナー1は、上述のように各面ファスナー部10に前方及び後方延設部23,24と左右延設部25,26とが横防壁部14及び縦防壁部12に対して庇状に配されて構成されているため、噴射ノズルを相対的に移動させながら発泡樹脂材料を噴射しても、その噴射された発泡樹脂材料が面ファスナー部10の横壁体15や縦壁体13に直に勢い良く当たることを防止でき、発泡樹脂材料が横防壁部14及び縦防壁部12を超えて係合素子形成領域18に侵入することを効果的に防止できる。
そして、所定量の発泡樹脂材料を噴射ノズルから噴射した後、金型7を型締めする。これにより、発泡性樹脂材料が発泡しながら成形面ファスナー1の背面(下面)や、縦防壁部12及び横防壁部14の周辺へと流動しながら金型7のキャビティ空間全体に行き渡り、クッション体5が成形される。
このとき、成形面ファスナー1は金型7内に埋設した磁石の吸引作用により所定の位置に位置決め固定されているため、発泡性樹脂材料の流動及び発泡圧によって成形面ファスナー1の位置が動かされることはない。また、キャビティ内を流動する発泡性樹脂材料が、例えば面ファスナー部10の係合素子形成領域18に侵入しようとしても、面ファスナー部10の係合素子16、縦壁体13、及び横壁体15の上面が、金型7に配された突出部9の突出面9aに密着しているため、発泡性樹脂材料が横防壁部14及び縦防壁部12を超えて係合素子形成領域18に侵入することを阻止できる。
なお、本実施形態の成形面ファスナー1における縦防壁部12においては、3列の縦壁体13a〜13cが千鳥状に配されているため、各縦壁体13間に小さな隙間が形成されており、また、横防壁部14においては、係合素子16と横壁体15との間に小さな隙間が形成されている。しかし、これらの隙間は何れも極めて小さいため、発泡成形時に縦防壁部12や横防壁部14に形成された隙間に発泡性樹脂材料が流入したとしても、係合素子形成領域18内に侵入する前に冷却されて固化するため、発泡性樹脂材料が縦防壁部12や横防壁部14の隙間を介して係合素子形成領域18内に到達することはない。
その後、発泡性樹脂材料が発泡固化して成形が終了することにより、図10に示したように、湾曲した凹陥部6に沿って本実施形態の成形面ファスナー1が成形一体化されたクッション体5を得ることができる。なお、このクッション体5には、本実施形態とは異なる直線状の成形面ファスナー2も同クッション体5の直線状の凹陥部6に沿って成形一体化されているが、本発明では、このようなクッション体5の直線状の凹陥部6にも、本実施形態に係る成形面ファスナー1を装着することができる。
このようにして得られたクッション体5は、表面の凹陥部6内に一体化された成形面ファスナー1の係合素子形成領域18に発泡体が侵入していないため、係合素子16が本来有する予定していた所望の係着力を安定して確保することができる。
従って、得られたクッション体5の表面に表皮材を被せて、その表皮材をクッション体5における成形面ファスナー1の取付位置に向けて押圧することにより、表皮材の裏面に配された雌型係合素子を、成形面ファスナー1の係合素子16(雄型係合素子)に確実に係合させることができる。これにより、表皮材をクッション体5から浮き上がらせることなく、クッション体5の表面の湾曲面に沿って密着させて正確に取り付けることができる。
1 成形面ファスナー
2 成形面ファスナー
5 クッション体
6 凹陥部
7 金型
8 キャビティ面
9 突出部
9a 先端面(突出面)
10 面ファスナー部
10a 平行部
10b 傾斜部
10c 凹溝部
11 基材部
12 縦防壁部
13 縦壁体
13a 第1列目の縦壁体
13b 第2列目の縦壁体
13c 第3列目の縦壁体
14 横防壁部
15 横壁体
16 係合素子
16a 立ち上がり部
16b 係合頭部
16c 補強部
17 連結部
18 係合素子形成領域
21 第1固定部
22 第2固定部
23 前方延設部
24 後方延設部
25 左延設部
26 右延設部
30 モノフィラメント
30a モノフィラメント
30b モノフィラメント
31 接続部
40 線状磁性体
L1 接続部材の長さ方向における寸法
L2 隣接する面ファスナー部間の最小間隔
上記目的を達成するために、本発明により提供される成形面ファスナーは、基本的な構成として、複数の係合素子が基材部の第1面に立設された複数の面ファスナー部と、前記面ファスナー部を長さ方向に接続する可撓性を備えた接続部材とを有し、発泡体の成形時に同発泡体の表面に一体化される成形面ファスナーであって、前記面ファスナー部は、複数の前記係合素子を間に挟んで前記基材部の長さ方向に沿って設置された左右の縦防壁部と、左右の前記縦防壁部間に配された横防壁部とを有し、前記面ファスナー部は、前記基材部の前記第1面から突出し前記接続部材を固定する固定部を有し、前記固定部は、前記横防壁部の面ファスナー部における幅方向中央部に配されてなることを特徴の一部としている。
また前記成形面ファスナーにあって、前記特徴に加えて全ての前記面ファスナー部における前記基材部は、前記固定部の配設位置から長さ方向に延び、前記係合素子が排除された前方及び後方延設部を有し、前記接続部材は可撓性あるモノフィラメントであって、該モノフィラメントは横防壁部の側面を貫通して横防壁部の成形と同時に一体的に固定されてなり、前記接続部材の前記固定部間に配された前記面ファスナー部間を接続する接続部における長さ方向の寸法L1は、隣接する前記面ファスナー部間の最小間隔L2よりも長く設定されてなることを特徴の一部としている。

Claims (7)

  1. 複数の係合素子(16)が基材部(11)の第1面に立設された複数の面ファスナー部(10)と、前記面ファスナー部(10)を長さ方向に接続する可撓性を備えた接続部材(30)とを有し、発泡体(5) の成形時に同発泡体(5) の表面に一体化される成形面ファスナー(1) であって、
    前記面ファスナー部(10)は、前記基材部(11)の第1面又は第2面に前記接続部材(30)を固定する固定部(21)を有し、
    全ての前記面ファスナー部(10)における前記基材部(11)は、前記固定部(21)の配設位置から長さ方向に延び、前記係合素子(16)が排除された前方及び後方延設部(23,24) を有し、
    前記接続部材(30)の前記固定部(21)間に配された前記面ファスナー部(10)間を接続する接続部(31)における長さ方向の寸法(L1)は、隣接する前記面ファスナー部(10)間の最小間隔(L2)よりも長く設定されてなる、
    ことを特徴とする成形面ファスナー。
  2. 前記面ファスナー部(10)は、複数の前記係合素子(16)を間に挟んで前記基材部(11)の長さ方向に沿って設置された左右の縦防壁部(12)と、左右の前記縦防壁部(12)間に配された横防壁部(14)とを有し、
    前記固定部(21)は、前記横防壁部(14)に配されてなる、
    請求項1記載の成形面ファスナー。
  3. 前記係合素子(16)は、前記基材部(11)の長さ方向及び幅方向に整列して立設され、
    左右の前記縦防壁部(12)間に、幅方向に整列した前記係合素子(16)とともに前記横防壁部(14)を構成する複数の横壁体(15)が幅方向に沿って立設されてなる、
    請求項2記載の成形面ファスナー。
  4. 前記前方及び後方延設部(23,24) における前端縁及び後端縁から前記横壁体(15)までの長さ方向の寸法は、前記係合素子(16)の長さ方向における寸法の50%以上に設定されてなる請求項1記載の成形面ファスナー。
  5. 前記接続部材(30)は、前記基材部(11)の幅方向にジグザグ状に折り曲げられて構成され、前記接続部(31)に少なくとも2つの折り曲げ部を有してなる請求項1記載の成形面ファスナー。
  6. 前記接続部材(30)は、長軸が前記基材部(11)の表裏方向に沿った楕円形状の横断面を有してなる請求項1〜5のいずれかに記載の成形面ファスナー。
  7. 隣接する前記面ファスナー部(10)の対向する端縁は、互いに平行に配される平行部(10a) と、前記平行部(10a) の左右両側に配され、前記面ファスナー部(10)間の間隔を前記面ファスナー部(10)の側端縁に向けて漸増させる傾斜部(10b) とを有し、
    前記平行部(10a) の幅寸法は、前記接続部(31)の幅寸法よりも大きく設定されてなる、
    請求項1記載の成形面ファスナー。
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