JPWO2012117749A1 - ステントデリバリーシステム - Google Patents

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Abstract

ステントデリバリーシステム(10)を構成するハウジング(54)には、回転ローラ(60)に臨む湾曲壁(70)が設けられると共に、該回転ローラ(60)における本体部(92)の外周面に摺接する支持体(104)が設けられる。また、支持体(104)と湾曲壁(70)との間には、コイルスプリングからなる弾発部材(106)が設けられる。そして、何らかの原因でラック部材(56)の軸方向の移動が困難となって術者が強引に回転ローラ(60)を回転させた場合、前記回転ローラ(60)に所定以上の荷重が付与されて支持体(104)を押し下げながら回転ローラ(60)が下方へと移動し、前記ラック部材(56)と前記回転ローラ(60)との噛合が解除された非噛合状態となる。これにより、回転ローラ(60)の回転力がラック部材(56)へと伝達されることがなく、該ラック部材(56)の軸方向への移動が回避される。

Description

本発明は、血管等の生体管腔内にステントを送達、留置するためのステントデリバリーシステムに関する。
従来から、血管、胆管、気管、食道、尿道等の生体管腔内に生じた病変部(狭窄部や閉塞部)の改善のため、金属線材等によって多数の側壁開口を有する円筒形状に形成され、生体管腔内で拡張可能なステントが用いられることがある。
例えば、ステント自体が自己拡張機能を備えた自己拡張型ステントである場合、このステントを内管と外管の間の間隙に圧縮・収納した状態で生体内へと送達し、外管を基端側に後退させることで放出して病変部に留置するためのステントデリバリーシステムが知られている。
このステントデリバリーシステムは、例えば、特表2007−504897号公報に開示されているように、外管を内管に対して軸方向に相対変位させるための操作機構を備え、該操作機構は、回転可能なホイールの歯車に歯車ラックが噛合され、前記歯車ラックの端部に外管が連結されている。そして、ホイールを所定方向に回転させることによって歯車ラックが軸方向に進退動作し、前記外管が内管に対して相対移動してステントが前記外管の外部へと放出される。
しかしながら、上述した操作機構を備えたステントデリバリーシステムでは、ホイールの回転に伴って歯車ラック及び該歯車ラックに連結された外管が軸方向に移動可能な構成としている。そのため、例えば、生体管腔内の病変部等において前記外管に引っ掛かりが生じて軸方向に移動させることが困難となった場合に、術者が強引にホイールを回転させ続けることによって歯車ラック及び外管が強制的に軸方向に引っ張られることとなり、それに伴って、ステントデリバリーシステム(特に外管)に対して過大な荷重が付与される。その結果、ステントデリバリーシステムの破損が生じることとなり、破損した該ステントデリバリーシステムの構成部品が生体管腔内に残存してしまうことがある。
本発明の一般的な目的は、外管の移動が困難となった場合に過大な荷重が付与されて破損が生じることを防止可能なステントデリバリーシステムを提供することにある。
本発明は、内管と、生体管腔内挿入時には中心軸方向に圧縮されて前記内管の先端側外面に配置され、生体管腔内留置時には外方に拡張して圧縮前の形状に復元可能なステントと、前記内管の外面側に配置され前記ステントを内腔に収納可能であると共に、前記内管に対して基端方向に移動することにより、前記ステントを外部に放出可能な外管と、前記内管に対して前記外管を軸方向に移動させるための操作部とを備えるステントデリバリーシステムであって、
前記操作部は、ハウジングと、前記ハウジングに対して回転自在に支持され第1歯部を有した回転体と、前記第1歯部に噛合される第2歯部を有し前記ハウジングに対して軸方向に移動自在に設けられると共に前記外管に連結されるラック体と、
前記回転体又は前記ラック体のいずれか一方に所定以上の荷重が付与された際に、前記回転体と前記ラック体との噛合状態を解除するリリース機構と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、生体管腔内の病変部にステントを留置するためのステントデリバリーシステムにおいて、内管の外面側に配置される外管を軸方向に移動させるための操作部には、ハウジングと、前記ハウジングに対して回転自在に支持され第1歯部を有した回転体と、前記第1歯部に噛合される第2歯部を有し前記ハウジングに対して軸方向に移動自在に設けられると共に前記外管に連結されるラック体とを備え、前記回転体又は前記ラック体のいずれか一方に所定以上の荷重が付与された際に、前記回転体と前記ラック体との噛合状態を解除可能なリリース機構を備えている。
従って、何らかの原因でラック体及び該ラック体に連結された外管の軸方向への移動が困難となって術者が強引に回転体を回転させた場合であっても、リリース機構によって前記回転体又はラック体に所定以上の荷重が付与された際に、前記回転体の第1歯部と前記ラック体の第2歯部との噛合状態が解除されるため、前記回転体の回転力が前記ラック体に伝達されることがなく、前記ラック体及び外管が軸方向に強制的に引っ張られてしまうことが阻止される。その結果、ステントデリバリーシステムを構成する各部材が過大な荷重の付与によって破損してしまうことが確実に防止され、例えば、破損した部位が生体管腔内に残存してしまうことを阻止できる。
本発明の第1の実施の形態に係るステントデリバリーシステムの全体構成図である。 図1のステントデリバリーシステムにおける内側チューブ体及び外側チューブ体を示す一部省略断面図である。 図2の内側チューブ体及び外側チューブ体の先端近傍を示す拡大断面図である。 図1に示すステントデリバリーシステムを構成する操作部の外観斜視図である。 図4に示す操作部の分解斜視図である。 図4及び図5に示す操作部の内部側面図である。 外側チューブ体の先端からステントが途中まで放出された状態、又は、途中まで放出されたステントを前記外側チューブ体の内部に収納する場合を示す拡大断面図である。 図8Aは、図6における回転ローラ及びラック部材近傍を示す一部省略拡大図であり、図8Bは、図8AのVIIIB−VIIIB線に沿った断面図である。 図9Aは、図8における回転ローラがラック部材から離間する方向に下降した非噛合状態を示す一部省略拡大図であり、図9Bは、図9AのIXB−IXB線に沿った断面図である。 図10Aは、本発明の第2の実施の形態に係るステントデリバリーシステムの操作部における回転ローラ及びラック部材近傍を示す拡大図であり、図10Bは、図10Aのラック部材が上方へと撓んで第1歯車から離間した非噛合状態を示す拡大図である。 図11Aは、本発明の第3の実施の形態に係るステントデリバリーシステムの操作部における回転ローラ及びラック部材近傍を示す拡大図であり、図11Bは、図11Aのラック部材が弾性部材を圧縮しながら第1歯車から離間する方向に移動した非噛合状態を示す拡大図である。
図1において、参照符号10は、本発明の第1の実施の形態に係るステントデリバリーシステムを示す。
このステントデリバリーシステム10は、図1に示されるように、管状に形成された内側チューブ体(内管)12と、該内側チューブ体12の外周側に設けられる外側チューブ体(外管)14と、前記内側チューブ体12と外側チューブ体14との間に収納された拡張可能なステント16と、前記外側チューブ体14を前記内側チューブ体12に対して移動させるための操作部18とを含む。
なお、図1において、内側チューブ体12及び外側チューブ体14の左側を「基端(後端)」側(矢印A方向)、前記内側チューブ体12及び外側チューブ体14の右側を「先端」側(矢印B方向)と呼び、他の各図についても同様とする。
内側チューブ体12は、図1〜図3に示されるように、ガイドワイヤ20(図2参照)を挿通するためのガイドワイヤルーメン22が形成された第1先端チューブ24と、前記第1先端チューブ24の基端側(矢印A方向)に連結部材26を介して連結された第1基端チューブ28と、前記第1基端チューブ28の基端に接続されたコネクタ30とを有する。
この内側チューブ体12は、管状体からなり、第1先端チューブ24及び第1基端チューブ28の先端及び基端がそれぞれ開口すると共に、前記第1先端チューブ24の先端が、外側チューブ体14の先端から突出するように配置される。なお、上述したガイドワイヤ20は、例えば、ステントデリバリーシステム10を生体管腔内の病変部に導くために用いられる。
そして、内側チューブ体12は、外側チューブ体14の内部において第1先端チューブ24の基端と第1基端チューブ28の先端とが連結部材26を介して連結されると共に、前記第1基端チューブ28は、その先端から基端まで貫通するルーメン32を有し、該ルーメン32にはコネクタ30を通じて生理食塩水等の液体が注入される。なお、第1先端チューブ24は可撓性が高い樹脂製材料で、第1基端チューブ28は強度が高い金属製材料で、それぞれ構成されることが好ましい。
第1先端チューブ24には、外側チューブ体14の外部に途中まで放出されたステント16を再収納する際に機能するステント保持機構34が設けられる。このステント保持機構34は、図3に示されるように、内側チューブ体12の外周面に設けられ、外側チューブ体14の内部にステント16が収納された際に、該ステント16の基端側(矢印A方向)となる位置に設けられるステント係止部36と、該ステント係止部36に対して第1先端チューブ24の先端側(矢印B方向)に設けられ、後述するステント16の縮径部40が係合されるステント係合部38とを備える。
ステント係止部36とステント係合部38は、それぞれ環状に形成され、それぞれ外側チューブ体14側となる半径外方向に突出すると共に、第1先端チューブ24の軸方向(矢印A、B方向)に沿って互いに所定間隔離間して配置される。なお、ステント係合部38の高さは、ステント係止部36の高さに対して低く形成される。
これにより、ステント16は、外側チューブ体14の内部に収納された状態で、その基端がステント係止部36に当接し、且つ、縮径部40が前記ステント係止部36とステント係合部38との間に保持されることによって外側チューブ体14の先端から外部に露呈することがない位置で保持される。
なお、外側チューブ体14の先端からステント16が放出される際、その基端がステント係止部36に当接することにより、前記ステント16は所定位置に位置決めされた状態で拡張する。また、途中まで放出されたステント16が外側チューブ体14の内部へと再収納される際、その縮径部40がステント係合部38に当接することにより、前記ステント16は所定位置で位置決めされた状態で保持される。
また、第1先端チューブ24の先端には、半径外方向に膨出し、外側チューブ体14の先端方向への移動を規制するストッパ部42が形成される。これにより、外側チューブ体14が内側チューブ体12の先端に対して軸方向(矢印B方向)に突出してしまうことが阻止される。
一方、第1先端チューブ24の基端は、該第1先端チューブ24の半径外方向に向かって緩やかに湾曲しており、外側チューブ体14のガイドワイヤ導出孔44と連通する。
コネクタ30は、図4〜図6に示されるように、円筒状に形成され、内側チューブ体12の第1基端チューブ28と接続されて連通し、図示しない液体注入具(例えば、シリンジ)が接続可能に形成される。そして、コネクタ30に液体注入具が接続された状態で、第1基端チューブ28のルーメン32を通じて液体の注入がなされ、内側チューブ体12及び外側チューブ体14の先端まで前記液体を流通させることにより、その内部をフラッシュすることができる。
外側チューブ体14は、図1〜図3に示されるように、管状体からなり、内部に内側チューブ体12の第1先端チューブ24が配置される第2先端チューブ46と、該第2先端チューブ46の基端側(矢印A方向)に連結され内部に第1基端チューブ28が配置される第2基端チューブ48とを有する。なお、第2先端チューブ46の先端は、生体管腔内の病変部にステント16を留置する際の放出口として機能すると共に、途中まで放出された前記ステント16を収納する際の収納口としても機能する。
また、第2先端チューブ46の基端側には、該第2先端チューブ46の内腔と外部とを連通する開口したガイドワイヤ導出孔44が形成され、内部に設けられた第1先端チューブ24のガイドワイヤルーメン22の開口と連通可能に設けられる。このガイドワイヤ導出孔44を通じて内側チューブ体12のガイドワイヤルーメン22を挿通するガイドワイヤ20を外部に導出させることが可能である。
さらに、第2先端チューブ46の先端部には、その外周面に造影マーカー50が設けられる。この造影マーカー50は、例えば、X線造影性材料から環状に形成される。
ステント16は、多数の開口を有したメッシュ状で略円筒形状に形成される。このステント16は、生体管腔内への挿入時には外側チューブ体14の第2先端チューブ46の内部において中心軸方向となる半径内方向に圧縮されて配置され、前記外側チューブ体14の先端から前記生体管腔内の病変部に放出されることにより、半径外方向に拡張して圧縮前の形状へと復元可能な自己拡張型ステントである。なお、ステント16を構成する材料としては、例えば、Ni−Ti合金等の超弾性合金が好適である。
また、ステント16の先端及び基端には、例えば、X線造影性材料から環状に形成された造影マーカー52a、52bが設けられると共に、前記基端には、半径内方向に縮径した縮径部40が形成される。この縮径部40は、内側チューブ体12の外周面に接触することがないように形成される。
操作部18は、図1、図4〜図6に示されるように、ハウジング54と、該ハウジング54の内部に収納され外側チューブ体14に接続されるラック部材(ラック体)56と、前記ラック部材56に噛合される第1歯車58を有し該ラック部材56を直線変位させる回転ローラ60とを含む。
ハウジング54は、その中央部が丸みを帯びた形状で形成され、厚さ方向の中央から2分割された第1ハウジング62及び第2ハウジング64から構成される。このハウジング54には、第1及び第2ハウジング62、64の内部において、略中央部に回転ローラ60を収納可能なローラ収納部66を有し、該回転ローラ60の一部が前記ローラ収納部66に形成されたローラ孔68を介して外部に露呈する。
ローラ収納部66には、図5、図8及び図9に示されるように、第1ハウジング62の内壁面から第2ハウジング64側に向かって突出した湾曲壁70が設けられており、該湾曲壁70は、回転ローラ60の軸線を中心とした所定半径で半径外方向(図8A中、矢印C1方向)に向かって湾曲した断面円弧状に形成されると共に、前記回転ローラ60の回転軸74に対して下方に配置される。なお、湾曲壁70は、回転軸74を中心として所定角度となるように形成される。
また、回転ローラ60は、第1及び第2ハウジング62、64の内壁面に形成された一対の軸受72によって回転自在に支持される。この軸受72は、第1及び第2ハウジング62、64の内壁面に対して窪んでおり、且つ、第1及び第2ハウジング62、64の軸方向(矢印A、B方向)と直交する上下方向(矢印D1、D2方向)に長尺な長穴状に形成される。すなわち、回転ローラ60は、軸受72に支持された回転軸74を介して上下方向(矢印D1、D2方向)に移動可能に軸支されている。
また、第2ハウジング64の内部には、ラック部材56が軸方向(矢印A、B方向)に移動可能に収納され保持される第1及び第2収納溝76、78がそれぞれ形成される。第1収納溝76が第2ハウジング64の基端側(矢印A方向)、第2収納溝78が前記第2ハウジング64の先端側(矢印B方向)に設けられる。この第1収納溝76と第2収納溝78との間にはローラ収納部66が配置される。
そして、第1ハウジング62と第2ハウジング64とを組み合わせることにより、第1及び第2収納溝76、78によってラック部材56が先端及び基端側へと直線的に移動可能な状態で保持される。
また、第1収納溝76の基端側(矢印A方向)には、コネクタ30の収納されるコネクタ収納部80が形成され、前記コネクタ30が前記コネクタ収納部80に収納されることによってハウジング54に固定される。これにより、内側チューブ体12を構成する第1基端チューブ28の基端がコネクタ30を介して操作部18に固定される。
なお、コネクタ収納部80は、ハウジング54の基端側(矢印A方向)に開口しており、前記ハウジング54の外部から液体注入具(図示せず)をコネクタ30に対して接続可能に形成される。
一方、ハウジング54の先端には、外側チューブ体14の第2基端チューブ48を摺動可能に保持する先端ノズル82が装着され、該先端ノズル82の内部には、前記第2基端チューブ48が挿通される貫通孔(図示せず)が形成される。そして、先端ノズル82がハウジング54の先端に装着された状態で、キャップ84を前記ハウジング54の先端に対して螺合することにより、前記先端ノズル82が固定される。すなわち、外側チューブ体14は、その内部に内側チューブ体12が挿通された状態で先端ノズル82を通じてハウジング54内に挿入され、ラック部材56と連結されている。
ラック部材56は、直線状に形成され、且つ、略対称形状に形成された一組の第1及び第2ブロック体86、88からなり、外側チューブ体14における第2基端チューブ48の基端が、前記第1ブロック体86と前記第2ブロック体88との間に挟持されることによって固定される。
そして、第1及び第2ブロック体86、88からなるラック部材56が、ハウジング54の内部において第1及び第2収納溝76、78に挿入されることによって該ハウジング54の先端及び基端側に向かって直線的に移動可能な状態で保持されることとなる。
また、第1ブロック体86は、ハウジング54の内部において回転ローラ60に臨むように設けられ、該回転ローラ60に臨む側面には軸方向(矢印A、B方向)に沿って凹凸状に形成された複数の第1歯部90が設けられる。
回転ローラ60は、一対の回転軸74を有する本体部92と、該本体部92に対して半径外方向に離間しローラ孔68を介して外部に露呈する円環部94とを有し、前記本体部92及び円環部94は略同一の幅寸法で形成される。本体部92は円柱状に形成され、その中心には、互いに離間する方向に突出した一対の回転軸74が設けられる。そして、回転軸74が、第1及び第2ハウジング62、64の軸受72にそれぞれ挿入される。
また、本体部92の一側面には、回転軸74を中心として半径外方向に複数の第2歯部96を有した第1歯車58が設けられ、ラック部材56の第1歯部90に噛合される。そして、回転ローラ60が回転することによってラック部材56が第1及び第2収納溝76、78に沿って直線的に移動することとなる。
操作部18には、外側チューブ体14が内側チューブ体12に対して移動不可となり、回転ローラ60に所定以上の荷重Gが付与された場合に、前記回転ローラ60とラック部材56との噛合状態を解除するリリース機構100が設けられる。
このリリース機構100は、本体部92と円環部94との間の空間部102に設けられる断面円弧状の支持体104と、前記支持体104と湾曲壁70との間に設けられ該支持体104を前記本体部92側に向かって付勢する弾発部材106を含む。なお、湾曲壁70も前記空間部102内に配置される。
支持体104は、本体部92の外周面に摺接するように配置され、例えば、本体部92の外周径と略同一の内周径で形成され所定厚さを有すると共に、前記湾曲壁70と対向し、且つ、該湾曲壁70及び回転ローラ60と同軸状に配置される。
弾発部材106は、例えば、複数のコイルスプリングからなり、支持体104の外周面に沿って互いに離間するように配置され、前記支持体104を常に回転ローラ60側、すなわち、半径内方向(矢印C2方向)に向かって付勢している。また、弾発部材106の弾発力は、支持体104を回転ローラ60側(矢印C2方向)に向かって押圧する押圧力が所定圧力となるよう適宜設定され、該弾発力の設定については後述する。
換言すれば、支持体104は、弾発部材106を介して湾曲壁70に接近・離間する方向に移動自在に支持されている。なお、上述した弾発部材106としては、コイルスプリングの代わりに、板ばね、樹脂材、ゴム等を用いるようにしても良い。
これにより、支持体104の内周面が、弾発部材106の弾発作用下において常に本体部92の外周面に摺接し、前記本体部92を半径内方向(矢印C2方向)に向かって押圧しているため、図8Aに示されるように、回転軸74が軸受72内において上方(矢印D1方向)に位置した状態で回転ローラ60が回転自在に保持される。また、第1歯車58(回転ローラ60)がラック部材56側に向かって付勢されており、回転ローラ60とラック部材56とが噛合状態となっている。
そして、上述した操作部18では、例えば、図6に示されるように、術者が回転ローラ60の円環部94をハウジング54に対して所定方向(矢印E方向)に回転させる。これにより、ハウジング54の内部においてラック部材56が第1及び第2収納溝76、78に沿ってコネクタ30側(矢印A方向)へと移動し、それに伴って、外側チューブ体14がハウジング54の基端側へと移動(後進)する。その結果、ステント16が、外側チューブ体14の先端から放出される。
一方、ステント16を途中まで放出した後、回転ローラ60を前記とは反対方向(矢印F方向)に回転させることにより、前記ラック部材56が第1及び第2収納溝76、78に沿ってコネクタ30から離間する方向(矢印B方向)へと移動する。それに伴って、前記外側チューブ体14が内側チューブ体12に対して先端側に移動(前進)してステント16が前記外側チューブ体14の内部に再収納される。
また、操作部18には、図6に示されるように、回転ローラ60の回転動作を規制することにより、ラック部材56の移動動作を規制可能なロック機構108が設けられる。
このロック機構108は、第1ハウジング62の側面に開口した孔部110にスライド変位自在に設けられたスライド部材112と、該スライド部材112に臨むように回転ローラ60における本体部92の一側面に形成されたピン溝114とからなる。スライド部材112は、孔部110を介して第1ハウジング62の先端及び基端側(矢印A、B方向)に直線変位自在に保持されている。
そして、スライド部材112がハウジング54の基端側に位置した状態において、該第1ハウジング62の内部に突出した断面矩形状のピン116が回転ローラ60のピン溝114に挿入されることにより、該回転ローラ60の回転動作が規制される。
そのため、ラック部材56が軸方向に移動することがなく、それに伴って、外側チューブ体14の前進又は後進動作が規制される。
また、スライド部材112をハウジング54の先端側(矢印B方向)に移動させることにより、ピン116がピン溝114から回転ローラ60の半径外方向に離脱し、該ピン116による回転ローラ60の回転規制状態が解除されるため、前記回転ローラ60の回転作用下にラック部材56が軸方向(矢印A、B方向)に移動可能な状態となる。
さらに、操作部18には、回転ローラ60を間欠的に回転動作させるための間欠機構118が設けられている。この間欠機構118は、回転ローラ60において第1歯車58とは反対側の側面に設けられた第2歯車120と、第2ハウジング64に保持され該第2歯車120の歯部に係合されるノッチ部材122とを含む。ノッチ部材122は、例えば、弾性変形可能な薄板状に形成され、第2ハウジング64に保持された部位から第2歯車120の中心に向かって延在し、該第2歯車120の歯部に係合される。
そして、回転ローラ60が回転する際、第2歯車120に係合されたノッチ部材122が弾性変形し、歯部の凹部から隣接する凸部を乗り越え再び凹部へと係合されるため、回転動作を間欠的に行うことができる。さらに、ノッチ部材122と第2歯車120との係合時に発生する音から回転ローラ60の回転動作、回転角度を確認することもできる。
本発明の第1の実施の形態に係るステントデリバリーシステム10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。なお、生体管腔内(例えば、血管内)にガイドワイヤ20が挿入され、その先端が前記生体管腔内の病変部に予め留置されている状態とする。
このような準備状態において、図1に示されるステントデリバリーシステム10のフラッシュを行う。先ず、術者が操作部18の基端に設けられたコネクタ30に対して液体注入具(図示せず)を接続し、前記液体注入具からコネクタ30へと液体を注入することにより、該液体が内側チューブ体12及び外側チューブ体14の先端側(矢印B方向)へと流通する。そして、先端まで到達した液体が内側チューブ体12及び外側チューブ体14の先端から吐出することにより、生体外において前記内側チューブ体12及び外側チューブ体14の内部のフラッシュが完了する。
次に、図2に示されるように、生体外に露呈しているガイドワイヤ20の基端を、内側チューブ体12の先端からガイドワイヤルーメン22へと挿通させ、前記ガイドワイヤ20に沿って前記内側チューブ体12及び外側チューブ体14を生体管腔内へと進行させていく。このガイドワイヤ20の基端は、ガイドワイヤ導出孔44を通じて外側チューブ体14の外部へと導出される。
そして、外側チューブ体14の先端が病変部に到達したことを造影マーカー50によって確認した後、操作部18のスライド部材112を先端側(矢印B方向)へと移動させ、ピン116を回転ローラ60のピン溝114から離脱させることにより、回転ローラ60の回転規制状態を解除させる。そして、回転ローラ60を所定方向(矢印E方向)へと回転させる。
これにより、第1歯車58の回転に伴ってラック部材56がハウジング54内で基端側(矢印A方向)へと移動し、それに伴って、外側チューブ体14が前記操作部18の基端側へと徐々に移動する。その結果、図7に示されるように、外側チューブ体14内に収納されたステント16が、先端部側から徐々に露出し始めるのと同時に半径外方向に拡張し始め、ステント16が、外側チューブ体14に対して完全に露出した状態となることにより、円筒状に拡張した状態で病変部に留置される。
例えば、上述したようなステント16の放出を行う際、操作部18の回転ローラ60を回転させ、外側チューブ体14を徐々に基端側(矢印A方向)へと移動させるが、例えば、生体管腔内の病変部において前記外側チューブ体14の引っ掛かりが生じ、該外側チューブ体14を基端側へと移動させることが困難となる場合がある。このような場合に術者が回転ローラ60を所定方向に強引に回転させ続けていると、外側チューブ体14に連結されたラック部材56が基端側(矢印A方向)へと移動することが困難となっているため、前記回転ローラ60(第1歯車58)に所定以上の荷重Gが半径外方向(矢印C1方向)及び鉛直下方向(矢印D2方向)に付与される。
そして、図9A及び図9Bに示されるように、回転ローラ60に付与された荷重Gによって、第1歯車58の第2歯部96がラック部材56の第1歯部90に対して乗り上げ、前記回転ローラ60が支持体104を介して弾発部材106を圧縮しながら半径外方向(矢印C1方向)へと押し下げられる。この際、回転ローラ60は、回転軸74が挿入された軸受72に沿って鉛直下方向(矢印D2方向)へと所定距離だけ移動する。これにより、回転ローラ60の第1歯車58とラック部材56の第1歯部90とが非噛合状態となり、前記回転ローラ60の回転力がラック部材56に対して伝達されることがない。
その結果、回転ローラ60を回転させても非噛合状態にあるラック部材56が基端側へと移動することがなく、引っ掛かり等によって移動が困難となった外側チューブ体14及びラック部材56が強制的に基端側に引っ張られることを確実に回避できるため、該外側チューブ体14及びラック部材56を強制的に移動させた場合に懸念されるステントデリバリーシステム10の損傷を確実に回避することができる。
詳細には、ラック部材56の軸方向の移動が規制された状態において、回転ローラ60に所定以上の荷重Gが半径外方向(矢印C1方向)及び鉛直下方向(矢印D2方向)に付与された場合に、回転ローラ60の第2歯部96が前記ラック部材56の第1歯部90を乗り越え、該回転ローラ60が弾発部材106の弾発力に抗して半径外方向に移動し、前記ラック部材56との噛合状態が解除された非噛合状態となる。この荷重Gは、弾発部材106の弾発力によって適宜設定されると共に、前記荷重Gは、ステントデリバリーシステム10を構成する外側チューブ体14、内側チューブ体12、操作部18等の各部材のうちで、最も降伏点の低い部分に基づいて設定される。
すなわち、荷重Gは、ステントデリバリーシステム10の構成部材において最も低い降伏点に基づいて設定され、該荷重Gと略同等若しくはそれより小さい弾発力を有した弾発部材106を湾曲壁70と支持体104との間に設け、回転ローラ60を上方(ラック部材56側)へと付勢している。これにより、回転ローラ60に荷重Gが付与された際、前記回転ローラ60がラック部材56から離間するように移動するため、互いの噛合状態が解除され、該ラック部材56に対してさらなる荷重が付与されることがない。そのため、ステントデリバリーシステム10において最も降伏点の低い部材が該降伏点を越えて塑性変形してしまうことが回避され、その破損が確実に防止される。
以上のように、第1の実施の形態では、操作部18を構成する回転ローラ60とラック部材56との噛合状態を解除可能なリリース機構100を設けることにより、何らかの原因で前記ラック部材56及び該ラック部材56に連結された外側チューブ体14の軸方向への移動が困難となってしまった場合でも、回転ローラ60に所定以上の荷重Gが付与された際に前記回転ローラ60を前記ラック部材56から離間する方向に下降させ、前記回転ローラ60とラック部材56との噛合状態を解除できる。
その結果、術者が回転ローラ60を強引に回転させ続けた場合でも、前記回転ローラ60の回転によってラック部材56が強制的に引っ張られてしまうことが防止され、前記ステントデリバリーシステム10における降伏点の最も低い部位が破損してしまうことを確実に防止できるため、例えば、破損した部位が生体管腔内に残存してしまうことを阻止できる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係るステントデリバリーシステム150を図10A及び図10Bに示す。なお、上述した第1の実施の形態に係るステントデリバリーシステム10と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この第2の実施の形態に係るステントデリバリーシステム150では、操作部152を構成するラック部材154が中空状に形成され、第1歯車58に噛合される第1ブロック体156が撓曲自在に設けられる点で、第1の実施の形態に係るステントデリバリーシステム10と相違している。
このラック部材154は、図10A及び図10Bに示されるように、第1及び第2ブロック体156、158の内部に中空部160を有し、該中空部160は、前記ラック部材154の軸方向に略一定の高さで延在している。そして、第1ブロック体156は、第1歯部90が回転ローラ60の第1歯車58から離間する方向に撓曲自在に形成される。詳細には、第1ブロック体156は、第1歯部90を有した下面が中空部160を介して上方(矢印D1方向)に撓曲自在に形成される。
このようなラック部材154を有したステントデリバリーシステム150において、何らかの原因で外側チューブ体14及びラック部材154の軸方向(矢印A、B方向)への移動が困難となり、術者が回転ローラ60を強引に回転させ続けた場合には、図10Bに示されるように、回転ローラ60の回転によって前記回転ローラ60に所定以上の荷重Gが半径外方向(矢印C1方向)及び上方(矢印D1方向)に付与される。
なお、第2の実施の形態においても、前記荷重Gは、ステントデリバリーシステム150を構成する外側チューブ体14、内側チューブ体12、操作部152等の各部材のうちで、最も降伏点の低い部材に基づいて設定される。そして、第1歯車58の第2歯部96が移動の規制されたラック部材154の第1歯部90に対して乗り上げ、該ラック部材154の第1ブロック体156が第2ブロック体158側(矢印D1方向)へと撓むように変形する。
詳細には、第1ブロック体156は、第1歯車58との噛合部位を中心として上方に向かって断面円弧状となるように弾性変形して中空部160内に進入する。この第1ブロック体156の変形によって第1歯車58とラック部材154との噛合が解除された非噛合状態となり、回転ローラ60の回転力がラック部材154に対して伝達されることがない。
その結果、例えば、回転ローラ60を回転させても非噛合状態にあるラック部材154が基端側(矢印A方向)へと移動することがなく、何らかの原因で軸方向の移動が困難となった外側チューブ体14及びラック部材154が強制的に軸方向に引っ張られることを確実に回避できるため、該外側チューブ体14及びラック部材154を強制的に移動させた場合に懸念されるステントデリバリーシステム150の損傷を確実に回避することができる。
なお、ラック部材154を構成する第1ブロック体156を、第1歯車58の第2歯部96が第1歯部90に対して乗り上げて上方(矢印D1方向)へと撓んだ際に塑性変形させるようにしてもよい。この場合、第1ブロック体156が上方へと撓曲した状態で保持されるため、その第1歯部90が第1歯車58と噛合することを完全に回避し、再度噛合状態となることがない。
上記の通り、第2の実施の形態では、内部に中空部160を有したラック部材154が、操作部152を構成する回転ローラ60とラック部材154との噛合状態を解除可能なリリース機構162として機能する。
以上のように、第2の実施の形態では、回転ローラ60に所定以上の荷重Gが半径外方向(矢印C1方向)及び上方(矢印D1方向)に付与されることによって、リリース機構162を構成するラック部材154を回転ローラ60の第1歯車58から離間する方向に変形自在に形成し、第1ブロック体156が第1歯車58から離間する方向(矢印D1方向)に撓み、前記回転ローラ60とラック部材154との噛合状態が解除される。
その結果、術者が回転ローラ60を強引に回転させ続けた場合でも、前記回転ローラ60の回転によってラック部材154が強制的に引っ張られてしまうことが防止され、前記ステントデリバリーシステム150における降伏点の最も低い部位が破損してしまうことを確実に防止できる。これにより、ステントデリバリーシステム150の破損した部位が生体管腔内に残存してしまうことを阻止できる。
次に、本発明の第3の実施の形態に係るステントデリバリーシステム200を図11A及び図11Bに示す。なお、上述した第1及び第2の実施の形態に係るステントデリバリーシステム10、150と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この第3の実施の形態に係るステントデリバリーシステム200では、図11A及び図11Bに示されるように、操作部202を構成するラック部材56と第1及び第2収納溝76、78の内壁面との間に、弾性変形可能な弾性部材204が設けられ、該弾性部材204を圧縮させることによって前記ラック部材56が上方へと移動可能に設けられる点で、第1及び第2の実施の形態に係るステントデリバリーシステム10、150と相違している。
この弾性部材204は、例えば、ゴム等からなり、略一定厚さを有した板状に形成されると共に、その厚さ方向に所定の弾発力を有している。そして、ラック部材56を構成する第2ブロック体88の上面と第1及び第2収納溝76、78の内壁面との間に装着される。
このような弾性部材204を有したステントデリバリーシステム200において、何らかの原因で外側チューブ体14及びラック部材56の軸方向への移動が困難となり、術者が回転ローラ60を強引に回転させ続けた場合には、図11Bに示されるように、回転ローラ60の回転によって、前記回転ローラ60に所定以上の荷重Gが半径外方向(矢印C1方向)及び上方(矢印D1方向)に付与される。
なお、第3の実施の形態においても、前記荷重Gは、ステントデリバリーシステム200を構成する外側チューブ体14、内側チューブ体12、操作部202等の各部材のうちで、最も降伏点の低い部材に基づいて設定される。そして、第1歯車58の第2歯部96が移動の規制されたラック部材56の第1歯部90に対して乗り上げ、該ラック部材56が上方(矢印D1方向)へと押圧されることにより弾性部材204の弾発力に抗して上昇する。このラック部材56の上昇によって第1歯車58とラック部材56との噛合が解除された非噛合状態となり、回転ローラ60の回転力がラック部材56に対して伝達されることがない。
すなわち、ラック部材56は、弾性部材204を介して上方(矢印D1方向)に移動可能な状態でハウジング54に設けられ、該弾性部材204及びラック部材56が、操作部202を構成する回転ローラ60とラック部材56との噛合状態を解除可能なリリース機構206として機能する。
以上のように、第3の実施の形態では、ラック部材56を、ハウジング54に対して回転ローラ60の第1歯車58から離間する方向(矢印D1方向)に移動自在に設けることにより、前記回転ローラ60に所定以上の荷重Gが半径外方向(矢印C1方向)及び上方(矢印D1方向)に付与された際、ラック部材56がその上部に設けられた弾性部材204の弾発力に抗して第1歯車58から離間する方向(矢印D1方向)に移動し、前記回転ローラ60とラック部材56との噛合状態が解除される。
その結果、術者が回転ローラ60を強引に回転させ続けた場合でも、前記回転ローラ60の回転によってラック部材56が強制的に引っ張られてしまうことが防止され、前記ステントデリバリーシステム200における降伏点の最も低い部位が破損してしまうことを確実に防止できる。これにより、ステントデリバリーシステム200の破損した部位が生体管腔内に残存してしまうことを阻止できる。
なお、本発明に係るステントデリバリーシステムは、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。

Claims (6)

  1. 内管(12)と、生体管腔内挿入時には中心軸方向に圧縮されて前記内管(12)の先端側外面に配置され、生体管腔内留置時には外方に拡張して圧縮前の形状に復元可能なステント(16)と、前記内管(12)の外面側に配置され前記ステント(16)を内腔に収納可能であると共に、前記内管(12)に対して基端方向に移動することにより、前記ステント(16)を外部に放出可能な外管(14)と、前記内管(12)に対して前記外管(14)を軸方向に移動させるための操作部(18、152、202)とを備えるステントデリバリーシステム(10、150、200)であって、
    前記操作部(18、152、202)は、ハウジング(62、64)と、前記ハウジング(62、64)に対して回転自在に支持され第1歯部を有した回転体(60)と、前記第1歯部に噛合される第2歯部を有し前記ハウジング(62、64)に対して軸方向に移動自在に設けられると共に前記外管(14)に連結されるラック体(56、154)と、
    前記回転体(60)又は前記ラック体(56、154)のいずれか一方に所定以上の荷重が付与された際に、前記回転体(60)と前記ラック体(56、154)との噛合状態を解除するリリース機構(100、162、206)と、
    を備えることを特徴とするステントデリバリーシステム。
  2. 請求項1記載のステントデリバリーシステムにおいて、
    前記荷重は、前記内管(12)、前記外管(14)及び前記操作部(18、152、202)のうちで、最も低い降伏点を有した部材の降伏点と同一若しくは該降伏点以下であることを特徴とするステントデリバリーシステム。
  3. 請求項1又は2記載のステントデリバリーシステムにおいて、
    前記リリース機構(100)は、前記回転体(60)又は前記ラック体(56)のいずれか一方を、前記ハウジング(62、64)の軸方向と直交方向に移動させることを特徴とするステントデリバリーシステム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のステントデリバリーシステムにおいて、
    前記リリース機構(206)は、前記ハウジング(64)に設けられ、前記回転体(60)を前記ラック体(56)側に向かって付勢する弾発部材(106)を備えることを特徴とするステントデリバリーシステム。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のステントデリバリーシステムにおいて、
    前記リリース機構(162)は、内部に中空部(160)を有し、前記回転体(60)から離間する方向に撓曲自在な前記ラック体(154)からなることを特徴とするステントデリバリーシステム。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のステントデリバリーシステムにおいて、
    前記リリース機構(206)は、前記ハウジング(64)と前記ラック体(56)との間に設けられ、該ラック体(56)を前記回転体(60)側に向かって付勢する弾発力を有した弾性体(204)を備えることを特徴とするステントデリバリーシステム。
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