JPWO2012086279A1 - 上昇流形成体及びこの上昇流形成体を用いた非接触搬送装置 - Google Patents

上昇流形成体及びこの上昇流形成体を用いた非接触搬送装置 Download PDF

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Abstract

【課題】負圧の発生を防いで搬送される搬送物の端部の振幅を小さくし、浮上量を大きくすることができる上昇流形成体等を提供する。【解決手段】内面に円筒内壁面(6b)を有する有底の円筒状基体部(6c)と、円筒状基体部の開口部の周縁に径方向外方に張り出す環状鍔部(6d)と、環状鍔部の外周縁の円周方向に沿い、かつ径方向に相対向して下方に延びる複数個の係合垂下部(6f)と、係合垂下部の下端に外方に突出する係合突起部(6g)と、円筒状基体部の外周面から円筒内壁面に開口すると共に、先端部が該円筒状基体部の中心に向かう少なくとも1つの流体噴出孔(6j)とを備える上昇流形成体(6)等。流体噴出孔が1つの場合、該流体噴出孔から噴出した流体は、該円筒状基体部の円筒内壁面に衝突し、噴霧状に上方に分散して上昇流を形成し、流体噴出孔が2つの場合、該流体噴出孔から噴出した流体は、該流体同士が衝突し、噴霧状に上方に分散して上昇流を形成する。【選択図】図4

Description

本発明は、上昇流形成体及びこの上昇流形成体を用いた非接触搬送装置に関し、特に大型の液晶ディスプレイ(LCD)やプラズマディスプレイ(PDP)等のFPD(フラットパネルディスプレイ)や太陽電池パネル(ソーラーパネル)等の生産に用いられる非接触搬送装置に関する。
従来、FPDや太陽電池パネル等の生産に際し、1枚のパネルを大型化することで生産効率を上げる方法が採用されている。例えば、液晶パネルの場合には、第10世代で2850×3050×0.7mmの大きさとなる。そのため、従来のように、複数個並べられたローラの上に液晶ガラスを載せて転がり搬送すると、ローラを支持するシャフトの撓みやローラ高さの寸法のバラツキにより液晶ガラスに局部的に強い力が働き、当該液晶ガラスを傷つける虞がある。
上記ローラによる転がり搬送装置は、該装置とパネルとが非接触であることが要求される、例えばFPDのプロセス工程では採用することができず、近年においては、空気浮上の搬送装置が採用され始めている。非接触搬送装置として、板状の搬送用レールの一部に多孔質材料(多孔質焼結金属等)を用い、空気供給経路と連通させて給気することで、噴出空気によりFPDを浮上搬送させる装置が存在する。しかし、この非接触搬送装置を用いると、FPDが上下方向に動きながら浮遊するような状態となるため、搬送工程に用いることは可能であるが、例えば30〜50μmの高精度の浮上高さが要求されるプロセス工程には到底採用することはできない。
また、上記多孔質材料を用いた板状の搬送用レールに浮上量を高精度に維持する目的で真空引き用の孔を設けると、装置の構成が複雑になると共に装置自体が高額になり、また、浮上高さを高精度に維持するために給気圧を高くすると、高剛性空気の圧縮性に係る自励振動が発生し、浮上高さを高精度に保つことができないという問題があった。
さらに、多孔質材料の代わりにオリフィス(小径の孔)を真空引き用の孔と交互に穿設した装置も存在するが、オリフィスからの強い噴出空気で静電気を発生したり、クリーンルームの環境を乱したり、消費電流が大きくなって運転コストが高騰するという問題があった。
そこで、特許文献1には、流体流量及びエネルギ消費量が少なく、浮上高さを高精度に維持できる非接触搬送装置として、流体噴出口から流体を噴出させることにより、リング状部材の表面側に該表面側から離れる方向へ向かう旋回流を生じさせるとともに、リング状部材の表面側の開口部近傍に裏面方向への流体流れを生じさせる旋回流形成体を、搬送用レールの搬送面に2個以上備える非接触搬送装置が提案されている。
国際公開第2009/119377号パンフレット
上記特許文献1に記載された非接触搬送装置は、リング状部材の表面側に該表面側から離れる方向へ向かう旋回流を生じさせて搬送物(パネル等)を浮上させるものであるが、旋回流の中心部は負圧が発生し、搬送物の浮き上がり過ぎを防止できる効果を有する反面、搬送物の端部は振幅が大きくなるという欠点と、プロセス工程における旋回流による負圧と真空引きの負圧が重なると旋回流による浮上機能がなくなり、局部的に搬送用レールに接触するという不具合が見出された。
本発明は、上記諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、負圧の発生を防ぎ、搬送される搬送物の端部の振幅を小さくできると共に、浮上量を大きくすることができる上昇流形成体及びこの上昇流形成体を用いた非接触搬送装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、上昇流形成体であって、内面に円筒内壁面を有する有底の円筒状基体部と、該円筒状基体部の開口部の周縁に径方向外方に張り出す環状鍔部と、該環状鍔部の外周縁の円周方向に沿い、かつ径方向に相対向して下方に延びる複数個の係合垂下部と、該係合垂下部の下端に外方に突出する係合突起部と、前記円筒状基体部の外周面から円筒内壁面に開口すると共に、先端部が該円筒状基体部の中心に向かう少なくとも1つの流体噴出孔とを備えることを特徴とする。
そして、本発明の上昇流形成体は、該上昇流形成体に形成された流体噴出孔が1つの場合、該流体噴出孔から噴出した流体は、該円筒状基体部の円筒内壁面に衝突し、噴霧状に上方に分散して上昇流を形成する。
また、本発明の上昇流形成体は、該上昇流形成体に形成された流体噴出孔が円筒状基体部の外周面から円筒内壁面に開口すると共に、先端部が該円筒状基体部の中心に向かって相対向する2つの流体噴出孔の場合、該流体噴出孔から噴出した流体は、該流体同士が衝突し、噴霧状に上方に分散して上昇流を形成する。
上昇流形成体により生じる噴出流体は、噴霧状に分散して上昇流を形成するので、搬送物(パネル)にストレスを与えることがなく、搬送物の振幅を小さくでき、さらには負圧の発生がないので搬送物の浮上量を大きくすることができるなどの作用効果を発揮する。
本発明の上昇流形成体は、熱可塑性合成樹脂を射出成形することによって形成されるのが好ましく、熱可塑性合成樹脂としては、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)が挙げられる。
また、本発明は、非接触搬送装置であって、上面に開口する平面視円形の開口部を有する円筒壁面部と、該円筒壁面部と環状肩部を介して拡径する帯状の拡径円筒壁面部とを有する収容孔部が搬送用レールの長手方向及び幅方向に沿って複数個形成され、該搬送用レールはその長手方向に沿って形成された流体通路と該流体通路に連通して該収容孔部に開口する貫通孔を備え、該収容孔部に前記上昇流形成体が、環状鍔部の外周面を該収容孔部の円筒壁面部に圧入嵌合させ、係合垂下部の係合突起部を収容孔部の環状肩部に係合させて装着されることを特徴とする。
上記本発明の非接触搬送装置において、搬送用レールにその長手方向に沿って形成された流体通路に貫通孔を介して収容孔部に連通させる代わりに、搬送用レールにその長手方向に沿って形成された流通路の一部を該収容孔部に開口するようにし、貫通孔を省略した構成であってもよい。
本発明の非接触搬送装置によれば、上昇流形成体の流体噴出孔から噴出した流体は、上昇流形成体の円筒壁面部に衝突する(流体噴出孔が1つの場合)か、あるいは流体同士が衝突(流体噴出孔が2つの場合)し、噴霧状に上方に分散して上昇流を形成し、当該上昇流は負圧を生じないので搬送物の浮上量を大きくして搬送することができる。
上昇流形成体は、搬送用レールの搬送用レール基体の収容孔部に、環状鍔部の外周面を該収容孔部の円筒壁面部に圧入嵌合させ、係合垂下部の係合突起部を収容孔部の環状肩部に係合させることにより該収容孔部に簡単に装着される。
さらに、本発明の非接触搬送装置は、上面に開口する平面視円形の開口部を有する円筒内壁部と、該円筒内壁部と環状肩部を介して拡径し、下面に開口する拡径円筒壁面部とからなる収容孔部と、該収容孔部に隣接して穿設された吸引孔を備えた上板と、上面に開口し、前記上板の収容孔部に連通する流体供給凹溝と該流体供給凹溝に連通し、下面に開口する連通孔と、該流体供給凹溝に隣接して穿設され、前記上板の吸引孔に連通する連通孔と連通し、下面に開口する流体吸引凹溝を備えた中板と、該中板の連通孔に連通する流体供給口と流体吸引凹溝に連通する真空吸引口を備えた下板とからなる搬送用レールの該上板の収容孔部に前記上昇流形成体が、環状鍔部の外周面を該収容孔部の円筒壁面部に圧入嵌合させ、係合垂下部の係合突起部を収容孔部の環状肩部に係合させて装着されることを特徴とする。
また、本発明の他の非接触搬送装置は、上面に開口する平面視円形の開口部を有する円筒壁面部と該円筒壁面部と環状肩部を介して拡径すると共に下面に開口する拡径円筒壁面部を有する収容孔部と、該収容孔部に隣接して穿設され、上、下面に開口する吸引孔を長手方向及び幅方向に沿って交互に複数個備えた上板と、上面に開口し前記上板の各収容孔部に連通する流体供給凹溝と、該流体供給凹溝に開口すると共に下面に開口する1つの連通孔と、該流体供給凹溝に隣接し、前記上板の吸引孔に連通して上、下面に開口する貫通孔を備えた中板と、該中板の連通孔に結合された流体供給口と、上面に開口すると共に前記中板の貫通孔に連通する流体吸引凹溝と該流体吸引凹溝に結合された真空吸引口を備えた下板とからなる搬送用レールの該上板の収容孔部に前記上昇流形成体が、環状鍔部の外周面を該収容孔部の円筒壁面部に圧入嵌合させ、係合垂下部の係合突起部を収容孔部の環状肩部に係合させて装着されることを特徴とする。
上記非接触搬送装置によれば、搬送用レールを、上板、中板及び下板の3層構造とした上で、流体供給凹溝及び流体吸引凹溝を中板の上、下面に設けることにより、流体供給凹溝及び流体吸引凹溝の作製が容易となり、製造コストをより低減することができ、上記構成からなる非接触搬送装置は、搬送工程のプロセス工程に使用されて好適である。
以上のように、本発明によれば、被搬送物にストレスを与えることがなく、被搬送物の振幅を小さくでき、さらには負圧の発生がないので被搬送物の浮上量を大きくすることができる上昇流形成体及びこの上昇流形成体を用いた非接触搬送装置を提供することができる。
本発明に係る非接触搬送装置の一実施の形態を示す図であって、搬送工程及びプロセス工程からなる全体構成を示す平面図である。 図1の搬送工程用の非接触搬送装置を示す平面図である。 図2の搬送工程用の非接触搬送装置を示す図であって、(a)は上昇流形成体を装着していない状態の拡大平面図、(b)は(a)のB−B線断面図(図2のA−A線断面図)である。 本発明の非接触搬送装置に使用される上昇流形成体を示す図であって、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は(a)のC−C線断面図である。 搬送工程用の非接触搬送装置を示す断面図である。 図5に示す搬送工程用の非接触搬送装置でのガラスの浮上搬送を示す断面図である。 本発明の上昇流形成体を介して空気が噴霧状に上方に分散して上昇流を形成する説明図で、(a)は平面図、(b)は(a)のD−D線断面図である。 本発明の非接触搬送装置に使用される他の態様の上昇流形成体を示す図であって、(a)は底面図、(b)は(a)のE−E線断面図である。 本発明の他の態様の上昇流形成体を介して空気が噴霧状に上方に分散して上昇流を形成する説明図で、(a)は平面図、(b)は(a)のF−F線断面図である。 搬送工程用の他の非接触搬送装置を示す図であって、(a)は、上昇流形成体を装着していない状態の拡大平面図、(b)は(a)のG−G線断面図である。 本発明の上昇流形成体の他の実施の形態を示す図で、(a)は平面図、(b)は底面図である。 図1のプロセス工程用の非接触搬送装置を示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のH−H線断面図である。 図12の上板を示す図であって、(a)は上昇流形成体を装着していない状態の上板の断面図、(b)は上昇流形成体を装着した状態の上板の断面図である。 図12(b)の中板を示す図であって、(a)は図16のI−I線断面図、(b)は図17のJ−J線断面図である。 プロセス工程用の非接触搬送装置でのガラスの浮上搬送を示す断面図である。 図12(b)の中板の上面図である。 図12(b)の中板の下面図である。 図1のプロセス工程用の非接触搬送装置における搬送用レールの他の実施の形態を示す図12のH−H線断面図である。 図18の中板を示す図であって、(a)は中板の平面図、(b)は(a)のK−K線断面図である。 図18の下板を示す図であって、(a)は下板の平面(上面)図、(B)は(a)のL−L線断面図である。 プロセス工程用の非接触搬送装置でのガラスの浮上搬送を示す断面図である。 本発明に係る搬送工程を含めた非接触搬送装置全体の他の実施の形態を示す平面図である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、搬送用流体として空気を用い、被搬送物として液晶ガラス(以下「ガラス」と略称する。)を搬送する場合を例にとって説明する。
非接触搬送装置1は、図1に示すように、ガラスGを非接触で搬送するために使用され、2つの搬送工程2及び3用の非接触搬送装置2a及び3aと、これら搬送工程2及び3に挟まれたプロセス工程4用の非接触搬送装置4aとから構成される。
搬送工程2及び3用の非接触搬送装置2a及び3aは、後述する上昇流形成体6を搬送用レール5に2列にわたって図2の紙面上で上、下方向に配置して構成され、図1の搬送工程2及び3では、非接触搬送装置2a及び3aをそれぞれ並列に3基配置している。
非接触搬送装置2a及び3aの搬送用レール5は、図3(a)及び(b)に示すように、搬送用レール基体5aと該レール基体5aの上面の搬送面5bに穿設され、該搬送面5bに開口する平面視円形の開口部5cを有する円筒壁面部5dと、該円筒壁面部5dと環状肩部5eを介して拡径する帯状の拡径円筒壁面部5fとを有する収容孔部5gとを備え、該収容孔部5gは、搬送用レール基体5aの長手方向X及び幅方向Yに沿って複数個形成されている。該搬送用レール5は、該搬送用レール基体5aの長手方向Xに沿って形成され、供給ポンプ(図示せず)から空気が供給される流体通路5hと、該流体通路5hに連通し、流体通路5hからの空気を収容孔部5gに供給するべく該収容孔部5gに開口する貫通孔5iを備えている。
該搬送用レール基体5aに形成された収容孔部5gには、例えばポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)等の熱可塑性合成樹脂から形成された上昇流形成体6が装着されている。
上昇流形成体6は、図4(a)ないし(d)に示すように、上面に開口する平面視円形の開口部6aを有すると共に、該開口部6aに連通する円筒内壁面6bを有する有底の円筒状基体部6cと、該円筒状基体部6cの開口部6aの周縁に径方向外方に張り出す環状鍔部6dと、該環状鍔部6dの外周面6eに該外周面6eの円周方向に沿い、かつ径方向に相対向して下方に延びる複数個(本実施の形態においては4個)の係合垂下部6fと、該係合垂下部6fの下端に外方に突出する係合突起部6gと、該円筒状基体部6cの外周面6hから円筒内壁面6bに開口すると共に、先端部6iが該円筒状基体部6cの中心Oに向かう少なくとも1つ(本実施の形態においては1つ)の流体噴出孔6jを備えている。
該上昇流形成体6は、図5に示すように、環状鍔部6dの外周面6eを該収容孔部5gの円筒内壁面5dに圧入嵌合し、係合垂下部6fの係合突起部6gを該収容孔部5gの環状肩部5eに係合させると共に、該環状鍔部6dの上面6kを該搬送用レール基体5aの搬送面5bと面一にして該収容孔部5gに装着されている。
搬送用レール基体5aの流体通路5hを流動し、該流体通路5hに連通する貫通孔5iから収容孔部5gに噴出した空気は、該収容孔部5gに装着された上昇流形成体6において、図6及び図7に示すように、円筒状基体部6cの外周面6hから円筒内壁面6bに開口すると共に、先端部6iが該円筒状基体部6cの中心Oに向かう流体噴出孔6jから噴出して該円筒状基体部6cの円筒内壁面6bに衝突し、該円筒内壁面6bの開口部6aの上方に噴霧状に分散する上昇流となり、該上昇流によってガラスGは非接触で搬送される。
搬送用レール5とガラスGとの間の空気の圧力分布を測定し、流体噴出孔6jから噴出した空気が上昇流形成体6の円筒内壁面6bに衝突し、該円筒内壁面6bの上方に分散・拡散していることを確認している。このように上昇流形成体6においては、負圧を発生しないので浮上量を大きくすることができ、また、流体噴出孔6jから噴出した空気は、円筒状基体部6cの円筒内壁面6bに衝突することにより、空気の噴出速度が低下せしめられると共に噴霧状に分散する上昇流となるので、ガラスGにストレスを与えることを極力抑えることができる。
図8(a)及び(b)は、上昇流形成体6の他の実施の形態を示すもので、上昇流形成体7は、上面に開口する平面視円形の開口部7aを有すると共に、該開口部7aに連通する円筒内壁面7bを有する有底の円筒状基体部7cと、該円筒状基体部7cの開口部7aの周縁に径方向外方に張り出す環状鍔部7dと、該環状鍔部7dの外周面7eに該外周面7eの円周方向に沿い、かつ径方向に相対向して下方に延びる複数個(本実施の形態においては4個)の係合垂下部7fと、該係合垂下部7fの下端に外方に突出する係合突起部7gと、該円筒状基体部7cの外周面7hから円筒内壁面7bに開口すると共に、先端部7iが該円筒状基体部7cの中心Oに向かって相対向する2つの流体噴出孔7j及び7jを備えている。
該上昇流形成体7は、図示しないが前記図5に示した上昇流形成体6の収容孔部5gへの装着と同様にして、環状鍔部7dの外周面7eを該収容孔部5gの円筒内壁面5dに圧入嵌合し、係合垂下部7fの係合突起部7gを該収容孔部5gの環状肩部5eに係合させると共に、該環状鍔部7dの上面7kを該搬送用レール基体5aの搬送面5bと面一にして該収容孔部5gに装着される。
搬送用レール5の流体通路5hを流動し、該流体通路5hに連通する貫通孔5iから収容孔部5gに噴出した空気は、該収容孔部5gに装着された上昇流形成体7において、図9(a)及び(b)に示すように、円筒状基体部7cの外周面7hから円筒内壁面7bに開口すると共に、先端部7iが該円筒状基体部7cの中心Oに向かって相対向する流体噴出孔7j及び7jから噴出して空気同士が衝突し、該円筒内壁面7bの開口部7aの上方に噴霧状に分散する上昇流となり、該上昇流によってガラスGは非接触で搬送される。
この上昇流形成体7を使用した場合においても、上昇流形成体7においては、負圧を発生しないので浮上量を大きくすることができ、また、流体噴出孔7j及び7jから噴出した空気は、空気同士が衝突することにより空気の噴出速度を低下させると共に噴霧状の分散する上昇流となるので、ガラスGにストレスを与えることを極力抑えることができる。
図10(a)及び(b)は、搬送用レール5の他の実施の形態を示し、この搬送用レール8は、搬送用レール基体8aと該レール基体8aの上面の搬送面8bに穿設され、該搬送面8bに開口する平面視円形の開口部8cを有する円筒壁面部8dと、該円筒壁面部8dと環状肩部8eを介して拡径する帯状の拡径円筒内壁面部8fとを有する収容孔部8gを備え、該搬送用レール8は、搬送用レール基体8aの長手方向Xに沿って形成され、供給ポンプ(図示せず)から空気が供給される流体通路8hがその一部を収容孔部8gに開口して形成されている。この搬送用レール8では、前記図3(a)及び(b)に示す搬送用レール5における流体通路5hから収容孔部5gに空気を供給する貫通孔5iが不要となる。
図11(a)及び(b)は、前記上昇流形成体6又は7の有底の円筒状基体部6c又は7cの円筒内壁面6b又は7bに、該円筒状基体部6c又は7cの中心Oを挟んで相対向する凹部6l又は7lを備えた上昇流形成体6及び7を示すもので、この相対向する凹部6l又は7lを備えた上昇流形成体6又は7は、前記搬送用レール5又は8の収容孔部5g又は8gに装着された上昇流形成体6及び7の位置を微調整するにあたり、該円筒内壁面6b又は7bと該円筒内壁面6b又は7bに相対向する凹部6l又は7lを備えた開口部6a又は7aの平面形状に合致する平面形状を備えた治具(図示せず)を作製し、当該治具を上昇流形成体6又は7の開口部6a又は7aに嵌合させると共に、該治具を回すことにより該上昇流形成体6又は7に形成された流体噴出孔6j又は7jの位置を微調整することができるようにしたものである。
図12(a)及び(b)は、前記図1に示す非接触搬送装置1のプロセス工程4用の非接触搬送装置4aを示すもので、該非接触搬送装置4aは、前記上昇流を発生させる上昇流形成体6又は7と、空気を吸い込む真空吸引用の直径1〜2mm程度の吸引孔9とが搬送用レール10の長手方向Xと幅方向Yに交互に配置されて形成されている。
搬送用レール10は、図12(b)に示すように、上板11、中板12及び下板13からなる3層構造を有する。
上板11は、図13(a)に示すように、搬送面としての上面11aに穿設され、該搬送面11aに開口する平面視円形の開口部11bを有する円筒内壁面部11cと、該円筒内壁面部11cと環状肩部11dを介して拡径し、該上板11の下面11eに開口する拡径円筒内壁面部11fとを有する複数個の収容孔部11gと、該収容孔部11gと隣接して上板11の該上面11aから下面11eに貫通して形成された吸引孔9を長手方向X及び幅方向Yに沿って交互に複数個備えている。
該上板11の収容孔部11gには、前記上昇流形成体6又は7が環状鍔部6d又は7dの外周面6e又は7eを該収容孔部11gの円筒内壁面部11cに圧入嵌合し、係合垂下部6f又は7fの係合突起部6g又は7gを該収容孔部11gの環状肩部11dに係合させると共に、該環状鍔部6d又は7dの上面6k又は7kを該上板11の上面11aと面一にして該収容孔部11gに装着される。
中板12は、図14(a)及び(b)に示すように、中板12の上面12aに形成された横断面半円形であって開口部を上方に向けた空気供給凹溝12bと、該中板12の下面12cに形成された横断面半円形であって開口部を下方に向けた空気吸引凹溝12dを備えている。
空気供給凹溝12bは、図16に示すように、上昇流形成体6又は7の配置(図12(a)参照)に合わせ、平面視菱形格子状に形成される。空気供給凹溝12bの底部には、図14(b)に示すように、中板12の下面12cに開口する連通孔12eが連通され、この連通孔12eは、図17に示すように、中板12の全体を通して1つのみが設けられる。空気供給凹溝12bは、図12(b)に示すように、上板11、中板12及び下板13を積層させた際に、上板11の収容孔部11gのそれぞれと連通する。
空気吸引凹溝12dは、図17に示すように、吸引孔9の配置(図12(a)参照)に合わせて、平面視菱形格子状に形成される。なお、図17においては、空気吸引凹溝12dと空気供給凹溝12bの位置関係を分かり易くするため、実線で空気吸引凹溝12dを示し、破線で空気供給凹溝12bを示している。
空気吸引凹溝12dには、図14(a)に示すように、上板11の吸引孔9(図13(a)参照)と同径で、中板12の上面12aに開口する複数個の連通孔12fが連通している。これら連通孔12fは、図12(b)に示すように、上板11、中板12及び下板13を積層させた際に、上板11の吸引孔9のそれぞれと連通している。なお、図17においては、空気吸引凹溝12dの連通孔12fと、空気供給凹溝12bの連通孔12eとの位置関係を分かり易くするため、前者を黒丸で示していると共に、後述する真空吸引口に結合される空気吸引凹溝12dの連通孔12f1については白丸で示している。
これら空気供給凹溝12b及び空気吸引凹溝12dは、図17に示すように、平面視で互い違いとなるように配置され、一方の凹溝の交差部が他方の凹溝の格子内に位置するように形成される(空気供給凹溝12bの交差部12gと空気吸引凹溝12dの格子12hとの関係及び空気吸引凹溝12dの交差部12iと空気供給凹溝12bの格子12jとの関係を参照)。そして、空気吸引凹溝12dに繋がる複数個の連通孔12fは、空気吸引凹溝12dの交差部12i及び角部12kに連通され、空気供給凹溝12bと重畳しない位置に配置される。また、空気供給凹溝12bに繋がる連通孔12eも、空気供給凹溝12bの交差部12gに連通され、空気吸引凹溝12dと重畳しない位置に配置される。
下板13は、図12(b)に示すように、下板13の上面13aに開口し、中板12の連通孔12e(空気供給凹溝12bと連通する連通孔)と連通すると共に、該下板13の下面13bに開口する空気給気口13cと、下板13の上面13aに開口し、中板12の空気吸引凹溝12dと連通すると共に、該下板13の下面13bに開口する真空吸引口13dとを備えている。該空気給気口13c及び真空吸引口13dは、各々ねじ孔を備え、空気給気口13cのねじ孔には、例えばコンプレッサーに接続されたホースの先端のニップルが螺合固定され、真空吸引口13dのねじ孔には、例えば真空ポンプに接続されたホースの先端のニップルが螺合固定される。
そして、図12(b)に示すように、上板11に形成された収容孔部11gを中板12の上面12aに開口する空気供給凹溝12bに連通させ、吸引孔9を中板12の上面12aに開口する連通孔12fに連通させて、上板11を中板12の上面12aに位置せしめ、中板12の下面12cに開口する連通孔12eに下板13の空気給気口13cを結合させると共に、中板12の下面12cの空気吸引凹溝12dに真空吸引口13dを結合させて、中板12を下板13の上面13aに位置させることにより、搬送用レール10が形成される。搬送用レール10は、上板11、中板12及び下板13をボルト等の固定手段により締結固定されて形成される。
図18ないし図20は、搬送用レール10の他の実施の形態を示すものである。搬送用レール10は、上板11、中板12及び下板13からなる3層構造を有し、上板11は、図13に示した前記搬送用レール10の上板11と同様の構成を有する。
中板12は、図19に示すように、上面12aに開口し、前記上板11の各収容孔部11gに連通する空気供給凹溝12bと、該空気供給凹溝12bに開口すると共に下面12cに開口する1つの連通孔12eと、該空気供給凹溝12bに隣接し、前記上板11の吸引孔9に連通して上面12a及び下面12cに開口する貫通孔12fを備えている。
下板13は、図20に示すように、前記中板12の連通孔12eに結合された空気供給口13cと、上面13aに開口すると共に、前記中板12の貫通孔12fに連通する吸気吸引凹溝13eと該吸気吸引凹溝13eに連通する貫通孔12f1に結合された真空吸引口13dを備えている。
そして、図18に示すように、上板11に形成された収容孔部11gを中板12の上面12aに開口する空気供給凹溝12bに連通させ、吸引孔9を中板12の上面12aに開口する貫通孔12f1に連通させて、上板11を中板12の上面12aに位置せしめ、中板12の下面12cに開口する連通孔12eに下板13に設けられた空気給気口13cに結合させると共に、中板12の下面12cに開口する貫通孔12f1に下板13に設けられた真空吸引口13dを結合させて、中板12を下面13の上面13aに位置させることにより、搬送用レール10が形成される。搬送用レール10は、前記搬送用レールと同様、上板11、中板12及び下板13をボルト等の固定手段により締結固定されて形成される。該空気給気口13c及び真空吸引口13dは、各々ねじ孔を備え、空気給気口13cのねじ孔には、例えばコンプレッサーに接続されたホースの先端のニップルが螺合固定され、真空吸引口13dのねじ孔には、例えば真空ポンプに接続されたホースの先端のニップルが螺合固定される。
このように、これら搬送用レール10において、空気供給凹溝12b及び空気吸引凹溝12dを平面視菱形格子状に形成し、これら空気供給凹溝12b及び空気吸引凹溝12dを異なる高さに配置すると共に、平面視で互い違いとなるように配置するため、空気供給凹溝12b及び空気吸引凹溝12dを複雑に引き回さずとも、空気供給凹溝12b及び空気吸引凹溝12dの干渉を回避しつつ、それぞれの空気供給凹溝12b及び空気吸引凹溝12dを単一の連続路で形成することができ、流体通路の設計が容易となる。また、空気供給凹溝12b及び空気吸引凹溝12dを連続路で形成し得ることから、空気供給凹溝12bと空気給気口13cの連結及び空気吸引凹溝12dと真空吸引口13dの連結が、それぞれ一か所で足りるようになり、搬送用レール10の製造コストを低減することが可能になる。
また、搬送用レール10を3層構造とし、空気供給凹溝12b及び空気吸引凹溝12dを中板12の上面12a及び下面12cに設けるため、空気供給凹溝12b及び空気吸引凹溝12dの製作が容易となり、製造コストをより低減することが可能になる。
上記構成からなるプロセス工程4用の非接触搬送装置4aを示す図15及び図20において、搬送用レール10の空気給気口13cに供給された空気は、空気給気口13cに連通する連通孔12eを介して搬送用レール10の中板12に形成された空気供給凹溝12bに供給される。空気供給凹溝12bに供給された空気は、搬送用レール10の上板11に形成された収容孔部11gに供給され、該収容孔部11gに装着された上昇流形成体6の流体噴出孔6jから噴出して円筒状基体部6cの円筒内壁面6bに衝突し、該円筒内壁面6bの開口部6aの上方に噴霧状に分散する上昇流となり、該上昇流によりガラスGを浮上させると同時に搬送用レール10の上板11の上面11aに開口する吸引孔9において吸引し、該上昇流による浮上力と吸引孔9における吸引力とのバランスにより高精度な平面度を形成して非接触で搬送される。
また、上昇流形成体7を使用した場合は、上昇流形成体7の流体噴出孔7j及び7jから噴出して空気同士が衝突し、該円筒内壁面7bの開口部7aの上方に噴霧状に分散する上昇流となり、該上昇流による浮上力と搬送用レール10の上板11の上面11aに開口する吸引孔9における吸引力とのバランスにより高精度な平面度を形成して非接触で搬送される。
プロセス工程4用の非接触搬送装置4aにおいては、上昇流形成体6又は7には、負圧を発生しないので浮上量を大きくすることができ、また、流体噴出孔6j又は7jから噴出した空気は、噴出速度が低下させられると共に噴霧状の分散する上昇流となるので、ガラスGにストレスを与えることを極力抑えることができ、さらに噴霧状に分散する上昇流による浮上力と搬送用レール10の上板11の上面11aに開口する吸引孔9における吸引力とのバランスにより高精度な平面度を形成してガラスGは非接触で搬送される。
次に、上記構成を有する非接触搬送装置1の動作について、図1ないし図17を参照しながら説明する。なお、以下の説明においては、上昇流形成体6を使用した場合について説明する。
ガラスGを搬送するにあたっては、図1に示す搬送工程2及び3の非接触搬送装置2a及び3aにおいて、供給ポンプ(図示せず)から流体通路5h(図3参照)に供給された空気は、該流体通路5hに連通する貫通孔5iを介して収容孔部5gに供給される。そして、収容孔部5gに供給された空気は、該収容孔部5gに装着された上昇流形成体6の流体噴出孔6jから噴出し、該上昇流形成体6の円筒状基体部6cの円筒内壁面6bに衝突し、該円筒内壁面6bに衝突した空気は、該円筒内壁面6bの開口部6aの上方に噴霧状に分散する上昇流となる。
搬送工程2に搬送されたガラスGは、上昇流形成体6において生じる上昇流によって浮上すると共に、別途設けた空気噴出装置(図示せず)等により推進力が付与され、プロセス工程4に向けて非接触で搬送される。上昇流形成体6において生じる上昇流は、上昇流形成体6の円筒内壁面6bの開口部の上方において噴霧状に分散する上昇流であるので、該上昇流によって浮上するガラスGにストレスを与えることを極力抑えることができる。
プロセス工程4の非接触搬送装置4aでは、図15に示すように、供給ポンプから搬送用レール10の下板13に形成された空気給気口13cに供給された空気は、中板12に形成された空気給気口13cに連通する連通孔12eを介して空気供給凹溝12bに進入する。該空気供給凹溝12bに進入した空気は、上板11に形成された収容孔部11gに進入し、該収容孔部11gに装着された上昇流形成体6の流体噴出孔6jから噴出する。
該流体噴出孔6jから噴出した空気は、該上昇流形成体6の円筒状基体部6cの円筒内壁面6bに衝突し、該円筒内壁面6bの開口部6aの上方に噴霧状に分散する上昇流を生じる。
このとき、上昇流形成体6に空気を供給する空気供給凹溝12bは、図17に示すように、単一の連続凹溝によって形成されているので、流体噴出孔6jからの空気の噴出量の上昇流形成体6毎のバラツキを抑制することができ、ガラスの浮上量を均一に制御することができる。
これと併行して、真空ポンプによって搬送用レール10の下板13に形成された真空吸引口13dから空気を吸引し、中板12に形成された空気吸引凹溝12d及び該空気吸引凹溝12dに連通する連通孔12fを通じて上板11に形成された吸引孔9の上方空間の空気を吸引する。このとき、吸引孔9から空気を吸引する空気吸引凹溝12dは、図17に示すように、単一の連続凹溝によって形成されているので、吸引孔9からの空気の吸引量の吸引孔9毎のバラツキを抑制することができ、ガラスGの吸引圧を均一に制御することができる。
図21に示すように、プロセス工程4に搬送されたガラスGは、上昇流形成体6に生じる上方に噴霧状に分散する上昇流によって浮上すると共に、各上昇流形成体6間に位置せしめられた吸引孔9で周囲の空気を真空吸引することで、30〜50μmの浮上高さに高精度に制御される。このプロセス工程4では、ガラスGに対する各種検査や加工が行われる。
検査や加工が終了したガラスGは、搬送工程3に搬送され、その後、搬送工程2の場合と同様、浮上した状態で次工程へ搬送される。
図22は、図1に示した非接触搬送装置1のプロセス工程4の他の実施の形態を示し、このプロセス工程4では、並列に3基配列した非接触搬送装置4aに該非接触搬送装置4aに隣接してさらに3基の非接触搬送装置4a’を配列した。この非接触搬送装置を2列配列したプロセス工程4においては、非接触搬送装置4aと4a’との間で、例えばカメラ透過チェック等の作業が行われる。
以上説明したように、本発明の上昇流形成体は、円筒状基体部の外周面から円筒内壁面に開口すると共に、先端部が該円筒状基体部の中心に向かう少なくとも1つの流体噴出孔を備え、該流体噴出孔から噴出した空気は、円筒内壁面の開口部の上方において噴霧状に分散する上昇流を生じ、当該上昇流にて被搬送物(ガラス等)を浮上させて搬送するもので、被搬送物にストレスを与えることを極力抑えることができるばかりでなく被搬送物の振幅を小さくでき、さらには負圧の発生がないので被搬送物の浮上量を大きくすることができる。
この上昇流形成体を使用した非接触搬送装置の搬送工程においては、上昇流形成体により生じる噴出空気は、噴霧状に分散して上昇流を生じ、負圧の発生がないので被搬送物の浮上高さを大きくして搬送することができる。また、プロセス工程においては、上昇流形成体に生じる噴霧状に分散する上昇流によって浮上すると共に、各上昇流形成体間に位置せしめられた吸引孔で周囲の空気を真空吸引することで、30〜50μmの浮上高さに高精度に制御され、上昇流形成体に生じる上昇流には負圧が発生しないので、搬送時の被搬送物の振幅を小さく抑えることができる。
1 非接触搬送装置
2、3 搬送工程
4、4a’ プロセス工程
5 搬送用レール
5a 搬送用レール基体
5b 搬送面
5d 円筒壁面部
5e 環状肩部
5f 拡径円筒壁面部
5g 収容孔部
5h 流体通路
5i 貫通孔
6、7 上昇流形成体
6b、7b 円筒内壁面
6c、7c 円筒状基体部
6d、7d 環状鍔部
6f、7f 係合垂下部
6g、7g 係合突起部
6i、7i 先端部
6j、7j 流体噴出孔
9 吸引孔
10 搬送用レール
11 上板
11a 搬送面(上面)
11b 開口部
11c 円筒内壁面部
11d 環状肩部
11e 下面
11f 拡径円筒内壁面部
11g 収容孔部
12 中板
12b 空気供給凹溝
12d 空気吸引凹溝
13 下板
13c 空気給気口
13d 真空吸引口

Claims (8)

  1. 内面に円筒内壁面を有する有底の円筒状基体部と、
    該円筒状基体部の開口部の周縁に径方向外方に張り出す環状鍔部と、
    該環状鍔部の外周縁の円周方向に沿い、かつ径方向に相対向して下方に延びる複数個の係合垂下部と、
    該係合垂下部の下端に外方に突出する係合突起部と、
    前記円筒状基体部の外周面から円筒内壁面に開口すると共に、先端部が該円筒状基体部の中心に向かう少なくとも1つの流体噴出孔とを備えることを特徴とする上昇流形成体。
  2. 前記流体噴出孔を1つ備え、該流体噴出孔から噴出した流体は、該円筒状基体の円筒内周壁に衝突し、噴霧状に上方に分散して上昇流を形成することを特徴とする請求項1に記載の上昇流形成体。
  3. 前記流体噴出孔は、円筒状基体部の外周面から円筒内壁面に開口すると共に、先端部が該円筒状基体部の中心に向かって相対向するように2つ設けられ、該2つの流体噴出孔から噴出した流体は、該流体同士が衝突し、噴霧状に上方に分散して上昇流を形成することを特徴とする請求項1に記載の上昇流形成体。
  4. 前記上昇流形成体は、熱可塑性合成樹脂から形成されることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の上昇流形成体。
  5. 上面に開口する平面視円形の開口部を有する円筒壁面部と、該円筒壁面部と環状肩部を介して拡径する帯状の拡径円筒壁面部とを有する収容孔部が搬送用レールの長手方向及び幅方向に沿って複数個形成され、該搬送用レールはその長手方向に沿って形成された流体通路と該流体通路に連通して該収容孔部に開口する貫通孔を備え、該収容孔部に請求項1ないし4のいずれかに記載の上昇流形成体が、環状鍔部の外周面を該収容孔部の円筒壁面部に圧入嵌合させ、係合垂下部の係合突起部を収容孔部の環状肩部に係合させて装着されることを特徴とする非接触搬送装置。
  6. 上面に開口する平面視円形の開口部を有する円筒壁面部と、該円筒壁面部と環状肩部を介して拡径する帯状の拡径円筒壁面部とを有する収容孔部が搬送用レールの長手方向及び幅方向に沿って複数個形成され、該搬送用レールはその長手方向に沿って形成され、該収容孔部に開口する流体通路を備え、該収容孔部に請求項1ないし4のいずれかに記載の上昇流形成体が、環状鍔部の外周面を該収容部の円筒壁面部に圧入嵌合させ、係合垂下部の係合突起部を収容部の環状肩部に係合させて装着されることを特徴とする非接触搬送装置。
  7. 上面に開口する平面視円形の開口部を有する円筒内壁部と、該円筒内壁部と環状肩部を介して拡径し、下面に開口する拡径円筒壁面部とからなる収容孔部と、該収容孔部に隣接して穿設された吸引孔を備えた上板と、上面に開口し、前記上板の収容孔部に連通する流体供給凹溝と該流体供給凹溝に連通し、下面に開口する連通孔と、該流体供給凹溝に隣接して穿設され、前記上板の吸引孔に連通する連通孔と連通し、下面に開口する流体吸引凹溝を備えた中板と、該中板の連通孔に連通する流体供給口と流体吸引凹溝に連通する真空吸引口を備えた下板とからなる搬送用レールの該上板の収容孔部に請求項1ないし4のいずれかに記載の上昇流形成体が、環状鍔部の外周面を該収容孔部の円筒壁面部に圧入嵌合させ、係合垂下部の係合突起部を収容孔部の環状肩部に係合させて装着されることを特徴とする非接触搬送装置。
  8. 上面に開口する平面視円形の開口部を有する円筒壁面部と該円筒壁面部と環状肩部を介して拡径すると共に下面に開口する拡径円筒壁面部を有する収容孔部と、該収容孔部に隣接して穿設され、上、下面に開口する吸引孔を長手方向及び幅方向に沿って交互に複数個備えた上板と、上面に開口し前記上板の各収容孔部に連通する流体供給凹溝と、該流体供給凹溝に開口すると共に下面に開口する1つの連通孔と、該流体供給凹溝に隣接し、前記上板の吸引孔に連通して上、下面に開口する貫通孔を備えた中板と、該中板の連通孔に結合された流体供給口と、上面に開口すると共に前記中板の貫通孔に連通する流体吸引凹溝と該流体吸引凹溝に結合された真空吸引口を備えた下板とからなる搬送用レールの該上板の収容孔部に請求項1ないし4のいずれかに記載の上昇流形成体が、環状鍔部の外周面を該収容孔部の円筒壁面部に圧入嵌合させ、係合垂下部の係合突起部を収容孔部の環状肩部に係合させて装着されることを特徴とする非接触搬送装置。
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