JPWO2012073807A1 - 簡易な血圧チェック機能付き電子血圧計および当該電子血圧計を用いた血圧測定管理方法 - Google Patents

簡易な血圧チェック機能付き電子血圧計および当該電子血圧計を用いた血圧測定管理方法 Download PDF

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Abstract

減圧過程でのカフの内圧変化に基づいて血圧値を得る電子血圧計において、その加圧過程において血圧値を算出して推定値として得る(ST5)。その推定値が、予め規定されている高血圧を示す基準値から所定範囲内にある場合には(ST7でYES)、その推定値を測定値として表示し(ST8)、以降の、減圧過程の内圧制御を行なうことなく動作を終了する。

Description

この発明は簡易なチェック機能を備えた電子血圧計および当該電子血圧計を用いた血圧の管理方法に関し、特に、空気袋を内包したカフを用いて血圧を測定管理する電子血圧計および電子血圧計における血圧測定管理方法に関する。
血圧は循環器系疾患を解析する指標の一つであり、血圧に基づいてリスク解析を行なうことは、たとえば脳卒中や心不全や心筋梗塞などの心血管系の疾患の予防に有効である。
従来は、通院時や健康診断時などの医療機関で測定される血圧(随時血圧)により診断されていた。しかしながら、近年の研究により、家庭で測定する血圧(家庭血圧)が随時血圧より循環器系疾患の診断に有用であることが判明してきた。それに伴い、家庭で使用する血圧計が普及している。
家庭向けの血圧計の多くがオシロメトリック法またはマイクロホン法による血圧測定方法を採用している。オシロメトリック法によって減圧過程で血圧値を得るための血圧測定は、カフを上腕などの測定部位に巻付け、カフの内圧(カフ圧)を収縮期血圧より所定圧(たとえば30mmHg)だけ高く加圧し、その後、徐々にまたは段階的にカフ圧を減圧していく。この減圧過程における動脈の容積変化をカフ圧に重畳した(superimposed)圧変化(圧脈波振幅)として検出し、この圧脈波振幅の変化から収縮期血圧および拡張期血圧を決定する。なお、オシロメトリック法では、カフ圧の加圧中に発生する圧脈波振幅を検出して血圧を測定することも可能である。
一方、マイクロホン法によって減圧過程で血圧値を得るための血圧測定は、オシロメトリック法と同様に、カフを上腕などの測定部位に巻付け、カフ圧を収縮血圧より所定圧だけ高く加圧する。その後、徐々にカフ圧を減圧していく過程で動脈より発生するコロトコフ音をカフ内に設けたマイクロホンにより検出し、コロトコフ音が発生したカフ圧を収縮期血圧、コロトコフ音が減弱または消滅したカフ圧を拡張期血圧として決定する。
特開2001−70263号公報
オシロメトリック法による血圧測定においては、上記のとおり圧脈波振幅の変化点により血圧を算出しているため、収縮期血圧以上から拡張期血圧以下までのカフ圧が変化する間に複数の圧脈波振幅の情報が必要となる。さらに、測定精度を向上させるためには、圧脈波振幅情報の数が多いほどよい。また、マイクロホン法での血圧測定において測定精度を向上させるためには、カフ圧の減圧速度を十分遅くする必要がある。すなわち、いずれの方法であっても、高い測定精度を確保するためには、カフ圧の変化速度を遅くすることが必要であり、測定時間が長くなる、という問題があった。
さらに、上記のように、いずれの方法であっても、減圧過程において血圧値を得るためには、一旦収縮期血圧より所定圧だけカフ圧を高く加圧し、その後、徐々に減圧する。そのため、血圧の高い人ほど総測定時間が長くなる、という問題があった。
測定時間を短縮する方法として、たとえば特開2001−70263号公報(特許文献1)は、オシロメトリック法においてカフ圧の加圧中に被測定者の血圧値および脈拍数を推定し、その推定された血圧値および脈拍数より被測定者に最適な減圧速度を算出・制御する方法を開示している(the disclosure of which is incorporated herein by reference)。しかしながら、この方法においても測定時間はおおよそ40秒以上を必要とし、また、収縮期血圧より所定圧だけ高く加圧する必要は解消されていない。
また、カフ圧の加圧は、測定部位より末梢側のうっ血により測定値の誤差が発生することを防止するため、短時間(例えば、10秒以下)で加圧する必要がある。そのため、上記加圧中に測定される血圧値および脈拍数の測定精度は血圧管理に使用可能なほど十分でなかった。
オシロメトリック法においては、カフ圧を加圧していく過程で血圧を測定する技術も開発されているが、この場合、どのような血圧値・脈拍数の人であっても測定に十分な圧脈波振幅情報を十分に確保可能なように、カフ圧の加圧速度を遅く(たとえば5mmHg/秒など)設定する必要があり、測定時間を短縮することは困難であった。
測定時間が長くなると測定者は日々の血圧測定を煩わしく感じるものであるため、特に家庭で血圧を測定する場合に、継続的に測定しようという意欲が殺がれてしまう一要因となる、という問題がある。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、空気袋を内包したカフを用いてその減圧過程において血圧値を得るための測定を行なう電子血圧計において、使用者が簡易な方法でかつ時間かけずに自らの血圧状態を把握することを可能にすることで、日常生活における継続的な血圧管理を助けることを目的の一つとしている。
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、電子血圧計は、空気袋を内包し、被験者の測定部位に巻き付けるためのカフと、空気袋に空気を注入するための空気注入手段と、空気袋から空気を排出するための空気排出手段と、空気袋への空気注入及び/又はそこからの空気排出の過程で空気袋の内圧の変化を検出するためのセンサと、検出した空気袋の内圧に基づいて算出した被験者の血圧を表示する表示器と、制御手段と、を備え、制御手段は、空気袋を第1の変化速度で空気注入して加圧し、その過程における空気袋の内圧変化に基づいて被験者の血圧値を算出する推定処理部と、推定処理の後、空気袋から第1の変化速度よりも遅い第2の変化速度で空気を排出して減圧し、その過程における空気袋の内圧変化に基づいて被験者の血圧値を算出する測定処理部と、推定処理で得られた血圧値と予め記憶している基準値とを比較して、その結果に応じて推定処理の後に測定処理を実行するか否かを判断する判断処理部と、を有し、制御手段は、判断処理において測定処理を実行しないと判断した場合に、推定処理の後に測定処理を実行せずに空気袋内の空気を排気し、測定動作を終了する、電子血圧計である。
好ましくは、判断処理は、比較によって推定処理で得られた血圧値が基準値から所定範囲外にあるとの結果が得られた場合に推定処理の後に測定処理を実行すると判断する。
好ましくは、電子血圧計は、推定処理の後に、測定処理を実行させる操作入力を受付けるための入力手段をさらに備える。制御手段は、推定処理で得られた値と判断処理での判断結果を表示器に表示する処理をさらに実行し、判断処理において測定処理を実行しないと判断した場合であっても、入力手段から測定処理の実行を指示する操作入力を受付けた場合には、推定処理の後に測定処理を実行する。
好ましくは、電子血圧計は、推定処理の後に、測定処理を実行させる操作入力を受付けるための入力手段をさらに備える。制御手段は、判断処理での判断結果を表示器に表示する処理をさらに実行し、判断処理において測定処理を実行すると判断し、かつ、入力手段から測定処理の実行を指示する操作入力を受付けた場合に、推定処理の後に測定処理を実行する。
より好ましくは、制御手段は、判断処理での判断結果を表示器に表示する処理において、判断処理において測定処理を実行するおよび/または実行しないと判断した場合に入力手段を表示器に表示する。
好ましくは、制御手段は、推定処理の後に測定処理を実行しない場合には、表示器に、第1の表示処理での表示の後、推定処理において算出された血圧値を測定結果として表示する第2の表示処理を実行し、推定処理の後に測定処理を実行した場合には、表示器に、測定処理において算出された血圧値を測定結果として表示する第3の表示処理を実行する。
好ましくは、上記血圧計は、使用者を特定する入力手段をさらに備える。
好ましくは、上記血圧計は、測定を開始する前に空気袋の加圧で血圧を測定するか否かを使用者に入力させ、加圧過程での血圧を測定するという入力を受付けた場合には、加圧過程で算出した血圧から使用者の血圧を推定する手段をさらに備える。
好ましくは、上記血圧計で用いる基準値は、日本高血圧学会で家庭血圧における高血圧の基準として制定されている収縮期血圧及び拡張期血圧である。
好ましくは、上記血圧計で用いる基準値は、使用者が前回測定した血圧値である。
本発明の他の局面に従うと、電子血圧計における血圧測定方法は電子血圧計に含まれる制御手段で実行される血圧測定方法であって、電子血圧計は、空気袋を内包した被験者の測定部位に巻き付けるためのカフをさらに含み、空気袋を第1の変化速度で加圧し、その過程における空気袋の内圧変化に基づいて被験者の血圧値を算出するステップと、加圧の過程で算出された血圧値を電子血圧計に含まれる表示器に表示するステップと、加圧の過程で算出された血圧値と予め記憶している基準値とを比較するステップと、比較するステップにおいて算出された血圧値が基準値から所定範囲外にあるとの結果が得られた場合に、空気袋を予め規定した所定の圧力まで加圧した後に空気袋を第1の変化速度よりも遅い第2の変化速度で減圧させる減圧制御を実行し、その過程における空気袋の内圧変化に基づいて被験者の血圧値を算出して測定結果として表示器に表示させるステップと、比較するステップにおいて算出された血圧値が基準値から所定範囲内にあるとの結果が得られた場合に、減圧制御を実行しその過程における血圧値を算出して表示器に表示させるステップを実行することなく、加圧の過程で算出された血圧値を測定結果として表示器に表示させると共に、空気袋内の空気を排気し、測定動作を終了するステップとを備える。
この発明によると、電子血圧計での測定全体に要する時間を減少させることができる。
本実施の形態1にかかる電子血圧計(以下、血圧計と略する)の構成の具体例を示すブロック図である。 本実施の形態1にかかる血圧計の機能構成の具体例を示すブロック図である。 本実施の形態1にかかる血圧計における測定動作を表わすフローチャートである(その1)。 本実施の形態1にかかる血圧計における測定動作を表わすフローチャートである(その2)。 図3のST6での表示の具体例を示す図である。 図4のST12での表示の具体例を示す図である。 図3のST8での表示の具体例を示す図である。 メモリに記憶される情報の具体例を示す図である。 本実施の形態2にかかる血圧計の機能構成の具体例を示すブロック図である。 本実施の形態2にかかる血圧計における測定動作の第1の例を表わすフローチャートである。 本実施の形態2での第1の動作例におけるST6での表示の具体例を示す図である。 本実施の形態2にかかる血圧計における測定動作のうちの、図3に相当する動作の例を表わすフローチャートである。 本実施の形態2での第2の動作例におけるST6での表示の具体例を示す図である。 本実施の形態2にかかる血圧計における測定動作のうちの、図3に相当する動作の第3の例を表わすフローチャートである。 本実施の形態2での第3の動作例におけるST6での表示の具体例を示す図である。 本実施の形態3にかかる血圧計の動作例を示すフローチャートである。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
<実施形態1>
図1は、本実施の形態1にかかる電子血圧計(以下、血圧計と略する)1の構成の具体例を示すブロック図である。
図1を参照して、血圧計1は、上腕等の測定部位に巻き回されるための測定帯であるカフ5と本体部2とを含み、これらがエアチューブ10で接続されている。本体部2の正面には表示部4と操作部3とが配される。
操作部3には、電源のON/OFFを指示するための電源スイッチや、測定動作の開始を指示するための測定スイッチや、測定の停止を指示するための停止スイッチや、被測定者を選択するための使用者選択スイッチなどの複数のスイッチが含まれる。
カフ5には、エアチューブ10に接続された空気袋5Aが含まれる。血圧計1の本体部2には、空気袋5Aとエアチューブ10で接続される圧力センサ23、ポンプ21、および弁22と、血圧計1全体を制御するためのCPU (Central Processing Unit)40と、処理用のメモリ6と、記録用のメモリ7と、図示しない外部装置と接続してデータのやり取りを行なうためのインタフェースである外部インタフェース(I/F)25とが含まれる。圧力センサ23は発振回路24に接続され、ポンプ21は駆動回路26に接続され、弁22は駆動回路27に接続される。発振回路24、駆動回路26、および駆動回路27は、CPU40に電気的に接続される。CPU40には、さらに、表示部4と、操作部3とが接続される。
圧力センサ23は静電容量形の圧力センサであり、空気袋5Aの内圧変化により容量値が変化する。
発振回路24はCPU40に電気的に接続され、圧力センサ23の容量値に応じた発振周波数の信号をCPU40に入力する。
処理用のメモリ6は、CPU40で実行される制御プログラムなどを記憶する。さらに、処理用のメモリ6は、CPU40がプログラムを実行する際の作業領域ともなる。
CPU40は、操作部3から入力される操作信号に基づいてメモリ6に記憶されている所定のプログラムを実行し、駆動回路26および駆動回路27に制御信号を出力する。駆動回路26および駆動回路27は、制御信号に従ってポンプ21および弁22を駆動させる。
ポンプ21は、CPU40からの制御信号に従った駆動回路26によって駆動が制御されて、空気袋5A内に空気を注入する。弁22は、CPU40からの制御信号に従った駆動回路27によってその開閉が制御されて、空気袋5A内の空気を排出する。
CPU40は、圧力センサ23から得られた空気袋5Aの内圧変化に基づいて所定の処理を実行し、その結果に応じて駆動回路26および駆動回路27に上記制御信号を出力する。また、CPU40は、圧力センサ23から得られた空気袋5Aの内圧変化に基づいて血圧値を算出し、測定結果を表示部4に表示させるための処理を行ない、表示させるためのデータと制御信号とを表示部4に出力する。また、CPU40は、血圧値をメモリ7に記憶させるための処理を行なう。
血圧計1を用いて血圧を測定する際、上腕などの測定部位にカフ5を巻き回し、電源スイッチおよび使用者選択スイッチをその順で押下した後に、測定スイッチを押下することで、測定操作が開始される。
血圧計1の測定操作は、加圧過程と減圧過程とに分けられる。加圧過程では、被測定者の収縮期血圧値よりも高い所定圧力となるまで所定の加圧速度で空気袋5Aがポンプ21によって加圧される。減圧過程では、上記所定圧力から上記加圧速度での内圧の変化率よりも低い変化率である所定の減圧速度で、空気袋5Aの内圧が弁22によって徐々に減圧される。
血圧計1のCPU40は、加圧過程において、上記加圧速度での内圧の変化に重畳した圧力変化に基づいて被測定者の血圧値および/または脈拍数を測定する。カフ圧の加圧は、短時間でなされるため、加圧中に測定する血圧値および脈拍数の精度は本来の血圧測定に使用可能なほど十分ではない。しかし、短時間の測定で得られた低い精度の血圧測定値から、被測定者の血圧値を一定程度の精度をもって推定することは可能である。本実施例では加圧過程での測定によって得られた被測定者の血圧値を推定血圧値として用いるが、使用者の普段の血圧が高め或いは低めである場合には、加圧過程で測定された血圧値に例えば10mmHg加えた又は減じた値を推定値とすることも可能である。推定値を被測定者の血圧傾向に基づいて調整しておくことは、使用者の血圧管理の安全性を確保するのに有効である。このようにして得られた推定値は、記録用メモリ7に記憶される。
また、CPU40は、減圧過程において、上記減圧速度での内圧の変化に重畳した圧力変化に基づいて被測定者の血圧値および/または脈拍数を算出する。なお、以降の説明では、血圧値が測定および算出されるものとする。脈拍数も同じように取り扱うことができる。
さらに、血圧計1のCPU40は、上記加圧過程における測定値が予め規定される範囲(以下、基準範囲とも称する)内であるか否かを判定する。そして、基準範囲外である場合には減圧過程で血圧値を算出する処理のステップに移行する。一方、基準範囲内である場合には、減圧過程での処理は行なわず、加圧過程の後、空気袋5A内の空気を排気して、測定動作を終了する。
図2は、血圧計1が上述の動作を行なうための機能構成の具体例を示すブロック図である。図2の各機能は、CPU40がメモリ6に記憶されるプログラムを読み込んで実行することによって主にCPU40に形成される機能である。なお、少なくとも一部が図1に示されたハードウェア構成によって実現されてもよい。
図2を参照して、CPU40は、圧力センサ23からのセンサ信号の入力を受付けて空気袋5Aの内圧を得るための圧力入力部41と、空気袋5Aの内圧を制御するための内圧制御部42と、加圧過程における空気袋5Aの内圧変化から血圧値を推定するための推定部43と、減圧過程における空気袋5Aの内圧変化から血圧値を算出するための算出部44と、基準範囲を予め記憶しておき、加圧過程で得られた推定値を基準範囲と比較することによって該推定値が基準範囲内であるか否かを判断し、その結果に応じて減圧過程の内圧制御を実行するか否かを判断するための判断部45と、推定値や血圧値や判断部45での判断結果を表示部4に表示する処理を行なうための表示制御部46と、推定値や血圧値をメモリ7の被測定者に対応した領域に記憶するための記憶処理部47とを含む。
ここで、基準範囲は、たとえば日本高血圧学会などで家庭血圧における高血圧の基準として制定されている、収縮期血圧が135mmHg、拡張期血圧が85mmHgなどの、高血圧を表わす値を基準値として、該基準値以下とすることができる。判断部45は、収縮期血圧と拡張期血圧とのうちの少なくとも一方の推定値(加圧過程で測定された血圧値に基づいて推定される被測定者の血圧値)と上記基準値とを比較し、推定値が上記基準値以下であるか否かを判断する。なお、以下の説明において、収縮期血圧の推定値を「推定収縮期血圧」とも称し、拡張期血圧の推定値を「推定拡張期血圧」とも称する。
また、推定部43は、加圧過程の空気袋5Aの内圧変化測定された被測定者の収縮期血圧と拡張期血圧に基づいて「推定収縮期血圧」と「推定拡張期血圧」を算出し、判断部45は、それらに基づいて平均血圧(以下、推定平均血圧)を算出してもよい。推定平均血圧は、推定収縮期血圧および推定拡張期血圧より下の式(1)で算出することができる:推定平均血圧=(推定収縮期血圧−推定拡張期血圧)/3+推定拡張期血圧…式(1)。
または、判断部45は、加圧過程で得られた圧脈波振幅の最大値が検出された時点の空気袋5Aの内圧を推定平均血圧としてもよい。
そして、判断部45は、上述の日本高血圧学会などで高血圧の基準として制定された血圧値から上記式(1)と同じようにして得られる値を基準値として用いて、推定平均血圧が当該基準値以下であるか否かを判断してもよい。
判断部45は、推定値と基準値との大小関係によってこれらを比較してもよいし、推定値と基準値との差分を算出してそれが基準範囲内であるか否かでこれらを比較してもよいし、推定値と基準値との比率を算出してそれが基準範囲内であるか否かでこれらを比較してもよい。
以降の説明では、判断部45が推定値と基準値との大小関係に基づいて、推定値が基準値を超えていないかいるかを判断するものとする。他の例としては、当該被験者の以前の測定値として記憶されている血圧値と比較し、その差が所定値(たとえば10mmHg)を超えているときに減圧過程での血圧測定に移行するとしてもよい。
また、血圧は常に変動しており、その変動は1日の中での変動(日内変動)、曜日による変動、季節による変動があることが判明している。そこで、記憶されている血圧値と比較する場合は、測定時刻、曜日、日時のいずれか一つ以上と最も近い記憶されている値と比較するようにしてもよい。最も近い記憶されている値とは、たとえば測定時刻であれば現在の測定時刻の±1時間以内、曜日であれば同じ曜日、季節であれば測定月日の±1週間、が挙げられる。
図3および図4は、血圧計1における測定動作を表わすフローチャートである。図3および図4のフローチャートに表わされる動作は、CPU40がメモリ6に記憶されるプログラムを読み出して図2の各機能を発揮させ、図1の各部を制御することによって実現される。また、図3および図4のフローチャートに表わされる動作は、CPU40が、操作部3に含まれる電源スイッチが押下されたことを表わす操作信号の入力を受付けることによって開始される。
はじめに図3を参照して、測定開始スイッチを押すことで、測定動作が開始する。ステップ(以下、STと略する)2で、CPU40は、圧力センサ23の0mmHg補正と処理用のメモリ6の所定領域の初期化とを行なう。次いでST3で使用者選択スイッチを押すことで、被測定者が特定される。測定スイッチを複数設けてスイッチA,B、C、、、とし、使用者Aが使用するときはスイッチAを押し,使用者Bが使用するときはスイッチBを押すという構成にすることで、使用者のIDを入力する手間を省いて、特定の使用者のための測定を簡単かつ迅速に開始することができる。尚、この使用者選択のステップは本発明の血圧計に必須ではなく、特定の一人のための血圧計として用いるものであるときには、使用者選択スイッチ/ステップを省略することも可能である。
次いで、ST4でCPU40は弁22を閉塞させ、ポンプ21を稼動させるために駆動回路26に所定の駆動電圧E1を印加する。これにより、空気袋5Aが該駆動電圧E1に応じた加圧速度で、徐々に加圧される。
この加圧過程であるST5で、CPU40は、空気袋5Aの内圧変化に重畳した動脈の容積変化に伴う振動成分(圧脈波振幅)を抽出し、予め記憶されている所定の演算により血圧値および脈拍数を算出する。算出された血圧値に基づいて推定値が得られる。
CPU40は、ST6で算出した血圧値および脈拍数を表示部4に表示するための処理を実行する。図5は、ST6での表示の具体例を示す図である。
図5を参照して、CPU40は、上記ST6で得られた推定血圧値の表示101と、現時点での空気袋5Aの内圧の表示102と、表示された値が推定値である旨の表示103と、選択された被測定者を示す表示104と、測定日時として現在日時の表示105とを表示部4に表示させる。すなわち、ST6では、ST5で推定された収縮期血圧が、推定血圧であることを示す表示とともに表示される。また、血圧測定中は現在の空気袋5Aの内圧を表示する必要があるため、現在の内圧も表示される。
これにより、使用者は表示されている値が加圧過程での推定値であって、それを用いて測定処理の要否が判断されることを把握できる。また、使用者は、現在の空気袋5Aの内圧を把握できる。
なお、図5の例では推定値として収縮期血圧が表示される例が示されているが、拡張期血圧、脈拍数のいずれか、または、すべてが表示されてもよい。推定血圧および推定脈拍数をすべて表示する場合は、CPU40はこれらを同時に表示部4に表示してもよいし、いずれか1つ以上を交互に表示部4に表示してもよい。すなわち、たとえば、推定収縮期血圧→推定拡張期血圧→推定脈拍数の順で1つずつ表示する、などのようにしてもよい。
さらに、CPU40は、推定値と上述の基準値とを比較し、推定値が基準範囲内にあるか否かを判断する。たとえば、基準値として上述の日本高血圧学会などで高血圧の基準として制定された血圧値を用いる場合、CPU40は、推定値が、基準範囲内であるか否か、つまり、推定値が該基準値以下であるか基準値を超えているか、を判断する。そして、推定値が基準値を超えていると判断された場合(ST7でNO)、減圧過程の内圧制御に移行するために、空気袋5Aの内圧が収縮期血圧以上の所定圧となるまで加圧を継続する。なお、ここでの所定圧は予め規定された圧力であってもよいし、ST6で収縮期血圧が推定される場合には、その値に予め規定された圧力(たとえば30mmHg)を加えた圧力として算出されてもよい。
空気袋5Aの内圧が上記所定圧に達すると、図4を参照して、ST10でCPU40はポンプ21を停止させ、弁22を徐々に開くように駆動回路27より所定の駆動電圧E2を印加する。これにより、空気袋5Aが該駆動電圧E2に応じた減圧速度で、徐々に減圧される。ここでの駆動電圧E2は、減圧過程での血圧測定精度を高めるためには、この減圧過程における空気袋5Aの内圧変化速度が加圧過程における空気袋5Aの内圧変化速度よりも遅くなるように設定されるのが好ましい。
この減圧過程であるST10で、CPU40は、空気袋5Aの内圧変化に重畳した動脈の容積変化に伴う振動成分を抽出し、所定の演算により血圧値(収縮期血圧値、拡張期血圧値、および脈拍等)を算出する。
CPU40は、血圧値の算出が完了すると、ST12で、測定結果として上記ST11で算出された血圧値を表示部4に表示するための処理を実行する。図6はST12での表示の具体例を示す図である。図6に示されるように、ST12では測定結果として上記ST12で算出された収縮期血圧値、拡張期血圧値、および脈拍が表示される。
さらにCPU40は、ST15でメモリ7に測定日時と関連付けて記憶させるための処理を実行する。このとき、後述するように、ST5で得られた推定値と併せて記憶させてもよい。
その後、ST14でCPU40は、弁22を開放させる。これにより、空気袋5A内の空気が排気される。そして、一連の動作が終了する。
一方、上記ST5で得られた推定値が基準値を超えていないと判断された場合(ST7でYES)、ST8でCPU40は、測定結果として上記ST5で算出された血圧値を表示部4に表示するための処理を実行する。図7はST8での表示の具体例を示す図である。図7に示されるように、ST8では測定結果として上記ST5で算出された収縮期血圧値、拡張期血圧値、および脈拍が表示される。なお、ここでは、図7に示されるように、加圧過程において算出された値である、つまり推定値であることが明らかであるようにしてこれら値を表示する。
これにより、使用者は、後述するように測定処理が行なわれない場合であっても、おおよその測定値として加圧過程で得られた推定値を知ることができる。
さらにCPU40は、ST9で推定値をメモリ7に測定日時と関連付けて記憶するための処理を実行する。図8は、メモリ7に記憶される情報の具体例を示す図である。
図8を参照して、ST9の処理が行なわれることによって、メモリ7には、測定日時、被測定者を特定する情報、および推定値が関連付けて記憶される。なお、図8の例では被測定者を特定する情報が関連付けて記憶されている例が示されているが、メモリ7に被測定者に対応付けた記憶領域が用意されている場合、当該領域に情報を記憶させることによって関連付けてもよい。
なお、図3および図4のフローチャートでは、推定値が基準値を超えていないと判断された場合にのみST9で推定値がメモリ7に記憶される例が表わされている。しかしながら、図8に表わされるように、上述したST10以降の減圧過程での測定動作が行われた後に、その動作によって得られた測定値にも関連付けて記憶されてもよい。
ST8〜9の処理の後、CPU40は処理をST14に移行する。すなわち、上記ST10〜ST11の血圧測定のための動作を行なうことなくポンプ21を停止させて弁22を開放させる。これにより、加圧過程の後に上述の減圧過程の動作が行なわれることなく、空気袋5A内の空気が排気される。そして、一連の動作が終了する。
血圧計1において以上の測定動作が行なわれることによって、加圧過程での推定値が基準値を超えていない場合には加圧過程における動作のみで測定動作が終了することになる。そのため、この場合には測定動作全体に要する時間を大幅に短縮することができる。また、この場合、通常の測定動作を行なう場合よりも早く測定結果として算出された値を得ることができる。
<本実施の形態2>
図9は、実施形態2にかかる血圧計1の機能構成の具体例を示すブロック図である。図9を参照して、実施形態2においては、CPU40は、図2に示された各機能に加えてユーザの指示操作による操作信号の入力を受付けるための指示入力部48をさらに含む。
表示制御部46は、判断部45での判断結果に応じて操作ボタンまたは操作ボタンのガイドを表示部4に表示するための処理を行なう。そして、指示入力部48は、表示部4に表示された操作ボタンの指示操作、または表示部4に表示されたガイドに沿った操作ボタンの操作信号の入力を受付ける。内圧制御部42は、指示入力部48で受付けた該操作信号に基づいて空気袋5Aの内圧制御を行なう。
図10は、本実施の形態2にかかる血圧計1における測定動作のうちの、図3に相当する第1の例を表わすフローチャートである。
図10を参照して、実施形態2での第1の動作例においては、CPU40はST6で推定値を表示する際に、ST5で得られた推定値が上記基準値を超えていない場合にその旨と、測定動作をST10以降の減圧過程の動作に移行させることを指示するための操作ボタンとを併せて表示させる。図11は、実施形態2での第1の動作例におけるST6での表示の具体例を示す図である。
図11を参照して、CPU40は、図5に表わされた表示に加えて、推定値が上記基準値を超えていないことを表わす表示107Aと、測定動作をST11以降の減圧過程の動作に移行させることを指示するための操作ボタンの表示106とをさらに表示させる。なお、図11の例では、表示部4がタッチパネルであるとして操作ボタンの表示106がなされる例が示されているが、表示106は、操作部3に備えられる操作ボタンのうち測定動作をST10以降の減圧過程の動作に移行させることを指示するために用いる操作ボタンをガイドする内容であってもよい。
このような表示がなされることで、使用者は、推定値が基準範囲内であって測定動作を省略することが可能であることを把握することができると共に、その上で、減圧過程での測定動作への移行を指示することができる。
実施形態2での第1の動作例においては、CPU40は、ST5で得られた推定値が上記基準値を超えていない場合であっても、かかる画面に沿って上記操作信号を受付けた場合には(ST7でYES、かつST7−1でYES)、以降の減圧過程での測定動作に移行する。なお、ST5で得られた推定値が上記基準値を超えていない場合に予め規定した時間内に上記操作信号を受付けなかった場合には(ST7でYES、かつST7−1でNO)、ST17の推定値を測定結果として表示させる処理およびST18の推定値を記憶させる処理を行なって一連の動作を終了させる。
第1の例による動作が行なわれることで、使用者は、推定値が基準範囲内であって減圧過程での測定動作を省略することが可能である場合であっても、自動的に測定動作がスキップされることなく、使用者の操作によって減圧過程における測定動作を実行させることができる。そのため、使用者の利便性を損なうことがない。
また、図12は、本実施の形態2にかかる血圧計1における測定動作のうちの、図3に相当する動作の第2の例を表わすフローチャートである。
図12を参照して、実施形態2での第2の動作例においては、CPU40はST6で推定値を表示する際に、ST5で得られた推定値が上記基準値を超えている場合にその旨と、測定動作をST10以降の減圧過程の動作に移行させることを指示するための操作ボタンとを併せて表示させる。図13は、第2の実施形態での第2の動作例におけるST6での表示の具体例を示す図である。
図13を参照して、CPU40は、図5に表わされた表示に加えて、推定値が上記基準値を超えていて減圧過程での測定動作を促す表示107Bと、測定動作をST10以降の減圧過程の動作に移行させることを指示するための操作ボタンの表示108とをさらに表示させる。なお、図13の例でも図11の表示と同様に、表示部4がタッチパネルであるとして操作ボタンの表示108がなされる例が示されているが、表示108は、操作部3に備えられる操作ボタンのうちST10以降の減圧過程の動作に移行させることを指示するために用いる操作ボタンをガイドする内容であってもよい。
このような表示がなされることで、使用者は、減圧過程での測定動作の必要性を把握することができると共に、その上で、減圧過程での測定動作への移行を指示することができる。
実施形態2での第2の動作例においては、CPU40は、ST5で得られた推定値が上記基準値を超えている場合であって、かつ、かかる画面に沿って上記操作信号を受付けた場合に(ST7でNO、かつST7−2でYES)、以降の減圧過程での測定動作に移行する。なお、ST5で得られた推定値が上記基準値を超えている場合であっても予め規定した時間内に上記操作信号を受付けなかった場合には(ST7でNO、かつST7−2でNO)、ST17の推定値を測定結果として表示させる処理およびST18の推定値を記憶させる処理を行なって一連の動作を終了させる。
第2の例による動作が行なわれることで、使用者は、推定値が基準範囲外である場合に自動的に測定動作に移行せず、その結果を把握した上で使用者の操作によって減圧過程における測定動作を実行させることができる。そのため、使用者の利便性を損なうことがない。
また、図14は、本実施の形態2にかかる血圧計1における測定動作のうちの、図3に相当する動作の第3の例を表わすフローチャートである。
図14を参照して、実施形態2での第3の動作例においては、CPU40はST6で推定値を表示する際に、ST5で得られた推定値が上記基準値を超えていない場合にその旨と、測定動作をST10以降の減圧過程の動作に移行させずに一連の動作を終了させることを指示するための操作ボタンとを併せて表示させる。図15は、実施形態2での第3の動作例におけるST8での表示の具体例を示す図である。
図15を参照して、CPU40は、図5に表わされた表示に加えて、推定値が上記基準値を超えていないことを表わす表示109と、測定動作をST10以降の減圧過程の動作に移行させずに一連の動作を終了させることを指示するための操作ボタンの表示110とをさらに表示させる。なお、図15の例でも図11,図13の表示と同様に、表示部4がタッチパネルであるとして操作ボタンの表示110がなされる例が示されているが、表示110は、操作部3に備えられる操作ボタンのうちST10以降の減圧過程の動作に移行させずに一連の動作を終了させることを指示するために用いる操作ボタンをガイドする内容であってもよい。
このような表示がなされることで、使用者は、推定値が基準範囲内であって測定動作を省略することが可能であることを把握することができると共に、その上で、減圧過程での測定動作へ移行させないことを指示することができる。
実施形態2での第3の動作例においては、CPU40は、ST5で得られた推定値が上記基準値を超えていない場合であり、かつ、かかる画面に沿って上記操作信号を受付けた場合に(ST7でYES、かつST7−3でYES)、ST17の推定値を測定結果として表示させる処理およびST18の推定値を記憶させる処理を行なって一連の動作を終了させる。なお、ST5で得られた推定値が上記基準値を超えていない場合であっても予め規定した時間内に上記操作信号を受付けなかった場合には(ST7でYES、かつST7−3でNO)、以降の減圧過程での測定動作に移行する。
第3の例による動作が行なわれることで、使用者は、推定値が基準範囲内であって減圧過程での測定動作を省略することが可能である場合であっても、自動的に測定動作がスキップされることなく、使用者の操作によって減圧過程における測定動作を省略することができる。そのため、使用者の利便性を損なうことがない。
なお、実施形態2では、推定値と共にかかる操作ボタンを表示して操作を受け付けるものとしているが、測定動作を開始する際に推定値と基準値との比較結果を表示することなく操作ボタンを表示して操作を受け付けるようにしても良い。
<実施形態3>
図16は、血圧計1における測定動作のうちの、第3の実施形態における動作の例を表わすフローチャートである。
図16を参照して、実施形態3での動作例においては、チェックステップC(STC)において、使用者に血圧を簡単にチェックするかどうかを選択させる。使用者が簡単チェックをすることを選んだ場合には、以後簡単チェックルーチンのステップに進む。使用者が簡単チェックをしないことを選択した場合には、以後はステップST10以下で通常の血圧測定(カフを加圧した後カフの減圧過程で血圧を測定)を行う。
STCで簡単チェックをすると選択された場合、使用者が当該血圧計に登録済であれば、自らのIDを入力する(ST3)。使用者のIDが入力されると、記録用メモリ7に記憶された当該使用者の過去の測定値が読み込まれる。使用者が未登録の場合には、新使用者のためのID番号を入力する。使用者が将来この血圧計を使う予定がなく登録を希望しないときには、その使用者は“GUEST”と入力される。GUESTと入力された場合は測定結果の記憶はされない。
ST3で使用者入力がされると、カフが一定速度で加圧される(ST4)。図3における場合と同じく、この加圧過程で、CPU40は、空気袋5Aの内圧変化に重畳した動脈の容積変化に伴う振動成分(圧脈波振幅)を抽出し、予め記憶されている所定の演算により血圧値および脈拍数を算出し、推定血圧値を得る(ST5)。
続いて、ST5において得られた推定値が基準範囲内かどうかを判断する(ST7)。この場合、登録済の使用者の場合には、前回測定し記録用メモリ7に記憶された血圧値が基準値とされる。未登録の使用者の場合には、前回測定血圧値がないので、日本高血圧学会などで家庭血圧における高血圧の基準として制定されている、収縮期血圧が135mmHg、拡張期血圧が85mmHgなどの、高血圧を表わす値を基準値として用いることができる。
ST7において推定値が基準範囲内であると判断された場合には、その旨表示部4に表示する(ST8)。その後はカフ内の空気は排気され(ST14),測定は終了する。ST9において推定値が基準範囲を超えていると判断された場合には、カフを加圧した後除々に減圧して、減圧の過程で使用者の血圧を測定する(ST10、11)。ST11におけるカフの加圧は、加圧過程で血圧を測定する必要がないので、カフの加圧速度はST5におけると同じでなくともよく、それよりも速い速度であってもよい。
ST11で算出された血圧はST12で表示部4に、被測定者の表示と共に表示される。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 血圧計、2 本体部、3 操作部、4 表示部、5 カフ、5A 空気袋、6,7 メモリ、10 エアチューブ、21 ポンプ、22 弁、23 圧力センサ、24 発振回路、26,27 駆動回路、40 CPU、41 圧力入力部、42 内圧制御部、43 推定部、44 算出部、45 判断部、46 表示制御部、47 記憶処理部、48 指示入力部、101,102,103,104,105,106,107A,107B,108,109 表示。

Claims (11)

  1. 空気袋を内包し、被験者の測定部位に巻き付けるためのカフ(5)と、
    前記空気袋に空気を注入するための空気注入手段(21)と、
    前記空気袋から空気を排出するための空気排出手段(22)と、
    前記空気袋への空気注入及び/又はそこからの空気排出の過程で前記空気袋の内圧の変化を検出するためのセンサ(23)と、
    前記検出した空気袋の内圧に基づいて算出した被験者の血圧を表示する表示器(4)と、
    制御手段(40)と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記空気袋を第1の変化速度で空気注入して加圧し、その過程における前記空気袋の内圧変化に基づいて前記被験者の血圧値を算出する推定処理部(43)と、
    前記推定処理の後、前記空気袋から前記第1の変化速度よりも遅い第2の変化速度で空気を排出して減圧し、その過程における前記空気袋の内圧変化に基づいて前記被験者の血圧値を算出する測定処理部(44)と、
    前記推定処理で得られた血圧値と予め記憶している基準値とを比較して、その結果に応じて前記推定処理の後に前記測定処理を実行するか否かを判断する判断処理部(45)と、を有し、
    前記制御手段は、前記判断処理において前記測定処理を実行しないと判断した場合に、前記推定処理の後に前記測定処理を実行せずに前記空気袋内の空気を排気し、測定動作を終了する、電子血圧計。
  2. 前記判断処理部は、前記比較によって前記推定処理で得られた血圧値が前記基準値から所定範囲外にあるとの結果が得られた場合に前記推定処理の後に前記測定処理を実行すると判断する、請求項1に記載の電子血圧計。
  3. 前記推定処理の後に、前記測定処理を実行させる操作入力を受付けるための入力手段(48)をさらに備え、前記制御手段は、前記推定処理で得られた値と判断処理での判断結果を前記表示器に表示する処理をさらに実行し、前記判断処理において前記測定処理を実行しないと判断した場合であっても、前記入力手段から前記測定処理の実行を指示する前記操作入力を受付けた場合には、前記推定処理の後に前記測定処理を実行する、請求項1または2に記載の電子血圧計。
  4. 前記推定処理の後に、前記測定処理を実行させる操作入力を受付けるための入力手段(48)をさらに備え、前記制御手段は、前記判断処理での判断結果を前記表示器に表示する処理をさらに実行し、前記判断処理において前記測定処理を実行すると判断し、かつ、前記入力手段から前記測定処理の実行を指示する前記操作入力を受付けた場合に、前記推定処理の後に前記測定処理を実行する、請求項1または2に記載の電子血圧計。
  5. 前記制御手段は、前記判断処理での判断結果を前記表示器に表示する処理において、前記判断処理において前記測定処理を実行するおよび/または実行しないと判断した場合に前記入力手段を前記表示器に表示する、請求項3または4に記載の電子血圧計。
  6. 前記制御手段は、前記推定処理の後に前記測定処理を実行しない場合には、前記表示器に、前記第1の表示処理での表示の後、前記推定処理において算出された血圧値を測定結果として表示する第2の表示処理を実行し、前記推定処理の後に前記測定処理を実行した場合には、前記表示器に、前記測定処理において算出された血圧値を測定結果として表示する第3の表示処理を実行する、請求項1〜5のいずれかに記載の電子血圧計。
  7. 使用者を特定する入力手段をさらに備える請求項1〜6のいずれかに記載の電子血圧計。
  8. 測定を開始する前に前記空気袋の加圧で血圧を測定するか否かを使用者に入力させ、加圧過程での血圧を測定するという入力を受付けた場合には、加圧過程で算出した血圧から使用者の血圧を推定する手段をさらに備える請求項1〜7のいずれかに記載の電子血圧計。
  9. 前記基準値は、日本高血圧学会で家庭血圧における高血圧の基準として制定されている収縮期血圧及び拡張期血圧である、請求項1〜7のいずれかに記載の電子血圧計。
  10. 前記基準値は、使用者が前回測定した血圧値である、請求項1〜7のいずれかに記載の電子血圧計。
  11. 電子血圧計に含まれる制御手段で実行される血圧測定方法であって、前記電子血圧計は、空気袋を内包した被験者の測定部位に巻き付けるためのカフ(5)を含み、
    前記空気袋を第1の変化速度で加圧し、その過程における前記空気袋の内圧変化に基づいて前記被験者の血圧値を算出するステップ(ST5)と、
    前記加圧の過程で算出された血圧値と予め記憶している基準値とを比較するステップ(ST7)と、
    前記比較するステップにおいて前記算出された血圧値が前記基準値から所定範囲外にあるとの結果が得られた場合に、前記空気袋を予め規定した所定の圧力まで加圧した後に前記空気袋を前記第1の変化速度よりも遅い第2の変化速度で減圧させる減圧制御を実行し、その過程における前記空気袋の内圧変化に基づいて前記被験者の血圧値を算出して測定結果として前記表示器に表示させるステップ(ST12)と、
    前記比較するステップにおいて前記算出された血圧値が前記基準値から所定範囲内にあるとの結果が得られた場合に、前記減圧制御を実行しその過程における前記血圧値を算出して前記表示器に表示させるステップを実行することなく、前記加圧の過程で算出された血圧値を測定結果として前記表示器に表示させると共に、前記空気袋内の空気を排気し、測定動作を終了するステップ(ST14)と、を備える、電子血圧計における血圧測定方法。
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