JPWO2011114944A1 - ノイズ抑制構造 - Google Patents

ノイズ抑制構造 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2011114944A1
JPWO2011114944A1 JP2012505627A JP2012505627A JPWO2011114944A1 JP WO2011114944 A1 JPWO2011114944 A1 JP WO2011114944A1 JP 2012505627 A JP2012505627 A JP 2012505627A JP 2012505627 A JP2012505627 A JP 2012505627A JP WO2011114944 A1 JPWO2011114944 A1 JP WO2011114944A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal surface
noise suppression
current control
suppression structure
short
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012505627A
Other languages
English (en)
Inventor
半杭 英二
英二 半杭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Publication of JPWO2011114944A1 publication Critical patent/JPWO2011114944A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K9/00Screening of apparatus or components against electric or magnetic fields
    • H05K9/0007Casings
    • H05K9/0056Casings specially adapted for microwave applications

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Noise Elimination (AREA)
  • Transceivers (AREA)

Abstract

本発明のノイズ抑制構造は、グランド層上に設けられて電流を制御する電流制御部を有する。前記電流制御部は、前記グランド層上に間隔をおいて設けられ、第1の端部および前記第1の端部とは反対側の第2の端部を有する第1の金属面と、前記第1の金属面上に間隔をおいて設けられ、第1の端部および前記第1の端部とは反対側の第2の端部を有する第2の金属面と、前記第1の金属面の第1の端部に配置されて、前記第1の金属面と前記グランド層とを接続する第1の短絡板と、前記第2の金属面の第2の端部に配置されて、前記第2の金属面と前記第1の金属面とを接続する第2の短絡板とを有する。前記第1の金属面の第2の端部に第1の開口端が形成される。前記第2の金属面の第1の端部に第2の開口端が形成される。

Description

本発明は、携帯電話や無線搭載パソコンや携帯型情報端末などのような無線利用機器を含む電子・電気機器に適用可能なノイズ抑制構造に関する。
携帯電話や無線搭載パソコンなどのような無線利用機器は、その利便性から広く普及してきている。無線利用機器は、最近では薄型化や小型化が進んでいる。さらには、無線利用機器への複数の無線システムの搭載も進んでいる。
図14〜図16は、従来の無線利用機器30における一般的な携帯型端末の基本構成を示す。
図14は、携帯型端末の全体を示す斜視図である。図15はノイズ抑制構造40のみを示した斜視図である。図16は図15に示すノイズ抑制構造40の側面図である。
この無線利用機器30では、少なくとも、アンテナ部21と、無線回路部22と、ディジタル回路部23とが、プリント基板24上に実装されている。アンテナ部21は、基地局等との間で通信を行なうために電波を送信・受信する。無線回路部22は、アンテナ部21から送信する信号又はアンテナ部21で受信される信号を処理する。ディジタル回路部23は、データ処理するためのディジタル信号を処理する。
プリント基板24の内層にはグランド層43が配設されている。グランド層43は、ディジタル回路部23及び無線回路部22の共通のグランドとなっている。
プリント基板24の内層には、他に信号層、電源層が形成されているが、ここでは図示を省略した。信号層および電源層には、ディジタル信号、アナログ信号などのそれぞれの目的に応じた信号を伝送するためのパターンなどが形成されている。
プリント基板には、後述するノイズ制御構造40が搭載されている。ノイズ制御構造40は、ディジタル回路部23と無線回路部22との間で生じる電磁干渉を抑えている。
図14を参照して分るように、無線利用機器30には、無線回路部22とディジタル回路部23とが同じ基板上に混在している。実際には無線利用機器30には、無線回路部22とディジタル回路部23とが高密度に実装されている。このため、このようなプリント基板24では、ディジタル回路部23から発生した電磁ノイズがアンテナ部21や無線回路部22に混入することで、電磁干渉が発生し、アンテナの受信特性に影響を与える。
ディジタル回路部23では、基本波が数10MHz、数100MHz前後のクロック信号や、データバス信号などを扱っている。このような信号の高周波帯におけるノイズのうち、アンテナの受信帯域(800MHz帯や2GHz帯など)に一致したノイズが無線回路部22又はアンテナ部21に混入すると、アンテナ受信感度などの無線特性が低下する。また、アンテナ部21からの電流がディジタル回路部23へ混入すると、送信波とディジタル信号の混合(ミキシング)が生じノイズとなることがある。
このように無線利用機器30では、ディジタル回路部23及び、無線回路部22又はアンテナ部21から発生した電流はノイズ的に振る舞うことがある。この電流は、共通化しているグランド層43を介して、一方の回路部から他方の回路部へ混入する。すなわち、ディジタル回路部23から無線回路部22(又はアンテナ部21)へのノイズ電流の混入、及び無線回路部22(又はアンテナ部21)からディジタル回路部23への電流の混入が生じていた。
上記のようなディジタル回路部23と無線回路部22との間の双方で生じるノイズの混入による電磁干渉は、小型・薄型化や複数無線システムの搭載化により、より顕著になる傾向である。より良い通信品質を確保するためには、ディジタル回路部23と無線回路部22との電磁干渉をより低く抑えることが望まれていた。また、無線利用機器では、複数無線システム搭載化により、周波数バンドが拡大傾向にあることから、電磁干渉を抑制する周波数の広帯域化(含む多周波化)が望まれていた。
電磁干渉を抑制するため、例えば、特許文献1は、金属の表面上を流れる電流に着目したノイズ抑制の構成を提案している。
特許文献1に記載の携帯型無線利用機器では、無線回路部とディジタル回路部とを分離するため、プリント基板内の両回路部の間に電磁結合を抑制する電流制御機構部が搭載されている。この電流制御機構部は、グランド層を挟み込むようにその上層と下層に平行に金属面を配している。金属面の両サイドの位置及び無線回路部とディジタル回路部を結ぶ方向における金属面の端部から所望の間隔でビアホールの列が直線状に形成されている。
特許文献1では、金属の表面(グランド)の上下層に対してノイズ抑制構造を配設している。ここでは、上層と下層のノイズ抑制構造の構成及び原理は同じであるため、上層に同ノイズ抑制構造を配設した場合のみ説明する。
特許文献1に示すノイズ抑制構造40は、図16を参照して分るように、基板のグランドを流れる電流を抑制するため、グランド層43に対して平行に形成された金属面41と、金属面41の中央部に立設された短絡面42とを有する。短絡面42から左右それぞれを見たときの金属面41の長さは同じである。金属面41の長さを、図15に示すように、所望の周波数fの波長λの1/4であるλ/4に設定した共振器として構成している。このため、左端及び右端のおける開口部は、電気的に開口端として振舞うことになり、入力インピーダンスは高い値となる。インピーダンスが高いとグランドを流れる電流Inは流れにくくなる。その結果、一方の側から他方の側、すなわち、「ディジタル回路部23側Ds→無線回路部22側Ws」、及び「無線回路部22側Ws→ディジタル回路部23側Ds」への電磁ノイズの混入が抑制される。
また、特許文献2もノイズ抑制構造体を提案している。このノイズ抑制構造体では、高周波電流が流れる第1の導体とノイズ抑制層とが絶縁層を介して電磁結合している。このノイズ抑制構造体では、さらにノイズ抑制層が第2の導体と絶縁層を介して電磁結合している。
日本国特開2002‐314491号公報 日本国特開2007‐243007号公報
特許文献1に示すノイズ抑制構造40では、高いインピーダンスとなる開口部を双方の回路部に向けるため、短絡面42を境として、λ/4の長さを有する2つの金属面41を隣り合わせに配置している。
このような従来の構成では、λ/4の長さを有する2つの共振器を同一面上に並べている。そのため、実装面積を占有する傾向があった。高い周波数帯におけるノイズ抑制に関しては、波長が短くなるため実装面積が小さくなり好適である。しかしながら、低い周波数を対象とした場合、波長が長くなるため、実装面積が大きくなるといった課題が残っていた。
特許文献2に示すノイズ抑制構造体は、第1、第2の導体の間に絶縁層を介して単一のノイズ抑制層が電磁結合されるという層状体である。このため、所定のノイズ抑制効果を得るためにはノイズ抑制層に一定の面積が必要となるという問題がある。
以上述べたように、小型・薄型化が進む無線利用機器では、特に、実装面積が小さいノイズ抑制構造が望まれていた。しかしながら、従来の構成は、同一面上に共振器を構成していたため、特に低い周波数などを対象とした場合は、実装面積が大きくなる傾向にあった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされた。本発明の目的の一例は、ディジタル回路部と無線回路部との間で生じる電磁干渉の影響を低減する小型のノイズ抑制構造を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明のノイズ抑制構造は、グランド層上に設けられて電流を制御する電流制御部を有する。前記電流制御部は、前記グランド層上に間隔をおいて設けられ、第1の端部および前記第1の端部とは反対側の第2の端部を有する第1の金属面と、前記第1の金属面上に間隔をおいて設けられ、第1の端部および前記第1の端部とは反対側の第2の端部を有する第2の金属面と、前記第1の金属面の第1の端部に配置されて、前記第1の金属面と前記グランド層とを接続する第1の短絡板と、前記第2の金属面の第2の端部に配置されて、前記第2の金属面と前記第1の金属面とを接続する第2の短絡板とを有する。前記第1の金属面の第2の端部に第1の開口端が形成される。前記第2の金属面の第1の端部に第2の開口端が形成される。
本発明による電流制御部を、プリント基板上に搭載されたディジタル回路部及び無線回路部との間に配置することにより、実装面積が少ない領域にてインピーダンスの値を大きくしたノイズ抑制構造を得ることができる。これによって、一方の回路部から発生しグランド層を伝わる電流の他方の回路部側への混入を抑制し、ディジタル回路部/無線回路部の双方の間で生じる電磁干渉を低減することができる。
また、本発明のノイズ抑制構造では、第1の金属面は、グランド層上に間隔をおいて設けられ、第2の金属面は、第1の金属面上に間隔をおいて設けられている。この構成により、実装面積が少なくて済む。
本発明の実施形態によれば、金属面の一部に切欠部を設けている。この構成により電流を抑制する周波数を広帯域化することができる。さらに、本発明の実施形態によれば金属面の端部に形成された開口端をディジタル回路部が搭載される側と、無線回路部及びアンテナ部が搭載される側の双方に向けている。この構成により、ディジタル回路部側から無線回路部側へのノイズ混入、及び無線回路部側からディジタル回路部側への電流の混入の両方を抑制でき、無線利用機器におけるノイズ抑制を有効に行うことができる。
本発明の実施形態1によるノイズ抑制構造を示す斜視図である。 図1に示すノイズ抑制構造の分解斜視図である。 図1のIII‐III線に沿う横断面図である。 図1のノイズ抑制構造の金属面の平面図である。 図1に示すノイズ抑制構造のディジタル回路部と無線回路部とに対する位置関係を示す側面図である。 本発明の実施形態2によるノイズ抑制構造を示す斜視図である。 図6に示すノイズ抑制構造の分解斜視図である。 図6のVIII‐VIII線に沿う横断面図である。 図6のノイズ抑制構造の金属面を示す平面図である。 図6のノイズ抑制構造の金属面を示す平面図である。 本発明の第3の実施形態によるノイズ抑制構造を示す斜視図である。 図11に示すノイズ抑制構造の分解斜視図である。 図11のXIII‐XIII線に沿う横断面図である。 従来のノイズ抑制構造を無線利用機器内に搭載したときの基本構成を示す斜視図である。 図14の構造体においてノイズ抑制構造のみを示した斜視図である。 図15に示すノイズ抑制構造の側面図である。
[実施形態1]
本発明の実施形態1によるノイズ抑制構造について図1〜図5を参照して説明する。
図1〜図5は、本発明の実施形態1によるノイズ抑制構造1を示す。図1は、本発明の実施形態1によるノイズ抑制構造1を示す斜視図である。図2は、図1のノイズ抑制構造1を示す分解斜視図である。図3は、図1のノイズ抑制構造1を示す側面図である。図4は図1のノイズ抑制構造1の金属面を示す平面図である。図5は、無線利用機器を構成する基板内にノイズを抑制するノイズ抑制構造1を設けた例を示す。
このノイズ抑制構造1は、図5に示されるように、ディジタル回路部23と無線回路部22の間に配置される。このように配置されたノイズ抑制構造1は、ディジタル回路部23と無線回路部22との電磁気的な結合を遮断し、ディジタル回路部23と無線回路部22の間の相互に流れ込むノイズ電流の混入を防ぐ。
このノイズ抑制構造1では、電流を抑制する構成を層状に二重に積み上げることにより実装面積の小面積化をはかっている。さらに、開口部となる開口端をディジタル回路部23側Ds及び、無線回路部22側Wsに向けることにより、ディジタル回路部23・無線回路部22の双方で生じる電流の混入を抑制する。
具体的には、これら図1〜図3を参照して分るように、ノイズ抑制構造1は、グランド層4を挟み込むように、上層側に配置された第1の電流制御部1A、及び下層側に配置された第2の電流制御部1Bで構成される。この構成により、基板のグランド層4を流れる電流を効果的に制御する。電流制御部1A・1Bそれぞれの構成及び寸法は全く同じである。電流制御部1A・1Bは、グランド層4に対して上下対称に配置されている。
ここで示されるノイズ抑制構造1は複数の層からなる多層プリント基板50(図5参照)内に設けられている。ノイズ抑制構造1の一方側にディジタル回路部23が設けられ、その他方側に無線回路部22が設けられている。
多層プリント基板50の各層(金属面(金属板)2A〜2D、グランド層4)間にはガラスエポキシ材などの誘電体材料が埋め込まれているが、図面では省略されている。ここで使用したビアホールは、空気孔の周囲に導電層が形成された構成を有する。金属パターンを貫通するビアホールは、金属パターンと導通する。
ノイズ抑制構造1を構成している第1の電流制御部1A、第2の電流制御部1Bについて説明する。第1の電流制御部1Aは、2枚の金属面2A・2Bと2枚の短絡板3A・3Bで構成される。上層から、第1の金属面2A、第1の短絡板3A、第2の金属面2B、第2の短絡板3Bの順番に配置されている。
短絡板3A・3Bは、実際にはその領域内において、列状に並んだ複数のビアホールで構成される。本構成では、隣り合ったビアホール同士の間隔は波長に対して十分小さい狭ピッチとしているため、電気的に短絡状態と見なしても良い。ここでは、そのような狭ピッチで並んでいる複数個のビアホールの列のことを“短絡板”と呼ぶ。
第1の電流制御部1Aを構成する金属面2A・2Bは、金属パターンで形成されている。金属面2A・2Bの幅方向のサイズは、基板の幅方向のサイズと同じである。金属面2A・2Bは、上下方向に所定の距離をおいて重なり合っている。金属面2Bは、金属面2Aよりもグランド層4の近くに配置されている。短絡板3Bは、金属面2Bの一方の端部(第1の端部)に設けられる。短絡板3Bは、金属面2Bとグランド層4に接続される。金属面2Bとグランド層4とで一対の伝送線路(第1の伝送線路)を構成する。金属面2Bの他方の端部(第2の端部)には、開口端(開放端)10が形成される。この開口端10は、金属面2Bとグランド層4との間の開口で構成される。金属面2Bの一方の端部には短絡端(短絡面)が形成される。この短絡端は、短絡板3Bで構成される。この構成により、開口端10はディジタル回路部23の側Dsに向き、短絡面3Bは無線回路部22の側Wsに向く。
短絡板3Aは、金属面2A・2Bに対して短絡板3Bとは反対側に位置し、金属面2Aの他方の端部(第2の端部)に設けられる。この短絡板3Aは金属面2A及び金属面2Bに接続する。金属面2Aと金属面2Bとで一対の伝送線路(第2の伝送線路)を構成する。金属面2Aの他方の端部(第2の端部)には、短絡端(短絡面)が形成される。この短絡端は、短絡板3Aにより構成される。金属面2Aの一方の端部(第1の端部)には開口端11が形成される。この開口端11は、金属板2Aと金属板2Bとの間の開口で構成する。この構成により、開口端11は無線回路部22の側Wsに向き、短絡面はディジタル回路部23の側Dsに向く。
第2の電流制御部1Bは、基本的には、第1の電流制御部1Aと同じ構成である。第2の電流制御部1Bは、基板のグランド層4を流れる電流を効果的に制御するため、グランド層4の下層側に配置されている。第2の電流制御部1Bは、第1の電流制御部1Aに対して、グランド層4を共通として上下対称に配置されている。
第2の電流制御部1Bは、第1の電流制御部1Aと同様、2枚の金属面2C・2D及び短絡板3C・3Dで構成される。金属面2C・2Dは金属パターンで形成されている。短絡板3C・3Dは、前述の短絡板3A・3Bと同様、実際にはその領域において、列状に並んだ複数のビアホールで構成されている。第2の電流制御部1Bの構成要素の形状や寸法は第1の制御部1Aの構成要素と同等である。第2の電流制御部1Bの構成要素のグランド層4における配置位置も第1の電流制御部1Aの構成要素と一致している。
このため、第2の電流制御部1Bでは、グランド層4と金属面2Cは、短絡板3Cを短絡面とした伝送線路(第1の伝送線路)を形成する。この線路の開口端12は、第1の電流制御部と同様、ディジタル回路部23の側Dsを向く。また、金属面2C及び金属面2Dは、短絡板3Dを短絡面とした伝送線路(第2の伝送線路)を形成する。この線路の開口端13も第1の電流制御部1Aの開口端11と同様、無線回路部22の側を向く。
すなわち、本実施形態においては、グランド層4を挟み込むように上側の層及び下側の層の両方にディジタル回路部23の側Dsに開口端10・12を向けた伝送線路(上側:金属面2B−短絡板3B−グランド層4、下側:金属面2C−短絡板3C−グランド層4)と、無線回路部22の側Wsに開口端11・13を向けた伝送線路(上側:金属面2A−短絡板3A−金属板2B、下側:金属面2D−短絡板3D−金属面2C)が、層方向に形成されている。
実際の無線利用機器では、グランド層4を挟むノイズ抑制構造1、及びその両端部に位置する無線回路部22、ディジタル回路部23は、筐体内に内包されるが、ここでは筐体の図示は省略している。同様に、機器には液晶ディスプレイや操作ボタン、操作キーボードなどが実装されているが、図示は省略している。
次に、上記のように構成されたノイズ抑制構造1の動作及び原理について説明する。
図4はノイズ抑制構造1の金属面2A・2B・2C・2Dの平面図を示す。図4から分るように、金属面2A・2B・2C・2Dは同じ寸法である。金属面2A・2B・2C・2Dの外形の長手方向に対する長さ(L)は、所望の周波数f(波長はλとする)に対して1/4波長で共振する長さに設定している(L=λ/4)。
一般に、片端を電気的に短絡端とした伝送線路では、1/4波長離れた位置は開口端として振る舞い、その位置における入力インピーダンスは非常に高い値(理想的には無限大)となる。
本実施形態のノイズ抑制構造1では、第1の電流制御部1Aにおける金属板2Bとグランド層4は、ちょうど終端側を短絡板3Bにて短絡した伝送線路を形成している。しかも、伝送線路に相当する金属面2Bの長さは1/4波長に相当する長さに設定している。このため、ディジタル回路部23側Dsを向いた開口端10では、インピーダンスは非常に高い値となる。また、第2の電流制御部1Bも同様に、金属面2Cとグランド層4が終端を開口端12とした1/4波長の長さを有する伝送線路を形成している。このため、開口端10・12におけるインピーダンスは非常に高くなる。本構成では、このような高インピーダンスの開口端10・12がグランド層4の上下層の両方でディジタル回路部23の側Dsに向けられている。
無線回路部22の側Wsにも、高インピーダンスの開口端11・13が向けられている。開口端11を構成する伝送線路は、第1の電流制御部1Aでは金属面2Aと金属面2B及び短絡板3Aで形成されている。また、開口端13を構成する伝送線路は、第2の電流制御部1Bでは金属面2Cと金属面2D及び短絡板3Dで形成されている。
図5は本実施形態によるノイズ抑制構造1を無線利用機器の基板内に構成したときの双方の電流に対する開口端10〜13の作用を説明している。ディジタル回路部23及び無線回路部22のグランド層4は、信号パターン8を介して共通化されている。
図5を参照して分るように、ディジタル回路部23側Dsに向けられた開口端10・12は、ディジタル回路部23の側Dsから無線回路部22の側Wsへグランド層4を介して混入するノイズ電流Idに対して、高インピーダンスとなる。この影響によりノイズ電流Idは流れにくくなる。結果として、ディジタル回路部23から発生したノイズ電流Idの無線回路部22又はアンテナ21への混入が抑制される。
一方、無線回路部22側Wsに向けられた開口端11・13は、電流Irに対して高インピーダンスとなる。この影響により電流Irは流れにくくなり、無線回路部22の側Wsからディジタル回路部23の側Dsへの電流Irの混入が抑制される。
以上述べたように本実施形態によるノイズ抑制構造1の電流制御部1A・1Bは、ディジタル回路部23の側Ds及び、無線回路部22(又はアンテナ部21)の側Ws(As)の両方に高インピーダンスの開口端10〜13を向けて構成されている。このため、双方の回路部22・23から混入するノイズを効果的に抑制することができる。よって、本実施形態によるノイズ抑制構造1は、ディジタル回路部23から無線回路部22へのノイズ混入、及び無線回路部22からディジタル回路部23へのノイズ混入の抑制に対して効果を発揮する。また、電流制御部1A・1Bを基板の層方向に形成している。このため、本実施形態によるノイズ抑制構造1は、従来構成に比較して、実装面積を小さくすることができる。
すなわち、電流制御部1A・1Bは、プリント基板50上に搭載されたディジタル回路部23及び無線回路部22との間に配置している。この構成により、開口端10〜13におけるインピーダンスの値を大きくしたノイズ抑制構造を得ることができる。これによって、一方の回路部から発生しグランドを伝わる電流の他方の回路部側への混入を抑制する。その結果、ディジタル回路部23/無線回路部22の双方の間で生じる電磁干渉を低減することができる。
本発明の実施形態2について図6〜図10を参照して説明する。
先の実施形態1では、ディジタル回路部23及び無線回路部22の双方の回路部から混入する電流の抑制を図る構成を示した。これに加えて本実施形態2に示す構成により、ノイズ抑制周波数の広帯域化を図っても良い。
図6〜図8は、本発明の実施形態2によるノイズ抑制構造1を示す。図6は、ノイズ抑制構造1を示す斜視図である。図7は、図6のノイズ抑制構造1を示す分解斜視図である。図8は、図6のノイズ抑制構造1を示す側面図である。
実施形態2では、実施形態1と同様、ノイズ抑制構造1は、ディジタル回路部23と無線回路部22の間に配置されている。このように配置されたノイズ抑制構造1は、無線回路部22とディジタル回路部23との電磁気的な結合を遮断し、ディジタル回路部23と無線回路部22の間の相互に流れ込む電流の混入を防ぐ。
具体的には、実施形態2のノイズ抑制構造1は、実施形態1と同様、グランド層4を挟み込むように、上層側に配置された第1の電流制御部1A、及び下層側に配置された第2の電流制御部1Bで構成される。この構成により、基板のグランド層4を流れる電流を効果的に制御する。それぞれの電流制御部1A・1Bの構成及び寸法は全く同じである。電流制御部1A・1Bは、グランド層4に対して上下対称に配置されている。
第1の電流制御部1Aは、実施形態1と同様、2枚の金属面2A・2Bと2枚の短絡板3A・3Bで構成される。上層から、第1の金属面2A、第1の短絡板3A、第2の金属面2B、第2の短絡板3Bの順番に配置されている。第1の電流制御部1Aを構成する金属面2A・2Bの幅方向のサイズは、基板50の幅方向のサイズと同じである。金属面2A・2Bは、上下方向(層方向)に方向に所定の距離をおいて重なり合っている。実施形態2と実施形態1とは、ディジタル回路部23に面する側の一部に矩形状の切欠部14を設けている点で異なっている。これら切欠部14により、ディジタル回路部23と無線回路部22との間の金属面2A・2Bの長さに変化が生じる。これは後述するように、ノイズ抑制周波数を広帯域化させるためである。
切欠部14は金属面2A・2Bそれぞれの中央付近に設けられている。金属面2A・2Bの中央部の領域における長さは短く設定されている。金属面2A・2Bの外側の長さ、すなわち、基板50の両サイドに位置する領域の長さは、長く設定される。切欠部14は、金属面2A・2Bの他方の端部(第2の端部)に設けられている。
金属面2Bは、金属面2Aよりもグランド層4の近くに配置されている。短絡板3Bは、金属面2Bの一方の端部(第1の端部)に設けられている。すなわち、短絡板3Bは、切欠部14がある他方側とは反対側に設けられている。短絡板3Bは、金属面2Bとグランド層4に接続される。このため、金属面2Bとグランド層4とで一対の伝送線路を構成する。金属面2Bの他方の端部には、開口端10が形成される。この開口端10は、金属面2Bとグランド層4との間の開口で構成される。金属面2Bの一方の端部には短絡端(短絡面)が形成される。この短絡端は、短絡板3Bで構成される。この場合も実施形態1と同様に、開口端10はディジタル回路部23の側Dsを向く。
短絡板3Aは、切欠部14側の金属面2Aの端部(すなわち、金属面2Aの第2の端部)に沿って配設される。この短絡板3Aは金属面2A・2Bに接続されている。金属面2Aと金属面2Bとで一対の伝送線路を構成する。開口端11は無線回路部22の側Wsに向く。
第2の電流制御部1Bは、第1の電流制御部1Aと同様の構成である。第2の電流制御部1Bは、第1の電流制御部1Aと、基板50(グランド層4)に対して上下対称に配置されている。ディジタル回路部23に面する側の金属面2C・2Dには切欠部15が設けられている。グランド層4と金属面2Cは、短絡板3Cを短絡面とした伝送線路(第1の伝送線路)を形成する。この線路の開口端12は、ディジタル回路部23の側Dsを向く。金属面2C及び金属面2Dは、短絡板3Dを短絡面とした伝送線路(第2の伝送線路)を形成する。この線路の開口端13は無線回路部22の側Wsに向いている。
次に、上記のように構成された実施形態2のノイズ抑制構造1の動作及び原理について図9及び図10を参照して説明する。
図9は金属面2B・2Cの平面図である。図10は金属面2A・2Dの平面図である。金属面2A〜2Dの形状、寸法は同じである。しかしながら、金属面2A〜2Dは、短絡板3A〜3Dを接続する端部の形状が異なる。金属面2A〜2Dの長さ(この場合は基板50の長手方向の長さ)を「L」と表記する。金属面2A〜2Dの中央部付近の切欠部14・15を除いた部分の長さを「S」と表記する。本構成の場合、「L>S」の関係がある。しかも「L」と「S」はそれぞれ所望の異なる周波数f、fに対して、1/4波長の共振長に設定している。すなわち、L=λ/4に、S=λ/4に設定している(波長λ、λはそれぞれ、周波数f、fの波長である)。
実施形態2では、実施形態1にて説明したように、終端側を短絡した伝送線路を形成している。しかも、伝送線路に相当する金属面の長さは1/4波長に相当する。このため、双方の回路部側を向いている開口端10〜13におけるインピーダンスは非常に高い値となる。
さらに、実施形態2では、切欠部14・15が形成されることで、一枚の金属面2A〜2Dの中に2つの周波数で共振する伝送路を形成している。すなわち、金属面2A〜2Dの中央部付近に切欠部14・15を設けている。この構成により、もともとの金属面2A〜2Dの長さLに相当する伝送路を外側(基板50両サイド)に形成し、切欠部14・15の分だけ短くなった長さSに相当する伝送路を中央部付近に形成される。
具体的には、長さL(=λ/4)の伝送路に相当する外側の金属面2A〜2Dは周波数fで共振する。一方、長さS(=λ/4)の伝送路に相当する中央部の金属面2A〜2Dは周波数fで共振する。このため、2つの周波数成分という、基板50のグランドを流れる電流に対し広帯域な抑制効果を得て、ノイズ抑制周波数の広帯域化を図ることができる。
図9及び図10に示されるように、本実施形態2で用いる金属面2A・2D及び金属面2B・2Cはともに同じ形状、寸法であり、一部に切欠部14・15を設けた点も同様である。しかしながら、金属面2A・2Dと金属面2B・2Cとは、以下の点において異なっている。金属面2B・2Cでは、切欠部14・15とは反対側に短絡板3B・3Cを配置されている。金属面2A・2Dでは、矩形状の切欠部14・15に沿って短絡板3A・3Dが配置されている。このような構成では、図9及び図10を参照して分るように、共振周波数fに相当する伝送路は長さL(=λ/4)を有する外側の領域と、fに相当する伝送路は長さS(=λ/4)を有する中央部の領域とが存在する。
このため、金属面2A・2Dと金属面2B・2Cとは、短絡板の位置は違うが、伝送路長は1/4波長の長さに設定されているので、開口端側では2つの周波数帯で高インピーダンスが得られる。その結果、開口端側から混入してくるノイズ電流に対して、広帯域な抑制効果を得ることができる。
本実施形態2において、長さSより長い長さLの伝送路を外側に形成している理由を、以下に説明する。
一般に、無線利用機器で使用される周波数の多くは数MHz〜数GHz帯であり、携帯電話などでは800MHz帯や2GHz帯といった高周波帯が利用される。このような周波数帯では、基板50のグランド上では定在波が発生し、電流は両サイドのエッジ部分を流れる傾向にある。また、ノイズの高調波成分の減衰を考えた場合、800MHzといった低域側の方が2GHzのような高域側よりもノイズレベルは高くなる傾向にある。このため、本構成では、基板50エッジ部を流れやすく、しかもレベルが高くなる傾向にある低域側の電流の抑制を効果的に行うことを目的に、低域用の伝送路に相当する長さLの金属面を外側に配置した。
以上述べたように本実施形態2のノイズ抑制構造1では、金属面2A〜2Dに切欠部14・15を設けることにより、2つの周波数に対応する伝送路を一枚の金属面2B・2C上に形成している。しかもノイズレベルが高くなる傾向にある低域側の伝送路を外側(基板50両サイド)に配置している。このため、ディジタル回路部23から発生し、基板50上を伝わって無線回路部22へ混入するノイズ電流、及び、無線回路部22の側から基板50上を伝わってディジタル回路部23へ混入する電流に対し効果が得られる。それとともに、2つの周波数帯においてノイズの抑制効果が得られているため、ノイズ抑制周波数の広帯域化が図れる利点がある。
すなわち、本実施形態2のノイズ抑制構造1は、基板の高さ方向に沿って二重構造の金属面を積み重ねている。この構成により、実装面積が少なくてすむ。しかも、一部切欠部14・15を設けることにより電流を抑制する周波数を広帯域化することができる。さらに、金属面2A〜2Dの端部に形成された開口端10〜13をディジタル回路部23が搭載される側と、無線回路部22及びアンテナ部21が搭載される側の双方に向けている。この構成により、ディジタル回路部23側Dsから無線回路部22側Wsへのノイズ混入、及び無線回路部22側Wsからディジタル回路部23側Dsへの電流の混入の両方を抑制できる。その結果、無線利用機器におけるノイズ抑制が可能となる。
本発明の実施形態3について図11〜図13を参照して説明する。
実施形態1及び2では、金属面2A〜2Dの無線回路部22及びディジタル回路部23側の端部に短絡板3A〜3Dを設けたが、これに限定されない。図11に示すように、短絡板3A〜3Dとともに金属面2A〜2Dの横位置にも短絡板3a〜3dを設け、グランドを流れる電流を金属面2A〜2Dで全体的に包み込むような構成としても良い。
以下、実施形態3によるノイズ抑制構造について、図11〜13を参照して説明する。図11は、本発明の実施形態3によるノイズ抑制構造1の斜視図を示す。図12は、図11のノイズ抑制構造1の分解図を示す。図13は、図11のノイズ抑制構造1の側断面を示す。
これらの図を参照して分るように、この構成は、基板50のグランド層4を全体的に包み込むため、基板50の端面部分に短絡板3A〜3Dとともに短絡板3a〜3dを形成する。
第1の電流制御部1Aにおいて、金属面2Aのディジタル回路部23側Dsの端部(第2の端部)にある短絡板3Aを、両側部にまで延長して短絡板3aを形成している。これら短絡板3A及び3aで金属面2Aを包み込む。金属面2Bの無線回路部22側Wsの端部(第1の端部)にある短絡板3Bを、両側部にまで延長して短絡板3bを形成している。これら短絡板3B及び3bで金属面2Bを包み込んでいる。
第2の電流制御部1Bにおいては、金属面2Cの無線回路部22側Wsの端部にある短絡板3Cを、両側部にまで延長して短絡板3cを形成している。これら短絡板3C及び3cで金属面2Cを包み込む。金属面2Dのディジタル回路部23側Dsの端部にある短絡板3Dを、両側部にまで延長して短絡板3dを形成している。これら短絡板3D及び3dで金属面2Dを包み込む。
以上述べたように本実施形態3のノイズ抑制構造1では、金属面2A〜2Dの端部に形成された開口端10〜13をディジタル回路部23が搭載される側Dsと、無線回路部22及びアンテナ部21が搭載される側Ws,Asの双方に向けている。この構成により、ディジタル回路部23側Dsから無線回路部22側Wsへのノイズ混入、及び無線回路部22側Wsからディジタル回路部23側Dsへの電流の混入の両方を抑制でき、無線利用機器におけるノイズ抑制が可能となる。
さらに、実施形態2のように、金属面2A〜2Dに切欠部14・15を設けることにより、2つの周波数帯においてノイズを抑制して、ノイズ抑制周波数の広帯域化が図れる。さらに、ノイズ抑制構造1の端部に形成される開口端10〜13から流れ込むノイズ電流を、金属面2A〜2D及び短絡板3A〜3D、3a〜3dで囲まれた部分で有効に抑制することができる。
上述した実施形態は以下のように変形しても良い。
(変形例1)
上記実施形態1〜3では、グランド層4を挟んで上側に第1の電流制御部1A、下側に第2の電流制御部1Bを設けた。しかしながら、これら電流制御部1A・1Bはグランド層4の上下に設けることに限定されない。電流制御部1A・1Bは、いずれか一方の側のみに設けても良い。各電流制御部1A・1Bでは、それぞれ2枚の金属面2A・2B/2C・2Dを設けたが、この構成に限定されない。短絡板を介してさらに多くの金属板を追加して層状に配置しても良い。
(変形例2)
上記実施形態2では、金属面2A〜2Dに設けた切欠部14・15は、矩形状であったが、これに限られない。金属面2A〜2DにV字状、曲面状の切欠部14・15を設けて、伝送線路の長さを所望の共振長に設定しても良い。
(変形例3)
実施形態2では、基板50の側部における金属面2A〜2Dの長さLは、切欠部14・15がある基板50の中央部付近における金属面2A〜2Dの長さSより、長くして(L>S)、低域側の周波数に対して効果を発揮する構成としたが、これを逆にして高域側のノイズを抑制する構成にしても良い。すなわち、切欠部14・15を基板50の両側部に設けることにより、切欠部14・15がある基板50の側部における金属面2A〜2Dの長さLを、基板50の中央部付近における金属面2A〜2Dの長さSより短くし、L<Sの関係となる金属面2A〜2Dの構成としても良い。すなわち、基板50における切欠部14・15の設置個所は特に限定されない。
(変形例4)
実施形態2では、矩形状の切欠部14・15を各電流制御部1A・1B上に1つ設けることで、2つの共振周波数を設定したが、これに限られない。複数の切欠部14・15を各電流制御部1A・1B上に設けても良い。このとき、切欠部14・15の大きさや場所を変えても良い。2つ以上の切欠部14・15を設けることにより、3周波以上の共振周波数の設定が可能となる。このような構成は、周波数をマルチバンド化した無線利用機器に対し、広帯域ノイズ抑制構造として好適となる。
(変形例5)
実施形態1〜3のノイズ抑制構造1では、金属面2A〜2Dの長さを1/4波長の共振長に設定しているが、これに限られない。金属面2A〜2Dの長さは、波長短縮効果や周囲との結合なども考慮して等価的な電気長が変化したときの影響なども考慮して設定しても良い。また、周波数の帯域などを考慮して、その共振長は、下限周波数や上限周波数など、帯域内の所望の周波数に設定しても良い。また、効果が得られれば、金属面2A〜2Dの長さはトライアンドエラーにより決定してもよい。
(変形例6)
実施形態1〜3では、電流制御部を基板50のグランド層4の上層、下層に対して配置した例を示したがこれに限られない。実際のプリント基板50のように信号パターンや電源層(プレーン)が電流制御部の上側の層に配置されていても良い。この場合、グランド層4を挟むように配置した第1の電流制御部1A及び第2の電流制御部1Bのうち、信号パターン又は電源層が配置される側の電流制御部1A・1Bのみを利用しても良い。たとえば、信号パターンに適用する場合は、基板50の上層から、信号パターン、第1の電流抑制部1A、グランド層4の順番としても良い。
(変形例7)
実施形態1〜3では、ディジタル回路部23と無線回路部22(又はアンテナ部21)の間にノイズ抑制構造1を配置した例を示したが、対象とする回路部の組み合わせはこの限りではない。図5を参照して分るように、ノイズ抑制構造1をディジタル回路部23とアンテナ部21との間のいずれかの箇所に配置しても良い。
また、目的や用途に応じて、両サイドに無線回路部22のみ、又はアンテナ部21のみが配置される構成としても良い。
(変形例8)
実施形態1〜3では、ノイズ抑制構造1をディジタル回路部23が複数搭載されている中に配置し、ノイズ電流の伝搬を抑制したい方向に開口端10〜13を向けた配置としても良い。例えば、ノイズ抑制構造1の両側部にはディジタル回路部23が配置されることがあり、このディジタル回路部23に向けて開口端10〜13の開口を向けた配置としても良い。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
この出願は、2010年3月15日に出願された日本出願特願2010−058237を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
本発明のノイズ抑制構造は、携帯電話や無線搭載パソコン、さらには携帯型情報端末などのような無線利用機器を含む電子・電気機器に適用できる。
1 ノイズ抑制構造
1A 第1の電流制御部
1B 第2の電流制御部
2A 金属面(第2の金属面)
2B 金属面(第1の金属面)
2C 金属面(第1の金属面)
2D 金属面(第2の金属面)
3A 短絡板
3B 短絡板
3C 短絡板
3D 短絡板
4 グランド層
10 開口端
11 開口端
12 開口端
13 開口端
14 切欠部
15 切欠部
21 アンテナ部
22 無線回路部
23 ディジタル回路部
24 プリント基板
30 無線利用機器

Claims (10)

  1. グランド層上に設けられて電流を制御する電流制御部を有するノイズ抑制構造であって、前記電流制御部は、
    前記グランド層上に間隔をおいて設けられ、第1の端部および前記第1の端部とは反対側の第2の端部を有する第1の金属面と、
    前記第1の金属面上に間隔をおいて設けられ、第1の端部および前記第1の端部とは反対側の第2の端部を有する第2の金属面と、
    前記第1の金属面の第1の端部に配置されて、前記第1の金属面と前記グランド層とを接続する第1の短絡板と、
    前記第2の金属面の第2の端部に配置されて、前記第2の金属面と前記第1の金属面とを接続する第2の短絡板とを有し、
    前記第1の金属面の第2の端部に第1の開口端が形成され、前記第2の金属面の第1の端部に第2の開口端が形成されるノイズ抑制構造。
  2. グランド層上に設けられて電流を制御する電流制御部を有するノイズ抑制構造であって、前記電流制御部は、前記グランド層の上側に設けられた第1の電流制御部と、前記グランド層の下側に設けられた第2の電流制御部とを有し、前記第1の電流制御部と前記第2の電流制御部とは、その間に前記グラウンド層を挟み、前記第1および第2の電流制御部はそれぞれ、
    前記グランド層上に間隔をおいて設けられ、第1の端部および前記第1の端部とは反対側の第2の端部を有する第1の金属面と、
    前記第1の金属面上に間隔をおいて設けられ、第1の端部および前記第1の端部とは反対側の第2の端部を有する第2の金属面と、
    前記第1の金属面の第1の端部に配置されて、前記第1の金属面と前記グランド層とを接続する第1の短絡板と、
    前記第2の金属面の第2の端部に配置されて、前記第2の金属面と前記第1の金属面とを接続する第2の短絡板とを有し、
    前記第1の金属面の第2の端部に第1の開口端が形成され、前記第2の金属面の第1の端部に第2の開口端が形成されるノイズ抑制構造。
  3. 前記第1および2の電流制御部はそれぞれ、
    前記第1の金属面と前記第1の短絡板と前記グランド層から構成され、前記第1の開口端を有する第1の伝送線路と、
    前記第2の金属面と前記第2の短絡板と前記第1の金属面とから構成され、前記第2の開口端を有する第2の伝送線路とを有する請求項2記載のノイズ抑制構造。
  4. 前記第1及び第2の電流制御部は、前記グランド層を共通に用いており、前記第1及び第2の電流制御部は、前記グランド層に対して、上下対称に配置されている請求項2又は3に記載のノイズ抑制構造。
  5. 前記第1及び第2の電流制御部は、回路と回路との間に搭載される請求項2〜4のいずれか1項に記載のノイズ抑制構造。
  6. 前記第1及び第2の電流制御部はそれぞれ、一方の端部にディジタル回路が配置され、他方の端部に無線回路が配置されている請求項5記載のノイズ抑制構造。
  7. 前記第1および第2の開口端は、ディジタル回路部、無線回路部、又は前記無線回路部のアンテナ部が搭載されている方向に向いている請求項6記載のノイズ抑制構造。
  8. 前記第1および第2の金属面の一部に切欠部が設けられている請求項2〜7のいずれか1項に記載のノイズ抑制構造。
  9. 前記切欠部が設けられることにより、前記および第2の金属面側部の長さが、長く、中央付近の長さは短い請求項8記載のノイズ抑制構造。
  10. 前記第1および第2の金属面に、矩形状、V字状、もしくは曲面状の切欠部が、少なくとも2つ以上設けられている請求項8又は9に記載のノイズ抑制構造。
JP2012505627A 2010-03-15 2011-03-08 ノイズ抑制構造 Pending JPWO2011114944A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010058237 2010-03-15
JP2010058237 2010-03-15
PCT/JP2011/055340 WO2011114944A1 (ja) 2010-03-15 2011-03-08 ノイズ抑制構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2011114944A1 true JPWO2011114944A1 (ja) 2013-06-27

Family

ID=44649042

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012505627A Pending JPWO2011114944A1 (ja) 2010-03-15 2011-03-08 ノイズ抑制構造

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20130003321A1 (ja)
JP (1) JPWO2011114944A1 (ja)
WO (1) WO2011114944A1 (ja)

Family Cites Families (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5757326A (en) * 1993-03-29 1998-05-26 Seiko Epson Corporation Slot antenna device and wireless apparatus employing the antenna device
US5642120A (en) * 1993-03-29 1997-06-24 Seiko Epson Corporation Antenna device and wireless apparatus employing the same
JP2867985B2 (ja) * 1996-12-20 1999-03-10 日本電気株式会社 プリント回路基板
JP3425349B2 (ja) * 1998-01-07 2003-07-14 株式会社東芝 携帯無線装置
JP3838815B2 (ja) * 1999-05-10 2006-10-25 日本電気株式会社 携帯電話機
JP3491682B2 (ja) * 1999-12-22 2004-01-26 日本電気株式会社 線状アンテナ
US6469259B2 (en) * 2000-02-29 2002-10-22 Kyocera Corporation Wiring board
JP3531621B2 (ja) * 2001-04-12 2004-05-31 日本電気株式会社 携帯型無線利用機器
US6617526B2 (en) * 2001-04-23 2003-09-09 Lockheed Martin Corporation UHF ground interconnects
JP2003234615A (ja) * 2002-02-06 2003-08-22 Nec Corp スロットアンテナ及び無線lanカード
CN1947280A (zh) * 2004-03-15 2007-04-11 日本电气株式会社 便携式通信设备和电池包
SE0401800D0 (sv) * 2004-07-08 2004-07-08 Andrew Corp Shielding device in a base station
US7535726B2 (en) * 2006-03-08 2009-05-19 Research In Motion Limited System and method for assembling components in an electronic device
JP4870509B2 (ja) * 2006-09-27 2012-02-08 新光電気工業株式会社 電子装置
TWM313957U (en) * 2007-01-03 2007-06-11 Chin-Fu Horng Anti- electromagnetic interference shielding apparatus
US8150484B2 (en) * 2007-09-11 2012-04-03 Nokia Corporation Protective housings for wireless transmission apparatus and associated methods
JP5170232B2 (ja) * 2008-02-28 2013-03-27 日本電気株式会社 電磁シールド構造およびそれを用いた無線装置、電磁シールドの製造方法
US8249532B2 (en) * 2008-02-29 2012-08-21 Sierra Wireless, Inc. Radio communication apparatus
US8059416B2 (en) * 2008-03-31 2011-11-15 Universal Scientific Industrial (Shanghai) Co., Ltd. Multi-cavity electromagnetic shielding device
JP5038497B2 (ja) * 2008-06-26 2012-10-03 清二 加川 電磁波吸収フィルム及びそれを用いた電磁波吸収体
WO2010013496A1 (ja) * 2008-08-01 2010-02-04 日本電気株式会社 構造体、プリント基板、アンテナ、伝送線路導波管変換器、アレイアンテナ、電子装置
CA2754116A1 (en) * 2008-11-06 2010-05-14 Alfred Y. Wong Radiation redirecting external case for portable communication device and antenna embedded in battery of portable communication device
JPWO2011115094A1 (ja) * 2010-03-15 2013-06-27 日本電気株式会社 ノイズ抑制構造
JPWO2011122502A1 (ja) * 2010-03-30 2013-07-08 日本電気株式会社 ノイズ抑制構造
US20140132371A1 (en) * 2011-06-22 2014-05-15 Nec Corporation Noise suppression device and multilayer printed circuit board carrying same

Also Published As

Publication number Publication date
WO2011114944A1 (ja) 2011-09-22
US20130003321A1 (en) 2013-01-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5931851B2 (ja) ノイズ抑制構造を有する回路基板
JP4868128B2 (ja) アンテナ装置及びそれを用いた無線通信機器
JP5726983B2 (ja) チップ状アンテナ装置及び送受信用通信回路基板
JP2002299933A (ja) アンテナの電極構造およびそれを備えた通信機
WO2011145323A1 (ja) アンテナ装置及びこれを搭載した携帯無線端末
JP5631921B2 (ja) マルチアンテナ及び電子装置
US20100102898A1 (en) Coupler
JP6010213B2 (ja) アンテナ装置およびその設計方法
JP2015033049A (ja) アンテナ装置及びこれを用いた無線通信機器
JP3930477B2 (ja) 誘電体アンテナ
JP4302676B2 (ja) 平行2線式アンテナ
JP2012129271A (ja) ノイズ抑制構造
WO2013145623A1 (ja) アンテナ装置およびそれを搭載した携帯無線機器
JP6146801B2 (ja) 配線基板、及び電子装置
WO2011115094A1 (ja) ノイズ抑制構造
JP2004228640A (ja) 誘電体アンテナ及びそれを内蔵する移動体通信機
WO2012176933A1 (ja) ノイズ抑制装置及びそれを搭載した多層プリント基板
JPWO2005004276A1 (ja) 携帯無線機
JP5598761B2 (ja) アンテナ及びそれを備えた無線装置
WO2011114944A1 (ja) ノイズ抑制構造
WO2011122502A1 (ja) ノイズ抑制構造
JP3838971B2 (ja) 無線装置
WO2016129199A1 (ja) 構造体および配線基板
US9525213B2 (en) Antenna device
WO2022190876A1 (ja) アンテナ