JPWO2011114529A1 - 低坪量チップペーパーおよびフィルター付きシガレット - Google Patents

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Abstract

本発明に係るチップペーパーは、パルプおよび填料としての酸化チタンを含むチップペーパーであって、前記パルプの坪量(gsm)をx、前記酸化チタンの坪量(gsm)をyとすると、xおよびyは次式:31≦x+y<35、ただし、x、yは27≦x<31,4≦y<8である、を満たす。

Description

本発明は、フィルター付きシガレットのフィルター部の最外層として捲かれる低坪量チップペーパーおよびこのチップペーパーを備えたフィルター付きシガレットに関する。
フィルター付きシガレットは、シガレットロッドとフィルターとを突合せ、フィルターの外周面全体および突合せ部近傍のシガレットロッドの外周面部がチップペーパーで捲かれ、一体化されている。
前記チップペーパーは、巻上時の要求品質である引張強度、巻上時、巻上品の外観要求品質である剛度、粉上がり隠蔽、デザイン上要求される不透明度およびフィルター近傍の適正燃焼を担保する難燃性等の機能特性を有すると共に、製造面、搬送時の軽量化から低坪量であることが望まれている。
ところで、特許第2875184には酸化チタン、カオリンを填料として含むチップペーパーに用いられる難燃性原紙の発明が開示されている。しかしながら、この発明は填料の改良に関し、原紙は実施例に記載のように一般的な坪量(37gsm)に留まる。
特開平10−219599号公報には、特定の粒子サイズの炭酸カルシウムを含み、切断時の折断器具(刃など)の摩耗を低減したチッピングペーパーが開示されている。この公報の請求の範囲にはチッピングペーパーの坪量が32gsmであることが記載されている。しかしながら、前記公報の発明は二酸化チタンをより安価なものに置換することを目的とし、その代替材料として特定の粒子サイズの炭酸カルシウムを用いているためチッピングペーパーとして要求される難燃性を犠牲にしている。
したがって、前述したいずれの特許文献もチップペーパーの設計にあたり引張強度、剛度、不透明度および難燃性のようなチップペーパーの機能特性を満足しながら、低坪量領域を実現する記載は全くなく、その示唆もない。
一方、坪量31〜35gsmのチップペーパー原紙も市場に流通しているのも事実である。しかしながら、これらの低坪量のチップペーパー原紙はパルプの配合や叩解度で引張強度を担保しているものの、柔らかく剛性に乏しいためにフィルター付きシガレットに適用する際の巻き上げ性、巻上品の品質が劣る。また、難燃性も不十分である。
本発明は、前述した課題を解決するためになされ、引張強度、剛度、不透明度および難燃性のようなチップペーパーの機能特性を満足しながら、低坪量を実現したチップペーパーおよびこのチップペーパーを備えたフィルター付きシガレットを提供する。
本発明の第1態様によると、パルプおよび填料としての酸化チタンを含むチップペーパーであって、
前記パルプの坪量(gsm)をx、前記酸化チタンの坪量(gsm)をyとすると、xおよびyは次式
31≦x+y<35
ただし、x、yは27≦x<31,4≦y<8である、
を満たす低坪量チップペーパーが提供される。
本発明の第2態様によると、前記低坪量チップペーパーを備えたフィルター付きシガレットが提供される。
図1は、汎用原紙のパルプ量と引張強度および剛度の関係を示す図である。 図2は、特定量のパルプに炭酸カルシウムまたは酸化チタンを填料として添加したときの坪量と不透明度の関係を示す図である。 図3は、本発明のチップペーパーの低坪量化を実現する際のパルプ量と填料(酸化チタン)量の適正範囲を示す図である。 図4は、本発明の実施形態に係るフィルターつきシガレットを示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態に係る低坪量チップペーパーおよびフィルター付きシガレットを詳細に説明する。
実施形態に係る低坪量チップペーパーは、パルプおよび填料としての酸化チタンを含むチップペーパーであって、前記パルプの坪量(gsm)をx、前記酸化チタンの坪量(gsm)をyとすると、xおよびyは次式:31≦x+y<35、ただし、x、yは27≦x<31,4≦y<8である、を満たす。すなわち、実施形態に係るチップペーパーはパルプおよび酸化チタン(填料)を含み、坪量が31gsm以上35gsm未満で、パルプおよび酸化チタンの坪量がそれぞれ27gsm以上31gsm未満、4gms以上8gms未満である。
パルプは、通常のチップペーパーに用いられているものであれば如何なるものでもよく、例えばL材(広葉樹)、N材(針葉樹)に分類される木材パルプや、バガス、亜麻、麻等の非木材パルプ、木材を単純に破砕した機械パルプ、化学処理により取り出したケミカルパルプを挙げることができる。
酸化チタンは、平均粒径が0.3〜0.5μmであることが好ましい。
本発明者は、前述した低坪量のチップペーパーを次の知見に基づいて見出した。
(1)低坪化における問題点
坪量37gsmの汎用のチップペーパー原紙から組成等を何ら改良せずに、単純に32gsmに低坪量化した場合における機能特性である引張強度、伸び、剛度、不透明度および白色度を調べた。その結果を下記表1に示す。なお、引張強度、伸び、剛度、不透明度および白色度は後述する実施例の測定方法によって測定した。
Figure 2011114529
前記表1から明らかなように単純に32gsmに低坪量化したチップペーパー原紙は引張強度の大きな減少が認められる。その上、剛度、不透明品質の低下が生じる。このため、単純な低秤量化はチップペーパー原紙として用いることができない。したがって、低坪量設計には引張強度、剛度、不透明度を担保するために、高度な設計検討が必要である。
(2)引張強度および剛度の担保
試験的に汎用のチップペーパー原紙の組成を変更し、引張強度、剛度の関係について調査した。その結果を図1に示す。図1からチップペーパー原紙に配合されるパルプ量は十分な強度物性を担保するために最小限量必要であることを見出した。パルプ量は、剛度を担保するには25gsm以上、引張強度を担保するには27gsm以上であった。したがって、強度物性を満足するには27gsm以上のパルプ量が必要であることがわかった。言い換えれば、チップペーパー原紙として適正な強度物性を保つには坪量27gsmが下限であることがわかった。
一方、汎用のチップペーパー原紙のようにパルプ量が27gsmに達しない場合、叩解度を上げて繊維密度を高める方法または繊維強度の強いN材を多用する方法もある。しかしながら、このようなチップペーパー原紙は後述する試験4,5のように剛度の低下を明らかに招く。
(3)不透明度の担保
不透明度を担保するには所定量の填料が必要である。前述した強度物性を担保するための前提であるパルプ27gsmで、段階的に填料である炭酸カルシウムを添加し、坪量と不透明度の関係について調べた。その結果を図2に示す。
図2の結果から一般に填料である炭酸カルシウムのみの使用において、不透明度の適正値80%を達するためには、8gsmの炭酸カルシウムが必要である。したがって、80%の不透明度のチップペーパー原紙を得るには、最低限の坪量が35gsm(炭酸カルシウム23wt%))になる。
発明者はさらに低坪量設計の可能性を検討するために、填料を全量酸化チタンに置き換えて同様の試験を行った。その結果を図2に併記する。図2から4gmsの酸化チタン(TiO2)量、つまり炭酸カルシウムに比べて極めて少ない酸化チタン(TiO2)量で不透明度の適正値80%を達成でき、坪量31gsm(酸化チタン13wt%)を下限とするチップペーパーを得ることができた。
(4)実施形態に係るチップペーパーの組成
前述した(1)〜(3)の考察から強度物性を担保するためにパルプの下限量を27gsm、および填料としての酸化チタンの含有量を少なくとも4gsm、にすることを究明した。この究明結果から図3に示すパルプ量(gsm)と填料量(gsm)の関係を描き、図3に示す斜線部領域の坪量、すなわちパルプおよび酸化チタンを含み、前記パルプの坪量(gsm)をx、前記酸化チタンの坪量(gsm)をyとすると、xおよびyは次式:31≦x+y<35、ただし、x、yは27≦x<31,4≦y<8である、を満たすことによって低坪量(31gsm以上35gsm未満)のチップペーパーを実現した。
このような実施形態の係る低坪量のチップペーパーは、前記表1に示す物性、機能の適正値を満たす。すなわち、引張強度、剛度、不透明度、難燃性およびインキ定着性は、それぞれ
・引張強度:26.0N以上(巻上時の要求品質)、
・剛度:ループスティッフネス2.0以上(巻上品のシワ不良に影響)、
・不透明度:80%以上(粉上がり隠蔽、デザイン上要求される外観品質)、
・難燃性:(フィルター近傍の適正燃焼を担保)、
・インキ定着性:汎用品と同等、
を示す。
実施形態に係る低坪量のチップペーパーにおいて、サイズ度を5秒以下にすることによってコルク地のような広い面積の印刷にあたってのインキの定着性を向上することが可能になる。
すなわち、一般に填料として使用される炭酸カルシウムは構造的にポーラスであるため、印刷インキの定着性に優れ、インキ落ちのような印刷上の問題は発生し難い。一方、填料を炭酸カルシウムから全量酸化チタンに変更する実施形態に係るチップペーパーは、インキの定着性が比較的劣る。このため、シガレット製造時に広い面積の印刷を行なった場合、インキが剥がれ易く、製品汚損および機械汚れの原因となる恐れがある。
このようなことから、サイズ度を5秒間以下と通常のサイズ度(20秒程度)に比べて低く設定することによって、チップペーパーに対するインキの浸透性を高めた。その結果、インキ処方を変更することなくインキの定着性を向上させることが可能になった。なお、サイズ剤は以下に説明するハーキュレーサイジングテスター値として求めることができる。実施形態のチップペーパーにおいて、サイズ度はゼロを含む。
ハーキュレーサイジングテスター値
これは、1975年に紙パルプ技術に係わる協会:TAPPIで暫定法として扱われた、広く知られた方法(TAPPI Provisional method T530-PM83)である。本発明は数多いサイズ度測定法の中から本装置(Hercules Sizing Tester kc-294)による測定法を選定し、サイズ度の評価を行なった。概略すると、金属リングの壁面よりなるフォルダーにチップペーパーから裁断した評価紙片を底にして挟み込み、装置にセットし、その中にナフトールグリーンを主剤とした染料を流し込んだ。流し込みの直後に計測スイッチを起動する。紙片に固有の浸透時間を経て、紙片裏面が染色液の緑色となり、一定の反射率になるまでの時間をサイズ度(秒)として記録した。なお、この測定においては反射率を80%に設定した。
サイズ度の低減は、チップペーパーに添加されるサイズ剤の使用量を低く抑えることにより達成できる。サイズ剤の例は、エマルションロジンサイズ、ロジンソープサイズ、アルケニルコハク酸ソープ、脂肪酸系サイズ剤、アルキルケテンダイマー、アルケニル無水コハク酸、ロジンエステル系サイズ、アルケニルケテンダイマー、スチレン系高分子サイズを含む。これらのサイズ剤は、単独もしくは混合物の形態で用いることができる。サイズ剤の中でアルキルケテンダイマーが好ましい。
以上説明した実施形態に係る低坪量(例えば32gsmの坪量)のチップペーパーは、次のような効果を奏する。
・チップペーパーの厚さは、汎用チップペーパー(坪量37gsm)に比べて14%薄く(43μm厚から37μm厚に減少)することができる。このため、チップペーパーを捲回したボビンの外径が汎用チップペーパーのそれと同等にした場合、約15%の長尺化(3000mmから3500mmの長さに増大)が可能となる。その結果、シガレット製造時に1つのボビンあたりのシガレットの生産本数を約15%増大でき、生産性の向上を図ることができる。
・チップペーパーの重量は汎用チップペーパー(坪量37gsm)に比べて14%低減できるため、輸送に関わるエネルギーを減少して環境、輸送コスト面で有益である。
・汎用チップペーパーからの変更により、大幅なコスト増を伴わずに前記有益性を享受しつつ難燃性の付与が可能になる。
・坪量37gsmの難燃性原紙から変更すれば、前記有益性を享受しつつ原紙コストを削減することが可能である。
次に、実施形態に係るフィルター付きシガレットを説明する。
実施形態に係るフィルター付きシガレットは、前述した低坪量チップペーパーを備える。
具体的なフィルター付きシガレットを図4を参照して詳細に説明する。フィルター付きシガレットはシガレットロッド1とフィルター2を突合せ、フィルター2の外周面全体および突合せ近傍のシガレットロッド1の外周面部分をチップペーパー3で捲回してシガレットロッド1とフィルター2を一体化した構造を有する。シガレットロッド1は、たばこ刻み4を巻紙5で円柱状に捲回することにより形成される。フィルター2は、例えばアセテート繊維またはパルプの不織布を束ねたり、折畳んだりして成形したフィルター材(図示せず)と、このフィルター材を円柱状に捲くプラグーペーパー(成形紙)6とから形成されている。チップペーパー3はパルプおよび填料としての酸化チタンを含み、パルプの坪量(gsm)をx、酸化チタンの坪量(gsm)をyとすると、xおよびyは次式:31≦x+y<35、ただし、x、yは27≦x<31,4≦y<8である、を満たす。
このような実施形態に係るフィルター付きシガレットは、前述した低坪量チップペーパーの効果からその機能特性(引張強度、剛度、不透明度および難燃性)を維持しつつ低重量化、低コスト化を図ることができる。
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。なお、以下の実施例ではパルプ材料はL材およびN材を適比に混合した木材パルプを用い、炭酸カルシウムは平均粒径5μm、酸化チタンは平均粒径0.4μm、を有するものを用いた。
(実施例1)
下記表2に示す組成を持つ4種のチップペーパーを用意した。なお、これらのチップペーパー(比較1、試験1〜3)はサイズ剤であるアルキルケタンダイマーの添加でサイズ度をそれぞれ21秒、23秒、23秒、23秒に調節した。各チップペーパーを以下の方法により引張強度、伸び、剛度、不透明度、白色度および厚さを測定した。その結果を下記表2に示す。
1)引張強度
定速伸長型引張試験機(テンシロン型引張試験機)を用いた。チップペーパーから裁断した15mm幅の紙片の長手方向の両端を測定器の可動つまみに固定した。可動部位を移動させ、一定速度で紙片が切れる直前の最大荷重を電気的に検出し、ニュートン単位で記録した(JIS P8113に準拠)。
2)伸び
定速伸長型引張試験機(テンシロン型引張試験機)を用いた。チップペーパーから裁断した15mm幅の紙片の長手方向の両端を測定器の可動つまみに固定した。可動部位を移動させ、一定速度で紙片が切れる直前の最大伸び量を電気的に検出し、%単位で記録した(JIS P8113に準拠)。
3)剛度
ループスティフネステスター(株式会社東洋精機製作所製)を用いた。チップペーパーから裁断した15mm幅の紙片の長手方向の両端を測定器の可動部位に固定した。その後、可動部位で両端の間隔を狭め、62mm長の紙片で形成された紙片ループを作製した。紙片ループをセンサに当てたときの最大応力を信号で読み取り、g単位で記録した。紙片ループに当てるセンサの可動量は紙片に当ててから2mmに設定した。
4)不透明度
フォトボルト方式の測定器を用い、チップペーパーから裁断した紙片を1枚毎に測定し、%単位で記録した。
5)白色度
フォトボルト方式の測定器を用い、チップペーパーから裁断した紙片を光源からの光が透過しないように所定枚数重ねて測定し、%単位で記録した。
6)厚さ
チップペーパーから裁断した紙片をデジタルマイクロメータで測定し、1枚毎にμm単位で記録した(JIS P8118に準拠)。
Figure 2011114529
前記表2から明らかなように本発明の試験1〜3の低坪量(32〜34gsm)チップペーパーは、坪量が37gsm、填料が炭酸カルシウムである汎用品の比較1のチップペーパーに遜色のない機能特性を有し、高い品質を持つことがわかる。
(実施例2)
下記表3に示す2種のチップペーパーを用意した。これらのチップペーパー中のパルプは、本発明のパルプ下限量(27gsm)よりも少ない量にし、叩解度を極端に上げたものを用いた。これらのチップペーパーを実施例1と同様な方法により引張強度、伸び、剛度、不透明度、白色度および厚さを測定した。その結果を下記表3に示す。
Figure 2011114529
前記表3から明らかなように試験4,5のチップペーパーは、低坪量(31gsm、33gsm)であるものの、パルプ量が本発明のパルプ下限量(27gsm)よりも少ない量(23.0gsm、24.0gsm)であるため、前述した高い叩解度により引張強度が担保されているが、剛度の低下が著しいことがわかる。
(実施例3)
前記表2の比較1のチップペーパー(サイズ度:21秒)、試験1のチップペーパー(サイズ度:23秒)、および前記表2の試験1と同組成で、サイズ剤としてアルキルケテンダイマーの添加量を調節したサイズ度5秒の試験6のチップペーパーを用意した。これらチップペーパーを以下の方法によりインキ定着性を試験した。その結果を下記表4に示す。
7)インキの定着性
インキの定着性は、擦れに対する耐摩耗性と、剥がれに対する安定性の両方の評価が必要である。
耐摩耗性は、学振式の摩擦堅牢度試験機を使用した。摩擦子は、半円柱状の摩擦子本体(寸法:底面部長さ20mm×幅20mm、曲率半径45mm、重さ150g)と、この摩擦子本体の上部曲面に取り付けられた200gの円柱状錘(直径45mm×高さ24mm)とから構成されている。前記摩擦子の摩擦子本体の底面部にはその底面部と同じサイズのインキ落ち観察用白色試験紙を取り付けた。また、曲率半径200mmの半円柱状ステンレス盤の矩形状平坦面に印刷を施した試験片(印刷済み試験片)を固定した。耐摩耗性試験は、前記摩擦子を前記ステンレス盤の印刷済み試験片上に前記白色試験紙がその試験片に当接するように載せてセットし、摩擦子を印刷済み試験片上で50往復摩擦した後、試験紙を観察して色落ち度合を評価した。
安定性は、市販の粘着テープを前記印刷済み試験片に100gの加重で貼り付けた後、直ちに剥がしたときの色落ち度合を観察した。
このような試験によるインキ定着性は、白色の試験紙または粘着テープへの顕著なインキの転移が見られた場合を“不良”、僅かなインキの転移が見られた場合を“良好”、インキの転移が殆ど見られないか、粘着テープに紙が剥がれて紙層毎に剥離した場合を“非常に良好”と判定した。
Figure 2011114529
前記表4から明らかなように本発明の試験1の低坪量(32gsm)チップペーパーはサイズ度が23秒であっても良好なインキ定着性を有し、サイズ度を5秒にした本発明の試験6の低坪量(32gsm)チップペーパーはサイズ度が21秒の汎用品である比較1のチップペーパー(坪量:37gsm)と同等で、より良好なインキ定着性を示すことがわかる。
(実施例4)
前記表2の比較1、試験1、3のチップペーパーをフィルター付きシガレットである銘柄Aおよび銘柄Bにそれぞれ適用した。これらの銘柄A,Bについて以下の方法により難燃性を調べた。その結果を下記表5に示す。
8)難燃性
自動喫煙機(BORGWALD社 RM20/CS)にシガレットを水平に装着し、1回の喫煙により着火させた後、立ち消えするまで自然燃焼させた。燃焼が終了したシガレットを観察し、チップペーパーまで燃焼が進み、火種が落ちるものと、火種は落ちないもののチップペーパーまで燃焼が進んだものとの数をカウントし、それぞれの割合を求めた。なお、チップペーパーのシガレットロッド側の先端が僅かに焦げる程度で、明らかに燃焼が停止したものは難燃性ありとして前記カウントから外した。
Figure 2011114529
前記表5から明らかなように試験1および試験3のチップペーパーを用いたフィルター付きシガレット(銘柄A,B)は比較1のチップペーパーを用いたフィルター付きシガレット(銘柄A,B)に比べて優れた難燃性を示すことがわかる。
本発明は、フィルター付きシガレットの生産性の向上、低重量化による環境、輸送コストの改善、原紙コストの低減を達成したチップペーパー、並びにこのチップペーパーを備え、チップペーパーに要求される機能特性(引張強度、剛度、不透明度および難燃性)を維持しつつ低重量化、低コスト化を達成したフィルター付きシガレットを提供できる。

Claims (4)

  1. パルプおよび酸化チタンを填料として含むチップペーパーであって、
    前記パルプの坪量(gsm)をx、前記酸化チタンの坪量(gsm)をyとすると、xおよびyは次式
    31≦x+y<35
    ただし、x、yは27≦x<31,4≦y<8である、
    を満たすチップペーパー。
  2. アルキルケテンダイマーをサイズ剤としてさらに含む請求項1記載のチップペーパー。
  3. サイズ度が5秒以下である請求項2記載のチップペーパー。
  4. 請求項1記載のチップペーパーを備えるフィルター付きシガレット。
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