JPWO2011108667A1 - 感放射線性樹脂組成物、レジストパターン形成方法及びスルホニウム化合物 - Google Patents
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Abstract
本発明の目的は、現像後のレジストパターン断面形状の矩形性に優れ、スカムを生じにくく、特に液浸露光に用いた場合でも現像欠陥を生じにくい感放射線性樹脂組成物を提供することである。本発明は、(A)一般式(1)で表されるスルホニウム化合物と、(B)ベース樹脂となる重合体とを含有する感放射線性樹脂組成物である。下記Rは一般式(2)で表される基を示す。また、前記スルホニウム化合物として、下記一般式(1−1)で表される化合物を含むことが好ましい。
Description
本発明は、感放射線性樹脂組成物、それを用いたレジストパターン形成方法、及びそれに用いるスルホニウム化合物に関する。
集積回路素子を製造する微細加工分野においては、より高い集積度を得るために0.10μm以下のレベルでの微細加工が可能なリソグラフィ技術が切望されている。しかし、従来のリソグラフィ技術では放射線としてi線等の近紫外線を用いており、この近紫外線では0.10μm以下のレベル(サブクオーターミクロンレベル)の微細加工は極めて困難である。そこで、0.10μm以下のレベルでの微細加工を可能にするために、より波長の短い放射線を使用したリソグラフィ技術の開発が行われている。より波長の短い放射線としては、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザー等の遠紫外線、X線、電子線等を挙げることができる。これらの中でも、KrFエキシマレーザー(波長248nm)やArFエキシマレーザー(波長193nm)が注目されている。
エキシマレーザーが注目されたことに伴い、エキシマレーザー用のフォトレジスト膜の材料が数多く提案されている。かかるエキシマレーザー用フォトレジスト材料としては、例えば、酸解離性官能基を有する成分と、放射線の照射(以下、「露光」ともいう)により酸を発生する成分(以下、「酸発生剤」ともいう)とを含有し、これらの化学増幅効果を利用した組成物(以下、「化学増幅型レジスト」ともいう)等があり、化学増幅型レジストとして、具体的には、カルボン酸のt−ブチルエステル基或いはフェノールのt−ブチルカーボナート基を有する樹脂と、酸発生剤と、を含有する組成物が報告されている。この組成物は、露光により発生する酸の作用で樹脂中に存在するt−ブチルエステル基或いはt−ブチルカーボナート基が解離して、樹脂がカルボキシル基或いはフェノール性水酸基からなる酸性基を有するようになる。その結果、フォトレジスト膜の露光領域がアルカリ現像液に易溶性となるため、所望のレジストパターンを形成することができる。
一方、今日では、微細加工の分野において、更に微細なレジストパターン(例えば、線幅が45nm程度の微細なレジストパターン)を形成することが切望されている。更に微細なレジストパターンを形成可能にするためには、例えば、露光装置の光源波長の短波長化や、レンズの開口数(NA)を増大させること等が考えられる。しかし、光源波長の短波長化には新たな露光装置が必要になるが、このような装置は高額なものである。また、レンズの開口数を増大させる場合、解像度と焦点深度がトレードオフの関係にあるため、解像度を向上させることができても焦点深度が低下するという問題がある。
そこで、近年、このような問題を解決するリソグラフィ技術として、液浸露光(リキッドイマージョンリソグラフィ)法という方法が報告されている。この方法は、露光時にレンズとフォトレジスト膜との間(フォトレジスト膜上)に液浸露光用液体(例えば、純水、フッ素系不活性液体等)を介在させる。この方法によれば、従来、空気や窒素等の不活性ガスで満たされていた露光光路空間を空気等よりも屈折率(n)の大きい液浸露光用液体で満たすことになるため、従来の露光光源を用いた場合であっても、露光装置の光源波長を短波長化等した場合と同様の効果、即ち、高い解像性が得られる。また、焦点深度が低下するという問題も生じない。
従って、このような液浸露光法によれば、既存の装置に実装されているレンズを用いて、低コストで、解像性に優れ、更には焦点深度にも優れるレジストパターンを形成することができる。このような液浸露光法に用いられる組成物が多数開示されている(例えば、特許文献1〜3参照)。一方、感放射線性酸発生剤として、種々の官能基を有するスルホニウム塩が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
上記特許文献4で開示されたスルホニウム塩を感放射線性樹脂組成物に用いると、現像後のパターン断面形状が矩形とならなかったり、スカムが発生したりするという不都合がある。また、液浸露光に対して特許文献1〜3で開示された組成物を用いた場合、現像時の溶け残りに由来する欠陥を生じるという不都合がある。この欠陥は、フォトレジスト膜中の成分が現像液中で凝集し、パターン上に再付着することに起因すると考えられる欠陥である。
本発明は、このような従来技術の有する不都合に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、現像後のレジストパターン断面形状の矩形性に優れ、スカムを生じにくく、特に液浸露光に用いた場合でも現像欠陥を生じにくい感放射線性樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、感放射線性酸発生剤としてアルカリ解離性基を有するスルホニウム化合物を用いることによって、上記課題を達成することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示す感放射線性樹脂組成物、レジストパターン形成方法及びスルホニウム化合物が提供される。
[1](A)下記一般式(1)で表されるスルホニウム化合物(以下、「(A)化合物」ともいう)と、(B)ベース樹脂となる重合体(以下、「(B)重合体」ともいう)とを含有する感放射線性樹脂組成物。
[2]前記(A)スルホニウム化合物として、下記一般式(1−1)で表される化合物を含む前記[1]に記載の感放射線性樹脂組成物。
[3]前記(A)スルホニウム化合物として、下記一般式(1−1a)で表される化合物を含む前記[1]に記載の感放射線性樹脂組成物。
[4]前記(A)スルホニウム化合物中、少なくとも1つのRが、下記一般式(2a)で表される基である前記[1]〜[3]のいずれかに記載の感放射線性樹脂組成物。
[5](C)フッ素原子を有する重合体(以下、「(C)重合体」ともいう)を更に含有する前記[1]〜[4]のいずれかに記載の感放射線性樹脂組成物。
[6]前記(C)フッ素原子を有する重合体の配合量が、前記(B)重合体100質量部に対して0.1〜20質量部である前記[5]に記載の感放射線性樹脂組成物。
[7](1)前記[1]〜[6]のいずれかに記載の感放射線性樹脂組成物を用いて基板上にフォトレジスト膜を形成する工程と、(2)前記フォトレジスト膜を露光する工程と、(3)露光された前記フォトレジスト膜を現像してレジストパターンを形成する工程とを有するレジストパターン形成方法。
[8]前記(2)工程が、前記フォトレジスト膜を液浸露光する工程である前記[7]に記載のレジストパターン形成方法。
[9]下記一般式(1)で表されるスルホニウム化合物。
[10]下記一般式(1−1)で表される前記[9]に記載のスルホニウム化合物。
[11]下記一般式(1−1a)で表される前記[9]又は[10]に記載のスルホニウム化合物。
[12]前記(A)スルホニウム化合物中、少なくとも1つのRが、下記一般式(2a)で表される基である前記[9]〜[11]のいずれかにに記載のスルホニウム化合物。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、現像後のレジストパターン断面形状の矩形性に優れ、スカムを生じにくく、特に液浸露光に用いた場合でも現像欠陥を生じにくいという効果を奏するものである。
また、本発明のレジストパターン形成方法によれば、現像欠陥が生じ難く、良好な形状のパターンを効率よく形成することができるという効果を奏する。
更に、本発明のスルホニウム化合物は、現像後のレジストパターン断面形状の矩形性に優れ、スカムを生じにくく、特に液浸露光に用いた場合でも現像欠陥を生じにくい感放射線性樹脂組成物を製造することができるという効果を奏するものである。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に含まれる。
I.スルホニウム化合物:
本発明のスルホニウム化合物は、後述する本発明の感放射線性樹脂組成物において酸発生剤として作用する成分、即ち、感放射線性樹脂組成物によって形成されたフォトレジスト膜が液浸露光用液体を介して露光された際に、露光部で酸を発生させる成分である。このスルホニウム化合物は、従来の酸発生剤に用いられる化合物と比較してアルカリ解離性基を有する点で大きく異なる。アルカリ解離性基は、アルカリ現像液と反応して極性基を生じる。この極性基が発生することで、現像液及びリンス液による当該スルホニウム化合物の凝集が抑えられ、溶け残りに由来する欠陥が生じ難くなると考えられる。
本発明のスルホニウム化合物は、後述する本発明の感放射線性樹脂組成物において酸発生剤として作用する成分、即ち、感放射線性樹脂組成物によって形成されたフォトレジスト膜が液浸露光用液体を介して露光された際に、露光部で酸を発生させる成分である。このスルホニウム化合物は、従来の酸発生剤に用いられる化合物と比較してアルカリ解離性基を有する点で大きく異なる。アルカリ解離性基は、アルカリ現像液と反応して極性基を生じる。この極性基が発生することで、現像液及びリンス液による当該スルホニウム化合物の凝集が抑えられ、溶け残りに由来する欠陥が生じ難くなると考えられる。
1.前記一般式(2)で表される基:
前記一般式(2)で表される基は、水酸基、アミノ基、カルボキシル基又はスルホキシル基がアルカリ解離性基によって修飾された基である。この一般式(2)で表される基はアルカリ水溶液と下記反応式(3)に示すような反応を生じ、極性基−AHを生じる。
前記一般式(2)で表される基は、水酸基、アミノ基、カルボキシル基又はスルホキシル基がアルカリ解離性基によって修飾された基である。この一般式(2)で表される基はアルカリ水溶液と下記反応式(3)に示すような反応を生じ、極性基−AHを生じる。
反応式(3)において、R4はアルカリ解離性基を示す。本明細書中、「アルカリ解離性基」とは、極性官能基中の水素原子を置換する基であって、塩基性条件下で(例えば、23℃の温度条件下、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液の作用により)解離する基をいう。
このようなアルカリ解離性基としては、前記の性質を示すものであれば特に限定されない。但し、前記一般式(2)中、Aが酸素原子又は−NR5−基の場合のアルカリ解離性基の好適例としては、下記一般式(R4−1)で表される基がある。
一般式(R4−1)中、R41の好適例としては、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子に置換された炭素数1〜7の直鎖状又は分岐状のアルキル基、水素原子の全部又は一部がフッ素原子に置換された炭素数3〜7の脂環式炭化水素基等がある。
炭素数1〜7の直鎖状又は分岐状のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、2−(2−メチルプロピル)基、1−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、1−(2−メチルブチル)基、1−(3−メチルブチル)基、2−(2−メチルブチル)基、2−(3−メチルブチル)基、ネオペンチル基、1−ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、1−(2−メチルペンチル)基、1−(3−メチルペンチル)基、1−(4−メチルペンチル)基、2−(2−メチルペンチル)基、2−(3−メチルペンチル)基、2−(4−メチルペンチル)基、3−(2−メチルペンチル)基、3−(3−メチルペンチル)基等を挙げることができる。
また、炭素数3〜7の脂環式炭化水素基の具体例としては、シクロペンチル基、シクロペンチルメチル基、1−(1−シクロペンチルエチル)基、1−(2−シクロペンチルエチル)基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘプチル基、2−ノルボルニル基等を挙げることができる。
R41として表される基としては、炭素数1〜7の直鎖状又は分岐状のアルキル基で、かつカルボニル基に連結する炭素原子が有する水素原子の1つがフッ素原子で置換されるか、又はカルボニル基に連結する炭素原子が有する水素原子は置換されず、他の炭素原子が有する全ての水素原子がフッ素原子で置換された基が更に好ましく、2,2,2−トリフルオロエチル基が特に好ましい。
また、前記一般式(2)中、Aが−CO−O−*基の場合のアルカリ解離性基の好適例としては、下記一般式(R4−2)〜(R4−4)で表される基がある。
前記一般式(R4−2)中のR6及び(R4−3)中のR7として表される基のうち、ハロゲン原子の例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等がある。これらのうち、フッ素原子が好ましい。
炭素数1〜10のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、2−(2−メチルプロピル)基、1−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、1−(2−メチルブチル)基、1−(3−メチルブチル)基、2−(2−メチルブチル)基、2−(3−メチルブチル)基、ネオペンチル基、1−ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、1−(2−メチルペンチル)基、1−(3−メチルペンチル)基、1−(4−メチルペンチル)基、2−(2−メチルペンチル)基、2−(3−メチルペンチル)基、2−(4−メチルペンチル)基、3−(2−メチルペンチル)基、3−(3−メチルペンチル)基等がある。
炭素数2〜10のアルコキシル基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基等がある。また、炭素数2〜10のアシル基の例としては、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基等がある。更に、炭素数2〜10のアシロキシ基の例としては、アセトキシ基、エチリルオキシ基、ブチリルオキシ基、t−ブチリルオキシ基、t−アミリルオキシ基、n−ヘキサンカルボニロキシ基、n−オクタンカルボニロキシ基等がある。
前記一般式(R4−4)中、R8及びR9として表される基のうち、炭素数1〜10のアルキル基としては、R6及びR7で例示した炭素数1〜10のアルキル基と同じものを例示することができる。
R8及びR9が互いに結合してそれぞれが結合する炭素原子とともに形成される炭素数4〜20の脂環式構造の例としては、シクロペンチル基、シクロペンチルメチル基、1−(1−シクロペンチルエチル)基、1−(2−シクロペンチルエチル)基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、1−(1−シクロヘキシルエチル)基、1−(2−シクロヘキシルエチル基)、シクロヘプチル基、シクロヘプチルメチル基、1−(1−シクロヘプチルエチル)基、1−(2−シクロヘプチルエチル)基、2−ノルボルニル基等がある。
前記一般式(R4−4)として表される基の具体例としては、メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、1−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、1−(2−メチルブチル)基、1−(3−メチルブチル)基、2−(3−メチルブチル)基、ネオペンチル基、1−ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、1−(2−メチルペンチル)基、1−(3−メチルペンチル)基、1−(4−メチルペンチル)基、2−(3−メチルペンチル)基、2−(4−メチルペンチル)基、3−(2−メチルペンチル)基等がある。これらの中でも、メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、1−ブチル基及び2−ブチル基が好ましい。
前記一般式(2)で表される基は、水酸基、アミノ基、カルボキシル基等の官能基を従来公知の方法でフルオロアシル化することで形成することができる。より具体的には、(1)酸の存在下、アルコールとフルオロカルボン酸を縮合させてエステル化する、(2)塩基の存在下、アルコールとフルオロカルボン酸ハロゲン化物を縮合させてエステル化する等の方法を挙げることができる。
2.一般式(1)で表される化合物:
前記一般式(1)中、R1〜R3として表される基のうち、炭素数6〜30の芳香族炭化水素基としては、ベンゼン、ナフタレンに由来する基等がある。また、脂肪族鎖状炭化水素基としては、メタン、エタン、n−ブタン、2−メチルプロパン、1−メチルプロパン、tert−ブタン、n−ペンタン等の直鎖状又は分岐状のアルキル基に由来する基等がある。更に、脂環式炭化水素基としては、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキカン、シクロオクタン、ノルボルニル基、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン、アダマンタン等の脂環式炭化水素に由来する基がある。
前記一般式(1)中、R1〜R3として表される基のうち、炭素数6〜30の芳香族炭化水素基としては、ベンゼン、ナフタレンに由来する基等がある。また、脂肪族鎖状炭化水素基としては、メタン、エタン、n−ブタン、2−メチルプロパン、1−メチルプロパン、tert−ブタン、n−ペンタン等の直鎖状又は分岐状のアルキル基に由来する基等がある。更に、脂環式炭化水素基としては、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキカン、シクロオクタン、ノルボルニル基、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン、アダマンタン等の脂環式炭化水素に由来する基がある。
R1〜R3のいずれか2つが互いに結合して硫黄カチオンを含む環状構造を形成する場合、前記環状構造は5員環又は6員環が好ましく、5員環(即ち、テトラヒドロチオフェン環)が更に好ましい。
前記一般式(1)中、R1〜R3が有する水素原子の一部又は全部が置換されてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基、炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルコキシル基、炭素数2〜11の直鎖状又は分岐状のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルカンスルホニル基、ヒドロキシル基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニルオキシ基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。
炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基等がある。これらの中でも、メチル基、エチル基、n−ブチル基及びtert−ブチル基が好ましい。
炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、tert−ブトキシ基等がある。これらの中でも、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基及びn−ブトキシ基が好ましい。
炭素数2〜11の直鎖状又は分岐状のアルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、2−メチルプロポキシカルボニル基、1−メチルプロポキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基等がある。これらの中でも、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基が好ましい。
炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルカンスルホニル基としては、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、n−プロパンスルホニル基、n−ブタンスルホニル基、tert−ブタンスルホニル基、シクロペンタンスルホニル基、シクロヘキサンスルホニル基等がある。これらの中でも、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、n−プロパンスルホニル基、n−ブタンスルホニル基、シクロペンタンスルホニル基及びシクロヘキサンスルホニル基が好ましい。
アルコキシアルキル基としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、1−メトキシエチル基、2−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、2−エトキシエチル基等の炭素数2〜21の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシアルキル基等がある。
アルコキシカルボニルオキシ基としては、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、イソプロポキシカルボニルオキシ基、n−ブトキシカルボニルオキシ基、tert−ブトキシカルボニルオキシ基、シクロペンチルオキシカルボニルオキシ基、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ等の炭素数2〜21の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシカルボニルオキシ基等がある。
これらの中でも、当該スルホニウム化合物としては、R1がフェニル基又はナフチル基である前記一般式(1−1)で表される化合物であることが好ましく、R1〜R3がフェニル基である前記一般式(1−1a)で表される化合物であることが更に好ましい。
なお、スルホニウム化合物は1種単独で含有されていてもよく、2種以上を併用して含有されていてもよい。
一般式(1)中、X−はアニオンである。アニオンの具体例としては、下記一般式(4)、(5)、(6−1)、(6−2)等で表されるアニオンを挙げることができる。
R10CpF2pSO3 − ・・・(4)
(一般式(4)中、R10は、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を示す。pは、1〜10の整数を示す。)
R11SO3 − ・・・(5)
(一般式(5)中、R11は、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を示す。)
R10CpF2pSO3 − ・・・(4)
(一般式(4)中、R10は、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を示す。pは、1〜10の整数を示す。)
R11SO3 − ・・・(5)
(一般式(5)中、R11は、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を示す。)
X−が、一般式(4)で表されるアニオンである場合、「−CpF2p−」は、炭素数pのパーフルオロアルキレン基である。この基は、直鎖状であってもよいし、分岐状であってもよい。なお、pは、1、2、4又は8であることが好ましい。
一般式(4)中のR10及び一般式(5)中のR11が炭素数1〜12の炭化水素基である場合、この炭化水素基は、非置換の炭化水素基(即ち、アルキル基、シクロアルキル基、有橋脂環式炭化水素基等)であってもよいし、前記炭化水素基の水素原子が、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシル基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基等の少なくとも1種で置換された炭化水素基でもよい。この炭化水素基の好適例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、ノルボルニル基、ノルボニルメチル基、ヒドロキシノルボルニル基、アダマンチル基がある。
一般式(6−1)中のR12及び一般式(6−2)中のR13がフッ素原子を有する炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状の脂肪族炭化水素基である場合、この脂肪族炭化水素基の具体例としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基、ドデカフルオロペンチル基、パーフルオロオクチル基等を挙げることができる。また、一般式(6−1)中の2つのR12及び一般式(6−2)中のいずれか2つのR13が互いに結合してフッ素原子を有する環員数5〜10の2価の基を形成している場合、この2価の基の具体例としては、テトラフルオロエチレン基、ヘキサフルオロプロピレン基、オクタフルオロブチレン基、デカフルオロペンチレン基、ウンデカフルオロヘキシレン基等を挙げることができる。なお、この2価の基は、置換基を有してもよい。
X−の好適例としては、トリフルオロメタンスルホネートアニオン、パーフルオロ−n−ブタンスルホネートアニオン、パーフルオロ−n−オクタンスルホネートアニオン、2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネートアニオン、2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1−ジフルオロエタンスルホネートアニオン、1,1−ジフルオロ−2−(1−アダマンチル)エタン−1−スルホネートアニオン、6−(1−アダマンタンカルボニルオキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロヘキサン−1−スルホネートアニオン、下記式(7−1)〜(7−7)で表されるアニオンがある。
上記一般式(1)で表されるスルホニウム化合物は、例えば、下記式(1a)で表される化合物と、下記式(1b)で表される化合物または該化合物由来の誘導体とを反応させて、下記式(1c)で表される化合物を得る工程(A)と、得られ下記式(1c)で表される化合物と下記式(1d)で表される化合物とを反応させて上記一般式(1)で表される化合物を得る工程(B)を含む製造方法により合成することができる。なお、下記式(1b)で表される化合物の誘導体としては、例えば、下記式(1b)で表される化合物がカルボン酸である場合には、カルボン酸エステル化合物、カルボン酸無水物などを挙げることができる。
上記工程Aの条件は特に限定されないが、反応温度は、通常は−30〜100℃、好ましくは−20〜90℃、特に好ましくは−10〜80℃であり;反応時間は、通常は0.1〜48時間、好ましくは0.5〜24時間、特に好ましくは1〜10時間である。
また、上記工程Aでは、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素および/または1,2−ジクロロエタンなどの有機溶媒や水などを溶媒として用いてもよい。溶媒の使用量は、化合物(3)1gあたり、通常は0.1〜50g、好ましくは1〜30g、特に好ましくは2〜20gである。
上記工程Aにおいて、上記式(1a)で表される化合物と、上記式(1b)で表される化合物または該化合物由来の誘導体とのモル比(上記式(1b)で表される化合物または該化合物由来の誘導体/上記式(1a)で表される化合物)は、通常は0.5〜20、好ましくは1〜10である。
上記工程Bの条件は特に限定されないが、反応温度は、通常は−30〜100℃、好ましくは−20〜90℃、特に好ましくは−10〜80℃であり;反応時間は、通常は0.1〜48時間、好ましくは0.5〜24時間、特に好ましくは1〜10時間である。
上記工程Bにおいて、上記式(1c)で表される化合物と、上記式(1d)で表される化合物とのモル比(上記式(1d)で表される化合物または該化合物由来の誘導体/上記式(1c)で表される化合物)は、通常は0.1〜20、好ましくは0.5〜5である。
II.感放射線性樹脂組成物:
本発明の感放射線性樹脂組成物は、酸発生剤としての(A)化合物と、(B)重合体と、を含有するものである。本発明の感放射線性樹脂組成物は、現像後のレジストパターン断面形状の矩形性に優れ、スカムを生じにくい。特に、(A)化合物は、アルカリ解離性基を有することで現像液及びリンス液による凝集が抑えられ、欠陥の核となり難いと考えられるため、本発明の感放射線性樹脂組成物は、特に液浸露光に用いた場合でも現像欠陥を生じにくいという優れた効果を奏する。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、酸発生剤としての(A)化合物と、(B)重合体と、を含有するものである。本発明の感放射線性樹脂組成物は、現像後のレジストパターン断面形状の矩形性に優れ、スカムを生じにくい。特に、(A)化合物は、アルカリ解離性基を有することで現像液及びリンス液による凝集が抑えられ、欠陥の核となり難いと考えられるため、本発明の感放射線性樹脂組成物は、特に液浸露光に用いた場合でも現像欠陥を生じにくいという優れた効果を奏する。
1.酸発生剤:
酸発生剤は、放射線の照射により露光部で酸を発生するものである。本発明の感放射線性樹脂組成物は、酸発生剤として(A)化合物を含有している。なお、本発明の感放射線性樹脂組成物は、酸発生剤として(A)化合物のみを含有してもよいし、(A)化合物と他の酸発生剤(以下、「他の酸発生剤」ともいう)を組み合わせて含有してもよい。
酸発生剤は、放射線の照射により露光部で酸を発生するものである。本発明の感放射線性樹脂組成物は、酸発生剤として(A)化合物を含有している。なお、本発明の感放射線性樹脂組成物は、酸発生剤として(A)化合物のみを含有してもよいし、(A)化合物と他の酸発生剤(以下、「他の酸発生剤」ともいう)を組み合わせて含有してもよい。
他の酸発生剤の例としては、オニウム塩化合物、スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、スルホンイミド化合物、ジアゾメタン化合物、ジスルホニルメタン化合物、オキシムスルホネート化合物、ヒドラジンスルホネート化合物等がある。これらの中でも、オニウム塩化合物、スルホンイミド化合物、及びジアゾメタン化合物からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
他の酸発生剤の例としては、国際公開第2009/051088号の段落0086〜0113に記載されている化合物がある。
他の酸発生剤の特に好適な具体例としては、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート、トリフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート、トリフェニルスルホニウム2−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウム4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2,4−ジフルオロベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウム1,1,2,2−テトラフルオロ−2−(ノルボルナン−2−イル)エタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−(5−t−ブトキシカルボニルオキシビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−(6−t−ブトキシカルボニルオキシビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−(5−ピバロイルオキシビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−(6−ピバロイルオキシビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−(5−ヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−(6−ヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、
トリフェニルスルホニウム2−(5−メタンスルホニルオキシビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−(6−メタンスルホニルオキシビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−(5−i−プロパンスルホニルオキシビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−(6−i−プロパンスルホニルオキシビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−(5−n−ヘキサンスルホニルオキシビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−(6−n−ヘキサンスルホニルオキシビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−(5−オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−(6−オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム1,1−ジフルオロ−2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)エタンスルホネート、
1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム1,1,2,2−テトラフルオロ−2−(ノルボルナン−2−イル)エタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム2−(5−t−ブトキシカルボニルオキシビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム2−(6−t−ブトキシカルボニルオキシビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム1,1−ジフルオロ−2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)エタンスルホネート等を挙げることができる。
他の酸発生剤の使用割合は、その種類に応じて適宜選定することができるが、(A)化合物と他の酸発生剤の合計100質量部に対して、通常、95質量部以下であり、好ましくは90質量部以下であり、更に好ましくは80質量部以下である。他の酸発生剤の使用割合が過剰になると、本発明の所望の効果が損なわれるおそれがある。
酸発生剤の配合量は、レジストの特性に応じて種々の選定とすることができる。感放射線性樹脂組成物がポジ型感放射線性樹脂組成物である場合、(B)重合体100質量部に対して、好ましくは0.001〜70質量部であり、更に好ましくは0.01〜50質量部であり、特に好ましくは0.1〜20質量部である。酸発生剤の配合量を0.001質量部以上とすることにより、感度及び解像度の低下を抑制できる。一方、70質量部以下とすることにより、レジストの塗布性やパターン形状の低下を抑制することができる。
また、感放射線性樹脂組成物がネガ型感放射線性樹脂組成物である場合、酸発生剤の配合量は、(B)重合体100質量部に対して、好ましくは0.01〜70質量部であり、更に好ましくは0.1〜50質量部であり、特に好ましくは0.5〜20質量部である。酸発生剤の配合量が0.01質量部未満であると、感度や解像度が低下する傾向がある。一方、70質量部超であると、レジストの塗布性やパターン形状の劣化を起こし易くなる傾向がある。
2.(B)重合体:
(B)重合体としては、例えば、酸解離性基を有するアルカリ不溶性又はアルカリ難溶性の重合体であって、酸解離性基が解離したときにアルカリ易溶性となる重合体(以下、「(B1)重合体」ともいう)や、アルカリ現像液と親和性を示す官能基を1種以上有するアルカリ現像液に可溶な重合体(以下、「(B2)重合体」ともいう)がある。前記アルカリ現像液と親和性を示す官能基としては、例えば、フェノール性水酸基、アルコール性水酸基、カルボキシル基等の酸素原子含有官能基等が挙げられる。前記(B1)重合体は、ポジ型感放射線性樹脂組成物のベース樹脂として好適に用いることができる。また、前記(B2)重合体は、ネガ型感放射線性樹脂組成物のベース樹脂として好適に用いることができる。
(B)重合体としては、例えば、酸解離性基を有するアルカリ不溶性又はアルカリ難溶性の重合体であって、酸解離性基が解離したときにアルカリ易溶性となる重合体(以下、「(B1)重合体」ともいう)や、アルカリ現像液と親和性を示す官能基を1種以上有するアルカリ現像液に可溶な重合体(以下、「(B2)重合体」ともいう)がある。前記アルカリ現像液と親和性を示す官能基としては、例えば、フェノール性水酸基、アルコール性水酸基、カルボキシル基等の酸素原子含有官能基等が挙げられる。前記(B1)重合体は、ポジ型感放射線性樹脂組成物のベース樹脂として好適に用いることができる。また、前記(B2)重合体は、ネガ型感放射線性樹脂組成物のベース樹脂として好適に用いることができる。
本明細書中、「アルカリ不溶性又はアルカリ難溶性」とは、(B1)重合体を含有する感放射線性樹脂組成物を用いて形成されたフォトレジスト膜からレジストパターンを形成する際に採用されるアルカリ現像条件下で、当該フォトレジスト膜の代わりに(B1)重合体のみを用いて形成した被膜を現像した場合に、被膜の初期膜厚の50%以上が現像後に残存する性質をいう。
後述する(C)重合体とともに用いる場合、(B)重合体のフッ素原子含有割合は、(C)重合体のフッ素原子含有割合よりも小さいことが好ましい。このような場合、(B)重合体及び後述する(C)重合体を含有する感放射線性樹脂組成物によって形成されたフォトレジスト膜表面の撥水性を高めることができ、液浸露光時に上層膜を別途形成する必要がなくなる。(B)重合体のフッ素原子含有割合は、(B)重合体全体を100質量%とした際に、通常、10質量%未満であり、好ましくは0〜9質量%であり、更に好ましくは0〜6質量%である。なお、(B)重合体のフッ素原子含有割合は、13C−NMRにより測定することができる。
((B1)重合体)
(B1)重合体における酸解離性基とは、例えば、フェノール性水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基等の酸性官能基中の水素原子を置換した基をいい、酸の存在下で解離する基をいう。このような酸解離性基の例としては、置換メチル基、1−置換エチル基、1−置換−n−プロピル基、1−分岐アルキル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、環式酸解離性基等がある。
(B1)重合体における酸解離性基とは、例えば、フェノール性水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基等の酸性官能基中の水素原子を置換した基をいい、酸の存在下で解離する基をいう。このような酸解離性基の例としては、置換メチル基、1−置換エチル基、1−置換−n−プロピル基、1−分岐アルキル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、環式酸解離性基等がある。
置換メチル基の例としては、国際公開第2009/051088号の段落0117に記載の基がある。また、1−置換エチル基の例としては、国際公開第2009/051088号の段落0118に記載の基がある。更に、1−置換−n−プロピル基の例としては、国際公開第2009/051088号の段落0119に記載の基がある。また、アシル基の例としては、国際公開第2009/051088号の段落0120に記載の基がある。更に、環式酸解離性基の例としては、国際公開第2009/051088号の段落0121に記載の基がある。
これらの酸解離性基の中でも、ベンジル基、t−ブトキシカルボニルメチル基、1−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、1−シクロヘキシルオキシエチル基、1−エトキシ−n−プロピル基、t−ブチル基、1,1−ジメチルプロピル基、t−ブトキシカルボニル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、テトラヒドロチオフラニル基等が好ましい。なお、(B1)重合体において、酸解離性基は2種以上存在してもよい。
(B1)重合体中の酸解離性基の導入率((B1)重合体中の酸性官能基と酸解離性基との合計数に対する酸解離性基の数の割合)は、酸解離性基や(B1)重合体の種類により適宜選定することができるが、好ましくは5〜100mol%であり、更に好ましくは10〜100mol%である。
(B1)重合体は前述した性質を有する限り特に制限されるものではない。(B1)重合体の好適例としては、ポリ(4−ヒドロキシスチレン)中のフェノール性水酸基の水素原子の少なくとも1つを酸解離性基で置換した重合体、4−ヒドロキシスチレン及び/又は4−ヒドロキシ−α−メチルスチレンと(メタ)アクリル酸との共重合体中のフェノール性水酸基の水素原子及び/又はカルボキシル基の水素原子の少なくとも1つを酸解離性基で置換した重合体等がある。なお、(B1)重合体は、1種単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。
また、(B1)重合体は、使用する放射線源の種類に応じても種々選定することができる。例えば、放射線源としてKrFエキシマレーザーを用いる場合、(B1)重合体としては、下記一般式(8)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(8)」ともいう)と、繰り返し単位(8)中のフェノール性水酸基を酸解離性基で保護した繰り返し単位と、を有するアルカリ不溶性又はアルカリ難溶性の重合体(以下、「重合体(KrF)」ともいう)が好ましい。なお、重合体(KrF)は、ArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、電子線等の他の放射線源を使用する場合にも使用することができる。
繰り返し単位(8)としては、4−ヒドロキシスチレンの非芳香族二重結合が開裂した繰り返し単位が特に好ましい。また、重合体(KrF)は、繰り返し単位(8)以外の他の繰り返し単位を有してもよい。
他の繰り返し単位の例としては、スチレン、α−メチルスチレン等のビニル芳香族化合物;(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸2−メチルアダマンチル等の(メタ)アクリル酸エステル類の重合性不飽和結合が開裂した繰り返し単位等がある。
放射線源としてArFエキシマレーザーを用いる場合、(B1)重合体としては、下記一般式(9)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(9)」ともいう)、及び/又は、下記一般式(10)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(10)」ともいう)と、下記一般式(11)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(11)」ともいう)と、を有するアルカリ不溶性又はアルカリ難溶性の重合体(以下、「重合体(ArF)」ともいう)が特に好ましい。なお、重合体(ArF)は、KrFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、電子線等の他の放射線源を用いる場合にも使用することができる。
(一般式(9)〜(11)中、R15は、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基を示す。
一般式(9)中、複数のR16は、相互に独立に、水素原子、ヒドロキシル基、シアノ基又は−COOR19基を示す。但し、R19は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は炭素数3〜20のシクロアルキル基を示す。
一般式(10)中、R17は、単結合、エーテル基、エステル基、カルボニル基、炭素数1〜30の2価の脂肪族鎖状炭化水素基、炭素数3〜30の2価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜30の2価の芳香族炭化水素基、又はこれらを組み合わせた2価の基を示す。RLcは、ラクトン構造を有する1価の有機基を示す。
一般式(11)中、複数のR18は、相互に独立に、炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基若しくはその誘導体、又は炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基を示す。但し、R18の少なくとも1つは脂環式炭化水素基又はその誘導体である。また、いずれか2つのR18が相互に結合してそれぞれが結合している炭素原子と共に炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基又はその誘導体を形成してもよい。)
繰り返し単位(9)の好適例としては、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル、(メタ)アクリル酸3,5−ジヒドロキシアダマンタン−1−イル、(メタ)アクリル酸3−シアノアダマンタン−1−イル、(メタ)アクリル酸3−カルボキシアダマンタン−1−イル、(メタ)アクリル酸3,5−ジカルボキシアダマンタン−1−イル、(メタ)アクリル酸3−カルボキシ−5−ヒドロキシアダマンタン−1−イル、(メタ)アクリル酸3−メトキシカルボニル−5−ヒドロキシアダマンタン−1−イル等に由来する繰り返し単位がある。
一般式(10)中、RLcとして表されるラクトン構造を有する1価の有機基の具体例としては、下記一般式(RLc−1)〜(RLc−6)で表される基を挙げることができる。
繰り返し単位(11)の好適例としては、(メタ)アクリル酸1−メチルシクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−エチルシクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−メチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−エチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−メチルアダマンタン−2−イル、(メタ)アクリル酸2−エチルアダマンタン−2−イル、(メタ)アクリル酸2−n−プロピルアダマンタン−2−イル、(メタ)アクリル酸2−i−プロピルアダマンタン−2−イル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルエチル等に由来する繰り返し単位がある。
重合体(ArF)は、繰り返し単位(9)〜(11)以外の他の繰り返し単位を有することもできる。他の繰り返し単位を与える単量体の例としては、(メタ)アクリル酸7−オキソ−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−4−イル、(メタ)アクリル酸2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸4−メチル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸5−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸(5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)メチル、(メタ)アクリル酸(3,3−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)メチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等の(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコンアミド、イタコンアミド等の不飽和アミド化合物;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和ポリカルボン酸無水物;ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン又はその誘導体;テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−3−エン又はその誘導体等の単官能性単量体や、メチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート等の多官能性単量体がある。
更に、放射線源としてF2エキシマレーザーを用いる場合、(B1)重合体の具体例としては、国際公開第2009/051088号の段落0136〜段落0147に記載の重合体を挙げることができる。
(B1)重合体の調製方法については特に制限されるものではない。例えば、予め調製したアルカリ可溶性の重合体中の酸性官能基に、1種以上の酸解離性基を導入する方法;酸解離性基を有する1種以上の重合性不飽和単量体を、必要に応じて1種以上の他の重合性不飽和単量体と共に重合する方法;酸解離性基を有する1種以上の重縮合性成分を、必要に応じて他の重縮合性成分と共に重縮合する方法等がある。
アルカリ可溶性の重合体を調製する際の重合性不飽和単量体の重合及び酸解離性基を有する重合性不飽和単量体の重合は、使用する重合性不飽和単量体や反応媒質の種類等に応じて、ラジカル重合開始剤、アニオン重合触媒、配位アニオン重合触媒、カチオン重合触媒等を適宜選定し、塊状重合、溶液重合、沈澱重合、乳化重合、懸濁重合、塊状−懸濁重合等の適宜の重合形態で実施することができる。
また、酸解離性基を有する重縮合性成分の重縮合は、好ましくは酸触媒の存在下、水媒質中又は水と親水性溶媒との混合媒質中で実施することができる。
(B1)重合体が重合性不飽和単量体の重合により、或いは前期重合を経て製造される場合、(B1)重合体は、重合性不飽和結合を2つ以上有する多官能性単量体に由来する繰り返し単位、及び/又は、アセタール性架橋基によって分岐構造を導入することができる。このような分岐構造を導入することにより、(B1)重合体の耐熱性を向上させることができる。
この場合、(B1)重合体中の分岐構造の導入率は、該分岐構造や導入される重合体の種類により適宜選定することができるが、全繰返し単位に対して10mol%以下であることが好ましい。
(B1)重合体の分子量については特に限定はなく、適宜選定することができるが、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の重量分子量(以下、「Mw」ともいう)は、通常、1,000〜500,000であり、好ましくは2,000〜400,000であり、更に好ましくは3,000〜300,000である。
また、分岐構造をもたない(B1)重合体のMwは、好ましくは1,000〜150,000であり、更に好ましくは3,000〜100,000である。分岐構造を有する(B1)重合体のMwは、好ましくは5,000〜500,000であり、更に好ましくは8,000〜300,000である。このような範囲のMwを有する(B1)重合体を用いることにより、得られるレジストがアルカリ現像性に優れるものとなる。
また、(B1)重合体のMwとGPCで測定したポリスチレン換算の数平均分子量(以下、「Mn」ともいう)の比(Mw/Mn)についても特に制限されるものではなく、通常、1〜10であり、好ましくは1〜8であり、更に好ましくは1〜5である。(B1)重合体のMw/Mnがこのような範囲にあることで、フォトレジスト膜が解像性能に優れるものとなる。
3.(C)フッ素原子を有する重合体:
本発明の感放射線性樹脂組成物は、高分子添加剤として(C)重合体を含有するものであることが好ましい。(B)重合体と(C)重合体を含有する感放射線性樹脂組成物を用いてフォトレジスト膜を形成した場合、(C)重合体の撥油性に起因して、フォトレジスト膜の表面に(C)重合体の分布が高くなる傾向がある。即ち、(C)重合体がフォトレジスト膜表面に偏在する。従って、フォトレジスト膜と液浸媒体を遮断することを目的とした上層膜を別途形成する必要がなく、液浸露光法に好適に用いることができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、高分子添加剤として(C)重合体を含有するものであることが好ましい。(B)重合体と(C)重合体を含有する感放射線性樹脂組成物を用いてフォトレジスト膜を形成した場合、(C)重合体の撥油性に起因して、フォトレジスト膜の表面に(C)重合体の分布が高くなる傾向がある。即ち、(C)重合体がフォトレジスト膜表面に偏在する。従って、フォトレジスト膜と液浸媒体を遮断することを目的とした上層膜を別途形成する必要がなく、液浸露光法に好適に用いることができる。
(C)重合体は、重合体中にフッ素原子を有するものであれば特に限定されないが、フッ素原子を有する繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(C1)」ともいう)を有する重合体であることが好ましい。このような繰り返し単位(C1)の具体例としては、下記一般式(C1−1)〜(C1−3)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(C1−1)〜(C1−3)」ともいう)を挙げることができる。(C)重合体が、繰り返し単位(C1−1)〜(C1−3)を有する場合、フォトレジスト膜中の酸発生剤や酸拡散制御剤等の液浸露光液に対する溶出を抑制することができる。また、フォトレジスト膜と液浸露光液との後退接触角の向上により、液浸露光液に由来する水滴がフォトレジスト膜上に残り難く、液浸露光液に起因する欠陥の発生を抑制することもできる。
(繰り返し単位(C1−1))
一般式(C1−1)中のRf1の例としては、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状の脂肪族炭化水素基や、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された炭素数4〜20の脂環式炭化水素基又はそれから誘導される基がある。
一般式(C1−1)中のRf1の例としては、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状の脂肪族炭化水素基や、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された炭素数4〜20の脂環式炭化水素基又はそれから誘導される基がある。
少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキル基の例としては、前記一般式(R4−1)中のR41として表される基のうち、炭素数1〜7の直鎖状又は分岐状のアルキル基の具体例として挙げた基がある。
また、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された炭素数4〜20の脂環式炭化水素基又はそれから誘導される基の例としては、シクロペンチル基、シクロペンチルメチル基、1−(1−シクロペンチルエチル)基、1−(2−シクロペンチルエチル)基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、1−(1−シクロヘキシルエチル)基、1−(2−シクロヘキシルエチル基)、シクロヘプチル基、シクロヘプチルメチル基、1−(1−シクロヘプチルエチル)基、1−(2−シクロヘプチルエチル)基、2−ノルボルニル基等の脂環式炭化水素基の部分フッ素化或いはパーフルオロアルキル化した基等がある。
繰り返し単位(C1−1)を与える単量体の好適例としては、トリフルオロメチル(メタ)アクリル酸エステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロエチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロn−プロピル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロi−プロピル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロn−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロi−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロt−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル)(メタ)アクリル酸エステル、1−(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル)(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロシクロヘキシルメチル(メタ)アクリル酸エステル、1−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)(メタ)アクリル酸エステル、1−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシル)(メタ)アクリル酸エステル、1−(5−トリフルオロメチル−3,3,4,4,5,6,6,6−オクタフルオロヘキシル)(メタ)アクリル酸エステル等がある。
(繰り返し単位(C1−2)、(C1−3))
一般式(C1−2)及び(C1−3)中、R31は、水素原子又は1価の有機基を示す。1価の有機基としては炭素数1〜30の1価の炭化水素基、酸解離性基やアルカリ解離性基等を挙げることができる。
一般式(C1−2)及び(C1−3)中、R31は、水素原子又は1価の有機基を示す。1価の有機基としては炭素数1〜30の1価の炭化水素基、酸解離性基やアルカリ解離性基等を挙げることができる。
炭素数1〜30の1価の炭化水素基の例としては、炭素数1〜10で直鎖状又は分岐状の脂肪族鎖状炭化水素基や炭素数3〜30の脂環式炭化水素基がある。これらの炭化水素基としては、R41において記載した炭素数1〜7の直鎖状又は分岐状のアルキル基や、炭素数3〜7の脂環式炭化水素基と同様のことがいえる。また、この炭化水素基は置換基を有していてもよい。このような置換基としては、前記一般式(1)中のR1〜R3が有していてもよい置換基の説明をそのまま適用することができる。
一般式(C1−2)及び(C1−3)中、R31として表される基のうち、酸解離性基とは、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の極性官能基中の水素原子を置換する基であって、酸の存在下で解離する基をいう。具体的には、t−ブトキシカルボニル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、(チオテトラヒドロピラニルスルファニル)メチル基、(チオテトラヒドロフラニルスルファニル)メチル基や、アルコキシ置換メチル基、アルキルスルファニル置換メチル基等を挙げることができる。なお、アルコキシ置換メチル基におけるアルコキシル基(置換基)、アルキルスルファニル置換メチル基におけるアルキル基(置換基)としては、例えば、炭素数1〜4のアルコキシル基、炭素数1〜4のアルキル基がある。
また、酸解離性基の具体例としては、下記一般式(12)で表される基も挙げることができる。
−C(R32)3 ・・・(12)
(一般式(12)中、3つのR32は、一般式(11)中のR18と同じである。)
−C(R32)3 ・・・(12)
(一般式(12)中、3つのR32は、一般式(11)中のR18と同じである。)
これらの酸解離性基の中でも、一般式(12)で表される基、t−ブトキシカルボニル基、アルコキシ置換メチル基等が好ましい。繰り返し単位(C1−2)においては、t−ブトキシカルボニル基、アルコキシ置換メチル基が更に好ましい。繰り返し単位(C1−3)においては、アルコキシ置換メチル基、一般式(12)で表される基が更に好ましい。
(C)重合体が、酸解離性基を有する繰り返し単位(C1−2)又は(C1−3)を有する重合体である場合、フォトレジスト膜の露光部における(C)重合体の溶解性を向上させることができるので好ましい。これは、後述するレジストパターン形成方法における露光工程において、フォトレジスト膜の露光部で発生した酸と反応して極性基を生じるためと考えられる。
一般式(C1−2)及び(C1−3)中、R31として表される基のうち、アルカリ解離性基とは、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の極性官能基中の水素原子を置換する基であって、アルカリの存在下で解離する基をいう。アルカリ解離性基としては前記の性質を示すものであれば特に限定されないが、一般式(C1−2)においては、前記一般式(R4−1)で表される基が好ましい。また、一般式(C1−3)においては、前記一般式(R4−2)〜(R4−4)で表される基が好ましい。
(C)重合体が、アルカリ解離性基を有する繰り返し単位(C1−2)又は(C1−3)を有する重合体である場合、(C)重合体のアルカリ現像液に対する親和性を向上させることができるので好ましい。これは、後述するレジストパターン形成方法の現像工程において、(C)重合体が現像液と反応し、極性基を生じるためであると考えられる。
一般式(C1−2)及び(C1−3)中、R31として表される基が水素原子である場合、繰り返し単位(C1−2)及び(C1−3)は、極性基であるヒドロキシル基やカルボキシル基を有することになる。(C)重合体が、このような繰り返し単位を有することにより、後述するレジストパターン形成方法の現像工程において、(C)重合体のアルカリ現像液に対する親和性を向上させることができる。
一般式(C1−2)中、R29は、(g+1)価の連結基を示す。このような連結基の例としては、単結合又は炭素数1〜30の(g+1)価の炭化水素基がある。また、これらの炭化水素基と、酸素原子、硫黄原子、イミノ基、カルボニル基、−CO−O−基、又は−CO−NH−基との組み合わせがある。なお、gは、1〜3の整数を示す。但し、gが2又は3の場合、一般式(C1−2)において下記一般式(C1−2−a)で表される構造は相互に独立である。
鎖状構造のR29の例としては、メタン、エタン、プロパン、ブタン、2−メチルプロパン、ペンタン、2−メチルブタン、2,2−ジメチルプロパン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等の炭素数1〜10の脂肪族炭化水素から水素原子を(g+1)個取り除いた構造の(g+1)価の脂肪族炭化水素基等がある。
また、環状構造のR29の例としては、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン等の炭素数4〜20の脂環式炭化水素から水素原子を(g+1)個取り除いた構造の(g+1)価の脂環式炭化水素基;ベンゼン、ナフタレン等の炭素数6〜30の芳香族炭化水素から水素原子を(g+1)個取り除いた構造の(g+1)価の芳香族炭化水素基等がある。
更に、R29のうち、酸素原子、硫黄原子、イミノ基、カルボニル基、−CO−O−基、又は−CO−NH−基を有する構造の例としては、下記一般式(R29−1)〜(R29−8)で表される構造がある。
一般式(R29−1)〜(R29−8)中、R33として表される基のうち、炭素数1〜10の脂肪族鎖状炭化水素基、炭素数4〜20の脂環式炭化水素基、及び炭素数6〜30の芳香族炭化水素基としては、一般式(C1−2−a)中のR29の説明をそのまま適用することができる。
また、R29は置換基を有していてもよい。このような置換基としては、前記一般式(1)中のR1〜R3が有していてもよい置換基の説明を適用することができる。
一般式(C1−3)中、R30として表される連結基としては、一般式(C1−2−a)中のR29の説明において、g=1とした場合の説明を適用することができる。
一般式(C1−2)又は一般式(C1−3)において、Rf2として表される少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜30の炭化水素基としては、一般式(C1−1)中のRf1と同様のことがいえる。
一般式(C1−2)及び(C1−3)中、下記一般式(C1−2−b)で表される部分構造の例としては、下記式(C1−2−b1)〜(C1−2−b5)で表される部分構造がある。これらの中でも、一般式(C1−2)においては、下記式(C1−2−b5)で表される部分構造が好ましく、一般式(C1−3)においては、下記式(C1−2−b3)で表される部分構造が好ましい。
繰り返し単位(C1−2)の具体例としては、下記一般式(C1−2−1)及び(C1−2−2)で表される繰り返し単位を挙げることができる。
一般式(C1−2−1)及び(C1−2−2)中、R28、R29、R31、及びgは、一般式(C1−2)中のR28、R29、R31、及びgと同様のことがいえる。このような繰り返し単位を与える化合物の例としては、下記一般式(C1−2−m1)〜(C1−2−m5)で表される化合物がある。
一般式(C1−2−m1)〜(C1−2−m5)中、R28及びR31は、一般式(C2−1)と同義である。
一般式(C1−2)に由来する一連の化合物に関して、R31として表される基が酸解離性基又はアルカリ解離性基である場合、例えば、R31が水素原子である化合物を原料として合成することができる。一例としてR31が一般式(R4−1)で表される基である化合物について示すと、R31が水素原子である化合物を従来公知の方法によりフルオロアシル化することで形成することができる。より具体的には、(1)酸の存在下、アルコールとフルオロカルボン酸を縮合させてエステル化する、(2)塩基の存在下、アルコールとフルオロカルボン酸ハロゲン化物を縮合させてエステル化する等の方法を挙げることができる。
繰り返し単位(C1−3)の具体例としては、下記一般式(C1−3−1)で表される繰り返し単位を挙げることができる。
一般式(C1−3−1)中、R28、R30及びR31は、一般式(C1−3)中の、R28、R30及びR31と同様のことがいえる。このような繰り返し単位を与える化合物の例としては、下記一般式(C1−3−m1)〜(C1−3−m4)で表される化合物がある。
一般式(C1−3−m1)〜(C1−3−m4)中、R28及びR31は、一般式(C1−3)中のR28及びR31説明と同様のことがいえる。
一般式(C1−3)に由来する一連の化合物に関して、R31として表される基が酸解離性基又はアルカリ解離性基である場合、例えば、R31が水素原子である化合物やその誘導体を原料として合成することができる。一例としてR31が一般式(R4−4)で表される化合物について示すと、この化合物は、例えば、下記一般式(m−1)で表される化合物と、下記一般式(m−2)で表される化合物を反応させることによって合成することができる。
一般式(m−1)中、R28、R30及びRf2は、一般式(C1−3)中のR28、R30及びRf2と同様のことがいえる。R34は、水酸基又はハロゲン原子を示す。
一般式(m−2)中、R8及びR9は、一般式(R4−4)中のR8及びR9と同様のことがいえる。
(C)重合体は、繰り返し単位(C1−1)〜(C1−3)を1種のみ有していてもよいし、2種以上有していてもよいが、繰り返し単位(C1−1)〜(C1−3)の2種以上を有することが好ましく、繰り返し単位(C1−2)と繰り返し単位(C1−3)を組み合わせて有することが特に好ましい。
(C)重合体は、繰り返し単位(C1)以外にも、繰り返し単位(C1)以外の酸解離性基を有する繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(C2)」ともいう)、アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位(但し、繰り返し単位(C1)に該当するものを除く。)(以下、「繰り返し単位(C3)」ともいう)、又はラクトン骨格を有する繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(C4)」ともいう)を、更に有することが好ましい。
(C)重合体として、繰り返し単位(C2)を有するものを用いた場合、フォトレジスト膜の前進接触角と後退接触角との差を小さくすることができ、露光時のスキャン速度向上に対応することができる。繰り返し単位(C2)の好適例としては、前記繰り返し単位(11)がある。
また、繰り返し単位(C2)としては、繰り返し単位(11)の中でも、一般式(C2−1)で表される繰り返し単位が特に好ましい。
一般式(C2−1)中、R35として表される炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等がある。
(C)重合体は、繰り返し単位(C2)を1種単独で、又は2種以上を組み合わせて有していてもよい。また、(C)重合体として、繰り返し単位(C3)又は繰り返し単位(C4)を有する場合、アルカリ現像液に対する溶解性を向上させることができる。
繰り返し単位(C3)におけるアルカリ可溶性基は、アルカリ現像液に対する溶解性向上の観点からpKaが4〜11の水素原子を有する官能基であることが好ましい。このような官能基の具体例としては、一般式(C−3a)や式(C−3b)で表される官能基等を挙げることができる。
一般式(C−3a)中、R36として表される少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜10の炭化水素基としては、特に限定されるものではないが、トリフルオロメチル基等が好ましい。
なお、繰り返し単位(C3)の主鎖骨格は、特に限定されるものではないが、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、又はα−トリフルオロアクリル酸エステル等の骨格であることが好ましい。
繰り返し単位(C3)の例としては、一般式(C3−a−1)、(C3−b−1)で表される化合物に由来する繰り返し単位がある。
一般式(C3−a−1)及び(C3−b−1)中、R39として表される基に関しては、一般式(C1−3)におけるR30と同様のことがいえる。また、一般式(C3−a−1)中、R37として表される基は、一般式(C3−a)中のR36と同様のことがいえる。
(C)重合体は、繰り返し単位(C3)を1種単独で、又は2種以上を組み合わせて有してもよい。
繰り返し単位(C4)の例としては、繰り返し単位(10)がある。
ここで、(C)重合体中の全繰り返し単位の合計を100mol%とした場合の、各繰り返し単位の好ましい含有割合を以下に示す。繰り返し単位(C1)の含有割合は、20〜90mol%であることが好ましく、20〜80mol%であることが特に好ましい。また、繰り返し単位(C2)の含有割合は、通常80mol%以下であり、好ましくは20〜80mol%であり、更に好ましくは30〜70mol%である。繰り返し単位(C2)の含有割合がこの範囲内である場合には、前進接触角と後退接触角との差を小さくするという観点から特に有効である。更に、繰り返し単位(C3)の含有割合は、通常50mol%以下であり、好ましくは5〜30mol%であり、更に好ましくは5〜20mol%である。繰り返し単位(C4)の含有割合は、通常50mol%以下であり、好ましくは5〜30mol%であり、更に好ましくは5〜20mol%である。
(C)重合体は、例えば、所定の各繰り返し単位に対応する重合性不飽和単量体を、ヒドロパーオキシド類、ジアルキルパーオキシド類、ジアシルパーオキシド類、アゾ化合物等のラジカル重合開始剤を使用し、必要に応じて連鎖移動剤の存在下、適当な溶媒中で重合することにより調製することができる。
重合に使用される溶媒としては、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;クロロブタン類、ブロモヘキサン類、ジクロロエタン類、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類;アセトン、2−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン類、ジエトキシエタン類等のエーテル類;メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、4−メチル−2−ペンタノール等のアルコール類等がある。これらの溶媒は、1種単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。また、重合における反応温度は、通常、40〜150℃であり、好ましくは50〜120℃である。反応時間は、通常、1〜48時間であり、好ましくは1〜24時間である。
(C)重合体のMwは、1,000〜50,000であることが好ましく、より好ましくは1,000〜40,000であり、更に好ましくは1,000〜30,000である。Mwが1,000未満であると、十分な後退接触角を有するフォトレジスト膜を形成できないおそれがある。一方、50,000超であると、フォトレジスト膜の現像性が低下するおそれがある。また、(C)重合体のMwとMnの比(Mw/Mn)は、1〜5であることが好ましく、1〜4であることが更に好ましい。
(C)重合体は、ハロゲン、金属等の不純物の含有量が少ないほど好ましい。このような不純物の含有量が少ないと、フォトレジスト膜の感度、解像度、プロセス安定性、パターン形状等を更に向上させることができる。
(C)重合体の配合量は、(B)重合体100質量部に対して、0.1〜20質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることが更に好ましく、1〜7.5質量部であることが特に好ましい。0.1質量部未満であると、(C)重合体を含有させる効果が十分ではない場合がある。一方、20質量部超であると、レジスト表面の撥水性が高くなりすぎて現像不良が起こる場合がある。
(C)重合体におけるフッ素原子含有割合は、(B)重合体におけるフッ素原子含有割合よりも大きいことが好ましい。具体的には、(C)重合体全体を100質量%として、通常5質量%以上であり、好ましくは5〜50質量%であり、更に好ましくは5〜45質量%である。なお、このフッ素原子含有割合は13C−NMRにより測定することができる。(C)重合体におけるフッ素原子含有割合が(B)重合体におけるフッ素原子含有割合よりも大きい場合、(C)重合体及び(B)重合体を含有する感放射線性樹脂組成物によって形成されたフォトレジスト膜表面の撥水性を高めることができ、液浸露光時に上層膜を別途形成する必要がなくなる。尚、前記の効果を十分に発揮するためには、(B)重合体におけるフッ素原子の含有割合と、(C)重合体におけるフッ素原子の含有割合との差が1質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることが更に好ましい。
4.添加剤:
本発明の感放射線性樹脂組成物には、必要に応じて従来公知の添加剤を配合してもよい。添加剤としては、露光により酸発生剤から生じる酸のフォトレジスト膜中における拡散現象を制御し、非露光領域での好ましくない化学反応を抑制する作用を有する酸拡散制御剤が好ましい。このような酸拡散制御剤を配合することにより、感放射線性樹脂組成物の貯蔵安定性を向上させることができるとともに、解像度を更に向上させることができる。また、露光から現像処理までの引き置き時間(PED)の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることもできる。そのため、プロセス安定性に極めて優れた感放射線性樹脂組成物を得ることができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物には、必要に応じて従来公知の添加剤を配合してもよい。添加剤としては、露光により酸発生剤から生じる酸のフォトレジスト膜中における拡散現象を制御し、非露光領域での好ましくない化学反応を抑制する作用を有する酸拡散制御剤が好ましい。このような酸拡散制御剤を配合することにより、感放射線性樹脂組成物の貯蔵安定性を向上させることができるとともに、解像度を更に向上させることができる。また、露光から現像処理までの引き置き時間(PED)の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることもできる。そのため、プロセス安定性に極めて優れた感放射線性樹脂組成物を得ることができる。
このような酸拡散制御剤の具体例としては、国際公開第2009/051088号の段落0176〜0187に記載の含窒素有機化合物を挙げることができる。
これらの中でも、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン等のトリアルキルアミン類;N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン、N−t−ブトキシカルボニルピロリジン、N−t−ブトキシカルボニル−N’,N”−ジシクロヘキシルアミン等の酸解離性基を有する含窒素有機化合物;ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ジメチルアミノエチルアクリルアミドの重合体;2−フェニルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾール等の含窒素複素環化合物;N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン等を挙げることができる。なお、これらの含窒素有機化合物は、1種単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。
また、酸拡散制御剤としては、一般式(D1−0)で表される化合物を用いることもできる。
X+Z− ・・・(D1−0)
(一般式(D1−0)中、X+は、一般式(D1−1)で表されるカチオン、又は一般式(D1−2)で表されるカチオンを示す。Z−は、OH−、RD1−COO−で表されるアニオン、RD1−SO3 −で表されるアニオン、又はRD1−N−−SO2−RD21で表されるアニオンを示す。但し、RD1は、置換されていてもよいアルキル基、1価の脂環式炭化水素基、又はアリール基を示す。RD21は、置換されていてもよいフッ素化脂肪族鎖状炭化水素基、又は1価のフッ素化脂環式炭化水素基を示す。)
X+Z− ・・・(D1−0)
(一般式(D1−0)中、X+は、一般式(D1−1)で表されるカチオン、又は一般式(D1−2)で表されるカチオンを示す。Z−は、OH−、RD1−COO−で表されるアニオン、RD1−SO3 −で表されるアニオン、又はRD1−N−−SO2−RD21で表されるアニオンを示す。但し、RD1は、置換されていてもよいアルキル基、1価の脂環式炭化水素基、又はアリール基を示す。RD21は、置換されていてもよいフッ素化脂肪族鎖状炭化水素基、又は1価のフッ素化脂環式炭化水素基を示す。)
一般式(D1−0)で表される化合物は、露光により分解して酸拡散制御性を失う酸拡散制御剤(以下、「光分解性酸拡散制御剤」ともいう)として用いられるものである。この化合物を含有することによって、露光部では酸が拡散し、未露光部では酸の拡散が制御されることにより露光部と未露光部のコントラストが優れる(即ち、露光部と未露光部の境界部分が明確になる)ため、特に本発明の感放射線性樹脂組成物のLWR、MEEFの改善に有効である。
一般式(D1−1)中のRD2〜RD4は、相互に独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシル基、水酸基、又はハロゲン原子を示す。これらの中でも、現像液に対する溶解性を低下させる観点から、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、又はハロゲン原子であることが好ましい。また、一般式(D1−2)中のRD5及びRD6は、相互に独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシル基、水酸基、又はハロゲン原子を示す。これらの中でも、水素原子、アルキル基、又はハロゲン原子であることが好ましい。
一般式(D1−0)中のZ−は、OH−、RD1−COO−で表されるアニオン、RD1−SO3 −、又はRD1−N−−SO2−RD21で表されるアニオンである。但し、RD1は、置換されていてもよいアルキル基、1価の脂環式炭化水素基、又はアリール基を示す。また、RD21は、置換されていてもよいフッ素化脂肪族鎖状炭化水素基、又は1価のフッ素化脂環式炭化水素基を示す。
なお、一般式(D1−0)中のZ−は、下記式(D1−3)で表されるアニオン(即ち、RD1がフェノール基であるアニオン)、又は下記式(D1−4)で表されるアニオン(即ち、RD1が1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オン由来の基であるアニオン)であることが好ましい。
光分解性酸拡散制御剤は、一般式(D1−0)で表されるものであり、具体的には、前記条件を満たすスルホニウム塩化合物又はヨードニウム塩化合物である。
スルホニウム塩化合物の具体例としては、トリフェニルスルホニウムハイドロオキサイド、トリフェニルスルホニウムアセテート、トリフェニルスルホニウムサリチレート、ジフェニル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムハイドロオキサイド、ジフェニル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムアセテート、ジフェニル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムサリチレート、トリフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート、4−t−ブトキシフェニル・ジフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート等を挙げることができる。なお、これらのスルホニウム塩化合物は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、ヨードニウム塩化合物の具体例としては、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムハイドロオキサイド、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムアセテート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムハイドロオキサイド、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムアセテート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムサリチレート、4−t−ブチルフェニル−4−ヒドロキシフェニルヨードニウムハイドロオキサイド、4−t−ブチルフェニル−4−ヒドロキシフェニルヨードニウムアセテート、4−t−ブチルフェニル−4−ヒドロキシフェニルヨードニウムサリチレート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム10−カンファースルホネート、ジフェニルヨードニウム10−カンファースルホネート等を挙げることができる。なお、これらのヨードニウム塩化合物は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
酸拡散制御剤の配合量は、(B)重合体100質量部に対して、好ましくは15質量部以下であり、更に好ましくは0.001〜10質量部であり、特に好ましくは0.005〜5質量部である。酸拡散制御剤の配合量を0.001質量部以上とすることにより、プロセス条件によるパターン形状や寸法忠実度の低下を抑制できる。また、15質量部以下とすることにより、レジストとしての感度やアルカリ現像性を更に向上させることができる。
また、酸の作用により、アルカリ現像液に対する溶解性が高くなる性質を有する溶解制御剤を配合することもできる。このような溶解制御剤としては、例えば、フェノール性水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基等の酸性官能基を有する化合物や、該化合物中の酸性官能基の水素原子を酸解離性基で置換した化合物等がある。
溶解制御剤は低分子化合物でもよく、高分子化合物でもよい。感放射線性樹脂組成物がネガ型感放射線性樹脂組成物である場合、高分子溶解制御剤としては、例えば、(B1)重合体を使用することができる。なお、溶解制御剤は、1種単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。溶解制御剤の配合量は、(B)重合体100質量部に対して、通常、50質量部以下であり、好ましくは20質量部以下である。
更に、塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する作用を示す界面活性剤を配合することもできる。このような界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系又は両性の界面活性剤のいずれでも使用することができるが、好ましくはノニオン系界面活性剤である。なお、界面活性剤は、1種単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。界面活性剤の配合量は、(B)重合体100質量部に対して、界面活性剤の有効成分として、通常、2質量部以下であり、好ましくは1.5質量部以下である。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン高級アルキルエーテル類、ポリオキシエチレン高級アルキルフェニルエーテル類、ポリエチレングリコールの高級脂肪酸ジエステル類のほか、以下商品名で、「KP」(信越化学工業社製)、「ポリフロー」(共栄社化学社製)、「エフトップ」(ジェムコ社製)、「メガファック」(大日本インキ化学工業社製)、「フロラード」(住友スリーエム社製)、「アサヒガード」及び「サーフロン」(旭硝子社製)等の各シリーズ等がある。
また、放射線のエネルギーを吸収して、そのエネルギーを酸発生剤に伝達し、それにより酸の生成量を増加する作用を有し、みかけの感度を向上させることができる増感剤を配合することもできる。このような増感剤としては、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ナフタレン類、ビアセチル、エオシン、ローズベンガル、ピレン類、アントラセン類、フェノチアジン類等がある。これらの増感剤は、1種単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。増感剤の配合量は、(B)重合体100質量部に対して、通常、50質量部以下であり、好ましくは30質量部以下である。
更に、液浸露光においてレジスト膜表面に撥水性を発現させる作用を示す(C)重合体を効率的にレジスト膜表面に偏析させる効果を有するラクトン化合物(G)を配合することもできる。ラクトン化合物(G)を配合することで、(C)重合体を含有させる際に(C)重合体の添加量を少なくすることができる。従って、レジスト基本特性を損なうことなく、フォトレジスト膜から液浸露光液への成分の溶出を抑制したり、高速スキャンにより液浸露光を行ったとしても液滴を残したりすることなく、結果としてウォーターマーク欠陥等の液浸由来欠陥を抑制するレジスト膜表面の撥水性を維持することができる。
ラクトン化合物(G)の具体例としては、γ−ブチロラクトン、バレロラクトン、メバロニックラクトン、ノルボルナンラクトン等を挙げることができる。なお、ラクトン化合物(G)が1種類単独で、又は2種以上を配合してもよい。ラクトン化合物(G)の配合量は、重合体(B)100質量部に対して、通常、30〜200質量部であり、より好ましくは50〜150質量部である。このラクトン化合物(G)の配合量が過小である場合、少量の(C)重合体添加においてレジスト膜表面の撥水性を十分に得ることができない。一方、配合量が過剰の場合、レジストの基本性能及び現像後のパターン形状が著しく劣化するおそれがある。
また、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、前記以外の添加剤、例えば、染料、顔料、接着助剤、ハレーション防止剤、保存安定剤、消泡剤、形状改良剤等、具体的には4−ヒドロキシ−4’−メチルカルコン等を配合することもできる。この場合、染料や顔料を配合することにより、露光部の潜像を可視化させて、露光時のハレーションの影響を緩和でき、また接着助剤を配合することにより、基板との接着性を改善することができる。
(調製方法)
本発明の感放射線性樹脂組成物は、通常、使用時に各成分を溶剤(E)に溶解して均一溶液とし、その後、必要に応じて、例えば孔径0.2μm程度のフィルター等でろ過することにより、組成物溶液として調製される。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、通常、使用時に各成分を溶剤(E)に溶解して均一溶液とし、その後、必要に応じて、例えば孔径0.2μm程度のフィルター等でろ過することにより、組成物溶液として調製される。
溶剤(E)としては、例えば、エーテル類、エステル類、エーテルエステル類、ケトン類、ケトンエステル類、アミド類、アミドエステル類、ラクタム類、(ハロゲン化)炭化水素類等がある。より具体的には、エチレングリコールモノアルキルエーテル類、ジエチレングリコールジアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールジアルキルエーテル類、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、非環式もしくは環式のケトン類、酢酸エステル類、ヒドロキシ酢酸エステル類、アルコキシ酢酸エステル類、アセト酢酸エステル類、プロピオン酸エステル類、乳酸エステル類、他の置換プロピオン酸エステル類、(置換)酪酸エステル類、ピルビン酸エステル類、N,N−ジアルキルホルムアミド類、N,N−ジアルキルアセトアミド類、N−アルキルピロリドン類、(ハロゲン化)脂肪族炭化水素類、(ハロゲン化)芳香族炭化水素類等を挙げることができる。
溶剤(E)の具体例としては、国際公開第2009/051088号の段落0202に記載の溶剤を挙げることができる。
これらの溶剤の中でも、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、非環式又は環式のケトン類、乳酸エステル類、3−アルコキシプロピオン酸エステル類等が、塗布時に良好な膜面内均一性を確保することができる点で好ましい。溶剤(E)は、1種単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。
また必要に応じて、溶剤(E)と共に他の溶剤、例えば、ベンジルエチルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等の高沸点溶剤等を使用することができる。
他の溶剤は、1種単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。他の溶剤の使用割合は、全溶剤に対して、通常、50質量%以下であり、好ましくは30質量%以下である。
溶剤(E)の使用量は、組成物溶液の全固形分濃度が、通常、5〜50質量%となる量であり、好ましくは10〜50質量%となる量であり、より好ましくは10〜40質量%となる量であり、更に好ましくは10〜30質量%となる量であり、特に好ましくは10〜25質量%となる量である。組成物溶液の全固形分濃度をこの範囲とすることにより、塗布時に良好な膜面内均一性を確保することができる。
III.レジストパターン形成方法:
本発明のレジストパターン形成方法は、先ず、前記のようにして調製した組成物溶液を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によって、例えば、シリコンウエハー、アルミニウムで被覆されたウエハー等の基板上に塗布することにより、フォトレジスト膜を形成する。その後、場合により予め加熱処理(以下、「PB」ともいう)を行った後、所定のマスクパターンを介して、フォトレジスト膜を露光する。
本発明のレジストパターン形成方法は、先ず、前記のようにして調製した組成物溶液を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によって、例えば、シリコンウエハー、アルミニウムで被覆されたウエハー等の基板上に塗布することにより、フォトレジスト膜を形成する。その後、場合により予め加熱処理(以下、「PB」ともいう)を行った後、所定のマスクパターンを介して、フォトレジスト膜を露光する。
露光の際に使用することができる放射線としては、酸発生剤の種類に応じて、水銀灯の輝線スペクトル(波長254nm)、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)、F2エキシマレーザー(波長157nm)、EUV(波長13nm等)等の遠紫外線や、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線等を挙げることができる。これらの中でも、遠紫外線及び荷電粒子線が好ましく、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)、F2エキシマレーザー(波長157nm)及び電子線が特に好ましい。また、フォトレジスト膜上に液浸露光液を配置し、液浸露光液を介してフォトレジスト膜を液浸露光することが好ましい。
また、放射線量等の露光条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成、添加剤の種類等に応じて適宜選定される。また、レジストパターンの形成に際しては、露光後に加熱処理(以下、「PEB」ともいう)を行うことが、レジストの見掛けの感度を向上させる点で好ましい。PEBの加熱条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成、添加剤の種類等により変わるが、通常、30〜200℃であり、好ましくは50〜150℃である。
その後、露光したフォトレジスト膜をアルカリ現像液で現像することにより、所定のポジ型又はネガ型のレジストパターンを形成する。
アルカリ現像液としては、例えば、アルカリ金属水酸化物、アンモニア、アルキルアミン類、アルカノールアミン類、複素環式アミン類、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド類、コリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の1種以上を溶解したアルカリ性水溶液が使用される。特に好ましいアルカリ現像液としては、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド類の水溶液である。
アルカリ性水溶液の濃度は、好ましくは10質量%以下であり、更に好ましくは1〜10質量%であり、特に好ましくは2〜5質量%である。アルカリ性水溶液の濃度を10質量%以下とすることにより、非露光部(ポジ型の場合)又は露光部(ネガ型の場合)のアルカリ現像液への溶解を抑制することができる。
また、アルカリ性水溶液からなる現像液には、界面活性剤等を適量添加することが好ましく、それによりフォトレジスト膜に対するアルカリ現像液の濡れ性を高めることができる。なお、アルカリ性水溶液からなる現像液で現像した後は、一般に、水で洗浄して乾燥させる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。
(合成例1:前駆体の合成)
(A)スルホニル化合物の前駆体として、下記式(a1)に示す化合物(ジフェニル(4−(3,3,3−トリフルオロプロパノイルオキシ)フェニル)スルホニウムクロライド)を以下の方法により合成した。
(A)スルホニル化合物の前駆体として、下記式(a1)に示す化合物(ジフェニル(4−(3,3,3−トリフルオロプロパノイルオキシ)フェニル)スルホニウムクロライド)を以下の方法により合成した。
フラスコ内に、(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルスルホニウムクロライド31.5g、トリフルオロメチル酢酸無水物115g、トリフルオロ酢酸100mLの混合物を加え、窒素下、室温にて4時間攪拌した。トリフルオロ酢酸を減圧除去した後、酢酸エチル1000mLを加えた。水1000mLで3回洗浄を行った反応液を減圧濃縮することでジフェニル(4−(3,3,3−トリフルオロプロパノイルオキシ)フェニル)スルホニウムクロライド42.1gを得た。
得られたジフェニル(4−(3,3,3−トリフルオロプロパノイルオキシ)フェニル)スルホニウムクロライドをNMR(商品名:JNM−EX270、日本電子社製)により分析した。その結果、得られたケミカルシフトは、1H−NMR(δppm(CD3OD):3.45(2H)、6.98−7.10(2H)、7.47−7.89(12H))、19F−NMR(δppm(DMSO):0.53)であり、目的化合物であることが確認された(なお、1H−NMRは、3−トリメチルシリルプロピオン酸ナトリウム2−2,2,3,3−d4、19F−NMRは、ベンゾトリフルオリドのピークを0ppm(内部標準)とした)。純度は99%(1H−NMRで測定)であった。
(実施例1:(A−1)スルホニウム化合物の合成)
下記式(A−1)に示す化合物ジフェニル(4−(3,3,3−トリフルオロプロパノイルオキシ)フェニル)スルホニウム−1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブタン−1−スルホナートを以下の方法により合成した。
下記式(A−1)に示す化合物ジフェニル(4−(3,3,3−トリフルオロプロパノイルオキシ)フェニル)スルホニウム−1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブタン−1−スルホナートを以下の方法により合成した。
フラスコ内に、1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブタン−1−スルホン酸ナトリウム20.0gと、合成例1で合成したジフェニル(4−(3,3,3−トリフルオロプロパノイルオキシ)フェニル)スルホニウムクロライド28.8gと、イオン交換水100gと、ジクロロメタン100gと、を入れて室温で1時間攪拌した。有機層を抽出し、イオン交換水100gで5回洗浄した。その後、溶媒を除去することによりジフェニル(4−(3,3,3−トリフルオロプロパノイルオキシ)フェニル)スルホニウム−1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブタン−1−スルホナート34.6gを得た。
得られたジフェニル(4−(3,3,3−トリフルオロプロパノイルオキシ)フェニル)スルホニウム−1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブタン−1−スルホナートについて、NMRを用いて分析した。その結果、得られたケミカルシフトは、1H−NMR(δppm(DMSO):3.39(2H)、6.80−7.21(2H)、7.22−8.09(12H))、HRMS Calcd.for C25H18F12O5S2:688.025(M+)、Found:688.025あり、目的化合物であることが確認された。なお、1H−NMRは、3−トリメチルシリルプロピオン酸ナトリウム2−2,2,3,3−d4のピークを0ppm(内部標準)とした。純度99%以上(1H−NMRで測定)であった。
(実施例2:(A−2)スルホニウム化合物の合成)
出発原料として1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブタン−1−スルホン酸ナトリウムの代わりに2−(ビシクロ[2.2.1]2−ヘプタニル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホン酸ナトリウムを用いて、実施例1と同様の方法で下記式(A−2)に示すジフェニル(4−(3,3,3−トリフルオロプロパノイルオキシ)フェニル)スルホニウム−2−(ビシクロ[2.2.1]2−ヘプタニル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホナートを合成した。
出発原料として1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブタン−1−スルホン酸ナトリウムの代わりに2−(ビシクロ[2.2.1]2−ヘプタニル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホン酸ナトリウムを用いて、実施例1と同様の方法で下記式(A−2)に示すジフェニル(4−(3,3,3−トリフルオロプロパノイルオキシ)フェニル)スルホニウム−2−(ビシクロ[2.2.1]2−ヘプタニル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホナートを合成した。
(実施例3:(A−3)スルホニウム化合物の合成)
出発原料として1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブタン−1−スルホン酸ナトリウムの代わりに1,1−ジフルオロ−2−(1−アダマンチル)エタン−1−スルホン酸ナトリウムを用いて、実施例1と同様の方法で下記式(A−3)に示すジフェニル(4−(3,3,3−トリフルオロプロパノイルオキシ)フェニル)スルホニウム−1,1−ジフルオロ−2−(1−アダマンチル)エタン−1−スルホナートを合成した。
出発原料として1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブタン−1−スルホン酸ナトリウムの代わりに1,1−ジフルオロ−2−(1−アダマンチル)エタン−1−スルホン酸ナトリウムを用いて、実施例1と同様の方法で下記式(A−3)に示すジフェニル(4−(3,3,3−トリフルオロプロパノイルオキシ)フェニル)スルホニウム−1,1−ジフルオロ−2−(1−アダマンチル)エタン−1−スルホナートを合成した。
(実施例4:(A−4)スルホニウム化合物の合成)
出発原料として1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブタン−1−スルホン酸ナトリウムの代わりに6−(1−アダマンタンカルボニルオキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロヘキサン−1−スルホン酸ナトリウムを用いて、実施例1と同様の方法で下記式(A−4)に示すジフェニル(4−(3,3,3−トリフルオロプロパノイルオキシ)フェニル)スルホニウム−6−(1−アダマンタンカルボニルオキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロヘキサン−1−スルホナートを合成した。
出発原料として1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブタン−1−スルホン酸ナトリウムの代わりに6−(1−アダマンタンカルボニルオキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロヘキサン−1−スルホン酸ナトリウムを用いて、実施例1と同様の方法で下記式(A−4)に示すジフェニル(4−(3,3,3−トリフルオロプロパノイルオキシ)フェニル)スルホニウム−6−(1−アダマンタンカルボニルオキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロヘキサン−1−スルホナートを合成した。
(実施例5:(A−5)スルホニウム化合物の合成)
出発原料としてジフェニル(4−(3,3,3−トリフルオロプロパノイルオキシ)フェニル)スルホニウムクロライドと1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブタン−1−スルホン酸ナトリウムの代わりにそれぞれ、4−(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−ヘプタデカフルオロノナノイルオキシ)フェニル)ジメチルスルホニウムクロライドとトリフルオロメタンスルホン酸ナトリウムを用いて、実施例1と同様の方法で、下記式(A−5)に示す4−(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−ヘプタデカフルオロノナノイルオキシ)フェニル)ジメチルスルホニウム−トリフルオロメタンスルホナートを合成した。
出発原料としてジフェニル(4−(3,3,3−トリフルオロプロパノイルオキシ)フェニル)スルホニウムクロライドと1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブタン−1−スルホン酸ナトリウムの代わりにそれぞれ、4−(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−ヘプタデカフルオロノナノイルオキシ)フェニル)ジメチルスルホニウムクロライドとトリフルオロメタンスルホン酸ナトリウムを用いて、実施例1と同様の方法で、下記式(A−5)に示す4−(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−ヘプタデカフルオロノナノイルオキシ)フェニル)ジメチルスルホニウム−トリフルオロメタンスルホナートを合成した。
((B)重合体の調製)
下記式に示す化合物(M−1)〜(M−4)を用いて(B)重合体を調製した。
下記式に示す化合物(M−1)〜(M−4)を用いて(B)重合体を調製した。
(合成例2:(B−1)重合体の調製)
化合物(M−1)16.4g(98mmol)、化合物(M−2)5.73g(24mmol)及び、化合物(M−4)21.74(98mmol)を、2−ブタノン100gに溶解し、更にジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)2.01gを投入した単量体溶液を準備した。50gの2−ブタノン及び化合物(M−3)6.07g(24mmol)を投入した500mLの三口フラスコを30分窒素パージした後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した単量体溶液を、滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。
化合物(M−1)16.4g(98mmol)、化合物(M−2)5.73g(24mmol)及び、化合物(M−4)21.74(98mmol)を、2−ブタノン100gに溶解し、更にジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)2.01gを投入した単量体溶液を準備した。50gの2−ブタノン及び化合物(M−3)6.07g(24mmol)を投入した500mLの三口フラスコを30分窒素パージした後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した単量体溶液を、滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。
重合終了後、重合溶液を水冷することにより30℃以下に冷却し、1000gのメタノールへ投入して析出した白色粉末をろ別した。ろ別した白色粉末を200gのメタノールに分散させてスラリー状にして洗浄した後、ろ別する操作を2回行った。50℃にて17時間乾燥して白色粉末の共重合体を得た(収量39g、収率78%)。この共重合体は、Mwが6100であり、Mw/Mnが1.4であり、13C−NMR分析の結果、化合物(M−1)、化合物(M−2)、化合物(M−3)、及び化合物(M−4)に由来する繰り返し単位の含有率(mol%)はそれぞれ、42.2:8.1:8.4:41.3であった。この共重合体を(B−1)重合体とする。
((C)重合体の調製)
下記式に示す化合物(S−1)〜(S−9)を用いて(C)重合体を調製した。
下記式に示す化合物(S−1)〜(S−9)を用いて(C)重合体を調製した。
(合成例3:(C−1)重合体の調製)
化合物(S−1)35.01g(208mmol)、及び化合物(S−4)14.99g(89mmol)を、2−ブタノン100gに溶解し、更にジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)3.91gを投入した単量体溶液を準備した。一方、500mLの三口フラスコに30gの2−ブタノンを投入し、30分窒素パージした後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱した。次いで、滴下漏斗を用い、予め準備しておいた単量体溶液を3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。
化合物(S−1)35.01g(208mmol)、及び化合物(S−4)14.99g(89mmol)を、2−ブタノン100gに溶解し、更にジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)3.91gを投入した単量体溶液を準備した。一方、500mLの三口フラスコに30gの2−ブタノンを投入し、30分窒素パージした後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱した。次いで、滴下漏斗を用い、予め準備しておいた単量体溶液を3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。
重合終了後、重合溶液を水冷することにより30℃以下に冷却し、その重合溶液を2Lの分液漏斗に移した。150gのメタノールで重合溶液を希釈し、600gのヘキサンを投入して混合した後、21gの蒸留水を投入して更に攪拌し、30分静置した。その後、下層を回収し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液とした。プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液の固形分(重合体)の収率は71%であり、Mwは7100であり、Mw/Mnは1.3であり、13C−NMR分析の結果、化合物(S−1)及び化合物(S−4)に由来する繰り返し単位の含有率(mol%)はそれぞれ、69.8:30.2であり、フッ素原子含有割合が10.2%であった。この共重合体を(C−1)重合体とする。
(合成例4〜5:(C−2)重合体及び(C−3)重合体の調製)
化合物の配合処方を表1に記載したこと以外は合成例3と同様にして(C−2)重合体及び(C−3)重合体を調製した。(C−2)重合体及び(C−3)重合体の物性値を併せて表1に記す。
化合物の配合処方を表1に記載したこと以外は合成例3と同様にして(C−2)重合体及び(C−3)重合体を調製した。(C−2)重合体及び(C−3)重合体の物性値を併せて表1に記す。
(合成例6:上層膜用重合体(1)の調製)
化合物(S−5)22.26gと2,2−アゾビス(2−メチルイソプロピオン酸メチル)4.64gをメチルエチルケトン25gに予め溶解させた単量体溶液(i)、及び化合物(S−8)27.74gをメチルエチルケトン25gに予め溶解させた単量体溶液(ii)をそれぞれ準備した。一方、温度計及び滴下漏斗を備えた500mLの三口フラスコにメチルエチルケトン100gを投入し、30分間窒素パージした。窒素パージ後、フラスコ内をマグネティックスターラーで撹拌しながら80℃になるように加熱した。
化合物(S−5)22.26gと2,2−アゾビス(2−メチルイソプロピオン酸メチル)4.64gをメチルエチルケトン25gに予め溶解させた単量体溶液(i)、及び化合物(S−8)27.74gをメチルエチルケトン25gに予め溶解させた単量体溶液(ii)をそれぞれ準備した。一方、温度計及び滴下漏斗を備えた500mLの三口フラスコにメチルエチルケトン100gを投入し、30分間窒素パージした。窒素パージ後、フラスコ内をマグネティックスターラーで撹拌しながら80℃になるように加熱した。
滴下漏斗を使用し、予め準備しておいた単量体溶液(i)を20分かけて滴下し、20分間熟成させた後、続いて単量体溶液(ii)を20分かけて滴下した。その後、更に1時間反応を行い、30℃以下に冷却して共重合液を得た。得られた共重合液を150gに濃縮した後、分液漏斗に移した。この分液漏斗にメタノール50g、及びn−ヘキサン400gを投入し、分離精製を実施した。分離後、下層液を回収した。回収した下層液を4−メチル−2−ペンタノールに置換して樹脂溶液とした。得られた樹脂溶液に含有されている共重合体の、Mwは5730であり、Mw/Mnは1.23であり、収率は26%であった。また、化合物(S−5)及び化合物(S−8)に由来する繰り返し単位の含有率(mol%)はそれぞれ、50.3:49.7であり、フッ素原子含有割合が43.6%であった。この共重合体を上層膜用重合体(1)とする。
(合成例7:上層膜用重合体(2)の調製)
化合物(S−8)46.95g(85mol%)と、2,2’−アゾビス−(2−メチルプロピオン酸メチル)6.91gをイソプロピルアルコール100gに溶解した単量体溶液を準備した。一方、温度計及び滴下漏斗を備えた500mLの三つ口フラスコにイソプロピルアルコール50gを投入し、30分間窒素パージした。窒素パージの後、フラスコ内をマグネティックスターラーで攪拌しながら80℃になるように加熱した。滴下漏斗を用い、予め準備しておいた単量体溶液を2時間かけて滴下した。
化合物(S−8)46.95g(85mol%)と、2,2’−アゾビス−(2−メチルプロピオン酸メチル)6.91gをイソプロピルアルコール100gに溶解した単量体溶液を準備した。一方、温度計及び滴下漏斗を備えた500mLの三つ口フラスコにイソプロピルアルコール50gを投入し、30分間窒素パージした。窒素パージの後、フラスコ内をマグネティックスターラーで攪拌しながら80℃になるように加熱した。滴下漏斗を用い、予め準備しておいた単量体溶液を2時間かけて滴下した。
滴下終了後、更に1時間反応を行い、化合物(S−9)3.05g(15mol%)のイソプロピルアルコール溶液10gを30分かけて滴下し、その後、更に1時間反応を行った。30℃以下に冷却して、共重合液を得た。得られた共重合液を150gに濃縮した後、分液漏斗に移した。この分液漏斗にメタノール50gとn−ヘキサン600gを投入し、分離精製を実施した。分離後、下層液を回収した。この下層液をイソプロピルアルコールで希釈して100gとし、再度、分液漏斗に移した。メタノール50gとn−ヘキサン600gを分液漏斗に投入して、分離精製を実施し、分離後、下層液を回収した。回収した下層液を4−メチル−2−ペンタノールに置換し、全量を250gに調整した。調整後、水250gを加えて分離精製を実施し、分離後、上層液を回収した。
回収した上層液は、4−メチル−2−ペンタノールに置換して樹脂溶液とした。得られた樹脂溶液に含有されている共重合体の、Mwは9,760であり、Mw/Mnは1.51であり、収率は65%であった。また、化合物(S−8)及び化合物(S−9)に由来する繰り返し単位の含有率(mol%)はそれぞれ、95:5であり、フッ素原子含有割合が36.8%であった。この共重合体を上層膜用重合体(2)とする。
(上層膜形成組成物(H)の調製)
合成例6で調製した上層膜用重合体(1)7部、合成例7で調製した上層膜用重合体(2)93部、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート10部、4−メチル−2−ヘキサノール(以下、「MIBC」ともいう)10部、及びジイソアミルエーテル(以下、「DIAE」ともいう)90部を混合することで上層膜形成組成物(H)を調製した。
合成例6で調製した上層膜用重合体(1)7部、合成例7で調製した上層膜用重合体(2)93部、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート10部、4−メチル−2−ヘキサノール(以下、「MIBC」ともいう)10部、及びジイソアミルエーテル(以下、「DIAE」ともいう)90部を混合することで上層膜形成組成物(H)を調製した。
(実施例6:感放射線性樹脂組成物(T−1)の調製)
合成例2で調製した(B−1)重合体100部、実施例1で合成した(A−1)スルホニル化合物12.1部、(D−1)酸拡散制御剤1.5部、(E−1)溶剤1800部、(E−2)溶剤770部、及び(G−1)添加剤30部を混合して感放射線性樹脂組成物の組成物溶液(T−1)を調製した。
合成例2で調製した(B−1)重合体100部、実施例1で合成した(A−1)スルホニル化合物12.1部、(D−1)酸拡散制御剤1.5部、(E−1)溶剤1800部、(E−2)溶剤770部、及び(G−1)添加剤30部を混合して感放射線性樹脂組成物の組成物溶液(T−1)を調製した。
(実施例7〜23:感放射線性樹脂組成物(T−2)〜(T−18)の調製)
表2又は表3に示す配合処方にしたこと以外は実施例5と同様にして各感放射線性樹脂組成物の組成物溶液(T−2)〜(T−18)を調製した。
表2又は表3に示す配合処方にしたこと以外は実施例5と同様にして各感放射線性樹脂組成物の組成物溶液(T−2)〜(T−18)を調製した。
なお、実施例で用いた各成分について、以下に記載する。
(酸拡散制御剤)
(D−1):下記式(D−1)で表される化合物
(D−1):下記式(D−2)で表される化合物
(D−1):下記式(D−1)で表される化合物
(D−1):下記式(D−2)で表される化合物
(溶媒(E))
(E−1):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(E−2):シクロヘキサノン
(E−1):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(E−2):シクロヘキサノン
(ラクトン化合物(G))
(G−1):γ−ブチロラクトン
(G−1):γ−ブチロラクトン
パターン形成方法(P−1)
8インチのシリコンウエハー表面に、下層反射防止膜形成剤(商品名「ARC29A」、日産化学社製)を用いて、膜厚77nmの下層反射防止膜を形成した。この基板の表面に、感放射線性樹脂組成物をスピンコートにより塗布し、ホットプレート上にて、100℃で60秒間SB(SoftBake)を行い、膜厚120nmのフォトレジスト膜を形成した。
8インチのシリコンウエハー表面に、下層反射防止膜形成剤(商品名「ARC29A」、日産化学社製)を用いて、膜厚77nmの下層反射防止膜を形成した。この基板の表面に、感放射線性樹脂組成物をスピンコートにより塗布し、ホットプレート上にて、100℃で60秒間SB(SoftBake)を行い、膜厚120nmのフォトレジスト膜を形成した。
このフォトレジスト膜を、フルフィールド縮小投影露光装置フルフィールド縮小投影露光装置(商品名「NSRS306C」、NIKON社製)を用い、マスクパターンを介して露光した。その後、100℃で60秒間PEBを行った後、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(以下、「TMAH水溶液」ともいう)により、25℃で60秒現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のレジストパターンを形成した。なお、このポジ型のレジストパターンは、ターゲット寸法90nmの1対1ラインアンドスペース形成用のマスクを介して形成した線幅90nmの1対1ラインアンドスペースである。この方法で形成したレジストパターンの測長には走査型電子顕微鏡(商品名「S9380」、日立ハイテクノロジーズ社製)を用いた。このパターン形成方法を(P−1)とする。
パターン形成方法(P−2)
パターン形成方法(P−1)と同様に下層反射防止膜を形成した12インチシリコンウェハ上に、感放射線性樹脂組成物によって、膜厚75nmのフォトレジスト膜を形成し、120℃で60秒間ソフトベーク(SB)を行った。次に、形成したフォトレジスト膜上に、上層膜形成用組成物(H)をスピンコートし、PB(90℃、60秒)を行うことにより膜厚90nmの上層膜を形成した。その後、ArFエキシマレーザー液浸露光装置(商品名「NSR S610C」、NIKON社製)を用い、NA=1.3、ratio=0.800、Annularの条件により、マスクパターンを介して露光した。露光後、95℃で60秒間ポストベーク(PEB)を行った。その後、2.38%のTMAH水溶液により現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のレジストパターンを形成した。なお、このポジ型のレジストパターンは、ターゲット寸法が50nmライン100nmピッチ形成用のマスクを介して形成した線幅50nmの1:1のラインアンドスペースである。この方法で形成したレジストパターンの測長には走査型電子顕微鏡(商品名「CG−4000」、日立ハイテクノロジーズ社製)を用いた。このパターン形成方法を(P−2)とする。
パターン形成方法(P−1)と同様に下層反射防止膜を形成した12インチシリコンウェハ上に、感放射線性樹脂組成物によって、膜厚75nmのフォトレジスト膜を形成し、120℃で60秒間ソフトベーク(SB)を行った。次に、形成したフォトレジスト膜上に、上層膜形成用組成物(H)をスピンコートし、PB(90℃、60秒)を行うことにより膜厚90nmの上層膜を形成した。その後、ArFエキシマレーザー液浸露光装置(商品名「NSR S610C」、NIKON社製)を用い、NA=1.3、ratio=0.800、Annularの条件により、マスクパターンを介して露光した。露光後、95℃で60秒間ポストベーク(PEB)を行った。その後、2.38%のTMAH水溶液により現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のレジストパターンを形成した。なお、このポジ型のレジストパターンは、ターゲット寸法が50nmライン100nmピッチ形成用のマスクを介して形成した線幅50nmの1:1のラインアンドスペースである。この方法で形成したレジストパターンの測長には走査型電子顕微鏡(商品名「CG−4000」、日立ハイテクノロジーズ社製)を用いた。このパターン形成方法を(P−2)とする。
パターン形成方法(P−3)
パターン形成方法(P−1)と同様に下層反射防止膜を形成した12インチシリコンウェハ上に、感放射線性樹脂組成物によって、膜厚75nmのフォトレジスト膜を形成し、120℃で60秒間ソフトベーク(SB)を行った。次に、このフォトレジスト膜を、前記ArFエキシマレーザー液浸露光装置を用い、NA=1.3、ratio=0.800、Annularの条件により、マスクパターンを介して露光した。露光後、95℃で60秒間ポストベーク(PEB)を行った。その後、2.38%のTMAH水溶液により現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のレジストパターンを形成した。なお、このポジ型のレジストパターンは、ターゲット寸法が50nmライン100nmピッチ形成用のマスクを介して形成した線幅50nmの1:1のラインアンドスペースである。この方法で形成したレジストパターンの測長には走査型電子顕微鏡(「CG−4000」、日立ハイテクノロジーズ社製)を用いた。このパターン形成方法を(P−3)とする。
パターン形成方法(P−1)と同様に下層反射防止膜を形成した12インチシリコンウェハ上に、感放射線性樹脂組成物によって、膜厚75nmのフォトレジスト膜を形成し、120℃で60秒間ソフトベーク(SB)を行った。次に、このフォトレジスト膜を、前記ArFエキシマレーザー液浸露光装置を用い、NA=1.3、ratio=0.800、Annularの条件により、マスクパターンを介して露光した。露光後、95℃で60秒間ポストベーク(PEB)を行った。その後、2.38%のTMAH水溶液により現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のレジストパターンを形成した。なお、このポジ型のレジストパターンは、ターゲット寸法が50nmライン100nmピッチ形成用のマスクを介して形成した線幅50nmの1:1のラインアンドスペースである。この方法で形成したレジストパターンの測長には走査型電子顕微鏡(「CG−4000」、日立ハイテクノロジーズ社製)を用いた。このパターン形成方法を(P−3)とする。
(実施例24:レジストパターンの形成)
実施例6で調製した感放射線性樹脂組成物(T−1)を用い、パターン形成方法(P−1)によりレジストパターンを形成した。形成したレジストパターンについてのパターン形状及びスカムの評価を以下に示す方法にて行った。結果を表4に併せて示す。
実施例6で調製した感放射線性樹脂組成物(T−1)を用い、パターン形成方法(P−1)によりレジストパターンを形成した。形成したレジストパターンについてのパターン形状及びスカムの評価を以下に示す方法にて行った。結果を表4に併せて示す。
(実施例25〜46:レジストパターンの形成)
感放射線性樹脂組成物及びパターン形成方法を表4に示す事とした以外は、実施例24と同様にレジストパターンの形成を行った。なお、実施例28〜31及び実施例45については下記[現像欠陥2]に示す方法を用いて、実施例32〜43及び実施例46については下記[現像欠陥1]に示す方法を用いて、液浸露光に用いた場合の現像欠陥の評価を行った。これらの評価結果をパターン形状及びスカムの評価結果と併せて表4に示す。
感放射線性樹脂組成物及びパターン形成方法を表4に示す事とした以外は、実施例24と同様にレジストパターンの形成を行った。なお、実施例28〜31及び実施例45については下記[現像欠陥2]に示す方法を用いて、実施例32〜43及び実施例46については下記[現像欠陥1]に示す方法を用いて、液浸露光に用いた場合の現像欠陥の評価を行った。これらの評価結果をパターン形状及びスカムの評価結果と併せて表4に示す。
[パターン形状]:フォトレジスト膜に形成したレジストパターンのパターン断面を、断面観察SEM(商品名「S4800」、日立社製)にて観察した。レジストパターンが矩形であれば「A(良好)」と評価し、レジストパターンの上部が丸くなっている場合は「B(不良)」と評価した。
[スカムの評価]:レジストパターンのパターン断面を、前記断面観察SEMにて観察した。基板上に感放射線性樹脂組成物の溶け残りが見られる場合は「B(不良)」と評価し、見られなければ「A(良好)」と評価とした。
[現像欠陥1]:まず、前記下層反射防止膜を形成した12インチシリコンウェハ上に、感放射線性樹脂組成物によって、膜厚110nmの被膜を形成し、110℃で60秒間ソフトベーク(SB)を行った。次に、この被膜を、前記ArFエキシマレーザー液浸露光装置を用い、NA=1.3、ratio=0.800、Dipoleの条件により、マスクパターンを介して露光した。露光後、95℃で60秒間ポストベーク(PEB)を行った。その後、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のレジストパターンを形成した。このとき、幅45nmのラインアンドスペースパターンを形成する露光量を最適露光量とした。この最適露光量にてウェハ全面に線幅45nmのラインアンドスペースパターンを形成し、欠陥検査用ウェハとした。なお、測長には走査型電子顕微鏡(商品名「CC−4000」、日立ハイテクノロジーズ社製)を用いた。
その後、欠陥検査用ウェハ上の欠陥数を、高解像度ウェーハ欠陥測定装置(商品名「KLA2810」、KLA−Tencor社製)を用いて測定した。更に、測定した欠陥を、レジスト由来と判断されるものと外部由来の異物とに分類した。分類後、レジスト由来と判断されるものの数(欠陥数)の合計が100個/wafer以上であった場合を「C(やや良好)」と評価し、50個/wafer以上、100個/wafer未満であった場合を「B(良好)」と評価し、50個/wafer未満であった場合を「A(大変良好)」と評価した。
[現像欠陥2]:感放射線性樹脂組成物によって形成した被膜上に、上層膜形成用組成物(H)をスピンコートし、PB(90℃、60秒)を行うことにより膜厚90nmの上層膜を形成したこと以外は、[現像欠陥1]と同様にして、欠陥検査用ウェハとした。
その後、欠陥検査用ウェハ上の欠陥数を、前記高解像度ウェーハ欠陥測定装置を用いて測定した。更に、測定した欠陥を、レジスト由来と判断されるものと外部由来の異物とに分類した。分類後、レジスト由来と判断されるものの数(欠陥数)の合計が100個/wafer以上であった場合を「C(やや良好)」と評価し、50個/wafer以上、100個/wafer未満であった場合を「B(良好)」と評価し、50個/wafer未満であった場合を「A(大変良好)」と評価した。
実施例6〜9で調製した感放射線性樹脂組成物は、現像後のレジストパターン断面形状矩形性に優れ、スカムも生じなかった(実施例24〜27)。また、上層膜を形成して液浸露光に用いても現像欠陥が生じにくかった(実施例28〜31)。更に、実施例10〜21で調製した感放射線性樹脂組成物は、現像後のレジストパターン断面形状矩形性に優れ、スカムも生じなく、上層膜を形成せずに液浸露光に用いても現像欠陥が生じにくかった(実施例32〜43)。一方、実施例22で調製した感放射線性樹脂組成物は、実施例10〜21で調製した感放射線性樹脂組成物よりも現像後のレジストパターン断面形状が矩形とならず、スカムも生じたが感放射線性樹脂組成物として使用できるものであった(実施例44)。また、上層膜を形成して液浸露光に用いた場合、実施例10〜21で調製した感放射線性樹脂組成物よりも現像欠陥が生じたが感放射線性樹脂組成物として使用できるものであった(実施例45)。更に、実施例23で調製した感放射線性樹脂組成物は、現像後のレジストパターン断面形状が矩形とならず、スカムも生じる上に、上層膜を形成せずに液浸露光に用いた際には実施例10〜21で調製した感放射線性樹脂組成物よりも現像欠陥が生じやすいものであったが感放射線性樹脂組成物として使用できるものであった(実施例46)。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、今後益々パターンの微細化が要求される半導体製造プロセスにおいて好適に利用することができる。
Claims (12)
- (A)下記一般式(1)で表されるスルホニウム化合物と、
(B)ベース樹脂となる重合体と
を含有する感放射線性樹脂組成物。
- (C)フッ素原子を有する重合体を更に含有する請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
- 前記(C)フッ素原子を有する重合体の配合量が、前記(B)重合体100質量部に対して0.1〜20質量部である請求項5に記載の感放射線性樹脂組成物。
- (1)請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物を用いて基板上にフォトレジスト膜を形成する工程と、
(2)前記フォトレジスト膜を露光する工程と、
(3)露光された前記フォトレジスト膜を現像してレジストパターンを形成する工程とを有するレジストパターン形成方法。 - 前記(2)工程が、前記フォトレジスト膜を液浸露光する工程である請求項7に記載のレジストパターン形成方法。
- 下記一般式(1)で表されるスルホニウム化合物。
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