JPWO2011102391A1 - ガラス溶融炉の監視方法、原料投入制御方法、および原料投入制御装置 - Google Patents
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Abstract
Description
この実施態様によると、作業員は警報器が動作することで、ガラス原料の溶融状態が良好でなく、燃焼バーナーや原料投入機の点検や動作の調整などの対応処置が必要であることがわかる。
この発明によると、溶解槽内の溶融ガラスにムラを生じさせず、その溶融ガラスによって製作されたガラス製品の品質が不安定になったり、品質不良を生じさせたりするおそれがない。
また、ガラス原料の溶融状態が良好でないとの判定に基づいて未溶解のガラス原料の分布状態が適正となるように原料投入機による溶解槽へのガラス原料の投入量を制御するから、溶解槽内の溶融ガラスにムラを生じさせたり、ガラス製品の品質が不安定になったり、品質不良を生じさせたりするのを防止できる。
プッシャー機構5は、ホッパー44の原料放出口44aの下方を一定のストロークで往復動するプッシャー50を有している。プッシャー50は湾曲した形状の板状体であり、先端面がガラス原料を前方へ押し出す押出面51となっている。プッシャー50の基端部は左右両側に配された支持アーム52,52により往復動自由に支持され、プッシャー駆動機構53に連結されている。
3個のリミットスイッチのうち、中央のリミットスイッチ46bがオンする角度位置では、プッシャー50による原料投入方向は図中のBで示す方向となる。一端のリミットスイッチ46aがオンする角度位置では、プッシャー50による原料投入方向は図中のAで示す方向である。他端のリミットスイッチ46cがオンする角度位置では、プッシャー50による原料投入方向は図中のCで示す方向である。
図6のガラス溶融炉1は、溶融部10の正面壁16にガラス原料を溶解槽2へ導入するための原料導入口15が、左右の側面壁14,14に燃焼バーナー3L,3Rの燃焼火炎を炉内に導入しかつ排ガスを炉外へ導出するための燃焼口17L,17Rが、それぞれ設けられたものである。炉外の原料導入口15の位置には、ガラス原料を原料導入口15より溶解槽2の上流位置へ領域を分けて投入するための複数台の原料投入機4A〜4Dが並設されている。
図示例の各原料投入機4A〜4Dでは、スクリューフィーダーをもって原料送込み機構42が構成されており、ホッパー44より供給されたガラス原料が原料送込み機構42により同方向(矢印で示す方向)の異なる領域へ一斉に送り出される。各原料投入機4によるガラス原料の投入量(総量および配分量)はスクリューの回転数により調整することが可能である。
左右の原料投入機4L,4Rによってガラス溶融炉1の溶解槽2へ投入されたガラス原料の溶融状態は、特定の部分領域での未溶解のガラス原料の分布状態を撮像装置6を用いて観測することにより監視されている。撮像装置6は溶解槽2の下流端の上方に配置され、溶解槽2の液面7の全体が視野に入るようにレンズの画角や向きが設定されている。
第1の方法は、図7に示すように、溶解槽2の上流域の左右対称位置に同じ矩形状であって同じ大きさの左右一対の監視領域20L,20Rを幅方向に並べて想定し、未溶解のガラス原料70がいずれの監視領域20L,20Rにどの程度偏って分布しているかによって、投入されたガラス原料の溶融状態の良否および各原料投入機4L,4Rによる溶解槽2へのガラス原料の投入量の適否を判別するものである。なお、監視領域20L,20Rの大きさは必ずしも同じである必要はない。
比較の結果、Δk<−THであれば、一方の原料投入機4Lによる溶解槽2へのガラス原料の投入量を増し、他方の原料投入機4Rによる溶解槽2へのガラス原料の投入量を減らすようにして、未溶解のガラス原料70の分布が同じになるように投入量の比率を変えて偏りを是正する。
なお、溶解槽2の液面の高さは、後述する液面センサS2の検出信号に基づいて両原料投入機4L,4Rによるガラス原料の投入量の総量を調整することにより一定に保持される。
なお、この実施例では、両端位置の監視領域20A,20Cは同じ大きさのものを想定しているが、異なる大きさであってもよい。また、図示例では、3個の監視領域20A,20B,20Cのうち両端位置の監視領域20A,20Cでの未溶解のガラス原料の分布状態を求めているが、他の組み合わせによる2個の監視領域について未溶解のガラス原料の分布状態を求めてもよく、いずれか1個の監視領域について未溶解のガラス原料の分布状態を求めてもよい。
なお、ガラス原料の分布状態の適否を判定する監視領域は、複数の監視領域のうちのいずれかに固定してもよく、また、順次変更するようにしてもよい。
同様に、他方の占有率kCの算出値を所定のしきい値TH3,TH4(ただし、TH4<TH3)と比較し、kC>TH3であれば、原料投入機4L,4Rによる原料投入方向Cへのガラス原料の投入量を減らし、kC<TH4であれば、原料投入機4L,4Rによる原料投入方向Cへのガラス原料の投入量を増して、占有率kCが一定範囲の値となるように原料投入方向Cの原料投入時間TCの時間長さを制御する。
なお、原料投入時間TAおよびTCの合計値(TA+TC)が変わったとき、それに応じて原料投入方向Bの原料投入時間2TBをT−(TA+TC)に調整する。
同図中、31は左右の燃焼バーナー3L,3Rへ燃料を交互に供給して燃焼させるための切換スイッチ、32は切換スイッチ31への燃料の供給を制御する調節弁であり、切換スイッチ31の切換動作および調節弁32の開閉動作は制御装置8により制御される。
画像処理装置61のCPUは、ROMに記憶されたプログラムにしたがって、図11に示す手順(図中、「ST」で示す)を順次実行し、左右の原料投入機4L,4Rによるガラス原料の投入量が適正かどうかを判別し、適正でないと判断したとき、ガラス原料の投入量を増減して変更するよう制御装置8へ指令する。
画像処理装置61の画像の取込タイミングは、燃焼バーナー3L,3Rの火炎fが消失して撮像装置6の視界が良好となるタイミング、すなわち、図12に示すように、燃焼バーナー3L,3Rの燃焼動作が切り替わるタイミングである。
2,100 溶解槽
4L,4R,4A〜4D 原料投入機
6 撮像装置
7 液面
8 制御装置
61 画像処理装置
70 未溶解のガラス原料
Claims (11)
- 原料投入機によりガラス溶融炉の溶解槽へ投入されたガラス原料の溶融状態を特定の部分領域での未溶解のガラス原料の分布状態によって監視する方法であって、前記溶解槽の液面を撮像して得られる画像上の前記部分領域に対応する領域に計測対象領域を設定して、その計測対象領域内の未溶解のガラス原料を示す画像部分が占める面積の占有率を計測し、その計測値から前記部分領域での未溶解のガラス原料の分布状態を求めてガラス原料の溶融状態の良否を判定することを特徴とするガラス溶融炉の監視方法。
- 前記原料投入機は、溶解槽の上流域へガラス原料を投入するものであり、画像上の前記上流域に対応する領域内の左右対称位置の各部分領域に計測対象領域をそれぞれ設定して、各計測対象領域内の未溶解のガラス原料を示す画像部分が占める面積の占有率をそれぞれ計測し、両計測値の差から前記各部分流域での未溶解のガラス原料の分布状態を求めるものである請求項1に記載されたガラス溶融炉の監視方法。
- 前記原料投入機は、溶解槽の上流域へ領域を分けてガラス原料を投入するものであり、画像上の前記分けられたいずれかの部分領域に対応する領域に計測対象領域を設定して、計測対象領域内の未溶解のガラス原料を示す画像部分が占める面積の占有率を計測し、その計測値から前記部分領域での未溶解のガラス原料の分布状態を求めるものである請求項1に記載されたガラス溶融炉の監視方法。
- 前記原料投入機は、溶解槽の上流域へガラス原料を投入するものであり、画像上の下流域に対応する領域内の部分領域に計測対象領域を設定して、その計測対象領域内の未溶解のガラス原料を示す画像部分が占める面積の占有率を計測し、その計測値から前記部分領域での未溶解のガラス原料の分布状態を求めるものである請求項1に記載されたガラス溶融炉の監視方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載された監視方法の実施により部分領域での未溶解のガラス原料の分布状態からガラス原料の溶融状態が良好でないと判定されたとき、警報器を動作させてその旨を報知するガラス溶融炉の監視方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載された監視方法の実施により未溶解のガラス原料の分布状態からガラス原料の溶融状態が良好でないと判定されたとき、分布状態が適正となるように原料投入機による溶解槽へのガラス原料の投入量を制御することを特徴とするガラス溶融炉の原料投入制御方法。
- 原料投入機によりガラス溶融炉の溶解槽へ投入されたガラス原料の溶融状態を特定の部分領域での未溶解のガラス原料の分布状態によって判定した結果に基づいてガラス原料の投入量を制御するガラス溶融炉の原料投入制御装置であって、
前記溶解槽の上方より溶解槽の液面を撮像する撮像手段と、撮像手段により得られた画像上の前記部分領域に対応する領域に計測対象領域を設定してその計測対象領域内の未溶解のガラス原料を示す画像部分が占める面積の占有率を計測する面積計測手段と、面積計測手段による計測値から前記部分領域での未溶解のガラス原料の分布状態を求めてガラス原料の溶融状態の良否を判定する判定手段と、判定手段による判定結果に基づいて原料投入機による溶解槽へのガラス原料の投入量を制御する制御手段とを備えて成るガラス溶融炉の原料投入制御装置。 - 前記原料投入機は、溶解槽の上流域両側の左右対称位置にそれぞれ設けられ、前記面積計測手段は、画像上の前記上流域に対応する領域内の左右対称位置の各部分領域に計測対象領域をそれぞれ設定して各計測対象領域内の未溶解のガラス原料を示す画像部分が占める面積の占有率をそれぞれ計測し、前記判定手段は、前記面積計測手段による両計測値の差から前記各部分領域での未溶解のガラス原料の分布状態を求めてガラス原料の溶融状態の良否を判定するものである請求項7に記載されたガラス溶融炉の原料投入制御装置。
- 前記判定手段は、各計測対象領域内の未溶解のガラス原料を示す画像部分が占める面積の占有率の差をしきい値と比較することにより各部分領域での未溶解のガラス原料の分布状態を求めてガラス原料の溶融状態の良否を判定し、前記制御手段は、判定手段が良好でないとの判定を行ったとき、左右の原料投入機によるガラス原料の投入量の比率を変更するものである請求項8に記載されたガラス溶融炉の原料投入制御装置。
- 前記原料投入機は、溶解槽の上流域へ領域を分けてガラス原料を投入することが可能なように設けられており、前記面積計測手段は、画像上の前記分けられたいずれかの部分領域に対応する領域に計測対象領域を設定して計測対象領域内の未溶解のガラス原料を示す画像部分が占める面積の占有率を計測し、前記判定手段は、前記面積計測手段による計測値から前記部分領域での未溶解のガラス原料の分布状態を求めてガラス原料の溶融状態の良否を判定するものである請求項7に記載されたガラス溶融炉の原料投入制御装置。
- 前記判定手段は、計測対象領域内の未溶解のガラス原料を示す画像部分が占める面積の占有率をしきい値と比較することにより部分領域でのガラス原料の分布状態を求めてガラス原料の溶融状態の良否を判定し、前記制御手段は、判定手段が良好でないとの判定を行ったとき、原料投入機による各部分領域へのガラス原料の投入量を制御するものである請求項10に記載されたガラス溶融炉の原料投入制御装置。
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