JPWO2011102126A1 - 不揮発性半導体記憶装置及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

不揮発性メモリセルからなるメモリセルアレイ(102)を、経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルを有する第1のブロック(104)と、データを格納する不揮発性メモリセルを有する第2のブロック(106)とに区分する。ワード線選択回路(116)及びビット線選択回路(124)は、第2のブロック(106)に接続された第1のワード線及び第1のビット線を選択することで、第2のブロック(106)が有するデータを格納する不揮発性メモリセルにアクセスし、更に、第1のブロック(104)に接続された第2のワード線又は第2のビット線を選択することで、第1のブロック(104)が有する経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルにストレス電圧を印加し、外部温度の検知と蓄積ストレスの自動記憶を行う。

Description

本発明は、温度やシステム動作時間の管理による電子機器の予防安全技術に関するものである。
近年、電子機器は、IEC60730等で安全性への予防措置を厳しく要求され始めている。電子機器には、多くのシステム部品が用いられているが、同じく半導体部品に至っても、保証スペック内で問題が発生しないよう、製造者自らが自己診断機能等を搭載して安全措置を施している。しかし、特に最近は、電子機器の多用化・グローバル化が急速に進み、製造者が想定できていない保証環境温度外での使用も考えられており、過度な熱や動作電圧による蓄積ストレスに起因したシステム部品の磨耗故障や偶発故障が、電子機器のシステムダウンを招く心配がある。そこで、電子機器側から、システム部品の故障についても、予防安全措置をとり始めている。
従来のシステムでは、サーミスタのような温度検出装置を備え、保証環境温度外の使用時には警告が発せられるシステムが構成され、システムの故障の予防安全措置をとっている(特許文献1参照)。
また、フラッシュメモリを用いた書き換え時の温度特性による温度の検知が提案されている(特許文献2参照)。
特開2001−144243号公報 特開平10−275492号公報
電子機器のシステムにおいて、従来の構成では、過度の蓄積ストレスによる磨耗故障や偶発故障の予測には、サーミスタのような温度検出装置を備え、システムを監視する必要があるため、部品点数増加によるコスト増、電力増やシステム制御の煩雑性増大が課題であった。
更に、従来の電子機器は、その動作のために電源の供給が必要で、電源が供給されていない間のストレスは検知することができない。ところが、電子機器の過度のストレスからくる経時劣化は、通電している間だけでなく、電源の供給がなく停止している状態においても、周囲温度の影響を受けて経時劣化が進行するため、その非通電期間のストレス情報がないことは、過度のストレスによる電子機器寿命予測の精度を大きく低下させることになる。
また、フラッシュメモリを用いた書き換え時の温度特性による温度の検知は、システムからの要求時点での温度しか判らず、温度と動作時間で複合化される環境の蓄積ストレスについては、知ることができない。また、書き換え動作行為により、フラッシュメモリセルの劣化が伴うため、温度検知の精度が低くなることが課題であった。
本発明の目的は、不揮発性メモリセルの特性を利用して、温度やシステム動作時間の管理による電子機器の予防安全技術を確立することにある。
前記課題を解決するため、本発明の不揮発性半導体記憶装置は、温度や動作時間中に印加される電圧に敏感な不揮発性メモリセルの特性を利用する。電子機器が受けている過度のストレスを蓄積する不揮発性メモリセルと、前記不揮発性メモリセルから過度の蓄積ストレスの状態を読み出して、電子機器の経時劣化の状態を読み出し、必要に応じて電子機器の動作を制御する制御回路とで構成される。過度のストレスの蓄積は、データ格納用途とは別に、不揮発性メモリの空間を設け、その空間に、動作中に同時に電圧ストレスを印加することで、環境温度の検知と、温度と動作時間との複合で蓄積されるストレスの自動記録とを同時に行うことを特徴とする。応用としては、場合によっては不揮発性メモリセルがより正確にストレスを検知できるように、不揮発性メモリのしきい値電圧等の状態を調整する回路や手段を用いる。
以上のように、本発明によれば、環境温度の検知と、温度と動作時間との複合で蓄積されるストレスの自動記録とを1チップ化することで、電子機器側での制御の煩わしさをなくし、かつ部品点数削減による低コスト・省資源・低電力化が可能となる。更に不揮発性メモリを用いた半導体部品は、既に多くの一般電子機器に普及しており、その不揮発性メモリの実現に必要な生産プロセス/メモリセルデバイス/読み出し回路/制御回路等をそのまま活用することもできる。
また、本発明の不揮発性半導体記憶装置を電子機器に組み込むことにより、保証温度環境外での、システム暴走の未然停止、システム安全性の状態の格納、システム安全性の状態の通知、システムのリセット等が可能になるだけでなく、応用的な活用方法として、混載しているデータ格納用途の不揮発性メモリのデータ保持特性向上のためのフィードバック機能の実現や、各種温度で周波数制御等の低電力化技術としても容易に構成することが可能である。
本発明の実施形態における不揮発性半導体記憶装置の構成例を示すブロック図である。 図1の変形例を示すブロック図である。 フラッシュメモリのメモリセルVtの異なる温度条件下における経時劣化理論線を、実際のメモリセルVtの経時劣化曲線とともに示す図である。 フラッシュメモリのメモリセルVtの異なる電圧条件下における経時劣化理論線を、実際のメモリセルVtの経時劣化曲線とともに示す図である。 図1及び図2の不揮発性半導体記憶装置において経時劣化の状態を蓄積する時のワード線電圧の遷移を示すタイミング図である。 図1及び図2の不揮発性半導体記憶装置において経時劣化の状態を蓄積する時のワード線電圧の遷移を示す他のタイミング図である。 図1及び図2の不揮発性半導体記憶装置において経時劣化の状態を蓄積する時のワード線電圧の遷移を示す更に他のタイミング図である。 図1及び図2の不揮発性半導体記憶装置において経時劣化の状態を蓄積する時のワード線電圧の遷移を示す更に他のタイミング図である。 図1及び図2の不揮発性半導体記憶装置において外部からの要求信号によって経時劣化の状態を読み出す時のフロー図である。 図1及び図2の不揮発性半導体記憶装置において自身の定期的な要求信号によって経時劣化の状態を読み出す時のフロー図である。 本発明の不揮発性半導体記憶装置を備えた半導体システムの構成例を示すブロック図である。 フラッシュメモリのメモリセルVtの分布を示す図であって、(a)は初期状態を、(b)は経時劣化後の状態をそれぞれ示している。 フラッシュメモリのメモリセルVtの異なる書き換え回数条件下における経時劣化理論線を示す図である。 本発明の不揮発性半導体記憶装置を備えた半導体システムの他の構成例を示すブロック図である。 図14の半導体システムの動作を示したフロー図である。 本発明の不揮発性半導体記憶装置を備えた電子機器の構成例を示すブロック図である。 図16中のフラッシュ混載マイクロコンピュータのブロック図である。 図17中のセンサセルアレイの詳細構成図である。 図18中のあるセンサセルの動作状態を示す図であって、(a)は熱ストレス印加時を、(b)は状態読み出し時をそれぞれ示している。 図18中の他のセンサセルの動作状態を示す図であって、(a)は電圧ストレス印加時を、(b)は状態読み出し時をそれぞれ示している。 典型的な電子機器又は電子部品と半導体デバイスとの故障率曲線図である。 アレニウスモデルによる寿命推定のためのグラフと式とを示す図である。 アイリングモデルによる寿命推定のためのグラフと式とを示す図である。 フラッシュメモリのメモリセルVtの異なる温度条件下における経時劣化理論線を示す図である。 図24中の所定時間TsにおけるメモリセルVtの変化量と温度との関係を示す図である。 熱ストレスと電圧ストレスとが複合した場合の寿命判定表を示す図である。 本発明の不揮発性半導体記憶装置を備えた半導体システムを複数チップで構成した例を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態における不揮発性半導体記憶装置の構成例を示している。図1の不揮発性半導体記憶装置100は、個別に消去が可能な複数のブロックを備え、第1のブロック(経時劣化の状態記憶領域)104と第2のブロック(データ記憶領域)106とから構成されたメモリセルアレイ102を備えており、このメモリセルアレイ102は不揮発性メモリセルがワード線WL1(0)〜WL1(n1)とビット線BL1(0)〜BL1(m1)との交点に、又は、ワード線WL2(0)〜WL2(n2)とビット線BL2(0)〜BL2(m2)との交点に、格子状に配置されている。
ワード線選択回路116にワード線選択信号WL1SEL及びワード線選択信号WL2SELが入力され、ワード線選択信号WL1SELにより第1のブロック104のワード線WL1(0)〜WL1(n1)に対して必要となる電位を、ワード線選択信号WL2SELにより第2のブロック106のワード線WL2(0)〜WL2(n2)に対して必要となる電位を、それぞれ供給する。
第1のブロック104のビット線BL1(0)〜BL1(m1)と第2のブロック106のビット線BL2(0)〜BL2(m2)とはそれぞれビット線選択回路124に接続され、ビット線選択回路124に入力される第1のブロック104を選択するビット線選択信号BL1SELと第2のブロック106を選択するビット線選択信号BL2SELとにより必要なビット線が選択される。選択されたビット線は、センスアンプ回路126に接続され、制御回路140を介して、データの入出力が行われる。制御回路140は、電源Vdd、クロック信号CLK及び入力アドレスAinを外部から受け取るだけでなく、入力信号線DI及び出力信号線DOを介して外部と接続される。
図2は、図1の変形例を示している。図1においては、ワード線選択回路116、ビット線選択回路124及びセンスアンプ回路126が、第1のブロック104と第2のブロック106とで共通になっているが、図2に示すように、独立している場合でも、同様の効果を得ることができるのは言うまでもない。
さて、本発明は、図3、図4のようなメモリセルのしきい値電圧(Vt)のストレス変動の特徴を利用したものである。以下に、フラッシュメモリを用いて説明するが、本発明の不揮発性半導体記憶装置はフラッシュメモリに限定されるものではない。
図3は、フラッシュメモリのメモリセルVtの異なる温度T1,T2,T3及びT4下における経時劣化理論線を、実際のメモリセルVtの経時劣化曲線225とともに示す図であり、縦軸はメモリセルVt、横軸は時間を示している。Vt1、Vt2はメモリセルVtであり、t1、t2は時間である。
図3によれば、本発明の半導体記憶装置が、例えば温度T2下の累積の使用時間t1を保証している場合、時間t1と温度T2下の理論線との交点、メモリセルVtがVt2以下になった場合、T2温度換算での保証時間を超過していると判定できる。例えば、曲線225のように変動した場合、判定レベルVt2となる時間t2の時に保証範囲内の限界となることが判定できる。
図4は、フラッシュメモリのメモリセルVtの異なる電圧0V,V1,V2(温度T2)下における経時劣化理論線を、実際のメモリセルVtの経時劣化曲線255とともに示す図である。Vt1、Vt2はメモリセルVtであり、t1、t2、t3は時間である。
例えば、フラッシュメモリの読み出しによりメモリセルに電圧が印加されることで、リードディスターブと呼ばれるメモリセルVtの変動が温度変動と併せて発生する。したがって、電圧の印加されていないメモリセルVtが図3の曲線225のように変化した場合に比べ、電圧が印加された場合は図4の曲線255のように早期に変動し、判定レベルVt2となる時間もt3になり、曲線225に比べ短くなる。したがって、電圧が印加されない状態でのメモリセルVtの変動だけでなく、電圧を印加した状態でメモリセルVtの変動をみることで、温度による経時劣化に加えて、読み出し動作による経時劣化を含むメモリセルVtの変動を確認することができる。
次に、図1及び図2の不揮発性半導体記憶装置100の動作について、説明する。
まず、経時劣化の状態を蓄積する動作について説明する。制御回路140に入力される、クロック信号CLK、入力アドレスAinに従って、第1のブロック104のワード線選択信号WL1SELと、第2のブロック106のワード線選択信号WL2SELと、第1のブロック104のビット線選択信号BL1SELと、第2のブロック106のビット線選択信号BL2SELとが出力される。ワード線選択信号及びビット線選択信号に従って、各ブロックのワード線及びビット線が選択され、選択されたワード線及びビット線に電圧が供給される。
図5は、図1及び図2の不揮発性半導体記憶装置100において経時劣化の状態を蓄積する時のワード線電圧の遷移を示すタイミング図である。ここに、クロック信号CLK、入力アドレスAin、第1のブロック104の選択されたワード線WL1(x)、第2のブロック106の選択されたワード線WL2(y)の各々の入力波形を示す。第2のブロック106にアクセスするときに、クロック信号CLK、入力アドレスAinに従って、第2のブロック106のワード線WL2(y)が選択され、電圧が供給される。そして、第2のブロック106のワード線に電圧が供給されると同時に、第1のブロック104のワード線WL1(x)に電圧が印加される。そして、第2のブロック106のアクセスが完了し、ワード線WL2(y)の電圧印加が停止すると、第1のブロック104のワード線WL1(x)の電圧印加も停止する。以上のように、第1のブロック104のメモリセルのワード線WL1(x)に電圧を印加することで、経時劣化の状態の蓄積を実施する。
なお、図5において、経時劣化の状態を蓄積する方法として、第2のブロック106の1本のワード線WL2(y)が選択された場合、第1のブロック104の1本のワード線WL1(x)が選択され、そのワード線WL1(x)に電圧が印加されることを示したが、ワード線をビット線に置き換えて、第2のブロック106のビット線BL2(y)が選択されると同時に、第1のブロック104の選択されたビット線BL1(x)に電圧が印加される場合でも、同様の効果を得ることができる。
図6は、図1及び図2の不揮発性半導体記憶装置100において経時劣化の状態を蓄積する時のワード線電圧の遷移を示す他のタイミング図である。ここに、クロック信号CLK、入力アドレスAin、第1のブロック104の複数のワード線WL1(0)〜WL(n1)、第2のブロック106の選択されたワード線WL2(y)の各々の入力波形を示す。第2のブロック106にアクセスするときに、クロック信号CLK、入力アドレスAinに従って、第2のブロック106のワード線WL2(y)が選択され、電圧が供給される。そして、第2のブロック106のワード線WL2(y)に電圧が供給されると同時に、第1のブロック104の複数のワード線WL1(0)〜WL1(n1)の全てに電圧が印加される。そして、第2のブロック106のアクセスが完了し、ワード線WL2(y)の電圧印加が停止すると、第1のブロック104の複数のワード線WL1(0)〜WL1(n1)の電圧印加も停止する。以上のように、第1のブロック104のメモリセルの複数のワード線WL1(0)〜WL1(n1)に電圧を印加することで、第2のブロック106のワード線ごとに経時劣化の度合いが異なるメモリセルを配置した場合にも一括で同時間の電圧を印加することもでき、複数の経時劣化の状態の蓄積を実施することができる。
図7は、図1及び図2の不揮発性半導体記憶装置100において経時劣化の状態を蓄積する時のワード線電圧の遷移を示す更に他のタイミング図である。ここに、クロック信号CLK、入力アドレスAin、第1のブロック104の選択されたワード線WL1(x)、第2のブロック106の複数のワード線WL2(0)〜WL2(n2)の各々の入力波形を示す。第2のブロック106にアクセスするときに、クロック信号CLK、入力アドレスAinに従って、第2のブロック106の複数のワード線WL2(0)〜WL2(n2)が順番に選択され、電圧が供給される。そして、第2のブロック106のいずれかのワード線に電圧が供給されると同時に、第1のブロック104のワード線WL1(x)に電圧が印加される。そして、第2のブロック106のアクセスが完了し、選択した全てのワード線WL2(0)〜WL2(n2)の電圧印加が停止すると、第1のブロック104のワード線WL1(x)の電圧印加も停止する。以上のように、第2のブロック106のメモリセルのワード線WL2(0)〜WL2(n2)が選択されている時は常に、第1のブロック104のメモリセルのワード線WL1(x)に電圧を印加することで、第2のブロック106のメモリセルのいずれかのワード線が選択されている時間によって及ぼされる経時劣化の状態の蓄積を実施することができる。
図8は、図1及び図2の不揮発性半導体記憶装置100において経時劣化の状態を蓄積する時のワード線電圧の遷移を示す更に他のタイミング図である。ここに、不揮発性半導体記憶装置100の電源Vdd、クロック信号CLK、入力アドレスAin、第1のブロック104の選択されたワード線WL1(x)、第2のブロック106の選択されたワード線WL2(y)の各々の入力波形を示す。第2のブロック106にアクセスするときに、不揮発性半導体記憶装置100の電源Vddが供給されるが、それと同時に、第1のブロック104のワード線WL1(x)に電圧を印加する。そして、その後、クロック信号CLK、入力アドレスAinに従って、第2のブロック106のワード線WL2(y)が選択され、電圧が供給され、アクセスが完了すると、選択したワード線WL2(y)の電圧印加が停止する。そして、不揮発性半導体記憶装置100の電源Vddが停止すると同時に、第1のブロック104のワード線WL1(x)の電圧印加も停止する。以上のように、不揮発性半導体記憶装置100の電源Vddが供給されている時は常に、第1のブロック104のメモリセルのワード線WL1(x)に電圧を印加することで、電源が供給されている時間によって及ぼされる経時劣化の状態の蓄積を実施することができる。
次に、経時劣化の状態を読み出すときの動作について説明する。
図9は、図1及び図2の不揮発性半導体記憶装置100において外部からの要求信号によって経時劣化の状態を読み出す時のフロー図である。不揮発性半導体記憶装置100の外部からの要求信号が制御回路140に入力される(300)と、制御回路140から第1のブロック104のワード線選択信号WL1SELと第1のブロック104のビット線選択信号BL1SELとが出力され、第1のブロック104のメモリセルが選択されて、メモリセルの状態を読み出す(302)。読み出されたメモリセルの状態がセンスアンプ回路126により予め設定されたメモリセルの状態より進行したかどうかを検知し(304)、進行したと検知した場合には、制御回路140を介して、経時劣化が進行したことを示す検知信号を出力する(306)。進行していなかった場合は、検知信号を出力しない(308)。その結果、動作温度及び動作時間による経時劣化が進行したことを示す検知信号が出力されたか否かで、経時劣化の状態を検知することができる。
図10は、図1及び図2の不揮発性半導体記憶装置100において自身の定期的な要求信号によって経時劣化の状態を読み出す時のフロー図である。不揮発性半導体記憶装置100からの要求信号が定期的に制御回路140に入力される(400)と、制御回路140から第1のブロック104のワード線選択信号WL1SELと第1のブロック104のビット線選択信号BL1SELとが出力され、第1のブロック104のメモリセルが選択されて、メモリセルの状態を読み出す(402)。読み出されたメモリセルの状態がセンスアンプ回路126により予め設定されたメモリセルの状態より進行したかどうかを検知し(404)、進行したと検知した場合には、制御回路140を介して、経時劣化が進行したことを示す検知信号を出力する(406)。進行していなかった場合は、検知信号を出力しない(408)。その結果、動作温度及び動作時間による経時劣化が進行したことを示す検知信号が出力されたか否かで、経時劣化の状態を検知することができる。
図11は、本発明の不揮発性半導体記憶装置を備えた半導体システムの構成例を示している。図11において、1001は半導体システム、1002_1〜1002_nはn(nは整数)個の不揮発性メモリA(符号1002で代表する)、1003は不揮発性メモリB、1004は不揮発性メモリ(A,B)1002,1003の読み出し回路、1005は演算回路、1006は読み出し信号線、1007は信号線、1008は演算回路1005からの出力端子、1009は不揮発性メモリ(B)1003への信号入力線である。読み出し回路1004は、例えばワード線選択回路、ビット線選択回路、センスアンプ回路等から構成されるものである。
半導体システム1001は、例えば1つの半導体チップあるいは半導体チップ内の一部、あるいは複数の半導体チップから形成されるシステムである。不揮発性メモリ(A,B)1002,1003の例としては、フラッシュメモリ以外にも、MRAM(Magneto-resistive Random Access Memory)、ReRAM(Resistive Random Access memory)等が挙げられる。以降、不揮発性メモリ(A,B)1002,1003としてフラッシュメモリを用いて説明するが、本発明はフラッシュメモリに限定されるものではない。
例えばフラッシュメモリで構成される不揮発性メモリ(A,B)1002,1003において、例えば製造工程において、メモリセルVtを所定のレベル、例えば高いメモリセルVtであるVt1に設定する。
不揮発性メモリ(B)1003には信号入力線1009が入力されており、この信号入力線1009は、例えば半導体システム1001に搭載されている不揮発性メモリ(B)1003以外の不揮発性メモリにアクセスした場合や、半導体システム1001が駆動している場合や、半導体システム1001を搭載したシステムが駆動している場合に、不揮発性メモリ(B)1003内のメモリセルに電圧が印加される、又はアクセスする。ここでアクセスとは例えば、不揮発性メモリの読み出し動作等である。
不揮発性メモリ(A,B)1002,1003を構成するフラッシュメモリは、印加された温度とその時間とにより、メモリセルVtが変化する(図3参照)。実際の使用においては、均一の温度下で使用され続けることは少なく、例えば曲線225のように変化する。
本発明のシステムが、例えば温度T2下の累積の使用時間t1を保証している場合、図3において時間t1と温度T2下の理論線との交点、メモリセルVtがVt2以下になった場合、T2温度換算での保証時間を超過していると判定できる。よって、読み出し回路1004は信号線1006から適切な間隔で不揮発性メモリ(A)1002のメモリセルVtを読み出し、演算を行うことで、例えばシステムが使用された累積温度時間が保証範囲内であるか否かを判定することが可能となる。具体的には、図3の曲線225のようにメモリセルVtが変動した場合、判定レベルVt2となる時間t2の時に保証範囲内の限界となることが判定できる。
また、不揮発性メモリ(B)1003を構成するフラッシュメモリは、半導体システム1001が駆動している場合や、半導体システム1001を搭載したシステムが駆動している時に信号線1009から行われるアクセス、例えばフラッシュメモリの読み出しにより、リードディスターブと呼ばれるメモリセルVtの変動が温度変動と併せて発生する。メモリセルVtの変動量は読み出し時のメモリセルに印加されるバイアスとその時間で導かれるため、変動量と印加バイアスから時間を算出することが可能である。
読み出し回路1004は、信号線1006から適切な間隔で不揮発性メモリ(B)1003のメモリセルVtを読み出し、信号線1007を介し、演算回路1005で不揮発性メモリ(A)1002のメモリセルVtの読み出し結果との差分を計算することで、システムの駆動時間を算出することができる。
なお、不揮発性メモリ(B)1003への信号入力線1009から行われるアクセスとして読み出し、そのメモリセルVtの変動としてリードディスターブとして説明をしたが、メモリセルVtの変動を温度と別に実現する方法であれば他の方法でもよい。
演算回路1005は、出力端子1008から、半導体システム1001あるいは半導体システム1001を搭載したシステムが受けた温度と時間、システムの駆動時間について、予め設定された判定条件によって信号を出力する。
判定条件の設定によって出力端子1008は半導体システム1001自身あるいは半導体システム1001を搭載したシステムにつなぎ、例えば仕様外温度や保証時間以上の使用時の警告や動作の制御、あるいはシステム自体の停止として利用できる。これにより、製品の磨耗故障等を未然に防ぐことが可能となる。
不揮発性メモリ(A,B)1002,1003は、無通電時においてもそのメモリセルVt状態を保持することが可能でかつ無通電時でも周辺温度により、メモリセルVtを変化できる。従来、同様の構成を実現する場合、履歴を保持する記憶回路と温度検知回路と時間測定回路とが必要であったが、本発明によって記憶回路自体が温度検知及び時間測定を兼ねるため、部品数の削減、小型化を図ることが可能となる。
さて、不揮発性メモリ(A,B)1002,1003は、単一の不揮発性メモリセルでも本発明の効果を実現可能であるが、特性ばらつき等を考慮すると判定レベルとして設定できるレベルに限界がある。そこで、複数のメモリセルすなわちメモリセルアレイとし、メモリセルVtの分布状態を読み出すことで、温度及びシステム使用時間検知の精度の向上が図れる。
図12(a)及び図12(b)はフラッシュメモリのメモリセルVtの分布を示す図であって、図12(a)は初期状態を、図12(b)は経時劣化後の状態をそれぞれ示している。横軸はメモリセルVt、縦軸はメモリセル数をそれぞれ示している。以下、図12(a)及び図12(b)を用いて精度の課題とその向上について説明する。
図12(a)は、例えば製造工程においてメモリセルVtを所定の高いレベルに書き込み動作した後のメモリセルVtの分布を示す。一方、図12(b)は実際の使用時間後のメモリセルVtの分布を示す。1031は書き込みを行った時のメモリセルVtの分布、1032は実際の使用時間後のメモリセルVtの分布、1033は書き込み用ベリファイレベル、1034は判定レベル、1035はメモリセルVt分布1031の最もメモリセル数の多いVt値、1036はメモリセルVt分布1032の最もメモリセル数の多いVt値である。
例えばフラッシュメモリからなる不揮発性メモリ(A,B)1002,1003を、例えば製造工程において、メモリセルVtを所定のレベルである書き込み用ベリファイレベル1033以上のメモリセルVtに設定する。このとき、メモリセルVtの分布はアレイ内のセルのばらつきを踏まえた分布1031となる。この状態から本発明のシステムが実際の使用後に、メモリセルVt分布が例えば分布1032へ変化していた場合を想定すると、アレイ内のセルのばらつきから、メモリセルVtの最も低いセルのメモリセルVtは判定レベル1034に到達している。
例えば不揮発性メモリ(A,B)1002,1003を各々単一の不揮発性メモリセルで構成した場合、メモリセルVtの最も低いセルとなる場合があり、これによって判定がより短い期間で行われてしまう。逆に高いVtのセルの場合は判定がより長い期間で行われてしまい、使用したメモリセルによって判定期間にばらつきが生じる。
この課題について、不揮発性メモリ(A,B)1002,1003を複数のメモリセルすなわちメモリセルアレイとし、更にメモリセルVtの分布状態を用いることで改善が図れる。すなわち、メモリセルVtの分布における最もメモリセル数の多いVt値1035,1036を用いることで、アレイ内の平均的なセルの挙動として、メモリセル間のばらつきを抑えた判定を行うことが可能となる。Vt値1035,1036は各時間において同一のセルとは限らず、複数のセルからなるアレイにおける平均的なVt値となる。これによって、判定の精度を向上させることが可能となる。本効果は、メモリセルアレイ、セル数測定回路等により容易に構成することができる。
判定の更なる精度向上としては、温度等による変化量が各々異なる複数のブロックから構成することで実現できる。例えば、不揮発性メモリ(A)1002がn個の不揮発性メモリ1002_1〜1002_nから構成されている場合において、不揮発性メモリ1002_1を事前に1回の書き換え、不揮発性メモリ1002_2を事前に10回の書き換え、不揮発性メモリ1002_3を事前に100回の書き換えのようにn個の不揮発性メモリ1002_1〜1002_nを異なる書き換え回数とした上で、前述の構成とする。
図13は、n個の不揮発性メモリ1002_1〜1002_nのメモリセルVtの異なる書き換え回数M1〜Mn(同一温度)下における経時劣化理論線を示す図である。縦軸はメモリセルVtを、横軸は時間をそれぞれ示している。
不揮発性メモリの多くは、書き換え回数によりその活性化エネルギーが異なり、同一の温度条件下での時間変化が異なることが知られている。そのため、例えば製造工程において、それぞれメモリセルVtを所定のレベルVt1に設定して、同一の条件下で使用した場合でも変動量は各々異なる。これによって、各構成において適切な判定レベルを各々設定し、各々の設定レベルからの結果をもとに判定を行うことで、判定の精度を向上させることが可能となる。
なお、説明として異なる書き換え回数を用いて行ったが、温度による変化量を示す活性化エネルギーが異なればよく、他にはメモリセルサイズやメモリ膜厚差等の変化とすることも可能である。
精度の向上については、必要とされる精度とチップの面積、工程の容易性等から総合的に最適なものを選択することとなる。
図14は、本発明の不揮発性半導体記憶装置を備えた半導体システム1001の他の構成例を示している。図14において、1010は計時回路、1011は書き換え回路、1012は演算回路1005から書き換え回路1011への信号線、1013は計時回路1010と演算回路1005との間の信号線である。
図15は、図14の半導体システム1001の動作を示したフロー図である。図15において、1051は開始端子、1058は終了端子であり、また1052、1053、1055、1057は処理を示し、1054、1056は判断を示す。
図14の半導体システム1001は、例えば1つの半導体チップあるいは半導体チップ内の一部、あるいは複数の半導体チップから形成されるシステムである。不揮発性メモリ(A,B)1002,1003は例えばフラッシュメモリであり、メモリセルVtを所定のレベル、例えば高いメモリセルVtに設定する。不揮発性メモリ(B)1003には、信号入力線1009が入力されており、この信号入力線1009は例えば半導体システム1001が駆動している場合や、半導体システム1001を搭載したシステムが駆動している時に、不揮発性メモリ(B)1003内のメモリセルに例えば、不揮発性メモリの読み出し動作等のアクセスを行う。
不揮発性メモリ(A)1002のメモリセルVtを所定のレベルに設定すなわち書き込みした時点から、計時回路1010は時間の計測を始める。所定の時間が経過したことを、演算回路1005が信号線1013を通じ判定したとき、演算回路1005から信号線1007にて読み出し指令を出す。読み出し回路1004はそれを受け、信号線1006から不揮発性メモリ(A)1002のメモリセルVtを読み出し、演算を行うことで、システムが使用された累積温度時間が保証範囲内であるか否かを判定する。
演算回路1005は判定を行った後、判定結果として例えば累積温度時間が保証範囲外であった場合は、出力端子1008から信号を出す。
判定結果がそれ以外の場合は、演算回路1005は信号線1012を介し書き換え回路1011に信号を出し、書き換え回路1011は不揮発性メモリ(A)1002のメモリセルVtを所定のレベルに設定すなわち書き込みを行い、最初の状態に戻す。
これをシステム動作のフローとして表すと、図15のように、開始端子1051から開始し、書き換え回路1011により不揮発性メモリ(A)1002を書き込むステップ1052に進む。次に、ステップ1052から計時回路1010により時間計測を開始するステップ1053に進む。このステップ1053から所定時間に達したかの判定ステップ1054に進み、所定時間に達した場合、読み出し回路1004により不揮発性メモリ(A)1002を読み出して演算回路1005による判定を行うステップ1055へ進み、それ以外は所定時間に達したかの判定ステップ1054に戻る。
そして、ステップ1055の判定結果が規定値か否かを判定するステップ1056に進み、規定値であればシステムへのフィードバック、例えば停止・表示等を行うステップ1057に進み、終了ステップ1058となり、そうでない場合は、再び書き換え回路1011により不揮発性メモリ(A)1002を書き込むステップ1052に進む。
計時回路1010が測定する時間を短い時間とすることで、その短い時間の間に印加された温度すなわち、瞬間での温度印加について判定することが可能となることが判る。累積の温度印加時間だけでなく、瞬間での温度印加についても重要であるシステムも存在するが、そのようなシステムの磨耗や故障の予防等を本発明は容易に実現できる。
なお、不揮発性メモリ(B)1003のメモリセルVtを読み出し回路1004が信号線1006から適切な間隔で読み出し、信号線1007を介し、演算回路1005で不揮発性メモリ(A)1002のメモリセルVtの読み出し結果との差分を計算することで、図11の実施形態と同様にシステムの駆動時間を算出することができる。
本実施形態によれば、例えば1つの半導体チップ内で、瞬時の温度印加に対する検知機構を設けることが可能となり、部品点数の削減等の効果を得ることができる。
また、以上の説明における半導体システム1001が複数の半導体チップで構成される場合において、例えば不揮発性メモリ(A,B)1002,1003及びその読出し回路1004と、その他の構成要素である演算回路1005等とが別チップで構成されているものとすると、不揮発性メモリ(A,B)1002,1003は印加された温度とその時間とを記録するセンサブロックと位置付けられ、その他の構成要素はその制御及び判定を司るブロックと位置付けられる。具体的には、センサブロックを制御及び判定ブロックにより初期設定した後、センサブロックのみ印加温度・時間を得る環境下におき、その後に制御及び判定ブロックでセンサブロックに印加された印加温度・時間等を判定するシステムとなる。なお、制御及び判定ブロックは必ずしもセンサブロック個別に必要ではなく、複数のセンサブロックに対し1つの制御及び判定ブロックでも半導体システム1001が構成できる。これにより、より安価に本発明の効果を得ることができる。
次に説明する実施形態は、家電製品の制御を行っているフラッシュメモリを混載したマイクロコンピュータに本発明の寿命予測システムを付加し、家電製品の寿命管理を実現した一例であり、図16〜図26はその内容を説明したものである。
ここで、家電製品とマイクロコンピュータとを使って説明を行うことは、家電製品やマイクロコンピュータが一般家庭で多く使用されている電子機器/部品であることから、広く普及させることを目的とした本発明の説明を行う事例としてふさわしいことが理由であり、本発明の適用範囲を家電製品やマイクロコンピュータに限定するものではない。また、マイクロコンピュータとしてフラッシュメモリを混載しているマイクロコンピュータを用いた理由は、現在最も広く普及しているマイクロコンピュータであり、かつ同一チップ内に本発明に必要な不揮発性メモリセルを有しているため、本発明の寿命予測システムを実現する土台としてふさわしいためであり、本発明の実現に用いるマイクロコンピュータの種類を限定するものではない。
また、以下の説明で、本発明を搭載する具体的な家電製品の種類や、ストレスを検知し蓄積する不揮発性メモリセルの具体的な種類が述べられることがあるが、それらも家電製品の種類や不揮発性メモリの種類を限定するものではなく、説明を理解しやすくするため、敢えて具体的な家電製品や不揮発性メモリを想定しているにすぎない。
まず、本実施形態の内容を示す図面の説明から始める。
図16は、本発明の不揮発性半導体記憶装置を備えた電子機器の構成例を示している。ここでは扇風機の事例を使って説明する。2001は扇風機の動作を制御するマイクロコンピュータであり、使用者からの要求を受けるスイッチブロック2002からの信号を受けてモーター2003を制御し、羽根2004を回転させることで風を発生させる。2005は扇風機の状態を使用者に伝えるランプブロックであり、2006は外部から家庭用電源(通常は100V)を受けて、マイクロコンピュータ2001やモーター2003等、扇風機を構成する各ブロックに必要な電圧に変換して供給する電源ブロックである。
なお、マイクロコンピュータ2001によるモーター2003の制御は、効率の良いモーターの動作や、使用者の様々な要求を実現するために複雑になり、スイッチブロック2002やランプブロック2005の構成は、使用者の様々な要求を受け、また複数の扇風機の状態を使用者に伝えるため、複雑になるのが通例であるが、ここでは説明を理解しやすくするため、マイクロコンピュータ2001によるモーター2003の制御及びスイッチブロック2002の機能は、モーター2003を回すか否かの二者択一に限定し、ランプブロック2005の機能も、扇風機が寿命に達した場合にランプを点灯させることのみに限定する。なお、実際の扇風機には他にも構成要素が存在するが、構成を簡略化して説明を容易にするために省略してある。
図17は、図16中のマイクロコンピュータ2001のブロック図である。ここでは、コードを格納するROM(Read-Only Memory)としてフラッシュメモリを用いたフラッシュ混載のマイクロコンピュータの事例を使って説明する。2011はマイクロコンピュータの動作の中心となるCPU(Central Processing Unit)で、2012はマイクロコンピュータ2001とその外部との信号のやり取りを行うためのポートが集まったI/O(Input/Output)回路、2013はデータを一時的に記憶させるためのメモリであるRAM(Random Access memory)である。次に、2014はCPU2011で実行するコードを格納する不揮発性メモリであるフラッシュメモリセルをアレイ状に配置したメモリセルアレイで、2015と2016はメモリセルアレイ2014の特定のメモリセルを選択/駆動するためのXデコーダ及びYデコーダで、2017は選択されたメモリセルに格納されていたデータを判定するための差動増幅器であるセンスアンプであり、それら2014〜2017のブロックでROMを構成する。ここまでが従来のフラッシュ混載のマイクロコンピュータに存在した構成ブロックであるが、実際のフラッシュ混載のマイクロコンピュータには図17に示したブロック以外にも、電源回路、基準電位回路、制御回路等、マイクロコンピュータとしての動作に不可欠な様々な回路ブロックが存在するが、本発明の説明には関係がないため、記述を省略してある。
2018は電子機器を劣化させるストレスを検知し蓄積するセンサセルアレイである。センサセルとして用いる素子は不揮発性メモリセルであるが、必ずしもコード格納用ROMに使用している素子、ここではメモリセルアレイ2014を構成しているフラッシュメモリセルを用いる必要はない。なぜならば、メモリセルアレイ2014とセンサセルアレイ2018とで目的が異なるため、それぞれの目的にあった不揮発性メモリセルの種類を選択すればよいことになる。しかしながら、1つのチップ上に異なる種類の不揮発性メモリセルを載せた製品を製造することは、実際には技術的に困難であり、実現できたとしてもコストは上昇する。したがって、両アレイ2014,2018で同じ種類の不揮発性メモリセルを用いる方が一般的であり、本実施形態の説明においてはセンサセルアレイ2018を構成する素子としてフラッシュメモリセルを用いる。また、センサセルアレイ2018を構成するセルの数は、最低限検知したいストレスの種類の数だけあればよく、ストレスの数が1つならば必ずしも複数のセンサセルやアレイ構造が必要となるわけではない。しかしながら、寿命は複数のストレスによって決定されるのが一般的であり、アレイ構造での動作を説明すれば、単一セルによる動作を実現することは当該技術者であれば容易であることから、本実施形態ではアレイ構成をとっているセンサセルを使って説明する。
2019と2020はセンサセルアレイ2018の特定のセンサセルを選択/駆動するためのXデコーダ及びYデコーダで、電源回路2021は選択されたセンサセルに印加されるバイアス電圧の一部を供給し、制御回路2022はそれらセンサセルに関係する一連の動作を制御する回路ブロックである。
以上、マイクロコンピュータ2001の内部構成について説明したが、ここで示したブロック構成はあくまでも一例であって、その構成に限定するものではない。例えばセンサセルアレイ2018は1つしか存在しないが、必要に応じてセンサセルアレイ2018を複数設けることは、当該技術者であれば容易に想像できる。また、センスアンプ2017を、メモリセルアレイ2014のデータ判定とセンサセルアレイ2018の状態判定との両方に用いるため、それらアレイ2014,2018の中間に配したオープンアレイ型アーキテクチャになっているが、それぞれのアレイで別々のセンスアンプを設けても問題はない。
図18は、図17中のセンサセルアレイ2018の詳細構成図である。センサセルM00〜Mmnがアレイ状に配置され、それぞれのセルのゲートがワード線WL0〜WLmに、ソースがソース線SL0〜SLkに、ドレインがビット線BL0〜BLnに接続されている。ワード線WL0〜WLmはXデコーダ2019に、ソース線SL0〜SLkとビット線BL0〜BLnとはYデコーダ2020にそれぞれ接続され、それらを通じてセンサセルM00〜Mmnへのバイアス電圧の印加や信号のやり取りが可能となっている。なお、センサセルM00〜Mmnとして用いる素子として、書き込みをチャネルホットエレクトロン(CHE)で、消去をFN(Fowler-Nordheim)電流でそれぞれ行うフローティングゲート型フラッシュメモリセルを想定してここでの説明を行うが、他の様々な方式によるフラッシュメモリセルを用いた場合も実現は可能である。またアレイ構造においても、図18に示した構造以外にバーチャルグランドアレイ(VGA)やNAND型アレイ等、様々な構造のアレイを用いた場合も、同様に実現は可能である。
図19(a)及び図19(b)は、図18中のあるセンサセルM00の動作状態を示す図であって、図19(a)は熱ストレス印加時を、図19(b)は状態読み出し時をそれぞれ示している。2031はXデコーダ2019に含まれるワード線ドライバである。
図20(a)及び図20(b)は、図18中の他のセンサセルM11の動作状態を示す図であって、図20(a)は電圧ストレス印加時を、図20(b)は状態読み出し時をそれぞれ示している。2032はXデコーダ2019に含まれるワード線ドライバである。
図21は、典型的な電子機器又は電子部品と半導体デバイスの故障率曲線を示している。いわゆるバスタブ曲線であり、例えば1つの電子機器の寿命に相当する期間が、初期故障期間と偶発故障期間と摩耗故障期間とに分けられる。
図22は、アレニウスモデルによる寿命推定のためのグラフと式とを示す図である。これは、温度と寿命との関係を示した式で、一般に広く知られている寿命推定モデルである。このモデルで示されるように、電子機器の劣化は温度が高くなるにつれて加速され、寿命は絶対温度Tに反比例することが判っている。
図23は、アイリングモデルによる寿命推定のためのグラフと式とを示す図である。これは、寿命を決定する要因を温度以外の応力、湿度、電圧等に拡張したモデルである。一般に、電子機器の劣化は電圧が高くなるにつれて加速され、寿命は電圧の累乗nに反比例することが判っている。電圧と寿命との関係式は電子機器の構成によって大きく異なるが、累乗nの値としてはn=2〜4が一般的に用いられている。
図24は、一般的なフラッシュメモリのメモリセルVtの異なる温度条件下における経時劣化理論線を示す図である。横軸に時間を、縦軸にメモリセルVtをそれぞれとってある。複数存在するグラフの線は、それぞれ異なる温度でのメモリセルVtの変化を図示したものである。
図25は、図24中の所定時間TsにおけるメモリセルVtの変化量と温度との関係を示す図である。横軸に温度を、縦軸にVt変化量をそれぞれとってある。
フラッシュメモリは電気的にそのメモリセルVtを変化させ、電源が供給されていない間もその変化させたメモリセルVtを保持することができる素子であるが、正確には完全に同じメモリセルVtを保持することができずに、図24に示すように時間とともに低下する。これは様々な方式があるフラッシュメモリにおいて共通する特性であり、その変化の速度は温度の影響を強く受け、温度が高いほど変化の速度も速い。そのため、一定時間放置した後のメモリセルVtは、図25に示すように温度によって異なり、温度が高いほどメモリセルVtの変化も大きい。フラッシュメモリはメモリセルVtの差を利用してデータの0と1を記憶するメモリであり、電気的にそのメモリセルVtを所望の値に設定(データ書き込み)した後に、そのメモリセルVtが大きく変化するとデータが消失する恐れがあり、高温になるほどデータの保持が困難になる。
本発明では、熱によってメモリセルVtが変化するというデータ保持において妨げになる特性(一般的にはリテンション特性という)を積極的に利用する。メモリセルVtの変化は図24に示すように時間の関数であり、時間とともに増加する。その一方で温度の関数でもあり、図25に示すように、温度とともに増加する。このように温度と時間とで決まるメモリセルVtの変化はフラッシュメモリセルが受けた熱ストレスの総量によって決まるので、逆にメモリセルVtの変化から熱ストレスの総量を求めることができる。これがフラッシュメモリセルをストレスの熱センサとして用いることができる原理である。その結果、時間軸方向に受けた熱ストレスをセンサ素子の内部に蓄積できる点や、電源が供給されない間に発生した熱ストレスも感知し蓄積できるという点等、サーミスタ等のリアルタイムに温度情報を返すセンサに比べ優れた特性を持つセンサとなれる。
また、フラッシュメモリセルには電圧を印加することによって、そのメモリセルVtを変化させ書き込み/消去を行うが、所望のメモリセルVtに設定するためには、ある一定以上の電圧条件が必要である。しかし、書き込み/消去に必要とされる電圧条件以下であっても、フラッシュメモリのメモリセルVtは僅かながら変動する。実際のフラッシュメモリセルアレイでは、複数のメモリセルでワード線やビット線を共有しているため、非選択セルに対しても、その書き込み/消去電圧条件以下の電圧が印加され、メモリセルVtが変化し、データ保持の妨げとなっている。
本発明では、熱によるメモリセルVtの変化に加え、低い電圧によってメモリセルVtが変化するというデータ保持において妨げになる特性(一般的にはディスターブという)も積極的に利用する。このメモリセルVtの変化は熱ストレスによる変化と同様に時間の関数であり、時間とともに増加する。その一方で電圧の関数でもあり、電圧が高いほど大きい。このように電圧と時間とで決まるメモリセルVtの変化はフラッシュメモリセルが受けた電圧ストレスの総量によって決まるので、逆にメモリセルVtの変化から電圧ストレスの総量を求めることができる。これがフラッシュメモリセルを電圧ストレスのセンサとして用いることができる原理である。その結果、時間軸方向にストレスをセンサ素子に蓄積できる点は熱ストレスの場合と同様であり、また電源が供給されない間は電圧ストレスが存在しないので、センシングを行う必要はない。
フラッシュメモリセルに蓄えられた熱ストレスの総量及び電圧ストレスの総量を使って、電子機器の寿命を予測する1つの方法として、図22に示したアレニウスモデルや図23に示したアイリングモデル等の寿命モデルを使う方法がある。1つの例として図22に示すようなアレニウスプロットを持つ電子機器があるとする。このアレニウスプロットは、信頼性評価結果等の実験データから求めることができる。また、その傾きは電子機器の材料や作成方法に依存する活性化エネルギーによって決まるため、電子機器によって異なるのが普通である。今ここで、この電子機器の使用/保存温度の上限を温度T1とすると、保証温度の上限の温度で使用/保存し続けた場合の寿命はL1となり、この寿命L1が使用可能期間となる。もし電子機器が上限温度より高い温度T2で使用/保存された場合、電子機器の劣化が早く進むため、使用可能期間L1以内であっても温度T2で決定される寿命L2を超えた場合、故障や事故を発生させる恐れが生じる。また、上限温度より低い温度T3以下で使用された場合は、使用可能期間L1を超えても故障が発生する可能性は低いが、温度T3で決定される寿命L3を超えた場合は、やはり故障や事故を発生させる恐れが生じる。すなわち、故障が発生する時期とは、これまで使用/保存してきた期間ではなく、電子機器が受けてきた熱ストレスの総量によって決定されるため、そのストレスを素子に蓄積することができる本発明のフラッシュメモリセルを用いたセンサセルを使って寿命予測が可能となる。具体的には、フラッシュメモリセルが受けてきた熱ストレスの量はそのメモリセルVtの変化として現れるので、それを読み出すことでこれまで受けてきた熱ストレスを知ることができる。一方、故障発生の恐れが生じる熱ストレスの総量は、上限の温度T1で寿命L1の期間、使用/保存した時に受ける熱ストレスであるから、その熱ストレスを受けた時に生じるメモリセルVtの変化量を予め把握しておき、そこからこれまでに発生したメモリセルVtの変化量を差し引けば、後どれくらいの熱ストレスを受ければ故障が発生する恐れが生じるか、推定することができる。なお、これまでの説明では寿命と使用可能期間は等しいとしていたが、安全のため寿命に対して使用可能期間はマージンをもって短くするのが通例である。
また、電圧ストレスによって決定される寿命の予測方法も基本的には熱ストレスと同様で、故障発生の恐れが生じる電圧ストレスの総量は、図23のようなアイリングモデル等で決定すればよい。注意すべき点は、フラッシュメモリのメモリセルVtに変化を生じさせるためのバイアス電圧であり、これら寿命予測を行いたい電子機器の電源電圧と同じ電圧にする必要はなく、セルの特性にあった最適な電圧を設定すればよい。なお、電子機器の電源電圧の変動に連動するように、セルへのバイアス電圧印加方法を選択すれば、より正確な電圧ストレス総量の算出ができる。
次に、上記センサセルM00,M11の働きを、具体的な動作を使って説明する。
図19(a)及び図19(b)に示されているセンサセルM00は、センサセルアレイ2018を構成するセルの1つであり、ここでは熱ストレスを検知し蓄積するセルに割り当てられている。また、センサセルM00は、検査等の製造工程においてそのしきい値電圧(Vt)を一定の値Vt0に調整されて出荷される。この事例では初期値Vt0が高い状態に設定してあり、この状態を書き込み状態として、格納されているデータは0と定義する。
熱ストレス印加時のセンサセルM00の各ノードは、ワード線WL0やビット線BL0やソース線SL0を通じてグランドレベルである0Vの電位が印加されている。このバイアス電圧状態は、マイクロコンピュータ2001の電源が供給されている時もいない時も同じである。
メモリセルVtの状態を読み出す方法は、基本的に通常のフラッシュメモリセルと同様であり、ソース線SL0にグランドレベル0Vを印加し、ビット線BL0をプリチャージした後に、ワード線WL0の電位をワード線ドライバ2031で上げ、その時にセンサセルM00を流れるセル電流によって変化する電位をYデコーダ2020で接続されたセンスアンプ2017で増幅する。通常の読み出しと異なるのはワード線WL0の電位を変化させながら読み出しを繰り返し、センスアンプ2017で判定されるデータが反転する時のワード線WL0の電位からメモリセルVtを求める点である。ワード線WL0の電位を変化させる方法以外に、センスアンプ2017の判定に用いる基準電位/電流を変化させる方法もあるが、センスアンプ2017の安定動作のため、基準電位/電流は変化させないほうが望ましい。
求めたメモリセルVtと予め設定していた初期値Vt0との差分を、寿命に到達する熱ストレスを受けた時のメモリセルVtの変化量と比較すれば、残りの使用可能期間が推定できる。なお、メモリセルVtは通常はワード線電位を供給する電源回路2021を制御するレジスタ値に換算され処理される。
また、ワード線WL0の電位を変化させながら読み出しを繰り返すことは、余分な時間と電力を使用するので、メモリセルVt自体を求めなくとも、イベントを発生させるメモリセルVtを予め決めておき、そのメモリセルVtに対応するワード線電位で読み出した結果のみを返す方が無駄がない。センサセルM00の初期値Vt0やイベントを起こすメモリセルVtの変化量は決まっているので、それは可能である。
図20(a)及び図20(b)に示されているセンサセルM11は、センサセルアレイ2018を構成するセルの1つであり、ここでは電圧ストレスを検知し蓄積するセルに割り当てられている。また、センサセルM11は、検査等の製造工程においてそのしきい値電圧(Vt)を一定の値Vt1に調整されて出荷される。この事例では初期値Vt1は低い状態に設定してあり、この状態を消去状態として、格納されているデータは1と定義する。ここで、熱ストレスを検知するセンサセルM00と初期メモリセルVtが異なる理由は、熱ストレスによる影響を最小限に抑えるためである。一般に熱ストレスによるメモリセルVtの変動量はその絶対値が高いほど大きくなる。電圧ストレスを検知するセルのメモリセルVtが熱ストレスによって変化すると、電圧ストレスの検知精度が低下するため、それを回避するのが目的である。
電圧ストレス印加時のセンサセルM11のドレインやソースにはビット線BL1やソース線SL0を通じてグランドレベルである0Vの電位が印加されている。また、ゲートにはワード線WL1を通じてディスターブ電圧Vgが印加されている。ゲートに正の電圧を印加することによって、センサセルM11のフローティングゲートとソース又はドレインとの間に電圧が生じ、その電圧によるトンネル電流によって、フローティングゲートに電子の注入が発生して、メモリセルVtが上昇する。ただし、その上昇速度は電子機器の寿命相当の期間だけバイアス電圧が印加されても飽和レベルに達しないようにする必要があり、そのためにディスターブ電圧Vgを調整する。なお、このディスターブ電圧Vgは、寿命推定を行いたい電子機器の電源電圧と連動して変化する方が望ましい。前述の飽和レベルに関する条件を満たせるならば、電子機器の電源電圧をレベルシフタ等を通さず、直接ワード線WL1に印加することも1つの選択肢である。また、ディスターブ電圧Vgは熱ストレスを検知するセンサセルM00へは、ワード線が異なるため印加されない。
このバイアス電圧状態は、マイクロコンピュータ2001の電源が供給されている間のみ発生する。電源が供給されている間は常にディスターブ電圧Vgを印加するか否かは、寿命予測を行いたい電子機器によって選択すればよい。例えば、図16において、電源ブロック2006の寿命予測を行いたいのならば、電源が供給されている間は常にディスターブ電圧Vgを印加し、モーター2003の寿命予測を行いたいのならば、モーター2003が回転している間のみディスターブ電圧Vgを印加する等である。更に、両方の寿命予測を行いたいのならば、ワード線の異なる別のフラッシュメモリセルを追加するとよい。
なお、メモリセルVtの状態を読み出す方法は、熱ストレスを検知するセンサセルM00と同じなので説明は省略する。
次に、ストレス総量の把握から残り寿命を予測し、電子機器の動作を制御する一連の流れを、図17を中心に説明する。電源回路2021から供給する電源電圧を変化させることによって、センサセルアレイ2018のワード線電圧を変化させながら読み出しを繰り返し、得られたメモリセルVtの変化量の情報は、通常は電源回路2021の電圧レギュレータを制御するレジスタ値として制御回路2022に送られる。制御回路2022内ではメモリセルVtの変化量とストレス総量との関係を示すテーブルと照らし合わせて、残りの寿命を算出し、その情報をCPU2011へ送る。
また、より動作を簡単にするため、予め決められたメモリセルVtに相当するワード線電圧で読み出しを行い、その判定結果のみをCPU2011へ送るという方法も考えられる。予め決めておくメモリセルVtとしては、寿命に達した時、通常の使用で残り寿命1年未満の時、通常の使用で残り寿命2年未満の時、等である。この方法では読み出し結果を判定結果として直接CPU2011へ送ればよく、テーブルとの照らし合わせ等の複雑な処理が不要なため、制御回路2022が簡略化できる。
また、予め決められたメモリセルVtに相当するワード線電圧は電源回路2021のレギュレータを制御するレジスタ値として、制御回路2022の中に持つことも可能であるし、メモリセルアレイ2014の中に記憶して、制御回路2022によってレギュレータを制御するレジスタに転送することも可能である。
制御回路2022の役割は基本的に寿命算出までで、その情報を使って電子機器を構成するブロック/ユニットを制御することはCPU2011に委ねる方が望ましい。なぜならば、元々CPU2011はそのブロック/ユニットを制御するために用意されており、本発明の寿命予測システムの制御回路2022でその制御を行うことは、電子機器を構成するブロック/ユニット毎に制御回路2022の設計を変える必要があり、非効率であるからである。ただし、CPU2011のようなコントローラを持たない電子機器に搭載する場合は、制御回路2022で制御を実行することも可能である。
図26は、熱ストレスと電圧ストレスとが複合した場合の寿命判定表を示す図である。ストレス総量に関する情報が複数ある場合は、寿命判断が複雑となる。例えば、図18において、センサセルM00から熱ストレスに関する情報が、センサセルM11から電圧ストレスに関する情報がそれぞれ得られた場合、熱と電圧という複合的な要素によって決まる寿命を予測する必要がある。熱又は電圧のストレス総量のいずれかが寿命を超えているレベルに達している場合は、電子機器は寿命と判断できるが、熱と電圧のストレス総量が両方とも寿命1年未満に達している場合、その複合作用によって、電子機器の寿命に達していると判断すべき場合も発生することが考えられる。具体的には、図26のような判定表を電子機器の実力にあわせて作成し、複合的な寿命予測判断を行うことである。また、判定表は制御回路2022内に格納することも、メモリセルアレイ2014に格納し、制御回路2022によって読み出して使用することも可能である。
CPU2011では、制御回路2022から送られた残り寿命情報に基づき、予め用意されていた対応処置を行う。例えば、通常条件で使用した場合の寿命が1年未満との判定が制御回路2022からCPU2011へ送られた場合、CPU2011はI/O回路2012を制御して、図16のランプ2005を点滅させて近いうちに寿命に達することを使用者に知らせる。また、寿命に達したという判定がCPU2011に送られた場合は、CPU2011は同じくI/O回路2012を制御して、図16のランプ2005を点灯させることで寿命に達したことを使用者に知らせるとともに、モーター2003の制御方法を常にオフの状態にして、扇風機を使用不可にすること等である。
ストレス総量に関する情報をセンサセルアレイ2018から読み出し、残り寿命に関する情報をCPU2011へ送るタイミングとしては、電子機器の電源立ち上げ時等が考えられるが、それだけでは不十分で、常時運転されることが想定される電子機器では、電源が供給され電子機器が稼動している期間が一定期間続く毎に実行する必要がある。この機能を実現するためには、制御回路2022にCPU2011の要求に応じて残り寿命を算出して、その情報をCPU2011に返す機能を持たせればよい。通常のマイクロコンピュータに搭載されているCPU2011とマイクロコンピュータを構成する機能ブロックとを用いれば一定期間ごとにイベントを発生させることは容易であり、一定期間でなく何かイベントが発生した時に寿命情報に基づいて処置を行うことが可能となる。
なお、CPU2011で実行するコードはメモリセルアレイ2014に格納できるので、電子機器を生産するメーカーの判断で、寿命情報を取得するタイミングや、その情報に基づいて行う処置の内容を決めることができる。処置の内容に関するノウハウはマイクロコンピュータ2001を生産するメーカーよりも電子機器を生産するメーカーの方が上であるので、この点も寿命予測システムを広める上で重要である。
また、これまで説明において、寿命に達したと判断した時に実行する処置があったが、安全を考え寿命に達するまでに実施すべきことならば、寿命に達する前に実行することも何ら問題はない。
更に、制御回路2022で判定された寿命情報はマイクロコンピュータ2001の内部にあるCPU2011に送る以外にも、マイクロコンピュータ2001の外部にある制御装置に対してその情報を送り、外部の制御装置で処置を行うことも考えられる。
更に、電子機器全体の寿命判定ではなく、寿命推定システムを搭載しているマイクロコンピュータ2001自体の寿命を判定して、処置を行うことも考えられる。
更に、寿命推定システムを単独でLSIとして、電子機器の寿命推定に用いることも考
えられる。
更に、ストレスを検知し蓄積する素子として、フラッシュメモリセル以外にも、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、MRAM(Magneto-resistive Random Access Memory)、PRAM(Phase change Random Access Memory)等の不揮発性メモリを、それらのストレスによって変化する特性を用いて使用することも考えられる。
更に、電子機器のメーカーでの製造工程、例えばマイクロコンピュータ2001を基板に実装する時の半田リフロー等の工程で発生する熱ストレスによって、センサセルM00のメモリセルVtが変動した場合、その変動によって寿命推定に誤差が生じることを防止するため、メーカーでの製造工程においてそのしきい値電圧(Vt)を再設定することも考えられる。そのしきい値電圧再設定方法は通常のフラッシュメモリの書き込み方法と同様で実現は容易であるため、説明は省略する。
図27は、本発明の不揮発性半導体記憶装置を備えた半導体システムを複数チップで構成した例を示している。この半導体システムは、本発明の不揮発性半導体記憶装置3002を備えた半導体集積回路3001と、当該半導体集積回路3001に外部から接続されたマイクロコンピュータ3005とで構成される。不揮発性半導体記憶装置3002とマイクロコンピュータ3005とは、半導体集積回路3001を介して、入力信号線Ain,CLK,DI及び出力信号線DOで接続されている。マイクロコンピュータ3005から出力された信号が入力信号線Ain,CLK,DIから不揮発性半導体記憶装置3002に入力されることで、不揮発性半導体記憶装置3002が動作する。また、不揮発性半導体記憶装置3002の外部から寿命を検知するための信号が入力された場合、出力信号線DOから出力信号が半導体集積回路3001の外部に出力される。
図9に示されるフローの場合の動作を、図27を用いて説明する。図9の外部からの要求信号入力の時に、図27のマイクロコンピュータ3005から不揮発性半導体記憶装置3002へ信号が入力される。入力された信号に従って、不揮発性半導体記憶装置3002の内部で動作(図9のステップ302の読み出し動作)が実行される。そして、不揮発性半導体記憶装置3002の内部での読み出し動作の結果が、半導体集積回路3001の出力信号線DOから出力される(図9のステップ306の検知信号出力)。
例えば、設定した寿命に到達していない場合には検知信号としてLowレベルが、到達した場合には検知信号としてHighレベルがそれぞれ不揮発性半導体記憶装置3001の外部に出力されることで、寿命の判断が可能となる。ただし、この例では検知信号がLowレベルからHighレベルに変化する場合を説明したが、LowレベルとHighレベルとの出力条件を入れ替えても問題はない。
あらゆる電子機器に本発明を実装することによって、電子機器の経時劣化の状態検知を広く普及させ、過度のストレスを受けた電子機器の使用による事故を防止することによって、使用者の安全を確保することができる。また、製造者側においても、その製造物の安全性に対する責任を果たすための重要な技術となり得る。
例えば、車載機器やモバイル機器等、使用温度が広範な電子機器に適用することで、人命に関わるような予期しない製品の暴走を未然に防止できるだけでなく、人命に関わるような重大事故までに至らない場合においても、電子機器の故障を事前に予測し、予め対策を打つことによって、例えば貴重なデータの消失や機会逸失等の不利益を被ることを防止し、電子機器の使い勝手を向上させる。
このように本発明によって、社会で使用されている多くの電子機器の安全性及び信頼性を向上させ、より安全な社会の実現に貢献することができる。
また、応用的な活用方法として、経時劣化の状態を検知することにより周辺温度を検知することも可能になることから、各種温度で周波数制御等、低電力化技術としても容易に構成することが可能である。
また、本発明の印加された熱履歴の記憶機能により、例えば生鮮食品、医薬品等の熱履歴管理タグ等とその判定機構とからなるシステムへの応用が考えられる。
ある温度以上で保存することが禁じられている生鮮食料品や医薬品、一時的な解凍が禁じられている冷凍魚等に、本発明を利用したタグを貼る等し、状態確認が必要となった時に、判定機構(読み取り機)を用いてタグの状態を確認することで、保存期間中に一切の電力供給無く、不適な温度環境下に置かれてこなかったか等を判定することが可能となる。
また、ECC(Error Checking and Correction)機能を搭載しているような半導体記憶装置において、例えば、メモリ64ビットにつき8ビットの誤り訂正用データを対応させて、64ビット中に1ビットのエラーが発生した場合にエラーを検出して訂正する。誤り訂正用のデータが8ビットの場合、メモリに2ビット以上のエラーが発生した場合には訂正ができない。一方で、半導体記憶装置を長期間使用すると、熱ストレスや通電時間によりデータにエラーが発生しやすくなる。そこで、本発明を活用することで、ECC機能を搭載した半導体記憶装置に加えられた熱ストレスや通電時間を検知し、設定した寿命に到達した場合に、ECC機能を搭載した半導体記憶装置の誤り訂正用のデータのビット数を元の8ビットから増やすことで、2ビット以上のエラーが発生した場合でもエラーを検出して訂正することができるようになり、また、誤り訂正用のデータの過剰なビット数を用意しておく必要がなくなる。
100 不揮発性半導体記憶装置
102 メモリセルアレイ
104 第1のブロック(経時劣化の状態記憶領域)
106 第2のブロック(データ記憶領域)
116 ワード線選択回路
124 ビット線選択回路
126 センスアンプ回路
140 制御回路
1001 半導体システム
1002,1003 不揮発性メモリ
1004 読み出し回路
1005 演算回路
1006 読み出し信号線
1007 信号線
1008 出力端子
1009 信号入力線
1010 計時回路
1011 書き換え回路
1012,1013 信号線
2001 マイクロコンピュータ
2002 スイッチブロック
2003 モーター
2004 羽根
2005 ランプブロック
2006 電源ブロック
2011 CPU
2012 I/O回路
2013 RAM
2014 メモリセルアレイ
2015 Xデコーダ
2016 Yデコーダ
2017 センスアンプ
2018 センサセルアレイ
2019 Xデコーダ
2020 Yデコーダ
2021 電源回路
2022 制御回路
2031,2032 ワード線ドライバ
3001 半導体集積回路
3002 不揮発性半導体記憶装置
3005 マイクロコンピュータ

Claims (18)

  1. 動作温度及び動作時間による経時劣化の状態を検知する不揮発性半導体記憶装置であって、
    複数の不揮発性メモリセルを有するメモリセルアレイと、
    前記複数の不揮発性メモリセルのゲートに接続される複数のワード線と、
    前記複数の不揮発性メモリセルのドレイン又はソースに接続される複数のビット線と、
    前記複数のワード線のいずれかを選択して電圧を印加するワード線選択回路と、
    前記複数のビット線のいずれかを選択して電圧を印加するビット線選択回路と、
    前記ワード線選択回路及び前記ビット線選択回路により選択された不揮発性メモリセルの状態を検出するセンスアンプ回路と、
    前記不揮発性半導体記憶装置を制御する制御回路とを備え、
    前記メモリセルアレイは、経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルを有する第1のブロックと、データを格納する不揮発性メモリセルを有する第2のブロックとに区分され、
    前記ワード線選択回路及び前記ビット線選択回路は、前記第2のブロックに接続された第1のワード線及び第1のビット線を選択することで、前記第2のブロックが有するデータを格納する不揮発性メモリセルにアクセスし、更に、前記第1のブロックに接続された第2のワード線又は第2のビット線を選択することで、前記第1のブロックが有する経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルにストレス電圧を印加する不揮発性半導体記憶装置。
  2. 動作温度及び動作時間による経時劣化の状態を検知する不揮発性半導体記憶装置であって、
    複数の不揮発性メモリセルを有するメモリセルアレイと、
    前記複数の不揮発性メモリセルのゲートに接続される複数のワード線と、
    前記複数の不揮発性メモリセルのドレイン又はソースに接続される複数のビット線と、
    前記複数のワード線のいずれかを選択して電圧を印加するワード線選択回路と、
    前記複数のビット線のいずれかを選択して電圧を印加するビット線選択回路と、
    前記ワード線選択回路及び前記ビット線選択回路により選択された不揮発性メモリセルの状態を検出するセンスアンプ回路と、
    前記不揮発性半導体記憶装置を制御する制御回路とを備え、
    前記メモリセルアレイは、経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルを有する第1のブロックと、データを格納する不揮発性メモリセルを有する第2のブロックとに区分され、
    前記ワード線選択回路及び前記ビット線選択回路は、前記不揮発性半導体記憶装置に電源電圧が印加されている期間は、前記第1のブロックに接続されたワード線又はビット線を選択することで、前記第1のブロックが有する経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルにストレス電圧を印加する不揮発性半導体記憶装置。
  3. 請求項1又は2に記載の不揮発性半導体記憶装置において、
    外部からの要求信号に従って、前記センスアンプ回路により、前記第1のブロックの経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルの状態を検知し、前記センスアンプ回路が予め設定された状態であることを検知した場合は、前記制御回路は経時劣化が進行したことを示す検知信号を出力する不揮発性半導体記憶装置。
  4. 請求項1又は2に記載の不揮発性半導体記憶装置において、
    前記不揮発性半導体記憶装置自身が、定期的に、前記センスアンプ回路により、前記第1のブロックの経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルの状態を検知し、前記センスアンプ回路が予め設定された状態であることを検知した場合は、前記制御回路は経時劣化が進行したことを示す検知信号を出力する不揮発性半導体記憶装置。
  5. 請求項1又は2に記載の不揮発性半導体記憶装置において、
    前記不揮発性メモリセルはフローティングゲート又は酸窒化膜に電子を格納することでしきい値電圧値を変化させるメモリセルから構成され、
    外部からの要求信号に従って、前記センスアンプ回路により、前記第1のブロックの経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルのしきい値電圧値を検知し、前記センスアンプ回路が所定のしきい値電圧に達したことを検知した場合は、前記制御回路は経時劣化が進行したことを示す検知信号を出力する不揮発性半導体記憶装置。
  6. 請求項1又は2に記載の不揮発性半導体記憶装置において、
    前記不揮発性メモリセルはフローティングゲート又は酸窒化膜に電子を格納することでしきい値電圧値を変化させるメモリセルから構成され、
    前記不揮発性半導体記憶装置自身が、定期的に、前記センスアンプ回路により、前記第1のブロックの経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルのしきい値電圧値を検知し、前記センスアンプ回路が所定のしきい値電圧に達したことを検知した場合は、前記制御回路は経時劣化が進行したことを示す検知信号を出力する不揮発性半導体記憶装置。
  7. 請求項1又は2に記載の不揮発性半導体記憶装置において、
    前記メモリセルアレイを有するセンサブロックと、前記センサブロックの制御及び判定を司る制御及び判定ブロックとが個別の半導体チップから構成されていることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  8. 請求項1又は2に記載の不揮発性半導体記憶装置を備えた半導体集積回路であって、
    チップ外部からの、経時劣化の進行を確認する要求信号にしたがって、経時劣化が進行したことを示す検知信号をチップ外部に出力する機能を有することを特徴とする半導体集積回路。
  9. 動作温度及び動作時間による経時劣化の状態を検知する不揮発性半導体記憶装置であって、
    複数の不揮発性メモリセルを有するメモリセルアレイと、
    前記複数の不揮発性メモリセルのゲートに接続される複数のワード線と、
    前記複数の不揮発性メモリセルのドレイン又はソースに接続される複数のビット線と、
    前記複数のワード線のいずれかを選択して電圧を印加するワード線選択回路と、
    前記複数のビット線のいずれかを選択して電圧を印加するビット線選択回路と、
    前記ワード線選択回路及び前記ビット線選択回路により選択された不揮発性メモリセルの状態を検出するセンスアンプ回路と、
    前記不揮発性半導体記憶装置を制御する制御回路とを備え、
    前記メモリセルアレイは、経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルを有する第1のブロックと、データを格納する不揮発性メモリセルを有する第2のブロックとに区分され、
    前記ワード線選択回路及び前記ビット線選択回路は、前記第2のブロックに接続された第1のワード線及び第1のビット線を選択することで、前記第2のブロックが有するデータを格納する不揮発性メモリセルにアクセスし、更に、前記第1のブロックに接続された複数のワード線及び複数のビット線のうち、第2のワード線又は第2のビット線を選択することで、前記第1のブロックが有する第1の経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルにストレス電圧を印加し、前記第1のブロックに接続された複数のワード線及び複数のビット線のうち、第3のワード線又は第3のビット線を非選択とすることで、前記第1のブロックが有する第2の経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルにストレス電圧を印加しない不揮発性半導体記憶装置。
  10. 動作温度及び動作時間による経時劣化の状態を検知する不揮発性半導体記憶装置であって、
    複数の不揮発性メモリセルを有するメモリセルアレイと、
    前記複数の不揮発性メモリセルのゲートに接続される複数のワード線と、
    前記複数の不揮発性メモリセルのドレイン又はソースに接続される複数のビット線と、
    前記複数のワード線のいずれかを選択して電圧を印加するワード線選択回路と、
    前記複数のビット線のいずれかを選択して電圧を印加するビット線選択回路と、
    前記ワード線選択回路及び前記ビット線選択回路により選択された不揮発性メモリセルの状態を検出するセンスアンプ回路と、
    前記不揮発性半導体記憶装置を制御する制御回路とを備え、
    前記メモリセルアレイは、経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルを有する第1のブロックと、データを格納する不揮発性メモリセルを有する第2のブロックとに区分され、
    前記ワード線選択回路及び前記ビット線選択回路は、前記不揮発性半導体記憶装置に電源電圧が印加されている期間は、前記第1のブロックに接続された複数のワード線及び複数のビット線のうち、第1のワード線又は第1のビット線を選択することで、前記第1のブロックが有する第1の経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルにストレス電圧を印加し、前記第1のブロックに接続された複数のワード線及び複数のビット線のうち、第2のワード線又は第2のビット線を非選択とすることで、前記第1のブロックが有する第2の経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルにストレス電圧を印加しない不揮発性半導体記憶装置。
  11. 請求項9又は10に記載の不揮発性半導体記憶装置において、
    外部からの要求信号に従って、前記センスアンプ回路により、前記第1のブロックの第1の経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルと、第2の経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルとの状態を検知し、前記センスアンプ回路が、前記第1の経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルと、前記第2の経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルとの状態の差分が予め設定された値であることを検知した場合は、前記制御回路は経時劣化が進行したことを示す検知信号を出力する不揮発性半導体記憶装置。
  12. 請求項9又は10に記載の不揮発性半導体記憶装置において、
    前記不揮発性半導体記憶装置自身が、定期的に、前記センスアンプ回路により、前記第1のブロックの第1の経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルと、第2の経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルとの状態を検知し、前記センスアンプ回路が、前記第1の経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルと、前記第2の経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルとの状態の差分が予め設定された値であることを検知した場合は、前記制御回路は経時劣化が進行したことを示す検知信号を出力する不揮発性半導体記憶装置。
  13. 請求項9又は10に記載の不揮発性半導体記憶装置において、
    前記不揮発性メモリセルはフローティングゲート又は酸窒化膜に電子を格納することでしきい値電圧値を変化させるメモリセルから構成され、
    外部からの要求信号に従って、前記センスアンプ回路により、前記第1のブロックの第1の経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルと、第2の経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルとの状態を検知し、前記センスアンプ回路が、前記第1の経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルと、前記第2の経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルとの状態の差分が予め設定された値であることを検知した場合は、前記制御回路は経時劣化が進行したことを示す検知信号を出力する不揮発性半導体記憶装置。
  14. 請求項9又は10に記載の不揮発性半導体記憶装置において、
    前記不揮発性メモリセルはフローティングゲート又は酸窒化膜に電子を格納することでしきい値電圧値を変化させるメモリセルから構成され、
    前記不揮発性半導体記憶装置自身が、定期的に、前記センスアンプ回路により、前記第1のブロックの第1の経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルと、第2の経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルとの状態を検知し、前記センスアンプ回路が、前記第1の経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルと、前記第2の経時劣化を蓄積する不揮発性メモリセルとの状態の差分が予め設定された値であることを検知した場合は、前記制御回路は経時劣化が進行したことを示す検知信号を出力する不揮発性半導体記憶装置。
  15. 動作温度及び動作時間による経時劣化の状態を検知する不揮発性半導体記憶装置と、機器を制御する中央演算処理装置とを同一半導体基板上に備えた半導体集積回路であって、
    前記不揮発性半導体記憶装置は、経時劣化が進行したことを示す検知信号を前記中央演算処理装置に出力する半導体集積回路。
  16. 請求項15記載の半導体集積回路において、
    前記中央演算処理装置は、経時劣化の進行を確認する要求信号を前記不揮発性半導体記憶装置に出力する半導体集積回路。
  17. 動作温度及び動作時間による経時劣化の状態を検知する不揮発性半導体記憶装置と、機器を制御する中央演算処理装置とを備えた電子機器であって、
    前記不揮発性半導体記憶装置は、経時劣化が進行したことを示す検知信号を前記中央演算処理装置に出力する電子機器。
  18. 請求項17記載の電子機器において、
    前記中央演算処理装置は、経時劣化の進行を確認する要求信号を前記不揮発性半導体記憶装置に出力する電子機器。
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