JPWO2011090066A1 - 刃物用刃先構造および該刃先構造を備えた刃物 - Google Patents

刃物用刃先構造および該刃先構造を備えた刃物 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2011090066A1
JPWO2011090066A1 JP2011550926A JP2011550926A JPWO2011090066A1 JP WO2011090066 A1 JPWO2011090066 A1 JP WO2011090066A1 JP 2011550926 A JP2011550926 A JP 2011550926A JP 2011550926 A JP2011550926 A JP 2011550926A JP WO2011090066 A1 JPWO2011090066 A1 JP WO2011090066A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blade
blade edge
base material
coating
tip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011550926A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5375977B2 (ja
Inventor
落合 宏行
宏行 落合
渡辺 光敏
光敏 渡辺
幸浩 下田
幸浩 下田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2011550926A priority Critical patent/JP5375977B2/ja
Publication of JPWO2011090066A1 publication Critical patent/JPWO2011090066A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5375977B2 publication Critical patent/JP5375977B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C30/00Coating with metallic material characterised only by the composition of the metallic material, i.e. not characterised by the coating process
    • C23C30/005Coating with metallic material characterised only by the composition of the metallic material, i.e. not characterised by the coating process on hard metal substrates
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B26HAND CUTTING TOOLS; CUTTING; SEVERING
    • B26BHAND-HELD CUTTING TOOLS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B26B9/00Blades for hand knives
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C26/00Coating not provided for in groups C23C2/00 - C23C24/00

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Forests & Forestry (AREA)
  • Knives (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
  • Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
  • Drilling Tools (AREA)

Abstract

基材(6)と、該基材(6)に支持された、該基材(6)よりも硬度の高い刃先部材(7)と、を備えた刃物用刃先構造であって、前記基材(6)が、第1の面(6a)と、該第1の面(6a)に交差する第2の面(6b)とを有しており、前記刃先部材(7)が、前記第2の面(6b)と、金属の粉末、金属の化合物の粉末、セラミックスの粉末、又はこれらの混合粉末から成形した放電電極(8)との間に放電を発生させ、その放電エネルギーによって、前記第2の面(6b)上に前記放電電極(8)の構成材料または該構成材料の反応物質を溶着させることにより形成した被膜(7)からなり、前記基材(6)および刃先部材(7)は、前記被膜(7)の先端が、前記第1の面(6a)と前記第2の面(6b)との交差稜線より刃先先端側に突出するように形成されており、かつ、刃先角度(θ)が、10°以上20°以下となるように形成されている刃物用刃先構造。

Description

本発明は、刃先部に被膜を形成した刃物用刃先構造および該刃先構造を備えた刃物に関する。
特開2008−264116号公報は、放電表面処理により、刃先部に被膜を形成した包丁を開示している。
上記従来技術では、刃先部が摩耗した場合に刃先部を研ぎなおすことで包丁の切れ味を良好な状態に戻すことについては言及されているものの、刃先部の摩耗がある程度進行した状態(例えば、使用開始後初期の初期摩耗期間が経過した後の状態)における包丁の切れ味については考慮されていない。そのため、上記従来技術では、刃先部の摩耗がある程度進行した後、包丁の切れ味を良好な状態に維持することが困難であった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、刃先部の摩耗がある程度進行した後でも良好な切れ味を維持することが可能な刃物用刃先構造および該刃先構造を備えた刃物を提供することである。
本発明の第1の態様は、基材と、該基材に支持された、該基材よりも硬度の高い刃先部材と、を備えた刃物用刃先構造であって、前記基材が、第1の面と、該第1の面に交差する第2の面とを有しており、前記刃先部材が、前記第2の面と、金属の粉末、金属の化合物の粉末、セラミックスの粉末、又はこれらの混合粉末から成形した放電電極との間に放電を発生させ、その放電エネルギーによって、前記第2の面上に前記放電電極の構成材料または該構成材料の反応物質を溶着させることにより形成した被膜からなり、前記基材および刃先部材は、前記被膜の先端が、前記第1の面と前記第2の面との交差稜線より刃先先端側に突出するように形成されており、かつ、刃先角度が、10°以上20°以下となるように形成されている刃物用刃先構造である。
また、本発明の第2の態様は、上記刃先構造を備えた刃物である。
図1は、本発明の第1実施形態に係る刃先構造を備えた両刃タイプの包丁の全体構成を示す図である。 図2は、図1のII−II線に沿った拡大断面図である。 図3は、図1の包丁に放電表面処理によって被膜を形成する方法を説明する図である。 図4は、刃先角度が、基材先端の後退量と刃先部材の突出量との関係に与える影響を説明する図であり、(a)は、刃先角度が比較的小さいときの基材先端の後退量と刃先部材の突出量との関係を示し、(b)は、刃先角度が比較的大きいときの基材先端の後退量と刃先部材の突出量との関係を示す。 図5は、磨耗の進行に伴う刃先部断面形状の変化の様子を示す図である。 図6は、本発明の第1実施形態に係る刃先構造を備えた包丁を用いて行った切れ味試験の結果を示すグラフである。 図7は、刃先部の基材の硬度が異なる包丁を用いて行った切れ味試験の結果を示すグラフである。 図8は、本発明の第1実施形態に係る刃先構造を備えた包丁を用いて冷凍食品の切断試験を行った時の切断面を示す図であり、(a)は、冷凍ベーコンの切断面の写真、(b)は、冷凍豚ロースブロックの切断面の写真、(c)は、冷凍マグロの切断面の写真である。 図9は、本発明の第2実施形態に係る刃先構造を備えた片刃タイプの包丁の全体構成を示す図である。 図10は、図9のX−X線に沿った拡大断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を説明する。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲の記載に基づいて定められるべきであり、以下の実施形態のみに制限されない。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
また、本明細書において、刃物とは、刃という構造をもって対象物を切る、切断する、または切削するための道具の総称である。刃物には、包丁、ナイフ、小刀、剃刀、彫刻刀、鎌(カマ)、鑿(ノミ)、鉋(カンナ)などが含まれる。包丁には、出刃包丁、薄刃包丁、菜切り包丁、刺身包丁、三徳包丁、身卸包丁、舟行包丁等の和包丁、および牛刀、ペティナイフ、パン切り包丁、筋引、カービングナイフ、スライサー、クレーバー、骨すき、フィレナイフ等の洋包丁が含まれる。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る刃先構造を備えた刃物について、図1乃至図5を参照して説明する。
本実施形態にかかる刃物は、両刃タイプの包丁1である。包丁1は、図1に示すように、刀身2と、刀身2の基部に取り付けられた柄3と、を備えている。刀身2の両面には、切刃4が設けられている。
刀身2は、耐錆性に優れたステンレス鋼からなる。ステンレス鋼としては、ステンレス刃物鋼、モリブデンバナジウム鋼、コバルト合金鋼、VG10鋼(武生特殊鋼材株式会社製)等が挙げられる。なお、刀身2は、ステンレス鋼に限らず、青紙鋼(日立金属株式会社製)、白紙鋼(日立金属株式会社製)、工具鋼(日本工業規格に定められたSK鋼)、クロムモリブデン鋼等の鋼や、これらの鋼を軟鉄の地金に張り合わせたものや、粉末鋼、複合材、チタン等で構成してもよい。
柄3は、プラスチック、木材又は合板からなり、刀身2に鋲または接着剤により固定されている。なお、柄3は、刀身2と一体成型されたものであってもよく、また、刀身2に対して交換可能に固定されたものであってもよい。
図2は、刀身2の刃先近傍部位である刃先部5の刃先縁5aに垂直な断面を示す図である。
刃先部5は、図2に示すように、表面6a(第1の面)と裏面6b(第1の面に交差する第2の面)とを有する基材6と、基材6に支持された刃先部材7と、を備えている。本実施形態では、基材6は、刀身2と同じステンレス鋼で構成されている。なお、刃先部5の基材6は、刀身2の本体部と異なる材料から構成されてもよい。
刃先部材7は、基材6の裏面6b上における刃先縁5a近傍の帯状領域に、放電表面処理により形成した、基材6よりも硬度の高い被膜7からなる。
放電表面処理とは、電気絶縁性のある油などの加工液中または気中において、放電電極とワーク(母材)との間に放電を発生させ、その放電エネルギーによって、ワークの被処理表面に、電極材料または電極材料が放電エネルギーにより反応した物質からなる耐摩耗性のある被膜を形成する表面処理である。
本実施形態では、図3に示すように、先端の幅が、基材6の裏面6b上における被膜形成部位の幅と略対応する棒状の放電電極8を用い、電気絶縁性のある加工液L中において、刃先部5を放電電極8に対して移動させつつ、放電電極8と基材6の裏面6bとの間にパルス状の放電を発生させ、その放電エネルギーによって、基材6の裏面6bに放電電極8の構成材料又は該構成材料の反応物質を溶着させることにより表面に凹凸のある被膜7を形成する。なお、棒状の放電電極8に代えて、刀身2の刃先部5の形状に沿った総形の放電電極(図示省略)を用いる場合には、刀身2を放電電極に対して移動させる必要はない。
ここで、放電電極8は、金属の粉末、金属の化合物の粉末、セラミックスの粉末、またはこれらのうち複数種の混合粉末を圧縮成形又は射出成形してなる圧粉体電極(加熱処理した圧粉体電極を含む)である。なお、放電電極8は、泥漿鋳込み、溶射成形等によって成形した成形体からなるものでもよい。
上記金属、金属の化合物、またはセラミックスとしては、例えば、チタン(Ti)、珪素(Si)、立方晶窒化ホウ素(cBN)、炭化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)、窒化チタンアルミ(TiAlN)、ホウ化チタン(TiB)、二ホウ化チタン(TiB)、炭化タングステン(WC)、炭化クロム(Cr)、炭化ケイ素(SiC)、炭化ジルコニウム(ZrC)、炭化バナジウム(VC)、炭化ホウ素(BC)、窒化ケイ素(Si)、安定化酸化ジルコニウム(ZrO−Y)、アルミナ(Al)などが挙げられる。
なお、混合粉末を圧縮成形等してなる放電電極では、導電性材料の粉末の添加量を適宜調整することにより、放電電極に適度な電気伝導度を付与することができる。また、セラミックスの粉末を圧縮成形等してなる放電電極では、表面を導電性材料でコーティングしたセラミックスの粉末を材料として使用することで、放電電極に電気伝導度を与えることができる。
さらに、放電電極8は、Si、Ti等の炭化物を作りやすい材料の粉末を圧縮成形等してなるものであってもよく、また、金属状のSi(Si結晶)で形成してもよい。この場合、灯油等の炭化水素を含む加工用油中で放電を発生させれば、電極材料が放電エネルギーにより反応した物質(例えば、SiC、TiC等)が、基材6の表面に溶着して被膜7を形成する。
放電表面処理におけるパルス状放電の放電条件は、放電電極8の材料、基材6の材質、被膜7の厚さ、被膜7の表面粗さなどに応じて適宜設定可能であり、通常、ピーク電流が1A以上30A以下、パルス幅が1μs以上200μs以下の範囲で設定される。なお、基材6へのダメージを抑えつつ被膜7の密着強度を高めるために、放電条件は、ピーク電流が5A以上20A以下、パルス幅が2μs以上20μs以下とすることが好ましい。また、被膜7に目標とする表面粗さを付与するための放電条件は、例えば、特開2008−264116号公報に記載された方法により適宜設定可能である。
本実施形態では、被膜7の表面粗さRaは、0.8μm以上であり、好ましくは、1.0μm以上である。なお、被膜7の表面粗さが0.8μm未満であると、包丁1の刃先縁5aに鋸状の凹凸を形成することが困難になる。表面粗さRaとは、日本工業規格(JIS−B−0601:2001)に定められた算術平均粗さである。
本実施形態に係る刃先部5は、上記放電表面処理により、基材6の裏面6bに、放電電極8の構成材料又は該構成材料の反応物質を溶着した凹凸のある被膜7を形成した後に、刃先部5の表面(基材6の表面6aおよび被膜7の表側(図2における右側、図3における下側)の面)をダイヤモンド砥石などにより研ぐことにより形成される。これにより、被膜7の先端は、基材6の先端(表面6aと裏面6bとの交差稜線)より刃先部5の先端側(刃先先端側)に突出するように形成され、被膜7は、刃先部材として機能する。
本実施形態では、被膜7の幅wは、1mm以上10mm以下であり、好ましくは、3mm以上5mm以下である。なお、被膜7の幅wが1mm未満であると、刃先部5を研ぎ直しできる回数が減る。
さらに、本実施形態では、刃先角度θが、10°以上20°以下となるように形成されている。刃先角度θが10°未満であると、刃先部の剛性が低下して、刃先部が曲がり易くなるため、使用が困難になる可能性があり、刃先角度θが20°を超えると、包丁1の切れ味を良好な状態に維持することが困難になる。刃先角度θは、より好ましくは、10°以上15°以下であり、さらに好ましくは、10°以上12°以下である。刃先角度θが15°以下であれば、小さな力でより大きなくさび効果を発揮することが可能になる。刃先角度θが12°以下であれば、さらに大きなくさび効果を発揮することが可能になり、後述するように、冷凍食品を半解凍することなく切断する際にも、切断に要する力をより軽減することができる。なお、包丁1がさらに小さな力で切断可能な被切断物に限定して使用される場合には、刃先角度θは10°よりも小さくても構わない。
本明細書において、刃先角度θとは、刃先部5において基材6の表面6aと基材6の裏面6b(または被膜7の最表面)とがなす角度である。ハマグリ刃のように基材6の表面6aと基材6の裏面6b(または被膜7の最表面)とが曲面で構成されている場合は、刃先角度θは、基材6の表面6aの先端縁における表面6aの接平面と基材6の裏面6b(または被膜7の最表面)の先端縁における裏面6b(または被膜7の最表面)の接平面とがなす角である。なお、刃先部5先端には小刃を設けてもよく、その場合、刃先角度θは、基材6の表面6aと小刃の表側刃面との交差稜線における基材6の表面6aの接平面と、基材6の裏面6b(または被膜7の最表面)と小刃の裏側刃面との交差稜線における基材6の裏面6b(または被膜7の最表面)の接平面とがなす角である。
さらに、本実施形態にかかる包丁1では、基材6の硬度を、ロックウェル硬さでHRC27以上HRC60以下としている。
続いて、本実施形態の作用及び効果について説明する。
一般に、刃先角度θは、刃先縁5aの凹凸形状やその硬度とともに刃物の切れ味を左右する重要な要素である。特に、刃先角度θの大きさは、刃物で被切断物を切るときの切れ目を進行させるくさび効果を左右する。
しかし、被膜7を刃先部材とした刃先部5または該刃先部5を備えた刃物にとって、刃先角度θは、単にくさび効果を左右する要因というだけではない。すなわち、刃先角度θは、刃先部5の摩耗の進行に伴う刃先部断面形状の変化の態様を決定する主要な要素となる。つまり、図4に示すように、刃先部5の摩耗が進行し、基材6の表面6aの位置が図中に6a’、6a”で示した位置へと移動していくに従って、表面6aの先端縁6cの位置が図中に6c’、6c”で示した位置へと後退していくが、刃先角度θが比較的小さい場合は、図4(a)に示すように、基材6の表面6aの摩耗量Tに対する先端縁6cの後退量D1が比較的大きい。そのため、刃先部材7の突出量δが過大になり、刃先部材7の強度が不足して刃こぼれ等を起こしてしまうことがある。このことは、刃先部5の研磨頻度を増加させ、ひいては包丁1の寿命を短縮する。一方、刃先角度θが比較的大きい場合では、図4(b)に示すように、基材6の表面6aの摩耗量Tに対する先端縁6cの後退量D2が比較的小さく、そのため刃先部材7の突出量δが過小になる傾向があるため、刃物の切れ味が低下する。
本実施形態にかかる包丁1では、刃先部5の刃先角度θが、10°以上20°以下となるように形成されている。そのため、使用開始後初期(初期摩耗期間)は、刃先部材7の摩耗による刃先部材7先端の後退速度と、基材6の摩耗による基材6先端の後退速度との間にずれがあるものの、摩耗がある程度進行して、刃先部材7の突出量δが最適な量になったとき(初期摩耗期間経過後)に、刃先部材7の摩耗による刃先部材7先端の後退速度と基材6の摩耗による基材6先端の後退速度とが均衡する。そのため、その後摩耗が進行しても、図5に示すように、刃先部材7の突出量δは最適な量に維持され、包丁1の切れ味が良好な状態に維持される。また、このように、刃先部材7の突出量δが最適な量で維持されることから、刃先部材7先端部の強度・剛性を確保して刃こぼれ等の発生を抑制することができる。これにより、刃先部5の研磨頻度が抑制され、包丁1の寿命が伸びる。
なお、本明細書において、突出量δとは、基材6の表面6aと裏面6bとの交差稜線から刃先部材7の先端までの長さを意味する。初期摩耗期間経過後、刃先部5がある程度摩耗した状態においては、突出量δは、基材6と被膜7との界面の先端から刃先部材7の先端までの長さを意味する。
本実施形態に係る包丁1の切れ味を評価すべく、本実施形態に係る刃先角度θを10°に形成した包丁1(実施例1)および刃先角度θを20°に形成した包丁1(実施例2)と、刃先角度θを40°に形成した包丁(比較例1)と、刃先角度θを20°に形成しているが刃先部材(被膜)7を設けていない包丁(比較例2)とを用いて、国際規格(ISO8442.5)に定められた方法に従って、切れ味試験を行った。試験装置には、CATRA社製の切れ味試験装置を用い、試験条件は、試験荷重 50N、ストローク 40mm、移動速度 50mm/secとし、被切断物として、5%シリカ含有紙を用いた。得られた結果を図6に示す。なお、図6の横軸は、試験サイクル数を、縦軸は、サイクル毎の切断枚数を示す。また、図6中、太実線が実施例1を、細実線が実施例2を、破線が比較例1を、一点鎖線が比較例2をそれぞれ示している。
図6において、比較例1は、試験サイクル数が約5サイクルに達したあたりからサイクル毎の切断枚数の低下率が小さくなる(切れ味の低下が抑制される)ものの、約100サイクルあたりには、サイクル毎の切断枚数が2枚程度にまで落ち込んでいる。これに対し、実施例1および実施例2は、試験サイクル数が約10サイクルに達したあたりからサイクル毎の切断枚数の低下率が小さくなり(切れ味の低下が抑制され)、その後、約150サイクルあたりまでサイクル毎の切断枚数を比較的高く(比較例1の約3〜4倍程度に)維持できている。すなわち、本実施形態に係る実施例1および実施例2が、比較例1と比較して、初期摩耗期間経過後もより高い切れ味をより長く維持できることが確認された。
なお、比較例2は、刃先角度θが20°であるにもかかわらず、試験サイクル数が約20サイクルに達したあたりには、サイクル毎の切断枚数が2枚程度にまで落ち込んでいる。これに対し、実施例2は、全サイクル数に亘ってサイクル毎の切断枚数を比較例2の約10倍程度に維持しており、本実施形態に係る包丁1が、刃先部5の基材6の片面に被膜(刃先部材)7を設けたことで、切れ味を大幅に改善していることが確認された。
また、従来の包丁においては、刃先角度θを20°以下とした場合は、刃先部の剛性が不足して、刃こぼれしたり、刃先部先端の摩耗が激しくなったりして、刃先部を頻繁に研がなければならなくなるなどの問題があった。上記試験において、比較例2の切れ味が試験開始後早期に劣化していったのも、これらが原因であったものと考えられる。上記切れ味試験の結果から、本実施形態に係る刃先部5の構造によれば、刃先部5に十分な剛性・強度を確保できることも確認された。
また、被膜7を刃先部材とした刃先部5または該刃先部5を備えた刃物にとって、基材6の硬度は、単に刃物の切れ味、研磨頻度、刃こぼれの起きやすさ等を左右する要因というだけではない。すなわち、基材6の硬度は、上述した刃先角度θに次いで、刃先部5の摩耗の進行に伴う刃先部断面形状の変化の態様を決定する主要な要素となる。つまり、基材6が硬すぎれば、刃先部材7に対して基材6の先端が後退しにくくなり、刃先部材7の突出量δが過小となるため、刃物の切れ味が低下する。一方、基材6が軟らかすぎれば、刃先部材7に対して基材6の先端が後退しやすくなり、刃先部材7の突出量δが過大になるため、刃先部材7の強度が不足して刃こぼれ等を起こしてしまうことがある。このことは、刃先部5の研磨頻度を増加させ、ひいては包丁1の寿命を短くする。
本実施形態にかかる包丁1では、基材6の硬度を、HRC27以上HRC60以下としている。そのため初期摩耗期間が経過した後は、刃先部材7の摩耗速度に対する基材6の摩耗速度が適度な値に維持され、摩耗が進行する間、常に刃先部材7の突出量δが最適な量に維持されるため、包丁1の切れ味が良好な状態に維持される。これにより、刃先部5の研磨頻度が抑制され、包丁1の寿命が伸びる。なお、基材6の硬度は、より好ましくは、HRC40以上HRC50以下である。
包丁1の切れ味と基材6の硬度との関係を評価すべく、焼き入れしたステンレス鋼(硬度HRC60)を基材6とした刃先角度θが20°の包丁(実施例3)と焼き入れなしのステンレス鋼(硬度HRC27)を基材6とした刃先角度θが20°の包丁(実施例4)とを用いて、国際規格(ISO8442.5)に定められた方法に従って、切れ味試験を行った。使用した試験装置および試験条件は、上述の実施例1および実施例2に対して行った切れ味試験と同様である。得られた結果を図7に示す。なお、図7の横軸は、試験サイクル数を、縦軸は、サイクル毎の切断枚数を示す。また、図7中、太実線が実施例3を、細実線が実施例4をそれぞれ示している。
図7より、試験開始後初期の初期摩耗期間は、より硬度の高い実施例3の方が実施例4よりもサイクル毎の切断枚数が多い(切れ味が優れている)ものの、試験サイクル数が約100サイクルに達したあたりから両実施例のサイクル毎の切断枚数は均衡し、それ以降は実施例3、実施例4ともほぼ同程度に高い切れ味を維持することが確認された。すなわち、基材6の硬度がHRC27以上HRC60以下の範囲にあれば、初期摩耗期間経過後も良好な切れ味を長く維持できることが確認された。また、試験サイクル数が約100サイクルに達したあたりから、実施例4のサイクル毎の切断枚数が、実施例3のサイクル毎の切断枚数より若干大きくなっているのは、実施例4の基材の硬度が実施例3のそれに比較して低いために、刃先部材7の突出量δが、実施例4の方が実施例3より大きくなっており、より刃先縁が鋭利になっているためと考えられる。
さらに、本実施形態では、基材6の裏面6b上における、刃先部5の先端(刃先縁5a)から1mm以上の幅を有する帯状領域に(刃先縁5aから1mm以上の範囲内に)被膜7が設けられている。そのため、刃先部5における基材6の裏面6bの摩耗が十分に抑制されるため、基材6の表面6aで摩耗が進行しても刃先部5の剛性・強度を十分に確保することができる。なお、被膜7の膜厚は、約15μmである。
また、本実施形態では、刃先部材7が、放電表面処理によって形成された被膜7で構成されている。そして、被膜7は、最表面から基材との界面に近づくに従って基材材料の含有率が高くなる傾斜合金層となっており、その硬度は、最表面で最も高く(被膜7の最表面における硬度は、通常、マイクロビッカース硬さで1500〜2500程度)、基材6との界面において最も低くなるように(略基材6の硬度と同程度の硬度になるように)傾斜して分布している。すなわち、被膜7の先端部においては、最表面近傍部位の摩耗速度が最も小さく、基材6との界面近傍部位の摩耗速度が最も大きくなる。そのため、初期摩耗期間が経過し、刃先部5の摩耗がある程度進行すると、被膜7の先端部は、傾斜合金層のうち最表面側が最も刃先先端側に突出した状態となり、この被膜7の最表面側の層が刃先部5の鋭利な刃先縁を構成する。
また、被膜7には微細な凹凸が形成されており、その表面粗さRaは、0.8μm以上となっている。そのため、刃先縁5aの凹凸形状は、被膜7の先端部が摩耗して、被膜7の最表面側の層が最も先端側に突出することで、常に当該表面粗さに応じた大きさの凹凸を有する鋸状に再生される。これにより、包丁1の良好な切れ味が長期間維持される。
さらに、本実施形態に係る包丁1は、水産冷凍食品又は畜産冷凍食品等の冷凍食品を半解凍することなく、短時間で容易に切ることができるという予想外の効果を得ることができた。
冷凍食品は繊維を含んだ氷に例えることができるが、本実施形態に係る包丁1は、摩耗によって刃先縁5aに再生される鋸状の凹凸形状により繊維を効率的に切断しつつ、10°以上20°以下という比較的小さな刃先角度θによって発揮される強いくさび効果で氷を効率的に割ることで、冷凍食品を切断することができる。従って、この刃先縁5aの鋸状の凹凸形状による繊維の切断と、小さな刃先角度θによる強いくさび効果との相乗効果により、上記予想外の効果が得られたものと考えられる。
包丁1の冷凍食品の切れ味を評価すべく、刃先角度θが20°の両刃タイプの包丁(実施例5)と、刃先角度θが15°の両刃タイプの包丁(実施例6)と、刃先角度θが10°の両刃タイプの包丁(実施例7)とを用いて、切れ味試験(切断試験)を行った。実施例5〜7に係る包丁の基材6の材質は、刃物用のクロムモリブデン鋼(Cr13Mov)であり、その硬度は、HRC50、被膜7の材質は、TiCである。被切断物である冷凍食品には、冷凍ベーコン(畜産冷凍食品の1つ)、冷凍豚ロースブロック(畜産冷凍食品の1つ)、及び冷凍マグロ(水産冷凍食品の1つ)を用い、それらを7人の一般主婦が切断した時の切断に要する時間の平均値を求めた。得られた結果を表1に示す。
表1より、市販の鋼製の包丁を用いて上記冷凍食品を半解凍することなく切断するときは、冷凍ベーコンでは、約5sec、冷凍豚ロースブロックでは、約12sec、冷凍マグロでは、約70secかかるところ、上記実施例5〜7に係る包丁1によれば、切断に要する時間が大幅に短縮され、切断に要する力を軽減できることが確認された。さらに、刃先角度θが20°の実施例5よりも、刃先角度θが15°の実施例6の方がより優れた切れ味を有しており、刃先角度θが15°の実施例6よりも、刃先角度θが10°の実施例7の方がさらに優れた切れ味を有していることが確認された。
また、当該試験で切断した冷凍食品の切断面は、図9(a)(b)(c)に示すように、いずれも滑らかであった。一般に鉄系の材料でできた包丁は、冷凍食品を切断すると、包丁の材料が脆くなって刃こぼれ等が生じることがあるが、実施例5〜7に係る包丁1によれば、基材の硬度が低く粘いため刃こぼれを生じず、刃先の良好な状態を維持しつつ冷凍食品を半解凍せずに切断可能であることが確認された。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る刃先構造を備えた刃物について、図9および図10を参照して説明する。
本実施形態にかかる刃物は、片刃タイプの包丁11である。包丁11は、刀身2の刃先近傍部位である刃先部5の片面(表面側)のみに切刃4が設けられた点で第1実施形態に係る包丁1と異なるが、他の構成(刀身2、柄3、刃先部5、基材6、刃先部材7、刃先角度θ等の材質、形状、製法等)は、包丁1と同じである。
従って、第2実施形態においても、第1実施形態の作用及び効果と同様の作用及び効果が奏される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、これらの実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載された単なる例示に過ぎず、本発明は、それらの実施形態に限定されるものではない。本発明の技術的範囲は、上記実施形態で開示した具体的な技術事項に限らず、そこから容易に導きうる様々な変形、変更、代替技術なども含むものである。例えば、刃物は、包丁に限らず、上記ナイフ、小刀、剃刀、彫刻刀、鎌(カマ)、鑿(ノミ)、鉋(カンナ)などであってもよい。これらの刃物に本発明を適用する場合は、これらの刃物の刃先部を構成する基材の片面に、上記放電表面処理により被膜7を形成し、その後、当該刃先部の被膜を形成した面とは反対側の面を研ぐことで、被膜7の先端が基材の先端よりも刃先部の先端側に突出するように形成し、かつ、刃先角度を10°以上20°以下とすればよい。
なお、本出願は、2010年1月20日に出願された日本国特許願第2010−010451号に基づく優先権を主張しており、これらの出願の全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
本発明によれば、良好な切れ味をさらに長期間維持することが可能な刃先構造および該刃先構造を備えた刃物を得ることができる。従って、本発明は、包丁、ナイフ、小刀、剃刀、彫刻刀、鎌(カマ)、鑿(ノミ)、鉋(カンナ)など、多くの用途において好適に利用できる。
δ…突出量
θ…刃先角度
D1…後退量
D2…後退量
L…加工液
w…幅
1…包丁
2…刀身
3…柄
4…切刃
5…刃先部
5a…刃先縁
6…基材
6a…表面(第1の面)
6b…裏面(第2の面)
6c…先端縁
7…被膜(刃先部材)
8…放電電極
11…包丁

Claims (7)

  1. 基材と、該基材に支持された、該基材よりも硬度の高い刃先部材と、を備えた刃物用刃先構造であって、
    前記基材が、第1の面と、該第1の面に交差する第2の面とを有しており、
    前記刃先部材が、前記第2の面と、金属の粉末、金属の化合物の粉末、セラミックスの粉末、又はこれらの混合粉末から成形した放電電極との間に放電を発生させ、その放電エネルギーによって、前記第2の面上に前記放電電極の構成材料または該構成材料の反応物質を溶着させることにより形成した被膜からなり、
    前記基材および刃先部材は、前記被膜の先端が、前記第1の面と前記第2の面との交差稜線より刃先先端側に突出するように形成されており、かつ、刃先角度が、10°以上20°以下となるように形成されていることを特徴とする刃物用刃先構造。
  2. 前記基材の硬度を、HRC27以上HRC60以下としたことを特徴とする請求項1に記載の刃物用刃先構造。
  3. 前記基材が、ステンレス鋼、鋼、粉末鋼、複合材、チタンのうちいずれか1種からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の刃物用刃先構造。
  4. 前記金属、金属の化合物、又はセラミックスは、チタン(Ti)、珪素(Si)、立方晶窒化ホウ素(cBN)、炭化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)、窒化チタンアルミ(TiAlN)、ホウ化チタン(TiB)、二ホウ化チタン(TiB)、炭化タングステン(WC)、炭化クロム(Cr)、炭化ケイ素(SiC)、炭化ジルコニウム(ZrC)、炭化バナジウム(VC)、炭化ホウ素(BC)、窒化ケイ素(Si)、安定化酸化ジルコニウム(ZrO−Y)、アルミナ(Al)であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の刃物用刃先構造。
  5. 前記被膜の表面粗さRaが0.8μm以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の刃物用刃先構造。
  6. 前記被膜が、前記基材の第2の面における刃先縁から1mm以上の幅を有する帯状領域を覆うことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の刃物用刃先構造。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の刃物用刃先構造を備えた刃物。
JP2011550926A 2010-01-20 2011-01-19 刃物用刃先構造および該刃先構造を備えた刃物 Active JP5375977B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011550926A JP5375977B2 (ja) 2010-01-20 2011-01-19 刃物用刃先構造および該刃先構造を備えた刃物

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010010451 2010-01-20
JP2010010451 2010-01-20
JP2011550926A JP5375977B2 (ja) 2010-01-20 2011-01-19 刃物用刃先構造および該刃先構造を備えた刃物
PCT/JP2011/050856 WO2011090066A1 (ja) 2010-01-20 2011-01-19 刃物用刃先構造および該刃先構造を備えた刃物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2011090066A1 true JPWO2011090066A1 (ja) 2013-05-23
JP5375977B2 JP5375977B2 (ja) 2013-12-25

Family

ID=44306866

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011550926A Active JP5375977B2 (ja) 2010-01-20 2011-01-19 刃物用刃先構造および該刃先構造を備えた刃物

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20120317822A1 (ja)
EP (1) EP2527492B1 (ja)
JP (1) JP5375977B2 (ja)
CN (1) CN102713005B (ja)
RU (1) RU2518856C2 (ja)
WO (1) WO2011090066A1 (ja)

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3174409U (ja) * 2011-11-29 2012-03-22 株式会社フォーエバー ダイアモンド粒子含有刃物
US8894770B2 (en) * 2012-03-14 2014-11-25 Andritz Iggesund Tools Inc. Process and apparatus to treat metal surfaces
ITBS20130073A1 (it) * 2013-05-21 2014-11-22 B E 4 S R L Lama da taglio e suo metodo di realizzazione
CN104072146B (zh) * 2014-07-22 2015-10-14 江阴市赛英电子有限公司 一种复合包覆氮化硼基多元纳米复合陶瓷工模具材料及其制备方法
CN104647404A (zh) * 2015-02-13 2015-05-27 武汉苏泊尔炊具有限公司 刀具及该刀具的制造方法
CN104775117B (zh) * 2015-04-30 2017-08-04 无锡职业技术学院 一种TC4钛合金表面WC‑TiB2颗粒增强复合层及其制备方法
FR3046097B1 (fr) * 2015-12-29 2018-07-13 Mecachrome France Procede d’affutage de plaquette d’usinage et plaquette affutee correspondante.
CN106278197B (zh) * 2016-07-29 2019-01-08 东北大学 一种复合陶瓷刀具材料及其制备方法
US20180029241A1 (en) * 2016-07-29 2018-02-01 Liquidmetal Coatings, Llc Method of forming cutting tools with amorphous alloys on an edge thereof
EP3560667B1 (en) * 2016-12-26 2021-08-11 Kyocera Corporation Knife
CN107584521A (zh) * 2017-09-19 2018-01-16 陈建生 一种剪刀片及剪刀刃口的硬化处理方法
RU2718791C2 (ru) * 2017-11-03 2020-04-14 Сергей Георгиевич Бирюков Устройство формирования кромки ножа
RU2725946C2 (ru) * 2017-11-03 2020-07-07 Сергей Георгиевич Бирюков Способ формирования кромки ножа
RU2678907C1 (ru) * 2017-12-04 2019-02-04 Александр Владимирович Титенок Опора возвратно-поступательного движения с высшими кинематическими парами
RU2685820C1 (ru) * 2018-04-18 2019-04-23 Общество с ограниченной ответственностью "Сборные конструкции инструмента, фрезы Москвитина" Режущий инструмент с износостойким покрытием
AT520930B1 (de) * 2018-06-29 2019-09-15 Voestalpine Prec Strip Gmbh Verfahren zur Herstellung eines Bandstahlmessers und Bandstahlmesser für Werkzeuge
US20200061852A1 (en) * 2018-08-22 2020-02-27 Ianand Bissoondutt Safety chef knife
CN114051446A (zh) * 2019-07-03 2022-02-15 日本特殊陶业株式会社 菜刀以及刀身
RU194034U1 (ru) * 2019-10-28 2019-11-25 Марсиль Робертович Ахметшин Ручной нож
WO2021211815A1 (en) * 2020-04-16 2021-10-21 The Gillette Company Llc Coatings for a razor blade
BR112022020872A2 (pt) 2020-04-16 2022-11-29 Gillette Co Llc Lâmina de barbear ou depilar

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3900592A (en) * 1973-07-25 1975-08-19 Airco Inc Method for coating a substrate to provide a titanium or zirconium nitride or carbide deposit having a hardness gradient which increases outwardly from the substrate
JPH01190386A (ja) * 1988-01-26 1989-07-31 Kawatetsu Techno Res Corp 料理用刃物
US4984492A (en) * 1989-06-23 1991-01-15 Gerber Garment Technology, Inc. Cutting blade and method for cutting sheet material
GB9208952D0 (en) * 1992-04-24 1992-06-10 Mcphersons Ltd Knife blades
BR9507514A (pt) * 1994-04-25 1997-09-02 Gillette Co Processo para formação de uma lâmina de barbear l mina unidade de barbear e processo para aplicação de um revestimento duro de carbono a uma lâmina
DE4437911A1 (de) * 1994-10-22 1996-04-25 Zwilling J A Henckels Ag Messer und Verfahren zur Herstellung eines Messers
JPH1190386A (ja) * 1997-09-22 1999-04-06 Seiei:Kk 灰の処理方法
JPH11300534A (ja) * 1998-04-16 1999-11-02 Imoto:Kk 刃の表面処理方法
JP4741056B2 (ja) * 2000-06-05 2011-08-03 株式会社貝印刃物開発センター 刃部材及びその刃先の製造方法
RU2197556C2 (ru) * 2000-06-26 2003-01-27 Открытое акционерное общество "Череповецкий сталепрокатный завод" Способ нанесения твердых покрытий
GB0207375D0 (en) * 2002-03-28 2002-05-08 Hardide Ltd Cutting tool with hard coating
KR101251386B1 (ko) * 2004-02-18 2013-04-05 쏘시에떼 덱스플로아씨옹 따레리아 봉쟝 절삭 블레이드 제조방법 및 이에 의해 제조된 절삭블레이드
JP4333748B2 (ja) * 2007-01-29 2009-09-16 ソニー株式会社 光記録媒体
JP5068574B2 (ja) 2007-04-18 2012-11-07 株式会社Ihi 包丁
EP1985726A1 (de) * 2007-04-27 2008-10-29 WMF Aktiengesellschaft Schneidwerkzeug mit einer Hartstoff verstärkten Schneidkante
JP2010010451A (ja) 2008-06-27 2010-01-14 Seiko Epson Corp 薄膜デバイスの製造方法
US8592711B2 (en) * 2009-10-01 2013-11-26 George H. Lambert Apparatus and method of electronically impregnating a wear-resistant cutting edge

Also Published As

Publication number Publication date
US20120317822A1 (en) 2012-12-20
CN102713005B (zh) 2014-02-26
RU2518856C2 (ru) 2014-06-10
JP5375977B2 (ja) 2013-12-25
WO2011090066A1 (ja) 2011-07-28
EP2527492A4 (en) 2014-04-16
EP2527492A1 (en) 2012-11-28
EP2527492B1 (en) 2016-10-19
CN102713005A (zh) 2012-10-03
RU2012135516A (ru) 2014-02-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5375977B2 (ja) 刃物用刃先構造および該刃先構造を備えた刃物
WO2010038300A1 (ja) 刃物
US9403282B2 (en) Diamond-containing blade
JP2005521495A (ja) 硬質被膜を有する自生発刃性切断工具
US20210276211A1 (en) Razor blade with improved asymmetric profile
US10994379B2 (en) Laser deposition process for a self sharpening knife cutting edge
JP2008264116A (ja) 刃物
JP2012120856A (ja) 刃物
CN115464689A (zh) 刀具和制造刀具的方法
KR20210034663A (ko) 경취성 난가공재용 다이아몬드 절삭 공구
RU2455149C1 (ru) Режущий инструмент
JP6999182B2 (ja) パン切りナイフ
JP2713709B2 (ja) 刃 物
JP3199679U (ja) 硬質膜からなる小刃を付けた片刃研ぎ刃物
JP3906106B2 (ja) 刃物
JPH1199287A (ja) 粉末冶金による刃物
JP7402571B1 (ja) 波刃包丁及び波刃包丁の研ぎ方法
US20220088807A1 (en) Internal Gradient Materials, Implements and Methods
KR20120106179A (ko) 예리함이 오래 유지되는 칼날
JP5095621B2 (ja) 切削用工具の替刃
KR20090130446A (ko) 영구적인 절삭 수명을 갖는 주방용 칼 및 그 칼날의 재형성방법
JP3151366U (ja) セラミック製刃物
JP2000135388A (ja) セラミックスライサー
JPS62173193A (ja) 刃物
JP2004305717A (ja) 粉末焼結包丁

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130827

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130909

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5375977

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250