JPWO2011086667A1 - 護岸ブロック成型用金型およびそれを用いて成型した護岸ブロック - Google Patents

護岸ブロック成型用金型およびそれを用いて成型した護岸ブロック Download PDF

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Abstract

【課題】棒状の主軸の一の端部側の側面に放射状に垂設される少なくとも3本の枝部と、主軸の他の端部側の側面に突設される尾翼状の突起部とを備える護岸ブロックの生産性を向上させることのできる護岸ブロック成型用金型を提供する。【解決手段】主軸の一の端部の端面と,この端面に連続して形成される主軸の側面の一部と,全ての枝部の下半分の側面と,この側面に連続して形成される枝部の端面の下半分と,を形成する下金型と、枝部の上半分の側面と,この側面に連続して形成される主軸の側面の一部と,枝部の上半分の側面に連続して形成される枝部の端面の上半分と,を形成する上金型と、を有し、上金型のうち少なくとも1つは、主軸の側面に突起部を形成するための凹状の突起部形成部を備え、上金型は、下金型における枝部の主軸に接続されない側の端面近傍に枢軸を介して回動可能に枢設される護岸ブロック成型用金型による。【選択図】図3

Description

本発明は、円柱又は角柱状の主軸の一の端部側の側面に枝状の突起が少なくとも3本突設され、主軸の他の端部側の側面に突起部が形成された護岸用ブロックを製造するための護岸ブロック成型用金型及びそれを用いて成型した護岸ブロックに関する。
従来、例えば、特許第3585483号公報(特許文献1)に開示されるような、円柱又は角柱状の主軸の一の端部側の側面に枝状の突起が少なくとも3本突設され、主軸の他の端部側の側面に突起部が形成されたブロックを製造する場合、特許文献中に記載される符号をそのまま用いて説明すると、特許文献1の図2に開示されるように、被形成対象であるブロックの外形を,柱部2を中心としてその周方向に3分割してなるパーツ状の金型を組み合わせて用いる必要があった。より具体的には、被成型対象であるブロックの柱部2の側面の一部及び,この側面に連続して形成される突起4a〜4cのうちの隣り合う2本の突起のそれぞれ端面の半分を含む側面を形成するパーツ状の金型を3つ組み合わせて用いる必要があった。
この場合、例えば、被形成対象であるブロックの突起4a〜4cの柱部2の側面における突設位置(取り付け高さ)が異なる護岸ブロックを製造する場合には、外見上はほとんど同じで微妙に形状の異なる3つのパーツ金型を組み合わせて、目的とする護岸ブロックの形状とする作業が必要であった。
また、成型済みのブロックから脱枠する場合、ブロックを一つずつクレーン等で吊り下げて型枠をとり外す必要があり、脱枠作業を効率化し難いという課題もあった。
このため、金型の組立や脱枠作業に時間がかかり、目的とするブロックを大量生産する際に作業効率を向上し難いという課題があった。
このような課題に対処するため、複数のパーツ状の金型を,ヒンジを介して一体化した金型を用いてコンクリート成型物を製造するための技術がいくつか開示されている。
特許文献2には「こま形くい連結ブロックの成形用型枠」という名称で建造物の基礎の下方に設置して基礎の不等沈下を防止するこま形くいの成形用型枠に関して、特に、こま形くいをその軸部を平行にして二次元方向に連結してなるブロック(以下「こま形くい連結ブロック」という。)の成形用型枠に関する発明が開示されている。
特許文献2に開示される発明は、文献中に記載される符号をそのまま用いて説明すると、こま形くいを成形するロート形面板をその中心軸で左右に分割してなる一対の単位面板10、32を複数組備えており、各単位面板は半円錐部とその下部に連接する半円筒部とを有しており、一方の単位面板10は基台7の上面に背中合わせにして固設されて内枠20を形成しており、他方の単位面板32は内枠20の単位面板10に対向した位置に配置されて複数の外枠31を形成しており、内枠20に対して外枠31を当接離隔可能に設けたこま形くい連結ブロックの成形用型枠において、内枠の単位面板10をその半円錐部で上下に分割して上部成形面板13及び下部成形面板17とし、上部成形面板13を基台7に固設すると共に、下部成形面板17を内側方向に移動可能に設けたことを特徴とするものである。
上記構成の特許文献2に開示される発明によれば、脱型時にブロックの構成単位であるこま形くい2の軸部4がその根元から破損するのを防止することができるという効果を有する。
また、特許文献3には「コンクリートブロック製造用型枠」という名称で、複数のコンクリートブロックを同時に製造する場合に使用する金型に関する発明が開示されている。
特許文献3に開示される発明は、平面長方形状の大枠の前後側に成形すべきコンクリートブロックの前後側に適合する型を複数個連設した型板を蝶着し、台枠上に於ける前記型板の型と型との中間に位置する部に支柱を立設して該支柱の左側には前記コンクリートブロックの右側の形状に、また右側には同じく左側の形状に適合する中仕切板をそれぞれ平行リンクを介して上下動可能に取り付け、台枠の左,右側にはそれぞれ前記コンクリートブロックの左,右側の形状に適合する型板を蝶着し、前後側の型板及び両側の型板を直立させてクランプにより緊締することにより型枠を形成するようにし、かつ、コンクリートブロックの成形後、クランプを外して前後側及び両側の型板を伏倒し、前記コンクリートブロックを吊上げ又は押し上げれば、中仕切り板が該ブロックの底部により押し上げられると共に、前記平行リンクにより支柱側に平行移動してブロックの底部から逃げるようにしたことを特徴とするものである。
上記構成の特許文献3に開示される発明によれば、長方形の鏡面部と、それと45度の角度を持つ方形の控尻板とをそれぞれ中央部で断面矩形の控胴により接続して形成された形状のコンクリートブロックを一度に複数個ずつ成形することができるという効果を有する。
特許第3585483号公報 特開2000−84914号公報 特開昭53−6319号公報
特許文献2に開示される発明を参照することによれば、平板体の中央に円柱状又は多角柱状の主軸が連結された構造のコンクリートブロック、又は、円柱状又は多角柱状の主軸のいずれか一方の端部側の側面に複数本の枝部が垂設された形状のコンクリートブロックについては成型可能であると考えられる。しかしながら、円柱状又は多角柱状の主軸の一の端部側の側面に複数本の枝部が垂設され,かつ,その主軸の他の端部側の側面に突起部を備えたコンクリートブロックを製造する場合に、複数の型枠がヒンジを介して一体に連結された型枠から、突起部を確実に脱枠させるための技術については何ら開示されていない。
また、特許文献3に開示される発明を参照することによれば、円柱状又は多角柱状の主軸のいずれか一方の端部,又は,両端部に平板体を備えたコンクリートブロック、あるいは、円柱状又は多角柱状の主軸のいずれか一方の端部の側面,又は,両端部の側面に主軸の長さよりも短い枝部が複数本垂設された形状のコンクリートブロックを成型することは可能であると考えられる。しかしながら、上記コンクリートブロックにおいて枝部の長さが主軸の長さと同等かそれよりも長いもので,かつ,その主軸の枝部が形成されない側の端部の側面に,突起部を備えたコンクリートブロックを確実に脱枠させるための技術については何ら開示されていない。
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものであり、円柱又は多角柱状の主軸と、この主軸の一の端部側の側面に,主軸を中心として回転対称となるように垂設される,少なくとも3本の円柱又は多角柱状の枝部と、主軸の他の端部近傍の側面の,枝部の垂設位置と主軸の周方向で符合する位置に突設される少なくとも1つの尾翼状の突起部とを有する護岸ブロックにおいて、枝部の長さが主軸の長さよりも長く構成される場合でも、突起部を金型から確実に脱枠させることができ、かつ、このような護岸ブロックの生産性を向上することのできる護岸ブロック成型用金型およびそれを用いて成型した護岸ブロックを提供することにある。
上記目的を達成するため請求項1記載の発明である護岸ブロック成型用金型は、円柱又は多角柱状の主軸と、この主軸の一の端部側の側面に,主軸を中心として回転対称となるように垂設される,少なくとも3本の円柱又は多角柱状の枝部と、主軸の他の端部近傍の側面の,枝部の垂設位置と主軸の周方向で符合する位置に突設される少なくとも1つの尾翼状の突起部とを有する護岸ブロックを成型するための護岸ブロック成型用金型であって、この護岸ブロック成型用金型は、主軸を鉛直上下方向に配置し,かつ,枝部を主軸の鉛直下側に配置した状態で成型するためのものであり、主軸の一の端部の端面と,この端面に連続して形成される主軸の側面の一部と,全ての枝部の下半分の側面と,この側面に連続して形成される枝部の端面の下半分と,を形成する下金型と、枝部の上半分の側面と,この側面に連続して形成される主軸の側面の一部と,枝部の上半分の側面に連続して形成される枝部の端面の上半分と,を形成する上金型と、を有し、上金型のうち少なくとも1つは、主軸の側面に突起部を形成するための凹状の突起部形成部を備え、上金型は、下金型における枝部の主軸に接続されない側の端面近傍に枢軸を介して回動可能に枢設され、突起部形成部においては、突起部における,主軸の他の端部側に形成される第1の側面と,主軸のなす角度がπ/2以下となるように形成され、突起部における,主軸の一の端部側に形成される第2の側面と,主軸のなす角度をθとすると、第2の側面の基部から,主軸の側面上に投影される枢軸の中心軸までの距離をL1とし、枢軸の中心軸から主軸の側面までの距離をL2とした場合に、tanθは、L1/L2以下であるように形成されることを特徴とするものである。
上記構成の発明において、下金型は、護岸ブロックにおける、主軸の一の端部の端面と,この端面に連続して形成される主軸の側面の一部と,全ての枝部の下半分の側面と,この側面に連続して形成される枝部の端面の下半分とを形成するという作用を有する。
また、上金型は、枝部の上半分の側面と,この側面に連続して形成される主軸の側面の一部と,枝部の上半分の側面に連続して形成される枝部の端面の上半分とを形成するという作用を有する。
また、突起部形成部は、主軸の側面上で,かつ,枝部の垂設位置と主軸の周方向で符合する位置に尾翼状の突起部を形成するという作用を有する。
さらに、枢軸は、上金型と下金型とを一体に連結させるという作用を有する。
そして、護岸用ブロックの突出部において、主軸の他の端部側に形成される第1の側面と,主軸のなす角度がπ/2以下となるように形成し、かつ、突起部における,主軸の一の端部側に形成される第2の側面と,主軸のなす角度をθとすると、第2の側面の基部から主軸の側面上に投影される枢軸の中心軸までの距離をL1とし、枢軸の中心軸から主軸の側面までの距離をL2とした場合に、tanθをL1/L2以下とすることで、成型された護岸ブロックから上金型を枢軸を基軸に回動させて脱枠させる際に、突起部から型枠を確実に取外し可能にするという作用を有する。
この結果、請求項1記載の発明によれば、円柱又は多角柱状の主軸と、この主軸の一の端部側の側面に,主軸を中心として回転対称となるように垂設される,少なくとも3本の円柱又は多角柱状の枝部と、主軸の他の端部近傍の側面の,枝部の垂設位置と主軸の周方向で符合する位置に突設される少なくとも1つの尾翼状の突起部とを有する護岸ブロックを成型し、成型された護岸ブロックから確実に脱枠させるという作用を有する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の護岸ブロック成型用金型であって、護岸ブロックの枝部のうちの少なくとも1本は、主軸の長手方向で中心寄りに配設されるように形成することを特徴とするものである。
上記構成の発明は、請求項1記載の発明と同じ作用に加えて、枝部のうちの少なくとも1本が、主軸の長手方向で中心寄りに配設された護岸ブロックを成型し、成型された護岸ブロックから型枠を確実に脱枠させるという作用を有する。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の護岸ブロック成型用金型であって、下金型における主軸の一の端部の端面を形成する領域は、取外し可能であり、この領域に主軸を長手方向に貫通して設けられるワイヤーロープの端部を固定可能な他のパーツ金型を装着可能に構成されることを特徴とするものである。
上記構成の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明と同じ作用に加えて、下金型における主軸の一の端部の端面を形成する領域を取外し可能とすることで、この領域に、主軸を長手方向に貫通して設けられるワイヤーロープの端部を固定可能な他のパーツ金型を装着させるという作用を有する。
これにより、主軸を長手方向に貫通するワイヤーロープが埋設された護岸ブロックを成型し、成型されたワイヤーロープを備えた護岸ブロックから確実に型枠を脱枠させるという作用を有する。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の護岸ブロック成型用金型であって、上金型は、主軸の他の端部側の第1のパーツ金型と,一の端部側の第2のパーツ金型により構成され、第1のパーツ金型と第2のパーツ金型の間に主軸を長手方向に伸長するための第3のパーツ金型を介設することを特徴とするものである。
上記構成の発明は、請求項1乃至請求項3のそれぞれに記載の発明と同じ作用に加えて、上金型を第1のパーツ及び第2のパーツとにより構成し、これらの間に第3のパーツを介設することで、主軸の長さの異なる護岸ブロックを1つの護岸ブロック成型用金型を用いて成型可能にするという作用を有する。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項4記載のいずれか1項に記載の護岸ブロック成型用金型であって、下金型と上金型の連結部にコイルバネが介設されることを特徴とするものである。
上記構成の発明は、請求項1乃至請求項4のそれぞれに記載の発明と同じ作用に加えて、コイルバネは上金型脱枠時に、上金型を付勢して,成型された護岸ブロックの表面から上型枠の脱枠を容易にするという作用を有する。
請求項6記載の発明である護岸ブロックは、請求項1乃至請求項5記載のいずれか1項に記載の護岸ブロック成型用金型を用いて成型したことを特徴とするものである。
上記構成の発明は、請求項1乃至請求項5に記載のそれぞれの護岸ブロック成型用金型により成型した護岸ブロックであり、請求項1乃至請求項5に記載のそれぞれに記載の発明と同じ作用を有する。
このような、請求項6記載の護岸ブロックによれば、河岸や海岸又は川(河)底又は海底に敷きつめられた自然石を枝部及び突起部により強固に保定して、河岸や海岸又は川(河)底又は海底の浸食を妨げるという作用を有する。
本発明の請求項1記載の発明によれば、護岸ブロックを成型するために必要な全ての金型を(上金型と下金型とを)常時一体に連結させた状態にしておくことができるという効果を有する。これにより、護岸ブロックを成型する際に、必要な金型を選定し、これらを適切な位置に保持しながら組み立てるという作業を省略することができる。
また上金型と下金型とを、水平方向に配置される枢軸を介して連結することで、成型済みの護岸ブロックを地表面上に載置した状態のまま上金型を脱枠させることができるという効果を有する。脱枠作業の全ての工程を、護岸ブロックを吊り下げた状態で行う必要がないので、作業者の負担を軽減すると共に、脱枠作業時の安全性も向上することができるという効果を有する。
また、突起部における第1の側面のなす角度,及び,突起部の第2の側面と主軸の側面のなす角度θのtanθを規定することで、主軸の長さが枝部よりも長い場合でも、上金型の突起部形成部から突起部を確実に脱枠させることができるという効果を有する。
この結果、円柱又は多角柱状の主軸と、この主軸の一の端部側の側面に,主軸を中心として回転対称となるように垂設される,少なくとも3本の円柱又は多角柱状の枝部と、主軸の他の端部近傍の側面の,枝部の垂設位置と主軸の周方向で符合する位置に突設される少なくとも1つの尾翼状の突起部とを有する護岸ブロックの生産性を向上することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の発明と同じ効果を有する。
また、特に、請求項2記載の護岸ブロック成型用金型により製造される護岸ブロックを、例えば、特許第3585483号公報の図2に開示されるような金型を用いて製造する場合、外観上は似通っていながら微妙に形状の異なる金型を複数個組み合わせて目的とする形状の護岸ブロックの金型を組み立てる必要があり、金型の選定や組立が特に煩雑であった。これに対して、請求項2記載の発明によれば、このような金型の選定や組立作業を一切行う必要がないので、主軸に垂設される枝部のうちの少なくとも1本が、主軸の長手方向で中心寄りに配設された護岸ブロックの生産性を大幅に向上することができるという効果を有する。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明と同じ効果に加えて、主軸の内部にワイヤーロープを備えた護岸ブロックと、主軸の中心にワイヤーロープを備えない護岸ブロックを、請求項3に記載の護岸ブロック成型用金型1台のみで製造することができるという効果を有する。
この場合、請求項3に記載の護岸ブロック成型用金型の汎用性を高めることができるという効果を有する。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3それぞれに記載の発明と同じ効果に加えて、主軸の長さの異なる護岸ブロックを、一台の護岸ブロック成型用金型を用いて成型することができるという効果を有する。
また、第1と第2のパーツ金型の分割位置を、主軸の他の端部から一定の距離とし、かつ、第2のパーツ金型に突起部形成部が設けられるよう構成することで、1台の護岸用ブロック成型用金型を用いて、突起部の形成位置の異なる護岸ブロックを成型することができるという効果を有する。すなわち、主軸に垂設される枝部の内の少なくとも1本が主軸の中央よりに形成される場合、鏡面対称をなす形状の護岸ブロックを1台の護岸ブロック成型用金型により製造することが可能になる。
従って、請求項4記載の発明によれば、護岸用ブロック成型用金型の汎用性を高めることができるという効果を有する。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項4それぞれに記載の発明と同じ効果に加えて、護岸ブロックの脱枠時に上金型をコイルバネにより付勢することができるので、より小さい力で上金型を取外すことができるという効果を有する。
これにより、作業者の肉体的な負担を軽減することができるので、護岸ブロックの生産性を向上することができる。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至請求項5記載のそれぞれに記載の護岸ブロック成型用金型を用いて成型したものであるため、請求項1乃至請求項5記載のそれぞれに記載の発明と同じ効果を有する。
また、請求項6記載の護岸ブロックを用いることで、川(河)岸や海岸又は川(河)底又は海底に敷きつめられた自然石を枝部及び突起部により強固に保定して、河岸や海岸又は川(河)底又は海底の浸食を妨げることができる。さらに、主軸に突起部が形成されることで、土砂中における主軸の接触抵抗を高めて、主軸の抜けや落脱を効果的に防止することができる。
さらに、請求項6記載の護岸ブロックにおいて、突起部における第1の側面と、主軸の中心軸とのなす角度を特にπ/2とした場合で、かつ、請求項6記載の護岸用ブロックを、川(河)岸や海岸に設置する場合、突起部の第1の側面に面接触させながら平板材を掛渡すことができる。そしてこの平板材により地表面にその端部が埋設されながら立設される縦板を支持することで、施工時に請求項6記載の護岸ブロックの背面側の土砂が護岸ブロックの設置場所に流入するのを防止することができるという効果を有する。
この結果、請求項6記載の護岸ブロックの施工性を向上することができる。
本発明の実施例1に係る護岸ブロック成型用金型を用いて製造された護岸ブロックの一例を示す概念図である。 本発明の実施例1に係る護岸ブロック成型用金型の一例を示す概念図である。 本発明の実施例1に係る護岸ブロック成型用金型の一例を示す概念図である。 本発明の実施例1に係る護岸ブロック成型用金型の部分側面図である。 本発明の実施例1に係る護岸ブロック成型用金型の作用を説明するための概念図である。 本発明の実施例2に係る護岸ブロック成型用金型の一例を示す概念図である。 本発明の実施例2に係る護岸ブロック成型用金型の一例を示す概念図である。 本発明の実施例2の変形例に係る護岸ブロック成型用金型の概念図である。 本発明の実施例3に係る護岸ブロックの一例を示す概念図である。 本発明の実施の形態に係る護岸ブロック成型用金型を用いて製造した護岸ブロックの使用例を示す概念図である。
1a〜1c…護岸ブロック成型用金型
2…護岸ブロック
3…主軸
3a…一の端部
3b…他の端部
3c…側面
3d,3d…端面
4A〜4C…枝部
4a〜4c…側面
5a〜5c…端面
6…突起部
6a…第1の側面
6b…第2の側面
7…下金型
7a…主軸端面形成部
7b…主軸側面形成部
7c〜7c…枝部側面形成部
7d〜7d…枝部端面形成部
8A〜8C…上金型
8A,8B,8C…パーツ金型
8A,8B,8C…パーツ金型
8A,8B,8C…パーツ金型
8a〜8a…枝部側面形成部
8b〜8b…主軸側面形成部
8c〜8c…枝部端面形成部
9…突起部形成部
10…土台
11…補強板
12…フランジ
13…枢軸
14…支持具
15…コイルバネ
16…掛着具
17…地表面
18a〜18c…軌跡
19…未施工傾斜面
平板材20…平板材
21…平板材
22…開口部
23…凸部
以下に、本発明の実施の形態に係る護岸ブロック成型用金型及びそれを用いて成型した護岸ブロックについて実施例1乃至実施例3を参照しながら詳細に説明する。
本発明の実施例1に係る護岸ブロック成型用金型について図乃至図5を参照しながら説明する。
まず、図1を参照しながら本発明に係る護岸ブロック成型用金型で成型される護岸ブロックの形状について説明する。
図1は本発明の実施例1に係る護岸ブロック成型用金型を用いて製造された護岸ブロックの一例を示す概念図である。
図1に示すように、実施例1に係る護岸ブロック成型用金型により成型される護岸ブロック2は、例えば、六角柱状の主軸3の一の端部3aの近傍の側面3cに、主軸3を中心として回転対称となるように、例えば3本の、例えば六角柱状の枝部4A〜4Cが垂設され、さらに、主軸3の他の端部3b近傍の側面3cに、枝部4Bの垂設位置と主軸3の周方向で符合する位置に尾翼状の突起部6が突設されるものである。
なお、図1では、主軸3及び枝部4A〜4Cが、例えば、六角柱状である場合を例に挙げて説明しているが、主軸3及び枝部4A〜4Cは、六角柱以外の多角柱、あるいは、円柱でもよい。
また、図1では、主軸3の側面3cに枝部4A〜4Cを3本垂設した場合を例に挙げて説明しているが、枝部の数は3本以上でもよい。
さらに、図1では、突起部6が枝部4B上に垂設されているが、枝部4Aや枝部4C上に設けてもよい。また、突起部6は2つ以上形成してもよい。
次に、図1に示すような護岸ブロック2を成型する本発明の実施例1に係る護岸ブロック成型用金型について図2乃至図5を参照しながら詳細に説明する。
図2及び図3は本発明の実施例1に係る護岸ブロック成型用金型の一例を示す概念図であり、図4は本発明の実施例1に係る護岸ブロック成型用金型の部分側面図である。また、図5は本発明の実施例1に係る護岸ブロック成型用金型の作用を説明するための概念図である。なお、図1に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図1に示すような護岸ブロック2を成型するための護岸ブロック成型用金型1aは、護岸ブロック2における主軸3の一の端部3aの端面3dと、この端面3dに連続して形成される主軸3の側面3cの一部と、枝部4A〜4Cの下半分の側面4a〜4cと、側面4a〜4cのそれぞれに連続して形成される枝部4A〜4Cの端面5a〜5cの下半分とを形成する下金型7と、枝部4A〜4Cのそれぞれの上半分の側面4a〜4cと,このそれぞれの側面4a〜4cに連続して形成される主軸3の側面3cと、枝部4A〜4Cのそれぞれの側面4a〜4cに連続して形成される枝部4A〜4Cの端面5a〜5cの上半分とを形成する3つの上金型8A〜8C(図2を参照)とにより構成され、下金型7と上金型8A〜8Cとは枢軸13を介して一体に連結される(図3を参照)ものである。
より具体的には、図2に示すように、実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aの下金型7は、主軸3の一の端部3aの端面3dを形成する主軸端面形成部7aと、この主軸端面形成部7aに連続して形成され,主軸3の側面3cの一部を形成する主軸側面形成部7bと、主軸端面形成部7a又は主軸側面形成部7bに連続して形成され,枝部4A〜4Cのそれぞれの側面4a〜4cの下半分を形成する枝部側面形成部7c〜7cと、枝部側面形成部7c〜7cのそれぞれに連続して形成され、枝部4A〜4Cのそれぞれの端面5a〜5cの下半分を形成する枝部端面形成部7d〜7dからなるものである。
また、本発明の実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aの上金型は、図2に示すように、3つの上金型8A〜8Cにより構成されている。より具体的には、上金型8A〜8Cは、枝部4A〜4Cのそれぞれの側面4a〜4cの上半分を形成する枝部側面形成部8a〜8aと,このそれぞれの枝部側面形成部8a〜8aに連続して形成され,主軸3におけるそれぞれの枝部4A〜4Cの基部から,主軸3の他の端部3bまでの主軸3の側面3cを形成する主軸側面形成部8b〜8bと、枝部側面形成部8a〜8aに連続して形成され枝部4A〜4Cの端面5a〜5cの上半分を形成する8c〜8cと、により構成され、上金型8Bの主軸側面形成部8bに、護岸ブロック2の突起部6を形成するための突起部形成部9が設けられている。
なお、図2では、護岸ブロック成型用金型1aの主軸側面形成部8bのみに突起部形成部9を備える場合を例に挙げて説明しているが、主軸側面形成部8bや、主軸側面形成部8bに突起部形成部9を設けて、護岸ブロック2の主軸3に1つ以上突起部6が形成されるよう構成してもよい。
そして、図2に示す下金型7と上金型8A〜8Cとを一体に連結した状態を示したものが図3である。
図3に示すように、実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aは、土台10上に、必要に応じて補強板11を介して下金型7が設けられ、この下金型7の枝部側面形成部7c〜7c上(枝部側面形成部7cは図示されていない)に、上金型8A〜8Cにおける枝部側面形成部8a〜8aをそれぞれ覆設しながら、かつ、主軸側面形成部8b〜8bが下金型7における図示しない主軸端面形成部7a及び主軸側面形成部7b上に配置されるよう,設置し、下金型7と上金型8A〜8Cとは、土台10に設けられる枢軸13を介して一体に連結されている。より具体的には、下金型7と上金型8A〜8Cとは、下金型7の枝部端面形成部7d〜7d近傍において、上金型8A〜8Cが枢軸13を基軸に回動可能に取り付けられている。つまり、特に図示しないが、実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aにおいては、下金型7を中心にして上金型8A〜8Cのそれぞれが、あたかも花弁が開くように回動するよう構成されている。
また、下金型7と上金型8A〜8Cのそれぞれの接触部分、および、上金型8Aと,上金型8B又は上金型8Cとの接触部分、および、上金型8Bと上金型8Cの接触部分にはフランジ12が設けられ、フランジ12の重なり部分を、図示しないボルト等により固定することにで、下金型7と上金型8A〜8Cとを固定している。
また、実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aにおいては、枢軸13が土台10に設けられていることにより、上金型8A〜8Cから枢軸13までの距離が離れているので、枢軸13と上金型8A〜8Cとの間にL字型の支持具14が介設されている。
なお、枢軸13は、下金型7の枝部端面形成部7d〜7d近傍のフランジ12に設けることも可能であるが、成型済みの護岸ブロック2から護岸ブロック成型用金型1aを脱枠させる際に、枢軸13部分に過大な力が作用して枢軸13及び枢軸13近傍のフランジ12が破損したり変形する恐れがあるので、枢軸13は土台10に設けることが望ましい。
また、上金型8A〜8Cにも補強のために補強板11を設けてもよい。
さらに、枢軸13にコイルバネ15を設けて、コイルバネ15の反発力により、下金型7から上金型8A〜8Cを引き離す方向への回動動作を付勢するよう構成してもよい。この場合、成型された護岸ブロック2から上金型8A〜8Cを引き剥がすために必要な力を小さくすることができるので、作業者の肉体的な負担を軽減することができる。
また、上金型8A〜8Cのそれぞれの上端部近傍に、掛着具16を設けておいてもよい。この場合、掛着具16にワイヤーロープ等を掛着して機械等を利用して人力によらず上金型8A〜8Cを脱枠させることができるという効果を有する。
護岸ブロック2は、主軸3に垂設される枝部4A〜4Cを備えており、これを成型する護岸ブロック成型用金型には、当然に枝部4A〜4Cを成型するための枝部側面形成部7c〜7cと枝部側面形成部8a〜8aが形成されている。このような枝部4A〜4Cを備えることから、金型の脱枠時には固有の問題が生じ、脱枠を簡単にしながら成型された護岸ブロック2を容易に取り出すためには、上金型8A〜8Cと下金型7に予め分割しておき、それら上金型8A〜8Cと下金型7の分離方向と、それに伴う枢軸13の配置に関する工夫が必要となるのである。前述のとおり、実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aにおいては、下金型7を中心にして上金型8A〜8Cのそれぞれが、あたかも花弁が開くように回動するよう構成されることで、上金型8A〜8Cと下金型7の分離が容易であり、その後に護岸ブロック2を上方に吊り出すことで、金型から容易に取り出すことができるのである。また、その際の枢軸13は下金型7の枝部端面形成部7d〜7d側に設けられる。さらに、その際に前述のL字型の支持具14を用いることで、枢軸13と上金型8A〜8Cとの距離を所望に取ることが可能であるが、これは、後述するL1の長さを所望に取ることができることに他ならず、長く取ることで後述するθを大きくすることができ、脱枠をより容易にすることが可能となる。
なお、上金型8A〜8Cにおける主軸側面形成部8b〜8bが集合して形成される開口部22から実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aの中空部内に、護岸ブロック2の躯体を形成する、例えば、セメント等を流し込むようになっている。そして、開口部22に、例えば、セメント等が満たされて形成される面が、図1に示す護岸ブロック2の主軸3の他の端部3bの3dとなる。
さらに、特に図示しないが、護岸ブロック2の内部には鉄骨からなる補強材が埋設されている。この場合、護岸ブロック成型用金型1aを組み立てる際に、護岸ブロック成型用金型1aの中空部内に成形された鉄骨を収容しておけばよい。
続いて、図4を参照しながら実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aの作動について説明する。なお、図1乃至図3に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図4は、図3に示す護岸ブロック成型用金型1aを図3中の符号Aで示す方向からみた部分側面図である。いま、実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aは、地表面17上に載置されている。
実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aは、図3に示すような上金型8A〜8Cが閉じた状態から、上金型8A〜8Cを枢軸13を基軸におよそ90°回動させることで、図4に示すように、例えば、上金型8Bが開いた状態となる。なお、特に図示しないが、上金型8A,8Cについても同様である。
そして、この動作により、図1に示す、護岸ブロック2における他の端部3b側の主軸3と、枝部4A〜4Cの上半分が裸出した状態となり、この状態で護岸ブロック2を、例えば、クレーン等により鉛直上方に吊上げることで、護岸ブロック2を下金型7から脱枠させることができる。
この場合、図4に示す護岸ブロック成型用金型1aにおいて、上金型8Bを確実に脱枠するためには、例えば、上金型8Bを、枢軸13を基軸に回動させた際に、図4中に符号Bで示す,枝部4Bの基部(角部)の軌跡18a、及び、図4中に符号Cで示す,主軸3の一の端部3a側の突起部6の基部(角部)の軌跡18b、及び、図4中に符号Dで示す,主軸3の他の端部3b側の突起部6の基部(角部)の軌跡18cの全てが、成型された護岸ブロック2の主軸3や突起部6に接触しないよう構成しておく必要がある。
ここで、上述のような必要性を満たすための実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aの構造について図5を参照しながら詳細に説明する。
図5は本発明の実施例1に係る護岸ブロック成型用金型の作用を説明するための概念図である。なお、図1乃至図4に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
(1)まず、図4及び図5中に示すB点,D点を確実に脱枠させるための条件について説明する。
実施例1に係る護岸ブロック2において、主軸3の側面3cと枝部4Bの側面4bとのなす角度θがπ/2よりも小さい場合、護岸ブロック成型用金型1aにおける上金型8Bを、枢軸13を基軸に回動させようとすると枝部側面形成部8aと主軸側面形成部8bの連結部分(点B)が、成型された主軸3の側面3cと接触してしまい、脱枠することができない。
このため、主軸3の側面3cと枝部4Bの側面4bとのなす角度θは、π/2以上にする必要がある。
同様の理由により、護岸ブロック2における突起部6の,主軸3の他の端部3b側に形成される第1の側面6a(図1を参照)と、主軸3の側面3cとのなす角度θについてもπ/2以上とする必要がある。
(2)次に、図4及び図5中に示すC点を確実に脱枠させるための条件について説明する。
先の図1及び図5に示すように、護岸ブロック2の突起部6における,主軸3の一の端部3a側に形成される第2の側面6bと,主軸3の側面3cは角度θを成している。
この場合、枢軸13の中心Oと点Cを結ぶ直線Eと,突起部6の第2の側面6bの成す角度θがπ/2よりも小さいと、枢軸13を基軸に上金型8Bを回動させた場合に、護岸ブロック成型用金型1aの突起部形成部9と主軸側面形成部8bの接続部分(鉛直下側)の角部(点C)が、成型された突起部6に接触してしまい脱枠できなくなってしまう。
従って、枢軸13の中心Oと点Cを結ぶ直線Eと,突起部6の第2の側面6bの成す角度θがπ/2以上となるようにする必要がある。
ここで、図5において、枢軸13の中心Oから主軸3の側面3cに向って垂線Fを引き、この垂線Fと主軸3の側面3cとの交点をGとし、∠COG=θとした場合に、角度θをπ/2以上にするためには、角度θが角度θ以下となるよう構成すればよい。
すなわち、以下の数式1を満たせばよい。
Figure 2011086667
また、tanθは直線CGの長さL1と、直線OGの長さL2の比を用いて、以下に示す数式2に示すように置き換えることができる。
Figure 2011086667
従って、上記数式1及び数式2より、図4及び図5中に示すC点を確実に脱枠させるためには、以下の数式3を満たす必要がある。
Figure 2011086667
以上述べたように、実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aにおいては、上金型8Bが上述の(1)及び(2)に示す条件を満たす場合に、護岸ブロック2の突起部6から上金型8Bを確実に脱枠させることができるのである。
なお、図3及び図4に示す実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aにおいて、下金型7の鉛直下方で、かつ、下金型7から離れた位置に枢軸13を設けることで、図4中の点Bに近い位置に突起部6を形成した場合でも、突起部6から突起部形成部9を確実に脱枠できるようになる。
このような実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aによれば、主軸3の一の端部3a側の側面3cに、主軸3を中心として回転対称となるよう垂設される,少なくとも3本の円柱又は多角柱状の枝部(例えば、枝部4A〜4C)と、主軸3の他の端部3b近傍の側面3cの,例えば、枝部4A〜4Cのいずれか少なくとも1本の垂設位置と主軸3の周方向で符合する位置に突設される尾翼状の突起部6を有する,例えば、先の図1に示すような護岸ブロック2を成型することができ、また、成型された護岸ブロック2から上金型8A〜8Cをスムースかつ確実に脱枠させることができるという効果を有する。
また、実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aによれば、下金型7とそれぞれの上金型8A〜8Cが枢軸13を介して一体に連結されているので、下金型7や上金型8A〜8Cを目的とする形状に組み立てるための時間を節約することができるという効果を有する。また、金型の組立ミスによる成型ミスも防止することができる。
従って、実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aを用いることにより、図1に示すような護岸ブロック2の生産性を大幅に向上することができるという効果を有する。
また、実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aにおいては、先の図3に示すように、上金型8A〜8Cの周囲に形成されるフランジ12に、バール等による上金型8A〜8Cの引き離しを容易にするための,剛性を有する凸部23を設けてもよい。より具体的には、対向するフランジ12のそれぞれに対を成すよう凸部23をフランジ12からはみ出すように形成しておいてもよい。
この場合、護岸ブロック2から上金型8A〜8Cの脱枠を容易にするとともに、脱枠時にフランジ12が変形又は破損するのを防止することができる。
さらに、実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aにおいては、枝部(例えば、枝部4A〜4C)のうちの少なくとも1つを成型するための、枝部側面形成部7c〜7cのうちの少なくとも1つ,および,それに対向して設けられる枝部側面形成部8a〜8aのうちの少なくとも1つの、土台10に対する取り付け高さを変更することにより、主軸3に垂設される枝部(例えば、枝部4A〜4C)のうちの少なくとも1本の取り付け位置が異なる、図1に示すような護岸ブロック2を成型することも可能である。
この場合、下金型7において主軸3の一の端部3a側の側面3cの一部が形成されることになる。
従って、実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aによれば、主軸3を中心に枝部(例えば、枝部4A〜4C)が放射状に垂設され、かつ、主軸3の一の端部3aからの枝部(例えば、枝部4A〜4C)うちの少なくとも1つの取り付け位置が異なる護岸ブロック2を成型する場合にも、型枠の選定や組立に時間を要することなく容易に成型することができるという効果を有する。
なお、枝部(例えば、枝部4A〜4C)の主軸3における取り付け位置の変動は、護岸ブロック成型用金型1aにおいて護岸ブロック2を成型し、上金型8A〜8Cを護岸ブロック2から脱枠した後、護岸ブロック2をクレーン等で吊上げて下金型7から取外す際に、一の端部3a側の主軸3が破損することなく抜ける程度にする必要がある。
さらに、図2に示される護岸ブロック成型用金型1aの下金型7における主軸端面形成部7aの領域を部分的に取外し可能とし、この領域に主軸3を長手方向に貫通して設けられるワイヤーロープの端部を固定可能な他のパーツ金型を装着可能としてもよい(図示せず)。
この場合、実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aを1台用いて、主軸3の内部にワイヤーロープが埋設されるものと、ワイヤーロープが主軸に埋設されないものの2種類の護岸ブロック2を成型することが可能となる。
この結果、実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aの汎用性を高めることができるという効果を有する。なお、以下に示す実施例2に係る護岸ブロック成型用金型の主軸端面形成部7aの領域についても同様の構成としてもよい。
本発明の実施例2に係る護岸ブロック成型用金型1bについて図6乃至図8を参照しながら詳細に説明する。
図6及び図7はいずれも本発明の実施例2に係る護岸ブロック成型用金型の一例を示す概念図である。また、図8は本発明の実施例2に係る護岸ブロック成型用金型の変形例の一例を示す概念図である。なお、図1乃至図5に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
実施例2に係る護岸ブロック成型用金型1bは、上述の実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aと同じ作用・効果を有するものであり、ここでは実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aとの構造上の相違点及びそれによる作用・効果の違いについて詳細に説明する。
まず、実施例2に係る護岸ブロック成型用金型1bにおける、土台10や補強板11、フランジ12等が省略された状態を示す図6を参照しながら、実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aと、実施例2に係る護岸ブロック成型用金型1bの構造上の違いについて説明する。
図6に示すように、実施例2に係る護岸ブロック成型用金型1bは、実施例1に係る上金型8A〜8Cのそれぞれが、鉛直方向に2つに分割されてなるものである。
より具体的には、上金型8Aが,主軸3の他の端部3b側の側面3cを形成するパーツ金型8Aと,主軸3の側面3c及び枝部4Aの上半分の側面4aを形成するパーツ金型8Aとにより構成され、上金型8Bが,主軸3の他の端部3b側の側面3cを形成するパーツ金型8Bと,主軸3の側面3c及び枝部4Bの上半分の側面4b及び突起部6を形成するパーツ金型8Bとにより構成され、上金型8Cが,主軸3の他の端部3b側の側面3cを形成するパーツ金型8Cと,主軸3の側面3c及び枝部4Cの上半分の側面4cを形成するパーツ金型8Cとにより構成されるものである。
このような、実施例2に係る護岸ブロック成型用金型1bが、下金型7上において閉じた状態の外観は図7に示す通りである。
なお、図7に示すように、パーツ金型8A,8B,8Cと、パーツ金型8A,8B,8Cとの連結は、それぞれのパーツ金型の外縁に設けられるフランジ12を介して行なわれ、これらのフランジ12の接合部分は図示しないボルト等により着脱可能に固定されている。
先に述べた実施例1に係る護岸ブロック成型用金型1aにおいては、主軸3の一の端部3aからの枝部の垂設位置が異なる上金型8Aを、上金型8Bに置き換えることができないので、図2及び図3に示す上金型8Aとは別に、突起部形成部9を備えた上金型8Aを別途準備しない限り、枝部4A上に突起部6を形成することはできない。
これに対して、実施例2に係る護岸ブロック成型用金型1bにおいては、特に、パーツ金型8A,8B,8Cの他の端部3bからの鉛直方向の長さを一定にし、かつ、パーツ金型8A,8B,8Cのいずれかに突起部形成部9を備えるよう構成することで、例えば、パーツ金型8Aとパーツ金型8Bの取り付け位置を変えることにより、枝部4A上にも突起部6を形成することが可能になる。
さらに、パーツ金型8A,8B,8Cの全てを突起部形成部9を備えないものに取り替えることで、突起部6を備えない護岸ブロック2を成型することもできる。
また、さらに、パーツ金型8A,8B,8Cの全てを突起部形成部9を備えるものに取り替えることで、全ての枝部(例えば、枝部4A〜4C)上に突起部6を形成させることもできる。
従って、実施例2に係る護岸ブロック成型用金型1bおいては、パーツ金型8A,8B,8Cの取り付け位置を入れ換えたり、あるいは、パーツ金型8A,8B,8Cを、突起部形成部9を備えるもの又は突起部形成部9を備えないものに置き換えることにより、1つの護岸ブロック成型用金型1bを用いて様々な形状の護岸ブロック2を成型することが可能になる。
よって、実施例2に係る護岸ブロック成型用金型1bによれば、汎用性の高い護岸ブロック成型用金型を提供することができるという効果を有する。
ここで、図8を参照しながら実施例2の変形例に係る護岸ブロック成型用金型1cについて説明する。なお、図8では、実施例2の変形例に係る護岸ブロック成型用金型1cにおいて、土台10や補強板11、さらにフランジ12等を省いた状態を示している。
図8に示すように、実施例2の変形例に係る護岸ブロック成型用金型1cは、図6及び図7に示す護岸ブロック成型用金型1bの、パーツ金型8Aとパーツ金型8Aの間、及び、パーツ金型8Bとパーツ金型8Bの間、及び、パーツ金型8Cとパーツ金型8Cの間のそれぞれに、主軸3をその軸方向に長くするための、パーツ金型8A,8B,8Cをそれぞれ介設したものである。
このような、実施例2の変形例に係る護岸ブロック成型用金型1cによれば、1台の護岸ブロック成型用金型1cを用いて、主軸3の側面3c上における突起部6の形成位置が異なったり、また、主軸3の長さの異なる護岸ブロック2を成型することが可能となる。
また、特に図示しないが、パーツ金型8A,8B,8Cと、パーツ金型8A,8B,8Cとの間に、パーツ金型8A,8B,8Cを例えば2ずつ直列に連結して介設してもよい。この場合、さらに主軸3が長い護岸ブロック2を形成することが可能となる。
さらに、特に図示しないが、パーツ金型8A,8B,8Cの少なくとも1つに突起部形成部9を設けてもよい。この場合、主軸3の他の端部3b側のみでなく、主軸3の胴部に突起部6を備えた護岸ブロック2を成型することができる。
従って、実施例2の変形例に係る護岸ブロック成型用金型1cによれば、突起部6の形成位置や、主軸3の長さが様々に異なる護岸ブロック2を1台の護岸ブロック成型用金型を用いて成型することができる。
このため、実施例2に係る護岸ブロック成型用金型1bと比較して、より汎用性の高い護岸ブロック成型用金型を提供することができる。
本発明の実施例3に係る護岸ブロックについて図1,図9及び図10を参照しながら説明する。
図9は本発明の実施例3に係る護岸ブロックの一例を示す概念図であり、図10は本発明の実施の形態に係る護岸ブロック成型用金型を用いて製造した護岸ブロックの使用例を示す概念図である。なお、図1乃至図8に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。また、図9は、図1に示される護岸ブロック2を主軸3の一の端部3a側から見たものである。
実施例3に係る護岸ブロック2は、上述の実施例1又は実施例2にかかる護岸ブロック成型用金型により成型された護岸用ブロックである。
図9に示すように、実施例3に係る護岸ブロック2は、主軸3を水平方向に配置し、突起部6を、鉛直上方を向けた状態で海岸や川(河)岸の法面に埋設して使用する。
このとき、実施例3に係る護岸ブロック2の一の端部3a及び枝部4B及び枝部4Cは、海岸や川(河)岸の法面から裸出させておく。
なお、特に、川(河)岸において法面から裸出する枝部4B及び枝部4Cの連結体を、この連結体の川(河)の下流側に配置される端部が鉛直上方を向くように配置した場合、法面近傍における川(河)の流れを減速させて、川(河)岸を効果的に保護することができる。
また、海岸や川(河)岸の法面に、実施例3に係る護岸ブロック2を近接させた状態で多数配置する場合、護岸ブロック2の枝部と、他の護岸ブロック2の枝部が接触しあって、多数の護岸ブロック2の主軸3の端面3dを同一平面上に配置することができなくなってしまう。
このような不具合を回避するため、実施例3に係る護岸ブロック2においては、主軸3の側面3cに垂設される3本の枝部4A〜4Cの内の枝部4Aを、主軸3の長手方向やや中心寄りに配置することで、より具体的には、枝部4Aを,枝部4B,4Cの垂設位置よりも枝部4A〜4Cの太さ1本分程度ほど主軸3の他の端部3b寄りに設けることで、隣り合う護岸ブロック2の枝部が重なり合った場合でも、主軸3の端面3dを同一平面上に配置することができるよう構成している。
この場合、海岸や川(河)岸の法面への施工作業を容易にすることができるという効果を有する。
上述のように、複数の護岸ブロック2の枝部同士を重ね合わせながら、主軸3の端面3dが同一平面上に配置されるよう護岸ブロック2を設置した状態を示したものが図10である。
また、図1,図9に示すように、実施例3に係る護岸ブロック2においては、突起部6が主軸3の長手方向やや中央よりに形成され、かつ、突起部6の第1の側面6aと主軸3の中心軸の成す角度を,特にπ/2とすることで、図10に示すように護岸ブロック2を配置した際に、突起部6の第1の側面6aに平板材20を立てかけながら複数の護岸ブロック2の主軸3上に平板材20を掛渡すことができる。
さらに、この平板材20に別の平板材21を立て掛けながら,地表面17に平板材21の下端部を埋設しながら立設することで、護岸ブロック2の背面の未施工傾斜面19の土砂が、護岸ブロック2が配設される側に流入するのを防止することができる。
そして、この状態で、護岸ブロック2同士の隙間に土砂や自然石を充填して平にしたのち、さらにその上に護岸ブロック2及び土砂や自然石を積み重ねる作業を繰り返して法面を形成すればよい。
また、実施例3に係る護岸ブロック2においては、主軸3が突起部6を備えることで、護岸ブロック2の主軸3及び突起部6が、海岸や川(河)岸の法面に埋設された際に、土砂や護岸用の自然石と護岸ブロック2との接触抵抗が大きくなり、施工後に、法面から護岸ブロック2が抜け落ちたり、法面が崩壊するのを効果的に防止することができる。そして、このような効果は、主軸3に形成される突起部6を、枝部4A〜4Cのような棒状ではなく、特に、尾翼状にすることで一層高められる。
さらに、実施例3に係る護岸ブロック2は、主軸3の中心軸にワイヤーロープを埋設し、このワイヤーロープの主軸3の他の端部3bから導出される端部を、海岸や川(河)岸に形成されるコンクリート製の壁面に固定できるよう構成してもよい(図示せず)。
この場合、法面に施工された実施例3に係る護岸ブロック2が法面から抜け落ちたり、施工面が崩壊するのを一層確実に防止することができる。
また、主軸3の長さが異なる護岸ブロック2を成型し、鉛直下方の法面に主軸3が長い護岸ブロック2を埋設し、法面の鉛直上方側に主軸3が短い護岸ブロック2を埋設することによれば、荷重や負荷が特に大きくなる鉛直下方側の法面における護岸ブロック2の主軸3と土砂や自然石との接触抵抗を大きく、さほど大きな負荷がかからない鉛直上方に配置される護岸ブロック2の接触抵抗は必要分を満たして小さくすることができるので、海岸や川(河)岸全体をバランスよく保護することができる。
以上述べたように、実施例1又は実施例2に係る護岸ブロック成型用金型によれば、主軸3に枝部4A〜4C及び突起部6を備えた護岸ブロック2を効率よく生産することができる。また、実施例1又は実施例2に係る護岸ブロック成型用金型を用いて成型された護岸ブロック2を用いることで、海岸や川(河)岸の法面の施工性を向上することができる。
また、特に実施例2に係る護岸ブロック成型用金型1b、又は、その変形例に係る護岸ブロック成型用金型1cによれば、1台の護岸ブロック成型用金型を用いて主軸3の長さが異なる護岸ブロック2や、突起部6の形成位置や数の異なる様々な形状の護岸ブロック2を成型することが可能になるので、護岸ブロック成型用金型の汎用性を大幅に高めることができるという効果を有する。
なお、実施例3に係る護岸ブロック2は河川の川底や、海岸の海底の補強にも用いることが可能である。
以上説明したように、円柱又は多角柱状の主軸と、この主軸の一の端部側の側面に,主軸を中心として回転対称となるように垂設される,少なくとも3本の円柱又は多角柱状の枝部と、主軸の他の端部近傍の側面の,枝部の垂設位置と主軸の周方向で符合する位置に突設される少なくとも1つの尾翼状の突起部とを有する護岸ブロックにおいて、枝部の長さが主軸の長さよりも長く構成される場合でも、突起部を金型から確実に脱枠させることができ、かつ、このような護岸ブロックの生産性を向上することのできる護岸ブロック成型用金型およびそれを用いて成型した護岸ブロックであり建築や土木に関する分野において利用可能である。

Claims (6)

  1. 円柱又は多角柱状の主軸(3)と、この主軸(3)の一の端部(3a)の側面(3c)に,前記主軸(3)を中心として回転対称となるように垂設される,少なくとも3本の円柱又は多角柱状の枝部(4A〜4C)と、前記主軸(3)の他の端部(3b)近傍の側面(3c)の,前記枝部(4A〜4C)の垂設位置と前記主軸(3)の周方向で符合する位置に突設される少なくとも1つの尾翼状の突起部(6)とを有する護岸ブロック(2)を成型するための護岸ブロック成型用金型(1a)であって、
    この護岸ブロック成型用金型(1a)は、前記主軸(3)を鉛直上下方向に配置し,かつ,前記枝部(4A〜4C)を前記主軸(3)の鉛直下側に配置した状態で成型するためのものであり、
    前記主軸(3)の一の端部(3a)の端面(3d)と,この端面(3d)に連続して形成される前記主軸(3)の側面(3c)の一部と,全ての前記枝部(4A〜4C)の下半分の側面(4a〜4c)と,この側面(4a〜4c)に連続して形成される前記枝部(4A〜4C)の端面(5a〜5c)の下半分と,を形成する下金型(7)と、
    前記枝部(4A〜4C)の上半分の側面(4a〜4c)と,この側面(4a〜4c)に連続して形成される前記主軸(3)の側面(3c)の一部と,前記枝部(4A〜4C)の上半分の側面(4a〜4c)に連続して形成される前記枝部(4A〜4C)の端面(5a〜5c)の上半分と,を形成する上金型(8A〜8C)と、を有し、
    前記上金型(8A〜8C)のうち少なくとも1つは、前記主軸(3)の側面(3c)に突起部(6)を形成するための凹状の突起部形成部(9)を備え、
    前記上金型は(8A〜8C)、前記下金型(7)における前記枝部(4A〜4C)の前記主軸(3)に接続されない側の端面(5a〜5c)近傍に枢軸(13)を介して回動可能に枢設され、
    前記突起部形成部(9)においては、
    前記突起部(6)における,前記主軸(3)の前記他の端部(3b)側に形成される第1の側面(6a)と,前記主軸(3)のなす角度(θ)がπ/2以下となるように形成され、
    前記突起部(6)における,前記主軸(3)の前記一の端部(3a)側に形成される第2の側面(6b)と,前記主軸(3)のなす角度をθ(=θ)とすると、
    前記第2の側面(6b)の基部から,前記主軸(3)の側面(3a)上に投影される前記枢軸(13)の中心軸(O)までの距離をL1とし、前記枢軸(3)の中心軸(O)から前記主軸(3)の側面(3a)までの距離をL2とした場合に、
    tanθ(=tanθ)は、L1/L2以下であるように形成されることを特徴とする護岸ブロック成型用金型(1a)。
  2. 前記護岸ブロック(2)の前記枝部(4A〜4C)のうちの少なくとも1本は、前記主軸(3)の長手方向で中心寄りに配設されるように形成することを特徴とする請求項1記載の護岸ブロック成型用金型(1a)。
  3. 前記下金型(7)における前記主軸(3)の前記一の端部(3a)の端面(3d)を形成する領域は、取外し可能であり、この領域に前記主軸(3)を長手方向に貫通して設けられるワイヤーロープの端部を固定可能な他のパーツ金型を装着可能に構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の護岸ブロック成型用金型。
  4. 前記上金型(8A〜8C)は、前記主軸(3)の前記他の端部(3b)側の第1のパーツ金型(8A,8B,8C)と,前記一の端部(3a)側の第2のパーツ金型(8A,8B,8C)により構成され、前記第1のパーツ金型(8A,8B,8C)と前記第2のパーツ金型(8A,8B,8C)の間に前記主軸(3)を長手方向に伸長するための第3のパーツ金型(8A,8B,8C)を介設することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の護岸ブロック成型用金型(1c)。
  5. 前記下金型(7)と前記上金型(8A〜8C)の連結部にコイルバネ(15)が介設されることを特徴とする請求項1乃至請求項4記載のいずれか1項に記載の護岸ブロック成型用金型(1a〜1c)。
  6. 請求項1乃至請求項5記載のいずれか1項に記載の護岸ブロック成型用金型を用いて成型したことを特徴とする護岸ブロック(2)。
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