JP2009209577A - 海洋構造物及び海洋構造物の施工方法 - Google Patents

海洋構造物及び海洋構造物の施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 水中での煩雑な作業工程を軽減して効率的に作業が進められ、かつ材料など製作コストを削減させる海洋構造物を提供する。
【解決手段】 海洋構造物は、海洋内に敷設されるケーソン1と、海底に設けられケーソン1の土台となるケーソン基礎構造2とを備えた構成とする。ケーソン基礎構造2は、海底に打ち込まれる複数本の鋼管杭21と、海底との間に所定の空間を形成し、鋼管杭21に嵌め込まれるケーソン基礎ユニット20と、ケーソン基礎ユニット20の内部空間に打設されて、ケーソン基礎構造2を固める基礎コンクリートとを含む。そして、ケーソン基礎ユニット20は、金属材によって形成されるケーソン架台22と、このケーソン架台22の側面に設けられる板状の基礎型枠28とを含む構成とし、陸上において組み立てられる。
【選択図】 図5

Description

この発明は、海岸や河川における護岸や防波堤などとして利用される、ケーソンまたはセルラーブロックを用いた海洋構造物及び海洋構造物の施工方法に関する。
海岸や河川に近い陸地、海岸を埋め立てる埋立地などに施設を建設する場合には、従来、海からの波浪など海水の流入を防ぐために護岸や防波堤が敷設されることが多い。例えば、発電所などの大型の施設を建設する場合、護岸には、波浪に対する耐久性、地震等の災害に対する耐震性、場合により海水の流入を遮水する止水性などが要求される。このような要求をみたす構造物として、本出願人らは特許文献1に示すケーソン式海洋構造物を先に提案した。
以下、特許文献1のケーソン式海洋構造物の概要を説明する。
図8は、従来技術に係るケーソン式海洋構造物の構成を示す側面断面図であり、図9は、同じく、下部構造の概略を示す斜視図である。
図8及び図9に示すように、海域内に構築されたケーソン式護岸(海洋構造物)には、上面が開口した箱型形状のケーソン1が配置してある。ケーソン1は、海面からその上部が露出するように設けられ、波浪などによって海水が海側Aから背面側Bに流入することを防止している。
このケーソン1の下部には、海底の岩盤に打ち込まれる鋼管杭21と、鋼管杭21のピッチ寸法に形成された板状の鋼製型枠16と、により一定の領域を有した型枠が形成され、下部コンクリート17がこの領域内に打設されている。さらに、打設された下部コンクリート17の上部には、ケーソン設置架台18およびせん断キーコンクリートがそれぞれ設けられる。
ケーソン式海洋構造物を設置する場合は、まず、ケーソン1を設置する箇所の岩盤が所定の幅にわたって掘削されていく。そして、海上作業台上の杭打機を使用して型枠支持用の鋼管杭21が打設される。この鋼管杭21は、掘削部分の海側Aおよび背面側Bの2列に複数本並べられ、所定のピッチで打設されていく。
次に、隣合う鋼管杭21の間に鋼製型枠16が一枚一枚セットされていく。セットに際しては、大型クレーンにより鋼製型枠16を吊り下げて海底の設置位置に誘導させる。海底には、作業員が待機しており、誘導されてきた鋼製型枠16を案内して、鋼管杭21の支持金物に支持させ、型枠の形成作業が行われる。なお、地盤傾斜・不陸により鋼製型枠31と岩盤の間に空隙の生じる場所には、鋼製型枠16の外面に土嚢30等を積み上げて固定し、コンクリートの流失を防止させている。
下部コンクリート17およびせん断キーコンクリートは、水中不分離性コンクリートを使用している。まず、型枠内に所定の高さまで下部コンクリート17を打設して固形化させる。そして、この下部コンクリート17上にケーソン設置架台18が設置固定され、さらにその上にケーソン1が正確に搭載される。このように下部コンクリート17を形成することで、ケーソン1は安定した土台の上に設置されることとなる。
次いで、ケーソン1には、上部開口面から中詰材13及び中詰めコンクリートが打設される。そして、中詰完了後、天端を整形・転圧し蓋コンクリート14が打設される。さらに、ケーソン1の前面および背面に2次コンクリートを打設して鉄筋等で補強され下部コンクリート17から一体的に突出するせん断キーコンクリートが形成される。
図10は、従来技術に係る海洋構造物において、セルラーブロックを適用した構成を示す正面図及び平面図である。
従来、水深が浅い海域に海洋構造物を設置する場合は、ケーソン1の代わりにセルラーブロック19が適用される。すなわち、海洋構造物は、設置する場所の水深によって、ケーソン1とセルラーブロック19に適宜使い分けされる。
図10に示すように、セルラーブロック19は、コンクリートを角筒型に形成したブロック体である。このセルラーブロック19は、一個一個の形状や寸法をほぼ同一に形成してあり、複数列に並べられるとともに、水深に応じて複数段に積み重ねていく構成である。
特開2001−40630号公報
さて、特許文献1のケーソン式海洋構造物の組み立て工程には、作業員が海中において作業を行う工程が多く含まれる。例えば、型枠の形成作業では、多数の鋼製型枠を案内するなどの煩雑な作業を作業員が海中で行うことになる。型枠の形成のような作業を海中で行う場合、海流や波浪などの海水の影響を大きくうけ、作業効率を低下させる原因となっていた。
また、ケーソン式海洋構造物の鋼管杭は、型枠を固定するために海側および背面側の両方に打設される。したがって、ケーソン式海洋構造物の型枠の形成は、大量の鉄製材料を用いて鋼管杭を製作し海底に多数打設していかなければならず、製作コストが非常に高くなっていた。
さらに、水深の浅い海域でセルラーブロックを適用した場合、積み重ねたブロックが、コンクリートで固定される前に、海流などの水圧によってズレることがあり、作業を遅らせる原因となっていた。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたもので、水中での煩雑な作業工程を軽減して効率的に作業が進められ、かつ材料など製作コストを削減させることができる海洋式構造物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、海洋内に敷設されるケーソンと、海底に設けられケーソンの土台となるケーソン基礎構造と、を備えた海洋構造物において、ケーソン基礎構造が、海底に打ち込まれる複数本の鋼管杭と、陸上にて組み立てられ、鋼管杭に嵌め込まれて海底に設置され、ケーソンを支持する型枠として一定の内部空間を形成するケーソン基礎ユニットと、ケーソン基礎ユニットの内部空間に打設され、ケーソン基礎構造として固形化される基礎コンクリートと、を含むことを特徴とする。
かかる構成の海洋構造物によれば、陸上にてあらかじめケーソン基礎ユニットが組み立てられる。組み立てられたケーソン基礎ユニットは、海底に打ち込まれた鋼管杭に嵌め込むことで容易に海底に設置することができる。したがって、作業員が海中で煩雑な作業を行うことが少なくなり、より効率的に海洋構造物を設置することができる。
また、ケーソン基礎ユニットは、金属材によって形成されるケーソン架台と、このケーソン架台の側面に設けられる基礎型枠と、を含む構成とすることができる。
さらに、ケーソン架台は、金属材を複数並べて略平面に形成したステージパネルと、ステージパネルを安定的に支持する架脚と、ステージパネルの側面に設けられ、基礎型枠が取り付けられるサイドブロックと、を含む構成とすることができる。
ケーソン基礎ユニットは、ケーソン架台と基礎型枠によって、内部空間を備えた型枠として強固に形成することができる。このため、ケーソン基礎ユニットは、海底に設置した際に海流などの水圧が加わっても損壊することがない。
また、架脚は、海底の形状に応じて、ステージパネルまでの長さが調節可能な脚長調節手段を備えた構成としてもよい。脚長調節手段で架脚が調節されることにより、ケーソン基礎ユニットのステージパネルを略水平にすることができる。したがって、ケーソン基礎ユニットに基礎コンクリートを打設した際に、安定した土台としてケーソン基礎構造を形成させることができる。
また、鋼管杭は、ケーソンの敷設経路に沿って、所定の間隔に一列に並べて打ち込まれる構成とすることができる。さらに、ケーソン基礎ユニットは、鋼管杭が嵌め込まれる係合部を略中央位置に備えた構成とすることができる。
ケーソン基礎ユニットは、鋼管杭が中央位置に嵌め込まれることで、ケーソン基礎ユニットを安定的に支持されることができる。すなわち、鋼管杭を二列以上に配列して、海底に大量に打ち込む必要がなくなる。よって、打ち込む鋼管杭の本数を減らすことができ、製造コストの削減することが可能となる。
ケーソン基礎構造から海面までの水深が一定の深さより浅い領域には、ケーソンに代えて、その水深に対応する寸法のセルラーブロックをケーソン基礎構造の上に設置することができる。このような構成のセルラーブロックにすれば、セルラーブロックを一個ずつ積み重ねる必要がなくなる。その結果、作業員の海中での作業を容易にし、より効率的に設置していくことができる。
また、本発明の海洋構造物の施工方法は、鋼管杭を海底に打ち込むステップと、ケーソン基礎ユニットを陸上にて組み立てるステップと、ケーソン基礎ユニットを鋼管杭に嵌め込むステップと、ケーソン基礎ユニットの内部空間に基礎コンクリートを打設してケーソン基礎構造を形成するステップと、ケーソン基礎構造にケーソンを設置するステップと、を含むことを特徴とする。
かかる海洋構造物の施工方法は、陸上にてあらかじめケーソン基礎ユニットが組み立てられ、海中では打ち込まれてある鋼管杭にケーソン基礎ユニットを嵌め込むという簡単な作業工程で実現することができる。
以上説明したように、本発明によれば、水中での煩雑な作業工程を軽減して効率的に作業が進められ、かつ材料など製作コストを削減させることができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1乃至図6は、本発明の第1実施形態に係る海洋式構造物の構成を示す図であり、図1は、海洋構造物の全体構成の概略を示す側面断面図である。
第1実施形態の海洋構造物は、護岸として海岸に設置し、その背面を埋め立てて発電所等を建設する場合に適用した例である。また、第1実施形態では、水深の比較的深い海域に護岸を敷設することを前提とし、特にケーソンを適用する場合について説明する。
図1に示すように、第1実施形態の海洋構造物は、海洋内に敷設されるケーソン1と、このケーソン1の土台となって海底に設けられ、ケーソン1を安定的に配置させるケーソン基礎構造2と、を備えた構成である。
また、海洋構造物には、ケーソン1の海側Aの海底面に沿って広範囲に堆積させた基礎捨石10と、この基礎捨石10の上面を平面的に覆う被覆ブロック11と、ケーソン1及び基本捨石10の海側A面に一定の傾斜をもって堆載させた消波ブロック12と、が併せて設けられ、これら各要素によって護岸全体が構成される。護岸は、このような構成とすることで、人工的に海域の水深を浅くさせることができ、海洋からの海水量を抑制させることが可能である。したがって、護岸は、波浪などで海水が海側Aから護岸の背面側Bへ流入することを、より確実に遮断することができる。
本実施形態のケーソン1は、一般にRCケーソンと呼ばれる長大な鉄筋コンクリート構造物を適用している。ケーソン1は、上面が開口した箱型形状に形成してあり、内部が複数のブロックに仕切られてある。海洋構造物の組み立て時には、このケーソン1の各ブロックに土砂などの中詰材13が注入される。その後、ケーソン1の上面開口部を蓋コンクリート14及び上部コンクリート15で覆うことで、海洋構造物が形成される。
図2は、第1実施形態に係る海洋構造物のケーソン基礎構造を示す斜視図であり、図3は、同じくケーソン基礎構造及びケーソンを示す側面断面図である。また、図4は、ケーソン基礎構造を鋼管杭に嵌め込む状態を示した斜視図である。
図2及び図3に示すように、ケーソン基礎構造2は、海底に打ち込まれる複数本の鋼管杭21と、鋼管杭21に嵌め込まれるケーソン基礎ユニット20とにより構成される。
鋼管杭21は、棒状の鉄鋼材で形成され、ケーソン1の敷設経路に沿って、所定の間隔に一列に並べられて海底に打ち込まれる(図4参照)。この鋼管杭21は、海底の岩盤に完全に固定されるとともに、頭部が一定の高さになるまで打ち込まれる。
ケーソン基礎ユニット20は、陸上において組み立てられる構成である。このケーソン基礎ユニット20は、金属材によって形成されるケーソン架台22と、このケーソン架台20の側面に設けられる基礎型枠28とから構成される。また、ケーソン基礎ユニット20は、鋼管杭21に嵌め込まれることにより、海底に設置されることになる。
また、ケーソン架台22は、金属材を複数並べて略平面に形成したステージパネル23と、ステージパネル23を安定的に支持する架脚24と、ステージパネル23の側面に設けられ、基礎型枠28が取り付けられるサイドブロック25と、から構成される。これらステージパネル23、架脚24、サイドブロック25は、ともに断面H型に形成した鉄鋼を適用しており、ケーソン架台22自体の強度を向上させている。したがって、ケーソン架台22は、海流などによる水圧に対して、充分な強度を示すことができる。
また、図4に示すように、ケーソン架台22には、海底の形状に応じて、この架脚24の長さが調節可能な簡易油圧ジャッキ(脚長調節手段)26が備えられている。この簡易油圧ジャッキ26は、架脚24の長さを調節することで、ケーソン架台22のステージパネル23を水平面とすることができる。
さらに、ケーソン架台22には、鋼管杭21が嵌め込まれる係合部27が略中央位置に備えられている。この係合部27によって、ケーソン基礎ユニット20を鋼管杭21に嵌め込んだ際にバランスが保たれ、ケーソン架台22を安定的に固定することができる。
ケーソン基礎ユニット20の基礎型枠28は、金属性の合板であり、ケーソン架台22の海側A及び背面側Bの二面に設けられる。したがって、図4に示すように、ケーソン基礎ユニット20は、ケーソン1の敷設経路に沿ってケーソン架台22が連なることにより、基礎型枠28がその側周面を覆い、直方状の内部空間29を海底に形成させることになる。
なお、地盤傾斜・不陸により基礎型枠28と海底の間に隙間の生じる場所には、基礎型枠28の外周面に土嚢30を積み上げて隙間を埋めている。
ケーソン基礎ユニット20の内部空間29には、ケーソン基礎構造2を固める基礎コンクリート31が打設される。基礎コンクリート31は、水中不分離性コンクリートを適用しており、海中内で固形化が可能である。この基礎コンクリート31でケーソン基礎構造2を固めることにより、ケーソン1を設置する強固な土台を形成することができる。
図5は、第1実施形態に係る海洋構造物の組み立て工程を示す概略図であり、図6は、同じく海洋構造物のケーソン基礎ユニットの組み立て工程を示した斜視図である。
海洋構造物の施設工程は、海底における海洋構造物の敷設経路が砕岩棒や油圧ブレーカー等で掘削される。そして、図5(a)に示すように、鋼管杭21が海底の海洋構造物の敷設経路に沿って打ち込まれる。鋼管杭21は、海上作業台上の杭打機を使用して、ケーソン架台22の係合部27に係合する間隔で一列に並べられて打ち込まれる。
さらに、陸上ではケーソン基礎ユニット20が組み立てられている。図6(a)に示すように、ケーソン基礎ユニット20のケーソン架台22は、まず平面に形成されたステージパネル23に架脚24が取り付けられテーブル状に形成される。このとき、ステージパネルの略中央位置には、鋼管杭21が嵌る係合部27が設けられている。その後、図6(b)に示すように、サイドブロック25がテーブルの両側面に取り付けられ、ケーソン架台22が組み立てられる。
そして、図6(c)及び(d)に示すように、組み立てられたケーソン架台22のサイドブロック25に基礎型枠28が取り付けられる。この基礎型枠28は、ケーソン基礎ユニット20が設置される海底の形状に即して、あらかじめ下端部が切削してある。このような構成にすることで、ケーソン基礎ユニット20は、海底の形状に応じた内部空間29を形成することができる。
次に、図5(b)に示すように、陸上において組み立てられたケーソン基礎ユニット20が専用船によって海洋構造物の敷設位置まで曳航されてくる。さらに、敷設位置まで運ばれたケーソン基礎ユニット20は、専用船のクレーンによって徐々に海底に下ろされる。海底には作業員が待機しており、ケーソン基礎ユニット20は、この作業員に案内されながら、打ち込まれた鋼管杭21に係合部27が嵌め込まれる。
鋼管杭21に嵌め込まれたケーソン基礎ユニット20は、簡易油圧ジャッキ26によって、架脚24が海底の形状に対応した長さに調節される。
また、ケーソン基礎ユニット20の設置時には、基礎型枠28が海底に接触することで、ケーソン基礎ユニット20を囲んだ内部空間29が形成される。このとき、基礎型枠28と海底との間に隙間が生じる場合は、基礎型枠28の外周面に土嚢30が積み上げられる。
次に、図5(c)に示すように、海底に設置されたケーソン基礎ユニット20に基礎コンクリート31が専用船から打設される。基礎コンクリート31は、ケーソン基礎ユニット20の内部空間29上面が満たされる程度に打設されて、時間経過によって固形化させることで、強固なケーソン基礎構造2が形成される。なお、基礎コンクリート31の打設の際には、特許文献1に開示されるようなせん断キーコンクリートを形成してもよい。
次に、図5(d)に示すように、陸上で形成されたケーソン1が専用船によって海洋構造物の敷設位置まで曳航されてくる。そして、ケーソン1は、バラスト調整および専用船のクレーンによって徐々に海底に下ろされ、上部が海面から突出した状態で、ケーソン基礎構造2に配置される。
そして、ケーソン1の上面開口部から、ケーソン1内に中詰材13が注入され、その上に蓋コンクリート14が打設される。さらに、ケーソン基礎構造2とケーソン1の間には、2次コンクリート(図示せず)を打設して、ケーソン基礎構造2とケーソン1とを一体化させる。
以上のような施設工程によって、海洋構造物は所望の海底に設置されることができる。この海洋構造物は、ケーソン1がケーソン基礎構造2によって安定的に固定されており、止水性や耐久性、耐震性の高い構造物として敷設される。
なお、第1の実施形態の海洋構造物は、上述した実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の応用実施または変形実施が可能であることは勿論である。本実施形態では、高い止水性が要求される護岸や防波堤などに適用することが特に有効であるが、例えば、通常の護岸や防波堤などにも適用してもよい。
〔応用例〕
海洋構造物のケーソン架台22は、金属材をトラス式構造に組み立てる構成としてもよい。ケーソン架台22をトラス式構造とすることで、架台の強度をより向上させてケーソン基礎ユニット20を組み立てることができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の海洋構造物における、セルラーブロックの構成について説明する。
図7は、第2の実施形態に係るセルラーブロックの構造を示す概略図であり、(a)は正面図、(b)は上面図である。
本実施形態のセルラーブロック3は、第1実施形態と同じく、発電所を建設する際に適用される構成である。このセルラーブロック3は、ケーソン基礎構造2から海面までの水深が浅い場合に、ケーソン1の代わりに、ケーソン基礎構造2に適用される構成である。
なお、第2の実施形態に係る海洋構造物において、先に示した第1の実施形態に係る海洋構造物と同一部分または相当する部分には、同一符号を付しその部分の詳細な説明は省略する。
図7に示すように、セルラーブロック3は、コンクリートによって形成され、直方に延在したブロック体である。このセルラーブロック3は、上面と下面が開口し、内部が空洞に形成された角筒形状となっている。
このセルラーブロック3は、第1の実施形態で説明したケーソン基礎構造2上に、複数列に並べられて配置される。また、セルラーブロック3は、ケーソン基礎構造2に配置された状態で、ケーソン基礎構造2の上面から水面までの水深より、やや長くなる寸法に形成されてある。すなわち、セルラーブロック3をケーソン基礎構造2に配置した状態では、セルラーブロック3は、上部が海面から突出した状態となる。したがって、セルラーブロック3は、その寸法を水深に応じて適宜決定し、ケーソン基礎構造2に複数並べて配列していくだけで簡単に設置することができる。
セルラーブロック3は、ケーソン基礎構造2に設置された後、セルラーブロック3の上部開口面から、セルラーブロック3内に中詰材13が注入され、その上に蓋コンクリート14、上部コンクリート15が打設される。
以上のようにして、ケーソン基礎構造2上に設置されたセルラーブロック3は、ケーソン1と同じ機能を有しており、海水が背面に流入することを遮断できる。このように、海洋構造物は、水深に応じてケーソン1とセルラーブロック3を使い分けることにより、効率的に護岸を敷設していくことができる。
第1実施形態に係る海洋構造物の全体構成の概略を示す側面断面図である。 第1実施形態に係る海洋構造物のケーソン基礎構造を示す斜視図である。 第1実施形態に係るケーソン基礎構造及びケーソンを示す側面断面図である。 第1実施形態に係るケーソン基礎構造を鋼管杭に嵌め込む状態を示した斜視図である。 第1実施形態に係る海洋構造物の組み立て工程を示す概略図である。 第1実施形態に係る海洋構造物のケーソン基礎ユニットの組み立て工程を示した斜視図である。 第2の実施形態に係るセルラーブロックの構造を示す概略図であり、(a)は正面図、(b)は上面図である。 従来技術に係るケーソン式海洋構造物の構成を示す側面断面図である。 従来技術に係るケーソン式海洋構造物の構下部構造の概略を示す斜視図である。 従来技術に係るケーソン式海洋構造物のセルラーブロックを適用した構成を示す図であり、(a)は正面図、(b)は上面図である。
符号の説明
1:ケーソン、2:ケーソン基礎構造、3:セルラーブロック、
10:基礎捨石、11:被覆ブロック、12:消波ブロック、13:中詰材、14:蓋コンクリート、15:上部コンクリート、16:鋼製型枠、17:下部コンクリート、18:ケーソン設置架台、19:セルラーブロック、
20:ケーソン基礎ユニット、21:鋼管杭、22:ケーソン架台、23:ステージパネル、24:架脚、25:サイドブロック、26:簡易油圧ジャッキ、27:係合部、28:基礎型枠、29:内部空間、30:土嚢、31:基礎コンクリート、
A:海側、B:背面側

Claims (7)

  1. 海洋内に敷設されるケーソンと、海底に設けられ前記ケーソンの土台となるケーソン基礎構造と、を備えた海洋構造物において、
    前記ケーソン基礎構造は、
    海底に打ち込まれる複数本の鋼管杭と、
    陸上にて組み立てられ、前記鋼管杭に嵌め込まれて海底に設置され、前記ケーソンを支持するコンクリートの型枠として一定の内部空間を形成するケーソン基礎ユニットと、
    前記ケーソン基礎ユニットの内部空間に打設され、前記ケーソン基礎構造として固形化される基礎コンクリートと、を含むことを特徴とする海洋構造物。
  2. 請求項1に記載の海洋構造物において、
    前記ケーソン基礎ユニットは、金属材によって形成されるケーソン架台と、当該ケーソン架台の側面に設けられる基礎型枠と、を含むことを特徴とする海洋構造物。
  3. 請求項2に記載の海洋構造物において、
    前記ケーソン架台は、前記金属材を複数並べて略平面に形成したステージパネルと、前記ステージパネルを安定的に支持する架脚と、前記ステージパネルの側面に設けられ、前記基礎型枠が取り付けられるサイドブロックと、を含むことを特徴とする海洋構造物。
  4. 請求項3に記載の海洋構造物において、
    前記架脚は、海底の形状に応じて、前記ステージパネルまでの長さが調節可能な脚長調節手段を備えることを特徴とする海洋構造物。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の海洋構造物において、
    前記鋼管杭は、前記ケーソンの敷設経路に沿って所定の間隔に一列に並べて打ち込まれるとともに、
    前記ケーソン基礎ユニットは、前記鋼管杭が嵌め込まれる係合部を略中央位置に有することを特徴とする海洋構造物。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の海洋構造物において、
    前記ケーソン基礎構造から海面までの水深が一定の深さより浅い領域には、前記ケーソンに代えて、当該水深に対応する寸法のセルラーブロックを前記ケーソン基礎構造の上に設置することを特徴とする海洋構造物。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の海洋構造物の施工方法において、
    前記鋼管杭を海底に打ち込むステップと、
    前記ケーソン基礎ユニットを陸上にて組み立てるステップと、
    前記ケーソン基礎ユニットを前記鋼管杭に嵌め込むステップと、
    前記ケーソン基礎ユニットの内部空間に前記基礎コンクリートを打設してケーソン基礎構造を形成するステップと、
    前記ケーソン基礎構造にケーソンを設置するステップと、を含むことを特徴とする海洋構造物の施工方法。
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