JPWO2011070722A1 - 表示装置用駆動回路及び表示装置の駆動方法 - Google Patents

表示装置用駆動回路及び表示装置の駆動方法 Download PDF

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Abstract

画質の劣化を抑えつつ、駆動部の発熱量を低減できる表示装置用駆動回路を提供する。本発明に係る表示装置用駆動回路は、表示部(5)を駆動するソースドライバ(6J1)と、ソースドライバ(6J1)における発熱量を検知し、検知した発熱量が予め定められた基準値以上である場合に、発熱検知信号を出力する発熱検知回路(1J1)と、発熱検知信号を受けた場合に、ソースドライバ(6J1)における発熱量を下げるように、表示部(5)の駆動方式を変更する発熱低減回路(2J1)とを備える。

Description

本発明は、表示装置用駆動回路及び表示装置の駆動方法に関し、特に、表示パネルを駆動する駆動部の発熱量を低減する表示装置用駆動回路及び表示装置の駆動方法に関する。
表示パネルを有した表示装置では、その表示パネルを駆動するために駆動部が設けられる(例えば、特許文献1参照)。図49は、従来の特許文献1に記載の表示装置の構成を示す図である。ここでは、図49を用いて従来の表示装置が備える駆動部について説明する。
図49に示すように、従来の表示装置は、表示部5(表示パネル)と、ソースドライバ6と、ゲートドライバ7と、タイミングコントローラ8と、直流電圧変換回路9と、階調電圧発生器10とを備える。駆動部は、ゲートドライバ7及びソースドライバ6に相当する。
ソースドライバ6は、複数の出力端子を備え、この複数の出力端子に電圧を発生させるための複数の出力バッファが設けられることがある。出力バッファの各々は、データ線に接続され、データ線及び表示パネルの負荷を駆動する。このため、ソースドライバ6がデータ信号Vdataの電位を出力する場合、表示パネルの負荷へ高電位電圧VDDから、又は低電位電圧VSSへの充放電電流が流れる。ここで、充放電電流は、ソースドライバ6に設けられる出力バッファ内の内部抵抗を通過するため、内部抵抗に発生するジュール熱により発熱する。
近年の表示パネルの高解像度化に伴い、1つのソースドライバ6に設けられる出力バッファの数が増加している。その結果、ソースドライバ6の発熱量が増加し、その発熱をある一定の温度以下に抑えるためには、1つ当たりのソースドライバ6の出力バッファの数を減らして(出力チャンネルを減らす)ソースドライバ6を多数使用する、又は、放熱シートを使用することが有効である。しかし、これらの方法は、セットコストが増加するため、ソースドライバ6自体に一層の低発熱化が要求されている。
ソースドライバ6の内部からの発熱は、主に出力バッファ部から発生する。したがって、ソースドライバ6の発熱量を低減するためには、特に、出力バッファの出力部からの発熱を低減しなくてはならない。
上記の発熱量の増加を防ぐ1つの方法として、出力画像の条件により、飛び越し走査(インターレース駆動)による駆動方式が提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載の技術では、タイミングコントローラ8における動画と静止画とを判別する機能により、表示対象の画像が静止画と判定された場合にプログレッシブ駆動からインターレース駆動に切り替えることによって低発熱化を図っている。
特許第3233895号公報
G.A.Rincon−Mora "Voltage References ― from Diodes to Precision High ― Order Bandgap Circuits",IEEE Press,John Wiley & Sons Inc., p.28,2002
しかしながら、インターレース駆動は飛躍的に低発熱化できる半面、表示パネルにおいて画質ムラが表示されてしまうという問題がある。
従来技術では、タイミングコントローラにおいて表示対象の画像が静止画であると判断されるとインターレース駆動に切り替わる。しかし、静止画においても発熱量が多い画像と少ない画像とが存在し、発熱量が少ない静止画でインターレース駆動に切り替えると画質を劣化させるだけとなってしまう。
また、ソースドライバの発熱は、個々の表示フレームの画像の発熱量の累積であるため、発熱量が多い静止画であっても、ある一定の時間その画像が表示され続けなければ、ソースドライバはすぐには発熱しない。従来技術は、低発熱化(=低消費電力化)を実現する代償として、表示パネルの用途次第では画質が劣化する頻度が高いという課題がある。よって、高品位な表示パネル用途では従来技術が使えない場合があり、その場合に低発熱化するためには、1つ当たりのソースドライバの出力バッファの数を減らして(出力チャンネルを減らす)ソースドライバを多数使用する、又は、放熱シートを使用せざるを得ないことになる。しかし、それらの対処法では前述のようにセットコストが増加してしまう。
そこで、本発明は、上記の従来技術の問題に着目してなされたものであり、表示装置の画質の劣化を抑えつつ、駆動部の発熱量を低減できるようにすることで、駆動部の因数削減、すなわちセットコストを低減することができる表示装置用駆動回路及び表示装置の駆動方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る表示装置用駆動回路は、表示部を駆動するソースドライバと、前記ソースドライバにおける発熱量を検知し、検知した発熱量が予め定められた基準値以上である場合に、発熱検知信号を出力する発熱検知回路と、前記発熱検知信号を受けた場合に、前記ソースドライバにおける発熱量を下げるように、前記表示部の駆動方式を変更する発熱低減回路とを備える。
この構成では、従来の表示装置用駆動回路のように、動画と静止画とで表示駆動方式の変更の判断を行わず、発熱検知回路が検知した発熱量が1つ以上の設定された基準値を超えるか超えないかという判断を行い、発熱量が基準値を超えた場合に、表示駆動方式の変更を行う。したがって、発熱量の少ない静止画では表示駆動方式を切り替えないことに加え、リアルタイムに発熱検知を続けることができるため、不必要に表示駆動方式を切り替えずに、画質の劣化を最大限抑制することができる。したがって、表示装置の画質の劣化を抑えつつ、駆動部における発熱量を低減できるので、駆動部の因数の削減、すなわち、セットコストを低減することができる。
また、前記発熱検知回路は、画像データの少なくとも一部を行単位で受け取り、受け取った画像データのうち、p(pは自然数)行目の第1データとp+1行目の第2データとを比較することで、前記第1データと前記第2データとの差分に基づいた値を、前記発熱量として検知してもよい。
この構成により、発熱量を画像データの差分に基づいた値として検知するため、温度変化をより正確に検知できる。つまり、画像の行毎の変化を検出するので、発熱量の多い画像であるか少ない画像であるかを判定することができ、駆動方式の変更を抑えることができる。したがって、画質の劣化を抑えつつ、駆動部の発熱量を低減することができる。
また、前記発熱検知回路は、1フレーム内における前記第1データと前記第2データとの差分絶対値が所定の第1閾値より大きくなる回数が所定の第2閾値以上となるフレームの連続数を、前記発熱量として検知してもよい。
この構成により、発熱量が多くなるフレームが連続する場合に駆動方式を変更するので、発熱量を低減することができるとともに、駆動方式の変更を抑えることができ、画質の劣化を抑制することができる。
また、前記発熱検知回路は、カウント数を前記発熱量として出力するカウンタを備え、前記カウンタは、1フレーム内における前記第1データと前記第2データとの差分絶対値が所定の第1閾値より大きくなる回数が所定の第2閾値以上となる場合に前記カウント数をインクリメントし、前記回数が前記第2閾値より小さい場合に前記カウント数をデクリメントしてもよい。
この構成により、発熱量が多くなるフレームの方が、発熱量が少なくなるフレームよりある閾値以上に多くなる場合に駆動方式を変更するので、発熱量を低減することができるとともに、駆動方式の変更を抑えることができ、画質の劣化を抑制することができる。
また、前記発熱検知回路は、前記ソースドライバにおける前記発熱量である温度を測定する温度測定回路と、前記温度測定回路によって測定された温度と、前記基準値である基準温度とを比較する温度比較回路とを備え、前記発熱検知回路は、前記温度測定回路によって測定された温度が前記基準温度以上である場合に、前記発熱検知信号を出力してもよい。
この構成により、直接温度を測定するので、実際の発熱量に従って駆動方式の変更を決定することができる。このため、より効果的に発熱量を低減することができるとともに、駆動方式の変更を抑えることができ、画質の劣化を抑制することができる。
また、前記発熱検知回路は、さらに、バンドギャップ特性を利用して、前記基準温度に相当する基準電圧を生成するリファレンス回路を備え、前記温度測定回路は、さらに、測定した温度に相当する測定電圧を生成し、前記温度比較回路は、前記基準電圧と前記測定電圧とを比較し、前記測定電圧が前記基準電圧以上である場合に、前記発熱検知信号を出力してもよい。
この構成により、測定した温度を電圧に変換することで、温度と基準値との比較を容易に行うことができる。
また、前記発熱検知回路は、s(sは自然数)個の発熱量を検知し、検知したs個の発熱量をs個の基準値と比較し、s個の発熱量とs個の基準値とそれぞれの大小関係に応じた種類の発熱検知信号を出力し、前記発熱低減回路は、前記発熱検知信号の種類に応じた駆動方式に変更してもよい。
この構成により、複数の段階で検知を行い、検知結果に応じた発熱検知信号に応じて駆動方式を変更するので、発熱量を低減するために、より効果的な駆動方式を選択することができる。したがって、より効果的に発熱量を低減することができるとともに、駆動方式の変更を抑えることができ、画質の劣化を抑制することができる。
また、前記表示装置用駆動回路は、n個の前記ソースドライバと、少なくとも1つの前記発熱検知回路とを備え、前記少なくとも1つの発熱検知回路は、前記n個のソースドライバの少なくとも1つに内蔵されてもよい。
この構成により、複数のソースドライバを用いた場合にも上述した効果と同様の効果が得られるので、表示装置の大型化などを実現することができる。
また、前記n個のソースドライバのうち、前記発熱検知回路を有する少なくとも1つのソースドライバは、互いに接続され、前記少なくとも1つの発熱検知回路のそれぞれは、互いに検出結果を共有してもよい。
この構成により、複数のソースドライバの駆動方式を一致させることができる。
また、前記n個のソースドライバは全て、前記少なくとも1つの発熱検知回路のいずれか1つが前記発熱検知信号を出力した場合、同一の駆動方式に変更してもよい。
この構成により、複数のソースドライバの駆動方式を一致させることができる。
また、前記表示装置用駆動回路は、さらに、画像データに基づいて、前記ソースドライバによる駆動タイミングを制御するタイミングコントローラを備え、前記発熱検知回路は、前記タイミングコントローラに内蔵されてもよい。
この構成により、タイミングコントローラに発熱検知回路が内蔵されている場合でも、発熱量を低減することができるとともに、駆動方式の変更を抑えることができ、画質の劣化を抑制することができる。
また、表示装置用駆動回路は、さらに、前記表示部を行単位で駆動するゲートドライバを備え、前記ゲートドライバ及び前記ソースドライバは、前記発熱検知信号を受けた場合に、プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動に変更してもよい。
この構成により、プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動に変更するので、発熱量をおよそ半減させることができる。
また、前記発熱低減回路は、前記発熱検知信号を受けた場合に、チャージシェアリングを行わない駆動方式からチャージシェアリングを行う駆動方式に変更してもよい。
この構成により、チャージシェアリングを行うので、ソースドライバが駆動すべき電圧を少なくすることができ、発熱量を低減することができる。
また、前記発熱低減回路は、前記発熱検知信号を受けた場合に、奇数列同士、及び、偶数列同士の少なくとも一方を短絡することで、前記チャージシェアリングを行ってもよい。
この構成により、カラム反転駆動の表示装置に適用することができる。
また、本発明の一態様に係る表示装置の駆動方法は、表示部を駆動するソースドライバを備える表示装置の駆動方法であって、前記ソースドライバにおける発熱量を検知する発熱検知ステップと、検知した発熱量が予め定められた基準値以上であるか否かを判定する判定ステップと、前記発熱量が前記基準値以上であると判定された場合に、前記ソースドライバにおける発熱量を下げるように、前記表示部の駆動方式を変更する変更ステップとを含む。
この構成により、従来のように、動画と静止画とで表示駆動方式の変更の判断を行わず、発熱検知回路が検知した発熱量が1つ以上の設定された基準値を超えるか超えないかという判断を行い、発熱量が基準値を超えた場合に、表示駆動方式の変更を行う。したがって、発熱量の少ない静止画では表示駆動方式を切り替えないことに加え、リアルタイムに発熱検知を続けることができるため、不必要に表示駆動方式を切り替えずに、画質の劣化を最大限抑制することができる。したがって、表示装置の画質の劣化を抑えつつ、駆動部における発熱量を低減できるので、駆動部の因数の削減、すなわち、セットコストを低減することができる。
本発明によれば、表示装置の画質の劣化を抑えつつ、駆動部の発熱量を低減できるようにすることで、駆動部の因数削減、すなわちセットコストを低減することができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。 図2は、本発明の実施の形態1に係るソースドライバの概略構成の一例を示す図である。 図3は、本発明の実施の形態1に係る第1の発熱検知回路の概略構成の一例を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態1に係る駆動回路の1端子分の入出力関係の一例を示す図である。 図5は、本発明の実施の形態1に係る第1の発熱検知回路の内部信号のタイミングチャートの一例である。 図6は、本発明の実施の形態1に係る第1の発熱検知回路のチャージシェアリングに関わる内部信号のタイミングチャートの一例である。 図7は、本発明の実施の形態1に係る第1の発熱検知回路のプログレッシブ駆動からの変更処理に関わる内部信号のタイミングチャートの一例である。 図8は、本発明の実施の形態1に係るチャージシェアの原理を説明するための図である。 図9は、本発明の実施の形態1に係る第1の発熱低減回路の概略構成の一例を示す図である。 図10は、本発明の実施の形態1に係るインターレース駆動の原理を説明するための図である。 図11は、本発明の実施の形態1に係るフレーム間引き駆動の原理を説明するための図である。 図12は、本発明の実施の形態1に係る第1のタイミング制御回路1の概略構成の一例を示す図である。 図13は、本発明の実施の形態1に係るインターレース駆動のタイミングチャートの一例である。 図14は、本発明の実施の形態1に係るフレーム間引き駆動のタイミングチャートの一例である。 図15は、本発明の実施の形態1に係る表示装置における表示駆動方式の状態遷移図の一例である。 図16は、本発明の実施の形態2に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。 図17は、本発明の実施の形態2に係るソースドライバの概略構成の一例を示す図である。 図18は、本発明の実施の形態2に係るゲートドライバの概略構成の一例を示す図である。 図19は、本発明の実施の形態2に係る第2の発熱検知回路の概略構成の一例を示す図である。 図20は、本発明の実施の形態2に係る第2のタイミング制御回路の概略構成の一例を示す図である。 図21は、本発明の実施の形態2に係るインターレース駆動のタイミングチャートの一例である。 図22は、本発明の実施の形態2に係るフレーム間引き駆動のタイミングチャートの一例である。 図23は、本発明の実施の形態2の変形例に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。 図24は、本発明の実施の形態2の変形例に係るソースドライバの概略構成の一例を示す図である。 図25は、本発明の実施の形態2の変形例に係る第2の発熱検知回路の概略構成の一例を示す図である。 図26は、本発明の実施の形態2の変形例に係る第2のタイミング制御回路の概略構成の一例を示す図である。 図27は、本発明の実施の形態2の変形例に係るインターレース駆動のタイミングチャートの一例である。 図28は、本発明の実施の形態2の変形例に係るフレーム間引き駆動のタイミングチャートの一例である。 図29は、本発明の実施の形態3に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。 図30は、本発明の実施の形態3に係るソースドライバの概略構成の一例を示す図である。 図31は、本発明の実施の形態3に係る第3の発熱検知回路の概略構成の一例を示す図である。 図32は、本発明の実施の形態4に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。 図33は、本発明の実施の形態4に係るソースドライバの概略構成の一例を示す図である。 図34は、本発明の実施の形態4に係る第4の発熱検知回路の概略構成の一例を示す図である。 図35は、本発明の実施の形態5に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。 図36は、本発明の実施の形態5に係るソースドライバの概略構成の一例を示す図である。 図37は、本発明の実施の形態6に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。 図38は、本発明の実施の形態6に係る第5の発熱検知回路の概略構成の一例を示す図である。 図39は、本発明の実施の形態7に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。 図40は、本発明の実施の形態7に係るソースドライバの概略構成の一例を示す図である。 図41は、本発明の実施の形態7に係る第6の発熱検知回路1J6の概略構成の一例を示す図である。 図42は、本発明の実施の形態7に係る第1の温度センサ回路の温度―電圧の関係の一例を示す図である。 図43は、本発明の実施の形態7に係る温度電圧変換回路の概略構成の一例を示す図である。 図44は、本発明の実施の形態7の変形例に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。 図45は、本発明の実施の形態7の変形例に係るソースドライバの概略構成の一例を示す図である。 図46は、本発明の実施の形態7の変形例に係る第6の発熱検知回路の概略構成の一例を示す図である。 図47は、本発明の実施の形態7の変形例に係る第2の温度センサ回路の温度―電圧の関係の一例を示す図である。 図48は、本発明の変形例に係る表示装置の駆動方法の一例を示すフローチャートである。 図49は、従来の表示装置の概略構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。またタイミングチャートの図面については、解説の容易化を目的としており厳密には正確なタイミングと異なる場合がある。なお、以下の実施の形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。また、以下の各実施の形態や変形例の説明において、一度説明した構成要素と同様の機能を有する構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る表示装置の概略構成を示す図である。本発明の実施の形態1に係る表示装置は、例えば、アクティブマトリクス型液晶表示装置である。図1に示す表示装置は、表示部5と、ソースドライバ6J1と、ゲートドライバ7J1と、タイミングコントローラ8と、直流電圧変換回路9と、階調電圧発生器10とを備える。
具体的には、表示部5は、マトリクス状に配置された複数の画素から構成される。複数の画素には、マトリクス状に配設された多数のデータ線(図示略)と多数の走査線(図示略)とが接続されている。そして、表示部5の周辺に、データ線を駆動するソースドライバ6J1と、ゲート線を駆動するゲートドライバ7J1とがそれぞれ設けられている。
ソースドライバ6J1(信号線駆動回路)は、駆動回路61と、第1の発熱検知回路1J1と、第1の発熱低減回路2J1とを備え、表示部5を列単位で駆動する。また、ゲートドライバ7J1(走査線駆動回路)は、駆動回路71を備え、表示部5を行単位で駆動する。なお、ここでのゲートドライバ7J1は、ゲートドライバIC(Integrated Circuit)に限定するものではない。
また、本発明の実施の形態1に係る表示装置には、タイミングコントローラ8と、直流電圧変換回路9(図中、DC/DCと記す)と、階調電圧発生器10とが設けられる。タイミングコントローラ8に映像信号、垂直同期信号、水平同期信号及びドットクロックが入力され、直流電圧変換回路9には、電源電圧が入力される。例えば、タイミングコントローラ8は、垂直同期信号に基づいてフレームパルス信号FPを生成して出力し、水平同期信号に基づいてラインパルス信号LPを生成して出力する。また、タイミングコントローラ8は、画像データに基づいて、ゲートドライバ7J1及びソースドライバ6J1のそれぞれによる駆動タイミングを制御する。
図2は、ソースドライバ6J1の概略構成を示す図である。ソースドライバ6J1は、L(Lは自然数)個の出力チャンネルを持ち、駆動回路61と、第1の発熱検知回路1J1と、第1の発熱低減回路2J1とを備えている。なお、Lは、本実施の形態では、表示部5にマトリクス状に配置される画素の列数、すなわち、データ線の本数である。図2では便宜上、駆動回路61、第1の発熱検知回路1J1、第1の発熱低減回路2J1の間で接続関係のある信号と、ソースドライバ6J1、表示部5、ゲートドライバ7J1の間で接続関係のある信号だけを明示している。
<駆動回路61>
駆動回路61は、図2に示すように、制御回路611と、出力バッファ部612とを備える。駆動回路61では、制御回路611がタイミングコントローラ8からの画像データを受け取り、対応する出力チャンネル1〜Lの1行分の画像データをそれぞれデジタル/アナログ変換後に出力バッファ部612を経由して、1行毎のタイミングでそれぞれデータ線駆動信号AOUT1〜AOUTLを第1の発熱低減回路2J1に出力する。
制御回路611は、第1のラッチ群(図示略)と、第2のラッチ群(図示略)とを備える。第1のラッチ群は、タイミングコントローラ8から1行分の画像データを順次取り込んで保持するためのラッチ群である。第2のラッチ群は、タイミングコントローラ8が画像データを更新しないタイミングで第1のラッチ群の1行分の画像データを取り込み、データ線駆動信号AOUT1〜AOUTLを出力する出力バッファ部612への入力を1行分の時間保持するためのラッチ群である。タイミングコントローラ8からの画像データが更新されないあるタイミングにおいては、第1のラッチ群は現在の1行分の画像データ、第2のラッチ群は1つ前の1行分の画像データを保持している。したがって、第1のラッチ群は、出力チャンネル数L×画像データのビット幅のラッチを有する。第2のラッチ群も第1のラッチ群と同数のラッチを有する。
出力チャンネル1に対応する第1のラッチ群のラッチの出力は、ラッチ信号Q1_1として第1の発熱検知回路1J1へ出力される。出力チャンネル1に対応する第2のラッチ群のラッチの出力は、ラッチ信号Q2_1として第1の発熱検知回路1J1へ出力される。ラッチ信号Q1_1とラッチ信号Q2_1とは、第1の発熱検知回路1J1で必要とされる上位ビットのビット幅だけを持てばよい。なぜなら、発熱量は画像データの遷移量に依存し、上位ビットほどデータの遷移量が多いためである。ここでは仮に3ビット必要とし、ラッチ信号Q1_1とラッチ信号Q2_1とは、それぞれ3ビット幅を持つことにする。
同様にラッチ信号Q1_2〜Q1_L及びラッチ信号Q2_2〜Q2_Lは、それぞれの出力チャンネルに対応する信号である。また、制御回路611は、第1の発熱検知回路1J1から出力される出力イネーブル信号OEVを受けて、データ線駆動信号AOUT1〜AOUTLの1行毎の更新を制御する。ここでは、出力イネーブル信号OEVはLアクティブとし、Lである時(すなわち、OEVがローレベルである時)のみ駆動回路61は、データ線駆動信号AOUT1〜AOUTLを更新する。
<第1の発熱検知回路1J1>
第1の発熱検知回路1J1は、ソースドライバ6J1における発熱量を検知し、検知した発熱量が予め定められた基準値以上である場合に、発熱検知信号を出力する。本実施の形態では、画像データの少なくとも一部を行単位で受け取り、受け取った画像データのうち、p(pは自然数)行目の第1データと、p+1行目の第2データとを比較することで、第1データと第2データとの差分に基づいた値を、発熱量として検知する。具体的な構成を以下で説明する。
第1の発熱検知回路1J1は、駆動回路61から出力されるラッチ信号Q1_1〜Q1_Lと、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lとからソースドライバ6J1の発熱量を計算する。そして、第1の発熱検知回路1J1は、計算した発熱量が所定の基準値以上である場合に、発熱検知信号を出力する。
具体的には、第1の発熱検知回路1J1は、計算した発熱量が、1つ以上の設定されたレベルの発熱量を超えるか超えないかという判断を行う。すなわち、第1の発熱検知回路1J1は、1つ以上の基準値である1つ以上の設定レベルを有し、計算した発熱量がどの設定レベルを超えたかを判定する。
そして、第1の発熱検知回路1J1は、発熱量が越えた設定レベルに応じて発熱検知信号を出力する。具体的には、第1の発熱検知回路1J1は、検知した発熱量のレベルに応じて、発熱検知信号として、奇数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_O、偶数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Eを第1の発熱低減回路2J1へ、出力イネーブル信号OEVを駆動回路61とゲートドライバ7J1とへ出力する。
このように、第1の発熱検知回路1J1は、s(sは自然数)段階の検知、すなわち、s個の基準値(設定レベル)との比較を行い、s種類の発熱検知信号を出力可能である。すなわち、第1の発熱検知回路1J1は、s個の発熱量とs個の基準値とのそれぞれの大小関係に応じた種類の発熱検知信号を出力することができる。
そして、第1の発熱検知回路1J1は、発熱検知信号の種類毎に異なる表示駆動方式を、ゲートドライバ7J1及びソースドライバ6J1に実行させる。例えば、ゲートドライバ7J1及びソースドライバ6J1は、発熱検知信号を受けた場合に、第1段階の発熱低減手段としてチャージシェアリングを行い、第2段階の発熱低減手段としてプログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動への表示駆動方式を変更する制御を行う。なお、チャージシェアリング、プログレッシブ駆動、インターレース駆動、及び、フレーム間引き駆動の具体例については、後で説明する。
<第1の発熱低減回路2J1>
第1の発熱低減回路2J1は、第1段階の発熱低減手段の一例であるチャージシェアリングを制御する回路である。
第1の発熱低減回路2J1は、第1の発熱検知回路1J1からの奇数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Eとを受け取る。そして、第1の発熱低減回路2J1は、駆動回路61からのデータ線駆動信号AOUT1〜AOUTLのチャージシェアリングを適切なタイミングで行った後、データ線駆動信号SOUT1〜SOUTLとして表示部5へ出力して、データ線を駆動する。
<第1の発熱検知回路1J1の詳細な説明>
図3〜図7を参照して、第1の発熱検知回路1J1の構成及び動作についてさらに詳細に説明する。
図3は、第1の発熱検知回路1J1の概略構成を示す図である。第1の発熱検知回路1J1は、第1の発熱演算回路121を備えている。第1の発熱演算回路121は、それぞれの出力チャンネルに対応するL個の判定回路12A1_1〜12A1_Lと、L個×2ビットのフリップフロップ12FF_1〜12FF_Lと、加算回路12A2と、第1の比較回路12A3(比較回路C1)と、連続検出回路12A4(連続検出回路C1)、第1の設定レジスタ12A5(設定レジスタC1)と、第2の設定レジスタ(設定レジスタC2)とを備える。さらに、第1の発熱演算回路121は、第2の比較回路12A7(比較回路D1)と、カウンタ12A8(カウンタD2)と、第3の比較回路12A9(比較回路D2)と、第3の設定レジスタ12A10(設定レジスタD1)と、第4の設定レジスタ12A11(設定レジスタD2)と、第1のタイミング制御回路12T1とを備えている。
また、第1の発熱低減回路2J1には、外部から、フレームパルス信号FPと、ラインパルス信号LPと、ドットクロック信号DOTCLKと、ラッチ信号Q1_1〜Q1_Lと、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lと、レジスタ設定信号REGC1、REGC2、REGD1及びREGD2と、選択信号FCNTとが入力される。
フレームパルス信号FPは、フレームの先頭を示す信号である。ラインパルス信号LPは、行の先頭を示す信号である。ドットクロック信号DOTCLKは、画素毎の出力タイミングを示すクロック信号である。
レジスタ設定信号REGC1、REGC2、REGD1及びREGD2は、設定レジスタC1と設定レジスタC2と設定レジスタD1と設定レジスタD2とをそれぞれリード又はライトするための信号である。選択信号FCNTは、発熱低減のための駆動方式をインターレース駆動にするかフレーム間引き駆動にするかを選択するための信号である。
レジスタ設定信号REGC1、REGC2、REGD1及びREGD2により、ユーザ又は製造者などが設定レベルを書き込み又は変更することができる。同様に、選択信号FCNTにより、ユーザ又は製造者などが駆動方式の選択を設定することができる。
まず、図3〜図5を参照してラッチ信号Q1_1〜Q1_L、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lの入力から加算回路12A2までの回路部分の動作概要について説明する。この回路部分において、前の1行分の画像データから現在の1行分の画像データの遷移状態を判別し、1行分の画像データの遷移による発熱量を数値として保持して加算回路12A2へ出力する。すなわち、第1の発熱演算回路121は、画像データの少なくとも一部を行単位で受け取り、受け取った画像データのうち、p(pは自然数)行目の第1データとp+1行目の第2データとを比較することで、第1データと第2データとの差分に基づいた値を、発熱量として検知する。
具体的には、以下では、1行分の画像データの遷移による発熱量を数値化する方法と、加算回路12A2への発熱量の数値データの転送方法について説明する。
図4は、駆動回路61の1出力チャンネル分の入出力関係の一例を示す図である。ここでは一例として、画像データは256階調を持ち、8ビット幅の画像データが入力されるとする。
ラッチ信号Q1_1〜Q1_L、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lは、画像データの8ビット中の上位3ビットがラッチされた信号である。ラッチ信号Q1_1〜Q1_L、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lはそれぞれ値が0hであるとすれば、全階調での1Fh以下、すなわち、図4の領域Aの範囲内にあることを意味する。また、7hであれば、全階調でのE0h以上、すなわち、図4の領域Cの範囲内にあることを意味する。0hでも7hでもなければ、全階調での20h〜DFh間、すなわち、図4の領域Bの範囲内にあることを意味する。
ラッチ信号Q1_1は現在の出力チャンネル1に対応するラッチ信号であり、ラッチ信号Q2_1は1つ前の行の出力チャンネル1に対応するラッチ信号である。このため、ラッチ信号Q1_1とラッチ信号Q2_1との値を比較すれば、図4での“遷移の仕方1”、“遷移の仕方2”及び“遷移の仕方3”のいずれであるかが分かる。この判定を行う回路が、図3の判定回路12A1_1であり、判定結果を判定信号Q3_1として出力する。
画像データの遷移幅が大きい程、表示部5の負荷への充放電電流が大きい、すなわち、発熱量が大きい。つまり、図4において、“遷移の仕方1”及び“遷移の仕方2”は、発熱量が大きいことを意味する。
判定回路12A1_1は、発熱量が大きい図4の“遷移の仕方1”と判定した場合に2ビット値11bを、判定信号Q3_1として出力する。同様に、判定回路12A1_1は、“遷移の仕方2”と判定した場合に2ビット値10bを出力し、発熱量が少ない“遷移の仕方3”と判定した場合に2ビット値00bを出力する。この例では、2ビットの値のうち、上位ビットは遷移幅が大きいかどうかを示す判定信号であり、下位ビットは遷移の方向を示す判定信号である。
なお、ここで、遷移の方向を判定する理由は、“遷移の仕方1”と“遷移の仕方2”との総数を演算することにより、チャージシェアリングの効果があるかないかを判別することを目的としているからである。チャージシェアリングの詳細については、後で説明する。
他の出力チャンネルも、同様に判定回路12A1_2〜12A1_Lにて判定して、判定信号Q3_2〜Q3_Lを出力する。このようにすれば、1行分の画像データの遷移による発熱量を数値化することができる。また、同時に1行分の画像データの遷移によるチャージシェアリングの効果量も数値化することができる。
図5は、第1の発熱検知回路の内部信号の一例を示すタイミングチャートである。具体的には、図5は、ラッチ信号Q1_1〜Q1_L、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lが入力されてから、判定回路12A1_1〜12A1_L、フリップフロップ12FF_1〜12FF_Lを経由して、加算回路12A2へ信号を転送するまでのタイミングチャートである。
図5において、L1〜L6は、ラインパルス信号LPのパルスとパルスとの間であり、それぞれの行の期間を示す。信号LP_Cは、ラインパルス信号LPのH期間(図中の1パルス)中に、Hパルスが十分に収まる信号である。信号CLK12は、ドットクロック信号DOTCLKと信号LP_Cとの論理ORを取った信号である。信号LP_Sは、ラインパルス信号LPの立ち上がりを受けて立ち上がり、信号LP_Cの立ち下がりを受けて立ち下がるタイミングを持つ信号である。
L1の期間、ラッチ信号Q1_1〜Q1_Lは、タイミングコントローラ8から出力される1行目の画像データであり、駆動回路61によって、それぞれに対応する出力チャンネルの第1のラッチ群に順次取り込まれて保持される。そして、最後の列(L列)の画像データの取り込みを完了すると、第1のラッチ群は、L2の期間の2行目の画像データが取り込まれ始めるまで(図5のタイミング51)1行目の画像データをずっと保持している。
2回目のラインパルス信号LPの立ち上がりから適切な遅延時間を経た後の所定のタイミング(図5のタイミング52)で、駆動回路61の第1のラッチ群のラッチ信号Q1_1〜Q1_Lは、いっせいに第2のラッチ群に取り込まれる。そして、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lは、L3の期間のラインパルス信号LPの立ち上がりから適切な遅延時間を経た後の所定のタイミング(図5のタイミング53)まで、1行目の画像データを保持している。
ラッチ信号Q1_1〜Q1_Lとして、2行目の画像データがタイミングコントローラ8から出力されると、2行目の画像データは、それぞれに対応する出力チャンネルの第1のラッチ群に順次取り込まれて保持される。そして、最後の列(L列)の画像データの取り込みを完了すると、第1のラッチ群は、L3の期間の3行目の画像データが取り込まれ始めるまで2行目の画像データをずっと保持している。
ラッチ信号Q1_1〜Q1_Lとして、2行目の画像データが第1のラッチ群に全て取り込まれて保持されているタイミング(図5のタイミング54)において、ラッチ信号Q1_1〜Q1_Lは2行目の画像データを、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lは1行目の画像データを示している。そして、この時点で判定回路12A1_1〜12A1_Lは、有効な判定信号Q3_1〜Q3_Lを出力している。
3回目のラインパルス信号LPの立ち上がりを受けて、信号LP_Sが立ち上がり、フリップフロップ12FF_1〜12FF_LのD端子の前段のマルチプレクサ群は、判定信号Q3_1〜Q3_Lを選択する。そして、マルチプレクサ群は、選択した判定信号Q3_1〜Q3_Lをそれぞれフリップフロップ12FF_1〜12FF_Lへ出力する。そして、信号LP_Cの立ち上がりで(図5のタイミング55)、フリップフロップ12FF_1〜12FF_Lは、判定信号Q3_1〜Q3_Lをいっせいに取り込んで保持し、判定信号Q4_1〜Q4_Lを出力する。
その後、信号LP_Cの立ち下がりを受けて信号LP_Sが立ち下がり(図5のタイミング56)、フリップフロップ12FF_1〜12FF_LのD端子の前段のマルチプレクサ群は、フリップフロップ12FF_1〜12FF_Lを全て数珠繋ぎとなるように変更する。すなわち、フリップフロップ12FF_1〜12FF_Lがシフトレジスタを構成する。そして、ドットクロック信号DOTCLKの立ち上がり毎に、判定信号Q4_1から判定信号Q4_Lまで順番に、加算回路12A2へシフト動作を繰り返して出力する。
加算回路12A2は、判定信号Q4_1のドットクロック信号DOTCLKに同期したデータストリームを、ドットクロック信号DOTCLKの立ち上がり毎に取り込んで、順次、加算処理をしていく。
次に、図3を参照して、加算回路12A2の動作概要について説明する。
加算回路12A2は、フレームパルス信号FPの立ち上がりで初期化された後、次のフレームパルス信号FPの立ち上がりがくるまで、判定信号Q4_1の上位ビットの1行分のデータストリームを加算し続ける。これは、1行分の画像データの遷移による発熱量を加算し続けて、1フレーム分の画像データの遷移による発熱量を演算することを意味する。つまり、判定信号Q4_1の上位ビットは、判定回路12A1_1〜12A1_Lによる判定の結果を示す判定信号Q3_1〜Q3_Lそれぞれの上位ビットに相当する。つまり、判定信号Q3_1〜Q3_Lの上位ビットは遷移量(発熱量)が大きいことを意味するので、これらの加算結果が大きい程、発熱量がより大きいことを意味する。
加算回路12A2から出力されるフレーム発熱値信号IDC1は、1フレーム分の画像データの遷移による発熱量の数値データである。奇数列フレーム発熱値信号CSC1_Oは、1フレーム分の画像データの遷移による発熱量のうち、奇数列のみでの発熱量の数値データである。偶数列フレーム発熱値信号CSC1_Eは、1フレーム分の画像データの遷移による発熱量のうち、偶数列のみでの発熱量の数値データである。本発明の実施の形態1では、チャージシェアリングを正極性の端子同士、負極性の端子同士で別々に行うため、このように奇数列と偶数列とに分けることで、第1の発熱検知回路1J1の演算結果を有効に活用することができる。
また、同時に、判定信号Q4_1の下位ビットのデータストリームを、次のように演算する。まず、上位ビットが0、すなわち発熱量が少ないと判定されている列については何も行わない。上位ビットが1、すなわち発熱量が大きいと判定されている列については、下位ビットが1(“遷移の仕方1”)の場合は1を加算し、0(“遷移の仕方2”)の場合は1を減算する。加算回路12A2は、これをまず1行単位で演算して、演算結果を示す数値が0に近ければ、チャージシェアリングの効果が大きいと判断し、“1”を内部のレジスタに持つ。演算結果を示す数値が0から離れていればチャージシェアリングの効果が小さいと判断し、“0”を内部のレジスタに持つ。
画像データの遷移が逆方向の列が同じ数であれば、すなわち、“遷移の仕方1”と“遷移の仕方2”とが同数であれば、チャージシェアリングの効果は最大となる。画像データの遷移方向が全部同方向であれば、チャージシェアリングの効果は最小となる。
加算回路12A2は、さらに、この1行分の演算結果を示す値である“1”と“0”とを1フレーム単位で加算する。これは、1フレーム分の画像データの遷移によるチャージシェアリングの効果量を演算することを意味する。加算回路12A2から出力されるチャージシェア効果値信号CSCEは、1フレーム分の画像データの遷移によるチャージシェアリングの効果量の数値データである。チャージシェア効果値信号CSCEが大きい程、対象フレームに対するチャージシェアリングの効果が大きいことを示す。
次に、図3及び図6を参照して第1の比較回路12A3(比較回路C1)における処理から、奇数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_O及び偶数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Eを出力するまでの動作概要について説明する。ここで、第1段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更(チャージシェアリング)の制御を行う。
設定レジスタC1(第1の設定レジスタ12A5)は、レジスタ設定信号REGC1でライトされた1フレーム分の画像データの遷移による第1の発熱量基準値を格納している。そして、設定レジスタC1は、比較回路C1(第1の比較回路12A3)へ第1発熱量基準値信号CSR1を出力する。第1発熱量基準値信号CSR1は、第1の発熱量基準値を示す信号である。第1の発熱量基準値は、発熱量の比較を行うための閾値であり、チャージシェアリングを行うか否かを決定するための閾値の1つである。
比較回路C1(第1の比較回路12A3)は、第1発熱量基準値信号CSR1を元に、フレーム発熱値信号IDC1と奇数列フレーム発熱値信号CSC1_Oと偶数列フレーム発熱値信号CSC1_Eとが、それぞれ第1の発熱量基準値より上回るか下回るかをフレーム毎に比較する。そして、比較回路C1は、比較結果に基づいて、フレーム発熱第1判定信号CSC3、奇数列フレーム発熱第1判定信号CSC2_O及び偶数列フレーム発熱第1判定信号CSC2_Eを出力する。これらの出力信号は、比較の結果、それぞれ第1の発熱量基準値を上回ればHとなり(ハイレベル)、下回ればL(ローレベル)となる。
設定レジスタC2(第2の設定レジスタ12A6)は、レジスタ設定信号REGC2でライトされた、チャージシェアリング動作を行うか否かを決定するための閾値となる基準値を格納している。具体的には、当該基準値は、フレーム発熱第1判定信号CSC3のH出力のフレーム数が連続何回続ければ、チャージシェアリング動作を行うかを決定するための基準値である。言い換えると、当該基準値は、フレーム発熱第1判定信号CSC3のH出力の連続フレーム数の閾値を示す。そして、設定レジスタC2は、連続検出回路C1(連続検出回路12A4)へ、当該基準値を示す第1連続検出基準値信号CSR2を出力する。
連続検出回路C1(連続検出回路12A4)は、第1連続検出基準値信号CSR2を元に、フレーム発熱第1判定信号CSC3が連続してH出力であるフレーム数が、連続検出の基準値を上回るか下回るかを検出する。そして、連続検出回路C1は、検出結果を示す第1連続検出信号CSC4を出力する。
第1連続検出信号CSC4と奇数列フレーム発熱第1判定信号CSC2_Oとの論理ANDを取った信号が、奇数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Oとして、第1の発熱低減回路2J1へ出力される。また、第1連続検出信号CSC4と偶数列フレーム発熱第1判定信号CSC2_Eとの論理ANDを取った信号が、偶数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Eとして、第1の発熱低減回路2J1へ出力される。
これら一連の動作は、第1の発熱量基準値を上回る連続フレーム数を判断することで、連続検出基準値を上回るフレームが続けば、今後、同様に続く可能性が高いという予測に基づいて、このまま続いて1フレーム分の発熱量が累積されていくことをチャージシェアリングにより防止することを目的とする。また、チャージシェアリングを常時動作させると、画像データによっては逆効果になることがあり、これを防止することも目的としている。
例えば、1フレーム分の発熱量が高い状態が続く(すなわち、データの遷移が大きい)時点でチャージシェアリングを行うことは、チャージシェアリングが逆効果になる可能性が低く、効果が高い可能性が高い。このようにして、第1の発熱低減回路2J1は、本当に必要とされる期間のみ第1段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更(チャージシェアリング)を行う。
図6は、本発明の実施の形態1に係る第1の発熱検知回路1J1のチャージシェアリングに関わる内部信号のタイミングチャートの一例である。具体的には、図6は、加算回路12A2による処理から、奇数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Eとを出力するまでのタイミングチャートである。
F1〜F12は、それぞれのフレームの期間を示す。フレーム発熱値信号IDC1と奇数列フレーム発熱値信号CSC1_Oと偶数列フレーム発熱値信号CSC1_Eとは、加算回路12A2から1フレーム分の画像データの遷移による発熱量を演算した結果を示す数値データである。なお、これらの信号は、実際にはある数値であるが、図6では便宜上、比較回路C1(第1の比較回路12A3)が第1発熱量基準値信号CSR1を元に判定基準値を上回るか下回るかを判定した結果として、「基準以上」又は「基準以下」という表記を用いている。
図6に示す例では、F1の期間ではこれら全ての信号が「基準以下」であるが、F2の期間においてこれら全ての信号が「基準以上」となっている。これを受けて、比較回路C1は、F3の期間で、ハイレベル(H)となるフレーム発熱第1判定信号CSC3と奇数列フレーム発熱第1判定信号CSC2_Oと偶数列フレーム発熱第1判定信号CSC2_Eとを出力する。
ここで、設定レジスタC2(第2の設定レジスタ12A6)がレジスタ設定信号REGC2によりライトされた値を仮に3hとする。したがって、第1連続検出基準値信号CSR2は、3hを示している。
連続検出回路C1(連続検出回路12A4)は、フレーム発熱第1判定信号CSC3がHの期間をフレーム毎にカウントしており、F3〜F5の期間の3回連続Hを検出する。第1連続検出基準値信号CSR2の値は3hであるので、連続検出回路C1は、F7の期間で、ハイレベルとなる第1連続検出信号CSC4を出力する。同時に、AND回路により、ハイレベルとなる奇数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Eとが出力され、第1の発熱低減回路2J1にチャージシェアリングを許可する。
また、図6の例では、F9の期間において、偶数列フレーム発熱値信号CSC1_Eは「基準以下」となる。これを受けて、比較回路C1は、F10の期間において、ローレベル(L)となる偶数列フレーム発熱第1判定信号CSC2_Eを出力する。そして、同時に、AND回路により、ローレベルとなる偶数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Eが出力され、第1の発熱低減回路2J1に偶数列のチャージシェアリングの許可を取り消す。
しかし、奇数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Oはハイレベル(H)のままである。この状態は、1フレーム分の画像データの遷移による発熱量は第1の発熱量基準値を上回り、また、そのうちの奇数列においても第1の発熱量基準値を上回るが、そのうちの偶数列のみ第1の発熱量基準値を下回り、奇数列のみチャージシェアリングすることに効果があることを意味する。
F10の期間においては、フレーム発熱値信号IDC1と偶数列フレーム発熱値信号CSC1_Eとも「基準以下」となる。これを受けて、比較回路C1は、F11の期間において、ローレベルとなるフレーム発熱第1判定信号CSC3と偶数列フレーム発熱第1判定信号CSC2_Eとを出力する。そして、同時に、AND回路により、ローレベルとなる偶数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Eが出力され、第1の発熱低減回路2J1に偶数列のチャージシェアリングの許可を取り消す。以上のようにして、第1の発熱検知回路1J1は、第1段階の発熱低減手段としてのチャージシェアリングの制御を行う。
次に、図3及び図7を参照して、第2の比較回路12A7における処理から駆動方式変更イネーブル信号IDENを出力するまでの動作概要について説明する。ここで、第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更(プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動)の制御を行う。
設定レジスタD1(第3の設定レジスタ12A10)は、レジスタ設定信号REGD1でライトされた1フレーム分の画像データの遷移による第2の発熱量基準値と、1フレーム分のチャージシェアリング効果量基準値とを格納する。そして、設定レジスタD1は、比較回路D1(第2の比較回路12A7)へ第2発熱量基準値信号IDR1を出力する。
なお、第2発熱量基準値信号IDR1は、第2の発熱量基準値及びチャージシェアリング効果量基準値を示す信号である。第2の発熱量基準値は、発熱量の比較を行うための閾値であり、プログレッシブ駆動からの変更を行うか否かを決定するための閾値の1つである。また、チャージシェアリング効果量基準値は、チャージシェアリングの効果を比較するための閾値であり、プログレッシブ駆動からの変更を行うか否かを決定するための閾値の1つである。
比較回路D1(第2の比較回路12A7)は、第2の発熱量基準値信号IDR1を元に、フレーム発熱値信号IDC1が第2の発熱量基準値より上回るか下回るかをフレーム毎に比較する。そして、比較回路D1は、比較結果に基づいて、フレーム発熱第2判定信号IDC2を出力する。この出力信号は、比較の結果、第2の発熱量基準値を上回ればHとなり、下回ればLとなる。
ここでもし、第1連続検出信号CSC4がHであり、チャージシェアリングが行われている場合、比較回路D1は、第2発熱量基準値信号IDR1を元に、チャージシェア効果値信号CSCEがチャージシェアリング効果量基準値より上回るか下回るかをフレーム毎に比較する。上回っていれば、たとえフレーム発熱値信号IDC1が第2の発熱量基準値より上回っていても、比較回路D1は、フレーム発熱第2判定信号IDC2のH出力を取り消してLを出力させる。これは、フレーム発熱値信号IDC1が画像データのみから発熱量を計算しているので、チャージシェアリングによって低減される効果を反映できていないからである。
カウンタD2(カウンタ12A8)は、アップダウンカウンタであり、フレーム毎にフレーム発熱第2判定信号IDC2がHであれば1hを加算し、Lであれば1hを減算する。そして、カウンタD2は、比較回路D2(第3の比較回路12A9)に、カウンタ値を示すフレーム発熱第2演算信号IDC3を出力する。ただし、フレーム発熱第2演算信号IDC3の最大値は、第2発熱量時系列基準値信号IDR2と等しく、オーバーフロー及びアンダーフローは起こさない。
設定レジスタD2(第4の設定レジスタ12A11)は、レジスタ設定信号REGD2でライトされた第2の時系列の発熱量基準値を格納している。そして、設定レジスタD2は、カウンタD2(カウンタ12A8)と比較回路D2(第3の比較回路12A9)とへ、第2発熱量時系列基準値信号IDR2を出力する。第2発熱量時系列基準値信号IDR2は、第2の時系列の発熱量基準値を示す信号である。第2の時系列の発熱量基準値は、フレーム毎の発熱量を比較するための閾値であり、プログレッシブ駆動からの変更を行うか否かを決定するための閾値の1つである。
比較回路D2(第3の比較回路12A9)は、第2発熱量時系列基準値信号IDR2を元に、フレーム発熱第2演算信号IDC3が第2の時系列の発熱量基準値より上回るか下回るかをフレーム毎に比較する。そして、比較回路D2は、比較結果に基づいて、駆動方式変更イネーブル信号IDENを出力する。この出力信号は、比較の結果、第2の時系列の発熱量基準値と等しくなればHを出力し、第2の時系列の発熱量基準値より低いある一定の値を下回ればLを出力する。
これら一連の動作は、第2の発熱量基準値を上回るフレームを時系列で検知し続けて、第2の時系列の発熱量基準値を上回るか下回るかを判定することによってリアルタイムに発熱検知を行い、表示駆動方式の変更(プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動)を判断していることを意味する。駆動方式変更イネーブル信号IDENのディスエーブル時に、第2の時系列の発熱量基準値より低いある一定の値を下回ることを条件にしている理由は、その間に発熱量の少ない画像データの累積によってソースドライバ6J1の温度が下がる傾向を判断してからディスエーブルを行うためである。このようにして、第1の発熱検知回路1J1は、本当に必要とされる期間のみ第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更(プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動)を行うのである。
図7は、本発明の実施の形態1に係る第1の発熱検知回路1J1のプログレッシブ駆動からの変更処理に関わる内部信号のタイミングチャートの一例である。具体的には、図7は、加算回路12A2による処理から、駆動方式変更イネーブル信号IDENを出力するまでのタイミングチャートである。
F1〜FGはそれぞれのフレームの期間を示し、便宜上、F5〜FAの前のフレームまでを省略している。フレーム発熱値信号IDC1は、加算回路12A2から1フレーム分の画像データの遷移による発熱量を演算した結果を示す数値データである。この信号は、実際にはある数値であるが、図7では便宜上、比較回路D1(第2の比較回路12A7)が第2発熱量基準値信号IDR1を元に判定基準値を上回るか下回るかを判定した結果として、「基準以上」又は「基準以下」という表記を用いている。
図7に示す例では、F1の期間ではこの信号が「基準以下」であるが、F2の期間において「基準以上」となっている。これを受けて、比較回路D1は、F3の期間で、ハイレベル(H)となるフレーム発熱第2判定信号IDC2を出力する。
ここで、設定レジスタD2(第4の設定レジスタ12A11)がレジスタ設定信号REGD2によりライトされた値を仮に120dとする。したがって、第2発熱量時系列基準値信号IDR2は、120dを示している。
カウンタD2(カウンタ12A8)は、F3の期間から加算のカウントを開始して、フレーム発熱第2演算信号IDC3が120dとなるFAの期間まで加算し続ける。そして、カウンタD2は、第2発熱量時系列基準値信号IDR2が120dであることから、ここでカウントをストップし保持する。比較回路D2は、これを受けて、FBの期間において、ハイレベルとなる駆動方式変更イネーブル信号IDENを出力し、表示駆動方式の変更(プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動)を許可する。
また、FBの期間においてフレーム発熱値信号IDC1は「基準以下」となっている。これを受けて、比較回路D1は、FCの期間で、ローレベル(L)となるフレーム発熱第2判定信号IDC2を出力する。カウンタD2(カウンタ12A8)は、FCの期間から減算のカウントをし続ける。
ここで、駆動方式変更イネーブル信号IDENのディスエーブル時に、第2の時系列の発熱量基準値より低いある一定の値を下回ることを条件としているが、例として、ここではその値を117dとする。FFの期間でフレーム発熱第2演算信号IDC3が117となり、これを受けて、比較回路D2は、FGの期間で、ローレベルとなる駆動方式変更イネーブル信号IDENを出力し、表示駆動方式の変更(プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動)の許可を取り消す。このようにして、第1の発熱検知回路1J1は、表示駆動方式の変更(プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動)を制御する。
<第1の発熱低減回路2J1の詳細な説明>
図8及び図9を参照して、第1の発熱低減回路2J1の動作について、さらに詳細に説明する。図8は、本発明の実施の形態1に係るチャージシェアの原理を示す図である。
図8では横4画素×縦4画素の16画素でカラム反転駆動の表示装置を例とし、ここでは、毎行チャージシェアリングを行うことにする。この表示装置は、データ線1〜4及び走査線1〜4を有する。図8では、データ線1及びデータ線3のそれぞれと各走査線が交差する画素において「+」と表記されており、これは、正極性の電圧によって駆動されることを示す。データ線2及びデータ線4のそれぞれと各走査線が交差する画素において「−」と表記されており、これは、負極性の電圧によって駆動されることを示す。
本発明の実施の形態1では、正極性同士、負極性同士のデータ線を短絡することによりチャージシェアリングを行う。具体的には、ソースドライバ6J1は、発熱検知信号を受けた場合に、奇数列同士、及び、偶数列同士の少なくとも一方を短絡することで、チャージシェアリングを行う。
なお、電圧レベルの異なる正極性のデータ線と負極性のデータ線(図4で表記している正極性のデータ、負極性のデータの範囲がこれを示す)とを短絡してしまうと、表示データに関わらずその中間となる電圧付近にチャージシェアされてしまう。これにより、第1の発熱検知回路1J1が表示データから演算した結果に基づいてチャージシェアリングの効果があると判断したチャージシェアリング期間が意味を成さなくなってしまうからである。
図8の波形図は、データ線1とデータ線3との「時間―データ線駆動電圧」の関係を示している。横軸は時間であり、走査線1駆動期間は、走査線1がONしてデータ線1〜データ線4が走査線1と交差する位置の画素に対して駆動する期間である。走査線駆動期間2〜走査線駆動期間4も順次同じ動作を行う。縦軸はデータ線を駆動する駆動電圧である。
データ線1とデータ線3とは、それぞれ階調の最大駆動電圧値VPMAXと最小駆動電圧値VPMINとを逆に交番している。ここで、VPMAX−VPMIN=ΔVとする。また、図8は、ソース線を駆動する駆動回路の最も発熱量が多くなる表示データの例を示している。
走査線1駆動期間において、データ線1は階調の最小駆動電圧値VPMINを駆動しており、データ線3は階調の最大駆動電圧値VPMAXを駆動している。その後、走査線2駆動期間のチャージシェアリングON期間において、データ線は駆動されず、データ線1とデータ線3とが短絡され、電荷再利用により中間電圧値VPCに収束する。
そして、このチャージシェアリングON期間の終了時に短絡は解除され、その後再びデータ線が駆動される。これによって、データ線1は中間電圧値VPCから階調の最大駆動電圧値VPMAXへ、データ線3は中間電圧値VPCから階調の最小駆動電圧値VPMINへ駆動される。つまり、データ線1とデータ線3とは、走査線駆動期間2においてそれぞれΔV/2の電圧差を駆動されることになる。
ここでもしチャージシェアリングを行わなかった場合、データ線1とデータ線3とはそれぞれΔVの電圧差を駆動されることになり、チャージシェアリングを行う場合の2倍の発熱量を持つ。このことから、この例の画像データにおいてチャージシェアリングを行うことは、発熱量を低減するのに効果があることが分かる。
図9は、本発明の実施の形態1に係る第1の発熱低減回路2J1の概略構成の一例を示す図である。図9に示すように、第1の発熱低減回路2J1は、チャージシェアタイミング制御回路21と、チャージシェアスイッチ部22とを備える。
また、第1の発熱低減回路2J1には、外部から、奇数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Oと、偶数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Eと、ラインパルス信号LPと、データ線駆動信号AOUT1〜AOUTLとが入力される。奇数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Eとは、図6で示したようにフレーム毎に制御される信号である。このため、図8で示したようなチャージシェアリングON期間のみチャージシェアリングをONするように、チャージシェアタイミング制御回路21が、チャージシェアリングのタイミング、すなわち、チャージシェアリングON期間を制御する。例えば、チャージシェアリングON期間は、行毎に中間電圧値VPCに収束するのに十分な期間が設定される。
具体的には、チャージシェアタイミング制御回路21は、チャージシェアスイッチ部22が備えるスイッチのオン/オフを制御するためのスイッチ制御信号を出力する。より具体的には、チャージシェアタイミング制御回路21は、奇数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Oがハイレベルの場合、奇数列のスイッチをオンさせるためのスイッチ制御信号を出力する。また、チャージシェアタイミング制御回路21は、偶数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Eがハイレベルの場合、偶数列のスイッチをオンさせるためのスイッチ制御信号を出力する。チャージシェアタイミング制御回路21は、ラインパルス信号に基づいて、行毎に、スイッチをオンさせる期間(すなわち、チャージシェアリングON期間)を制御する。
チャージシェアスイッチ部22は、チャージシェアタイミング制御回路21が出力するスイッチ制御信号によって、制御されたタイミングでデータ線駆動信号AOUT1、AOUT3、AOUT5、・・・、AOUTL−1の奇数列を短絡し、また、データ線駆動信号AOUT2、AOUT4、AOUT6、・・・、AOUTLの偶数列を短絡する。チャージシェアリングがOFF期間においてはデータ線駆動信号AOUT1〜AOUTLが、そのままデータ線駆動信号SOUT1〜SOUTLとして出力され、表示部5を駆動する。
このように、ソースドライバ6J1は、奇数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Eとの少なくとも一方を発熱検知信号として受けた場合に、チャージシェアリングを行わない駆動方式からチャージシェアリングを行う駆動方式に変更することができる。
<第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更の全体動作の説明>
前述までの説明を元とし、図10〜図14を参照して、駆動回路61と駆動回路71とを含めた第2段階の発熱低減手段である表示駆動方式の変更の全体動作を説明する。
図10は、本発明の実施の形態1に係るインターレース駆動の原理を示す図である。図10では、横4画素×縦4画素の16画素の表示装置を例とする。この表示装置は、データ線1〜4と、走査線1〜4とを有する。
フレーム1は、走査線1と走査線3のみを矢印を表記している順にスキャンして、すなわち、奇数行の走査線のみを駆動して、偶数行の走査線は駆動しない。フレーム2は、走査線2と走査線4のみを矢印を表記している順にスキャンして、すなわち、偶数行の走査線のみを駆動して奇数行の走査線は駆動しない。
以後、奇数フレームはフレーム1と同様の駆動を行い、偶数フレームはフレーム2と同様の駆動を行う。このように、1フレーム内で駆動すべき走査線を間引いた駆動方式をインターレース駆動と呼ぶ。この例では、各データ線が1フレームあたりに駆動される回数が半分となる。つまり、プログレッシブ駆動をインターレース駆動に変更することで、発熱量をおよそ半減させることができるので、発熱量を低減するのに飛躍的な効果があることが分かる。
図11は、本発明の実施の形態1に係るフレーム間引き駆動の原理を示す図である。図10と同様に、横4画素×縦4画素の16画素の表示装置を例とする。この表示装置は、データ線1〜4と、走査線1〜4とを有する。
フレーム1は、走査線1〜走査線4全てを駆動する。これは、表示駆動方式を切り替える前のプログレッシブ駆動と同じ動作である。これに対して、フレーム2は全く駆動しない。そして、フレーム3は、フレーム1と同様に走査線1〜走査線4全てを駆動する。
以後、奇数フレームはフレーム1と同様の駆動を行い、偶数フレームはフレーム2と同様の駆動を行う。このようにフレームを間引いた駆動方式をここではフレーム間引き駆動と呼ぶ。この例では、各データ線が1フレームあたりに駆動される回数が半分となる。つまり、プログレッシブ駆動をフレーム間引き駆動に変更することで、発熱量をおよそ半減させることができるので、発熱量を低減するのに飛躍的な効果があることが分かる。
なお、図11に示す例では、フレーム間引き駆動では、2枚に1枚のフレームを間引いているが、3枚に1枚、4枚に1枚、又は、3枚に2枚のフレームを間引いてもよい。すなわち、フレームの間引き率は、上記の例には限られない。
ここで、図12の説明に入る前にゲートドライバ7J1と駆動回路71とについて簡単に説明する。
<駆動回路71>
ゲートドライバ7J1は、K(Kは自然数)個の出力チャンネルを持つ駆動回路71を備えている。なお、Kは、表示部5にマトリクス状に配置される画素の行数であり、すなわち、走査線の本数である。
駆動回路71は、タイミングコントローラ8からのタイミング信号を受けて、走査線駆動信号GOUT1〜GOUTKを表示部5へ出力する。駆動回路71は、第1の発熱検知回路1J1から出力される出力イネーブル信号OEVを受けて、走査線駆動信号GOUT1〜GOUTKの1行毎の更新を制御する。ここでは、出力イネーブル信号OEVは、Lアクティブとし、Lである時(すなわち、OEVがローレベルである時)のみ駆動回路71は、走査線駆動信号GOUT1〜GOUTKを更新する。
図12は、第1のタイミング制御回路12T1の概略構成の一例を示す図である。第1のタイミング制御回路12T1には、外部から、フレームパルス信号FPと、ラインパルス信号LPと、選択信号FCNTと、駆動方式変更イネーブル信号IDENとが入力される。また、第1のタイミング制御回路12T1は、フリップフロップ12T1FF_1〜12T1FF_3と、論理AND回路12T1ANDとを備える。また、フリップフロップ12T1FF_1及び12T1FF_2のそれぞれのD端子の前段には、マルチプレクサが設けられている。
フリップフロップ12T1FF_1は、フレームパルス信号FPのパルス毎にトグル出力し、フレームトグル信号EVENSCANPを出力する。なお、フリップフロップ12T1FF_1は適切に初期化されているとする。
フリップフロップ12T1FF_2は、ラインパルス信号LPのパルス毎にトグル出力し、ライントグル信号LPTGLを出力する。ただし、フレームパルス信号FPがHの期間(フレーム開始時)では、D端子の前段のマルチプレクサは、フレームトグル信号EVENSCANPを選択し、フリップフロップ12T1FF_2はフレーム開始時に初期化される。
選択信号FCNTがLの時は、第1のタイミング制御回路12T1は、インターレース駆動に合わせたタイミングで出力イネーブル信号OEVを、駆動回路61と駆動回路71とへ出力する。フリップフロップ12T1FF_3のD端子には、駆動方式変更イネーブル信号IDENとライントグル信号LPTGLとの論理ANDが入力されるので、出力イネーブル信号OEVは、行単位でトグルすることが分かる。
また、選択信号FCNTがHの時は、第1のタイミング制御回路12T1は、フレーム間引き駆動に合わせたタイミングで出力イネーブル信号OEVを、駆動回路61と駆動回路71とへ出力する。フリップフロップ12T1FF_3のD端子には、駆動方式変更イネーブル信号IDENとフレームトグル信号EVENSCANPとの論理ANDが入力されるので、出力イネーブル信号OEVは、フレーム単位でトグルすることが分かる。
ただし、どちらの場合も駆動方式変更イネーブル信号IDENがLの場合は、論理AND(論理AND回路12T1AND)によってマスクされるため、出力イネーブル信号OEVは常にLとなり、駆動回路61と駆動回路71とは、常に出力イネーブル状態となり第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を行わない。
図13は、本発明の実施の形態1に係るインターレース駆動のタイミングチャートの一例である。
F1〜F3は、それぞれのフレームの期間を示し、L1〜L6は、それぞれの1行の期間を示す。ここで走査線駆動信号GOUT1〜GOUT6は、ゲートドライバ7J1の駆動回路71の出力であり、走査線1〜6を駆動する走査線駆動信号である。走査線駆動信号GOUT1〜GOUT6がそれぞれHの期間において、ソースドライバ6J1の駆動回路61は、表示部5の対応する行の画素を更新することができる。
フレームトグル信号EVENSCANPは、フレーム毎にトグルしており、F1とF3の期間においてはH、F2の期間においてはLである。ライントグル信号LPTGLは、フレームパルス信号FPがHの期間に、フレームトグル信号EVENSCANPがLであればLに初期化され、フレームトグル信号EVENSCANPがHであればHに初期化される。そして、以降、次のフレームパルス信号がHになるまで行毎にトグルしている。
なお、図13に示す例では、選択信号FCNTはLであるので、第1のタイミング制御回路12T1は、インターレース駆動を実現するように、出力イネーブル信号OEVを出力する。
F1の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはLであり、図12の論理AND回路12T1ANDによってマスクされるので、出力イネーブル信号OEVはローレベル(L)となる。出力イネーブル信号OEVがLの時、駆動回路61と駆動回路71とは出力イネーブル状態なので、通常通りプログレッシブ駆動を行う。すなわち、表示駆動方式は変更されない。
F2の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはHであり、フリップフロップ12T1FF_3のD端子には、ライントグル信号LPTGLと同じ論理の信号が入力される。フリップフロップ12T1FF_3の出力である出力イネーブル信号OEVのタイミングは、ライントグル信号LPTGLの1行遅れのタイミングである。L1の期間に取り込まれた1行目の画像データは、L2の期間において駆動回路61から出力されるためにこのようなタイミング制御をする。
よって、L2の期間においての出力イネーブル信号OEVはLであり(出力イネーブル状態)、このタイミングで駆動回路61の出力であるデータ線駆動信号AOUT_1〜AOUT_Lとして、1行目の画像データを出力する。また、この1行目の画像データに対応した駆動回路71の出力である走査線駆動信号GOUT1はHであり、表示部5の1行目の画素が更新される。
L3の期間においての出力イネーブル信号OEVはHであり(出力ディスエーブル状態)、このタイミングで駆動回路61の出力であるデータ線駆動信号AOUT_1〜AOUT_Lとして、2行目の画像データが出力されない。また、この2行目の画像データに対応した駆動回路71の出力である走査線駆動信号GOUT2もLであり、表示部5の2行目の画素は更新されない。
L4の期間においての出力イネーブル信号OEVはLであり(出力イネーブル状態)、このタイミングで駆動回路61の出力であるデータ線駆動信号AOUT_1〜AOUT_Lとして、3行目の画像データを出力する。また、この3行目の画像データに対応した駆動回路71の出力である走査線駆動信号GOUT3はHであり、表示部5の3行目の画素が更新される。
L5以降も同様の動作を行うことから、F2の期間において、駆動回路61、駆動回路71が共に奇数の走査線のみを駆動することが分かる。
F3の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはHであり、フリップフロップ12T1FF_3のD端子には、ライントグル信号LPTGLと同じ論理の信号が入力される。フリップフロップ12T1FF_3の出力である出力イネーブル信号OEVのタイミングは、ライントグル信号LPTGLの1行遅れのタイミングである。L1の期間に取り込まれた1行目の画像データは、L2の期間において駆動回路61から出力されるためにこのようなタイミング制御をする。
よって、L2の期間においての出力イネーブル信号OEVはHであり(出力ディスエーブル状態)、このタイミングで駆動回路61の出力であるデータ線駆動信号AOUT_1〜AOUT_Lとして、1行目の画像データが出力されない。また、この1行目の画像データに対応した駆動回路71の出力である走査線駆動信号GOUT1はLであり、表示部5の1行目の画素は更新されない。
L3の期間においての出力イネーブル信号OEVはLであり(出力イネーブル状態)、このタイミングで駆動回路61の出力であるデータ線駆動信号AOUT_1〜AOUT_Lとして、2行目の画像データが出力される。また、この2行目の画像データに対応した駆動回路71の出力である走査線駆動信号GOUT2はHであり、表示部5の2行目の画素が更新される。
L4の期間においての出力イネーブル信号OEVはHであり(出力ディスエーブル状態)、このタイミングで駆動回路61の出力であるデータ線駆動信号AOUT_1〜AOUT_Lとして、3行目の画像データは出力されない。また、この3行目の画像データに対応した駆動回路71の出力である走査線駆動信号GOUT3はLであり、表示部5の3行目の画素は更新されない。
L5以降も同様の動作を行うことから、F3の期間において、駆動回路61、駆動回路71が共に偶数の走査線のみを駆動することが分かる。
F4の期間以降、偶数のフレームにおいてはF2と同じ動作をし、奇数のフレームにおいてはF3と同じ動作をする。このようにして、第1のタイミング制御回路12T1は、駆動方式変更イネーブル信号IDENがHであり、第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を許可されている時に、図10に示したインターレース駆動を行うことができる。このように、ソースドライバ6J1及びゲートドライバ7J1は、ライン毎にハイとローとを繰り返す出力イネーブル信号OEVを発熱検知信号として受けた場合に、プログレッシブ駆動からインターレース駆動に変更することができる。
図14は、本発明の実施の形態1に係るフレーム間引き駆動のタイミングチャートの一例である。
F1〜F3は、それぞれのフレームの期間を示し、L1〜L6は、それぞれの1行の期間を示す。ここで走査線駆動信号GOUT1〜GOUT6は、ゲートドライバ7J1の駆動回路71の出力であり、走査線1〜6を駆動する走査線駆動信号である。走査線駆動信号GOUT1〜GOUT6がそれぞれHの期間において、ソースドライバ6J1の駆動回路61は、表示部5の対応する行の画素を更新することができる。
フレームトグル信号EVENSCANPは、フレーム毎にトグルしており、F1とF3の期間においてはH、F2の期間においてはLである。
なお、図14に示す例では、選択信号FCNTはHであるので、第1のタイミング制御回路12T1は、フレーム間引き駆動を実現するように、出力イネーブル信号OEVを出力する。
F1の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはLであり、図12の論理AND回路12T1ANDによってマスクされるので、出力イネーブル信号OEVはローレベル(L)となる。出力イネーブル信号OEVがLの時、駆動回路61と駆動回路71とは出力イネーブル状態なので、通常通りプログレッシブ駆動を行う。すなわち、表示駆動方式は変更されない。
F2の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはHであり、フリップフロップ12T1FF_3のD端子には、フレームトグル信号EVENSCANPと同じ論理の信号が入力される。フリップフロップ12T1FF_3の出力である出力イネーブル信号OEVのタイミングは、フレームトグル信号EVENSCANPの1行遅れのタイミングである。L1の期間に取り込まれた1行目の画像データは、L2の期間において駆動回路61から出力されるためにこのようなタイミング制御をする。
よって、L2以降の期間においての出力イネーブル信号OEVはLであり(出力イネーブル状態)、出力イネーブル信号OEVがLの時、駆動回路61と駆動回路71とは出力イネーブル状態なので、通常通りプログレッシブ駆動を行う。すなわち、表示駆動方式は変更されない。
F3の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはHであり、フリップフロップ12T1FF_3のD端子には、フレームトグル信号EVENSCANPと同じ論理の信号が入力される。フリップフロップ12T1FF_3の出力である出力イネーブル信号OEVのタイミングは、フレームトグル信号EVENSCANPの1行遅れのタイミングである。L1の期間に取り込まれた1行目の画像データは、L2の期間において駆動回路61から出力されるためにこのようなタイミング制御をする。
よって、L2以降の期間においての出力イネーブル信号OEVはHであり(出力ディスエーブル状態)、出力イネーブル信号OEVがHの時、駆動回路61と駆動回路71とは出力ディスエーブル状態なので何も駆動しない。
F4の期間以降、偶数のフレームにおいてはF2と同じ動作をし、奇数のフレームにおいてはF3と同じ動作をする。このようにして、第1のタイミング制御回路12T1は、駆動方式変更イネーブル信号IDENがHであり、第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を許可されている時に、図11に示したフレーム間引き駆動を行うことができる。このように、ソースドライバ6J1及びゲートドライバ7J1は、フレーム毎にハイとローとを繰り返す出力イネーブル信号OEVを発熱検知信号として受けた場合に、プログレッシブ駆動からフレーム間引き駆動に変更することができる。
第2の時系列の発熱量基準値を超えた場合のみ、第1の発熱検知回路1J1は、このように駆動回路61と駆動回路71とを制御する。これにより、発熱量を低減するのに飛躍的な効果を持つ第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更(プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動)を行って、ソースドライバ6J1の発熱量を下げることができる。
<第1及び第2の発熱量基準値の設定方法の例>
ここでは、計算上、発熱量が最大となる画像付近においてソースドライバ6J1が超えてはいけない温度まで上昇してしまう場合を考える。ここでは、図8の表示装置を例とする。
発熱量が最大となる1フレームの画像の1つに横ストライプ画像がある。図8の表示装置を例とすると、走査線1に対応するソース線の画像データが全てFFh、走査線2に対応するソース線の画像データが全て00h、走査線3に対応するソース線の画像データが全てFFh、走査線4に対応するソース線の画像データが全て00hとなる。この画像の静止画(フレームの蓄積)において、ソースドライバ6J1は最大の発熱量を持つ。
この1フレームの画像に対応するフレーム発熱値信号IDC1の値は、画素の4列×4行で“16”となる。ここでは一例として、計算上、フレーム発熱値信号IDC1の値が“14”を超え続けると、ソースドライバ6J1が超えてはいけない温度を超えるとする。その場合、第2の発熱量基準値は“14”としてやればよい。
そこで、第1の発熱量基準値は、チャージシェアリングが効果的であり、かつ、発熱量が第2の発熱量基準値へ向かうことを防止するのに最適な値としてやればよい。ここでは“10”とする。これらの設定値から、フレーム発熱値信号IDC1が“10”を一定期間超え続ける場合に、チャージシェアリングを行い、第1段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を行い発熱量の緩和を行う。
なお、この横ストライプ画像においては、チャージシェアリングは効果がないが、同じく発熱量が最大となる走査線1に対応するデータ線1及びデータ線2の画像データがFFh、データ線3及びデータ線4の画像データが00h、走査線2に対応するデータ線1及びデータ線2の画像データが00h、データ線3及びデータ線4の画像データがFFh、走査線3に対応するデータ線1及びデータ線2の画像データがFFh、データ線3及びデータ線4の画像データが00h、走査線4に対応するデータ線1及びデータ線2の画像データが00h、データ線3及びデータ線4の画像データがFFhのような画像は、チャージシェアリングの効果が最大となる。したがって、フレーム発熱第2判定信号IDC2はLであり続けて、第2の時系列の発熱量計算において緩和される。よって、第2の時系列の発熱量基準値に達することはない。
第1段階の発熱量の緩和を行っているにも関わらず、フレーム発熱値信号IDC1の値が一定期間“14”を超え続けると、最終的には第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を行う。
しかし、実際には表示駆動方式を決めるのは単発的な画像データによる第2の発熱量基準値ではなく、時系列的なデータによって判断する第2の時系列の発熱量基準値である。この第2の時系列の発熱量基準値については、計算において値を決めることは難しい。
なぜなら、表示装置の全体の構造による影響が大きいからである。例えば、表示装置が超薄型パネルであれば表示装置に熱がこもりやすく、第2の時系列の発熱量基準値を小さく取らざるを得ないことが考えられる。しかしながら、ここでの時間と温度上昇との関係を予測するのは極めて困難である。よって、第2の時系列の発熱量基準値は、表示装置の評価によって値を決めるのがよい。
図15は、本発明の実施の形態1に係る表示装置における表示駆動方式の状態遷移図の一例である。
本発明の実施の形態1では、表示装置は、チャージシェアリングなしのプログレッシブ駆動(いわゆる、通常駆動方式)で駆動している場合に、遷移量“大”のフレームの連続数が連続数基準値以上となった場合に、チャージシェアリング有りのプログレッシブ駆動に変更する。ここで、遷移量“大”のフレームとは、p行目の第1データとp+1行目の第2データとの差分絶対値が所定の第1閾値より大きくなる回数が所定の第2閾値以上となるフレームである。
具体的には、遷移量“大”のフレームとは、図4に示す“遷移の仕方1”及び“遷移の仕方2”の回数、すなわち、加算回路12A2から出力されるフレーム発熱値信号IDC1が示す値が、第1の発熱量基準値(第1閾値の一例)以上となるフレームである。表示装置は、連続検出回路C1によって、当該フレームが連続する回数が連続数基準値(第2閾値)以上となることが検出された場合に、チャージシェアリングを実行する。
一方で、チャージシェアリングを実行中において、表示装置は、遷移量“小”のフレームを検出した場合、チャージシェアリングなしのプログレッシブ駆動に変更する。ここで、遷移量“小”のフレームとは、p行目の第1データとp+1行目の第2データとの差分絶対値が所定の第1閾値より大きくなる回数が所定の第2閾値より小さくなるフレームである。具体的には、図4に示す“遷移の仕方1”及び“遷移の仕方2”の回数、すなわち、フレーム発熱値信号IDC1が示す値が第1の発熱量基準値より小さくなるフレームを、連続検出回路C1が検出した場合に、表示装置は、チャージシェアリングを停止する。
また、表示装置は、チャージシェアリングなしのプログレッシブ駆動で駆動している場合に、カウンタD2のカウント数が第2の時系列の発熱量基準値以上となった場合に、プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動に変更する。また、表示装置は、インターレース駆動又はフレーム間引き駆動で駆動している場合に、カウンタD2のカウント数が第2の時系列の発熱量基準値より小さい所定の値より小さくなった場合に、プログレッシブ駆動に変更する。
なお、カウンタD2は、p行目の第1データとp+1行目の第2データとの差分絶対値が所定の第1閾値より大きくなる回数が所定の第2閾値以上となる場合に、カウント数をインクリメントする。具体的には、図4に示す“遷移の仕方1”及び“遷移の仕方2”の回数、すなわち、フレーム発熱値信号IDC1が示す値が第2の発熱量基準値(第1閾値の一例)以上となるフレームを検出した場合に、カウント数をインクリメントする。また、カウンタD2は、上記の回数が第2閾値より小さい場合に、カウント数をデクリメントする。
また、表示装置は、チャージシェアリングを実行中である場合に、チャージシェア効果値が効果量基準値以下である場合、インターレース駆動又はフレーム間引き駆動に変更する。具体的には、加算回路12A2が出力するチャージシェア効果値信号CSCEが示す値が、第2発熱量基準値信号IDR1が示すチャージシェアリング効果量基準値以下である場合、インターレース駆動又はフレーム間引き駆動に変更する。
なお、本実施の形態の例では、プログレッシブ駆動のチャージシェアリング有りから、インターレース駆動又はフレーム間引き駆動に変更する場合、2つの条件を満たす必要がある。具体的には、上記のチャージシェアリング効果量基準値との比較だけでなく、カウンタD2のカウント数の比較も行っている。
また、表示装置は、インターレース駆動又はフレーム間引き駆動で駆動している場合に、チャージシェア効果値が効果量基準値より大きい場合、チャージシェアリング有りのプログレッシブ駆動に変更する。具体的には、加算回路12A2が出力するチャージシェア効果値信号CSCEが示す値が、第2発熱量基準値信号IDR1が示すチャージシェアリング効果量基準値を上回った場合、チャージシェアリング有りのプログレッシブ駆動に変更する。
なお、図15に示す駆動方式の遷移は一例であり、上記の例に限らない。
<実施の形態1の変形例について>
本発明の実施の形態1に係る表示装置において、第1の発熱検知回路1J1が発熱を検知する段階は2段階としたが3段階以上の細かい制御も可能である。また、発熱低減手段の実施順序は、上記説明にこだわらない。また、発熱の検知は、1段階でもよい。
また、本発明の実施の形態1に係る表示装置では、発熱を低減するための表示駆動方式の変更の例として、チャージシェアリングと、プログレッシブ駆動からの変更との2段階の動作について説明したが、3段階以上でもよい。また、1段階でもよく、例えば、チャージシェアリングと、プログレッシブ駆動からの変更とのいずれか一方のみを行ってもよい。
なお、本発明の実施の形態1では、表示装置を例に説明したが、本発明は、表示装置用駆動回路として実現することもできる。例えば、本発明の実施の形態1に係る表示装置用駆動回路は、ソースドライバ6J1を備える。つまり、本発明の実施の形態1に係る表示装置用駆動回路は、ソースドライバ6J1における発熱量を検知し、検知した発熱量が予め定められた基準値以上である場合に、発熱検知信号を出力する発熱検知回路1J1と、発熱検知信号を受けた場合に、ソースドライバ6J1における発熱量を下げるように、表示部5の駆動方式を変更する第1の発熱低減回路2J1とを備える。
<本発明の実施の形態1における効果>
以上のように、本発明の実施の形態1に係る表示装置及び表示装置用駆動回路によれば、ソースドライバの発熱量を検知する発熱検知回路を備え、検知された発熱量が1つ以上の設定された基準値を超えるか超えないかという判断を行う。そして、実施の形態1に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、検知した発熱量のレベルに応じて、すなわち、検知した発熱量と基準値との大小関係に応じて、発熱量が小さくなるように、表示駆動方式の変更を行う。
これにより、本発明の実施の形態1に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、ソースドライバにおける発熱量を効果的に低減することができる。したがって、静止画か動画であるかという判断ではなく、発熱量が多くなる画像を検出することができるので、画質の劣化を防止することができる。具体的には、発熱量が少ないと判定した静止画では表示駆動方式を切り替えないことに加え、リアルタイムに発熱検知を続けることにより、不必要に表示駆動方式を切り替えず、画質の劣化を最大限抑制することができる。
よって、本発明の実施の形態1は、高品位な表示パネル用途においても適用することができる。また、発熱量を抑えることができるため、1つ当たりのソースドライバの出力バッファの数を増加させることができ、又は、放熱シートを使用する必要がないため、結果としてセットコストを低減することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2では、出力イネーブル機能がない(出力イネーブル信号OEVが使えない)、又は、出力イネーブル機能があっても何らかの理由により使わないゲートドライバを使用する場合においての本発明の適用例を説明する。なお、実施の形態1と同様の構成については、実施の形態1と同じ符号を付し、以下では説明を省略する。
図16は、本発明の実施の形態2に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。本発明の実施の形態1に係る表示装置との違いは、ソースドライバ6J1がソースドライバ6J2に置き換わり、ゲートドライバ7J1がゲートドライバ7J2に置き換わっている点である。ここでのゲートドライバ7J2は、ゲートドライバICだけを限定するものではない。
図17は、本発明の実施の形態2に係るソースドライバ6J2の概略構成の一例を示す図である。ソースドライバ6J2は、L個の出力チャンネルを持ち、駆動回路61と、第2の発熱検知回路1J2と、第1の発熱低減回路2J1とを備えている。本実施の形態でも、Lは、表示部5にマトリクス状に配置される画素の列数、すなわち、データ線の本数である。図17では便宜上、駆動回路61、第2の発熱検知回路1J2、第1の発熱低減回路2J1の間で接続関係のある信号と、ソースドライバ6J2、表示部5、ゲートドライバ7J2の間で接続関係のある信号だけを明示している。
<第2の発熱検知回路1J2>
第2の発熱検知回路1J2は、駆動回路61から出力されるラッチ信号Q1_1〜Q1_Lと、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lとからソースドライバ6J2の発熱量を計算する。そして、第2の発熱検知回路1J2は、計算した発熱量が所定の基準値以上である場合に、発熱検知信号を出力する。
具体的には、第2の発熱検知回路1J2は、計算した発熱量が、1つ以上の設定されたレベルの発熱量を超えるか超えないかという判断を行う。すなわち、第2の発熱検知回路1J2は、1つ以上の基準値である1つ以上の設定レベルを有し、計算した発熱量がどの設定レベルを超えたかを判定する。
そして、第2の発熱検知回路1J2は、発熱量が超えた設定レベルに応じて発熱検知信号を出力する。具体的には、第2の発熱検知回路1J2は、検知した発熱量のレベルに応じて、発熱検知信号として、奇数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Eとを第1の発熱低減回路2J1へ、出力イネーブル信号OEVを駆動回路61へ、奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとをゲートドライバ7J2へ出力する。
なお、実施の形態1と同様に、第1段階の発熱低減手段としてチャージシェアリングを行い、第2段階の発熱低減手段としてプログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動への表示駆動方式を変更する制御を行う。
図18は、本発明の実施の形態2に係るゲートドライバ7J2の概略構成の一例を示す図である。ゲートドライバ7J2は、K個の出力チャンネルを持ち、駆動回路72と、第2の発熱低減回路3J2とを備えている。なお、本実施の形態でも、Kは、表示部5にマトリクス状に配置される画素の行数であり、すなわち、走査線の本数である。
駆動回路72は、タイミングコントローラ8からのタイミング信号を受けて、走査線駆動信号GOUTP1〜GOUTPKを第2の発熱低減回路3J2へ出力する。ここで、駆動回路72は、出力イネーブル機能がないものとする。
なお、出力イネーブル機能とは、所定の信号に基づいて出力のオン/オフを切り替えることが可能な機能である。具体的には、実施の形態1に係る駆動回路71は、出力イネーブル機能を有し、外部から入力される出力イネーブル信号に基づいて、走査線駆動信号GOUT1〜GOUTKの更新を行うことができる。これに対して、実施の形態2に係る駆動回路72は、出力イネーブル信号が入力されたとしても、走査線駆動信号GOUT1〜GOUTKの更新を行うことができない。
第2の発熱低減回路3J2は、第2の発熱検知回路1J2から出力される奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとを用いて、信号マスクの制御を行い、走査線駆動信号GOUT1〜GOUTKを表示部5へ出力する。すなわち、第2の発熱低減回路3J2は、実施の形態1における駆動回路71の出力イネーブル機能と同等の機能を実現する回路である。
<第2の発熱低減回路3J2>
第2の発熱低減回路3J2は、マスク部32を備えている。奇数行スキャン信号ODDSCANがLである場合、第2の発熱低減回路3J2は、走査線駆動信号GOUT1、GOUT3、・・・、GOUTK−1、すなわち、奇数行の走査線駆動信号をマスク部32によってマスクすることで、ローレベルにすることができる。偶数行スキャン信号EVENSCANがLである場合、走査線駆動信号GOUT2、GOUT4、・・・、GOUTK、すなわち、偶数行の走査線駆動信号をマスク部32によってマスクすることで、第2の発熱低減回路3J2は、ローレベルにすることができる。
<第2の発熱検知回路1J2の詳細な説明>
図19は、本発明の実施の形態2に係る第2の発熱検知回路1J2の概略構成の一例を示す図である。第2の発熱検知回路1J2は、第2の発熱演算回路122を備えている。実施の形態1に係る第1の発熱検知回路1J1との違いは、第1のタイミング制御回路12T1が第2のタイミング制御回路12T2に置き換わっている点である。
図20は、本発明の実施の形態2に係る第2のタイミング制御回路12T2の概略構成の一例を示す図である。第2のタイミング制御回路12T2は、外部から、フレームパルス信号FPと、ラインパルス信号LPと、選択信号FCNTと、駆動方式変更イネーブル信号IDENとが入力される。また、第2のタイミング制御回路12T2は、第1のタイミング制御回路12T1の構成と比べて、さらに、論理OR回路12T2OR1及び12T2OR2と、フリップフロップ12T2FF_4及び12T2FF_5と、論理NOT回路12T2INVとを備える。また、論理OR回路12T2OR2の入力端子の一方の前段には、マルチプレクサが設けられている。
出力イネーブル信号OEVの論理は、第1のタイミング制御回路12T1と全く同じため、説明を省略する。
論理NOT回路12T2INVから出力されるフレームトグル信号EVENSCANPBは、フレームトグル信号EVENSCANPの反転信号である。つまり、論理NOT回路12T2INVは、フリップフロップ12T1FF_1が出力するフレームトグル信号EVENSCANPの論理値を反転させた信号を生成し、生成した信号をフレームトグル信号EVENSCANBとして出力する。
選択信号FCNTがLの時、かつ、駆動方式変更イネーブル信号IDENがHの時、奇数行スキャン信号ODDSCANは、フレームトグル信号EVENSCANPBが入力されたフリップフロップ12T1FF_4の出力である。また、同じ場合において、偶数行スキャン信号EVENSCANは、フレームトグル信号EVENSCANPが入力されたフリップフロップ12T1FF_5の出力である。このため、これらの信号は逆論理であるので、第2のタイミング制御回路12T2は、インターレース駆動に合わせたタイミングで奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとを第2の発熱低減回路3J2へ出力する。
選択信号FCNTがHの時、かつ、駆動方式変更イネーブル信号IDENがHの時、奇数行スキャン信号ODDSCANは、フレームトグル信号EVENSCANPBが入力されたフリップフロップ12T1FF_4の出力である。また、同じ場合において、偶数行スキャン信号EVENSCANも、フレームトグル信号EVENSCANPBが入力されたフリップフロップ12T1FF_5の出力である。このため、これらの信号は同じ論理であるので、第2のタイミング制御回路12T2は、フレーム間引き駆動に合わせたタイミングで、奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとを第2の発熱低減回路3J2へ出力する。
ただし、駆動方式変更イネーブル信号IDENがLの場合は、論理OR回路12T2OR1と論理OR回路12T2OR2とによってマスクされるため、奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとは常にHとなり、第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を行わない。
<第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更の全体動作の説明>
前述までの説明を元とし、図21及び図22を参照して、駆動回路61とゲートドライバ7J2とを含めた第2段階の発熱低減手段である表示駆動方式の変更の全体動作を説明する。
図21は、本発明の実施の形態2に係るインターレース駆動のタイミングチャートの一例である。F1〜F3は、それぞれのフレームの期間を示し、L1〜L6は、それぞれの1行の期間を示す。ここで走査線駆動信号GOUT1〜GOUT6は、ゲートドライバ7J2の出力であり、走査線1〜6を駆動する走査線駆動信号である。走査線駆動信号GOUT1〜GOUT6がそれぞれHの期間において、ソースドライバ6J2の駆動回路61は、表示部5の対応する行の画素を更新することができる。
なお、奇数行スキャン信号ODDSCAN及び偶数行スキャン信号EVENSCANとゲートドライバ7J2との関係以外については、図13と同じであるため、以下では説明を省略する。また、図21に示す例では、選択信号FCNTはLであるので、第2のタイミング制御回路12T2は、インターレース駆動を実現するように、奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとを出力する。
F1の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはLであり、図20の論理OR回路12T2OR1と論理OR回路12T2OR2とによってマスクされるので、奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとは、ハイレベル(H)となる。奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとがHの時、第2の発熱低減回路3J2はマスク処理を行わないので、通常通りプログレッシブ駆動を行う。すなわち、表示駆動方式は変更されない。
F2の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはHであり、フリップフロップ12T2FF_4のD端子には、フレームトグル信号EVENSCANPBと同じ論理の信号が入力される。フリップフロップ12T2FF_4の出力である奇数行スキャン信号ODDSCANは、フレームトグル信号EVENSCANPBの1行遅れのタイミングである。L1の期間に取り込まれた1行目の画像データは、L2の期間において駆動回路61から出力されるためにこのようなタイミング制御をする。L2以降の行において、奇数行スキャン信号ODDSCANは次のフレームまでHを保持するため、第2の発熱低減回路3J2は、ゲート線駆動信号GOUT1、GOUT3・・・、GOUTL−1の奇数行については、マスク処理を行わない。
フリップフロップ12T2FF_5のD端子には、フレームトグル信号EVENSCANPと同じ論理の信号が入力される。フリップフロップ12T2FF_5の出力である偶数行スキャン信号EVENSCANは、フレームトグル信号EVENSCANPの1行遅れのタイミングである。L1の期間に取り込まれた1行目の画像データは、L2の期間において駆動回路61から出力されるためにこのようなタイミング制御をする。L2以降の行において、偶数行スキャン信号EVENSCANは次のフレームまでLを保持するため、第2の発熱低減回路3J2は、ゲート線駆動信号GOUT2、GOUT4・・・、GOUTLの偶数行について、マスク処理を行う。よって、F2の期間において、駆動回路61、ゲートドライバ7J2が共に奇数の走査線のみを駆動することが分かる。
F3の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはHであり、フリップフロップ12T2FF_4のD端子には、フレームトグル信号EVENSCANPBと同じ論理の信号が入力される。フリップフロップ12T2FF_4の出力である奇数行スキャン信号ODDSCANは、フレームトグル信号EVENSCANPBの1行遅れのタイミングである。L1の期間に取り込まれた1行目の画像データは、L2の期間において駆動回路61から出力されるためにこのようなタイミング制御をする。L2以降の行において奇数行スキャン信号ODDSCANは次のフレームまでLを保持するため、第2の発熱低減回路3J2は、ゲート線駆動信号GOUT1、GOUT3、・・・、GOUTL−1の奇数行について、マスク処理を行う。
フリップフロップ12T2FF_5のD端子には、フレームトグル信号EVENSCANPと同じ論理の信号が入力される。フリップフロップ12T2FF_5の出力である偶数行スキャン信号EVENSCANは、フレームトグル信号EVENSCANPの1行遅れのタイミングである。L1の期間に取り込まれた1行目の画像データは、L2の期間において駆動回路61から出力されるためにこのようなタイミング制御をする。L2以降の行において、偶数行スキャン信号EVENSCANは次のフレームまでHを保持するため、第2の発熱低減回路3J2は、ゲート線駆動信号GOUT2、GOUT4、・・・、GOUTLの偶数行については、マスク処理を行わない。よって、F3の期間において、駆動回路61、ゲートドライバ7J2が共に偶数の走査線のみを駆動することが分かる。
F4の期間以降、偶数のフレームにおいてはF2と同じ動作をし、奇数のフレームにおいてはF3と同じ動作をする。このようにして、第2のタイミング制御回路12T2は、駆動方式変更イネーブル信号IDENがHであり、第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を許可されている時に、図10に示したインターレース駆動を行うことができる。
このように、ソースドライバ6J2は、ライン毎にハイとローとを繰り返す出力イネーブル信号OEVを発熱検知信号として受けた場合に、プログレッシブ駆動からインターレース駆動に変更することができる。また、ゲートドライバ7J2は、フレーム毎に互いに反転している奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとを発熱検知信号として受けた場合に、プログレッシブ駆動からインターレース駆動に変更することができる。
図22は、本発明の実施の形態2に係るフレーム間引き駆動のタイミングチャートの一例である。
F1〜F3は、それぞれのフレームの期間を示し、L1〜L6は、それぞれの1行の期間を示す。ここで走査線駆動信号GOUT1〜GOUT6は、ゲートドライバ7J2の出力であり、走査線1〜6を駆動する走査線駆動信号である。走査線駆動信号GOUT1〜GOUT6がそれぞれHの期間において、ソースドライバ6J2の駆動回路61は、表示部5の対応する行の画素を更新することができる。
なお、奇数行スキャン信号ODDSCAN及び偶数行スキャン信号EVENSCANとゲートドライバ7J2との関係以外については、図13と同じため、以下では説明を省略する。また、図22に示す例では、選択信号FCNTはHであるので、第2のタイミング制御回路12T2は、フレーム間引き駆動を実現するように、奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとを出力する。
F1の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはLであり、図20の論理OR回路12T2OR1と論理OR回路12T2OR2とによってマスクされるので、奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとは、ハイレベル(H)となる。奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとがHの時、第2の発熱低減回路3J2はマスク処理を行わないので、通常通りプログレッシブ駆動を行う。すなわち、表示駆動方式は変更されない。
F2の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはHであり、フリップフロップ12T2FF_4とフリップフロップ12T2FF_5とのD端子には、フレームトグル信号EVENSCANPBと同じ論理の信号が入力される。フリップフロップ12T2FF_4の出力である奇数行スキャン信号ODDSCANとフリップフロップ12T2FF_5の出力である偶数行スキャン信号EVENSCANとは、フレームトグル信号EVENSCANPBの1行遅れのタイミングである。L1の期間に取り込まれた1行目の画像データは、L2の期間において駆動回路61から出力されるためにこのようなタイミング制御をする。L2以降の行において、奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとは次のフレームまでHを保持するため、第2の発熱低減回路3J2は、ゲート線駆動信号GOUT1〜GOUTKのマスク処理を行わない。よって、ゲートドライバ7J2は、通常通りプログレッシブ駆動を行う。すなわち、表示駆動方式は変更されない。
F3の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはHであり、フリップフロップ12T2FF_4とフリップフロップ12T2FF_5とのD端子には、フレームトグル信号EVENSCANPBと同じ論理の信号が入力される。フリップフロップ12T2FF_4の出力である奇数行スキャン信号ODDSCANとフリップフロップ12T2FF_5の出力である偶数行スキャン信号EVENSCANとは、フレームトグル信号EVENSCANPBの1行遅れのタイミングである。L1の期間に取り込まれた1行目の画像データは、L2の期間において駆動回路61から出力されるためにこのようなタイミング制御をする。L2以降の行において、奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとは次のフレームまでLを保持するため、第2の発熱低減回路3J2は、ゲート線駆動信号GOUT1〜GOUTLのマスク処理を行う。よって、ゲートドライバ7J2は何も駆動しない。
F4の期間以降、偶数のフレームにおいてはF2と同じ動作をし、奇数のフレームにおいてはF3と同じ動作をする。このようにして、第2のタイミング制御回路12T2は、駆動方式変更イネーブル信号IDENがHであり、第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を許可されている時に、図11に示したフレーム間引き駆動を行うことができる。
このように、ソースドライバ6J2は、フレーム毎にハイとローとを繰り返す出力イネーブル信号OEVを発熱検知信号として受けた場合に、プログレッシブ駆動からフレーム間引き駆動に変更することができる。また、ゲートドライバ7J2は、フレーム毎にハイとローとを繰り返す互いに同極性の奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとを発熱検知信号として受けた場合に、プログレッシブ駆動からフレーム間引き駆動に変更することができる。
なお、本発明の実施の形態2では、表示装置を例に説明したが、本発明は、表示装置用駆動回路として実現することもできる。例えば、本発明の実施の形態2に係る表示装置用駆動回路は、ソースドライバ6J2及びゲートドライバ7J2とを備える。
<本発明の実施の形態2における効果>
以上のように、本発明の実施の形態2に係る表示装置及び表示装置用駆動回路によれば、実施の形態1と同様に、ソースドライバの発熱量を検知する発熱検知回路を備え、検知された発熱量が1つ以上の設定された基準値を超えるか超えないかという判断を行う。そして、実施の形態2に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、検知した発熱量のレベルに応じて、すなわち、検知した発熱量と基準値との大小関係に応じて、発熱量が小さくなるように、表示駆動方式の変更を行う。
また、本発明の実施の形態2に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、出力イネーブル機能がない(出力イネーブル信号OEVが使えない)、又は、出力イネーブル機能があっても何らかの理由により使わないゲートドライバを備える場合においても、本実施の形態2で示したように、本発明の実施の形態1と同じ効果が得られるのである。
これにより、本発明の実施の形態2に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、ソースドライバにおける発熱量を効果的に低減することができる。具体的には、発熱量の少ないと判定した静止画では表示駆動方式を切り替えないことに加え、リアルタイムに発熱検知を続けることにより、不必要に表示駆動方式を切り替えず、画質の劣化を最大限抑制することができる。
よって、本発明の実施の形態2は、高品位な表示パネル用途においても適用することができる。また、発熱量を抑えることができるため、1つ当たりのソースドライバの出力バッファの数を増加させることができ、又は、放熱シートを使用する必要がないため、結果としてセットコストを低減することができる。
<実施の形態2の変形例について>
本発明の実施の形態2に係る表示装置及び表示装置用駆動回路において、第2の発熱検知回路1J2が発熱を検知する段階は2段階としたが3段階以上の細かい制御も可能である。また、発熱低減手段の実施順序は、上記説明にこだわらない。また、発熱の検知は、1段階でもよい。
また、本発明の実施の形態2に係る表示装置及び表示装置用駆動回路では、発熱を低減するための表示駆動方式の変更例として、チャージシェアリングと、プログレッシブ駆動からの変更との2段階の動作について説明したが、3段階以上でもよい。また、1段階でもよく、例えば、チャージシェアリングと、プログレッシブ駆動からの変更とのいずれか一方のみを行ってもよい。
(実施の形態2の変形例)
上述したように、本発明の実施の形態2は、出力イネーブル機能がない(出力イネーブル信号OEVが使えない)、又は、出力イネーブル機能があっても何らかの理由により使わないゲートドライバを使用する場合において、第2の発熱低減回路3J2を追加することによって、本発明を適用する例であった。
以下に示す実施の形態2の変形例では、出力イネーブル機能がない(出力イネーブル信号OEVが使えない)、又は、出力イネーブル機能があっても何らかの理由により使わないゲートドライバを使用する場合においても、第2の発熱低減回路3J2を用いずともよい本発明の適用例について説明する。
図23は、本発明の実施の形態2の変形例に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。本発明の実施の形態2の表示装置との違いは、ソースドライバ6J2がソースドライバ6J23に置き換わり、ゲートドライバ7J2がゲートドライバ7J23に置き換わっている点である。ここでのゲートドライバ7J23は、ゲートドライバICだけを限定するものではない。
<ゲートドライバ7J23>
ゲートドライバ7J23は、ゲートドライバ7J2から第2の発熱低減回路3J2を取り去った駆動回路72のみの構成となっている。
図24は、本発明の実施の形態2に係るソースドライバ6J23の概略構成の一例を示す図である。ソースドライバ6J23は、L個の出力チャンネルを持ち、駆動回路61と、第2の発熱検知回路1J23と、第1の発熱低減回路2J1とを備えている。図24では便宜上、駆動回路61、第2の発熱検知回路1J23、第1の発熱低減回路2J1の間で接続関係のある信号と、ソースドライバ6J23、表示部5、ゲートドライバ7J23の間で接続関係のある信号だけを明示している。
<第2の発熱検知回路1J23>
第2の発熱検知回路1J23は、駆動回路61から出力されるラッチ信号Q1_1〜Q1_Lと、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lとからソースドライバ6J23の発熱量を計算する。そして、第2の発熱検知回路1J23は、計算した発熱量が所定の基準値以上である場合に、発熱検知信号を出力する。
具体的には、第2の発熱検知回路1J23は、計算した発熱量が、1つ以上の設定されたレベルの発熱量を超えるか超えないかという判断を行う。すなわち、第2の発熱検知回路1J23は、検知した発熱量のレベルに応じて、発熱検知信号として、奇数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Eとを第1の発熱低減回路2J1へ、出力イネーブル信号OEVを駆動回路61へ、ラインパルス信号LP2をゲートドライバ7J23へ出力する。
なお、実施の形態2と同様に、第1段階の発熱低減手段としてチャージシェアリングを行い、第2段階の発熱低減手段としてプログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動への表示駆動方式を変更する制御を行う。
<第2の発熱検知回路1J23の詳細な説明>
図25は、本発明の実施の形態2の変形例に係る第2の発熱検知回路1J23の概略構成の一例を示す図である。第2の発熱検知回路1J23は、第2の発熱演算回路1223を備えている。第2の発熱検知回路1J2との違いは、第2のタイミング制御回路12T2が第2のタイミング制御回路12T23に置き換わっている点である。
図26は、本発明の実施の形態2の変形例に係る第2のタイミング制御回路12T23の概略構成の一例を示す図である。第2のタイミング制御回路12T23は、外部から、フレームパルス信号FPと、ラインパルス信号LPと、選択信号FCNTと、駆動方式変更イネーブル信号IDENとが入力される。また、第2のタイミング制御回路12T23は、第1のタイミング制御回路12T1の構成と比べて、さらに、パルス発生回路12T23PGを備える。
出力イネーブル信号OEVの論理は、第1のタイミング制御回路12T1と全く同じため説明を省略する。
また、第2のタイミング制御回路12T2との違いは、奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとを生成する部分がなくなり、新たにパルス生成回路12T23PGが追加されている。パルス生成回路12T23PGから出力されるラインパルス信号LP2は、シフトパルスとしてゲートドライバ7J23へ出力される。ゲートドライバ7J23は、この信号により第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を制御する。
<第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更の全体動作の説明>
前述までの説明を元とし、図27及び図28を参照して、駆動回路61とゲートドライバ7J23とを含めた第2段階の発熱低減手段である表示駆動方式の変更の全体動作を説明する。
図27は、本発明の実施の形態2の変形例に係るインターレース駆動のタイミングチャートの一例である。F1〜F3は、それぞれのフレームの期間を示し、L1〜L6は、それぞれの1行の期間を示す。ここで走査線駆動信号GOUT1〜GOUT6は、ゲートドライバ7J23の出力であり、走査線1〜6を駆動する走査線駆動信号である。走査線駆動信号GOUT1〜GOUT6がそれぞれHの期間において、ソースドライバ6J23の駆動回路61は、表示部5の対応する行の画素を更新することができる。
パルス生成回路12T23PGが出力するラインパルス信号LP2とゲートドライバ7J23との関係以外については、図21と同じため、以下では説明を省略する。駆動回路72には、パルス生成回路12T23PGが出力するラインパルス信号LP2がシフトクロックとして入力されている。また、図27に示す例では、選択信号FCNTはLであるので、第2のタイミング制御回路12T23は、インターレース駆動を実現するように、ラインパルス信号LP2を出力する。
F1の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはLであり、パルス生成回路12T23PGは、本来ゲートドライバ7J23が受けるラインパルス信号LPと同じ論理のラインパルス信号LP2を出力するので、通常通りプログレッシブ駆動を行う。すなわち、表示駆動方式は変更されない。
F2の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはHであり、パルス生成回路12T23PGは、フレームトグル信号EVENSCANPがLである場合、L2の期間、L4の期間、L6の期間、・・・、と偶数行の期間のみシフトパルスを出力する。そのうちL4の期間以降は、1度に2つのパルスを出力する。
最初のシフトパルスは、駆動回路72がシフト動作をする最小限のパルス幅で出力され、図27のパルス1がそれに相当する。後のシフトパルスは、通常のパルス幅で出力され、図27のパルス2がそれに相当する。
ラインパルス信号LP2と走査線駆動信号GOUT1〜6との動作を順番に説明する。L2の期間のシフトパルスにより、走査線駆動信号GOUT1はHとなる。L4の期間のパルス1により、走査線駆動信号GOUT2はHとなるが、すぐにパルス2によりLとなり、代わりに、走査線駆動信号GOUT3がHとなる。走査線駆動信号GOUT2は、シフト動作に最低限必要なパルス幅しか持たない。そして、L6以降の期間についても同じ動作を繰り返す。よって、F2の期間において、駆動回路61及びゲートドライバ7J23が共に奇数の走査線のみを駆動することが分かる。
F3の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはHであり、パルス生成回路12T23PGは、フレームトグル信号EVENSCANPがHである場合、L3の期間、L5の期間、L7の期間、・・・、と奇数行の期間のみシフトパルスを出力する。そのうちL3の期間以降は、1度に2つのパルスを出力する。
最初のシフトパルスは、駆動回路72がシフト動作をする最小限のパルス幅で出力され、図27のパルス3がそれに相当する。後のシフトパルスは、通常のパルス幅で出力され、図27のパルス4がそれに相当する。
ラインパルス信号LP2と走査線駆動信号GOUT1〜6との動作を順番に説明する。L3の期間のパルス3により、走査線駆動信号GOUT1はHとなるが、すぐにパルス4により、走査線駆動信号GOUT1はLとなり、代わりに走査線駆動信号GOUT2がHとなる。L4以降の期間についても同じ動作を繰り返す。よって、F3の期間において、駆動回路61及びゲートドライバ7J23が共に偶数の走査線のみを駆動することが分かる。
F4の期間以降、偶数のフレームにおいてはF2と同じ動作をし、奇数のフレームにおいてはF3と同じ動作をする。このようにして、第2のタイミング制御回路12T23は、駆動方式変更イネーブル信号IDENがHであり、第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を許可されている時に、図10に示したインターレース駆動を行うことができる。
このように、ゲートドライバ7J23は、ラインパルス信号LP2を発熱検知信号として受けた場合に、プログレッシブ駆動からインターレース駆動に変更することができる。ソースドライバ6J2は、実施の形態2と同様である。
図28は、本発明の実施の形態2の変形例に係るフレーム間引き駆動のタイミングチャートの一例である。F1〜F3は、それぞれのフレームの期間を示し、L1〜L6は、それぞれの1行の期間を示す。ここで走査線駆動信号GOUT1〜GOUT6は、ゲートドライバ7J23の出力であり、走査線1〜6を駆動する走査線駆動信号である。走査線駆動信号GOUT1〜GOUT6がそれぞれHの期間において、ソースドライバ7J23の駆動回路61は、表示部5の対応する行の画素を更新することができる。
パルス生成回路12T23PGが出力するラインパルス信号LP2とゲートドライバ7J23との関係以外については、図22と同じため、以下では説明を省略する。駆動回路72には、パルス生成回路12T23PGが出力するラインパルス信号LP2がシフトクロックとして入力されている。また、図28に示す例では、選択信号FCNTはHであるので、第2のタイミング制御回路12T23は、フレーム間引き駆動を実現するように、ラインパルス信号LP2を出力する。
F1の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはLであり、パルス生成回路12T23PGは、本来ゲートドライバ7J23が受けるラインパルス信号LPと同じ論理のラインパルス信号LP2を出力するので、通常通りプログレッシブ駆動を行う。すなわち、表示駆動方式は変更されない。
F2の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはHであり、パルス生成回路12T23PGは、フレームトグル信号EVENSCANPがLである場合、本来ゲートドライバ7J23が受けるラインパルス信号LPと同じ論理のラインパルス信号LP2を出力するので、通常通りプログレッシブ駆動を行う。すなわち、表示駆動方式は変更されない。
F3の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはHであり、パルス生成回路12T23PGは、フレームトグル信号EVENSCANPがHである場合、パルス信号を生成しない。すなわち、図28に示すように、ラインパルス信号LP2は、F3の期間において、Lである。このため、ゲートドライバ7J23は何も駆動しないことが分かる。
F4の期間以降、偶数のフレームにおいてはF2と同じ動作をし、奇数のフレームにおいてはF3と同じ動作をする。このようにして、第2のタイミング制御回路12T23は、駆動方式変更イネーブル信号IDENがHであり、第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を許可されている時に、図11に示したフレーム間引き駆動を行うことができる。
このように、ゲートドライバ7J23は、フレーム毎に通常のパルスとローレベルとを繰り返すラインパルス信号LP2を発熱検知信号として受けた場合に、プログレッシブ駆動からフレーム間引き駆動に変更することができる。ソースドライバ6J2は、実施の形態2と同様である。
よって、本発明の実施の形態2の変形例に係る表示装置は、出力イネーブル機能がない(出力イネーブル信号OEVが使えない)、又は、出力イネーブル機能があっても何らかの理由により使わないゲートドライバを備える場合でも、第2の発熱低減回路3J2を追加することなく、本発明の適用ができる。したがって、本発明の実施の形態2と同じ効果を持ちながら、第2の発熱低減回路3J2を使用しないため、さらなるセットコストの低減が可能である。
(実施の形態3)
大型の表示装置などはソースドライバを複数備える場合がある。本発明の実施の形態3では、ソースドライバを複数用いる場合においての本発明の適用例を説明する。
図29は、本発明の実施の形態3に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。本発明の実施の形態1に係る表示装置との違いは、ソースドライバを複数備えている点である。具体的には、図29に示すように、本発明の実施の形態3に係る表示装置は、ソースドライバ6J1が2つのソースドライバ6J3に置き換わっている。
図30は、本発明の実施の形態3に係るソースドライバ6J3の概略構成の一例を示す図である。ソースドライバ6J3は、L個の出力チャンネルを持ち、駆動回路61と、第3の発熱検知回路1J3と、第1の発熱低減回路2J1とを備えている。なお、Lは、本実施の形態では、例えば、表示部5にマトリクス状に配置される画素の列数、すなわち、データ線の本数をソースドライバ6J3の個数で割った数である。図30では便宜上、駆動回路61、第3の発熱検知回路1J3、第1の発熱低減回路2J1の間で接続関係のある信号と、ソースドライバ6J3、表示部5、ゲートドライバ7J1の間で接続関係のある信号だけを明示している。
<第3の発熱検知回路1J3>
第3の発熱検知回路1J3は、駆動回路61から出力されるラッチ信号Q1_1〜Q1_Lと、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lとからソースドライバ6J3の発熱量を計算する。そして、第3の発熱検知回路1J3は、計算した発熱量が所定の基準値以上である場合に、発熱検知信号を出力する。
具体的には、第3の発熱検知回路1J3は、計算した発熱量が、1つ以上の設定されたレベルの発熱量を超えるか超えないかという判断を行う。すなわち、第3の発熱検知回路1J3は、1つ以上の基準値である1つ以上の設定レベルを有し、計算した発熱量がどの設定レベルを超えたかを判定する。
そして、第3の発熱検知回路1J3は、発熱量が超えた設定レベルに応じて発熱検知信号を出力する。具体的には、第3の発熱検知回路1J3は、検知した発熱量のレベルに応じて、発熱検知信号として、奇数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Eとを第1の発熱低減回路2J1へ、出力イネーブル信号OEVを駆動回路61とゲートドライバ7J1とへ出力する。
なお、実施の形態1及び2と同様に、第1段階の発熱低減手段としてチャージシェアリングを行い、第2段階の発熱低減手段としてプログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動への表示駆動方式を変更する制御を行う。
また、複数備えられた他のソースドライバ6J3間では、第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を行うかどうかを、駆動方式変更イネーブル信号IDEN_INと駆動方式変更イネーブル信号IDEN_OUTとによって共有している。すなわち、本発明の実施の形態3に係る表示装置では、複数の発熱検知回路のそれぞれは、検出結果を共有している。
複数備えられたソースドライバ6J3の1つでも第2の時系列の発熱量基準値を超える発熱量が検知されれば、ゲートドライバ7J1を制御して表示駆動方式を変更する必要があるために共有する必要がある。つまり、複数のソースドライバ6J3は、全て、1つの第3の発熱検知回路1J3が発熱検知信号を出力した場合、同一の駆動方式に変更する。ただし、チャージシェアリングをするかしないかは、ソースドライバ毎に制御することができるため、複数の発熱検知回路のそれぞれは、全ての検出結果を共有しなくてもよい。すなわち、複数のソースドライバ6J3は、1つの第3の発熱検知回路1J3が発熱検知信号を出力した場合、同一の駆動方式に変更しなくてもよい。
<第3の発熱検知回路1J3の詳細な説明>
図31は、本発明の実施の形態3に係る第3の発熱検知回路1J3の概略構成の一例を示す図である。第3の発熱検知回路1J3は、第3の発熱演算回路123を備えている。実施の形態1に係る第1の発熱検知回路1J1との違いは、論理OR回路123ORを備える点である。
具体的には、第3の発熱演算回路123は、表示装置が複数備えている他のソースドライバ6J3から出力される駆動方式変更イネーブル信号IDEN_OUTを駆動方式変更イネーブル信号IDEN_INとして受け取る。そして、第3の発熱演算回路123は、受け取った駆動方式変更イネーブル信号IEN_INと、自身の駆動方式変更イネーブル信号IDEN_OUTとの論理ORを、論理OR回路123ORによって演算し、演算結果を第1のタイミング制御回路12T1に入力している。また、第3の発熱演算回路123は、自身の駆動方式変更イネーブル信号IDEN_OUTを、複数使いの他のソースドライバ6J3へ出力する。
こうすることによって、複数備えられたソースドライバ6J3のうちの1つでも第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を行えば、他のソースドライバ6J3も追従させることができる。したがって、ソースドライバを複数用いる場合においても、本発明を適用することができる。
<実施の形態3の変形例について>
本発明の実施の形態3において、複数用いるソースドライバ6J3の数は2個としたが、3個以上においても可能である。場合によっては、発熱検知回路を内蔵するソースドライバと内蔵しないソースドライバとが混在してもよい。例えば、表示装置は、2個のソースドライバと1個の発熱検知回路とを備え、1個の発熱検知回路は、2個のソースドライバの一方のみに内蔵されていてもよい。
また、第3の発熱検知回路1J3が発熱を検知する段階は2段階としたが3段階以上の細かい制御も可能である。また、発熱低減手段の実施順序は、上記説明にこだわらない。また、発熱の検知は、1段階でもよい。
また、複数備えられている他のソースドライバ6J3との第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更の共有の仕方として、論理OR回路123ORを用いず、駆動方式変更イネーブル信号IDENにワイヤードORを用いる等、他の方法を用いてもよい。
なお、本発明の実施の形態3では、表示装置を例に説明したが、本発明は、表示装置用駆動回路として実現することもできる。例えば、本発明の実施の形態3に係る表示装置用駆動回路は、複数のソースドライバ6J3を備える。
<本発明の実施の形態3における効果>
以上のように、本発明の実施の形態3に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、n(nは自然数)個のソースドライバを備える。また、少なくとも1個の発熱検知回路は、n個のソースドライバの少なくとも1つに内蔵されている。
本発明の実施の形態3に係る表示装置及び表示装置用駆動回路によれば、実施の形態1及び2と同様に、ソースドライバの発熱量を検知する発熱検知回路を備え、検知された発熱量が1つ以上の設定された基準値を超えるか超えないかという判断を行う。そして、実施の形態3に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、検知した発熱量のレベルに応じて、すなわち、検知した発熱量と基準値との大小関係に応じて、発熱量が小さくなるように、表示駆動方式の変更を行う。
さらに、本発明の実施の形態3に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、ソースドライバを複数備える場合においても、上述したように、本発明の実施の形態1と同じ効果が得られる。本発明の実施の形態3によれば、ソースドライバを複数備えることで、大型の表示装置、又は、画素数の多い高精細な表示装置であっても、発熱量を低減することができる。
これにより、本発明の実施の形態3に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、ソースドライバにおける発熱量を効果的に低減することができる。具体的には、発熱量の少ないと判定した静止画では表示駆動方式を切り替えないことに加え、リアルタイムに発熱検知を続けることにより、不必要に表示駆動方式を切り替えず、画質の劣化を最大限抑制することができる。
よって、本発明の実施の形態3は、高品位な表示パネル用途においても適用することができる。また、発熱量を抑えることができるため、1つ当たりのソースドライバの出力バッファの数を増加させることができ、又は、放熱シートを使用する必要がないため、結果としてセットコストを低減することができる。
(実施の形態4)
大型の表示装置などはソースドライバを複数備える場合がある。本発明の実施の形態4では、ソースドライバを複数用いる場合において、かつ、出力イネーブル機能がない(出力イネーブル信号OEVが使えない)又は出力イネーブル機能があっても何らかの理由により使わないゲートドライバを使用する場合においての本発明の適用例を説明する。
図32は、本発明の実施の形態4に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。本発明の実施の形態3の表示装置との違いは、ソースドライバ6J3がソースドライバ6J4に置き換わり、ゲートドライバ7J1がゲートドライバ7J2に置き換わっている点である。
図33は、本発明の実施の形態4に係るソースドライバ6J4の概略構成の一例を示す図である。ソースドライバ6J4は、L個の出力チャンネルを持ち、駆動回路61と、第4の発熱検知回路1J4と、第1の発熱低減回路2J1とを備えている。なお、Lは、実施の形態3と同様に、例えば、表示部5にマトリクス状に配置される画素の列数、すなわち、データ線の本数をソースドライバ6J4の個数で割った数である。図33では便宜上、駆動回路61、第4の発熱検知回路1J4、第1の発熱低減回路2J1の間で接続関係のある信号と、ソースドライバ6J4、表示部5、ゲートドライバ7J2の間で接続関係のある信号だけを明示している。
<第4の発熱検知回路1J4>
第4の発熱検知回路1J4は、駆動回路61から出力されるラッチ信号Q1_1〜Q1_Lと、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lとからソースドライバ6J4の発熱量を計算する。そして、第4の発熱検知回路1J4は、計算した発熱量が所定の基準値以上である場合に、発熱検知信号を出力する。
具体的には、第4の発熱検知回路1J4は、計算した発熱量が、1つ以上の設定されたレベルの発熱量を超えるか超えないという判断を行う。すなわち、第4の発熱検知回路1J4は、1つ以上の基準値である1つ以上の設定レベルを有し、計算した発熱量がどの設定レベルを超えたかを判定する。
そして、第4の発熱検知回路1J4は、発熱量が超えた設定レベルに応じて発熱検知信号を出力する。具体的には、第4の発熱検知回路1J4は、検知した発熱量のレベルに応じて、発熱検知信号として、奇数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Eとを第1の発熱低減回路2J1へ、出力イネーブル信号OEVを駆動回路61へ、奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとをゲートドライバ7J2へ出力する。
なお、実施の形態1〜3と同様に、第1段階の発熱低減手段としてチャージシェアリングを行い、第2段階の発熱低減手段としてプログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動への表示駆動方式を変更する制御を行う。
また、複数備えられた他のソースドライバ6J4間では、第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を行うかどうかを、駆動方式変更イネーブル信号IDEN_INと駆動方式変更イネーブル信号IDEN_OUTとによって共有している。すなわち、本発明の実施の形態4に係る表示装置では、実施の形態3と同様に、複数の発熱検知回路のそれぞれは、検出結果を共有している。
複数備えられたソースドライバ6J4の1つでも第2の時系列の発熱量基準値を超える発熱量が検知されれば、ゲートドライバ7J2を制御して表示駆動方式を変更する必要があるために共有する必要がある。つまり、複数のソースドライバ6J4は、全て、1つの第4の発熱検知回路1J4が発熱検知信号を出力した場合、同一の駆動方式に変更する。ただし、チャージシェアリングをするかしないかは、ソースドライバ毎に制御することができるため、複数の発熱検知回路のそれぞれは、全ての検出結果を共有しなくてもよい。すなわち、複数のソースドライバ6J4は、1つの第4の発熱検知回路1J4が発熱検知信号を出力した場合、同一の駆動方式に変更しなくてもよい。
<第4の発熱検知回路1J4の詳細な説明>
図34は、本発明の実施の形態4に係る第4の発熱検知回路1J4の概略構成の一例を示す図である。第4の発熱検知回路1J4は、第4の発熱演算回路124を備えている。実施の形態3に係る第3の発熱検知回路1J3との違いは、第1のタイミング制御回路12T1を第2のタイミング制御回路12T2に置き換えている点である。このことによって、本発明の実施の形態2で説明したように、出力イネーブル機能がない(出力イネーブル信号OEVが使えない)又は出力イネーブル機能があっても何らかの理由により使わないゲートドライバを使用する場合においても、本発明を適用することができる。
<実施の形態4の変形例について>
本発明の実施の形態4において、複数用いるソースドライバ6J4の数は2個としたが、3個以上においても可能である。場合によっては、発熱検知回路を内蔵するソースドライバと内蔵しないソースドライバとが混在してもよい。
また、第4の発熱検知回路1J4が発熱を検知する段階は2段階としたが3段階以上の細かい制御も可能である。また、発熱低減手段の実施順序は、上記説明にこだわらない。また、発熱の検知は、1段階でもよい。
また、複数備えられている他のソースドライバ6J4との第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更の共有の仕方として、論理OR回路123ORを用いず、駆動方式変更イネーブル信号IDENにワイヤードORを用いる等、他の方法を用いてもよい。
また、ソースドライバを複数用いる場合に、本発明の実施の形態2の変形例を適用することもできる。
なお、本発明の実施の形態4では、表示装置を例に説明したが、本発明は、表示装置用駆動回路として実現することもできる。例えば、本発明の実施の形態4に係る表示装置用駆動回路は、ソースドライバ6J4とゲートドライバ7J2とを備える。
<本発明の実施の形態4における効果>
以上のように、本発明の実施の形態4に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、n(nは自然数)個のソースドライバを備える。また、少なくとも1個の発熱検知回路は、n個のソースドライバの少なくとも1つに内蔵されている。
本発明の実施の形態4に係る表示装置及び表示装置用駆動回路によれば、実施の形態1〜3と同様に、ソースドライバの発熱量を検地する発熱検知回路を備え、検知された発熱量が1つ以上の設定された基準値を超えるか超えないかという判断を行う。そして、実施の形態4に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、検知した発熱量のレベルに応じて、すなわち、検知した発熱量と基準値との大小関係に応じて、発熱量が小さくなるように、表示駆動方式の変更を行う。
さらに、本発明の実施の形態4に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、ソースドライバを複数備える場合において、かつ、出力イネーブル機能がない(出力イネーブル信号OEVが使えない)又は出力イネーブル機能があっても何らかの理由により使わないゲートドライバを備える場合においても、上述したように、本発明の実施の形態1と同じ効果が得られる。本発明の実施の形態4によれば、ソースドライバを複数備えることで、大型の表示装置、又は、画素数の多い高精細な表示装置であっても、発熱量を低減することができる。
これにより、本発明の実施の形態4に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、ソースドライバにおける発熱量を効果的に低減することができる。具体的には、発熱量の少ないと判定した静止画では表示駆動方式を切り替えないことに加え、リアルタイムに発熱検知を続けることにより、不必要に表示駆動方式を切り替えず、画質の劣化を最大限抑制することができる。
よって、本発明の実施の形態4は、高品位な表示パネル用途においても適用することができる。また、発熱量を抑えることができるため、1つ当たりのソースドライバの出力バッファの数を増加させることができ、又は、放熱シートを使用する必要がないため、結果としてセットコストを低減することができる。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5では、発熱検知回路をソースドライバではなく、タイミングコントローラに内蔵した場合においての本発明の適用例を説明する。本発明の実施の形態1〜4の全てに適用することが可能であるが、ここでは、本発明の実施の形態1に適用した例についてのみ説明する。
図35は、本発明の実施の形態5に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。本発明の実施の形態1に係る表示装置との違いは、ソースドライバ6J1がソースドライバ6J5に置き換わり、タイミングコントローラ8がタイミングコントローラ8J5に置き換わっている点である。
ソースドライバ6J5のソースドライバ6J1との違いは、第1の発熱検知回路1J1を備えていないことである。タイミングコントローラ8J5のタイミングコントローラ8との違いは、第1の発熱検知回路1J1を備えていることである。すなわち、本発明の実施の形態1からの構成の変更は、ソースドライバにあった第1の発熱検知回路1J1が、タイミングコントローラに移動したことである。
図36は、本発明の実施の形態5に係るソースドライバ6J5の概略構成の一例を示す図である。ソースドライバ6J5は、L個の出力チャンネルを持ち、駆動回路61と、第1の発熱低減回路2J1とを備えている。図36では便宜上、駆動回路61、第1の発熱低減回路2J1の間で接続関係のある信号と、ソースドライバ6J3、表示部5、ゲートドライバ7J1の間で接続関係のある信号だけを明示している。
本発明の実施の形態1〜4までは、第1の発熱検知回路1J1は、ソースドライバに内蔵されていたため、画像データを駆動回路61からラッチ信号Q1_1〜L、ラッチ信号Q2_1〜Lを取り込んでいた。しかし、そもそもそれらの画像データは、タイミングコントローラから発行されたものであり、タイミングコントローラ自身の持つメモリに画像データを保持している。このため、第1の発熱検知回路1J1が画像データを取り込むことに何ら問題はない。
よって、第1の発熱検知回路1J1は、タイミングコントローラ8J5に内蔵されていても、ソースドライバ6J5の発熱量を計算することができる。また、フレームパルス信号FPやラインパルス信号LP等のタイミング信号も同じことが言えるため、ソースドライバ6J5とゲートドライバ7J1との制御をすることができる。
タイミングコントローラ8J5に内蔵された第1の発熱検知回路1J1は、タイミングコントローラ8J5に保持されている画像データからソースドライバ6J5の発熱量を計算する。そして、第1の発熱検知回路1J1は、計算した発熱量が所定の基準値以上である場合に、発熱検知信号を出力する。
具体的には、第1の発熱検知回路1J1は、計算した発熱量が、1つ以上の設定されたレベルの発熱量を超えるか超えないかという判断を行う。すなわち、第1の発熱検知回路1J1は、1つ以上の基準値である1つ以上の設定レベルを有し、計算した発熱量がどの設定レベルを超えたかを判定する。
そして、第1の発熱検知回路1J1は、発熱量が超えた設定レベルに応じて発熱検知信号を出力する。具体的には、第1の発熱検知回路1J1は、検知した発熱量のレベルに応じて、発熱検知信号として、奇数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Eとを第1の発熱低減回路2J1へ、出力イネーブル信号OEVを駆動回路61とゲートドライバ7J1へ出力する。
なお、実施の形態1〜4と同様に、第1段階の発熱低減手段としてチャージシェアリングを行い、第2段階の発熱低減手段としてプログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動への表示駆動方式を変更する制御を行う。このようにして、発熱検知回路をタイミングコントローラに内蔵した場合においても本発明を適用することができる。
さらに、本発明の実施の形態1〜4においては、表示駆動方式を変更する際にもタイミングコントローラは、間引くデータをソースドライバに送っていたが、本実施の形態では、そもそも間引くデータを送る必要がない。タイミングコントローラの制御により間引くデータをソースドライバに送らないことで、ソースドライバへの画像データ転送量を減らし、ソースドライバのさらなる低発熱化も可能である。
<実施の形態5の変形例について>
タイミングコントローラに発熱検知回路を内蔵させることは、本発明の実施の形態1だけでなく、実施の形態2〜4においても適用することが可能である。
なお、本発明の実施の形態5では、表示装置を例に説明したが、本発明は、表示装置用駆動回路として実現することもできる。例えば、本発明の実施の形態5に係る表示装置用駆動回路は、ソースドライバ6J5とタイミングコントローラ8J5とを備える。
<本発明の実施の形態5における効果>
以上のように、本発明の実施の形態5に係る表示装置及び表示装置用駆動回路によれば、実施の形態1〜4と同様に、ソースドライバの発熱量を検知する発熱検知回路を備え、検知された発熱量が1つ以上の設定された基準値を超えるか超えないかという判断を行う。そして、実施の形態5に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、検知した発熱量のレベルに応じて、すなわち、検知した発熱量と基準値との大小関係に応じて、発熱量が小さくなるように、表示駆動方式の変更を行う。
さらに、本発明の実施の形態5に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、発熱検知回路をタイミングコントローラに内蔵することによって、表示駆動方式の変更を行う際、間引く画像データをソースドライバに送らなくて済む。これにより、ソースドライバへの画像データ転送量を減らし、ソースドライバのさらなる低発熱化も可能である。
これにより、本発明の実施の形態5に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、ソースドライバにおける発熱量を効果的に低減することができる。具体的には、発熱量の少ないと判定した静止画では表示駆動方式を切り替えないことに加え、リアルタイムに発熱検知を続けることにより、不必要に表示駆動方式を切り替えず、画質の劣化を最大限抑制することができる。
よって、本発明の実施の形態5は、高品位な表示パネル用途においても適用することができる。また、発熱量を抑えることができるため、1つ当たりのソースドライバの出力バッファの数を増加させることができ、又は、放熱シートを使用する必要がないため、結果としてセットコストを低減することができる。
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6では、何らかの理由により、発熱検知回路をソースドライバ、及びタイミングコントローラに内蔵しない場合においての本発明の適用例を説明する。本発明の実施の形態1〜4の全てに適用することが可能であるが、ここでは、本発明の実施の形態1に適用した例についてのみ説明する。
図37は、本発明の実施の形態6に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。本発明の実施の形態1に係る表示装置との違いは、ソースドライバ6J1がソースドライバ6J5に置き換わり、表示装置に第5の発熱検知回路1J5が追加されている点である。
ソースドライバ6J5のソースドライバ6J1との違いは、第1の発熱検知回路1J1を備えていないことである。すなわち、本発明の実施の形態1からの構成の変更は、ソースドライバにあった第1の発熱検知回路1J1が、ソースドライバの外に移動したことである。
<第5の発熱検知回路1J5>
第5の発熱検知回路1J5は、タイミングコントローラ8からソースドライバ6J5への画像データストリームを取り込み保持することによって、ソースドライバ6J5の発熱量を計算する。そして、第5の発熱検知回路1J5は、計算した発熱量が所定の基準値以上である場所に、発熱検知信号を出力する。
具体的には、第5の発熱検知回路1J5は、計算した発熱量が、1つ以上の設定されたレベルの発熱量を超えるか超えないかという判断を行う。すなわち、第5の発熱検知回路1J5は、1つ以上の基準値である1つ以上の設定レベルを有し、計算した発熱量がどの設定レベルを超えたかを判定する。
そして、第5の発熱検知回路1J5は、発熱量が超えた設定レベルに応じて発熱検知信号を出力する。具体的には、第5の発熱検知回路1J5は、検知した発熱量のレベルに応じて、発熱検知信号として、奇数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Eとを第1の発熱低減回路2J1へ、出力イネーブル信号OEVを駆動回路61とゲートドライバ7J1とへ出力する。
なお、実施の形態1〜5と同様に、第1段階の発熱低減手段としてチャージシェアリングを行い、第2段階の発熱低減手段としてプログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動への表示駆動方式を変更する制御を行う。
<第5の発熱検知回路1J5の詳細な説明>
図38は、本発明の実施の形態5に係る第5の発熱検知回路1J5の概略構成の一例を示す図である。第1の発熱検知回路1J1との違いは、データ保持回路11が追加されている点である。すなわち、第5の発熱検知回路1J5は、第1の発熱演算回路121と、データ保持回路11とを備えている。
なお、駆動回路61は、画像データを保持する第1のラッチ群と第2のラッチ群とを備えている。よって、本発明の第1の実施の形態においては、ラッチ信号Q1_1〜Q1_Lとラッチ信号Q2_1〜Q2_Lとを取り込むだけで、ソースドライバ6J1の発熱量を計算することができた。
しかし、本発明の実施の形態6においては、ソースドライバ6J5の外に第5の発熱検知回路1J5がある。このため、第5の発熱検知回路1J5自身が、画像データを保持するデータ保持回路11を備える必要がある。
データ保持回路11について説明する。データ保持回路11は、ラッチアドレス制御回路11A1と、第1のラッチ群L1_1〜L1_Lと、第2のラッチ群L2_1〜L2_Lとを備えている。これらは、駆動回路61から出力されるラッチ信号Q1_1〜Q1_L及びラッチ信号Q2_1〜Q2_Lと同じ信号を生成するための構成である。
ラッチアドレス制御回路11A1は、ラインパルス信号LPとドットクロック信号DOTCLKとから、タイミングコントローラ8から送られてくる画像データに同期した第1のラッチ群L1_1〜L1_Lのラッチイネーブル信号G1_1〜G1_Lを出力する。画像データとラッチイネーブル信号G1_1〜G1_Lとを受け取ったラッチ群L1_1〜L1_Lは、それぞれの出力チャンネルに対応した1行分の画像データを順次取り込んで保持する。
次のラインパルス信号LPが立ち上がり、タイミングコントローラ8が次の行の画像データを更新し始めるまでのタイミングで、第2のラッチ群L2_1〜L2_Lは、ラッチ信号Q1_1〜Q1_Lをいっせいに第2のラッチ群に取り込み、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lを出力する。このようにしてデータ保持回路11は、駆動回路61から出力されるラッチ信号Q1_1〜Q1_Lとラッチ信号Q2_1〜Q2_Lと同じ信号を生成することができる。ここで、本発明の実施の形態1の駆動回路61で説明したように、ラッチ信号Q1_1〜Q1_L、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lは3ビット幅とする。
データ保持回路11以降の第1の発熱演算回路121については、既に説明した通りである。よって、第5の発熱検知回路1J5は、ソースドライバ6J5の発熱量を計算することができる。
このようにして、何らかの理由により、発熱検知回路をソースドライバ、及びタイミングコントローラに内蔵しない場合においても本発明を適用することができる。
<実施の形態6の変形例について>
実施の形態1においてソースドライバやタイミングコントローラに発熱検知回路を内蔵させなくても本発明を実施できることを述べたが、本発明の実施の形態2〜4においても同様に適用することが可能である。
なお、本発明の実施の形態6では、表示装置を例に説明したが、本発明は、表示装置用駆動回路として実現することもできる。例えば、本発明の実施の形態6に係る表示装置用駆動回路は、ソースドライバ6J4と第5の発熱検知回路1J5とを備える。
<本発明の実施の形態6における効果>
以上のように、本発明の実施の形態6に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、発熱検知回路がソースドライバ及びタイミングコントローラのいずれにも内蔵されずに、別に設けられている。
本発明の実施の形態6に係る表示装置及び表示装置用駆動回路によれば、実施の形態1〜5と同様に、ソースドライバの発熱量を検知する発熱検知回路を備え、検知された発熱量が1つ以上の設定された基準値を超えるか超えないかという判断を行う。そして、実施の形態6に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、検知した発熱量のレベルに応じて、すなわち、検知した発熱量と基準値との大小関係に応じて、発熱量が小さくなるように、表示駆動方式の変更を行う。
また、何らかの理由により、発熱検知回路をソースドライバ及びタイミングコントローラに内蔵しない場合においても、本発明の実施の形態1と同じ効果が得られる。
これにより、本発明の実施の形態6に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、ソースドライバにおける発熱量を効果的に低減することができる。具体的には、発熱量が少ないと判定した静止画では表示駆動方式を切り替えないことに加え、リアルタイムに発熱検知を続けることにより、不必要に表示駆動方式を切り替えず画質の劣化を最大限抑制することができる。
よって、本発明の実施の形態6は、高品位な表示パネル用途においても適用することができる。また、発熱量を抑えることができるため、1つ当たりのソースドライバの出力バッファの数を増加させることができ、又は、放熱シートを使用する必要がないため、結果としてセットコストを低減することができる。
(実施の形態7)
本発明の実施の形態7では、バンドギャップ特性を利用したアナログ回路で発熱検知回路を実現した場合においての本発明の適用例を説明する。具体的には、本発明の実施の形態1〜6では、画像データを用いて推測した値を発熱量として利用したのに対して、本発明の実施の形態7では、温度測定回路を利用して実測した温度を発熱量として利用する。本発明の実施の形態1〜4の全てに適用することが可能であるが、ここでは本発明の実施の形態1に適用した例についてのみ説明する。
図39は、本発明の実施の形態7に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。本発明の実施の形態1に係る表示装置との違いは、ソースドライバ6J1がソースドライバ6J6に置き換わっている点である。
図40は、本発明の実施の形態7に係るソースドライバ6J6の概略構成の一例を示す図である。ソースドライバ6J6は、L個の出力チャンネルを持ち、駆動回路61と、第6の発熱検知回路1J6と、第1の発熱低減回路2J1とを備えている。図40では、便宜上、駆動回路61、第6の発熱検知回路1J6、第1の発熱低減回路2J1の間で接続関係のある信号と、ソースドライバ6J6、表示部5、ゲートドライバ7J1の間で接続関係のある信号だけを明示している。
<第6の発熱検知回路1J6>
第6の発熱検知回路1J6は、駆動回路61から出力されるラッチ信号Q1_1〜Q1_Lと、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lとからソースドライバ6J6の発熱量を計算する。そして、第6の発熱検知回路1J6は、計算した発熱量が所定の基準値以上である場合に、発熱検知信号を出力する。
具体的には、第6の発熱検知回路1J6は、計算した発熱量が、1つ以上の設定されたレベルの発熱量を超えるか超えないかという判断を行う。すなわち、第6の発熱検知回路1J6は、1つ以上の基準値である1つ以上の設定レベルを有し、計算した発熱量がどの設定レベルを超えたかを判定する。
そして、第6の発熱検知回路1J6は、発熱量が超えた設定レベルに応じて発熱検知信号を出力する。具体的には、第6の発熱検知回路1J6は、検知した発熱量のレベルに応じて、発熱検知信号として、奇数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Eとを第1の発熱低減回路2J1へ出力する。
また、第6の発熱検知回路1J6は、第6の発熱検知回路1J6が備える第1の温度センサ回路13(図41参照)によって、ソースドライバ6J6が1つ以上の設定されたある基準の温度を超えるか超えないかという判断を行う。そして、第6の発熱検知回路1J6は、検知した温度のレベルに応じて発熱検知信号として、出力イネーブル信号OEVを駆動回路61とゲートドライバ7J1へ出力する。
第6の発熱検知回路1J6は、本発明の実施の形態1での第1の発熱検知回路1J1で説明した奇数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Eとを生成するデジタル回路の発熱検知により、第1段階の発熱低減手段としてチャージシェアリングを行う。また、第6の発熱検知回路1J6は、第1の温度センサ回路13より第2段階の発熱低減手段としてプログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動への表示駆動方式を変更する制御を行う。
<第6の発熱検知回路1J6の詳細な説明>
図41は、本発明の実施の形態7に係る第6の発熱検知回路1J6の概略構成の一例を示す図である。第6の発熱検知回路1J6は、第6の発熱演算回路126を備えている。第1の発熱検知回路1J1との違いは、比較回路D1(第2の比較回路12A7)と、カウンタD2(カウンタ12A8)と、比較回路D2(第3の比較回路12A9)と、設定レジスタD1(第3の設定レジスタ12A10)と、設定レジスタD2(第4の設定レジスタ12A11)とによって駆動方式変更イネーブル信号IDENを生成していた回路部分を、アナログ回路で構成された第1の温度センサ回路13とフリップフロップ13FFとに置き換えたことである。
第1の温度センサ回路13について説明する。図41に示すように、第1の温度センサ回路13は、第1の基準電圧生成回路13Rと、温度電圧変換回路13Pと、第1の比較回路13Cとを備える。
第1の基準電圧生成回路13Rは、リファレンス回路の一例であり、バンドギャップ特性を利用して、基準温度に相当する基準電圧を生成する。第1の基準電圧生成回路13Rは、バンドギャップ特性を利用した一般的な基準電圧生成回路である。第1の基準電圧生成回路13Rは、出力する温度に依存しない特性を持つ基準電圧信号VREFを出力する。ここで、基準電圧信号VREFの電圧値は、設定された第2段階の発熱低減手段を検知する基準の温度に対応する電圧値である。
温度電圧変換回路13Pは、バンドギャップ特性を利用した電圧発生回路である(図43に図示し、後で説明する)。温度電圧変換回路13Pは、温度に比例する特性を持つ温度比例電圧信号VPTATを出力する。つまり、温度電圧変換回路13Pは、温度測定回路の一例であり、ソースドライバ6J6における発熱量である温度を測定する。そして、温度電圧変換回路13Pは、測定した温度を温度比例電圧信号VPTAT(測定電圧)として出力する。温度比例電圧信号VPTATは、測定した温度に相当する電圧レベルの信号である。
第1の比較回路13Cは、一般的なコンパレータである。第1の比較回路13Cは、基準電圧信号VREF(基準電圧)と温度比例電圧信号VPTAT(測定電圧)とを比較する。そして、第1の比較回路13Cは、基準電圧信号VREFより温度比例電圧信号VPTATが高い場合は、駆動方式変更イネーブル信号IDENAをH出力し、低い場合に駆動方式変更イネーブル信号IDENAをL出力する。
なお、駆動方式変更イネーブル信号IDENAをフレームパルス信号FPに同期させるために、駆動方式変更イネーブル信号IDENAは、フレームパルス信号FPがクロック端子に入力されたフリップフロップ13FFのD端子に入力される。そして、フリップフロップ13FFは、駆動方式変更イネーブル信号IDENを第1のタイミング制御回路12T1へ出力する。
図42は、本発明の実施の形態7に係る第1の温度センサ回路13の温度―電圧の関係の一例を示す図である。横軸が温度で縦軸が電圧であり、“温度1”は、第2段階の発熱低減手段を検知する基準の温度である。基準電圧信号VREFは、温度比例電圧信号VPTATが温度1に対応する電圧値であり温度に依存しない。
温度比例電圧信号VPTATは、温度に対して比例する特性をもつ。温度比例電圧信号VPTATが基準電圧信号VREFを超える“温度1”において、第1の比較回路13Cは、駆動方式変更イネーブル信号IDENAをLからHに遷移させる。
すなわち、第1の比較回路13Cは、温度比較回路の一例であり、ソースドライバ6J6における発熱量の一例である測定された温度と、基準値の一例である基準温度とを比較する。そして、第1の比較回路13Cは、測定された温度が基準温度以上である場合に、発熱検知信号として、駆動方式変更イネーブル信号IDENAを出力する。
このような構成によって、本発明の実施の形態7に係る表示装置では、ソースドライバ6J6が1つ以上の設定されたある基準の温度を超えるか超えないかという判断を行う。そして、検知した温度のレベルに応じて発熱検知信号として、出力イネーブル信号OEVを駆動回路61とゲートドライバ7J1とへ出力することができる。
<温度電圧変換回路13P>
図43は、本発明の実施の形態7に係る温度電圧変換回路13Pの概略構成の一例を示す図である。
温度電圧変換回路13Pは、非特許文献1の記載による電圧発生回路の例を適用している。図43における温度電圧変換回路13Pは、PN接合のバンドギャップ電圧を利用した絶対温度に比例する電流を発生する回路(PTAT[Proportional To Absolute Temperature]電流源回路と呼ぶ)である。
図43において、PチャネルMOSトランジスタ(以下、PMOSトランジスタと記載)MP1、MP2及びMP3を流れる電流は、ミラー効果によりそれぞれ等しくなる。また、オペアンプOPAMPの入力電圧は、非反転入力側(+)と反転入力側(−)とで同電位となる。このため、図43に示した温度電圧変換回路13Pでは、PMOSトランジスタM3を流れる出力電流Iは、以下の式(1)で表すことができる。
I=(1/R1)×ln(j)×U×T ・・・(1)
ここで、jはダイオードD1とD2との数の比、ln(j)はjの自然対数を示している。また、U×Tは、熱電位kT/q(すなわちK=k/q)であり、k及びqはそれぞれボルツマン定数と単位電荷であり、Tは絶対温度である。この出力電流Iを図43で示すPMOSトランジスタM3のソース側に接続された抵抗R2に通電すると、ln(j)×U=Gとして、出力電圧VPTATは、以下の式(2)で表すことができる。
VPTAT=(R2/R1)×G×T ・・・(2)
すなわち、出力電圧VPTATは、絶対温度Tに比例する電圧となる。
このようにして、バンドギャップ特性を利用したアナログ回路で第2段階の発熱低減手段の検知を行う回路を実現した場合においても、本発明を適用することができる。
本発明の第1の実施の形態においては、第2の時系列の発熱量基準値を上回るフレームが続けば、第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を行う。これに対して、本発明の実施の形態7においては、ソースドライバ6J6の実際の温度を検知し、ある設定された基準の温度と比較することで第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を行うかどうかを判別している。
前者は、半導体製造工程におけるプロセス変動による影響は生じないが、あくまで画像データからの演算と推測とによって判断しており、また、ソースドライバのバッファ部以降の発熱量以外の発熱要素を加味できていない。表示装置の評価によって第2の時系列の発熱量基準値を追い込むことはできるが時間がかかる。
後者は、ソースドライバ6J6のバッファ部以降の発熱量以外の要素も加味した現実の温度で判断できるが、半導体製造工程におけるプロセス変動による影響を受ける。表示装置によって、都合の良い方を選択すればよい。
なお、本発明の実施の形態7では、表示装置を例に説明したが、本発明は、表示装置用駆動回路として実現することもできる。例えば、本発明の実施の形態7に係る表示装置用駆動回路は、ソースドライバ6J6を備える。
<本発明の実施の形態7における効果>
以上のように、本発明の実施の形態7に係る表示装置及び表示装置用駆動回路によれば、実施の形態1〜6と同様に、ソースドライバの発熱量を検知する発熱検知回路を備え、検知された発熱量が1つ以上の設定された基準値を超えるか超えないかという判断を行う。そして、実施の形態7に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、検知した発熱量のレベルに応じて、すなわち、検知した発熱量と基準値との大小関係に応じて、発熱量が小さくなるように、表示駆動方式の変更を行う。
また、本発明の実施の形態7に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、表示駆動方式の変更を画像データからの演算による推測ではなく、ソースドライバ6J6の出力バッファ部以降の充放電電力による発熱以外の要素を加味し、かつ、現実の温度においての制御が可能となる。
これにより、本発明の実施の形態7に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、ソースドライバにおける発熱量を効果的に低減することができる。具体的には、発熱量が少ないと判定した静止画では表示駆動方式を切り替えないことに加え、リアルタイムに発熱検知を続けることにより、不必要に表示駆動方式を切り替えず画質の劣化を最大限抑制することができる。
よって、本発明の実施の形態7は、高品位な表示パネル用途においても適用することができる。また、発熱量を抑えることができるため、1つ当たりのソースドライバの出力バッファの数を増加させることができ、又は、放熱シートを使用する必要がないため、結果としてセットコストを低減することができる。
<実施の形態7の変形例について>
バンドギャップ特性を利用したアナログ回路で発熱検知回路を実現させることは、本発明の実施の形態1〜4において適用することが可能である。
また、第6の発熱検知回路1J6が発熱を検知する段階は1段階としたが2段階以上の細かい制御も可能である。また、発熱低減手段の実施順序は、これにこだわらない。
(実施の形態7の変形例)
本発明の実施の形態7は、バンドギャップ特性を利用したアナログ回路にて第2段階のみの発熱低減手段の検知を実現した場合において本発明を適用する例であった。
以下に示す本発明の実施の形態7の変形例では、バンドギャップ特性を利用したアナログ回路で第1段階と第2段階の発熱低減手段の検知を実現した場合においての本発明の適用例を説明する。本発明の実施の形態1〜4の全てに適用することが可能であるが、ここでは本発明の実施の形態1に適用した例についてのみ説明する。
図44は、本発明の実施の形態7の変形例に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。本発明の実施の形態1の表示装置との違いは、ソースドライバ6J1がソースドライバ6J62に置き換わっている点である。
図45は、本発明の実施の形態7の変形例に係るソースドライバ6J62の概略構成の一例を示す図である。ソースドライバ6J62は、L個の出力チャンネルを持ち、駆動回路61と、第6の発熱検知回路1J62と、第1の発熱低減回路2J1とを備えている。図45では便宜上、駆動回路61、第6の発熱検知回路1J62、第1の発熱低減回路2J1の間で接続関係のある信号と、ソースドライバ6J62、表示部5、ゲートドライバ7J1の間で接続関係のある信号だけを明示している。
<第6の発熱検知回路1J62>
第6の発熱検知回路1J62は、第6の発熱検知回路1J62が備える第2の温度センサ回路14(図46参照)によって、ソースドライバ6J62が1つ以上の設定されたある基準の温度を超えるか超えないかという判断を行う。そして、第6の発熱検知回路1J62は、検知した温度のレベルに応じて発熱検知信号として、奇数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Eとを第1の発熱低減回路2J1へ、出力イネーブル信号OEVを駆動回路61とゲートドライバ7J1とへ出力する。第6の発熱検知回路1J62は、第1段階の発熱低減手段としてチャージシェアリングを行い、第2段階の発熱低減手段としてプログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引きへの表示駆動方式を変更する制御を行う。
<第6の発熱検知回路1J62の詳細な説明>
図46は、本発明の実施の形態7に係る第6の発熱検知回路1J62の概略構成の一例を示す図である。第1の発熱検知回路1J1との違いは、第1の発熱演算回路121を、アナログ回路で構成された第2の温度センサ回路14と、フリップフロップ14FFと、フリップフロップ13FFと、第1のタイミング制御信号12T1とに置き換えたことである。
第2の温度センサ回路14について説明する。第1の温度センサ回路13との違いは、第2の基準電圧生成回路14R2と第2の比較回路13C2とが追加されたことである。出力イネーブル信号OEVを生成する方法については、本発明の実施の形態7において既に説明したので省略する。
第2の基準電圧生成回路14R2は、第1の基準電圧生成回路13R1で設定された基準電圧信号VREFと異なる基準電圧信号VREF2を出力する。第2の比較回路13C2は、第1の比較回路13Cと同じ回路構成である。第2の比較回路13C2は、基準電圧信号VREF2と温度比例電圧信号VPTATとを比較する。そして、第2の比較回路13C2は、基準電圧信号VREF2より温度比例電圧信号VPTATが高い場合は、チャージシェアリングイネーブル信号CSENAをH出力し、低い場合にチャージシェアリングイネーブル信号CSENAをL出力する。ここで、基準電圧信号VREF2の電圧値は、設定された第1段階の発熱低減手段の検知の基準とする温度に対応する温度比例電圧VPTATの電圧値である。
なお、チャージシェアリングイネーブル信号CSENAをフレームパルス信号FPに同期させるために、チャージシェアリングイネーブル信号CSENAは、フレームパルス信号FPがクロック端子に入力されたフリップフロップ14FFのD端子に入力される。そして、フリップフロップ14FFは、奇数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_O、及び、偶数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Eを第1の発熱低減回路2J1へ出力する。なお、第2の温度センサ回路14では、偶数列と奇数列のどちらをチャージシェアリングするかを判別することができないため、偶数列と奇数列を同時にチャージシェアリングする。
図47は、本発明の実施の形態7に係る第2の温度センサ回路14の温度―電圧の関係の一例を示す図である。横軸が温度で縦軸が電圧であり、“温度2”は、第1段階の発熱検知手段を検知する基準温度である。基準電圧信号VREF2は、温度比例電圧信号VPTATが“温度2”に対応する電圧値であり温度に依存しない。
温度比例電圧信号VPTATは、温度に対して比例する特性をもつ。温度比例電圧信号VPTATが基準電圧信号VREF2を超える“温度2”において、第2の比較回路13C2は、チャージシェアリングイネーブル信号CSENAをLからHに遷移させる。
このような構成によって、本発明の実施の形態7に係る表示装置では、ソースドライバ6J62が1つ以上の設定されたある基準の温度を超えるか超えないかという判断を行う。そして、検知した温度のレベルに応じて発熱検知信号として、奇数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Eとを第1の発熱低減回路2J1へ、出力イネーブル信号OEVを駆動回路61とゲートドライバ7J1とへ出力することができる。
このようにして、バンドギャップ特性を利用したアナログ回路で第1段階とともに第2段階の発熱低減手段の検知を行う回路を実現した場合においても本発明を適用することができる。
本発明の実施の形態1においては、第1の発熱量基準値を上回るフレームが連続すれば、チャージシェアリングを行う。これに対して、本発明の実施の形態7においては、ソースドライバ6J62の実際の温度を検知し、ある設定された基準の温度と比較することで表示駆動方式の変更を行うかどうかを判別している。
前者は、半導体製造工程におけるプロセス変動による影響は生じないが、あくまで画像データからの演算と推測とによって判断しており、また、ソースドライバ6J62のバッファ部以降の発熱量以外の発熱要素を加味できていない。表示装置の評価によって第2の時系列の発熱量基準値を追い込むことはできるが時間がかかる。
後者は、ソースドライバ6J62のバッファ部以降の発熱量以外の要素も加味した現実の温度で判断できるが、半導体製造工程におけるプロセス変動による影響を受ける。表示装置によって、都合の良い方を選択すればよい。
以上、本発明に係る表示装置用駆動回路及び表示装置の駆動方法について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を当該実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、上記の各実施の形態では、チャージシェアリングを行うか否かを判定するための1段階目の検知と、プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動へ変更するか否かを判定するための2段階目の検知とを行っているが、1段階の検知及び判定でもよい。図48は、本発明の一態様に係る表示装置の駆動方法の一例を示すフローチャートである。なお、以下では、実施の形態1を例に説明する。
まず、第1の発熱検知回路1J1は、ソースドライバ6J1における発熱量を検知する(S110)。例えば、第1の発熱検知回路1J1は、画像データの少なくとも一部を行単位で受け取り、受け取った画像データのうち、p(pは自然数)行目の第1データとp+1行目の第2データとを比較することで、第1データと第2データとの差分に基づいた値を、発熱量として検知する。つまり、第1の発熱検知回路1J1は、加算回路IDC1によって加算された値(具体的には、フレーム発熱値信号IDC1が示す値)を、発熱量として検知する。
あるいは、第1の発熱検知回路1J1は、1フレーム内における第1データと第2データとの差分絶対値が所定の第1閾値より大きくなる回数が所定の第2閾値以上となるフレームの連続数を、発熱量と検知してもよい。つまり、第1の発熱検知回路1J1は、連続検出回路C1によるカウント数を、発熱量として検知してもよい。
あるいは、第1の発熱検知回路1J1は、1フレーム内における第1データと第2データとの差分絶対値が所定の第1閾値より大きくなる回数が所定の第2閾値以上となる場合にインクリメントされ、当該回数が第2閾値より小さい場合にデクリメントされるカウンタのカウント数を発熱量として検知してもよい。つまり、第1の発熱検知回路1J1は、カウンタD2のカウント数を、発熱量として検知してもよい。
次に、第1の発熱検知回路1J1は、検知した発熱量が予め定められた基準値以上であるか否かを判定する(S120)。そして、発熱量が基準値より小さい場合(S120でNo)、ソースドライバ6J1及びゲートドライバ7J1は、第1駆動方式で表示部5を駆動する(S130)。例えば、ソースドライバ6J1及びゲートドライバ7J1は、プログレッシブ駆動で、かつ、チャージシェアリングを行わずに、表示部5を駆動する。
また、発熱量が基準値以上である場合(S120でYes)、ソースドライバ6J1及びゲートドライバ7J1は、第1駆動方式より発熱量が小さくなる第2駆動方式で表示部5を駆動する(S140)。具体的には、第1の発熱検知回路1J1は、発熱量が基準値以上である場合に、発熱検知信号を出力する。ソースドライバ6J1及びゲートドライバ7J1は、発熱検知信号を受けた場合に、ソースドライバ6J1における発熱量を下げるように、表示部5の駆動方式を変更する。第2駆動方式は、上記の各実施の形態で説明したように、例えば、チャージシェアリングを行う駆動方式、インターレース駆動、又は、フレーム間引き駆動などである。
例えば、ソースドライバ6J1は、発熱検知信号を受けた場合に、チャージシェアリングを行わない駆動方式からチャージシェアリングを行う駆動方式に変更する。あるいは、ソースドライバ6J1及びゲートドライバ7J1は、発熱検知信号を受けた場合に、プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動に変更してもよい。あるいは、ソースドライバ6J1及びゲートドライバ7J1は、チャージシェアリングと、インターレース駆動又はフレーム間引き駆動との両方を行う駆動方式に変更してもよい。
以上の処理が、表示部5の駆動を終了するまで実行される(S150)。例えば、画像データが入力されなくなるまで実行される。
このように、本発明の表示装置の駆動方法では、ソースドライバにおける発熱量を検知し、検知した発熱量と予め定められた基準値とを比較する。そして、検知した発熱量が基準値以上である場合に、ソースドライバにおける発熱量が小さくなるように、表示部の駆動方式を変更する。本発明の変形例によれば、複数段階の検知に関わらず、1段階の検知によっても、発熱量を小さくするように駆動方式を変更することができる。
これにより、駆動部の発熱量を低減することができ、高品位な画質を要求される表示装置においても、駆動部の因数増加や放熱シートを必要とせず、セットコストを低減することができる。
また、上記の各実施の形態に係る表示装置は、1個のゲートドライバを備える構成について説明したが、複数のゲートドライバを備えていてもよい。この場合、各ゲートドライバに共通の発熱検知信号が入力されることで、ゲートドライバの動作を共通にすることができる。
また、上記で用いた数字は、全て本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は例示された数字に制限されない。さらに、ハイ(H)/ロー(L)により表される論理レベル又はオン/オフにより表されるスイッチング状態は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、例示された論理レベル又はスイッチング状態の異なる組み合わせにより、同等な結果を得ることも可能である。さらに、上で示した論理回路の構成は本発明を具体的に説明するために例示するものであり、異なる構成の論理回路により同等の入出力関係を実現することも可能である。また、構成要素間の接続関係は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明の機能を実現する接続関係はこれに限定されない。
また、上記表示装置の構成は、本発明を具体的に説明するために例示するためのものであり、本発明に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、上記構成の全てを必ずしも備える必要はない。言い換えると、本発明に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、本発明の効果を実現できる最小限の構成のみを備えればよい。
また、本発明は、上述したように、表示装置用駆動回路及び表示装置の駆動方法として実現できるだけではなく、本実施の形態の表示装置の駆動方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現してもよい。また、当該プログラムを記録するコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体として実現してもよい。さらに、当該プログラムを示す情報、データ又は信号として実現してもよい。そして、これらプログラム、情報、データ及び信号は、インターネットなどの通信ネットワークを介して配信されてもよい。
また、本発明は、表示装置用駆動回路を構成する構成要素の一部又は全部を、1個のシステムLSI(Large Scale Integration)から構成してもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM及びRAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。
本発明に係る表示装置は、表示装置の画質の劣化を抑えつつ、駆動部の発熱量を低減できるようにすることで、駆動部の因数削減、すなわちセットコストを低減することができるという効果を有し、デジタルテレビなどの表示装置として利用することができる。
1J1 第1の発熱検知回路
1J2、1J23 第2の発熱検知回路
1J3 第3の発熱検知回路
1J4 第4の発熱検知回路
1J5 第5の発熱検知回路
1J6、1J62 第6の発熱検知回路
2J1 第1の発熱低減回路
3J2 第2の発熱低減回路
5 表示部
6、6J1、6J2、6J3、6J4、6J5、6J6、6J23、6J62 ソースドライバ
7、7J1、7J2、7J23 ゲートドライバ
8、8J5 タイミングコントローラ
9 直流電圧変換回路
10 階調電圧発生器
11 データ保持回路
12T1 第1のタイミング制御回路
12T2、12T23 第2のタイミング制御回路
13 第1の温度センサ回路
13C 第1の比較回路
13C2 第2の比較回路
13R 第1の基準電圧生成回路
13P 温度電圧変換回路
14 第2の温度センサ回路
14R2 第2の基準電圧生成回路
21 チャージシェアタイミング制御回路
22 チャージシェアスイッチ部
32 マスク部
61、71、72 駆動回路
121 第1の発熱演算回路
122、1223 第2の発熱演算回路
123 第3の発熱演算回路
124 第4の発熱演算回路
126 第6の発熱演算回路
611 制御回路
612 出力バッファ部
本発明は、表示装置用駆動回路及び表示装置の駆動方法に関し、特に、表示パネルを駆動する駆動部の発熱量を低減する表示装置用駆動回路及び表示装置の駆動方法に関する。
表示パネルを有した表示装置では、その表示パネルを駆動するために駆動部が設けられる(例えば、特許文献1参照)。図49は、従来の特許文献1に記載の表示装置の構成を示す図である。ここでは、図49を用いて従来の表示装置が備える駆動部について説明する。
図49に示すように、従来の表示装置は、表示部5(表示パネル)と、ソースドライバ6と、ゲートドライバ7と、タイミングコントローラ8と、直流電圧変換回路9と、階調電圧発生器10とを備える。駆動部は、ゲートドライバ7及びソースドライバ6に相当する。
ソースドライバ6は、複数の出力端子を備え、この複数の出力端子に電圧を発生させるための複数の出力バッファが設けられることがある。出力バッファの各々は、データ線に接続され、データ線及び表示パネルの負荷を駆動する。このため、ソースドライバ6がデータ信号Vdataの電位を出力する場合、表示パネルの負荷へ高電位電圧VDDから、又は低電位電圧VSSへの充放電電流が流れる。ここで、充放電電流は、ソースドライバ6に設けられる出力バッファ内の内部抵抗を通過するため、内部抵抗に発生するジュール熱により発熱する。
近年の表示パネルの高解像度化に伴い、1つのソースドライバ6に設けられる出力バッファの数が増加している。その結果、ソースドライバ6の発熱量が増加し、その発熱をある一定の温度以下に抑えるためには、1つ当たりのソースドライバ6の出力バッファの数を減らして(出力チャンネルを減らす)ソースドライバ6を多数使用する、又は、放熱シートを使用することが有効である。しかし、これらの方法は、セットコストが増加するため、ソースドライバ6自体に一層の低発熱化が要求されている。
ソースドライバ6の内部からの発熱は、主に出力バッファ部から発生する。したがって、ソースドライバ6の発熱量を低減するためには、特に、出力バッファの出力部からの発熱を低減しなくてはならない。
上記の発熱量の増加を防ぐ1つの方法として、出力画像の条件により、飛び越し走査(インターレース駆動)による駆動方式が提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載の技術では、タイミングコントローラ8における動画と静止画とを判別する機能により、表示対象の画像が静止画と判定された場合にプログレッシブ駆動からインターレース駆動に切り替えることによって低発熱化を図っている。
特許第3233895号公報
G.A.Rincon−Mora "Voltage References − from Diodes to Precision High − Order Bandgap Circuits",IEEE Press,John Wiley & Sons Inc., p.28,2002
しかしながら、インターレース駆動は飛躍的に低発熱化できる半面、表示パネルにおいて画質ムラが表示されてしまうという問題がある。
従来技術では、タイミングコントローラにおいて表示対象の画像が静止画であると判断されるとインターレース駆動に切り替わる。しかし、静止画においても発熱量が多い画像と少ない画像とが存在し、発熱量が少ない静止画でインターレース駆動に切り替えると画質を劣化させるだけとなってしまう。
また、ソースドライバの発熱は、個々の表示フレームの画像の発熱量の累積であるため、発熱量が多い静止画であっても、ある一定の時間その画像が表示され続けなければ、ソースドライバはすぐには発熱しない。従来技術は、低発熱化(=低消費電力化)を実現する代償として、表示パネルの用途次第では画質が劣化する頻度が高いという課題がある。よって、高品位な表示パネル用途では従来技術が使えない場合があり、その場合に低発熱化するためには、1つ当たりのソースドライバの出力バッファの数を減らして(出力チャンネルを減らす)ソースドライバを多数使用する、又は、放熱シートを使用せざるを得ないことになる。しかし、それらの対処法では前述のようにセットコストが増加してしまう。
そこで、本発明は、上記の従来技術の問題に着目してなされたものであり、表示装置の画質の劣化を抑えつつ、駆動部の発熱量を低減できるようにすることで、駆動部の因数削減、すなわちセットコストを低減することができる表示装置用駆動回路及び表示装置の駆動方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る表示装置用駆動回路は、表示部を駆動するソースドライバと、前記ソースドライバにおける発熱量を検知し、検知した発熱量が予め定められた基準値以上である場合に、発熱検知信号を出力する発熱検知回路と、前記発熱検知信号を受けた場合に、前記ソースドライバにおける発熱量を下げるように、前記表示部の駆動方式を変更する発熱低減回路とを備える。
この構成では、従来の表示装置用駆動回路のように、動画と静止画とで表示駆動方式の変更の判断を行わず、発熱検知回路が検知した発熱量が1つ以上の設定された基準値を超えるか超えないかという判断を行い、発熱量が基準値を超えた場合に、表示駆動方式の変更を行う。したがって、発熱量の少ない静止画では表示駆動方式を切り替えないことに加え、リアルタイムに発熱検知を続けることができるため、不必要に表示駆動方式を切り替えずに、画質の劣化を最大限抑制することができる。したがって、表示装置の画質の劣化を抑えつつ、駆動部における発熱量を低減できるので、駆動部の因数の削減、すなわち、セットコストを低減することができる。
また、前記発熱検知回路は、画像データの少なくとも一部を行単位で受け取り、受け取った画像データのうち、p(pは自然数)行目の第1データとp+1行目の第2データとを比較することで、前記第1データと前記第2データとの差分に基づいた値を、前記発熱量として検知してもよい。
この構成により、発熱量を画像データの差分に基づいた値として検知するため、温度変化をより正確に検知できる。つまり、画像の行毎の変化を検出するので、発熱量の多い画像であるか少ない画像であるかを判定することができ、駆動方式の変更を抑えることができる。したがって、画質の劣化を抑えつつ、駆動部の発熱量を低減することができる。
また、前記発熱検知回路は、1フレーム内における前記第1データと前記第2データとの差分絶対値が所定の第1閾値より大きくなる回数が所定の第2閾値以上となるフレームの連続数を、前記発熱量として検知してもよい。
この構成により、発熱量が多くなるフレームが連続する場合に駆動方式を変更するので、発熱量を低減することができるとともに、駆動方式の変更を抑えることができ、画質の劣化を抑制することができる。
また、前記発熱検知回路は、カウント数を前記発熱量として出力するカウンタを備え、前記カウンタは、1フレーム内における前記第1データと前記第2データとの差分絶対値が所定の第1閾値より大きくなる回数が所定の第2閾値以上となる場合に前記カウント数をインクリメントし、前記回数が前記第2閾値より小さい場合に前記カウント数をデクリメントしてもよい。
この構成により、発熱量が多くなるフレームの方が、発熱量が少なくなるフレームよりある閾値以上に多くなる場合に駆動方式を変更するので、発熱量を低減することができるとともに、駆動方式の変更を抑えることができ、画質の劣化を抑制することができる。
また、前記発熱検知回路は、前記ソースドライバにおける前記発熱量である温度を測定する温度測定回路と、前記温度測定回路によって測定された温度と、前記基準値である基準温度とを比較する温度比較回路とを備え、前記発熱検知回路は、前記温度測定回路によって測定された温度が前記基準温度以上である場合に、前記発熱検知信号を出力してもよい。
この構成により、直接温度を測定するので、実際の発熱量に従って駆動方式の変更を決定することができる。このため、より効果的に発熱量を低減することができるとともに、駆動方式の変更を抑えることができ、画質の劣化を抑制することができる。
また、前記発熱検知回路は、さらに、バンドギャップ特性を利用して、前記基準温度に相当する基準電圧を生成するリファレンス回路を備え、前記温度測定回路は、さらに、測定した温度に相当する測定電圧を生成し、前記温度比較回路は、前記基準電圧と前記測定電圧とを比較し、前記測定電圧が前記基準電圧以上である場合に、前記発熱検知信号を出力してもよい。
この構成により、測定した温度を電圧に変換することで、温度と基準値との比較を容易に行うことができる。
また、前記発熱検知回路は、s(sは自然数)個の発熱量を検知し、検知したs個の発熱量をs個の基準値と比較し、s個の発熱量とs個の基準値とそれぞれの大小関係に応じた種類の発熱検知信号を出力し、前記発熱低減回路は、前記発熱検知信号の種類に応じた駆動方式に変更してもよい。
この構成により、複数の段階で検知を行い、検知結果に応じた発熱検知信号に応じて駆動方式を変更するので、発熱量を低減するために、より効果的な駆動方式を選択することができる。したがって、より効果的に発熱量を低減することができるとともに、駆動方式の変更を抑えることができ、画質の劣化を抑制することができる。
また、前記表示装置用駆動回路は、n個の前記ソースドライバと、少なくとも1つの前記発熱検知回路とを備え、前記少なくとも1つの発熱検知回路は、前記n個のソースドライバの少なくとも1つに内蔵されてもよい。
この構成により、複数のソースドライバを用いた場合にも上述した効果と同様の効果が得られるので、表示装置の大型化などを実現することができる。
また、前記n個のソースドライバのうち、前記発熱検知回路を有する少なくとも1つのソースドライバは、互いに接続され、前記少なくとも1つの発熱検知回路のそれぞれは、互いに検出結果を共有してもよい。
この構成により、複数のソースドライバの駆動方式を一致させることができる。
また、前記n個のソースドライバは全て、前記少なくとも1つの発熱検知回路のいずれか1つが前記発熱検知信号を出力した場合、同一の駆動方式に変更してもよい。
この構成により、複数のソースドライバの駆動方式を一致させることができる。
また、前記表示装置用駆動回路は、さらに、画像データに基づいて、前記ソースドライバによる駆動タイミングを制御するタイミングコントローラを備え、前記発熱検知回路は、前記タイミングコントローラに内蔵されてもよい。
この構成により、タイミングコントローラに発熱検知回路が内蔵されている場合でも、発熱量を低減することができるとともに、駆動方式の変更を抑えることができ、画質の劣化を抑制することができる。
また、表示装置用駆動回路は、さらに、前記表示部を行単位で駆動するゲートドライバを備え、前記ゲートドライバ及び前記ソースドライバは、前記発熱検知信号を受けた場合に、プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動に変更してもよい。
この構成により、プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動に変更するので、発熱量をおよそ半減させることができる。
また、前記発熱低減回路は、前記発熱検知信号を受けた場合に、チャージシェアリングを行わない駆動方式からチャージシェアリングを行う駆動方式に変更してもよい。
この構成により、チャージシェアリングを行うので、ソースドライバが駆動すべき電圧を少なくすることができ、発熱量を低減することができる。
また、前記発熱低減回路は、前記発熱検知信号を受けた場合に、奇数列同士、及び、偶数列同士の少なくとも一方を短絡することで、前記チャージシェアリングを行ってもよい。
この構成により、カラム反転駆動の表示装置に適用することができる。
また、本発明の一態様に係る表示装置の駆動方法は、表示部を駆動するソースドライバを備える表示装置の駆動方法であって、前記ソースドライバにおける発熱量を検知する発熱検知ステップと、検知した発熱量が予め定められた基準値以上であるか否かを判定する判定ステップと、前記発熱量が前記基準値以上であると判定された場合に、前記ソースドライバにおける発熱量を下げるように、前記表示部の駆動方式を変更する変更ステップとを含む。
この構成により、従来のように、動画と静止画とで表示駆動方式の変更の判断を行わず、発熱検知回路が検知した発熱量が1つ以上の設定された基準値を超えるか超えないかという判断を行い、発熱量が基準値を超えた場合に、表示駆動方式の変更を行う。したがって、発熱量の少ない静止画では表示駆動方式を切り替えないことに加え、リアルタイムに発熱検知を続けることができるため、不必要に表示駆動方式を切り替えずに、画質の劣化を最大限抑制することができる。したがって、表示装置の画質の劣化を抑えつつ、駆動部における発熱量を低減できるので、駆動部の因数の削減、すなわち、セットコストを低減することができる。
本発明によれば、表示装置の画質の劣化を抑えつつ、駆動部の発熱量を低減できるようにすることで、駆動部の因数削減、すなわちセットコストを低減することができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。 図2は、本発明の実施の形態1に係るソースドライバの概略構成の一例を示す図である。 図3は、本発明の実施の形態1に係る第1の発熱検知回路の概略構成の一例を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態1に係る駆動回路の1端子分の入出力関係の一例を示す図である。 図5は、本発明の実施の形態1に係る第1の発熱検知回路の内部信号のタイミングチャートの一例である。 図6は、本発明の実施の形態1に係る第1の発熱検知回路のチャージシェアリングに関わる内部信号のタイミングチャートの一例である。 図7は、本発明の実施の形態1に係る第1の発熱検知回路のプログレッシブ駆動からの変更処理に関わる内部信号のタイミングチャートの一例である。 図8は、本発明の実施の形態1に係るチャージシェアの原理を説明するための図である。 図9は、本発明の実施の形態1に係る第1の発熱低減回路の概略構成の一例を示す図である。 図10は、本発明の実施の形態1に係るインターレース駆動の原理を説明するための図である。 図11は、本発明の実施の形態1に係るフレーム間引き駆動の原理を説明するための図である。 図12は、本発明の実施の形態1に係る第1のタイミング制御回路1の概略構成の一例を示す図である。 図13は、本発明の実施の形態1に係るインターレース駆動のタイミングチャートの一例である。 図14は、本発明の実施の形態1に係るフレーム間引き駆動のタイミングチャートの一例である。 図15は、本発明の実施の形態1に係る表示装置における表示駆動方式の状態遷移図の一例である。 図16は、本発明の実施の形態2に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。 図17は、本発明の実施の形態2に係るソースドライバの概略構成の一例を示す図である。 図18は、本発明の実施の形態2に係るゲートドライバの概略構成の一例を示す図である。 図19は、本発明の実施の形態2に係る第2の発熱検知回路の概略構成の一例を示す図である。 図20は、本発明の実施の形態2に係る第2のタイミング制御回路の概略構成の一例を示す図である。 図21は、本発明の実施の形態2に係るインターレース駆動のタイミングチャートの一例である。 図22は、本発明の実施の形態2に係るフレーム間引き駆動のタイミングチャートの一例である。 図23は、本発明の実施の形態2の変形例に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。 図24は、本発明の実施の形態2の変形例に係るソースドライバの概略構成の一例を示す図である。 図25は、本発明の実施の形態2の変形例に係る第2の発熱検知回路の概略構成の一例を示す図である。 図26は、本発明の実施の形態2の変形例に係る第2のタイミング制御回路の概略構成の一例を示す図である。 図27は、本発明の実施の形態2の変形例に係るインターレース駆動のタイミングチャートの一例である。 図28は、本発明の実施の形態2の変形例に係るフレーム間引き駆動のタイミングチャートの一例である。 図29は、本発明の実施の形態3に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。 図30は、本発明の実施の形態3に係るソースドライバの概略構成の一例を示す図である。 図31は、本発明の実施の形態3に係る第3の発熱検知回路の概略構成の一例を示す図である。 図32は、本発明の実施の形態4に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。 図33は、本発明の実施の形態4に係るソースドライバの概略構成の一例を示す図である。 図34は、本発明の実施の形態4に係る第4の発熱検知回路の概略構成の一例を示す図である。 図35は、本発明の実施の形態5に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。 図36は、本発明の実施の形態5に係るソースドライバの概略構成の一例を示す図である。 図37は、本発明の実施の形態6に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。 図38は、本発明の実施の形態6に係る第5の発熱検知回路の概略構成の一例を示す図である。 図39は、本発明の実施の形態7に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。 図40は、本発明の実施の形態7に係るソースドライバの概略構成の一例を示す図である。 図41は、本発明の実施の形態7に係る第6の発熱検知回路1J6の概略構成の一例を示す図である。 図42は、本発明の実施の形態7に係る第1の温度センサ回路の温度―電圧の関係の一例を示す図である。 図43は、本発明の実施の形態7に係る温度電圧変換回路の概略構成の一例を示す図である。 図44は、本発明の実施の形態7の変形例に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。 図45は、本発明の実施の形態7の変形例に係るソースドライバの概略構成の一例を示す図である。 図46は、本発明の実施の形態7の変形例に係る第6の発熱検知回路の概略構成の一例を示す図である。 図47は、本発明の実施の形態7の変形例に係る第2の温度センサ回路の温度―電圧の関係の一例を示す図である。 図48は、本発明の変形例に係る表示装置の駆動方法の一例を示すフローチャートである。 図49は、従来の表示装置の概略構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。またタイミングチャートの図面については、解説の容易化を目的としており厳密には正確なタイミングと異なる場合がある。なお、以下の実施の形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。また、以下の各実施の形態や変形例の説明において、一度説明した構成要素と同様の機能を有する構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る表示装置の概略構成を示す図である。本発明の実施の形態1に係る表示装置は、例えば、アクティブマトリクス型液晶表示装置である。図1に示す表示装置は、表示部5と、ソースドライバ6J1と、ゲートドライバ7J1と、タイミングコントローラ8と、直流電圧変換回路9と、階調電圧発生器10とを備える。
具体的には、表示部5は、マトリクス状に配置された複数の画素から構成される。複数の画素には、マトリクス状に配設された多数のデータ線(図示略)と多数の走査線(図示略)とが接続されている。そして、表示部5の周辺に、データ線を駆動するソースドライバ6J1と、ゲート線を駆動するゲートドライバ7J1とがそれぞれ設けられている。
ソースドライバ6J1(信号線駆動回路)は、駆動回路61と、第1の発熱検知回路1J1と、第1の発熱低減回路2J1とを備え、表示部5を列単位で駆動する。また、ゲートドライバ7J1(走査線駆動回路)は、駆動回路71を備え、表示部5を行単位で駆動する。なお、ここでのゲートドライバ7J1は、ゲートドライバIC(Integrated Circuit)に限定するものではない。
また、本発明の実施の形態1に係る表示装置には、タイミングコントローラ8と、直流電圧変換回路9(図中、DC/DCと記す)と、階調電圧発生器10とが設けられる。タイミングコントローラ8に映像信号、垂直同期信号、水平同期信号及びドットクロックが入力され、直流電圧変換回路9には、電源電圧が入力される。例えば、タイミングコントローラ8は、垂直同期信号に基づいてフレームパルス信号FPを生成して出力し、水平同期信号に基づいてラインパルス信号LPを生成して出力する。また、タイミングコントローラ8は、画像データに基づいて、ゲートドライバ7J1及びソースドライバ6J1のそれぞれによる駆動タイミングを制御する。
図2は、ソースドライバ6J1の概略構成を示す図である。ソースドライバ6J1は、L(Lは自然数)個の出力チャンネルを持ち、駆動回路61と、第1の発熱検知回路1J1と、第1の発熱低減回路2J1とを備えている。なお、Lは、本実施の形態では、表示部5にマトリクス状に配置される画素の列数、すなわち、データ線の本数である。図2では便宜上、駆動回路61、第1の発熱検知回路1J1、第1の発熱低減回路2J1の間で接続関係のある信号と、ソースドライバ6J1、表示部5、ゲートドライバ7J1の間で接続関係のある信号だけを明示している。
<駆動回路61>
駆動回路61は、図2に示すように、制御回路611と、出力バッファ部612とを備える。駆動回路61では、制御回路611がタイミングコントローラ8からの画像データを受け取り、対応する出力チャンネル1〜Lの1行分の画像データをそれぞれデジタル/アナログ変換後に出力バッファ部612を経由して、1行毎のタイミングでそれぞれデータ線駆動信号AOUT1〜AOUTLを第1の発熱低減回路2J1に出力する。
制御回路611は、第1のラッチ群(図示略)と、第2のラッチ群(図示略)とを備える。第1のラッチ群は、タイミングコントローラ8から1行分の画像データを順次取り込んで保持するためのラッチ群である。第2のラッチ群は、タイミングコントローラ8が画像データを更新しないタイミングで第1のラッチ群の1行分の画像データを取り込み、データ線駆動信号AOUT1〜AOUTLを出力する出力バッファ部612への入力を1行分の時間保持するためのラッチ群である。タイミングコントローラ8からの画像データが更新されないあるタイミングにおいては、第1のラッチ群は現在の1行分の画像データ、第2のラッチ群は1つ前の1行分の画像データを保持している。したがって、第1のラッチ群は、出力チャンネル数L×画像データのビット幅のラッチを有する。第2のラッチ群も第1のラッチ群と同数のラッチを有する。
出力チャンネル1に対応する第1のラッチ群のラッチの出力は、ラッチ信号Q1_1として第1の発熱検知回路1J1へ出力される。出力チャンネル1に対応する第2のラッチ群のラッチの出力は、ラッチ信号Q2_1として第1の発熱検知回路1J1へ出力される。ラッチ信号Q1_1とラッチ信号Q2_1とは、第1の発熱検知回路1J1で必要とされる上位ビットのビット幅だけを持てばよい。なぜなら、発熱量は画像データの遷移量に依存し、上位ビットほどデータの遷移量が多いためである。ここでは仮に3ビット必要とし、ラッチ信号Q1_1とラッチ信号Q2_1とは、それぞれ3ビット幅を持つことにする。
同様にラッチ信号Q1_2〜Q1_L及びラッチ信号Q2_2〜Q2_Lは、それぞれの出力チャンネルに対応する信号である。また、制御回路611は、第1の発熱検知回路1J1から出力される出力イネーブル信号OEVを受けて、データ線駆動信号AOUT1〜AOUTLの1行毎の更新を制御する。ここでは、出力イネーブル信号OEVはLアクティブとし、Lである時(すなわち、OEVがローレベルである時)のみ駆動回路61は、データ線駆動信号AOUT1〜AOUTLを更新する。
<第1の発熱検知回路1J1>
第1の発熱検知回路1J1は、ソースドライバ6J1における発熱量を検知し、検知した発熱量が予め定められた基準値以上である場合に、発熱検知信号を出力する。本実施の形態では、画像データの少なくとも一部を行単位で受け取り、受け取った画像データのうち、p(pは自然数)行目の第1データと、p+1行目の第2データとを比較することで、第1データと第2データとの差分に基づいた値を、発熱量として検知する。具体的な構成を以下で説明する。
第1の発熱検知回路1J1は、駆動回路61から出力されるラッチ信号Q1_1〜Q1_Lと、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lとからソースドライバ6J1の発熱量を計算する。そして、第1の発熱検知回路1J1は、計算した発熱量が所定の基準値以上である場合に、発熱検知信号を出力する。
具体的には、第1の発熱検知回路1J1は、計算した発熱量が、1つ以上の設定されたレベルの発熱量を超えるか超えないかという判断を行う。すなわち、第1の発熱検知回路1J1は、1つ以上の基準値である1つ以上の設定レベルを有し、計算した発熱量がどの設定レベルを超えたかを判定する。
そして、第1の発熱検知回路1J1は、発熱量が越えた設定レベルに応じて発熱検知信号を出力する。具体的には、第1の発熱検知回路1J1は、検知した発熱量のレベルに応じて、発熱検知信号として、奇数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_O、偶数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Eを第1の発熱低減回路2J1へ、出力イネーブル信号OEVを駆動回路61とゲートドライバ7J1とへ出力する。
このように、第1の発熱検知回路1J1は、s(sは自然数)段階の検知、すなわち、s個の基準値(設定レベル)との比較を行い、s種類の発熱検知信号を出力可能である。すなわち、第1の発熱検知回路1J1は、s個の発熱量とs個の基準値とのそれぞれの大小関係に応じた種類の発熱検知信号を出力することができる。
そして、第1の発熱検知回路1J1は、発熱検知信号の種類毎に異なる表示駆動方式を、ゲートドライバ7J1及びソースドライバ6J1に実行させる。例えば、ゲートドライバ7J1及びソースドライバ6J1は、発熱検知信号を受けた場合に、第1段階の発熱低減手段としてチャージシェアリングを行い、第2段階の発熱低減手段としてプログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動への表示駆動方式を変更する制御を行う。なお、チャージシェアリング、プログレッシブ駆動、インターレース駆動、及び、フレーム間引き駆動の具体例については、後で説明する。
<第1の発熱低減回路2J1>
第1の発熱低減回路2J1は、第1段階の発熱低減手段の一例であるチャージシェアリングを制御する回路である。
第1の発熱低減回路2J1は、第1の発熱検知回路1J1からの奇数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Eとを受け取る。そして、第1の発熱低減回路2J1は、駆動回路61からのデータ線駆動信号AOUT1〜AOUTLのチャージシェアリングを適切なタイミングで行った後、データ線駆動信号SOUT1〜SOUTLとして表示部5へ出力して、データ線を駆動する。
<第1の発熱検知回路1J1の詳細な説明>
図3〜図7を参照して、第1の発熱検知回路1J1の構成及び動作についてさらに詳細に説明する。
図3は、第1の発熱検知回路1J1の概略構成を示す図である。第1の発熱検知回路1J1は、第1の発熱演算回路121を備えている。第1の発熱演算回路121は、それぞれの出力チャンネルに対応するL個の判定回路12A1_1〜12A1_Lと、L個×2ビットのフリップフロップ12FF_1〜12FF_Lと、加算回路12A2と、第1の比較回路12A3(比較回路C1)と、連続検出回路12A4(連続検出回路C1)、第1の設定レジスタ12A5(設定レジスタC1)と、第2の設定レジスタ(設定レジスタC2)とを備える。さらに、第1の発熱演算回路121は、第2の比較回路12A7(比較回路D1)と、カウンタ12A8(カウンタD2)と、第3の比較回路12A9(比較回路D2)と、第3の設定レジスタ12A10(設定レジスタD1)と、第4の設定レジスタ12A11(設定レジスタD2)と、第1のタイミング制御回路12T1とを備えている。
また、第1の発熱低減回路2J1には、外部から、フレームパルス信号FPと、ラインパルス信号LPと、ドットクロック信号DOTCLKと、ラッチ信号Q1_1〜Q1_Lと、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lと、レジスタ設定信号REGC1、REGC2、REGD1及びREGD2と、選択信号FCNTとが入力される。
フレームパルス信号FPは、フレームの先頭を示す信号である。ラインパルス信号LPは、行の先頭を示す信号である。ドットクロック信号DOTCLKは、画素毎の出力タイミングを示すクロック信号である。
レジスタ設定信号REGC1、REGC2、REGD1及びREGD2は、設定レジスタC1と設定レジスタC2と設定レジスタD1と設定レジスタD2とをそれぞれリード又はライトするための信号である。選択信号FCNTは、発熱低減のための駆動方式をインターレース駆動にするかフレーム間引き駆動にするかを選択するための信号である。
レジスタ設定信号REGC1、REGC2、REGD1及びREGD2により、ユーザ又は製造者などが設定レベルを書き込み又は変更することができる。同様に、選択信号FCNTにより、ユーザ又は製造者などが駆動方式の選択を設定することができる。
まず、図3〜図5を参照してラッチ信号Q1_1〜Q1_L、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lの入力から加算回路12A2までの回路部分の動作概要について説明する。この回路部分において、前の1行分の画像データから現在の1行分の画像データの遷移状態を判別し、1行分の画像データの遷移による発熱量を数値として保持して加算回路12A2へ出力する。すなわち、第1の発熱演算回路121は、画像データの少なくとも一部を行単位で受け取り、受け取った画像データのうち、p(pは自然数)行目の第1データとp+1行目の第2データとを比較することで、第1データと第2データとの差分に基づいた値を、発熱量として検知する。
具体的には、以下では、1行分の画像データの遷移による発熱量を数値化する方法と、加算回路12A2への発熱量の数値データの転送方法について説明する。
図4は、駆動回路61の1出力チャンネル分の入出力関係の一例を示す図である。ここでは一例として、画像データは256階調を持ち、8ビット幅の画像データが入力されるとする。
ラッチ信号Q1_1〜Q1_L、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lは、画像データの8ビット中の上位3ビットがラッチされた信号である。ラッチ信号Q1_1〜Q1_L、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lはそれぞれ値が0hであるとすれば、全階調での1Fh以下、すなわち、図4の領域Aの範囲内にあることを意味する。また、7hであれば、全階調でのE0h以上、すなわち、図4の領域Cの範囲内にあることを意味する。0hでも7hでもなければ、全階調での20h〜DFh間、すなわち、図4の領域Bの範囲内にあることを意味する。
ラッチ信号Q1_1は現在の出力チャンネル1に対応するラッチ信号であり、ラッチ信号Q2_1は1つ前の行の出力チャンネル1に対応するラッチ信号である。このため、ラッチ信号Q1_1とラッチ信号Q2_1との値を比較すれば、図4での“遷移の仕方1”、“遷移の仕方2”及び“遷移の仕方3”のいずれであるかが分かる。この判定を行う回路が、図3の判定回路12A1_1であり、判定結果を判定信号Q3_1として出力する。
画像データの遷移幅が大きい程、表示部5の負荷への充放電電流が大きい、すなわち、発熱量が大きい。つまり、図4において、“遷移の仕方1”及び“遷移の仕方2”は、発熱量が大きいことを意味する。
判定回路12A1_1は、発熱量が大きい図4の“遷移の仕方1”と判定した場合に2ビット値11bを、判定信号Q3_1として出力する。同様に、判定回路12A1_1は、“遷移の仕方2”と判定した場合に2ビット値10bを出力し、発熱量が少ない“遷移の仕方3”と判定した場合に2ビット値00bを出力する。この例では、2ビットの値のうち、上位ビットは遷移幅が大きいかどうかを示す判定信号であり、下位ビットは遷移の方向を示す判定信号である。
なお、ここで、遷移の方向を判定する理由は、“遷移の仕方1”と“遷移の仕方2”との総数を演算することにより、チャージシェアリングの効果があるかないかを判別することを目的としているからである。チャージシェアリングの詳細については、後で説明する。
他の出力チャンネルも、同様に判定回路12A1_2〜12A1_Lにて判定して、判定信号Q3_2〜Q3_Lを出力する。このようにすれば、1行分の画像データの遷移による発熱量を数値化することができる。また、同時に1行分の画像データの遷移によるチャージシェアリングの効果量も数値化することができる。
図5は、第1の発熱検知回路の内部信号の一例を示すタイミングチャートである。具体的には、図5は、ラッチ信号Q1_1〜Q1_L、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lが入力されてから、判定回路12A1_1〜12A1_L、フリップフロップ12FF_1〜12FF_Lを経由して、加算回路12A2へ信号を転送するまでのタイミングチャートである。
図5において、L1〜L6は、ラインパルス信号LPのパルスとパルスとの間であり、それぞれの行の期間を示す。信号LP_Cは、ラインパルス信号LPのH期間(図中の1パルス)中に、Hパルスが十分に収まる信号である。信号CLK12は、ドットクロック信号DOTCLKと信号LP_Cとの論理ORを取った信号である。信号LP_Sは、ラインパルス信号LPの立ち上がりを受けて立ち上がり、信号LP_Cの立ち下がりを受けて立ち下がるタイミングを持つ信号である。
L1の期間、ラッチ信号Q1_1〜Q1_Lは、タイミングコントローラ8から出力される1行目の画像データであり、駆動回路61によって、それぞれに対応する出力チャンネルの第1のラッチ群に順次取り込まれて保持される。そして、最後の列(L列)の画像データの取り込みを完了すると、第1のラッチ群は、L2の期間の2行目の画像データが取り込まれ始めるまで(図5のタイミング51)1行目の画像データをずっと保持している。
2回目のラインパルス信号LPの立ち上がりから適切な遅延時間を経た後の所定のタイミング(図5のタイミング52)で、駆動回路61の第1のラッチ群のラッチ信号Q1_1〜Q1_Lは、いっせいに第2のラッチ群に取り込まれる。そして、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lは、L3の期間のラインパルス信号LPの立ち上がりから適切な遅延時間を経た後の所定のタイミング(図5のタイミング53)まで、1行目の画像データを保持している。
ラッチ信号Q1_1〜Q1_Lとして、2行目の画像データがタイミングコントローラ8から出力されると、2行目の画像データは、それぞれに対応する出力チャンネルの第1のラッチ群に順次取り込まれて保持される。そして、最後の列(L列)の画像データの取り込みを完了すると、第1のラッチ群は、L3の期間の3行目の画像データが取り込まれ始めるまで2行目の画像データをずっと保持している。
ラッチ信号Q1_1〜Q1_Lとして、2行目の画像データが第1のラッチ群に全て取り込まれて保持されているタイミング(図5のタイミング54)において、ラッチ信号Q1_1〜Q1_Lは2行目の画像データを、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lは1行目の画像データを示している。そして、この時点で判定回路12A1_1〜12A1_Lは、有効な判定信号Q3_1〜Q3_Lを出力している。
3回目のラインパルス信号LPの立ち上がりを受けて、信号LP_Sが立ち上がり、フリップフロップ12FF_1〜12FF_LのD端子の前段のマルチプレクサ群は、判定信号Q3_1〜Q3_Lを選択する。そして、マルチプレクサ群は、選択した判定信号Q3_1〜Q3_Lをそれぞれフリップフロップ12FF_1〜12FF_Lへ出力する。そして、信号LP_Cの立ち上がりで(図5のタイミング55)、フリップフロップ12FF_1〜12FF_Lは、判定信号Q3_1〜Q3_Lをいっせいに取り込んで保持し、判定信号Q4_1〜Q4_Lを出力する。
その後、信号LP_Cの立ち下がりを受けて信号LP_Sが立ち下がり(図5のタイミング56)、フリップフロップ12FF_1〜12FF_LのD端子の前段のマルチプレクサ群は、フリップフロップ12FF_1〜12FF_Lを全て数珠繋ぎとなるように変更する。すなわち、フリップフロップ12FF_1〜12FF_Lがシフトレジスタを構成する。そして、ドットクロック信号DOTCLKの立ち上がり毎に、判定信号Q4_1から判定信号Q4_Lまで順番に、加算回路12A2へシフト動作を繰り返して出力する。
加算回路12A2は、判定信号Q4_1のドットクロック信号DOTCLKに同期したデータストリームを、ドットクロック信号DOTCLKの立ち上がり毎に取り込んで、順次、加算処理をしていく。
次に、図3を参照して、加算回路12A2の動作概要について説明する。
加算回路12A2は、フレームパルス信号FPの立ち上がりで初期化された後、次のフレームパルス信号FPの立ち上がりがくるまで、判定信号Q4_1の上位ビットの1行分のデータストリームを加算し続ける。これは、1行分の画像データの遷移による発熱量を加算し続けて、1フレーム分の画像データの遷移による発熱量を演算することを意味する。つまり、判定信号Q4_1の上位ビットは、判定回路12A1_1〜12A1_Lによる判定の結果を示す判定信号Q3_1〜Q3_Lそれぞれの上位ビットに相当する。つまり、判定信号Q3_1〜Q3_Lの上位ビットは遷移量(発熱量)が大きいことを意味するので、これらの加算結果が大きい程、発熱量がより大きいことを意味する。
加算回路12A2から出力されるフレーム発熱値信号IDC1は、1フレーム分の画像データの遷移による発熱量の数値データである。奇数列フレーム発熱値信号CSC1_Oは、1フレーム分の画像データの遷移による発熱量のうち、奇数列のみでの発熱量の数値データである。偶数列フレーム発熱値信号CSC1_Eは、1フレーム分の画像データの遷移による発熱量のうち、偶数列のみでの発熱量の数値データである。本発明の実施の形態1では、チャージシェアリングを正極性の端子同士、負極性の端子同士で別々に行うため、このように奇数列と偶数列とに分けることで、第1の発熱検知回路1J1の演算結果を有効に活用することができる。
また、同時に、判定信号Q4_1の下位ビットのデータストリームを、次のように演算する。まず、上位ビットが0、すなわち発熱量が少ないと判定されている列については何も行わない。上位ビットが1、すなわち発熱量が大きいと判定されている列については、下位ビットが1(“遷移の仕方1”)の場合は1を加算し、0(“遷移の仕方2”)の場合は1を減算する。加算回路12A2は、これをまず1行単位で演算して、演算結果を示す数値が0に近ければ、チャージシェアリングの効果が大きいと判断し、“1”を内部のレジスタに持つ。演算結果を示す数値が0から離れていればチャージシェアリングの効果が小さいと判断し、“0”を内部のレジスタに持つ。
画像データの遷移が逆方向の列が同じ数であれば、すなわち、“遷移の仕方1”と“遷移の仕方2”とが同数であれば、チャージシェアリングの効果は最大となる。画像データの遷移方向が全部同方向であれば、チャージシェアリングの効果は最小となる。
加算回路12A2は、さらに、この1行分の演算結果を示す値である“1”と“0”とを1フレーム単位で加算する。これは、1フレーム分の画像データの遷移によるチャージシェアリングの効果量を演算することを意味する。加算回路12A2から出力されるチャージシェア効果値信号CSCEは、1フレーム分の画像データの遷移によるチャージシェアリングの効果量の数値データである。チャージシェア効果値信号CSCEが大きい程、対象フレームに対するチャージシェアリングの効果が大きいことを示す。
次に、図3及び図6を参照して第1の比較回路12A3(比較回路C1)における処理から、奇数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_O及び偶数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Eを出力するまでの動作概要について説明する。ここで、第1段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更(チャージシェアリング)の制御を行う。
設定レジスタC1(第1の設定レジスタ12A5)は、レジスタ設定信号REGC1でライトされた1フレーム分の画像データの遷移による第1の発熱量基準値を格納している。そして、設定レジスタC1は、比較回路C1(第1の比較回路12A3)へ第1発熱量基準値信号CSR1を出力する。第1発熱量基準値信号CSR1は、第1の発熱量基準値を示す信号である。第1の発熱量基準値は、発熱量の比較を行うための閾値であり、チャージシェアリングを行うか否かを決定するための閾値の1つである。
比較回路C1(第1の比較回路12A3)は、第1発熱量基準値信号CSR1を元に、フレーム発熱値信号IDC1と奇数列フレーム発熱値信号CSC1_Oと偶数列フレーム発熱値信号CSC1_Eとが、それぞれ第1の発熱量基準値より上回るか下回るかをフレーム毎に比較する。そして、比較回路C1は、比較結果に基づいて、フレーム発熱第1判定信号CSC3、奇数列フレーム発熱第1判定信号CSC2_O及び偶数列フレーム発熱第1判定信号CSC2_Eを出力する。これらの出力信号は、比較の結果、それぞれ第1の発熱量基準値を上回ればHとなり(ハイレベル)、下回ればL(ローレベル)となる。
設定レジスタC2(第2の設定レジスタ12A6)は、レジスタ設定信号REGC2でライトされた、チャージシェアリング動作を行うか否かを決定するための閾値となる基準値を格納している。具体的には、当該基準値は、フレーム発熱第1判定信号CSC3のH出力のフレーム数が連続何回続ければ、チャージシェアリング動作を行うかを決定するための基準値である。言い換えると、当該基準値は、フレーム発熱第1判定信号CSC3のH出力の連続フレーム数の閾値を示す。そして、設定レジスタC2は、連続検出回路C1(連続検出回路12A4)へ、当該基準値を示す第1連続検出基準値信号CSR2を出力する。
連続検出回路C1(連続検出回路12A4)は、第1連続検出基準値信号CSR2を元に、フレーム発熱第1判定信号CSC3が連続してH出力であるフレーム数が、連続検出の基準値を上回るか下回るかを検出する。そして、連続検出回路C1は、検出結果を示す第1連続検出信号CSC4を出力する。
第1連続検出信号CSC4と奇数列フレーム発熱第1判定信号CSC2_Oとの論理ANDを取った信号が、奇数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Oとして、第1の発熱低減回路2J1へ出力される。また、第1連続検出信号CSC4と偶数列フレーム発熱第1判定信号CSC2_Eとの論理ANDを取った信号が、偶数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Eとして、第1の発熱低減回路2J1へ出力される。
これら一連の動作は、第1の発熱量基準値を上回る連続フレーム数を判断することで、連続検出基準値を上回るフレームが続けば、今後、同様に続く可能性が高いという予測に基づいて、このまま続いて1フレーム分の発熱量が累積されていくことをチャージシェアリングにより防止することを目的とする。また、チャージシェアリングを常時動作させると、画像データによっては逆効果になることがあり、これを防止することも目的としている。
例えば、1フレーム分の発熱量が高い状態が続く(すなわち、データの遷移が大きい)時点でチャージシェアリングを行うことは、チャージシェアリングが逆効果になる可能性が低く、効果が高い可能性が高い。このようにして、第1の発熱低減回路2J1は、本当に必要とされる期間のみ第1段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更(チャージシェアリング)を行う。
図6は、本発明の実施の形態1に係る第1の発熱検知回路1J1のチャージシェアリングに関わる内部信号のタイミングチャートの一例である。具体的には、図6は、加算回路12A2による処理から、奇数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Eとを出力するまでのタイミングチャートである。
F1〜F12は、それぞれのフレームの期間を示す。フレーム発熱値信号IDC1と奇数列フレーム発熱値信号CSC1_Oと偶数列フレーム発熱値信号CSC1_Eとは、加算回路12A2から1フレーム分の画像データの遷移による発熱量を演算した結果を示す数値データである。なお、これらの信号は、実際にはある数値であるが、図6では便宜上、比較回路C1(第1の比較回路12A3)が第1発熱量基準値信号CSR1を元に判定基準値を上回るか下回るかを判定した結果として、「基準以上」又は「基準以下」という表記を用いている。
図6に示す例では、F1の期間ではこれら全ての信号が「基準以下」であるが、F2の期間においてこれら全ての信号が「基準以上」となっている。これを受けて、比較回路C1は、F3の期間で、ハイレベル(H)となるフレーム発熱第1判定信号CSC3と奇数列フレーム発熱第1判定信号CSC2_Oと偶数列フレーム発熱第1判定信号CSC2_Eとを出力する。
ここで、設定レジスタC2(第2の設定レジスタ12A6)がレジスタ設定信号REGC2によりライトされた値を仮に3hとする。したがって、第1連続検出基準値信号CSR2は、3hを示している。
連続検出回路C1(連続検出回路12A4)は、フレーム発熱第1判定信号CSC3がHの期間をフレーム毎にカウントしており、F3〜F5の期間の3回連続Hを検出する。第1連続検出基準値信号CSR2の値は3hであるので、連続検出回路C1は、F7の期間で、ハイレベルとなる第1連続検出信号CSC4を出力する。同時に、AND回路により、ハイレベルとなる奇数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Eとが出力され、第1の発熱低減回路2J1にチャージシェアリングを許可する。
また、図6の例では、F9の期間において、偶数列フレーム発熱値信号CSC1_Eは「基準以下」となる。これを受けて、比較回路C1は、F10の期間において、ローレベル(L)となる偶数列フレーム発熱第1判定信号CSC2_Eを出力する。そして、同時に、AND回路により、ローレベルとなる偶数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Eが出力され、第1の発熱低減回路2J1に偶数列のチャージシェアリングの許可を取り消す。
しかし、奇数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Oはハイレベル(H)のままである。この状態は、1フレーム分の画像データの遷移による発熱量は第1の発熱量基準値を上回り、また、そのうちの奇数列においても第1の発熱量基準値を上回るが、そのうちの偶数列のみ第1の発熱量基準値を下回り、奇数列のみチャージシェアリングすることに効果があることを意味する。
F10の期間においては、フレーム発熱値信号IDC1と偶数列フレーム発熱値信号CSC1_Eとも「基準以下」となる。これを受けて、比較回路C1は、F11の期間において、ローレベルとなるフレーム発熱第1判定信号CSC3と偶数列フレーム発熱第1判定信号CSC2_Eとを出力する。そして、同時に、AND回路により、ローレベルとなる偶数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Eが出力され、第1の発熱低減回路2J1に偶数列のチャージシェアリングの許可を取り消す。以上のようにして、第1の発熱検知回路1J1は、第1段階の発熱低減手段としてのチャージシェアリングの制御を行う。
次に、図3及び図7を参照して、第2の比較回路12A7における処理から駆動方式変更イネーブル信号IDENを出力するまでの動作概要について説明する。ここで、第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更(プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動)の制御を行う。
設定レジスタD1(第3の設定レジスタ12A10)は、レジスタ設定信号REGD1でライトされた1フレーム分の画像データの遷移による第2の発熱量基準値と、1フレーム分のチャージシェアリング効果量基準値とを格納する。そして、設定レジスタD1は、比較回路D1(第2の比較回路12A7)へ第2発熱量基準値信号IDR1を出力する。
なお、第2発熱量基準値信号IDR1は、第2の発熱量基準値及びチャージシェアリング効果量基準値を示す信号である。第2の発熱量基準値は、発熱量の比較を行うための閾値であり、プログレッシブ駆動からの変更を行うか否かを決定するための閾値の1つである。また、チャージシェアリング効果量基準値は、チャージシェアリングの効果を比較するための閾値であり、プログレッシブ駆動からの変更を行うか否かを決定するための閾値の1つである。
比較回路D1(第2の比較回路12A7)は、第2の発熱量基準値信号IDR1を元に、フレーム発熱値信号IDC1が第2の発熱量基準値より上回るか下回るかをフレーム毎に比較する。そして、比較回路D1は、比較結果に基づいて、フレーム発熱第2判定信号IDC2を出力する。この出力信号は、比較の結果、第2の発熱量基準値を上回ればHとなり、下回ればLとなる。
ここでもし、第1連続検出信号CSC4がHであり、チャージシェアリングが行われている場合、比較回路D1は、第2発熱量基準値信号IDR1を元に、チャージシェア効果値信号CSCEがチャージシェアリング効果量基準値より上回るか下回るかをフレーム毎に比較する。上回っていれば、たとえフレーム発熱値信号IDC1が第2の発熱量基準値より上回っていても、比較回路D1は、フレーム発熱第2判定信号IDC2のH出力を取り消してLを出力させる。これは、フレーム発熱値信号IDC1が画像データのみから発熱量を計算しているので、チャージシェアリングによって低減される効果を反映できていないからである。
カウンタD2(カウンタ12A8)は、アップダウンカウンタであり、フレーム毎にフレーム発熱第2判定信号IDC2がHであれば1hを加算し、Lであれば1hを減算する。そして、カウンタD2は、比較回路D2(第3の比較回路12A9)に、カウンタ値を示すフレーム発熱第2演算信号IDC3を出力する。ただし、フレーム発熱第2演算信号IDC3の最大値は、第2発熱量時系列基準値信号IDR2と等しく、オーバーフロー及びアンダーフローは起こさない。
設定レジスタD2(第4の設定レジスタ12A11)は、レジスタ設定信号REGD2でライトされた第2の時系列の発熱量基準値を格納している。そして、設定レジスタD2は、カウンタD2(カウンタ12A8)と比較回路D2(第3の比較回路12A9)とへ、第2発熱量時系列基準値信号IDR2を出力する。第2発熱量時系列基準値信号IDR2は、第2の時系列の発熱量基準値を示す信号である。第2の時系列の発熱量基準値は、フレーム毎の発熱量を比較するための閾値であり、プログレッシブ駆動からの変更を行うか否かを決定するための閾値の1つである。
比較回路D2(第3の比較回路12A9)は、第2発熱量時系列基準値信号IDR2を元に、フレーム発熱第2演算信号IDC3が第2の時系列の発熱量基準値より上回るか下回るかをフレーム毎に比較する。そして、比較回路D2は、比較結果に基づいて、駆動方式変更イネーブル信号IDENを出力する。この出力信号は、比較の結果、第2の時系列の発熱量基準値と等しくなればHを出力し、第2の時系列の発熱量基準値より低いある一定の値を下回ればLを出力する。
これら一連の動作は、第2の発熱量基準値を上回るフレームを時系列で検知し続けて、第2の時系列の発熱量基準値を上回るか下回るかを判定することによってリアルタイムに発熱検知を行い、表示駆動方式の変更(プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動)を判断していることを意味する。駆動方式変更イネーブル信号IDENのディスエーブル時に、第2の時系列の発熱量基準値より低いある一定の値を下回ることを条件にしている理由は、その間に発熱量の少ない画像データの累積によってソースドライバ6J1の温度が下がる傾向を判断してからディスエーブルを行うためである。このようにして、第1の発熱検知回路1J1は、本当に必要とされる期間のみ第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更(プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動)を行うのである。
図7は、本発明の実施の形態1に係る第1の発熱検知回路1J1のプログレッシブ駆動からの変更処理に関わる内部信号のタイミングチャートの一例である。具体的には、図7は、加算回路12A2による処理から、駆動方式変更イネーブル信号IDENを出力するまでのタイミングチャートである。
F1〜FGはそれぞれのフレームの期間を示し、便宜上、F5〜FAの前のフレームまでを省略している。フレーム発熱値信号IDC1は、加算回路12A2から1フレーム分の画像データの遷移による発熱量を演算した結果を示す数値データである。この信号は、実際にはある数値であるが、図7では便宜上、比較回路D1(第2の比較回路12A7)が第2発熱量基準値信号IDR1を元に判定基準値を上回るか下回るかを判定した結果として、「基準以上」又は「基準以下」という表記を用いている。
図7に示す例では、F1の期間ではこの信号が「基準以下」であるが、F2の期間において「基準以上」となっている。これを受けて、比較回路D1は、F3の期間で、ハイレベル(H)となるフレーム発熱第2判定信号IDC2を出力する。
ここで、設定レジスタD2(第4の設定レジスタ12A11)がレジスタ設定信号REGD2によりライトされた値を仮に120dとする。したがって、第2発熱量時系列基準値信号IDR2は、120dを示している。
カウンタD2(カウンタ12A8)は、F3の期間から加算のカウントを開始して、フレーム発熱第2演算信号IDC3が120dとなるFAの期間まで加算し続ける。そして、カウンタD2は、第2発熱量時系列基準値信号IDR2が120dであることから、ここでカウントをストップし保持する。比較回路D2は、これを受けて、FBの期間において、ハイレベルとなる駆動方式変更イネーブル信号IDENを出力し、表示駆動方式の変更(プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動)を許可する。
また、FBの期間においてフレーム発熱値信号IDC1は「基準以下」となっている。これを受けて、比較回路D1は、FCの期間で、ローレベル(L)となるフレーム発熱第2判定信号IDC2を出力する。カウンタD2(カウンタ12A8)は、FCの期間から減算のカウントをし続ける。
ここで、駆動方式変更イネーブル信号IDENのディスエーブル時に、第2の時系列の発熱量基準値より低いある一定の値を下回ることを条件としているが、例として、ここではその値を117dとする。FFの期間でフレーム発熱第2演算信号IDC3が117となり、これを受けて、比較回路D2は、FGの期間で、ローレベルとなる駆動方式変更イネーブル信号IDENを出力し、表示駆動方式の変更(プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動)の許可を取り消す。このようにして、第1の発熱検知回路1J1は、表示駆動方式の変更(プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動)を制御する。
<第1の発熱低減回路2J1の詳細な説明>
図8及び図9を参照して、第1の発熱低減回路2J1の動作について、さらに詳細に説明する。図8は、本発明の実施の形態1に係るチャージシェアの原理を示す図である。
図8では横4画素×縦4画素の16画素でカラム反転駆動の表示装置を例とし、ここでは、毎行チャージシェアリングを行うことにする。この表示装置は、データ線1〜4及び走査線1〜4を有する。図8では、データ線1及びデータ線3のそれぞれと各走査線が交差する画素において「+」と表記されており、これは、正極性の電圧によって駆動されることを示す。データ線2及びデータ線4のそれぞれと各走査線が交差する画素において「−」と表記されており、これは、負極性の電圧によって駆動されることを示す。
本発明の実施の形態1では、正極性同士、負極性同士のデータ線を短絡することによりチャージシェアリングを行う。具体的には、ソースドライバ6J1は、発熱検知信号を受けた場合に、奇数列同士、及び、偶数列同士の少なくとも一方を短絡することで、チャージシェアリングを行う。
なお、電圧レベルの異なる正極性のデータ線と負極性のデータ線(図4で表記している正極性のデータ、負極性のデータの範囲がこれを示す)とを短絡してしまうと、表示データに関わらずその中間となる電圧付近にチャージシェアされてしまう。これにより、第1の発熱検知回路1J1が表示データから演算した結果に基づいてチャージシェアリングの効果があると判断したチャージシェアリング期間が意味を成さなくなってしまうからである。
図8の波形図は、データ線1とデータ線3との「時間―データ線駆動電圧」の関係を示している。横軸は時間であり、走査線1駆動期間は、走査線1がONしてデータ線1〜データ線4が走査線1と交差する位置の画素に対して駆動する期間である。走査線駆動期間2〜走査線駆動期間4も順次同じ動作を行う。縦軸はデータ線を駆動する駆動電圧である。
データ線1とデータ線3とは、それぞれ階調の最大駆動電圧値VPMAXと最小駆動電圧値VPMINとを逆に交番している。ここで、VPMAX−VPMIN=ΔVとする。また、図8は、ソース線を駆動する駆動回路の最も発熱量が多くなる表示データの例を示している。
走査線1駆動期間において、データ線1は階調の最小駆動電圧値VPMINを駆動しており、データ線3は階調の最大駆動電圧値VPMAXを駆動している。その後、走査線2駆動期間のチャージシェアリングON期間において、データ線は駆動されず、データ線1とデータ線3とが短絡され、電荷再利用により中間電圧値VPCに収束する。
そして、このチャージシェアリングON期間の終了時に短絡は解除され、その後再びデータ線が駆動される。これによって、データ線1は中間電圧値VPCから階調の最大駆動電圧値VPMAXへ、データ線3は中間電圧値VPCから階調の最小駆動電圧値VPMINへ駆動される。つまり、データ線1とデータ線3とは、走査線駆動期間2においてそれぞれΔV/2の電圧差を駆動されることになる。
ここでもしチャージシェアリングを行わなかった場合、データ線1とデータ線3とはそれぞれΔVの電圧差を駆動されることになり、チャージシェアリングを行う場合の2倍の発熱量を持つ。このことから、この例の画像データにおいてチャージシェアリングを行うことは、発熱量を低減するのに効果があることが分かる。
図9は、本発明の実施の形態1に係る第1の発熱低減回路2J1の概略構成の一例を示す図である。図9に示すように、第1の発熱低減回路2J1は、チャージシェアタイミング制御回路21と、チャージシェアスイッチ部22とを備える。
また、第1の発熱低減回路2J1には、外部から、奇数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Oと、偶数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Eと、ラインパルス信号LPと、データ線駆動信号AOUT1〜AOUTLとが入力される。奇数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Eとは、図6で示したようにフレーム毎に制御される信号である。このため、図8で示したようなチャージシェアリングON期間のみチャージシェアリングをONするように、チャージシェアタイミング制御回路21が、チャージシェアリングのタイミング、すなわち、チャージシェアリングON期間を制御する。例えば、チャージシェアリングON期間は、行毎に中間電圧値VPCに収束するのに十分な期間が設定される。
具体的には、チャージシェアタイミング制御回路21は、チャージシェアスイッチ部22が備えるスイッチのオン/オフを制御するためのスイッチ制御信号を出力する。より具体的には、チャージシェアタイミング制御回路21は、奇数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Oがハイレベルの場合、奇数列のスイッチをオンさせるためのスイッチ制御信号を出力する。また、チャージシェアタイミング制御回路21は、偶数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Eがハイレベルの場合、偶数列のスイッチをオンさせるためのスイッチ制御信号を出力する。チャージシェアタイミング制御回路21は、ラインパルス信号に基づいて、行毎に、スイッチをオンさせる期間(すなわち、チャージシェアリングON期間)を制御する。
チャージシェアスイッチ部22は、チャージシェアタイミング制御回路21が出力するスイッチ制御信号によって、制御されたタイミングでデータ線駆動信号AOUT1、AOUT3、AOUT5、・・・、AOUTL−1の奇数列を短絡し、また、データ線駆動信号AOUT2、AOUT4、AOUT6、・・・、AOUTLの偶数列を短絡する。チャージシェアリングがOFF期間においてはデータ線駆動信号AOUT1〜AOUTLが、そのままデータ線駆動信号SOUT1〜SOUTLとして出力され、表示部5を駆動する。
このように、ソースドライバ6J1は、奇数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Eとの少なくとも一方を発熱検知信号として受けた場合に、チャージシェアリングを行わない駆動方式からチャージシェアリングを行う駆動方式に変更することができる。
<第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更の全体動作の説明>
前述までの説明を元とし、図10〜図14を参照して、駆動回路61と駆動回路71とを含めた第2段階の発熱低減手段である表示駆動方式の変更の全体動作を説明する。
図10は、本発明の実施の形態1に係るインターレース駆動の原理を示す図である。図10では、横4画素×縦4画素の16画素の表示装置を例とする。この表示装置は、データ線1〜4と、走査線1〜4とを有する。
フレーム1は、走査線1と走査線3のみを矢印を表記している順にスキャンして、すなわち、奇数行の走査線のみを駆動して、偶数行の走査線は駆動しない。フレーム2は、走査線2と走査線4のみを矢印を表記している順にスキャンして、すなわち、偶数行の走査線のみを駆動して奇数行の走査線は駆動しない。
以後、奇数フレームはフレーム1と同様の駆動を行い、偶数フレームはフレーム2と同様の駆動を行う。このように、1フレーム内で駆動すべき走査線を間引いた駆動方式をインターレース駆動と呼ぶ。この例では、各データ線が1フレームあたりに駆動される回数が半分となる。つまり、プログレッシブ駆動をインターレース駆動に変更することで、発熱量をおよそ半減させることができるので、発熱量を低減するのに飛躍的な効果があることが分かる。
図11は、本発明の実施の形態1に係るフレーム間引き駆動の原理を示す図である。図10と同様に、横4画素×縦4画素の16画素の表示装置を例とする。この表示装置は、データ線1〜4と、走査線1〜4とを有する。
フレーム1は、走査線1〜走査線4全てを駆動する。これは、表示駆動方式を切り替える前のプログレッシブ駆動と同じ動作である。これに対して、フレーム2は全く駆動しない。そして、フレーム3は、フレーム1と同様に走査線1〜走査線4全てを駆動する。
以後、奇数フレームはフレーム1と同様の駆動を行い、偶数フレームはフレーム2と同様の駆動を行う。このようにフレームを間引いた駆動方式をここではフレーム間引き駆動と呼ぶ。この例では、各データ線が1フレームあたりに駆動される回数が半分となる。つまり、プログレッシブ駆動をフレーム間引き駆動に変更することで、発熱量をおよそ半減させることができるので、発熱量を低減するのに飛躍的な効果があることが分かる。
なお、図11に示す例では、フレーム間引き駆動では、2枚に1枚のフレームを間引いているが、3枚に1枚、4枚に1枚、又は、3枚に2枚のフレームを間引いてもよい。すなわち、フレームの間引き率は、上記の例には限られない。
ここで、図12の説明に入る前にゲートドライバ7J1と駆動回路71とについて簡単に説明する。
<駆動回路71>
ゲートドライバ7J1は、K(Kは自然数)個の出力チャンネルを持つ駆動回路71を備えている。なお、Kは、表示部5にマトリクス状に配置される画素の行数であり、すなわち、走査線の本数である。
駆動回路71は、タイミングコントローラ8からのタイミング信号を受けて、走査線駆動信号GOUT1〜GOUTKを表示部5へ出力する。駆動回路71は、第1の発熱検知回路1J1から出力される出力イネーブル信号OEVを受けて、走査線駆動信号GOUT1〜GOUTKの1行毎の更新を制御する。ここでは、出力イネーブル信号OEVは、Lアクティブとし、Lである時(すなわち、OEVがローレベルである時)のみ駆動回路71は、走査線駆動信号GOUT1〜GOUTKを更新する。
図12は、第1のタイミング制御回路12T1の概略構成の一例を示す図である。第1のタイミング制御回路12T1には、外部から、フレームパルス信号FPと、ラインパルス信号LPと、選択信号FCNTと、駆動方式変更イネーブル信号IDENとが入力される。また、第1のタイミング制御回路12T1は、フリップフロップ12T1FF_1〜12T1FF_3と、論理AND回路12T1ANDとを備える。また、フリップフロップ12T1FF_1及び12T1FF_2のそれぞれのD端子の前段には、マルチプレクサが設けられている。
フリップフロップ12T1FF_1は、フレームパルス信号FPのパルス毎にトグル出力し、フレームトグル信号EVENSCANPを出力する。なお、フリップフロップ12T1FF_1は適切に初期化されているとする。
フリップフロップ12T1FF_2は、ラインパルス信号LPのパルス毎にトグル出力し、ライントグル信号LPTGLを出力する。ただし、フレームパルス信号FPがHの期間(フレーム開始時)では、D端子の前段のマルチプレクサは、フレームトグル信号EVENSCANPを選択し、フリップフロップ12T1FF_2はフレーム開始時に初期化される。
選択信号FCNTがLの時は、第1のタイミング制御回路12T1は、インターレース駆動に合わせたタイミングで出力イネーブル信号OEVを、駆動回路61と駆動回路71とへ出力する。フリップフロップ12T1FF_3のD端子には、駆動方式変更イネーブル信号IDENとライントグル信号LPTGLとの論理ANDが入力されるので、出力イネーブル信号OEVは、行単位でトグルすることが分かる。
また、選択信号FCNTがHの時は、第1のタイミング制御回路12T1は、フレーム間引き駆動に合わせたタイミングで出力イネーブル信号OEVを、駆動回路61と駆動回路71とへ出力する。フリップフロップ12T1FF_3のD端子には、駆動方式変更イネーブル信号IDENとフレームトグル信号EVENSCANPとの論理ANDが入力されるので、出力イネーブル信号OEVは、フレーム単位でトグルすることが分かる。
ただし、どちらの場合も駆動方式変更イネーブル信号IDENがLの場合は、論理AND(論理AND回路12T1AND)によってマスクされるため、出力イネーブル信号OEVは常にLとなり、駆動回路61と駆動回路71とは、常に出力イネーブル状態となり第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を行わない。
図13は、本発明の実施の形態1に係るインターレース駆動のタイミングチャートの一例である。
F1〜F3は、それぞれのフレームの期間を示し、L1〜L6は、それぞれの1行の期間を示す。ここで走査線駆動信号GOUT1〜GOUT6は、ゲートドライバ7J1の駆動回路71の出力であり、走査線1〜6を駆動する走査線駆動信号である。走査線駆動信号GOUT1〜GOUT6がそれぞれHの期間において、ソースドライバ6J1の駆動回路61は、表示部5の対応する行の画素を更新することができる。
フレームトグル信号EVENSCANPは、フレーム毎にトグルしており、F1とF3の期間においてはH、F2の期間においてはLである。ライントグル信号LPTGLは、フレームパルス信号FPがHの期間に、フレームトグル信号EVENSCANPがLであればLに初期化され、フレームトグル信号EVENSCANPがHであればHに初期化される。そして、以降、次のフレームパルス信号がHになるまで行毎にトグルしている。
なお、図13に示す例では、選択信号FCNTはLであるので、第1のタイミング制御回路12T1は、インターレース駆動を実現するように、出力イネーブル信号OEVを出力する。
F1の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはLであり、図12の論理AND回路12T1ANDによってマスクされるので、出力イネーブル信号OEVはローレベル(L)となる。出力イネーブル信号OEVがLの時、駆動回路61と駆動回路71とは出力イネーブル状態なので、通常通りプログレッシブ駆動を行う。すなわち、表示駆動方式は変更されない。
F2の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはHであり、フリップフロップ12T1FF_3のD端子には、ライントグル信号LPTGLと同じ論理の信号が入力される。フリップフロップ12T1FF_3の出力である出力イネーブル信号OEVのタイミングは、ライントグル信号LPTGLの1行遅れのタイミングである。L1の期間に取り込まれた1行目の画像データは、L2の期間において駆動回路61から出力されるためにこのようなタイミング制御をする。
よって、L2の期間においての出力イネーブル信号OEVはLであり(出力イネーブル状態)、このタイミングで駆動回路61の出力であるデータ線駆動信号AOUT_1〜AOUT_Lとして、1行目の画像データを出力する。また、この1行目の画像データに対応した駆動回路71の出力である走査線駆動信号GOUT1はHであり、表示部5の1行目の画素が更新される。
L3の期間においての出力イネーブル信号OEVはHであり(出力ディスエーブル状態)、このタイミングで駆動回路61の出力であるデータ線駆動信号AOUT_1〜AOUT_Lとして、2行目の画像データが出力されない。また、この2行目の画像データに対応した駆動回路71の出力である走査線駆動信号GOUT2もLであり、表示部5の2行目の画素は更新されない。
L4の期間においての出力イネーブル信号OEVはLであり(出力イネーブル状態)、このタイミングで駆動回路61の出力であるデータ線駆動信号AOUT_1〜AOUT_Lとして、3行目の画像データを出力する。また、この3行目の画像データに対応した駆動回路71の出力である走査線駆動信号GOUT3はHであり、表示部5の3行目の画素が更新される。
L5以降も同様の動作を行うことから、F2の期間において、駆動回路61、駆動回路71が共に奇数の走査線のみを駆動することが分かる。
F3の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはHであり、フリップフロップ12T1FF_3のD端子には、ライントグル信号LPTGLと同じ論理の信号が入力される。フリップフロップ12T1FF_3の出力である出力イネーブル信号OEVのタイミングは、ライントグル信号LPTGLの1行遅れのタイミングである。L1の期間に取り込まれた1行目の画像データは、L2の期間において駆動回路61から出力されるためにこのようなタイミング制御をする。
よって、L2の期間においての出力イネーブル信号OEVはHであり(出力ディスエーブル状態)、このタイミングで駆動回路61の出力であるデータ線駆動信号AOUT_1〜AOUT_Lとして、1行目の画像データが出力されない。また、この1行目の画像データに対応した駆動回路71の出力である走査線駆動信号GOUT1はLであり、表示部5の1行目の画素は更新されない。
L3の期間においての出力イネーブル信号OEVはLであり(出力イネーブル状態)、このタイミングで駆動回路61の出力であるデータ線駆動信号AOUT_1〜AOUT_Lとして、2行目の画像データが出力される。また、この2行目の画像データに対応した駆動回路71の出力である走査線駆動信号GOUT2はHであり、表示部5の2行目の画素が更新される。
L4の期間においての出力イネーブル信号OEVはHであり(出力ディスエーブル状態)、このタイミングで駆動回路61の出力であるデータ線駆動信号AOUT_1〜AOUT_Lとして、3行目の画像データは出力されない。また、この3行目の画像データに対応した駆動回路71の出力である走査線駆動信号GOUT3はLであり、表示部5の3行目の画素は更新されない。
L5以降も同様の動作を行うことから、F3の期間において、駆動回路61、駆動回路71が共に偶数の走査線のみを駆動することが分かる。
F4の期間以降、偶数のフレームにおいてはF2と同じ動作をし、奇数のフレームにおいてはF3と同じ動作をする。このようにして、第1のタイミング制御回路12T1は、駆動方式変更イネーブル信号IDENがHであり、第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を許可されている時に、図10に示したインターレース駆動を行うことができる。このように、ソースドライバ6J1及びゲートドライバ7J1は、ライン毎にハイとローとを繰り返す出力イネーブル信号OEVを発熱検知信号として受けた場合に、プログレッシブ駆動からインターレース駆動に変更することができる。
図14は、本発明の実施の形態1に係るフレーム間引き駆動のタイミングチャートの一例である。
F1〜F3は、それぞれのフレームの期間を示し、L1〜L6は、それぞれの1行の期間を示す。ここで走査線駆動信号GOUT1〜GOUT6は、ゲートドライバ7J1の駆動回路71の出力であり、走査線1〜6を駆動する走査線駆動信号である。走査線駆動信号GOUT1〜GOUT6がそれぞれHの期間において、ソースドライバ6J1の駆動回路61は、表示部5の対応する行の画素を更新することができる。
フレームトグル信号EVENSCANPは、フレーム毎にトグルしており、F1とF3の期間においてはH、F2の期間においてはLである。
なお、図14に示す例では、選択信号FCNTはHであるので、第1のタイミング制御回路12T1は、フレーム間引き駆動を実現するように、出力イネーブル信号OEVを出力する。
F1の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはLであり、図12の論理AND回路12T1ANDによってマスクされるので、出力イネーブル信号OEVはローレベル(L)となる。出力イネーブル信号OEVがLの時、駆動回路61と駆動回路71とは出力イネーブル状態なので、通常通りプログレッシブ駆動を行う。すなわち、表示駆動方式は変更されない。
F2の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはHであり、フリップフロップ12T1FF_3のD端子には、フレームトグル信号EVENSCANPと同じ論理の信号が入力される。フリップフロップ12T1FF_3の出力である出力イネーブル信号OEVのタイミングは、フレームトグル信号EVENSCANPの1行遅れのタイミングである。L1の期間に取り込まれた1行目の画像データは、L2の期間において駆動回路61から出力されるためにこのようなタイミング制御をする。
よって、L2以降の期間においての出力イネーブル信号OEVはLであり(出力イネーブル状態)、出力イネーブル信号OEVがLの時、駆動回路61と駆動回路71とは出力イネーブル状態なので、通常通りプログレッシブ駆動を行う。すなわち、表示駆動方式は変更されない。
F3の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはHであり、フリップフロップ12T1FF_3のD端子には、フレームトグル信号EVENSCANPと同じ論理の信号が入力される。フリップフロップ12T1FF_3の出力である出力イネーブル信号OEVのタイミングは、フレームトグル信号EVENSCANPの1行遅れのタイミングである。L1の期間に取り込まれた1行目の画像データは、L2の期間において駆動回路61から出力されるためにこのようなタイミング制御をする。
よって、L2以降の期間においての出力イネーブル信号OEVはHであり(出力ディスエーブル状態)、出力イネーブル信号OEVがHの時、駆動回路61と駆動回路71とは出力ディスエーブル状態なので何も駆動しない。
F4の期間以降、偶数のフレームにおいてはF2と同じ動作をし、奇数のフレームにおいてはF3と同じ動作をする。このようにして、第1のタイミング制御回路12T1は、駆動方式変更イネーブル信号IDENがHであり、第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を許可されている時に、図11に示したフレーム間引き駆動を行うことができる。このように、ソースドライバ6J1及びゲートドライバ7J1は、フレーム毎にハイとローとを繰り返す出力イネーブル信号OEVを発熱検知信号として受けた場合に、プログレッシブ駆動からフレーム間引き駆動に変更することができる。
第2の時系列の発熱量基準値を超えた場合のみ、第1の発熱検知回路1J1は、このように駆動回路61と駆動回路71とを制御する。これにより、発熱量を低減するのに飛躍的な効果を持つ第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更(プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動)を行って、ソースドライバ6J1の発熱量を下げることができる。
<第1及び第2の発熱量基準値の設定方法の例>
ここでは、計算上、発熱量が最大となる画像付近においてソースドライバ6J1が超えてはいけない温度まで上昇してしまう場合を考える。ここでは、図8の表示装置を例とする。
発熱量が最大となる1フレームの画像の1つに横ストライプ画像がある。図8の表示装置を例とすると、走査線1に対応するソース線の画像データが全てFFh、走査線2に対応するソース線の画像データが全て00h、走査線3に対応するソース線の画像データが全てFFh、走査線4に対応するソース線の画像データが全て00hとなる。この画像の静止画(フレームの蓄積)において、ソースドライバ6J1は最大の発熱量を持つ。
この1フレームの画像に対応するフレーム発熱値信号IDC1の値は、画素の4列×4行で“16”となる。ここでは一例として、計算上、フレーム発熱値信号IDC1の値が“14”を超え続けると、ソースドライバ6J1が超えてはいけない温度を超えるとする。その場合、第2の発熱量基準値は“14”としてやればよい。
そこで、第1の発熱量基準値は、チャージシェアリングが効果的であり、かつ、発熱量が第2の発熱量基準値へ向かうことを防止するのに最適な値としてやればよい。ここでは“10”とする。これらの設定値から、フレーム発熱値信号IDC1が“10”を一定期間超え続ける場合に、チャージシェアリングを行い、第1段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を行い発熱量の緩和を行う。
なお、この横ストライプ画像においては、チャージシェアリングは効果がないが、同じく発熱量が最大となる走査線1に対応するデータ線1及びデータ線2の画像データがFFh、データ線3及びデータ線4の画像データが00h、走査線2に対応するデータ線1及びデータ線2の画像データが00h、データ線3及びデータ線4の画像データがFFh、走査線3に対応するデータ線1及びデータ線2の画像データがFFh、データ線3及びデータ線4の画像データが00h、走査線4に対応するデータ線1及びデータ線2の画像データが00h、データ線3及びデータ線4の画像データがFFhのような画像は、チャージシェアリングの効果が最大となる。したがって、フレーム発熱第2判定信号IDC2はLであり続けて、第2の時系列の発熱量計算において緩和される。よって、第2の時系列の発熱量基準値に達することはない。
第1段階の発熱量の緩和を行っているにも関わらず、フレーム発熱値信号IDC1の値が一定期間“14”を超え続けると、最終的には第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を行う。
しかし、実際には表示駆動方式を決めるのは単発的な画像データによる第2の発熱量基準値ではなく、時系列的なデータによって判断する第2の時系列の発熱量基準値である。この第2の時系列の発熱量基準値については、計算において値を決めることは難しい。
なぜなら、表示装置の全体の構造による影響が大きいからである。例えば、表示装置が超薄型パネルであれば表示装置に熱がこもりやすく、第2の時系列の発熱量基準値を小さく取らざるを得ないことが考えられる。しかしながら、ここでの時間と温度上昇との関係を予測するのは極めて困難である。よって、第2の時系列の発熱量基準値は、表示装置の評価によって値を決めるのがよい。
図15は、本発明の実施の形態1に係る表示装置における表示駆動方式の状態遷移図の一例である。
本発明の実施の形態1では、表示装置は、チャージシェアリングなしのプログレッシブ駆動(いわゆる、通常駆動方式)で駆動している場合に、遷移量“大”のフレームの連続数が連続数基準値以上となった場合に、チャージシェアリング有りのプログレッシブ駆動に変更する。ここで、遷移量“大”のフレームとは、p行目の第1データとp+1行目の第2データとの差分絶対値が所定の第1閾値より大きくなる回数が所定の第2閾値以上となるフレームである。
具体的には、遷移量“大”のフレームとは、図4に示す“遷移の仕方1”及び“遷移の仕方2”の回数、すなわち、加算回路12A2から出力されるフレーム発熱値信号IDC1が示す値が、第1の発熱量基準値(第1閾値の一例)以上となるフレームである。表示装置は、連続検出回路C1によって、当該フレームが連続する回数が連続数基準値(第2閾値)以上となることが検出された場合に、チャージシェアリングを実行する。
一方で、チャージシェアリングを実行中において、表示装置は、遷移量“小”のフレームを検出した場合、チャージシェアリングなしのプログレッシブ駆動に変更する。ここで、遷移量“小”のフレームとは、p行目の第1データとp+1行目の第2データとの差分絶対値が所定の第1閾値より大きくなる回数が所定の第2閾値より小さくなるフレームである。具体的には、図4に示す“遷移の仕方1”及び“遷移の仕方2”の回数、すなわち、フレーム発熱値信号IDC1が示す値が第1の発熱量基準値より小さくなるフレームを、連続検出回路C1が検出した場合に、表示装置は、チャージシェアリングを停止する。
また、表示装置は、チャージシェアリングなしのプログレッシブ駆動で駆動している場合に、カウンタD2のカウント数が第2の時系列の発熱量基準値以上となった場合に、プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動に変更する。また、表示装置は、インターレース駆動又はフレーム間引き駆動で駆動している場合に、カウンタD2のカウント数が第2の時系列の発熱量基準値より小さい所定の値より小さくなった場合に、プログレッシブ駆動に変更する。
なお、カウンタD2は、p行目の第1データとp+1行目の第2データとの差分絶対値が所定の第1閾値より大きくなる回数が所定の第2閾値以上となる場合に、カウント数をインクリメントする。具体的には、図4に示す“遷移の仕方1”及び“遷移の仕方2”の回数、すなわち、フレーム発熱値信号IDC1が示す値が第2の発熱量基準値(第1閾値の一例)以上となるフレームを検出した場合に、カウント数をインクリメントする。また、カウンタD2は、上記の回数が第2閾値より小さい場合に、カウント数をデクリメントする。
また、表示装置は、チャージシェアリングを実行中である場合に、チャージシェア効果値が効果量基準値以下である場合、インターレース駆動又はフレーム間引き駆動に変更する。具体的には、加算回路12A2が出力するチャージシェア効果値信号CSCEが示す値が、第2発熱量基準値信号IDR1が示すチャージシェアリング効果量基準値以下である場合、インターレース駆動又はフレーム間引き駆動に変更する。
なお、本実施の形態の例では、プログレッシブ駆動のチャージシェアリング有りから、インターレース駆動又はフレーム間引き駆動に変更する場合、2つの条件を満たす必要がある。具体的には、上記のチャージシェアリング効果量基準値との比較だけでなく、カウンタD2のカウント数の比較も行っている。
また、表示装置は、インターレース駆動又はフレーム間引き駆動で駆動している場合に、チャージシェア効果値が効果量基準値より大きい場合、チャージシェアリング有りのプログレッシブ駆動に変更する。具体的には、加算回路12A2が出力するチャージシェア効果値信号CSCEが示す値が、第2発熱量基準値信号IDR1が示すチャージシェアリング効果量基準値を上回った場合、チャージシェアリング有りのプログレッシブ駆動に変更する。
なお、図15に示す駆動方式の遷移は一例であり、上記の例に限らない。
<実施の形態1の変形例について>
本発明の実施の形態1に係る表示装置において、第1の発熱検知回路1J1が発熱を検知する段階は2段階としたが3段階以上の細かい制御も可能である。また、発熱低減手段の実施順序は、上記説明にこだわらない。また、発熱の検知は、1段階でもよい。
また、本発明の実施の形態1に係る表示装置では、発熱を低減するための表示駆動方式の変更の例として、チャージシェアリングと、プログレッシブ駆動からの変更との2段階の動作について説明したが、3段階以上でもよい。また、1段階でもよく、例えば、チャージシェアリングと、プログレッシブ駆動からの変更とのいずれか一方のみを行ってもよい。
なお、本発明の実施の形態1では、表示装置を例に説明したが、本発明は、表示装置用駆動回路として実現することもできる。例えば、本発明の実施の形態1に係る表示装置用駆動回路は、ソースドライバ6J1を備える。つまり、本発明の実施の形態1に係る表示装置用駆動回路は、ソースドライバ6J1における発熱量を検知し、検知した発熱量が予め定められた基準値以上である場合に、発熱検知信号を出力する発熱検知回路1J1と、発熱検知信号を受けた場合に、ソースドライバ6J1における発熱量を下げるように、表示部5の駆動方式を変更する第1の発熱低減回路2J1とを備える。
<本発明の実施の形態1における効果>
以上のように、本発明の実施の形態1に係る表示装置及び表示装置用駆動回路によれば、ソースドライバの発熱量を検知する発熱検知回路を備え、検知された発熱量が1つ以上の設定された基準値を超えるか超えないかという判断を行う。そして、実施の形態1に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、検知した発熱量のレベルに応じて、すなわち、検知した発熱量と基準値との大小関係に応じて、発熱量が小さくなるように、表示駆動方式の変更を行う。
これにより、本発明の実施の形態1に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、ソースドライバにおける発熱量を効果的に低減することができる。したがって、静止画か動画であるかという判断ではなく、発熱量が多くなる画像を検出することができるので、画質の劣化を防止することができる。具体的には、発熱量が少ないと判定した静止画では表示駆動方式を切り替えないことに加え、リアルタイムに発熱検知を続けることにより、不必要に表示駆動方式を切り替えず、画質の劣化を最大限抑制することができる。
よって、本発明の実施の形態1は、高品位な表示パネル用途においても適用することができる。また、発熱量を抑えることができるため、1つ当たりのソースドライバの出力バッファの数を増加させることができ、又は、放熱シートを使用する必要がないため、結果としてセットコストを低減することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2では、出力イネーブル機能がない(出力イネーブル信号OEVが使えない)、又は、出力イネーブル機能があっても何らかの理由により使わないゲートドライバを使用する場合においての本発明の適用例を説明する。なお、実施の形態1と同様の構成については、実施の形態1と同じ符号を付し、以下では説明を省略する。
図16は、本発明の実施の形態2に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。本発明の実施の形態1に係る表示装置との違いは、ソースドライバ6J1がソースドライバ6J2に置き換わり、ゲートドライバ7J1がゲートドライバ7J2に置き換わっている点である。ここでのゲートドライバ7J2は、ゲートドライバICだけを限定するものではない。
図17は、本発明の実施の形態2に係るソースドライバ6J2の概略構成の一例を示す図である。ソースドライバ6J2は、L個の出力チャンネルを持ち、駆動回路61と、第2の発熱検知回路1J2と、第1の発熱低減回路2J1とを備えている。本実施の形態でも、Lは、表示部5にマトリクス状に配置される画素の列数、すなわち、データ線の本数である。図17では便宜上、駆動回路61、第2の発熱検知回路1J2、第1の発熱低減回路2J1の間で接続関係のある信号と、ソースドライバ6J2、表示部5、ゲートドライバ7J2の間で接続関係のある信号だけを明示している。
<第2の発熱検知回路1J2>
第2の発熱検知回路1J2は、駆動回路61から出力されるラッチ信号Q1_1〜Q1_Lと、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lとからソースドライバ6J2の発熱量を計算する。そして、第2の発熱検知回路1J2は、計算した発熱量が所定の基準値以上である場合に、発熱検知信号を出力する。
具体的には、第2の発熱検知回路1J2は、計算した発熱量が、1つ以上の設定されたレベルの発熱量を超えるか超えないかという判断を行う。すなわち、第2の発熱検知回路1J2は、1つ以上の基準値である1つ以上の設定レベルを有し、計算した発熱量がどの設定レベルを超えたかを判定する。
そして、第2の発熱検知回路1J2は、発熱量が超えた設定レベルに応じて発熱検知信号を出力する。具体的には、第2の発熱検知回路1J2は、検知した発熱量のレベルに応じて、発熱検知信号として、奇数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Eとを第1の発熱低減回路2J1へ、出力イネーブル信号OEVを駆動回路61へ、奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとをゲートドライバ7J2へ出力する。
なお、実施の形態1と同様に、第1段階の発熱低減手段としてチャージシェアリングを行い、第2段階の発熱低減手段としてプログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動への表示駆動方式を変更する制御を行う。
図18は、本発明の実施の形態2に係るゲートドライバ7J2の概略構成の一例を示す図である。ゲートドライバ7J2は、K個の出力チャンネルを持ち、駆動回路72と、第2の発熱低減回路3J2とを備えている。なお、本実施の形態でも、Kは、表示部5にマトリクス状に配置される画素の行数であり、すなわち、走査線の本数である。
駆動回路72は、タイミングコントローラ8からのタイミング信号を受けて、走査線駆動信号GOUTP1〜GOUTPKを第2の発熱低減回路3J2へ出力する。ここで、駆動回路72は、出力イネーブル機能がないものとする。
なお、出力イネーブル機能とは、所定の信号に基づいて出力のオン/オフを切り替えることが可能な機能である。具体的には、実施の形態1に係る駆動回路71は、出力イネーブル機能を有し、外部から入力される出力イネーブル信号に基づいて、走査線駆動信号GOUT1〜GOUTKの更新を行うことができる。これに対して、実施の形態2に係る駆動回路72は、出力イネーブル信号が入力されたとしても、走査線駆動信号GOUT1〜GOUTKの更新を行うことができない。
第2の発熱低減回路3J2は、第2の発熱検知回路1J2から出力される奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとを用いて、信号マスクの制御を行い、走査線駆動信号GOUT1〜GOUTKを表示部5へ出力する。すなわち、第2の発熱低減回路3J2は、実施の形態1における駆動回路71の出力イネーブル機能と同等の機能を実現する回路である。
<第2の発熱低減回路3J2>
第2の発熱低減回路3J2は、マスク部32を備えている。奇数行スキャン信号ODDSCANがLである場合、第2の発熱低減回路3J2は、走査線駆動信号GOUT1、GOUT3、・・・、GOUTK−1、すなわち、奇数行の走査線駆動信号をマスク部32によってマスクすることで、ローレベルにすることができる。偶数行スキャン信号EVENSCANがLである場合、走査線駆動信号GOUT2、GOUT4、・・・、GOUTK、すなわち、偶数行の走査線駆動信号をマスク部32によってマスクすることで、第2の発熱低減回路3J2は、ローレベルにすることができる。
<第2の発熱検知回路1J2の詳細な説明>
図19は、本発明の実施の形態2に係る第2の発熱検知回路1J2の概略構成の一例を示す図である。第2の発熱検知回路1J2は、第2の発熱演算回路122を備えている。実施の形態1に係る第1の発熱検知回路1J1との違いは、第1のタイミング制御回路12T1が第2のタイミング制御回路12T2に置き換わっている点である。
図20は、本発明の実施の形態2に係る第2のタイミング制御回路12T2の概略構成の一例を示す図である。第2のタイミング制御回路12T2は、外部から、フレームパルス信号FPと、ラインパルス信号LPと、選択信号FCNTと、駆動方式変更イネーブル信号IDENとが入力される。また、第2のタイミング制御回路12T2は、第1のタイミング制御回路12T1の構成と比べて、さらに、論理OR回路12T2OR1及び12T2OR2と、フリップフロップ12T2FF_4及び12T2FF_5と、論理NOT回路12T2INVとを備える。また、論理OR回路12T2OR2の入力端子の一方の前段には、マルチプレクサが設けられている。
出力イネーブル信号OEVの論理は、第1のタイミング制御回路12T1と全く同じため、説明を省略する。
論理NOT回路12T2INVから出力されるフレームトグル信号EVENSCANPBは、フレームトグル信号EVENSCANPの反転信号である。つまり、論理NOT回路12T2INVは、フリップフロップ12T1FF_1が出力するフレームトグル信号EVENSCANPの論理値を反転させた信号を生成し、生成した信号をフレームトグル信号EVENSCANBとして出力する。
選択信号FCNTがLの時、かつ、駆動方式変更イネーブル信号IDENがHの時、奇数行スキャン信号ODDSCANは、フレームトグル信号EVENSCANPBが入力されたフリップフロップ12T1FF_4の出力である。また、同じ場合において、偶数行スキャン信号EVENSCANは、フレームトグル信号EVENSCANPが入力されたフリップフロップ12T1FF_5の出力である。このため、これらの信号は逆論理であるので、第2のタイミング制御回路12T2は、インターレース駆動に合わせたタイミングで奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとを第2の発熱低減回路3J2へ出力する。
選択信号FCNTがHの時、かつ、駆動方式変更イネーブル信号IDENがHの時、奇数行スキャン信号ODDSCANは、フレームトグル信号EVENSCANPBが入力されたフリップフロップ12T1FF_4の出力である。また、同じ場合において、偶数行スキャン信号EVENSCANも、フレームトグル信号EVENSCANPBが入力されたフリップフロップ12T1FF_5の出力である。このため、これらの信号は同じ論理であるので、第2のタイミング制御回路12T2は、フレーム間引き駆動に合わせたタイミングで、奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとを第2の発熱低減回路3J2へ出力する。
ただし、駆動方式変更イネーブル信号IDENがLの場合は、論理OR回路12T2OR1と論理OR回路12T2OR2とによってマスクされるため、奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとは常にHとなり、第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を行わない。
<第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更の全体動作の説明>
前述までの説明を元とし、図21及び図22を参照して、駆動回路61とゲートドライバ7J2とを含めた第2段階の発熱低減手段である表示駆動方式の変更の全体動作を説明する。
図21は、本発明の実施の形態2に係るインターレース駆動のタイミングチャートの一例である。F1〜F3は、それぞれのフレームの期間を示し、L1〜L6は、それぞれの1行の期間を示す。ここで走査線駆動信号GOUT1〜GOUT6は、ゲートドライバ7J2の出力であり、走査線1〜6を駆動する走査線駆動信号である。走査線駆動信号GOUT1〜GOUT6がそれぞれHの期間において、ソースドライバ6J2の駆動回路61は、表示部5の対応する行の画素を更新することができる。
なお、奇数行スキャン信号ODDSCAN及び偶数行スキャン信号EVENSCANとゲートドライバ7J2との関係以外については、図13と同じであるため、以下では説明を省略する。また、図21に示す例では、選択信号FCNTはLであるので、第2のタイミング制御回路12T2は、インターレース駆動を実現するように、奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとを出力する。
F1の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはLであり、図20の論理OR回路12T2OR1と論理OR回路12T2OR2とによってマスクされるので、奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとは、ハイレベル(H)となる。奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとがHの時、第2の発熱低減回路3J2はマスク処理を行わないので、通常通りプログレッシブ駆動を行う。すなわち、表示駆動方式は変更されない。
F2の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはHであり、フリップフロップ12T2FF_4のD端子には、フレームトグル信号EVENSCANPBと同じ論理の信号が入力される。フリップフロップ12T2FF_4の出力である奇数行スキャン信号ODDSCANは、フレームトグル信号EVENSCANPBの1行遅れのタイミングである。L1の期間に取り込まれた1行目の画像データは、L2の期間において駆動回路61から出力されるためにこのようなタイミング制御をする。L2以降の行において、奇数行スキャン信号ODDSCANは次のフレームまでHを保持するため、第2の発熱低減回路3J2は、ゲート線駆動信号GOUT1、GOUT3・・・、GOUTL−1の奇数行については、マスク処理を行わない。
フリップフロップ12T2FF_5のD端子には、フレームトグル信号EVENSCANPと同じ論理の信号が入力される。フリップフロップ12T2FF_5の出力である偶数行スキャン信号EVENSCANは、フレームトグル信号EVENSCANPの1行遅れのタイミングである。L1の期間に取り込まれた1行目の画像データは、L2の期間において駆動回路61から出力されるためにこのようなタイミング制御をする。L2以降の行において、偶数行スキャン信号EVENSCANは次のフレームまでLを保持するため、第2の発熱低減回路3J2は、ゲート線駆動信号GOUT2、GOUT4・・・、GOUTLの偶数行について、マスク処理を行う。よって、F2の期間において、駆動回路61、ゲートドライバ7J2が共に奇数の走査線のみを駆動することが分かる。
F3の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはHであり、フリップフロップ12T2FF_4のD端子には、フレームトグル信号EVENSCANPBと同じ論理の信号が入力される。フリップフロップ12T2FF_4の出力である奇数行スキャン信号ODDSCANは、フレームトグル信号EVENSCANPBの1行遅れのタイミングである。L1の期間に取り込まれた1行目の画像データは、L2の期間において駆動回路61から出力されるためにこのようなタイミング制御をする。L2以降の行において奇数行スキャン信号ODDSCANは次のフレームまでLを保持するため、第2の発熱低減回路3J2は、ゲート線駆動信号GOUT1、GOUT3、・・・、GOUTL−1の奇数行について、マスク処理を行う。
フリップフロップ12T2FF_5のD端子には、フレームトグル信号EVENSCANPと同じ論理の信号が入力される。フリップフロップ12T2FF_5の出力である偶数行スキャン信号EVENSCANは、フレームトグル信号EVENSCANPの1行遅れのタイミングである。L1の期間に取り込まれた1行目の画像データは、L2の期間において駆動回路61から出力されるためにこのようなタイミング制御をする。L2以降の行において、偶数行スキャン信号EVENSCANは次のフレームまでHを保持するため、第2の発熱低減回路3J2は、ゲート線駆動信号GOUT2、GOUT4、・・・、GOUTLの偶数行については、マスク処理を行わない。よって、F3の期間において、駆動回路61、ゲートドライバ7J2が共に偶数の走査線のみを駆動することが分かる。
F4の期間以降、偶数のフレームにおいてはF2と同じ動作をし、奇数のフレームにおいてはF3と同じ動作をする。このようにして、第2のタイミング制御回路12T2は、駆動方式変更イネーブル信号IDENがHであり、第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を許可されている時に、図10に示したインターレース駆動を行うことができる。
このように、ソースドライバ6J2は、ライン毎にハイとローとを繰り返す出力イネーブル信号OEVを発熱検知信号として受けた場合に、プログレッシブ駆動からインターレース駆動に変更することができる。また、ゲートドライバ7J2は、フレーム毎に互いに反転している奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとを発熱検知信号として受けた場合に、プログレッシブ駆動からインターレース駆動に変更することができる。
図22は、本発明の実施の形態2に係るフレーム間引き駆動のタイミングチャートの一例である。
F1〜F3は、それぞれのフレームの期間を示し、L1〜L6は、それぞれの1行の期間を示す。ここで走査線駆動信号GOUT1〜GOUT6は、ゲートドライバ7J2の出力であり、走査線1〜6を駆動する走査線駆動信号である。走査線駆動信号GOUT1〜GOUT6がそれぞれHの期間において、ソースドライバ6J2の駆動回路61は、表示部5の対応する行の画素を更新することができる。
なお、奇数行スキャン信号ODDSCAN及び偶数行スキャン信号EVENSCANとゲートドライバ7J2との関係以外については、図13と同じため、以下では説明を省略する。また、図22に示す例では、選択信号FCNTはHであるので、第2のタイミング制御回路12T2は、フレーム間引き駆動を実現するように、奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとを出力する。
F1の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはLであり、図20の論理OR回路12T2OR1と論理OR回路12T2OR2とによってマスクされるので、奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとは、ハイレベル(H)となる。奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとがHの時、第2の発熱低減回路3J2はマスク処理を行わないので、通常通りプログレッシブ駆動を行う。すなわち、表示駆動方式は変更されない。
F2の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはHであり、フリップフロップ12T2FF_4とフリップフロップ12T2FF_5とのD端子には、フレームトグル信号EVENSCANPBと同じ論理の信号が入力される。フリップフロップ12T2FF_4の出力である奇数行スキャン信号ODDSCANとフリップフロップ12T2FF_5の出力である偶数行スキャン信号EVENSCANとは、フレームトグル信号EVENSCANPBの1行遅れのタイミングである。L1の期間に取り込まれた1行目の画像データは、L2の期間において駆動回路61から出力されるためにこのようなタイミング制御をする。L2以降の行において、奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとは次のフレームまでHを保持するため、第2の発熱低減回路3J2は、ゲート線駆動信号GOUT1〜GOUTKのマスク処理を行わない。よって、ゲートドライバ7J2は、通常通りプログレッシブ駆動を行う。すなわち、表示駆動方式は変更されない。
F3の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはHであり、フリップフロップ12T2FF_4とフリップフロップ12T2FF_5とのD端子には、フレームトグル信号EVENSCANPBと同じ論理の信号が入力される。フリップフロップ12T2FF_4の出力である奇数行スキャン信号ODDSCANとフリップフロップ12T2FF_5の出力である偶数行スキャン信号EVENSCANとは、フレームトグル信号EVENSCANPBの1行遅れのタイミングである。L1の期間に取り込まれた1行目の画像データは、L2の期間において駆動回路61から出力されるためにこのようなタイミング制御をする。L2以降の行において、奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとは次のフレームまでLを保持するため、第2の発熱低減回路3J2は、ゲート線駆動信号GOUT1〜GOUTLのマスク処理を行う。よって、ゲートドライバ7J2は何も駆動しない。
F4の期間以降、偶数のフレームにおいてはF2と同じ動作をし、奇数のフレームにおいてはF3と同じ動作をする。このようにして、第2のタイミング制御回路12T2は、駆動方式変更イネーブル信号IDENがHであり、第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を許可されている時に、図11に示したフレーム間引き駆動を行うことができる。
このように、ソースドライバ6J2は、フレーム毎にハイとローとを繰り返す出力イネーブル信号OEVを発熱検知信号として受けた場合に、プログレッシブ駆動からフレーム間引き駆動に変更することができる。また、ゲートドライバ7J2は、フレーム毎にハイとローとを繰り返す互いに同極性の奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとを発熱検知信号として受けた場合に、プログレッシブ駆動からフレーム間引き駆動に変更することができる。
なお、本発明の実施の形態2では、表示装置を例に説明したが、本発明は、表示装置用駆動回路として実現することもできる。例えば、本発明の実施の形態2に係る表示装置用駆動回路は、ソースドライバ6J2及びゲートドライバ7J2とを備える。
<本発明の実施の形態2における効果>
以上のように、本発明の実施の形態2に係る表示装置及び表示装置用駆動回路によれば、実施の形態1と同様に、ソースドライバの発熱量を検知する発熱検知回路を備え、検知された発熱量が1つ以上の設定された基準値を超えるか超えないかという判断を行う。そして、実施の形態2に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、検知した発熱量のレベルに応じて、すなわち、検知した発熱量と基準値との大小関係に応じて、発熱量が小さくなるように、表示駆動方式の変更を行う。
また、本発明の実施の形態2に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、出力イネーブル機能がない(出力イネーブル信号OEVが使えない)、又は、出力イネーブル機能があっても何らかの理由により使わないゲートドライバを備える場合においても、本実施の形態2で示したように、本発明の実施の形態1と同じ効果が得られるのである。
これにより、本発明の実施の形態2に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、ソースドライバにおける発熱量を効果的に低減することができる。具体的には、発熱量の少ないと判定した静止画では表示駆動方式を切り替えないことに加え、リアルタイムに発熱検知を続けることにより、不必要に表示駆動方式を切り替えず、画質の劣化を最大限抑制することができる。
よって、本発明の実施の形態2は、高品位な表示パネル用途においても適用することができる。また、発熱量を抑えることができるため、1つ当たりのソースドライバの出力バッファの数を増加させることができ、又は、放熱シートを使用する必要がないため、結果としてセットコストを低減することができる。
<実施の形態2の変形例について>
本発明の実施の形態2に係る表示装置及び表示装置用駆動回路において、第2の発熱検知回路1J2が発熱を検知する段階は2段階としたが3段階以上の細かい制御も可能である。また、発熱低減手段の実施順序は、上記説明にこだわらない。また、発熱の検知は、1段階でもよい。
また、本発明の実施の形態2に係る表示装置及び表示装置用駆動回路では、発熱を低減するための表示駆動方式の変更例として、チャージシェアリングと、プログレッシブ駆動からの変更との2段階の動作について説明したが、3段階以上でもよい。また、1段階でもよく、例えば、チャージシェアリングと、プログレッシブ駆動からの変更とのいずれか一方のみを行ってもよい。
(実施の形態2の変形例)
上述したように、本発明の実施の形態2は、出力イネーブル機能がない(出力イネーブル信号OEVが使えない)、又は、出力イネーブル機能があっても何らかの理由により使わないゲートドライバを使用する場合において、第2の発熱低減回路3J2を追加することによって、本発明を適用する例であった。
以下に示す実施の形態2の変形例では、出力イネーブル機能がない(出力イネーブル信号OEVが使えない)、又は、出力イネーブル機能があっても何らかの理由により使わないゲートドライバを使用する場合においても、第2の発熱低減回路3J2を用いずともよい本発明の適用例について説明する。
図23は、本発明の実施の形態2の変形例に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。本発明の実施の形態2の表示装置との違いは、ソースドライバ6J2がソースドライバ6J23に置き換わり、ゲートドライバ7J2がゲートドライバ7J23に置き換わっている点である。ここでのゲートドライバ7J23は、ゲートドライバICだけを限定するものではない。
<ゲートドライバ7J23>
ゲートドライバ7J23は、ゲートドライバ7J2から第2の発熱低減回路3J2を取り去った駆動回路72のみの構成となっている。
図24は、本発明の実施の形態2に係るソースドライバ6J23の概略構成の一例を示す図である。ソースドライバ6J23は、L個の出力チャンネルを持ち、駆動回路61と、第2の発熱検知回路1J23と、第1の発熱低減回路2J1とを備えている。図24では便宜上、駆動回路61、第2の発熱検知回路1J23、第1の発熱低減回路2J1の間で接続関係のある信号と、ソースドライバ6J23、表示部5、ゲートドライバ7J23の間で接続関係のある信号だけを明示している。
<第2の発熱検知回路1J23>
第2の発熱検知回路1J23は、駆動回路61から出力されるラッチ信号Q1_1〜Q1_Lと、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lとからソースドライバ6J23の発熱量を計算する。そして、第2の発熱検知回路1J23は、計算した発熱量が所定の基準値以上である場合に、発熱検知信号を出力する。
具体的には、第2の発熱検知回路1J23は、計算した発熱量が、1つ以上の設定されたレベルの発熱量を超えるか超えないかという判断を行う。すなわち、第2の発熱検知回路1J23は、検知した発熱量のレベルに応じて、発熱検知信号として、奇数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Eとを第1の発熱低減回路2J1へ、出力イネーブル信号OEVを駆動回路61へ、ラインパルス信号LP2をゲートドライバ7J23へ出力する。
なお、実施の形態2と同様に、第1段階の発熱低減手段としてチャージシェアリングを行い、第2段階の発熱低減手段としてプログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動への表示駆動方式を変更する制御を行う。
<第2の発熱検知回路1J23の詳細な説明>
図25は、本発明の実施の形態2の変形例に係る第2の発熱検知回路1J23の概略構成の一例を示す図である。第2の発熱検知回路1J23は、第2の発熱演算回路1223を備えている。第2の発熱検知回路1J2との違いは、第2のタイミング制御回路12T2が第2のタイミング制御回路12T23に置き換わっている点である。
図26は、本発明の実施の形態2の変形例に係る第2のタイミング制御回路12T23の概略構成の一例を示す図である。第2のタイミング制御回路12T23は、外部から、フレームパルス信号FPと、ラインパルス信号LPと、選択信号FCNTと、駆動方式変更イネーブル信号IDENとが入力される。また、第2のタイミング制御回路12T23は、第1のタイミング制御回路12T1の構成と比べて、さらに、パルス発生回路12T23PGを備える。
出力イネーブル信号OEVの論理は、第1のタイミング制御回路12T1と全く同じため説明を省略する。
また、第2のタイミング制御回路12T2との違いは、奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとを生成する部分がなくなり、新たにパルス生成回路12T23PGが追加されている。パルス生成回路12T23PGから出力されるラインパルス信号LP2は、シフトパルスとしてゲートドライバ7J23へ出力される。ゲートドライバ7J23は、この信号により第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を制御する。
<第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更の全体動作の説明>
前述までの説明を元とし、図27及び図28を参照して、駆動回路61とゲートドライバ7J23とを含めた第2段階の発熱低減手段である表示駆動方式の変更の全体動作を説明する。
図27は、本発明の実施の形態2の変形例に係るインターレース駆動のタイミングチャートの一例である。F1〜F3は、それぞれのフレームの期間を示し、L1〜L6は、それぞれの1行の期間を示す。ここで走査線駆動信号GOUT1〜GOUT6は、ゲートドライバ7J23の出力であり、走査線1〜6を駆動する走査線駆動信号である。走査線駆動信号GOUT1〜GOUT6がそれぞれHの期間において、ソースドライバ6J23の駆動回路61は、表示部5の対応する行の画素を更新することができる。
パルス生成回路12T23PGが出力するラインパルス信号LP2とゲートドライバ7J23との関係以外については、図21と同じため、以下では説明を省略する。駆動回路72には、パルス生成回路12T23PGが出力するラインパルス信号LP2がシフトクロックとして入力されている。また、図27に示す例では、選択信号FCNTはLであるので、第2のタイミング制御回路12T23は、インターレース駆動を実現するように、ラインパルス信号LP2を出力する。
F1の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはLであり、パルス生成回路12T23PGは、本来ゲートドライバ7J23が受けるラインパルス信号LPと同じ論理のラインパルス信号LP2を出力するので、通常通りプログレッシブ駆動を行う。すなわち、表示駆動方式は変更されない。
F2の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはHであり、パルス生成回路12T23PGは、フレームトグル信号EVENSCANPがLである場合、L2の期間、L4の期間、L6の期間、・・・、と偶数行の期間のみシフトパルスを出力する。そのうちL4の期間以降は、1度に2つのパルスを出力する。
最初のシフトパルスは、駆動回路72がシフト動作をする最小限のパルス幅で出力され、図27のパルス1がそれに相当する。後のシフトパルスは、通常のパルス幅で出力され、図27のパルス2がそれに相当する。
ラインパルス信号LP2と走査線駆動信号GOUT1〜6との動作を順番に説明する。L2の期間のシフトパルスにより、走査線駆動信号GOUT1はHとなる。L4の期間のパルス1により、走査線駆動信号GOUT2はHとなるが、すぐにパルス2によりLとなり、代わりに、走査線駆動信号GOUT3がHとなる。走査線駆動信号GOUT2は、シフト動作に最低限必要なパルス幅しか持たない。そして、L6以降の期間についても同じ動作を繰り返す。よって、F2の期間において、駆動回路61及びゲートドライバ7J23が共に奇数の走査線のみを駆動することが分かる。
F3の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはHであり、パルス生成回路12T23PGは、フレームトグル信号EVENSCANPがHである場合、L3の期間、L5の期間、L7の期間、・・・、と奇数行の期間のみシフトパルスを出力する。そのうちL3の期間以降は、1度に2つのパルスを出力する。
最初のシフトパルスは、駆動回路72がシフト動作をする最小限のパルス幅で出力され、図27のパルス3がそれに相当する。後のシフトパルスは、通常のパルス幅で出力され、図27のパルス4がそれに相当する。
ラインパルス信号LP2と走査線駆動信号GOUT1〜6との動作を順番に説明する。L3の期間のパルス3により、走査線駆動信号GOUT1はHとなるが、すぐにパルス4により、走査線駆動信号GOUT1はLとなり、代わりに走査線駆動信号GOUT2がHとなる。L4以降の期間についても同じ動作を繰り返す。よって、F3の期間において、駆動回路61及びゲートドライバ7J23が共に偶数の走査線のみを駆動することが分かる。
F4の期間以降、偶数のフレームにおいてはF2と同じ動作をし、奇数のフレームにおいてはF3と同じ動作をする。このようにして、第2のタイミング制御回路12T23は、駆動方式変更イネーブル信号IDENがHであり、第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を許可されている時に、図10に示したインターレース駆動を行うことができる。
このように、ゲートドライバ7J23は、ラインパルス信号LP2を発熱検知信号として受けた場合に、プログレッシブ駆動からインターレース駆動に変更することができる。ソースドライバ6J2は、実施の形態2と同様である。
図28は、本発明の実施の形態2の変形例に係るフレーム間引き駆動のタイミングチャートの一例である。F1〜F3は、それぞれのフレームの期間を示し、L1〜L6は、それぞれの1行の期間を示す。ここで走査線駆動信号GOUT1〜GOUT6は、ゲートドライバ7J23の出力であり、走査線1〜6を駆動する走査線駆動信号である。走査線駆動信号GOUT1〜GOUT6がそれぞれHの期間において、ソースドライバ7J23の駆動回路61は、表示部5の対応する行の画素を更新することができる。
パルス生成回路12T23PGが出力するラインパルス信号LP2とゲートドライバ7J23との関係以外については、図22と同じため、以下では説明を省略する。駆動回路72には、パルス生成回路12T23PGが出力するラインパルス信号LP2がシフトクロックとして入力されている。また、図28に示す例では、選択信号FCNTはHであるので、第2のタイミング制御回路12T23は、フレーム間引き駆動を実現するように、ラインパルス信号LP2を出力する。
F1の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはLであり、パルス生成回路12T23PGは、本来ゲートドライバ7J23が受けるラインパルス信号LPと同じ論理のラインパルス信号LP2を出力するので、通常通りプログレッシブ駆動を行う。すなわち、表示駆動方式は変更されない。
F2の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはHであり、パルス生成回路12T23PGは、フレームトグル信号EVENSCANPがLである場合、本来ゲートドライバ7J23が受けるラインパルス信号LPと同じ論理のラインパルス信号LP2を出力するので、通常通りプログレッシブ駆動を行う。すなわち、表示駆動方式は変更されない。
F3の期間において、駆動方式変更イネーブル信号IDENはHであり、パルス生成回路12T23PGは、フレームトグル信号EVENSCANPがHである場合、パルス信号を生成しない。すなわち、図28に示すように、ラインパルス信号LP2は、F3の期間において、Lである。このため、ゲートドライバ7J23は何も駆動しないことが分かる。
F4の期間以降、偶数のフレームにおいてはF2と同じ動作をし、奇数のフレームにおいてはF3と同じ動作をする。このようにして、第2のタイミング制御回路12T23は、駆動方式変更イネーブル信号IDENがHであり、第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を許可されている時に、図11に示したフレーム間引き駆動を行うことができる。
このように、ゲートドライバ7J23は、フレーム毎に通常のパルスとローレベルとを繰り返すラインパルス信号LP2を発熱検知信号として受けた場合に、プログレッシブ駆動からフレーム間引き駆動に変更することができる。ソースドライバ6J2は、実施の形態2と同様である。
よって、本発明の実施の形態2の変形例に係る表示装置は、出力イネーブル機能がない(出力イネーブル信号OEVが使えない)、又は、出力イネーブル機能があっても何らかの理由により使わないゲートドライバを備える場合でも、第2の発熱低減回路3J2を追加することなく、本発明の適用ができる。したがって、本発明の実施の形態2と同じ効果を持ちながら、第2の発熱低減回路3J2を使用しないため、さらなるセットコストの低減が可能である。
(実施の形態3)
大型の表示装置などはソースドライバを複数備える場合がある。本発明の実施の形態3では、ソースドライバを複数用いる場合においての本発明の適用例を説明する。
図29は、本発明の実施の形態3に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。本発明の実施の形態1に係る表示装置との違いは、ソースドライバを複数備えている点である。具体的には、図29に示すように、本発明の実施の形態3に係る表示装置は、ソースドライバ6J1が2つのソースドライバ6J3に置き換わっている。
図30は、本発明の実施の形態3に係るソースドライバ6J3の概略構成の一例を示す図である。ソースドライバ6J3は、L個の出力チャンネルを持ち、駆動回路61と、第3の発熱検知回路1J3と、第1の発熱低減回路2J1とを備えている。なお、Lは、本実施の形態では、例えば、表示部5にマトリクス状に配置される画素の列数、すなわち、データ線の本数をソースドライバ6J3の個数で割った数である。図30では便宜上、駆動回路61、第3の発熱検知回路1J3、第1の発熱低減回路2J1の間で接続関係のある信号と、ソースドライバ6J3、表示部5、ゲートドライバ7J1の間で接続関係のある信号だけを明示している。
<第3の発熱検知回路1J3>
第3の発熱検知回路1J3は、駆動回路61から出力されるラッチ信号Q1_1〜Q1_Lと、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lとからソースドライバ6J3の発熱量を計算する。そして、第3の発熱検知回路1J3は、計算した発熱量が所定の基準値以上である場合に、発熱検知信号を出力する。
具体的には、第3の発熱検知回路1J3は、計算した発熱量が、1つ以上の設定されたレベルの発熱量を超えるか超えないかという判断を行う。すなわち、第3の発熱検知回路1J3は、1つ以上の基準値である1つ以上の設定レベルを有し、計算した発熱量がどの設定レベルを超えたかを判定する。
そして、第3の発熱検知回路1J3は、発熱量が超えた設定レベルに応じて発熱検知信号を出力する。具体的には、第3の発熱検知回路1J3は、検知した発熱量のレベルに応じて、発熱検知信号として、奇数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Eとを第1の発熱低減回路2J1へ、出力イネーブル信号OEVを駆動回路61とゲートドライバ7J1とへ出力する。
なお、実施の形態1及び2と同様に、第1段階の発熱低減手段としてチャージシェアリングを行い、第2段階の発熱低減手段としてプログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動への表示駆動方式を変更する制御を行う。
また、複数備えられた他のソースドライバ6J3間では、第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を行うかどうかを、駆動方式変更イネーブル信号IDEN_INと駆動方式変更イネーブル信号IDEN_OUTとによって共有している。すなわち、本発明の実施の形態3に係る表示装置では、複数の発熱検知回路のそれぞれは、検出結果を共有している。
複数備えられたソースドライバ6J3の1つでも第2の時系列の発熱量基準値を超える発熱量が検知されれば、ゲートドライバ7J1を制御して表示駆動方式を変更する必要があるために共有する必要がある。つまり、複数のソースドライバ6J3は、全て、1つの第3の発熱検知回路1J3が発熱検知信号を出力した場合、同一の駆動方式に変更する。ただし、チャージシェアリングをするかしないかは、ソースドライバ毎に制御することができるため、複数の発熱検知回路のそれぞれは、全ての検出結果を共有しなくてもよい。すなわち、複数のソースドライバ6J3は、1つの第3の発熱検知回路1J3が発熱検知信号を出力した場合、同一の駆動方式に変更しなくてもよい。
<第3の発熱検知回路1J3の詳細な説明>
図31は、本発明の実施の形態3に係る第3の発熱検知回路1J3の概略構成の一例を示す図である。第3の発熱検知回路1J3は、第3の発熱演算回路123を備えている。実施の形態1に係る第1の発熱検知回路1J1との違いは、論理OR回路123ORを備える点である。
具体的には、第3の発熱演算回路123は、表示装置が複数備えている他のソースドライバ6J3から出力される駆動方式変更イネーブル信号IDEN_OUTを駆動方式変更イネーブル信号IDEN_INとして受け取る。そして、第3の発熱演算回路123は、受け取った駆動方式変更イネーブル信号IEN_INと、自身の駆動方式変更イネーブル信号IDEN_OUTとの論理ORを、論理OR回路123ORによって演算し、演算結果を第1のタイミング制御回路12T1に入力している。また、第3の発熱演算回路123は、自身の駆動方式変更イネーブル信号IDEN_OUTを、複数使いの他のソースドライバ6J3へ出力する。
こうすることによって、複数備えられたソースドライバ6J3のうちの1つでも第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を行えば、他のソースドライバ6J3も追従させることができる。したがって、ソースドライバを複数用いる場合においても、本発明を適用することができる。
<実施の形態3の変形例について>
本発明の実施の形態3において、複数用いるソースドライバ6J3の数は2個としたが、3個以上においても可能である。場合によっては、発熱検知回路を内蔵するソースドライバと内蔵しないソースドライバとが混在してもよい。例えば、表示装置は、2個のソースドライバと1個の発熱検知回路とを備え、1個の発熱検知回路は、2個のソースドライバの一方のみに内蔵されていてもよい。
また、第3の発熱検知回路1J3が発熱を検知する段階は2段階としたが3段階以上の細かい制御も可能である。また、発熱低減手段の実施順序は、上記説明にこだわらない。また、発熱の検知は、1段階でもよい。
また、複数備えられている他のソースドライバ6J3との第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更の共有の仕方として、論理OR回路123ORを用いず、駆動方式変更イネーブル信号IDENにワイヤードORを用いる等、他の方法を用いてもよい。
なお、本発明の実施の形態3では、表示装置を例に説明したが、本発明は、表示装置用駆動回路として実現することもできる。例えば、本発明の実施の形態3に係る表示装置用駆動回路は、複数のソースドライバ6J3を備える。
<本発明の実施の形態3における効果>
以上のように、本発明の実施の形態3に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、n(nは自然数)個のソースドライバを備える。また、少なくとも1個の発熱検知回路は、n個のソースドライバの少なくとも1つに内蔵されている。
本発明の実施の形態3に係る表示装置及び表示装置用駆動回路によれば、実施の形態1及び2と同様に、ソースドライバの発熱量を検知する発熱検知回路を備え、検知された発熱量が1つ以上の設定された基準値を超えるか超えないかという判断を行う。そして、実施の形態3に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、検知した発熱量のレベルに応じて、すなわち、検知した発熱量と基準値との大小関係に応じて、発熱量が小さくなるように、表示駆動方式の変更を行う。
さらに、本発明の実施の形態3に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、ソースドライバを複数備える場合においても、上述したように、本発明の実施の形態1と同じ効果が得られる。本発明の実施の形態3によれば、ソースドライバを複数備えることで、大型の表示装置、又は、画素数の多い高精細な表示装置であっても、発熱量を低減することができる。
これにより、本発明の実施の形態3に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、ソースドライバにおける発熱量を効果的に低減することができる。具体的には、発熱量の少ないと判定した静止画では表示駆動方式を切り替えないことに加え、リアルタイムに発熱検知を続けることにより、不必要に表示駆動方式を切り替えず、画質の劣化を最大限抑制することができる。
よって、本発明の実施の形態3は、高品位な表示パネル用途においても適用することができる。また、発熱量を抑えることができるため、1つ当たりのソースドライバの出力バッファの数を増加させることができ、又は、放熱シートを使用する必要がないため、結果としてセットコストを低減することができる。
(実施の形態4)
大型の表示装置などはソースドライバを複数備える場合がある。本発明の実施の形態4では、ソースドライバを複数用いる場合において、かつ、出力イネーブル機能がない(出力イネーブル信号OEVが使えない)又は出力イネーブル機能があっても何らかの理由により使わないゲートドライバを使用する場合においての本発明の適用例を説明する。
図32は、本発明の実施の形態4に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。本発明の実施の形態3の表示装置との違いは、ソースドライバ6J3がソースドライバ6J4に置き換わり、ゲートドライバ7J1がゲートドライバ7J2に置き換わっている点である。
図33は、本発明の実施の形態4に係るソースドライバ6J4の概略構成の一例を示す図である。ソースドライバ6J4は、L個の出力チャンネルを持ち、駆動回路61と、第4の発熱検知回路1J4と、第1の発熱低減回路2J1とを備えている。なお、Lは、実施の形態3と同様に、例えば、表示部5にマトリクス状に配置される画素の列数、すなわち、データ線の本数をソースドライバ6J4の個数で割った数である。図33では便宜上、駆動回路61、第4の発熱検知回路1J4、第1の発熱低減回路2J1の間で接続関係のある信号と、ソースドライバ6J4、表示部5、ゲートドライバ7J2の間で接続関係のある信号だけを明示している。
<第4の発熱検知回路1J4>
第4の発熱検知回路1J4は、駆動回路61から出力されるラッチ信号Q1_1〜Q1_Lと、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lとからソースドライバ6J4の発熱量を計算する。そして、第4の発熱検知回路1J4は、計算した発熱量が所定の基準値以上である場合に、発熱検知信号を出力する。
具体的には、第4の発熱検知回路1J4は、計算した発熱量が、1つ以上の設定されたレベルの発熱量を超えるか超えないという判断を行う。すなわち、第4の発熱検知回路1J4は、1つ以上の基準値である1つ以上の設定レベルを有し、計算した発熱量がどの設定レベルを超えたかを判定する。
そして、第4の発熱検知回路1J4は、発熱量が超えた設定レベルに応じて発熱検知信号を出力する。具体的には、第4の発熱検知回路1J4は、検知した発熱量のレベルに応じて、発熱検知信号として、奇数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Eとを第1の発熱低減回路2J1へ、出力イネーブル信号OEVを駆動回路61へ、奇数行スキャン信号ODDSCANと偶数行スキャン信号EVENSCANとをゲートドライバ7J2へ出力する。
なお、実施の形態1〜3と同様に、第1段階の発熱低減手段としてチャージシェアリングを行い、第2段階の発熱低減手段としてプログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動への表示駆動方式を変更する制御を行う。
また、複数備えられた他のソースドライバ6J4間では、第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を行うかどうかを、駆動方式変更イネーブル信号IDEN_INと駆動方式変更イネーブル信号IDEN_OUTとによって共有している。すなわち、本発明の実施の形態4に係る表示装置では、実施の形態3と同様に、複数の発熱検知回路のそれぞれは、検出結果を共有している。
複数備えられたソースドライバ6J4の1つでも第2の時系列の発熱量基準値を超える発熱量が検知されれば、ゲートドライバ7J2を制御して表示駆動方式を変更する必要があるために共有する必要がある。つまり、複数のソースドライバ6J4は、全て、1つの第4の発熱検知回路1J4が発熱検知信号を出力した場合、同一の駆動方式に変更する。ただし、チャージシェアリングをするかしないかは、ソースドライバ毎に制御することができるため、複数の発熱検知回路のそれぞれは、全ての検出結果を共有しなくてもよい。すなわち、複数のソースドライバ6J4は、1つの第4の発熱検知回路1J4が発熱検知信号を出力した場合、同一の駆動方式に変更しなくてもよい。
<第4の発熱検知回路1J4の詳細な説明>
図34は、本発明の実施の形態4に係る第4の発熱検知回路1J4の概略構成の一例を示す図である。第4の発熱検知回路1J4は、第4の発熱演算回路124を備えている。実施の形態3に係る第3の発熱検知回路1J3との違いは、第1のタイミング制御回路12T1を第2のタイミング制御回路12T2に置き換えている点である。このことによって、本発明の実施の形態2で説明したように、出力イネーブル機能がない(出力イネーブル信号OEVが使えない)又は出力イネーブル機能があっても何らかの理由により使わないゲートドライバを使用する場合においても、本発明を適用することができる。
<実施の形態4の変形例について>
本発明の実施の形態4において、複数用いるソースドライバ6J4の数は2個としたが、3個以上においても可能である。場合によっては、発熱検知回路を内蔵するソースドライバと内蔵しないソースドライバとが混在してもよい。
また、第4の発熱検知回路1J4が発熱を検知する段階は2段階としたが3段階以上の細かい制御も可能である。また、発熱低減手段の実施順序は、上記説明にこだわらない。また、発熱の検知は、1段階でもよい。
また、複数備えられている他のソースドライバ6J4との第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更の共有の仕方として、論理OR回路123ORを用いず、駆動方式変更イネーブル信号IDENにワイヤードORを用いる等、他の方法を用いてもよい。
また、ソースドライバを複数用いる場合に、本発明の実施の形態2の変形例を適用することもできる。
なお、本発明の実施の形態4では、表示装置を例に説明したが、本発明は、表示装置用駆動回路として実現することもできる。例えば、本発明の実施の形態4に係る表示装置用駆動回路は、ソースドライバ6J4とゲートドライバ7J2とを備える。
<本発明の実施の形態4における効果>
以上のように、本発明の実施の形態4に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、n(nは自然数)個のソースドライバを備える。また、少なくとも1個の発熱検知回路は、n個のソースドライバの少なくとも1つに内蔵されている。
本発明の実施の形態4に係る表示装置及び表示装置用駆動回路によれば、実施の形態1〜3と同様に、ソースドライバの発熱量を検地する発熱検知回路を備え、検知された発熱量が1つ以上の設定された基準値を超えるか超えないかという判断を行う。そして、実施の形態4に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、検知した発熱量のレベルに応じて、すなわち、検知した発熱量と基準値との大小関係に応じて、発熱量が小さくなるように、表示駆動方式の変更を行う。
さらに、本発明の実施の形態4に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、ソースドライバを複数備える場合において、かつ、出力イネーブル機能がない(出力イネーブル信号OEVが使えない)又は出力イネーブル機能があっても何らかの理由により使わないゲートドライバを備える場合においても、上述したように、本発明の実施の形態1と同じ効果が得られる。本発明の実施の形態4によれば、ソースドライバを複数備えることで、大型の表示装置、又は、画素数の多い高精細な表示装置であっても、発熱量を低減することができる。
これにより、本発明の実施の形態4に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、ソースドライバにおける発熱量を効果的に低減することができる。具体的には、発熱量の少ないと判定した静止画では表示駆動方式を切り替えないことに加え、リアルタイムに発熱検知を続けることにより、不必要に表示駆動方式を切り替えず、画質の劣化を最大限抑制することができる。
よって、本発明の実施の形態4は、高品位な表示パネル用途においても適用することができる。また、発熱量を抑えることができるため、1つ当たりのソースドライバの出力バッファの数を増加させることができ、又は、放熱シートを使用する必要がないため、結果としてセットコストを低減することができる。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5では、発熱検知回路をソースドライバではなく、タイミングコントローラに内蔵した場合においての本発明の適用例を説明する。本発明の実施の形態1〜4の全てに適用することが可能であるが、ここでは、本発明の実施の形態1に適用した例についてのみ説明する。
図35は、本発明の実施の形態5に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。本発明の実施の形態1に係る表示装置との違いは、ソースドライバ6J1がソースドライバ6J5に置き換わり、タイミングコントローラ8がタイミングコントローラ8J5に置き換わっている点である。
ソースドライバ6J5のソースドライバ6J1との違いは、第1の発熱検知回路1J1を備えていないことである。タイミングコントローラ8J5のタイミングコントローラ8との違いは、第1の発熱検知回路1J1を備えていることである。すなわち、本発明の実施の形態1からの構成の変更は、ソースドライバにあった第1の発熱検知回路1J1が、タイミングコントローラに移動したことである。
図36は、本発明の実施の形態5に係るソースドライバ6J5の概略構成の一例を示す図である。ソースドライバ6J5は、L個の出力チャンネルを持ち、駆動回路61と、第1の発熱低減回路2J1とを備えている。図36では便宜上、駆動回路61、第1の発熱低減回路2J1の間で接続関係のある信号と、ソースドライバ6J3、表示部5、ゲートドライバ7J1の間で接続関係のある信号だけを明示している。
本発明の実施の形態1〜4までは、第1の発熱検知回路1J1は、ソースドライバに内蔵されていたため、画像データを駆動回路61からラッチ信号Q1_1〜L、ラッチ信号Q2_1〜Lを取り込んでいた。しかし、そもそもそれらの画像データは、タイミングコントローラから発行されたものであり、タイミングコントローラ自身の持つメモリに画像データを保持している。このため、第1の発熱検知回路1J1が画像データを取り込むことに何ら問題はない。
よって、第1の発熱検知回路1J1は、タイミングコントローラ8J5に内蔵されていても、ソースドライバ6J5の発熱量を計算することができる。また、フレームパルス信号FPやラインパルス信号LP等のタイミング信号も同じことが言えるため、ソースドライバ6J5とゲートドライバ7J1との制御をすることができる。
タイミングコントローラ8J5に内蔵された第1の発熱検知回路1J1は、タイミングコントローラ8J5に保持されている画像データからソースドライバ6J5の発熱量を計算する。そして、第1の発熱検知回路1J1は、計算した発熱量が所定の基準値以上である場合に、発熱検知信号を出力する。
具体的には、第1の発熱検知回路1J1は、計算した発熱量が、1つ以上の設定されたレベルの発熱量を超えるか超えないかという判断を行う。すなわち、第1の発熱検知回路1J1は、1つ以上の基準値である1つ以上の設定レベルを有し、計算した発熱量がどの設定レベルを超えたかを判定する。
そして、第1の発熱検知回路1J1は、発熱量が超えた設定レベルに応じて発熱検知信号を出力する。具体的には、第1の発熱検知回路1J1は、検知した発熱量のレベルに応じて、発熱検知信号として、奇数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Eとを第1の発熱低減回路2J1へ、出力イネーブル信号OEVを駆動回路61とゲートドライバ7J1へ出力する。
なお、実施の形態1〜4と同様に、第1段階の発熱低減手段としてチャージシェアリングを行い、第2段階の発熱低減手段としてプログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動への表示駆動方式を変更する制御を行う。このようにして、発熱検知回路をタイミングコントローラに内蔵した場合においても本発明を適用することができる。
さらに、本発明の実施の形態1〜4においては、表示駆動方式を変更する際にもタイミングコントローラは、間引くデータをソースドライバに送っていたが、本実施の形態では、そもそも間引くデータを送る必要がない。タイミングコントローラの制御により間引くデータをソースドライバに送らないことで、ソースドライバへの画像データ転送量を減らし、ソースドライバのさらなる低発熱化も可能である。
<実施の形態5の変形例について>
タイミングコントローラに発熱検知回路を内蔵させることは、本発明の実施の形態1だけでなく、実施の形態2〜4においても適用することが可能である。
なお、本発明の実施の形態5では、表示装置を例に説明したが、本発明は、表示装置用駆動回路として実現することもできる。例えば、本発明の実施の形態5に係る表示装置用駆動回路は、ソースドライバ6J5とタイミングコントローラ8J5とを備える。
<本発明の実施の形態5における効果>
以上のように、本発明の実施の形態5に係る表示装置及び表示装置用駆動回路によれば、実施の形態1〜4と同様に、ソースドライバの発熱量を検知する発熱検知回路を備え、検知された発熱量が1つ以上の設定された基準値を超えるか超えないかという判断を行う。そして、実施の形態5に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、検知した発熱量のレベルに応じて、すなわち、検知した発熱量と基準値との大小関係に応じて、発熱量が小さくなるように、表示駆動方式の変更を行う。
さらに、本発明の実施の形態5に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、発熱検知回路をタイミングコントローラに内蔵することによって、表示駆動方式の変更を行う際、間引く画像データをソースドライバに送らなくて済む。これにより、ソースドライバへの画像データ転送量を減らし、ソースドライバのさらなる低発熱化も可能である。
これにより、本発明の実施の形態5に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、ソースドライバにおける発熱量を効果的に低減することができる。具体的には、発熱量の少ないと判定した静止画では表示駆動方式を切り替えないことに加え、リアルタイムに発熱検知を続けることにより、不必要に表示駆動方式を切り替えず、画質の劣化を最大限抑制することができる。
よって、本発明の実施の形態5は、高品位な表示パネル用途においても適用することができる。また、発熱量を抑えることができるため、1つ当たりのソースドライバの出力バッファの数を増加させることができ、又は、放熱シートを使用する必要がないため、結果としてセットコストを低減することができる。
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6では、何らかの理由により、発熱検知回路をソースドライバ、及びタイミングコントローラに内蔵しない場合においての本発明の適用例を説明する。本発明の実施の形態1〜4の全てに適用することが可能であるが、ここでは、本発明の実施の形態1に適用した例についてのみ説明する。
図37は、本発明の実施の形態6に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。本発明の実施の形態1に係る表示装置との違いは、ソースドライバ6J1がソースドライバ6J5に置き換わり、表示装置に第5の発熱検知回路1J5が追加されている点である。
ソースドライバ6J5のソースドライバ6J1との違いは、第1の発熱検知回路1J1を備えていないことである。すなわち、本発明の実施の形態1からの構成の変更は、ソースドライバにあった第1の発熱検知回路1J1が、ソースドライバの外に移動したことである。
<第5の発熱検知回路1J5>
第5の発熱検知回路1J5は、タイミングコントローラ8からソースドライバ6J5への画像データストリームを取り込み保持することによって、ソースドライバ6J5の発熱量を計算する。そして、第5の発熱検知回路1J5は、計算した発熱量が所定の基準値以上である場所に、発熱検知信号を出力する。
具体的には、第5の発熱検知回路1J5は、計算した発熱量が、1つ以上の設定されたレベルの発熱量を超えるか超えないかという判断を行う。すなわち、第5の発熱検知回路1J5は、1つ以上の基準値である1つ以上の設定レベルを有し、計算した発熱量がどの設定レベルを超えたかを判定する。
そして、第5の発熱検知回路1J5は、発熱量が超えた設定レベルに応じて発熱検知信号を出力する。具体的には、第5の発熱検知回路1J5は、検知した発熱量のレベルに応じて、発熱検知信号として、奇数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Eとを第1の発熱低減回路2J1へ、出力イネーブル信号OEVを駆動回路61とゲートドライバ7J1とへ出力する。
なお、実施の形態1〜5と同様に、第1段階の発熱低減手段としてチャージシェアリングを行い、第2段階の発熱低減手段としてプログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動への表示駆動方式を変更する制御を行う。
<第5の発熱検知回路1J5の詳細な説明>
図38は、本発明の実施の形態5に係る第5の発熱検知回路1J5の概略構成の一例を示す図である。第1の発熱検知回路1J1との違いは、データ保持回路11が追加されている点である。すなわち、第5の発熱検知回路1J5は、第1の発熱演算回路121と、データ保持回路11とを備えている。
なお、駆動回路61は、画像データを保持する第1のラッチ群と第2のラッチ群とを備えている。よって、本発明の第1の実施の形態においては、ラッチ信号Q1_1〜Q1_Lとラッチ信号Q2_1〜Q2_Lとを取り込むだけで、ソースドライバ6J1の発熱量を計算することができた。
しかし、本発明の実施の形態6においては、ソースドライバ6J5の外に第5の発熱検知回路1J5がある。このため、第5の発熱検知回路1J5自身が、画像データを保持するデータ保持回路11を備える必要がある。
データ保持回路11について説明する。データ保持回路11は、ラッチアドレス制御回路11A1と、第1のラッチ群L1_1〜L1_Lと、第2のラッチ群L2_1〜L2_Lとを備えている。これらは、駆動回路61から出力されるラッチ信号Q1_1〜Q1_L及びラッチ信号Q2_1〜Q2_Lと同じ信号を生成するための構成である。
ラッチアドレス制御回路11A1は、ラインパルス信号LPとドットクロック信号DOTCLKとから、タイミングコントローラ8から送られてくる画像データに同期した第1のラッチ群L1_1〜L1_Lのラッチイネーブル信号G1_1〜G1_Lを出力する。画像データとラッチイネーブル信号G1_1〜G1_Lとを受け取ったラッチ群L1_1〜L1_Lは、それぞれの出力チャンネルに対応した1行分の画像データを順次取り込んで保持する。
次のラインパルス信号LPが立ち上がり、タイミングコントローラ8が次の行の画像データを更新し始めるまでのタイミングで、第2のラッチ群L2_1〜L2_Lは、ラッチ信号Q1_1〜Q1_Lをいっせいに第2のラッチ群に取り込み、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lを出力する。このようにしてデータ保持回路11は、駆動回路61から出力されるラッチ信号Q1_1〜Q1_Lとラッチ信号Q2_1〜Q2_Lと同じ信号を生成することができる。ここで、本発明の実施の形態1の駆動回路61で説明したように、ラッチ信号Q1_1〜Q1_L、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lは3ビット幅とする。
データ保持回路11以降の第1の発熱演算回路121については、既に説明した通りである。よって、第5の発熱検知回路1J5は、ソースドライバ6J5の発熱量を計算することができる。
このようにして、何らかの理由により、発熱検知回路をソースドライバ、及びタイミングコントローラに内蔵しない場合においても本発明を適用することができる。
<実施の形態6の変形例について>
実施の形態1においてソースドライバやタイミングコントローラに発熱検知回路を内蔵させなくても本発明を実施できることを述べたが、本発明の実施の形態2〜4においても同様に適用することが可能である。
なお、本発明の実施の形態6では、表示装置を例に説明したが、本発明は、表示装置用駆動回路として実現することもできる。例えば、本発明の実施の形態6に係る表示装置用駆動回路は、ソースドライバ6J4と第5の発熱検知回路1J5とを備える。
<本発明の実施の形態6における効果>
以上のように、本発明の実施の形態6に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、発熱検知回路がソースドライバ及びタイミングコントローラのいずれにも内蔵されずに、別に設けられている。
本発明の実施の形態6に係る表示装置及び表示装置用駆動回路によれば、実施の形態1〜5と同様に、ソースドライバの発熱量を検知する発熱検知回路を備え、検知された発熱量が1つ以上の設定された基準値を超えるか超えないかという判断を行う。そして、実施の形態6に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、検知した発熱量のレベルに応じて、すなわち、検知した発熱量と基準値との大小関係に応じて、発熱量が小さくなるように、表示駆動方式の変更を行う。
また、何らかの理由により、発熱検知回路をソースドライバ及びタイミングコントローラに内蔵しない場合においても、本発明の実施の形態1と同じ効果が得られる。
これにより、本発明の実施の形態6に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、ソースドライバにおける発熱量を効果的に低減することができる。具体的には、発熱量が少ないと判定した静止画では表示駆動方式を切り替えないことに加え、リアルタイムに発熱検知を続けることにより、不必要に表示駆動方式を切り替えず画質の劣化を最大限抑制することができる。
よって、本発明の実施の形態6は、高品位な表示パネル用途においても適用することができる。また、発熱量を抑えることができるため、1つ当たりのソースドライバの出力バッファの数を増加させることができ、又は、放熱シートを使用する必要がないため、結果としてセットコストを低減することができる。
(実施の形態7)
本発明の実施の形態7では、バンドギャップ特性を利用したアナログ回路で発熱検知回路を実現した場合においての本発明の適用例を説明する。具体的には、本発明の実施の形態1〜6では、画像データを用いて推測した値を発熱量として利用したのに対して、本発明の実施の形態7では、温度測定回路を利用して実測した温度を発熱量として利用する。本発明の実施の形態1〜4の全てに適用することが可能であるが、ここでは本発明の実施の形態1に適用した例についてのみ説明する。
図39は、本発明の実施の形態7に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。本発明の実施の形態1に係る表示装置との違いは、ソースドライバ6J1がソースドライバ6J6に置き換わっている点である。
図40は、本発明の実施の形態7に係るソースドライバ6J6の概略構成の一例を示す図である。ソースドライバ6J6は、L個の出力チャンネルを持ち、駆動回路61と、第6の発熱検知回路1J6と、第1の発熱低減回路2J1とを備えている。図40では、便宜上、駆動回路61、第6の発熱検知回路1J6、第1の発熱低減回路2J1の間で接続関係のある信号と、ソースドライバ6J6、表示部5、ゲートドライバ7J1の間で接続関係のある信号だけを明示している。
<第6の発熱検知回路1J6>
第6の発熱検知回路1J6は、駆動回路61から出力されるラッチ信号Q1_1〜Q1_Lと、ラッチ信号Q2_1〜Q2_Lとからソースドライバ6J6の発熱量を計算する。そして、第6の発熱検知回路1J6は、計算した発熱量が所定の基準値以上である場合に、発熱検知信号を出力する。
具体的には、第6の発熱検知回路1J6は、計算した発熱量が、1つ以上の設定されたレベルの発熱量を超えるか超えないかという判断を行う。すなわち、第6の発熱検知回路1J6は、1つ以上の基準値である1つ以上の設定レベルを有し、計算した発熱量がどの設定レベルを超えたかを判定する。
そして、第6の発熱検知回路1J6は、発熱量が超えた設定レベルに応じて発熱検知信号を出力する。具体的には、第6の発熱検知回路1J6は、検知した発熱量のレベルに応じて、発熱検知信号として、奇数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Eとを第1の発熱低減回路2J1へ出力する。
また、第6の発熱検知回路1J6は、第6の発熱検知回路1J6が備える第1の温度センサ回路13(図41参照)によって、ソースドライバ6J6が1つ以上の設定されたある基準の温度を超えるか超えないかという判断を行う。そして、第6の発熱検知回路1J6は、検知した温度のレベルに応じて発熱検知信号として、出力イネーブル信号OEVを駆動回路61とゲートドライバ7J1へ出力する。
第6の発熱検知回路1J6は、本発明の実施の形態1での第1の発熱検知回路1J1で説明した奇数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Eとを生成するデジタル回路の発熱検知により、第1段階の発熱低減手段としてチャージシェアリングを行う。また、第6の発熱検知回路1J6は、第1の温度センサ回路13より第2段階の発熱低減手段としてプログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動への表示駆動方式を変更する制御を行う。
<第6の発熱検知回路1J6の詳細な説明>
図41は、本発明の実施の形態7に係る第6の発熱検知回路1J6の概略構成の一例を示す図である。第6の発熱検知回路1J6は、第6の発熱演算回路126を備えている。第1の発熱検知回路1J1との違いは、比較回路D1(第2の比較回路12A7)と、カウンタD2(カウンタ12A8)と、比較回路D2(第3の比較回路12A9)と、設定レジスタD1(第3の設定レジスタ12A10)と、設定レジスタD2(第4の設定レジスタ12A11)とによって駆動方式変更イネーブル信号IDENを生成していた回路部分を、アナログ回路で構成された第1の温度センサ回路13とフリップフロップ13FFとに置き換えたことである。
第1の温度センサ回路13について説明する。図41に示すように、第1の温度センサ回路13は、第1の基準電圧生成回路13Rと、温度電圧変換回路13Pと、第1の比較回路13Cとを備える。
第1の基準電圧生成回路13Rは、リファレンス回路の一例であり、バンドギャップ特性を利用して、基準温度に相当する基準電圧を生成する。第1の基準電圧生成回路13Rは、バンドギャップ特性を利用した一般的な基準電圧生成回路である。第1の基準電圧生成回路13Rは、出力する温度に依存しない特性を持つ基準電圧信号VREFを出力する。ここで、基準電圧信号VREFの電圧値は、設定された第2段階の発熱低減手段を検知する基準の温度に対応する電圧値である。
温度電圧変換回路13Pは、バンドギャップ特性を利用した電圧発生回路である(図43に図示し、後で説明する)。温度電圧変換回路13Pは、温度に比例する特性を持つ温度比例電圧信号VPTATを出力する。つまり、温度電圧変換回路13Pは、温度測定回路の一例であり、ソースドライバ6J6における発熱量である温度を測定する。そして、温度電圧変換回路13Pは、測定した温度を温度比例電圧信号VPTAT(測定電圧)として出力する。温度比例電圧信号VPTATは、測定した温度に相当する電圧レベルの信号である。
第1の比較回路13Cは、一般的なコンパレータである。第1の比較回路13Cは、基準電圧信号VREF(基準電圧)と温度比例電圧信号VPTAT(測定電圧)とを比較する。そして、第1の比較回路13Cは、基準電圧信号VREFより温度比例電圧信号VPTATが高い場合は、駆動方式変更イネーブル信号IDENAをH出力し、低い場合に駆動方式変更イネーブル信号IDENAをL出力する。
なお、駆動方式変更イネーブル信号IDENAをフレームパルス信号FPに同期させるために、駆動方式変更イネーブル信号IDENAは、フレームパルス信号FPがクロック端子に入力されたフリップフロップ13FFのD端子に入力される。そして、フリップフロップ13FFは、駆動方式変更イネーブル信号IDENを第1のタイミング制御回路12T1へ出力する。
図42は、本発明の実施の形態7に係る第1の温度センサ回路13の温度―電圧の関係の一例を示す図である。横軸が温度で縦軸が電圧であり、“温度1”は、第2段階の発熱低減手段を検知する基準の温度である。基準電圧信号VREFは、温度比例電圧信号VPTATが温度1に対応する電圧値であり温度に依存しない。
温度比例電圧信号VPTATは、温度に対して比例する特性をもつ。温度比例電圧信号VPTATが基準電圧信号VREFを超える“温度1”において、第1の比較回路13Cは、駆動方式変更イネーブル信号IDENAをLからHに遷移させる。
すなわち、第1の比較回路13Cは、温度比較回路の一例であり、ソースドライバ6J6における発熱量の一例である測定された温度と、基準値の一例である基準温度とを比較する。そして、第1の比較回路13Cは、測定された温度が基準温度以上である場合に、発熱検知信号として、駆動方式変更イネーブル信号IDENAを出力する。
このような構成によって、本発明の実施の形態7に係る表示装置では、ソースドライバ6J6が1つ以上の設定されたある基準の温度を超えるか超えないかという判断を行う。そして、検知した温度のレベルに応じて発熱検知信号として、出力イネーブル信号OEVを駆動回路61とゲートドライバ7J1とへ出力することができる。
<温度電圧変換回路13P>
図43は、本発明の実施の形態7に係る温度電圧変換回路13Pの概略構成の一例を示す図である。
温度電圧変換回路13Pは、非特許文献1の記載による電圧発生回路の例を適用している。図43における温度電圧変換回路13Pは、PN接合のバンドギャップ電圧を利用した絶対温度に比例する電流を発生する回路(PTAT[Proportional To Absolute Temperature]電流源回路と呼ぶ)である。
図43において、PチャネルMOSトランジスタ(以下、PMOSトランジスタと記載)MP1、MP2及びMP3を流れる電流は、ミラー効果によりそれぞれ等しくなる。また、オペアンプOPAMPの入力電圧は、非反転入力側(+)と反転入力側(−)とで同電位となる。このため、図43に示した温度電圧変換回路13Pでは、PMOSトランジスタM3を流れる出力電流Iは、以下の式(1)で表すことができる。
I=(1/R1)×ln(j)×U×T ・・・(1)
ここで、jはダイオードD1とD2との数の比、ln(j)はjの自然対数を示している。また、U×Tは、熱電位kT/q(すなわちK=k/q)であり、k及びqはそれぞれボルツマン定数と単位電荷であり、Tは絶対温度である。この出力電流Iを図43で示すPMOSトランジスタM3のソース側に接続された抵抗R2に通電すると、ln(j)×U=Gとして、出力電圧VPTATは、以下の式(2)で表すことができる。
VPTAT=(R2/R1)×G×T ・・・(2)
すなわち、出力電圧VPTATは、絶対温度Tに比例する電圧となる。
このようにして、バンドギャップ特性を利用したアナログ回路で第2段階の発熱低減手段の検知を行う回路を実現した場合においても、本発明を適用することができる。
本発明の第1の実施の形態においては、第2の時系列の発熱量基準値を上回るフレームが続けば、第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を行う。これに対して、本発明の実施の形態7においては、ソースドライバ6J6の実際の温度を検知し、ある設定された基準の温度と比較することで第2段階の発熱低減手段としての表示駆動方式の変更を行うかどうかを判別している。
前者は、半導体製造工程におけるプロセス変動による影響は生じないが、あくまで画像データからの演算と推測とによって判断しており、また、ソースドライバのバッファ部以降の発熱量以外の発熱要素を加味できていない。表示装置の評価によって第2の時系列の発熱量基準値を追い込むことはできるが時間がかかる。
後者は、ソースドライバ6J6のバッファ部以降の発熱量以外の要素も加味した現実の温度で判断できるが、半導体製造工程におけるプロセス変動による影響を受ける。表示装置によって、都合の良い方を選択すればよい。
なお、本発明の実施の形態7では、表示装置を例に説明したが、本発明は、表示装置用駆動回路として実現することもできる。例えば、本発明の実施の形態7に係る表示装置用駆動回路は、ソースドライバ6J6を備える。
<本発明の実施の形態7における効果>
以上のように、本発明の実施の形態7に係る表示装置及び表示装置用駆動回路によれば、実施の形態1〜6と同様に、ソースドライバの発熱量を検知する発熱検知回路を備え、検知された発熱量が1つ以上の設定された基準値を超えるか超えないかという判断を行う。そして、実施の形態7に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、検知した発熱量のレベルに応じて、すなわち、検知した発熱量と基準値との大小関係に応じて、発熱量が小さくなるように、表示駆動方式の変更を行う。
また、本発明の実施の形態7に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、表示駆動方式の変更を画像データからの演算による推測ではなく、ソースドライバ6J6の出力バッファ部以降の充放電電力による発熱以外の要素を加味し、かつ、現実の温度においての制御が可能となる。
これにより、本発明の実施の形態7に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、ソースドライバにおける発熱量を効果的に低減することができる。具体的には、発熱量が少ないと判定した静止画では表示駆動方式を切り替えないことに加え、リアルタイムに発熱検知を続けることにより、不必要に表示駆動方式を切り替えず画質の劣化を最大限抑制することができる。
よって、本発明の実施の形態7は、高品位な表示パネル用途においても適用することができる。また、発熱量を抑えることができるため、1つ当たりのソースドライバの出力バッファの数を増加させることができ、又は、放熱シートを使用する必要がないため、結果としてセットコストを低減することができる。
<実施の形態7の変形例について>
バンドギャップ特性を利用したアナログ回路で発熱検知回路を実現させることは、本発明の実施の形態1〜4において適用することが可能である。
また、第6の発熱検知回路1J6が発熱を検知する段階は1段階としたが2段階以上の細かい制御も可能である。また、発熱低減手段の実施順序は、これにこだわらない。
(実施の形態7の変形例)
本発明の実施の形態7は、バンドギャップ特性を利用したアナログ回路にて第2段階のみの発熱低減手段の検知を実現した場合において本発明を適用する例であった。
以下に示す本発明の実施の形態7の変形例では、バンドギャップ特性を利用したアナログ回路で第1段階と第2段階の発熱低減手段の検知を実現した場合においての本発明の適用例を説明する。本発明の実施の形態1〜4の全てに適用することが可能であるが、ここでは本発明の実施の形態1に適用した例についてのみ説明する。
図44は、本発明の実施の形態7の変形例に係る表示装置のブロック構成の一例を示す図である。本発明の実施の形態1の表示装置との違いは、ソースドライバ6J1がソースドライバ6J62に置き換わっている点である。
図45は、本発明の実施の形態7の変形例に係るソースドライバ6J62の概略構成の一例を示す図である。ソースドライバ6J62は、L個の出力チャンネルを持ち、駆動回路61と、第6の発熱検知回路1J62と、第1の発熱低減回路2J1とを備えている。図45では便宜上、駆動回路61、第6の発熱検知回路1J62、第1の発熱低減回路2J1の間で接続関係のある信号と、ソースドライバ6J62、表示部5、ゲートドライバ7J1の間で接続関係のある信号だけを明示している。
<第6の発熱検知回路1J62>
第6の発熱検知回路1J62は、第6の発熱検知回路1J62が備える第2の温度センサ回路14(図46参照)によって、ソースドライバ6J62が1つ以上の設定されたある基準の温度を超えるか超えないかという判断を行う。そして、第6の発熱検知回路1J62は、検知した温度のレベルに応じて発熱検知信号として、奇数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアイネーブル信号CSEN_Eとを第1の発熱低減回路2J1へ、出力イネーブル信号OEVを駆動回路61とゲートドライバ7J1とへ出力する。第6の発熱検知回路1J62は、第1段階の発熱低減手段としてチャージシェアリングを行い、第2段階の発熱低減手段としてプログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引きへの表示駆動方式を変更する制御を行う。
<第6の発熱検知回路1J62の詳細な説明>
図46は、本発明の実施の形態7に係る第6の発熱検知回路1J62の概略構成の一例を示す図である。第1の発熱検知回路1J1との違いは、第1の発熱演算回路121を、アナログ回路で構成された第2の温度センサ回路14と、フリップフロップ14FFと、フリップフロップ13FFと、第1のタイミング制御信号12T1とに置き換えたことである。
第2の温度センサ回路14について説明する。第1の温度センサ回路13との違いは、第2の基準電圧生成回路14R2と第2の比較回路13C2とが追加されたことである。出力イネーブル信号OEVを生成する方法については、本発明の実施の形態7において既に説明したので省略する。
第2の基準電圧生成回路14R2は、第1の基準電圧生成回路13R1で設定された基準電圧信号VREFと異なる基準電圧信号VREF2を出力する。第2の比較回路13C2は、第1の比較回路13Cと同じ回路構成である。第2の比較回路13C2は、基準電圧信号VREF2と温度比例電圧信号VPTATとを比較する。そして、第2の比較回路13C2は、基準電圧信号VREF2より温度比例電圧信号VPTATが高い場合は、チャージシェアリングイネーブル信号CSENAをH出力し、低い場合にチャージシェアリングイネーブル信号CSENAをL出力する。ここで、基準電圧信号VREF2の電圧値は、設定された第1段階の発熱低減手段の検知の基準とする温度に対応する温度比例電圧VPTATの電圧値である。
なお、チャージシェアリングイネーブル信号CSENAをフレームパルス信号FPに同期させるために、チャージシェアリングイネーブル信号CSENAは、フレームパルス信号FPがクロック端子に入力されたフリップフロップ14FFのD端子に入力される。そして、フリップフロップ14FFは、奇数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_O、及び、偶数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Eを第1の発熱低減回路2J1へ出力する。なお、第2の温度センサ回路14では、偶数列と奇数列のどちらをチャージシェアリングするかを判別することができないため、偶数列と奇数列を同時にチャージシェアリングする。
図47は、本発明の実施の形態7に係る第2の温度センサ回路14の温度―電圧の関係の一例を示す図である。横軸が温度で縦軸が電圧であり、“温度2”は、第1段階の発熱検知手段を検知する基準温度である。基準電圧信号VREF2は、温度比例電圧信号VPTATが“温度2”に対応する電圧値であり温度に依存しない。
温度比例電圧信号VPTATは、温度に対して比例する特性をもつ。温度比例電圧信号VPTATが基準電圧信号VREF2を超える“温度2”において、第2の比較回路13C2は、チャージシェアリングイネーブル信号CSENAをLからHに遷移させる。
このような構成によって、本発明の実施の形態7に係る表示装置では、ソースドライバ6J62が1つ以上の設定されたある基準の温度を超えるか超えないかという判断を行う。そして、検知した温度のレベルに応じて発熱検知信号として、奇数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Oと偶数列チャージシェアリングイネーブル信号CSEN_Eとを第1の発熱低減回路2J1へ、出力イネーブル信号OEVを駆動回路61とゲートドライバ7J1とへ出力することができる。
このようにして、バンドギャップ特性を利用したアナログ回路で第1段階とともに第2段階の発熱低減手段の検知を行う回路を実現した場合においても本発明を適用することができる。
本発明の実施の形態1においては、第1の発熱量基準値を上回るフレームが連続すれば、チャージシェアリングを行う。これに対して、本発明の実施の形態7においては、ソースドライバ6J62の実際の温度を検知し、ある設定された基準の温度と比較することで表示駆動方式の変更を行うかどうかを判別している。
前者は、半導体製造工程におけるプロセス変動による影響は生じないが、あくまで画像データからの演算と推測とによって判断しており、また、ソースドライバ6J62のバッファ部以降の発熱量以外の発熱要素を加味できていない。表示装置の評価によって第2の時系列の発熱量基準値を追い込むことはできるが時間がかかる。
後者は、ソースドライバ6J62のバッファ部以降の発熱量以外の要素も加味した現実の温度で判断できるが、半導体製造工程におけるプロセス変動による影響を受ける。表示装置によって、都合の良い方を選択すればよい。
以上、本発明に係る表示装置用駆動回路及び表示装置の駆動方法について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を当該実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、上記の各実施の形態では、チャージシェアリングを行うか否かを判定するための1段階目の検知と、プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動へ変更するか否かを判定するための2段階目の検知とを行っているが、1段階の検知及び判定でもよい。図48は、本発明の一態様に係る表示装置の駆動方法の一例を示すフローチャートである。なお、以下では、実施の形態1を例に説明する。
まず、第1の発熱検知回路1J1は、ソースドライバ6J1における発熱量を検知する(S110)。例えば、第1の発熱検知回路1J1は、画像データの少なくとも一部を行単位で受け取り、受け取った画像データのうち、p(pは自然数)行目の第1データとp+1行目の第2データとを比較することで、第1データと第2データとの差分に基づいた値を、発熱量として検知する。つまり、第1の発熱検知回路1J1は、加算回路IDC1によって加算された値(具体的には、フレーム発熱値信号IDC1が示す値)を、発熱量として検知する。
あるいは、第1の発熱検知回路1J1は、1フレーム内における第1データと第2データとの差分絶対値が所定の第1閾値より大きくなる回数が所定の第2閾値以上となるフレームの連続数を、発熱量と検知してもよい。つまり、第1の発熱検知回路1J1は、連続検出回路C1によるカウント数を、発熱量として検知してもよい。
あるいは、第1の発熱検知回路1J1は、1フレーム内における第1データと第2データとの差分絶対値が所定の第1閾値より大きくなる回数が所定の第2閾値以上となる場合にインクリメントされ、当該回数が第2閾値より小さい場合にデクリメントされるカウンタのカウント数を発熱量として検知してもよい。つまり、第1の発熱検知回路1J1は、カウンタD2のカウント数を、発熱量として検知してもよい。
次に、第1の発熱検知回路1J1は、検知した発熱量が予め定められた基準値以上であるか否かを判定する(S120)。そして、発熱量が基準値より小さい場合(S120でNo)、ソースドライバ6J1及びゲートドライバ7J1は、第1駆動方式で表示部5を駆動する(S130)。例えば、ソースドライバ6J1及びゲートドライバ7J1は、プログレッシブ駆動で、かつ、チャージシェアリングを行わずに、表示部5を駆動する。
また、発熱量が基準値以上である場合(S120でYes)、ソースドライバ6J1及びゲートドライバ7J1は、第1駆動方式より発熱量が小さくなる第2駆動方式で表示部5を駆動する(S140)。具体的には、第1の発熱検知回路1J1は、発熱量が基準値以上である場合に、発熱検知信号を出力する。ソースドライバ6J1及びゲートドライバ7J1は、発熱検知信号を受けた場合に、ソースドライバ6J1における発熱量を下げるように、表示部5の駆動方式を変更する。第2駆動方式は、上記の各実施の形態で説明したように、例えば、チャージシェアリングを行う駆動方式、インターレース駆動、又は、フレーム間引き駆動などである。
例えば、ソースドライバ6J1は、発熱検知信号を受けた場合に、チャージシェアリングを行わない駆動方式からチャージシェアリングを行う駆動方式に変更する。あるいは、ソースドライバ6J1及びゲートドライバ7J1は、発熱検知信号を受けた場合に、プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動に変更してもよい。あるいは、ソースドライバ6J1及びゲートドライバ7J1は、チャージシェアリングと、インターレース駆動又はフレーム間引き駆動との両方を行う駆動方式に変更してもよい。
以上の処理が、表示部5の駆動を終了するまで実行される(S150)。例えば、画像データが入力されなくなるまで実行される。
このように、本発明の表示装置の駆動方法では、ソースドライバにおける発熱量を検知し、検知した発熱量と予め定められた基準値とを比較する。そして、検知した発熱量が基準値以上である場合に、ソースドライバにおける発熱量が小さくなるように、表示部の駆動方式を変更する。本発明の変形例によれば、複数段階の検知に関わらず、1段階の検知によっても、発熱量を小さくするように駆動方式を変更することができる。
これにより、駆動部の発熱量を低減することができ、高品位な画質を要求される表示装置においても、駆動部の因数増加や放熱シートを必要とせず、セットコストを低減することができる。
また、上記の各実施の形態に係る表示装置は、1個のゲートドライバを備える構成について説明したが、複数のゲートドライバを備えていてもよい。この場合、各ゲートドライバに共通の発熱検知信号が入力されることで、ゲートドライバの動作を共通にすることができる。
また、上記で用いた数字は、全て本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は例示された数字に制限されない。さらに、ハイ(H)/ロー(L)により表される論理レベル又はオン/オフにより表されるスイッチング状態は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、例示された論理レベル又はスイッチング状態の異なる組み合わせにより、同等な結果を得ることも可能である。さらに、上で示した論理回路の構成は本発明を具体的に説明するために例示するものであり、異なる構成の論理回路により同等の入出力関係を実現することも可能である。また、構成要素間の接続関係は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明の機能を実現する接続関係はこれに限定されない。
また、上記表示装置の構成は、本発明を具体的に説明するために例示するためのものであり、本発明に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、上記構成の全てを必ずしも備える必要はない。言い換えると、本発明に係る表示装置及び表示装置用駆動回路は、本発明の効果を実現できる最小限の構成のみを備えればよい。
また、本発明は、上述したように、表示装置用駆動回路及び表示装置の駆動方法として実現できるだけではなく、本実施の形態の表示装置の駆動方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現してもよい。また、当該プログラムを記録するコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体として実現してもよい。さらに、当該プログラムを示す情報、データ又は信号として実現してもよい。そして、これらプログラム、情報、データ及び信号は、インターネットなどの通信ネットワークを介して配信されてもよい。
また、本発明は、表示装置用駆動回路を構成する構成要素の一部又は全部を、1個のシステムLSI(Large Scale Integration)から構成してもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM及びRAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。
本発明に係る表示装置は、表示装置の画質の劣化を抑えつつ、駆動部の発熱量を低減できるようにすることで、駆動部の因数削減、すなわちセットコストを低減することができるという効果を有し、デジタルテレビなどの表示装置として利用することができる。
1J1 第1の発熱検知回路
1J2、1J23 第2の発熱検知回路
1J3 第3の発熱検知回路
1J4 第4の発熱検知回路
1J5 第5の発熱検知回路
1J6、1J62 第6の発熱検知回路
2J1 第1の発熱低減回路
3J2 第2の発熱低減回路
5 表示部
6、6J1、6J2、6J3、6J4、6J5、6J6、6J23、6J62 ソースドライバ
7、7J1、7J2、7J23 ゲートドライバ
8、8J5 タイミングコントローラ
9 直流電圧変換回路
10 階調電圧発生器
11 データ保持回路
12T1 第1のタイミング制御回路
12T2、12T23 第2のタイミング制御回路
13 第1の温度センサ回路
13C 第1の比較回路
13C2 第2の比較回路
13R 第1の基準電圧生成回路
13P 温度電圧変換回路
14 第2の温度センサ回路
14R2 第2の基準電圧生成回路
21 チャージシェアタイミング制御回路
22 チャージシェアスイッチ部
32 マスク部
61、71、72 駆動回路
121 第1の発熱演算回路
122、1223 第2の発熱演算回路
123 第3の発熱演算回路
124 第4の発熱演算回路
126 第6の発熱演算回路
611 制御回路
612 出力バッファ部

Claims (15)

  1. 表示部を駆動するソースドライバと、
    前記ソースドライバにおける発熱量を検知し、検知した発熱量が予め定められた基準値以上である場合に、発熱検知信号を出力する発熱検知回路と、
    前記発熱検知信号を受けた場合に、前記ソースドライバにおける発熱量を下げるように、前記表示部の駆動方式を変更する発熱低減回路とを備える
    表示装置用駆動回路。
  2. 前記発熱検知回路は、画像データの少なくとも一部を行単位で受け取り、受け取った画像データのうち、p(pは自然数)行目の第1データとp+1行目の第2データとを比較することで、前記第1データと前記第2データとの差分に基づいた値を、前記発熱量として検知する
    請求項1記載の表示装置用駆動回路。
  3. 前記発熱検知回路は、1フレーム内における前記第1データと前記第2データとの差分絶対値が所定の第1閾値より大きくなる回数が所定の第2閾値以上となるフレームの連続数を、前記発熱量として検知する
    請求項2記載の表示装置用駆動回路。
  4. 前記発熱検知回路は、カウント数を前記発熱量として出力するカウンタを備え、
    前記カウンタは、1フレーム内における前記第1データと前記第2データとの差分絶対値が所定の第1閾値より大きくなる回数が所定の第2閾値以上となる場合に前記カウント数をインクリメントし、前記回数が前記第2閾値より小さい場合に前記カウント数をデクリメントする
    請求項2記載の表示装置用駆動回路。
  5. 前記発熱検知回路は、
    前記ソースドライバにおける前記発熱量である温度を測定する温度測定回路と、
    前記温度測定回路によって測定された温度と、前記基準値である基準温度とを比較する温度比較回路とを備え、
    前記発熱検知回路は、
    前記温度測定回路によって測定された温度が前記基準温度以上である場合に、前記発熱検知信号を出力する
    請求項1記載の表示装置用駆動回路。
  6. 前記発熱検知回路は、さらに、バンドギャップ特性を利用して、前記基準温度に相当する基準電圧を生成するリファレンス回路を備え、
    前記温度測定回路は、さらに、測定した温度に相当する測定電圧を生成し、
    前記温度比較回路は、前記基準電圧と前記測定電圧とを比較し、前記測定電圧が前記基準電圧以上である場合に、前記発熱検知信号を出力する
    請求項5記載の表示装置用駆動回路。
  7. 前記発熱検知回路は、s(sは自然数)個の発熱量を検知し、検知したs個の発熱量をs個の基準値と比較し、s個の発熱量とs個の基準値とそれぞれの大小関係に応じた種類の発熱検知信号を出力し、
    前記発熱低減回路は、前記発熱検知信号の種類に応じた駆動方式に変更する
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の表示装置用駆動回路。
  8. 前記表示装置用駆動回路は、n個の前記ソースドライバと、少なくとも1つの前記発熱検知回路とを備え、
    前記少なくとも1つの発熱検知回路は、前記n個のソースドライバの少なくとも1つに内蔵される
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の表示装置用駆動回路。
  9. 前記n個のソースドライバのうち、前記発熱検知回路を有する少なくとも1つのソースドライバは、互いに接続され、
    前記少なくとも1つの発熱検知回路のそれぞれは、互いに検出結果を共有する
    請求項8記載の表示装置用駆動回路。
  10. 前記n個のソースドライバは全て、前記少なくとも1つの発熱検知回路のいずれか1つが前記発熱検知信号を出力した場合、同一の駆動方式に変更する
    請求項9記載の表示装置用駆動回路。
  11. 前記表示装置用駆動回路は、さらに、
    画像データに基づいて、前記ソースドライバによる駆動タイミングを制御するタイミングコントローラを備え、
    前記発熱検知回路は、前記タイミングコントローラに内蔵される
    請求項1〜4及び7〜10のいずれか1項に記載の表示装置用駆動回路。
  12. 前記表示装置用駆動回路は、さらに、前記表示部を行単位で駆動するゲートドライバを備え、
    前記ゲートドライバ及び前記ソースドライバは、前記発熱検知信号を受けた場合に、プログレッシブ駆動からインターレース駆動又はフレーム間引き駆動に変更する
    請求項1〜4及び7〜11のいずれか1項に記載の表示装置用駆動回路。
  13. 前記発熱低減回路は、前記発熱検知信号を受けた場合に、チャージシェアリングを行わない駆動方式からチャージシェアリングを行う駆動方式に変更する
    請求項1〜4及び7〜11のいずれか1項に記載の表示装置用駆動回路。
  14. 前記発熱低減回路は、前記発熱検知信号を受けた場合に、奇数列同士、及び、偶数列同士の少なくとも一方を短絡することで、前記チャージシェアリングを行う
    請求項13記載の表示装置用駆動回路。
  15. 表示部を駆動するソースドライバを備える表示装置の駆動方法であって、
    前記ソースドライバにおける発熱量を検知する発熱検知ステップと、
    検知した発熱量が予め定められた基準値以上であるか否かを判定する判定ステップと、
    前記発熱量が前記基準値以上であると判定された場合に、前記ソースドライバにおける発熱量を下げるように、前記表示部の駆動方式を変更する変更ステップとを含む
    表示装置の駆動方法。
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