JPWO2011055416A1 - ホットプレス用金型及び温度測定装置、並びにホットプレス成形方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ホットプレス成形における成形精度を保証するべく、ホットプレス成形時のワーク温度を精度良く測定することが可能な技術を提供することを課題とする。ホットプレス用金型(1)は、加熱された状態のワーク(2)を加圧することにより、焼き入れつつ成形するホットプレス成形に用いる金型であって、ワーク(2)を介して付加される加圧力によって伸縮するストローク式の温度測定装置(30)を具備し、温度測定装置(30)は、金型(1)の成形面(11)から外方に向けて突出した状態で設けられ、ワーク(2)と接触した状態でワーク(2)から加圧力を受けたときに、縮小して型内に没入する。また、温度測定装置(30)は、ワーク(2)からの加圧力を受けて縮小する第一弾性部材(51)及び第二弾性部材(52)をさらに具備し、第一弾性部材(51)及び第二弾性部材(52)によって二段階に伸縮することが好ましい。

Description

本発明は、加熱された状態のワークを焼き入れると同時にプレス成形するホットプレス成形技術に関し、特に、ホットプレス成形時のワークの温度をリアルタイムで測定し、焼き入れ、プレス曲げ等の成形精度を向上する技術に関する。
従来、所定温度まで加熱されたワークを金型内に投入するとともに金型を型締めして、ワークを型締めした状態の金型に接触させることによって急冷して焼き入れつつ、所望の形状にプレス成形するホットプレス成形が公知である。
また、ホットプレスによる成形精度(寸法精度、焼き入れ性等)は、焼き入れる際の冷却温度勾配(冷却速度)によって決定することが知られている。このため、ホットプレス用金型の温度、及びホットプレス成形時のワークの温度を測定し、管理することが重要な技術として求められている。
例えば、特許文献1には、ホットプレス用金型の表面に温度センサを配置し、金型に投入されるワークの温度を検出し、その検出情報に基づいて、金型を駆動するプレス装置のモーション速度を調整する技術が開示されている。
特許文献1に開示される技術によれば、温度センサによる温度情報を利用して、ホットプレス成形時のワークの温度を管理することが可能である。しかしながら、温度センサを金型の表面に配置する際に、以下に示すような種々の問題を有する。
(1)接触式の温度センサを用いた場合は、金型の成形面から温度センサを突出させた状態で設けるため、温度センサの突出部位において面精度が悪化し、成形精度が悪化する、並びに、加圧による衝撃で温度センサが破損するという問題があり、(2)非接触式の温度センサを用いた場合は、ホットプレス成形時のワークの急激な温度変化(焼き入れ時の急冷)を精度良く測定できないという問題があり、特に、非接触式の温度センサとして赤外線放射温度計等の精密機器を用いた場合には、加圧衝撃に対する耐久性の問題がある。
以上のように、従来のホットプレス成形技術では、ホットプレス成形時のワークの温度測定に関する実用的な問題を解決することはできなかった。そのため、成形品に対する全量保証の点で不十分であった。
また、一般的なホットプレス成形工程では、連続して投入されるワークに対して連続的にホットプレス成形している。このとき、焼き入れに起因する金型の温度上昇が生じる。係る温度上昇が金型の冷却性能を超えた場合には、成形時の金型自体の温度が上昇してしまい、焼き入れに必要な冷却速度(金型とワークとの十分な温度差)を確保できずに焼き入れ不良を誘発する可能性もある。このような成形不良が生じた場合には、工程内のどの段階から不良品となったかに関する判定ができないため、同一の工程を経た成形品の全数検査する必要があり、実用性に問題がある。
特開2005−199300号公報
本発明は、ホットプレス成形における成形精度を保証するべく、ホットプレス成形時のワーク温度を精度良く測定することが可能な技術を提供することを課題とする。
本発明の第一態様であるホットプレス用金型は、加熱された状態のワークを加圧することにより、焼き入れつつ成形するホットプレス成形に用いる金型であって、前記ワークを介して付加される加圧力によって伸縮するストローク式の温度測定装置を具備し、前記温度測定装置は、前記金型の成形面から外方に向けて突出した状態で設けられ、前記ワークと接触した状態で当該ワークから加圧力を受けたときに、縮小して型内に没入する。
前記温度測定装置は、前記ワークからの加圧力を受けて縮小する第一弾性部材及び第二弾性部材をさらに具備し、前記第一弾性部材及び第二弾性部材によって二段階に伸縮することが好ましい。
前記温度測定装置は、先端部に前記ワークの温度を測定する熱電対と、前記熱電対とワークとの間に介装され、前記熱電対とワークとの直接的な接触を回避する保護部と、前記熱電対及び保護部を支持する支持部と、前記支持部を支持し、かつ、前記温度測定装置を前記金型に固定するための固定部と、をさらに具備し、前記第一弾性部材は、前記支持部に設けられ、前記保護部を先端側へ向けて付勢し、前記第二弾性部材は、前記固定部に設けられ、前記支持部を先端側へ向けて付勢し、前記第一弾性部材のばね定数は、第二弾性部材のばね定数よりも小さく設定されることが好ましい。
前記金型は、前記ワークを曲げ成形するコーナー部を有し、前記温度測定装置は、少なくとも前記コーナー部、又はその近傍に配置されることが好ましい。
本発明の第二態様である温度測定装置は、加熱された状態のワークを加圧することにより、焼き入れつつ成形するホットプレス成形用金型に備えられ、成形途中の前記ワークの温度を測定する温度測定装置であって、当該温度測定装置の先端部に設けられ、前記ワークの温度を測定する熱電対と、前記熱電対とワークとの間に介装され、前記熱電対とワークとの直接的な接触を回避する保護部と、前記熱電対及び保護部を支持する支持部と、前記支持部に設けられ、前記保護部を先端側へ向けて付勢する第一弾性部材と、前記支持部を支持し、かつ、前記温度測定装置を前記金型に固定するための固定部と、前記固定部に設けられ、前記支持部を先端側へ向けて付勢する第二弾性部材と、を具備し、前記第一弾性部材のばね定数は、前記第二弾性部材のばね定数よりも小さく設定され、前記保護部に対して前記ワークからの加圧力が付加されるときに、前記第一弾性部材が第二弾性部材よりも先に縮小する。
前記固定部は、前記金型の成形面と前記熱電対との距離を調整する調整部をさらに具備し、前記固定部によって金型に固定される際に、前記調整部により、前記熱電対が前記金型の成形面から所定の突出量を持った状態で配置されることが好ましい。
本発明の第三態様であるホットプレス成形方法は、加熱された状態のワークを加圧することにより、焼き入れつつ成形するホットプレス成形方法であって、接触式の温度測定装置を用いて、ホットプレス成形時の前記ワークの温度を測定し、前記測定された温度に基づいて、前記ワークの焼き入れ時の冷却勾配を算出し、前記算出された冷却勾配に基づいて、前記ホットプレス成形の良否判定を行うとともに、当該良否判定において、不良と判定された段階を認識し、前記不良と認識された段階に対してフィードバックする。
本発明によれば、ホットプレス成形時のワーク温度を精度良く測定できる。また、これにより、ホットプレス成形における成形精度を保証することを可能としている。
本発明の実施の一形態に係るホットプレス用金型を示す模式図である。 ホットプレス用金型によるホットプレス成形を示す図である。 ホットプレス用金型に設けられる温度センサを示す図である。 温度センサを示す図である。 温度センサのストローク構成を示す図である。 温度センサのストローク構成を示す図である。 温度センサとホットプレス用金型との固定形態を示す図である。 温度センサの別形態を示す図である。 温度センサによるワーク温度の測定結果を示すマップである。 制御装置を備えるホットプレス用金型を示す図である。 温度センサにより測定された測定結果とマスター冷却勾配線との比較を示すマップである。
1 ホットプレス用金型
2 ワーク
10 固定型
11 成形面
20 可動型
21 成形面
30 温度センサ(温度測定装置)
51 第一弾性部材
52 第二弾性部材
以下では、図面を参照して、本発明に係るホットプレス用金型の実施の一形態であるホットプレス用金型1(以下、「金型1」)について説明する。
なお、以下の説明において、図1における上下方向を金型1の上下方向(重力が作用する方向)と規定して説明する。
金型1は、ワーク2をホットプレス成形するホットプレス成形用の金型である。金型1は、所定温度(例えば、600℃〜900℃程度)に加熱された状態のワーク2を金型1内に投入するとともに金型1を型締めし、ワーク2を金型表面に接触させることによって、ワーク2を所定の冷却速度以上で急冷し、焼き入れるとともに、ワーク2を所望の形状にプレス成形する。
ワーク2は、焼き入れ性のある金属を素材とする平板部材であり、その素材としては例えば鋼材、高張力鋼材、超高強度鋼材等が採用される。ワーク2は、ホットプレス成形工程の前工程として実施される適宜の加熱工程にて、所定の温度以上(例えば、オーステナイト変態点以上)に均一に加熱される。前記加熱工程後にホットプレス成形工程が実施され、ホットプレス成形工程後のワーク2は、トリミング工程等、所定の後工程を経た後に、所望の特性(焼き入れ強度等)を有する構造用部品として、自動車、建築等の各種分野にて利用される。
図1に示すように、金型1は、一対の固定型10及び可動型20を含む。金型1では、固定型10が下方に配置され、可動型20が上方に配置されており、プレス方向を上下方向としている。
固定型10は、床面等の安定した面に固定されている。固定型10は、可動型20と対向する表面(図示において上面)に成形面11を有する。本実施形態において、成形面11のうち、固定型10の最上面を成す上面12は、ワーク2を載置可能な平面として形成されている。また、成形面11は、上面12と連続し、かつ、上面12に対して傾斜する面として壁面13・14を含む。壁面13・14は、金型1のプレス方向に対して傾斜した面、又はプレス方向と平行する面として形成される。
このように構成される固定型10において、上面12と壁面13・14との境界部分にはコーナー部15・16がそれぞれ形成され、壁面13・14の下端部においてコーナー部17・18がそれぞれ形成されている。
可動型20は、プレス装置等の移動装置に固定されている。可動型20は、当該移動装置を駆動することにより固定型10に対して近接方向/離間方向に移動可能である。可動型20は、固定型10と対向する表面(図示において下面)に、成形面11に対応する面として成形面21を有する。
また、金型1は、可動型20を下死点まで移動させたとき(型締め時)に、成形面11・21の間に所定の間隔(ワーク2の厚みと略等しい間隔)が設けられるように構成されている。成形面11・21は、それぞれ所定の形状を有しており、成形面11・21間の隙間には、所定の形状を有するキャビティ3が画定される。
キャビティ3は、所望の形状に形成されており、金型1を型締めする時に、ワーク2がその空間形状に沿うように加圧されて、成形される。
以上のように構成される金型1では、次の(1)〜(5)に示す手順にてホットプレス成形が行われる(図2参照)。
すなわち、(1)固定型10の上面に加熱された状態のワーク2を投入し、(2)可動型20を固定型10に対して近接する方向に移動し、(3)可動型20を下死点まで移動させつつ、ワーク2を加圧して、変形させ、(4)可動型20を下死点の位置にて所定時間保持し、ワーク2と金型1とを接触させることによってワーク2を急冷して焼き入れた後、(5)可動型20を固定型10から離間させて、ワーク2を取り出す。
なお、上記ホットプレス工程にて、金型1にワーク2を投入する投入装置、及びワーク2を取り出す取出装置は、ロボットハンド等のワーク保持手段を具備する公知の搬送ロボットによって実現される。
以下では、図3〜図7を参照して、本発明に係る温度測定装置の実施の一形態である温度センサ30について説明する。
温度センサ30は、金型1に投入されるワーク2と接触し、係る接触箇所におけるワーク2の温度を測定する接触式の温度測定装置である。温度センサ30は、金型1に具備される。
図3に示すように、温度センサ30・30・・・は、測定部を固定型10の外方へ突出させた状態で固定型10の内部に埋め込まれることによって、固定型10の複数の部位に設けられている。
より具体的には、図3に示すように、温度センサ30・30・・・の一部は、固定型10の上面12、固定型10のコーナー部15・16・17・18の近傍、並びに、固定型10の壁面13・14の中央部に配置されている。
各温度センサ30は、端子台31を介して、データロガー等により構成される記録装置32と接続されており、検出した温度データは記録装置32に送信される。
端子台31は、温度センサ30の配線を集約し、記録装置32にデータを出力するための装置である。端子台31は、各温度センサ30によって検出された温度データを記録装置32に出力する。
記録装置32は、各温度センサ30から端子台31を介して送信された温度データを記録し、ワーク2の各部位における時系列(ホットプレス成形開始からの経過時間)に沿った温度データとして保存する。記録装置32は、ディスプレイ等の表示装置と接続されており、当該表示装置によって測定された温度データが表示される。
温度センサ30・30・・・の一部は、ワーク2において、ホットプレス成形工程にて焼き入れが施されるか否かが重要な部位に配置されていることが好ましい。つまり、温度センサ30は、少なくともワーク2の品質を左右する部位(温度変化の履歴を管理する必要がある部位)の温度を測定可能な位置に配置されることが好ましい。
例えば、本実施形態のようにワーク2をプレスし、曲げ成形する場合は、固定型10に形成されるコーナー部15・16・17・18、若しくはその近傍に、それぞれ温度センサ30が配置されている。
この場合、プレス成形時の割れ・しわ、プレス成形後のスプリングバック等の不具合が起こりやすいワーク2の曲げ部における温度管理が可能となり、係る部位に焼き入れ処理が行われたか否かを確認することが可能となる。つまり、ワーク2の品質保証に寄与できる。
ここで、コーナー部15・16・17・18の近傍とは、各コーナー部に形成される曲面部位、又は屈曲部位に隣接する部位のことを指し、係る部位では、各コーナー部からの熱伝達が大きく、当該コーナー部の温度と略等しい温度を示す部位のことを指す。
温度センサ30・30・・・の一部は、固定型10において、ホットプレス成形工程にてワーク2と確実に接触する部位に配置されていることが好ましい。つまり、温度センサ30は、少なくともワーク2の板厚誤差等の製造誤差による影響を受けずに温度測定が可能な部位に配置されることが好ましい。
本実施形態では、温度センサ30の少なくとも一つは、平面(金型1のプレス方向と直交する面であって、ワーク2を載置可能な面)として形成される固定型10の上面12に配置されており、その温度センサ30は、ワーク2が固定型10上にセットされる際に接触する。
この場合、ホットプレス成形工程の前工程として行われる加熱工程においてワーク2が所定温度以上に加熱されているか否か、また、ワーク2における加熱困難な箇所の温度を測定し、ワーク2の全体が均一に加熱されているか否か、等の加熱状況を正確に把握することができる。つまり、ワーク2の品質保証に寄与する。
温度センサ30・30・・・の一部は、固定型10において、ホットプレス成形途中にワーク2と接触し難い部位に配置されていることが好ましい。つまり、温度センサ30は、少なくとも金型1によるワーク2の曲げ成形過程において、ワーク2との接触のタイミングが遅く、温度測定が比較的困難な部位に配置されることが好ましい。
本実施形態では、温度センサ30の少なくとも一つは、立て面として形成される固定型10の壁面13・14に配置され、その温度センサ30は、ワーク2が金型1による曲げ成形によって、ホットプレス成形時に接触する構成である。
この場合、ホットプレス成形工程においてワーク2に焼き入れ処理が行われているか否か等の焼き入れ状況を正確に把握することができる。つまり、ワーク2の品質保証に寄与する。
図4に示すように、温度センサ30は、熱電対41、パイプ42、金属薄板43、固定部44、第一弾性部材51、第二弾性部材52、補償導線61を具備する。
熱電対41は、被測定物(ワーク2)の温度を測定する測定子であり、所定温度に加熱されたワーク2の温度に対応する測定範囲を有する金属線の組み合わせ(例えば、クロメル−アルメル)によって構成される熱電対である。
熱電対41は、パイプ42の先端から所定量だけ突出するように固定され、当該突出した部分の先端に測温接点が設けられる。熱電対41の先端側には、金属薄板43が熱電対41に接触可能に設けられる。
熱電対41は、補償導線61と接続され、補償導線61を介して端子台31と接続される。熱電対41により測定される熱起電力は、端子台31を介して記録装置32によって検出され、当該熱起電力に応じてワーク2の温度データとして検出する。このように検出されたワーク2の温度データは、温度センサ30の配置位置、経過時間等の特定情報とともに記録装置32に記録される。
金属薄板43は、熱伝導性に優れた金属製(例えば、インコネル、ステンレス等)の部材であり、パイプ42の外径より小さく、かつ同程度の径を有する略円盤状の薄板である。詳細には、金属薄板43は、円盤状の平面部と当該平面部の一部から直交方向に延出される延出部とにより構成される。
金属薄板43は、熱電対41よりも温度センサ30の先端側に配置されている。そして、金属薄板43がワーク2に接触することによって、ワーク2の熱を熱電対41に伝達する熱伝達部として機能するとともに、ワーク2と熱電対41との直接的な接触を回避して保護する保護部として機能する。
パイプ42は、熱電対41及び金属薄板43を支持する部材であり、剛性の高い材質(例えば、ステンレス等)により構成される略円筒状の部材である。パイプ42の内部には、熱電対41を構成する金属線(又は金属線と接続される補償導線61)が通されている。
パイプ42の先端部には、所定の径(金属薄板43の外径と略同一の径)及び所定の深さを有する円環状の溝42aが設けられる。
図5に示すように、溝42aの内部に第一弾性部材51が設けられ、その底部に、第一弾性部材51の一端が固定される。第一弾性部材51の他端は、溝42aの内部まで延設される金属薄板43(厳密には、金属薄板43の前記延出部)に固定される。
第一弾性部材51は、所定のばね定数を有するコイルバネ等により構成されており、金属薄板43を先端側へ向かう方向に付勢する。つまり、第一弾性部材51は、金属薄板43を熱電対41から離間する方向に付勢している。
以上のように、温度センサ30の先端側において、先端部から金属薄板43→熱電対41→パイプ42の順に配置されており、金属薄板43は、第一弾性部材51を介してパイプ42に支持されている。
このような構成において、金属薄板43にワーク2が当接して外力(加圧力)が加えられたときに、第一弾性部材51が縮み、金属薄板43がパイプ42側へストロークし、金属薄板43と熱電対41とが接触した状態となる(図5(b)参照)。このような状態で、ワーク2の熱を金属薄板43で受け、熱電対41により金属薄板43の温度を測定することによって、ワーク2の温度を測定する。また、第一弾性部材51のストローク分だけ、温度センサ30の固定型10の成形面11からの突出量が小さくなる。
図4及び図6に示すように、固定部44は、パイプ42を支持する略円筒状の部材であり、固定部44の軸とパイプ42の軸とが同軸となるように配置される。固定部44の先端側には、所定の径(パイプ42の外径と同一の径)及び深さを有する円柱状の凹部44aが設けられ、凹部44a内に第二弾性部材52を介してパイプ42が摺動可能に配置される。第二弾性部材52の一端は凹部44aの底部に固定され、第二弾性部材52の他端はパイプ42が固定される。
第二弾性部材52は、所定のばね定数を有するコイルバネ等により構成されており、パイプ42を先端側へ向かう方向に付勢する。つまり、第二弾性部材52は、熱電対41、パイプ42、及び金属薄板43をワーク2に押し付ける方向に付勢している。
このような構成において、パイプ42に外力(加圧力)が加わったときに、第二弾性部材52が縮み、パイプ42が基端部側へストロークする(図6(b)参照)。この第二弾性部材52のストロークにより、温度センサ30の固定型10の成形面11からの突出量がさらに小さくなる。そして、ホットプレス成形時には、ワーク2からの加圧力を受けて、固定型10内に完全に没入した状態となる。
以上のように、温度センサ30は、ワーク2から付与される加圧力(ホットプレス成形時の成形圧)に応じて、二段階に伸縮する。
具体的には、金型1によってワーク2をホットプレス成形する際に、可動型20の移動によってワーク2に伝達される圧力(成形圧)を、(1)金属薄板43で受けて、第一弾性部材51が縮小することにより、金属薄板43が熱電対41側へストロークし、(2)パイプ42で受けて、第二弾性部材52が縮小することにより、パイプ42が基端部側へストロークする、第一弾性部材51及び第二弾性部材52による二段階のストローク式の温度測定装置を実現している。
これにより、固定型10の成形面11から外方に向けて突出した状態で設けられる温度センサ30の突出部位をホットプレス成形時に固定型10内部に納めることができ、成形面11の面精度を悪化させることがなく、成形精度を担保できる。
また、温度センサ30がワーク2からの成形圧を受けて固定型10内に没入した状態でも、第二弾性部材52によって、パイプ42をワーク2に向けて付勢しているので、熱電対41とワーク2との接触力を維持でき、成形時のワーク2の温度を精度良く測定することができる。
このように、温度センサ30によれば、従来技術では測定困難であったホットプレス成形時の金型内のワーク温度を測定できる。
また、第一弾性部材51と第二弾性部材52とによって、二段階に伸縮するので、温度センサ30の先端部にかかるワーク2からの加圧力に対する衝撃を緩和でき、熱電対41の破損を抑えることができ、温度センサ30の寿命を向上できる。
これにより、さらに、温度センサ30の固定型10の成形面11からの初期突出量を大きくできるので、温度センサ30とワーク2とを確実に接触した状態とすることができ、測定精度を向上できる。
ここで、第一弾性部材51のばね定数は、第二弾性部材52のばね定数よりも小さく設定されており、第一弾性部材51が第二弾性部材52よりも伸縮し易いように設定される。
これにより、温度センサ30の先端に外力が加わったときに、第一弾性部材51から先に縮小するため、熱電対41が確実に金属薄板43に接触することとなる。また、第一弾性部材51が縮小した状態でも、第二弾性部材52による付勢力が作用するため、熱電対41が金属薄板43に接触したままワーク2側に付勢される。
このように設定される第一弾性部材51及び第二弾性部材52によれば、熱電対41による温度測定を確実なものにできる。
図4及び図7に示すように、固定部44の外周全域には、おねじ部44bが形成されている。これに対して、固定型10における各温度センサ30の配置部位には、おねじ部44bに螺合するめねじ部10bが形成されている。
固定部44のおねじ部44bを固定型10のめねじ部10bに螺合することによって、温度センサ30を固定型10に固定する構成とし、その際の螺合量によって温度センサ30の固定位置を調整する。このようにして、温度センサ30(熱電対41)の成形面11からの初期突出量を調整する。
以上のように、固定部44のおねじ部44b及び固定型10のめねじ部10bとにより、固定部44と固定型10との螺合量を調整する簡単な作業によって、熱電対41と固定部44による固定型10への取り付け位置との位置関係を変更でき、熱電対41とワーク2との距離を調整できる。従って、温度センサ30による測定精度を確保することができる。
また、温度センサ30を容易に固定型10に着脱可能であるため、温度センサ30の着脱性を向上でき、金型1又は温度センサ30を変更する際の作業性を向上できる。
また、固定部44におねじ部44bを設ける構成により、温度センサ30を本実施形態に係る金型1によらず、おねじ部44bと螺合するめねじ部を備える他の金型等に対しても適用可能となる。
また、温度センサ30を構成する部品点数を少なくできるとともに、温度センサ30の外郭を小さくできるため、温度センサ30を固定型10に取り付けるために、固定型10の内部に設ける穴部等の構成を簡易、かつ省スペースのものにできる。従って、固定型10の内部に形成される金型冷却用の水路等の設計に支障をきたすことがなく、金型としての性能を確保できる。
補償導線61は、熱電対41を構成する金属線と略同等の熱起電力特性を有する金属製の導線である。補償導線61の一端は適宜の補償接点を介して熱電対41と接続され、他端は端子台31と接続される。
なお、補償導線61を介さずに、熱電対41を延長し、熱電対41と端子台31とを直接接続する構成としても良く、熱電対41を構成する金属線のコスト等を考慮して選択可能である。
温度センサ30の初期突出量は、プレス時の圧力を考慮して、パイプ42が軸方向と直交する方向に変形しない程度に短く(例えば10mm以下)設定されること、並びに、プレス時のワーク2との接触を考慮して、金属薄板43が確実にワーク2と当接する程度に長く(例えば2mm以上)設定されることが好ましい。
また、温度センサ30の成形面11からの突出方向、つまり温度センサ30の設置角度は、成形面11の設置位置における面と直交することが好ましい。これによれば、成形面11に沿ってプレス曲げ成形されるワーク2の面と直交する方向に配置されることとなるため、金属薄板43とワーク2との接触面積を十分に確保できる。従って、温度センサ30による測定を確実なものに出来る。
なお、成形面11が金型1のプレス方向に対して傾斜している場合(壁面13・14等)は、係る傾斜角度よりも可動型20側へ傾けた角度に設定しても良く、金属薄板43が確実、かつ迅速にワーク2と接触する角度に設定されることが望ましい。例えば、ワーク2が金型1内でしごかれつつプレス曲げされる際には特に好ましい。また、金属薄板43のワーク2と接触する側の面を平面ではなく、曲面、屈曲面等に形成することにより、金属薄板43とワーク2との接触面積を確保する構成としても良い。
なお、図8に示すように、固定部44に設けられる調整部の別形態として、取り付けステー46及び調整ボルト47を含む取り付け部45を付設する構成としても良い。
取り付け部45は、温度センサ30を固定型10に取り付けるための部材であり、固定部44に対して移動可能に支持されている。
取り付けステー46は、固定部44に固定されるとともに、温度センサ30の側方へ向けて突出する部位である。その突出した部位に、ボルト穴46aが形成されており、ボルト穴46aに適宜のボルトを締結することによって、固定型10に固定可能である。なお、固定型10における各温度センサ30の取り付け部位には、取り付けステー46に螺挿される前記ボルトに応じたボルト穴が予め形成されている。
調整ボルト47は、固定部44の外周に設けられるおねじ部44bに螺合し、調整ボルト47の締結量を調整することによって、取り付けステー46の固定部44に対する固定位置を調整可能である。このようにして、調整ボルト47によって、取り付けステー46と熱電対41との相対的な距離、つまり、固定型10の成形面11と熱電対41との距離(温度センサ30の初期突出量)を調整可能である。
以下では、図9を参照して、上記のように構成される温度センサ30を用いてホットプレス成形工程の金型1の温度を測定する実施形態について説明する。
図9は、金型1を用いてワーク2をホットプレス成形した際、一つの温度センサ30により測定され、記録装置32に記録されたマップを示す。なお、図9において、横軸は経過時間、縦軸は温度を表す。
ホットプレス成形時には、次の(1)〜(6)の順に沿って温度測定が行われる。
(1)金型1が開放された状態では、温度センサ30により金型1の表面温度、又は金型1の表面近傍の雰囲気温度を測定している。
ここで、温度センサ30の配置に応じて、金型1の表面温度を測定する構成としても良く、係る部位にてワーク2との温度差が十分なものであるか否かを確保できる。
(2)金型1にワーク2が投入され、固定型10上にワーク2が載置されると、ワーク2の自重により上面12に配置される温度センサ30の熱電対41が金属薄板43を介してワーク2と接触した状態となる。このとき、上面12に配置された温度センサ30によりワーク2の初期温度の測定が行われる。
なお、上記のように上面12に配置される温度センサ30以外の温度センサ30では、金型1の表面温度、又は金型1の表面近傍の雰囲気温度を測定しており、可動型20の移動による型締めが行われた以降にワーク2の温度測定が開始される。
(3)可動型20が下方に移動し、下死点に到達した段階でホットプレス成形(金型1による焼き入れ及び曲げ成形)が開始される。これと同時に、ワーク2から温度センサ30の金属薄板43を介して加圧力が付加され、第一弾性部材51及び第二弾性部材52が縮小することによって、熱電対41が金属薄板43を介してワーク2と接触し、温度センサ30によるワーク2の温度測定が開始される。
(4)可動型20を下死点にて所定時間停止させて、ワーク2の熱を金型1に強制的に伝達し、ワーク2を急冷することにより焼き入れる。
(5)可動型20を上方に移動し、ワーク2を金型1から取り出す。
(6)ワーク2が取り出された後、金型1を所定時間放置し、自然冷却、水冷等により金型1の温度を低下させる。
金型1内で焼き入れが行われるホットプレス成形工程では、特に、上記(4)における焼き入れ時の冷却勾配((低下温度)/(成形時間))がワーク2の品質を左右する。
一方、焼き入れ後の硬度を示す指標としてCCT(Continuous Cooling Transformation)線図が知られている。CCT線図は、焼き入れ時の冷却勾配と、焼き入れ後の硬度とを関連付けたマップであり、焼き入れに用いる材料(ワーク2の材料)ごとに予め用意されているものである。
図10に示すように、本実施形態に係る金型1は、制御装置33をさらに具備する。制御装置33は、ホットプレス成形工程において、ワーク2の品質を保証するべく、金型1を制御するものである。
制御装置33は、記憶装置、演算装置、表示装置等を備えるPC等によって構成される電子制御装置であり、記録装置32、及び可動型20を駆動するプレス装置と電気的に接続されている。
制御装置33には、記録装置32から各温度センサ30によって検出された温度データが送信される。制御装置33は、受信した温度データに基づいて、可動型20の作動を制御し、金型1によるホットプレス成形を制御する、若しくは、金型1又はワーク2の不具合を前記表示装置に表示して、ホットプレス成形工程を停止する。
制御装置33は、ワーク2に関するCCT線図を記憶しており、その中からワーク2の材料特性、用途等を勘案して、最適な冷却勾配となるマスター冷却勾配線(L)を規定する(図11参照)。
そして、各温度センサ30によって得られるワーク2の各部位(P1・P2・・・)の温度データに基づいて作成される温度測定マップ(M1・M2・・・)と、マスター冷却勾配線Lとの差(例えば、勾配の差)をそれぞれ求める。
制御装置33では、このようにして求められる冷却勾配の差に基づいて、ワーク2の各部位(P1・P2・・・)におけるホットプレス成形後の予想硬度を算出し、成形良否を判定する。例えば、閾値を設定して、前記冷却勾配の差と当該閾値との乖離量を成形良否判定に用いること、若しくは、特定部位(例えばワーク2のコーナー部)における予想硬度が所望の値を下回る場合に成形不良と判定すること、等による良否判定が可能である。
以上のように、金型1に投入され、ホットプレス成形されるワーク2の全数に対して温度測定を行い、その成形精度について検査することができるため、成形不良が発生した場合に適宜の処置を施すことが可能となる。
この適宜の処置とは、例えば、冷却勾配が所定の条件を満たすように、成形不良と判定された部位近傍の冷却水路の流量を制御する(増加させる)こと、プレス装置を作動させて成形を中断し、成形不良が発生したワーク2を排除すること等である。
このようにして、金型1を用いてホットプレス成形されるワーク2の品質に関する全量保証を可能としている。
また、ホットプレス成形時のワーク2の温度変化をリアルタイムで測定しているので、工程内のどの段階での不具合かを認識することができ、同一の設備を用いたホットプレス成形工程、又はその前工程(加熱工程、ワークの製造工程、金型の設計等)にフィードバックできる。
例えば、上記(1)の段階で、成形開始時の金型1の温度が高いことに起因して焼き入れ時の冷却勾配が小さくなったと認識した場合は、ホットプレス成形工程にフィードバックでき、上記(2)の段階で投入時のワーク2の加熱不良を認識した場合は、加熱工程にフィードバックでき、上記(4)の段階でワーク2の一部位での冷却勾配が小さくなったと認識した場合は、係る部位近傍の冷却性能を向上するべく、金型1の製造工程にフィードバックできる。これにより、金型1を用いたワーク2のホットプレス成形に係る品質保証に寄与できる。
なお、本発明に係る温度測定装置の用途は、ホットプレス用金型1に限定されず、例えば、鍛造用金型等、ワークに対する温度管理が必要な金型に対して適用可能である。
また、本発明に係る温度測定装置は、金型1の固定型10の内部に設ける構成に限定されない。例えば、温度センサ30を可動型20に配置しても良く、型締め時、すなわちホットプレス成形時にワーク2と接触する面(成形面11・21)に配置されていれば良い。
また、温度センサ30を、ワーク2を金型1に投入する投入装置に設け、加熱工程でのワーク2の加熱状況を把握することも可能であり、ホットプレス成形工程前の加熱工程でのワーク2の温度測定が可能となるため、ホットプレス成形工程におけるワーク2の加工性を確保できる。
本発明は、高温のワークを成形する金型に利用可能であり、特に、加熱された状態のワークを金型に投入し、当該金型による成形時にワークを急冷して焼き入れるホットプレス成形技術に適する。

Claims (7)

  1. 加熱された状態のワークを加圧することにより、焼き入れつつ成形するホットプレス成形に用いる金型であって、
    前記ワークを介して付加される加圧力によって伸縮するストローク式の温度測定装置を具備し、
    前記温度測定装置は、前記金型の成形面から外方に向けて突出した状態で設けられ、前記ワークと接触した状態で当該ワークから加圧力を受けたときに、縮小して型内に没入するホットプレス用金型。
  2. 前記温度測定装置は、前記ワークからの加圧力を受けて縮小する第一弾性部材及び第二弾性部材をさらに具備し、
    前記第一弾性部材及び第二弾性部材によって二段階に伸縮する請求項1に記載のホットプレス用金型。
  3. 前記温度測定装置は、
    先端部に前記ワークの温度を測定する熱電対と、
    前記熱電対とワークとの間に介装され、前記熱電対とワークとの直接的な接触を回避する保護部と、
    前記熱電対及び保護部を支持する支持部と、
    前記支持部を支持し、かつ、前記温度測定装置を前記金型に固定するための固定部と、をさらに具備し、
    前記第一弾性部材は、前記支持部に設けられ、前記保護部を先端側へ向けて付勢し、
    前記第二弾性部材は、前記固定部に設けられ、前記支持部を先端側へ向けて付勢し、
    前記第一弾性部材のばね定数は、第二弾性部材のばね定数よりも小さく設定される請求項2に記載のホットプレス用金型。
  4. 前記金型は、前記ワークを曲げ成形するコーナー部を有し、
    前記温度測定装置は、少なくとも前記コーナー部、又はその近傍に配置される請求項1〜3の何れか一項に記載のホットプレス用金型。
  5. 加熱された状態のワークを加圧することにより、焼き入れつつ成形するホットプレス成形用金型に備えられ、成形途中の前記ワークの温度を測定する温度測定装置であって、
    当該温度測定装置の先端部に設けられ、前記ワークの温度を測定する熱電対と、
    前記熱電対とワークとの間に介装され、前記熱電対とワークとの直接的な接触を回避する保護部と、
    前記熱電対及び保護部を支持する支持部と、
    前記支持部に設けられ、前記保護部を先端側へ向けて付勢する第一弾性部材と、
    前記支持部を支持し、かつ、前記温度測定装置を前記金型に固定するための固定部と、
    前記固定部に設けられ、前記支持部を先端側へ向けて付勢する第二弾性部材と、を具備し、
    前記第一弾性部材のばね定数は、前記第二弾性部材のばね定数よりも小さく設定され、
    前記保護部に対して前記ワークからの加圧力が付加されるときに、前記第一弾性部材が第二弾性部材よりも先に縮小する温度測定装置。
  6. 前記固定部は、前記金型の成形面と前記熱電対との距離を調整する調整部をさらに具備し、
    前記固定部によって金型に固定される際に、前記調整部により、前記熱電対が前記金型の成形面から所定の突出量を持った状態で配置される請求項5に記載の温度測定装置。
  7. 加熱された状態のワークを加圧することにより、焼き入れつつ成形するホットプレス成形方法であって、
    接触式の温度測定装置を用いて、ホットプレス成形時の前記ワークの温度を測定し、
    前記測定された温度に基づいて、前記ワークの焼き入れ時の冷却勾配を算出し、
    前記算出された冷却勾配に基づいて、前記ホットプレス成形の良否判定を行うとともに、当該良否判定において、不良と判定された段階を認識し、
    前記不良と認識された段階に対してフィードバックするホットプレス成形方法。
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