JPWO2011048999A1 - レーザ光出射用素子、及び、その製造方法、及び、それを用いたファイバレーザ装置 - Google Patents

レーザ光出射用素子、及び、その製造方法、及び、それを用いたファイバレーザ装置 Download PDF

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Abstract

所望の出射形状のレーザ光を出力することができるファイバレーザ装置を実現可能なレーザ光出射用素子、及び、その製造方法、及び、それを用いたファイバレーザ装置を提供する。レーザ光出射用素子は、入力端151及び出力端152が形成されたガラスロッド100を含み、ガラスロッド100は、中心軸に沿って形成されるコア110と、コア110を被覆するクラッド120とを有し、入力端151側におけるコア110の屈折率は、クラッド120の屈折率よりも高く、出力端152側においてコア110の屈折率からクラッド120の屈折率を引いた値は、入力端151側においてコア110の屈折率からクラッド120の屈折率を引いた値よりも小さいことを特徴とする。

Description

本発明は、ファイバレーザ用出力端素子、及び、その製造方法、及び、それを用いたファイバレーザ装置に関する。
レーザ装置の一つとして、ファイバレーザ装置が知られている。ファイバレーザ装置は、希土類元素が添加された増幅用光ファイバを備え、この増幅用光ファイバによりレーザ光が増幅されて、増幅されたレーザ光が増幅用光ファイバの端部から出力される。
このようなファイバレーザ装置においては、増幅用光ファイバの端部においてレーザ光のパワー密度が高いため、増幅用光ファイバの端部に損傷が生じる場合がある。この損傷を防ぐために、出力端においてレーザ光のパワー密度を下げて出力するファイバレーザ装置が知られている。下記特許文献1には、このようなファイバレーザ装置が記載されている。特許文献1に記載のファイバレーザ装置においては、増幅用光ファイバの端面に増幅用光ファイバのコアよりも直径の太いガラスロッドの一方の端面が融着されている。そして、増幅用光ファイバで増幅されたレーザ光は、増幅用光ファイバからガラスロッドに入力される。ガラスロッドに入力されたレーザ光は、ガラスロッドにおいて、光ファイバが有する開口数に応じて直径が広げられた後、ガラスロッドの他方の端面から出力される。このように、レーザ光の直径が広げられることで、ガラスロッドの出力端におけるレーザ光のパワー密度が下げられる(特許文献1)。
米国特許第7,190,511号公報
上述のように上記特許文献1に記載のファイバレーザ装置は、増幅用光ファイバの端面にガラスロッドの端面が融着されている。しかし、増幅用光ファイバのガラスロッドが融着される端面は、増幅用光ファイバの軸に沿った方向に対して垂直な方向に形成されない場合がある。このような増幅用光ファイバに対してガラスロッドを融着すると、ガラスロッドの軸方向と増幅用光ファイバの軸方向とが直線上に並んだ状態で、ガラスロッドと増幅用光ファイバとが融着されづらい。従って、増幅用光ファイバの軸方向に対してガラスロッドの軸方向が斜めの状態で、増幅用光ファイバとガラスロッドとが融着されることがある。このように増幅用光ファイバの軸方向に対してガラスロッドの軸方向が斜めであると、増幅用光ファイバからガラスロッドに入力されるレーザ光は、ガラスロッド内においてガラスロッドの軸に沿った方向に進まない。従って、レーザ光の直径が十分に広がる前にレーザ光の一部がガラスロッドの側面に到達して、レーザ光の一部がガラスロッドの側面で乱反射してしまうことがある。こうして所望の出射形状のレーザ光を得ることができない場合があるという問題がある。
そこで、本発明は、所望の出射形状のレーザ光を出力することができるファイバレーザ装置を実現可能なレーザ光出射用素子、及び、その製造方法、及び、それを用いたファイバレーザ装置を提供することを目的とする。
本発明のレーザ光出射用素子は、入力端及び出力端が形成されたガラスロッドを含むレーザ光出射用素子であって、前記ガラスロッドは、中心軸に沿って形成されるコアと、前記コアを被覆するクラッドとを有し、前記入力端側における前記コアの屈折率は、前記クラッドの屈折率よりも高く、前記出力端側において前記コアの屈折率から前記クラッドの屈折率を引いた値は、前記入力端側において前記コアの屈折率から前記クラッドの屈折率を引いた値よりも小さいことを特徴とするものである。
このようなレーザ光出射用素子によれば、入力端側のコアの屈折率がクラッドよりも高いため、入力端からコアにレーザ光が入力されると、レーザ光はコアを伝播する。このコアはガラスロッドの中心軸に沿って形成されるため、レーザ光はガラスロッドの中心軸に沿って伝播する。このように、コアが中心軸に沿って形成されることで、ガラスロッドに対して斜めからレーザ光が入力される場合においても、殆どのレーザ光はガラスロッドの中心軸に沿って伝播する。そして、出力端側においてコアの屈折率からクラッドの屈折率を引いた値は、入力端側においてコアの屈折率からクラッドの屈折率を引いた値よりも小さくされているため、出力端側においては、コアに光を閉じ込める力が入力端側よりも弱い。従って、レーザ光の内、開口数(NA)が比較的大きな成分は、入力端側においてコアを伝播するが、出力端側においてコアからクラッドに伝播して、レーザ光のビーム径が大きくなる。このときレーザ光は、ガラスロッドの中心軸に沿って伝播しているため、レーザ光の直径が広がっても、レーザ光がガラスロッドの中心軸に対して斜めに進む場合と比べて、レーザ光の一部がガラスロッドの側面で反射することが抑制される。従って、このようなレーザ出射用素子を用いることにより、所望の出射形状のレーザ光を出射することができるファイバレーザ装置を実現することが可能となる。
また、上記レーザ光出射用素子において、前記出力端側における前記コアの屈折率は、前記クラッドの屈折率以下であることが好ましい。
このようなレーザ光出射用素子においては、出力端側においては、導波構造が形成されておらず自由伝播領域となるので、レーザ光におけるNAの比較的小さな成分のビーム径も大きくなる。従って、出力端において、レーザ光のパワー密度をより均一にすることができる。
また、上記レーザ光出射用素子において、前記コアの屈折率が、前記入力端側から前記出力端側に向って前記クラッドの屈折率に対して徐々に小さくなる領域を有することが好適である。
このようなレーザ光出射用素子によれば、増幅用光ファイバとガラスロッドの間で起こるレーザ光のフレネル反射を抑圧することが可能となり、増幅用光ファイバの利得が高いレーザ構造の場合であっても、予期せぬ発振を防ぐことが可能となる。
但し、光のフレネル反射は自身の光の波長より急峻な屈折率の変化に対して起こり易いことが知られているため、前記屈折率が徐々に小さくなる領域の長さは、入力されるレーザ光の波長より長いことが好ましい。
また、本発明のファイバレーザ装置は、コアを有し、レーザ光を出力する光ファイバと、前記光ファイバの前記コアよりも直径が大きい上記のレーザ光出射用素子と、を備え、前記光ファイバの前記コアと前記レーザ光出射用素子の前記コアとが重なるように、前記光ファイバの前記レーザ光の出力端と前記レーザ光出射用素子の前記入力端とが融着されていることを特徴とするものである。
このようなファイバレーザ装置によれば、光ファイバの中心軸とレーザ出力用素子のガラスロッドの中心軸との角度がずれている状態で、光ファイバの出力端とガラスロッドの入力端とが融着される場合においても、光ファイバのコアから出力されるレーザ光は、ガラスロッドの中心軸に沿って伝播される。そしてガラスロッドの出力端側において、中心軸に沿ってレーザ光の直径が広がるため、出力端におけるレーザ光のパワー密度を小さくでき、所望の出射形状のレーザ光を出力することができる。
また、本発明のレーザ光出力用素子の製造方法は、入力端及び出力端と、コアと、前記コアを被覆するクラッドとを有し、前記コアには、紫外線が照射されると前記クラッドよりも屈折率が高くなるドーパントが添加されているガラスロッドを準備する準備工程と、前記出力端側よりも前記入力端側に紫外線を多く照射し、少なくとも前記ガラスロッドの前記入力端側において、前記コアの屈折率を前記クラッドの屈折率よりも高くする紫外線照射工程と、を備えることを特徴とするものである。
このようなレーザ光出力素子の製造方法によれば、紫外線を照射するとコアの方がクラッドよりも屈折率が高くなるガラスロッドに対して、紫外線を照射することで、少なくとも入力端側のコアの屈折率をクラッドの屈折率よりも高くして、少なくとも入力端側に光の導波構造を形成する。そして、この紫外線を出力端側よりも入力端側に多く照射することにより、出力端側においてコアの屈折率からクラッドの屈折率を引いた値を、入力端側においてコアの屈折率からクラッドの屈折率を引いた値よりも小さくすることができる。すなわち、出力端側において、コアに光を閉じ込める力を入力端側よりも弱くすることができる。こうして、ガラスロッドの長さ方向でドーパントの濃度を変化させる必要がなく、容易にガラスロッドの長さ方向に屈折率変動を有する上述のレーザ光出力素子を製造することができる。
また、上記レーザ光出力素子の製造方法における前記準備工程において準備する前記ガラスロッドは、前記コアの屈折率が前記クラッドの屈折率以下であることが好ましい。
このようなレーザ光出力素子の製造方法によれば、紫外線照射工程において、紫外線の照射の量を入力端側及び出力端側で、コントロールすることにより、入力端側及び出力端側におけるコアの屈折率からクラッドの屈折率を引いた値をより自由にコントロールすることができる。
さらに、このレーザ光出力素子の製造方法における前記紫外線照射工程において、前記ガラスロッドの前記出力端側における前記コアの屈折率が前記クラッドの屈折率より高くならないように紫外線を照射することが好ましい。
このように紫外線を照射することにより、出力端側において導波構造が形成されておらず自由伝播領域となるレーザ光出力素子を製造することができる。
さらに、このレーザ光出力素子の製造方法における前記紫外線照射工程において、前記ガラスロッドの前記出力端側には紫外線を照射しないことが好ましい。
このように出力端側に紫外線を照射しない、すなわち、出力端側に紫外線をゼロ時間照射することにより、紫外線照射工程を簡易にすることができ、出力端側において導波構造を有しないレーザ光出力素子を安価に製造することができる。
或いは、本発明のレーザ光出力用素子の製造方法は、入力端及び出力端と、コアと、前記コアを被覆するクラッドとを有し、前記コアの屈折率が前記クラッドの屈折率より高く、前記クラッドには、紫外線が照射されると前記コアよりも屈折率が高くなるドーパントが添加されているガラスロッドを準備する準備工程と、前記入力端側における前記コアの屈折率が、前記クラッドの屈折率よりも高いままとなる範囲で、前記入力端側よりも前記出力端側に紫外線を多く照射する紫外線照射工程と、を備えることを特徴とするものである。
このようなレーザ光出力素子の製造方法によれば、コアの屈折率が前記クラッドの屈折率より高いガラスロッド、すなわち、導波構造を有するガラスロッドを準備し、入力端側よりも出力端側に紫外線を多く照射することで、出力端側の導波構造を弱くする。従って、ガラスロッドの長さ方向でドーパントの濃度を変化させる必要がなく、容易にガラスロッドの長さ方向に屈折率変動を有する上述のレーザ光出力素子を得ることができる。
さらに、このレーザ光出力素子の製造方法における前記紫外線照射工程において、前記ガラスロッドの前記出力端側における前記クラッドの屈折率が、前記コアの屈折率以上になるまで紫外線を照射することが好ましい。
このように紫外線を照射することにより、出力端側において導波構造が形成されておらず自由伝播領域となるレーザ光出力素子を製造することができる。
また、上記レーザ光出力素子の製造方法における前記紫外線照射工程において、前記ガラスロッドの前記入力端側には紫外線を照射しないことが好ましい。
このように入力端側に紫外線を照射しないことにより、紫外線照射工程を簡易にすることができ、入力端側に導波構造が形成れているレーザ光出力素子を安価に製造することができる。
以上の様に、本発明によれば、所望の出射形状のレーザ光を出力することができるファイバレーザ装置を実現可能なレーザ光出射用素子、及び、その製造方法、及び、それを用いたファイバレーザ装置が提供される。
本発明の第1実施形態に係るファイバレーザ装置を示す図である。 図1に示す増幅用光ファイバの長手方向に垂直な方向の断面における構造を示す図である。 図1に示すガラスロッドの拡大図である。 第1の製造方法における紫外線照射工程の様子を模式的に示す図である。 第1の製造方法に用いるガラスロッドに紫外線を照射する時間と、コア及びクラッドの屈折率上昇を示すプロファイルを示す図である。 第2の製造方法における紫外線照射工程の様子を模式的に示す図である。 第2の製造方法に用いるガラスロッドに紫外線を照射する時間と、コア及びクラッドの屈折率上昇を示すプロファイルを示す図である。 本発明の第2実施形態に係るレーザ光出射用素子としてのガラスロッドを示す図である。 実施例1のビーム形状の写真である。 比較例1のビーム形状の写真である。
以下、本発明に係るファイバレーザ装置の好適な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るファイバレーザ装置を示す図である。
図1に示すように、ファイバレーザ装置1は、種レーザ光を出力する種レーザ光源10と励起光を出力する励起光源20と、種レーザ光を増幅する増幅用光ファイバ30と、種レーザ光及び励起光を増幅用光ファイバ30に入力する光コンバイナ40と、増幅用光ファイバ30から出力されるレーザ光が入力するレーザ光出射用素子としてのガラスロッド100とを主な構成要素として備える。
種レーザ光源10は、ファブリペロー型やファイバーリング型のファイバレーザ装置から構成されており、種レーザ光を出力する。種レーザ光は、パルス光や連続光であり、例えば、波長が1064nmである。種レーザ光源10から出力される種レーザ光は、コアと、コアを被覆するクラッドとから構成されるシングルモードファイバ15により伝播される。
励起光源20は、複数のレーザダイオード(LD)から構成されている。励起光源20からは、例えば、種レーザ光源10から出力される種レーザ光が上述のように1064nmである場合、波長が976nmの励起光を出力する。励起光源から出力される励起光は、コアと、コアを被覆する樹脂クラッドとから構成される励起光をマルチモード光として伝播するマルチモードファイバ25により伝播される。
図2は、図1に示す増幅用光ファイバ30の長手方向に垂直な方向の断面における構造を示す断面図である。増幅用光ファイバ30は、種レーザ光及び励起光が入力する入力端と、種レーザ光が増幅されてレーザ光として出力される出力端とを有し、入力端から入力される種レーザ光を増幅して、種レーザ光と同じ波長帯域のレーザ光を出力端から出力する。この増幅用光ファイバ30は、図3に示すように、コア31と、コア31を被覆するクラッド32と、クラッド32を被覆する樹脂クラッド33とから構成とされる。クラッド32の屈折率はコア31の屈折率よりも低く、樹脂クラッド33の屈折率はクラッド32の屈折率よりも大幅に低くされる。また、コア31の直径は、例えば30μmとされ、クラッドの外径は、例えば400μmとされ、樹脂クラッドの外径は、例えば450μmとされる。また、コア31を構成する材料としては、例えば、石英の屈折率を上昇させる酸化ゲルマニウム等の元素と、励起光源20から出力される励起光により励起状態とされるエルビウム等の希土類元素が添加された石英が挙げられ、クラッド32を構成する材料としては、例えば、特にドーパントが添加されていない石英が挙げられ、樹脂クラッドを構成する材料としては、例えば、紫外線硬化樹脂が挙げられる。
光コンバイナ40は、種レーザ光源10と接続されるシングルモードファイバ15及び励起光源20と接続されるマルチモードファイバ25と、増幅用光ファイバ30の入力端とが融着されることにより構成される。具体的には、シングルモードファイバ15のコアの中心軸と、増幅用光ファイバ30のコア31の中心軸とが、長手方向に並ぶように位置が合わされて、増幅用光ファイバ30の入力端とシングルモードファイバ15の端部とが端面接続されている。さらに、マルチモードファイバ25のコアと増幅用光ファイバ30のクラッド32とが長手方向に並ぶように位置が合わされて、増幅用光ファイバ30の入力端とマルチモードファイバ25の端部とが端面接続されている。なお、マルチモードファイバ25が複数である場合には、シングルモードファイバ15は、複数のマルチモードファイバ25により側面が囲まれるようにして、増幅用光ファイバ30と接続される。そして、光コンバイナ40においては、種レーザ光源10からの種レーザ光、及び、励起光源20からの励起光が、入力端から増幅用光ファイバ30に入力する。
また、増幅用光ファイバ30の出力端は、ガラスロッド100と融着されている。
図3は、図1に示すガラスロッド100の拡大図である。ガラスロッド100は、入力端151及び出力端152を有する円柱状の形状をしている。ガラスロッド100は、コア110と、コア110を被覆するクラッド120とから構成され、コア110は、ガラスロッド100の中心軸に沿って形成されている。なお、ガラスロッド100は、長手方向において一体とされており接合部を有していない。
また、ガラスロッド100の直径は、増幅用光ファイバ30のコア31の直径よりも大きくされ、本実施形態においては、ガラスロッド100は、増幅用光ファイバ30のクラッド32の直径よりも大きい直径とされている。ガラスロッド100は、例えば、上述のように増幅用光ファイバ30のコア31の直径が30μmであり、クラッド32の直径が400μmである場合、直径が400μm以上とされ、長さは、例えば、伝播モードの開口数が0.1であり、前期クラッド径が400μmの場合、1.5mm〜2.0mmとされる。また、コア110の直径は増幅用光ファイバ30のコアの直径と等しいことがレーザ光を伝播する観点から好ましい。
ガラスロッド100の入力端151から所定の長さL1の領域101におけるコア110の屈折率n11は、領域101におけるクラッド120の屈折率n21よりも高くされている。そして、コア110の屈折率n11及びクラッド120の屈折率n21は、共に一定とされている。この領域101の長さL1は、仮に増幅用光ファイバ30の伝播モードのNAが0.1であり、コア110の直径が30μmである場合、0.3mm以上あることが、レーザ光の角度補正の観点から好ましい。
また、領域101と出力端152側で隣り合う長さL2の領域102においては、入力端151側から出力端152側に向って、コア110の屈折率n12がクラッド120の屈折率n22に対して徐々に小さくなっている。つまり、コア110の屈折率n12からクラッド120の屈折率n22を引いた値が、入力端151側から出力端152側に向かって徐々に小さくなっている。この領域102の長さL2は、ガラスロッド100に入力されるレーザ光の波長よりも長いことが好ましく、さらにこのレーザ光の波長の倍以上であることが、レーザ光のフレネル反射光抑圧の観点から好ましい。本実施形態においては、領域102におけるコア110の屈折率n12は、領域102の最も入力端151側においてコア110の屈折率n11と等しい構成とされ、クラッド120の屈折率n22に対して高い屈折率とされている。そして、領域102において出力端152側に向うに従って、コア110とクラッド120との屈折率差が徐々に小さくなり、領域102の最も出力端152側においては、コア110の屈折率n12とクラッド120の屈折率n22とが同等の屈折率とされている。
また、領域102と隣り合い出力端152まで延びる領域103においては、コア110とクラッド120との屈折率差がなく、互いに等しい屈折率とされている。従って、ガラスロッド100は、出力端152側においてコア110の屈折率n12からクラッド120の屈折率n22を引いた値が、入力端151側においてコア110の屈折率n12からクラッド120の屈折率n22を引いた値よりも小さくされている。この領域103の長さL3は、下限は領域101のNAと出射端で許容されるパワー密度、上限は領域101のNAとガラスロッド100の外径によって決定される。
例えば上述のようにレーザ光の波長が1064nmで、NAが0.1である場合、例えば、このガラスロッド100の領域101の長さL1は0.3mm以上とされ、領域102の長さL2は2μm以上とされ、領域103は、例えば1.5mm〜2.0mmとされる。また、ガラスロッド100に用いられる材料としては、例えば、コア110の材料として酸化ゲルマニウム(GeO)が添加された石英が挙げられ、クラッド120の材料として酸化アルミニウム(Al)が添加された石英が挙げられる。
このようなガラスロッド100の入力端151には、増幅用光ファイバ30の出力端35が融着されている。具体的には、増幅用光ファイバ30のコア31とガラスロッドのコア110とがガラスロッド100の長手方向に重なるようにされて、増幅用光ファイバ30の出力端35がガラスロッドの入力端151に融着されている。
次に、ファイバレーザ装置1のレーザ光の出力について説明する。
まず、種レーザ光源10から種レーザ光が出力されると共に励起光源20から励起光が出力される。種レーザ光源10から出力される種レーザ光は、シングルモードファイバ15をシングルモード光として伝播し、励起光源20から出力される励起光は、マルチモードファイバ25をマルチモード光として伝播する。そして、種レーザ光及び励起光は、光コンバイナ40において増幅用光ファイバ30に入力する。増幅用光ファイバ30に入力した種レーザ光は、増幅用光ファイバ30のコア31をシングルモード光として伝播し、励起光は、増幅用光ファイバ30のコア31とクラッド32とをマルチモード光として伝播する。そして、励起光がコア31を通過すると、励起光の一部は、コア31に添加される希土類元素に吸収されて、希土類元素は励起状態とされる。そして、励起状態とされた希土類元素は、種レーザ光による誘導放出を起こして種レーザ光の強度を増幅する。こうして、増幅された種レーザ光は、レーザ光として増幅用光ファイバ30の出力端35から出力される。
増幅用光ファイバ30の出力端35から出力されたレーザ光は、ガラスロッド100のコア110に入力する。このとき、増幅用光ファイバ30の出力端35が、増幅用光ファイバ30の中心軸に対して垂直となっておらず、ガラスロッド100の中心軸と増幅用光ファイバ30の中心軸とが斜めの状態で、増幅用光ファイバ30とガラスロッド100とが融着されている場合においても、出力端35から出力されるレーザ光は、ガラスロッド100のコア110を伝播する。
コア110を伝播するレーザ光は、領域101においてコア110を伝播する。そして、領域102においては、コア110とクラッド120との屈折率差が徐々に小さくなるため、コア110を伝播するレーザ光は、領域102を伝播するにしたがって、NAの大きな成分から順に、徐々にクラッド120に広がり始める。そして、領域103においては、コア110とクラッド120との屈折率が等しいため、レーザ光のNAに従ってレーザ光のビーム径が大きくなる。
なお、本実施形態においては、領域102の長さL2がレーザ光の波長よりも長く形成されており、領域102のコア領域の屈折率が領域102のクラッド領域の屈折率に対して徐々に小さくなる領域を有しているため、領域102で起こり得る増幅用光ファイバ30へのフルネル反射を低減できる。
こうしてガラスロッド100において直径が広げられたレーザ光は、ガラスロッド100の出力端152から出力される。
本実施形態のファイバレーザ装置1によれば、増幅用光ファイバ30の出力端35と融着されるレーザ光出射用素子としてのガラスロッド100は、ガラスロッド100の入力端151側のコア110の屈折率がクラッド120よりも高いため、入力端151からコア110にレーザ光が入力されると、レーザ光はコア110を伝播する。このコア110はガラスロッド100の中心軸に沿って形成されるため、レーザ光はガラスロッド100の中心軸に沿って伝播する。このように、コア110が中心軸に沿って形成されることで、ガラスロッド100に対して斜めからレーザ光が入力される場合においても、レーザ光はガラスロッド100の中心軸に沿って伝播する。従って、増幅用光ファイバ30の中心軸とガラスロッド100の中心軸とが斜めの状態で、増幅用光ファイバ30の出力端35とガラスロッド100の入力端151とが融着される場合においても、増幅用光ファイバ30のコア31から出力されるレーザ光は、ガラスロッド100の中心軸に沿って伝播される。そして、出力端152側においてコア110の屈折率n12からクラッド120の屈折率n22を引いた値は、入力端151側においてコア110の屈折率n12からクラッド120の屈折率n22を引いた値よりも小さくされているため、出力端152側においては、コア110に光を閉じ込める力が入力端151側よりも弱い。従って、レーザ光の内、NAが比較的大きな成分は、入力端151側においてコアを伝播するが、出力端152側においてコア110からクラッド120に伝播して、レーザ光のビーム径が大きくなる。このときレーザ光は、ガラスロッド100の中心軸に沿って伝播しているため、レーザ光の直径が広がっても、レーザ光がガラスロッド100の中心軸に対して斜めに進む場合と比べて、レーザ光の一部がガラスロッド100の側面で反射することが抑制される。このため、ファイバレーザ装置1は、所望の出射形状のレーザ光を出射することができる。
特に、本実施形態においては、出力端152側の領域103において、コア110とクラッド120との屈折率が、互いに等しくされている。従って、出力端152側の領域103においては、導波構造が形成されておらず自由伝播領域となるので、レーザ光におけるNAの比較的小さな成分のビーム径も大きくなる。従って、出力端152において、出力するレーザ光のパワー密度をより均一にすることができる。
次にガラスロッド100の製造方法について説明する。
<第1の製造方法>
まず、ガラスロッド100の第1の製造方法について説明する。
まず、入力端151及び出力端152と、コア110と、中心軸上にコア110が位置するようにコア110を被覆するクラッド120とを有するガラスロッドを準備する(準備工程)。
このガラスロッドは、紫外線が照射されない状態でコア110の屈折率とクラッド120の屈折率とが同等になるよう調整されており、コア110には、紫外線を照射するとクラッド120屈折率がよりも高くなるドーパントが添加されている。このようなコア110とクラッド120の材料としては、特に制限されないが、例えば表1に示すドーパントが添加される石英が挙げられる。
表1のA欄は、コア110の材料として酸化ゲルマニウムが添加された石英が用いられ、クラッド120の材料としてアルミナ、五酸化二リン(P)、酸化チタン(TiO)のうち1種類のドーパントが添加、あるいは、2種類以上のドーパントが共添加された石英が用いられることを示す。酸化ゲルマニウムは、紫外線が照射されるとコア110の屈折率を上昇させるドーパントである。また、アルミナ、五酸化二リン、酸化チタンは、紫外線が照射されない状態でクラッドの屈折率を上昇させコア110の屈折率とクラッドの屈折率とが同等となるよう調整可能なドーパントである。そして、アルミナ、五酸化二リン、酸化チタン等のドーパントは、紫外線が照射されるとクラッド120の屈折率を上昇させるが、酸化ゲルマニウムが添加されたコア110に比べて屈折率の上昇が非常に小さい。従って、このような材料によれば、紫外線が照射されない状態でコア110の屈折率とクラッド120の屈折率とが同等とされ、ガラスロッドに紫外線を照射するとコア110の屈折率がクラッド120の屈折率よりも高くなる。なお、A欄のカッコ内に示されるようにコア110には、紫外線が照射されない状態において、コア110の屈折率をクラッド120の屈折率と同等になるよう調整する目的で、屈折率を下げるフッ素(F)、ホウ素(B)等のドーパントが酸化ゲルマニウムと共に添加されても良い。
表1のB欄は、コア110の材料として五酸化二リンが添加された石英が用いられ、クラッド120の材料としてアルミナ、酸化チタンの一方が添加、あるいは、両方が共添加された石英が用いられることを示す。五酸化二リンが添加される石英は、紫外線が照射されると、アルミナや酸化チタンが添加される石英よりも屈折率が高くなる。そして、紫外線が照射されない状態で、アルミナ、酸化チタンにより、クラッド120の屈折率とコア110の屈折率とが同等となるよう調整される。なお、B欄のカッコ内に示されるようにコア110には、紫外線が照射されない状態において、コア110の屈折率をクラッド120の屈折率と同等になるよう調整する目的で、屈折率を下げるフッ素、ホウ素等のドーパントが五酸化二リンと共に添加されても良い。
また、表1のC欄は、コア110に用いる材料が、酸化ゲルマニウム、五酸化二リン、酸化アルミニウム、酸化チタンの内、1種類あるいは2種類以上のドーパントと、フッ素やホウ素等の屈折率を下げるドーパントが共添加される石英が用いられ、クラッド120に用いる材料が、ドーパントが添加されない石英であることを示す。この場合、紫外線が照射されない状態では、コア110の屈折率は、酸化ゲルマニウム等による屈折率の上昇の作用とフッ素やホウ素等の屈折率を下げる作用により、石英と同等の屈折率なるように調整される。そして、紫外線が照射されると酸化ゲルマニウム等の作用により、コア110の屈折率が上昇する。
次に準備したガラスロッドの長さ方向における入力端151側に紫外線を照射する(紫外線照射工程)。
図4は、第1の製造方法における紫外線照射工程の様子を模式的に示す図である。図4に示すように、紫外線UVは、マスク2により照射領域が制限されてガラスロッドの一部に照射される。このマスク2は、ガラスロッドの入力端151側から出力端152に向って、ガラスロッドに対して相対的に移動する。従って、紫外線UVは、ガラスロッドの入力端151側から出力端152に移動しながら照射される。
図5は、第1の製造方法に用いるガラスロッドに紫外線を照射する時間と、コア110及びクラッド120の屈折率上昇を示すプロファイルを示す図である。上述のようにコア110には、紫外線を照射するとコア110の屈折率がクラッド120の屈折率よりも高くなるドーパントが添加されているため、紫外線を照射する前においては、コア110とクラッド120の屈折率が同じであっても、紫外線を照射するにしたがい、コア110の屈折率がクラッド120の屈折率よりも高くなる。なお、図5に示すプロファイルに用いたガラスロッドにおいては、コア110は、酸化ゲルマニウムが添加された石英が用いられており、クラッド120は、アルミナが添加された石英が用いられている。
紫外線照射工程においては、まず、領域101に紫外線UVが照射される。領域101においては、マスク2が一定の速度でガラスロッドに対して相対的に移動して、領域101におけるガラスロッドの全ての個所に対して図5に示す時間t1だけ紫外線が照射される。こうして領域101に対する紫外線UVの照射後においては、図5に示すように領域101のコア110の屈折率n11は、領域101のクラッド120の屈折率n21よりも高くされる。
次に領域102においては、入力端151側ではマスク2のガラスロッドに対する相対的な速度が領域101における速度と同じ速度とされ、出力端152側に向うにしたがい、マスク2のガラスロッドに対する速度が速くされる。このようにして領域102においては、図5に示すように入力端151側では、紫外線UVが領域101とほぼ同等の時間照射され、出力端152側に向うにしたがい紫外線UVの照射時間が短くされて、出力端152側では、紫外線UVが殆ど照射されない。このようにして領域102においては、出力端152側よりも入力端151側に紫外線が多く照射され、入力端151側から出力端152側に向って、コア110の屈折率n12がクラッド120の屈折率n22に対して徐々に小さくされる。
また、領域103には、紫外線UVが照射されない。つまり、紫外線UVは、ゼロ時間照射される。従って、領域103においては、コア110の屈折率n13とクラッド120の屈折率n23とが同等のままとされる。
こうして、図3に示すガラスロッド100を得る。
本実施形態におけるガラスロッド100の製造方法によれば、紫外線を照射するとコア110の方がクラッド120よりも屈折率が高くなるガラスロッドに対して、紫外線を照射することで、少なくとも入力端151側の領域101におけるコア110の屈折率n11をクラッド120の屈折率n21よりも高くして、少なくとも入力端151側の領域101に光の導波構造を形成する。そして、この紫外線を出力端152側よりも入力端151側に多く照射することにより、出力端152側においてコア110の屈折率n13からクラッド120の屈折率n23を引いた値を、入力端151側においてコア110の屈折率n11からクラッド120の屈折率n21を引いた値よりも小さくすることができる。すなわち、出力端152側において、コア110に光を閉じ込める力を入力端151側よりも弱くすることができる。こうして、ガラスロッドの長さ方向でドーパントの濃度を変化させる必要がなく、レーザ光出力素子としてのガラスロッド100を得ることができる。
特に、本実施形態においては、準備工程において準備するガラスロッドが、コア110の屈折率がクラッドの屈折率以下であり、紫外線照射工程において、ガラスロッドの出力端152側に紫外線を照射していないため、紫外線照射工程を簡易にすることができ、出力端152側において導波構造を有しないレーザ光出力素子を安価に製造することができる。
<第2の製造方法>
次に、ガラスロッド100の第2の製造方法について説明する。
まず、入力端151及び出力端152と、コア110と、コア110を被覆するクラッド120とを有するガラスロッドを準備する(準備工程)。
このガラスロッドは、紫外線が照射されない状態でコア110の屈折率がクラッド120の屈折率よりも高くなるように調整されている。すなわち、紫外線が照射されない状態で導波構造を有するように調整されている。さらに、クラッド120には、紫外線を照射するとコア110以上の屈折率となるドーパントが添加されている。このようなコア110とクラッド120の材料としては、特に制限されないが、例えば表2に示すドーパントが添加される石英が挙げられる。
表2のA欄は、コア110の材料として、アルミナ、五酸化二リン、酸化チタンの内の1種類が添加、或いは、2種類以上が共添加される石英が用いられることを示す。また、クラッド120の材料のとしては、酸化ゲルマニウムが添加される石英が用いられることを示す。そして、これらのドーパントの量を調整することにより、紫外線が照射されない状態においてコア110の屈折率は、クラッドの屈折率よりも高くされる。アルミナ、五酸化二リン、酸化チタン等のドーパントは、紫外線が照射されるとコア110の屈折率を上昇させるが、ゲルマニウムが添加されたクラッド120に比べて屈折率の上昇が非常に小さい。このため、紫外線が照射されるとクラッド120の屈折率はコアの屈折率以上とされることができる。なお、A欄のカッコ内に示されるようにクラッド120には、紫外線が照射されない状態において、クラッド120の屈折率をコア110の屈折率より低くする目的で、屈折率を下げるフッ素、ホウ素等のドーパントが酸化ゲルマニウムと共に添加されても良い。
表2のB欄は、コア110の材料としてアルミナ(Al)、酸化チタン(TiO)の一方あるいは両方が添加された石英が用いられ、クラッド120の材料として五酸化二リンが添加された石英が用いられることを示す。五酸化二リンが添加される石英は、紫外線が照射されると、アルミナや酸化チタンが添加される石英よりも屈折率が高くなる。そして、紫外線が照射されない状態で、アルミナ、酸化チタンにより、コア110の屈折率とクラッド120の屈折率とが同等となるよう調整される。なお、B欄のカッコ内に示されるようにクラッド120には、紫外線が照射されない状態において、クラッド120の屈折率をコア110の屈折率より低くする目的で、屈折率を下げるフッ素、ホウ素等のドーパントが五酸化二リンと共に添加されても良い。
次に準備したガラスロッドの長さ方向における出力端152側に紫外線を照射する(紫外線照射工程)。
図6は、第2の製造方法における紫外線照射工程の様子を模式的に示す図である。図6に示すように、紫外線UVは、マスク2により照射領域が制限されてガラスロッドの一部に照射される。このマスク2は、ガラスロッドの出力端152側から入力端151に向って、ガラスロッドに対して相対的に移動する。従って、紫外線UVは、ガラスロッドの出力端152側から入力端151に移動しながら照射される。
図7は、第2の製造方法に用いるガラスロッドに紫外線を照射する時間と、コア110及びクラッド120の屈折率上昇を示すプロファイルを示す図である。上述のようにクラッド120には、紫外線を照射するとクラッド120の屈折率がコア110の屈折率以上となるドーパントが添加されており、紫外線を照射する前においては、コア110の屈折率がクラッド120の屈折率よりも高くされている。そして紫外線を照射するに従い、クラッド120とコア110の屈折率差が小さくなる。さらに紫外線を照射するとコア110の屈折率とクラッド120の屈折率が同等になり、さらに紫外線を照射するとクラッドの屈折率がコア110の屈折率よりも高くなる。なお、図7に示すプロファイルに用いたガラスロッドにおいては、コア110は、アルミナが添加された石英が用いられており、クラッド120は、ゲルマニウム及びホウ素が共添加された石英が用いられている。
紫外線照射工程においては、まず、領域103に紫外線UVが照射される。領域103においては、マスク2が一定の速度でガラスロッドに対して相対的に移動して、領域103におけるガラスロッドの全ての個所に対して、コア110の屈折率n13とクラッド120の屈折率n23とが同じ屈折率になるまで紫外線が照射される。つまり図7に示す時間t2だけ紫外線が照射される。こうして領域103においては、クラッド120の屈折率n23は、図7に示すようにコア110の屈折率n13と同等とされる。
次に領域102においては、マスク2は、出力端152側ではガラスロッドに対する速度が領域103における速度と同じにされ、入力端151側に向うにしたがいガラスロッドに対する速度が速くなされる。このようにして図7に示すように、領域102においては、出力端152側では紫外線UVが領域103とほぼ同等の時間照射され、入力端151側に向うにしたがい紫外線UVの照射時間が短くされて、入力端151側では紫外線UVが殆ど照射されない。こうして領域102においては、入力端151側よりも出力端152側に紫外線が多く照射され、出力端152側から入力端151側に向って、コア110の屈折率n12がクラッド120の屈折率n22に対して徐々に大きくされる。
また、領域101には、紫外線UVが照射されない。従って、領域101においては、コア110の屈折率n11がクラッド120の屈折率n21よりも高い状態のままとされる。
こうして、図3に示すガラスロッド100を得る。
本実施形態におけるガラスロッド100の製造方法によれば、導波構造を有するガラスロッドを準備して、紫外線によりこのガラスロッドの出力端152側の導波構造を弱くする。従って、ガラスロッドの長さ方向でドーパントの濃度を変化させる必要がなく、レーザ光出力素子としてのガラスロッド100を得ることができる。
特に、本実施形態のレーザ光出力素子の製造方法においては、紫外線照射工程において、ガラスロッドの出力端152側におけるクラッド120の屈折率n23が、コア110の屈折率n13以上になるまで紫外線を照射しているため、出力端152側において導波構造が形成されておらず自由伝播領域となるレーザ光出力素子を製造することができる。
更に、本実施形態のレーザ光出力素子の製造方法においては、入力端151側に紫外線を照射しないことにより、紫外線照射工程を簡易にすることができ、入力端151側に導波構造が形成れているレーザ光出力素子を安価に製造することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図8を参照して詳細に説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。図8は、本発明の第2実施形態に係るレーザ光出射用素子としてのガラスロッド200を示す図である。
本実施形態のファイバレーザ装置は、図1に示すファイバレーザ装置1におけるガラスロッド100に代えて、図8に示すレーザ光出射用素子としてのガラスロッド200が用いられる点で第1の実施形態と異なる。
図8に示すように、ガラスロッド200は、入力端251及び出力端252を有する円柱状の形状をしている。ガラスロッド200は、コア210と、コア210を被覆するクラッド220とから構成され、コア210は、ガラスロッド200の中心軸に沿って形成されている。なお、ガラスロッド200は、長手方向においては一体とされており接合部を有していない。
また、ガラスロッド200の入力端251から所定の長さL4の領域201におけるコア210の屈折率は、領域201におけるクラッド220の屈折率よりも高くされ、コア210の屈折率及びクラッド220の屈折率は一定とされている。この領域201の長さL4は、仮に増幅用光ファイバ30の伝播モードのNAが0.12であり、コア210の直径が20μmである場合、0.2mm以上あることが、レーザ光の角度補正の観点から好ましい。
また、領域201と出力端252側に隣り合い出力端252まで延びる長さL5の領域202においては、コア210とクラッド220との屈折率差がなく、互いに等しい屈折率とされている。この領域202の長さL5は、下限は増幅用光ファイバ30を伝播するモードのNAと出力端252で許容されるパワー密度、上限は増幅用光ファイバ30を伝播するモードのNAとガラスロッド200の外径によって決定される
このようなガラスロッド200は、次のようにして製造することができる。
<第1の製造方法>
まず、第1実施形態における第1の製造方法と同様のガラスロッドを準備する(準備工程)。従って、紫外線が照射される前においては、コア210の屈折率とクラッド220も屈折率は、同等とされる。
次に、領域201対して紫外線を照射する(紫外線照射工程)。紫外線の照射は、第1実施形態における第1の製造方法の領域101における紫外線の照射と同様に行えばよい。この紫外線の照射により、領域201において、コア210の屈折率は、クラッド220の屈折率よりも高くされる。そして、領域202には紫外線を照射しない。
こうして、図8に示すガラスロッド200を得る。
<第2の製造方法>
あるいは、ガラスロッド200は次のようにしても製造することができる。
まず、第1実施形態における第2の製造方法と同様のガラスロッドを準備する(準備工程)。従って、紫外線が照射される前においては、コア210の屈折率がクラッド220も屈折率よりも高くされる。
次に、領域202対して紫外線を照射する(紫外線照射工程)。紫外線の照射は、第1実施形態における第2の製造方法の領域103における紫外線の照射と同様に行えばよい。この紫外線の照射により、領域202において、クラッド220の屈折率は、コア210の屈折率と同等にされる。そして、領域201には紫外線を照射しない。
こうして、図8に示すガラスロッド200を得る。
以上、本発明について、第1、第2実施形態を例に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、第1実施形態において、コア110とクラッド120の屈折率差が一定である領域101は必ずしも必要ない。領域101がない場合においても、領域102の入力端151側は、コア110の屈折率n12は、クラッド120の屈折率n22よりも高いため、ガラスロッド100に入力するレーザ光は、コア110を伝播する。
また、第1実施形態において、領域103におけるコア110の屈折率n13とクラッド120の屈折率n23は同等とされたが、必ずしも同等である必要はなく、領域103においてクラッド120の屈折率n23がコア110の屈折率n13よりも高い構成とされても、領域103においてレーザ光の直径は広がることができる。
この場合、第1の実施形態における第1の製造方法においては、準備工程において、クラッド120の屈折率がコア110の屈折率よりも高いガラスロッドを準備する。そして、紫外線照射工程において、入力端151側の領域101におけるコア110の屈折率がクラッド120の屈折率よりも適切に高くされ、さらに、領域102における入力端151側におけるコア110及びクラッド120の屈折率が、領域101におけるコア110及びクラッド120の屈折率と同等とされ、領域102における出力端152側におけるコア110及びクラッド120の屈折率が、領域103におけるコア110及びクラッド120の屈折率と同等とされるように、紫外線が照射されれば良い。そして、出力端側の領域103には、紫外線を照射しないか、クラッド120の屈折率がコア110の屈折率よりも高い状態が維持されるような僅かな時間だけ紫外線を照射すれば良い。また、第1の実施形態における第2の製造方法においては、紫外線照射工程において、出力端152側の領域103に紫外線を照射する際、クラッド120の屈折率がコア110の屈折率よりも高くなるまで、紫外線を照射すれば良い。
同様に、第2実施形態において、領域202におけるコア210の屈折率とクラッド220の屈折率は同等とされたが、必ずしも同等である必要はなく、領域202においてクラッド220の屈折率がコア210の屈折率よりも高い構成とされても、領域202において導波構造が形成されないため好ましい。この場合においても、領域202においてレーザ光の直径は広がることができる。
この場合、第2の実施形態における第1の製造方法においては、準備工程において、クラッド220の屈折率がコア210の屈折率よりも高いガラスロッドを準備する。そして、紫外線照射工程において、入力端251側の領域201におけるコア210の屈折率がクラッド220の屈折率よりも適切に高くされるように、紫外線が照射されれば良い。そして、出力端側の領域202には、紫外線を照射しないか、クラッド220の屈折率がコア210の屈折率よりも高い状態が維持されるような僅かな時間だけ紫外線を照射すれば良い。また、第2の実施形態における第2の製造方法においては、紫外線照射工程において、出力端252側の領域202に紫外線を照射する際、クラッド220の屈折率がコア210の屈折率よりも高くなるまで、紫外線を照射すれば良い。
さらに、出力側の領域おいて、コア110、210の屈折率からクラッド120、220の屈折率を引いた値は、入力端側の領域において、コア110、210の屈折率からクラッド120、220の屈折率を引いた値よりも小さくされていれていれば良い。従って、第1実施形態においては、領域101におけるコア110とクラッド120との屈折率差が、領域103におけるコア110とクラッド120との屈折率差よりも大きい限りにおいて、領域103において、コア110の屈折率が、クラッド120の屈折率よりも僅かに高くても良い。同様に、第2実施形態においては、領域201におけるコア210とクラッド220との屈折率差が、領域202におけるコア210とクラッド220との屈折率差よりも大きい限りにおいて、領域202において、コア210の屈折率が、クラッド220の屈折率よりも僅かに高くても良い。このような場合においても、出力端152、252側においては、コア110、210に光を閉じ込める力が入力端151、251側よりも弱い。従って、レーザ光の内、NAが比較的大きな成分は、入力端151、251側においてコア110、210を伝播するが、出力端152、252側においてコア110、210からクラッド120、220に伝播して、レーザ光のビーム径を大きくすることができる。
この場合、第1の実施形態における第1の製造方法においては、紫外線照射工程において、出力端152側の領域103に紫外線を照射して、コア110の屈折率をクラッド120の屈折率よりも僅かに高くすれば良い。また、第1の実施形態における第2の製造方法においては、紫外線照射工程において、出力端152側の領域103に紫外線を照射する際、コア110の屈折率がクラッド120の屈折率よりも僅かに高い状態で、紫外線の照射を止めれば良い。また、第2の実施形態における第1の製造方法においては、紫外線照射工程において、出力端252側の領域202に紫外線を照射して、コア210の屈折率をクラッド220の屈折率よりも僅かに高くすれば良い。また、第2の実施形態における第2の製造方法においては、紫外線照射工程において、出力端252側の領域202に紫外線を照射する際、クラッド220の屈折率がコア210の屈折率よりも僅かに高い状態で、紫外線の照射を止めれば良い。
さらに第1、第2実施形態において、増幅用光ファイバ30の出力端35に直接ガラスロッド100、200が融着されたが、本発明はこれに限らない。例えば、増幅用光ファイバ30とガラスロッド100、200との間に希土類元素が添加されないダブルクラッドファイバやシングルモードファイバ等が設けられ、これらダブルクラッドファイバやシングルモードファイバ等がガラスロッドと融着されても良い。
また、第1、第2実施形態においては、ガラスロッド100、200は特に何にも被覆されていないが、例えば、クラッド120、220よりも屈折率の高い第2クラッドでガラスロッド100、200を被覆しても良い。このようにすることで、出力端152、252で反射するレーザ光がある場合に、出力端152、252で反射するレーザ光が側面から第2クラッドに入力するため、乱反射を防止することができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の内容をより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものでは無い。
(実施例1)
まず、直径が30μmでGeOが3.5質量%添加された石英をコアとし、外径が400μmでAlが2.5質量%添加された石英とクラッドとし、長さが1.8mmのガラスロッドを準備した。このときのコアとクラッドの屈折率は同等であった。
次にガラスロッドの側面に対して紫外線を照射した。このときの紫外線の強度は2mJ/mmとして、ガラスロッドの入力端側では紫外線を6000秒照射して、入力端側から出力端側に向うにしたがい、紫外線の照射時間を短くして、入力端から0.1mmから出力端側の領域には紫外線を照射しなかった。こうして入力端におけるコアの屈折率を1.454とし、クラッドの屈折率を1.452として、出力端に向うにしたがいコアとクラッドとの屈折率差がなくなるようにして、出力端側ではコアとクラッドとの屈折率差が無いようにした。
また、開口数(NA)が0.10でコアの直径が30μm、クラッドの直径が400μmの光ファイバを準備した。この光ファイバの出力端面は、光ファイバの軸方向に対して垂直な方向か2度斜めになるように加工した。
次に光ファイバのコアとガラスロッドのコアとが重なるようにして、この光ファイバの出力端面にガラスロッドの入力端を融着した。
(比較例1)
コアが形成されていなく屈折率が一様であること以外は実施例1と同様のガラスロッドと、実施例1と同様の光ファイバを準備した。
次に光ファイバの出力端面おける中心がガラスロッドの入力端の中心に位置するようにして、光ファイバをガラスロッドに融着した。
次に実施例1と比較例1の光ファイバに、波長が1064nmのレーザ光を入力して、ガラスロッドの出力端から0.15m離れた場所からCCDカメラを用いてビーム形状を観測した。
図9は、実施例1のビーム形状の写真である。また、図10は、比較例1のビーム形状の写真である。図9に示すとおり、実施例1はビーム形状が真円であり所望のビーム形状を得ることができた。一方、比較例のビーム形状は、図10に示すとおり歪になった。
以上のことから、本発明のレーザ光出射用素子としてのガラスロッドを用いたファイバレーザ装置によれば、所望のビーム形状を得ることができることが分かった。
本発明によれば、所望の出射形状のレーザ光を出力することができるファイバレーザ装置を実現可能なレーザ光出射用素子、及び、その製造方法、及び、それを用いたファイバレーザ装置が提供される。
1・・・ファイバレーザ装置
2・・・マスク
10・・・種レーザ光源
20・・・励起光源
25・・・マルチモードファイバ
30・・・増幅用光ファイバ
35・・・出力端
40・・・光コンバイナ
100・・・ガラスロッド
110・・・コア
120・・・クラッド
151・・・入力端
152・・・出力端
200・・・ガラスロッド
210・・・コア
220・・・クラッド
251・・・入力端
252・・・出力端

Claims (12)

  1. 入力端及び出力端が形成されたガラスロッドを含むレーザ光出射用素子であって、
    前記ガラスロッドは、中心軸に沿って形成されるコアと、前記コアを被覆するクラッドとを有し、
    前記入力端側における前記コアの屈折率は、前記クラッドの屈折率よりも高く、
    前記出力端側において前記コアの屈折率から前記クラッドの屈折率を引いた値は、前記入力端側において前記コアの屈折率から前記クラッドの屈折率を引いた値よりも小さい
    ことを特徴とするレーザ光出射用素子。
  2. 前記出力端側における前記コアの屈折率は、前記クラッドの屈折率以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ光出射用素子。
  3. 前記コアの屈折率が、前記入力端側から前記出力端側に向って前記クラッドの屈折率に対して徐々に小さくなる領域を有することを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ光出射用素子。
  4. 前記コアの屈折率が徐々に小さくなる領域の長さは、入力されるレーザ光の波長よりも長いことを特徴とする請求項3に記載のレーザ光出射用素子。
  5. コアを有し、レーザ光を出力する光ファイバと、
    前記光ファイバの前記コアよりも直径が大きい請求項1〜4のいずれか1項に記載のレーザ光出射用素子と、
    を備え、
    前記光ファイバの前記コアと前記レーザ光出射用素子の前記コアとが重なるように、前記光ファイバの前記レーザ光の出力端と前記レーザ光出射用素子の前記入力端とが融着されている
    ことを特徴とするファイバレーザ装置。
  6. 入力端及び出力端と、コアと、前記コアを被覆するクラッドとを有し、前記コアには、紫外線が照射されると前記クラッドよりも屈折率が高くなるドーパントが添加されているガラスロッドを準備する準備工程と、
    前記出力端側よりも前記入力端側に紫外線を多く照射し、少なくとも前記ガラスロッドの前記入力端側において、前記コアの屈折率を前記クラッドの屈折率よりも高くする紫外線照射工程と、
    を備えることを特徴とするレーザ出力用素子の製造方法。
  7. 前記準備工程において準備する前記ガラスロッドは、前記コアの屈折率が前記クラッドの屈折率以下であることを特徴とする請求項6に記載のレーザ出力用素子の製造方法。
  8. 前記紫外線照射工程において、前記ガラスロッドの前記出力端側における前記コアの屈折率が、前記クラッドの屈折率より高くならないように紫外線を照射することを特徴とすることを特徴とする請求項7に記載のレーザ出力用素子の製造方法。
  9. 前記紫外線照射工程において、前記ガラスロッドの前記出力端側には紫外線を照射しないことを特徴とする請求項8に記載のレーザ出力用素子の製造方法。
  10. 入力端及び出力端と、コアと、前記コアを被覆するクラッドとを有し、前記コアの屈折率が前記クラッドの屈折率より高く、前記クラッドには、紫外線が照射されると前記コアよりも屈折率が高くなるドーパントが添加されているガラスロッドを準備する準備工程と、
    前記入力端側における前記コアの屈折率が、前記クラッドの屈折率よりも高いままとなる範囲で、前記入力端側よりも前記出力端側に紫外線を多く照射する紫外線照射工程と、
    を備えることを特徴とするレーザ出力用素子の製造方法。
  11. 前記紫外線照射工程において、前記ガラスロッドの前記出力端側における前記クラッドの屈折率が、前記コアの屈折率以上になるまで紫外線を照射することを特徴とする請求項10に記載のレーザ出力用素子の製造方法。
  12. 前記紫外線照射工程において、前記ガラスロッドの前記入力端側には紫外線を照射しないことを特徴とする請求項10または11に記載のレーザ出力用素子の製造方法。
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