JP6744074B2 - 光ファイバグレーティング用光ファイバおよびファイバレーザ装置 - Google Patents

光ファイバグレーティング用光ファイバおよびファイバレーザ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6744074B2
JP6744074B2 JP2015142136A JP2015142136A JP6744074B2 JP 6744074 B2 JP6744074 B2 JP 6744074B2 JP 2015142136 A JP2015142136 A JP 2015142136A JP 2015142136 A JP2015142136 A JP 2015142136A JP 6744074 B2 JP6744074 B2 JP 6744074B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical fiber
core
refractive index
added
inner region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015142136A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017026672A (ja
Inventor
健太郎 市井
健太郎 市井
龍一郎 後藤
龍一郎 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP2015142136A priority Critical patent/JP6744074B2/ja
Publication of JP2017026672A publication Critical patent/JP2017026672A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6744074B2 publication Critical patent/JP6744074B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Lasers (AREA)

Description

この発明は、光ファイバグレーティング用光ファイバおよびファイバレーザ装置に関する。
図9は、ファイバレーザ装置の一例を示す概略構成図である。
ファイバレーザ装置101は、励起用光源102と、光コンバイナ103と、光共振器104と、を備えている。
光共振器104は、増幅用コイル121を有する増幅用光ファイバ107と、第1の反射部122と、第2の反射部123と、を備えている。増幅用光ファイバ107の一端には入力側光ファイバ105が接続され、増幅用光ファイバ107の他端には出力側光ファイバ106が接続されている。増幅用光ファイバ107には、例えばYb添加コアファイバが用いられる。
励起用光源102は、複数のレーザダイオード11で構成され、励起光を出力する。レーザダイオード11は、光ファイバ12を介して光コンバイナ103に接続されている。
光コンバイナ103は、複数のレーザダイオード11からの複数の励起光を結合する。
第1の反射部122は、入力側光ファイバ105の一部に設けられている。第1の反射部122は、増幅用光ファイバ107を伝搬するレーザ光を反射させる。
第2の反射部123は、出力側光ファイバ106の一部に設けられている。第2の反射部123は、増幅用光ファイバ107を伝搬するレーザ光の一部を反射させる。レーザ光は、第1の反射部122と第2の反射部123との間で共振し、増幅される。
第1の反射部122および第2の反射部123は、ファイバブラッググレーティング(FBG:Fiber Bragg Grating)で構成されている。FBGは、コアの長手方向(光伝搬方向)に周期的に屈折率が変化する部位(グレーティング)を形成した反射器である。これにより、FBGは、グレーティング周期に対応した特定の波長の光のみを反射させる。
第1の反射部122は高反射率(例えばほぼ100%)とされ、第2の反射部123は低反射率(例えば10%程度)とされる。
図10(A)は、例えば入力側光ファイバ105に使用可能な光ファイバグレーティング用光ファイバ110(以下、単に光ファイバ110という)を示す断面図である。図10(B)は光ファイバ110の屈折率の分布を示す図である。
図10(A)に示すように、光ファイバ110は、光ファイバ裸線111と、光ファイバ裸線111の外周面に形成されたポリマークラッド層2と、ポリマークラッド層2の外周面に形成された保護被覆層3と、を有する。光ファイバ裸線111は、コア114およびそれを囲むクラッド5を有する。
コア114には、Geが添加されている。図10(B)では、Geが添加された領域に斜線のハッチングを付した。この図に示すように、Geはコア114の全体に添加され、Geの濃度はコア114の径方向に均一である。
ファイバレーザ装置に求められる特性としては、次の(1)、(2)がある。
(1)高出力のレーザ光を出力しても非線形光学効果(特に誘導ラマン散乱)による波長変換が生じないこと。
(2)出力するレーザ光がレンズにより集光しやすいこと。言い換えると、(ビーム品質を示す)Mが小さい値であること。
(1)に関しては、非線形光学効果の大きさは光路長に比例し、実効断面積(Aeff)に反比例する。
そのため、非線形光学効果を抑制するには、増幅用光ファイバ(Yb添加コアファイバ)の光路長を短くすることが有効である。
しかしながら、光路長を短くするには増幅用光ファイバのYb濃度を高くする必要があり、Ybの濃度が高くなると、フォトダークニングと呼ばれる現象によりレーザ出力パワーが低下するおそれがある。そのため、この手法により非線形光学効果を抑制することには限界がある。
非線形光学効果を抑制するには、実効断面積(Aeff)を大きくすることも有効である。実効断面積を大きくするには、コアの屈折率を小さくするか、コア径を大きくする手法が考えられる。
しかしながら、コアの屈折率を小さくすると光の閉じ込めが難しくなり、曲げ損失が生じやすくなるために、ファイバレーザ装置のなかに光ファイバをコンパクトに収納することができなくなる。一般的には、コアの屈折率が0.1%未満になると実使用が難しくなると考えられる。
一方、コア径を大きくするとカットオフ波長が長波長になり、シングルモード条件を満たすことができなくなる。例えば、コアの屈折率が0.12%のとき、波長1060nmにおいてシングルモード条件を満たすためには、コア径は12μm程度(実効断面積は130μm程度)までしか拡大できない。
この程度の実効断面積では、数百ワットクラスのCWファイバレーザ装置でも非線形光学効果が生じてしまう。
(2)に関しては、上述のとおり、シングルモードの制約下では実効断面積を大きくすることは難しいため、さらにコア径を大きくしてマルチモード光ファイバにせざるを得ない。例えば、コアの屈折率が0.12%のとき、コア径を18μmにすると実効断面積を210μm程度まで大きくできるが、伝搬可能なモードはLP01、LP11の2つとなる。
さらにコア径を大きく、例えば28μmにすると、実効断面積を410μm程度まで大きくでき、非線形光学効果の抑制には好適である。このとき、波長1060nmにおいて伝搬可能なモードはLP01、LP11、LP21、LP02、LP31、LP12の6つである。直径100mm程度の曲げ条件で収納すれば、実質的にLP21、LP02、LP31、LP12はカットオフされるが、LP01とLP11は安定して伝搬する。
第1の高次モードであるLP11が安定して伝搬することから、このコアで共振器を構成すると、レーザ出力光にLP11が混入し、Mの値が大きくなってしまう。
この問題を克服するために、増幅用光ファイバであるYb添加コアファイバのYb添加領域を制限した光ファイバが提案されている(例えば特許文献1〜6)。
前記光ファイバでは、活性元素であるYbの濃度分布を基本モードの電界強度分布に近づけることで、高次モードの利得を抑制して基本モードを優先的に増幅する。
しかしながら、Ybの添加領域を制限すると、クラッドポンプ光の吸収率を低減させるおそれがあるため、Yb添加コアファイバを長尺とする必要が生じる。また、共振器内の異種光ファイバの融着点(例えば図9において、入力側光ファイバ105と増幅用光ファイバ107との融着点108、増幅用光ファイバ107と出力側光ファイバ106との融着点109など)で生じるLP11モードを十分に抑制できないという問題があり、ビーム品質の向上が要望されていた。
特許第4667535号公報 特許第5159956号公報 特許第5124701号公報 特許第5468666号公報 特許第5468667号公報 特開2014−179404号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ビーム品質を良好にできる光ファイバグレーティング用光ファイバを提供することを課題とする。
本発明の一態様は、次数が異なる少なくとも2つのLPモードが伝搬可能なコアを有する光ファイバグレーティング用光ファイバであって、前記コアにはGeが添加され、前記コアの中心部におけるGe濃度が、前記コアの外周縁におけるGe濃度より高い光ファイバグレーティング用光ファイバを提供する。
前記コアは、前記中心部を含む内側領域と、前記内側領域の外周側の外側領域とを有することが好ましく、前記内側領域のGe濃度は、前記外側領域よりGe濃度より高くてよい。
前記外側領域は、Geが添加されていなくてもよい。
前記内側領域は、GeとBが共添加されていてもよい。
前記コアの径方向のGeの濃度分布は、前記少なくとも2つのLPモードのうち基本モードであるLP01モードのパワー分布に沿う分布としてよい。
前記コアには、Bが添加されてもよい。
前記コアの屈折率は、前記コアの径方向に一定とすることが好ましい。
本発明の一態様は、励起光を出力する励起用光源と、前記励起光が入力される増幅用光ファイバと、前記増幅用光ファイバの一端側に設けられ、光ファイバグレーティングである第1の反射部を有する入力側光ファイバと、前記増幅用光ファイバの他端側に設けられ、光ファイバグレーティングである第2の反射部を有する出力側光ファイバと、を備え、前記入力側光ファイバと前記出力側光ファイバのうち少なくともいずれか一方は、前記光ファイバグレーティング用光ファイバからなるファイバレーザ装置を提供する。
本発明の一態様によれば、コア中心部におけるGe濃度が、コア外周縁におけるGe濃度より高いので、コアの中央でパワーが高いLP01モードは反射するが、高次のLPモードはパワー分布が外側に広がるため反射しにくくなる。そのため、光共振器内の異種光ファイバの融着点で生じる高次のLPモードを十分に抑制することができる。したがって、ビーム品質の良いレーザ光が得られる。
本発明に係る光ファイバグレーティング用光ファイバの第1実施形態を示す断面図である。 図1に示す光ファイバグレーティング用光ファイバの屈折率分布を示す図である。 図1に示す光ファイバグレーティング用光ファイバを用いたファイバレーザ装置を示す概略構成図である。 LP01モードおよびLP11モードのパワー分布を示す図である。 (A)本発明に係る光ファイバグレーティング用光ファイバの第2実施形態の屈折率分布を示す図である。(B)(A)の光ファイバグレーティング用光ファイバにおいて添加物の屈折率への寄与度を説明する図である。 (A)本発明に係る光ファイバグレーティング用光ファイバの第3実施形態の屈折率分布を示す図である。(B)(A)の光ファイバグレーティング用光ファイバにおいて添加物の屈折率への寄与度を説明する図である。 (A)本発明に係る光ファイバグレーティング用光ファイバの第4実施形態の屈折率分布を示す図である。(B)(A)の光ファイバグレーティング用光ファイバにおいて添加物の屈折率への寄与度を説明する図である。 (A)本発明に係る光ファイバグレーティング用光ファイバの第5実施形態の屈折率分布を示す図である。(B)(A)の光ファイバグレーティング用光ファイバにおいて添加物の屈折率への寄与度を説明する図である。 ファイバレーザ装置を示す概略構成図である。 (A)前図のファイバレーザ装置に用いられる光ファイバグレーティング用光ファイバを示す断面図である。(B)(A)の光ファイバグレーティング用光ファイバの屈折率分布を示す図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図4を用いて説明する。
図1は、本発明に係る光ファイバグレーティング用光ファイバの第1実施形態である光ファイバグレーティング用光ファイバ10(以下、単に光ファイバ10という)を示す断面図である。図2は、光ファイバ10の屈折率分布を示す図である。図3は、光ファイバ10を用いたファイバレーザ装置100を示す概略構成図である。図4は、LP01モードおよびLP11モードのパワー分布を示す図である。
[ファイバレーザ装置]
図3に示すように、ファイバレーザ装置100は、励起用光源102と、光コンバイナ103と、光共振器104と、を備えている。
光共振器104は、増幅用コイル121を有する増幅用光ファイバ107と、第1の反射部22と、第2の反射部23と、を備えている。
増幅用光ファイバ107の一端には入力側光ファイバ25が接続され、増幅用光ファイバ107の他端には出力側光ファイバ26が接続されている。
増幅用光ファイバ107としては、例えばYb添加コアファイバが用いられる。
励起用光源102は、複数のレーザダイオード11で構成され、励起光を出力する。レーザダイオード11は、光ファイバ12を介して光コンバイナ103に接続されている。
光コンバイナ103は、複数のレーザダイオード11からの複数の励起光を結合する。光コンバイナ103からの励起光は、入力側光ファイバ25を通して増幅用光ファイバ107に入力される。
第1の反射部22は、入力側光ファイバ25の一部に設けられている。第1の反射部22は、増幅用光ファイバ107を伝搬するレーザ光を反射させる。
第2の反射部23は、出力側光ファイバ26の一部に設けられている。第2の反射部23は、増幅用光ファイバ107を伝搬するレーザ光の一部を反射させる。レーザ光は、第1の反射部22と第2の反射部23との間で共振し、増幅される。
第1の反射部22および第2の反射部23は、ファイバブラッググレーティング(FBG:Fiber Bragg Grating)で構成されている。FBGは、コアの長手方向(光伝搬方向)に周期的に屈折率が変化する部位(グレーティング)を形成した反射器である。これにより、FBGは、グレーティング周期に対応した特定の波長の光のみを反射させる。
第1の反射部22の反射率は、第2の反射部23の反射率より高い。第1の反射部22の反射率は、例えば90%以上とすることができ、99%以上が好ましい。第2の反射部23の反射率は、例えば5〜50%とすることができ、5〜10%が好ましい。
[光ファイバ]
図1は、本実施形態の光ファイバ10を示す断面図である。
光ファイバ10は、図3に示すファイバレーザ装置100において、入力側光ファイバ25と出力側光ファイバ26のうち少なくともいずれか一方として用いることができる。ここに示す光ファイバ10は、ポリマークラッド光ファイバであり、少なくとも入力側光ファイバ25として用いるのが好ましい。
なお、出力側光ファイバ26としては、ポリマークラッド層2がないこと以外は光ファイバ10と同様の構成の光ファイバを用いることができる。
図1に示すように、光ファイバ10は、光ファイバ裸線1と、光ファイバ裸線1の外周面に形成されたポリマークラッド層2と、ポリマークラッド層2の外周面に形成された保護被覆層3と、を有する。光ファイバ裸線1は、コア4およびそれを囲むクラッド5を有する。
光ファイバ裸線1は、石英系ガラスなどからなる。
ポリマークラッド層2は、光ファイバ裸線1の屈折率よりも低い屈折率を有する。
コア4は、中心部8を含む内側領域6と、内側領域6の外周側の外側領域7とを有する。
内側領域6は、コア4と同心の断面円形の領域である。内側領域6の外径は、コア4の外径に対して例えば30〜80%とすることができる。
中心部8は、コア4の中心4aを含む領域である。中心部8は、コア4と同心であって、コア4の外径に対して例えば5〜20%の外径を有する断面円形の領域である。
図2に示すように、コア4の屈折率は、コア4の径方向に一定である。そのため、内側領域6の屈折率と外側領域7の屈折率とは互いに等しい。以下、「径方向」とはコアの径方向を意味する。
内側領域6には、ゲルマニウム(Ge)が添加されている。内側領域6におけるGeの濃度は、例えば、二酸化ゲルマニウム(GeO)換算濃度で0.5〜2.0モル%とすることができる。
図2では、コア4においてGeが添加された領域に斜線のハッチングを付した。この図に示すように、Geは内側領域6にのみ添加されている。Geは内側領域6の全体に添加され、その濃度は内側領域6の径方向に均一であることが好ましい。
外側領域7には、Geが添加されていない。外側領域7は、Ge以外の屈折率上昇ドーパントが添加されることによって、その屈折率が内側領域6の屈折率と等しくされている。
Ge以外の屈折率上昇ドーパントとしては、アルミニウム(Al)、リン(P)等がある。Al、P以外であっても、屈折率を上昇させるドーパントであって、紫外線を照射してFBG形成させる際にGeよりも屈折率変化が小さいドーパントであれば使用してよい。図2では、Ge以外の屈折率上昇ドーパントが添加された外側領域7に網かけのハッチングを付した。
光ファイバ10では、内側領域6にGeが添加されており、外側領域7にはGeが添加されていないため、中心部8におけるGe濃度(例えば中心部8におけるGeの平均濃度)は、コア4の外周縁9におけるGe濃度より高い。
光ファイバ10は、内側領域6にのみ集中して分布するようにGeを添加することによって製造することができる。光ファイバグレーティングを形成する際には、例えば公知の方法で紫外線を照射すればよい。
コア4には、2以上のLPモードが伝搬可能である。例えばコア直径を28μm、比屈折率差を0.12%とした場合、波長1060nmにおいて伝搬可能なモードとしてはLP01、LP11、LP21、LP02、LP31、LP12等がある。なかでも、基本モードであるLP01と、第1の高次モードであるLP11は、安定してコア4に伝搬する。
図4は、LP01モードおよびLP11モードの径方向のパワー分布を示す図である。図4においては、それぞれのモードのトータルパワーが同じになるように、つまり、パワー分布を積分した値が等しくなるように示されている。この図に示すように、LP01モードのパワーは、中央にピークを有する滑らかな山形の曲線をなすように分布する。一方、LP11モードのパワーは、中央ではパワーが低く、周辺部にピークを有するように分布する。
このように、基本モード(LP01モード)と、高次モード(例えばLP11モード)とは、パワー分布が異なり、高次のモードではパワー分布は外側に広がる。
図10に示すように、Geの濃度が径方向に均一であるコア114を有する光ファイバ110を用いた場合には、反射部122,123(図9参照)において、LP01モードだけでなくLP11モードも高効率で反射するため、光共振器104においてLP11モードも共振することになる。
そのため、図9における光共振器104内の異種光ファイバの融着点(入力側光ファイバ105と増幅用光ファイバ107との融着点108、増幅用光ファイバ107と出力側光ファイバ106との融着点109など)で生じるLP11モードを十分に抑制できない。そのため、ビーム品質の良いレーザ光を得るのは難しかった。
これに対し、図2に示すように、Geが内側領域6にのみ添加されている光ファイバ10を用いた場合、中央でパワーが高いLP01モードは反射部22,23(図3参照)で反射するが、中央でパワーが低いLP11モードは反射しにくくなる。
そのため、光共振器104内の異種光ファイバの融着点(入力側光ファイバ25と増幅用光ファイバ107との融着点108、増幅用光ファイバ107と出力側光ファイバ26との融着点109など)で生じるLP11モードを十分に抑制することができる。したがって、ビーム品質の良いレーザ光が得られる。例えば、Mが1.3以下、好ましくは1.1以下であるレーザ光を得ることができる。
[第2実施形態]
図5(A)は、本発明の第2実施形態である光ファイバの屈折率分布を示す図である。図5(B)は、この光ファイバにおいて、添加物の屈折率への寄与度を説明する図である。
なお、以下の説明において、第1実施形態の光ファイバ10との共通点については、同じ符号を付してその説明を省略する。
第2実施形態の光ファイバは、コア14の内側領域16に、Geとホウ素(B)とが共添加されている点で、第1実施形態の光ファイバ10と異なる。それ以外の構成は光ファイバ10と同じとしてよい。
図5(B)に示すように、Bには屈折率を低くする作用があるが、内側領域16では、Geによる屈折率上昇の作用と、Bによる屈折率低下の作用とにより、その屈折率は外側領域7の屈折率と等しくなっている。そのため、コア14の屈折率は径方向に一定となっている。
第2実施形態の光ファイバは、第1実施形態の光ファイバ10と同様に、LP11モードを抑制し、ビーム品質の良いレーザ光が得られる。
さらに、第2実施形態の光ファイバでは、内側領域16にBが添加されているため、感光性を高めることができる。そのため、光ファイバグレーティングの形成のための露光時間を短縮し、光ファイバグレーティングの形成の効率を高めることができる。
[第3実施形態]
図6(A)は、本発明の第3実施形態である光ファイバの屈折率分布を示す図である。図6(B)は、この光ファイバにおいて、添加物の屈折率への寄与度を説明する図である。
第3実施形態の光ファイバでは、コア24における径方向のGeの濃度は、中央にピークを有する滑らかな山形の曲線をなすように分布する。このGeの濃度分布は、図4に示すLP01モードのパワー分布に沿う。
Geの濃度分布がLP01モードのパワー分布に沿うとは、Geの濃度のピークの径方向位置が、LP01モードのピークの径方向位置に、一致(または略一致)することをいう。
コア24の径方向のGeの濃度分布は、図4に示すLP01モードのパワー分布と同じく中央にピークを有するため、コア24のGeの濃度分布は、LP01モードのパワー分布に沿うといえる。
第3実施形態の光ファイバにおいて、それ以外の構成は光ファイバ10と同じとしてよい。
図6(B)に示すように、コア24は、Ge以外の屈折率上昇ドーパント(Al、P等)が、中央で最も低くなる谷形の曲線をなす分布となるように添加されることによって、コア24の屈折率は径方向に一定となっている。
第3実施形態の光ファイバは、Geの濃度分布がLP01モードのパワー分布に沿うため、LP11モードの抑制の効率を高めることができる。そのため、レーザ光のビーム品質をさらに良好にすることができる。
[第4実施形態]
図7(A)は、本発明の第4実施形態である光ファイバの屈折率分布を示す図である。図7(B)は、この光ファイバにおいて、添加物の屈折率への寄与度を説明する図である。
第4実施形態の光ファイバは、コア34の内側領域36にGeとBとが共添加され、外側領域37にはGeのみが添加される。この光ファイバでは、Ge以外の屈折率上昇ドーパントは用いられない。
内側領域36の屈折率は外側領域37の屈折率と等しいため、コア34の屈折率は径方向に一定である。
第4実施形態の光ファイバにおいて、それ以外の構成は光ファイバ10と同じとしてよい。
内側領域36に添加されるBには屈折率低下の作用があるため、内側領域36には、Geが外側領域37に比べて多く添加される。そのため、第1実施形態の光ファイバ10と同様に、LP11モードを抑制し、ビーム品質の良いレーザ光が得られる。
さらに、内側領域36にBが添加されるため、第2実施形態と同様に、光ファイバグレーティングの形成のための露光時間を短縮し、光ファイバグレーティングの形成の効率を高めることができる。
[第5実施形態]
図8(A)は、本発明の第5実施形態である光ファイバの屈折率分布を示す図である。図8(B)は、この光ファイバにおいて、添加物の屈折率への寄与度を説明する図である。
第5実施形態の光ファイバでは、コア44に、Geと、Bと、Ge以外の屈折率上昇ドーパントと、が添加される。
図8(B)に示すように、コア44における径方向のGeの濃度分布は、中央にピークを有する滑らかな山形の曲線をなす。このGeの濃度分布は、図4に示すLP01モードのパワー分布に沿う。
Bと、Ge以外の屈折率上昇ドーパントとは、それぞれ、中央で最も低くなる谷形の曲線をなす分布となるように添加される。
コア44の屈折率は径方向に一定となっている。
第5実施形態の光ファイバにおいて、それ以外の構成は光ファイバ10と同じとしてよい。
第5実施形態の光ファイバは、Geの濃度分布がLP01モードのパワー分布に沿うため、LP11モードの抑制の効率を高めることができる。そのため、レーザ光のビーム品質をさらに良好にすることができる。
また、Bが添加されるため、第2実施形態と同様に、光ファイバグレーティングの形成のための露光時間を短縮し、光ファイバグレーティングの形成の効率を高めることができる。
さらに、Ge以外の屈折率上昇ドーパントも添加されるため、Bの添加量の調整が可能である。
なお、本発明の技術的範囲は上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば上記実施形態では、コアの屈折率は径方向に一定であるが、コアの屈折率が径方向に一定でない構成、例えば、内側領域の屈折率と外側領域の屈折率とが互いに異なる構成も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、ファイバレーザ装置の各構成要素の形状、配置、材料等に関する具体的な記載は、上記実施形態に限らない。本発明は、CWファイバレーザ装置、パルスファイバレーザ装置のいずれにも適用可能である。
1・・・光ファイバ裸線、4,14,24,34,44・・・コア、5・・・クラッド、6,16,36・・・内側領域、7,37・・・外側領域、8・・・中心部、9・・・外周縁、10・・・光ファイバグレーティング用光ファイバ、22・・・第1の反射部、23・・・第2の反射部、102・・・励起用光源、107・・・増幅用光ファイバ。

Claims (11)

  1. 次数が異なる少なくとも2つのLPモードが伝搬可能なコアを有する光ファイバグレーティング用光ファイバであって、
    前記コアにはGeが添加され、前記コアの中心部におけるGe濃度が、前記コアの外周縁におけるGe濃度より高く、
    前記コアは、前記中心部を含む内側領域と、前記内側領域の外周側の外側領域とを有し、
    前記外側領域の屈折率は、前記内側領域の屈折率と等しく、前記内側領域の屈折率分布と前記外側領域の屈折率分布が、ともに半径方向において一定である、光ファイバグレーティング用光ファイバ。
  2. 次数が異なる少なくとも2つのLPモードが伝搬可能なコアを有する光ファイバグレーティング用光ファイバであって、
    前記コアにはGeが添加され、前記コアの中心部におけるGe濃度が、前記コアの外周縁におけるGe濃度より高く、
    前記コアの径方向のGeの濃度分布は、全体的に渡って前記少なくとも2つのLPモードのうち基本LPモードのパワー分布に沿う、光ファイバグレーティング用光ファイバ。
  3. 前記内側領域にGeおよびBが添加され、
    前記外側領域にGeが添加されている、請求項1に記載の光ファイバグレーティング用光ファイバ。
  4. 前記内側領域にGeおよびBが添加され、
    前記外側領域にGe以外の屈折率上昇ドーパントが添加されている、請求項1に記載の光ファイバグレーティング用光ファイバ。
  5. 前記コアに、少なくともGeと、Bと、Ge以外の屈折率上昇ドーパントとが添加され、
    前記Bと、前記Ge以外の屈折率上昇ドーパントとは、それぞれ、屈折率寄与度が前記コアの中央で最も低くなる谷形の曲線をなす分布となるように添加される、請求項2に記載の光ファイバグレーティング用光ファイバ。
  6. 前記内側領域のGe濃度は、前記外側領域よりGe濃度より高いことを特徴とする請求項1,3,4のうちいずれか1項に記載の光ファイバグレーティング用光ファイバ。
  7. 前記外側領域は、Geが添加されていないことを特徴とする請求項6に記載の光ファイバグレーティング用光ファイバ。
  8. 前記内側領域は、GeとBが共添加されていることを特徴とする請求項6または7に記載の光ファイバグレーティング用光ファイバ。
  9. 前記コアに、Bが添加されることを特徴とする請求項5に記載の光ファイバグレーティング用光ファイバ。
  10. 前記コアの屈折率は、前記コアの径方向に一定であることを特徴とする請求項1〜9のうちいずれか1項に記載の光ファイバグレーティング用光ファイバ。
  11. 励起光を出力する励起用光源と、
    前記励起光が入力される増幅用光ファイバと、
    前記増幅用光ファイバの一端側に設けられ、光ファイバグレーティングである第1の反射部を有する入力側光ファイバと、
    前記増幅用光ファイバの他端側に設けられ、光ファイバグレーティングである第2の反射部を有する出力側光ファイバと、を備え、
    前記入力側光ファイバと前記出力側光ファイバのうち少なくともいずれか一方は、請求項1〜10のうちいずれか1項に記載の光ファイバグレーティング用光ファイバからなることを特徴とするファイバレーザ装置。
JP2015142136A 2015-07-16 2015-07-16 光ファイバグレーティング用光ファイバおよびファイバレーザ装置 Active JP6744074B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015142136A JP6744074B2 (ja) 2015-07-16 2015-07-16 光ファイバグレーティング用光ファイバおよびファイバレーザ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015142136A JP6744074B2 (ja) 2015-07-16 2015-07-16 光ファイバグレーティング用光ファイバおよびファイバレーザ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017026672A JP2017026672A (ja) 2017-02-02
JP6744074B2 true JP6744074B2 (ja) 2020-08-19

Family

ID=57945869

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015142136A Active JP6744074B2 (ja) 2015-07-16 2015-07-16 光ファイバグレーティング用光ファイバおよびファイバレーザ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6744074B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019029421A (ja) * 2017-07-26 2019-02-21 株式会社フジクラ ファイバレーザ装置
CN111566526B (zh) 2017-12-28 2022-06-24 株式会社藤仓 光纤以及激光装置
WO2019146650A1 (ja) * 2018-01-23 2019-08-01 株式会社フジクラ レーザ装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW419607B (en) * 1999-01-13 2001-01-21 Sumitomo Electric Industries Optical fiber grating element, manufacture method of the same and optical filter
JP4139953B2 (ja) * 2002-08-09 2008-08-27 住友電気工業株式会社 光ファイバの製造方法およびこれに用いられる光ファイバ製造装置
FR2949870B1 (fr) * 2009-09-09 2011-12-16 Draka Compteq France Fibre optique multimode presentant des pertes en courbure ameliorees
JP5694266B2 (ja) * 2012-10-02 2015-04-01 株式会社フジクラ 光ファイバ及びそれを用いたファイバレーザ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017026672A (ja) 2017-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6306625B2 (ja) シングルモード動作を維持したままクラッド吸収を増加させたダブルクラッドの利得をもたらすファイバ
JP5238509B2 (ja) フォトニックバンドギャップファイバ
CN109417263B (zh) 光纤以及激光装置
JP6511235B2 (ja) ファイバレーザ装置
JP5982307B2 (ja) フォトニックバンドギャップファイバ、及び、それを用いたファイバレーザ装置
JP6744074B2 (ja) 光ファイバグレーティング用光ファイバおよびファイバレーザ装置
WO2011160234A2 (en) Active optical device component with large area bragg grating
US20210057866A1 (en) Optical fiber and laser device
JP7124210B2 (ja) 活性元素添加光ファイバ、共振器、及び、ファイバレーザ装置
WO2020203930A1 (ja) 活性元素添加光ファイバ、共振器、及び、ファイバレーザ装置
CN111566526B (zh) 光纤以及激光装置
WO2016143713A1 (ja) 光ファイバ、ファイバアンプ、及びファイバレーザ
WO2020203136A1 (ja) ファイバレーザ装置
JP4873645B2 (ja) 光ファイバラマンレーザ装置
CN114846701A (zh) 光器件和光纤激光装置
JP6499126B2 (ja) 光コンバイナ、光増幅器、及び、レーザ装置
US20090041063A1 (en) Fiber laser apparatus
JP7136996B2 (ja) ファイバレーザ装置
JP2010177314A (ja) ダブルクラッドファイバ、ファイバレーザ装置及び光増幅器
JP2010239035A (ja) 光ファイバ増幅器の設計方法および光ファイバ増幅器
KR102472018B1 (ko) 고전력 클래딩 펌핑되는 단일 모드 섬유 라만 레이저
WO2020170558A1 (ja) 光部品およびレーザ装置
JP4846770B2 (ja) 光増幅器
JP2021057566A (ja) 活性元素添加光ファイバ、共振器、及び、ファイバレーザ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180620

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181019

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190326

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190402

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190603

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190731

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191210

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200210

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200721

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200730

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6744074

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250