JP2010177314A - ダブルクラッドファイバ、ファイバレーザ装置及び光増幅器 - Google Patents

ダブルクラッドファイバ、ファイバレーザ装置及び光増幅器 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の大口径インナークラッドを備えるダブルクラッドファイバでは、コアの断面積に比較してインナークラッの断面積が著しく大きくなり励起光がレーザ媒質を励起できる確率が低くなってしまい、高励起効率化が実現できず、従って励起光注入を増加しても高出力が得られないという課題を有していた。
【解決手段】上記課題を解決するために、本発明のダブルクラッドファイバは、インナークラッドである第1クラッド12内に、その屈折率が前記インナークラッドの屈折率より低い導波路13を備え、励起光を導波路13から第1クラッド12に漏れ出させ、実効的に第1クラッド12の断面積を減じる。
【選択図】図1

Description

本発明は高出力レーザ光を得るダブルクラッドファイバ、及び、ファイバレーザ装置、光増幅器に関するものである。
近年、ファイバレーザはレーザ光の高ビーム品質と高出力化の両立が要望されている。
従来のファイバレーザは、高ビーム品質維持のため、コア径を大きくできず、インナークラッドを大口径化し、高注入可能としたダブルクラッドファイバを用いて高出力化している(例えば特許文献1参照)。
また、励起光を受け取るポンピングファイバを、光学的にインナークラッドに接続して追加し、実効的にインナークラッドを大口径化し、高注入可能としたダブルクラッドファイバを用いて高出力化しているものもある(例えば特許文献2参照)。
図6は上記従来のダブルクラッドファイバを用いたファイバレーザ概念図、及び、ダブルクラッドファイバの断面図を示している。なお、以下の記述内の寸法及び概略構成は、後述の本発明との比較のために一例として例示するものである。
レーザファイバ100はダブルクラッドファイバであり、レーザ媒質を含む直径20マイクロメートルのコア11、直径220マイクロメートルの円2個の一部を重ねて接続した断面形状のインナークラッド112、長辺500マイクロメートル、短辺300マイクロメートルの楕円断面形状のアウタークラッド114から成る。
インナークラッドは励起光源である半導体レーザ121に接続しており、コア111の両端には光帰還手段であるFBG(Fiber Bragg Grating)130が接続しており、光共振器を構成している。
以上のように構成されたファイバレーザについて、その動作を説明する。半導体レーザ121から出射する励起光はダブルクラッドファイバ100のインナークラッド112に導かれ、インナークラッド112内を伝播する。その伝播中にコア111を横切る際にレーザ媒質を励起し、光共振器内で増幅帰還を繰り返し、レーザ光として出力される。
特開2005−33076号公報 特開平11−26843号公報
しかし、従来の大口径インナークラッドを備えるダブルクラッドファイバでは、コア111の断面積に比較してインナークラッド112の断面積が著しく大きくなり(上記例ではインナークラッド断面積はコア断面積の約240倍)、励起光がレーザ媒質を横切り、レーザ媒質と衝突し、励起できる確率が低くなってしまい、高励起効率化が実現できず、従って励起光注入を増加しても高出力が得られないという課題を有していた。
本発明は、高出力なレーザ光を得るダブルクラッドファイバを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のダブルクラッドファイバは、レーザ光を発生するコアと、励起光を伝送するインナークラッドと、励起光を閉じ込めるアウタークラッドとを備え、前記インナークラッド内に、その屈折率が前記インナークラッドの屈折率より低い導波路を備えたものである。
好ましくは、上記導波路の屈折率分布が、前記導波路の断面の中心付近で極小となるようにしたものである。
好ましくは、上記インナークラッド断面が、光学的に接続した複数の円で構成する形状したもので、さらには、上記光学的な接続を、複数の円の一部を重ねて溶融する物理的な接続で実現したダブルクラッドファイバである。
また本発明は、上記の本発明のダブルクラッドファイバを用いてファイバレーザ装置、あるいは光増幅器を構成したものである。
以上のように、本発明のダブルクラッドファイバは、その構成により励起光が伝播するインナークラッドの実効断面積が小さくなり、励起光がレーザ媒質を励起する確率が上昇するため、高効率でレーザ媒質を励起することができる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるダブルクラッドファイバの断面、及び、中心部付近の屈折率分布図であり、図2は本発明の実施の形態1におけるダブルクラッドファイバを用いたファイバレーザの概念説明図である。
図1において、ダブルクラッドファイバであるレーザファイバ10は、レーザ光を発生するレーザ媒質のイッテルビウムをドープした石英ガラスの直径20マイクロメートルの円形断面のレーザファイバコア11と、励起光を伝送する石英ガラスのインナークラッドで直径220マイクロメートルの円2個の一部を重ね合わせた断面形状で、前記円の1つの円中心部にレーザファイバコア11を包含し、前記円の残りの円内に直径200マイクロメートルの円形断面形状の励起光導波路13を包含する第1クラッド12と、第1クラッド12を包含し、励起光を閉じ込めるアウタークラッドで、長辺500マイクロメートル、短辺300マイクロメートルの楕円断面形状の第2クラッド14から成る。また、レーザファイバ10の各部の屈折率を、レーザファイバコア11はnc、第1クラッド12はnb、励起光導波路13はna、第2クラッド14はn0とすると、n0<na<nb<ncである。
図2において、レーザファイバ10の一端には、励起光を伝送するコア直径200マイクロメートルで屈折率na、クラッド直径220マイクロメートルで屈折率n2、被覆直径250マイクロメートルで屈折率n1である円形断面形状コアクラッド構造の励起光伝送ファイバ24と、レーザ光の帰還手段であるFBGをそのコアの一部に備えた、コア直径20マイクロメートルで屈折率nc、クラッド直径220マイクロメートルで屈折率nb、被覆直径250マイクロメートルで屈折率n3の円形断面形状の、反射率99%のコアクラッド構造の高反射率FBG付きファイバ30が融着している。
励起光伝送ファイバ24の一端のコアはレーザファイバ10の励起光導波路13に融着しており、他端のコアは、励起光源である半導体レーザ20に融着している。高反射率FBG付きファイバ30の一端のコアはレーザファイバコア11に融着している。
一方、レーザファイバ10の他端には、励起光伝送ファイバ24と、レーザ光の帰還手段であるFBGをそのコアの一部に備えた、コア直径20マイクロメートルで屈折率nc、クラッド直径220マイクロメートルで屈折率nb、被覆直径250マイクロメートルで屈折率n3の円形断面形状の、反射率10%のコアクラッド構造の低反射率FBG付きファイバ31が融着している。
励起光伝送ファイバ24の一端のコアはレーザファイバ10の励起光導波路13に融着しており、他端のコアは、励起光源である半導体レーザ20に融着している。低反射率FBG付きファイバ31の一端のコアはレーザファイバコア11に融着している。また、励起光伝送ファイバ24各部の屈折率はn1<n2<na、高反射率FBG付きファイバ30、及び、低反射率FBG付きファイバ31各部の屈折率はn3<nb<ncである。
以下、上記構成のファイバレーザの動作、作用について説明する。半導体レーザ20はイッテルビウムを励起する励起光(波長976ナノメートル)を、励起光伝送ファイバ24を通してレーザファイバ10内の励起光導波路13に伝送する。励起光導波路13の屈折率naは、励起光導波路13の周囲を囲む第1クラッド12の屈折率nbに比較して低いため、励起光導波路13に入射した励起光は、励起光導波路13に閉じ込められず、第1クラッド12に漏れ出す。
一方、第1クラッド12の屈折率nbは第2クラッド14の屈折率n0より高いため、第1クラッド12に漏れ出した励起光は、励起光導波路13に戻らずに、第1クラッド12内に閉じ込められ伝播し、その際レーザファイバコア11を横切り、レーザファイバコア内のイッテルビウムを励起する。
つまり、励起光が励起光導波路13に戻らないため、実効的に励起光の伝播する第1クラッド断面積が小さくなり(本実施の形態1では、第1クラッドの断面積はコア断面積の約140倍)、励起光がレーザコアを横切る確率が上昇する。この励起により発生した光はレーザファイバコア11両端に融着して設けたFBGにより構成する光共振器内で増幅帰還され、低反射率FBG付きファイバ31の一端からレーザ光として出射する。
以上のように、ダブルクラッドファイバを用いたファイバレーザにおいて、インナークラッド内に、インナークラッドの屈折率より低い屈折率を持つ導波路を設け、その導波路に励起光を注入することにより、励起光は、インナークラッドから導波路を除いた部分を伝播し、従って、実効的に伝播する領域の断面積が小さくなり、イッテルビウムを励起できる確率が向上する。
このイッテルビウム励起確率向上により、必要とするレーザファイバ長が短くなり、従って、ファイバによる伝送損失が小さくなり、高効率、高出力、小型なファイバレーザが実現できる。また、インナークラッド内励起光導波路と、励起光伝送ファイバのコア材質を、同一屈折率材料とすることにより、励起光導波路と励起光伝送ファイバの融着損失を小さくでき、高効率、高出力なファイバレーザが実現できる。
なお、レーザ媒質はイッテルビウムではなく、他の物質、例えば希土類、をドープしてもよい。
また実施の形態1ではレーザファイバコア、励起光導波路を、第1クラッドを構成する2つの円断面形状の中心付近に配したが、中心付近ではなく、周辺に配してもよい。
さらに、実施の形態1では、第1クラッドを構成する2つの円断面形状の一部が重なり合う構成としたが、光学的に接続していれば各円断面が近接するように配してもよい。
(実施の形態2)
本実施の形態において実施の形態1と同様の構成については同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
図3は本発明の実施の形態2におけるダブルクラッドファイバを用いたファイバレーザの概念説明図、及び、その断面図を示している。実施の形態1と異なるのは、本実施の形態のダブルクラッドファイバであるレーザファイバ10をMOPA(Master Oscillator Power Amplifier)構成ファイバレーザの増幅段に適用した点である。
図3において、シード光光源40はシード光を発生する光源であり、アイソレータ41は前記シード光を増幅段へと一方向にのみ伝送する光学素子である。シード光伝送ファイバ25は前記シード光を増幅段へ伝送するファイバで、コア直径20マイクロメートルで屈折率nc、クラッド直径220マイクロメートルで屈折率nb、被覆直径250マイクロメートルで屈折率n3の円形断面形状コアクラッドファイバである。
レーザ光伝送ファイバ26はレーザファイバ10で増幅したレーザ光を伝送するファイバで、コア直径20マイクロメートルで屈折率nc、クラッド直径220マイクロメートルで屈折率nb、被覆直径250マイクロメートルで屈折率n3の円形断面形状コアクラッドファイバである。
レーザファイバ10の一端には、励起光伝送ファイバ24と、シード光伝送ファイバ25を融着している。励起光伝送ファイバ24の一端のコアはレーザファイバ10の励起光導波路13に融着しており、他端のコアは、励起光源である半導体レーザ20に融着している。シード光伝送ファイバ25の一端のコアはレーザファイバコア11に融着しており、他端のコアは、アイソレータ41に融着している。
一方、レーザファイバ10の他端には、励起光伝送ファイバ24と、レーザ光伝送ファイバ26を融着している。励起光伝送ファイバ24の一端のコアはレーザファイバ10の励起光導波路13に融着しており、他端のコアは、励起光源である半導体レーザ20に融着している。レーザ光伝送ファイバ26の一端のコアはレーザファイバ10の図示略レーザファイバコア11に融着しており、他端は光の帰還を防止するための処理が施されており、その端面からレーザ光を出力する。また、励起光伝送ファイバ24各部の屈折率はn1<n2<na、シード光伝送ファイバ25、及び、レーザ光伝送ファイバ26各部の屈折率はn3<nb<ncである。
以下、上記構成のファイバレーザの動作、作用について説明する。半導体レーザ20はイッテルビウムを励起する励起光(波長976ナノメートル)を、励起光伝送ファイバ24を通してレーザファイバ10内の励起光導波路13に伝送する。励起光導波路13の屈折率naは、励起光導波路13の周囲を囲む第1クラッド12の屈折率nbに比較して低いため、励起光導波路13に入射した励起光は、励起光導波路13に閉じ込められず、第1クラッド12に漏れ出す。
一方、第1クラッド12の屈折率nbは第2クラッドの屈折率n0より高いため、第1クラッド12に漏れ出した励起光は、励起光導波路13に戻らずに、第1クラッド12内に閉じ込められ伝播し、その際レーザファイバコア11を横切り、レーザファイバコア内のイッテルビウムを励起する。
つまり、励起光が励起光導波路13に戻らないため、実効的に励起光の伝播する第1クラッド断面積が小さくなり、励起光がレーザコアを横切る確率が上昇する。このイッテルビウム励起状態下において、シード光源40で発生させたシード光が、アイソレータ41を通過し、シード光伝送ファイバ25を通して、レーザファイバコア11に導かれ、レーザファイバ10で増幅され、レーザ光伝送ファイバ26から出射する。
以上のように、ダブルクラッドファイバを増幅段用いたファイバレーザにおいて、インナークラッド内に、インナークラッドの屈折率より低い屈折率を持つ導波路を設け、その導波路に励起光を注入することにより、励起光は、インナークラッドから導波路を除いた部分を伝播し、従って、実効的に伝播する領域の断面積が小さくなり、イッテルビウムを励起できる確率が向上する。このイッテルビウム励起確率向上により、必要とするレーザファイバ長が短くなり、従って、ファイバによる伝送損失が小さくなり、高効率、高出力、小型なファイバレーザが実現できる。
なお、本実施の形態2では、光学的な接続に融着を用いたが、レンズ等の光学素子を用いて接続しても同様の効果が得られる。
(実施の形態3)
本実施の形態において実施の形態1と同様の構成については同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
図4は本発明の実施の形態3におけるダブルクラッドファイバを用いたファイバレーザの概念説明図、断面図、及び、中心部付近の屈折率分布図を示している。実施の形態1と異なるのは、本実施の形態のダブルクラッドファイバであるレーザファイバ50のインナークラッドである第1クラッド12内にある励起光導波路53の屈折率分布であり、励起光導波路53の中心付近での屈折率を極小値ndをとする分布(望ましくは、二乗分布)である。レーザファイバ50の各部の屈折率を、レーザファイバコア11はnc、第1クラッド12はnb、励起光導波路53はnd、第2クラッド14はn0とすると、n0<nd<nb<ncである。
以下、上記構成のファイバレーザの動作、作用について説明する。半導体レーザ20を出射した励起光は、励起光導波路53に入射する。励起光は、励起光導波路53の屈折率分布により、その中心付近に入射した励起光は、その周辺の励起光よりも大きく曲げられ、第1クラッド12に漏れ出す。
一方、第1クラッド12の屈折率nbは第2クラッド14の屈折率n0より高いため、第1クラッド12に漏れ出した励起光は、励起光導波路53に戻らずに、第1クラッド12内に閉じ込められ伝播し、その際レーザファイバコア11を横切り、レーザファイバコア11内のイッテルビウムを励起する。つまり、励起光が励起光導波路53に戻らないため、実効的に励起光の伝播する第1クラッド12の断面積が小さくなり、励起光がレーザファイバコア11を横切る確率が上昇する。このイッテルビウム励起状態下において、シード光源40で発生させたシード光が、アイソレータ41を通過し、シード光伝送ファイバ25により、レーザファイバコア11に導かれ、レーザファイバ50で増幅され、レーザ光伝送ファイバ26から出射する。
以上のように、ダブルクラッドファイバを増幅段用いたファイバレーザにおいて、インナークラッド内に、インナークラッドの屈折率より低い屈折率を持つ導波路を設け、その導波路に励起光を注入することにより、励起光は、インナークラッドから導波路を除いた部分を伝播し、従って、実効的に伝播する領域の断面積が小さくなり、イッテルビウムを励起できる確率が向上する。このイッテルビウム励起確率向上により、必要とするレーザファイバ長が短くなり、従って、ファイバによる伝送損失が小さくなり、高効率、高出力、小型なファイバレーザが実現できる。
(実施の形態4)
本実施の形態において実施の形態1と同様の構成については同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
図5は本発明の実施の形態4におけるダブルクラッドファイバを用いたファイバレーザの概念説明図、断面図、及び、中心部付近の屈折率分布図を示している。実施の形態1と異なるのは、本実施の形態のダブルクラッドファイバであるレーザファイバ60のアウタークラッドである第2クラッド64の形状と、インナークラッドである第1クラッド62の形状と、第1クラッド62が内包する励起光導波路13の本数である。
第1クラッド62は直径220マイクロメートルの円7つを、1つの円を中心にして周囲に、各6つの各々の円と中心の円の一部が重なり合うように配した形状である。中心に配した円中心付近には直径20マイクロメートルの円形断面形状のレーザファイバコア11を包含している。周囲6つの各円中心部には、直径200マイクロメートルの円形断面形状の励起光導波路を包含している。レーザファイバ60の各部の屈折率を、レーザファイバコア11はnc、第1クラッド62はnb、励起光導波路13はna、第2クラッド64はn0とすると、n0<na<nb<ncである。
以下、上記構成のファイバレーザの動作、作用について説明する。6つの半導体レーザ20を出射した各励起光は、各励起光伝送ファイバ24を通して各々励起光導波路13に入射する。
励起光導波路13の屈折率naは、励起光導波路13の周囲を囲む第1クラッド62の屈折率nbに比較して低いため、励起光導波路13に入射した励起光は、励起光導波路13に閉じ込められず、第1クラッド62に漏れ出す。
一方、第1クラッド62の屈折率nbは第2クラッド64の屈折率n0より高いため、第1クラッド62に漏れ出した励起光は、励起光導波路13に戻らずに、第1クラッド62内に閉じ込められ伝播し、その際レーザファイバコア11を横切り、レーザファイバコア内のイッテルビウムを励起する。
つまり、各励起光が全ての励起光導波路13に戻らないため、実効的に励起光の伝播する第1クラッド断面積が小さくなり、励起光がレーザコアを横切る確率が上昇する。この励起により発生した光はレーザファイバコア11両端に融着して設けたFBGで構成する光共振器内で増幅帰還され、低反射率FBG付きファイバ31の一端からレーザ光として出射する。
以上のように、ダブルクラッドファイバを用いたファイバレーザにおいて、インナークラッド内に、インナークラッドの屈折率より低い屈折率を持つ導波路を複数設け、その各導波路に励起光を注入することにより、励起光は、効率よくイッテルビウムを励起でき、また、複数の励起光をダブルクラッドファイバに導くことが出来るため、高効率、高出力、小型なファイバレーザが実現できる。
本発明のダブルクラッドファイバは、高出力なレーザ光を得ることができ、ファイバレーザ装置や光増幅器などに有用である。
本発明の実施の形態1におけるダブルクラッドファイバの断面、及び、中心部付近の屈折率分布図 本発明の実施の形態1におけるダブルクラッドファイバを用いたファイバレーザの概念説明図 本発明の実施の形態2におけるダブルクラッドファイバを用いたファイバレーザの概念説明図、及び、その断面図 本発明の実施の形態3におけるダブルクラッドファイバを用いたファイバレーザの概念説明図、断面図、及び、中心部付近の屈折率分布図 本発明の実施の形態4におけるダブルクラッドファイバを用いたファイバレーザの概念説明図、断面図、及び、中心部付近の屈折率分布図 従来のダブルクラッドファイバを用いたファイバレーザ概念図、及び、ダブルクラッドファイバの断面図
10 レーザファイバ
11 レーザファイバコア
12 第1クラッド
13 励起光導波路
14 第2クラッド
20 半導体レーザ
24 励起光伝送ファイバ
25 シード光伝送ファイバ
26 レーザ光伝送ファイバ
30 高反射率FBG付きファイバ
31 低反射率FBG付きファイバ
40 シード光光源
41 アイソレータ
50 本発明の形態3のレーザファイバ
53 本発明の形態3の励起光導波路
60 本発明の形態4のレーザファイバ
62 本発明の形態4の第1クラッド
64 本発明の形態4の第2クラッド

Claims (8)

  1. レーザ光を発生するコアと、励起光を伝送するインナークラッドと、励起光を閉じ込めるアウタークラッドとを備えたダブルクラッドファイバであって、前記インナークラッド内に、その屈折率が前記インナークラッドの屈折率より低い導波路を備えたダブルクラッドファイバ。
  2. 上記導波路の屈折率分布が、前記導波路の断面の中心付近で極小となる請求項1記載のダブルクラッドファイバ。
  3. 上記インナークラッド断面が、光学的に接続した複数の円で構成する形状である請求項1から請求項2のいずれかに記載ダブルクラッドファイバ。
  4. 上記光学的な接続を、複数の円の一部を重ねて溶融する物理的な接続で実現する請求項3記載のダブルクラッドファイバ。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のダブルクラッドファイバを用いたファイバレーザ装置。
  6. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のダブルクラッドファイバを増幅段に用いた光増幅器。
  7. レーザ光を発生するコア、励起光を伝送するインナークラッド、励起光を閉じ込めるアウタークラッドから成るダブルクラッドファイバにおいて、前記インナークラッド内に、その屈折率が前記インナークラッドの屈折率より低い導波路を備え、前記導波路の屈折率と、前記導波路に励起光を伝送するコアクラッドファイバのコアの屈折率が等しく、前記コアと前記導波路を融着してなるファイバレーザ装置。
  8. レーザ光を発生するコア、励起光を伝送するインナークラッド、励起光を閉じ込めるアウタークラッドから成るダブルクラッドファイバにおいて、前記インナークラッド内に、その屈折率が前記インナークラッドの屈折率より低い導波路を備え、前記導波路の屈折率と、前記導波路に励起光を伝送するコアクラッドファイバのコアの屈折率が等しく、前記コアと前記導波路を融着してなる光増幅器。
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KR102658385B1 (ko) * 2018-06-29 2024-04-16 아이피지 포토닉스 코포레이션 고출력 레이저용 능동 도파로

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