JP2007316526A - フォトニックバンドギャップファイバ及びファイバレーザ - Google Patents

フォトニックバンドギャップファイバ及びファイバレーザ Download PDF

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    • G02B6/0238Longitudinal structures having higher refractive index than background material, e.g. high index solid rods

Abstract

【課題】ファイバ径が小さく、損失の小さなフォトニックバンドギャップファイバの提供。
【解決手段】石英ガラスからなるファイバ本体と、該ファイバ本体内に設けられた該ファイバ本体よりも高屈折率の石英ガラスからなる多数の微小なロッドとを有し、ファイバ本体の横断面中央に前記ロッドが存在しないコアが形成され、該コアを囲んで前記ロッドがファイバ本体の横断面においてピッチΛの三角格子状に配列されたクラッドが形成されてなるフォトニックバンドギャップファイバにおいて、前記ファイバ本体の屈折率に対する前記ロッドの比屈折率差が2.5%以上であることを特徴とするフォトニックバンドギャップファイバ。
【選択図】図1

Description

本発明は、フォトニックバンドギャップファイバ及びそれを用いたファイバレーザに関する。本発明のフォトニックバンドギャップファイバは、低損失な光伝送用光ファイバ、希土類元素を添加してファイバレーザや光増幅器における光増幅用ダブルクラッドファイバなどとして用いられる。
フォトニックバンドギャップファイバのなかでも、コアが石英ガラスからなるソリッドコアタイプのフォトニックバンドギャップファイバ(SC−PBGファイバ)は、通常の光ファイバとの接続が容易である、通常の光ファイバと比較して曲げ損失を小さく保ったままモードフィールド径を大きくすることができ、非線形性を小さくすることができる(非特許文献1)、コアに希土類元素を添加することで光増幅媒体として使用することができる(非特許文献2)、といった特徴があるため、非常に有用である。その中でもファイバ全体を石英ガラスで構成したソリッドフォトニックバンドギャップファイバは、低損失であるため、特に有用である。従来、この種のフォトニックバンドギャップファイバに関して、例えば非特許文献1〜4に記載された技術が知られている。
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フォトニックバンドギャップファイバは、屈折率の異なる領域を周期的に配置させることで作製することができ、石英系のフォトニックバンドギャップファイバの場合、GeやFなどを石英に添加することで、純粋石英に対する比屈折率を変化させる。ここで、周期構造の比屈折率差が小さいと、フォトニックバンドギャップファイバが短波長側にシフトするため、同じ透過帯域を得るためには、周期の長さを長くする必要がある。
この結果、同じ層数では、周期構造の占める領域が大きくなって、ファイバ径が大きくなる問題がある。このため、比屈折率差の小さな構造を使用すると、ファイバ径が大きくなり、光ファイバの曲げに対する機械特性が悪化するという問題が生じる。
また、ダブルクラッドファイバを作製するときに、高屈折率のロッドが広い領域に存在すると、励起光のうち、高屈折率のロッドに閉じ込められる光の割合が多くなり、励起効率が低下してしまうなどの問題が生じる。
本発明は、前記事情に鑑みてなされ、ファイバ径が小さく、損失の小さなフォトニックバンドギャップファイバの提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、石英ガラスからなるファイバ本体と、該ファイバ本体内に設けられた該ファイバ本体よりも高屈折率の石英ガラスからなる多数の微小なロッドとを有し、ファイバ本体の横断面中央に前記ロッドが存在しないコアが形成され、該コアを囲んで前記ロッドがファイバ本体の横断面においてピッチΛの三角格子状に配列されたクラッドが形成されてなるフォトニックバンドギャップファイバにおいて、前記ファイバ本体の屈折率に対する前記ロッドの比屈折率差が2.5%以上であることを特徴とするフォトニックバンドギャップファイバを提供する。
本発明のフォトニックバンドギャップファイバは、ファイバ横断面においてファイバ中心から直径Λの範囲に前記ロッドが存在しない構造であること、又はファイバ横断面においてファイバ中心から直径3Λの範囲に前記ロッドが存在しない構造であること、又はファイバ横断面においてファイバ中心から直径5Λの範囲に前記ロッドが存在しない構造であることが好ましい。
本発明のフォトニックバンドギャップファイバは、ファイバ横断面においてファイバ中心から直径100μmの範囲外には前記ロッドが存在しないこと、又はファイバ横断面においてファイバ中心から直径150μmの範囲外には前記ロッドが存在しないこと、又はファイバ横断面においてファイバ中心から直径200μmの範囲外には前記ロッドが存在しないことが好ましい。
本発明のフォトニックバンドギャップファイバは、コアに希土類元素が添加されている構造とすることもできる。
コアに希土類元素が添加されている前記ファイバにおいて、クラッドを囲んで該クラッド外周部の屈折率よりも低屈折率の媒質からなる外側クラッド層が設けられたダブルクラッド構造になっていることが好ましい。あるいは、クラッド外周に1層以上の被覆をもち、その最も内周の被覆の屈折率が、クラッド外周部の屈折率よりも低い材料からなることが好ましい。
また本発明は、コアに希土類元素が添加されている前記フォトニックバンドギャップファイバと、該フォトニックバンドギャップファイバのクラッド部分に励起光の少なくとも一部が注入されるように結合された励起光源とを備えていることを特徴とするファイバレーザを提供する。
本発明のファイバレーザは、励起光の波長において、最低次のコアモードの損失が100dB/km以上であることが好ましい。
本発明のフォトニックバンドギャップファイバは、石英ガラスからなるファイバ本体と、該ファイバ本体内に設けられた該ファイバ本体よりも高屈折率の石英ガラスからなる多数の微小なロッドとを有し、ファイバ本体の横断面中央にロッドが存在しないコアが形成され、該コアを囲んでロッドがファイバ本体の横断面においてピッチΛの三角格子状に配列されたクラッドが形成され、ファイバ本体の屈折率に対する前記ロッドの比屈折率差を2.5%以上としたものなので、クラッドの周期構造の数が同じ場合、バンドギャップを形成する際の、ロッドの占める領域を小さくすることができ、その結果、ファイバ径が小さく、損失の小さなフォトニックバンドギャップファイバを提供することができる。
また、コアに希土類元素を添加して本発明のフォトニックバンドギャップファイバを構成した場合には、このフォトニックバンドギャップファイバを用いて出力の大きなファイバレーザを提供することができる。
また、本発明のダブルクラッドファイバレーザは、前述した本発明のフォトニックバンドギャップファイバを励起用ファイバとして用いたものなので、励起光のスキューモードを抑制することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明に係るフォトニックバンドギャップファイバの第1実施形態を示す図である。本実施形態のフォトニックバンドギャップファイバ10Aは、石英ガラス、例えば純粋石英ガラスからなるファイバ本体11と、該ファイバ本体11内に設けられた該ファイバ本体11よりも高屈折率の石英ガラス、例えばGeをドープした石英ガラスからなる多数の微小なロッド12とを有し、ファイバ本体11の横断面中央に前記ロッド12が存在しないコア13が形成され、該コア13を囲んで前記ロッド12がファイバ本体11の横断面においてピッチΛの三角格子状に配列されたクラッド14が形成されてなり、ファイバ本体11の屈折率に対する前記ロッド12の比屈折率差が2.5%以上であることを特徴としている。
石英ガラス系のソリッドフォトニックバンドギャップファイバにおいて、周期構造の比屈折率差を2.5%以上にすることによって、同じ層数の周期構造でも、周期構造の領域が小さくなり、小さなファイバ径で作製でき、曲げに対する機械特性を向上させることができる。また、石英ガラス系のソリッドフォトニックバンドギャップファイバのコアに希土類元素を添加してファイバレーザ、増幅器を作製する際、高屈折率部に閉じ込められる光の割合を小さくすることで、効率的に励起を行うことができるようになる。特に、ダブルクラッド構造のファイバ増幅器、レーザーにおいて、効率的に励起を行うことができる。
図2に示す周期構造を用いて説明を行う。図2は、本実施形態のフォトニックバンドギャップファイバ10Aにおけるクラッド14の周期構造を示す図である。このクラッド14の周期構造は、図2のように、ファイバ横断面において、純粋石英からなるファイバ本体11の中に、黒丸で示される高屈折率の石英ガラスからなる多数のロッド12が三角格子状に周期的に配置された構造となっている。各ロッドの間隔をΛ、直径をdとしたとき、d/Λは0.5である。
図2の周期構造において、純粋石英と高屈折率ロッドの比屈折率差△を変えた場合のバンドギャップの変化を、図3と図4に示すバンド図を用いて説明する。図3、図4において、△はそれぞれ2.8%と1.5%である。純粋石英の屈折率は1.45とした。
図3と図4において、1次のバンドギャップと2次のバンドギャップの領域を矢印で示す。
図3と図4を比較すると、比屈折率が大きいほど、バンドキャップが大きなλ/Λへとシフトすることが分かる。つまり、比屈折率Δが大きければ、同じバンドキャップの中心波長を得るために、小さなΛを用いることができ、結果として、周期構造の数が同じ場合、バンドキャップを形成する際の、高屈折率のロッドが占める領域を小さくすることができる。
図2の周期構造の高屈折率ロッドのうちいくつかを純粋石英で置き換えることでフォトニックバンドギャップファイバのコア13が形成され、コア13を導波するモードが出現する。コアモードの透過屈折率は、コア13を形成する材料(本例では、ファイバ本体11及びコア13が純粋石英なので1.45)の屈折率付近にあるため、1次のバンドキャップを使用したソリッドフォトニックバンドギャップファイバの場合、透過帯域の中心は、△=2.8%の場合λ/Λ=0.31周辺であり、△=1.5%の場合λ/Λ=0.22周辺である。よって、△=2.8%の場合、△=1.5%の場合と比べて、同じ中心透過波長を得るのに、約2/3の大きさのΛで済むことになり、ファイバに占めるロッド12の領域の面積を約4/9にすることができる。
図5は、本発明に係るフォトニックバンドギャップファイバの第2実施形態を示す図である。本実施形態のフォトニックバンドギャップファイバ10Bは、図1に示す第1実施形態のフォトニックバンドギャップファイバ10Aと同じ構成要素を備えて構成されているが、コア13の直径を小さくした構成になっている。
図6は、本発明に係るフォトニックバンドギャップファイバの第3実施形態を示す図である。本実施形態のフォトニックバンドギャップファイバ10Cは、希土類元素が添加されたコア13を囲んで、高屈折率のロッド12が三角格子状に並べられた周期構造を備えた内側クラッド15と、その外周を囲んで内側クラッド15の外周部の屈折率よりも低屈折率の媒質からなる外側クラッド層16とを備えたダブルクラッド構造になっている。
外側クラッド16に用いられる媒質としては、例えば、フッ素樹脂などの透明な樹脂などが挙げられる。
コア13に添加される希土類元素としては、例えば、イッテルビウム、ツリウム、エルビウム、プラセオジム、ネオジム、ホルミウムなどが挙げられ、使用する波長に応じて適宜選択することができる。
図7は、本発明に係るファイバレーザの一実施形態を示す構成図である。このファイバレーザ20は、コアに希土類元素が添加されたダブルクラッド型フォトニックバンドギャップファイバ21と、該フォトニックバンドギャップファイバ21のクラッド部分に励起光が注入されるように結合された励起光源22と、ダブルクラッド型フォトニックバンドギャップファイバ21の励起光入射側とレーザ出力側とにそれぞれ介在されたファイバグレーティング23,24とを備えた構成になっている。
[実施例1]
図1のように、0層から10層の周期構造のうち、0層目から3層目までの高屈折率ロッドを純粋石英ガラスで置き換えたフォトニックバンドギャップファイバを次のように作製した。まず、高屈折率コアの周りに純粋石英ガラスが形成された母材を作製し、これを直径2mmのガラス棒へと線引きした。続いて該ガラス棒を、三角格子を形成するように束ねた後、純粋石英ガラスの管に詰め込み、これを紡糸した。
このファイバの構造パラメータは、△=2.8%、d/Λ=0.5%、Λ=3.0μm、ファイバの直径は125μmであった。
このファイバの片方の端面から、コアのみを照射するように波長1.06μmの光を入射し、ファイバの導波モードを観察したところ、ファイバ長が1mの場合には高次のコアモードが観測された。しかし、最低次のモードに比べて高次の損失は高く、ファイバ長が10mの場合には、高次モードは消失し、最低次のモードしか観測されなかった。つまり、このファイバは、ファイバが10m以上なら、実効的にはシングルモードファイバとして機能する。
このような疑似シングルモードファイバ光ファイバを使用する際の別の問題は、モード間の結合によるモード形状の劣化、損失の増加である。そのため、モード結合性についても測定を行った。
具体的には、このファイバに曲げを加えてモード結合を与え、最低次モードから高次モードへの結合によるモード形状の劣化、損失について測定した。
まず、1.06μmの光を入射し、実施例のファイバをシングルモードで励振したところ、このファイバから出射されたモード形状は、最低次のモードの形状であった。
その後、このファイバを半径5cmで10回巻き、波長1.06μmで、曲げを入れた箇所の直後のモード形状と、損失増加を測定した。
その結果、最低次のモードから高次モードへの結合によるモード形状の劣化は測定されず、損失の増加もなかった。
また、300mのファイバを用いて光ファイバの損失測定を行ったところ、1.06μmで15dB/m以下であり、0.8μm付近から1.3μm付近までの領域で、損失は40dB/km以下であった。
[実施例2]
図5のように、0層から10層の周期構造のうち、0層から2層目までの高屈折率ロッドを純粋石英で置き換えたフォトニックバンドギャップファイバを実施例1と同様に作製した。
このファイバの構造パラメータは、△=2.8%、d/Λ=0.5,Λ=30μmであった。
ファイバの導波モードを観察したところ、ファイバ長が1mでも、最低次のモードしか観測されず、シングルモードファイバとして機能した。
また、300mのファイバを用いて光ファイバの損失測定を行ったところ、1.06μmで20dB/km以下であり、0.8μm付近から1.3μm付近までの領域で、損失は50dB/km以下であった。半径20mmに曲げても、1.06μmにおいて曲げ損失は発生しなかった。
[実施例3]
図6のように、0層から10層の周期構造のうち、0層目から3層目までの高屈折率ロッドを、イッテルビウムを添加したロッドで置き換えたフォトニックバンドギャップファイバを作製した。
このファイバの構造パラメータは、△=2.8%、d/Λ=0.5、Λ=3.0μm、ファイバの直径は300μmであった。このファイバは、屈折率1.40の樹脂によって被覆されており、ダブルクラッド構造となっている。
このファイバを用いて、図7のように、波長1.06μmで発振するファイバレーザを作製した。ファイバレーザの構成は、波長976nmの即起光源、共振器を構成する2つの1.06μmで発振するファイバグレーティングと、その間に配置された、本実施例のファイバから構成されている。
このような構成のファイバレーザにおいて、クラッド部を含めたファイバの全領域を、976nmの励起光を用いて励起したところ、レーザ発振を得ることができた。
また、高屈折率ロッドが配置されているため、クラッド励起したところ、レーザ発振を得ることができた。また、高屈折率ロッドが配置されているため、クラッドの励起のファイバレーザで問題となる、スキューモードを抑制することができた。
[比較例]
純粋石英の屈折率に対する比屈折率差Δが1.5%であるロッドを用い、実施例3と同様のダブルクラッドファイバを作製した。
図8のように、0層から10層の周期構造のうち、0層から2層までの高屈折率ロッドを、実施例3で用いたのと同じ、イッテルビウムを添加したロッドで置き換えたフォトニックバンドギャップファイバ10Dを作製した。
このファイバの構造パラメータは、△=1.5%、d/Λ=0.5,Λ=4.5μm、ファイバの直径は300μmであった。
波長1.06μmにおいて導波モードを得るため、実施例3のファイバよりΛが1.5倍大きくなっているが、イッテルビウムを添加したロッドで置き換える層数が1層少ないため、イッテルビウムが添加されているコア領域の大きさは等しくなっている。このファイバは、屈折率1.40の樹脂によって被覆されており、ダブルクラッド構造となっている。
このファイバを用いて、実施例3と同じ構造のファイバレーザを作製した。実施例3と同じくレーザを発振したが、その出力は、実施例3の場合よりも小さかった。
これは、高屈折率ロッドの領域が増えたため、高屈折率ロッドの中を導波して、光の増幅に使われない励起光の割合が増えたためである。実施例3と比較例のファイバについて、同じ長さの光ファイバを用いて励起光の吸収量を比較したところ、実施例3のほうが吸収量が良く、実施例3のファイバのほうがより効率的にコア部を励起できていることがわかった。
[実施例4]
0層から10層の周期構造のうち、0層目から3層目までの高屈折率ロッドを、実施例3と同じ、イッテルビウムを添加したロッドで置き換えたフォトニックバンドギャップファイバを作製した。このファイバの構造パラメータのうち、△=2.8%、d/Λ=0.5は実施例3と同じであるが、Λ=3.5μmとした。ファイバの直径は300μmであった。ファイバは、屈折率1.40の樹脂によって被覆されており、ダブルクラッド構造となっている。
このファイバを用いて、実施例3と同じ構造のファイバレーザを作製したが、同じくレーザを発振し、その出力は、実施例3よりも大きかった。これは、励起光の波長では、高屈折率ロッドによるフォトニックバンドギャップによる閉じ込め効果が小さいため、周期構造の外から入射された光のうち、より多くがコアに到達し、光の増幅に使われたためである。Λが大きくなることによって、高屈折率ロッドの中を導波する光の量は実施例3より多くなったが、前者の効果のほうが大きかったため、レーザ出力は大きくなった。実施例3と実施例5のファイバについて、同じ長さの光ファイバを用いて励起光の吸収量を比較したところ、実施例5のほうが吸収量は大きく、実施例5のファイバのほうがより効果的にコアを励起できていることが分かった。
本発明に係るフォトニックバンドギャップファイバの第1実施形態を示す図である。 同じファイバのクラッドの周期構造を示す拡大図である。 Δ=2.8%、d/Λ=0.5の時の、フォトニックバンドギャップファイバのクラッドのバンド図である。 Δ=1.5%、d/Λ=0.5の時の、フォトニックバンドギャップファイバのクラッドのバンド図である。 本発明に係るフォトニックバンドギャップファイバの第2実施形態を示す図である。 本発明に係るフォトニックバンドギャップファイバの第3実施形態を示す図である。 本発明に係るファイバレーザの一実施形態を示す構成図である。 比較例で作製したフォトニックバンドギャップファイバを示す図である。
符号の説明
10A,10B,10C,10D…フォトニックバンドギャップファイバ、11…ファイバ本体、12…ロッド、13…コア、14…クラッド、15…内側クラッド、16…外側クラッド、20…ファイバレーザ、21…ダブルクラッド型フォトニックバンドギャップファイバ、22…励起光源、23,24…ファイバグレーティング。

Claims (12)

  1. 石英ガラスからなるファイバ本体と、該ファイバ本体内に設けられた該ファイバ本体よりも高屈折率の石英ガラスからなる多数の微小なロッドとを有し、ファイバ本体の横断面中央に前記ロッドが存在しないコアが形成され、該コアを囲んで前記ロッドがファイバ本体の横断面においてピッチΛの三角格子状に配列されたクラッドが形成されてなるフォトニックバンドギャップファイバにおいて、
    前記ファイバ本体の屈折率に対する前記ロッドの比屈折率差が2.5%以上であることを特徴とするフォトニックバンドギャップファイバ。
  2. ファイバ横断面においてファイバ中心から直径Λの範囲に前記ロッドが存在しない構造であることを特徴とする請求項1に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
  3. ファイバ横断面においてファイバ中心から直径3Λの範囲に前記ロッドが存在しない構造であることを特徴とする請求項1に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
  4. ファイバ横断面においてファイバ中心から直径5Λの範囲に前記ロッドが存在しない構造であることを特徴とする請求項1に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
  5. ファイバ横断面においてファイバ中心から直径100μmの範囲外には前記ロッドが存在しないことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
  6. ファイバ横断面においてファイバ中心から直径150μmの範囲外には前記ロッドが存在しないことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
  7. ファイバ横断面においてファイバ中心から直径200μmの範囲外には前記ロッドが存在しないことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
  8. コアに希土類元素が添加されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
  9. クラッドを囲んで該クラッド外周部の屈折率よりも低屈折率の媒質からなる外側クラッド層が設けられたダブルクラッド構造になっていることを特徴とする請求項8に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
  10. クラッド外周に1層以上の被覆をもち、その最も内周の被覆の屈折率が、クラッド外周部の屈折率よりも低い材料からなることを特徴とする請求項8に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
  11. 請求項9又は10に記載のフォトニックバンドギャップファイバと、該フォトニックバンドギャップファイバのクラッド部分に励起光の少なくとも一部が注入されるように結合された励起光源とを備えていることを特徴とするファイバレーザ。
  12. 励起光の波長において、最低次のコアモードの損失が100dB/km以上であることを特徴とする請求項11に記載のファイバレーザ。
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