JP2021163833A - 光ファイバ、光ファイバ母材、光ファイバ共振器、光ファイバレーザ装置、及び光ファイバ増幅器 - Google Patents

光ファイバ、光ファイバ母材、光ファイバ共振器、光ファイバレーザ装置、及び光ファイバ増幅器 Download PDF

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【課題】せん断応力に関する機械的強度が高い構造を有する光ファイバを提供すること。【解決手段】光ファイバは、希土類元素が添加されたコア1と、前記コアの外側に位置する内側クラッド2と、前記内側クラッドの内側に前記コアに接することなく配置され前記光ファイバ母材の長手方向に延びる、励起光の閉じ込めが可能な少なくとも1つの励起光閉じ込め領域3とを備える。【選択図】図1

Description

本開示は、光ファイバ、光ファイバ母材、光ファイバ共振器、光ファイバレーザ装置、及び光ファイバ増幅器に関する。
特許文献1には、希土類元素が添加された光ファイバ部と励起光が導波される光ファイバ部とが互いに長手方向に沿って隣接するように配置され、これらの光ファイバ部が同一の樹脂からなる共通被膜で覆われた光ファイバの配置構造が開示されている。これらの光ファイバ部が近接する部位は光学的に結合されており、励起光が導波されるファイバから希土類が添加されたファイバのクラッドヘ励起光を移行させることができる。したがって、特許文献1の技術によれば、希土類元素が添加された光ファイバ部の側面から励起することができる。しかしながら、特許文献1に開示されたファイバ構造によれば、両光ファイバ部が互いに直接接するため、ファイバ製造時にファイバの表面に傷が付いてファイバの機械的強度が低下するという懸念がある。
特許文献2はこのような懸念を払拭するための技術を開示する文献であり、希土類元素が添加された光ファイバ(増幅用光ファイバ)と励起光ファイバとの間に中間樹脂部が設けられることが教示されている。このような中間樹脂部を設けることにより増幅用光ファイバと励起光ファイバが互いに直接接触することを防止できるので、ファイバの表面に傷が付いてファイバの機械的強度が低下することを抑制できる。
米国特許第6,826,335号明細書 特開2018−186239号公報
しかしながら、特許文献1、2のいずれにおいても、並べられた2本の光ファイバ(光ファイバ部)が樹脂で覆われた構造となっているので、2本の光ファイバの接合部分に強いせん断応力がかかると、2本の光ファイバが引き裂かれる場合がある。このように、従来の光ファイバには、せん断応力に関する機械的強度の面で改善の余地がある。
本開示の実施形態は以上で説明したような従来技術の問題点を解消するためになされたものであり、本開示の実施形態の一側面は、複数のファイバ又はファイバ部を近接配置することによる機械的損傷の発生を抑制するとともに、せん断応力に関する機械的強度が高い構造を有する光ファイバ及び光ファイバ母材を提供することを目的とする。また、本開示は、そのような光ファイバを備えた光ファイバ共振器、光ファイバレーザ装置、及び光ファイバ増幅器を提供することも目的とする。
本開示の実施形態による光ファイバの一側面は、希土類元素が添加されたコアと、前記コアの外側に位置する内側クラッドとを備えた光ファイバであって、前記内側クラッドの内側に前記コアに接することなく配置され前記光ファイバの長手方向に延びる、励起光の閉じ込めが可能な少なくとも1つの励起光閉じ込め領域を備える。
本開示の実施形態による光ファイバ母材の一側面は、希土類元素が添加されたコアと、前記コアの外側に位置する内側クラッドとを備えた光ファイバ母材であって、前記内側クラッドの内側に前記コアに接することなく配置され前記光ファイバ母材の長手方向に延びる、励起光の閉じ込めが可能な少なくとも1つの励起光閉じ込め領域を備える。
本開示の実施形態による光ファイバ共振器、光ファイバレーザ装置、又は光ファイバ増幅器の一側面は、前記光ファイバを備える。
このように、本開示の実施形態による光ファイバ又は光ファイバ母材の一側面によれば、増幅を行うコアと励起光を導波する励起光閉じ込め部とが、1本の光ファイバ又は光ファイバ母材内に収容される。したがって、増幅用と励起光用に別々のファイバ又はファイバ部を用意する必要がないので、複数のファイバ又はファイバ部を近接配置する必要性が存在しない。したがって、複数のファイバ又はファイバ部を近接配置することによる機械的損傷の発生という問題が生じない。
また、コアと励起光閉じ込め部との間の領域全体にわたって内側クラッドが介されているので、光ファイバ又は光ファイバ母材に生じるせん断応力を極力抑えることができる。したがって、せん断応力に関する機械的強度を高めることができる。
本開示の実施形態による光ファイバ共振器、光ファイバレーザ装置、又は光ファイバ増幅器の一側面は、前記光ファイバを備えているので、前記光ファイバと同様の効果を奏する。
図1は、実施形態1による光ファイバ母材BM1の横断面図である。 図2は、光ファイバ母材BM1を線引きして得られる光ファイバを備える光ファイバ10の横断面図である。 図3は、光ファイバ10の一変形例である光ファイバ20の横断面図である。 図4は、光ファイバ10の他の変形例による光ファイバ30の横断面図である。 図5は、実施形態2による光ファイバ母材BM2の横断面図である。 図6は、光ファイバ母材BM2を線引きして得られる光ファイバを備える光ファイバ40の横断面図である。 図7は、光ファイバ40の一変形例による光ファイバ50の横断面図である。 図8は、光ファイバ40の一変形例による光ファイバ60の横断面図である。 図9は、図3の光ファイバ20の励起光閉じ込め部3eの曲げ損失特性を示す図である。 図10は、本開示による光ファイバを、光ファイバ共振器120又は光ファイバレーザ装置100に適用した適用例を示す図である。 図11は、開口数と出力比の関係を示す図である。
以下、本開示の光ファイバ母材又は光ファイバを実施するための実施形態について、図1から図11を参照して詳細に説明する。なお、図1から図11において、同一又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。また、図1から図11において、容易に理解できるように、各構成要素の縮尺や寸法が誇張されて示されている場合や一部の構成要素が省略されている場合がある。
1. 実施形態1
1.1 光ファイバ母材の構成
まず、図1を参照して、実施形態1による光ファイバ母材BM1の構成について説明する。図1は、光ファイバ母材BM1の軸方向に対して垂直な面で切って取得された光ファイバ母材BM1の横断面図である。
図1に示すように、光ファイバ母材BM1は、コア11と、コア11の周囲にコア11と接しないように配置された4つの励起光閉じ込め部13a、13b、13c及び13dと、コア11と励起光閉じ込め部13a〜13dを包囲する内側クラッド12aとを備える。
コア11は、信号光を伝搬するための部材である。コア11は主にシリカ(SiO)から形成されたシリカガラスであり、励起光を吸収して発光する希土類元素が添加されている。希土類元素には、例えば、イッテルビウム(Yb)、エルビウム(Er)、及びツリウム(Tm)が含まれる。用途に応じて、添加される希土類元素が選択される。例えば、この光ファイバ母材BM1から得られる光ファイバを金属加工用のハイパワーレーザにおいて用いる場合は、利得の大きさ等から大出力化が可能なポテンシャルを有するYbが、通信用レーザとして用いる場合は通信で用いられる波長の光を放出するErが添加される。
コア11は光ファイバ母材BM1の長手方向に沿って延びている。コア11の横断面形状は、図1では真円をしているが、楕円であってもよい。また、コア11は光ファイバ母材BM1の中心に位置していても、中心からずれていてもよい。
また、図1の光ファイバ母材BM1は、単一のコア11を備えるシングルコア構造として示されているが、複数のコアを備えるマルチコア構造であってもよい。マルチコア構造の場合、一例として、複数のコアの全て又は一部を包囲するように複数の励起光閉じ込め部13x(13a、13b、・・・)が配置され、内側クラッド12aはこれらの全てを包囲するように変形される。また、マルチコア構造とする場合、複数のコアのそれぞれにおいて均一に励起が出来るように、又は複数のコアの励起密度を均一とするように、励起光閉じ込め部13xの配置及び/又は構造が設計される。
コア11の屈折率を調整するため、コア11には屈折率を調整するためのドーパントが適宜添加される。コア11はシリカからできているので、シリカの屈折率よりも高い屈折率を有するドーパントを添加すればコア11の屈折率は上昇し、シリカの屈折率よりも低い屈折率を有するドーパントを添加すればコア11の屈折率は減少する。シリカの屈折率を高くするためのドーパントとしては、例えば、酸化アルミニウム(Al)や五酸化二リン(P)がある。シリカの屈折率を低くするためのドーパントとしては、例えば、酸化ホウ素(B)やフッ素(F)がある。本実施形態では、コア11に屈折率を調整するためのドーパントを添加することにより、コア11の屈折率nは、内側クラッド12aの屈折率nよりも高くなるように設定される。すなわち、n>nとなるように、屈折率が調節される。
さらに、内側クラッド12aに対するコア11の比屈折率差Δ12は0.08%から0.3%の範囲をとるように屈折率を調節してもよい。比屈折率差Δ12が小さすぎると、コア11に光を閉じ込めにくくなくなるので、光ファイバに期待される機能(伝搬、増幅、又は発振)を実現しにくくなるが、Δ12=0.08%以上であれば、所望の動作が可能である。逆に、比屈折率差Δ12が大き過ぎると、規格化周波数が大きくなり信号光の高次モード成分が増えるためコア径を小さくする必要が生じる。コア径を小さくすることにより非線形光学効果の一種である誘導ラマン散乱が生じ、希土類添加ファイバとしてのポテンシャルが落ちてしまう。比屈折率差Δ12の上限を0.3%とすることで、誘導ラマン散乱の発生を抑制した希土類添加ファイバを実現することができる。したがって、比屈折率差Δ12が0.08%から0.3%の範囲をとるように屈折率を調節することにより、光ファイバに期待される機能(伝搬、増幅、又は発振)を実現できるとともに、誘導ラマン散乱の発生を抑制できる希土類添加ファイバを実現できる。
内側クラッド12aは、例えば純粋なシリカからなるシリカガラスであってもよく、あるいは純シリカに塩素(Cl)が添加されたものであってもよい。内側クラッド12aは、コア11と励起光閉じ込め部13a〜13dのすべてに接するように設けられている。マルチコア構造の場合、内側クラッド12aは、複数のコアのすべてに接するように設けられる。
励起光閉じ込め部13a〜13dは、光ファイバ母材BM1の長手方向に沿って延びる形状をした、励起光の閉じ込め又は放出をするための領域である。コア11と励起光閉じ込め部13a〜13dが共通の内側クラッド12aにより包囲されることにより、コア11、励起光閉じ込め部13a〜13d及び内側クラッド12aは一体的に1本の光ファイバ母材BM1を構成する。
励起光閉じ込め部13a〜13dは、図1に示されているように、コア11と接しないように、且つ互いに接しないように配置される。励起光閉じ込め部13a〜13dは、図1では、コア11に対して軸対称で、かつ周方向に等間隔でコア11を包囲するように配置されているが、他の配置形態であってもよい。たとえば、2つ以下の又は5つ以上の励起光閉じ込め部を設け、励起光閉じ込め部がコア11に対して回転対称となるように配置されていてもよい。また、励起光閉じ込め部は、コア11に対して対称性無く配置されていてもよい。励起光閉じ込め部13a〜13dの断面形状は、図1では真円をしているが、楕円であってもよい。
内側クラッド12aに入射される励起光を励起光閉じ込め部13a〜13d内に閉じ込め可能とするため、励起光閉じ込め部13a〜13dは二酸化ゲルマニウム(GeO)が添加されたシリカでできている。すなわち、励起光閉じ込め部13a〜13dの屈折率をnとし、内側クラッド12aの屈折率をnとすると、n>nの関係がある。
なお、クラッド内側クラッド12aに屈折率を下げるためのドーパントを添加することにより、n>nとなるようにしてもよい。この場合、後述する式(1)の関係を満たすようにするため、励起光閉じ込め部13a〜13dにも屈折率を下げるためのドーパントを添加してもよい。
図9に関して後述するように、光ファイバ母材BM1に曲げを加えることにより、励起光閉じ込め部13a〜13dは閉じ込めた励起光を放出することができる。励起光閉じ込め部13a〜13dから放出される励起光を、コア11内の希土類元素の励起に使用できるようにするため、励起光閉じ込め部13a〜13dの屈折率nとコア11の屈折率nの関係は、n>nとなるように設定される。
さらに、内側クラッド12aに対する励起光閉じ込め部13a〜13dの比屈折率差Δ32は0.02%〜0.2%の範囲をとるように屈折率を調節してもよい。Δ32が0.02%以上であれば、励起光を励起光閉じ込め部13a〜13d内に閉じ込めやすくなる。また、Δ32が0.2%以下であれば、励起光を励起光閉じ込め部13a〜13dから取り出して励起を行いやすくなる。したがって、Δ32が0.02%〜0.2%の範囲内の数値を取るようにすれば、励起光閉じ込め部13a〜13d内に適度に励起光を閉じ込めることができるとともに、曲げを加えることにより適度に励起光を励起光閉じ込め部13a〜13dの外に取り出すことができる。
パラメータについてまとめると、以下のとおりである。まず、一態様では、コア11の屈折率n、内側クラッド12aの屈折率n、励起光閉じ込め部13a〜13dの屈折率nは次の式(1)を満たす。
>n>n (1)
一態様では、内側クラッド12aに対するコア11の比屈折率差Δ12は次の式(2)を満たす。
0.08≦Δ12≦0.3[%] (2)
一態様では、内側クラッド12aに対する励起光閉じ込め部13a〜13dの比屈折率差Δ32は次の式(3)を満たす。
0.02≦Δ32≦0.2[%] (3)
なお、以上の説明では、励起光閉じ込め部13a〜13dはすべて同一の屈折率nを有するものとして説明したが、異なる屈折率を有していてもよい。異なる屈折率の場合、式1と式3は全ての励起光閉じ込め部について満たされることが望ましいが、少なくとも1つの励起光閉じ込め部について満たされればよい。なお、励起光閉じ込め部13a〜13dについて、屈折率nが同一の場合は、コア11の励起を均一にすることができるので有利である。
1.2 光ファイバの構成
次に、図2を参照して、光ファイバ母材BM1から作製することができる光ファイバ10の構成について説明する。図2は、光ファイバ10の横断面図である。
図2に示されているように、光ファイバ10は、コア1と、コア1の周囲にコア1と接しないように配置された4つの励起光閉じ込め部3a、3b、3c及び3dと、コア1と励起光閉じ込め部3a〜3dを包囲する内側クラッド2aと、内側クラッド2aの外周を覆う外側クラッド4aと、外側クラッド4aの外周を覆う被覆5と、被覆5の外周を覆う被覆6とを備える。光ファイバ10のコア1、励起光閉じ込め部3a、3b、3c及び3d、及び内側クラッド2aは、それぞれ上述した光ファイバ母材BM1のコア11、励起光閉じ込め部13a、13b、13c及び13d、及び内側クラッド12aに対応するものである。
外側クラッド4は、熱硬化型シリコーン樹脂から形成されたポリマークラッドである。外側クラッド4の屈折率をnとすると、n>nとなるように屈折率が調節される。したがって、光ファイバ10は、次の式(4)を満たす。
>n>n>n (4)
このように屈折率が調節されることにより、光ファイバ10は、内側クラッド2aと外側クラッド4aを備えたダブルクラッド構造となり、効果的に励起を行うことができる。
被覆5は、熱硬化型シリコーン樹脂から形成された保護層である。被覆5の屈折率をnとすると、n>nであってもよいが、n>nであってもよい。n>nとすることにより、トリプルクラッド構造とすることができるので、励起光がファイバの外部に漏れ出ることを抑制することができる。
被覆6は、熱硬化型シリコーン樹脂を主成分とする保護層である。被覆6の屈折率をnとすると、n>nであってもよいが、n>nであってもよい。n>nとすることにより、クワトロクラッド構造とすることができるので、励起光がファイバの外部に漏れ出ることをさらに抑制することができる。
1.3 変形例
次に、図3及び図4を参照して、光ファイバ10の変形例の構成について説明する。なお、以下の説明では光ファイバ10の変形例としての光ファイバ20、30について説明するが、これらの変形例にはこれらの光ファイバ20、30に対応して光ファイバ母材BM1を変形することが包含される。
1.3.1 変形例1−1
図2の光ファイバ10は4つの励起光閉じ込め層を有するが、光ファイバ10を変形して、図3のように、単一の励起光閉じ込め部3eを備える光ファイバ20としてもよい。このような変形に伴い、内側クラッド2aの形状は、内側クラッド2bのように変形される。
図3のように励起光閉じ込め部が単一の場合であっても、入射される励起光の一部を励起光閉じ込め部に閉じ込めることができるので、端面又はその付近での発熱を抑えることができる。
また、図示は省略するが、後述する図4の内側クラッド2cのように、内側クラッド2bの外形を多角形としてもよい。
1.3.2 変形例1−2
図2の光ファイバ10の内側クラッド2aの外形は断面視で円形であるが、光ファイバ10を変形して、図4のように、断面視で外形が多角形の内側クラッド2cを備える光ファイバ30としてもよい。図4の内側クラッド2cは正七角形であるが、他の多角形であってもよい。
一例として、コア1の径は50μm、内側クラッド2cの径は多角形内接円径で550μm、多角形外接円径で575μm、励起光閉じ込め部3a〜3dの径は180μmである。
このように、内側クラッドの外形を多角形とすることにより、励起光のスキューモードを抑えることができる。したがって、励起光を効率よく用いることができる。
1.4 動作
次に、実施形態1の光ファイバ母材又は光ファイバの動作について、図3の構造を有する光ファイバ20を例として、図9を参照しつつ説明する。
1.4.1 ハイブリッド励起
光ファイバ20は、一例として、光ファイバ20の内側クラッド2bと同径もしくは同等のMFD(Mode Field Diameter)のコアを有する励起光ファイバと融着して用いられる。光ファイバ20には、不図示の励起光源から発振された励起光が励起光ファイバを介して入射される。具体的には、光ファイバ20の内側クラッド2bの断面全体に対して励起光が入射される。入射された励起光の内、コア1に入射した励起光はコア1内の希土類元素を励起する。励起光閉じ込め部3eに入射した励起光は、n>nの関係があるので、特定の開口数を有する励起光は励起光閉じ込め部3e内に閉じ込められたまま導波される。式1の関係より、内側クラッド2bの部分に入射した励起光の一部はコア1に向かってコア1内の希土類元素を励起し、他の一部は励起光閉じ込め部3eに向かって励起光閉じ込め部3e内に閉じ込められて導波される。
図9は、光ファイバ20に対して曲げを加えた際の励起光閉じ込め部3eの曲げ損失を示す図である。より詳しくは、図9は、励起光閉じ込め部3eの直径が180μm、内側クラッド2bの直径が550μm、励起光閉じ込め部3eの内側クラッド2bに対する比屈折率差Δ32が0.07%の場合において、励起光の波長が975nmのときの励起光閉じ込め部3eの曲げ損失を示す。
図9から分かるように、曲げ直径1000mmの曲げを加えた場合、曲げ損失は4.32×10−9dB/m程度である。図9の特性図のとおり、光ファイバ20が直線的に設けられている場合、励起光は励起光閉じ込め部3eから殆ど漏れ出ることなく導波される。このように、緩い曲げの場合、曲げ損失は非常に小さいので、励起光閉じ込め部3eは大きな励起光閉じ込め効果を有する。したがって、励起光が入射される端面又はその付近でのコア1における励起光の密度を下げることが可能となるので、励起光が入射される端面又はその付近での発熱を抑えることができる。
一方、曲げ直径300mmの曲げを加えた場合、曲げ損失は4.09×1012dB/m程度である。このように、曲げ直径が小さくなるほど、曲げ損失は大きくなるため、励起光閉じ込め部3eの光閉じ込め効果は著しく弱められる。したがって、励起光閉じ込め部3e内を伝搬してきた励起光の大部分は、励起光閉じ込め部3eに束縛されずに励起光閉じ込め部3eから漏れ出ることとなる。この漏れ出た励起光が、直接に、又は内側クラッド2bと外側クラッド4aの界面で全反射してコア1に向かう。したがって、コア1における励起光密度を高めることが可能となる。したがって、励起光閉じ込め部3eに閉じ込められた励起光を増幅又は発振に用いたい場合は、増幅又は発振させたい位置で、光ファイバ20を曲げて配置すればよい。実際、融着されたファイバは融着点を含む部分に曲げが加わらないようにして筐体に保管されるので、融着点又はその付近での発熱を抑えることができる。
このように、端面励起により導波された励起光の一部は、励起光閉じ込め部3eに閉じ込められて、曲げが加えられた位置で取り出されてコアの側面から側面励起する。したがって、端面励起と側面励起によるハイブリッド励起が可能となる。
以上の例では、光ファイバ20と、光ファイバ20の内側クラッド2bと同径のコアを有する励起光ファイバとを融着する例に即して説明したが、他の使用方法も考えられる。例えば、光ファイバ20の励起光閉じ込め部3eと同径のコアを有する励起光ファイバを準備し、励起光閉じ込め部3eと励起光ファイバが重なるように融着を行う。このようにすれば、端面励起を行うことなく、曲げを加えた位置で励起光を取り出して励起することが可能となるので、側面励起のみによる励起を行うこととなる。
以上では、光ファイバ20を例にして説明したが、光ファイバ10又は光ファイバ30についても原理的に同様である。したがって、光ファイバ20と同様の方法で用いることができる。
1.5 効果
以上のように、光ファイバ(10〜30)は、希土類元素が添加されたシリカガラスから形成されたコア1と、コア1の外側に位置するシリカガラスから形成された内側クラッド2(内側クラッド2a〜2c)と、内側クラッド2の内側にコア1に接することなく配置されて光ファイバの長手方向に延び、励起光の閉じ込めが可能な励起光閉じ込め部3(3a〜3e)とを備える。
このような構成を有する光ファイバ(10〜30)によれば、増幅を行うコア1と励起光を導波する励起光閉じ込め部3とが、1本の光ファイバ内に収容される。したがって、特許文献1のように増幅用と励起光用に別々のファイバ又はファイバ部を用意する必要がないので、複数のファイバ又はファイバ部を近接配置する必要性が存在しない。したがって、複数のファイバ又はファイバ部を近接配置することによる機械的損傷の発生という問題が生じない。
また、コア1と励起光閉じ込め部3の間の領域全体にわたってシリカガラスでできた1つの内側クラッド2が介されているので、光ファイバに生じ得るせん断応力を極力抑えることができる。したがって、せん断応力に関する機械的強度を高めることができる。
また、コア1の屈折率をn、内側クラッドの屈折率をn、励起光閉じ込め部3の屈折率をnとして、n>n>nとなるように屈折率が調節された態様によれば、ハイブリッド励起が可能となる。すなわち、端面励起により入射された励起光の一部を励起光閉じ込め部3に閉じ込めて、閉じ込められた励起光を任意の位置で取り出してコア1の側面から励起する側面励起が可能となる。このようなハイブリッド励起が可能な光ファイバの製造は特に困難を伴わない。そして、このようなハイブリッド励起が可能な構成は、励起光をコア1に入射させずに励起光閉じ込め部3にのみ入射するようにすることにより、端面励起を行わずに側面励起のみによる励起が可能となる。したがって、側面励起方式に適した光ファイバの製造が困難であるという従来技術の問題点を解消することができる。
また、n>n>nであり、内側クラッドの屈折率nが半径方向に沿って一定となったディプレスト構造とすることにより、コア1を伝搬する信号光の高次モード成分を内側クラッド2a〜2cに逃がすことができるため、信号光のビーム品質を高める効果が得られる。すなわち、高次モードの成分をカットできるように、内側クラッド2a〜2cの領域をなるべく狭くできる。シングルモードファイバレーザは基本モードLP01のみを伝搬することを理想とするが、実際にはLP11やLP21、LP02、LP31などの高次モードが伝搬されてしまい、ビーム品質を下げる要因となっている。高次なモード程ビームの裾の尾が広いので、ディプレスト構造であると伝搬モードの選択が可能になる。すなわち、LP11をカットするディプレスト構造とすることにより、励起光閉じ込め部3a〜3eの面積を最大化することができる。
また、内側クラッドに対するコア1の比屈折率差Δ12は0.08%から0.3%の範囲内の数値をとる態様によれば、コア1に信号光を閉じ込めることができるとともに、誘導ラマン散乱の発生を抑制することができる。
また、内側クラッド2に対する励起光閉じ込め領域の比屈折率差Δ32は0.02%から0.2%の範囲内の数値をとる態様によれば、励起光閉じ込め部3に適度に励起光を閉じ込めることができるとともに、曲げを加えることにより適度に励起光を励起光閉じ込め部3の外に取り出すことができる。
また、励起光閉じ込め部3に希土類元素が含まれていない態様によれば、励起光閉じ込め部3の内部で量子欠損による発熱が生じない。したがって、光ファイバの端面又はその付近での量子欠損による発熱を抑えることができる。したがって、コア1に従来よりも多くの希土類を添加することが可能となり、希土類添加ファイバレーザ装置の高出力化に貢献することができる。なお、希土類元素は、励起光閉じ込め部3の何れにも含まれていなくてよい。
また、2つ以上の励起光閉じ込め部3を備える態様によれば、コア1を複数の方向から励起することができるので、効果的な励起を行うことができる。
また、内側クラッド2の外形の横断面視が多角形である態様によれば、励起光のスキューモードを抑えることができるので、励起光を効率よく用いることができる。
1.6 製法
次に、実施形態1に係る光ファイバ母材BM1又は光ファイバ10、20、30の製法について説明する。
1.6.1 光ファイバ母材の作製
一工程において、MCVD(Modified Chemical Vapor Deposition)法によりコアとクラッドを有するMCVD母材を作製する。コアにはYbと、Al、Pを添加する。一例として、Ybが2wt%、Alが4wt%、Pが4wt%となるようにこれらの元素を添加する。Δ調節のためにBを添加してもよいが、Bは軽元素のため電子プローブマイクロアナライザ(EPMA:Electron Probe Micro Analyzer)による定性分析は行えない。Bの変わりにFを添加してもよい。また、前記MCVD母材の作製工程とは別工程において、クラッドと同一の屈折率を有する石英管を準備する。
次に、石英管をMCVD母材にジャケッティングしてクラッドの厚みを調節する。
次に、クラッドの部分に所望の数の開孔を設ける。例えば、図3のように1つ、又は図1のように4つの開孔を設ける。
以上の工程とは別工程において、クラッドに対して比屈折率差Δ=0.07%となるように調節した1つ以上のロッドを準備する。例えば、Geを添加することによりロッドの屈折率を調節する。
次に、クラッドの開孔にロッドを挿入する。これにより、励起光閉じ込め部がクラッド内部に形成される。
次に、ロッドが挿入された光ファイバ母材を加熱して延伸して、母材とロッドを一体化する。この際、開孔とロッドの隙間は減圧しておく。
次に、オプションの工程として、クラッドの外周を所望の形状に加工する。例えば、図4のように正7角形に加工する。
以上の工程より、光ファイバ母材が作製される。
1.6.2 光ファイバの作製
次に、作製した光ファイバ母材を用いて紡糸を行う。コアへ軸対称性の良い励起を実現するため、作製した光ファイバ母材を回転させながら紡糸を行い、捻じれを加えた光ファイバを作製する。捻じれは励起光のスキューモードを抑える役割も持つ。紡糸工程では、被覆を、例えば3層コーティングする。これにより、光ファイバのクラッドと密着する被覆第1層、被覆第1層の外周を覆う被覆第2層、被覆第2層の外周を覆う被覆第3層を形成する。被覆第1層の材料には光ファイバのクラッドの屈折率よりも小さい屈折率を有する樹脂材料を用いる。
2. 実施形態2
2.1 光ファイバ母材の構成
次に、図5を参照して、実施形態2による光ファイバ母材BM2の構成について説明する。図5は、光ファイバ母材BM2の軸方向に対して垂直な面で切って取得された光ファイバ母材BM2の横断面図である。
端的には、図5の光ファイバ母材BM2は、実施形態1に係る光ファイバ母材BM1の内側クラッド12aが、2つの環状の内側クラッド層に分割され、この分割された2つの環状の内側クラッド層の間に、環状の励起光閉じ込め層が挟まれた構成を有する。このような構成を有する点で光ファイバ母材BM2は光ファイバ母材BM1と相違し、その他の点、例えば材料については光ファイバ母材BM1と同様である。
より詳細には、図5に示されているように、光ファイバ母材BM2はコア11を備え、コア11の外周を覆うように設けられた環状の内側クラッド12dと、内側クラッド12dの外周を覆うように設けられた励起光閉じ込め層13fと、励起光閉じ込め層13fの外周を覆うように設けられた環状の内側クラッド12eとを備える。内側クラッド12dと内側クラッド12eは、一体的に内側クラッド12を構成する。
環状の内側クラッド12dと環状の内側クラッド12eは、同一の材料から形成されていても、されていなくてもよい。異なる材料からなる場合は、励起光閉じ込め層13fから漏れ出る励起光をコア11に向かいやすくするため、内側クラッド12dの屈折率が、内側クラッド12eの屈折率よりも高くなるようにしてもよい。
図5に示すような態様とすることにより、光軸を包囲する全方向から対称性良く励起をすることが可能となる。これによりビーム品質の良い信号光を得ることが可能となる。
一態様では、内側クラッド12d、12eの屈折率は同一でnであり、コア11の屈折率n、内側クラッド12d、12eの屈折率n、及び励起光閉じ込め層13fの屈折率n3fは次の式(5)を満たす。
>n3f>n (5)
このように、ディプレスト構造とすることにより、コア11を伝搬する信号光の高次モード成分を内側クラッド12dに逃がすことができるため、信号光のビーム品質を高める効果が得られる。すなわち、高次モードの成分をカットできるように、内側クラッド12dの領域をなるべく狭くできる。シングルモードファイバレーザは基本モードLP01のみを伝搬することを理想とするが、実際にはLP11やLP21、LP02、LP31などの高次モードが伝搬されてしまい、ビーム品質を下げる要因となっている。高次なモード程ビームの裾の尾が広いので、ディプレスト構造であると伝搬モードの選択が可能になる。すなわち、LP11をカットするディプレスト構造とすることにより、励起光閉じ込め層13fの面積を最大化することができる。
一態様では、内側クラッド12dに対するコア11の比屈折率差Δ11,12dは次の式(6)を満たす。
0.08≦Δ11,12d≦0.3[%] (6)
一態様では、内側クラッド12d、12eの屈折率は同一でnであり、内側クラッド12d、12eに対する励起光閉じ込め層13fの比屈折率差Δ13f,12は次の式(7)を満たす。
0.02≦Δ13f,12≦0.2[%] (7)
一例として、コア11の径は50μm、内側クラッド12fの径は多角形内接円径で550μm、多角形外接円径で575μm、励起光閉じ込め層13fの内径が105μm、外径が185μmである。
2.2 光ファイバの構成
次に、図6を参照して、光ファイバ母材BM2をから作製することができる光ファイバ40の構成について説明する。図6は、光ファイバ40の横断面図である。
図6に示されているように、光ファイバ40は、コア1と、コア1の外周を覆うように設けられた環状の内側クラッド2dと、内側クラッド2dの外周を覆うように設けられた励起光閉じ込め層3fと、励起光閉じ込め層3fの外周を覆うように設けられた環状の内側クラッド2eと、内側クラッド2eの外周を覆う外側クラッド4aと、外側クラッド4aの外周を覆う被覆5と、被覆5の外周を覆う被覆6とを備える。光ファイバ40のコア1、内側クラッド2d、2e、及び励起光閉じ込め層3fは、それぞれ上述した光ファイバ母材BM2のコア11、内側クラッド12d、12e、及び励起光閉じ込め部13fに対応するものである。なお、内側クラッド2eは、樹脂から形成されるものであってもよい。
2.3 変形例
次に、図7を参照して、光ファイバ40の変形例の構成について説明する。なお、以下の説明では光ファイバ40の変形例としての光ファイバ50について説明するが、この変形例には光ファイバ50に対応して光ファイバ母材BM2を変形することが包含される。
図6の光ファイバ40の環状の内側クラッド2eの外形は円形であるが、光ファイバ40を変形して、図7のように、外形が多角形の環状の内側クラッド2fを備える光ファイバ50としてもよい。図5の環状の内側クラッド2fは正七角形であるが、他の多角形であってもよい。
このように、内側クラッド2fの外形を多角形とすることにより、励起光のスキューモードを抑えることができる。したがって、励起光を効率よく励起に用いることができる。
次に、図8を参照して、光ファイバ40の変形例の構成について説明する。なお、以下の説明では光ファイバ40の変形例としての光ファイバ60について説明するが、この変形例には光ファイバ60に対応して光ファイバ母材BM2を変形することが包含される。
図6の光ファイバ40は外側クラッド4aを備えているが、この外側クラッド4aを省略して図8のような構成としてもよい。このような構成とすることにより、励起光閉じ込め層3fよりも広い断面積を有する励起光閉じ込め層3gを備えることができる。なお、励起光閉じ込め層3fを励起光閉じ込め層3gとしたことに伴い、図6の内側クラッド2eに対応するものが図8の内側クラッド2gとなる。なお、この内側クラッド2gは、樹脂から形成されるものであってもよい。
2.4 動作
実施形態2の光ファイバ母材又は光ファイバの動作は、実施形態1の光ファイバ母材又は光ファイバと同様に動作する。
2.5 効果
以上のように、光ファイバ(40、50、60)は、希土類元素が添加されたコア1と、コア1の外側に位置する内側クラッド2(内側クラッド2d、2e、2f、2g)と、内側クラッド2の内側にコア1に接することなく配置され前記光ファイバ母材の長手方向に延びる、励起光の閉じ込めが可能な励起光閉じ込め領域3(励起光閉じ込め層3f、3g)とを備える。
したがって、実施形態1に係る光ファイバ(10〜30)と同様の効果を奏することができる。
また、第2実施形態に係る光ファイバ(40、50、60)によれば、内側クラッド2は、環状の形状をした内側クラッド2d(第1のクラッド層)と、環状の形状をした内側クラッド2e、2f、又は2g(第2のクラッド層)とを備え、励起光閉じ込め領域3は環状の形状をした単一の励起光閉じ込め層3f又は3gである。そして、環状の内側クラッド2dはコア1の外周に接して取り囲むように配置され、励起光閉じ込め層3f又は3gは内側クラッド2dの外周に接して取り囲むように配置され、内側クラッド2e、2f、又は2gは励起光閉じ込め層3f又は3gの外周に接して取り囲むように配置されている。このように、コア1の外周全体を覆うように、励起光閉じ込め層3f又は3gが備えられているので、励起光閉じ込め層3f又は3g内に閉じ込められた励起光による励起を軸対称性良く行うことができる。
また、内側クラッド2fのように第2のクラッド層の外形の横断面視が多角形である態様によれば、励起光のスキューモードを抑えることができるので、励起光を効率よく用いることができる。
2.6 製法
次に、実施形態2に係る光ファイバ母材BM2又は光ファイバ40、50、60の製法について説明する。
2.6.1 光ファイバ母材の作製
一工程において、MCVD法によりコアとクラッドを有するMCVD母材を作製する。コアにはYbと、Al、Pを添加する。一例として、Ybが1wt%、Alが2wt%、Pが2wt%となるようにこれらの元素を添加する。Δ調節のためにB又はFを添加してもよい。また、前記MCVD母材の作製工程とは別工程において、MCVD法により石英管内面にGe層を有する2層構造の石英管を準備する。外側の石英管層はMCVD母材のクラッドと同一又はこれ未満の屈折率を有する。内側のGe層はMCVD母材のクラッドに対してΔ0.07%となる屈折率を有する。
次に、2層構造の石英管を、MCVD母材にジャケッティングする。これにより、励起光閉じ込め層が、MCVD母材のクラッド(内側クラッド12d)と外側の石英管層(例えば図5の内側クラッド12e)との間に形成される。また、外側の石英管層の厚みを調節する。
次に、オプションの工程として、外側の石英管層の外周を所望の形状に加工する。例えば、図7のように正7角形に加工する。
以上の工程より、光ファイバ母材が作製される。
2.6.2 光ファイバの作製
次に、作製した光ファイバ母材を用いて紡糸を行う。実施形態1の場合と異なり、実施形態2による光ファイバによればコアへ軸対称性の良い励起を行うことが可能であるので、軸対称性の良い励起を実現するためにファイバに捻じれを加える必要はない。しかしながら、捻じれを加えることにより励起光のスキューモードを抑制することができるので、光ファイバ母材を回転させながら紡糸を行う。
紡糸工程では、被覆を、例えば3層コーティングする。これにより、光ファイバのクラッドと密着する被覆第1層、被覆第1層の外周を覆う被覆第2層、被覆第2層の外周を覆う被覆第3層を形成する。被覆第1層の材料にはファイバのクラッドの屈折率よりも小さい屈折率を有する樹脂材料を用いる。コーティングは2層であってもよい。3層のコーティングを形成した場合には光ファイバ40又は50が、2層のコーティングを形成した場合には光ファイバ60が得られる。
3. 光ファイバ共振器、光ファイバレーザ装置、及び光ファイバ増幅器
3.1 構成
次に、図10及び図11を参照して、上述の光ファイバを適用した光ファイバ共振器、光ファイバレーザ装置、及び光ファイバ増幅器の実施形態について説明する。図10は、光ファイバ10〜60を、光ファイバ共振器120又は光ファイバレーザ装置100に適用した適用例を示す図である。図11は、開口数と出力比の関係を示す図である。
図10に示されているとおり、光ファイバレーザ装置100は、例えば双方向励起型の光ファイバレーザ装置であり、前方励起部110Fと、後方励起部110Bと、光ファイバ共振器120と、デリバリ部130とを備える。
前方励起部110Fと後方励起部110Bの各々は、複数の半導体レーザ光源111と、各半導体レーザ光源111に接続された励起光ファイバ112と、各励起光ファイバ112に接続され、複数の半導体レーザ光源111からの励起光を合波するコンバイナ113とを備える。コンバイナ113は合波された励起光を、FBGファイバ121を介して光ファイバ共振器120に送る。
光ファイバ共振器120は、FBG(Fiber Bragg Grating)122が形成されたFBGファイバ121と、増幅用光ファイバ123と、FBG125が形成されたFBGファイバ124とを備える。本開示の実施形態1又は実施形態2による光ファイバ10〜60は、増幅用光ファイバ123として用いられる。
増幅用光ファイバ123の一端はFBGファイバ121に融着接続され、他端はFBGファイバ124に融着接続される。増幅用光ファイバ123に対し、増幅用光ファイバ123の内側クラッドの外径と同径のコアを有するFBGファイバ121、124が融着接続される。
FBGは、光の進行方向に屈折率の高い部分と低い部分が交互に繰り返された構造を有するグレーティングであり、Geドープファイバのコアに紫外線を照射することにより形成される。FBGは、屈折率の周期的変化に対応した特定波長の光だけを反射することができる。FBGファイバ121に設けられるFBG122は高反射率、FBGファイバ124に設けられるFBG125は低反射率を有するように、それぞれ形成される。FBG122、125と増幅用光ファイバ123により共振器が構成される。
光ファイバ共振器120により生成されたレーザ光はFBG125から出射される。出射されたレーザ光は、後方励起部110Bのコンバイナ113を介してデリバリ部130に送られる。
光ファイバ共振器120からFBG122、125を除去して、光ファイバアンプを構成してもよい。
デリバリ部130は光を導波するデリバリファイバ131を備え、光ファイバ共振器120から供給される増幅された信号光又はレーザ光を所望の位置まで導波する。
3.2 動作
次に、光ファイバ共振器120及び光ファイバレーザ装置100の動作について説明する。
複数の半導体レーザ光源111から例えば976nmの波長で発振されたレーザ光が励起光ファイバ112を介してコンバイナ113に導波され、コンバイナ113は複数のレーザ光を合波した励起光を、光ファイバ共振器120に提供する。
励起光により増幅用光ファイバ123内の希土類元素、例えばYbが励起される。励起された希土類元素が基底準位に遷移する際に放出された自然放出光の内、FBG122、125により選択的に反射される特定波長の光、例えば1070nmの光が、光ファイバ共振器120内で増幅と反射を繰り返し、増幅が損失を上回ることにより発振する。
光ファイバ共振器120により生成されたレーザ光は低反射率のFBG125から出射される。出射されたレーザ光はデリバリ部130に送られる。
3.3 効果
以下、本開示の光ファイバレーザ装置の最大での発熱量の抑制効果を説明するため、増幅用光ファイバ123として、図8の光ファイバ60に即して説明する。
光ファイバ60において、コア1の直径を45μm、内側クラッド2dの外径を145μm、励起光閉じ込め層3gの外径を550μmとする。コア1の内側クラッド2dに対する比屈折率差Δは0.13であり、コア1の実効断面積Aeffは1,000μmである。励起光閉じ込め層3gの内側クラッド2dに対する比屈折率差Δを0.07%とし、屈折率n=1.46とすると、励起光閉じ込め層3gの開口数NAは、式(8)より0.055となる。
Figure 2021163833
光ファイバ60の両端は、コア径が550μm、Aeffが1,000μmのFBGファイバ121、124と、図10のように融着接続される。
FBGファイバ121のNAの出力割合を図11に示す。励起光閉じ込め層3gが受光でき、さらに導波できる0.055%のNAは、図11よりFBGファイバ121から供給される励起光の30%に相当する。また、励起光閉じ込め層3gの外径は550μmであるので、励起光閉じ込め層3gの断面積が光ファイバ母材の断面積に占める割合は93%となる。したがって、励起光閉じ込め層3gに閉じ込め可能な励起パワーは、30%×93%=28%となる。つまり、励起光入射端面における発熱量を最大で28%抑制することが可能となる。
このように、本開示による光ファイバレーザ装置によれば励起光入射端面における発熱量を抑制することができるので、従来よりも多くの希土類元素をコアに添加して更なる高出力化を図ることができる。
4. 付記
以下、本開示の実施形態について、その一部を整理する。
<付記1>
付記1による光ファイバは、希土類元素が添加されたコア(1)と、前記コアの外側に位置する内側クラッド(2)とを備えた光ファイバであって、前記内側クラッドの内側に前記コアに接することなく配置され前記光ファイバの長手方向に延びる、励起光の閉じ込めが可能な少なくとも1つの励起光閉じ込め領域(3)とを備える。
<付記2>
付記2による光ファイバは、付記1に記載の光ファイバであって、前記コアの屈折率をn、前記内側クラッドの屈折率をn、前記少なくとも1つの励起光閉じ込め領域の屈折率をnとして、次式を満たす。
(式) n>n>n
<付記3>
付記3による光ファイバは、付記2に記載の光ファイバであって、前記第1のクラッド層の屈折率は半径方向に沿って一定である。
<付記4>
付記3による光ファイバは、付記1から3の何れか1つに記載の光ファイバであって、前記内側クラッドに対する前記コアの比屈折率差Δ12は次式を満たす。
(式) 0.08≦Δ12≦0.3 [%]
<付記5>
付記5による光ファイバは、付記1から4の何れか1つに記載の光ファイバであって、前記内側クラッドに対する前記少なくとも1つの励起光閉じ込め領域の比屈折率差Δ32は次式を満たす。
(式) 0.02≦Δ32≦0.2 [%]
<付記6>
付記6による光ファイバは、付記1から5の何れか1つに記載の光ファイバであって、前記少なくとも1つの励起光閉じ込め領域は希土類元素を含んでいない。全ての励起光閉じ込め領域は希土類元素を含んでいなくてもよい。
<付記7>
付記7による光ファイバは、付記1から6の何れか1つに記載の光ファイバであって、前記少なくとも1つの励起光閉じ込め領域は2つ以上の励起光閉じ込め部(3a〜3d)を備える。
<付記8>
付記8による光ファイバは、付記7に記載の光ファイバであって、前記2つ以上の励起光閉じ込め部は前記コアに対して軸対象又は回転対象に配置されている。
<付記9>
付記9による光ファイバは、付記1から6の何れか1つに記載の光ファイバであって、前記内側クラッドは、横断面視で環状の形状をした第1のクラッド層(2d)と、横断面視で環状の形状をした第2のクラッド層(2e、2f)とを備え、前記少なくとも1つの励起光閉じ込め領域は、横断面視で環状の形状をした単一の励起光閉じ込め層(3f)であり、前記環状の第1のクラッド層は前記コアの外周に接して取り囲むように配置され、前記単一の励起光閉じ込め層は前記第1のクラッド層の外周に接して取り囲むように配置され、前記第2のクラッド層は前記単一の励起光閉じ込め層の外周に接して取り囲むように配置されている。
<付記10>
付記10による光ファイバ母材は、希土類元素が添加されたコア(1)と、前記コアの外側に位置する内側クラッド(2)とを備えた光ファイバであって、前記内側クラッドの内側に前記コアに接することなく配置され前記光ファイバの長手方向に延びる、励起光の閉じ込めが可能な少なくとも1つの励起光閉じ込め領域(3)とを備える。
<付記11>

付記11による光ファイバ母材は、付記10に記載の光ファイバ母材であって、前記コアの屈折率をn、前記内側クラッドの屈折率をn、前記少なくとも1つの励起光閉じ込め領域の屈折率をnとして、次式を満たす。
(式) n>n>n
<付記12>
付記12による光ファイバ共振器(120)は、付記1から9の何れか1つに記載の光ファイバと、前記光ファイバの両端部に備えられ、前記希土類元素が放出する光を反射する光反射部(122、125)とを備える。
<付記13>
付記13による光ファイバ共振器は、付記12に記載の光ファイバ共振器であって、前記光反射部はFBG(122、125)である。
<付記14>
付記14による光ファイバレーザ装置(100)は、レーザ光を出射する励起光源(111)と、付記12又は13に記載の光ファイバ共振器であって、前記励起光源が出射するレーザ光が入射可能な光ファイバ共振器とを備える。
<付記15>
付記15による光ファイバ増幅器は、付記1から9の何れか1つに記載の光ファイバと、レーザ光を出射する励起光源(111)と、前記光ファイバと前記励起光源を光学的に接続する接続部(113)と、を備える。
1:コア
2a〜2c:内側クラッド
2d:内側クラッド(第1のクラッド層)
2e〜2g:内側クラッド(第2のクラッド層)
3a〜3e:励起光閉じ込め部(励起光閉じ込め領域)
3f、3g:励起光閉じ込め層(励起光閉じ込め領域)
4a、4b:外側クラッド(第1の被覆)
5:被覆(第2の被覆)
6:被覆(第3の被覆)
10〜60:光ファイバ
11:コア
12a、12d、12e:内側クラッド
13a〜13b:励起光閉じ込め部
13f:励起光閉じ込め層
100:光ファイバレーザ装置
110F:前方励起光部
110B:後方励起光部
111:半導体レーザ光源(励起光源)
112:励起光ファイバ
113:コンバイナ(接続部)
120:光ファイバ共振器
121:FBGファイバ
122:FBG(光反射部)
123:増幅用光ファイバ
124:FBGファイバ
125:FBG(光反射部)
130:デリバリ部
131:デリバリファイバ

Claims (15)

  1. 希土類元素が添加されたコアと、前記コアの外側に位置する内側クラッドとを備えた光ファイバであって、
    前記内側クラッドの内側に前記コアに接することなく配置され前記光ファイバの長手方向に延びる、励起光の閉じ込めが可能な少なくとも1つの励起光閉じ込め領域を備えた光ファイバ。
  2. 前記コアの屈折率をn、前記内側クラッドの屈折率をn、前記少なくとも1つの励起光閉じ込め領域の屈折率をnとして、次式を満たす、請求項1に記載の光ファイバ。
    >n>n
  3. 前記内側クラッドの屈折率は半径方向に沿って一定である、請求項2に記載の光ファイバ。
  4. 前記内側クラッドに対する前記コアの比屈折率差Δ12は次式を満たす、請求項1から3の何れか1項に記載の光ファイバ。
    0.08≦Δ12≦0.3 [%]
  5. 前記内側クラッドに対する前記少なくとも1つの励起光閉じ込め領域の比屈折率差Δ32は次式を満たす、請求項1から4の何れか1項に記載の光ファイバ。
    0.02≦Δ32≦0.2 [%]
  6. 前記少なくとも1つの励起光閉じ込め領域は希土類元素を含んでいない、請求項1から5の何れか1項に記載の光ファイバ。
  7. 前記少なくとも1つの励起光閉じ込め領域は2つ以上の励起光閉じ込め部を備える、請求項1から6の何れか1項に記載の光ファイバ。
  8. 前記2つ以上の励起光閉じ込め部は前記コアに対して軸対称又は回転対称に配置されている、請求項7に記載の光ファイバ。
  9. 前記内側クラッドは、横断面視で環状の形状をした第1のクラッド層と、横断面視で環状の形状をした第2のクラッド層とを備え、
    前記少なくとも1つの励起光閉じ込め領域は、横断面視で環状の形状をした単一の励起光閉じ込め層であり、
    前記環状の第1のクラッド層は、前記コアの外周に接して取り囲むように配置され、
    前記単一の励起光閉じ込め層は、前記第1のクラッド層の外周に接して取り囲むように配置され、
    前記第2のクラッド層は、前記単一の励起光閉じ込め層の外周に接して取り囲むように配置された、請求項1から6の何れか1項に記載の光ファイバ。
  10. 希土類元素が添加されたコアと、前記コアの外側に位置する内側クラッドとを備えた光ファイバ母材であって、
    前記内側クラッドの内側に前記コアに接することなく配置され前記光ファイバ母材の長手方向に延びる、励起光の閉じ込めが可能な少なくとも1つの励起光閉じ込め領域を備えた光ファイバ母材。
  11. 前記コアの屈折率をn、前記内側クラッドの屈折率をn、前記少なくとも1つの励起光閉じ込め領域の屈折率をnとして、次式を満たす、請求項10に記載の光ファイバ母材。
    >n>n
  12. 請求項1から9の何れか1項に記載の光ファイバと、
    前記光ファイバの両端部に備えられ、前記希土類元素が放出する光を反射する光反射部と、
    を備えた光ファイバ共振器。
  13. 前記光反射部はFBGである、請求項12に記載の光ファイバ共振器。
  14. レーザ光を出射する励起光源と、
    請求項12又は13に記載の光ファイバ共振器であって、前記励起光源が出射するレーザ光が入射可能な光ファイバ共振器と、
    を備えた光ファイバレーザ装置。
  15. 請求項1から9の何れか1項に記載の光ファイバと、
    レーザ光を出射する励起光源と、
    前記光ファイバと前記励起光源を光学的に接続する接続部と、
    を備えた光ファイバ増幅器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022039073A1 (ja) * 2020-08-17 2022-02-24 古河電気工業株式会社 光増幅ファイバ、光ファイバ増幅器および光通信システム

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