JP2008226885A - 希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ及び光増幅器 - Google Patents
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Abstract
【課題】二つ以上の希土類元素を共添加した増幅用光ファイバにおいて、信号光の波長とは異なる第二の希土類元素からの自然放出光の増幅を抑制し得る増幅用光ファイバの提供。
【解決手段】二種類以上の希土類元素が添加されたコアの周囲に屈折率の周期構造が形成され、フォトニックバンドギャップを導波原理とする光ファイバであって、第一の希土類元素からの誘導放出光である信号光の波長の光はフォトニックバンドギャップにより伝搬し、一方、第二の希土類元素からの自然放出光の波長の光はフォトニックバンドギャップによる伝搬はせず放出されるか、又は増幅率よりも伝搬損失が大きいために、第二の希土類元素からの自然放出光の増幅が抑制される伝搬特性を有することを特徴とする希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ。
【選択図】図1
【解決手段】二種類以上の希土類元素が添加されたコアの周囲に屈折率の周期構造が形成され、フォトニックバンドギャップを導波原理とする光ファイバであって、第一の希土類元素からの誘導放出光である信号光の波長の光はフォトニックバンドギャップにより伝搬し、一方、第二の希土類元素からの自然放出光の波長の光はフォトニックバンドギャップによる伝搬はせず放出されるか、又は増幅率よりも伝搬損失が大きいために、第二の希土類元素からの自然放出光の増幅が抑制される伝搬特性を有することを特徴とする希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ。
【選択図】図1
Description
本発明は、希土類添加フォトニックバンドギャップファイバおよび光増幅器に関し、特に、二種類以上の希土類元素が添加された光ファイバの中での、自然放出光の不要な増幅を抑圧することが可能な希土類添加フォトニックバンドギャップファイバに関する。
近年、FTTH(Fiber To The Home)の普及に伴い、光ファイバを通じて、電話、インターネット、映像配信のサービスを行ういわゆるトリプルプレイサービスが注目を集めている。
現在のトリプルプレイサービスにおいては、映像配信のサービスは波長1.55μm帯を使用し、伝送方式は、アナログ伝送方式を用いる。ここで、局舎にある1本の光ファイバを出た信号は、加入者宅付近で加入者の数に応じて分配させる方式であるため、加入者が増えるにつれて分配数が多くなる。したがって、加入者宅で十分な信号強度を確保するには、局舎側では非常に強い出力の光信号を送信する必要がある。
エルビウム添加ファイバ増幅器は、波長1.55μm帯の光を増幅するために広範に使用されており、なかでも出力500mWを越えるような高出力ファイバアンプには、コアにイッテルビウムを共添加し、クラッド中に励起光を導波させる、エルビウム/イッテルビウム共添加ダブルクラッドファイバ増幅器が使用されている(非特許文献1,2参照。)。
"Er3+/Yb3+ and Er3+ doped fiber lasers,"Journal of Lightwave technology, Vol. 7, No. 10, Oct. 1989, pp. 1461-1465 "Optical fiber telecommunications IV-A,"Academic press, pp. 152
"Er3+/Yb3+ and Er3+ doped fiber lasers,"Journal of Lightwave technology, Vol. 7, No. 10, Oct. 1989, pp. 1461-1465 "Optical fiber telecommunications IV-A,"Academic press, pp. 152
しかしながら、エルビウムとイッテルビウムを共添加した増幅用光ファイバにおいては、イッテルビウムからの不要な自然放出光が光ファイバ内で増幅されてしまうという問題がある。イッテルビウムからの自然放出光は、波長1000nm〜1100nm付近に存在し、この自然放出光が増幅用光ファイバ内を伝搬して励起光による増幅を受けると、励起光が信号光の増幅に使用されないため、信号光の増幅効率が悪化する。また、増幅されたイッテルビウムからの自然放出光が、レーリー散乱を受けてファイバ内を往復することでレーザ発振を起こし、励起用レーザ光源に入射し、励起用レーザ光源を破壊するといった現象も発生する。
本発明は、前記事情に鑑みてなされ、二つ以上の希土類元素を共添加した増幅用光ファイバにおいて、信号光の波長とは異なる第二の希土類元素からの自然放出光の増幅を抑制し得る増幅用光ファイバの提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、二種類以上の希土類元素が添加されたコアの周囲に屈折率の周期構造が形成され、フォトニックバンドギャップを導波原理とする光ファイバであって、第一の希土類元素からの誘導放出光である信号光の波長の光はフォトニックバンドギャップにより伝搬し、一方、第二の希土類元素からの自然放出光の波長の光はフォトニックバンドギャップによる伝搬はせず放出されるか、又は増幅率よりも伝搬損失が大きいために、第二の希土類元素からの自然放出光の増幅が抑制される伝搬特性を有することを特徴とする希土類添加フォトニックバンドギャップファイバを提供する。
本発明の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバにおいて、第一の希土類元素がエルビウムであり、第二の希土類元素がイッテルビウムであることが好ましい。
本発明の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバにおいて、コア及びコア周囲の屈折率の周期構造が、すべて石英系のガラスにより構成されていることが好ましい。
本発明の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバにおいて、コア及びコア周囲の屈折率の周期構造の内側には空孔が存在しないことが好ましい。
本発明の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバにおいて、コアの周囲の屈折率の周期構造が、三角格子構造となっていることが好ましい。
本発明の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバにおいて、クラッドの周囲に、クラッドを構成する媒質よりも屈折率の低い第2クラッドが配置されたダブルクラッド構造となっていることが好ましい。
本発明の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバにおいて、励起光の波長の光はフォトニックバンドギャップによる伝搬がされない伝搬特性を有することが好ましい。
また本発明は、前述した本発明に係る希土類添加フォトニックバンドギャップファイバを光増幅媒体として用いていることを特徴とする光増幅器を提供する。
本発明の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバは、第一の希土類元素からの誘導放出光である信号光の波長の光はフォトニックバンドギャップにより伝搬し、一方、第二の希土類元素からの自然放出光の波長の光はフォトニックバンドギャップによる伝搬はせず放出される、又は増幅率よりも伝搬損失が大きいために、第二の希土類元素からの自然放出光の増幅が抑制される伝搬特性を有するものなので、二つ以上の希土類元素を共添加した増幅用光ファイバにおいて、信号光の波長とは異なる第二の希土類元素からの自然放出光の増幅を抑制することができ、信号光の増幅効率が自然増幅光の増幅により悪化することが無くなり、増幅効率の高いファイバとなる。
また、増幅された自然放出光が、レーリー散乱を受けてファイバ内を往復することでレーザ発振を起こし、励起用レーザ光源に入射し、励起用レーザ光源に損傷を与える不具合が無くなり、励起用レーザ光源の長寿命化を図ることができる。
本発明の光増幅器は、前記希土類添加フォトニックバンドギャップファイバを光増幅媒体として用いたものなので、増幅効率が高く、高パワー光を出力でき、励起用レーザ光源の寿命も長い優れたものとなる。
また、増幅された自然放出光が、レーリー散乱を受けてファイバ内を往復することでレーザ発振を起こし、励起用レーザ光源に入射し、励起用レーザ光源に損傷を与える不具合が無くなり、励起用レーザ光源の長寿命化を図ることができる。
本発明の光増幅器は、前記希土類添加フォトニックバンドギャップファイバを光増幅媒体として用いたものなので、増幅効率が高く、高パワー光を出力でき、励起用レーザ光源の寿命も長い優れたものとなる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバの一実施形態を示す図である。本実施形態の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ1は、二種類以上の希土類元素が添加されたコア13と、該コア13を囲む第1クラッド11と、この第1クラッド11のコア側に設けられ、第1クラッド11内に多数の微小な高屈折部12が三角格子状に配置されてフォトニックバンドギャップを構成している屈折率の周期構造部と、第1クラッド11を囲む低屈折率樹脂からなる第2クラッドとから構成されている。
図1は、本発明の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバの一実施形態を示す図である。本実施形態の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ1は、二種類以上の希土類元素が添加されたコア13と、該コア13を囲む第1クラッド11と、この第1クラッド11のコア側に設けられ、第1クラッド11内に多数の微小な高屈折部12が三角格子状に配置されてフォトニックバンドギャップを構成している屈折率の周期構造部と、第1クラッド11を囲む低屈折率樹脂からなる第2クラッドとから構成されている。
本実施形態の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ1は、コア13に添加された二種類以上の希土類元素のうち、第一の希土類元素からの誘導放出光である信号光の波長の光はフォトニックバンドギャップにより伝搬し、一方、第二の希土類元素からの自然放出光の波長の光はフォトニックバンドギャップによる伝搬はせず放出されるか、又は増幅率よりも伝搬損失が大きいために、第二の希土類元素からの自然放出光の増幅が抑制される伝搬特性を有することを特徴としている。
本実施形態において、希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ1を構成する各部のうち、コア13、高屈折率部12及び第1クラッド11の各部は、石英ガラス系の材料で構成されている。このように、信号光、増幅光及び励起光のぞれぞれの光が伝搬する各部を石英ガラス系の材料で構成していることで、伝搬損失を小さくすることができる。
コア13に添加される希土類元素としては、エルビウム、イッテルビウム、ツリウム、ネオジム、プラセオジムなどの希土類元素の中から、目的とする信号光波長(増幅光波長)の光増幅が可能な二種以上の希土類元素を適宜選択して用いることができる。本実施形態では、光増幅の分野で一般に使用されているエルビウムとイッテルビウムとの共添加の場合を例示する。
本実施形態の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ1は、コア13及びコア周辺の高屈折率部12を含む周期構造部には、空孔が存在しておらず充実構造となっている。このため、この希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ1同士又は本ファイバと別な光ファイバとを融着接続した場合、融着接続部での空孔潰れによる構造変形が実質的に生じないので、融着接続部における接続損失が小さくなる。
本実施形態の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ1は、石英ガラスからなる第1クラッド11の外側に、低屈折樹脂材料、例えばフッ素樹脂などからなる第2クラッド14を設けたダブルクラッド構造になっている。さらに、コア13周辺の屈折率の周期構造は、第1クラッド11内を伝搬した励起光の波長の光をコア13側に通過させるが、フォトニックバンドギャップによる伝搬は生じないような伝搬特性を有している。その結果、この希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ1は、第1クラッド11に励起レーザ光源からの励起光を入射することにより、励起光が第1クラッド11を第2コアとし、第2クラッド14をクラッドとしてマルチモード導波し、さらにコア13周辺の屈折率の周期構造部を通してコア13に達し、希土類イオンを励起することができる。このようなダブルクラッド構造としたことによって、第1クラッド11に多数の励起レーザ光源を接続可能となり、高出力の光増幅器やファイバレーザを作製可能になる。
本実施形態の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ1は、従来より周知のフォトニックバンドギャップファイバの製造方法と同様の方法を用いて作製することができる。次に、その一例を説明する。
本例では、まず、次の材料を用意する。
(1)コア13となる二種類以上の希土類元素、例えば、エルビウムとイッテルビウムを所定濃度で添加した断面円形または六角形の石英ガラスロッド。
(2)高屈折率部14となるゲルマニウムを添加して純粋石英ガラスよりも屈折率の高い石英ガラスからなる中心部との周りの純粋石英ガラスからなる外層部とを有する断面円形または六角形の2層石英ガラスロッド。
(3)第1クラッド11となる純粋石英ガラスからなる円筒。この円筒の空洞断面は円形でも良いが、断面円形の石英ロッドを最密充填するために六角形とすることが好ましい。
(1)コア13となる二種類以上の希土類元素、例えば、エルビウムとイッテルビウムを所定濃度で添加した断面円形または六角形の石英ガラスロッド。
(2)高屈折率部14となるゲルマニウムを添加して純粋石英ガラスよりも屈折率の高い石英ガラスからなる中心部との周りの純粋石英ガラスからなる外層部とを有する断面円形または六角形の2層石英ガラスロッド。
(3)第1クラッド11となる純粋石英ガラスからなる円筒。この円筒の空洞断面は円形でも良いが、断面円形の石英ロッドを最密充填するために六角形とすることが好ましい。
次に、(3)の円筒の内部に、中心に(1)の石英ロッド、その周囲に(2)の2層石英ガラスロッドを多層に充填する。図1に示す例では、(2)の2層石英ガラスロッドを6層に配置した例を示している。
次に、前記充填体を真空加熱炉内に入れて充填体全体をヒータ等で加熱するか、あるいは、円筒の両端にキャップを装着して密封し、キャップを通して円筒内を真空排気しながら、円筒外部を酸水素火炎で加熱し、石英ガラスを軟化させて円筒内部の隙間を埋め、図1に示す構造の光ファイバ母材を作製する。
次に、得られた光ファイバ母材を、従来より周知の光ファイバ紡糸装置(線引き装置)にセットし、通常の光ファイバ製造の場合と同様にして線引きし、得られた光ファイバ裸線の外側に紫外線硬化型フッ素樹脂液を塗布し、直後に紫外線を照射して樹脂液を硬化させて第2クラッド層14を形成し、得られた光ファイバを巻き取ることで製造することができる。
なお、前記製造方法は一例にすぎず、これに限定されず、種々変更可能である。例えば、(2)の2層石英ガラスロッドに代えて、純粋石英ガラスよりも屈折率の高い石英ガラスからなる高屈折率石英ガラスロッドと、純粋石英ガラスロッドとを用意し、円筒内にこれらを交互に充填する方法であってもよい。
本実施形態の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ1は、光増幅器において光増幅媒体として用いた場合、信号光源からの信号光を該ファイバの一端側からコア13に入射し、複数の励起レーザ光源からの励起光を該ファイバのいずれかの端から第1クラッド11に入射するように構成し、励起レーザ光源から励起光を入射しておき、コア13に添加された希土類イオンを励起状態としておくことで、コア13に信号光が伝搬した際に、信号光が増幅され、その増幅された信号光が該ファイバの他端から出力される。
この希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ1は、コア13に添加された二種類以上の希土類元素のうち、第一の希土類元素からの誘導放出光である信号光の波長の光はフォトニックバンドギャップにより伝搬し、一方、第二の希土類元素からの自然放出光の波長の光はフォトニックバンドギャップによる伝搬はせず放出される、又は増幅率よりも伝搬損失が大きいために、第二の希土類元素からの自然放出光の増幅が抑制される伝搬特性を有するものであることから、信号光の波長とは異なる第二の希土類元素からの自然放出光の増幅を抑制することができ、信号光の増幅効率が自然増幅光の増幅により悪化することが無くなり、増幅効率の高い増幅用光ファイバとなる。
また、増幅された自然放出光が、レーリー散乱を受けてファイバ内を往復することでレーザ発振を起こし、励起用レーザ光源に入射し、励起用レーザ光源に損傷を与える不具合が無くなり、励起用レーザ光源の長寿命化を図ることができる。
また、増幅された自然放出光が、レーリー散乱を受けてファイバ内を往復することでレーザ発振を起こし、励起用レーザ光源に入射し、励起用レーザ光源に損傷を与える不具合が無くなり、励起用レーザ光源の長寿命化を図ることができる。
図4は、本発明の光増幅器の一実施形態を示す構成図である。本実施形態の光増幅器2は、光増幅媒体として、前述した希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ1を用いたことを特徴としている。この光増幅器2は、希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ1の一端側のコア13に信号光が入射され、該ファイバ1の他端側の第1クラッド11に複数の励起レーザ光源21からの励起光が、ビームコンバイナ22を介して入射されるように構成されている。
本実施形態の光増幅器2は、前記希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ1を光増幅媒体として用いたものなので、増幅効率が高く、高パワー光を出力でき、励起用レーザ光源の寿命も長い優れたものとなる。
図1は、本発明の実施例1の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ1の構造を示す。純粋石英ガラスからなる第1クラッド11の中に、ゲルマニウムをドープして、純粋石英ガラスとの比屈折率差を2.8%とした高屈折率部12が三角格子構造の周期構造をなして、フォトニックバンドを形成している。周期構造の中には、エルビウムとイッテルビウムを共添加した石英ガラスからなるコア13が配置されている。コア13の屈折率は、純粋石英ガラスとほぼ同じであった。高屈折率部12の周期構造は6層である。また、純粋石英ガラスの第1クラッド11の直径は125μmであり、その周囲には、純粋石英ガラスとの比屈折率差が−4%のフッ素UV硬化型樹脂からなる第2クラッド14が配置されており、純粋石英ガラスの第1クラッド11を第2のコア、第2クラッド14をクラッドとして励起光がマルチモード導波する、いわゆるダブルクラッド構造になっている。
図2、図3は、コア13にエルビウムとイッテルビウムを添加せず、そのほかの条件は全く同様に作製した光ファイバの、コア、第1クラッドによる導波構造の透過損失の波長依存性を示すグラフである。図2が第1バンドキャップの透過損失であり、透過帯域は670nm〜840nmにわたって存在した。
一方波長1000nm〜1100nmにおいてはバンドキャップが存在しないため、光はコア中を全く導波しなかった。したがって、この構造を用いることで、信号光である1.55μmの波長は導波され、一方イッテルビウムの自然放出光の波長は導波されないファイバを実現できる。
一方波長1000nm〜1100nmにおいてはバンドキャップが存在しないため、光はコア中を全く導波しなかった。したがって、この構造を用いることで、信号光である1.55μmの波長は導波され、一方イッテルビウムの自然放出光の波長は導波されないファイバを実現できる。
また、励起光である波長915nmの光も、コア中を全く導波しないため、915nmの光はコアには閉じ込められず、第1クラッドと第2クラッドによってマルチモード動作する。そのため、このファイバの構造は、ダブルクラッド構造の増幅用ファイバとして使用できる。
実施例1の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバを用いて、光ファイバ増幅器2を作製した。構造を図4に示す。励起レーザ光源21として、波長915nm、出力4Wのマルチモードの半導体レーザを5台用い、ビームコンバイナ22を通じて、希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ1の第1クラッド11へと導光した。一方信号光は、該ファイバ1のコア13へと入射して増幅された後、ビームコンバイナ22を通じて出射される。実施例2のファイバ増幅器の出力の波長特性を図5に示す。
1…希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ、2…光増幅器、11…第1クラッド、12…高屈折率部、13…コア、14…第2クラッド、21…励起レーザ光源、22…ビームコンバイナ。
Claims (8)
- 二種類以上の希土類元素が添加されたコアの周囲に屈折率の周期構造が形成され、フォトニックバンドギャップを導波原理とする光ファイバであって、
第一の希土類元素からの誘導放出光である信号光の波長の光はフォトニックバンドギャップにより伝搬し、一方、第二の希土類元素からの自然放出光の波長の光はフォトニックバンドギャップによる伝搬はせず放出されるか、又は増幅率よりも伝搬損失が大きいために、第二の希土類元素からの自然放出光の増幅が抑制される伝搬特性を有することを特徴とする希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ。 - 第一の希土類元素がエルビウムであり、第二の希土類元素がイッテルビウムであることを特徴とする請求項1に記載の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ。
- コア及びコア周囲の屈折率の周期構造が、すべて石英系のガラスにより構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ。
- コア及びコア周囲の屈折率の周期構造の内側には空孔が存在しないことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ。
- コア周囲の屈折率の周期構造が、三角格子構造となっていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ。
- クラッドの周囲に、クラッドを構成する媒質よりも屈折率の低い第2クラッドが配置されたダブルクラッド構造となっていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ。
- 励起光の波長の光はフォトニックバンドギャップによる伝搬がされない伝搬特性を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバ。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の希土類添加フォトニックバンドギャップファイバを光増幅媒体として用いていることを特徴とする光増幅器。
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