JP2011035012A - ファイバレーザ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 励起光が出力されることが抑制できるファイバレーザ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 ファイバレーザ装置100は、励起光が入力され、励起光により励起される希土類元素が添加され、励起光と、励起光により増幅されるレーザ光を出力する増幅用光ファイバ30と、増幅用光ファイバ30から出力されるレーザ光と励起光とが入力され、出力端45からレーザ光と励起光とを出力する光ファイバ40と、光ファイバ40の出力端45から出力されるレーザ光と励起光とが、入力されるガラスロッド50と、ガラスロッド50の出力端面52上に設けられ、レーザ光と同じ波長帯域の光を透過し、励起光と同じ波長帯域の光を反射する光フィルタ60と、を備え、ガラスロッド50に入力される励起光は、出力端面52に垂直な方向から光フィルタ60に入力される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ファイバレーザ装置に関する。
レーザ装置の一つとして、ファイバレーザ装置が知られている。ファイバレーザ装置は、希土類元素が添加された増幅用光ファイバを備え、この増幅用光ファイバによりレーザ光が増幅されて、増幅されたレーザ光が増幅用光ファイバの端部から出力されるものである。
下記特許文献1には、このようなファイバレーザ装置が記載されている。特許文献1に記載のファイバレーザ装置においては、希土類元素が添加されるコアが、クラッドに被覆されて、コアにより信号光が伝播され、コアとクラッドとにより励起光が伝播される増幅用光ファイバが用いられている。そして、この増幅用光ファイバの端部にガラスロッドが接続され、増幅用光ファイバで増幅されたレーザ光は、増幅用光ファイバからガラスロッドに入力される。ガラスロッドに入力されたレーザ光は、ガラスロッドにおいて径が拡大された後、ガラスロッドの増幅用光ファイバ側とは反対側の端面から出力される(特許文献1)。
米国特許第7,190,511号公報
しかし、上記特許文献1に記載のファイバレーザ装置においては、増幅用光ファイバにおいて信号光の増幅に用いられなかった余剰励起光が信号光と共に出力される場合がある。この増幅用光ファイバから信号光と共に出力される余剰励起光は、ガラスロッドから信号光と共に出力され、信号光が照射される被照射物に対して信号光と共に照射される。このように信号光以外のレーザ光が被照射物に照射されると、被照射物が被加工体である場合は加工精度の低下につながる場合があり、被照射物がアイソレータ等の光学部品である場合には、不要な発熱等が生じて光学部品の損傷につながる場合がある。
そこで、本発明は、励起光が出力されることが抑制できるファイバレーザ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明者は、上記特許文献1に記載のファイバレーザ装置において、余剰励起光が出力されない構成について鋭意検討を行った。そして、上記特許文献1に記載のファイバレーザ装置において、信号光と同じ波長帯域の光を透過させると共に、励起光と同じ波長帯域の光の透過を抑制する光フィルタをガラスロッドの信号光の出射面に設けることを試みた。これにより、上記課題を解決することができると考えた。しかし、一般にこのような光フィルタは、励起光と同じ波長帯域の光を反射する。したがって、このように構成する場合、光フィルタで反射する余剰励起光がガラスロッドの側面等で乱反射や散乱等をしてしまい、ガラスロッドの側面等から不要な余剰励起光が出射されてしまう場合があることが分かった。
そこで、本発明者らは、さらに鋭意研究を重ねて、本発明をするに至った。
すなわち、本発明のファイバレーザ装置は、励起光が入力され、前記励起光により励起される希土類元素が添加される第1コアと、前記第1コアを被覆する第1クラッドとを有し、前記励起光と、前記励起光により増幅されるレーザ光とを出力する増幅用光ファイバと、前記増幅用光ファイバから出力される前記レーザ光と前記励起光とが入力され、第2コアと、前記第2コアを被覆する第2クラッドとを有し、出力端から前記レーザ光と励起光とを出力する光ファイバと、入力端面と出力端面とを有し、前記第2クラッドの外径よりも大きな直径であり、前記光ファイバの前記出力端から出力される前記レーザ光と前記励起光とが、前記入力端面から入力されるガラスロッドと、前記ガラスロッドの前記出力端面上に設けられ、前記レーザ光と同じ波長帯域の光を透過し、前記励起光と同じ波長帯域の光を反射する光フィルタと、を備え、前記ガラスロッドに入力される前記励起光は、前記出力端面に垂直な方向から前記光フィルタに入力されることを特徴とするものである。
このようなファイバレーザ装置によれば、増幅用光ファイバにおいて増幅されるレーザ光と、レーザ光の増幅に用いられなかった励起光とが、増幅用光ファイバから出力されて光ファイバを介して、ガラスロッドの入力端面からガラスロッドに入力される。
ガラスロッドに入力されるレーザ光は、ガラスロッドの出力端面上に設けられる光フィルタに入力される。この光フィルタはレーザ光と同じ波長帯域の光を透過させるため、レーザ光は、光フィルタを透過してファイバレーザ装置から出力される。
一方、ガラスロッドに入力される励起光は、ガラスロッドの出力端面に垂直な方向から光フィルタに入力される。しかし、出力端面上に設けられる光フィルタは、励起光と同じ波長帯域の光を反射するため、ガラスロッドの出力端面に垂直な方向から光フィルタに入力される励起光は、ガラスロッドの出力端面に垂直な方向に反射され、再びガラスロッドに入力される。このように励起光は、光フィルタに入力する方向と、光フィルタにより反射される方向とが、共に出力端面対して垂直な方向であるため、光フィルタにより反射される励起光は、励起光が光ファイバの出力端から光フィルタまで進む経路と同じ経路を戻るようにガラスロッド内を伝播する。そして、光ファイバの出力端に集光され、再び光ファイバに入力される。
このようにして、本発明のファイバレーザ装置は、励起光が出力されることを抑制できる。
さらに、上記ファイバレーザ装置において、前記ガラスロッドに入力される前記励起光は、前記ガラスロッドの前記出力端面において前記第2クラッドの外径より大きな直径とされることが好ましい。
このように構成されることで、ガラスロッドの出力端面上に設けられる光フィルタに入力される励起光のエネルギー密度は、光ファイバの出力端における励起光のエネルギー密度よりも低くなる。従って、励起光による光フィルタの損傷を抑制することができる。
また、上記ファイバレーザ装置において、前記第2コアは希土類元素が添加され、前記第1コアと前記第2コアとが同じ構成とされると共に、前記第1クラッドと前記第2クラッドとが同じ構成とされ、前記光ファイバは前記増幅用光ファイバを延在させてなる部分により構成されることが好ましい。
このように光ファイバと増幅用光ファイバとを同じ構成にすることで、安価にファイバレーザ装置を構成することができる。
また、上記ファイバレーザ装置において、前記ガラスロッドは、前記励起光に対する0.25ピッチの奇数倍の長さを有するGRINレンズにより構成されることが好ましい。
このように構成することにより、増幅用光ファイバの出力端から出力される励起光は、GRINレンズにより屈折されて、ガラスロッドの出力端でコリメート光とされる。上述のようにレーザ光は、増幅用光ファイバの励起光により励起状態とされる希土類元素の誘導放出により増幅される。従って、励起光とレーザ光との波長の差は然程大きくなく、励起光が出力端でコリメート光とされる場合、レーザ光も出力端面において、殆どコリメート光と同じ状態とされる。こうして、殆どコリメート光と同じ状態のレーザ光を出力することができる。
また、上記ファイバレーザ装置において、前記ガラスロッドの前記出力端面は、非球面凸レンズ形状とされることが好ましい。
このように、ガラスロッドの出力端面の形状を非球面の凸レンズ形状に構成すれば良いため、安価にガラスロッドを構成することができ、よって、安価にファイバレーザ装置を構成することができる。
また、上記ファイバレーザ装置において、前記光ファイバの出力端は、前記ガラスロッドの入力端面に融着されていることが好ましい。
このように構成することで、光ファイバからガラスロッドにレーザ光が入力する際、光ファイバとガラスロッドとの間に隙間が空いている場合よりも、レーザ光の損失を抑制することができる。
本発明によれば、励起光が出力されることが抑制できるファイバレーザ装置が提供される。
本発明の第1実施形態に係るファイバレーザ装置を示す図である。 図1に示すダブルクラッドファイバの長手方向に垂直な方向の断面の様子を示す断面図である。 図1に示す増幅用光ファイバの長手方向に垂直な方向の断面の様子を示す断面図である。 図1に示すガラスロッドの拡大図である。 図1に示す光フィルタの光の透過特性を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るファイバレーザ装置におけるガラスロッドの拡大図である。 図1に示すファイバレーザ装置の変形例を示す図である。 図1に示すファイバレーザ装置の他の変形例を示す図である。
以下、本発明に係るファイバレーザ装置の好適な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るファイバレーザ装置を示す図である。
図1に示すように、ファイバレーザ装置100は、ファブリペロー型のファイバレーザ装置である。ファイバレーザ装置100は、励起光を出力する励起光源10と、励起光が入力されるダブルクラッドファイバ20と、励起光をダブルクラッドファイバ20に入力するためのポンプコンバイナ15と、ダブルクラッドファイバ20と接続される増幅用光ファイバ30と、増幅用光ファイバ30の両端に設けられる第1FBG(Fiber Bragg Grating)35、第2FBG36と、増幅用光ファイバ30のダブルクラッドファイバ20側とは反対側に接続されるダブルクラッドファイバ40と、ダブルクラッドファイバ40に接続されるガラスロッドとしてのGRINレンズ50と、GRINレンズ50の出力端面上に設けられる光フィルタ60とを主な構成として備える。なお、本実施形態においては、光ファイバとしてダブルクラッドファイバを用いている。
励起光源10は、複数の励起光出力用のレーザダイオード(LD)10a〜10dから構成され、それぞれのLD10a〜10dは、例えば915nmの励起光を出力する。これら複数のLD10a〜10dは、それぞれマルチモードファイバ11a〜11dと接続されている。複数のLD10a〜10dと接続されるマルチモードファイバ11a〜11dは、それぞれコアがクラッドで被覆される構成とされ、LD10a〜10dから出力される励起光をマルチモード光として伝播する。マルチモードファイバ11a〜11dは、例えば、コアの直径が125μmとされ、クラッドの外径が150μmとされる。
図2は、ダブルクラッドファイバ20の長手方向に垂直な方向の断面の様子を示す断面図である。図2に示すように、ダブルクラッドファイバ20は、コア21がクラッド22で被覆され、クラッド22が樹脂クラッド23で被覆される構成とされる。そして、クラッド22の屈折率はコア21の屈折率よりも低く、樹脂クラッド23の屈折率はクラッド22の屈折率よりも大幅に低くされる。また、ダブルクラッドファイバ20のクラッド22の外径と内径の差は、マルチモードファイバ11a〜11dのコアの直径よりも大きくされている。このような、ダブルクラッドファイバ20は、例えば、上述のようにマルチモードファイバ11a〜11dのコアの直径が125μmとされる場合、コアの直径が10μmとされ、クラッドの外径が400μmとされ、樹脂クラッドの外径が550μmとされる。また、コア21を構成する材料としては、例えば、ゲルマニウムが添加された石英が挙げられ、クラッド22を構成する材料としては、例えば、フッ素が添加された石英が挙げられ、樹脂クラッドを構成する材料としては、例えば、紫外線硬化樹脂が挙げられる。
このダブルクラッドファイバ20の一端は、ポンプコンバイナ15において、複数のマルチモードファイバ11a〜11dの端部と接続されている。具体的には、マルチモードファイバ11a〜11dの端部は、ポンプコンバイナ15においてクラッドが剥離され、マルチモードファイバ11a〜11dのコアの端面がダブルクラッドファイバ20のクラッド22の端面と接続されている。さらに、マルチモードファイバ11a〜11dと接続されるダブルクラッドファイバ20の端部は、シングルモードファイバ13の端部と接続されている。このシングルモードファイバ13は、ダブルクラッドファイバ20のコアと同じ直径のコアが、クラッドで被覆される構成とされている。そして、シングルモードファイバ13のコアと、ダブルクラッドファイバ20のコアとが同軸上に並ぶように配置され、ダブルクラッドファイバ20の端面とシングルモードファイバ13の端面とが接続されている。つまり、シングルモードファイバ13及びマルチモードファイバ11a〜11dは、シングルモードファイバ13がマルチモードファイバ11a〜11dにより囲まれるようにして、ダブルクラッドファイバ20と端面接続されている。
なお、シングルモードファイバ13のポンプコンバイナ15側とは反対側の端部には、無反射終端12が形成されている。
図3はダブルクラッドファイバ20と接続される増幅用光ファイバ30の長手方向に垂直な方向の断面の様子を示す断面図である。図3に示すように、増幅用光ファイバ30は、希土類元素が添加される第1コア31と、第1コア31を被覆する第1クラッド32と、第1クラッド32を被覆する樹脂クラッド33とから構成される。そして、第1クラッド32の屈折率は、第1コア31の屈折率よりも低くされ、樹脂クラッド33の屈折率は、第1クラッド32の屈折率よりも大幅に低くされる。また、増幅用光ファイバ30は、第1コア31の直径がダブルクラッドファイバ20のコア21と同じ直径とされ、第1クラッド32の外径がダブルクラッドファイバ20のクラッド22と同じ外径とされ、樹脂クラッド33の外径がダブルクラッドファイバ20の樹脂クラッド23と同じ外径とされる。また、第1コア31を構成する材料としては、例えば、ゲルマニウムとイッテルビウムが添加された石英が挙げられ、第1クラッドを構成する材料としては、例えば、フッ素が添加された石英が挙げられ、樹脂クラッドを構成する材料としては、例えば、紫外線硬化樹脂が挙げられる。
また、増幅用光ファイバ30のダブルクラッドファイバ20側の端部には、第1FBG35が形成されており、増幅用光ファイバ30のダブルクラッドファイバ20側とは反対側の端部には、第2FBG36が形成されている。第1FBG35は、増幅用光ファイバ30に励起光が入力される場合に、第1コア31に添加される希土類元素から放出される自然放出光のうち一部の波長帯域の光を99%以上の反射率で反射し、第2FBG36は、この波長帯域の光を50%以下の反射率で反射する。
増幅用光ファイバ30と接続されるダブルクラッドファイバ40は、図2に示すダブルクラッドファイバ20と同様の構成とされ、第2コア41と、第2コア41を被覆する第2クラッド42と、第2クラッド42を被覆する樹脂クラッド43とから構成される。ダブルクラッドファイバ40は、第2コア41の直径がダブルクラッドファイバ20のコア21と同じ直径とされ、第2クラッド42の外径がダブルクラッドファイバ20のクラッド22と同じ外径とされ、樹脂クラッド43の外径がダブルクラッドファイバ20の樹脂クラッド23と同じ外径とされる。
図4は、図1に示すGRINレンズ50の拡大図である。このGRINレンズ50は、円柱状の形状をしており入力端面51と出力端面52とを有する。さらにGRINレンズ50は、径方向において屈折率分布を有し、長さ方向において屈折率分布を有さない構成とされる。径方向の屈折率分布は、屈折率が径の中心側から側面側にかけてなだらかに変化し、径方向の中心側ほど屈折率が高く、側面に近い部分ほど屈折率が低い構成とされる。従って、GRINレンズ50に入力する光は、GRINレンズ50の内部において屈折する。また、GRINレンズ50の直径は、ダブルクラッドファイバ40の第2クラッド42の外径よりも大きな径とされ、長さが、励起光に対する0.25ピッチの奇数倍の値とされる。
そして、図4に示すように、ダブルクラッドファイバ40における出力端45付近の樹脂クラッド43が剥離されて、出力端45がGRINレンズ50の入力端面51に融着されている。このとき、GRINレンズ50の中心軸とダブルクラッドファイバ40の中心軸とが一致するように位置が合わされている。このように構成することで、ダブルクラッドファイバ40からGRINレンズ50に光が入力する際、ダブルクラッドファイバ40とGRINレンズ50との間に隙間が空いている場合よりも、光の損失を抑制することができる。
なお、GRINレンズ50は、例えば、中心部分と側面部分との屈折率差が0.06とされる。さらに、長さが励起光に対する0.25ピッチである場合、上述のように、励起光の波長が915nmであり、ダブルクラッドファイバ40の第2クラッド42の外径が400μmであれば、直径が5mm以上とされ、長さが10mmとされる。
GRINレンズ50の出力端面52上に設けられる光フィルタ60は、誘電体多層膜から構成される。図5は、図4に示す光フィルタ60の光の透過特性を示す図である。図5に示すように、光フィルタ60は、励起光の波長帯域の光を反射する。さらに、増幅用光ファイバ30の光放出特性及び第1、第2FBG35、36の反射特性によって決まるレーザ発振波長の光を98%以上透過させる。図5は、上述のように励起光の波長が915nmであり、自然放出光の波長が1070nmである場合に用いられる光フィルタの透過特性を表わしており、図5に示す光フィルタは、990nm以下の波長の光を反射し、1040nm以上の波長の光を透過させる。このような誘電体多層膜フィルタは、屈折率の異なる材料を交互に積層することで形成される。誘電体多層膜フィルタに用いる材料としては、シリカ(SiO)、酸化チタン(TiO)、酸化タンタル(Ta)、ジルコニア(ZrO)等が挙げられる。
次に、ファイバレーザ装置のレーザ光の出力について説明する。
まず、励起光源10のLD10a〜10dから励起光が出力される。出力される励起光は、例えば、915nmの波長である。励起光源10から出力される励起光は、マルチモードファイバ11a〜11dによりマルチモード光として伝播され、ポンプコンバイナ15においてダブルクラッドファイバ20に入力される。ダブルクラッドファイバ20に入力される励起光は、ダブルクラッドファイバ20のコア21とクラッド22とによりマルチモード光として伝播され、第1FBG35を介して増幅用光ファイバ30に入力される。増幅用光ファイバ30に入力される励起光は、増幅用光ファイバ30の第1コア31及び第1クラッド32により伝播され、励起光の一部は、増幅用光ファイバ30の第1コアに添加された希土類元素に吸収される。このため、希土類元素は励起状態となる。そして、励起状態となった希土類元素は、特定の波長の自然放出光を放出する。
この自然放出光を元に、第1FBG35と第2FBG36で構成される共振器でレーザ発振が起こる。発生したレーザ光は、第2FBG36を透過して、ダブルクラッドファイバ40の第2コア41に入力され、第2コア41によりシングルモード光として伝播される。
なお、第1FBG35を透過する僅かな光は、ダブルクラッドファイバ20のコア21、及び、シングルモードファイバ13のコアを伝播して無反射終端12で熱に変換される。
このとき、増幅用光ファイバ30の第1コアに添加された希土類元素に吸収されない励起光は、余剰励起光として第2FBG36を透過して増幅用光ファイバ30から出力される。そして、増幅用光ファイバ30から出力された余剰励起光は、ダブルクラッドファイバ40に入力され、ダブルクラッドファイバ40の第2コア41と第2クラッド42とによりマルチモード光として伝播される。
ダブルクラッドファイバ40を伝播するレーザ光及び励起光は、図4に示すようにダブルクラッドファイバ40の出力端45から出力されて、GRINレンズ50の入力端面51からGRINレンズ50に入力される。
なお、上述のようにGRINレンズ50の中心軸とダブルクラッドファイバ40の中心軸とが一致するように位置が合わされているため、レーザ光及び励起光は、GRINレンズ50の中心軸の方向に沿って入力される。
GRINレンズ50に入力されたレーザ光及び余剰励起光は、上述のようにGRINレンズ50が中心軸側ほど屈折率が高く側面側ほど屈折率が低いため、図4に示すように直径が広げられる。このとき上述のようにGRINレンズ50の長さが、励起光に対して0.25ピッチの奇数倍であるため、GRINレンズ50の出力端面52において、余剰励起光はコリメート光とされ、出力端面52の全域において、出力端面52に対して垂直な方向に沿って、出力端面から出力される。なお、図4においては、GRINレンズ50の長さが、励起光の0.25ピッチの状態を示している。
出力端面52から出力されるレーザ光は、光フィルタ60に入力される。図5に示すように、光フィルタ60は、増幅用光ファイバ30で発生する自然放出光と同じ波長帯域の光を殆ど透過させるため、光フィルタ60に入力されるレーザ光は、光フィルタ60から出力する。こうして、レーザ光がファイバレーザ装置100から出力する。
なお、上述のようにレーザ光は、増幅用光ファイバ30の励起光により励起状態とされる希土類元素の誘導放出により増幅される波長の光であるため、励起光とレーザ光との波長の差は然程大きくない。従って、励起光が出力端でコリメート光とされる場合、レーザ光も出力端面において、殆どコリメート光と同じ状態とされる。こうして、ファイバレーザ装置100から出力されるレーザ光は、殆どコリメート光と同じ状態とされる。
一方、余剰励起光は、上述のように出力端面52においてコリメート光とされるため、出力端面52に対して垂直な方向から出力される。そして、余剰励起光は、出力端面52上に設けられる光フィルタ60に垂直な方向から入力される。光フィルタ60は、上述のように励起光と同じ波長帯域の光を反射するため、光フィルタ60に対して垂直に入力する余剰励起光は、光フィルタ60に対して垂直な方向に反射される。したがって、出力端面52からコリメート光として出力する余剰励起光は、コリメート光として出力端面52に入力される。そして、図4の破線で示すように、反射された余剰励起光は、ダブルクラッドファイバ40の出力端45から光フィルタ60に進む経路と同じ経路を戻るように、光フィルタ60からダブルクラッドファイバ40に向って進む。従って、ダブルクラッドファイバ40の出力端45に戻る際には、余剰励起光の直径がダブルクラッドファイバ40の第2クラッド42の外径と同じ大きさに集光される。
こうして、直径が第2クラッド42の外径と同じ大きさに集光された余剰励起光は、ダブルクラッドファイバ40の出力端45からダブルクラッドファイバ40に入力される。
ダブルクラッドファイバ40に入力される余剰励起光は、ダブルクラッドファイバ40の第2コア41と第2クラッド42とをマルチモード光として伝播し、増幅用光ファイバ30に入力される。
本実施形態のファイバレーザ装置100によれば、増幅用光ファイバ30において増幅されるレーザ光と、レーザ光の増幅に用いられなかった余剰励起光とが、増幅用光ファイバ30から出力されてダブルクラッドファイバ40を介して、GRINレンズ50の入力端面51からGRINレンズ50に入力される。
GRINレンズ50に入力されるレーザ光は、GRINレンズ50の出力端面52上に設けられる光フィルタ60に入力される。この光フィルタ60はレーザ光と同じ波長帯域の光を透過させるため、レーザ光は、光フィルタ60を透過してファイバレーザ装置から出力される。
一方、GRINレンズ50に入力される余剰励起光は、GRINレンズ50の出力端面52に垂直な方向から光フィルタ60に入力される。しかし、出力端面52上に設けられる光フィルタ60は、励起光と同じ波長帯域の光を反射するため、GRINレンズ50の出力端面52に垂直な方向から光フィルタ60に入力される余剰励起光は、GRINレンズ50の出力端面52に垂直な方向に反射され、再びGRINレンズ50に入力される。このように余剰励起光は、光フィルタ60に入力する方向と、光フィルタ60により反射される方向が、共に出力端面52対して垂直な方向であるため、光フィルタ60により反射される余剰励起光は、余剰励起光がダブルクラッドファイバ40の出力端45から光フィルタ60まで進む経路と同じ経路を戻るようにGRINレンズ50内を伝播する。そして、ダブルクラッドファイバ40の出力端45に集光され、再びダブルクラッドファイバ40に入力される。
このようにして、本実施形態のファイバレーザ装置100は、余剰励起光が出力されることを抑制できる。
また、上述のように余剰励起光が増幅用光ファイバ30に再び入力されるため、増幅用光ファイバ30においてレーザ光は、励起光源10から出力される励起光と、余剰励起光とにより増幅される。従って、本実施形態のファイバレーザ装置100は、より出力の高いレーザ光を出力することができる。
さらに、GRINレンズ50に入力される励起光は、GRINレンズ50の出力端面52において、ダブルクラッドファイバ40の第2クラッド42の外径よりも大きな直径とされて、出力端面52から光フィルタ60に入力される。従って、光フィルタ60に入力される励起光のエネルギー密度は、ダブルクラッドファイバ40の出力端45における励起光のエネルギー密度よりも低くなる。こうして励起光による光フィルタ60への損傷を抑制することができる。
また、GRINレンズ50は、前記励起光に対する0.25ピッチの奇数倍の長さとされるため、ダブルクラッドファイバ40の出力端45から出力される余剰励起光は、GRINレンズ50により屈折されて、GRINレンズ50の出力端面52においてコリメート光とされる。上述のようにレーザ光は、増幅用光ファイバ30の励起光により励起状態とされる希土類元素の誘導放出により増幅される波長の光である。従って、励起光とレーザ光との波長の差は然程大きくない。従って、余剰励起光が出力端52でコリメート光とされる場合、レーザ光も出力端面52において、殆どコリメート光と同じ状態とされる。こうして、殆どコリメート光と同じ状態のレーザ光を出力することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図6を参照して詳細に説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。図6は、本発明の第2実施形態に係るファイバレーザ装置におけるガラスロッドの拡大図である。
図6に示すように、第1実施形態においては、ガラスロッドとしてGRINレンズ50が用いられているのに対し、本実施形態のファイバレーザ装置は、ガラスロッドとして、屈折率が均一で出力端面52aが曲面であるガラスロッド50aが用いられ、光フィルタ60aが出力端面52a上に設けられる点で、第1実施形態のファイバレーザ装置100と異なる。
このガラスロッド50aの出力端面52aの形状は、非球面の凸レンズとされる。このような非球面の凸レンズ形状としては、楕円面や四次曲面等の形状が挙げられる。
このようなファイバレーザ装置において、増幅用光ファイバ30からガラスロッド50aに入力される余剰励起光は、ガラスロッド50aを伝播するにつれて、直径が広げられて出力端面52aに到達する。そして、出力端面52aの形状が、非球面凸レンズ形状であるため、余剰励起光は、出力端面52aの全域において、出力端面52aに対して垂直な方向から光フィルタ60aに入力され、光フィルタ60aにより反射される。光フィルタ60aは、出力端面52a上に設けられるため、反射される余剰励起光は、出力端面52aに対して垂直な方向からガラスロッド50aに入力される。
こうして第1実施形態と同様にして、反射された余剰励起光は、ダブルクラッドファイバ40の出力端45から光フィルタ60aに進む経路と同じ経路を戻る。そして、ダブルクラッドファイバ40の出力端45に戻る際には、余剰励起光の直径がダブルクラッドファイバ40の第2クラッド42の外径と同じ大きさに集光される。こうして、直径が第2クラッド42の外径と同じ大きさに集光された余剰励起光は、ダブルクラッドファイバ40の出力端45からダブルクラッドファイバ40に入力される。
本実施形態におけるファイバレーザ装置によれば、ガラスロッド50aの出力端面52aの形状を非球面凸レンズ形状とすれば良いため、安価にガラスロッドを構成することができ、よって、安価にファイバレーザ装置を構成することができる。
以上、本発明について、第1、第2実施形態を例に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、第1、第2実施形態においては、ファブリペロー型のファイバレーザ装置が用いられたが、本発明は、これに限らない。例えば、ファブリペロー型のファイバレーザ装置に代えて、ファイバリング型のファイバレーザ装置を用いてもよい。このようなファイバレーザ装置について、図7を用いて詳細に説明する。図7は、図1に示すファイバレーザ装置の変形例を示す図である。なお、本変形例を説明するに当たり、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図7に示すように、本変形例にかかるファイバレーザ装置120は、励起光源10と、励起光源10と接続されるポンプコンバイナ15と、ポンプコンバイナ15と接続される増幅用光ファイバ30と、増幅用光ファイバ30と接続される出力カプラ38と、出力カプラ38と接続される光アイソレータ17と、光アイソレータ17と接続されてポンプコンバイナ15へと接続されるバンドパスフィルタ18と、出力カプラ38に接続されるダブルクラッドファイバ40と、ダブルクラッドファイバ40に接続されるGRINレンズ50と、GRINレンズ50の出力端面上に設けられる光フィルタ60とを主な構成として備える。
励起光源10から出力される励起光は、ポンプコンバイナ15を介して増幅用光ファイバ30に入力される。増幅用光ファイバ30において、励起光は、増幅用光ファイバ30の第1コア31に添加される希土類元素に吸収される。このため、希土類元素は励起状態となる。そして、励起状態となった希土類元素は、自然放出光を放出する。この自然放出光は、増幅用光ファイバ30を伝播しながら増幅される。増幅された自然放出光は、出力カプラ38、光アイソレータ17を介してバンドパスフィルタ18に入力され、バンドパスフィルタ18において、波長の帯域制限がされる。なお、光アイソレータ17では、余分な反射光等が遮断される。帯域制限された自然放出光は、ポンプコンバイナ15を介して、再び増幅用光ファイバ30に入力されてレーザ光として増幅される。この増幅されたレーザ光の一部が出力カプラ38から出力され、ダブルクラッドファイバ40の第2コアに入力される。一方、増幅用光ファイバ30において、レーザ光の増幅に用いられなかった余剰励起光の一部が、出力カプラ38を介してダブルクラッドファイバ40に入力され、ダブルクラッドファイバ40からGRINレンズ50に入力される。
また、第1、第2実施形態、及び、上述の第1実施形態の変形例では、増幅用光ファイバ30には、励起光のみが入力されたが、本発明はこれに限らない。例えば、増幅用光ファイバ30に励起光とレーザ光とを入力するファイバレーザ装置であってもよい。このようなファイバレーザ装置について、図8を用いて詳細に説明する。図8は、図1に示すファイバレーザ装置の他の変形例を示す図である。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図8に示すように、本実施形態にかかるファイバレーザ装置130は、励起光を出力する励起光源10と、レーザ光を出力するレーザ光源70と、励起光とレーザ光とが入力されるポンプコンバイナ15と、ポンプコンバイナ15と接続されるダブルクラッドファイバ20と、ダブルクラッドファイバ20と接続される増幅用光ファイバ30と、増幅用光ファイバ30と接続されるダブルクラッドファイバ40と、ダブルクラッドファイバ40に接続されるGRINレンズ50と、GRINレンズ50の出力端面上に設けられる光フィルタ60とを主な構成として備える。
励起光源10から出力される励起光、及び、レーザ光源70から出力されるレーザ光はポンプコンバイナ15を介してダブルクラッドファイバ20に入力される。ダブルクラッドファイバ20に入力されるレーザ光は、ダブルクラッドファイバ20のコア21をシングルモード光として伝播し、励起光はコア21とクラッド22とをマルチモード光として伝播する。そして、レーザ光及び励起光は、ダブルクラッドファイバ20から増幅用光ファイバ30に入力されて、レーザ光は増幅用光ファイバの第1コアをシングルモードとして伝播する。励起光は、第1コア31と第1クラッド32とをマルチモード光として伝播し、第1コア31に添加される希土類元素を励起状態とする。励起状態とされる希土類元素はレーザ光により誘導放出を起こしてレーザ光を増幅する。こうして増幅されたレーザ光は、ダブルクラッドファイバ40に入力される。一方、増幅用光ファイバ30において、レーザ光の増幅に用いられなかった余剰励起光は、ダブルクラッドファイバ40に入力され、ダブルクラッドファイバ40からGRINレンズ50に入力される。
また、例えば、第1、第2実施形態、及び、上記変形例において、ダブルクラッドファイバ40の出力端45は、ガラスロッドに融着されるものとしたが、本発明はこれに限らない。たとえば、光フィルタで反射される余剰励起光が出力端45からダブルクラッドファイバ40に入力される範囲において、ダブルクラッドファイバ40の出力端45をガラスロッドから離す構成としてもよい。この場合においても、ダブルクラッドファイバ40の出力端45、ガラスロッドの入力端面には、無反射コーティングが施されることが好ましい。
また、第1、第2実施形態、及び、上記変形例において、ダブルクラッドファイバ40の第2コア41には、希土類元素が添加されない構成としてが、本発明はこれに限らず、ダブルクラッドファイバ40の第2コアに希土類元素を添加してもよい。この場合、増幅用光ファイバ30の第1コア31とダブルクラッドファイバ40の第2コア41とが同じ構成とされると共に、増幅用光ファイバ30の第1クラッド32とダブルクラッドファイバ40の第2クラッド42とが同じ構成とされ、ダブルクラッドファイバ40は増幅用光ファイバ30を延在させてなる部分により構成されてることが好ましい。このように増幅用光ファイバ30がダブルクラッドファイバ40を兼ねることにより、安価にファイバレーザ装置を構成することができる。
同様に、第1、第2実施形態、及び、上記変形例において、ダブルクラッドファイバ20のコア21に希土類元素を添加してもよい。この場合、増幅用光ファイバ30の第1コア31とダブルクラッドファイバ20のコア21とが同じ構成とされると共に、増幅用光ファイバ30の第1クラッド32とダブルクラッドファイバ20のクラッド22とが同じ構成とされ、ダブルクラッドファイバ20は増幅用光ファイバ30を延在させてなる部分により構成されることが好ましい。この場合も増幅用光ファイバ30がダブルクラッドファイバ20を兼ねることにより、安価にファイバレーザ装置を構成することができる。
さらに、第1、第2実施形態、及び、上記変形例において、光ファイバとして、ダブルクラッドファイバ40を用いたが、本発明はこれに限らない。たとえば、ダブルクラッドファイバ40の代わりに第2クラッド42が2つのクラッドからなるトリプルクラッドファイバを用いてもよい。
(実施例1)
第1実施形態のファイバレーザ装置を作成した。出力される励起光の波長が915nmの励起光源を用いた。励起光源から励起光が入力されるダブルクラッドファイバは、コアが、直径が20μmで、ゲルマニウムが添加された石英からなり、クラッドが、外径が400μmで、添加物のない石英からなり、樹脂クラッドが、外径が550μmで、紫外線硬化樹脂からなるものを用いた。
また、増幅用光ファイバは、第1コアが、直径が20μmで、イッテルビウムとゲルマニウムが添加された石英からなり、第1クラッドが、外径が400μmで、添加物のない石英からなり、樹脂クラッドが、外径が550μmで、紫外線硬化樹脂からなるものを用いた。
また、増幅用光ファイバからレーザ光と励起光とが入力されるダブルクラッドファイバは、上記ダブルクラッドファイバと同様のものを用いた。
また、GRINレンズは、材料が石英からなり、有効径が5mmであり、波長が915nmの光に対して0.25ピッチの長さとし、増幅用光ファイバからレーザ光と励起光とが入力されるダブルクラッドファイバとGRINレンズとをCOレーザを用いて融着した。
また、GRINレンズの出力端面上に設けられる光フィルタは、誘電体フィルタから構成され、波長が990nmより短波長の光の透過率を0.1%透過させ、波長が1040nmより長波長の光を98%以上透過させるものを用いた。
(比較例1)
光フィルタを設けないこと以外は、ファイバレーザ装置の構成を実施例1と同じ構成とした。
次に、実施例1のファイバレーザ装置において、励起光源から励起光を出力して、ダブルクラッドファイバの出力端から出力されるレーザ光の強度が75kW/mmとなるように調整した。このときダブルクラッドファイバの出力端における余剰励起光の強度は、60W/mmであった。また、GRINレンズの出力端面における余剰励起光の強度は、0.4W/mmであった。さらに、ファイバレーザ装置からの余剰励起光の出力は、測定限界以下となった。また、このときのGRINレンズの出力端面における温度は、最も高い部分で60℃であった。
次に、比較例1のファイバレーザ装置において、同様の励起光を出力した。このときダブルクラッドファイバの出力端における余剰励起光の強度は、60kW/mmであった。また、GRINレンズの出力端面における余剰励起光の強度は、0.4W/mmであり、30W余剰励起光の出力が計測された。さらに、GRINレンズの出力端面における温度は、最も高い部分で150℃以上となった。
以上より、本発明にかかるファイバレーザ装置によれば余剰励起光が出力されないことが確認された。
本発明によれば、励起光が出力することが抑制できるファイバレーザ装置が提供される。
10・・・励起光源
15・・・ポンプコンバイナ
20・・・ダブルクラッドファイバ
30・・・増幅用光ファイバ
31・・・第1コア
32・・・第1クラッド
33・・・樹脂クラッド
35・・・第1FBG
36・・・第2FBG
38・・・出力カプラ
40・・・ダブルクラッドファイバ
41・・・第2コア
42・・・第2クラッド
43・・・樹脂クラッド
45・・・出力端
50・・・GRINレンズ(ガラスロッド)
50a・・・ガラスロッド
60、60a・・・光フィルタ
70・・・レーザ光源
100、120、130・・・ファイバレーザ装置

Claims (6)

  1. 励起光が入力され、前記励起光により励起される希土類元素が添加される第1コアと、前記第1コアを被覆する第1クラッドとを有し、前記励起光と、前記励起光により増幅されるレーザ光とを出力する増幅用光ファイバと、
    前記増幅用光ファイバから出力される前記レーザ光と前記励起光とが入力され、第2コアと、前記第2コアを被覆する第2クラッドとを有し、出力端から前記レーザ光と励起光とを出力する光ファイバと、
    入力端面と出力端面とを有し、前記第2クラッドの外径よりも大きな直径であり、前記光ファイバの前記出力端から出力される前記レーザ光と前記励起光とが、前記入力端面から入力されるガラスロッドと、
    前記ガラスロッドの前記出力端面上に設けられ、前記レーザ光と同じ波長帯域の光を透過し、前記励起光と同じ波長帯域の光を反射する光フィルタと、
    を備え、
    前記ガラスロッドに入力される前記励起光は、前記出力端面に垂直な方向から前記光フィルタに入力される
    ことを特徴とするファイバレーザ装置。
  2. 前記ガラスロッドに入力される前記励起光は、前記ガラスロッドの前記出力端面において前記第2クラッドの外径より大きな直径とされることを特徴とする請求項1に記載のファイバレーザ装置。
  3. 前記第2コアは希土類元素が添加され、前記第1コアと前記第2コアとが同じ構成とされると共に、前記第1クラッドと前記第2クラッドとが同じ構成とされ、前記光ファイバは前記増幅用光ファイバを延在させてなる部分により構成されることを特徴とする請求項1または2に記載のファイバレーザ装置。
  4. 前記ガラスロッドは、前記励起光に対する0.25ピッチの奇数倍の長さを有するGRINレンズにより構成される請求項1から3のいずれか1項に記載のファイバレーザ装置。
  5. 前記ガラスロッドの前記出力端面は、非球面凸レンズの形状とされることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のファイバレーザ装置。
  6. 前記光ファイバの前記出力端は、前記ガラスロッドの入力端面に融着されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のファイバレーザ装置。
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