JPWO2010087110A1 - 微生物自動分析装置および微生物自動分析方法 - Google Patents

微生物自動分析装置および微生物自動分析方法 Download PDF

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Abstract

陽性判定した血液培養後の培養液を平板培地に植え継ぎコロニーを生成させることなく直接同定・薬剤感受性検査用の使用可能な菌液を調製する。血液培養と同定・薬剤感受性検査の連続運転を可能とする微生物自動分析装置および方法を提供する。培養後の血液試料を前処理する手段が、血液培養時の培養液成分を除去する機構および血液培養後の微生物濃度(菌数)を一定に調整する機構を有し、血液培養検査と同定・薬剤感受性検査を連続して自動的に実施するよう構成した微生物自動分析装置。

Description

本発明は微生物自動分析装置および方法、特に血液培養検査と同定・薬剤感受性検査を分離培養することなしに連続して実施し、結果報告までの時間(日数)を大幅に短縮し、翌日報告するのに改善された効果のある微生物自動分析装置および方法に関する。
血液培養検査は微生物検査において重要な検査である。本来無菌である血液から迅速に細菌・真菌などを検出することは、重篤な感染症である敗血症・菌血症において非常に重要性が高い。一方で最終的には微生物の種を同定し、抗生剤に対する感受性を迅速に測定し、効果のある薬剤の種類およびその濃度を決定し治療方針をたてることが適正な抗菌薬治療につながる。
従来、検査室における血液培養検査では、採血した血液を血液培養検査装置にて培養し、陽性判定がなされた後に培養ボトルからサンプルを抜き取り、培地に塗布して数時間から一晩培養後(分離培養)、形成されたコロニーを釣菌して細菌懸濁液を調製し、同定・薬剤感受性検査装置の測定用デバイスに接種する流れをとっている。すなわち、血液培養検査装置での検査後、数時間から一晩の培養を経た後、さらに別の同定・薬剤感受性検査装置を使用し検査を実施している。
通常、敗血症・菌血症は重篤な疾患なため、一刻も早く菌種とそれに効果のある抗菌薬の種類およびその濃度が必要である。しかし、陽性になるまでの時間はあらかじめわからないため、しばしばタイムラグ(空き時間)が生じ、次の工程の同定・感受性検査にスムーズに移行できない。特に夜間に血液培養の陽性判定結果が出た場合などは、多くの場合、検査室は無人のため、サブカルチャーへの植え継ぎ(分離培養)は翌朝検査室の業務が開始されてからである。このため同定・感受性検査装置への接種が遅れ、最終的に微生物の同定結果および薬剤感受性結果の報告が遅くなり早期に適切な治療方針がたたない。そこで実際には敗血症,菌血症などの重篤疾患の場合菌の種類よりも菌の有無がより重要であることから、血液培養陽性判定が出たところで薬剤感受性試験の結果を待たずに医師による広範囲な抗菌スペクトルを持つ抗菌薬の投与がなされているのが実情である。そしてこのような投与が近年問題となっている薬剤耐性菌出現の原因のひとつとなっている。
検査結果報告までの時間短縮や、省力化のための試みはなされているが、技術的な多くの問題が存在しており大きな効果が得られていない。また技術的な問題が解決しても、人が血液培養検査と同定・感受性検査装置での2台の装置での作業をつなぐため、24時間体制で検査室が稼働するのは不可能であり、一部の施設を除き大多数の現場では時間的なロスが生じているのが実情であり、結果報告までに4日以上を費やしている。
時間短縮,省力化のために、例えば特許文献1に記載の方法では、簡単な溝付きの棒体により菌量を一定量採取することができる例を示している。また、特許文献2に記載の方法では、濃度調整後の菌液をデバイスに接種するのに有効なボトルの例が示されている。しかしこれらの方法を使用した場合でも省力化はできるものの、装置間を結合する方法にはならず、最終的な報告時間の短縮に大きく貢献することは困難である。また、これらの棒状体もしくはボトルは人による作業では優れているが、ステップが複雑で装置による自動化には適していない。
特許第2994675号公報 特開平11−225742号公報
本発明で解決しようとする課題は、血液培養後、陽性になったサンプルを植え継いで一晩分離培養してコロニーを生成させることなしに、そのまま同定・感受性検査に移行させ、同定・薬剤感受性検査の結果報告までに要する時間を短縮し、翌日報告を可能にすることにある。しかし現状では血液培養で陽性を示したボトル内培養液を用い、直接同定・感受性検査装置のデバイスに接種した場合、血液培養ボトル中の成分が同定・感受性検査装置のデバイスに含まれる薬剤に影響し、正確な結果が得られないという問題や、血液培養中に変化した試料のpHが同定・感受性測定に影響するなどの問題が存在する。また同定・感受性検査においては、デバイスへの接種菌量を所定の濃度にすることが必須であるが、患者により既に投与された抗生物質の影響を除去するために血液培養ボトルにあらかじめ活性炭などが添加されており、菌濃度の濁りによる測定が難しい。また血液に含まれる血球による着色の影響もあり光学的測定が難しいのが実情である。さらに、多くの場合はそのままでは菌量(菌濃度)が不足しており、一定菌数まで増加させなければならない。
本発明は、上記の課題を解決することにより植え継ぎによる分離培養を介さずにそのまま試料を同定・感受性測定に移行させ検査時間を大幅短縮し翌日報告を可能とする細菌検査装置および方法を提供することを目的とする。本発明の他の目的は血液培養検査と同定・薬剤感受性検査を人を介さずに自動的に接続することにより、感染など、バイオハザード対策を考慮した細菌検査方法および装置を提供することにある。
上記の課題は、血液培養後の陽性ボトルから採取したサンプルを前処理する機構を備えた装置を提供することにより解決される。すなわち、陽性サンプルをフィルタリングする機構,サンプルのpHを調整する機構,サンプル中の菌数を所定濃度に濃縮する機構,サンプル中の細菌を液体培地に接種して所定量の菌液を得ることのできる機構を備えることにより解決される。
本発明の方法では血液培養陽性後のサンプルをフィルタリングする機構により、血液培養の培養液中の成分を除去することができる。すなわち、血液培養ボトルには、既に化学療法中の患者検体の血液中に含まれる投与された抗菌剤を吸着させるための活性炭,イオン吸着樹脂その他の成分が含まれる場合がある。これらを除去することにより、同定・感受性検査に用いる薬剤への影響を除去することができる。また、同定・感受性検査においてはデバイスへの接種菌量を正確かつ再現性よく所定の濃度に一定にすることが必須である。この際、活性炭,イオン吸着樹脂のほか、血球その他の成分により培養液が着色し、また濁りが生じ、菌液調整がうまくできない等の問題があるが、フィルタリングすることにより培養液を光学的に測定することが可能になる。また、血液培養中、微生物の増殖に伴い代謝・産生される二酸化炭素により培養液のpHが低下している。
本発明ではpH調整試薬の添加機構により培養液のpHを適正範囲に戻すことで、同定・感受性検査測定用試薬への影響を除去することができる。さらに、同定・感受性検査において正確な結果を得るためには、測定用のデバイスに一定濃度の菌液を接種する必要があるが、多くの場合は血液培養ボトル中の菌数そのままでは菌量(菌濃度)が不足しており、そのままでは同定・感受性検査装置に試料が使えない。そこで本発明では一定菌数濃度以上の菌液を得るために、陽性ボトルを遠心し、沈渣を生理食塩水もしくは専用試液に浮遊させ、必要に応じて更に遠心することにより集菌するよう構成したことにより、一定濃度の菌液を得ることができる。また、限外ろ過膜などの使用により菌液を濃縮させることができる。また、所定濃度に達しない場合にはボトルを遠心して集めた少量の濃縮菌液を新しい液体培地に接種し短時間培養することにより所定の菌濃度の菌液を得ることができるようにした。
このように血液培養後、サブカルチャーによりコロニーを形成させることなく同定・薬剤感受性検査に自動的に移行することにより、時間ロスをなくし、検査全体の所要時間を短縮化することができる。さらに全自動装置にすることにより、省力化を図ることができる。夜間休日等の検査室不在な時間帯にも問題なく検査対応可能であり、通常4日以上要していた検査について少なくとも2日以上の短縮は可能である。さらに微生物検査を1台に集約することにより装置製造上のコスト,装置のランニングコスト,特別なスペースの増設を不要にできる利点がある。さらにまた、人を介さずに結果報告までの一連の検査フローがなされることにより、バイオハザード対策の面から安全に考慮した検査業務が可能である。
従来法と本発明の装置使用による検査結果報告までフローと時間の比較。 本発明に基づく一実施例を示す自動分析装置の動作原理図。
血液培養陽性判定後の培養液を前処理する機構を設けることにより、血液培養陽性後、平板培地でコロニーを生成させることなく同定・感受性検査に自動的に移行させ、同定・感受性検査結果を得るまでに必要な時間を大幅に短縮することのできる微生物検査装置および方法を実現した。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の装置を使用した場合と従来の検査のワークフローを示す。
患者検体である、血液が1日目の9時に到着したとする。検査技師は即座に血液培養装置にセットし培養を開始する。通常、培養は5日から7日連続して監視するが、9割は1日から2日で陽性判定が出る。ここでは18時間培養し、夜中の3時に陽性判定結果が出ている。しかし、検査室は深夜のため無人であり、陽性検体はそのまま血液培養装置中に置かれる。2日目の午前8時に検査室の業務が開始されると、9時に血液入り試料は陽性ボトルから平板培地に塗布され、10時から恒温槽にて培養される。これが植え継ぎの分離培養である。コロニーは早くて8時間以上、すなわち夕方18時以降に培地上で観察される。
しかし、このとき既に検査業務時間外であり、翌朝まで恒温槽の中で培養し続ける。3日目の8時に検査技師により培地上のコロニーは釣菌され、生理食塩水に浮遊,濁度調整後、同定・感受性測定装置にかけられる。釣菌から菌液調整までは通常午前中に行う。昼の12時に装置にセットすると通常8から10時間後に結果が得られる。このとき3日目の夜8時から10時である。同定・感受性結果は出ているものの、検査業務時間外であり、医師への結果報告は翌日4日目の朝8時となる。以上が従来のフローである。重篤患者の場合はこれでは対応できないため、検査室業務を24時間体制とし、夜間も検査技師が対応した場合が次のフローである。1日目9時に検体到着、陽性判定が夜中の3時に出る。ただちに平板培地の塗布し、4時から分離培養をスタートする。
8時間後、コロニーが生成するのは2日目の正午である。約3時間の菌液調製作業を行い、2日目の午後3時に同定・感受性測定装置にセットする。9時間後の判定が出るのは2日目の深夜12時、すなわち3日目の0時である。医師がスタンバイしていた場合、最短で患者に投薬情報が出されるのは3日目の深夜から早朝にかけての時間帯となる。
これに対し、本発明の場合のフローは次のようになる。1日目の9時検体到着、陽性判定は夜中の3時である。陽性ボトルから平板には塗布せず、試料をろ過、pH調整等の前処理を装置内で自動操作する。菌液調製までにかかる時間は遅くても1時間以内である。早朝の4時に同定・感受性装置にセットすると、測定結果は9時間後、すなわち2日目の13時には医師に報告が可能であり、2日以上の時間の短縮が可能となる。
図2は、微生物自動分析装置の原理図を示す。同図において、1は血液培養ユニットであり、この血液培養ユニット1の中には、例えば60本というような、多数の血液培養ボトル2が設置可能になっている。また、血液培養ユニット1は所定の温度に保持されている。3は前処理ユニット全体である。前処理ユニット3は、フィルタリング機構5,pH調整機構6,遠心ユニット7,菌液調整ユニット9,液体培養ユニット11などで構成される。12は同定・薬剤感受性分析ユニットである。前処理ユニット3を経て調整された菌液は、培養・測定デバイス13に接種機構14により充填される。デバイスには多数の異なる濃度および種類の抗生剤あるいは菌種同定用のための栄養培地が充填されている。デバイスは培養ユニット15にて一定温度に保持され、接種された微生物が培養される。デバイス13は搬送ユニット16により一定時間間隔で培養ユニットから引き出され、検出ユニット17により光学測光される。
18はマイクロコンピュータ、19はインターフェイス、20はLog変換器およびA/D変換器、21はプリンタ、22はCRT、23は記憶装置としてのハードディスク、24は操作パネルである。
上述の構成において、操作者は、操作パネル24を用いて分析依頼情報の入力を行う。入力された分析依頼情報は、マイクロコンピュータ18内のメモリに記憶される。血液培養容器2に入れられ、血液培養ユニット1の所定の位置にセットされた血液試料は一定時間培養される。血液中に含まれていた微生物が増殖するに従い二酸化炭素などの代謝物が産生され、培地のpHが変化する。この変化をpHセンサーが検知する。測定は一定時間間隔で行われ、マイクロコンピュータ18により所定のアルゴリズムにて陽性・陰性判定がなされる。陽性判定された血液培養容器2の培養液は、分手ノズル4により一定量採取される。
このあと、従来のように平板培地に塗布され培養されるのではなく、前処理ユニット3において前処理され、菌液調製される。ただし、血液中の微生物が1種類である必要がある。既に化学療法中の場合には、投薬されている抗生剤の影響を除去するために、通常吸着剤として活性炭あるいは陽イオン交換・非イオン吸着樹脂が添加された培地を使用することが多い。そのため、血液培養液後の培養液をそのまま菌液調製用の試料として使用すると、炭素粒子が細かいために粒子が舞い上がり、菌液調整時に着色あるいは濁りが影響して正確な菌数(菌量)に調製できない問題がある。そこで、5のフィルタリング機構により妨害成分を除去することにより正確な菌数濃度の試料を同定・感受性検査に提供することができる。炭素粒子のほかに血球成分も正確な菌液調整の妨害になる。フィルターは微生物は通過し、炭素粒子,イオン吸着樹脂および血球成分を除去できる0.2マイクロ〜数マイクロメータ程度のポアサイズであることが望ましい。
6はpH調整機構であり、pH調整用試薬を備えている。血液培養後の培養液に添加することにより、微生物の増殖に伴い代謝・産生される二酸化炭素により低下した培養液のpHを調整し、同定検査の反応性への影響を除去することができる。微生物を同定したり、薬剤に対する感受性を測定する検査においては、所定の正確な菌量(濃度)の菌液を必要とする。菌量が不足あるいは過多の場合、正確な結果が得られないためである。7は遠心ユニットである。血液培養で陽性判定された培地中の微生物は多くの場合、菌濃度が一定数に満たない。
そこで血液培養後の培養液を遠心し、微生物を含む沈渣を得る。前記の血球成分および炭素粒子・イオン吸着樹脂の除去は、この遠心処理により、行ってもよい。沈渣は、集菌機構8により採取され、菌液調整ユニット9において生理食塩水あるいは専用試液に溶解,浮遊させる。生理食塩水に浮遊させた浮遊菌液は光度計10により光学的に測光される。光学系は例えば吸光度,濁度,散乱強度など微生物の懸濁の濁り度合いが測定できれば種々の方法が使用可能である。通常では一連の希釈により、結果的に5×105CFU/mLになるよう調製されることが望ましい。
ここで、所定菌液濃度に満たない低濃度菌液の場合は、液体培養ユニット11内にある、新しい液体培地に自動的に接種して増菌してもよい。液体培養ユニット11は一定温度に保持されており、多くの場合は12時間以内の培養で十分量の菌数濃度試料を得ることができる。培養時間を短縮するために振とう培養しても良い。液体培養中の菌液は、生育モニタ機構(図示せず)により生育が確認されると自動的に集菌機構8により採取され、菌液調整ユニット9において液体培地のまま、または生理食塩水あるいは専用試液に溶解,浮遊させられ、光度計10により光学的に測光され、5×105CFU/mLになるよう調製される。このように増菌過程が入った場合でも、血液培養陽性判定後すぐに自動で液体培養によるサブカルチャーに移行するため、コロニーを生成させる従来法にくらべ、最終結果は少なくとも8〜12時間の短縮が可能である。
5×105CFU/mLに調製された菌液は、13の同定・薬剤感受性分析ユニットの培養・測定デバイス13に接種機構14により充填され、培養ユニット15にて一定温度に保持され、培養される。
デバイスにあらかじめ充填されている種々の異なる種類および濃度の抗生剤が微生物に対して抗菌効果があれば菌液は濁らず、効果がなければ微生物が増殖して濁りを生じる。この最小発育阻止濃度がMICであり、臨床側へ報告される。マニュアルの検査では通常1晩(18時間)かけて培養し抗菌効果を判定しているが、いかに短時間でこの結果を得るかは迅速診断として最重要な点である。デバイス13は搬送ユニット16により一定時間間隔で培養ユニットから引き出され、一定間隔で光学測光される。測定された光学信号は対数変換器およびA/D変換器20,インターフェイス19を介してマイクロコンピュータ18にとり込まれる。すなわち、菌増殖の濁りを検出ユニット17の光学系により高感度に検出するとともに、増殖の立ち上がりをマイクロコンピュータ18内の所定のアルゴリズムで判断し、迅速な結果判定を得ることができる。
発明での前処理ユニットの機構は、必要により一部の使用でもよいし、すべてを使用しても有効な結果を得ることができる。また、ユニット使用の順番に決まりはなく、どの前処理を優先で行っても構わない。例えば、液体培養ユニットの使用をフィルタリングユニットの前に行っても良い。
実施例1において、フィルタリングやpH調整をして前処理した培養液中の微生物を集菌するためには、限外ろ過膜を利用して菌濃度を濃縮して得ることもできる。本方法は、透析チューブのように必要成分のみを残し、不要な溶媒,水分を排出するものである。十分濃縮させたのち菌浮遊液を調整してもよいし、遠心と組み合わせて効率を高めることも有効である。
1 血液培養ユニット
2 血液培養ボトル
3 前処理ユニット
4 分手ノズル
5 フィルタリング機構
6 pH調整機構
7 遠心ユニット
8 集菌機構
9 菌液調整ユニット
10 光度計
11 液体培養ユニット
12 同定・薬剤感受性分析ユニット
13 培養・測定デバイス
14 接種機構
15 培養ユニット
16 搬送ユニット
17 検出ユニット
18 マイクロコンピュータ
19 インターフェイス
20 Log変換器およびA/D変換器
21 プリンタ
22 CRT
23 ハードディスク
24 操作パネル

Claims (18)

  1. 血液を培養する手段と、
    前記血液中に含まれる微生物の増殖を検出する手段と、
    前記培養後の培養液を分取する手段と、
    前記分取した培養液を前処理する手段と、
    前記前処理した試料を薬剤を含有する培養容器もしくは測定容器に充填する手段と、
    前記培養容器もしくは測定容器に充填した微生物を含む試料を培養する手段と、
    前記培養容器もしくは測定容器中の微生物の増殖を検出する手段と、を備えている微生物分析装置であって、
    前記培養後の血液試料を含む培養液を前処理する手段は、血液培養時の影響を除去する機構および血液培養後の微生物濃度(菌数)を一定に調整し、所定濃度の菌液を調製する機構のいずれかもしくは両方を有し、
    血液培養検査と同定・薬剤感受性検査を連続して自動的に実施するよう構成したことを特徴とする微生物自動分析装置。
  2. 請求項1に記載の装置において、血液培養後、分取した血液を含む培養液を前処理する手段は、血液培養時の培養時の培地中に添加された成分を除去するためのフィルターあるいはろ過装置であることを特徴とする微生物自動分析装置。
  3. 請求項1記載の装置において、血液培養後、血液培養の影響を除去する前処理手段として、さらに血液培養中に変化した培地のpHを調整する機能を有するよう構成したことを特徴とする微生物自動分析装置。
  4. 請求項1記載の装置において、血液培養後の微生物濃度(菌数)を一定に調整する手段は、培養後の血液培養容器を遠心分離し、微生物を含む沈渣を生理食塩水あるいは専用試液に浮遊させ、菌液調製するよう構成したことを特徴とする微生物自動分析装置。
  5. 請求項1記載の装置において、血液培養後の微生物濃度(菌数)を一定に調整する手段前は、一定菌数になるよう前記培養後の血液を含む培養液を濃縮する機能を有するよう構成したことを特徴とするた微生物自動分析装置。
  6. 請求項1記載の装置において、血液培養後の微生物濃度(菌数)を一定に調整する手段は、前記培養後の血液中の微生物を生理食塩水あるいは試液に懸濁させ、一定菌数もしくは一定濃度になるよう光学的手段にて測定し、調整するよう構成したことを特徴とする微生物自動分析装置。
  7. 請求項6記載の装置において、一定菌数もしくは一定濃度になるよう測定する光学的手段は吸光光度法,散乱光度法,濁度法,蛍光法などを用いた光学計であることを特徴とする微生物自動分析装置。
  8. 請求項1記載の装置において、さらに、血液培養後の培地中の微生物を新たな液体培地に植え継ぎ、培養する機能を有するよう構成したことを特徴とする微生物自動分析装置。
  9. 請求項8記載の装置において、血液培養後の培地中の微生物を新たな液体培地に植え継ぎ培養して得られた高濃縮菌液を、自動的に採取し生理食塩水もしくは試液に懸濁させ、所定濃度の菌液を調製する機能を有するよう構成したことを特徴とする微生物自動分析装置。
  10. 血液を培養するステップと、
    前記血液中に含まれる微生物の増殖を検出するステップと、
    前記培養後の培養液を分取するステップと、
    前記分取した培養液を前処理するステップと、
    前記前処理した試料を薬剤を含有する培養容器もしくは測定容器に充填するステップと、
    前記培養容器もしくは測定容器に充填した微生物を含む試料を培養するステップと、
    前記培養容器もしくは測定容器中の微生物の増殖を検出するステップと、を備えている微生物分析装置であって、
    前記培養後の血液試料を前処理するステップは、血液培養時の影響を除去する第1前処理ステップおよび血液培養後の微生物濃度(菌数)を一定に調整し、所定濃度の菌液を調製する第2前処理ステップのいずれか、もしくは両方を有し、血液培養検査と同定・薬剤感受性検査を連続して自動的に実施するよう構成したことを特徴とする微生物自動分析方法。
  11. 請求項10記載の方法において、血液培養後、血液培養の影響を除去する第1前処理ステップは、血液培養時の培地中に添加された成分を除去するためにフィルタリングするよう構成したことを特徴とする微生物自動分析方法。
  12. 請求項11記載の方法において、血液培養後、血液培養の影響を除去する第1前処理ステップは、さらに血液培養中に変化した培地のpHを調整する機能を有するよう構成したことを特徴とする微生物自動分析方法。
  13. 請求項10記載の方法において、血液培養後の微生物濃度(菌数)を一定に調整する第2前処理ステップは、培養後の血液培養容器を遠心分離し、微生物を含む沈渣を生理食塩水あるいは専用試液に浮遊させ、菌液調製するよう構成したことを特徴とする微生物自動分析方法。
  14. 請求項10記載の方法において、血液培養後の微生物濃度(菌数)を一定に調整する第2前処理ステップは、一定菌数になるよう前記培養後の血液を含む培養液を濃縮する機能を有するよう構成したことを特徴とする微生物自動分析方法。
  15. 請求項10記載の方法において、血液培養後の微生物濃度(菌数)を一定に調整する第2前処理ステップは、前記培養後の血液中の微生物を生理食塩水あるいは試液に懸濁させ、一定菌数もしくは一定濃度になるよう光学的手段にて測定し、調整するよう構成したことを特徴とする微生物自動分析方法。
  16. 請求項15記載の方法において、一定菌数もしくは一定濃度になるよう測定する光学的手段は吸光光度法,散乱光度法,濁度法,蛍光法などを用いた光学計であることを特徴とする微生物自動分析方法。
  17. 請求項10記載の方法において、さらに、血液培養後の培地中の微生物を新たな液体培地に植え継ぎ、培養する機能を有するよう構成したことを特徴とする微生物自動分析方法。
  18. 請求項17記載の方法において、血液培養後の培地中の微生物を新たな液体培地に植え継ぎ培養して得られた高濃度菌液を、自動的に採取し生理食塩水もしくは試液に懸濁させ、所定濃度の菌液を調製する機能を有するよう構成したことを特徴とする微生物自動分析方法。
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