JPWO2010074211A1 - 光学ガラス - Google Patents

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ひとみ 松本
ひとみ 松本
中村 淳一
淳一 中村
達雄 日高
達雄 日高
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Abstract

鉛を含まず、高屈折率、低アッベ数を誇り、またガラス転移点、屈伏点が低く、低温でのモールド成型に適し、耐失透性にも優れた光学ガラスの提供を課題とする。P2O5:18〜39重量%、Nb2O5:10〜25重量%、Bi2O3:36〜60重量%(ただし36重量%を除く)、B2O3:0.5〜10重量%、GeO2:0.1〜10重量%、WO3:0.5〜8重量%、Na2O、K2Oの何れか1種若しくは両方を総量で:2.6〜20重量%、BaO、CaOの何れか1種若しくは両方を総量で:1.1〜21重量%を含有してなり、且つTiO2を含有しないことを特徴する光学ガラスである。

Description

本発明は光学ガラスに関し、より詳しくは、非球面レンズに適した、高屈折率、低アッベ数で且つ耐失透性、モールド成型性に優れた光学ガラスに関する。
近年、光学機器の小型軽量化が著しく進展している中で、非球面レンズが多く用いられるようになってきている。これは、非球面レンズは光収差の補正が容易であり、レンズの枚数を少なくし、機器をコンパクトにすることができるためである。
非球面レンズの製造は、ガラスのプリフォームを加熱軟化させ、これを所望形状に精密モールドプレス成型することによってなされている。
精密モールドプレス成型は、プリフォームの加圧成型を屈伏点(At)以上の温度で行うことが必要であるが、精密プレス成型用の型材は、成型温度が高温になると劣化が起こる。このため、屈伏点(At)が高いガラスをプレスすると、金型が高温にさらされることとなり、金型表面が酸化消耗し易くなって、低コストでの大量生産ができなくなる。
このため、プリフォームを構成する光学ガラスは、比較的低温で成型できること、従って、屈伏点(At)が低いことが望まれている。
一方、非球面レンズに用いられるガラスは、その用途に応じて種々の光学特性を有するものが求められているが、中でも高屈折率の光学特性を有するものの要求が高まっている。上記の光学特性を満たすガラスとしては、人体に有害な酸化鉛(PbO)を含有する組成が一般的であった。
酸化鉛を含有しない上記の光学特性を有するガラスで、P−Nb系ガラスとして下記特許文献1〜3が開示されている。
またP−Nb−Bi系ガラスとして、下記特許文献4、5が開示されている。
またP−Nb−Bi−WO系ガラスとして、下記特許文献6〜13が開示されている。
またP−GeO−Nb−Bi系ガラスとして、下記特許文献に14が開示されている。
特開平5−270853号公報 特開2007−51055号公報 特開2004−292301号公報 特開2001−58845号公報 特開2003−300751号公報 特開2006−111499号公報 特開2003−160355号公報 特開2003−238197号公報 特開2005−154253号公報 特開2007−51060号公報 特開2007−15904号公報 特開2008−133148号公報 特開2009−13026号公報 特開2005−239476号公報
上記特許文献1〜3に開示されるガラスは、Nbを大量に含んでいるために、屈折率(nd)が高くなるが、その一方、屈伏点(At)も高くなるため、モールドプレス成型には不向きである。
上記特許文献4、5に開示されるガラスは、Biを添加しているため屈伏点(At)が低くなるが、Nbの添加量が多いため、ガラスの安定性が損なわれ、これもモールドプレス成型には不向きである。
特許文献6〜9に開示されるガラスも、TiOを含有するために、ガラスの着色・結晶の生成等の問題があげられる。TiOを含有しない場合は、高屈折率にするためにNbの多量の添加が必要となるため、これはモールドプレス成型に適さない。
上記特許文献10に開示されるガラスは、NbとWOを多量に含んでいるため、高屈折率ではあるが、同時に屈伏点(At)も高くなるので、モールドプレス成型には不向きである。
上記特許文献11に開示されるガラスは、Pの含有量が低いためにガラス安定性がないのが欠点である。
上記特許文献12に開示されるガラスは、多量のNb、若しくはTiOが含まれるため、プレス性に改善すべき問題がある。
上記特許文献13に開示されるガラスは、特許文献12のガラス安定性を向上させたものであるが、屈折率(nd)が1.8以上の高屈折率を得ることができない。
上記特許文献14に開示されるガラスは、高価原料であるGeOを多量に含有しており、コスト的な問題がある。
そこで本発明は上記従来技術の欠点を解消し、酸化鉛等の鉛を含まず、高屈折率(nd)及び低アッベ数(νd)を誇り、またガラス転移点(Tg)、屈伏点(At)が低く、よって低温でのモールド成型に適すると共に、耐失透性にも優れた光学ガラスの提供を課題とする。
上記課題を解決するため、本発明者は研究を重ねた結果、ガラス製造にあたって、その組成を本発明の組成範囲のものとすることで、ガラス成分としてLiOとAlを全く含有させなくてもガラスとしての安定性を向上させることができ、またGeOの含有量を減らしてもガラスとしての安定性を保つことができ、更にBiの添加に伴う成型後の表面荒れを抑制することができ、TiOを全く含有させなくても、高屈折率(nd)、低アッベ数(νd)をもたらし、ガラス転移点(Tg)及び屈伏点(At)が低く、且つ精密モールドプレス成型で成型表面に白濁等の欠陥が生じ難く、低コストで精密プレス成型ができるレンズ用に適した光学ガラスが得られることを見出し、本発明を完成させた。
即ち本発明の光学ガラスは、P:18〜39重量%、Nb:10〜25重量%、Bi:36〜60重量%、ただし36重量%を除く、B:0.5〜10重量%、GeO:0.1〜10重量%、WO:0.5〜8重量%、NaO、KOの何れか1種若しくは両方を総量で:2.6〜20重量%、BaO、CaOの何れか1種若しくは両方を総量で:1.1〜21重量%含有してなり、且つTiOを含有しないことを第1の特徴としている。
また本発明の光学ガラスは、上記第1の特徴に加えて、Al、LiOを含有しないことを第2の特徴としている。
また本発明の光学ガラスは、上記第1又は第2の特徴に加えて、ZnOを0.1〜8重量%、ただし8重量%を除く、を含有することを第3の特徴としている。
また本発明の光学ガラスは、上記第1〜第3の何れかの特徴に加えて、SiO:5重量%以下、ZnO:3重量%以下、SrO:3重量%以下、MgO:3重量%以下、Ga:3重量%以下含有することを第4の特徴としている。
また本発明の光学ガラスは、上記第1の特徴に加えて、P:18〜22重量%、Nb:16〜20重量%、Bi:38〜42重量%、B:2〜5重量%、GeO:1〜5重量%、WO:1〜5重量%、NaO:3〜5.4重量%、KO:3〜5.5重量%、BaO:2〜5重量%、CaO:0.1〜2.5重量%、ZnO:0.5〜5重量%含有してなり、且つTiO、Al、LiOを含有しないことを第5の特徴としている。
また本発明の光学ガラスは、上記第1〜第5の何れかの特徴に加えて、屈折率(nd)が1.70〜1.90、アッベ数(νd)が22〜33、ガラス転移点(Tg)が390〜480℃、屈伏点(At)が430〜520℃であることを第6の特徴としている。
請求項1に記載の光学ガラスによれば、そこに限定された成分範囲とし、且つTiOを含有しないようにすることで、酸化鉛等の鉛を含まず、高屈折率(nd)及び低アッベ数(νd)を誇り、またガラス転移点(Tg)、屈伏点(At)が低く、よって低温でのモールド成型に適すると共に、耐失透性にも優れた光学ガラスを得ることができる。
請求項2に記載の光学ガラスによれば、上記請求項1に記載の構成による効果に加えて、Al、LiOを含有しないようにしているので、ガラスに結晶が生成されるのを良好に防止することができる。またガラスの成型性が悪くなるのを効果的に防止することができる。
請求項3に記載の光学ガラスによれば、上記請求項1又は2に記載の構成による効果に加えて、成分としてZnOを含有するようにしているので、ガラスの成型性を向上させることができる。
請求項4に記載の光学ガラスによれば、上記請求項1〜3の何れかに記載の構成による効果に加えて、SiO:5重量%以下、ZrO:3重量%以下、SrO:3重量%以下、MgO:3重量%以下、Ga:3重量%以下含有するようにしているので、一層、ガラスの安定性を高め、屈折率を調整することができる。
請求項5に記載の光学ガラスによれば、上記請求項1に記載の構成による効果に加えて、そこに限定された成分範囲とすることで、高屈折率(nd)及び低アッベ数(νd)、低ガラス転移点(Tg)及び低屈伏点(At)を保持しつつ、精密モールドプレス性に更に優れるようにすることができる。
請求項6に記載の光学ガラスによれば、上記請求項1〜5の何れかに記載の構成による効果に加えて、屈折率(nd)が1.70〜1.90、アッベ数(νd)が22〜33、ガラス転移点(Tg)が390〜480℃、屈伏点(At)が430〜520℃であるので、非球面レンズ等の光学レンズやその他の光学ガラスとして、現に高屈折率(nd)、低アッベ数(νd)で、ガラス転移点(Tg)、屈伏点(At)が低く、よって低温でのモールド成型に適すると共に、耐失透性にも優れ、モールドの寿命を永らえることができる。
本発明の光学ガラスでは、Pを18〜39重量%含有させる。Pはガラス網目構造形成成分であり、ガラスに安定性を持たせるための必須成分である。18重量%未満の場合には、ガラスの安定性を得ることができない。一方、39重量%を超える場合には、屈折率の低下を招く。光学ガラスとしての高い屈折率とガラス安定性を得るため、好ましくは18〜37重量%がよい。更に好ましくは18〜32重量%とするのがよい。また18〜22重量%とするのが最もよい。
本発明の光学ガラスでは、Nbを10〜25重量%含有させる。Nbはガラスを高屈折率にするのに必要な必須成分である。10重量%未満では高屈折率を得られない。一方、25重量%を超える場合には、ガラス転移点(Tg)や屈伏点(At)が高くなり、ガラスの安定性も悪化し、溶融性も悪くなる。またガラスが精密プレス成型時に発泡や着色し易くなる。
Nbの含有量は、好ましくは10〜21重量%とするのがよい。更に好ましくは、16〜20重量%とするのがよい。
本発明の光学ガラスでは、Biを36〜60重量%(ただし36重量%を除く)含有させる。Biはガラスを高屈折率にするのに寄与する必須成分である。36重量%未満では高屈折率が得られず、また屈伏点(At)が高くなる。60重量%を超えると、成型時の成分揮発や失透が発生し易くなる。
Biの含有量は、37重量%以上とするのより好ましく、38重量%以上とするのが更に好ましい。また上限としては、50重量%以下にするのが好ましく、42重量%以下とするのが更に好ましい。
本発明の光学ガラスでは、Bを0.5〜10重量%含有させる。Bは、P同様にガラス網目構造形成成分であり、ガラスに安定性を持たせるために有効な成分である。0.5重量%未満では、ガラス安定性の向上に寄与しない。一方、10重量%を超えると、屈折率が低下する。
の含有量は、その下限としては1重量%以上とするのがより好ましく、2重量%以上とするのが更に好ましい。また上限としては、光学ガラスとしての高い屈折率を得るため、8重量%以下にすることがより好ましく、5重量%以下とするのが更に好ましい。
本発明の光学ガラスでは、GeOを0.1〜10重量%含有させる。GeOは、P、Bと同様にガラス網目構造形成成分であり、ガラスに安定性を持たせ、更に成型性の向上の効果を得るために有効な成分である。0.1重量%未満ではガラスの安定性の向上、成型性の向上に寄与することができない。一方、10重量%を超える場合は、屈折率の低下を招く。
GeOの含有量は、1重量%以上とするのがより好ましい。また上限としては、7重量%以下とするのがより好ましく、5重量%以下とするのが更に好ましい。
本発明の光学ガラスでは、WOを0.5〜8重量%含有させる。WOはガラスを高屈折率にするのに寄与し、また成型性を向上させるために有効な成分である。0.5重量%未満では屈折率の向上や成型性の向上に寄与しない。一方、8重量%を超える場合は、屈伏点(At)が高くなり、ガラスの安定性が悪くなり、また成型性も悪くなる。
WOの含有量は、その下限としては、0.8重量%以上がより好ましく、1.0重量%以上が更に好ましい。また上限としては、6重量%以下とするのがより好ましく、5重量%以下とするのが更に好ましい。
本発明の光学ガラスでは、NaO、KOの何れか1種若しくは両方を総量で2.6〜20重量%含有させる。
NaO、KOはガラス転移点(Tg)を低下させると共に、ガラスの安定性を高めるために有効な成分である。2.6重量%未満の場合は添加効果が現れない。一方、20重量%を超える場合は、高屈折率が得られなくなる。
前記NaOとKOの総量は、好ましくは3〜20重量%とする。更に好ましくは5〜18重量%がよい。
NaOの含有量としては、0.1〜10重量%が好ましく、1.0〜5.4重量%が更に好ましい。また3〜5.4重量%とするのが最も好ましい。
またKOの含有量としては、2.5〜15重量%がよいが、2.5〜10重量%がより好ましく、2.5〜6重量%が更に好ましい。また3〜5.5重量%とするのが最も好ましい。
本発明の光学ガラスでは、ZnOを0.1〜8重量%(ただし8重量%を除く)含有させる。ZnOはガラスの成型性を向上させるために有効な成分である。0.1重量%未満ではガラスの成型性の向上に寄与しない。一方、8重量%を超える場合は、ガラスの液相温度を上げ、溶融温度が上がるため、ガラスの透過率の低下を招く。
ZnOの含有量は、0.5重量%以上とするのがより好ましい。また上限としては7重量%以下にすることがより好ましく、5重量%以下とするのが更に好ましい。
本発明の光学ガラスでは、BaO、CaOの何れか1種若しくは両方を総量で1.1〜21重量%含有させる。
BaO、CaOはガラスの安定性を高め、成型性の向上に寄与し、且つ屈伏点や液相温度を低下させるのに有効である。1.1重量%未満の場合は添加効果が現れない。一方、21重量%を超える場合は、屈折率の低下を招く。
前記BaOとCaOの総量は、好ましくは1.6〜15重量%とする。更に好ましくは3.5〜6重量%がよい。
BaOの含有量としては、1.0〜20重量%がよいが、1.5〜15重量%がより好ましく、1.5〜8重量%が更に好ましい。また2〜5重量%とするのが最も好ましい。
またCaOの含有量としては、0.1〜6重量%がよいが、0.1〜5重量%がより好ましい。また0.1〜2.5重量%とするのが最も好ましい。
SiOは必ずしも含有させる必要はないが、5重量%以下含有させることで、ガラスの耐候性を高めることができる。5重量%を超えると屈折率の低下を招く。
SiOの含有量は、0.1〜5重量%が好ましく、0.1〜3重量%が更に好ましい。
ZrOは必ずしも含有させる必要はないが、3重量%以下含有させることで、ガラスの安定性を高めることができる。3重量%を超えるとガラスの成型性の低下を招く。
ZrOの含有量は、0.1〜3重量%が好ましく、0.1〜2重量%が更に好ましい。
SrOは必ずしも含有させる必要はないが、3重量%以下含有させることで、ガラスの安定性を高めることができる。3重量%を超えるとガラスが非常に不安定となる。
SrOの含有量は、0.1〜2重量%が好ましく、0.1〜1重量%が更に好ましい。
MgOは必ずしも含有させる必要はないが、3重量%以下含有させることで、ガラスの安定性を高めることができる。3重量%を超えるとガラスが非常に不安定となる。
MgOの含有量は、0.1〜2重量%が好ましく、0.1〜1重量%が更に好ましい。
Gaは必ずしも含有させる必要はないが、3重量%以下含有させることで、屈折率を調節するのに有効である。3重量%を超えるとガラスが非常に不安定となる。
Gaの含有量は、0.1〜2重量%が好ましく、0.1〜1重量%が更に好ましい。
Al、TiO、LiOに関しては、以下の理由により少量でも含まないのが好ましい。TiO及びLiOを添加すると、ガラスを得ることは可能であるが、モールド成型性が悪くなり、成型によりガラス表面に結晶析出、若しくは白濁が発生し易くなる。更にTiOの添加により、ガラスが着色し易くなり、光学ガラスとして好ましくなくなる。Alについては、これを添加するとガラスが不安定になり、失透化傾向が増大し、ガラスを得ることが困難になる。
本発明の光学ガラスは各成分の原料として、それぞれ相当する酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩及びリン酸塩等を使用し、本発明の光学ガラスの組成の割合となるように秤量し、充分混合した後、白金るつぼに投入して、電気炉で900〜1450℃、好ましくは900〜1200℃で溶融し、清澄(ガス抜き)、攪拌の各工程を経て均質化させた後、金型に流し込み徐冷することにより得ることができる。
得られる光学ガラスの物理的特性は、屈折率(nd)が1.70〜1.90、アッベ数(νd)が22〜33、ガラス転移点(Tg)が390〜480℃、ガラス屈伏点(At)が430〜520℃である。
以下、実施例を参照して本発明を更に具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
表1〜6に示した実施例1〜2及び比較例1〜8の組成となるように原料を秤量し、定法により混合物を1000〜1250℃で溶融し、清澄(ガス抜き)、攪拌の各工程を経て均質化させた後、金型に流し込み徐冷することにより光学ガラスを得た。それらについて、屈折率(nd)、アッベ数(νd)、屈伏点(At)及びガラス転移点(Tg)の測定を行った。また得られたガラスのゴブ(直径4〜6mmの半球)を液滴成形により作製し、N雰囲気下において、At+5〜20℃にて、超硬製のモールドを用いて平板成型し、成型後にモールドコア面の白濁等の欠点の有無を顕微鏡で確認した。
比較例1は、本発明の組成に、Al、LiO、TiOを添加させたものである。
比較例2は、本発明の組成からBを除いたものである。
比較例3は、上記特許文献10の実施例1に記載のガラスと同一組成のものである。
比較例4は、上記特許文献8の実施例3に記載のガラスと同一組成のものである。
比較例5は、上記特許文献14の実施例1に記載のガラスと同一組成のものである。
比較例6は、本発明の組成から、Nbを上限を超えて含有させると共に、Biを除いたものである。
比較例7は、本発明の組成にTiOを添加させたものである。
比較例8は、本発明の組成にAlを添加させたものである。
屈折率(nd)及びアッベ数(νd)の測定は、Vブロック法(カルニュー社 KPR200)で行った。
ガラス転移点(Tg)及び屈伏点(At)の測定は、ガラスを、長さ15〜20mm、直径(辺)5mmの棒状試料を室温から10℃/minの一定速度で昇温加熱して得られた熱膨張曲線より求めた。
なお本発明において、屈折率(nd)とは、ヘリウムの587.6nmの輝線に対する屈折率をいう。
またアッベ数(νd)は、νd=(nd−1)/(nF−nC)で定義される。ここでnF、nCはそれぞれ水素の486.lnm及び656.3nmの輝線に対する屈折率である。
また屈伏点(At)とは、熱機械分析装置(TMA)で熱膨張測定をしたとき、ガラスの軟化によって、膨張曲線が上昇から下降に転じる極大点である。
外観評価は、徐冷後のガラスに分相・結晶・未溶融などの欠陥がないことを評価した。欠陥が見られないものに関しては「正常」と示した。
コア面評価は、モールドプレス後のプレス表面において着色・剥離などの欠陥がないことを評価した。欠陥が見られないものに関しては「正常」と示した。
以上の、表1〜表4に示す実施例から明らかなように、本発明の光学ガラスによれば、プレス成型時に白濁を生じ難く、非球面レンズの成型に特に適したガラス材料を得られる。
一方、表5〜表6に示す比較例から明らかなように、本発明の組成範囲から外れることで、良好なガラスが得られなかったり、モールドプレス後のコア面に異常が見られたり、またガラス転移点(Tg)が480℃以上となって、非球面レンズの成型に適したガラス材料を得られなくなる。
測定結果を表1〜6に示す。
Figure 2010074211
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Figure 2010074211
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本発明の光学ガラスは、高屈折率、低アッベ数で、ガラス転移点(Tg)及び屈伏点(At)が低く、精密モールドプレス成型時に白濁を生じ難く、耐失透性に優れ、非球面レンズ等の成型に特に適し、且つ量産に適した光学ガラスとして、産業上に利用性がある。

Claims (6)

  1. :18〜39重量%
    Nb :10〜25重量%
    Bi :36〜60重量%、ただし36重量%を除く
    :0.5〜10重量%
    GeO :0.1〜10重量%
    WO :0.5〜8重量%
    NaO、KOの何れか1種若しくは両方を総量で :2.6〜20重量%
    BaO、CaOの何れか1種若しくは両方を総量で :1.1〜21重量%
    を含有してなり、且つTiOを含有しないことを特徴とする光学ガラス。
  2. Al、LiOを含有しないことを特徴とする請求項1に記載の光学ガラス。
  3. ZnO :0.1〜8重量%、ただし8重量%を除く
    を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学ガラス。
  4. SiO :5重量%以下
    ZrO :3重量%以下
    SrO :3重量%以下
    MgO :3重量%以下
    Ga :3重量%以下
    含有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の光学ガラス。
  5. :18〜22重量%
    Nb :16〜20重量%
    Bi :38〜42重量%
    :2〜5重量%
    GeO :1〜5重量%
    WO :1〜5重量%
    NaO :3〜5.4重量%
    O :3〜5.5重量%
    BaO :2〜5重量%
    CaO :0.1〜2.5重量%
    ZnO :0.5〜5重量%
    を含有してなり、且つTiO、Al、LiOを含有しないことを特徴とする請求項1に記載の光学ガラス。
  6. 屈折率(nd)が1.70〜1.90、アッベ数(νd)が22〜33、ガラス転移点(Tg)が390〜480℃、屈伏点(At)が430〜520℃であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の光学ガラス。
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