JPWO2010053065A1 - ポリ乳酸セグメントを含有する共重合ポリウレタン樹脂、これを含有する水系エマルジョンおよびコーティング液組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
(1) ポリ乳酸セグメントとスルホン酸塩基含有セグメントを分子中に有する共重合ポリウレタン樹脂。
(2) 前記スルホン酸塩基含有セグメントが共重合ポリエステルからなる(1)記載の共重合ポリウレタン樹脂。
(3) 前記スルホン酸塩基がスルホン酸金属塩基、スルホン酸四級アンモニウム塩基またはスルホン酸四級スルホニウム塩基のいずれか1種または2種以上である(1)または(2)に記載の共重合ポリウレタン樹脂。
(4) ポリ乳酸ジオール(A)、
スルホン酸塩基含有ジオール(B)、
(A)(B)以外のジオール(C)、
を、ジイソシアネート化合物(D)との重付加反応により結合した構造からなる、
(1)〜(3)いずれかに記載の共重合ポリウレタン樹脂。
(5) 前記スルホン酸塩基の濃度が50eq/ton以上500eq/ton以下である(1)〜(4)いずれかに記載の共重合ポリウレタン樹脂。
(6) 前記ジオール(C)が2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル−2’,2’−ジメチル−3’−ヒドロキシプロパネートを含有する(4)に記載の共重合ポリウレタン樹脂。
(7) 前記ジオール(C)がポリエーテルジオールを含有する(4)に記載の共重合ポリウレタン樹脂。
(8) 前記ジオール(A)、(B)、(C)の合計の0.1モル%以上5モル%以下が3官能以上のポリオールに置換されている(4)に記載の共重合ポリウレタン樹脂。
(9) 前記ジイソシアネート化合物(D)の0.1モル%以上5モル%以下が3官能以上のポリイソシアネートに置換されている(4)に記載の共重合ポリウレタン樹脂。
(10) 前記ジオール(A)を構成するL−乳酸とD−乳酸のモル比(L/D)が1〜9であり、前記ジオール(A)に対するL−乳酸残基とD−乳酸残基の合計重量分率が50重量%以上である(4)に記載の共重合ポリウレタン樹脂。
(11) (1)〜(10)いずれかに記載の共重合ポリウレタン樹脂が液中に分散されている水系エマルジョン。
(12) エマルジョン粒子の平均粒子径が400nm以下である(11)記載の水系エマルジョン。
(13) 前記共重合ポリウレタン樹脂が自己乳化している(11)または(12)記載の水系エマルジョン。
(14) (11)〜(13)いずれかに記載の水系エマルジョンを含有するコーティング液組成物。
なお、前記一般式(1)において、前記四級アンモニウムとしては下記一般式(2)、前記四級ホスホニウムとしては下記一般式(3)であることが好ましい。
<第1の合成法>スルホン酸金属塩基を含有しないジオールを開始剤としてラクチドモノマーを開環付加重合させる方法。
<第2の合成法>スルホン酸金属塩基を含有するジオールを開始剤としてラクチドモノマーを開環付加重合させる方法。
ウォーターズ社製ゲル浸透クロマトグラフ(GPC)150Cを用い、テトラヒドロフランをキャリアー溶剤とし、RI検出器を用いて流速1ml/分で測定した。カラムとして昭和電工(株)製 Shodex KF−802、KF−804、KF−806を3本連結しカラム温度は30℃に設定した。分子量標準サンプルとしてはポリスチレン標準物質を用いた
80%トルエン溶液0.2gを20mlのテトラヒドロフランに溶解後、0.1N−NaOHエタノール溶液でフェノールフタレインを指示薬として測定した。測定値を樹脂固形分106g中の当量で示した。
樹脂0.5gをクロロホルム/メタノール=3/1混合溶液20mlに溶解後、0.1N−ナトリウムメトキシドメタノール溶液でフェノールフタレインを指示薬として測定した。測定値を樹脂固形分106g中の当量で示した。
スルホン酸ナトリウム含有ジオール原料及び共重合ポリウレタン樹脂中のスルホン酸金属塩基濃度を見積もるための手段としてナトリウム濃度の定量を行った。ナトリウムの定量は共重合ポリウレタン樹脂を加熱炭化、灰化させ、残留灰分を塩酸酸性溶液とした後、原子吸光法により定量した。検出されたナトリウムが全て共重合ポリウレタン樹脂に含有されているスルホン酸ナトリウム塩基に由来するものとみなして、スルホン酸金属塩基濃度を算出した。濃度の単位は樹脂試料106g(すなわち1ton)あたりの当量数(eq/ton)とした。
試料のリン濃度を測定し、検出されたリンが全て共重合ポリウレタンに含有されているスルホン酸四級ホスホニウム塩基に由来するものとみなしてスルホン酸四級ホスホニウム塩基濃度を算出した。リン濃度の測定は以下のようにして行った;試料を真空乾燥器(110℃)で恒量になるまで乾燥させた後、デシケーター中で室温まで放冷した。試料の一部を50mL三角フラスコに秤量し、硫酸(97%、精密分析用)3mL、硝酸(60%、精密分析用)3.5mL、過塩素酸(60%、精密分析用)0.5mLを加えて、ホットプレート上で除々に昇温し、酸分解した。硫酸白煙が確認されるまで加熱を続け、硝酸、過塩素酸を除去した。アンモニア水を用いて中和処理を行い、モリブデン酸と分解液中のリン酸を反応させ、リンモリブデン酸とし、これを硫酸ヒドラジンで還元して生じるヘテロポリ青の830nmにおける吸光度を測定して定量した。定量に際しては、別途、リン標準溶液を用いて求めた検量線を用いて行った。濃度の単位は樹脂試料106g(すなわち1ton)あたりの当量数(eq/ton)とした。
サンプル5mgをアルミニウム製サンプルパンに入れて密封し、セイコーインスツルメンツ(株)製示差走査熱量分析計DSC−220を用いて、200℃まで、昇温速度20℃/分にて測定し、ガラス転移温度以下のベースラインの延長線と遷移部における最大傾斜を示す接線との交点の温度で求めた。
試料をクロロホルム−dに樹脂を溶解し、ヴァリアン社製核磁気共鳴分析計(NMR)“ジェミニ−200”を用い、1H−NMRにより樹脂組成比を求めた。
HORIBA LB−500を用いて体積粒子径基準の算術平均径を測定し、エマルジョン粒子の平均粒子径として採用した。
共重合ポリウレタン樹脂の合成に用いた仕込原料全体(但し、溶媒および触媒は除く)に対するラクチドモノマーの重量分率を計算し、バイオマス度(%)とした。
NPG:ネオペンチルグリコール
EG:エチレングリコール
TMP:トリメチロールプロパン
MDI:4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
PEG#1000:ポリエチレングリコール、数平均分子量1000
PEG#400:ポリエチレングリコール、数平均分子量400
MEK:メチルエチルケトン
IPA:イソプロピルアルコール
1)スルホン酸ナトリウム塩基含有ジオール原料−Gの合成
温度計、攪拌棒、リービッヒ冷却管を具備した1Lガラスフラスコに2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル−2’,2’−ジメチル−3’−ヒドロキシプロパネート408部、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル197部、テトラブチルチタネート(TBT)触媒0.1部を仕込んだ。190℃で溜出するメタノールを溜去しつつ、1時間攪拌反応後、以後1時間毎に10℃ずつ昇温させ、230℃まで到達させた。230℃でメタノールの溜出終了を確認後、250℃に昇温、10分間減圧下に攪拌し、反応物を100℃まで冷却。トルエン141部を混合し、均一溶解させた。
スルホン酸金属塩基濃度:948eq/ton
酸価 : 23eq/ton
温度計、攪拌棒、リービッヒ冷却管を具備した1LガラスフラスコにNPG18部、L−ラクチド400部、D−ラクチド100部及び触媒としてオクチル酸錫0.15部を仕込み、常温で30分間窒素ガス気流下に置いた。次いで常温で30分間減圧し、内容物を更に乾燥させた。
数平均分子量:3000
酸価 :24eq/ton
温度計、攪拌棒、コンデンサーを具備した1Lガラスフラスコに前記ポリ乳酸ジオール−A100部、前記スルホン酸ナトリウム塩基含有ジオール原料−G(80重量%トルエン溶液)62.5部、をMEK200部に溶解し、50℃に加温した。次いでMDI38部を溶解し、触媒としてジブチル錫ラウレート0.4部を添加した。70℃で4時間反応後、MEK238部で希釈し、反応を終了した。得られた共重合ポリウレタン樹脂(LU−1)の組成を表1に、分子量、スルホン酸ナトリウム濃度、バイオマス度を表2に示した。
温度計、攪拌棒、リービッヒ冷却管を具備した2Lガラスフラスコに前記共重合ポリウレタン樹脂LU−1のMEK溶液400部を仕込み、50℃に加温し、攪拌しつつ脱イオン水340部を徐々に添加し、均一に混合させた。次いで内容物を50℃に保ちながら減圧下にMEKを留去させ、約340部のMEK/水混合液を除いた。得られた水系エマルジョン液E−1の平均粒子径を求め、表3に示した。
共重合ポリウレタン樹脂(LU−2)の合成及び水系エマルジョン(E−2)の調製
温度計、攪拌棒、コンデンサーを具備した1Lガラスフラスコに前記合成例−1で得られたポリ乳酸ジオール−A100部、スルホン酸ナトリウム塩基含有ジオール原料−G(80重量%トルエン溶液)62.5部をMEK200部に溶解し、50℃に加温した。次いでMDI52部を溶解し、触媒としてジブチル錫ラウレート0.1部を添加した。1時間反応後、PEG#1000を25部投入した。70℃で3時間反応後TMP4部を添加し、触媒としてジブチル錫ラウレート0.3部を追加添加した。70℃で更に2時間反応後、MEK340部で希釈し、反応を終了した。得られた共重合ポリウレタン樹脂(LU−2)の組成を表1に、分子量、スルホン酸ナトリウム濃度、バイオマス度を表2に示した。
共重合ポリウレタン樹脂(LU−3)の合成及び水系エマルジョン(E−3)の調製
温度計、攪拌棒、コンデンサーを具備した1Lガラスフラスコに前記合成例−1で得られたポリ乳酸ジオール−A100部、スルホン酸ナトリウム塩基含有ジオール原料−G(80重量%トルエン溶液)72.5部をMEK300部に溶解し、50℃に加温した。次いでMDI68部を溶解し、触媒としてジブチル錫ラウレート0.1部を添加した。1時間反応後、PEG#400を40部投入し、触媒としてジブチル錫ラウレート0.3部を追加添加した。70℃で更に2時間反応後、MEK320部で希釈し、反応を終了した。得られた共重合ポリウレタン樹脂(LU−3)の組成を表1に、分子量、スルホン酸ナトリウム濃度、バイオマス度を表2に示した。
1)スルホン酸金属塩基を含有するポリ乳酸ジオール−Bの合成
温度計、攪拌棒、リービッヒ冷却管を具備した1Lガラスフラスコに合成例−1で得られたスルホン酸ナトリウム塩基含有ジオール原料−G91部(80重量%トルエン溶液)、L−ラクチド400部、D−ラクチド100部及び触媒としてオクチル酸錫0.15部を仕込み、常温で30分間窒素ガス気流下に置いた。次いで常温で30分間減圧し、内容物を更に乾燥させた。
数平均分子量:3300
酸価 :28eq/ton
温度計、攪拌棒、コンデンサーを具備した1Lガラスフラスコに前記ポリ乳酸ジオール−B100部、前記スルホン酸ナトリウム塩基含有ジオール原料−G(80重量%トルエン溶液)25部、NPG4部をMEK150部に溶解し、50℃に加温した。次いでMDI29部を溶解し、触媒としてジブチル錫ラウレート0.3部を添加した。70℃で4時間反応後、MEK207部で希釈し、反応を終了した。得られた共重合ポリウレタン樹脂(LU−1)の組成を表1に、分子量、スルホン酸ナトリウム濃度、バイオマス度を表2に示した。上記で得られた共重合ポリウレタン樹脂LU−4のMEK溶液を水系エマルジョンE−1と同様の方法により水置換し、水系エマルジョン(E−4)を得た。得られたエマルジョン液、E−4の平均粒子径を求め、表3に示した。
1)スルホン酸金属塩基含有ジオール−Hの調製
温度計、攪拌棒、コンデンサーを具備した3Lガラスフラスコにトルエン2000部
を仕込み、攪拌しながら50℃に加温した。前記合成例−1で得られたスルホン酸ナトリウム塩基含有ジオール原料−G(80重量%トルエン溶液)200部を約10分間掛けて徐々に注入し、注入終了後同温度で更に1時間攪拌を継続した。次いで加温と攪拌を停止し、室温で一晩放置した。翌日、デカンテーションで上澄み液を除き、室温下に減圧し、残留しているトルエンを除き、ガラス状の脆い固形物を得た。
温度計、攪拌棒、コンデンサーを具備した1Lガラスフラスコに前記スルホン酸金属塩基含有ジオール−H32部、D−ラクチド90部、L−ラクチド360部、及び触媒としてオクチル酸錫0.33部を仕込み、常温で30分窒素ガスを封入した。次いで常温下に30分間減圧し、内容物を更に乾燥させた。
得られたエマルジョンを室温で2ヶ月静置し、エマルジョン粒子の粒子径の変化及びエマルジョン液の外観変化をエマルジョン調製直後と比較した。得られた結果を表3に示した。
エマルジョン液を100μmギャップのアプリケーターを用いて50μm厚のポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略記する場合がある)フィルムに塗布し、80℃の熱風乾燥機で5分乾燥し、塗膜の状態を観察した。塗膜の状態により、以下の様に判定し、結果を表3に示した。
◎・・・・・・透明平滑な塗膜が形成された。
○・・・・・・部分的に塗膜表面が荒れているが全体として透明な膜が得られた。乾燥温度を100℃で5分間に変更すると◎の状態になった。
△・・・・・・部分的に塗膜表面が荒れているが全体として透明な膜が得られた。乾燥温度を120℃で5分間とすると◎の状態になった。
×・・・・・・膜が形成されなかった。
1)スルホン酸金属塩基含有ジオール原料−Iの合成
温度計、攪拌棒、リービッヒ冷却管を具備した2LガラスフラスコにEG700部、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル296部、テトラブチルチタネート(TBT)触媒0.1部、トリエチルアミン10部を仕込んだ。190℃で溜出するメタノールを溜去しつつ、1時間攪拌反応後、以後1時間毎に10℃ずつ昇温させ、230℃まで到達させた。230℃でメタノールの溜出終了を確認後、反応物を冷却し、5℃で48時間放置した。
スルホン酸金属塩基濃度:3030eq/ton
酸価 :18eq/ton
温度計、攪拌棒を具備した1Lガラスフラスコに前記スルホン酸ナトリウム塩基含有ジオール−I67.4部を仕込み、減圧下80℃で2〜3時間乾燥させ、窒素封入によって常圧に戻した。一方で、別の1LガラスフラスコにL−ラクチド400部、D−ラクチド100部を仕込み、常温で30分間窒素ガス気流下に置き、次いで常温で30分間減圧し、内容物を更に乾燥させて乾燥ラクチド500部を得た。
数平均分子量:3000
酸価 :24eq/ton
温度計、攪拌棒、コンデンサーを具備した1Lガラスフラスコに前記ポリ乳酸ジオール−Cを100部、PEG#1000を14.4部仕込み、MEK137部に溶解して60℃に加温した。次いでMDIを23部添加して70℃に昇温し、30分間攪拌後、触媒としてジブチル錫ラウレート0.2部添加した。70℃で4時間反応後、TMPを6部添加し、ジブチル錫ラウレート0.1部を追加添加した。70℃で更に2時間反応後、MEK200部で希釈し、反応を終了した。
温度計、攪拌棒、リービッヒ冷却管を具備した2Lガラスフラスコに前記共重合ポリウレタン樹脂LU−7のMEK溶液を400部仕込み、40℃に加温し、攪拌しながらIPA70部、脱イオン水320部を、内容物を40℃に保ちながらゆっくりと添加し、均一に混合した。次いで内容物を40℃に保ちながら減圧下でMEK、IPAを留去させ、約390部のMEK/IPA/水混合液を除いた。得られた水系エマルジョンE−7の平均粒径を求め、表6に示した。
1)スルホン酸金属塩基を含有するポリ乳酸ジオール−Dの合成
温度計、攪拌棒を具備した1Lガラスフラスコに前記スルホン酸ナトリウム塩基含有ジオール−I48.9部を仕込み、減圧下80℃で2〜3時間乾燥させ、窒素封入によって常圧に戻した。一方で、別の1LガラスフラスコにL−ラクチド400部、D−ラクチド100部を仕込み、常温で30分間窒素ガス気流下に置き、次いで常温で30分間減圧し、内容物を更に乾燥させて乾燥ラクチド500部を得た。
数平均分子量:4000
酸価 :27eq/ton
温度計、攪拌棒、コンデンサーを具備した1Lガラスフラスコに前記ポリ乳酸ジオール−Dを100部仕込み、MEK118部に溶解して60℃に加温した。次いでMDIを17.5部添加して70℃に昇温し、30分間攪拌後、触媒としてジブチル錫ラウレート0.1部添加した。70℃で4時間反応後、TMPを6部添加し、ジブチル錫ラウレート0.1部を追加添加した。70℃で更に2時間反応後、MEK170部で希釈し、反応を終了した。
1)ポリ乳酸ジオール−Eの合成
温度計、攪拌棒、リービッヒ冷却管を具備した1LガラスフラスコにNPG27部、L−ラクチド400部、D−ラクチド100部及び触媒としてオクチル酸錫0.07部、触媒失活剤としてエチルジエチルホスホノアセテート0.35部を仕込み、常温で窒素ガス気流下に置いた。次いで常温で30分間減圧し、内容物を更に乾燥させた。
数平均分子量:2000
酸価 :20eq/ton
温度計、攪拌棒、コンデンサーを具備した1Lガラスフラスコに前記ポリ乳酸ジオール−Eを100部、前記スルホン酸ナトリウム塩基含有ジオール原料−G(80重量%トルエン溶液)を32.5部仕込み、MEK160部に溶解して60℃に加温した。次いでMDIを40.2部添加して70℃に昇温し、30分間攪拌後、触媒としてジブチル錫ラウレート0.2部添加した。70℃で2時間反応後、PEG#1000を19部、ジブチル錫ラウレートを0.1部追加添加した。更に70℃で3時間反応後、TMPを4部添加し、ジブチル錫ラウレートを0.1部追加添加した。その後70℃で2時間反応後、MEK275部で希釈し、反応を終了した。
1)共重合ポリウレタン樹脂(LU−10)の合成及び水系エマルジョン(E−10)の調製
温度計、攪拌棒、コンデンサーを具備した1Lガラスフラスコに前記ポリ乳酸ジオール−Eを100部、前記スルホン酸ナトリウム塩基含有ジオール原料−G(80重量%トルエン溶液)を32.5部仕込み、MEK160部に溶解して60℃に加温した。次いでMDIを40.2部添加して70℃に昇温し、30分間攪拌後、触媒としてジブチル錫ラウレート0.2部添加した。70℃で2時間反応後、ポリプロピレングリコール(PPG)#1000を19部、ジブチル錫ラウレートを0.1部追加添加した。更に70℃で3時間反応後、TMPを4部添加し、ジブチル錫ラウレートを0.1部追加添加した。その後70℃で2時間反応後、MEK275部で希釈し、反応を終了した。
1)共重合ポリウレタン樹脂(LU−11)の合成及び水系エマルジョン(E−11)の調製
温度計、攪拌棒、コンデンサーを具備した1Lガラスフラスコに前記ポリ乳酸ジオール−Eを100部、前記スルホン酸ナトリウム塩基含有ジオール原料−G(80重量%トルエン溶液)を32.5部仕込み、MEK160部に溶解して60℃に加温した。次いでMDIを40.2部添加して70℃に昇温し、30分間攪拌後、触媒としてジブチル錫ラウレート0.2部添加した。70℃で2時間反応後、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)#1000を19部、ジブチル錫ラウレートを0.1部追加添加した。更に70℃で3時間反応後、TMPを4部添加し、ジブチル錫ラウレートを0.1部追加添加した。その後70℃で2時間反応後、MEK275部で希釈し、反応を終了した。
1)共重合ポリウレタン樹脂(LU−12)の合成及び水系エマルジョン(E−12)の調製
温度計、攪拌棒、コンデンサーを具備した1Lガラスフラスコに前記ポリ乳酸ジオール−Eを100部、前記スルホン酸ナトリウム塩基含有ジオール原料−G(80重量%トルエン溶液)を23.8部仕込み、MEK150部に溶解して60℃に加温した。次いでMDIを33.8部添加して70℃に昇温し、30分間攪拌後、触媒としてジブチル錫ラウレート0.2部添加した。70℃で2時間反応後、PEG#1000を17.4部、ジブチル錫ラウレートを0.1部追加添加した。更に70℃で3時間反応後、TMPを3部添加し、ジブチル錫ラウレートを0.1部追加添加した。その後70℃で2時間反応後、MEK250部で希釈し、反応を終了した。
上記で得られた共重合ポリウレタン樹脂LU−12のMEK溶液を水系エマルジョンE−7と同様の方法により水置換し、水系エマルジョンE−12を得た。得られたエマルジョンE−12の平均粒子径を求め、表6に示した。
1)共重合ポリウレタン樹脂(LU−13)の合成及び水系エマルジョン(E−13)の調製
温度計、攪拌棒、コンデンサーを具備した1Lガラスフラスコに前記ポリ乳酸ジオール−Eを100部、前記スルホン酸ナトリウム塩基含有ジオール原料−G(80重量%トルエン溶液)を15.3部仕込み、MEK140部に溶解して60℃に加温した。次いでMDIを29.4部添加して70℃に昇温し、30分間攪拌後、触媒としてジブチル錫ラウレート0.2部添加した。70℃で2時間反応後、PEG#1000を16部、ジブチル錫ラウレートを0.1部追加添加した。更に70℃で3時間反応後、TMPを3部添加し、ジブチル錫ラウレートを0.1部追加添加した。その後70℃で2時間反応後、MEK232部で希釈し、反応を終了した。
1)共重合ポリウレタン樹脂(LU−14)の合成及び水系エマルジョン(E−14)の調製
温度計、攪拌棒、コンデンサーを具備した1Lガラスフラスコに前記ポリ乳酸ジオール−Eを100部、前記スルホン酸ナトリウム塩基含有ジオール原料−G(80重量%トルエン溶液)を9.5部仕込み、MEK135部に溶解して60℃に加温した。次いでMDIを26.4部添加して70℃に昇温し、30分間攪拌後、触媒としてジブチル錫ラウレート0.2部添加した。70℃で2時間反応後、PEG#1000を15.2部添加した。更に70℃で3時間反応後、TMPを3部添加し、ジブチル錫ラウレートを0.1部追加添加した。その後70℃で2時間反応後、MEK220部で希釈し、反応を終了した。
1)スルホン酸四級ホスホニウム塩基を含有するジオール原料Jの合成
温度計、攪拌棒、リービッヒ冷却管を具備した1Lフラスコにビス(2−ヒドロキシエチル)−5−スルホイソフタレート・テトラブチルホスホニウムの60重量%エチレングリコール溶液(竹本油脂株式会社製)400部を仕込み、100℃で10時間減圧下に攪拌し、エチレングリコールを溜去した。得られた粘調液体のホスホン酸塩基濃度及び酸価は下記のとおりであった。
四級ホスホン酸塩基濃度:1550eq/ton
酸価 :21eq/ton
温度計、攪拌棒を具備した1Lガラスフラスコに前記スルホン酸四級ホスホニウム塩基含有ジオール−J120部を仕込み、減圧下80℃で3時間乾燥させ、窒素封入によって常圧に戻した。一方で、別の1LガラスフラスコにL−ラクチド400部、D−ラクチド100部を仕込み、常温で30分間窒素ガス気流下に置き、次いで常温で30分間減圧し、内容物を更に乾燥させ、乾燥ラクチドを得た。
数平均分子量:3200
酸価 :21eq/ton
温度計、攪拌棒、コンデンサーを具備した1Lガラスフラスコに前記ポリ乳酸ジオール−Fを100部、PEG#1000を14.4部仕込み、MEK137部に溶解して60℃に加温した。次いでMDIを22部添加して70℃に昇温し、30分間攪拌後、触媒としてジブチル錫ラウレート0.1部添加した。70℃で4時間反応後、TMPを6部添加し、ジブチル錫ラウレート0.2部を追加添加した。70℃で更に2時間反応後、MEK200部で希釈し、反応を終了した。
温度計、攪拌棒、リービッヒ冷却管を具備した2Lガラスフラスコに前記共重合ポリウレタン樹脂LU−15のMEK溶液を400部仕込み、40℃に加温し、攪拌しながらIPA70部、脱イオン水320部を、内容物を40℃に保ちながらゆっくりと添加し、均一に混合した。次いで内容物を40℃に保ちながら減圧下でMEK、IPAを留去させ、約390部のMEK/IPA/水混合液を除いた。得られた水系エマルジョンE−15の平均粒径を求め、表6に示した。
1)スルホン酸金属塩基を含有するポリ乳酸ジオール−Kの合成
温度計、攪拌棒を具備した1Lガラスフラスコに前記スルホン酸ナトリウム塩基含有ジオール−I31.6部を仕込み、減圧下80℃で2〜3時間乾燥させ、窒素封入によって常圧に戻した。一方で、別の1LガラスフラスコにL−ラクチド400部、D−ラクチド100部を仕込み、常温で30分間窒素ガス気流下に置き、次いで常温で30分間減圧し、内容物を更に乾燥させて乾燥ラクチド500部を得た。
数平均分子量:6000
酸価 :40eq/ton
温度計、攪拌棒、コンデンサーを具備した1Lガラスフラスコに前記ポリ乳酸ジオール−Kを100部、PEG#1000を8.4部仕込み、MEK118部に溶解して60℃に加温した。次いでMDIを9.7部添加して70℃に昇温し、30分間攪拌後、触媒としてジブチル錫ラウレート0.1部添加した。70℃で4時間反応後、TMPを1.8部添加し、ジブチル錫ラウレート0.1部を追加添加した。70℃で更に2時間反応後、MEK160部で希釈し、反応を終了した。
Claims (14)
- ポリ乳酸セグメントとスルホン酸塩基含有セグメントを分子中に有する共重合ポリウレタン樹脂。
- 前記スルホン酸塩基含有セグメントが共重合ポリエステルからなる請求項1記載の共重合ポリウレタン樹脂。
- 前記スルホン酸塩基がスルホン酸金属塩基、スルホン酸四級アンモニウム塩基またはスルホン酸四級スルホニウム塩基のいずれか1種または2種以上である請求項1または2に記載の共重合ポリウレタン樹脂。
- ポリ乳酸ジオール(A)、
スルホン酸塩基含有ジオール(B)、
(A)(B)以外のジオール(C)、
を、ジイソシアネート化合物(D)との重付加反応により結合した構造からなる、
請求項1〜3いずれかに記載の共重合ポリウレタン樹脂。 - 前記スルホン酸塩基の濃度が50eq/ton以上500eq/ton以下である請求項1〜4いずれかに記載の共重合ポリウレタン樹脂。
- 前記ジオール(C)が2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル−2’,2’−ジメチル−3’−ヒドロキシプロパネートを含有する請求項4に記載の共重合ポリウレタン樹脂。
- 前記ジオール(C)がポリエーテルジオールを含有する請求項4に記載の共重合ポリウレタン樹脂。
- 前記ジオール(A)、(B)、(C)の合計の0.1モル%以上5モル%以下が3官能以上のポリオールに置換されている請求項4に記載の共重合ポリウレタン樹脂。
- 前記ジイソシアネート化合物(D)の0.1モル%以上5モル%以下が3官能以上のポリイソシアネートに置換されている請求項4に記載の共重合ポリウレタン樹脂。
- 前記ジオール(A)を構成するL−乳酸とD−乳酸のモル比(L/D)が1〜9であり、前記ジオール(A)に対するL−乳酸残基とD−乳酸残基の合計重量分率が50重量%以上である請求項4に記載の共重合ポリウレタン樹脂。
- 請求項1〜10いずれかに記載の共重合ポリウレタン樹脂が液中に分散されている水系エマルジョン。
- エマルジョン粒子の平均粒子径が400nm以下である請求項11記載の水系エマルジョン。
- 前記共重合ポリウレタン樹脂が自己乳化している請求項11または12記載の水系エマルジョン。
- 請求項11〜13いずれかに記載の水系エマルジョンを含有するコーティング液組成物。
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