JPWO2010047005A1 - デジタルpll回路及び通信装置 - Google Patents

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Abstract

リファレンス信号の周波数を周波数制御ワード(周波数比率)で所定倍率した周波数を持つクロック信号を出力するデジタルPLL回路において、RPA回路101は、小数成分を持つ周波数制御ワードFCWを逐次加算する。このRPA回路101の出力は微小位相誤差生成器107に入力される。この位相誤差生成器107では、前記周波数制御ワードFCWの逐次加算値の小数部に基づいて、リファレンス信号REFの実際の振幅値近傍の複数の閾値を生成し、これ等の閾値に基づいて前記リファレンス信号REFの振幅値、及びこの振幅値に応じたリファレンス信号REFの位相誤差を算出して、リファレンス信号REFと出力クロックCKV1との間の微小位相誤差を算出する。従って、周波数制御ワードが小数成分を含む場合にも、リファレンス信号と出力クロックとの間の残留微小位相誤差を、小面積かつ低消費電力で算出、補正できる。

Description

本発明は、リファレンス信号に同期した任意の倍率の周波数のクロック信号を出力するデジタルPLL(Phase Locked Loop)回路、及びこれを用いた通信装置に関するものである。
従来の一般的なデジタルPLL回路は、図20に示すように、リファレンス信号FREFに基づいて動作するRPA回路(Reference Phase Accumulator:リファレンス位相算出器)201、出力クロックCKVに基づいて動作するVPA回路(Variable Phase Accumulator:可変位相算出器)202、位相比較器203、ループフィルタ204、発振器206から構成される。
前記デジタルPLL回路では、出力クロックCKVの周波数がリファレンス信号FREFの周波数の周波数制御ワードFCW(Frequency Command Word)倍となるように動作する。例えば、リファレンス信号FREFの周波数が100MHzのときに225MHzの出力クロックを得ようとする場合、周波数制御ワードFCWは2.25に設定すれば良い。RPA回路201はリファレンス信号FREFに同期して周波数制御ワードFCWを積分し、リファレンス位相値PHRを算出する。一方、VPA回路202は、出力クロックCKVに同期して1をインクリメントし、出力クロックCKVの可変位相値PHVを算出する。周波数制御ワードFCWは、出力クロックCKVの周波数をリファレンス信号FREFの周波数で規格化したものに相当するので、リファレンス信号FREFの1パルス幅の位相更新値を周波数制御ワードFCWとすると、出力クロックCKVの1パルス分を位相更新値1と見なせる。従って、リファレンス信号FREFの位相値PHRと出力クロックCKVの位相値PHVとを同じ次元で比較することが可能となる。位相比較器203は、リファレンス信号FREFの位相値PHRと出力クロックCKVの位相値PHVとの差を取り、位相誤差を算出する。位相誤差はループフィルタ204で平滑化され、このループフィルタ204の出力をもとに発振器206の発振周波数が所望の値となるように制御される。
ここで、周波数制御ワードFCWの値が整数の場合は、リファレンス信号FREFの1パルスに収まる出力クロックCKVのパルス数が常に一定値(周波数制御ワードFCW)となり、同期をとることが容易である。
しかしながら、周波数制御ワードFCWに小数成分が含まれると、リファレンス信号FREFの1パルスに収まる出力クロックCKVのパルス数が常に一定とならない。図21に周波数制御ワードFCWの値を2.25としたときの図20に示すPLL回路の動作タイミングチャートを示す。図21から確認できる通り、リファレンス信号FREFと出力クロックCKVとの周波数比率は整数値とは限らないので、出力クロックCKVとリファレンス信号FREFとの何れに同期して位相比較を行っても、位相誤差算出の際に微小な残留位相誤差が常に混入されることとなり、位相ノイズ特性が劣化する。
この課題を解決するため、特許文献1では、図22に示すPLL回路の構成を用いている。ポイントとなるブロックは、TDC(Time to Digital Converter:時間デジタル変換器)312により、微小残留位相誤差を算出している点である。図23にTDCの構成を示す。TDC312は、インバータチェイン3121からなるディレイライン、このディレイライン3121の出力をリファレンス信号FREFのエッジで保持するレジスタ群3122、リファレンス信号FREFと出力クロックCKVとのエッジ間隔を求めるエッジ検出部3123、そのエッジ検出結果を元に微小位相誤差を算出する出力部3124により、構成される。尚、図22において、301はRPA、302はVPA、303は位相比較器、304はループフィルタ、305は制御量生成器、306は発振器、309は出力クロックCKVに同期してリファレンス信号FREFをリタイミングした信号CKRを生成するレジスタ回路、310は前記リタイミング信号CKRに同期して動作するレジスタ回路である。
以下、この微小位相誤差の算出方法を示す。ディレイライン3121には出力クロックCKVが入力される。従って、各インバータの出力は、出力クロックCKVが遅延した信号となる。実際はインバータチェインであるので、偶数段目では同一極性、奇数段目では逆極性となる。但し、図23に示すように各インバータの出力を受けるレジスタ群の出力で整合性をとることにより、極性を統一することができる。このようにして、レジスタ群には、出力クロックCKVのリファレンス信号FREFエッジにおける極性が格納される。図24(a)に示す位相誤差が正値の場合、同図(c)に示す位相誤差が負値の場合の何れの場合にも、同図(b)に示すディレイライン3121及びレジスタ群3122によって、同図(b)に示すようにレジスタ群3122から微小時間ずつ遅延したデータD[0]、D[1]、D[2]…を得ることができるので、この情報を用いれば、リファレンス信号FREFと出力クロックCKVとの立上りエッジ間隔Δtrと立下りエッジ間隔Δtfとをデジタル値で表現することが可能である。出力部3124では、この立上りエッジ間隔Δtrと立下りエッジ間隔Δtfとを用いて、下記式(1)に示すように微小位相誤差の算出を行うことが可能である。
Figure 2010047005
(Tν:出力クロックCKV1の周期、ε:微小位相誤差)
尚、算出に際しては、出力クロックCKVのパルス間隔を1として規格化する必要があるので、ディレイラインは出力クロックCKVの1パルスをカバーするのに十分なタップ数を確保しておく必要がある。
特開2002−76886号公報
このように、特許文献1に記載の構成では、TDC312によりリファレンス信号FREFと出力クロックCKVとの間の微小位相誤差を抽出し、PLL回路へ反映することにより、位相ノイズ特性に大幅な改善が得られる。
しかしながら、TDC312は、その構成上、リファレンス信号FREFと出力クロックCKVとの立上り/立下りエッジを検出するために、出力クロックCKVの1周期をカバーするのに十分な長さのインバータチェインが必要となるため、小面積化が困難である。また、リファレンス信号FREFに対する周波数倍率FCWが大きくなると、インバータチェイン3121へ入力されるクロック信号CKVは高速となり、消費電力が大きくなる。更に、各インバータの出力が時間的に等間隔である必要があるため、各インバータ間を等長配線する必要があって設計難易度が高くなる、などの課題が発生する。
本発明の目的は、リファレンス信号と出力クロックとの周波数比率である周波数制御ワードFCWが小数成分を含む場合において、小面積かつ低消費電力で、リファレンス信号と出力クロックとの微小位相誤差を算出して、位相ノイズ特性の良いデジタルPLL回路を提供することにある。
前記の目的を達成するため、本発明では、従来技術のようにディレイラインを用いてリファレンス信号と出力クロックとの立上り及び立下りエッジ間隔をデジタル値で表現するのではなく、リファレンス信号の振幅情報を用いて、リファレンス信号と出力クロックとの微小位相誤差を算出する構成を採用する。即ち、リファレンス信号FREFの振幅値の零値、最大値及び最小値と周波数倍率FCWとは図13に例示すように1:1に対応しており、これらの最大値、最小値等や、サンプリングポイントでの振幅値αを用いれば、このサンプリングポイントでの位相誤差perr_fを算出できる。そして、この振幅情報を用いた誤差算出構成では、サンプリングポイントでの振幅値αは、前記図20のRPA回路(Reference Phase Accumulator:リファレンス位相算出器)201が周波数倍率FCWを逐次加算する構成である関係上、例えば周波数制御ワードFCW=2.25の場合(図21参照)には、RPA回路の出力(周波数倍率FCWの逐次加算値)の小数成分は、0.0、0.25、0.5、0.75の4種類となり、振幅値αも4種類の各値近傍の値を取る。従って、振幅値αの検出に際して、その閾値を、振幅最大値と最小値との間を多段階に均等に細かく設定しなくても、前記4種類の値近傍に設定しておけば、コンパレータの個数は少なく制限できる。本発明は、このようにしてコンパレータの個数を低減して、小面積かつ低消費電力で、リファレンス信号と出力クロックとの微小位相誤差を算出して、位相ノイズ特性の良いデジタルPLL回路を提供する。
具体的に、本発明のデジタルPLL回路は、リファレンス信号が入力され、このリファレンス信号の周波数を、整数部及び小数部より成る数値で所定倍率した周波数を持つクロック信号を出力するデジタルPLL回路であって、制御量が入力され、この入力された制御量に応じて、前記デジタルPLL回路から出力するクロック信号の周波数を変更する制御発振器と、前記制御発振器により周波数を変更された前記クロック信号を計数する第1のカウンタと、前記リファレンス信号を前記制御発振器からのクロック信号に基づいてリタイミングしたリタイミング信号に応じて、前記所定倍率をインクリメントする第2のカウンタと、前記第1のカウンタのカウント値と前記第2のカウンタのカウント値の整数部とを比較し、その差を整数部の位相誤差として出力する比較器と、前記第2のカウンタのカウント値の小数部に基づいて、前記リファレンス信号の振幅値近傍の複数の閾値を生成し、この複数の閾値に基づいて前記リファレンス信号の振幅値を検出すると共に、この検出した振幅値に基づいて前記リファレンス信号と前記制御発振器からの出力クロック信号との間の小数部の位相誤差としての微小位相誤差情報を生成する微小位相誤差生成器と、前記比較器からの整数部の位相誤差と前記微小位相誤差生成器からの小数部の位相誤差としての微小位相誤差情報とを受け、この2つの位相誤差の合計誤差を平滑化するフィルタ部と、前記フィルタ部の出力に基づいて、前記発振器への前記制御量を生成して出力する制御量生成器とを備えたことを特徴とする。
本発明は、前記デジタルPLL回路において、前記微小位相誤差生成器は、各々が複数の閾値を出力する複数個の閾値バンクと、前記第2のカウンタのカウント値の小数部を受け、この小数部に基づいて前記複数個の閾値バンクの何れかを選択する選択部と、前記選択部により選択された閾値バンクから出力される閾値の数に等しい個数だけ設けられ、前記選択された閾値バンクから対応する閾値を受けると共に、前記リファレンス信号を受けて、このリファレンス信号を前記受けた閾値と比較する複数個のコンパレータとを備えたことを特徴とする。
本発明は、前記デジタルPLL回路において、前記微小位相誤差生成器は、前記生成した複数の閾値に基づいて前記リファレンス信号の振幅値を複数回検出し、この検出した複数の振幅値のうち、最大値、最小値、及び前記第2のカウンタが前記所定倍率をインクリメントする直前の振幅値と、前記整数部及び小数部より成る所定倍率とに基づいて、前記リファレンス信号と前記制御発振器からの出力クロック信号との間の小数部の位相誤差としての微小位相誤差情報を生成することを特徴とする。
本発明は、前記デジタルPLL回路において、前記微小位相誤差生成器は、前記第2のカウンタが前記所定倍率をインクリメントする直前の振幅値を検出するに際し、前記第1のカウンタの出力と前記第2のカウンタの出力とに応じて、前記デジタルPLL回路から出力されたクロック信号を間引いたタイミングで前記直前の振幅値を検出することを特徴とする。
本発明は、前記デジタルPLL回路において、前記微小位相誤差生成器は、PLL回路が動作の引き込み時又は学習モードの場合には、前記複数の閾値バンクを切り替えて前記リファレンス信号の振幅値の最大値及び最小値を検出し、動作の引き込み後の通常動作時には、前記検出した最大値及び最小値を用いて微小位相誤差を規格化することを特徴とする。
本発明は、前記デジタルPLL回路において、前記第1のカウンタのカウント値及び前記第2のカウンタのカウント値は、共に前記リタイミング信号に同期した2個のレジスタ回路に各々格納され、前記比較器は、前記一方のレジスタ回路に格納された第1のカウンタのカウント値と、前記他方のレジスタ回路に格納された第2のカウンタのカウント値の整数部とを比較することを特徴とする。
本発明は、前記デジタルPLL回路において、前記制御量生成部は、前記制御発振器への制御量に関して、一部又は全部について変調を行った結果を制御量として前記制御発振器に出力することを特徴とする。
本発明は、前記デジタルPLL回路において、前記制御発振器は、デジタル―アナログ変換回路と電圧制御発振器とを備えることを特徴とする。
本発明は、前記デジタルPLL回路において、前記制御発振器は、デジタル制御発振器であることを特徴とする。
本発明は、前記デジタルPLL回路において、前記リファレンス信号は、正弦波に準拠した信号であることを特徴とする。
本発明は、前記デジタルPLL回路において、前記リファレンス信号は、のこぎり波状の信号であることを特徴とする。
本発明の通信装置は、前記デジタルPLL回路を用いて得られたクロック信号に基づいて音声データ又は映像データを含む受信信号を復号する信号処理回路を有するLSIと、前記LSIからの復号信号を受けて復号された音声データ又は映像データを表示するディスプレイ端末とを備えたことを特徴とする。
前記の構成により、本発明では、微小位相誤差生成器では、第2のカウンタのカウント値(即ち、周波数比率の逐次加算値)の小数部に基づいて、リファレンス信号の振幅値近傍の複数の閾値が生成され、この複数の閾値を各々受ける複数のコンパレータでもってリファレンス信号の振幅値が検出される。そして、この検出した振幅値に基づいて、リファレンス信号と出力クロック信号との間の小数部の位相誤差(微小位相誤差情報)が生成される。
ここで、リファレンス信号の振幅値検出用の複数の閾値は、周波数比率の逐次加算値の小数部に基づいて、リファレンス信号の実際の振幅値近傍の閾値として生成されているので、この閾値の数に等しい個数だけのコンパレータを用いてリファレンス信号の振幅値が精度良く検出される。従って、リファレンス信号の振幅最大値と最小値間を多段階に細かく区切った多数個のコンパレータを配置する必要がなく、その分、小面積及び低消費電力化が図られると共に、設計難易度の低減化も図られる。
以上説明したように、本発明のデジタルPLL回路によれば、周波数制御ワード(周波数比率)が小数成分を含む場合であっても、配置されるコンパレータの個数を少なく制限できて、小面積かつ低消費電力でもって、リファレンス信号と出力クロックとの微小位相誤差を算出できて、位相ノイズ特性の良いデジタルPLL回路を提供することが可能である。
図1は本発明の第1の実施形態におけるデジタルPLL回路の全体構成を示すブロック図である。 図2は同デジタルPLL回路に備えるRPA回路(リファレンス位相算出器)の内部構成を示す図である。 図3は同デジタルPLL回路に備えるVPA回路(可変位相算出器)の内部構成を示す図である。 図4は同RPA回路及びVPA回路の動作タイミングチャート図である。 図5は同デジタルPLL回路に備えるゲート回路の内部構成を示す図である。 図6は同ゲート回路の動作タイミングチャートを示す図である。 図7は同デジタルPLL回路に備える微小位相誤差生成器の内部構成を示す図である。 図8は同微小位相誤差生成器に備える振幅コード生成部の内部構成を示す図である。 図9(a)は同振幅コード生成部に備える閾値生成部の内部構成を示す図、同図(b)は同閾値生成部に備える閾値バンクの内部構成を示す図である。 図10は同閾値生成部に備えるセレクト信号生成部の構成を示す図である。 図11は同微小位相誤差生成器に備える振幅コード微小位相誤差変換部の内部構成を示す図である。 図12はリファレンス信号の振幅と周波数制御ワードとの対応を示す図である。 図13はサンプリングポイントの例を示す図である。 図14は同デジタルPLL回路に備えるループフィルタの内部構成を示す図である。 図15は同デジタルPLL回路に備える制御量生成器の内部構成を示す図である。 図16は同制御量生成器に備える変調処理部の内部構成を示す図である。 図17は同デジタルPLL回路に備える制御発振器の内部構成を示す図である。 図18は同制御発振器の他の構成を示す図である。 図19は本デジタルPLL回路を内蔵するLSIを含んだ通信装置の概略構成を示す図である。 図20は従来のデジタルPLL回路の構成を示すブロック図である。 図21は同従来のデジタルPLL回路の動作タイミングチャートを示す図である。 図22は従来の他のPLL回路の全体構成を示す図である。 図23は同従来の他のPLL回路に備えるTDC回路の内部構成を示す図である。 図24は同従来の他のPLL回路における微小デジタル位相誤差の算出方法を示し、同図(a)は位相誤差が正値の場合を示す図、同図(b)は微小時間ずつ遅延したデータを生成するディレイライン及びレジスタ群の構成を示す図、同図(c)は位相誤差が負値の場合を示す図、同図(d)は微小時間ずつ遅延したデータを示す図である。
符号の説明
10 デジタルPLL回路
101 RPA回路(第2のカウンタ)
102 VPA回路(第1のカウンタ)
103 位相比較器(比較器)
104 ループフィルタ(フィルタ部)
105 制御量生成器
106 制御発振器
107 微小位相誤差生成器
108 ゲート回路
112 レジスタ回路
1071 振幅コード生成部
1073 振幅コード微小位相誤差変換部
10711 閾値生成部
10712〜10715 コンパレータ
10716 デコーダ
1071101〜1071108 閾値バンク
1071110 セレクト信号生成部(選択部)
10731 最大値検出部
10732 最小値検出部
10733 係数算出部
10734 減算器
10735 絶対値算出部
1041 整数部小数部統合器
1051 変調処理部
1061 DAC(デジタル−アナログ変換器)
1062 VCO(電圧制御発振器)
1063 DCO(デジタル制御発振器)
1001 受信部
1002 LSI
以下、本発明の実施形態に関して図面を参照して詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の第1の実施形態であるデジタルPLL回路の構成を示す。
図1において、101はRPA回路(Reference Phase Accumulator:リファレンス位相算出器)、102はVPA回路(Variable Phase Accumulator:可変位相算出器)、103は位相比較器(比較器)、104は入力される位相誤差系列に対してフィルタ処理を行って誤差を平滑化するループフィルタ、106は制御発振器、105は前記制御発振器106を制御する制御量生成器、107は微小位相誤差生成器、108は微小位相誤差生成器107の動作タイミングを生成するゲート回路、109は出力クロックCKV1に同期してリファレンス信号FREFをリタイミングした信号CKR1を生成するレジスタ回路、110は前記リタイミング信号CKR1に同期して動作するレジスタ回路、111は前記リタイミング信号CKR1を1クロック遅延させた信号CKR2を生成するレジスタ回路、112は前記リタイミング遅延信号CKR2に同期して動作するレジスタ回路である。
本デジタルPLL回路では、RPA回路101とVPA回路102を元に、リファレンス信号FREFと出力クロック信号CKV1との間の整数部の位相誤差を、微小位相誤差生成器107は小数部の位相誤差を算出し、これらを組み合わせてループフィルタ104で平滑化処理を行う。制御量生成器105は、前記ループフィルタ104の出力を元に制御発振器106の制御コードを生成し、最終的に制御発振器106の出力クロックCKV1の周波数がリファレンス信号FREFの周波数の周波数制御ワードFCW倍となるようにフィードバック制御がなされる。
以下、図1に示したデジタルPLL回路の構成及び動作について詳細を説明する。
図2に、RPA回路(第2のカウンタ)101の構成例を示す。1011は加算器であり、1012はリタイミング信号CKR1に同期して加算器1011の出力を保持するレジスタである。レジスタ1012は、リタイミング信号CKR1の立上りエッジ毎に自身の保持する値と周波数制御ワードFCWとを加算した値を取り込み(周波数制御ワードFCWの値を積分し)、リファレンス位相値PHRを算出する。
次に、図3に、VPA回路(第1のカウンタ)102の構成例を示す。1021は加算器であり、1022はリタイミング信号CKV1に同期して加算器1021の出力を保持するレジスタである。レジスタ1022は、出力クロックCKV1の立上りエッジ毎に自身の保持する値と“1”とを加算した値を取り込み(+1インクリメント演算し)、出力クロックCKV1の可変位相値PHVを算出する。
周波数制御ワードFCW=2.25としたときの図2に示したRPA回路101と図3に示したVPA回路102との動作タイミングチャートを図4に示す。
図1において、位相比較器103は、出力クロックCKV1の可変位相値PHVをリタイミング信号CKR1でリタイミングした信号を更にレジスタ回路112においてリタイミング遅延信号CKR2でリタイミングした信号と、リファレンス位相値PHRをレジスタ回路112においてリタイミング遅延信号CKR2でリタイミングした信号の整数部との比較を行う。出力クロックCKV1の可変位相値PHVとリファレンス位相値PHRとは、何れも、出力クロックCKV1の1パルスを“1”として扱っているので、直接差を取ることにより、整数部の位相誤差を算出することが可能である。尚、リタイミング遅延信号CKR2でのリタイミングは微小位相誤差生成器107とのタイミング調整のために行う。
図5は、前記ゲート回路108の構成例を示す。同図において、1081は出力クロックCKV1の可変位相値PHVとリファレンス位相値PHRの整数部との比較を行う比較器であり、1082は比較器1081の出力と出力クロックCKV1との論理積を出力するANDゲートである。比較器1081は、出力クロックCKV1の可変位相値PHVに“1”を加算した値と、リファレンス位相値PHRに周波数制御ワードFCWを加算した値のうち整数部とが等しければ“1”を出力し、そうでなければ“0”を出力する。ANDゲート1082は、比較器1081の出力と出力クロックCKV1の論理積を出力するので、出力クロックCKV1の可変位相値PHVとリファレンス位相値PHRの整数部とが等しい場合のみ、出力クロックCKV1のマスク処理が解除され、制御信号CKGが出力されることになる。これはリタイミング信号CKR1が立ち上がる直前の出力クロックCKV1の立上りに同期して微小位相誤差生成器107を動作させるためである。図5に示したゲート回路108の動作タイミングチャートを図6に示す。
次に、本発明上重要な微小位相誤差生成器107の構成及び動作について説明する。図7に微小位相誤差生成器107の内部構成例を示す。図7に示した微小位相誤差生成器107では、ゲート回路108の制御信号CKGに同期してリファレンス信号FREFとリファレンス位相値PHRの小数部とをもとに微小誤差の算出を行う。1071はリファレンス信号FREFの振幅値から振幅コードを生成する振幅コード生成部であり、1072は制御信号CKGで駆動されるレジスタ、1073は生成された振幅コードを微小位相誤差に変換する振幅コード微小位相誤差変換部である。レジスタ1072は制御信号CKGの立上り毎に振幅コード生成部1071で生成された振幅コードを取り込む。振幅コード微小位相誤差変換部1073は、レジスタ1072に保持された振幅コードから微小位相誤差を算出し、出力する。図7に示したCNT信号は、図1には示さないコントローラからの信号でPLL回路が学習モードにあることを示す制御信号である。
次に、図7に示した振幅コード生成部1071の具体的構成例を図8に示す。同図において、10712〜10715はコンパレータ、10711はその出力に接続される前記コンパレータ10712〜10715の閾値を生成する閾値生成部、10716はデコーダである。
前記閾値生成部10711は、図9(a)に示すように振幅方向の複数個の閾値バンク1071101〜1071108を持ち、リファレンス信号FREFの振幅レベルをデジタルコードに変換するための閾値を選択して出力する。本実施形態では、8つの閾値バンクを持たせた構成としている。CNT信号は学習モードにあるか否かを示す信号であり、学習モードでない場合、セレクト信号生成部(選択部)1071110は、リファレンス位相値PHRの小数部の値に基づいて、どの閾値バンクが制御信号CKGのタイミングでリファレンス信号FREFを変換するのに最適かを判断して、セレクタ1071109にセレクト信号を生成する。
前記セレクト信号生成部1071110の構成例は図10に示すようになっている。すなわち、リファレンス位相値PHRの小数部nビットに対して、閾値バンク数に応じた上位ビットを出力する。図10では、10ビットのPHRの小数部に対して、閾値バンク数=8に応じて上位3ビットを出力している。微小位相誤差算出器107が動作するときトラッキング動作は完了しているので、リファレンス位相値PHRの小数部の上位ビットをセレクタ信号として用いることができる。図9(b)に示すように選択された1つの閾値バンク内の4つの閾値が、図8中の4個のコンパレータ10712〜10715の閾値として出力され、変換演算が行われる。図9の構成では、閾値と合わせて何れの閾値バンクが選択されているかを示すセレクト信号も一緒に出力される。4個のコンパレータ10712〜10715の出力と、閾値生成部10711のバンク位置を示す信号とをもとに、デコーダ10716は、制御信号CKGのタイミングにおけるリファレンス信号FREFの振幅情報を抽出して出力する。振幅コード生成部1071をこのような構成とすることにより、コンパレータの数を減らしても、振幅方向の解像度を落とさないようにすることが可能である。
以上のようにして抽出された振幅情報は、図7に示すレジスタ1072に制御信号CKGのタイミングで格納される。
図7に示した振幅コード微小位相誤差変換部1073では、微小位相誤差の規格化を行う。図11に振幅コード微小位相誤差変換部1073の構成例を示す。同図において、10731はレジスタ回路1072の出力の最大値を検出して保持する最大値検出部、10732はレジスタ回路1072の最小値を検出して保持する最小値検出部である。また、10733は係数算出部であって、周波数制御ワードFCW、最大値検出部10731の出力及び最小値検出部10732の出力をもとに規格化係数を出力する。10734はレジスタ回路1072の出力から最小値検出部10732からの最小値を減算する減算器、10735は前記減算器10734の出力の絶対値をとる絶対値算出部、10736は絶対値算出部10735の出力に係数算出部10733で算出された係数を乗じる乗算器、10737はRPA回路101からリファレンス位相値PHRの小数部と乗算器10736の出力とを減算して微小位相誤差を出力する減算器である。
図8のデコーダ10716の出力は、リファレンス信号FREFの振幅情報をコード化するものであるので、微小位相誤差を算出する場合の基準となるリファレンス位相値PHRと比較できるように、規格化する必要がある。そこで、学習信号CNTがアサートされた場合には、PLL回路をフリーランさせ、閾値バンクを切り替えることにより、リファレンス信号FREFの最大値(MAX)と最小値(MIN)を検出し、動作引き込み後の通常動作時にこれらの値を用いて微小位相誤差を規格化する構成とする。
次に、規格化係数の算出方法について説明する。周波数制御ワードFCWは出力クロックCKV1の発振周波数をリファレンス信号FREFの周波数で規格化したものであるので、理想的には出力クロックCKV1の周期を1とすると、リファレンス信号FREFの1周期は周波数制御ワードFCWとなる。リファレンス信号FREFが正弦波に近いような場合を図12に示す。この場合、リファレンス信号FREFの振幅の最大値がFCW/4、最小値がFCW/4*3=(−FCW/4)に対応する。図13にサンプリングポイントの例を示す。図13に示されたサンプリングポイントでは、理想サンプリングポイントの位置を位相誤差0として、対応する位相誤差がperr_f、振幅値がαとすると、下記式(2)が成り立ち、微小位相誤差が振幅情報αを用いて算出できる。従って、リファレンス信号FREFの最大値、最小値、及び周波数制御ワードFCWを用いることにより、振幅値αを規格化することが可能である。下記式(2)において、FCW/4・1/|MAX−MIN|が前記係数算出部10733で算出する規格化係数である。
Figure 2010047005
尚、前記規格化には、ルックアップテーブルを用いる手法で実現しても良い。また、リファレンス信号FREFとしてのこぎり波を用いても、同様のことが実現できる。リファレンス信号FREFとして矩形波を用いる場合は、ローパスフィルタにより、高周波を取り除く方が良い。
続いて、図14に、図1に示したループフィルタ(フィルタ部)104の構成例を示す。同図において、1041は整数部小数部統合器、1042は乗算器、1043は加算器、1044は減算器、1045はリタイミング遅延信号CKR2で駆動されるレジスタ回路である。前記整数部小数部統合器1041は、位相比較器103の出力を整数部として、微小位相誤差生成器107の出力を小数部として、両者を統合し、ループフィルタ104への入力とする。この構成例ではループフィルタ104は、主に1次のIIRフィルタと積分項とから成っており、その和を取ることにより、フィルタ処理を行う。また、α、β、γなどの係数、フィルタ出力の初期値lpfiniなどのパラメータにより、特性を容易に変更できる。このような回路を用いて、入力される位相誤差の平滑化を行う。
更に、図1の制御量生成器105は、ループフィルタ104の出力を元に制御発振器106を制御する制御量を生成する。デジタルPLL回路では、制御発振器106の制御量は有限の解像度を持っている。そこで、アナログ回路並みに解像度を高めるために、制御量の微小部分に関してΔΣ変調などが用いられる場合もある。
図15に前記制御量生成器105の内部構成例を示す。同図において、1051は変調処理部、1052は加算器である。前記変調処理部1051はループフィルタ104の出力の小数部に対して変調処理を行う。加算器1052はループフィルタ104の出力の整数部と前記変調処理部1051の出力との加算を行い、制御量を生成する。
図16に前記変調処理部1051の内部構成例を示す。同図において、10511、10513は入力されるクロック信号CKV2で駆動されるレジスタ回路、10512は加算器、10514はインバータである。入力はループフィルタ104の出力の小数部であり、レジスタ回路10511に保持している値との加算を行う。その加算結果のうち、小数部はレジスタ回路10511に保持され、キャリーはレジスタ群10513に保持される。ループフィルタ104の出力の小数部に対して、以上のような変調処理を行うことにより、ノイズシェービングを行うことができる。変調部分を駆動するクロックは出力クロックCKR1に対してある程度高めに設定する必要があるので、出力クロックCKV1を分周したクロック信号CKV2を用いる。変調を行わないループフィルタ104出力の上位部分とのタイミングは、クロック信号CKV2で合わせる必要がある。尚、変調処理部1051での変調処理は、ループフィルタ104の出力の小数部だけでなく、整数部に対しても行っても良い。
図1に示した制御発振器106は、前記制御量生成器105の制御量に基づく周波数のクロック信号CKV1を出力する。
図17に前記制御発振器106の構成例を示す。同図において、1061はDAC(Digital to Analog Converter:デジタル―アナログ変換回路)であり、1062はVCO(voltage controlled oscillator:電圧制御発振器)である。DAC1061は制御量生成器105の出力する制御量を電圧レベルに変換する。VCO1062は前記DAC1061の出力する電圧レベルに基づき、周波数可変なクロック信号CKV1を出力する。
図18に制御発振器106の別の構成例を示す。同図において、1063はDCO(Digitally Controlled Oscillator:デジタル制御発振器)である。DCO1063は、制御量生成器105の制御量に基づき、内部の容量(バラクタ)のスイッチをON/OFFすることにより、周波数可変なクロック信号CKV1を出力する。
以上説明した通り、デジタルPLL回路において、リファレンス信号FREFと出力クロックCKVとの間の微小位相誤差を、リファレンス信号FREFの振幅値及びこれに対応する位相誤差を用いて算出することにより、PLL回路の位相ノイズ特性を改善できると共に、小面積、低消費電力、かつ、設計難易度の低減化を同時に図ることが可能となる。
尚、本実施形態では、VPA回路102及びゲート回路108を駆動するクロック信号は、制御発振器106の出力する出力クロックCKV1として説明を行ったが、制御発振器106の出力を分周した信号を用いても同様の効果を得ることができるのは勿論である。
図19は、本デジタルPLL回路を内蔵するLSIを含んだ通信装置の全体概略構成を示すブロック図である。例えば、ラジオチューナに当てはめて考えると、同図では、1001はアンテナ等の受信部、1002は、前記受信部1001で受信した信号を受けると共に、本デジタルPLL回路を内蔵し、前記受信信号をもとに波形等化やデータの復調を行う信号処理回路を含むLSIである。このLSI1002が出力する復調データを用いて音声への変換を行うと共に、映像データを図示しないディスプレイ端末に表示する。
尚、上記の説明では、ラジオチューナを例にとって説明したが、その他の無線通信、有線通信やPLL回路を必要とするデータ処理装置や通信装置、映像表示装置等の様々なシステムにも本発明を適用することが可能である。
以上説明したように、本発明は、周波数制御ワード(周波数比率)が小数成分を含む場合であっても、配置されるコンパレータの個数を少なく制限できて、小面積、低消費電力かつ設計難易度の低減化を図りつつ、リファレンス信号と出力クロックとの微小位相誤差を算出できて、位相ノイズ特性の良いデジタルPLL回路を提供できるので、このデジタルPLL回路を用いたデータ処理装置や通信装置、映像表示装置等の用途にも適用できる。
本発明は、リファレンス信号に同期した任意の倍率の周波数のクロック信号を出力するデジタルPLL(Phase Locked Loop)回路、及びこれを用いた通信装置に関するものである。
従来の一般的なデジタルPLL回路は、図20に示すように、リファレンス信号FREFに基づいて動作するRPA回路(Reference Phase Accumulator:リファレンス位相算出器)201、出力クロックCKVに基づいて動作するVPA回路(Variable Phase Accumulator:可変位相算出器)202、位相比較器203、ループフィルタ204、発振器206から構成される。
前記デジタルPLL回路では、出力クロックCKVの周波数がリファレンス信号FREFの周波数の周波数制御ワードFCW(Frequency Command Word)倍となるように動作する。例えば、リファレンス信号FREFの周波数が100MHzのときに225MHzの出力クロックを得ようとする場合、周波数制御ワードFCWは2.25に設定すれば良い。RPA回路201はリファレンス信号FREFに同期して周波数制御ワードFCWを積分し、リファレンス位相値PHRを算出する。一方、VPA回路202は、出力クロックCKVに同期して1をインクリメントし、出力クロックCKVの可変位相値PHVを算出する。周波数制御ワードFCWは、出力クロックCKVの周波数をリファレンス信号FREFの周波数で規格化したものに相当するので、リファレンス信号FREFの1パルス幅の位相更新値を周波数制御ワードFCWとすると、出力クロックCKVの1パルス分を位相更新値1と見なせる。従って、リファレンス信号FREFの位相値PHRと出力クロックCKVの位相値PHVとを同じ次元で比較することが可能となる。位相比較器203は、リファレンス信号FREFの位相値PHRと出力クロックCKVの位相値PHVとの差を取り、位相誤差を算出する。位相誤差はループフィルタ204で平滑化され、このループフィルタ204の出力をもとに発振器206の発振周波数が所望の値となるように制御される。
ここで、周波数制御ワードFCWの値が整数の場合は、リファレンス信号FREFの1パルスに収まる出力クロックCKVのパルス数が常に一定値(周波数制御ワードFCW)となり、同期をとることが容易である。
しかしながら、周波数制御ワードFCWに小数成分が含まれると、リファレンス信号FREFの1パルスに収まる出力クロックCKVのパルス数が常に一定とならない。図21に周波数制御ワードFCWの値を2.25としたときの図20に示すPLL回路の動作タイミングチャートを示す。図21から確認できる通り、リファレンス信号FREFと出力クロックCKVとの周波数比率は整数値とは限らないので、出力クロックCKVとリファレンス信号FREFとの何れに同期して位相比較を行っても、位相誤差算出の際に微小な残留位相誤差が常に混入されることとなり、位相ノイズ特性が劣化する。
この課題を解決するため、特許文献1では、図22に示すPLL回路の構成を用いている。ポイントとなるブロックは、TDC(Time to Digital Converter:時間デジタル変換器)312により、微小残留位相誤差を算出している点である。図23にTDCの構成を示す。TDC312は、インバータチェイン3121からなるディレイライン、このディレイライン3121の出力をリファレンス信号FREFのエッジで保持するレジスタ群3122、リファレンス信号FREFと出力クロックCKVとのエッジ間隔を求めるエッジ検出部3123、そのエッジ検出結果を元に微小位相誤差を算出する出力部3124により、構成される。尚、図22において、301はRPA、302はVPA、303は位相比較器、304はループフィルタ、305は制御量生成器、306は発振器、309は出力クロックCKVに同期してリファレンス信号FREFをリタイミングした信号CKRを生成するレジスタ回路、310は前記リタイミング信号CKRに同期して動作するレジスタ回路である。
以下、この微小位相誤差の算出方法を示す。ディレイライン3121には出力クロックCKVが入力される。従って、各インバータの出力は、出力クロックCKVが遅延した信号となる。実際はインバータチェインであるので、偶数段目では同一極性、奇数段目では逆極性となる。但し、図23に示すように各インバータの出力を受けるレジスタ群の出力で整合性をとることにより、極性を統一することができる。このようにして、レジスタ群には、出力クロックCKVのリファレンス信号FREFエッジにおける極性が格納される。図24(a)に示す位相誤差が正値の場合、同図(c)に示す位相誤差が負値の場合の何れの場合にも、同図(b)に示すディレイライン3121及びレジスタ群3122によって、同図(b)に示すようにレジスタ群3122から微小時間ずつ遅延したデータD[0]、D[1]、D[2]…を得ることができるので、この情報を用いれば、リファレンス信号FREFと出力クロックCKVとの立上りエッジ間隔Δtrと立下りエッジ間隔Δtfとをデジタル値で表現することが可能である。出力部3124では、この立上りエッジ間隔Δtrと立下りエッジ間隔Δtfとを用いて、下記式(1)に示すように微小位相誤差の算出を行うことが可能である。
Figure 2010047005
(Tν:出力クロックCKV1の周期、ε:微小位相誤差)
尚、算出に際しては、出力クロックCKVのパルス間隔を1として規格化する必要があるので、ディレイラインは出力クロックCKVの1パルスをカバーするのに十分なタップ数を確保しておく必要がある。
特開2002−76886号公報
このように、特許文献1に記載の構成では、TDC312によりリファレンス信号FREFと出力クロックCKVとの間の微小位相誤差を抽出し、PLL回路へ反映することにより、位相ノイズ特性に大幅な改善が得られる。
しかしながら、TDC312は、その構成上、リファレンス信号FREFと出力クロックCKVとの立上り/立下りエッジを検出するために、出力クロックCKVの1周期をカバーするのに十分な長さのインバータチェインが必要となるため、小面積化が困難である。また、リファレンス信号FREFに対する周波数倍率FCWが大きくなると、インバータチェイン3121へ入力されるクロック信号CKVは高速となり、消費電力が大きくなる。更に、各インバータの出力が時間的に等間隔である必要があるため、各インバータ間を等長配線する必要があって設計難易度が高くなる、などの課題が発生する。
本発明の目的は、リファレンス信号と出力クロックとの周波数比率である周波数制御ワードFCWが小数成分を含む場合において、小面積かつ低消費電力で、リファレンス信号と出力クロックとの微小位相誤差を算出して、位相ノイズ特性の良いデジタルPLL回路を提供することにある。
前記の目的を達成するため、本発明では、従来技術のようにディレイラインを用いてリファレンス信号と出力クロックとの立上り及び立下りエッジ間隔をデジタル値で表現するのではなく、リファレンス信号の振幅情報を用いて、リファレンス信号と出力クロックとの微小位相誤差を算出する構成を採用する。即ち、リファレンス信号FREFの振幅値の零値、最大値及び最小値と周波数倍率FCWとは図13に例示すように1:1に対応しており、これらの最大値、最小値等や、サンプリングポイントでの振幅値αを用いれば、このサンプリングポイントでの位相誤差perr_fを算出できる。そして、この振幅情報を用いた誤差算出構成では、サンプリングポイントでの振幅値αは、前記図20のRPA回路(Reference Phase Accumulator:リファレンス位相算出器)201が周波数倍率FCWを逐次加算する構成である関係上、例えば周波数制御ワードFCW=2.25の場合(図21参照)には、RPA回路の出力(周波数倍率FCWの逐次加算値)の小数成分は、0.0、0.25、0.5、0.75の4種類となり、振幅値αも4種類の各値近傍の値を取る。従って、振幅値αの検出に際して、その閾値を、振幅最大値と最小値との間を多段階に均等に細かく設定しなくても、前記4種類の値近傍に設定しておけば、コンパレータの個数は少なく制限できる。本発明は、このようにしてコンパレータの個数を低減して、小面積かつ低消費電力で、リファレンス信号と出力クロックとの微小位相誤差を算出して、位相ノイズ特性の良いデジタルPLL回路を提供する。
具体的に、請求項1記載の発明のデジタルPLL回路は、リファレンス信号が入力され、このリファレンス信号の周波数を、整数部及び小数部より成る数値である所定倍率で逓倍した周波数を持つクロック信号を出力するデジタルPLL回路であって、制御量が入力され、この入力された制御量に応じて、前記デジタルPLL回路から出力するクロック信号の周波数を変更する制御発振器と、前記制御発振器により周波数を変更された前記クロック信号を計数する第1のカウンタと、前記リファレンス信号を前記制御発振器からのクロック信号に基づいてリタイミングしたリタイミング信号に応じて、前記所定倍率をインクリメントする第2のカウンタと、前記第1のカウンタのカウント値と前記第2のカウンタのカウント値の整数部とを比較し、その差を整数部の位相誤差として出力する比較器と、前記第2のカウンタのカウント値の小数部に基づいて、前記リファレンス信号の振幅値近傍の複数の閾値を生成し、この複数の閾値に基づいて前記リファレンス信号の振幅値を検出すると共に、この検出した振幅値に基づいて前記リファレンス信号と前記制御発振器からの出力クロック信号との間の小数部の位相誤差としての微小位相誤差情報を生成する微小位相誤差生成器と、前記比較器からの整数部の位相誤差と前記微小位相誤差生成器からの小数部の位相誤差としての微小位相誤差情報とを受け、この2つの位相誤差の合計誤差を平滑化するフィルタ部と、前記フィルタ部の出力に基づいて、前記制御発振器への前記制御量を生成して出力する制御量生成器とを備えたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、前記請求項1記載のデジタルPLL回路において、前記微小位相誤差生成器は、各々が複数の閾値を出力する複数個の閾値バンクと、前記第2のカウンタのカウント値の小数部を受け、この小数部に基づいて前記複数個の閾値バンクの何れかを選択する選択部と、前記選択部により選択された閾値バンクから出力される閾値の数に等しい個数だけ設けられ、前記選択された閾値バンクから対応する閾値を受けると共に、前記リファレンス信号を受けて、このリファレンス信号を前記受けた閾値と比較する複数個のコンパレータとを備えたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、前記請求項1記載のデジタルPLL回路において、前記微小位相誤差生成器は、前記生成した複数の閾値に基づいて前記リファレンス信号の振幅値を複数回検出し、この検出した複数の振幅値のうち、最大値、最小値、及び前記第2のカウンタが前記所定倍率をインクリメントする直前の振幅値と、前記整数部及び小数部より成る所定倍率とに基づいて、前記リファレンス信号と前記制御発振器からの出力クロック信号との間の小数部の位相誤差としての微小位相誤差情報を生成することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、前記請求項3記載のデジタルPLL回路において、前記微小位相誤差生成器は、前記第2のカウンタが前記所定倍率をインクリメントする直前の振幅値を検出するに際し、前記第1のカウンタの出力と前記第2のカウンタの出力とに応じて、前記デジタルPLL回路から出力されたクロック信号を間引いたタイミングで前記直前の振幅値を検出することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、前記請求項3記載のデジタルPLL回路において、前記微小位相誤差生成器は、PLL回路が動作の引き込み時又は学習モードの場合には、前記複数の閾値バンクを切り替えて前記リファレンス信号の振幅値の最大値及び最小値を検出し、動作の引き込み後の通常動作時には、前記検出した最大値及び最小値を用いて微小位相誤差を規格化することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、前記請求項1記載のデジタルPLL回路において、前記第1のカウンタのカウント値及び前記第2のカウンタのカウント値は、共に前記リタイミング信号に同期した2個のレジスタ回路に各々格納され、前記比較器は、前記一方のレジスタ回路に格納された第1のカウンタのカウント値と、前記他方のレジスタ回路に格納された第2のカウンタのカウント値の整数部とを比較することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、前記請求項1記載のデジタルPLL回路において、前記制御量生成部は、前記制御発振器への制御量に関して、一部又は全部について変調を行った結果を制御量として前記制御発振器に出力することを特徴とする。
請求項8記載の発明は、前記請求項1記載のデジタルPLL回路において、前記制御発振器は、デジタル―アナログ変換回路と電圧制御発振器とを備えることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、前記請求項1記載のデジタルPLL回路において、前記制御発振器は、デジタル制御発振器であることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、前記請求項1記載のデジタルPLL回路において、前記リファレンス信号は、正弦波に準拠した信号であることを特徴とする。
請求項11記載の発明は、前記請求項1記載のデジタルPLL回路において、前記リファレンス信号は、のこぎり波状の信号であることを特徴とする。
請求項12記載の発明の通信装置は、前記請求項1〜11の何れか1項に記載のデジタルPLL回路を用いて得られたクロック信号に基づいて音声データ又は映像データを含む受信信号を復号する信号処理回路を有するLSIと、前記LSIからの復号信号を受けて復号された音声データ又は映像データを表示するディスプレイ端末とを備えたことを特徴とする。
前記の構成により、請求項1〜12記載の発明では、微小位相誤差生成器では、第2のカウンタのカウント値(即ち、周波数比率の逐次加算値)の小数部に基づいて、リファレンス信号の振幅値近傍の複数の閾値が生成され、この複数の閾値を各々受ける複数のコンパレータでもってリファレンス信号の振幅値が検出される。そして、この検出した振幅値に基づいて、リファレンス信号と出力クロック信号との間の小数部の位相誤差(微小位相誤差情報)が生成される。
ここで、リファレンス信号の振幅値検出用の複数の閾値は、周波数比率の逐次加算値の小数部に基づいて、リファレンス信号の実際の振幅値近傍の閾値として生成されているので、この閾値の数に等しい個数だけのコンパレータを用いてリファレンス信号の振幅値が精度良く検出される。従って、リファレンス信号の振幅最大値と最小値間を多段階に細かく区切った多数個のコンパレータを配置する必要がなく、その分、小面積及び低消費電力化が図られると共に、設計難易度の低減化も図られる。
以上説明したように、請求項1〜12記載の発明のデジタルPLL回路によれば、周波数制御ワード(周波数比率)が小数成分を含む場合であっても、配置されるコンパレータの個数を少なく制限できて、小面積かつ低消費電力でもって、リファレンス信号と出力クロックとの微小位相誤差を算出できて、位相ノイズ特性の良いデジタルPLL回路を提供することが可能である。
本発明の第1の実施形態におけるデジタルPLL回路の全体構成を示すブロック図である。 同デジタルPLL回路に備えるRPA回路(リファレンス位相算出器)の内部構成を示す図である。 同デジタルPLL回路に備えるVPA回路(可変位相算出器)の内部構成を示す図である。 同RPA回路及びVPA回路の動作タイミングチャート図である。 同デジタルPLL回路に備えるゲート回路の内部構成を示す図である。 同ゲート回路の動作タイミングチャートを示す図である。 同デジタルPLL回路に備える微小位相誤差生成器の内部構成を示す図である。 同微小位相誤差生成器に備える振幅コード生成部の内部構成を示す図である。 (a)は同振幅コード生成部に備える閾値生成部の内部構成を示す図、同図(b)は同閾値生成部に備える閾値バンクの内部構成を示す図である。 同閾値生成部に備えるセレクト信号生成部の構成を示す図である。 同微小位相誤差生成器に備える振幅コード微小位相誤差変換部の内部構成を示す図である。 リファレンス信号の振幅と周波数制御ワードとの対応を示す図である。 サンプリングポイントの例を示す図である。 同デジタルPLL回路に備えるループフィルタの内部構成を示す図である。 同デジタルPLL回路に備える制御量生成器の内部構成を示す図である。 同制御量生成器に備える変調処理部の内部構成を示す図である。 同デジタルPLL回路に備える制御発振器の内部構成を示す図である。 同制御発振器の他の構成を示す図である。 本デジタルPLL回路を内蔵するLSIを含んだ通信装置の概略構成を示す図である。 従来のデジタルPLL回路の構成を示すブロック図である。 同従来のデジタルPLL回路の動作タイミングチャートを示す図である。 従来の他のPLL回路の全体構成を示す図である。 同従来の他のPLL回路に備えるTDC回路の内部構成を示す図である。 同従来の他のPLL回路における微小デジタル位相誤差の算出方法を示し、同図(a)は位相誤差が正値の場合を示す図、同図(b)は微小時間ずつ遅延したデータを生成するディレイライン及びレジスタ群の構成を示す図、同図(c)は位相誤差が負値の場合を示す図、同図(d)は微小時間ずつ遅延したデータを示す図である。
以下、本発明の実施形態に関して図面を参照して詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の第1の実施形態であるデジタルPLL回路の構成を示す。
図1において、101はRPA回路(Reference Phase Accumulator:リファレンス位相算出器)、102はVPA回路(Variable Phase Accumulator:可変位相算出器)、103は位相比較器(比較器)、104は入力される位相誤差系列に対してフィルタ処理を行って誤差を平滑化するループフィルタ、106は制御発振器、105は前記制御発振器106を制御する制御量生成器、107は微小位相誤差生成器、108は微小位相誤差生成器107の動作タイミングを生成するゲート回路、109は出力クロックCKV1に同期してリファレンス信号FREFをリタイミングした信号CKR1を生成するレジスタ回路、110は前記リタイミング信号CKR1に同期して動作するレジスタ回路、111は前記リタイミング信号CKR1を1クロック遅延させた信号CKR2を生成するレジスタ回路、112は前記リタイミング遅延信号CKR2に同期して動作するレジスタ回路である。
本デジタルPLL回路では、RPA回路101とVPA回路102を元に、リファレンス信号FREFと出力クロック信号CKV1との間の整数部の位相誤差を、微小位相誤差生成器107は小数部の位相誤差を算出し、これらを組み合わせてループフィルタ104で平滑化処理を行う。制御量生成器105は、前記ループフィルタ104の出力を元に制御発振器106の制御コードを生成し、最終的に制御発振器106の出力クロックCKV1の周波数がリファレンス信号FREFの周波数の周波数制御ワードFCW倍となるようにフィードバック制御がなされる。
以下、図1に示したデジタルPLL回路の構成及び動作について詳細を説明する。
図2に、RPA回路(第2のカウンタ)101の構成例を示す。1011は加算器であり、1012はリタイミング信号CKR1に同期して加算器1011の出力を保持するレジスタである。レジスタ1012は、リタイミング信号CKR1の立上りエッジ毎に自身の保持する値と周波数制御ワードFCWとを加算した値を取り込み(周波数制御ワードFCWの値を積分し)、リファレンス位相値PHRを算出する。
次に、図3に、VPA回路(第1のカウンタ)102の構成例を示す。1021は加算器であり、1022はリタイミング信号CKV1に同期して加算器1021の出力を保持するレジスタである。レジスタ1022は、出力クロックCKV1の立上りエッジ毎に自身の保持する値と“1”とを加算した値を取り込み(+1インクリメント演算し)、出力クロックCKV1の可変位相値PHVを算出する。
周波数制御ワードFCW=2.25としたときの図2に示したRPA回路101と図3に示したVPA回路102との動作タイミングチャートを図4に示す。
図1において、位相比較器103は、出力クロックCKV1の可変位相値PHVをリタイミング信号CKR1でリタイミングした信号を更にレジスタ回路112においてリタイミング遅延信号CKR2でリタイミングした信号と、リファレンス位相値PHRをレジスタ回路112においてリタイミング遅延信号CKR2でリタイミングした信号の整数部との比較を行う。出力クロックCKV1の可変位相値PHVとリファレンス位相値PHRとは、何れも、出力クロックCKV1の1パルスを“1”として扱っているので、直接差を取ることにより、整数部の位相誤差を算出することが可能である。尚、リタイミング遅延信号CKR2でのリタイミングは微小位相誤差生成器107とのタイミング調整のために行う。
図5は、前記ゲート回路108の構成例を示す。同図において、1081は出力クロックCKV1の可変位相値PHVとリファレンス位相値PHRの整数部との比較を行う比較器であり、1082は比較器1081の出力と出力クロックCKV1との論理積を出力するANDゲートである。比較器1081は、出力クロックCKV1の可変位相値PHVに“1”を加算した値と、リファレンス位相値PHRに周波数制御ワードFCWを加算した値のうち整数部とが等しければ“1”を出力し、そうでなければ“0”を出力する。ANDゲート1082は、比較器1081の出力と出力クロックCKV1の論理積を出力するので、出力クロックCKV1の可変位相値PHVとリファレンス位相値PHRの整数部とが等しい場合のみ、出力クロックCKV1のマスク処理が解除され、制御信号CKGが出力されることになる。これはリタイミング信号CKR1が立ち上がる直前の出力クロックCKV1の立上りに同期して微小位相誤差生成器107を動作させるためである。図5に示したゲート回路108の動作タイミングチャートを図6に示す。
次に、本発明上重要な微小位相誤差生成器107の構成及び動作について説明する。図7に微小位相誤差生成器107の内部構成例を示す。図7に示した微小位相誤差生成器107では、ゲート回路108の制御信号CKGに同期してリファレンス信号FREFとリファレンス位相値PHRの小数部とをもとに微小誤差の算出を行う。1071はリファレンス信号FREFの振幅値から振幅コードを生成する振幅コード生成部であり、1072は制御信号CKGで駆動されるレジスタ、1073は生成された振幅コードを微小位相誤差に変換する振幅コード微小位相誤差変換部である。レジスタ1072は制御信号CKGの立上り毎に振幅コード生成部1071で生成された振幅コードを取り込む。振幅コード微小位相誤差変換部1073は、レジスタ1072に保持された振幅コードから微小位相誤差を算出し、出力する。図7に示したCNT信号は、図1には示さないコントローラからの信号でPLL回路が学習モードにあることを示す制御信号である。
次に、図7に示した振幅コード生成部1071の具体的構成例を図8に示す。同図において、10712〜10715はコンパレータ、10711はその出力に接続される前記コンパレータ10712〜10715の閾値を生成する閾値生成部、10716はデコーダである。
前記閾値生成部10711は、図9(a)に示すように振幅方向の複数個の閾値バンク1071101〜1071108を持ち、リファレンス信号FREFの振幅レベルをデジタルコードに変換するための閾値を選択して出力する。本実施形態では、8つの閾値バンクを持たせた構成としている。CNT信号は学習モードにあるか否かを示す信号であり、学習モードでない場合、セレクト信号生成部(選択部)1071110は、リファレンス位相値PHRの小数部の値に基づいて、どの閾値バンクが制御信号CKGのタイミングでリファレンス信号FREFを変換するのに最適かを判断して、セレクタ1071109にセレクト信号を生成する。
前記セレクト信号生成部1071110の構成例は図10に示すようになっている。すなわち、リファレンス位相値PHRの小数部nビットに対して、閾値バンク数に応じた上位ビットを出力する。図10では、10ビットのPHRの小数部に対して、閾値バンク数=8に応じて上位3ビットを出力している。微小位相誤差算出器107が動作するときトラッキング動作は完了しているので、リファレンス位相値PHRの小数部の上位ビットをセレクタ信号として用いることができる。図9(b)に示すように選択された1つの閾値バンク内の4つの閾値が、図8中の4個のコンパレータ10712〜10715の閾値として出力され、変換演算が行われる。図9の構成では、閾値と合わせて何れの閾値バンクが選択されているかを示すセレクト信号も一緒に出力される。4個のコンパレータ10712〜10715の出力と、閾値生成部10711のバンク位置を示す信号とをもとに、デコーダ10716は、制御信号CKGのタイミングにおけるリファレンス信号FREFの振幅情報を抽出して出力する。振幅コード生成部1071をこのような構成とすることにより、コンパレータの数を減らしても、振幅方向の解像度を落とさないようにすることが可能である。
以上のようにして抽出された振幅情報は、図7に示すレジスタ1072に制御信号CKGのタイミングで格納される。
図7に示した振幅コード微小位相誤差変換部1073では、微小位相誤差の規格化を行う。図11に振幅コード微小位相誤差変換部1073の構成例を示す。同図において、10731はレジスタ回路1072の出力の最大値を検出して保持する最大値検出部、10732はレジスタ回路1072の最小値を検出して保持する最小値検出部である。また、10733は係数算出部であって、周波数制御ワードFCW、最大値検出部10731の出力及び最小値検出部10732の出力をもとに規格化係数を出力する。10734はレジスタ回路1072の出力から最小値検出部10732からの最小値を減算する減算器、10735は前記減算器10734の出力の絶対値をとる絶対値算出部、10736は絶対値算出部10735の出力に係数算出部10733で算出された係数を乗じる乗算器、10737はRPA回路101からリファレンス位相値PHRの小数部と乗算器10736の出力とを減算して微小位相誤差を出力する減算器である。
図8のデコーダ10716の出力は、リファレンス信号FREFの振幅情報をコード化するものであるので、微小位相誤差を算出する場合の基準となるリファレンス位相値PHRと比較できるように、規格化する必要がある。そこで、学習信号CNTがアサートされた場合には、PLL回路をフリーランさせ、閾値バンクを切り替えることにより、リファレンス信号FREFの最大値(MAX)と最小値(MIN)を検出し、動作引き込み後の通常動作時にこれらの値を用いて微小位相誤差を規格化する構成とする。
次に、規格化係数の算出方法について説明する。周波数制御ワードFCWは出力クロックCKV1の発振周波数をリファレンス信号FREFの周波数で規格化したものであるので、理想的には出力クロックCKV1の周期を1とすると、リファレンス信号FREFの1周期は周波数制御ワードFCWとなる。リファレンス信号FREFが正弦波に近いような場合を図12に示す。この場合、リファレンス信号FREFの振幅の最大値がFCW/4、最小値がFCW/4*3=(−FCW/4)に対応する。図13にサンプリングポイントの例を示す。図13に示されたサンプリングポイントでは、理想サンプリングポイントの位置を位相誤差0として、対応する位相誤差がperr_f、振幅値がαとすると、下記式(2)が成り立ち、微小位相誤差が振幅情報αを用いて算出できる。従って、リファレンス信号FREFの最大値、最小値、及び周波数制御ワードFCWを用いることにより、振幅値αを規格化することが可能である。下記式(2)において、FCW/4・1/|MAX−MIN|が前記係数算出部10733で算出する規格化係数である。
Figure 2010047005
尚、前記規格化には、ルックアップテーブルを用いる手法で実現しても良い。また、リファレンス信号FREFとしてのこぎり波を用いても、同様のことが実現できる。リファレンス信号FREFとして矩形波を用いる場合は、ローパスフィルタにより、高周波を取り除く方が良い。
続いて、図14に、図1に示したループフィルタ(フィルタ部)104の構成例を示す。同図において、1041は整数部小数部統合器、1042は乗算器、1043は加算器、1044は減算器、1045はリタイミング遅延信号CKR2で駆動されるレジスタ回路である。前記整数部小数部統合器1041は、位相比較器103の出力を整数部として、微小位相誤差生成器107の出力を小数部として、両者を統合し、ループフィルタ104への入力とする。この構成例ではループフィルタ104は、主に1次のIIRフィルタと積分項とから成っており、その和を取ることにより、フィルタ処理を行う。また、α、β、γなどの係数、フィルタ出力の初期値lpfiniなどのパラメータにより、特性を容易に変更できる。このような回路を用いて、入力される位相誤差の平滑化を行う。
更に、図1の制御量生成器105は、ループフィルタ104の出力を元に制御発振器106を制御する制御量を生成する。デジタルPLL回路では、制御発振器106の制御量は有限の解像度を持っている。そこで、アナログ回路並みに解像度を高めるために、制御量の微小部分に関してΔΣ変調などが用いられる場合もある。
図15に前記制御量生成器105の内部構成例を示す。同図において、1051は変調処理部、1052は加算器である。前記変調処理部1051はループフィルタ104の出力の小数部に対して変調処理を行う。加算器1052はループフィルタ104の出力の整数部と前記変調処理部1051の出力との加算を行い、制御量を生成する。
図16に前記変調処理部1051の内部構成例を示す。同図において、10511、10513は入力されるクロック信号CKV2で駆動されるレジスタ回路、10512は加算器、10514はインバータである。入力はループフィルタ104の出力の小数部であり、レジスタ回路10511に保持している値との加算を行う。その加算結果のうち、小数部はレジスタ回路10511に保持され、キャリーはレジスタ群10513に保持される。ループフィルタ104の出力の小数部に対して、以上のような変調処理を行うことにより、ノイズシェービングを行うことができる。変調部分を駆動するクロックは出力クロックCKR1に対してある程度高めに設定する必要があるので、出力クロックCKV1を分周したクロック信号CKV2を用いる。変調を行わないループフィルタ104出力の上位部分とのタイミングは、クロック信号CKV2で合わせる必要がある。尚、変調処理部1051での変調処理は、ループフィルタ104の出力の小数部だけでなく、整数部に対しても行っても良い。
図1に示した制御発振器106は、前記制御量生成器105の制御量に基づく周波数のクロック信号CKV1を出力する。
図17に前記制御発振器106の構成例を示す。同図において、1061はDAC(Digital to Analog Converter:デジタル―アナログ変換回路)であり、1062はVCO(voltage controlled oscillator:電圧制御発振器)である。DAC1061は制御量生成器105の出力する制御量を電圧レベルに変換する。VCO1062は前記DAC1061の出力する電圧レベルに基づき、周波数可変なクロック信号CKV1を出力する。
図18に制御発振器106の別の構成例を示す。同図において、1063はDCO(Digitally Controlled Oscillator:デジタル制御発振器)である。DCO1063は、制御量生成器105の制御量に基づき、内部の容量(バラクタ)のスイッチをON/OFFすることにより、周波数可変なクロック信号CKV1を出力する。
以上説明した通り、デジタルPLL回路において、リファレンス信号FREFと出力クロックCKVとの間の微小位相誤差を、リファレンス信号FREFの振幅値及びこれに対応する位相誤差を用いて算出することにより、PLL回路の位相ノイズ特性を改善できると共に、小面積、低消費電力、かつ、設計難易度の低減化を同時に図ることが可能となる。
尚、本実施形態では、VPA回路102及びゲート回路108を駆動するクロック信号は、制御発振器106の出力する出力クロックCKV1として説明を行ったが、制御発振器106の出力を分周した信号を用いても同様の効果を得ることができるのは勿論である。
図19は、本デジタルPLL回路を内蔵するLSIを含んだ通信装置の全体概略構成を示すブロック図である。例えば、ラジオチューナに当てはめて考えると、同図では、1001はアンテナ等の受信部、1002は、前記受信部1001で受信した信号を受けると共に、本デジタルPLL回路を内蔵し、前記受信信号をもとに波形等化やデータの復調を行う信号処理回路を含むLSIである。このLSI1002が出力する復調データを用いて音声への変換を行うと共に、映像データを図示しないディスプレイ端末に表示する。
尚、上記の説明では、ラジオチューナを例にとって説明したが、その他の無線通信、有線通信やPLL回路を必要とするデータ処理装置や通信装置、映像表示装置等の様々なシステムにも本発明を適用することが可能である。
以上説明したように、本発明は、周波数制御ワード(周波数比率)が小数成分を含む場合であっても、配置されるコンパレータの個数を少なく制限できて、小面積、低消費電力かつ設計難易度の低減化を図りつつ、リファレンス信号と出力クロックとの微小位相誤差を算出できて、位相ノイズ特性の良いデジタルPLL回路を提供できるので、このデジタルPLL回路を用いたデータ処理装置や通信装置、映像表示装置等の用途にも適用できる。
10 デジタルPLL回路
101 RPA回路(第2のカウンタ)
102 VPA回路(第1のカウンタ)
103 位相比較器(比較器)
104 ループフィルタ(フィルタ部)
105 制御量生成器
106 制御発振器
107 微小位相誤差生成器
108 ゲート回路
112 レジスタ回路
1071 振幅コード生成部
1073 振幅コード微小位相誤差変換部
10711 閾値生成部
10712〜10715 コンパレータ
10716 デコーダ
1071101〜1071108 閾値バンク
1071110 セレクト信号生成部(選択部)
10731 最大値検出部
10732 最小値検出部
10733 係数算出部
10734 減算器
10735 絶対値算出部
1041 整数部小数部統合器
1051 変調処理部
1061 DAC(デジタル−アナログ変換器)
1062 VCO(電圧制御発振器)
1063 DCO(デジタル制御発振器)
1001 受信部
1002 LSI

Claims (12)

  1. リファレンス信号が入力され、このリファレンス信号の周波数を、整数部及び小数部より成る数値で所定倍率した周波数を持つクロック信号を出力するデジタルPLL回路であって、
    制御量が入力され、この入力された制御量に応じて、前記デジタルPLL回路から出力するクロック信号の周波数を変更する制御発振器と、
    前記制御発振器により周波数を変更された前記クロック信号を計数する第1のカウンタと、
    前記リファレンス信号を前記制御発振器からのクロック信号に基づいてリタイミングしたリタイミング信号に応じて、前記所定倍率をインクリメントする第2のカウンタと、
    前記第1のカウンタのカウント値と前記第2のカウンタのカウント値の整数部とを比較し、その差を整数部の位相誤差として出力する比較器と、
    前記第2のカウンタのカウント値の小数部に基づいて、前記リファレンス信号の振幅値近傍の複数の閾値を生成し、この複数の閾値に基づいて前記リファレンス信号の振幅値を検出すると共に、この検出した振幅値に基づいて前記リファレンス信号と前記制御発振器からの出力クロック信号との間の小数部の位相誤差としての微小位相誤差情報を生成する微小位相誤差生成器と、
    前記比較器からの整数部の位相誤差と前記微小位相誤差生成器からの小数部の位相誤差としての微小位相誤差情報とを受け、この2つの位相誤差の合計誤差を平滑化するフィルタ部と、
    前記フィルタ部の出力に基づいて、前記発振器への前記制御量を生成して出力する制御量生成器とを備えた
    ことを特徴とするデジタルPLL回路。
  2. 前記請求項1記載のデジタルPLL回路において、
    前記微小位相誤差生成器は、
    各々が複数の閾値を出力する複数個の閾値バンクと、
    前記第2のカウンタのカウント値の小数部を受け、この小数部に基づいて前記複数個の閾値バンクの何れかを選択する選択部と、
    前記選択部により選択された閾値バンクから出力される閾値の数に等しい個数だけ設けられ、前記選択された閾値バンクから対応する閾値を受けると共に、前記リファレンス信号を受けて、このリファレンス信号を前記受けた閾値と比較する複数個のコンパレータとを備えた
    ことを特徴とするデジタルPLL回路。
  3. 前記請求項1記載のデジタルPLL回路において、
    前記微小位相誤差生成器は、
    前記生成した複数の閾値に基づいて前記リファレンス信号の振幅値を複数回検出し、この検出した複数の振幅値のうち、最大値、最小値、及び前記第2のカウンタが前記所定倍率をインクリメントする直前の振幅値と、前記整数部及び小数部より成る所定倍率とに基づいて、前記リファレンス信号と前記制御発振器からの出力クロック信号との間の小数部の位相誤差としての微小位相誤差情報を生成する
    ことを特徴とするデジタルPLL回路。
  4. 前記請求項3記載のデジタルPLL回路において、
    前記微小位相誤差生成器は、
    前記第2のカウンタが前記所定倍率をインクリメントする直前の振幅値を検出するに際し、前記第1のカウンタの出力と前記第2のカウンタの出力とに応じて、前記デジタルPLL回路から出力されたクロック信号を間引いたタイミングで前記直前の振幅値を検出する
    ことを特徴とするデジタルPLL回路。
  5. 前記請求項3記載のデジタルPLL回路において、
    前記微小位相誤差生成器は、
    PLL回路が動作の引き込み時又は学習モードの場合には、前記複数の閾値バンクを切り替えて前記リファレンス信号の振幅値の最大値及び最小値を検出し、動作の引き込み後の通常動作時には、前記検出した最大値及び最小値を用いて微小位相誤差を規格化する
    ことを特徴とするデジタルPLL回路。
  6. 前記請求項1記載のデジタルPLL回路において、
    前記第1のカウンタのカウント値及び前記第2のカウンタのカウント値は、共に前記リタイミング信号に同期した2個のレジスタ回路に各々格納され、
    前記比較器は、前記一方のレジスタ回路に格納された第1のカウンタのカウント値と、前記他方のレジスタ回路に格納された第2のカウンタのカウント値の整数部とを比較する
    ことを特徴とするデジタルPLL回路。
  7. 前記請求項1記載のデジタルPLL回路において、
    前記制御量生成部は、
    前記制御発振器への制御量に関して、一部又は全部について変調を行った結果を制御量として前記制御発振器に出力する
    ことを特徴とするデジタルPLL回路。
  8. 前記請求項1記載のデジタルPLL回路において、
    前記制御発振器は、
    デジタル―アナログ変換回路と電圧制御発振器とを備える
    ことを特徴とするデジタルPLL回路。
  9. 前記請求項1記載のデジタルPLL回路において、
    前記制御発振器は、デジタル制御発振器である
    ことを特徴とするデジタルPLL回路。
  10. 前記請求項1記載のデジタルPLL回路において、
    前記リファレンス信号は、正弦波に準拠した信号である
    ことを特徴とするデジタルPLL回路。
  11. 前記請求項1記載のデジタルPLL回路において、
    前記リファレンス信号は、のこぎり波状の信号である
    ことを特徴とするデジタルPLL回路。
  12. 前記請求項1〜11の何れか1項に記載のデジタルPLL回路を用いて得られたクロック信号に基づいて音声データ又は映像データを含む受信信号を復号する信号処理回路を有するLSIと、
    前記LSIからの復号信号を受けて復号された音声データ又は映像データを表示するディスプレイ端末とを備えた
    ことを特徴とする通信装置。
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