JPH11341306A - デジタルpll回路 - Google Patents

デジタルpll回路

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JPH11341306A
JPH11341306A JP10143405A JP14340598A JPH11341306A JP H11341306 A JPH11341306 A JP H11341306A JP 10143405 A JP10143405 A JP 10143405A JP 14340598 A JP14340598 A JP 14340598A JP H11341306 A JPH11341306 A JP H11341306A
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保孝 小谷
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  • Synchronizing For Television (AREA)
  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 PLLをロックするまでの応答時間を少なく
するとともに、回路規模を小さくする。 【解決手段】 基準入力信号の周波数frefをn倍して
周波数nfrefの出力信号を生成するデジタルPLL回
路において、外部から供給された周波数f/mの基準パ
イロット信号と、上記出力信号を可変分周手段でm分周
した周波数の帰還パイロット信号とを位相比較して、出
力信号の周波数を制御するアナログ位相比較手段を備え
た第1のループと、基準入力信号の各周期で出力信号を
カウントして、nとの差分を段数として生成するデジタ
ル周波数比較手段と、上記段数を積分して上記帰還パイ
ロット信号の周期毎に演算するノイズシェーパとを備
え、上記第1のループの上記可変分周手段の分周比を上
記ノイズシェーパにより変化させることにより出力信号
の周波数を制御する第2のループとを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2重ループのデジ
タルPLL回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、入力信号のn倍の周波数で且
つ該入力信号に位相ロックした出力信号を得る手段とし
て、出力信号を分周手段でn分周して得られるn分周信
号と入力信号とを位相比較手段で位相比較し、上記出力
信号を生成する発信手段の発信位相を上記位相比較手段
の比較出力として得られる位相差信号で帰還制御するよ
うにしたPLL回路が知られている。そして、アナログ
位相比較器による比較出力で電圧制御型発振器(VC
O)の発信周波数を制御するようにしたアナログPLL
回路や原理的にアナログPLL回路の一部あるいは全部
をデジタル回路で構成したデジタルPLL回路が実用化
されている。
【0003】例えば、HDTV方式のビデオ信号を処理
するデジタルビデオ信号処理回路では、入力ビデオ信号
の水平同期パルスから、入力水平同期パルスのn倍の周
波数のクロックを形成するのに、PLL回路が用いられ
ている。
【0004】図33に、基準入力信号の周波数frefを
n倍にして周波数fck(fck=n×fref)の出力クロ
ックCKを生成するアナログPLL回路100の一例を
示す。このアナログPLL回路100は、アナログ位相
比較器101に基準入力信号が入力され、帰還カウンタ
102でn分周された出力クロックCKとの位相を比較
する。そして、このアナログPLL回路100は、位相
比較した結果をアナログループフィルタ103に出力
し、アナログループフィルタ103からの直流成分をア
ナログVCO104に供給することにより、基準入力信
号の周波数frefをn倍した周波数fckを有する出力ク
ロックCKを生成する。
【0005】つぎに、従来において提案されていたデジ
タル位相比較型のPLL回路110を図34に示す。こ
の図34に示したデジタル位相比較型のPLL回路11
0は、基準信号端子に供給される基準入力信号S(fre
f)の周波数frefのn倍の周波数fck=n・frefの出
力クロックCK(fck)をアナログVCO111により
形成して出力端子から出力するものであって、上記基準
信号入力端子から基準入力信号S(fref)が供給され
るとともに上記アナログVCO111により形成された
出力クロックCK(fref)が帰還カウンタを介して供
給されるデジタル位相比較器112と、アナログ位相比
較器113の比較出力がアナログループフィルタ114
を介して制御信号として上記アナログVCO111に供
給されることにより、該アナログVCO111の発振周
波数を帰還制御するようにした内ループ(アナログVC
O111→デジタルVCO115→アナログ位相比較器
113→アナログループフィルタ114→アナログVC
O111)を構成するとともに、上記デジタル位相比較
器112の比較出力が、デジタルループフィルタ116
を通過した比較結果が上記アナログVCO111の発振
周波数を帰還制御するようにした外ループ(アナログV
CO111→帰還カウンタ117→デジタル位相比較器
112→デジタルVCO111→アナログ位相比較器1
13→アナログループフィルタ114→アナログVCO
111)を構成してなる。また、このデジタルPLL回
路110における帰還カウンタ117,デジタル位相比
較器112,デジタルループフィルタ116,デジタル
VCO115は、単一クロックで動作するデジタル処理
ブロック120を構成している。
【0006】このような図34に示したPLL回路11
0は、内ループと外ループを構成することで、出力クロ
ックCK自身だけで動作する、単一クロックのロジック
回路で構成できる。また、このPLL回路110におい
て、外ループが安定して動作するためには、内ループの
帯域fp-Loopが外ループの帯域よりも広くなければなら
ないので、アナログ位相比較器113の比較周波数は、
基準入力信号の周波数に依存しない高い周波数となる。
従って、上述のアナログPLL回路100と比較してア
ナログPLLのループ帯域fp-Loopを高くすることがで
きる。従って、アナログPLLに加わる多くのノイズを
抑制することができる。
【0007】さらに、上述の図34に示したPLL回路
110におけるデジタルVCO115の量子化精度の高
い理想的な特性で構成するには、図35に示すように、
図34のPLL回路110にサイン波テーブル131
と、多ビットD/A132と、アナログポストフィルタ
133とを用いて、帰還パイロット信号のジッタを抑制
し、ノイズの少ないサイン波を発生させる手法がある。
【0008】また、図35に示したPLL回路130で
は、多ビットD/A132を用いた一例を挙げたが、図
36に示すように、1ビットD/A141に置き換え、
デジタルVCO155を累加器134としたPLL回路
140がオーディオの分野で用いられている。この1ビ
ットD/A141は、ノイズシェーパ142と、アナロ
グポストフィルタ143とから構成されている。このP
LL回路140では、1ビットD/A141である程度
の量子化精度を確保するために、動作クロックの周波数
fckに対してD/Aの信号帯域を低めに、すなわち帰還
パイロット信号の周波数fp_var=fp_refを低めに設定
しなければならないので、内ループの帯域fp_Loopも図
35に示したPLL回路130と比較して低くなってし
まう。
【0009】一方、デジタル位相比較型のPLL回路1
50としては、特開平9-23155号公報で開示されている
ように、図37に示すようなものがある。このPLL回
路150は、アナログ回路で構成された内ループ(アナ
ログVCO111→可変分周器151→アナログ位相比
較器113→アナログループフィルタ114→アナログ
VCO111)と、外側にこれを制御するデジタル回路
からなる外ループ(アナログVCO111→帰還カウン
タ117→デジタル位相比較器112→デジタルループ
フィルタ116→ノイズシェーパ152→可変分周器1
51→アナログ位相比較器113→アナログループフィ
ルタ114→アナログVCO111)とを有する。アナ
ログ回路で構成された内ループには、周波数fp_refの
基準パイロット信号を外部から供給する。外ループを構
成するデジタル回路(デジタル位相比較器112、デジ
タルループフィルタ116、ノイズシェーパ152、可
変分周器151、帰還カウンタ117)は、出力クロッ
クCK自身だけで動作する、単一クロックのロジック回
路で構成できる。
【0010】なお、上述のPLL回路150は、出力ク
ロックCKを帰還カウンタ117及び可変分周器151
に出力される一例について説明したが、実際は同期回路
を構成して各タイミングの伝搬を確実にするために、出
力クロックをデジタル位相比較器112、デジタルルー
プフィルタ116、1次ノイズシェーパ152にも供給
する場合もある。
【0011】上述したPLL回路150のデジタル位相
比較器11は、図38に示すように、基準入力信号S
(fref )の立ち上がりエッジを検出するエッジ検出器
161と、上記帰還カウンタ117による上記出力クロ
ックCKのn分周データからランプ波形状の位相エラー
データを発生する位相エラー発生器162と、この位相
エラー発生器162により発生された位相エラーデータ
を上記エッジ検出器161によるエッジ検出のタイミン
グでラッチする位相エラーラッチ回路163により構成
される。この図38に示した構成のデジタル位相比較器
112において、上記エッジ検出器161は、基準入力
信号S(fref )の立ち上がりエッジを検出したら、1
クロック幅の検出パルスを上記位相エラーラッチ回路1
63に供給する。また、上記位相エラー発生器162
は、上記帰還カウンタ117においてn=64として上
記出力クロックCKを64分周した6ビット幅の64分
周データについて、上記64分周データが0のときに1
6(エラーとしては±0)を中心に0〜31(エラーと
しては+15〜−16)の間で−1の勾配を持つ5ビッ
トの位相エラーデータに変換する。そして、上記位相エ
ラーラッチ回路163は、上記エッジ検出器161から
供給される立ち上がりエッジの検出パルスのタイミング
で、上記5ビットの位相エラーデータをラッチして、そ
のまま5ビット幅で出力する。この図38に示した構成
のデジタル位相比較器112では、上記位相エラーラッ
チ回路163によるラッチ出力として、出力クロックC
K単位の分解能の位相エラーデータを得ることができ
る。
【0012】ここで、上記デジタル位相比較器112
は、例えば図39に示すように、ランプ波形状の基準入
力信号S(fref )をデジタル化するA/D変換器17
1と、上記帰還カウンタ117によるn分周データをデ
コードするデコード回路172と、上記A/D変換器1
71によるデジタル出力として得られる位相エラーデー
タを上記デコード回路172によるデコード出力のタイ
ミングでラッチする位相エラーラッチ回路173により
構成しても良い。この図39に示した構成のデジタル位
相比較器121では、上記位相エラーラッチ回路173
によるラッチ出力として、出力クロックCK以下の分解
能の位相エラーデータを得ることができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の図35
に示したPLL回路130では、デジタル回路120が
デジタル位相比較器112、デジタルループフィルタ1
16、累加器134、サイン波テーブル131及び帰還
カウンタ117からなり、アナログ回路が多ビットD/
A132、アナログポストフィルタ133、アナログ位
相比較器113、アナログループフィルタ114及びア
ナログVCO111からなることから、回路量が多いと
いう欠点がある。
【0014】また、図36に示したPLL回路140で
は、図35に示したPLL回路130と比較してノイズ
が大きくなるが、ノイズシェーパ142というロジック
が増える代わりにプロセスの複雑な多ビットD/A13
2がなくなり、ロジック部(デジタル位相比較器11
2、デジタルループフィルタ116、ノイズシェーパ1
42)をLSI化する前提なら全体の回路量は減る。し
かし、アナログポストフィルタ143、アナログループ
フィルタ114という2つのアナログのフィルタがなお
存在しており、回路量がまだ多い。
【0015】また、図37に示したPLL回路150で
は、図34に示したPLL回路110と比較すると、D
/Aコンバータがない分回路量は減っている。しかし、
このPLL回路150においては、PLLがロックする
と、出力クロックCKは基準入力信号の周波数frefに
対して位相が固定するが、周波数frefで位相比較して
いるため、ロックまでの応答時間が長いという問題点を
有する。
【0016】そこで、本発明は、上述したような実情に
鑑みて提案されたものであり、PLLをロックするまで
の応答時間を少なくするとともに、回路規模が小さいデ
ジタルPLL回路を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決する本
発明に係るデジタルPLL回路は、外部から供給された
周波数f/mの基準パイロット信号と、上記出力信号を
可変分周手段でm分周した周波数の帰還パイロット信号
とを位相比較して、出力信号の周波数を制御するアナロ
グ位相比較手段を備えた第1のループと、基準入力信号
の各周期で出力信号をカウントして、nとの差分を評価
値として生成するデジタル周波数比較手段と、上記評価
値を積分して上記帰還パイロット信号の周期毎に演算す
るノイズシェーパとを備え、上記第1のループの上記可
変分周手段の分周比を上記ノイズシェーパにより変化さ
せることにより出力信号の周波数を制御する第2のルー
プとを有することを特徴とするものである。
【0018】このようなデジタルPLL回路は、第1の
ループにおいてアナログ位相比較して出力信号の周波数
を制御し、第2のループにおいて第1のループで周波数
が制御された出力信号の周波数と基準入力信号とをデジ
タル周波数比較して第1のループを構成する可変分周器
の分周比を制御する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。
【0020】本実施の形態に係るデジタルPLL回路1
は、例えば図1に示すように構成される。この図1に示
したデジタルPLL回路1は、基準信号入力端子10に
供給される基準入力信号S(fref )の周波数fref の
n倍の周波数fck=n・fref の出力クロックCK(f
ck)をアナログVCO8により形成して出力端子12か
ら出力するものであって、上記基準信号入力端子10か
ら基準入力信号S(fref )が供給されるとともに上記
アナログVCO8により形成された出力クロックCK
(fck)が供給されるデジタル周波数比較器2と、上記
基準入力信号S(fref )の周波数fref よりも十分に
高い周波数fp_ref fref の基準パイロット信号S
(fp_ref )が基準パイロット信号入力端子11から供
給されるとともに上記アナログVCO8により形成され
た出力クロックCK(fck)が可変分周器5を介して供
給されるアナログ位相比較器6を備える。そして、上記
アナログ位相比較器6の比較出力がアナログループフィ
ルタ7を介して制御信号として上記アナログVCO8に
供給されることにより、該アナログVCO8の発振周波
数を帰還制御するようにした内ループ(アナログVCO
8→可変分周器5→アナログ位相比較器6→アナログル
ープフィルタ7→アナログVCO8)を構成するととも
に、上記デジタル周波数比較器2の比較出力が、積分器
3を介してノイズシェーパ4に供給され、このノイズシ
ェーパ4から分周比制御データKとして上記可変分周器
5に供給されることにより、上記アナログVCO8の発
振周波数を帰還制御するようにした外ループ(アナログ
VCO8→デジタル周波数比較器2→積分器3→ノイズ
シェーパ4→可変分周器5→アナログ位相比較器6→ア
ナログループフィルタ7→アナログVCO8)を構成し
てなる。また、このデジタルPLL回路1におけるデジ
タル周波数比較器2,積分器3,ノイズシェーパ4及び
可変分周器5は、単一クロックで動作するデジタル処理
ブロック20を構成している。
【0021】デジタル周波数比較器2及び積分器3は、
図2に示すように、150Hzの基準入力信号Sを生成
するパルス生成器21と、アナログVCO8から供給さ
れる出力クロックCKの波数をカウントするメインカウ
ンタ22と、0〜17のカウントを繰り返すクロックカ
ウンタ23と、出力クロックCKの波数に基づく段数m
を検出するステップカウンタ24と、レジスタ25とを
有し、基準入力信号SとアナログVCO8からの出力ク
ロックCKとのデジタル周波数比較を行っている。この
デジタル周波数比較器2は、メインカウンタ22を用い
て、基準入力信号S(fref)の1周期の間に出力クロ
ックCKをカウントし、波数を得る。この波数は、例え
ば「279000」波であればPLLはロックした状態
である。そして、「279000」波に対して波数がず
れていれば出力クロックCKは基準入力信号に対してず
れていることとなる。デジタル周波数比較器2は、下記
表1に示すように、波数のずれに応じて±7段階(計1
5段階)の段数mを示す段数信号をステップカウンタ2
4により生成して、積分器3に出力する。
【0022】
【表1】
【0023】このデジタル周波数比較器2は、周波数比
較を行うときには、先ずパルス生成器21から150H
zの立ち上がりエッジパルスを生成することにより、リ
セットパルスを生成する。また、このエッジパルスのタ
イミングに基づいて各カウンタ22,23及びレジスタ
25の初期化を行うとともに、信号生成器26を介して
ステップカウンタ24及びレジスタ27を初期化する。
なお、ステップカウンタ24の初期値は「7」であり、
クロックカウンタ23の初期値は「17」である。
【0024】次に、パルス生成器21により生成された
エッジパルスにより、メインカウンタ22がリセットさ
れ、計数の動作を行う。このメインカウンタ22は、波
数が所定の値に達したと判断したらクロックカウンタ2
3に「enb18」という信号をたて、次にパルス生成器2
1から150Hzのパルスがくるまで保持しておく。な
お、上記所定の値は、例えばNTSC(National Telev
ision System Committee)信号(149.85Hz)に同期した
信号を生成するときには279156とされ、PAL(Phase
Alternation by Line )信号(150Hz)に同期した信号
を生成するときには278877とされる。次に、メインカウ
ンタ22からの「enb18」という信号により、クロック
カウンタ23は、0〜17までのカウントを開始する。
次に、クロックカウンタ23が0〜17までの計18を
カウントする度に、ステップカウンタ24は、初期値の
「7」から「1」だけ減算され、この段数信号をレジス
タ25に書き込む。
【0025】次に、レジスタ25に書き込まれた段数信
号は、積分器3に入力される。この積分器3は、前の周
期の分周比に周波数比較の段数信号を加算して、次の分
周比とするものである。この積分器3は、レジスタ25
からの段数信号が入力される加算器28と、リミッタ2
9とからなる。
【0026】加算器28には、レジスタ25から段数信
号が入力されるとともに、レジスタ27から段数m’を
示す段数信号が入力される。そして、この加算器28
は、入力された段数m’を加算して新たな段数信号を生
成し、リミッタ29に出力する。リミッタ29は、加算
器28で加算した結果得た段数を±256以内に制限す
るもので、これにより周波数可変範囲を41.175〜42.525
MHzとする。例えば、加算器28からの段数が「−
3」とすると、下記表1より、デジタル周波数比較器2
での周波数比較した結果の周波数の誤差は、「-0.0228
〜-0.0163%」である。そして、次の分周比は「−3」と
されるので、周波数はおよそ 2.64kHz×3/41.85MHz=0.0189% 増加することとなり、基準入力信号Sの周期が変化して
いなければ、周波数の誤差は-0.0039〜+0.0026%となり
段数m’は「0」に近づいていく。
【0027】次に、図3に、デジタル周波数比較器2が
段数m’を算出するときのタイミングチャートを示す。
この図3によれば、メインカウンタ22には、(a)及
び(b)に示すように、150Hzの信号及びエッジパ
ルスがパルス生成器21から入力される。そして、メイ
ンカウンタ22は、(c)に示すように、波数を0から
カウントして、例えば278882波で定常状態に達する。そ
して、波数が所定の値となると、メインカウンタ22
は、時刻t1においてクロックカウンタ23に「enb18」
という信号を出力する。クロックカウンタ23は、「en
b18」という信号を入力したら、0〜17までのカウン
トを行い、時刻t2に至るまで繰り返す。ここで、時刻
1から時刻t2まででは、0〜17を7回カウントする
ことにより、段数mを初期値の「7」から「0」とし、
(d)及び(e)に示すように、ステップカウンタ24
の段数mを「0」とする。そして、このデジタル周波数
比較器2では、段数mを「0」として積分器3に出力す
る。時刻t3では、再び段数mを初期値の「7」とし、
一方、時刻t4から時刻t5まででは、0〜17をカウン
トすることにより、段数mを初期値の「7」から「−
7」とし、(d)及び(e)に示すように、ステップカ
ウンタ24の段数mを「−7」とする。
【0028】つぎに、クロックカウンタ23が動作を開
始してから段数信号を生成する一例について図4を参照
してさらに詳しく説明する。先ず、(a)及び(b)に
示すように、「enb18」を示す信号がたってから、エッ
ジパルスが生成されるまで、クロックカウンタ23で0
〜17までを繰り返しカウントする。そして、クロック
カウンタが0〜17までをカウントして、(c)に示す
ように時刻t6に達すると、クロックカウンタ23は、
(d)に示すような信号をステップカウンタ24に出力
する。そして、ステップカウンタ24は、段数mを初期
値の「7」から1だけ減算して、「6」とする。このよ
うにクロックカウンタ23が0〜17までをカウントす
る度に、ステップカウンタ24は、段数mを減算してい
くこととなる。そして、(a)に示すように、時刻t7
でエッジパルスが生成されると、時刻t7での段数mが
「−3」を示す段数信号をステップパルス24で生成し
てレジスタ25に出力する。そして、レジスタ25から
の段数mは、加算器28に出力され、レジスタ27の段
数m’とレジスタ25からの段数とを加算することで
(f)に示すように、新たな段数m’を生成する。一
方、エッジパルスが生成されると、ステップカウンタ2
4は、初期化され、再び「7」とされる。
【0029】次に、デジタル周波数比較器2で段数mを
生成するときにおいて、新たな段数m’を生成してリセ
ットを行うときのタイムチャートを図5に示す。デジタ
ル周波数比較器2は、上述のように、(a)に示すクロ
ックの周波数、(b)に示す150Hzに基準入力信号
Sに応じて動作する。ここで、パルス生成器21により
(c)に示すエッジパルスが時刻t8において生成され
たときには、(d)に示す「enb18」もたたなくなり、
(e)に示すクロックカウンタ23でのカウントも中止
初期化する。エッジパルスが生成される前には、(f)
に示すように、ステップカウンタ23で0〜17までの
カウントがなされ、(i)示すように段数が生成されて
いる。エッジパルスが生成された後は、(g)に示すよ
うにクロックパルスで所定時間をカウントするととも
に、(j)に示すように、時刻t8から時刻t9に至るま
で加算器28による加算処理、リミッタ29による計算
がなされることとなる。そして、(k)に示すように、
リミッタ29からの段数m’が時刻t9においてレジス
タ27に入力され、当該レジスタ27から段数m’を出
力する。そして、(h)に示すように、t10において再
びエッジパルスが生成されることにより、(i)に示す
段数も「7」とされる。
【0030】ノイズシェーパ4は、図6に示すように、
例えば1次ノイズシェーパの一般形のものが使用可能で
ある。この1次ノイズシェーパは、上記積分器3からの
段数信号が供給される第1の加算器31と、この第1の
加算器31の加算出力が供給される量子化器33及び第
2の加算器32と、上記量子化器33の出力が供給され
る(−1)乗算器35と、上記第2の加算器32の加算
出力が供給されるレジスタ36とを備え、上記量子化器
33の出力が上記(−1)乗算器35を介して上記第2
の加算器32に供給され、この第2の加算器32の加算
出力が上記可変分周器5からのイネーブル信号のタイミ
ングで上記レジスタ36によりラッチされて上記第1の
加算器31に供給されるようになっている。
【0031】このような構成の1次ノイズシェーパを用
いたノイズシェーパ4は、上記量子化器33から+6d
B/octの周波数特性のノイズスペクトラムを持つ出
力を分周比制御データKとして上記可変分周器5に供給
することになる。
【0032】なお、上記第1の加算器31の加算出力を
z+1ビットとし、このz+1ビットの加算出力につい
て、上記量子化器33もによりLSB側の下位zビット
を捨ててMSB側の1ビットを出力するものとすれば、
1次ノイズシェーパを用いたノイズシェーパ4は、上記
量子化器33、(−1)乗算器34及び第2の加算器3
2を省略して、図7に示すように、加算器31と、この
加算器31の加算出力を上記可変分周器5から供給され
るイネーブル信号によってラッチして該加算器31に供
給するレジスタ36により構成することができる。
【0033】さらに、2次ノイズシェーパを用いたノイ
ズシェーパ4は、その一般形を図8に示すように、上記
積分器3からの段数信号が供給される第1の加算器31
と、この第1の加算器31の加算出力が供給される第2
の加算器32と、この第2の加算器32の加算出力が供
給される量子化器33および第3の加算器38と、上記
量子化器33の出力が供給される第1の(−1)乗算器
35と、上記第3の加算器38の加算出力が供給される
第1のレジスタ36と、この第1のレジスタ36の出力
が供給される第2の(2)乗算器37及び第2のレジス
タ39と、この第2のレジスタ39の出力が供給される
第3の(−1)乗算器40とを備え、上記量子化器33
の出力が上記第1の(−1)乗算器35を介して上記第
3の加算器38に供給され、この第3の加算器38の加
算出力が上記可変分周器5からのイネーブル信号のタイ
ミングで上記第1のレジスタ36によりラッチされて上
記第2の(2)乗算器37を介して上記第2の加算器3
2に供給されるとともに、上記第1のレジスタ36のラ
ッチ出力すなわち上記第3の加算器38の加算出力が上
記可変分周器5からのイネーブル信号のタイミングで上
記第2のレジスタ39によりラッチされて上記第3の
(−1)乗算器40を介して上記第1の加算器31に供
給されるようになっている。
【0034】このような構成の2次ノイズシェーパを用
いたノイズシェーパ4は、上記量子化器33から+12
dB/octの周波数特性のノイズスペクトラムを持つ
出力を分周比制御データKとして上記可変分周器5に供
給することになる。
【0035】なお、上記第2の加算器32の加算出力を
z+2ビットとし、このz+2ビットの加算出力につい
て、上記量子化器33によりLSB側の下位zビットを
捨ててMSB側の2ビットを出力するものとすれば、2
次ノイズシェーパを用いたノイズシェーパ4は、上記量
子化器33及び第1の(−1)乗算器35及び第3の加
算器38を省略して、図9に示すように、第1及び第2
の加算器31,32と、この加算器32の加算出力を上
記可変分周器5から供給されるイネーブル信号によって
ラッチして第2の(2)乗算器37を介して上記第2の
加算器32に供給する第1のレジスタ36と、この第1
のレジスタ36のラッチ出力を第3の(−1)乗算器6
9を介して上記第1の加算器31に供給する第2のレジ
スタ39により構成することができる。
【0036】上記可変分周器5は、上記ノイズシェーパ
4から供給される分周比制御データKに応じた分周比で
上記アナログVCO8からの出力クロックCK(fck)
を分周するものであって、その分周出力を帰還パイロッ
ト信号S(fp_var )として上記アナログ位相比較器6
に供給する。
【0037】可変分周器5は、例えば図10に示すよう
に構成される。この図10に示した可変分周器5は、上
記ノイズシェーパ4から分周比制御データKが供給され
るロード値生成回路41と、上記アナログVCO8から
の出力クロックCK(fck)をカウントするカウンタ4
2と、このカウンタ42の出力が供給されるデコーダ4
3を備える。
【0038】この可変分周器5は、上記ロード値生成回
路41により上記分周比制御データKに応じて生成され
たロード値が上記デコーダ43によるデコード出力のタ
イミングでロードされることにより、上記デコーダ43
によるデコード出力として、上記ノイズシェーパ4から
供給される分周比制御データKに応じた分周比で上記ア
ナログVCO8からの出力クロックCK(fck)を分周
した帰還パイロット信号S(fp_var )を上記アナログ
位相比較器6に供給する。
【0039】ここで、図11にノイズシェーパ4の詳細
なブロック図を示す。この2次ノイズシェーパとは、上
述の図9に示したノイズシェーパと同様の構成を有し、
レジスタ61を介して10ビットの段数m’が入力され
るとともに、(−1)乗算器63からの10ビットの信
号及び(2)乗算器64からの10ビットの信号が入力
される。そして、12ビットの加算器62は、(f)=
512+m’という加算を行うとともに、(i)=
(f)+(g)+(h)の加算を行い、当該加算結果
(i)の上位3ビットををレジスタ65に出力するとと
もに、結果(i)の下位9ビットをレジスタ67に出力
する。レジスタ66には、レジスタ67の出力が入力さ
れる。ここで、(−1)乗算器63にはラッチ回路66
からの下位の9ビットのデータが入力され、(2)乗算
器64にはラッチ回路67からの下位の9ビットのデー
タが入力される。ここで、レジスタ65には、加算器6
2からの加算結果のうちの上位の3ビットが入力され
て、当該加算結果をカウンタ68に出力する。このカウ
ンタ68は、レジスタ65からの加算結果に応じて分周
比を決定する分周比制御データKを生成するものであ
り、例えば、レジスタ65からの出力が「0」のときに
は、29分周で出力クロックCKを分周するような分周
比制御データKを生成して可変分周器5に出力する。
【0040】このノイズシェーパ4は、平均分周比をN
とすると、 N=30+{(512+m’)/512} となる。ここで、段数m’は-256≦m’<256である。
この図11に示したノイズシェーパ4及び可変分周器5
と内ループとを組み合わせることにより、出力クロック
CKの周波数fckは、 1.35MHz*30.5=41.175≦fck<1.35MHz*31.5=42.525MHz となる。そして、この出力クロックCKは、基準パイロ
ット信号より、 1.35MHz/512=2.64KHz の分解能で得ることができる。なお、基準入力信号Sが
150Hzで、デジタルPLL回路1がロックした状態
であるときには、平均分周比Nは「31」となり、新た
な段数m’は「0」となる。
【0041】また、この可変分周器5は、図12に示す
ように、ノイズシェーパ4に制御されることにより3〜
4分周で動作するものであっても良い。この図12に示
すデジタルPLL回路1では、出力クロックCKがデジ
タル周波数比較器2及び可変分周器5にしか供給されて
いない一例について示しているが、ノイズシェーパ4に
供給しても良い。
【0042】この3〜4分周の可変分周器5と1次ノイ
ズシェーパとの関係を図13に示す。このノイズシェー
パ4は、例えば5ビットの信号が(1)乗算器51及び
レジスタ52から供給されて、6ビットの分周比制御デ
ータKを出力する加算器53と、1クロック幅のイネー
ブル信号のタイミングでラッチする5ビット幅のレジス
タ54とからなる。このノイズシェーパ4は、結果的に
5ビット幅の信号をレジスタ54に供給し、段数m’を
可変分周器5に1ビット幅の分周比制御データKを可変
分周器5に供給して、当該可変分周器5を3〜4分周で
動作させる。
【0043】すなわち、ノイズシェーパ4から出力され
る分周比制御データKの時系列は、ノイズシェーパ4に
入力される信号fが「0」であるときには、K=000
0000000000000000000000000
0000を繰り返すことになり、「1」の出現率が「0
/32」で平均値が「0/32」となる。また、ノイズ
シェーパ4に入力される段数m’が「1」のときの分周
比制御データKの時系列は、K=0000000000
0000000000000000000001を繰り
返すことになり、「1」の出現率が「1/32」で平均
値が「1/32」となる。さらに、上記段数m’が
「2」のときの分周比制御データKの時系列は、K=0
0000000000000010000000000
00001を繰り返すことになり、「1」の出現率が
「2/32」で平均値が「2/32」となる。以下同様
に、上記段数m’が「n」のときの分周比制御データK
の時系列は「1」の出現率が「(n−1)/32」で平
均値が「(n−1)/32」となる。これにより、上記
可変分周器7の分周比は、「4」の出現率が「(n−
1)/32」であって平均分周比Nが「3+(n−1)
/32」となり、上記位相エラーデータが正方向に大き
くなるにしたがって、帰還パイロット信号S(fp_var
)の間隔クロック数の平均値すなわち平均分周比Nは
小さくなる。このノイズシェーパ4から可変分周器5に
出力される分周比制御データKは、「0」であるときに
は可変分周器5を3分周で動作させるように制御し、
「1」であるときには可変分周器5を4分周で動作させ
るように制御する。
【0044】すなわち、分周比の時系列は、ノイズシェ
ーパ4に入力される段数データm’が「0」であるとき
には、K=33333333333333333333
333333333333を繰り返すことになり、
「4」の出現率が「0/32」で平均分周比Nが「3+
0/32」となる。また、ノイズシェーパ4に入力され
る段数データm’が「1」のときの分周比の時系列は、
K=33333333333333333333333
333333334を繰り返すことになり、「4」の出
現率が「1/32」で平均分周比Nが「3+1/32」
となる。さらに、上記段数データm’が「2」のときの
分周比の時系列は、K=33333333333333
34333333333333334を繰り返すことに
なり、「4」の出現率が「2/32」で平均分周比Nが
「3+2/32」となる。以下同様に、上記段数データ
m’が「n」のときの分周比の時系列は「1」の出現率
が「(n−1)/32」で平均分周比Nが「3+(n−
1)/32」となる。これにより、上記可変分周器5の
分周比は、「4」の出現率が「(n−1)/32」であ
って平均分周比が「3+(n−1)/32」となり、上
記段数データm’が正方向に大きくなるにしたがって、
帰還パイロット信号S(fp_var )の間隔クロック数の
平均値すなわち平均分周比Nは小さくなる。
【0045】このように可変分周器5の分周比が可変制
御されることによって、上記アナログVCO8の発振周
波数すなわち出力クロックCK(fck)の周波数fck
は、上記アナログ位相比較器6の比較出力を制御信号と
してアナログVCO8の発振周波数を帰還制御する内ル
ープが定常状態に達した後は、位相エラーデータの値n
と基準パイロット信号S(fp_ref )の周波数fp_ref
とで意義的に決まる周波数fck={3+(n−1)/3
2}×fp_ref に落ちつくことになる。
【0046】すなわち、出力クロックCKの発信周波数
の時系列は、ノイズシェーパ4に入力される段数m’が
「0」であるときには、可変分周器5の分周比は、「3
+0/32」とされ、その結果出力クロックCKの周波
数fckは「(3+0/32)×fp_ref」となる。ま
た、ノイズシェーパ4に入力される段数データm’が
「1」であるときには、可変分周器5の分周比は、「3
+1/32」とされ、その結果出力クロックCKの周波
数fckは「(3+1/32)×fp_ref」となる。さら
に、ノイズシェーパ4に入力される段数m’が「2」で
あるときには、可変分周器5の分周比は、「3+2/3
2」とされ、その結果出力クロックCKの周波数fckは
「(3+2/32)×fp_refとなる。以下同様に、ノ
イズシェーパ4に入力される段数m’が「n」であると
きには、可変分周器5の分周比は、「3+n/32」と
され、その結果出力クロックCKの周波数fckは「(3
+n/32)×fp_refとなる。
【0047】このように、ノイズシェーパ4、可変分周
器5、アナログ位相比較器6、アナログループフィルタ
7及びアナログVCO8の各部が段数m’で周波数が制
御されるVCOとして扱えるので、デジタル周波数比較
器2と積分器3とをあわせることにより、デジタルPL
L回路1として構成される。
【0048】また、上記アナログ位相比較器6は、上記
基準パイロット信号入力端子11から供給される基準パ
イロット信号S(fp_ref )と上記可変分周器5から供
給される帰還パイロット信号S(fp_var )とを位相比
較するもので、その比較出力として、上記基準パイロッ
ト信号S(fp_ref )に対して帰還パイロット信号S
(fp_var )の位相が遅れている場合には正の位相エラ
ー信号を上記アナログループフィルタ7を介して制御信
号として上記アナログVCO8に供給し、また、上記基
準パイロット信号S(fp_ref )に対して帰還パイロッ
ト信号S(fp_var )の位相が進んでいる場合には負の
位相エラー信号を上記アナログループフィルタ7を介し
て制御信号として上記アナログVCO8に供給するよう
になっている。
【0049】また、上記アナログループフィルタ7は、
上記アナログ位相比較器6の比較出力を制御信号として
上記アナログVCO8の発振位相を帰還制御する内ルー
プで負帰還がかかるように正のゲインを持ち、所望の帯
域fp_Loop<fp_ref を得るための周波数特性を有する
フィルタからなる。
【0050】さらに、上記アナログVCO8は、上記ア
ナログループフィルタ7を介して制御信号として供給さ
れる上記アナログ位相比較器6の比較出力すなわち位相
エラーが高いほど、出力クロックCK(fck)の周波数
fckが高くなる特性を有する電圧制御型発振器からな
る。
【0051】また、このデジタルPLL回路1におい
て、ノイズシェーパ4と可変分周器5との間には図14
に示すように、外部から制御可能となされたスイッチ回
路50を設けても良い。このスイッチ回路50は、外部
制御信号が入力されることにより、開閉制御がなされ
る。このスイッチ回路50は、開状態となされることに
より、上述の内ループ及び外ループでデジタルPLL回
路1を構成し、閉状態となされることにより、内ループ
のみでデジタルPLL回路1を構成する。
【0052】このように、スイッチ回路50を設け、内
ループ及び外ループで構成する場合のみならず、内ルー
プのみで動作させることにより、アナログVCO8から
可変分周器5に出力される出力クロックCKの周波数f
ckが高くなり、可変分周器5からの信号でアナログ位相
比較器6でアナログ位相比較を行うため、出力クロック
の位相ジッタを低減することができる。従って、このデ
ジタルPLL回路1は、使用目的に応じてスイッチ回路
50の開閉状態を切り替えることにより、出力クロック
CKの最適化を図ることができる。また、このスイッチ
回路50を備えたデジタルPLL回路1によれば、例え
ば基準入力信号に位相ジッタが多いときには、出力ロッ
クCKの位相ジッタも大きくなるが、基準入力信号Sの
位相ジッタに応じてスイッチ回路50の開閉状態を制御
することにより、出力クロックCKの最適化を図ること
ができる。
【0053】なお、図15に示すように、ユーザからの
制御信号等を例えば図16に示すノイズシェーパ4の量
子化器33に供給することにより、ノイズシェーパ4か
ら出力する分周比制御データKを制御しても良い。この
ようにノイズシェーパ4に制御信号を供給することによ
り、可変分周器5の分周比を制御することができる。
【0054】さらに、図16に示すように、ノイズシェ
ーパ4と積分器3との間に外部からの制御信号により開
閉制御されるスイッチ51を配設しても良い。このよう
に、このスイッチ51が開状態となされたときには、上
述の制御信号はノイズシェーパ4には供給されず、閉状
態なされたときには上述の制御信号がノイズシェーパ4
に供給されて、可変分周器5の分周比を制御する動作モ
ードとなされる。
【0055】このノイズシェーパ4は、上述したような
構成を有することで、積分器3から供給される段数m’
により可変分周器5の分周比を下記の式を用いて制御す
る。分周比=基本分周比+(1度に変化できる量)*
m’ここで、基本分周比を31とし、一度に変化できる
量を「1/64」とすると、 分周比=31+(m’/
64) となる。さらに、段数m’の値が「15」とき
の途中計算結果を以下に示す。 15+15=30<64 --- 31分周 30+15=45<64 --- 31分周 45+15=60<64 --- 31分周 60+15=75>64 75-64=11 --- 32分周 11+15=26<64 --- 31分周 26+15=41<64 --- 31分周 41+15=56<64 --- 31分周 56+15=71>64 71-64=7 --- 32分周 7+15=22<64 --- 31分周 22+15=37<64 --- 31分周 37+15=52<64 --- 31分周 52+15=67>64 67-64=3 --- 32分周 3+15=18<64 --- 31分周 18+15=33<64 --- 31分周 33+15=48<64 --- 31分周・・・・ この途中計算結果より、複数回の計算のうち、32分周
が行われる。なお、この計算結果は、あくまでノイズシ
ェーパ4が行う計算の一部であり、実際はより多く計算
が実行されるが、32分周となる割合が全体の0.23
4%程度となるので、上記の分周比の 31+15/64=31.23
4 となる。
【0056】つぎに、2次ノイズシェーパで内ループの
可変分周器5を制御する一例について説明する。このデ
ジタルPLL回路1は、図17に示すように、2〜5分
周の可変分周器5と2次ノイズシェーパとが接続されて
なり、図18に示すように接続されている。
【0057】図18に示した2次ノイズシェーパ及び可
変分周器5において、2次ノイズシェーパ4から出力さ
れる分周比制御データKは、ノイズシェーパ4の分周比
制御データKが「0」であるときには2分周となり、ノ
イズシェーパ4の分周比制御データKが「1」であると
きには3分周となり、ノイズシェーパ4の分周比制御デ
ータKが「2」であるときには4分周となり、ノイズシ
ェーパ4の分周比制御データKが「3」であるときには
5分周となる。すなわち、分周比制御データKの時系列
は、段数データm’が「0」のときには、K=1111
1111111111111111111111111
111を繰り返すことになり、平均値が「1+0/3
2」となる。また、ノイズシェーパ4に入力される段数
m’が「1」のときの分周比制御データKの時系列の平
均値が「1+1/32」となる。さらに、上記段数m’
が「2」のときの分周比制御データKの時系列の平均値
が「1+2/32」となる。以下同様に、上記段数m’
が「n」のときの分周比制御データKの時系列の平均値
が「1+n/32」となる。
【0058】これに伴い、分周比の平均値は、段数m’
が「0」のとき「3+0/32」となる。また、段数
m’が「1」のとき「3+1/32」となり、さらに段
数m’が「2」のとき「3+2/32」となる。以下同
様に、段数m’が「n」であるときには「3+n/3
2」となる。
【0059】つぎに、デジタルPLL回路1において、
外ループの2次ノイズシェーパで出力クロックCKの位
相ジッタを低減する一例について説明する。位相ジッタ
をさらに低減させるためには、図19及び図20に示す
ように、1次ノイズシェーパ4と可変分周器5とを用
い、ノイズシェーパ4に入力する段数m’を6ビット幅
に増やし、アナログループフィルタ7基準パイロット信
号及び帰還パイロット信号の周波数の1/16のカット
オフ周波数を有するLPF特性する。そして、ノイズシ
ェーパ4に入力される段数m’を固定データ「1」とし
たとき、すなわち、出力クロックCKの周波数fckは基
準パイロット信号の周波数fp_refを(3+1/64)
倍している場合、図19及び図20に示した可変分周器
5の出力のシミュレーション結果を図21に示し、出力
クロックCKの位相ジッタを図22に示す。
【0060】また、ノイズシェーパ4を2次ノイズシェ
ーパとしたときの全体ブロック図を図23に示すととも
に、2次ノイズシェーパと可変分周器5とを図24に示
す。そして、図23に示したノイズシェーパ4及び可変
分周器5を有するデジタルPLL回路1のアナログVC
O8から出力される出力クロックCKの位相ジッタをシ
ミュレーション結果を図25に示す。
【0061】さらに、アナログループフィルタ7が基準
パイロット信号の周波数fp_refの約1/16のカット
オフを持つ場合の出力クロックCKの位相ジッタのシミ
ュレーション結果を図26に示す。
【0062】これら図22〜図26から明らかなよう
に、2次ノイズシェーパを有するデジタルPLL回路1
の出力クロックCKが1次ノイズシェーパを有するデジ
タルPLL回路1の出力クロックよりも位相ジッタが低
減されていることがわかる。
【0063】したがって、アナログループフィルタ7を
スルーしてアナログVCO8に出力したときよりも、ア
ナログループフィルタ7がLPFとした方が位相ジッタ
を低減することができる。
【0064】このように構成されたデジタルPLL回路
1では、ノイズシェーパ4を1次ノイズシェーパとした
場合において、図27に示すように、1次ノイズシェー
パ、可変分周器5、アナログ位相比較器6、アナログル
ープフィルタ7及びアナログVCO8からなるブロック
が積分器3からの入力データで発信周波数が制御される
VCO70として扱える。従って、このデジタルPLL
回路1によれば、当該ブロック以外のデジタル周波数比
較器2及び積分器3と併せてPLLを構成していること
がわかる。
【0065】つぎに、上述のデジタルPLL回路1が異
なるモードが例えばユーザにより選択されることで、異
なる動作を行うものの一例について図28を参照して説
明する。
【0066】このデジタルPLL回路80は、図1に示
したデジタルPLL回路1と同様の動作を行う。このデ
ジタルPLL回路80は、デジタルPLLブロック81
とアナログPLLブロック82とからなる。デジタルP
LLブロック81は、上述のデジタル周波数比較器2及
び積分器3の機能を有する周波数比較・積分回路83と
上述のノイズシェーパ4及び可変分周器5の機能を有す
るノイズシェーパ・分周回路84とを含む。アナログP
LLブロック82は、アナログ位相比較器6の機能を有
するアナログ位相比較回路85とアナログVCO8の機
能を有するVCO87とフレームロックモード時使用さ
れるOSC(オシレータ)88から構成される。
【0067】このデジタルPLL回路80は、デジタル
PLLブロック81とアナログPLLブロック82とア
ナログPLLブロック82の外付け回路としてアナログ
ループフィルタの機能を有するLPF86と、フレーム
ロックモード時に使用されるVari capl93と、アナロ
グPLLブロック82から出力される出力クロックCK
の周波数成分(41.85MHz)を増幅するアンプ8
9とを備える。
【0068】このようなデジタルPLL回路80には、
150Hzの基準入力信号が周波数比較・積分回路83
に入力されるとともに、ユーザから動作モードを示す制
御信号がノイズシェーパ・分周回路84、デジタルPL
Lブロック81内のセレクタ90及びアナログPLLブ
ロック82内のセレクタ91に入力される。また、アナ
ログPLLブロック82のアナログ位相比較回路85に
は、1.35MHzの基準パイロット信号がデジタルP
LLブロック81の1/10周波数変換回路92を介し
て入力される。
【0069】このデジタルPLL回路80で生成された
出力クロックCKは、アナログPLLブロック81から
アンプ89を介してデジタルPLLブロック81内の周
波数比較・積分回路83に入力させることで外ループを
構成し、ノイズシェーパ・分周回路84に入力させるこ
とで内ループを構成する。
【0070】このようなデジタルPLL回路80におい
て、ノイズシェーパ・分周回路84は、入力された信号
を29分周〜33分周までの範囲で分周することができ
る。そして、デジタルPLL回路80は、ユーザからの
制御信号に応じて、分周固定モードと、フレームロック
モードとの2つの動作モードで出力クロックの周波数制
御を行う。例えば分周固定モードで動作するとき、ノイ
ズシェーパ・分周回路84には「OFF」を示す制御信
号が入力されるとともにセレクタ91には「H」を示す
制御信号が入力される。これに対してフレームロックモ
ードで動作するときには、ノイズシェーパ・分周回路8
4には「ON」を示す制御信号が入力されるとともにセ
レクタ91には「L」を示す制御信号が入力される。
【0071】分周固定モードは、発振する41.85M
Hzをノイズシェーパ・分周回路84で例えば31分周
し、13.5MHzとを比較してロックを行う動作モー
ドである。一方、フレームロックモードは、基準入力信
号の周波数変動に応じて、発振する出力クロックCKの
周波数fckも追随して変動させる動作モードである。
【0072】分周固定モードを示す制御信号がノイズシ
ェーパ・分周回路84及びセレクタ91に入力されたと
きには、図29中の太線で示すような信号経路で出力ク
ロックCKを生成する。すなわち、分周固定モードで
は、アンプ89からの出力クロックCKがノイズシェー
パ・分周回路84に入力されるとともに、1/10周波
数変換回路92に13.5MHzの信号が入力される。
そして、ノイズシェーパ・分周回路84は31分周固定
で分周を行い、アナログ位相比較回路85に出力する。
一方、1/10周波数変換回路92からは1.35MH
zの基準パイロット信号をアナログ位相比較回路85に
出力する。そして、このアナログ位相比較回路85は、
位相比較を行いその結果をLPF86を介してVCO8
7に出力し、VCO87からの信号をセレクタ91を介
してアンプ89に入力することにより、出力クロックC
Kを生成する。
【0073】一方、フレームロックモードを示す制御信
号がノイズシェーパ・分周回路84及びセレクタ91に
入力されたときには、図30中の太線で示すような信号
経路で出力クロックCKを生成する。すなわち、フレー
ムロックモードでは、周波数変換・積分回路83に例え
ば150MHzのPAL方式の基準入力信号が入力され
る。そして、周波数比較・積分回路83は、150Hz
の基準入力信号S及び41.85MHzの出力クロック
CKが入力され、基準入力信号Sの1周期の間に41.
85MHzが通過する波数をカウントすることにより、
41.85MHzの出力クロックCKの誤差を計測す
る。例えば、PAL方式の基準入力信号が入力されたと
きには、150Hz中に41.85MHzの出力クロッ
クの波数をカウントし、279000波との比較を行
う。そして、カウントした波数が275652波であ
り、3358波の誤差が生じていた場合、出力クロック
は、 (279000-275652)/279000=12.0E-3=1.2% の誤差があることとなる。すなわち、出力クロックCK
は、41.85MHzから1.2%だけ少ないという誤
差がある状態でアンプ89から出力されていることにな
る。なお、この図30に示すデジタルPLL回路80
は、一単位を0.0063%とし、一度に変化できる範囲を0.0
44%とし、最大1.6%(±256単位)まで制御できるよ
うになされている。そして、ノイズシェーパ・分周回路
84は、誤差に対応した単位数に応じて段数m’を生成
し、アナログ位相比較回路85に出力する。そして、ア
ナログ位相比較回路85により位相比較された信号は、
VCO87及びLPF86を介して「vari capl」9
3、オシレータ88、セレクタ91、アンプ89に供給
されて出力クロックCKとなされる。
【0074】このフレームロックモードでデジタルPL
L回路80が動作する場合において、出力クロックCK
の発振周波数fckを前のクロックの出力クロックCKの
周波数fck(比較周波数)と比較して制御するときの一
例を図31を用いて説明する。
【0075】デジタルPLL回路80は、150Hzの
基準入力信号の周波数と、出力クロックCKの周波数f
ckを比較周波数として比較した結果、出力クロックCK
の比較周波数13.5MHzから−1.2%ずれていた
場合(13.5MHz-1.2%)には、発振周波数も41.85MHz-1.2
%とする。そして、比較周波数が13.5MHz-1.16%となった
場合には、発振周波数も、比較周波数が変化したことに
追従して、周波数比較・積分回路で段数m’が「−7」
と判断され、0.04%だけ誤差を補正するようにノイ
ズシェーパ・分周回路84での分周比を変化させること
で、発振周波数は41.85MHz-1.16%とされる。以下同様
に、比較周波数が13.5MHz-1.12%に変化したときには発
振周波数も41.85MHz-1.12%とされ、比較周波数が13.5MH
z-1.08%に変化したときには発振周波数も41.85MHz-1.08
%とされる。
【0076】つぎに、フレームロックモードでデジタル
PLL回路80が動作している場合において、比較周波
数が一度に大きく変化したときの動作について図32を
参照しながら説明する。
【0077】比較周波数が例えば13.5MHz+1.38%から13.
5+1.56%と一度に大きく変化した場合、発振周波数は、
比較周波数が変化したことに追随して、周波数比較・積
分回路83で段数m’が「−7」と判断され、基準入力
周波数の1周期度に0.044%ずつ変化させるように
ノイズシェーパ・分周回路84の分周比を変化させる。
この結果、発振周波数は、41.85MHz+1.38%から41.85MHz
+1.42%、41.85MHz+1.46%、41.85MHz+1.50%、41.85MHz-
1.54%、41.85MHz+1.56%とされる。さらに、比較周波数
が13.5MHz+1.80%と変化した場合、デジタルPLL回路
80は、分周比を変化させることにより、41.85MHz+1.6
0%とされる。ここで、比較周波数の誤差が+1.60%を越え
ているため、発振周波数はそれ以上追随せず、41.85MHz
+1.60%の一定値とされる。
【0078】このように構成されたデジタルPLL回路
80は、上述したように、周波数比較・積分回路83に
おいて、周波数を比較して出力クロックCKの周波数f
ckを制御するので、従来のデジタル位相比較器を備えた
デジタルPLL回路と比較して応答時間を短縮すること
ができる。また、このデジタルPLL回路80によれ
ば、従来のデジタルPLL回路と比較しても、位相ジッ
タを同程度に抑制することができる。また、このデジタ
ルPLL回路80によれば、従来のデジタルPLL回路
と比較して回路規模を小さくすることができる。
【0079】また、このデジタルPLL回路1は、例え
ばマイコンを用いて、可変分周器5で分周するときの分
周比を制御することにより、出力クロックCKの周波数
fck(n・fref)を制御することができる。
【0080】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
るデジタルPLL回路は、外部から供給された周波数f
/mの基準パイロット信号と、上記出力信号を可変分周
手段でm分周した周波数の帰還パイロット信号とを位相
比較して、出力信号の周波数を制御するアナログ位相比
較手段を備えた第1のループと、基準入力信号の各周期
で出力信号をカウントして、nとの差分を段数として生
成するデジタル周波数比較手段と、上記段数を積分して
上記帰還パイロット信号の周期毎に演算するノイズシェ
ーパとを備え、上記第1のループの上記可変分周手段の
分周比を上記ノイズシェーパにより変化させることによ
り出力信号の周波数を制御する第2のループとを有する
ので、第2のループにおいて出力信号の位相をロックす
ることなく出力信号の周波数を制御することができる。
従って、このデジタルPLL回路によれば、位相をロッ
クして周波数の制御を行うものと比較して制御に対する
応答時間を短縮することができる。また、このような構
成のデジタルPLL回路では、デジタル方式で位相比較
を行って出力信号の周波数制御を行うものと比較して、
回路規模を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るデジタルPLL回路の一例
を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態に係るデジタルPLL回路の具体
的な構成の一例を示すブロック図である。
【図3】周波数比較して、段数を算出するときのタイミ
ングチャートを示す図である。
【図4】エッジパルスが生成されるまでに周波数比較し
て、段数を算出するときのタイミングチャートを示す図
である。
【図5】周波数比較し段数を算出して、段数算出をリセ
ットするときのタイミングチャートを示す図である。
【図6】1次ノイズシェーパの一般形を示すブロック図
である。
【図7】1次ノイズシェーパの他の一例を示すブロック
図である。
【図8】2次ノイズシェーパの一般形を示すブロック図
である。
【図9】2次ノイズシェーパの他の一例を示すブロック
図である。
【図10】可変分周器の一例を示すブロック図である。
【図11】2次ノイズシェーパの具体的な一例を示すブ
ロック図である。
【図12】1次ノイズシェーパで3〜4分周を行う可変
分周器を制御するデジタルPLL回路の一例を示すブロ
ック図である。
【図13】1次ノイズシェーパと3〜4分周を行う可変
分周器との関係を示すブロック図である。
【図14】ノイズシェーパと可変分周器との間にスイッ
チ回路を配設したときの一例を示すブロック図である。
【図15】ノイズシェーパに制御信号を入力して、ノイ
ズシェーパから出力する分周比制御データを制御するこ
とを説明するための図である。
【図16】積分器とノイズシェーパとの間にスイッチ回
路を配設して、デジタルPLL回路の動作モードを制御
することを説明するための図である。
【図17】2次ノイズシェーパで2〜5分周を行う可変
分周器を制御するデジタルPLL回路の一例を示すブロ
ック図である。
【図18】2次ノイズシェーパと2〜5分周を行う可変
分周器との関係を示すブロック図である。
【図19】1次ノイズシェーパ4を外ループに有するデ
ジタルPLL回路の要部を示すブロック図である。
【図20】1次ノイズシェーパと3〜4分周を行う可変
分周器との関係を示す他の一例を示す図である。
【図21】1次ノイズシェーパを外ループに有するデジ
タルPLL回路において、図20に示した可変分周器か
ら出力する帰還パイロット信号の位相ジッタのシミュレ
ーション結果の一例を示す図である。
【図22】図19に示すように内ループにアナログルー
プフィルタを有し、当該アナログループフィルタが基準
パイロット信号の周波数の約1/16のカットオフを有
する場合の出力クロックCKの位相ジッタをシミュレー
ションした結果を示す図である。
【図23】2次ノイズシェーパを外ループに有するデジ
タルPLL回路の要部を示すブロック図である。
【図24】2次ノイズシェーパと2〜5分周を行う可変
分周器との関係を示す他の一例を示す図である。
【図25】1次ノイズシェーパを外ループに有するデジ
タルPLL回路において、図24に示した可変分周器か
ら出力する帰還パイロット信号の位相ジッタのシミュレ
ーション結果の一例を示す図である。
【図26】図23に示すように内ループにアナログルー
プフィルタを有し、当該アナログループフィルタが基準
パイロット信号の周波数の約1/16のカットオフを有
する場合の出力クロックCKの位相ジッタをシミュレー
ションした結果を示す図である。
【図27】1次ノイズシェーパ、可変分周器、アナログ
位相比較器、アナログループフィルタ及びアナログVC
Oからなるブロックが積分器からの入力データで発信周
波数が制御されるVCOとして扱えることを説明するた
めの図である。
【図28】分周固定モードとフレームロックモードの動
作モードを有するデジタルPLL回路の構成を示す他の
一例を示すブロック図である。
【図29】分周固定モードで動作するときの信号経路を
説明するためのブロック図である。
【図30】フレームロックモードで動作するときの信号
経路を説明するためのブロック図である。
【図31】フレームロックモードでデジタルPLL回路
が動作した結果、発信周波数が比較周波数に追随して変
化するときの一例を示すタイミングチャートである。
【図32】比較周波数が一度に大きく変化した場合、フ
レームロックモードでデジタルPLL回路が動作した結
果、発信周波数が比較周波数に追随して変化するときの
一例を示すタイミングチャートである。
【図33】従来のアナログPLL回路を示すブロック図
である。
【図34】デジタル位相比較型のPLL回路を示すブロ
ック図である。
【図35】多ビットD/Aを用いたときのデジタル位相
比較型のPLL回路を示すブロック図である。
【図36】1ビットD/Aを用いたときのデジタル位相
比較型のPLL回路を示すブロック図である。
【図37】従来のデジタル位相比較型のPLL回路の他
の一例を示すブロック図である。
【図38】デジタル位相比較器を示すブロック図であ
る。
【図39】デジタル位相比較器の他の一例を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1 デジタルPLL回路、2 デジタル周波数比較器、
3 積分器、4 ノイズシェーパ、5 可変分周器、6
アナログ位相比較器、8 アナログVCO
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年9月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】本実施の形態に係るデジタルPLL回路1
は、例えば図1に示すように構成される。この図1に示
したデジタルPLL回路1は、基準信号入力端子10に
供給される基準入力信号S(fref)の周波数frefのn
倍の周波数fck=n・frefの出力クロックCK(fc
k)をアナログVCO8により形成して出力端子12か
ら出力するものであって、上記基準信号入力端子10か
ら基準入力信号S(fref )が供給されるとともに上記
アナログVCO8により形成された出力クロックCK
(fck)が供給されるデジタル周波数比較器2と、上記
基準入力信号S(fref)の周波数frefよりも十分に高
い周波数fp_refの基準パイロット信号S(fp_ref)が
基準パイロット信号入力端子11から供給されるととも
に上記アナログVCO8により形成された出力クロック
CK(fck)が可変分周器5を介して供給されるアナロ
グ位相比較器6を備える。そして、上記アナログ位相比
較器6の比較出力がアナログループフィルタ7を介して
制御信号として上記アナログVCO8に供給されること
により、該アナログVCO8の発振周波数を帰還制御す
るようにした内ループ(アナログVCO8→可変分周器
5→アナログ位相比較器6→アナログループフィルタ7
→アナログVCO8)を構成するとともに、上記デジタ
ル周波数比較器2の比較出力が、積分器3を介してノイ
ズシェーパ4に供給され、このノイズシェーパ4から分
周比制御データKとして上記可変分周器5に供給される
ことにより、上記アナログVCO8の発振周波数を帰還
制御するようにした外ループ(アナログVCO8→デジ
タル周波数比較器2→積分器3→ノイズシェーパ4→可
変分周器5→アナログ位相比較器6→アナログループフ
ィルタ7→アナログVCO8)を構成してなる。また、
このデジタルPLL回路1におけるデジタル周波数比較
器2,積分器3,ノイズシェーパ4及び可変分周器5
は、単一クロックで動作するデジタル処理ブロック20
を構成している。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】デジタル周波数比較器2及び積分器3は、
図2に示すように、150Hzの基準入力信号Sの立ち
上がりエッジを生成するパルス生成器21と、アナログ
VCO8から供給される出力クロックCKの波数をカウ
ントするメインカウンタ22と、0〜17のカウントを
繰り返すクロックカウンタ23と、出力クロックCKの
波数に基づく段数mを検出するステップカウンタ24
と、レジスタ25とを有し、基準入力信号Sとアナログ
VCO8からの出力クロックCKとのデジタル周波数比
較を行っている。このデジタル周波数比較器2は、メイ
ンカウンタ22を用いて、基準入力信号S(fref)の
1周期の間に出力クロックCKをカウントし、波数を得
る。この波数は、例えば「279000」波であればP
LLはロックした状態である。そして、「27900
0」波に対して波数がずれていれば出力クロックCKは
基準入力信号に対してずれていることとなる。デジタル
周波数比較器2は、下記表1に示すように、波数のずれ
に応じて±7段階(計15段階)の段数mを示す段数信
号をステップカウンタ24により生成して、積分器3に
出力する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】次に、パルス生成器21により生成された
エッジパルスにより、メインカウンタ22がリセットさ
れ、計数の動作を行う。このメインカウンタ22は、波
数が所定の値に達したと判断したらクロックカウンタ2
3に「enb18」という信号をたて、次にパルス生成器2
1から150Hzのパルスがくるまで保持しておく。な
お、上記所定の値は、例えばNTSC(National Telev
ision System Committee)信号(149.85Hz)に同期した
信号を生成するときには279161とされ、PAL(Phase
Alternation by Line)信号(150Hz)に同期した信号を
生成するときには278882とされる。次に、メインカウン
タ22からの「enb18」という信号により、クロックカ
ウンタ23は、0〜17までのカウントを開始する。次
に、クロックカウンタ23が0〜17までの計18をカ
ウントする度に、ステップカウンタ24は、初期値の
「7」から「1」だけ減算され、この段数信号をレジス
タ25に書き込む。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】デジタル周波数比較器の具体的な構成の一例を
示すブロック図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉岡 新吾 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準入力信号の周波数frefをn倍して
    周波数nfrefの出力信号を生成するデジタルPLL回
    路において、 外部から供給された周波数f/mの基準パイロット信号
    と、上記出力信号を可変分周手段でm分周した周波数の
    帰還パイロット信号とを位相比較して、出力信号の周波
    数を制御するアナログ位相比較手段を備えた第1のルー
    プと、 基準入力信号の各周期で出力信号をカウントして、nと
    の差分を評価値として生成するデジタル周波数比較手段
    と、上記評価値を積分して上記帰還パイロット信号の周
    期毎に演算するノイズシェーパとを備え、上記第1のル
    ープの上記可変分周手段の分周比を上記ノイズシェーパ
    により変化させることにより出力信号の周波数を制御す
    る第2のループとを有することを特徴とするデジタルP
    LL回路。
  2. 【請求項2】 上記ノイズシェーパと上記可変分周手段
    との間に配されたスイッチ手段を備え、 上記スイッチ手段は、第1のループ及び第2のループを
    使用するモードと、第1のループのみを使用するモード
    とを切り替えることを特徴とする請求項1記載のデジタ
    ルPLL回路。
  3. 【請求項3】 上記ノイズシェーパを制御する制御手段
    を備え、 上記制御手段は、上記ノイズシェーパが制御する可変分
    周手段の分周比を制御する制御信号を生成することを特
    徴とする請求項1記載のデジタルPLL回路。
  4. 【請求項4】 上記ノイズシェーパと上記制御手段との
    間に配設された第2のスイッチ手段を備え、 上記第2のスイッチ手段は、上記制御手段で上記可変分
    周手段の分周比を制御する動作モードと、上記第1のル
    ープ及び第2のループを用いて出力信号の周波数を制御
    する動作モードとを切り替えることを特徴とする請求項
    3記載のデジタルPLL回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7342986B2 (en) 2003-06-24 2008-03-11 Sony Corporation Digital PLL device
US7760766B2 (en) 2005-07-04 2010-07-20 Panasonic Corporation Audio processor

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