JPWO2010013496A1 - 構造体、プリント基板、アンテナ、伝送線路導波管変換器、アレイアンテナ、電子装置 - Google Patents

構造体、プリント基板、アンテナ、伝送線路導波管変換器、アレイアンテナ、電子装置 Download PDF

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Abstract

本発明の構造体は、第1導体プレーンと、第1導体プレーンに少なくとも一部が対向して設けられた複数の第2導体プレーンと、第1導体プレーンと第2導体プレーンの一方の導体プレーンに少なくとも一部が対向して設けられ、一方の導体プレーンに対して他方の導体プレーンと反対側に配置された伝送線路と、伝送線路を他方の導体プレーンと電気的に接続する第1導体接続部と、を備える。第2導体プレーンと伝送線路と第1導体接続部とを少なくとも含んだ単位構造が繰り返し配置されている。

Description

本発明は、構造体、プリント基板、アンテナ、伝送線路導波管変換器、アレイアンテナ、電子装置に関する。特に、右手左手系複合媒質を含んで構成され、電磁波に対する分散関係が制御された構造体、及びこの構造体を含んだ、プリント基板、アンテナ、伝送線路導波管変換器、アレイアンテナ、電子装置に関する。
電磁波の分散関係を人工的に制御するために、誘電率の異なる物質や導体パッチ等を周期的に配列させた構造が知られている。このような構造のうち、特定周波数帯において電磁波の伝播が禁止されるバンドギャップを有する分散関係を持つ構造は、電磁バンドギャップ(以下、「EBG」という。)構造と呼ばれている。
このようなEBG構造は、プリント基板やデバイスパッケージ基板に設置すると基板表面に生じる表面波の伝播を抑制する。このため、EBG構造は、例えば、プリント基板に実装されたアンテナ間やデバイス間の電磁干渉を低減するために用いられている。
このEBG構造は、バンドギャップ周波数帯域の付近で入射電磁波を同相で反射する磁気壁としての機能を有している。このため、EBG構造をアンテナ背面に設置することで、放射効率の維持したままアンテナの低背化を実現することができる。
一般に、EBG構造はプリント基板等の誘電体層の表面に正方形導体パッチを周期的に二次元配置させ、各パッチと誘電体層裏面の導体プレーンとの間をスルーホールビア等で電気的に接続させた構造を有している。EBG構造において、各パッチ間に形成されるキャパシタンス成分とビアから形成されるインダクタンス成分とがLC並列共振回路として機能することにより共振周波数近傍でバンドギャップが生じるようになっている。
EBG構造のバンドギャップ帯域を低周波帯域に対応させるためには、インダクタンス成分を増加させればよい。インダクタンス成分を増加させる方法としてはスルーホールビアを長くする方法を採ることが通常である。このため、低周波帯域に対応させるためにはEBG構造の厚さが大きくなってしまうという問題があった。
下記特許文献1では、このような問題を解決するEBG構造を開示している。特許文献1中の第12図に示されるEBG構造は、パッチ層と導体プレーン層との間にスパイラルインダクタ等のインダクタンス要素を配置した中間層を有し、このパッチとインダクタンス要素と導体プレーンとをビアで接続している。このような構造により、EBG構造を大きくすることなく、インダクタンス成分を増加させてバンドギャップ帯域を低周波帯域に対応させている。
特開2006-253929号公報
しかしながら、従来の技術では、パッチ層と導体プレーン層との間隔が小さくなるにつれ、インダクタンス要素とパッチ層及び導体プレーンとの結合が強くなってインダクタンス要素の周波数特性が変化してしまう。このため、バンドギャップ周波数帯域の予測が困難になるという問題がある。
本発明の実施形態は、このような事情を考慮してなされ、その目的は、比較的に薄型で、かつ、バンドギャップ周波数帯域が容易に設計可能な構造体、及びこの構造体を備えた、プリント基板、アンテナ、伝送線路導波管変換器、アレイアンテナ、電子装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
本発明の構造体は、第1導体プレーンと、前記第1導体プレーンに少なくとも一部が対向して設けられた複数の第2導体プレーンと、前記第1導体プレーンと前記第2導体プレーンの一方の導体プレーンに少なくとも一部が対向して設けられ、前記一方の導体プレーンに対して他方の導体プレーンと反対側に配置された伝送線路と、前記伝送線路を前記他方の導体プレーンと電気的に接続する第1導体接続部と、を備え、前記第2導体プレーンと前記伝送線路と前記第1導体接続部とを少なくとも含んだ単位構造が繰り返し配置されている。
本発明に係る構造体において、伝送線路を含んでショートスタブ又はオープンスタブが構成される。ショートスタブ又はオープンスタブは、スタブ長に依存するインピーダンス変換効果によって、特定周波数帯でLC並列共振状態を実現できる。よって、スタブ長を調整することで構造体の分散関係を調整することができる。
ここで、本発明に係る構造体では、伝送線路が最表層に配置されるため、一方の導体プレーンをリターンパスとするマイクロストリップ線路として取り扱うことができる。このマイクロストリップ線路における伝播定数と線路の物理寸法の関係は、さまざまな形で定式化されているため、インピーダンス変換が容易に精度よく計算することができる。
従って、パッチ層と導体プレーン層との間にインダクタンス要素を設ける構造と比べて、構造体の分散関係を高精度かつ容易に設計することができ、例えばバンドギャップ帯域を所望の周波数帯に設定することが可能となる。
本発明の実施態様に係る構造体は、代表的に以下のような構成をとりうる。
前記単位構造が、1次元又は2次元に周期的に配列されている構成であってもよい。
前記第1導体プレーンは、繰り返し配置されている複数の前記単位構造で共通になっている構成であってもよい。
前記単位構造が前記単位構造に入射する電磁波の波数又は波長に対する周波数の分散関係にバンドギャップを有しており、前記単位構造を含んで電磁バンドギャップ構造が構成される構成であってもよい。
前記第1導体プレーンと前記第2導体プレーンとの間に誘電体層が設けられており、前記第1導体接続部が前記誘電体層を貫通して設けられた導体ビアである構成であってもよい。
前記一方の導体プレーンに開口が設けられており、前記導体ビアが前記開口内を通って前記一方の導体プレーンと交差しているとともに前記一方の導体プレーンと非接触になっている構成であってもよい。
前記一方の導体プレーンが、前記伝送線路のリターンパスである構成であってもよい。
前記第1導体プレーンにおいて前記第2導体プレーンに対向する面の面方向の寸法が、前記第2導体プレーンにおいて前記第1導体プレーンに対向する面の面方向の寸法と異なる構成であってもよい。
前記第2導体プレーンにおいて前記第1導体プレーンと対向する面が、前記第1導体プレーンにおいて前記第2プレーンと対向する面と平行になっている構成であってもよい。
前記伝送線路が複数の端部を含んでおり、前記複数の端部の少なくとも1つが前記第1導体接続部と電気的に接続されている構成であってもよい。
前記伝送線路が、分岐部と前記分岐部から互いに分岐した枝線路とを含んでおり、前記枝線路の線路長が互いに異なっている構成であってもよい。
前記伝送線路は、前記一方の導体プレーンと対向する面に平面的に設けられており、前記伝送線路の平面形状がスパイラル形状になっている構成であってもよい。
前記伝送線路は、前記一方の導体プレーンと対向する面に平面的に設けられており、前記伝送線路の平面形状がミアンダ形状になっている構成であってもよい。
前記伝送線路が誘電体部で覆われている構成であってもよい。
前記一方の導体プレーンと前記伝送線路とを電気的に接続する第2導体接続部を備え、
前記伝送線路が前記第2導体接続部に電気的に接続される部分は、前記伝送線路が前記第1導体接続部に電気的に接続される部分と前記伝送線路の延在方向において異なる位置に配置されている構成であってもよい。
前記伝送線路が、前記一方の導体プレーンに対して電気的に絶縁されている構成であってもよい。
本発明のプリント基板は、前記の本発明に係る構造体を備える。
本発明の実施態様に係るプリント基板は、代表的に以下のような構成をとりうる。
前記構造体により反射板が構成される構成であってもよい。
前記プリント基板に複数のデバイスが設けられており、前記デバイスの間における電磁波の伝播経路の少なくとも1つを遮って、前記構造体が設けられている構成であってもよい。
前記構造体を構成する前記単位構造の少なくとも1つに電気信号を供給する給電部が設けられている構成であってもよい。
本発明のアンテナは、前記の本発明に係る構造体を備える。
本発明の実施態様に係るアンテナは、代表的に以下のような構成をとりうる。
前記構造体により反射板が構成される構成であってもよい。
前記構造体を構成する前記単位構造の少なくとも1つに電気信号を供給する給電部が設けられている構成であってもよい。
前記第2導体プレーンと異なる平面に設けられ、互いに隣接する2つの前記第2導体プレーンの双方と重なるように配置された補助導体プレーンを少なくとも1つ備える構成であってもよい。
前記補助導体プレーンが、前記伝送線路と同一平面に配置されている構成であってもよい。
前記給電部が、前記第2導体プレーンと同一平面に設けられているとともに、前記第2導体プレーンの少なくとも1つと電気的に接続されている構成であってもよい。
前記給電部が、前記第1導体プレーンと同一平面に設けられ前記導体ビアのいずれか1つと電気的に接続されたコプレナー線路を含んでいる構成であってもよい。
本発明の伝送線路導波管変換器は、前記の本発明に係る構造体を備える。
本発明のアレイアンテナは、前記の本発明に係るアンテナを備える。
本発明の電子装置は、前記の本発明に係る構造体、前記の本発明に係るプリント基板、前記の本発明に係るアンテナ、前記の本発明に係る伝送線路導波管変換器、前記の本発明に係るアレイアンテナの少なくとも1つを備える。
本発明によれば、構造体の分散関係を高精度かつ容易に設計することができ、また構造を厚くすることなくバンドギャップ帯域を低周波化することがでる。
本発明の第1実施形態に係るEBG構造の平面図である。 本発明の第1実施形態に係るEBG構造の断面図であって、図1におけるI−I線断面図である。 本発明の第1実施形態に係るEBG構造の電気的な説明図であって、EBG構造の等価回路図である。 本発明の第1実施形態に係るEBG構造を説明するためのプロット図である。 本発明の第1実施形態に係るEBG構造を説明するための計算結果を示した図である。 本発明の第1実施形態に係るEBG構造の変形例の平面図である。 本発明の第1実施形態に係るEBG構造の変形例の平面図である。 本発明の第1実施形態に係るEBG構造の変形例の平面図である。 本発明の第2実施形態に係るEBG構造の平面図である。 本発明の第2実施形態に係るEBG構造の断面図であって、図8におけるII−II線の断面図である。 x軸方向あるいはy軸方向に伝播する電磁波に対する等価回路図である。 本発明の第3実施形態のEBG構造の断面図ある。 本発明の第4実施形態のEBG構造の断面図ある。 本発明の第5実施形態のEBG構造の断面図ある。 本発明の第6実施形態のプリント基板を示す平面図である。 図14AにおけるIII−III線断面図である。 本発明の第6実施形態のプリント基板の変形例の平面図である。 本発明の第7実施形態のパッチアンテナの断面図である。 本発明の第4実施形態の変形例を示す図であって、逆L型アンテナを示す断面図である。 本発明の第5実施形態の伝送線路導波管変換器の断面図である。 本発明の第9実施形態のアンテナの斜視図である。 第9実施形態のアンテナをz軸正方向から見た平面図である。 図20において伝送線路を透視した平面図である。 図20、図21におけるIV−IV線断面である。 第9実施形態のアンテナにおける分散関係の一例を示すグラフである。 本発明の第9実施形態のアンテナの変形例の平面図である。 本発明の第9実施形態のアンテナの変形例の平面図である。 本発明の第9実施形態のアンテナの変形例の斜視図である。 本発明の第10実施形態のアンテナの斜視図である。 本発明の第10実施形態のアンテナをz軸正方向から見た平面図である。 図28においてオープン端伝送線路を透視した平面図である。 本発明の第11実施形態のアンテナの断面図である。 本発明の第12実施形態のアンテナの断面図である。 本発明の第13実施形態のアンテナの斜視図である。 本発明の第13実施形態のアンテナの断面図である。 本発明の第14実施形態のアンテナをz軸正方向から見た平面図である。 本発明の第14実施形態の変形例のアンテナの平面図である。 本発明の第14実施形態の変形例のアンテナの平面図である。 本発明の第15実施形態のアレイアンテナの平面模式図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。本発明の実施形態の構造体は、メタマテリアルの1つである左手系右手系複合媒質(CRLH伝送線路)を含む。本発明の実施形態にあってはCRLH伝送線路の分散関係が高精度に制御されており、本発明の実施形態の構造体は、右手系媒質やEBG構造、左手系媒質として動作されることが可能になっている。以下の第1〜第8実施形態は、主としてEBG構造として動作する構造体に関する。第9〜第15実施形態は、主として左手系媒質として動作する構造体に関する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るEBG構造の平面図である。図2は、図1におけるI−I線断面図である。図2に示すように、本発明の第1実施形態に係るEBG構造は、第一の誘電体層10と、第1導体プレーンとしての導体プレーン1と、複数の第2導体プレーンとしての導体パッチ2と、第二の誘電体層11と、伝送線路4と、第1導体接続部としての導体ビア3と、第2導体接続部としての短絡ビア6とを備えている。導体プレーン1は、第一の誘電体層10の下面に配置されている。導体パッチ2は、正方形形状を有し、第一の誘電体層10の上面に配置されている。第二の誘電体層11は、導体パッチ2の上部に配置されている。伝送線路4は、スパイラル形状を有し、第二の誘電体層11の上部に各導体パッチ2に対応して配置され、導体パッチ2をリターンパスとする。導体ビア3は、伝送線路4の中央側に位置する一端と導体プレーン1とを接続する。短絡ビア6は、伝送線路4の外方側の他端と導体パッチ2とを接続する。
第1実施形態のEBG構造は、第1導体プレーン(導体プレーン1)と第2導体プレーン(導体パッチ2)の一方の導体プレーンが導体パッチ2であり、他方の導体プレーンが導体プレーン1である構成になっている。すなわち、伝送線路4は、一方の導体プレーン(導体パッチ2)に対して他方の導体プレーン(導体プレーン1)の反対側に配置されている。
図1においては、説明の便宜から第一の誘電体層10及び第二の誘電体層11を透視して導体プレーン1と導体パッチ2とを図示している。図1のI−I線断面においては、正確には短絡ビア6が含まれないが、説明の便宜から図2において短絡ビア6を点線で図示している。
第一の誘電体層10及び第二の誘電体層11は、薄板形状を有し、上面と下面とが平行である。すなわち、導体プレーン1と導体パッチ2とは、第一の誘電体層10を介して互いに平行に配置されている。
導体ビア3は、第一の誘電体層10の下面から第二の誘電体層11の上面まで設けられ、これら二つの面と直交する方向に延在している。導体ビア3は、導体プレーン1と伝送線路4とを接続している。この導体ビア3は、導体パッチ2と非接触とされている。具体的には、導体パッチ2における導体ビア3に対応する位置に開口が形成されており、クリアランス5が設けられている。導体パッチ2の開口は導体ビア3の外径よりも大口径になっており、導体パッチ2と導体ビア3とを電気的に非接続としている。
伝送線路4は、中央側に位置する一端が導体ビア3によって導体プレーン1と接続されており、外方側の他端が短絡ビア6によって導体パッチ2に接続されている。この伝送線路4は、導体ビア3側から見て、短絡ビア6によって短絡されたショートスタブとして機能するように構成されている。
短絡ビア6は、第二の誘電体層11の上面から下面まで設けられ、これら二つの面と直交する方向に延在している。短絡ビア6は、導体パッチ2と伝送線路4の外方側の他端とを接続している。
本発明の実施形態に係るEBG構造は、図1及び図2に示すように、クリアランス5が設けられた導体パッチ2と、伝送線路4と、短絡ビア6及び導体ビア3とを有する単位構造9を周期的に配置させた構造を有する。導体パッチ2には、クリアランス5が設けられている。伝送線路4は、導体パッチ2に対応して配置されている。短絡ビア6及び導体ビア3は、伝送線路4の両端部に接続されている。単位構造9は、独立なベクトルA=(A1,A2)及びB=(B1,B2)で定義される、xy平面上の格子点に少なくともひとつ以上、周期的に配置されている。
第1実施形態では、最も基本的な格子点として、図1に示すA=(a,0)、B=(0,a)の正方格子の場合を例に説明する。
次に、本実施形態におけるEBG構造の基本的な動作原理を説明する。
図3は、図1におけるx軸又はy軸に沿った方向に伝播する電磁波に対する等価回路である。図4は、インピーダンス部のインピーダンスZの虚部及びアドミタンス部のアドミタンスYの虚部をプロットしている。図5は、本実施形態におけるEBG構造中を伝播する電磁波の挿入損失の計算結果である。
図3に示すように、本実施形態における等価回路繰り返し単位20は、インピーダンス部17とアドミタンス部18とで構成される。
インピーダンス部17は、隣接する導体パッチ2間に生じるキャパシタンス12と、導体パッチ2がつくるインダクタンス13とからなる。
アドミタンス部18は、導体プレーン1と導体パッチ2とがつくるキャパシタンス14と、導体ビア3がつくるインダクタンス15と、伝送線路4と短絡ビア6がつくるショートスタブ16とで構成される。
この等価回路繰り返し単位20が周期的に少なくとも一つ以上接続されることにより、本実施形態におけるEBG構造の等価回路が形成される。
本発明の実施形態に係るEBG構造では、インピーダンス部17のインピーダンスZの虚部と、アドミタンス部18のアドミタンスYの虚部が異符合となる周波数領域で電磁バンドギャップを生じる。
インピーダンス部17のインピーダンスZと、アドミタンス部18のアドミタンスYは、それぞれ式(1)及び式(2)で与えられる。
ここで、ωは角周波数、Cは隣接する導体パッチ2間に生じるキャパシタンス、Lはひとつの導体パッチ2がつくるインダクタンス、Cは導体パッチ2と導体プレーン1間に生じるキャパシタンス、Lviaは導体ビア3がつくるインダクタンスを表す。式(2)のZinは、導体ビア3側から見たショートスタブ16の入力インピーダンスであり、次の式(3)で表される。
式(3)におけるZは伝送線路4の特性インピーダンス、dは伝送線路4のスタブ長(伝送線路長)である。ε、μはそれぞれ真空の誘電率と透磁率を表し、εeffは伝送線路4の実効比誘電率を表す。伝送線路4の構造は、マイクロストリップ線路と考えることができ、その特性インピーダンス及び実効誘電率がさまざまな形で定式化されている。例えば、特性インピーダンスに関しては式(4)、式(5)のような式を利用することができる。式(5)は配線幅の補正式である。実効誘電率に関しては、例えば、式(6)のような近似式を利用することができる。
ここで、εsubは第二の誘電体層11の比誘電率、hは第二の誘電体層11の厚さ、wは伝送線路4の配線幅、tは伝送線路4の導体厚さである。本発明の実施形態のEBG構造では、よく知られたこれらの式を利用できるため、アドミタンスYを精度よく、かつ、容易に設計することが可能となる。
図4の実線30及び実線31は、式(1)及び式(2)から計算される、インピーダンスZの虚部Im(Z)及びアドミタンスYの虚部Im(Y)の周波数依存性を示す。計算にあたり使用したパラメータは、C=0.17pF、C=0.78pF、Lvia=0.19nH、L=0.50nH、d=0.7mm、εsub=4.188、h=60μm、w=150μm、t=15μmである。図4をみれば、周波数帯域32でIm(Z)及びIm(Y)が異符号となることから、この周波数帯域付近にバンドギャップが生じることが予想される。実際には、図3の等価回路繰り返し単位20に対して周期境界条件を課すことで、構造の周期性を考慮したバンドギャップ帯域を計算する必要がある。
図5は、格子間隔をa=3mmとしたとき、第1実施形態のEBG構造中を距離7×aだけ伝播する電磁波の挿入損失(S21)を計算した結果である。点線33は、図4の計算と同一のパラメータを使用した等価回路繰り返し単位20に周期境界条件を課して計算した結果を表す。実線34は、三次元電磁界解析による数値計算の結果を表す。電磁界解析モデルの構造寸法は、回路パラメータが図4で使用した値とほぼ同一になるように決定した。具体的な寸法は、格子間隔a=3mm、第一の誘電体層10の厚さt=400μm、第二の誘電体層11の厚さh=60μm、正方形状の導体パッチ2の一辺の長さp=2.9mm、導体ビアの径b=300μm、伝送線路長d=0.7mmである。
図5の電磁界解析結果34を見れば、バンドギャップの低域側の端部は、電磁界解析結果と等価回路計算間でよく一致している。一方、図5の電磁界解析結果34において、バンドギャップの高域側の端部は不明瞭になっており、等価回路計算結果33のような鋭い端部を示していない。これは、本構造がバンドギャップ帯域より高域で、空間に放射する電磁波が無視できなくなるためであり、本来のバンドギャップ端部は等価回路計算に近いと考えられる。
図5の挿入損失計算結果におけるバンドギャップ周波数帯は、図4で示した周波数帯32ともほぼ一致する。このことから、本発明の実施形態のEBG構造のバンドギャップ周波数帯はインピーダンスZの虚部Im(Z)及びアドミタンスYの虚部Im(Y)の周波数特性でおおよそ説明出来ることがわかる。本発明の実施形態のEBG構造は、アドミタンスYを精度よく求めることができるため、バンドギャップ周波数帯を精度よく、かつ、容易に設計することが可能である。また、伝送線路長dを長くすることにより、バンドギャップ帯域を低周波化することが可能である。このため、従来構造のように、ビア部のインダクタンスを稼ぐために構造を厚くする必要がなく、薄型化が可能となる。
伝送線路4は一端が導体ビア3に接続され、他端が短絡ビア6に接続されていれば、どのような配置・形状でも本発明の実施形態の本質的な効果に何ら影響も与えない。
図1では、小さい実装面積で伝送線路長dを確保するため、伝送線路4をスパイラル形状とした場合を示している。しかしながらが、伝送線路4を、例えば、図6Aに示すような直線形状や、または図6Bに示すようなミアンダ形状などとするも考えられる。
図1では導体パッチ2の中央部に導体ビア3及びクリアランス5を設けた場合を示している。しかしながら、導体ビア3及びクリアランス5を導体パッチ2の他の場所に設けた場合も、本発明の実施形態の本質的な効果には何ら影響を与えない。例えば、図7に示すように、導体ビア3及びクリアランス5を導体パッチ2の隅に設けた場合は、伝送線路4を直線形状としても伝送線路長dを確保することができる。
図1では単位構造を周期的に配置する格子として、A=(a,0)、B=(0,a)の正方格子の例を示した。しかしながら、格子形状は必ずしも正方格子に限らない。格子形状が、例えば、三角格子や一次元周期配列でも、同様の効果を得ることができる。
図1では導体パッチ2の形状として正方形形状の場合を示している。しかしながら、隣接する導体パッチ2間に所望のキャパシタンスが生じる形状であれば、導体パッチ2の形状は、正三角形や正六角形等、他の形状でも本発明の実施形態の本質的な効果に影響を与えない。
ここでは本発明の実施形態の構造をEBGとしての機能に着目して説明した。図4を見れば、バンドギャップ帯域の低域側及び高域側で、Im(Z)とIm(Y)の双方が負となっていることから、本発明の実施形態のEBG構造はこの周波数領域において左手系媒質として動作する。従って、本発明の実施形態の構造を二次元に配置することで左手系共振器や左手系アンテナとして利用することや、一次元に配置することで左手系伝送線路として利用することも当然可能である。この場合においても、本発明の実施形態の構造によって構造厚さを大きくすることなくアドミタンスを制御することが可能となるため、薄型の左手系媒質を実現することが可能となる。
次に、本発明の第2実施形態に係るEBG構造について説明する。
第1実施形態では、アドミタンス部に、伝送線路4と短絡ビア6からなるショートスタブを用いた構成例を示した。伝送線路長に依存するインピーダンス変換効果を利用して特定周波数帯でバンドギャップを実現するという、本発明の実施形態の本質的な原理に鑑みれば、伝送線路4と短絡ビア6からなるショートスタブに代えて、オープンスタブを用いるような構成を考えることもできる。オープンスタブを用いた場合も、ショートスタブの場合と全く同様に、伝送線路長に依存するインピーダンス変換効果によって、LC並列共振の状態が実現される。このため、伝送線路長を調整することで所望の周波数帯にバンドギャップを生じさせることができる。
図8は、第2実施形態のEBG構造に係る平面図である。図9は、図8におけるII−II線の断面図である。図8では、説明の便宜のために、第一の誘電体層10及び第二の誘電体層11を透視して導体プレーン1と導体パッチ2とを図示している。第2実施形態のEBG構造は、第1実施形態のEBG構造においてショートスタブの代わりにオープンスタブを適用している。
図8に示すように、第2実施形態のEBG構造には、伝送線路4に代えてオープン端伝送線路90が設けられており、また短絡ビア6が設けられていない。オープン端伝送線路90は、平面形状がスパイラル形状になっている。平面形状がスパイラル形状であれば、直線形状である場合と比較して、オープン端伝送線路90の実装面積に対する伝送線路長dの比率が高くなる。
オープン端伝送線路90は、スパイラル形状の中央部が導体ビア3と接触して導通しており、導体ビア3を介して導体プレーン1と接続されている。スパイラル形状の外周部における端部は、オープン端になっている。オープン端伝送線路90は、導体パッチ2をリターンパスとするオープンスタブとして機能するように構成されている。第2実施形態のEBG構造は、ショートスタブをオープンスタブに変更した点を除けば、第1実施形態のEBG構造と同様である。
図10は、x軸方向あるいはy軸方向に伝播する電磁波に対する等価回路図である。図10に示すように、第2実施形態のEBG構造の等価回路は、図3に示した等価回路図と比較すると、伝送線路4と短絡ビア6がつくるショートスタブ16に代えてオープン端伝送線路90を含んで構成されるオープンスタブ91が接続された回路構成となっている。
アドミタンス部92のアドミタンスYは、下記の式(7)、式(8)で与えられる。
式(8)において、Zはオープン端伝送線路90の特性インピーダンス、dはオープン端伝送線路90の伝送線路長である。εは真空の誘電率、μは透磁率を表し、εeffはオープン端伝送線路90の実効比誘電率を表す。オープン端伝送線路90は、第1実施形態と同様に、マイクロストリップ線路と考えることができる。したがって、オープン端伝送線路90の特性インピーダンスに関しては、式(4)、式(5)等を利用して求めることができる。実効誘電率に関しては、例えば式(6)のような近似式を利用することにより求めることができる。バンドギャップが生じる原理については、第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
このように、オープンスタブを用いた構成においても、ショートスタブを用いた構成と同様に、よく知られた式を利用してEBG構造の特性を求めることができる。したがって、第1実施形態と同様の理由により、バンドギャップ帯域を精度よくかつ容易に設計することができ、また伝送線路長dを長くすることによりEBG構造の薄型化が可能となる。
オープン端伝送線路90は、導体ビア3に接続されているとともにオープン端を有していればよく、その配置や形状については適宜変形可能である。第2実施形態では、オープン端伝送線路90の平面形状がスパイラル形状である構成を例示したが、第1実施形態で説明したように、例えばオープン端伝送線路90の平面形状が直線形状である構成やミアンダ形状である構成を採用してもよい。
第2実施形態では、導体パッチ2の中央部に導体ビア3及びクリアランス5を設けた構成を例示したが、導体ビア3及びクリアランス5の導体パッチ2に対する相対位置については、適宜変形可能である。例えば、第1実施形態において図7に示したように導体ビア3及びクリアランス5を導体パッチ2の隅に設けると、オープン端伝送線路90の平面形状が直線形状である場合にも伝送線路長dを確保することができる。このように、導体ビア3及びクリアランス5の導体パッチ2に対する相対位置を変更した場合であっても、本発明の実施形態の効果を得ることができる。
第2実施形態では、単位構造を周期的に配置する格子として、A=(a,0)、B=(0,a)の正方格子を例示した。しかしながら、格子形状は、例えば三角格子や一次元周期配列であってもよい。導体パッチ2の平面形状として正方形を例示したが、平面形状が正三角形や正六角形等の正方形以外の形状であってもよい。導体パッチ2の配置や平面形状を変更した場合であっても、隣接する導体パッチ2間に所望のキャパシタンスが生じるようになっていれば、本発明の実施形態の効果を得ることができる。
次に、本発明の第3実施形態に係るEBG構造について説明する。
図11は、第3実施形態に係るEBG構造の断面図である。第1実施形態では、伝送線路4の上部に構造がない場合を示したが、図11に示すように、伝送線路4の上部に構造があってもよい。第3実施形態では、第1実施形態の伝送線路4上部に、伝送線路4を覆う誘電体部として第三の誘電体層40を設けている。このように第三の誘電体層40を設けることにより、伝送線路4の実効比誘電率εeffを増加させることができる。式(3)によれば、実効比誘電率が大きいほど伝送線路におけるインピーダンス変換効果も顕著になることから、伝送線路長dを長くすることなくバンドギャップ帯域を低周波化することが可能である。従って、バンドギャップ帯域の低周波化を目的にする場合、第三の誘電体層40として比誘電率の大きな誘電体材料を用いることが好ましい。第2実施形態のEBG構造に第3の誘電体層40を設けることも当然ながら可能である。
次に、本発明の第4実施形態に係るEBG構造について説明する。
図12は、本発明の第4実施形態によるEBG構造の断面図である。図12に示す断面には、正確には短絡ビア6が含まれないが、説明の便宜上、短絡ビア6を点線で図示している。
第4実施形態のEBG構造は、第1導体プレーン(導体プレーン1)と第2導体プレーン(導体パッチ2)の一方の導体プレーンが導体プレーン1であり、他方の導体プレーンが導体パッチ2である構成になっている。すなわち、伝送線路4は、一方の導体プレーン(導体プレーン1)に対して他方の導体プレーン(導体パッチ2)の反対側に配置されている。
図12に示すように第4実施形態のEBG構造は、第一の誘電体層10と、第一の誘電体層10の一方の面に配置された第二の誘電体層11を含んでいる。第一の誘電体層10と第二の誘電体層11とに挟まれる層に、導体プレーン1が配置されている。第二の誘電体層11において、導体プレーン1と当接する面の反対面に当接して、複数の導体パッチ2が配置されている。第一の誘電体層10において、導体プレーン1と当接する面の反対面に当接して伝送線路4が配置されている。
第一の誘電体層10と、導体プレーン1と、第二の誘電体層11とを貫通して導体ビア3が設けられている。導体プレーン1において導体ビア3と交差する部分には、導体ビア3の外径よりも大口径の開口が設けられており、クリアランス95が構成されている。導体ビア3は、開口内に配置されており、導体プレーン1と接触しないようになっている。
伝送線路4は、導体ビア3を介して導体パッチ2と電気的に接続されている。
第一の誘電体層10を貫通して、短絡ビア6が設けられている。伝送線路4は、短絡ビア6を介して導体パッチ2と電気的に接続されている。伝送線路4は、導体プレーン1をリターンパスとするショートスタブとして機能するように構成されている。
以上のような構成のEBG構造の等価回路は、図3に示した等価回路と同一であり、第1実施形態のEBG構造と同様に動作する。第4実施形態のEBG構造にあっては、第1実施形態で説明した理由により、バンドギャップ帯域を精度よくかつ容易に設計することができ、また伝送線路長dを長くすることによりEBG構造の薄型化が可能となる。
第4実施形態のEBG構造において、第3実施形態と同様に、伝送線路4を覆って第三の誘電体層が設けられている構成にしてもよい。
次に、本発明の第5実施形態に係るEBG構造について説明する。
図13は、第5実施形態のEBG構造を示す断面図である。第4実施形態のEBG構造においてショートスタブの代わりにオープンスタブを適用している。図13に示すように第5実施形態のEBG構造には、第4実施形態のEBG構造における伝送線路4に代えてオープン端伝送線路90が設けられており、また短絡ビア6が設けられていない。
オープン端伝送線路90は、スパイラル形状の中央部が導体ビア3と接触して導通しており、導体ビア3を介して導体パッチ2と接続されている。オープン端伝送線路90においてスパイラル形状の外周部における端部は、オープン端になっている。オープン端伝送線路90は、導体プレーン1をリターンパスとするオープンスタブとして機能するように構成されている。第5実施形態のEBG構造は、ショートスタブをオープンスタブに変更した点を除けば、第4実施形態のEBG構造と同様である。
第5実施形態のEBG構造の等価回路は、図10に示した等価回路と同一であり、第2実施形態のEBG構造と同様に動作する。第5実施形態のEBG構造にあっては、第2実施形態と同様の理由により、バンドギャップ帯域を精度よくかつ容易に設計することができ、また伝送線路長dを長くすることによりEBG構造の薄型化が可能となる。
第5実施形態のEBG構造において、第3実施形態と同様に、伝送線路4を覆って第三の誘電体層が設けられている構成にしてもよい。
次に、本発明の第6実施形態に係るプリント基板について説明する。
図14Aは、本発明の実施形態のEBG構造を内蔵したプリント基板の一例を示す平面図である。図14Bは、図14AにおけるIII−III線断面図である。図15は、EBG領域の別の配置例を示す平面図である。図14A、および図14Bに示すプリント基板50は少なくとも、グランドプレーン51と、ノイズ源となるデバイス52と、ノイズの影響を受けやすいデバイス53と、それらデバイスの間に配置されるEBG領域54とを備える。図14Bに示すように、ノイズ源となるデバイス52及びノイズの影響を受けやすいデバイス53は、いずれもグランドプレーン51に接続されている。グランドプレーン51とプリント基板50の誘電体部分は、一種の表面波線路を形成している。ノイズ源となるデバイス52から生じたノイズが、表面波線路を伝播してノイズの影響を受けやすいデバイス53に入ることで、誤動作等を引き起こす要因となりうる。第6実施形態のプリント基板では、図14Aのようにノイズ伝播経路を遮断するように、EBG領域54に本発明のEBG構造を配置することで、デバイス間のノイズ伝播を抑制できる。これにより、ノイズの影響を受けやすいデバイス53の誤動作を抑制することが可能となる。
図14Aでは、EBG領域54を帯状に設けた場合を示したが、EBG領域はノイズ伝播経路を遮断できればどのような配置でもよい。例えば、図15のようにノイズの影響を受けやすいデバイス53を囲むようにEBG領域54を設けることも可能である。EBG領域54に配置するEBG構造としては、本発明の実施形態に係るEBG構造のいずれを適用してもよい。
ここでは本発明の実施形態のEBG構造をプリント基板に搭載した場合を示したが、本発明の実施形態の対象は必ずしもプリント基板に限らない。例えば、デバイスのパッケージ基板などに本発明の実施形態のEBG構造を設けることも考えられる。シリコンをはじめとする半導体デバイスに、微細配線プロセスを用いて本発明の実施形態のEBG構造を設けることも当然可能である。
デバイスが例えばアンテナである場合に、アンテナ間における電磁波の伝播経路を遮って本発明の実施形態に係る構造体が設けられていれば、アンテナの不要な結合を抑制することができる。
次に、本発明の第7実施形態に係るアンテナについて説明する。
図16は、本発明の実施形態のEBG構造を反射板として用いたパッチアンテナの一例である。パッチアンテナ60は、反射板としてのEBG構造61、アンテナエレメント62及び給電線63より構成されている。EBG構造のバンドギャップ帯域をパッチアンテナの使用周波数帯にあわせて設計することで、パッチアンテナから反射板表面を伝播して裏面に回りこむ表面波が抑制される。このため、裏面放射が抑制され、アンテナ特性の劣化を避けることが可能となる。
図17に示すように、本発明の実施形態のEBG構造を反射板として用いた、逆L型アンテナ70を考えることもできる。図17に示す逆L型アンテナ70では、パッチアンテナの場合と同様に裏面放射が抑制されることに加えて、EBG構造61において電磁波が同相反射するために、アンテナエレメント62をEBG構造61の表面に近接して配置することが可能となる。これにより、薄型の逆L型アンテナを実現することが可能となる。
ここではアンテナとしてパッチアンテナと逆L型アンテナの場合を例に説明したが、他のアンテナに関しても全く同様に本発明の実施形態の効果を利用することができることは当然である。EBG構造61としては、本発明の実施形態に係るEBG構造のいずれを適用してもよい。
次に、本発明の第8実施形態に係る伝送線路導波管変換器について説明する。
図18は、本発明の実施形態のEBG構造を反射板として用いた、伝送線路導波管変換器の一例である。伝送線路導波管変換器80は、反射板としてのEBG構造81と、伝送線路82、導波管83から構成されている。EBG構造81のバンドギャップ帯域を、使用する周波数帯にあわせて設計することで、EBG構造81において電磁波が同相反射するために、伝送線路82をEBG構造81の表面に近接して配置することが可能となる。これにより、薄型の伝送線路導波管変換器を実現することが可能となる。
EBG構造81としては、本発明の実施形態に係るEBG構造のいずれを適用してもよい。
第1〜第8実施形態では、本発明の実施形態の構造のEBGとしての動作に着目して説明したが、第1実施形態で説明したように、本発明の実施形態の構造は動作周波数によってEBGや左手系媒質としても動作する。また、図4を見れば、Im(Z)とIm(Y)の双方が正となる周波数帯が存在し、この周波数においては右手系媒質として動作することがわかる。本発明の実施形態の構造のように、動作周波数によって右手系媒質としても左手系媒質としても機能する構造を、右手/左手複合(Composite Right and Left Handed;CRLHと略記する)伝送線路と呼ぶ場合がある。
このCRLH伝送線路の左手系周波数領域における線路長共振を利用してアンテナを小型化する技術が提案されている。通常の媒質(右手系媒質)では周波数が低いほど電磁波の波長が長くなるため、アンテナの構造が大型になる問題があった。しかしながら、左手系媒質では周波数が低いほど電磁波の波長が短くなるためアンテナの小型化を実現することができる。
以下の実施形態では、本発明の実施形態の構造がCRLH伝送線路として動作する構成について説明する。次に説明する第9実施形態のアンテナは、CRLH伝送線路として動作する本発明の実施形態の構造を利用することにより小型化されたアンテナである。
図19は、本発明の第9実施形態に係るアンテナを示す斜視図である。図19では、説明の便宜上、構成要素の一部を透視して内部構造を図示している。図20は、第9実施形態のアンテナをz軸正方向から見た平面図である。図21は、伝送線路106を透視して第9実施形態のアンテナをz軸正方向から見た平面図である。図22は、図20および図21の線分IV−IVにおける断面図である。図20および図21のIV−IV線断面においては、正確には短絡ビア108が含まれないが、説明の便宜上、図22には短絡ビア108を点線で図示している。
図22に示すように第9実施形態のアンテナは、本発明の実施形態に係る構造体を含んでいる。第9実施形態における構造体は、第1導体プレーン(導体プレーン101)と第2導体プレーン(導体パッチ104)の一方の導体プレーンが導体パッチ104であり、他方の導体プレーンが導体プレーン101である構成になっている。すなわち、伝送線路106は、一方の導体プレーン(導体パッチ104)に対して他方の導体プレーン(導体プレーン101)の反対側に配置されている。
第9実施形態のアンテナは、第一の誘電体層102と、第一の誘電体層102の一方の面に配置された第二の誘電体層103を含んでいる。第一の誘電体層102と第二の誘電体層103とに挟まれる層に、複数の導体パッチ104が配置されている。複数の導体パッチ104は、平面形状が略長方形になっており、x軸方向に並んで一次元的に配列されている。複数の導体パッチ104と同一層に、給電部を構成するマイクロストリップライン107が配置されている。
マイクロストリップライン107は、複数の導体パッチ104のうちの最も端部に位置する導体パッチ104と接触して導通している。マイクロストリップライン107は、x軸方向に延設されており、図示略の無線回路等に電気的に接続される。無線回路等から供給される電気信号は、マイクロストリップライン107を介して導体パッチ104に伝達される。
第二の誘電体層103において、導体パッチ104と当接する面の反対面に当接して伝送線路106が配置されている。第一の誘電体層102において、導体パッチ104と当接する面の反対面に当接して導体プレーン101が配置されている。
第一の誘電体層102と、導体パッチ104と、第二の誘電体層103とを貫通して導体ビア105が設けられている。導体パッチ104において導体ビア105と交差する部分には、導体ビア105の外径よりも大口径の開口が設けられており、クリアランス109が構成されている。導体ビア105は、クリアランス109における開口内に配置されており、導体パッチ104と接触しないようになっている。伝送線路106は、導体ビア105を介して導体プレーン101と電気的に接続されている。
第二の誘電体層103を貫通して、短絡ビア108が設けられている。伝送線路106は、短絡ビア108を介して導体パッチ104と電気的に接続されている。伝送線路106および短絡ビア108は、導体パッチ104をリターンパスとするショートスタブとして機能するように構成されている。
第9実施形態のアンテナは、図22において符号aで示される範囲に対応する単位構造が周期的に配置された周期構造を含んでいる。単位構造は、クリアランス109が設けられた導体パッチ104、導体ビア105、短絡ビア108、及び伝送線路106を含んでいる。ここでは、単位構造が導体プレーン101上に一次元的に配列されているが、単位構造が導体プレーン101上に二次元的に配列された構成にしてもよい。周期構造において、導体パッチ104は隣接する導体パッチ104との間に電気容量を持つように、間隔gをもって配置されている。
第9実施形態のアンテナは、互いに容量結合している複数の単位構造がCRLH伝送線路として動作する。単位構造のうち少なくとも一つを電気的に励振すると、CRLH伝送線路に線路長共振が生じて電磁波が放射される。ここでは、マイクロストリップライン107を介して供給される電気信号により、マイクロストリップライン107と接続された単位構造が励振して、電磁波が放射されるようになっている。
ここでは、本発明の実施形態に係る構造体を利用したアンテナの構成例として、x方向の寸法がaである単位構造を、x方向に4つ配列した場合について説明する。第9実施形態では、図19〜図22に示すとおり、マイクロストリップライン107が、給電部としてCRLH伝送線路の端部の導体パッチ104に接続されている。図示略の無線回路から供給される電気信号をマイクロストリップライン107に入力することで、CRLH伝送線路を励振することができる。ここでは周期配列において最も端に位置する単位構造の導体パッチ104に給電する構成を例示した。しかしながら、アンテナと給電部とのインピーダンス整合をとるために、周期配列の端以外に位置する単位構造の導体パッチ104に給電する構成を考えることもできる。
次に本発明の実施形態に係るアンテナの基本的な動作原理を説明する。
本発明の実施形態に係るアンテナは、CRLH伝送線路のx軸方向に1/2波長共振が生じることを利用しており、1種の共振器と考えることができる。共振器中の波長と周波数の関係は、共振器内部の媒質の分散関係によって決定される。通常の誘電体において、比誘電率ε、比透磁率μの分散関係は、下記の式(9)で与えられる。
式(9)において、cは真空中の光速、ω(=2πf)は角周波数、k(=2π/λ)は波数を表す。式(4)より、通常の誘電体は、角周波数を小さくすると波長が大きくなる右手系媒質として振舞うことがわかる。本発明の実施形態に係るアンテナは、単位構造が周期的に配列されていることにより、CRLH伝送線路として動作する。アンテナから放射させる電磁波の周波数帯において、CRLH伝送線路が左手系媒質として動作するように、分散関係が設定されている。CRLH伝送線路が左手系媒質として動作するので、周波数が低いほど電磁波の波長を短くすることが可能であり、アンテナの大幅な小型化を実現することができる。
第9実施形態のアンテナの単位構造の等価回路は、図3に示した第1実施形態のEBG構造における等価回路と同一である。図3の単位構造の等価回路に周期境界条件を適用することで、第9実施形態のアンテナにおけるCRLH伝送線路の分散関係を求めることができる。次に、本発明の実施形態に係るアンテナの特性の一例について説明する。
図23は、第9実施形態のアンテナにおける分散関係の一例を示すグラフである。図23のグラフに用いたデータは、図21、図22に示した各種パラメータとして、s=10mm、a=3.5mm、g=50μm、t=800μm、h=100μm、w=300μm、b=250μmとしている。また、伝送線路長をd=4mm、第一の誘電体層102および第二の誘電体層103の比誘電率をε=4.188、比透磁率μ=1としている。図23のグラフにおいて、横軸は波数を表し、縦軸は周波数を表す。
図23に示すように、第9実施形態におけるCRLH伝送線路の分散関係は、1.9GHzから3.1GHzまでの周波数帯で右肩下がりの曲線Lとなっている。したがって、CRLH伝送線路は、この周波数帯で左手系媒質として動作する。また、分散関係は、10GHz以上の周波数帯で右肩上がりの曲線Rとなっている。したがって、CRLH伝送線路は、この周波数帯で右手系媒質として動作する。図23に示すように、右手系バンドと左手系バンドの間、すなわち3.1GHzから10GHzまでの周波数帯に、バンドギャップBを有している。一般に、線路長Lの共振器に1/2波長の共振が生じる条件はnを整数として、以下の式(10)で与えられる。
CRLH伝送線路を構成する単位構造の個数をNとした場合、CRLH伝送線路全体の線路長Lは、L=N×aで与えられる。線路長Lを式(10)に代入すれば、CRLH伝送線路における共振条件として、下記の式(11)が得られる。
図23のグラフ中の縦線は、図19のアンテナ構造に対応してN=4、a=3.5mmとした場合に、式(11)に示した共振条件を満たす波数を表す。したがって、図23のグラフにおける縦線と分散関係の交点が、1/2波長共振周波数を与える。図23に示す周波数帯に、右手系バンドにn=0,1,2,3に相当する共振点が存在し、左手系バンドにn=0,−1,−2,−3に相当する共振点が存在する。
図23のグラフにおいて、原点を通る直線Sは、第一の誘電体層102及び第二の誘電体層103からなる誘電体基板の分散関係である。この誘電体基板の分散関係は、式(5)に第一の誘電体層102および第二の誘電体層103の比誘電率をε=4.188、比透磁率μ=1を代入することにより得られる。誘電体基板の分散関係よりも低周波数帯では、CRLH伝送線路を伝播する電磁波の波長が、誘電体基板内よりも短縮される。したがって、本実施形態のCRLH伝送線路にあっては、左手系バンドのn=0,−1,−2,−3に相当する共振点を利用することで、誘電体基板を用いた通常のパッチアンテナより小型のアンテナを実現することができる。
誘電体基板の分散関係よりも高周波帯に含まれる共振点では、CRLH伝送線路を伝播する電磁波の波長が誘電体基板内よりも伸長される。したがって、例えばアンテナを大型化することにより、放射効率を高めることも可能である。
CRLH伝送線路では、Im(Z)とIm(Y)の双方が負となる周波数帯において左手系媒質として動作する。本発明の実施形態に係るアンテナにおけるCRLH伝送線路のアドミタンスYは、式(2)、式(3)により求まる。したがって、式(2)、式(3)に含まれるパラメータを適切に設計することにより、左手系バンドを所望の周波数帯に設計することができる。
第1実施形態で説明したように、本発明の実施形態に係る構造体にあっては、分散関係を高精度で容易に設計することができ、またスタブの伝送線路長dの設計自由度が高いので、本発明の実施形態に係るアンテナの動作帯域を高精度で容易に制御することができ、またアンテナの薄型化が可能になっている。
第9実施形態では、短絡ビア108が第一の誘電体層102を貫通していない構成を例示した。しかしながら、伝送線路106と導体パッチ104が電気的に接続されるように短絡ビア108が設けられていればよく、短絡ビア108の態様については適宜変形が可能である。例えば、短絡ビア108が第一の誘電体層102を貫通している構成を採用してもよく、このような構成においても本発明の実施形態の効果を得ることができる。短絡ビア108が第一の誘電体層102を貫通する貫通ビアである場合には、短絡ビア108と導体プレーン101とを電気的に絶縁する。例えば、導体プレーン101における短絡ビア108の周囲に、短絡ビア108の外径よりも大口径の開口を形成しておき、導体プレーン101が短絡ビア108と接触しないようにするとよい。貫通ビアを採用することで、各種要素の積層が終了した後に、積層体を一括してドリル等で加工して短絡ビア108を形成することができ、構造効率を高めることや製造コストを低減することができる。
第9実施形態では、伝送線路の形状をスパイラル形状とした構成を例示したが、例えば図24に示すように伝送線路の形状が略直線形状であってもよい。図24に示す伝送線路106は、一方の端部が導体パッチ104の略中央部と平面的に重なり、他方の端部が導体パッチ104の長辺方向の片方の端部と平面的に重なっている。伝送線路106は、一方の端部において導体ビア105と電気的に接続されており、他方の端部において短絡ビア108と電気的に接続されている。伝送線路106の形状としては、スパイラル形状や直線形状の他にミアンダ形状等であってもよい。また、伝送線路106の配置や形状が、複数の単位構造において異なっていてもよい。例えば、スパイラル形状の伝送線路が配置された単位構造と、直線形状の伝送線路が配置された単位構造とが混在した構成にしてもよい。
第9実施形態では、伝送経路106の端部が、それぞれ、導体ビア105、短絡ビア108と接続されている構成を例示した。しかしながら、伝送経路106において導体ビア105、短絡ビア108と接続を図る部分は端部以外であってもよい。例えば、図25に示すように伝送線路が、導体ビア105との接続部を分岐部として、分岐部から互いに分岐した枝線路106a、106bを含んでいる構成にしてもよい。枝線路106a、106bはいずれも接続部と連続しており、長さが互いに異なっている。ここでは、導体ビア105との接続部を起点として、枝線路106a、106bの終点にそれぞれ短絡ビア108a、108bが電気的に接続されている。
このような構成の伝送経路は、枝線路106a、106bが、接続部を起点として分岐した枝線路とみることもできる。また、枝線路106a、106bからなる伝送線路において起点と終点との間の接続部において電気的な接続が図られているとみることもできる。このようなアンテナにあっては、枝線路106a、106bのインピーダンス変換周期が異なるため、分散関係の設計自由度が格段に高くなる。また、枝線路106a、106bの一部を起点とする枝線路がさらに設けられていてもよいし、枝線路106a、106bが直線形状、折れ線形状、曲線形状、これらを組み合わせた形状になっていてもよい。
第9実施形態では、導体パッチ104が長方形である構成を例示したが、隣接する導体パッチ104間が容量結合していればよく、導体パッチ104が正方形等の形状であっても本発明の実施形態の効果を得ることができる。
第9実施形態では、給電部としてマイクロストリップライン107を用いる場合を示したが、マイクロストリップライン107以外の給電部を用いることもできる。例えば、図26に示すように、導体プレーン101にスリットを設けてコプレナー線路111を形成して、コプレナー線路111を給電部としてCRLH伝送線路に給電する構成を採用してもよい。
コプレナー線路111は、CRLH伝送線路の端に位置する単位構造の導体ビア105に接続されている。図示略の無線回路からの電気信号が、コプレナー線路111を介してCRLH伝送線路に供給される。このような構成のアンテナにあっては、導体プレーン101にスリットを設ける必要があるため、アンテナにおいてコプレナー線路111が設けられている裏面から外側へ電磁波が漏れ出してしまう。しかしながら、単位構造の少なくとも1つに対してコプレナー線路111を設ければよく、コプレナー線路111の数を減らすことができるので、裏面側への電磁波の放射を最小限度にすることができる。図26には、CRLH伝送線路の端部に給電する構成を図示したが、アンテナと給電部とのインピーダンス整合をとるために、CRLH伝送線路の端部以外の単位構造に給電する構成にしてもよい。
本発明の実施形態のアンテナは、プリント基板やデバイスパッケージ基板の製造に用いられる一般的なプロセスにより、容易に製造することが可能である。また、半導体技術に用いられる微細配線プロセス等を用いて、例えばシリコンをはじめとする半導体デバイスに本発明のアンテナを設けることも可能である。
次に、本発明の第10実施形態に係るアンテナについて説明する。
図27は、第10実施形態のアンテナの構成を示す斜視図である。図27には、説明の便宜上、第二の誘電体層103を透視してアンテナの内部構造を図示している。図28は、第10実施形態のアンテナをz軸正方向から見た平面図である。図29は、オープン端伝送線路190を透視してアンテナをz軸正方向から見た平面図である。
第10実施形態のアンテナは、第9実施形態のアンテナにおいてショートスタブに代えてオープンスタブを採用している。第10実施形態のアンテナには、第9実施形態のアンテナにおける伝送線路106に代えてオープン端伝送線路190が設けられており、また短絡ビア108が設けられていない。
オープン端伝送線路190は、スパイラル形状の中央部が導体ビア105と接触して導通しており、導体ビア105を介して導体プレーン101と接続されている。オープン端伝送線路190においてスパイラル形状の外周部における端部は、オープン端になっている。オープン端伝送線路190は、導体パッチ104をリターンパスとするオープンスタブとして機能するように構成されている。第10実施形態のEBG構造は、ショートスタブをオープンスタブに変更した点を除けば、第9実施形態のEBG構造と同様である。
第10実施形態のアンテナにおける単位構造の等価回路は、図10に示した第2実施形態のEBG構造における等価回路図と同一である。また、アンテナとしての動作原理は、第9実施形態と同様である。第10実施形態のアンテナにおいても動作帯域を高精度で容易に制御することができ、またアンテナの薄型化が可能になっている。
次に、本発明の第11実施形態に係るアンテナについて説明する。
図30は、第11実施形態のアンテナの構成を示す断面図である。図30に示す断面においては、正確には短絡ビア108が含まれないが、説明の便宜上、短絡ビア108を点線で図示している。
第11実施形態のアンテナが第10実施形態と異なる点は、構造体における第1導体プレーン(導体プレーン101)と第2導体プレーン(導体パッチ104)の一方の導体プレーンが導体プレーン101であり、他方の導体プレーンが導体パッチ104である点である。すなわち、伝送線路106は、一方の導体プレーン(導体プレーン101)に対して他方の導体プレーン(導体パッチ104)の反対側に配置されている。
図30に示すように第11実施形態のアンテナは、第一の誘電体層102と、第一の誘電体層102の一方の面に配置された第二の誘電体層103を含んでいる。第一の誘電体層102と第二の誘電体層103とに挟まれる層に、導体プレーン101が配置されている。第二の誘電体層103において、導体プレーン101と当接する面の反対面に当接して、複数の導体パッチ104が配置されている。第一の誘電体層102において、導体プレーン101と当接する面の反対面に当接して伝送線路106が配置されている。
第一の誘電体層102と、導体プレーン101と、第二の誘電体層103とを貫通して導体ビア105が設けられている。導体プレーン101において導体ビア105と交差する部分には、導体ビア105の外径よりも大口径の開口が設けられており、クリアランス110が構成されている。導体ビア105は、開口内に配置されており、導体プレーン101と接触しないようになっている。伝送線路106は、導体ビア105を介して導体パッチ104と電気的に接続されている。
第一の誘電体層102を貫通して、短絡ビア108が設けられている。伝送線路106は、短絡ビア108を介して導体パッチ104と電気的に接続されている。伝送線路106は、導体プレーン101をリターンパスとするショートスタブとして機能するように構成されている。導体パッチ104と同一層に、給電部を構成するマイクロストリップライン107が配置されている。
第11実施形態のアンテナは、図30において符号aで示される範囲に対応する単位構造が周期的に配置された周期構造を含んでいる。単位構造は、導体パッチ104、導体ビア105、短絡ビア108、及び伝送線路106を含んでいる。周期構造において、導体パッチ104は隣接する導体パッチ104との間に電気容量を持つように、間隔gをもって配置されている。
第11実施形態のアンテナは、第9実施形態と同様に動作する。第10実施形態のアンテナにおいても動作帯域を高精度で容易に制御することができ、またアンテナの薄型化が可能になっている。
次に、本発明の第12実施形態に係るアンテナについて説明する。
図31は、第12実施形態のアンテナの構成を示す断面図である。第12実施形態のアンテナは、第11実施形態のアンテナにおいてショートスタブに代えてオープンスタブを採用している。第12実施形態のアンテナには、第11実施形態のアンテナにおける伝送線路106に代えてオープン端伝送線路190が設けられており、また短絡ビア108が設けられていない。
オープン端伝送線路190は、スパイラル形状の中央部が導体ビア105と接触して導通しており、導体ビア105を介して導体プレーン101と接続されている。オープン端伝送線路190においてスパイラル形状の外周部における端部は、オープン端になっている。オープン端伝送線路190は、導体パッチ104をリターンパスとするオープンスタブとして機能するように構成されている。第12実施形態のEBG構造は、ショートスタブをオープンスタブに変更した点を除けば、第1実施形態のEBG構造と同様である。
第12実施形態のアンテナにおける単位構造の等価回路は、図10に示した第2実施形態のEBG構造における等価回路と同一である。また、アンテナとしての動作原理は、第9実施形態と同様である。第12実施形態のアンテナにおいても動作帯域を高精度で容易に制御することができ、またアンテナの薄型化が可能になっている。
次に、本発明の第13実施形態に係るアンテナについて説明する。
図23に示したように、第9実施形態におけるCRLH伝送線路の分散関係は、右手系バンドと左手系バンドの間、すなわち3.1GHzから10GHzまでの周波数帯に、バンドギャップBを有している。これは、図3に示した等価回路図において、右手系バンドの下限周波数を規定する直列インピーダンスZの共振周波数と、左手系バンドの上限周波数を規定するアドミタンスYの共振周波数にギャップがあるためである。
CRLH伝送線路の分散関係にバンドギャップが存在する場合に、CRLH伝送線路のブロッホインピーダンスは、急峻な周波数依存性を持つことが知られている。そのため、バンドギャップを有する場合には、給電線路との広帯域なインピーダンス整合をとることが困難である。このような理由により、アンテナの一部として動作させるCRLH伝送線路については、アドミタンスYと直列インピーダンスZの共振周波数を一致させてバンドギャップを消失させる条件(バランス条件と称する)を満たすように設計することが好ましい。
図32は、第13実施形態のアンテナを示す斜視図である。図33は、図32のアンテナの導体ビア105を含むxz平面における断面図である。
第13実施形態のアンテナは、第10実施形態のアンテナに、補助導体プレーンとして補助導体パッチ112を追加している。第13実施形態における構造体は、第1導体プレーン(導体プレーン101)と第2導体プレーン(導体パッチ104)の一方の導体プレーンが導体パッチ104であり、他方の導体プレーンが導体プレーン101である構成になっている。すなわち、オープン端伝送線路190は、一方の導体プレーン(導体パッチ104)に対して他方の導体プレーン(導体プレーン101)の反対側に配置されている。
補助導体パッチ112は、オープン端伝送線路190と同一層に設けられている。補助導体パッチ112は、隣接する2つの導体パッチ104の双方と、z軸方向において重なるように配置されている。補助導体パッチ112は、平面形状が長方形であり、その長辺方向が導体パッチ104の長辺方向と一致している。
第13実施形態のアンテナにあっては、隣接する2つの導体パッチ104間の直接的な容量結合に、補助導体パッチ112を介した容量結合が並列に接続される。したがって、2つの導体パッチ104間の容量であるCを容易に増加させることができ、バランス条件を満たすCRLH伝送線路を容易に設計することができる。
第13実施形態のアンテナにおいてオープンスタブに代えてショートスタブを採用することも可能である。
第13実施形態では、補助導体パッチ112の形状として長方形の場合を示したが、隣接する2つの導体パッチ104の双方と重なることにより電気的な容量を構成すればよく、補助導体パッチ112の形状としては適宜変形可能である。
第13実施形態では補助導電パッチ112をオープン伝送線路190と同一層に設けられた構成を例示した。しかしながら、補助導電パッチ112は、隣接する2つの導体パッチ104の双方と重なることにより電気的な容量を構成すればよく、補助導電パッチ112が伝送線路190と異なる層に設けられた構成であってもよい。また、第1〜第5実施形態に係る構造体において、補助導電パッチ112が設けられた構成にすることも可能である。
次に、本発明の第14実施形態に係るアンテナについて説明する。
図34は、第14実施形態に係るアンテナをz軸正方向から見た平面図である。図35、36は、それぞれ、第14実施形態の変形例に係るアンテナをz軸正方向から見た平面図である。
第14実施形態のアンテナが、第9〜第13実施形態のアンテナと異なる点は、単位構造が二次元的に配列されている点である。ここでは、導体パッチ104の形状が正方形であり、単位構造がx軸方向に3つ、y軸方向に4つ配列されている。第14実施形態のアンテナは、x軸方向とy軸方向に線路長Lの異なるCRLH伝送線路が形成されているため、x軸方向とy軸方向とで1/2波長共振が生じる周波数が異なる。これにより、第14実施形態のアンテナは、デュアルバンドアンテナまたはマルチバンドアンテナとして機能するようになっている。
図35に示すように、第14実施形態のアンテナに、第13実施形態で説明した補助導体パッチ112を設けた構成にしてもよい。図35に示すアンテナには、x軸方向において隣接する2つの導体パッチ104の間と、y軸方向において隣接する2つの導体パッチ104の間とに、それぞれ補助導体パッチ112が設けられている。このような構成のアンテナにあっては、隣接する導体パッチ104間の容量を容易に増加させることができ、CRLH線路のバランス条件を満たしたデュアルバンドアンテナまたはマルチバンドアンテナを容易に実現することが可能である。
x軸方向において隣接する導体パッチ104の間と、y軸方向において隣接する導体パッチ104の間の一方のみに補助導体パッチ112が設けられた構成にしてもよい。図36に示すアンテナにおいて、単位構造がx軸方向に3つ、y軸方向に3つ配列されている。y軸方向において隣接する2つの導体パッチ104の間に、補助導体パッチ112が設けられている。この構成のアンテナにあっては、補助導体パッチ112がy軸方向にのみ設けられているので、CRLH伝送線路の分散関係が、x軸方向とy軸方向とで異方性を示す。すなわち、x軸方向とy軸方向とで対称的に単位構造が配列されているが、x軸方向とy軸方向で1/2波長共振が生じる周波数が異なる。これにより、図36に示したアンテナは、デュアルバンドアンテナまたはマルチバンドアンテナとして使用することができる。
図36にはy軸方向のみに補助導体パッチ112を設ける構成を例示したが、当然ながら、x軸方向のみに補助導体パッチ112を設ける構成にしてもよい。また、分散関係がx軸方向とy軸方向で異方性を有するように、例えばx軸方向とy軸方向で補助導体パッチ112の大きさを異ならせた構成にしてもよい。第14実施形態では、給電部としてマイクロストリップライン107を用いた場合を示したが、図25に示したコプレナー線路111やその他の給電部を用いることもできる。
次に、本発明の第15実施形態に係るアレイアンテナについて説明する。
図37は、第15実施形態のアレイアンテナの構成を模式的に示す平面図である。図37に示すように、第15実施形態のアレイアンテナは、本発明の実施形態に係るアンテナをアレイ要素150として、プリント基板51に複数のアレイ要素150が配列された構成になっている。ここでは、アレイ要素150として第9実施形態で説明したアンテナを採用しており、4つのアレイ要素150が1次元的に配列されている。アレイ要素150は、マイクロストリップライン107により並列に接続されている。
第15実施形態のアレイアンテナにあっては、指向性がビーム状となり、ビーム方向のアンテナ利得を増大させることができる。アレイ要素150として本発明の他の実施形態のアンテナを用いることも当然可能である。また、アレイ要素150の数を増やすことでさらにビームを鋭くし、ビーム方向の利得を増大することができる。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2008年8月1日に出願された日本出願特願2008−199624号、および2009年4月30日に出願された日本出願特願2009−111439号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
本発明の実施形態は、構造体、及びこの構造体を備えた、プリント基板、アンテナ、伝送線路導波管変換器、アレイアンテナ、電子装置に適用することができる。この構造体、及びこの構造体を備えた、プリント基板、アンテナ、伝送線路導波管変換器、アレイアンテナ、電子装置によれば、構造の薄型化が可能であり、かつ、バンドギャップ周波数帯域を容易に設計できる。
1 導体プレーン(第1導体プレーン)
2 導体パッチ(第2導体プレーン)
3 導体ビア(第1導体接続部)
4 伝送線路
5 クリアランス
6 短絡ビア(第2導体接続部)
9 単位構造
10、102 第一の誘電体層
11、103 第二の誘電体層
40 第三の誘電体層(誘電体部)
60 パッチアンテナ(アンテナ)
70 逆L型アンテナ(アンテナ)
80 伝送線路導波管変換器
112 補助導体パッチ(補助導体パッチ)
190 オープン端伝送線路(伝送線路)

Claims (30)

  1. 第1導体プレーンと、
    前記第1導体プレーンに少なくとも一部が対向して設けられた複数の第2導体プレーンと、
    前記第1導体プレーンと前記第2導体プレーンの一方の導体プレーンに少なくとも一部が対向して設けられ、前記一方の導体プレーンに対して他方の導体プレーンと反対側に配置された伝送線路と、
    前記伝送線路を前記他方の導体プレーンと電気的に接続する第1導体接続部と、を備え、
    前記第2導体プレーンと前記伝送線路と前記第1導体接続部とを少なくとも含んだ単位構造が繰り返し配置されている構造体。
  2. 前記単位構造が、1次元又は2次元に周期的に配列されている請求項1に記載の構造体。
  3. 前記第1導体プレーンは、繰り返し配置されている複数の前記単位構造で共通になっている請求項1又は2に記載の構造体。
  4. 前記単位構造が前記単位構造に入射する電磁波の波数又は波長に対する周波数の分散関係にバンドギャップを有しており、前記単位構造を含んで電磁バンドギャップ構造が構成される請求項1〜3のいずれか一項に記載の構造体。
  5. 前記第1導体プレーンと前記第2導体プレーンとの間に誘電体層が設けられており、前記第1導体接続部が前記誘電体層を貫通して設けられた導体ビアである請求項1〜4のいずれか一項に記載の構造体。
  6. 前記一方の導体プレーンに開口が設けられており、前記導体ビアが前記開口内を通って前記一方の導体プレーンと交差しているとともに前記一方の導体プレーンと非接触になっている請求項5に記載の構造体。
  7. 前記一方の導体プレーンが、前記伝送線路のリターンパスである請求項1〜6のいずれか一項に記載の構造体。
  8. 前記第1導体プレーンにおいて前記第2導体プレーンに対向する面の面方向の寸法が、前記第2導体プレーンにおいて前記第1導体プレーンに対向する面の面方向の寸法と異なる請求項1〜7のいずれか一項に記載の構造体。
  9. 前記第2導体プレーンにおいて前記第1導体プレーンと対向する面が、前記第1導体プレーンにおいて前記第2プレーンと対向する面と平行になっている請求項1〜8のいずれか一項に記載の構造体。
  10. 前記伝送線路が複数の端部を含んでおり、前記複数の端部の少なくとも1つが前記第1導体接続部と電気的に接続されている請求項1〜9のいずれか一項に記載の構造体。
  11. 前記伝送線路が、分岐部と前記分岐部から互いに分岐した枝線路とを含んでおり、前記枝線路の線路長が互いに異なっている請求項1〜10のいずれか一項に記載の構造体。
  12. 前記伝送線路は、前記一方の導体プレーンと対向する面に平面的に設けられており、前記伝送線路の平面形状がスパイラル形状になっている請求項1〜11のいずれか一項に記載の構造体。
  13. 前記伝送線路は、前記一方の導体プレーンと対向する面に平面的に設けられており、前記伝送線路の平面形状がミアンダ形状になっていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の構造体。
  14. 前記伝送線路が誘電体部で覆われている請求項1〜13のいずれか一項に記載の構造体。
  15. 前記一方の導体プレーンと前記伝送線路とを電気的に接続する第2導体接続部を備え、
    前記伝送線路が前記第2導体接続部に電気的に接続される部分は、前記伝送線路が前記第1導体接続部に電気的に接続される部分と前記伝送線路の延在方向において異なる位置に配置されている請求項1〜14のいずれか一項に記載の構造体。
  16. 前記伝送線路が、前記一方の導体プレーンに対して電気的に絶縁されている請求項1〜14のいずれか一項に記載の構造体。
  17. 請求項1〜16のいずれか一項に記載の構造体を備えるプリント基板。
  18. 前記構造体により反射板が構成される請求項17に記載のプリント基板。
  19. 前記プリント基板に複数のデバイスが設けられており、前記デバイスの間における電磁波の伝播経路の少なくとも1つを遮って、前記構造体が設けられている請求項18に記載のプリント基板。
  20. 前記構造体を構成する前記単位構造の少なくとも1つに電気信号を供給する給電部が設けられている請求項17に記載のプリント基板。
  21. 請求項1〜16のいずれか一項に記載の構造体を備えるアンテナ。
  22. 前記構造体により反射板が構成される請求項21に記載のアンテナ。
  23. 前記構造体を構成する前記単位構造の少なくとも1つに電気信号を供給する給電部が設けられている請求項21に記載のアンテナ。
  24. 前記第2導体プレーンと異なる平面に設けられ、互いに隣接する2つの前記第2導体プレーンの双方と重なるように配置された補助導体プレーンを少なくとも1つ備える請求項23に記載のアンテナ。
  25. 前記補助導体プレーンが、前記伝送線路と同一平面に配置されている請求項24に記載のアンテナ。
  26. 前記給電部が、前記第2導体プレーンと同一平面に設けられているとともに、前記第2導体プレーンの少なくとも1つと電気的に接続されている請求項23〜25のいずれか一項に記載のアンテナ。
  27. 前記給電部が、前記第1導体プレーンと同一平面に設けられ前記導体ビアのいずれか1つと電気的に接続されたコプレナー線路を含んでいる請求項23〜25のいずれか一項に記載のアンテナ。
  28. 請求項1〜16のいずれか一項に記載の構造体を反射板として備える伝送線路導波管変換器。
  29. 請求項21〜27のいずれか一項に記載のアンテナをアレイ要素として、複数のアレイ要素を同一平面に配置して構成されるアレイアンテナ。
  30. 請求項1〜16のいずれか一項に記載の構造体、請求項17〜20のいずれか一項に記載のプリント基板、請求項21〜27のいずれか一項に記載のアンテナ、請求項28に記載の伝送線路導波管変換器、及び請求項29に記載のアレイアンテナの少なくとも1つを備える電子装置。
JP2010522633A 2008-08-01 2009-07-31 構造体、プリント基板、アンテナ、伝送線路導波管変換器、アレイアンテナ、電子装置 Active JP5522042B2 (ja)

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