JPWO2009153956A1 - バランを有する半導体装置 - Google Patents

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Abstract

導電性の半導体基板(12)上に、誘電体膜(13b)、不平衡信号を伝送する不平衡線路(14)、および平衡信号を伝送する平衡線路(15、16)を配置してなるバラン(11)を有する半導体集積回路装置(10)であって、不平衡線路(14)および平衡線路(15、16)は誘電体膜(13b)の一部であるナノコンポジット膜(17)を介して対向配置され、不平衡線路(14)および平衡線路(15、16)で挟まれたナノコンポジット膜(17)は、誘電体膜(13b)の他の部分と比べて比誘電率が高く形成されている。これにより、バラン(11)以外の伝送線路や受動素子同士の電磁結合を抑圧できるので、広帯域で小型なバランを有する半導体装置が提供される。

Description

本発明は、各種通信機器やレーダ等の高周波半導体装置内のMMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)チップに搭載される小型化されたバランを有する半導体装置に関するものである。
バランとは、不平衡伝送線路を伝搬する不平衡信号と平衡伝送線路を伝搬する平衡信号とを相互に変換するためのものであり、インピーダンス変換をも行い得る。例えば、バランの不平衡端子に不平衡信号を入力した場合、バランの平衡端子には、互いに位相が180度異なり(逆相)、振幅が等しい一対の平衡信号が出力されることとなる。また、半導体チップ内でも半導体内層配線でバランは構成される。
GHz(ギガヘルツ)対応のバランとして、基板上に多層配線技術を駆使して製造したものがある。
図7(A)〜図7(C)はそのようなバランの従来例を示す図であり、図7(A)は平面図、図7(B)、図7(C)はそれぞれ別の角度で切断した縦断面図である。なお、図7(A)〜図7(C)において、Xは基板主面における横方向、Yは基板主面における縦方向、Zは基板主面に対する垂直方向である。
バラン61は、誘電体膜62、誘電体膜62の表面に選択的に形成されたアース配線膜63、アース配線膜63上を含め誘電体膜62上に形成された誘電体膜64、および誘電体膜64の表面に選択的に形成された平衡配線膜65を有する。平衡配線膜65の端部65aは端子Port2と接続され、端部65bは端子Port3と接続されている。
バラン61は、さらに、平衡配線膜65上を含め、誘電体膜64上に形成された誘電体膜66、および誘電体膜66上に選択的に形成された不平衡配線膜67を有する。不平衡配線膜67と平衡配線膜65とが誘電体膜66を介して対向して配置され、電磁結合部分68を構成している。
不平衡配線膜67の一端が不平衡線路の端子Port1と接続され、不平衡配線膜67の他端部近傍が、第3、第2の誘電体膜66、64を貫通するスルーホール(あるいはビアホール)69を介してアース配線膜63に接続されている。
誘電体膜66を貫通するように形成されたスルーホール(或いはビアホール)70で、平衡配線膜65の端部65a、65bと外付けコンデンサ71の電極とを接続する。
このように構成されたバラン61によれば、端子Port1から不平衡配線膜67に入力された高周波信号は、不平衡配線膜67と平衡配線膜65とが対向する電磁結合部分68での電磁結合により平衡配線膜65に伝搬され、平衡線路の端子Port2、Port3からそれぞれ180°位相のずれた平衡信号として出力される。
また、近年微細化技術の進歩に伴い、Si系半導体基板上での高周波回路の開発が進んできているが、Si系半導体基板は基板抵抗が低いため、伝送線路やインダクタ等の受動素子の損失が大きいことが課題となっている。そのため、Si系半導体基板の影響を遮断するために、伝送線路や受動素子を形成する配線層より下方の配線層をグランドとする手法が用いられている。
この手法をバランに用いた場合、バランを構成する配線層とグランドとの距離が近くなるため、同相インピーダンスZeが小さくなる。このため、同相インピーダンスZeと差動インピーダンスZoの比であるZe/Zoが小さくなる。このことは、バランを広帯域化するためには、Ze/Zoの値を大きくとる必要がある観点から、好ましくない。
バランの不平衡線路と平衡線路の差動インピーダンスZoを小さくすることで、Ze/Zoを大きくすることができる。バランの不平衡線路と平衡線路を同一平面状に配置した場合、不平衡線路と平衡線路の配線間隔は、配線を形成するリソグラフィ技術の精度によるため、隣接配線膜の間隔を十分狭くすることができず、差動インピーダンスZoを小さくするのには限界がある。
図7(A)〜図7(C)に示す従来例のバランは、この限界を克服するために有効である。すなわち、不平衡配線膜67と平衡配線膜65を、誘電体膜66を介して積層方向に形成することで、同一平面状にバランを形成した場合よりも、不平衡配線膜67と平衡配線膜65の間隔を狭くすることができる。そのため、不平衡配線膜67と平衡配線膜65の電磁結合度を高めることにより、差動インピーダンスZoを小さくすることができ、バランの広帯域化につながる。
特開2004−274172号公報
図7のバランでは、誘電体膜66を介して不平衡配線膜67と平衡配線膜65を積層方向に配置することで、誘電体膜66の膜厚を薄くし、不平衡配線膜67と平衡配線膜65の電磁結合を高めて差動インピーダンスZoを小さくすることができる。
しかし、バラン以外の伝送線路や受動素子等の線路がそれぞれ誘電体膜66を介して異なる配線層で形成されている場合、誘電体膜66の膜厚を薄くすることで、それらの線路間の電磁結合が大きくなり、線路の特性に悪影響を及ぼす。そのため、バランの特性を向上するためのみで、誘電体膜66を薄くすることができず、バラン設計の自由度がないという問題がある。
本発明は、上記の問題点を鑑みて、異なる配線層で形成されたバラン以外の配線同士の電磁結合に影響を及ぼさず、バランの不平衡線路と平衡線路間の電磁結合のみを高め、同相インピーダンスZeと差動インピーダンスZoの比Ze/Zoを大きくすることにより、広帯域で小型なバランを有する半導体装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の半導体装置は、半導体基板上に、誘電体膜、不平衡信号を伝送する不平衡線路、および平衡信号を伝送する一対の平衡線路を配置してなるバランを有し、前記不平衡線路および前記一対の平衡線路は前記誘電体膜の一部を介して対向配置され、前記誘電体膜の少なくとも前記不平衡線路および前記一対の平衡線路で挟まれた部分は、前記誘電体膜の他の部分と比べて比誘電率が高く形成されている。
また、前記半導体装置において、前記不平衡線路、前記誘電体膜、および前記一対の平衡線路は、前記半導体基板上に積層形成されていてもよく、また、前記不平衡線路および前記一対の平衡線路は同一の配線層に形成され、前記不平衡線路および前記一対の平衡線路の間に前記誘電体膜が充填されていてもよい。
この構成により、本発明のバランは、高い比誘電率を持つ誘電体膜を、少なくともバラン形成領域の不平衡線路と平衡線路の間にのみ選択的に形成することで、不平衡線路と平衡線路間の誘電体膜の膜厚を薄くすることなく、不平衡線路と平衡線路間の電磁結合を高め、差動インピーダンスZoを小さくすることができる。よって、バラン形成領域にのみ、高い比誘電率を持つ誘電体膜を形成しているので、バラン以外の他配線同士の電磁結合が高まることはない。
また、高誘電体膜の高い比誘電率により、バランを構成する線路長を短縮することができ、さらにバランの小型化が可能となる。
また、前記半導体装置は、さらに、前記不平衡線路および前記一対の平衡線路と前記半導体基板との間に接地電極膜を有していてもよく、さらに、前記接地電極膜とは異なる接地電極膜を、前記不平衡線路および前記一対の平衡線路の前記半導体基板と反対側に有していてもよい。
また、前記半導体装置において、前記誘電体膜、前記不平衡線路、および前記一対の平衡線路は、主プロセスにてあらかじめ所定の回路素子を含む主回路が形成された前記半導体基板上に、厚膜再配線プロセスにて形成されるとしてもよい。
また、前記半導体装置において、前記誘電体膜の少なくとも前記不平衡線路および前記一対の平衡線路で挟まれた前記部分は、第1の材料からなる粒子が第2の材料中に分散したナノコンポジット膜であってもよい。
また、前記誘電体膜は、前記第2の材料からなり、前記誘電体膜の少なくとも前記不平衡線路および前記一対の平衡線路で挟まれた前記部分に前記第1の材料が分散されることで、前記部分が前記ナノコンポジット膜に改質されていてもよい。
ここで、前記第1の材料の粒径は、1nm以上かつ200nm以下であることが好ましい。また、前記第1の材料は、セラミクスであってもよい。この場合において、セラミクスは、チタン酸ストロンチウムまたはチタン酸バリウムストロンチウムであってもよい。
また、前記第2の材料は、ベンゾシクロブテン、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、またはポリフェニレンオキシドであってもよい。
本発明のバランを有する半導体装置によれば、異なる配線層で形成されたバラン以外の配線同士の電磁結合を高めることなく、バランの不平衡線路と平衡線路の電磁結合のみを高めて、広帯域で小型な半導体装置を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るバランの構成の一例を示す断面図である。 図2は、本発明の実施の形態に係るバランの回路構成を示す回路図である。 図3(A)は、本発明の実施の形態に係るバランにおける誘電体膜の比誘電率に対する平衡線路の長さおよびバランの帯域を示すグラフであり、図3(B)は、本発明の実施の形態に係るバランにおける誘電体膜の比誘電率に対する周波数特性を示すグラフである。 図4は、本発明の実施の形態に係るバランの他の回路構成を示す回路図である。 図5(A)および(B)は、本発明の変形例に係るバランの構成の一例を示す平面図および断面図である。 図6は、厚膜再配線プロセスでバランが形成された半導体集積回路装置の構成の一例を示す断面図である。 図7(A)、(B)、および(C)は、従来のバランの構成の一例を示す平面図および2方向から見た断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るバラン11を有する半導体集積回路装置10の構成の一例を示す断面図である。
図2は、図1のバラン11の回路構成を示す回路図である。
図1の半導体集積回路装置10は、バラン11、半導体基板12、誘電体膜13a、13b、13c、不平衡信号が伝送される不平衡線路14、平衡信号が伝送される平衡線路15、16、ナノコンポジット膜(高誘電体膜)17、不平衡信号入力(出力)端18、平衡信号出力(入力)端19a、19b、および接地電極膜20、21を有する。
半導体基板12上には、誘電体膜が設けられるべき位置である誘電体層と、配線膜が設けられるべき位置である配線層とが積層方向に交互に規定され、配線膜である不平衡線路14と平衡線路15、16とは、誘電体膜13bの両側の異なる配線層に形成される。
不平衡線路14と平衡線路15、16間の誘電体膜13bを、少なくともバラン11の形成領域においてのみ選択的に、他の部分に比べて高い比誘電率を持つナノコンポジット膜17としている。ここで、バラン11の形成領域とは、誘電体膜13bの不平衡線路14と平衡線路15、16とで挟まれた部分のことである。また、少なくともバラン11の形成領域のみとは、誘電体膜13bの一部分であって、かつ不平衡線路14と平衡線路15、16とで挟まれた部分を完全に含む領域を意味している。
接地電極膜20、21は少なくとも不平衡線路14と平衡線路15、16とで構成されるバラン11の面積よりも大きいものとする。
不平衡線路14は、積層方向から見て平衡線路15、16と平行に、対向するように配置されており、不平衡線路14は、その一端に不平衡信号入力(出力)端18が接続され、他端は開放されている。平衡線路15は一端に平衡信号出力(入力)端19aが接続され、他端はキャパシタ22を介して接地されている。平衡線路16は一端に平衡信号出力(入力)端19bが接続され、他端はキャパシタ23を介して接地されている。キャパシタ22、23により、グランドとのインピーダンス整合をとっている。
キャパシタ22、23は、例えばMIM(金属、絶縁膜、金属)容量素子などにより、半導体集積回路装置10内に形成される。図1において、キャパシタ22、23の図示は省略される。
本実施形態のバラン11は、ナノコンポジット膜17を使用している。ここでいうナノコンポジット膜とは、比誘電率が大きい第1の材料からなる微細粒子が、比誘電率及び誘電損失が小さい第2の材料中に分散した材料からなる膜である。本実施形態では、第1の材料にチタン酸ストロンチウム(STO)を用い、第2の材料にBCB(ベンゾシクロブテン)を用いた例について説明する。ナノコンポジット膜の比誘電率は、BCB膜中に分散させる微細粒子の比誘電率及び散量によって制御することができる。このため、比誘電率を数十から数千の範囲で自由に設定することができる。
さらに、ナノコンポジット膜は、ベースがBCB膜であるため、BCB膜と同様にスピンコート法により容易に形成することができる。このため、従来の製造工程を変更することなく用いることが可能である。また、BCB膜にSTOを分散させて形成するため、特定の領域を選択してナノコンポジット膜を形成することも可能である。
つまり、誘電体膜13bをBCBにて構成し、誘電体膜13bの少なくともバラン11の形成領域のみに、選択的にSTOを分散させることで、誘電体膜13bの一部をナノコンポジット膜17に改質できる。以下で用いられる、誘電体膜13bにナノコンポジット膜17を導入するという表現は、誘電体膜13bをナノコンポジット膜17に改質することを含んでいる。
誘電体膜13bを、少なくともバラン11の形成領域においてのみ比誘電率の高いナノコンポジット膜17としたことにより、誘電体膜13bの膜厚を薄くすることなく不平衡線路14と平衡線路15、16間の電磁結合を高め、差動インピーダンスZoを小さくすることができる。
また、誘電体膜13bのナノコンポジット膜17に改質されない他の部分では、ナノコンポジット膜17の比誘電率よりも低いBCBの比誘電率が維持されるので、バラン以外の他配線を自由に設けることができる。
Ze/Zoを大きくすることにより、バランの広帯域化が可能となる。さらに、比誘電率の高いナノコンポジット膜17を用いることにより、バランの配線長を短縮することができるため、バランサイズの小型化が可能となる。また、誘電体膜13bの膜厚を薄くする必要がないため、誘電体膜13bの両側の配線層に存在するバラン以外の配線同士の電磁結合の増加を防ぐことができる。
本実施の形態のバランは例えば26GHzの信号伝送用として設計している。
図3(A)は、誘電体膜13bにナノコンポジット膜17を導入しない場合、および比誘電率εが、それぞれ10、25、50であるナノコンポジット膜17を導入した場合について、バラン11の平衡線路15、16のそれぞれの長さ[μm]とバラン11の帯域[GHz]とを示したグラフである。
図3(A)において、平衡線路15、16のそれぞれの長さは白丸および実線で示される。また、バラン11の帯域は黒丸および破線で示される。
平衡線路15、16のそれぞれの長さは、バランの入力インピーダンスZin(アドミタンスYin)、出力インピーダンスZout(アドミタンスYout)、同相インピーダンスZoe(アドミタンスYoe)、差動インピーダンスZoo(アドミタンスYoo)に依存する。その依存式は、
Figure 2009153956
で示される。上記(A)、(B)の式を解くことにより、平衡線路15、16の長さを求めることが出来る。式中でのθは電気長を表しており、平衡線路15、16それぞれの長さは、L=(λ0/√ε)×(θ/2π)で求められる。λ0は伝送する信号の周波数である26GHzに対応する波長であり、εは不平衡線路、平衡線路の電磁結合に関わる全ての誘電体膜(誘電体膜13a、13b、13c、ナノコンポジット膜17など)を考慮して導出した比誘電率を示している。式中のωc1、ωc2は、本実施の形態では0に設定している。
ナノコンポジット膜17を導入しない場合の誘電体膜13bの比誘電率は、BCB膜の比誘電率2.7である。バラン11の断面構造は、ナノコンポジット膜17の比誘電率に関わらず同じであるとした。
このグラフに示されるように、本実施の形態のバラン11によれば、ナノコンポジット膜17を導入しない場合、平衡線路15、16のそれぞれの長さは1400μm、帯域は20.3GHzであったが、ε=50の比誘電率を持つナノコンポジット膜17を導入した場合、平衡線路15、16のそれぞれの長さは490μm、帯域は27.9GHzと向上した。
図3(B)は、ナノコンポジット膜17を導入せず、比誘電率ε=2.7のBCB膜を用いた場合と、比誘電率ε=50のナノコンポジット膜17を導入した場合の信号反射量[dB]の周波数依存性を示すグラフである。このグラフから、比誘電率ε=50のナノコンポジット膜17を導入することにより、信号反射量が減り、伝送特性が広帯域化している様子が確認できる。
図4は、本実施形態のバランの他の回路構成を示す回路図である。平衡信号出力(入力)端19aと平衡信号出力(入力)端19bとの間は、キャパシタ25を介して接続されている。また、不平衡線路14の不平衡信号入力(出力)端18と異なる端部をキャパシタ24を介して接地している。キャパシタ25の容量パラメータωc1を式(A)、(B)に代入することにより、さらなるバランの小型化が可能である。本実施形態のバランは、このような回路構成を用いても良い。
図5(A)、図5(B)は、本発明の変形例にかかるバラン11aの構成の一例を示す図であり、図5(A)はバラン11aの平面図、図5(B)はバラン11aのAA’断面図である。図5(A)、図5(B)において図1と同じ構成要素には同一の符号を附すことにより説明を省略する。
半導体基板12上に誘電体膜13aを形成し、その誘電体膜13a上の同一の配線層に不平衡線路14と平衡線路15、16とを配置する。誘電体膜13bの少なくとも不平衡線路14と平衡線路15、16との間のみをナノコンポジット膜17とすることにより、不平衡線路14と平衡線路15、16間の電磁結合を強め、差動インピーダンスZoを小さくする。
半導体基板12と誘電体膜13aとの間の配線層に接地電極膜26を形成して、半導体基板12の影響を遮断している。接地電極膜26は、少なくとも、不平衡線路14、平衡線路15、16が同一平面状に構成されているバラン11の面積よりも大きいものとする。
バラン11aは、回路構成において図2または図4と同じであり、不平衡線路14の一端に不平衡信号入力(出力)端18が接続され、他端は開放されている。平衡線路15は一端に平衡信号出力(入力)端19aが接続され、他端はキャパシタ22を介して接地されている。平衡線路16は一端に平衡信号出力(入力)端19bが接続され、他端はキャパシタ23を介して接地されている。図5(A)、図5(B)において、キャパシタ22、23の図示は省略される。
不平衡線路14および平衡線路15、16を配置した配線層上に誘電体膜13bを形成する。
同一配線層に不平衡線路14と平衡線路15、16とを配置するバラン11aの構成では、不平衡線路14と平衡線路15、16との間隔がリソグラフィ技術に律速され、十分狭くできないことを課題の項で説明した。このため、従来は、不平衡線路14と平衡線路15、16間の差動インピーダンスZoを小さくするのに限界があった。
これに対し、バラン11aの構成では、不平衡線路14と平衡線路15、16との間にナノコンポジット膜17を形成することにより、不平衡線路14と平衡線路15、16との間の間隔を狭めずに電磁結合を高めることができ、差動インピーダンスZoの値を従来よりも小さくすることができる。これにより、バランの広帯域化、さらに小型化が可能となる。
以上、本発明のバランについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものも本発明の範囲内に含まれる。
例えば、本実施の形態のバランを、半導体集積回路装置の製造において、主プロセスに後続して行われる厚膜再配線プロセスで形成してもよい。
図6は、厚膜再配線プロセスでバラン11が形成された半導体集積回路装置10bの構成の一例を示す断面図である。
半導体集積回路装置10bは、主プロセスで、あらかじめ半導体基板12上に所定の回路素子を含む主回路30を形成した後、厚膜再配線プロセスで、例えば図1に示されるバラン11を含む接地電極膜20から上部の構造を形成することにより製造される。
このように構成される半導体集積回路装置10bでは、主回路30とバラン11とが積層方向に重ねて配置されることで、バラン設計の自由度が高まるとともに、半導体集積回路装置全体の小型化が達成される。
なお、図1および図6に示されるバラン11では、不平衡線路14が、平衡線路15、16と比べて、半導体基板12に近い位置に配置されるとしたが、不平衡線路14が、平衡線路15、16と比べて、半導体基板12から遠い位置に配置されてもよい。
また、本実施形態のバランにおいて、半導体基板12はシリコン等の導電性の基板であれば好ましい。
本実施形態のバランにおいて、バランを構成する不平衡線路14と平衡線路15、16はマイクロストリップ線路であってもコプレーナ線路であっても良い。
本実施形態のバランにおいて、バランを構成する線路がスパイラル状であっても、メアンダ状であっても良い。
また、本実施形態において、ナノコンポジット膜に用いる第1の材料にSTOを用いたが、比誘電率が大きく、微細粒子に加工できるものであればどのようなものでも良い。例えば、チタン酸バリウムストロンチウム(BST)またはチタン酸バリウム(BTO)等を用いることができ、その他にも比誘電率が数十から数百程度のセラミクス等を用いることができる。また、比誘電率が異なる複数の材料を用いても良い。
第1の材料の粒径は、第2の材料中に練りこみ分散させることができればよく、粒径が小さいほど好ましい。具体的には、1μm以下が好ましく、1nm〜200nm程度の範囲であれば特に良好な特性を得ることができる。
また、第1の材料の濃度は、必要とする比誘電率により選択すればよいが、例えばSTOとBCBとの組み合わせの場合には90%程度まで高くすることができる。
第2の材料は、比誘電率及び誘電損失が低い材料であればよく、BCBに代えて、ポリイミド、テトラフルオロエチレンまたはポリフェニレンオキシド等を用いることができる。
本発明に係るバランによれば、広帯域で小型なMMICを実現でき、マイクロ波、準ミリ波、ミリ波帯におけるレーダシステムや無線通信システムに利用できる。
10、10b 半導体集積回路装置
11、11a バラン
12 半導体基板
13a、13b、13c 誘電体膜
14 不平衡線路
15、16 平衡線路
17 ナノコンポジット膜
18 不平衡信号入力(出力)端
19a、19b 平衡信号出力(入力)端
20、21、26 接地電極膜
22〜25 キャパシタ
30 主回路
61 バラン
62、64、66 誘電体膜
63 アース配線膜
65 平衡配線膜
65a、65b 端部
67 不平衡配線膜
68 電磁結合部分
69、70 スルーホール
71 外付けコンデンサ
本発明は、各種通信機器やレーダ等の高周波半導体装置内のMMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)チップに搭載される小型化されたバランを有する半導体装置に関するものである。
バランとは、不平衡伝送線路を伝搬する不平衡信号と平衡伝送線路を伝搬する平衡信号とを相互に変換するためのものであり、インピーダンス変換をも行い得る。例えば、バランの不平衡端子に不平衡信号を入力した場合、バランの平衡端子には、互いに位相が180度異なり(逆相)、振幅が等しい一対の平衡信号が出力されることとなる。また、半導体チップ内でも半導体内層配線でバランは構成される。
GHz(ギガヘルツ)対応のバランとして、基板上に多層配線技術を駆使して製造したものがある。
図7(A)〜図7(C)はそのようなバランの従来例を示す図であり、図7(A)は平面図、図7(B)、図7(C)はそれぞれ別の角度で切断した縦断面図である。なお、図7(A)〜図7(C)において、Xは基板主面における横方向、Yは基板主面における縦方向、Zは基板主面に対する垂直方向である。
バラン61は、誘電体膜62、誘電体膜62の表面に選択的に形成されたアース配線膜63、アース配線膜63上を含め誘電体膜62上に形成された誘電体膜64、および誘電体膜64の表面に選択的に形成された平衡配線膜65を有する。平衡配線膜65の端部65aは端子Port2と接続され、端部65bは端子Port3と接続されている。
バラン61は、さらに、平衡配線膜65上を含め、誘電体膜64上に形成された誘電体膜66、および誘電体膜66上に選択的に形成された不平衡配線膜67を有する。不平衡配線膜67と平衡配線膜65とが誘電体膜66を介して対向して配置され、電磁結合部分68を構成している。
不平衡配線膜67の一端が不平衡線路の端子Port1と接続され、不平衡配線膜67の他端部近傍が、第3、第2の誘電体膜66、64を貫通するスルーホール(あるいはビアホール)69を介してアース配線膜63に接続されている。
誘電体膜66を貫通するように形成されたスルーホール(或いはビアホール)70で、平衡配線膜65の端部65a、65bと外付けコンデンサ71の電極とを接続する。
このように構成されたバラン61によれば、端子Port1から不平衡配線膜67に入力された高周波信号は、不平衡配線膜67と平衡配線膜65とが対向する電磁結合部分68での電磁結合により平衡配線膜65に伝搬され、平衡線路の端子Port2、Port3からそれぞれ180°位相のずれた平衡信号として出力される。
また、近年微細化技術の進歩に伴い、Si系半導体基板上での高周波回路の開発が進んできているが、Si系半導体基板は基板抵抗が低いため、伝送線路やインダクタ等の受動素子の損失が大きいことが課題となっている。そのため、Si系半導体基板の影響を遮断するために、伝送線路や受動素子を形成する配線層より下方の配線層をグランドとする手法が用いられている。
この手法をバランに用いた場合、バランを構成する配線層とグランドとの距離が近くなるため、同相インピーダンスZeが小さくなる。このため、同相インピーダンスZeと差動インピーダンスZoの比であるZe/Zoが小さくなる。このことは、バランを広帯域化するためには、Ze/Zoの値を大きくとる必要がある観点から、好ましくない。
バランの不平衡線路と平衡線路の差動インピーダンスZoを小さくすることで、Ze/Zoを大きくすることができる。バランの不平衡線路と平衡線路を同一平面状に配置した場合、不平衡線路と平衡線路の配線間隔は、配線を形成するリソグラフィ技術の精度によるため、隣接配線膜の間隔を十分狭くすることができず、差動インピーダンスZoを小さくするのには限界がある。
図7(A)〜図7(C)に示す従来例のバランは、この限界を克服するために有効である。すなわち、不平衡配線膜67と平衡配線膜65を、誘電体膜66を介して積層方向に形成することで、同一平面状にバランを形成した場合よりも、不平衡配線膜67と平衡配線膜65の間隔を狭くすることができる。そのため、不平衡配線膜67と平衡配線膜65の電磁結合度を高めることにより、差動インピーダンスZoを小さくすることができ、バランの広帯域化につながる。
特開2004−274172号公報
図7のバランでは、誘電体膜66を介して不平衡配線膜67と平衡配線膜65を積層方向に配置することで、誘電体膜66の膜厚を薄くし、不平衡配線膜67と平衡配線膜65の電磁結合を高めて差動インピーダンスZoを小さくすることができる。
しかし、バラン以外の伝送線路や受動素子等の線路がそれぞれ誘電体膜66を介して異なる配線層で形成されている場合、誘電体膜66の膜厚を薄くすることで、それらの線路間の電磁結合が大きくなり、線路の特性に悪影響を及ぼす。そのため、バランの特性を向上するためのみで、誘電体膜66を薄くすることができず、バラン設計の自由度がないという問題がある。
本発明は、上記の問題点を鑑みて、異なる配線層で形成されたバラン以外の配線同士の電磁結合に影響を及ぼさず、バランの不平衡線路と平衡線路間の電磁結合のみを高め、同相インピーダンスZeと差動インピーダンスZoの比Ze/Zoを大きくすることにより、広帯域で小型なバランを有する半導体装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の半導体装置は、半導体基板上に、誘電体膜、不平衡信号を伝送する不平衡線路、および平衡信号を伝送する一対の平衡線路を配置してなるバランを有し、前記不平衡線路および前記一対の平衡線路は前記誘電体膜の一部を介して対向配置され、前記誘電体膜の少なくとも前記不平衡線路および前記一対の平衡線路で挟まれた部分は、前記誘電体膜の他の部分と比べて比誘電率が高く形成されている。
また、前記半導体装置において、前記不平衡線路、前記誘電体膜、および前記一対の平衡線路は、前記半導体基板上に積層形成されていてもよく、また、前記不平衡線路および前記一対の平衡線路は同一の配線層に形成され、前記不平衡線路および前記一対の平衡線路の間に前記誘電体膜が充填されていてもよい。
この構成により、本発明のバランは、高い比誘電率を持つ誘電体膜を、少なくともバラン形成領域の不平衡線路と平衡線路の間にのみ選択的に形成することで、不平衡線路と平衡線路間の誘電体膜の膜厚を薄くすることなく、不平衡線路と平衡線路間の電磁結合を高め、差動インピーダンスZoを小さくすることができる。よって、バラン形成領域にのみ、高い比誘電率を持つ誘電体膜を形成しているので、バラン以外の他配線同士の電磁結合が高まることはない。
また、高誘電体膜の高い比誘電率により、バランを構成する線路長を短縮することができ、さらにバランの小型化が可能となる。
また、前記半導体装置は、さらに、前記不平衡線路および前記一対の平衡線路と前記半導体基板との間に接地電極膜を有していてもよく、さらに、前記接地電極膜とは異なる接地電極膜を、前記不平衡線路および前記一対の平衡線路の前記半導体基板と反対側に有していてもよい。
また、前記半導体装置において、前記誘電体膜、前記不平衡線路、および前記一対の平衡線路は、主プロセスにてあらかじめ所定の回路素子を含む主回路が形成された前記半導体基板上に、厚膜再配線プロセスにて形成されるとしてもよい。
また、前記半導体装置において、前記誘電体膜の少なくとも前記不平衡線路および前記一対の平衡線路で挟まれた前記部分は、第1の材料からなる粒子が第2の材料中に分散したナノコンポジット膜であってもよい。
また、前記誘電体膜は、前記第2の材料からなり、前記誘電体膜の少なくとも前記不平衡線路および前記一対の平衡線路で挟まれた前記部分に前記第1の材料が分散されることで、前記部分が前記ナノコンポジット膜に改質されていてもよい。
ここで、前記第1の材料の粒径は、1nm以上かつ200nm以下であることが好ましい。また、前記第1の材料は、セラミクスであってもよい。この場合において、セラミクスは、チタン酸ストロンチウムまたはチタン酸バリウムストロンチウムであってもよい。
また、前記第2の材料は、ベンゾシクロブテン、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、またはポリフェニレンオキシドであってもよい。
本発明のバランを有する半導体装置によれば、異なる配線層で形成されたバラン以外の配線同士の電磁結合を高めることなく、バランの不平衡線路と平衡線路の電磁結合のみを高めて、広帯域で小型な半導体装置を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るバランの構成の一例を示す断面図である。 図2は、本発明の実施の形態に係るバランの回路構成を示す回路図である。 図3(A)は、本発明の実施の形態に係るバランにおける誘電体膜の比誘電率に対する平衡線路の長さおよびバランの帯域を示すグラフであり、図3(B)は、本発明の実施の形態に係るバランにおける誘電体膜の比誘電率に対する周波数特性を示すグラフである。 図4は、本発明の実施の形態に係るバランの他の回路構成を示す回路図である。 図5(A)および(B)は、本発明の変形例に係るバランの構成の一例を示す平面図および断面図である。 図6は、厚膜再配線プロセスでバランが形成された半導体集積回路装置の構成の一例を示す断面図である。 図7(A)、(B)、および(C)は、従来のバランの構成の一例を示す平面図および2方向から見た断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るバラン11を有する半導体集積回路装置10の構成の一例を示す断面図である。
図2は、図1のバラン11の回路構成を示す回路図である。
図1の半導体集積回路装置10は、バラン11、半導体基板12、誘電体膜13a、13b、13c、不平衡信号が伝送される不平衡線路14、平衡信号が伝送される平衡線路15、16、ナノコンポジット膜(高誘電体膜)17、不平衡信号入力(出力)端18、平衡信号出力(入力)端19a、19b、および接地電極膜20、21を有する。
半導体基板12上には、誘電体膜が設けられるべき位置である誘電体層と、配線膜が設けられるべき位置である配線層とが積層方向に交互に規定され、配線膜である不平衡線路14と平衡線路15、16とは、誘電体膜13bの両側の異なる配線層に形成される。
不平衡線路14と平衡線路15、16間の誘電体膜13bを、少なくともバラン11の形成領域においてのみ選択的に、他の部分に比べて高い比誘電率を持つナノコンポジット膜17としている。ここで、バラン11の形成領域とは、誘電体膜13bの不平衡線路14と平衡線路15、16とで挟まれた部分のことである。また、少なくともバラン11の形成領域のみとは、誘電体膜13bの一部分であって、かつ不平衡線路14と平衡線路15、16とで挟まれた部分を完全に含む領域を意味している。
接地電極膜20、21は少なくとも不平衡線路14と平衡線路15、16とで構成されるバラン11の面積よりも大きいものとする。
不平衡線路14は、積層方向から見て平衡線路15、16と平行に、対向するように配置されており、不平衡線路14は、その一端に不平衡信号入力(出力)端18が接続され、他端は開放されている。平衡線路15は一端に平衡信号出力(入力)端19aが接続され、他端はキャパシタ22を介して接地されている。平衡線路16は一端に平衡信号出力(入力)端19bが接続され、他端はキャパシタ23を介して接地されている。キャパシタ22、23により、グランドとのインピーダンス整合をとっている。
キャパシタ22、23は、例えばMIM(金属、絶縁膜、金属)容量素子などにより、半導体集積回路装置10内に形成される。図1において、キャパシタ22、23の図示は省略される。
本実施形態のバラン11は、ナノコンポジット膜17を使用している。ここでいうナノコンポジット膜とは、比誘電率が大きい第1の材料からなる微細粒子が、比誘電率及び誘電損失が小さい第2の材料中に分散した材料からなる膜である。本実施形態では、第1の材料にチタン酸ストロンチウム(STO)を用い、第2の材料にBCB(ベンゾシクロブテン)を用いた例について説明する。ナノコンポジット膜の比誘電率は、BCB膜中に分散させる微細粒子の比誘電率及び散量によって制御することができる。このため、比誘電率を数十から数千の範囲で自由に設定することができる。
さらに、ナノコンポジット膜は、ベースがBCB膜であるため、BCB膜と同様にスピンコート法により容易に形成することができる。このため、従来の製造工程を変更することなく用いることが可能である。また、BCB膜にSTOを分散させて形成するため、特定の領域を選択してナノコンポジット膜を形成することも可能である。
つまり、誘電体膜13bをBCBにて構成し、誘電体膜13bの少なくともバラン11の形成領域のみに、選択的にSTOを分散させることで、誘電体膜13bの一部をナノコンポジット膜17に改質できる。以下で用いられる、誘電体膜13bにナノコンポジット膜17を導入するという表現は、誘電体膜13bをナノコンポジット膜17に改質することを含んでいる。
誘電体膜13bを、少なくともバラン11の形成領域においてのみ比誘電率の高いナノコンポジット膜17としたことにより、誘電体膜13bの膜厚を薄くすることなく不平衡線路14と平衡線路15、16間の電磁結合を高め、差動インピーダンスZoを小さくすることができる。
また、誘電体膜13bのナノコンポジット膜17に改質されない他の部分では、ナノコンポジット膜17の比誘電率よりも低いBCBの比誘電率が維持されるので、バラン以外の他配線を自由に設けることができる。
Ze/Zoを大きくすることにより、バランの広帯域化が可能となる。さらに、比誘電率の高いナノコンポジット膜17を用いることにより、バランの配線長を短縮することができるため、バランサイズの小型化が可能となる。また、誘電体膜13bの膜厚を薄くする必要がないため、誘電体膜13bの両側の配線層に存在するバラン以外の配線同士の電磁結合の増加を防ぐことができる。
本実施の形態のバランは例えば26GHzの信号伝送用として設計している。
図3(A)は、誘電体膜13bにナノコンポジット膜17を導入しない場合、および比誘電率εが、それぞれ10、25、50であるナノコンポジット膜17を導入した場合について、バラン11の平衡線路15、16のそれぞれの長さ[μm]とバラン11の帯域[GHz]とを示したグラフである。
図3(A)において、平衡線路15、16のそれぞれの長さは白丸および実線で示される。また、バラン11の帯域は黒丸および破線で示される。
平衡線路15、16のそれぞれの長さは、バランの入力インピーダンスZin(アドミタンスYin)、出力インピーダンスZout(アドミタンスYout)、同相インピーダンスZoe(アドミタンスYoe)、差動インピーダンスZoo(アドミタンスYoo)に依存する。その依存式は、
Figure 2009153956
で示される。上記(A)、(B)の式を解くことにより、平衡線路15、16の長さを求めることが出来る。式中でのθは電気長を表しており、平衡線路15、16それぞれの長さは、L=(λ0/√ε)×(θ/2π)で求められる。λ0は伝送する信号の周波数である26GHzに対応する波長であり、εは不平衡線路、平衡線路の電磁結合に関わる全ての誘電体膜(誘電体膜13a、13b、13c、ナノコンポジット膜17など)を考慮して導出した比誘電率を示している。式中のωc1、ωc2は、本実施の形態では0に設定している。
ナノコンポジット膜17を導入しない場合の誘電体膜13bの比誘電率は、BCB膜の比誘電率2.7である。バラン11の断面構造は、ナノコンポジット膜17の比誘電率に関わらず同じであるとした。
このグラフに示されるように、本実施の形態のバラン11によれば、ナノコンポジット膜17を導入しない場合、平衡線路15、16のそれぞれの長さは1400μm、帯域は20.3GHzであったが、ε=50の比誘電率を持つナノコンポジット膜17を導入した場合、平衡線路15、16のそれぞれの長さは490μm、帯域は27.9GHzと向上した。
図3(B)は、ナノコンポジット膜17を導入せず、比誘電率ε=2.7のBCB膜を用いた場合と、比誘電率ε=50のナノコンポジット膜17を導入した場合の信号反射量[dB]の周波数依存性を示すグラフである。このグラフから、比誘電率ε=50のナノコンポジット膜17を導入することにより、信号反射量が減り、伝送特性が広帯域化している様子が確認できる。
図4は、本実施形態のバランの他の回路構成を示す回路図である。平衡信号出力(入力)端19aと平衡信号出力(入力)端19bとの間は、キャパシタ25を介して接続されている。また、不平衡線路14の不平衡信号入力(出力)端18と異なる端部をキャパシタ24を介して接地している。キャパシタ25の容量パラメータωc1を式(A)、(B)に代入することにより、さらなるバランの小型化が可能である。本実施形態のバランは、このような回路構成を用いても良い。
図5(A)、図5(B)は、本発明の変形例にかかるバラン11aの構成の一例を示す図であり、図5(A)はバラン11aの平面図、図5(B)はバラン11aのAA’断面図である。図5(A)、図5(B)において図1と同じ構成要素には同一の符号を附すことにより説明を省略する。
半導体基板12上に誘電体膜13aを形成し、その誘電体膜13a上の同一の配線層に不平衡線路14と平衡線路15、16とを配置する。誘電体膜13bの少なくとも不平衡線路14と平衡線路15、16との間のみをナノコンポジット膜17とすることにより、不平衡線路14と平衡線路15、16間の電磁結合を強め、差動インピーダンスZoを小さくする。
半導体基板12と誘電体膜13aとの間の配線層に接地電極膜26を形成して、半導体基板12の影響を遮断している。接地電極膜26は、少なくとも、不平衡線路14、平衡線路15、16が同一平面状に構成されているバラン11の面積よりも大きいものとする。
バラン11aは、回路構成において図2または図4と同じであり、不平衡線路14の一端に不平衡信号入力(出力)端18が接続され、他端は開放されている。平衡線路15は一端に平衡信号出力(入力)端19aが接続され、他端はキャパシタ22を介して接地されている。平衡線路16は一端に平衡信号出力(入力)端19bが接続され、他端はキャパシタ23を介して接地されている。図5(A)、図5(B)において、キャパシタ22、23の図示は省略される。
不平衡線路14および平衡線路15、16を配置した配線層上に誘電体膜13bを形成する。
同一配線層に不平衡線路14と平衡線路15、16とを配置するバラン11aの構成では、不平衡線路14と平衡線路15、16との間隔がリソグラフィ技術に律速され、十分狭くできないことを課題の項で説明した。このため、従来は、不平衡線路14と平衡線路15、16間の差動インピーダンスZoを小さくするのに限界があった。
これに対し、バラン11aの構成では、不平衡線路14と平衡線路15、16との間にナノコンポジット膜17を形成することにより、不平衡線路14と平衡線路15、16との間の間隔を狭めずに電磁結合を高めることができ、差動インピーダンスZoの値を従来よりも小さくすることができる。これにより、バランの広帯域化、さらに小型化が可能となる。
以上、本発明のバランについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものも本発明の範囲内に含まれる。
例えば、本実施の形態のバランを、半導体集積回路装置の製造において、主プロセスに後続して行われる厚膜再配線プロセスで形成してもよい。
図6は、厚膜再配線プロセスでバラン11が形成された半導体集積回路装置10bの構成の一例を示す断面図である。
半導体集積回路装置10bは、主プロセスで、あらかじめ半導体基板12上に所定の回路素子を含む主回路30を形成した後、厚膜再配線プロセスで、例えば図1に示されるバラン11を含む接地電極膜20から上部の構造を形成することにより製造される。
このように構成される半導体集積回路装置10bでは、主回路30とバラン11とが積層方向に重ねて配置されることで、バラン設計の自由度が高まるとともに、半導体集積回路装置全体の小型化が達成される。
なお、図1および図6に示されるバラン11では、不平衡線路14が、平衡線路15、16と比べて、半導体基板12に近い位置に配置されるとしたが、不平衡線路14が、平衡線路15、16と比べて、半導体基板12から遠い位置に配置されてもよい。
また、本実施形態のバランにおいて、半導体基板12はシリコン等の導電性の基板であれば好ましい。
本実施形態のバランにおいて、バランを構成する不平衡線路14と平衡線路15、16はマイクロストリップ線路であってもコプレーナ線路であっても良い。
本実施形態のバランにおいて、バランを構成する線路がスパイラル状であっても、メアンダ状であっても良い。
また、本実施形態において、ナノコンポジット膜に用いる第1の材料にSTOを用いたが、比誘電率が大きく、微細粒子に加工できるものであればどのようなものでも良い。例えば、チタン酸バリウムストロンチウム(BST)またはチタン酸バリウム(BTO)等を用いることができ、その他にも比誘電率が数十から数百程度のセラミクス等を用いることができる。また、比誘電率が異なる複数の材料を用いても良い。
第1の材料の粒径は、第2の材料中に練りこみ分散させることができればよく、粒径が小さいほど好ましい。具体的には、1μm以下が好ましく、1nm〜200nm程度の範囲であれば特に良好な特性を得ることができる。
また、第1の材料の濃度は、必要とする比誘電率により選択すればよいが、例えばSTOとBCBとの組み合わせの場合には90%程度まで高くすることができる。
第2の材料は、比誘電率及び誘電損失が低い材料であればよく、BCBに代えて、ポリイミド、テトラフルオロエチレンまたはポリフェニレンオキシド等を用いることができる。
本発明に係るバランによれば、広帯域で小型なMMICを実現でき、マイクロ波、準ミリ波、ミリ波帯におけるレーダシステムや無線通信システムに利用できる。
10、10b 半導体集積回路装置
11、11a バラン
12 半導体基板
13a、13b、13c 誘電体膜
14 不平衡線路
15、16 平衡線路
17 ナノコンポジット膜
18 不平衡信号入力(出力)端
19a、19b 平衡信号出力(入力)端
20、21、26 接地電極膜
22〜25 キャパシタ
30 主回路
61 バラン
62、64、66 誘電体膜
63 アース配線膜
65 平衡配線膜
65a、65b 端部
67 不平衡配線膜
68 電磁結合部分
69、70 スルーホール
71 外付けコンデンサ

Claims (12)

  1. 半導体基板上に、誘電体膜、不平衡信号を伝送する不平衡線路、および平衡信号を伝送する一対の平衡線路を配置してなるバランを有し、
    前記不平衡線路および前記一対の平衡線路は前記誘電体膜の一部を介して対向配置され、
    前記誘電体膜の少なくとも前記不平衡線路および前記一対の平衡線路で挟まれた部分は、前記誘電体膜の他の部分と比べて比誘電率が高く形成されている
    半導体装置。
  2. 前記不平衡線路、前記誘電体膜、および前記一対の平衡線路は、前記半導体基板上に積層形成されている
    請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記不平衡線路および前記一対の平衡線路は同一の配線層に形成され、前記不平衡線路および前記一対の平衡線路の間に前記誘電体膜が充填されている
    請求項1に記載の半導体装置。
  4. さらに、
    前記不平衡線路および前記一対の平衡線路と前記半導体基板との間に接地電極膜を有している
    請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. さらに、
    前記接地電極膜とは異なる接地電極膜を、前記不平衡線路および前記一対の平衡線路の前記半導体基板と反対側に有している
    請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記誘電体膜、前記不平衡線路、および前記一対の平衡線路は、主プロセスにてあらかじめ所定の回路素子を含む主回路が形成された前記半導体基板上に、厚膜再配線プロセスにて形成される
    請求項1に記載の半導体装置。
  7. 前記誘電体膜の少なくとも前記不平衡線路および前記一対の平衡線路で挟まれた前記部分は、第1の材料からなる粒子が第2の材料中に分散したナノコンポジット膜である
    請求項1から6のいずれか1項に記載の半導体装置。
  8. 前記第1の材料の粒径は、1nm以上かつ200nm以下である
    請求項7に記載の半導体装置。
  9. 前記第1の材料はセラミクスである
    請求項8に記載の半導体装置。
  10. 前記セラミクスは、チタン酸ストロンチウムまたはチタン酸バリウムストロンチウムである
    請求項9に記載の半導体装置。
  11. 前記第2の材料は、ベンゾシクロブテン、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレンまたはポリフェニレンオキシドである
    請求項7から10のいずれか1項に記載の半導体装置。
  12. 前記誘電体膜は、前記第2の材料からなり、
    前記誘電体膜の少なくとも前記不平衡線路および前記一対の平衡線路で挟まれた前記部分に前記第1の材料が分散されることで、前記部分が前記ナノコンポジット膜に改質されている
    請求項7から11のいずれか1項に記載の半導体装置。
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