JP2001068906A - 高周波装置 - Google Patents

高周波装置

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JP2001068906A
JP2001068906A JP24227999A JP24227999A JP2001068906A JP 2001068906 A JP2001068906 A JP 2001068906A JP 24227999 A JP24227999 A JP 24227999A JP 24227999 A JP24227999 A JP 24227999A JP 2001068906 A JP2001068906 A JP 2001068906A
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film
dielectric
substrate
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JP24227999A
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Mitsuru Tanabe
充 田▲邊▼
Mitsuru Nishitsuji
充 西辻
Yoshiharu Anda
義治 按田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P3/00Waveguides; Transmission lines of the waveguide type
    • H01P3/003Coplanar lines
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P11/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing waveguides or resonators, lines, or other devices of the waveguide type
    • H01P11/001Manufacturing waveguides or transmission lines of the waveguide type
    • H01P11/003Manufacturing lines with conductors on a substrate, e.g. strip lines, slot lines

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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Junction Field-Effect Transistors (AREA)
  • Waveguides (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステップなどのエレメントによって発生する
寄生インピーダンス成分の影響を抑制して、負荷インピ
ーダンスのずれの少ないインピーダンス変換を実現する
ことができる構成を有する高周波装置を提供する。 【解決手段】 高周波装置が、誘電体基板と、該誘電体
基板の表面上の第1の領域に形成されている、膜厚Xの
第1の誘電体薄膜と、該誘電体基板の表面上において、
該第1の領域とそれに隣接する第2の領域とにまたぐよ
うに形成されているユニプレーナ型伝送線路と、を備え
る。前記第1の領域で前記ユニプレーナ型伝送線路が等
価的に感じる誘電率の値と、前記第2の領域で該ユニプ
レーナ型伝送線路が等価的に感じる誘電率の値とが、異
なっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】来たる21世紀には、情報通信インフラ
の整備が進み、高度情報化社会が到来すると予想されて
いる。携帯電話に代表される移動体通信端末の需要も更
に高まり、屋外でのデータ通信や動画通信など、より高
速で大容量な通信サービスが求められると予想される。
しかし、現在、携帯電話などで使用されている周波数帯
域では十分な帯域が取れず、高速大容量通信には対応で
きない。従って、利用周波数帯域の高周波化を図り、よ
り広帯域なミリ波帯へと移行することが必要である。
【0003】高周波化によって電波は短波長化し、回路
を構成する伝送線路も、従来より短い線路長となる。し
かし、線路長を必要以上に長くすると、伝送損失が大き
くなり回路の性能が低下する。従って、使用周波数の高
周波化は、回路の小サイズ化を必然的に伴い、能動素子
及び/或いは受動素子を基板上にアッセンブリする従来
のマルチチップIC(MIC)から、能動素子及び/或
いは受動素子を半導体プロセスにより同一基板上に集積
するモノリシックIC(MMIC)へと移行する必要が
ある。
【0004】ここで、GaAs基板は、Si基板の抵抗
率に比べて約2000倍の抵抗率(ρ=107Ωcm)
を有するため、Si基板では不可能な低い伝送損失の薄
膜伝送線路を形成することができる。この特徴は、Ga
As系デバイスの優れた高周波特性とあいまって、モノ
リシックマイクロ波集積回路(MMIC)の実現へとつ
ながる。
【0005】ところで、薄膜伝送線路には、大きく分け
てバイプレーナ型伝送線路とユニプレーナ型伝送線路と
がある。このうち、マイクロストリップ線路に代表され
るバイプレーナ型伝送線路では、信号線路を基板表面に
形成する一方で、接地メタルを基板の裏面に配する。そ
のため、回路の構成から接地を必要とする場合、基板表
面に設けられている配線(信号線路)を裏面の接地メタ
ルに結合するバイア・ホールが必要となる。しかし、バ
イア・ホールを形成するためには、基板を、その厚さが
約200μm〜約150μm以下になるまで研磨する必
要があり、能動素子の形成工程とは別の付加的な工程を
必要とする。これは、歩留まりの低下や高コスト化を招
き、実用上好ましくない。
【0006】一方、コプレーナ型伝送線路(以後、「C
PW」と称する)に代表されるユニプレーナ型伝送線路
は、信号線路と接地メタルとを同時に基板の同一面上に
形成するため、バイア・ホールの形成は不要であり、従
ってウェハの裏面研磨も必要ない。このため、CPW
は、MMICの低コスト化に有利である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】CPWのインピーダン
スは、信号線路と接地メタルとの間の間隔(線路間隔)
によって決まる。そのため、インピーダンス変換を行う
場合、ステップなどを用いて線路間隔を変更する方法が
用いられる。
【0008】例えば、図5(a)に模式的に示すCPW
の構成では、「S」として示す箇所にステップを設けて
線路間隔を不連続に変化させることによって、ステップ
Sの前後の領域で、線路の特性インピーダンスをZoか
らZo’に変換することを意図している。しかし、この
ようなステップSを形成してCPWに不連続部分を設け
ると、一般に等価回路上では、図5(b)のように、そ
の部分に寄生インピーダンス成分(直列インダクタンス
L及び並列キャパシタンスC)が生じることになる。こ
のような寄生インピーダンス成分が存在すると、これに
起因して負荷インピーダンスZLのずれを生じる。
【0009】この様子を図5(c)のスミスチャートを
参照して説明すると、ある負荷インピーダンスZLを、
特性インピーダンスZo’を有する線路1を介して、特
性インピーダンスZoを有する長さλ/4の線路2
(λ;線路2を伝搬する電磁波の波長)を用いてインピ
ーダンス変換する場合に、線路1の長さが非常に短い場
合には、理想的には図5(c)の軌跡1に従った変換が
行われる。しかし、実際には、ステップの寄生インピー
ダンス成分(直列L及び並列C)の影響によってインピ
ーダンスがZLからΔZだけずれて、ZL+ΔZの点から
軌跡2に従ってインピーダンス変換が行われることにな
る。この結果、入力側からCPWを見たときに得られる
入力インピーダンスが、本来のZinという値(図5
(a))からZin’という値(図5(b))にずれる
ことになる。このような負荷インピーダンスのずれは回
路設計を困難にし、特にミリ波帯(30GHz〜300
GHz)などの高周波領域において、その影響は大き
い。
【0010】また、パワーFETなどの低インピーダン
ス・デバイス(例えば、その入力インピーダンスは、一
般的に約6Ω以下である)を、λ/4インピーダンス変
成器で50Ωにインピーダンス変換する場合、λ/4線
路の特性インピーダンスは17Ω以下である必要があ
る。しかし、GaAs基板上に形成されたCPWの場合
には、メッキ法による厚膜プロセスの制限から、信号線
と接地メタルとの線路間隔が約5μm(特性インピーダ
ンス=30Ωに相当する厚さ)程度の構成までしか実現
できず、パワーデバイス(低インピーダンス・デバイ
ス)の変成器としては、好ましくない。
【0011】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、その目的は、(1)ステップなど
のエレメントによって発生する寄生インピーダンス成分
の影響を抑制して、負荷インピーダンスのずれの少ない
インピーダンス変換を実現することができる構成を有す
る高周波装置を提供すること、並びに、(2)パワーデ
バイス等の低インピーダンスを有する負荷を、50Ω近
傍に容易に且つ確実にインピーダンス変換できる構成を
有する高周波装置を提供すること、である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の高周波装置は、
誘電体基板と、該誘電体基板の表面上の第1の領域に形
成されている、膜厚Xの第1の誘電体薄膜と、該誘電体
基板の表面上において、該第1の領域とそれに隣接する
第2の領域とにまたぐように形成されているユニプレー
ナ型伝送線路と、を備えており、そのことによって、上
記の目的が達成される。
【0013】具体的には、前記第1の領域で前記ユニプ
レーナ型伝送線路が等価的に感じる誘電率の値と、前記
第2の領域で該ユニプレーナ型伝送線路が等価的に感じ
る誘電率の値とが、異なっている。
【0014】ある実施形態では、前記誘電体基板の表面
上の前記第2の領域では、該誘電体基板の表面が露出し
ている。
【0015】他の実施形態では、前記誘電体基板の表面
上の前記第2の領域に、膜厚Y(X>Y)の第2の誘電
体薄膜が形成されている。
【0016】或いは、前記誘電体基板の表面上の前記第
2の領域に、膜厚Y(X<Y)の第2の誘電体薄膜が形
成されている。
【0017】前記第1の誘電体薄膜がチタン酸化物を含
む誘電体から形成されていてもよい。
【0018】前記第2の誘電体薄膜がチタン酸化物を含
む誘電体から形成されていてもよい。
【0019】前記第1の誘電体薄膜及び前記第2の誘電
体薄膜の両方が、チタン酸化物を含む誘電体から形成さ
れていてもよい。
【0020】例えば、前記チタン酸化物を含む誘電体が
SrTiO3である。
【0021】例えば、前記チタン酸化物を含む誘電体が
(Ba、Sr)TiO3である。
【0022】或いは、前記第1の誘電体薄膜がSiO
1-xx(0≦x≦1)から形成されていてもよい。
【0023】前記第2の誘電体薄膜がSiO1-xx(0
≦x≦1)から形成されていてもよい。
【0024】前記第1の誘電体薄膜及び前記第2の誘電
体薄膜の両方が、SiO1-xx(0≦x≦1)から形成
されていてもよい。
【0025】ある実施形態では、前記ユニプレーナ型伝
送線路を構成する配線メタルの間隔が、所定の箇所で不
連続に変化している。
【0026】例えば、前記ユニプレーナ型伝送線路を構
成する配線メタルの間隔が、前記第1の領域と前記第2
の領域との間の界面近傍で、不連続に変化していてもよ
い。
【0027】他の実施形態では、前記ユニプレーナ型伝
送線路を構成する配線メタルの間隔が、所定の箇所で連
続的に変化している。
【0028】例えば、前記ユニプレーナ型伝送線路を構
成する配線メタルの間隔が、前記第1の領域と前記第2
の領域との間の界面近傍で連続的に変化していてもよ
い。
【0029】例えば、前記ユニプレーナ型伝送線路がコ
プレーナ線路であってもよい。
【0030】例えば、前記誘電体基板がGaAs基板で
ある。或いは、前記誘電体基板がガラス基板である。前
記GaAs基板或いは前記ガラス基板の上に、能動素子
を有していてもよい。
【0031】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)本発明の第1
の実施形態に係る高周波装置100を、図面に基づいて
説明する。
【0032】図1D(a)は、本発明の第1の実施形態
における高周波装置100の構成を模式的に示す斜視図
である。また、図1D(b)は、(a)の構成における
インピーダンスの状態を模式的に示す図である。
【0033】本実施形態の高周波装置100では、半絶
縁性GaAs基板101の上に、所定の大きさ及びパタ
ーンのSrTiO3膜(STO膜)102(厚さ:約1
μm)が形成されている。これによって、高周波装置1
00には、SrTiO3膜102が形成されている第1
の領域103と、その周囲のGaAs基板101が露出
している第2の領域104及び114と、が設けられて
いる。更に、第1の領域103及び第2の領域104、
114にまたがるように、ユニプレーナ型伝送線路とし
てのコプレーナ型伝送線路(CPW)106が設けられ
ている。領域114は、その長さが十分に短く、その先
には負荷ZL115が接続されている。CPW106
は、1対の接地メタル110とその間に設けられた信号
線路109とから構成されており、接地メタル110及
び信号線路109は何れも、Ti/Au(厚さ:50n
m/1μm)の積層構造105から構成されている。
【0034】高周波装置100に含まれるCPW106
の形成方法を、以下に説明する。
【0035】まず、図1Aに示すように、GaAs基板
101の上面を全体的に覆うように、RFスパッタリン
グにより、SrTiO3膜102を基板温度300℃で
形成する。その後に、酸素雰囲気中で温度450℃にて
焼結処理を行う。この焼結処理によってSrTiO3
102が再結晶化して結晶の配向が揃うことにより、高
い誘電率が実現できる。
【0036】続いて、フォトリソグラフィーにより、例
えば1辺の長さがλ/4(λ:SrTiO3膜102の
上のCPW106を伝搬する電磁波の波長)に相当する
方形パターンのレジスト107を、SrTiO3膜10
2の上に形成する。その後に、このレジスト107をマ
スクとして使用して、例えばミリング処理によって、S
rTiO3膜102のうちでレジスト107によりカバ
ーされていない部分を除去する。これによって、図1B
に示すようにGaAs基板101の表面には、SrTi
3膜102が形成されている第1の領域103とGa
As基板101が露出している第2の領域104及び1
14とが形成される。
【0037】続いて、レジスト107を除去した後に、
あらためてフォトリソグラフィーにより、第1の領域1
03及び第2の領域104、114をまたぐように開口
した開口部を有するレジストパターン108を形成する
(図1C参照)。レジストパターン108の開口部は、
次に形成されるCPW106の線路パターン(配線メタ
ル)の形成位置に相当する。
【0038】その後に、Ti/Au(厚さ:50nm/
1μm)の積層構造の蒸着処理を行う。更に、リフトオ
フにより、レジストパターン108とその上に位置して
いるTi/Au積層構造を除去することによって、レジ
ストパターン108の開口部に相当する位置にのみ、T
i/Au積層構造からなる配線メタル105を残存させ
る。これによって、図1D(a)に示す構成(パター
ン)を有するCPW106が形成される。
【0039】図1D(a)に示すCPW106において
は、GaAs基板101の表面の一部(第1の領域10
3)のみにSrTiO3膜102を設けることによっ
て、第1の領域103と第2の領域104との間で、C
PW106が等価的に感じる誘電率の値を異ならせるこ
とができる。これによって、従来技術におけるようにC
PWの線路間隔を変化させることなく、第1の領域10
3と第2の領域104との間で(SrTiO3膜102
の端部に相当する界面111の部分で)、CPW106
の特性インピーダンス値を変えることが可能になる(図
1E(a)参照)。この場合、線路間隔を変化させるた
めのステップを設ける必要がないので、図1E(a)に
おける等価回路で、従来技術ではステップ部分に生じて
いた直列インダクタンス成分Lや並列キャパシタンス成
分Cが、本発明の第1の構成では存在しない。
【0040】例えば、図1D(a)に示すCPW106
において、信号線路109と接地メタル110との間の
線路間隔を35μmとしたときのCPW106の特性イ
ンピーダンスは、SrTiO3膜102の比誘電率を2
00とすると、第1の領域103で40Ω、及び第2の
領域104で50Ωとなり、第1の領域103がλ/4
インピーダンス変成器として作用するため、図1D
(b)に示すように、ZL115を50Ωとした場合
に、領域114の長さが非常に短いので第1の領域10
3と第2の領域104との界面111から第1の領域1
03を見た入力インピーダンスZinは、32Ωとな
る。この構成で、逆にZL115を32Ωすれば、32
Ωから50Ωへの変換も行われる。
【0041】これに対して、GaAs基板の上に直接に
設けたCPWの40Ω線路では、信号線路と接地メタル
との間隔を15μmにする必要がある。一方、上記の本
発明における第2の領域104と同様に、GaAs基板
の上に直接に設けたCPWの50Ω線路では、信号線路
と接地メタルとの間隔は35μmになる。従って、Ga
As基板101の上に、本発明におけるSrTiO3
102を設けずに(すなわち、第1の領域103及び第
2の領域104を区別せずに)、従来技術に従ってCP
Wを形成する場合、本発明と同様のインピーダンス変換
を達成するためには、図1E(b)に示すように、接地
メタル110と信号線路109との間が狭い間隔112
(15μm)である40Ω線路と広い間隔113(50
μm)である50Ω線路とが接続されたかたちとなり、
線路間隔の変わる点Sで、パターンの不連続を生じる。
これが、図1E(b)に示す等価回路の寄生成分(L及
びC)となり、理想的なインピーダンス変換からのずれ
の原因となる。
【0042】これに対して、本発明の構成をとれば、線
路間隔の違いによるパターンの不連続が生じず、理想的
なインピーダンス変換を行うことができる。
【0043】また、SrTiO3膜102の上のCPW
が低インピーダンスになることについて、以下に説明す
る。
【0044】伝送線路の特性インピーダンスは、近似的
にZ=(L/C)1/2(Lは単位長さあたりのインダク
タンス、Cは単位長さあたりの容量)で表される。CP
Wは、基板表面に信号線路及び接地メタルの双方を有す
るため、線路の容量は、基板表面近傍の誘電体によって
決定される。従って、SrTiO3(STO)のような
高い比誘電率(εr=200程度)を有する薄膜を基板
表面に有する場合、それが厚さ1μm程度の薄膜であっ
ても線路間容量に与える影響は大きく、SrTiO3
の上に形成されるCPWの特性インピーダンスは、同じ
線路間隔を有するGaAs基板上のCPWと比較して、
低インピーダンスになる。
【0045】図1Fに、GaAs基板上のCPWの特性
インピーダンス(実験値)と、SrTiO3(比誘電率
εr=200)の薄膜(厚さ:t=1μm)を有するG
aAs基板上のCPWの特性インピーダンス(電磁界シ
ミュレータによる計算値)を示す。これより、信号線路
と接地メタルとの間隔が同じである場合に、GaAs基
板上のCPWと比較して、SrTiO3膜(STO膜)
の上に形成されるCPWの特性インピーダンスが低くな
っていることがわかる。
【0046】なお、上記の説明で述べたSrTiO3
102は、BaxSr1xTiO3、PbxLayZr
1-x-yTiO3、或いはTa25から形成された膜であっ
てもよい。或いは、SiO1-xx(0≦x≦1)から形
成されている膜を設けて、所定のインピーダンス変換を
実現することもできる。また、何れの材料を使用する場
合でも、第2の領域104及び114でGaAs基板1
01を露出させる代わりに、第2の領域104及び11
4にもSrTiO3などの膜102を(但し、第1の領
域103とは異なる厚さで)設けて、所定のインピーダ
ンス変換を実現することもできる。
【0047】ユニプレーナ型伝送線路としては、上記の
説明におけるCPW(コプレーナ型線路)106に代え
て、スロット線路であってもよい。
【0048】また、GaAs基板101の上にSrO、
Irx1-x、Rux1-x、Ta25、CeO2、或いは
CaF2などの薄膜を形成し、その薄膜の上にSrTi
3膜102を形成する構成としても良い。これらの材
料は、SrTiO3との格子整合性に優れ且つ線膨張係
数が近いために、これらの材料の薄膜の上には、優れた
結晶性を有するSrTiO3膜を成長させることができ
る。また、GaAsとの密着性に優れるSiN1-x
x(0≦x≦1)の上に、SrTiO3膜102を成長さ
せても良い。
【0049】更に、上記のGaAs基板101が能動素
子を有するエピタキシャル膜を含んだGaAsまたはI
nP基板であれば、上記構成のインピーダンス変成器を
有する集積回路(MMIC)が形成できる。或いは、基
板をガラス基板とし、上記のCPW線路106を形成し
た箇所に、能動素子、或いは能動素子含む回路基板をフ
リップチップで実装すれば、フリップチップ実装型集積
回路が形成できる。
【0050】(第2の実施形態)本発明の第2の実施形
態に係る高周波装置200を、図面に基づいて説明す
る。
【0051】図2D(a)は、本発明の第2の実施形態
における高周波装置200の構成を模式的に示す斜視図
である。また、図2D(b)は、(a)の構成における
インピーダンスの状態を模式的に示す図である。
【0052】本実施形態の高周波装置200では、半絶
縁性GaAs基板201の上に、所定の大きさ及びパタ
ーンのSrTiO3膜(STO膜)202(厚さ:約1
μm)が形成されている。これによって、高周波装置2
00には、SrTiO3膜202が形成されている第1
の領域203と、その周囲のGaAs基板201が露出
している第2の領域204及び214と、が設けられて
いる。更に、第1の領域203及び第2の領域204、
214にまたがるように、ユニプレーナ型伝送線路とし
てのCPW206が設けられている。領域214は、そ
の長さが十分に短く、その先には負荷ZL215が接続
されている。CPW206は、1対の接地メタル210
とその間に設けられた信号線路209とから構成されて
おり、接地メタル210及び信号線路209は何れも、
Ti/Au(厚さ:50nm/1μm)の積層構造20
5から構成されている。
【0053】更に、本実施形態のCPW206では、第
1の実施形態におけるCPW106とは異なり、第1の
領域203と第2の領域204との界面211で、接地
メタル210と信号線路209との間の線路間隔が不連
続に変化している構成になっている。
【0054】高周波装置200に含まれるCPW206
の形成方法を、以下に説明する。
【0055】まず、図2Aに示すように、GaAs基板
201の上面を全体的に覆うように、RFスパッタリン
グにより、SrTiO3膜202を基板温度300℃で
形成する。その後に、酸素雰囲気中で温度450℃にて
焼結処理を行う。この焼結処理によってSrTiO3
202が再結晶化して結晶の配向が揃うことにより、高
い誘電率が実現できる。
【0056】続いて、フォトリソグラフィーにより、例
えば1辺の長さがλ/4(λ:SrTiO3膜202の
上のCPW206を伝搬する電磁波の波長)に相当する
方形パターンのレジスト207を、SrTiO3膜20
2の上に形成する。その後に、このレジスト207をマ
スクとして使用して、例えばミリング処理によって、S
rTiO3膜202のうちでレジスト207によりカバ
ーされていない部分を除去する。これによって、図2B
に示すようにGaAs基板201の表面には、SrTi
3膜202が形成されている第1の領域203とGa
As基板201が露出している第2の領域204及び2
14とが形成される。
【0057】続いて、レジスト207を除去した後に、
あらためてフォトリソグラフィーにより、第1の領域2
03及び第2の領域204、214をまたぐように開口
した開口部を有するレジストパターン208を形成する
(図2C参照)。レジストパターン208の開口部は、
次に形成されるCPW206の線路パターン(配線メタ
ル)の形成位置に相当する。
【0058】その後に、Ti/Au(厚さ:50nm/
1μm)の積層構造の蒸着処理を行う。そして、リフト
オフにより、レジストパターン208とその上に位置し
ているTi/Au積層構造を除去することによって、レ
ジストパターン208の開口部に相当する位置にのみ、
Ti/Au積層構造からなる配線メタル205を残存さ
せる。これによって、図2D(a)に示す構成(パター
ン)を有するCPW206が形成される。
【0059】図2D(a)に示すCPW206において
は、GaAs基板201の表面の一部(第1の領域20
3)のみにSrTiO3膜202を設けることによっ
て、第1の領域203と第2の領域204との間で、C
PW206が等価的に感じる誘電率の値を異ならせるこ
とができる。更に、図2E(a)の平面図からも分かる
ように、本実施形態の構成では、第1の領域203と第
2の領域204との間でCPW206の線路間隔(接地
メタル210と信号線路209との間の間隔)を、第1
の領域203と第2の領域204との界面211の部分
(SrTiO3膜202の端部に相当する部分)で、狭
い間隔212から広い間隔213へと変化させている。
従って、CPW206の下地の材質の相違に伴う効果
に、線路間隔の変化に伴う特性インピーダンスの変更の
効果も付加されて、より様々なインピーダンス変換が実
現される。この場合、従来技術におけるように線路間隔
の変化のみで特性インピーダンスの変換を実現している
わけではないので、図2E(a)に示す等価回路で、線
路間隔の変化(ステップの形成)に伴って生じる直列イ
ンピーダンス成分Lや並列キャパシタンス成分Cの値
は、従来技術に比べて小さく、従来技術で問題になるよ
うな負荷インピーダンスのずれの問題は生じない。
【0060】また、図2E(a)の平面図に示されるよ
うに、接地メタル210及び信号線路209の線幅を変
えずに線路間隔のみを狭い間隔212から広い間隔21
3に変える構成とする代わりに、図2E(b)の平面図
に示されるように、信号線路209(或いは接地メタル
210)の線幅をある箇所219で変化させることによ
って、線路間隔を狭い間隔212から広い間隔213に
変える構成とすることも可能である。更に、線路間隔を
不連続に変化させる代わりに、図2E(c)の平面図に
示されるようにテーパ形状229を設けて、狭い間隔2
12と広い間隔213との間で連続的に線路間隔を変化
させる構成とすることも、可能である。
【0061】なお、CPW206の線路間隔を変化させ
る場所は、上述のように第1の領域203と第2の領域
204との界面211の部分(SrTiO3膜202の
端部)に限られるわけではなく、その他の箇所であって
もよい。
【0062】図2D(a)に示すCPW206におい
て、信号線路209と接地メタル210との間の間隔を
5μmとしたときのCPW206の特性インピーダンス
は、SrTiO3膜202の比誘電率を200とする
と、第1の領域203で17Ω、及び第2の領域204
で50Ωとなり、第1の領域203がλ/4インピーダ
ンス変成器として作用するため、図2D(b)に示すよ
うに、ZL215を50Ωとした場合に、領域214の
長さが非常に短いので第1の領域203と第2の領域2
04との間の界面211から第1の領域203を見た入
力インピーダンスZinは、5.8Ωとなる。この構成
で、逆にZL215を5.8Ωとすれば、5.8Ωから
50Ωへの変換も行われる。
【0063】パワーデバイスの入力インピーダンスは、
一般にゲート幅Wg=600μmで約6Ωとなるため、
本実施形態に従って構成されるλ/4インピーダンス変
成器を用いれば、この変成器のみで、50Ωへのインピ
ーダンス整合が可能となる。上述した17Ωという特性
インピーダンス値は、GaAs上に直接形成したCPW
では実現できないが、本実施形態の構成をとることによ
り、上記のように実現可能となる。
【0064】本実施形態の構成で、SrTiO3膜20
2の上のCPWが低インピーダンスになる理由は、第1
の実施形態に関連して図1Fを参照して説明した通りで
ある。
【0065】なお、上記の説明で述べたSrTiO3
202は、BaxSr1xTiO3、PbxLayZr
1-x-yTiO3、或いはTa25から形成された膜であっ
てもよい。或いは、SiO1-xx(0≦x≦1)から形
成されている膜を設けて、所定のインピーダンス変換を
実現することもできる。また、何れの材料を使用する場
合でも、第2の領域204及び214でGaAs基板2
01を露出させる代わりに、第2の領域204及び21
4にもSrTiO3などの膜202を(但し、第1の領
域203とは異なる厚さで)設けて、所定のインピーダ
ンス変換を実現することもできる。
【0066】ユニプレーナ型伝送線路としては、上記の
説明におけるCPW(コプレーナ型線路)206に代え
て、スロット線路であってもよい。
【0067】また、GaAs基板201の上にSrO、
Irx1-x、Rux1-x、Ta25、CeO2、或いは
CaF2などの薄膜を形成し、その薄膜の上にSrTi
3膜202を形成する構成としても良い。これらの材
料は、SrTiO3との格子整合性に優れ且つ線膨張係
数が近いために、これらの材料の薄膜の上には、優れた
結晶性を有するSrTiO3膜を成長させることができ
る。また、GaAsとの密着性に優れるSiN1-x
x(0≦x≦1)の上に、SrTiO3膜202を成長さ
せても良い。
【0068】更に、上記のGaAs基板201が能動素
子を有するエピタキシャル膜を含んだGaAsまたはI
nP基板であれば、上記構成のインピーダンス変成器を
有する集積回路(MMIC)が形成できる。或いは、基
板をガラス基板とし、上記のCPW線路206を形成し
た箇所に、能動素子、或いは能動素子含む回路基板をフ
リップチップで実装すれば、フリップチップ実装型集積
回路が形成できる。
【0069】(第3の実施形態)本発明の第3の実施形
態に係る高周波装置300を、図面に基づいて説明す
る。
【0070】図3F(a)は、本発明の第3の実施形態
における高周波装置300の構成を模式的に示す斜視図
である。また、図3F(b)は、(a)の構成における
インピーダンスの状態を模式的に示す図である。
【0071】本実施形態の高周波装置300では、半絶
縁性GaAs基板301の上に、所定の大きさ及びパタ
ーンのSrTiO3膜(STO膜)302(厚さ:約1
μm)が形成されている(但し、図3F(a)には不図
示)。SrTiO3膜302の周囲のGaAs基板30
1の表面には、SiO2膜324(厚さ:約5μm)が
形成されている。これによって、高周波装置300に
は、SrTiO3膜302が形成されている第1の領域
303と、その周囲のSiO2膜324が形成されてい
る第2の領域304及び314と、が設けられている。
更に、第1の領域303及び第2の領域304、314
にまたがるように、ユニプレーナ型伝送線路としてのC
PW306が設けられている。領域314は、その長さ
が十分に短く、その先には負荷ZL315が接続されて
いる。CPW306は、1対の接地メタル310とその
間に設けられた信号線路309とから構成されており、
接地メタル310及び信号線路309は何れも、Ti/
Au(厚さ:50nm/1μm)の積層構造305から
構成されている。
【0072】高周波装置300に含まれるCPW306
の形成方法を、以下に説明する。
【0073】まず、図3Aに示すように、GaAs基板
301の上面を全体的に覆うように、RFスパッタリン
グにより、SrTiO3膜302を基板温度300℃で
形成する。その後に、酸素雰囲気中で温度450℃にて
焼結処理を行う。この焼結処理によってSrTiO3
302が再結晶化して結晶の配向が揃うことにより、高
い誘電率が実現できる。
【0074】続いて、フォトリソグラフィーにより、例
えば1辺の長さがλ/4(λ:SrTiO3膜302の
上のCPW306を伝搬する電磁波の波長)に相当する
方形パターンのレジスト307を、SrTiO3膜30
2の上に形成する。その後に、このレジスト307をマ
スクとして使用して、例えばミリング処理によって、S
rTiO3膜302のうちでレジスト307によりカバ
ーされていない部分を除去する。
【0075】次に、図3Cに示すように、上記でパター
ニングされたSrTiO3膜302を含めてGaAs基
板301の上面を全体的に覆うように、SiO2膜32
4を厚さ約5μmに、プラズマCVD(P−CVD)法
により基板温度300℃で形成する。続いて、図3Dに
示すように、フォトリソグラフィーにより、パターニン
グされたSrTiO3膜302に対応する箇所に開口部
を有する新たなレジスト317を形成し、これをマスク
として利用して、SF6をエッチングガスとするリアク
ティブ・イオン・エッチング(RIE)によって、Si
2膜324を異方的にエッチングする。この後にレジ
スト317を除去することによって、GaAs基板30
1の表面には、SrTiO3膜302が形成されている
第1の領域303とSiO2膜324が形成されている
第2の領域304及び314とが形成される。
【0076】続いて、あらためてフォトリソグラフィー
により、第1の領域303及び第2の領域304、31
4をまたぐように開口した開口部を有するレジストパタ
ーン308を形成する(図3E参照)。レジストパター
ン308の開口部は、次に形成されるCPW306の線
路パターン(配線メタル)の形成位置に相当する。
【0077】その後に、Ti/Au(厚さ:50nm/
1μm)の積層構造の蒸着処理を行う。そして、リフト
オフにより、レジストパターン308とその上に位置し
ているTi/Au積層構造を除去することによって、レ
ジストパターン308の開口部に相当する位置にのみ、
Ti/Au積層構造からなる配線メタル305を残存さ
せる。これによって、図3F(a)に示す構成(パター
ン)を有するCPW306が形成される。
【0078】図3F(a)に示すCPW306において
は、GaAs基板301の表面にSrTiO3膜302
とSiO2膜324とを選択的に形成することによっ
て、第1の領域303と第2の領域304との間で、C
PW306が等価的に感じる誘電率の値を異ならせるこ
とができる。これによって、従来技術におけるようにC
PWの線路間隔を変化させずに、第1の領域303と第
2の領域304との間でCPW306の特性インピーダ
ンス値を変えることが可能になる。SrTiO3膜30
2とSiO2膜324との形成箇所を入れ替えるなどの
改変も、可能である。
【0079】図3F(a)に示すCPW306におい
て、信号線路309と接地メタル310との間の間隔を
15μmとしたときのCPW306の特性インピーダン
スは、SrTiO3膜302の比誘電率を200とする
と、第1の領域303で27Ω、及び第2の領域304
で50Ωとなり、第1の領域303がλ/4インピーダ
ンス変成器として作用するため、図3F(b)に示すよ
うに、ZL315を50Ωとした場合に、領域314の
長さが非常に短いので第1の領域303と第2の領域3
04との界面311から第1の領域303を見た入力イ
ンピーダンスZinは、14.6Ωとなる。この構成
で、逆にZL315を14.6Ωとすれば、14.6Ω
から50Ωへの変換も行われる。
【0080】これに対して、GaAs基板の上に直接に
設けたCPWの27Ω線路では、信号線路と接地メタル
との間隔を5μmにする必要がある。一方、上記の本発
明における第2の領域304と同様に、GaAs基板の
上に直接に設けたCPWの50Ω線路では、信号線路と
接地メタルとの間隔は35μmになる。
【0081】従って、GaAs基板301の上に、本実
施形態のような第1の領域303及び第2の領域304
を区別せずにCPWを形成する場合には、本発明と同様
のインピーダンス変換を達成するためには、図3Gに示
すように、接地メタル310と信号線路309との間が
狭い間隔312(5μm)である27Ω線路と広い間隔
313(50μm)である50Ω線路とが接続されたか
たちとなり、線路間隔が変わる点Sでパターンの不連続
を生じる。これが、図3Gに示す等価回路の寄生成分
(L及びC)となり、理想的なインピーダンス変換から
のずれの原因となる。
【0082】これに対して、本発明の構成をとれば、線
路間隔の違いによるパターンの不連続が生じず、理想的
なインピーダンス変換を行うことができる。
【0083】本実施形態の構成で、SrTiO3膜30
2の上のCPWが低インピーダンスになる理由を、以下
に説明する。
【0084】伝送線路の特性インピーダンスは、近似的
にZ=(L/C)1/2(Lは単位長さあたりのインダク
タンス、Cは単位長さあたりの容量)で表される。CP
Wは、基板表面に信号線路及び接地メタルの双方を有す
るため、線路の容量は、基板表面近傍の誘電体によって
決定される。従って、SrTiO3(STO)のような
高い比誘電率(εr=200程度)を有する薄膜を基板
表面に有する場合、それが厚さ1μm程度の薄膜であっ
ても線路間容量に与える影響は大きく、SrTiO3
の上に形成されるCPWの特性インピーダンスは、同じ
線路間隔を有するGaAs基板上のCPWと比較して、
低インピーダンスになる。一方、SiO 2のようにGa
As基板よりも小さい比誘電率を有する薄膜を基板表面
に有する場合には、SiO2膜の上に形成されるCPW
の特性インピーダンスは、同じ線路間隔を有するGaA
s基板上のCPWと比較して、高インピーダンスにな
る。
【0085】図3Hに、GaAs基板上のCPWの特性
インピーダンス(実験値)、SrTiO3(比誘電率ε
r=200)の薄膜(厚さ:t=1μm)を有するGa
As基板上のCPWの特性インピーダンス(電磁界シミ
ュレータによる計算値)、並びに、SiO2(比誘電率
εr=3)の薄膜(厚さ:t=5μm)を有するGaA
s基板上のCPWの特性インピーダンス(電磁界シミュ
レータによる計算値)を、それぞれ示す。これより、信
号線路と接地メタルとの間隔が同じであっても、CPW
の下地材料の違いによって得られる特性インピーダンス
値に差を設けることができることがわかる。具体的に
は、信号線路と接地メタルとの間隔が同じ場合に、Ga
As基板上のCPWと比較して、SrTiO3膜の上に
形成されるCPWの特性インピーダンスが低くなり、S
iO2膜の上に形成されるCPWの特性インピーダンス
が高くなっているっていることがわかる。
【0086】なお、上記の説明で述べたSrTiO3
302は、BaxSr1xTiO3、PbxLayZr
1-x-yTiO3、或いはTa25から形成された膜であっ
てもよい。また、SiO2膜324は、SiO1-x
x(0≦x≦1)から形成されている膜であってもよ
い。
【0087】ユニプレーナ型伝送線路としては、上記の
説明におけるコプレーナ型線路(CPW)306に代え
て、スロット線路であってもよい。
【0088】また、GaAs基板301の上にSrO、
Irx1-x、Rux1-x、Ta25、CeO2、或いは
CaF2などの薄膜を形成し、その薄膜の上にSrTi
3膜302を形成する構成としても良い。これらの材
料は、SrTiO3との格子整合性に優れ且つ線膨張係
数が近いために、これらの材料の薄膜の上には、優れた
結晶性を有するSrTiO3膜を成長させることができ
る。また、GaAsとの密着性に優れるSiN1-x
x(0≦x≦1)の上に、SrTiO3膜302を成長さ
せても良い。
【0089】更に、上記のGaAs基板301が能動素
子を有するエピタキシャル膜を含んだGaAsまたはI
nP基板であれば、上記構成のインピーダンス変成器を
有する集積回路(MMIC)が形成できる。或いは、基
板をガラス基板とし、上記のCPW線路306を形成し
た箇所に、能動素子、或いは能動素子含む回路基板をフ
リップチップで実装すれば、フリップチップ実装型集積
回路が形成できる。
【0090】(第4の実施形態)本発明の第4の実施形
態に係る高周波装置400を、図面に基づいて説明す
る。
【0091】図4F(a)は、本発明の第4の実施形態
における高周波装置400の構成を模式的に示す斜視図
である。また、図4F(b)は、(a)の構成における
インピーダンスの状態を模式的に示す図である。
【0092】本実施形態の高周波装置400では、半絶
縁性GaAs基板401の上に、所定の大きさ及びパタ
ーンのSrTiO3膜(STO膜)402(厚さ:約1
μm)が形成されている(但し、図4F(a)には不図
示)。SrTiO3膜402の周囲のGaAs基板40
1の表面には、SiO2膜424(厚さ:約5μm)が
形成されている。これによって、高周波装置400に
は、SrTiO3膜402が形成されている第1の領域
403と、その周囲のSiO2膜424が形成されてい
る第2の領域404及び414と、が設けられている。
更に、第1の領域403及び第2の領域404、414
にまたがるように、ユニプレーナ型伝送線路としてのC
PW406が設けられている。CPW406は、1対の
接地メタル410とその間に設けられた信号線路409
とから構成されており、接地メタル410及び信号線路
409は何れも、Ti/Au(厚さ:50nm/1μ
m)の積層構造405から構成されている。
【0093】本実施形態のCPW406では、第3の実
施形態におけるCPW306とは異なり、第1の領域4
03と第2の領域404との界面411で、接地メタル
410と信号線路409との間の線路間隔が不連続に変
化している構成になっている。
【0094】高周波装置400に含まれるCPW406
の形成方法を、以下に説明する。
【0095】まず、図4Aに示すように、GaAs基板
401の上面を全体的に覆うように、RFスパッタリン
グにより、SrTiO3膜402を基板温度300℃で
形成する。その後に、酸素雰囲気中で温度450℃にて
焼結処理を行う。この焼結処理によってSrTiO3
402が再結晶化して結晶の配向が揃うことにより、高
い誘電率が実現できる。
【0096】続いて、フォトリソグラフィーにより、例
えば1辺の長さがλ/4(λ:SrTiO3膜402の
上のCPW406を伝搬する電磁波の波長)に相当する
方形パターンのレジスト407を、SrTiO3膜40
2の上に形成する。その後に、このレジスト407をマ
スクとして使用して、例えばミリング処理によって、S
rTiO3膜402のうちでレジスト407によりカバ
ーされていない部分を除去する。
【0097】次に、図4Cに示すように、上記でパター
ニングされたSrTiO3膜402を含めてGaAs基
板401の上面を全体的に覆うように、SiO2膜42
4を厚さ約5μmに、プラズマCVD(P−CVD)法
により基板温度300℃で形成する。続いて、図4Dに
示すように、フォトリソグラフィーにより、パターニン
グされたSrTiO3膜402に対応する箇所に開口部
を有する新たなレジスト417を形成し、これをマスク
として利用して、SF6をエッチングガスとするリアク
ティブ・イオン・エッチング(RIE)によって、Si
2膜424を異方的にエッチングする。この後にレジ
スト417を除去することによって、GaAs基板40
1の表面には、SrTiO3膜402が形成されている
第1の領域403とSiO2膜424が形成されている
第2の領域404及び414とが形成される。
【0098】続いて、あらためてフォトリソグラフィー
により、第1の領域403及び第2の領域404、41
4をまたぐように開口した開口部を有するレジストパタ
ーン408を形成する(図4E参照)。レジストパター
ン408の開口部は、次に形成されるCPW406の線
路パターン(配線メタル)の形成位置に相当する。
【0099】その後に、Ti/Au(厚さ:50nm/
1μm)の積層構造の蒸着処理を行う。そして、リフト
オフにより、レジストパターン408とその上に位置し
ているTi/Au積層構造を除去することによって、レ
ジストパターン408の開口部に相当する位置にのみ、
Ti/Au積層構造からなる配線メタル405を残存さ
せる。これによって、図4F(a)に示す構成(パター
ン)を有するCPW406が形成される。
【0100】図4F(a)に示すCPW406において
は、GaAs基板401の表面にSrTiO3膜402
とSiO2膜424とを選択的に形成することによっ
て、第1の領域403と第2の領域404との間で、C
PW406が等価的に感じる誘電率の値を異ならせるこ
とができる。更に、第1の領域403と第2の領域40
4との間(両者の界面411の部分)でCPW406の
線路間隔を変化させているので、線路間隔の変化に伴う
特性インピーダンスの変更の効果も付加されて、より様
々なインピーダンス変換が実現される。なお、SrTi
3膜402とSiO2膜424との形成箇所を入れ替え
るなどの改変も、可能である。また、線路間隔を変化さ
せる場所が第1の領域403と第2の領域404との界
面411の近傍に限られないことは、第2の実施形態で
説明した通りである。更に、線路間隔の変化を、CPW
416の配線メタル(接地メタル410及び/或いは信
号配線409)の線幅の変化で達成させても良いこと
や、線路間隔を不連続に変化させる代わりに、テーパ形
状を設けて連続的に変化させても良いことも、第2の実
施形態で説明した通りである。
【0101】図4F(a)に示すCPW406におい
て、信号線路409と接地メタル410との間の間隔を
5μmとしたときのCPW406の特性インピーダンス
は、SrTiO3膜402の比誘電率を200とする
と、第1の領域403で17Ω、及び第2の領域404
で50Ωとなり、第1の領域403がλ/4変成器とし
て作用するため、図4(b)に示すように、ZL415
を50Ωとした場合に、領域414の長さが非常に短い
ので第1の領域403と第2の領域404との界面41
1から第1の領域403を見た入力インピーダンスZi
nは、5.8Ωとなる。この構成で、逆にZL415を
5.8Ωとすれば、5.8Ωから50Ωへの変換も行わ
れる。
【0102】パワーデバイスの入力インピーダンスは、
一般にゲート幅Wg=600μmで約6Ωとなるため、
本実施形態に従って構成されるλ/4インピーダンス変
成器を用いれば、この変成器のみで、50Ωへのインピ
ーダンス整合が可能となる。上述した17Ωという特性
インピーダンス値は、GaAs上に直接形成したCPW
では実現できないが、本実施形態の構成をとることによ
り、上記のように実現可能となる。
【0103】また、本実施形態において、厚さ約5μm
のSiO2膜424の上にCPWを形成することによ
り、50Ω線路が、線路間隔15μmで形成できる。こ
の場合、CPW406の不連続部の等価回路パラメータ
としては、GaAs基板の上に直接に形成されているC
PW(線路間隔35μm)と比較して小さな値が実現で
きて、インピーダンスのずれを低く抑えることができ
る。
【0104】本実施形態の構成で、SrTiO3膜40
2の上のCPWが低インピーダンスになりSiO2膜4
24の上のCPWが高インピーダンスになる理由は、第
3の実施形態に関連して図3Hを参照して説明した通り
である。
【0105】なお、上記の説明で述べたSrTiO3
402は、BaxSr1xTiO3、PbxLayZr
1-x-yTiO3、或いはTa25から形成された膜であっ
てもよい。また、SiO2膜424は、SiO1-x
x(0≦x≦1)から形成されている膜であってもよ
い。
【0106】ユニプレーナ型伝送線路としては、上記の
説明におけるコプレーナ型線路(CPW)406に代え
て、スロット線路であってもよい。
【0107】また、GaAs基板401の上にSrO、
Irx1-x、Rux1-x、Ta25、CeO2、或いは
CaF2などの薄膜を形成し、その薄膜の上にSrTi
3膜402を形成する構成としても良い。これらの材
料は、SrTiO3との格子整合性に優れ且つ線膨張係
数が近いために、これらの材料の薄膜の上には、優れた
結晶性を有するSrTiO3膜を成長させることができ
る。また、GaAsとの密着性に優れるSiN1-x
x(0≦x≦1)の上に、SrTiO3膜402を成長さ
せても良い。
【0108】更に、上記のGaAs基板401が能動素
子を有するエピタキシャル膜を含んだGaAsまたはI
nP基板であれば、上記構成のインピーダンス変成器を
有する集積回路(MMIC)が形成できる。或いは、基
板をガラス基板とし、上記のCPW線路406を形成し
た箇所に、能動素子、或いは能動素子含む回路基板をフ
リップチップで実装すれば、フリップチップ実装型集積
回路が形成できる。
【0109】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、ステップなどのエレメントによって発生する寄生イ
ンピーダンス成分の影響を抑制して、負荷インピーダン
スのずれの少ないインピーダンス変換を実現することが
できる構成を有する高周波装置が提供される。また、パ
ワーデバイス等の低インピーダンスを有する負荷を、5
0Ω近傍に容易に且つ確実にインピーダンス変換できる
構成を有する高周波装置が提供される。
【0110】これにより、本発明によれば、理想的な薄
膜伝送線路のインピーダンス変換を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本発明の第1の実施形態における高周波装置
に含まれるコプレーナ型伝送線路の製造プロセスのある
工程を説明する断面図である。
【図1B】本発明の第1の実施形態における高周波装置
に含まれるコプレーナ型伝送線路の製造プロセスのある
工程を説明する断面図である。
【図1C】本発明の第1の実施形態における高周波装置
に含まれるコプレーナ型伝送線路の製造プロセスのある
工程を説明する斜視図である。
【図1D】(a)は、本発明の第1の実施形態における
高周波装置の構成を模式的に示す斜視図であり、(b)
は、(a)の構成におけるインピーダンスの状態を模式
的に示す図である。
【図1E】(a)は、本発明の第1の実施形態における
高周波装置に含まれるコプレーナ型伝送線路の構成(及
びその等価回路)を模式的に示す平面図であり、(b)
は、従来技術によるコプレーナ型伝送線路の構成(及び
その等価回路)を模式的に示す平面図である。
【図1F】本発明の第1の実施形態における高周波装置
と従来技術による高周波装置における、伝送線路の線路
間隔と特性インピーダンスとの関係を示す図である。
【図2A】本発明の第2の実施形態における高周波装置
に含まれるコプレーナ型伝送線路の製造プロセスのある
工程を説明する断面図である。
【図2B】本発明の第2の実施形態における高周波装置
に含まれるコプレーナ型伝送線路の製造プロセスのある
工程を説明する断面図である。
【図2C】本発明の第2の実施形態における高周波装置
に含まれるコプレーナ型伝送線路の製造プロセスのある
工程を説明する斜視図である。
【図2D】(a)は、本発明の第2の実施形態における
高周波装置の構成を模式的に示す斜視図であり、(b)
は、(a)の構成におけるインピーダンスの状態を模式
的に示す図である。
【図2E】(a)は、図2Dに示す本発明の第2の実施
形態における高周波装置に含まれるコプレーナ型伝送線
路の構成を模式的に示す平面図であり、(b)及び
(c)は、その改変例の構成を模式的に示す平面図であ
る。
【図3A】本発明の第3の実施形態における高周波装置
に含まれるコプレーナ型伝送線路の製造プロセスのある
工程を説明する断面図である。
【図3B】本発明の第3の実施形態における高周波装置
に含まれるコプレーナ型伝送線路の製造プロセスのある
工程を説明する断面図である。
【図3C】本発明の第3の実施形態における高周波装置
に含まれるコプレーナ型伝送線路の製造プロセスのある
工程を説明する断面図である。
【図3D】本発明の第3の実施形態における高周波装置
に含まれるコプレーナ型伝送線路の製造プロセスのある
工程を説明する断面図である。
【図3E】本発明の第3の実施形態における高周波装置
に含まれるコプレーナ型伝送線路の製造プロセスのある
工程を説明する斜視図である。
【図3F】(a)は、本発明の第3の実施形態における
高周波装置の構成を模式的に示す斜視図であり、(b)
は、(a)の構成におけるインピーダンスの状態を模式
的に示す図である。
【図3G】従来技術におけるコプレーナ型伝送線路の構
成を模式的に示す平面図である。
【図3H】本発明の第3の実施形態における高周波装置
と従来技術による高周波装置における、伝送線路の線路
間隔と特性インピーダンスとの関係を示す図である。
【図4A】本発明の第4の実施形態における高周波装置
に含まれるコプレーナ型伝送線路の製造プロセスのある
工程を説明する断面図である。
【図4B】本発明の第4の実施形態における高周波装置
に含まれるコプレーナ型伝送線路の製造プロセスのある
工程を説明する断面図である。
【図4C】本発明の第4の実施形態における高周波装置
に含まれるコプレーナ型伝送線路の製造プロセスのある
工程を説明する断面図である。
【図4D】本発明の第4の実施形態における高周波装置
の製造プロセスに含まれるコプレーナ型伝送線路のある
工程を説明する断面図である。
【図4E】本発明の第4の実施形態における高周波装置
の製造プロセスに含まれるコプレーナ型伝送線路のある
工程を説明する斜視図である。
【図4F】(a)は、本発明の第4の実施形態における
高周波装置の構成を模式的に示す斜視図であり、(b)
は、(a)の構成におけるインピーダンスの状態を模式
的に示す図である。
【図5】(a)は、従来技術によるコプレーナ伝送線路
の理想的なインピーダンス変換を模式的に示した図であ
り、(b)は、従来技術によるコプレーナ伝送線路の実
際のインピーダンス変換を模式的に示した図であり、
(c)は、(b)のインピーダンス変換の様子を説明す
るスミスチャートを示す図である。
【符号の説明】
100、200、300、400 高周波装置 101、201、301、401 GaAs基板 102、202、302、402 SrTiO3膜 103、203、303、403 第1の領域 104、204、304、404 第2の領域 114、214、314、414 第2の領域 105、205、305、405 Pt/Auの積層構
造(配線メタル) 106、206、306、406 コプレーナ型伝送線
路(CPW) 107、207、307、407 レジスト 108、208、308、408 レジストパターン 109、209、309、409 信号線路 110、210、310、410 接地メタル 111、211、311、411 界面 115、215、315、415 負荷 324、424 SiO2
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 按田 義治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5F038 AZ01 DF02 EZ02

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体基板と、 該誘電体基板の表面上の第1の領域に形成されている、
    膜厚Xの第1の誘電体薄膜と、 該誘電体基板の表面上において、該第1の領域とそれに
    隣接する第2の領域とにまたぐように形成されているユ
    ニプレーナ型伝送線路と、を備える、高周波装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の領域で前記ユニプレーナ型伝
    送線路が等価的に感じる誘電率の値と、前記第2の領域
    で該ユニプレーナ型伝送線路が等価的に感じる誘電率の
    値とが、異なっている、請求項1に記載の高周波装置。
  3. 【請求項3】 前記誘電体基板の表面上の前記第2の領
    域では、該誘電体基板の表面が露出している、請求項1
    或いは2に記載の高周波装置。
  4. 【請求項4】 前記誘電体基板の表面上の前記第2の領
    域に、膜厚Y(X>Y)の第2の誘電体薄膜が形成され
    ている、請求項1或いは2に記載の高周波装置。
  5. 【請求項5】 前記誘電体基板の表面上の前記第2の領
    域に、膜厚Y(X<Y)の第2の誘電体薄膜が形成され
    ている、請求項1或いは2に記載の高周波装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の誘電体薄膜がチタン酸化物を
    含む誘電体から形成されている、請求項1から5の何れ
    か一つに記載の高周波装置。
  7. 【請求項7】 前記第2の誘電体薄膜がチタン酸化物を
    含む誘電体から形成されている、請求項4或いは5に記
    載の高周波装置。
  8. 【請求項8】 前記第1の誘電体薄膜及び前記第2の誘
    電体薄膜の両方が、チタン酸化物を含む誘電体から形成
    されている、請求項4或いは5に記載の高周波装置。
  9. 【請求項9】 前記チタン酸化物を含む誘電体がSrT
    iO3である、請求項6から8の何れか一つに記載の高
    周波装置。
  10. 【請求項10】 前記チタン酸化物を含む誘電体が(B
    a、Sr)TiO3である、請求項6から8の何れか一
    つに記載の高周波装置。
  11. 【請求項11】 前記第1の誘電体薄膜がSiO1-xx
    (0≦x≦1)から形成されている、請求項1から5の
    何れか一つに記載の高周波装置。
  12. 【請求項12】 前記第2の誘電体薄膜がSiO1-xx
    (0≦x≦1)から形成されている、請求項4或いは5
    に記載の高周波装置。
  13. 【請求項13】 前記第1の誘電体薄膜及び前記第2の
    誘電体薄膜の両方が、SiO1-xx(0≦x≦1)から
    形成されている、請求項4或いは5に記載の高周波装
    置。
  14. 【請求項14】 前記ユニプレーナ型伝送線路を構成す
    る配線メタルの間隔が、所定の箇所で不連続に変化して
    いる、請求項1から13の何れか一つに記載の高周波装
    置。
  15. 【請求項15】 前記ユニプレーナ型伝送線路を構成す
    る配線メタルの間隔が、前記第1の領域と前記第2の領
    域との間の界面近傍で、不連続に変化している、請求項
    14に記載の高周波装置。
  16. 【請求項16】 前記ユニプレーナ型伝送線路を構成す
    る配線メタルの間隔が、所定の箇所で連続的に変化して
    いる、請求項1から13の何れか一つに記載の高周波装
    置。
  17. 【請求項17】 前記ユニプレーナ型伝送線路を構成す
    る配線メタルの間隔が、前記第1の領域と前記第2の領
    域との間の界面近傍で連続的に変化している、請求項1
    6に記載の高周波装置。
  18. 【請求項18】 前記ユニプレーナ型伝送線路がコプレ
    ーナ線路である、請求項1から17の何れか一つに記載
    の高周波装置。
  19. 【請求項19】 前記誘電体基板がGaAs基板であ
    る、請求項1から18の何れか一つに記載の高周波装
    置。
  20. 【請求項20】 前記誘電体基板がガラス基板である、
    請求項1から18の何れか一つに記載の高周波装置。
  21. 【請求項21】 前記GaAs基板の上に能動素子を有
    する、請求項20に記載の高周波装置。
  22. 【請求項22】 前記ガラス基板の上に能動素子を有す
    る、請求項21に記載の高周波装置。
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