JPWO2009131044A1 - モールドイン成形用係止部材 - Google Patents

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Abstract

本発明は、帯状の基板の片面に係合素子群を有し、かつ該係合素子群がエラストマー層で覆われており、さらに該基板には、幅方向中央部から幅方向端部に至る切目または切欠部を複数有しているモールドイン成形用係止部材であり、モールドイン成形時にフック係止部材が成形体の複雑な二次元または三次元構造に適応するように当該モールドイン成形用係止部材を曲げることができ、かつ発泡性成形樹脂液の侵入により係合素子面が被覆されて係合機能を喪失するという不具合が生じることのないモールドイン成形用係止部材を提供する。

Description

本発明は、自動車用シートや事務用椅子等のクッションとなる発泡樹脂成形体を成形する際に、この発泡樹脂成形体表面に固定されるモールドイン成形用係止部材、および該係止部材が表面に取り付けられた発泡樹脂成形体の製造方法に関するものである。
該係止部材付き発泡樹脂成形体は、その表面を布で代表される被覆体で蔽い、被覆体裏面に存在する被係合素子と該係止部材の係合素子を係止させることで発泡樹脂成形体に被覆体を固定して、座席シート等に使用される。
自動車用座席や事務用椅子等に用いられるシートは、発泡ウレタン等からなるクッションの表面に、シートカバー(被覆体)を被せて構成されている。
自動車用シートの成形方法として、表面に多数の係合素子、裏面に多数の埋設素子(アンカー素子と称す)を備えた係止部材を成形型内の所定の位置にセットし、該成形型内に成形用樹脂(発泡性樹脂液)を注入して発泡させ、上記係止部材のアンカー素子を発泡樹脂成形体内に埋設させて発泡樹脂成形体と係止部材を一体化し、かつ上記係合素子が発泡樹脂成形体の外表面に露出するように係止部材を発泡樹脂成形体に埋め込み成形する方法(いわゆるモールドイン成形法)が用いられている。
そして、シートカバー(被覆体)の裏面には、上記係止部材の係合素子に係合可能な被係合素子が設けられており、この被係合素子と発泡樹脂成形体表面の係合素子を係合させることにより、上記シートカバーを発泡樹脂成形体に沿わせ、発泡樹脂成形体はシートカバーにより被覆固定される。
従来、成形型内に装着する係止部材として、フック状係合素子を有する硬質の係止部材(以下、「フック部材」ということがある)が扱いやすいために、フック部材の裏面を樹脂成形体側に埋設しフック状係合素子を表面に露出させ、一方、被覆体側にループ状係合素子を設けて両者を係合する方式が用いられていた(例えば、特許文献1参照)。
上記のモールドイン成形法では、通常、成形型の所定の位置に狭い凹部を設け、この凹部に係止部材をフック状係合素子面が凹部底面側となるように嵌め込み、その状態で発泡性成形用樹脂液を成形型に流し込み成形する方法がとられている。この成形方法では、成形型内に設けた凹部に係止部材を装着してモールドイン成形する際に、流し込んだ樹脂液が係止部材と成形型凹部の間隙から係合素子面側に流入し、係合素子が発泡樹脂中に埋没してしまうという問題が生じ、該係合素子が樹脂内に埋没した場合には係合能力を有しないこととなる。
したがって、モールドインの成形技術においては、該係合素子面に樹脂液が浸入して係合素子が樹脂中に埋没することを阻止することが必要である。
さらに、近年、シートの構造や意匠が複雑多岐にわたるようになり、シート用発泡樹脂成形体の構造も平板状から二次元形状、さらには三次元形状で曲線状のものが必要となっているが、従来の硬質のフック部材を発泡樹脂成形体に埋設する技術では、フック部材を三次元形状に変形させて曲げること(以下、「丸く曲げる」ということがある)、さらに係合素子面が樹脂で覆われることなく成形体を得ることは極めて難しい。例えば、従来の硬いフック部材をフック面にほぼ平行に横方向に、すなわち平面的に変形させて曲げようとしても、フック部材が殆ど伸縮性を有していないことから、曲げることができず、したがって三次元に曲がる成形金型の凹部に沿わせるように係止部材を丸く曲げて該凹部に挿入することが極めて難しい。例え曲げることができたとしても、一点で折れ曲がるような曲がり方をしたり、あるいは曲げた個所の内径側と外径側とが同一平面とならず、外側または内側が凹部から浮き上がり、浮き上がった個所から発泡性成形用樹脂液が流れ込み、係合素子表面が発泡成形樹脂中に埋没することとなる。
すなわち、三次元曲面に沿うように係止部材を丸く曲げることは極めて難しく、例え曲げることができたとしても、硬質の係止部材と金型に設けた凹部との間に発泡性成形用樹脂液が侵入できるような隙間が形成され、その結果、係止部材のフック側面が発泡成形樹脂で覆われ、その除去もし難いことから係合機能を有しないこととなる。
このようにフック部材を三次元形状に曲げた場合の問題点を解決する手段として、たとえば、特許文献2には、基板の裏面(フック係合素子を有するのとは反対側の面)に少なくとも1条の変形調整突条を設けることにより、フック係止部材の見かけ上剛性を低下させ、平面的変形を容易にさせる方法が提案されている。確かに、同公報に記載された方法は、平面的変形がわずかである場合や基板幅が狭い係止部材である場合には、ある程度の効果を発揮するが、それでも、係合素子面が発泡成形樹脂により被覆されることを大きく改善することはできず、特に上記以外の場合にはあまり効果を期待できない。
特開平5−016173号 特開2006−122269号
本発明は上記の課題を解決するものであって、その目的は、モールドイン成形時にフック係止部材が成形体の複雑な二次元または三次元構造に適応するようにフック係止部材を曲げて変形させることができ、金型内に設置した凹部との密着性に優れ、かつ発泡性成形用樹脂液の侵入により係合素子面が被覆されて係合機能を喪失するという不具合がなく、さらに複雑な二次元または三次元構造を有する発泡樹脂成形体を得ることができるモールドイン成形用係止部材を提供することにある。
本発明者らは上記の課題を解決するための具体的手段について検討した結果、係合素子面を剥離可能なエラストマー層で被覆し、かつ係止部材の幅方向に切目または切欠部を設けたモールドイン成形用係止部材とすることにより上記課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明は、帯状の基板の片面に係合素子群を有し、かつ該係合素子群がエラストマー層で覆われており、さらに該基板には、幅方向中央部から幅方向端部に至る切目または切欠部を複数有しているモールドイン成形用係止部材である。
そして本発明において、上記モールドイン成形用係止部材において、切目または切欠部の奥行が係止部材の幅の1/4〜3/4である場合、また切目または切欠部が、係止部材の長さ方向に5〜30mm間隔で設けられている場合、さらにエラストマー層に磁着性粉体が添加されている場合がいずれも好適であることを見出した。
さらに本発明において、基板の係合素子群を有している面の幅方向両端部にエラストマー層により覆われていない部分が存在している場合、また基板の係合素子が存在する面に対して反対側の面に、アンカー材またはアンカー素子が設けられている場合、また該エラストマー層が該基板とは相違する色調を有している場合、エラストマー層には、切目または切欠部が存在していない場合、のいずれでも好ましいことを見出した。
さらに本発明は、帯状の基板の片面に係合素子群を有し、かつ該係合素子群がエラストマー層で覆われており、さらに該基板には、幅方向中央部から幅方向端部に至る切目または切欠部を複数有しているモールドイン成形用係止部材を、成形型の内面に設けられた凹部に該エラストマー層が凹部底面側になるように挿入し、次いで成形型内に発泡性樹脂液を導入し、該発泡性樹脂を硬化させて係止部材付成形体を得、しかる後成形型から該係止部材付成形体を取り出し、さらに該エラストマー層を除去することからなる係止部材付き発泡樹脂成形体の製造方法である。
本発明により、成形体の複雑な二次元や三次元形状に対応可能なモールドイン成形用係止部材が得られ、例えば高級自動車用シートのように、複雑な曲面形状を有する発泡樹脂成形体の表面の所定位置に係止部材を固定することができる。しかもその係止部材表面の係合素子は発泡樹脂に覆われることなく露出しており、その表面をシートカバー(被覆体)で覆うことにより、シートカバー裏面に設けられた被係合素子と係合して、シートカバーが樹脂成形体表面に被覆固定され、高級感ある自動車用シートが得られることとなる。
すなわち、本発明において、係合素子群がエラストマー層で覆われているが、このエラストマー層は、成形型内に発泡性樹脂を注入する際に、係合素子が発泡樹脂に覆われることを防ぐとともに、係止部材が複雑な二次元または三次元の曲面形状に対応して滑らかな曲がり、つまり係止部材を横方向(幅の平面方向)に曲げる際にも内径と外径が極力同一面となるように曲がり易くしている。さらに本発明では、係止部材はその幅方向に切目または切欠部を有しており、これらの切目や切欠部も係止部材が横方向に曲げられた際に、内径と外径がほぼ同一面となるように曲がり易くしている。
以上のことから本発明では、係合素子群の上を覆うエラストマー層と、係止部材の幅方向に入れた切目または切欠部が、共同で複雑な二次元や三次元の曲面形状に対応した変形を可能にするという効果をもたらしている。
本発明のモールドイン成形用係止部材の一例を示す斜視図 本発明のモールドイン成形用係止部材を成形型凹部に装着した状態を示す模式断面図 本発明の実施例で用いたモールドイン成形用係止部材の主体部を示す模式断面図
1:基板
2:係合素子
3:アンカー材またはアンカー素子
4:エラストマー層
5,5’:切目または切欠部
6:モールドイン成形用係止部材
7:係止部材幅方向両端部
8:成形型(金型)
9:成形型(金型)凹部
10:磁石
M:モールドイン成形用係止部材の主体部
以下、図面により本発明を説明する。図1は本発明の係止部材の一例を示す斜視図である。また図2は、本発明の係止部材を成形型(以下、「金型」ともいう。)内の凹部にセットした状態の断面図である。図中、1は基板、2は係合素子、3はアンカー材またはアンカー素子、4はエラストマー層、5および5’は切目または切欠部、7は係止部材幅方向両端部、8は金型、9は金型凹部、10は磁石をそれぞれ表す。
これらの図から明らかなように、基板1の表面には係合素子2、裏面には図1ではアンカー材3、図2ではアンカー素子3を有しており、そして、係合素子2を覆うようにエラストマー層4が基板表面上に存在しており、係合素子2はこのエラストマー層4中に埋没している。そして、基板1には、幅方向中央部から幅方向端部に至る切目または切欠部5および5’を複数有している。
このように、本発明のモールドイン成形用係止部材は、主として、片面に係合素子2を有する帯状の基板1と該係合素子表面を覆うエラストマー層4からなる。
基板1は、その表面に存在する係合素子及び裏面にアンカー素子が存在している場合にはアンカー素子も含めて、これらはともに同一の樹脂から形成されているのが、製造の上から、さらに係合素子やアンカー素子の耐剥離性の点で好ましい。
基板1は、幅5〜20mmが好ましく、より好ましくは6〜15mm、さらに好ましくは7〜12mmである。基板の幅が大き過ぎると複雑な三次元形状に曲げることが難しくなる。逆に、細すぎてもその上に存在させる係合素子の数が少なくなり、係合力が劣ることとなる。また基板1の厚さとしては、0.1〜1mmが好ましく、より好ましくは0.3〜0.7mmである。基板の厚さが薄すぎる場合には強度的に問題を生じ、また厚すぎる場合には複雑な三次元形状に曲げることが困難となる。
係合素子2の形状としては、やじり型、きのこ型、かぎ型のいずれでもよい。係合素子の高さ(基板面からの高さ)としては特に制限はないが、通常、1〜5mmが好ましく、より好ましくは1.5〜3mmの範囲である。さらに、係合素子密度としては10個〜120個/cm2の範囲が好ましく、より好ましくは20〜80個/cm2である。係合素子は、通常、基板面に対してほぼ垂直に直立して、基板の長さ方向に列をなして並んでおり、一列に存在する係合素子本数としては3〜20個/cm程度が好ましく、かつそのような列が基板の幅方向に2〜20列/cm、特に3〜8列/cm存在しているのが係合力の点で好ましい。
また、基板裏面にはアンカー材またはアンカー素子3が存在しているのが係止部材を発泡成形体に強固に一体化させることができる点で好ましい。アンカー素子3は、基板1の裏面に対して略垂直あるいは傾きをもって基板裏面から複数本突出しているのが好ましい。また、アンカー材は、織物、編物、不織布等の布帛を基板裏面に貼り付けてもよく、これらの布帛はアンカー効果を発現してアンカー材として働くこととなる。アンカー材およびアンカー素子は、発泡樹脂成形体中に埋没して係止部材が発泡樹脂成形体から剥離することを防ぐ。
なお、アンカー材およびアンカー素子3は係止部材の長さ方向に連続して存在していてもよいし、また係合素子2のように、係止部材の長さ方向に不連続で存在していてもよい。
基板1、係合素子2およびアンカー素子3を構成する素材としては、熱可塑性でかつ常温付近で弾性変形しにくい(すなわち非エラストマー系の)合成樹脂が挙げられる。
かかる樹脂として、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル系、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系等の熱可塑性樹脂が挙げられるが、中でもポリオレフィン系樹脂、特にポリプロピレンが好ましく用いられる。
これら熱可塑性樹脂には、剛性を下げ、柔軟性を高め、さらに金型凹部への嵌合性を高め、そして三次元への易曲性を高めるために、エラストマー系の熱可塑性樹脂が混合されているのが好ましい。エラストマー系の熱可塑性樹脂とは、合成高分子材料で、とくに常温付近で、ゴムのような弾性や屈曲性をもつものでかつ高温条件下では軟化して容易に成形できる材料であって、具体的にはスチレン系、塩ビ系、オレフィン系、ウレタン系、エステル系、アミド系のエラストマーが挙げられるが、特に基板を構成する主材としてポリオレフィン系の樹脂、例えばポリプロピレンを選択した場合には、それに添加する熱可塑性エラストマーとしては、オレフィン系エラストマーが成形性や得られる係止部材の強度等の点で優れている。なお、オレフィン系エラストマーとは、ポリプロピレン樹脂にエチレン−プロピレンラバーやEPDM等を添加してゴム弾性を付与したものである。
基板の主体となる非エラストマー系熱可塑性樹脂に対するこれら熱可塑性エラストマーの添加量としては2〜30重量%が適切である。
またアンカー材として布帛を用いる場合には、該布帛は通常の天然、合成、再生繊維からなる比較的粗な構造を有する布帛を用いることができる。比較的粗な構造を有する布帛を用いれば、発泡性樹脂液が布帛の組織内に浸透して係止部材と発泡樹脂成形体との剥離強度を高めることとなる。
表面に係合素子、裏面にアンカー素子を有する係止部材は、上記の熱可塑性樹脂を、基板、係合素子、及びアンカー素子の長手方向断面形状に相応する所定のスリットを設けたノズルからテープ状に溶融押出して、基板の表面にテープ長さ方向に連続した係合素子用列条、裏面にアンカー素子列条を有するテープをまず形成し、次に表面にある係合素子用連続列条に小間隔で切れ目を入れ、次いでテープを長さ方向に延伸することにより、表面に多数の独立した係合素子を有し、裏面にはアンカー素子を有する係止部材が得られる。アンカー素子はテープ長さ方向に連続していてもよいし、また係合素子のように長さ方向に小間隔で切れ目を入れて不連続としてもよい。
もちろん、アンカー材が織物、編物、不織布等の布帛である場合には、得られた係止部材の裏面にアンカー材となる布帛を貼り付けることとなる。貼り付ける方法としては、接着剤による方法、熱融着により貼り付ける方法等が挙げられる。
本発明では、このような係止部材の基板表面に存在する係合素子をエラストマー層で覆う。用いられるエラストマーとしては、熱可塑性エラストマーやゴム等が挙げられる。具体的なエラストマーとしては、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、塩ビ系エラストマー、エステル系エラストマー、アミド系エラストマー等の熱可塑性エラストマー、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、天然ゴム等のゴム系エラストマー等が挙げられ、なかでもオレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー(例えば、スチレン連鎖ブロック−ジエン連鎖ブロック−スチレン連鎖ブロックからなるブロック共重合体であって、かつジエン連鎖ブロックが水素添加されたブロック共重合体)、エステル系エラストマー、ブタジエンゴム、シリコンゴム等が好適例として挙げられる。一般に、エラストマーは、基板や係合素子を構成する非エラストマー樹脂と接着性を有しておらず、したがって、両者は簡単に引き剥がすことができる。
係合素子を覆うエラストマー層の厚さとしては、係合素子がエラストマー中に埋没してしまう程度以上、基板の幅程度以下が好ましく、具体的には2〜8mmが好ましく、より好ましくは3〜6mmである。エラストマー層の厚さが厚くなるに従い、係止部材の横方向へ係止部材を丸く曲げることが可能となる(易曲性が向上する)が、その反面、エラストマー層はクッション等を発泡成形した後に剥離除去するものであることから、廃棄する樹脂の量が増加することとなるので、エラストマー層の厚みはそれらのバランスも考慮して決定する必要がある。もっとも、エラストマーが熱可塑性を有するものである場合には、発泡樹脂成形後に剥離回収して再利用することも可能である。
エラストマー層は基板表面全面を覆うように存在させてもよいが、図1で示すように、基板の幅方向両端部7にはエラストマー層が存在しないように(すなわち基板の幅方向中央部のみにエラストマー層が存在しているように)してもよい。基板の幅方向両端部7がエラストマー層で覆われていない場合には、基板の幅方向両端部7が、発泡成形した場合にアンカー素子として働き、係止部材が発泡樹脂成形体表面から剥離し難くなり好ましい。さらに、この基板幅方向両端部に係合素子が存在しており、その係合素子がエラストマー層で覆われずに露出している場合には、それらの係合素子もアンカー素子として働くため、その場合も好ましい一例である。
なお、基板には後述するように切目または切欠部が設けられるが、基板に設けた切目または切欠部に連続してエラストマー層にも切目または切欠部が設けられていてもよいし、またそのような切目または切欠部がエラストマー層に設けられていなくてもよい。エラストマー層にも基板層に連続する切目または切欠部が設けられている場合には、発泡性樹脂液が、基板層の切目または切欠部からエラストマー層の切目または切欠部にまで侵入して、エラストマー層を取り除いた後においても係合素子面に発泡樹脂が残ることがあり、これが係合素子の係合力を低下させる場合がある。
また、エラストマー層に磁着性粉体(磁石に引きつけられる性質を有する粉体、代表的にはフェライト粉末等)が添加されている場合には、金型内の凹部底面に設けた磁石により、係止部材を金型内の所定位置に強固に固定できることから好ましい。具体的な磁着性粉体の添加量はエラストマーに対して30〜100重量%が好ましく、より好ましくは40〜80重量%の範囲である。
さらに本発明において、係止部材の基板と表面に存在させるエラストマー層は異なる色調を有しているのが、後に、該エラストマー層を剥離除去する際に、完全に剥離除去されたか否かを目で容易に確認できることから好ましい。例えば、基板に白の顔料を添加し、エラストマー層に黒色の顔料を添加することにより、あるいは磁着性粉体を添加することにより、基板は白色、エラストマー層は黒色となり、両者は目で容易に識別でき、エラストマー層が基板表面から完全に剥離除去されたか否かが瞬時に判別できることとなる。
エラストマー層の形成方法としては、係合素子の上に、溶融軟化させたエラストマー液を供給し、エラストマーと基板とがほぼ隙間なく密着するようにエラストマーが流動性を有している段階でエラストマーを係合素子面に押さえつけ、次いで冷却してエラストマーを硬化させる方法が簡便性の点で優れている。この形成方法を用いる場合には、供給した時のエラストマーの温度により係合素子が溶融変形しないことが必要である。したがって、エラストマーの供給温度より係合素子の溶融軟化温度の方が高く、例えばエラストマーの軟化温度より20℃以上溶融軟化温度が高い樹脂で係合素子が形成されているのが好ましい。
なお、モールドインファスナーにおいて、係止部材の係合素子面をゴム等のエラストマーで覆い、モールドイン成形後に該エラストマーを除去して係合素子が発泡樹脂で覆われることを防止する技術に関しては公知である(例えば、特表平9−506559号や特表平6−501187号)。しかしながら、単にエラストマーで覆うだけでは複雑な二次元や三次元形状に追随して変形させて対応することが可能な係止部材とはなり得ない。
そこで、本発明では、前述したように、係合素子群の上を覆うエラストマー層と、係止部材の幅方向に入れた切目、または切欠部を有する構成としたことによって、これらが共同で複雑な二次元や三次元の曲面形状に対応可能になるという効果をもたらすものである。
切目または切欠部の奥行(図1に示すaの長さ)としては、基板幅方向長さ(図1に示すL)の1/4〜3/4が好ましく、より好ましくは1/3〜2/3の範囲である。1/4未満の場合には十分な横曲げ性が得られないことがあり、3/4を越える場合には、係止部材が切目または切欠部で切断され易く、取り扱いの点で問題が生じることがある。本発明でいう切目とは単に刃物等でスリットを入れた状態を意味し、また切欠部とは、切り取ることにより取り除かれ部分が存在している状態を意味する。切欠部の形状としては、楔型、三角型、箱型、扇型、半円形、台形等いずれの形でもよい。図1では切欠部の形状が楔型となっている。
本発明では、上記した切目や切欠部が基板幅方向の中央部から両方の端部に向けて存在していることが必要である。すなわち、図1において、切欠部5は手前側の端部に向けて、切欠部5’は反対側の端部に向けて、ともに係止部材幅方向中央部から設けられている。このように、両方の端部に向けて切欠部が存在していることにより、係止部材を左右のどちらの方向にも容易に曲げることが可能となる。特に切目または切欠部が基板幅方向中心線を対象軸として左右対称に存在しているのがより一層横曲げし易さの点で好ましく、この場合には、切目または切欠部の奥行(図1に示すaの長さ)は、基板幅方向長さの1/4〜2/5程度が好ましい。なお、本発明において、切目または切欠部は、係止部材の長さ方向に5〜30mm間隔で設けられているのが、曲げ変形性と係止部材強度の点で好ましい。
本発明の係止部材付き樹脂成形体を製造する方法について、図2を参照して説明する。
成形型8の内部に設けられた成形型凹部9に、本発明のモールドイン成形用係止部材6を、エラストマー層4により被覆された係合素子2が凹部底部側となるように凹部内部に収容配置する。本発明において、金型内に設置された凹部は三次元的に複雑に曲がっている場合には、本発明の係止部材は特に効果を発揮する。従来は、凹部が左右方向に曲がっている場合には係止部材を短く切断して、金型凹部の曲がりに合わせてこの短い係止部材を複数本嵌めていた。しかしながら、本発明の係止部材6は、前後(厚み方向)のみならず左右方向(幅方向)にも曲げ易く、1本の係止部材で金型凹部の左右方向への曲がりにも対応できることから、金型凹部への係止部材のセット速度においてはるかに優れ、作業能率を格段に向上することができる。
ここにおいて、エラストマー層に含有されている磁着性粉体が金型凹部底面に設置した磁石10により引き付けられ、その結果、モールドイン成形用係止部材6は金型の所定位置に固定される。そして、成形型に成形用樹脂液が導入されたとき、エラストマー層内に係合素子は埋没しているため、係合素子間に成形用樹脂液が流入して、成形用樹脂で係合素子が覆われることはない。成形型に成形用樹脂液を導入した後、該樹脂を硬化させ、そして金型より成形体を取り出し、次いで、係合素子2の表面を覆っているエラストマー層を剥離除去すると、樹脂に殆ど覆われていない係合素子2が露出することとなる。
本発明の係止部材付き発泡樹脂成形体は、自動車用シート、飛行機用シート等、特に高級自動車用シートに用いることができる。成形用の樹脂としては、各種の合成樹脂が使用できるが、成形体が通常は発泡クッション体であることから、ポリウレタンが好ましく用いられる。
以下実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
酸化チタンを0.5重量%含有するポリプロピレン樹脂にオレフィン系エラストマー(住友化学株式会社製V0131)を10重量%添加したポリプロピレン系樹脂組成物を用いて、図3に示すような断面形状で、基板1及びその表面側に係合素子2、さらに基板裏面側にアンカー素子3が形成されるように、対応したスリットを有する押出口金より押出成形し、得られた帯状の成形物に係合素子2となる突出部分のみに0.3mm間隔で突出部分の根元まで切れ目を入れ、しかる後長さ方向に3倍延伸することにより、モールドイン成形用係止部材の本体部Mを製造した。
得られたモールドイン成形用係止部基材の本体部Mの断面形状は、基板の幅12mm、基板の厚さ0.5mmであり、基板表面にやじり型のフック係合素子2を有し、やじり形のフック係合素子2は、高さ2mm、幅方向太さ0.3mm(軸部太さ)、長さ方向厚さ0.3mmで、係合素子列は5列、係合素子の個数は係止部材1cm長さ当たり45個、そして基板裏面には、基板裏面から60度の角度で突出する、係止部材の長さ方向に連続する高さ2.5mm、幅0.2mmのアンカー素子列条を2本有している構造とした。この係止部材の本体部の色は、酸化チタンを含有されていることから白色である。
このモールドイン成形用係止部材の主体部Mの表面側(係合素子面側)に、スチレンブロック−イソプレンブロック−スチレンブロックからなり、該イソプレンブロックが水素添加されているスチレン系エラストマー樹脂[(株)クラレ製、セプトンCE002]にフェライト粉末を該樹脂に対して60重量%添加した樹脂組成物の溶融物(溶融物温度:220℃)を5mmの厚さで、かつ係合素子を全面的に覆うように載せ、溶融流動性を有する内に該エラストマー樹脂が係合素子間に浸透するようにローラーにより上から押さえつけた。なお、基板の幅方向両端部には係合素子が存在しない1.5mm幅の領域が存在しているが、この部分の表面にはエラストマー層を載せていない。またエラストマー層はフェライト粉末により黒に近い色を有していた。
得られたエラストマー樹脂被覆係止部材に幅方向中央部から幅方向端部に至る、奥行が係止部材の基板1の幅の60%(7.2mm)である楔形切欠部(図1に示すように端部が広がっており、最大広がり部分の幅は、3.0mm)を係止部材の長さ方向10mm毎に係合素子幅方向片端部側に設け、同様の切欠部を反対側端部にも入れ、片端部からの切欠部と反対側端部からの切欠部が交互に存在するようにした。なお、切欠部は基板のみならず、その上に存在するエラストマー層および下に存在するアンカー素子についても基板の切欠部に位置する部分は切り取り、主体部以外は、図1に例示する構造とした。
得られた係止部材を長さ30cmに切断し、これを、自動車用シート製造用金型の背もたれ部分両サイドに相当する位置に、平面曲率半径25cmでかつ前後方向(金型の深さ方向)にも曲げ、三次元対応の深さ4mm、長さ300mm、幅9mmの凹部を設けた図2に示すような、2つの金型8に、これにエラストマー層4が凹部底部に接するように挿着した。凹部9の底部には、磁石10を凹部長さ方向に連続して埋め込んでおいた。係止部材6は金型凹部9の曲面に沿って前後左右に曲げて挿入することができ、かつこの状態で固定でき、金型凹部9への固定において何ら問題がなかった。この状態でウレタン樹脂液を金型内に注入してモールドイン成形し、得られた成形物(クッション)を型から取り出したところ、エラストマー表面は殆ど発泡ウレタンで覆われておらず、係合素子2を覆うエラストマー層4は、端から簡単に係合素子面から剥がすことができた。そして、エラストマー層の色が係止部材の色と大きく相違することから、剥がし忘れがないことも容易に確認できた。さらに、基板幅方向両端部7は発泡ポリウレタン中に埋没しており、この両端部と裏面に存在するアンカー素子3により、エラストマー層を係合素子面から剥がす方向の力を多少手荒く加えても、係止部材6がクッションから剥離するということは全くなかった。
シートカバーの裏面に設けたループ状繊維を該クッションのフック係合素子に係合させて、シートカバーを被せることによりシートカバーがクッション面に強固に固定され、さらにシートカバーにより被覆されたクッションは、人体の形状に沿った複雑な三次元形状を有し、シートカバーも係止部材により三次元形状に忠実に追随することができており、極めて高級感があり、座り心地に極めて優れたシートが得られた。
比較例1
実施例1において、切欠部を設けることなく、かつ係合素子表面にエラストマー層を設けず、さらに金型の凹部9の幅を12mmとした他は同一の操作を行ったところ、係止部材を横方向に同一面内で曲げることが難しく、金型凹部に固定することができなかった。
比較例2
実施例1において、切欠部を設けない以外は実施例1と同様の操作を行ったところ、比較例1と比べると幾分改善されているものの、それでも係合素子を金型凹部に固定することが難しく、特に横方向に曲げた個所は外径部分が金型凹部からはみ出し、その結果、成形品において、係止部材の金型凹部からのはみ出し個所は、発泡樹脂中に埋没し、さらにその個所から発泡性樹脂液が侵入してエラストマー層表面を覆い、その結果、同部分では表面のエラストマー層を剥離することができず、係合機能を喪失していた。
比較例3
実施例1において、係合素子表面にエラストマー層を設けず、さらに金型凹部幅を12mmとした他は実施例1と同一の操作を行った。その結果、係止部材を凹部に固定することができず、無理に曲げて挿入したところ、長さ方向両端部は係合機能を有していたが、上記比較例2と同様に、幅方向平面内で横方向に曲げているところの外径部分が金型凹部から浮き上がり、発泡樹脂中に埋没し、係合機能を喪失していた。
実施例2
実施例1において、切欠部(楔型)を単なる切目(切断刃の厚みが0.2mmで、楔型の切り取り部分なし)とした以外は実施例1と同様にして、係止部材を有するクッションを作製した。その結果、実施例1の場合と比べて、横方向への曲がり性の点で実施例1よりわずかに劣っていたものの、上記比較例のいずれの場合と比べても、はるかに三次元追従性に優れ、金型凹部に装着できた。そして、発泡性樹脂液を金型内に充填してクッションを作製したところ、エラストマー層表面は殆ど発泡ウレタンで覆われておらず、係合素子を覆うエラストマー層を端から簡単に係合素子面から剥がすことができた。そして、基板幅方向両端部は発泡ポリウレタン中に埋没しており、この両端部と裏面に存在するアンカー素子により、エラストマー層を剥がす方向の力を多少手荒く加えても、係止部材がクッションから剥がれるということが全くなかった。
本発明のモールドイン成形用係止部は、例えば高級自動車用シートのように、複雑な曲面形状を有する発泡樹脂成形体の表面の所定位置に係止部材を固定することができ、自動車用シート、飛行機用シート等、特に高級自動車用シートに用いることができる。

Claims (10)

  1. 帯状の基板の片面に係合素子群を有し、かつ該係合素子群がエラストマー層で覆われており、さらに該基板には、幅方向中央部から幅方向端部に至る切目または切欠部を複数有していることを特徴とするモールドイン成形用係止部材。
  2. 前記切目または切欠部の奥行が、該係止部材の幅の1/4〜3/4である請求項1記載のモールドイン成形用係止部材。
  3. 前記切目または切欠部が、係止部材長さ方向に5〜30mm間隔で設けられている請求項1または2に記載のモールドイン成形用係止部材。
  4. 前記エラストマー層に磁着性粉体が添加されている請求項1〜3のいずれかに記載のモールドイン成形用係止部材。
  5. 前記基板の係合素子群を有している面において、幅方向両端部にエラストマー層により覆われていない部分が存在している請求項1〜4のいずれかに記載のモールドイン成形用係止部材。
  6. 前記基板の、係合素子が存在する面に対して反対側の面に、アンカー材またはアンカー素子が設けられている請求項1〜5のいずれかに記載のモールドイン成形用係止部材。
  7. 前記エラストマー層が、基板とは相違する色調を有している請求項1〜6のいずれかに記載のモールドイン成形用係止部材。
  8. 前記基板を構成している樹脂が、非エラストマー系樹脂とエラストマー系樹脂の混合物である請求項1〜7のいずれかに記載のモールドイン成形用係止部材。
  9. 前記エラストマー層には、切目または切欠部が存在していない請求項1〜8のいずれかに記載のモールドイン成形用係止部材。
  10. 帯状の基板の片面に係合素子群を有し、かつ該係合素子群がエラストマー層で覆われており、さらに該基板には、幅方向中央部から幅方向端部に至る切目または切欠部を複数有しているモールドイン成形用係止部材を、成形型の内面に設けられた凹部に該エラストマー層が凹部底面側となるように挿入し、次いで成形型内に発泡性樹脂を導入し、該発泡性樹脂を発泡硬化させて係止部材付成形体を得、しかる後成形型から該係止部材付成形体を取り出し、さらに該エラストマー層を除去することを特徴とする係止部材付き発泡樹脂成形体の製造方法。
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