JP2728734B2 - 面ファスナー成形体及びその製造方法 - Google Patents

面ファスナー成形体及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、優れた柔軟性、引裂き強度、繰返し脱着性
を有する面ファスナー及びその製造方法に関するもので
ある。
(従来の技術) 自動車或は家電業界等の産業においては成形体同志の
組み立てに際し、ビス等によるネジ止めや成形体を特殊
加工しての嵌込み等が行なわれていたが、近年工程の簡
略化、作業時間の短縮を目的として両面接着剤あるいは
面ファスナー等による接着が多く用いられるようになっ
てきている。例えば、自動車座席等はクッション体に表
皮材を被せた構造からなるが、着席姿勢の維持のためあ
るいは装飾のため座席表面を陥没形状とすることがあ
る。
このような座席の作成に際しては、陥没形状部で表皮
材がクッション体から浮き上がるのを防ぐため、表皮材
裏面に面ファスナーを張り付け更には陥没形状部にも面
ファスナーを張り付けた発泡成形体をクッション体とし
て用い、この双方の係合部同志を係合することにより表
皮材の浮き上がりを防ぐことが行なわれようとしてい
る。
このような用途の外、種々の用途でポリアミドエラス
トマー、ポリオレフィン、ポリエステルエラストマー等
を用いての面ファスナーが用いられているが、これらの
面ファスナーは引裂き性は良好であるが柔軟性、繰返し
脱着性に劣るため、前記のように複雑な形状を有しかつ
繰り返し変形を生じる箇所では使用しえない。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は、柔軟性、引裂き性、繰返し脱着性に
優れた面ファスナーを得ることにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、熱可塑性樹脂とビニル芳香族化合物〜共役
ジエンブロック共重合体水添物とからなる柔軟な熱可塑
性樹脂組成物を用いた面ファスナーを得ることを特徴と
したものである。即ち、本発明は、 (1)結晶融解温度(Tm)あるいはガラス転移温度(T
g)が100℃以上である熱可塑性樹脂95〜40重量% (2)ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック
Aを少なくとも1個以上と共役ジエン化合物を主体とす
る重合体ブロックBを少なくとも1個以上有し、ビニル
芳香族化合物の含有量が5〜75重量%の範囲にあるブロ
ック共重合体を水素添加し、共役ジエンに基づく脂肪族
二重結合の35%以上を水素添加して得られる水添ブロッ
ク共重合体(以下、これをビニル芳香族化合物〜共役ジ
エンブロック共重合体水添物と略すことがある)5〜60
重量% からなる熱可塑性樹脂組成物を用いることにより、柔軟
性、引裂き性、繰返し脱着性を有する面ファスナーを提
供するものである。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂は、組成物の耐熱
性、腰の強さ、延伸加工性を保持するために重要であ
る。このため、熱可塑性樹脂の結晶融解温度(Tm)ある
いはガラス転移温度(Tg)は、100℃以上であることが
必要である。好適に用いうる熱可塑性樹脂としては、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、プロピレンとエチレンあ
るいは1−ブテンなどのα−オレフィン等との共重合体
からなるポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、ハイイ
ンパクトポリスチレン、ABS、AS等のスチレン系樹脂、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート等のポリエステル系樹脂、ナイロン−6、ナイロン
−66、ナイロン−12等のポリアミド系樹脂、ポリカーボ
ネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂等を用い
うるが、ポリオレフィン系樹脂、特にポリプロピレン及
びプロピレンとエチレンとのブロック共重合体が特に好
ましい。
熱可塑性樹脂の使用量は、組成物の95〜40重量%の範
囲である。95重量%以上では柔軟性、繰返し脱着性に欠
け、得られる面ファスナーは縫製やスタッカー加工部の
欠陥部よりの引裂き傷の生長を起こしやすくなる。ま
た、40重量%以下では、成形物の耐熱性が劣り加熱変形
を生じやすくなる。更には、延伸後の形態を保持しにく
いとの問題も生じやすくなる。特に好ましい熱可塑性樹
脂の使用量は、90〜50重量%の範囲である。
また、本発明で用いられるビニル芳香族化合物〜共役
ジエンブロック共重合体水添物は、ビニル芳香族化合物
を主体とする重合体ブロックAを少なくとも1個以上と
共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBを少な
くとも1個以上有し、ビニル芳香族化合物の含有量が5
〜75重量%の範囲にあるブロック共重合体を水素添加
し、共役ジエンに基づく脂肪族二重結合の35%以上を水
素添加して得られるポリマーであり、その使用量は組成
物の5〜60重量%の範囲である。
ここで用いられるブロック共重合体の構造は、線状あ
るいは分岐状のいずれであってもよく、いくつかの例を
一般式で表わすと以下の様になる。
A−(B−A)n,(A−B)n, B−(A−B) いずれ これらのブロック共重合体のうち、A−B−Aあるい
はA−B型構造のものが入手の容易さの面より、本発明
では好ましく用いられる。
これらのブロック共重合体は炭化水素溶媒中、有機リ
チウム化合物あるいは金属ナトリウム等を開始剤とした
アニオン重合により得られる。
炭化水素溶媒としては、ブタン、ペンタン、n−ヘキ
サン、イソペンタン、ヘプタン、オクタン、等の脂肪族
炭化水素、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シ
クロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水
素あるいはベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素が使用しうる。
有機リチウム化合物としては、例えばエチルリチウ
ム、n−プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec
−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、ヘキサメチ
レンジリチウム等が挙げられる。
前記一般式において分岐状構造を有するブロック共重
合体を表す式中のXは、いわゆるカップリング剤残基を
表わす。カップリング剤としては、ハロゲン化錫等が挙
げられる。
本発明で用いられる水素添加ブロック共重合体のビニ
ル芳香族化合物の含有量は、5〜75重量%の範囲であ
る。ビニル芳香族化合物の含有量が5重量%以下では、
得られる面ファスナーの耐熱性、腰の強さが保持しえな
い。ビニル芳香族化合物の含有量が75重量%以上では、
得られる面ファスナーは柔軟性に欠け、繰返し脱着性も
劣るとの問題を生じやすい。好ましいビニル芳香族化合
物の含有量は10〜65重量%の範囲である。
本発明で言うところのビニル芳香族炭化水素として
は、スチレン、α−メチルスチレン、o,m−及びp−メ
チルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、ビニルナフタ
レン、ビニルアントラセン等が挙げられ、一般的にはス
チレンあるいはα−メチルスチレンが用いられる。ま
た、共役ジエンとしては、1,3−ブタジエン、イソプレ
ン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジ
エン、1,3−ヘキサジエン等であり、1,3−ブタジエン、
イソプレンが一般的に用いられる。
本発明で用いられる水素添加ブロック共重合体は、共
役二重結合に基づく脂肪族二重結合の35%以上が水素添
加されていることが必要である。水素添加率が35%以下
では、熱可塑性樹脂との溶融混合に際し熱劣化を生じ易
く、また得られる面ファスナーの耐候性も劣り問題であ
る。更には、熱可塑性樹脂との親和性が劣る場合もあ
り、成形体よりブリードを生じ易いとの欠点も表われ
る。
水素添加反応は、白金、パラジウム等の貴金属系、ラ
ネーニッケル、有機ニッケル化合物、有機コバルト化合
物あるいはこれらの化合物と他の有機金属化合物との複
合触媒により行なうことができる。
水素添加率は、ヨウ素価測定法により算出することが
できる。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂組成物は、上述した
ように熱可塑性樹脂と水添ブロック共重合体を必須成分
としてなるものであるが、更に必要に応じてパラフィン
系オイルあるいはナフテン系オイルとよばれる鉱物油系
軟化剤の添加により、成形加工時の流動加工性を向上さ
せ、組成物に柔軟性を付与することができる。
また、組成物の耐熱性、耐候性の向上あるいは増量な
どを目的として、炭酸カルシウム、タルク、カーボンブ
ラック、酸化チタン、シリカ、クレー、硫酸バリウム、
炭酸マグネシウム等の無機充填剤を混合することができ
る。更には、ガラス繊維、カーボン繊維のような無機あ
るいは有機繊維状物の混合も目的に応じ可能である。
本発明で用いる面ファスナー用の原料樹脂である熱可
塑性樹脂組成物にはこの他熱安定剤、酸化防止剤、光安
定剤、難燃剤、粘着付与剤、帯電防止剤、発泡剤等の添
加も可能である。
本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物は、一軸押出し
機、二軸押出し機、バンバリーミキサー、ブロベンダ
ー、ヘンシェルミキサー、オープンロール、ニーダー等
の混練機あるいは混合機により、原料を加熱溶融状態で
混練することにより得られる。
本発明の面ファスナーは上記組成物を用いて溶融成形
することにより得られる。該溶融成形法としては公知の
各種成形法が採用できる。それらは、例えば押出し成
形、射出成形、カレンダー成形などが例示される。とり
わけ押出成形が特に有効である。
押出成形の代表例は、例えば特公昭48−22768号公報
や特公昭53−22889号公報等に、詳細に説明されてい
る。それらの概要を図面(第1図〜第4図)を用いて説
明する。
第1図は製造装置の概略を示しており、原料樹脂を押
出し装置1で加熱溶融混練し、溶融ポリマーを連続異形
押出しダイ2に供給する。押出しダイ2より押出された
成形体3は、冷却サイジング装置7により冷却され、第
2図に示すように、シート状の基材部4の長手方向に連
続したリブ支柱5及びリブ頭部6を形成する。これによ
り得られた連続異形成形体原反3は支持ロール8に導か
れ、第3図に示すように切断機9の切断刃10によりリブ
支柱5及びリブ頭部6の長手方向に切り込み加工11を施
し、不連続リブ6′を形成する。切り込み加工をした成
形体3′は、延伸前定長ロール12に送られ延伸後定長ロ
ール14との間の延伸槽13で長手方向に一般には1.5〜3.5
倍に延伸され、第4図に斜視図に示すように延伸された
基材部4′に離間したリブ6′を有する係合性のある面
ファスナー成形体3″となる。また、成形体3″は必要
に応じ、ヒートセット処理、コーティング処理等後加工
がなされる。
(実施例) 本発明をより具体的かつ詳細に説明するために以下に
本発明の実施例を示すが、本発明の内容はこれらの実施
例に限定するものではない。なお、面ファスナーの性能
評価は以下に示す方法によった。
a)柔軟性 JIS K−7113準拠の方法により機械的物性を測定しそ
の初期ヤング率の値と、JIS K−7215準拠の方法により
硬度の値とを柔軟性の指標とし、総合評価を行なった。
b)引裂き強度 JIS K−6301−9.2に準拠の方法により面ファスナーの
引裂き強度を測定した。
c)繰返し脱着性 特定の構成からなるパイル基布とこの面ファスナーを
2kg/cmの荷重をかけたロールで張合わせた後剥離する操
作を500回繰返し、その時の剥離強力の初期の剥離強力
に対する保持率を求めるとの方法により行ない、次に示
した判定基準により評価した。
剥離強力保持率 評 価 70%以上 良 好(◎) 55〜69% 普 通(○) 45〜54% やや劣る(△) 44%以下 劣 る(×) d)耐熱性 (1) 熱変形性能 面ファスナーを120℃のエアーオーブン中に20分間置
いた後取り出し、室温にまで冷却した際に生じる収縮率
及び示差走査熱量計(DSC)による結晶融解温度を測定
し、これらの値を熱変形性能の指標とした。
(2) 熱老化性能 面ファスナーを120℃のエアーオーブン中に24時間置
いた後取り出し、室温にまで冷却した際のファスナー表
面のべたつきを指触により判定し、熱老化性能の指標と
した。
熱変形性能と熱老化性能の評価結果より、面ファスナ
ー耐熱性の総合評価を行なった。なお、第1表の表示は
◎:良好,○:普通,△:やや劣る,×:劣るを示す。
実施例1 撹拌装置付き耐圧容器中にシクロヘキサン3,000重量
部、充分に脱水したスチレン50重量部及びn−ブチルリ
チウム0.7重量部を加え、60℃で60分間重合し、ついで
イソプレン300重量部を加えて60分間、次いでスチレン5
0重量部を加えて60分間重合し、スチレン〜イソプレン
〜スチレン型ブロック共重合体を合成した。得られたブ
ロック共重合体は、スチレン含有量25重量%、数平均分
子量12万であった。このポリマー溶液のポリマー濃度を
10重量%とするようにシクロヘキサンを加え、減圧脱気
後水素置換し、更に0.5重量%/ポリマーのパラジウム
触媒を加え10kg/cm2の水素雰囲気下で水添反応を行な
い、水素添加率97%の水添ブロック共重合体を得た。
この水添ブロック共重合体30重量部に市販ポリプロピ
レン70重量部を加え、小型二軸押出し機により溶融混練
を行ないペレットコンパウンドを作成した。得られたペ
レットコンパウンドを用い、第1図の装置を用い以下の
方法により面ファスナーを作成した。
まず、直径40mmの単軸押出し機(フルフライトスクリ
ュー、L/D=24)を用い、シリンダー温度225℃、異形ダ
イ温度220℃、押出し量8kg/Hr、異形押出し速度2.8m/mi
nの条件で押出し、冷却水温度60℃で異形成形体原反を
成形する。次いで切断工程でリブ部を0.4mmピッチに切
り込み加工したのち延伸温度115℃で2.5倍に延伸し、更
にライン速度7m/minでヒートセットすることにより第4
図に示す形状の面ファスナーを得た。
該面ファスナーの各部寸法は次のとおりである。
基材部 幅:35mm 厚さ:0.3mm 離間されたリブのピッチ :1.7mm リブ列の数 : 7列 リブの形状 :支柱幅 :0.5mm 支柱厚さ :0.4mm リブ高さ :1.7mm リブ頭部幅 :1.5mm 得られた面ファスナーの性能を評価し、その結果を第
1表に示した。これら加工工程での加工性の良否は、異
形ノズルから押出す際のノズル細部への溶融ポリマーの
流動性能と、延伸工程における均一延伸性比較を目視に
より判定した。
比較例1 水添ブロック共重合体を使用せず、市販ポリプロピレ
ンのみを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で面
ファスナーを製造しその性能を評価した。その結果は第
1表に示したが、ポリプロピレン単独では柔軟性、引裂
き強度、繰返し脱着性ともに劣り好ましくない。
実施例2,3 ポリプロピレン/水添ブロック共重合体混合重量比が
50/50(実施例2)あるいは92/8(実施例3)である他
は、実施例1と同様の方法で面ファスナーを製造しその
性能を評価した。その結果は第1表に示した。水添ブロ
ック共重合体添加量の増減により面ファスナーの物件は
変化するが、実用上十分に使用しうる範囲である。
比較例2,3 ポリプロピレン/水添ブロック共重合体混合重量比が
35/65(比較例2)あるいは97/3(比較例3)である他
は、実施例1と同様の方法で面ファスナーを製造しその
性能を評価した。その結果は第1表に示した。水添ブロ
ック共重合体添加量が多すぎると加工性が低下しかつ加
熱による収縮率も大きく好ましくない。また、添加量が
少なすぎると柔軟性および繰返し脱着性が悪くなり好ま
しくない。
実施例4,5 水添ブロック共重合体中のスチレン含有量が70重量%
(実施例4)あるいは8重量%(実施例5)である他
は、実施例1と同様の方法で面ファスナーを製造しその
性能を評価した。その結果は第1表に示した。スチレン
含有量が多いと柔軟性、繰返し脱着性が実施例1よりや
や劣るが実用上十分な性能を有している。また、スチレ
ン含有量が少ないと実施例1に比べ繰返し脱着性、熱変
形性が劣るが実用上十分な性能を有している。
比較例4,5 水添ブロック共重合体中のスチレン含有量が80重量%
(比較例4)あるいは3重量%(比較例5)である他
は、実施例1と同様の方法で面ファスナーを製造しその
性能を評価した。その結果は第1表に示した。スチレン
含有量が多過ぎると柔軟性、繰返し脱着性が劣り実用上
問題を生じる。また、スチレン含有量が少な過ぎると繰
返し脱着性、熱変形性が劣り実用上使用しえない。
実施例6 水添ブロック共重合体の水添率が40%である他は、実
施例1と同様の方法で面ファスナーを製造しその性能を
評価した。その結果は第1表に示した。水添率が低下す
ると熱老化性が実施例1よりやや劣るが実用上十分な性
能を有している。
比較例6 水添ブロック共重合体の水添率が30%である他は、実
施例1と同様の方法で面ファスナーを製造しその性能を
評価した。その結果は第1表に示した。水添率が低過ぎ
ると異形押出し時にやや劣化を生じ熱老化性は著しく劣
り実用上好ましくない。更には、繰返し脱着性もやや劣
る。
(本発明の効果) 本発明の熱可塑性樹脂組成物を用いた成形面ファスナ
ーは、強度や耐熱性を低下させることなく柔軟性、引裂
き強度、繰り返し脱着性に優れるとの特長を有する。特
に、基材部を延伸加工する製造方法による場合の基材部
の引裂き強度の改良は顕著である。また、本発明の熱可
塑性樹脂組成物を用いての面ファスナー製造に際して
は、押出し性や延伸性といった成形性は良好であり、製
造工程の安定化、高速化が可能となり製造コストを低下
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の面ファスナーを造る製造装置の概略
図、第2図は連続異性成形体原反の部分斜視図、第3図
は切り込み加工工程を示す側面図及び第4図は本発明の
面ファスナー成形体を示す斜視図である。 1……押出装置、2……異形押出しダイ、3……連続異
形成形体原反、3′……切り込み加工した成形体、3″
……面ファスナー成形体、4……基材部、4′……延伸
された基材部、5……リブ支柱、6……リブ頭部、6′
……不連続リブ、7……冷却サイジング装置、8……支
持ロール、9……切断機、10……切断刃、11……切り込
み加工線、12……延伸前定長ロール、13……延伸槽、14
……延伸後定長ロール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 23:00 B29L 5:00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 結晶融解温度(Tm)あるいはガラ
    ス転移温度(Tg)の少なくとも一方が100℃以上である
    熱可塑性樹脂95〜40重量%及び (b) ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロッ
    クAを少なくとも1個以上と共役ジエン化合物を主体と
    する重合体ブロックBを少なくとも1個以上有し、ビニ
    ル芳香族化合物の含有量が5〜75重量%の範囲にあるブ
    ロック共重合体を水素添加し、共役ジエンに基づく脂肪
    族二重結合の35%以上を水素添加して得られる水添ブロ
    ック共重合体5〜60重量% からなる熱可塑性樹脂組成物よりなる面ファスナー成形
    体。
  2. 【請求項2】(a) 結晶融解温度(Tm)あるいはガラ
    ス転移温度(Tg)が100℃以上である熱可塑性樹脂95〜4
    0重量%及び (b) ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロッ
    クAを少なくとも1個以上と共役ジエン化合物を主体と
    する重合体ブロックBを少なくとも1個以上有し、ビニ
    ル芳香族化合物の含有量が5〜75重量%の範囲にあるブ
    ロック共重合体を水素添加し、共役ジエンに基づく脂肪
    族二重結合の35%以上を水素添加して得られる水添ブロ
    ック共重合体5〜60重量% からなる熱可塑性樹脂組成物を溶融成形することを特徴
    とする面ファスナー形成体の製造法。
  3. 【請求項3】(a) 結晶融解温度(Tm)あるいはガラ
    ス転移温度(Tg)が100℃以上である熱可塑性樹脂95〜4
    0重量%及び (b) ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロッ
    クAを少なくとも1個以上と共役ジエン化合物を主体と
    する重合体ブロックBを少なくとも1個以上有し、ビニ
    ル芳香族化合物の含有量が5〜75重量%の範囲にあるブ
    ロック共重合体を水素添加し、該共役二重結合に基づく
    脂肪族二重結合の35%以上を水素添加して得られる水添
    ブロック共重合体5〜60重量% からなる熱可塑性樹脂組成物を押出し成形し、必要に応
    じ延伸加工することを特徴とする面ファスナー成形体の
    製造法。
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