JP4098686B2 - 熱可塑性重合体組成物を用いる成形方法 - Google Patents

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Description

本発明は特定の熱可塑性重合体組成物を用いる成形方法に関する。より詳細には、本発明は、成形加工性に優れる特定の熱可塑性重合体組成物を用いて押出ブロー成形または押出によるフィルム成形を行う成形方法に関する。
ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂は、従来から、フィルム、シートなどの押出成形品、ブロー成形品、真空成形品、圧空成形品、発泡成形品、射出成形品などの種々の成形品の製造に用いられている。特に近年、柔軟化や低硬度化の要求から、オレフィン系樹脂に対して、硬質重合体ブロックと軟質重合体ブロックを有する熱可塑性ブロック共重合体エラストマーを配合した熱可塑性樹脂組成物が用いられるようになっている。その場合の熱可塑性ブロック共重合体エラストマーとしては、スチレン系重合体ブロックと共役ジエン系重合体ブロックからなるスチレン系熱可塑性エラストマーが一般に汎用されている。そのような従来の熱可塑性樹脂組成物において、柔軟性を更に向上させる目的でオレフィン系樹脂に対するスチレン系熱可塑性エラストマーの配合割合を増してゆくと、熱可塑性樹脂組成物の成形加工性が低下する。
そこで、前記熱可塑性樹脂組成物の成形加工性を向上させるために、オレフィン系樹脂として分子量分布の広いポリプロピレン、微量の超高分子量体を含むポリプロピレン、過酸化物や電子線により架橋させた長鎖分岐を有するポリプロピレンを使用することが行われている。その場合に、ポリプロピレンとスチレン系熱可塑性エラストマーの配合割合を調整することによって熱可塑性樹脂組成物の成形加工性を改善することが一般に行われているが、柔軟性と成形加工性を両立させるための改善には限界があった。
オレフィン系樹脂とスチレン系熱可塑性エラストマーからなる熱可塑性樹脂組成物の成形加工性を改善する目的で、プロピレン系樹脂に対して、芳香族ビニル化合物由来の重合体ブロックと特定の共役ジエン系重合体由来の水素添加された重合体ブロックを有するブロック共重合体の架橋物を配合したプロピレン系樹脂組成物が提案されている(特許文献1を参照)。しかしながら、この特許文献1に記載されているプロピレン系樹脂組成物では、スチレン系熱可塑性エラストマーが架橋されているために、その配合割合を多くすると、組成物の成形加工性が低下すると共に柔軟性も低下し、成形加工性と柔軟性の両方の特性を確保するのは困難であった。
特開平11−60835号公報 篠原,「高分子量高密度ポリエチレン溶融体の伸長粘度」,日本レオロジー学会誌,1991年,第19巻,p.118−124 伊藤ら,成形加工学会誌,2000年,第12巻,第11号,p706−708
本発明の目的は、成形加工性に優れていて、押出成形、押出ブロー成形や射出ブロー成形などのブロー成形、真空成形、圧空成形、発泡成形、射出成形などの各種の成形を円滑に行うことができ、しかもそれらの成形によって、柔軟性を有し、寸法精度に優れる成形品を高い歩留りで生産性良く製造することのできる熱可塑性重合体組成物を用いて成形を行う方法を提供する、特に押出ブロー成形または押出によるフィルム成形を行う成形方法を提供することである。
本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意検討を重ねてきた。その結果、硬質重合体ブロックと軟質重合体ブロックを有するブロック共重合体と、オレフィン系樹脂やその他の結晶性熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性重合体組成物において、該ブロック共重合体を構成する硬質重合体ブロックのガラス転移温度および軟質重合体ブロックのガラス転移温度並びに結晶性熱可塑性樹脂の結晶融解温度との間に一定の関係を成立するようにして、ブロック共重合体および結晶性熱可塑性樹脂を選択して組み合わせると、広い温度範囲にわたって良好に成形加工を行うことのできる、成形加工性に優れる熱可塑性重合体組成物が得られることを見出した。そして、その熱可塑性重合体組成物は、その優れた成形加工性によって、従来から熱可塑性重合体に対して採用されている、押出成形、押出ブロー成形や射出ブロー成形などのブロー成形、真空成形、圧空成形、発泡成形、射出成形、プレス成形などの各種の成形、そのうちでも押出ブロー成形または押出によるフィルム成形を円滑に行うことができ、それらの成形によって寸法精度に優れる各種成形品を高い歩留りで生産性良く製造できることを見出した。
さらに、本発明者らは、その熱可塑性重合体組成物では、ブロック共重合体と結晶性熱可塑性樹脂の配合割合に高い自由度があり、ブロック共重合体および結晶性熱可塑性樹脂のうちのいずれが多くてもまたはいずれが少なくても良好に成形加工を行うことができ、製造しようとする成形品の種類、用途、要求される製品物性などに応じて、両重合体の配合割合を調整すればよいことを見出した。
また、本発明者らは、前記した熱可塑性重合体組成物においては、ブロック共重合体としてその硬質重合体ブロックが芳香族ビニル化合物、特にα−メチルスチレンに由来する構造単位から主としてなり且つその軟質重合体ブロックがイソプレン等の共役ジエン化合物に由来する構造単位、特にその水素添加された構造単位から主としてなるブロック共重合体を用い、結晶性熱可塑性樹脂としてポリプロピレンのようなオレフィン系樹脂が好ましく用いられることを見出し、それらの種々の知見に基づいて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1) α―メチルスチレン由来の構造単位からなる硬質重合体ブロック(A)の少なくとも1つイソプレン由来の構造単位からなる軟質重合体ブロック(B)の少なくとも1つを有するブロック共重合体の水素添加物よりなるブロック共重合体(I)、およびプロピレン系樹脂よりなる結晶性熱可塑性樹脂(II)を含有する熱可塑性重合体組成物であって、ブロック共重合体(I)を構成する硬質重合体ブロック(A)のガラス転移温度Tg(A)および軟質重合体ブロック(B)のガラス転移温度Tg(B)、並びに結晶性熱可塑性樹脂(II)の結晶融解温度Tm(II)との間に、下記の式(i);
Tg(A)>Tm(II)>Tg(B) (i)
の関係が成立する熱可塑性重合体組成物を用いて、押出ブロー成形または押出によるフィルム成形を行うことを特徴とする成形方法である。
そして、本発明は、
(2) 押出によるフイルム成形をTダイを用いて行う、前記(1)の成形方法である。
本発明で用いる熱可塑性重合体組成物は、成形加工性に優れていて、広い温度範囲にわたって良好に成形加工を行うことができるので、本発明の方法によって成形を行った場合には、成形加工時の温度設定に高い自由度がある。
本発明で用いる熱可塑性重合体組成物は、その優れた成形加工性により、従来から熱可塑性重合体に対して採用されている種々の成形加工を行うことができ、例えば、押出成形、押出ブロー成形や射出ブロー成形などのブロー成形、真空成形、圧空成形、発泡成形、射出成形、プレス成形などの各種の成形を円滑に行うことができ、それらの成形によって寸法精度に優れる各種成形品を高い歩留りで生産性良く製造することができ、特に押出ブロー成形または押出によるフィルム成形を行う本発明の成形技術に用いるのに適している。
さらに、本発明で用いる熱可塑性重合体組成物は、ブロック共重合体と結晶性熱可塑性樹脂の配合割合に高い自由度があり、ブロック共重合体および結晶性熱可塑性樹脂のうちのいずれが多くてもまたはいずれが少なくても良好に成形加工を行うことができ、製造しようとする成形品の種類、用途、要求される製品物性などに応じて、両重合体の配合割合を調整することができる。例えば、高い柔軟性が要求される用途に用いる場合は、ブロック共重合体(I)の配合割合を多くし、一方硬質であることが要求される用途に用いる場合は、結晶性熱可塑性樹脂(II)の配合割合を多くすることによって、それぞれの用途に合致した熱可塑性重合体組成物とすることができる。
本発明の成形方法で得られるフイルム中空成形品などの成形品は、例えば、玩具、日用品、食品容器、雑貨品、弱電部品、医療用品、自動車部品、工業部品などの広範な用途に用いることができる。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明で用いる前記熱可塑性重合体組成物は、α―メチルスチレン由来の構造単位からなる硬質重合体ブロック(A)の少なくとも1つイソプレン由来の構造単位からなる軟質重合体ブロック(B)の少なくとも1つを有するブロック共重合体の水素添加物よりなるブロック共重合体(I)、およびプロピレン系樹脂よりなる結晶性熱可塑性樹脂(II)を含有する。本発明で用いる前記熱可塑性重合体組成物においては、ブロック共重合体(I)を構成する硬質重合体ブロック(A)のガラス転移温度Tg(A)および軟質重合体ブロック(B)のガラス転移温度Tg(B)、並びに結晶性熱可塑性樹脂(II)の結晶融解温度Tm(II)との間に、下記の式(i);
Tg(A)>Tm(II)>Tg(B) (i)
の関係が成り立つことが必要である。
前記の式(i)の関係を満たすブロック共重合体(I)および結晶性熱可塑性樹脂(II)の組み合わせからなる本発明で用いる熱可塑性重合体組成物は成形加工性に優れており、成形加工時に成形品の厚み斑、破断、過度のネックイン、製品間のバラツキなどが生じず、寸法精度に優れる高品質の成形品を、製品間のバラツキを抑制しながら、高い歩留りで生産性良く製造することができる。
ブロック共重合体(I)を構成する硬質重合体ブロック(A)のガラス転移温度Tg(A)(℃)および軟質重合体ブロック(B)のガラス転移温度Tg(B)(℃)並びに結晶性熱可塑性樹脂(II)の結晶融解温度Tm(II)(℃)との間に前記の式(i)の関係が成立せず、結晶性熱可塑性樹脂(II)の結晶融解温度Tm(II)がブロック共重合体(I)を構成する硬質重合体ブロック(A)のガラス転移温度Tg(A)と等しいかまたは該ガラス転移温度Tg(A)よりも高いと、熱可塑性重合体組成物の成形加工性が劣るようになって、成形加工時における成形品の破断や厚み斑、過度のネックインなどによる歩留りの低下、製品間のバラツキ、型再現性の低下などを生ずる。
本発明で用いる熱可塑性重合体組成物では、ブロック共重合体(I)を構成する硬質重合体ブロック(A)のガラス転移温度Tg(A)が結晶性熱可塑性樹脂(II)の結晶融解温度Tm(II)より少なくとも5℃以上高く、特に10〜30℃高く、且つ結晶性熱可塑性樹脂(II)の結晶融解温度Tm(II)がブロック共重合体(I)を構成する軟質重合体ブロック(B)のガラス転移温度Tg(B)よりも100℃以上高い、特に120〜160℃高いことが好ましい。
なお、本明細書における、ブロック共重合体(I)を構成する硬質重合体ブロック(A)のガラス転移温度Tg(A)および軟質重合体ブロック(B)のガラス転移温度Tg(B)は、次のようにして求めたガラス転移温度(℃)をいう。
すなわち、ブロック共重合体(I)を用いて試験片を作製し、その試験片を、引っ張り型粘弾性測定装置を使用して、3℃/分の昇温速度で加熱しながら貯蔵弾性率(E’)と損失弾性率(E'')を測定する。そのE’とE’’の比[損失正接(tanδ):tanδ=E’’/E’]からα分散を求め、そのα分散のトップピークからガラス転移温度(℃)を求めた。その詳細については、以下の実施例の項に記載するとおりである。
また、本明細書における結晶性熱可塑性樹脂(II)の結晶融解温度Tm(II)は、示差走査熱量分析装置(DSC)を使用して、10℃/分の昇温速度で加熱した際に見られる吸熱トップピーク温度から求めた結晶融解温度(℃)をいい、その詳細については以下の実施例の項に記載するとおりである。
本発明で使用する熱可塑性重合体組成物に用いるブロック共重合体(I)が、硬質重合体ブロック(A)と軟質重合体ブロック(B)が直線状に結合したブロック共重合体である場合は、硬質重合体ブロック(A)をAで、また軟質重合体ブロック(B)をBで表したときに、A−Bで表されるジブロック共重合体、A−B−AまたはB−A−Bで表されるトリブロック共重合体、A−B−A−Bで表されるテトラブロック共重合体、AとBとが5個以上直鎖状に結合したマルチブロック共重合体或いはそれらの2種以上の混合物のいずれであってもよい。そのうちでも、ブロック共重合体(I)は、A−B−Aで表されるトリブロック共重合体、A−Bで表されるジブロック共重合体またはそれらの混合物(併用)であることが、ブロック共重合体(I)の製造の容易性、それを用いてなる本発明で用いる熱可塑性重合体組成物および成形品の弾力性、力学的特性、取り扱い性などが良好になる点から好ましい。
ブロック共重合体(I)がトリブロック以上のポリ(マルチ)ブロック構造を有するものである場合は、2個またはそれ以上の硬質重合体ブロック(A)は互いに同じ内容のブロックであってもまたは異なる内容のブロックであってもよく、また2個またはそれ以上の軟質重合体ブロック(B)は互いに同じ内容のブロックであってもまたは異なる内容のブロックであってもよい。例えば、A−B−Aで表されるトリブロック共重合体における2個の硬質重合体ブロック(A)、或いはB−A−Bで表されるトリブロック共重合体における2個の軟質重合体ブロック(B)は、それらを構成する構造単位の種類、その結合形式、ブロックの数平均分子量などが同じであってもまたは異なっていてもよい。
ブロック共重合体(I)における硬質重合体ブロック(A)および軟質重合体ブロック(B)の割合は、ブロック共重合体(I)と結晶性熱可塑性樹脂(II)の配合割合、熱可塑性重合体組成物を用いて製造する成形品の種類や用途などに応じて調整することができる。一般的には、熱可塑性重合体組成物の成形加工性、熱可塑性重合体組成物およびそれから得られる成形品の柔軟性、力学的特性、成形加工性の点から、ブロック共重合体(I)では、全硬質重合体ブロック(A):全軟質重合体ブロック(B)の割合が、質量比で、5:95〜40:60であることが好ましく、10:90〜30:70であることがより好ましい。
ブロック共重合体(I)では、硬質重合体ブロック(A)と軟質重合体ブロック(B)が直鎖状に結合していることが好ましいが、場合によっては、硬質重合体ブロック(A)と軟質重合体ブロック(B)とがブロック状に結合しつつ、分岐状構造をなしていてもよいし、放射状構造をなしていてもよいし、または直鎖状、分岐状および放射状のうちの2つ以上が組合わさった構造をなしていてもよい。
ブロック共重合体(I)は、必要に応じて、分子末端に水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基などの官能基を有していてもよい。
ブロック共重合体(I)の製法は特に制限されず、ブロック共重合体(I)の内容に応じて、従来既知のいずれの方法で製造してもよい。
硬質重合体ブロックと軟質重合体ブロックを有するブロック共重合体の例としては、硬質重合体ブロックが芳香族ビニル化合物系重合体、オレフィン系重合体、フッ素系重合体、ウレタン系重合体、高結晶性エステル系重合体、アミド系重合体、メタクリル系重合体のうちの1種または2種以上からなり、軟質重合体ブロックがブタジエン系重合体、イソプレン系重合体、水素添加ブタジエン系重合体、水素添加イソプレン系重合体、ブチル系重合体、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体、エチレン・ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリロ二トリル−ブタジエン系重合体、フッ素系重合体、エーテル系重合体、エステル系重合体、非晶性エーテル系重合体、非晶性エステル系重合体の1種または2種以上からなるブロック共重合体が挙げられるが、本発明ではそのようなブロック共重合体のうちで、α―メチルスチレン由来の構造単位からなる硬質重合体ブロック(A)の少なくとも1つとイソプレン由来の構造単位からなる軟質重合体ブロック(B)の少なくとも1つを有するブロック共重合体の水素添加物をブロック共重合体(I)として用いる。
硬質重合体ブロック(A)α−メチルスチレンに由来する構造単位から構成されていることにより、硬質重合体ブロック(A)のガラス転移温度Tg(A)が高くなるので、上記の式(i)を満たす熱可塑性重合体組成物の調製が容易になる。
硬質重合体ブロック(A)は、必要に応じて他の共重合性単量体に由来する構造単位を少量有していてもよい。その際の他の共重合性単量体としては、例えば1−ブテン、ペンテン、ヘキセン、ブタジエン、イソプレン、メチルビニルエーテルなどのイオン重合性単量体を挙げることができる。
イソプレン、ブタジエン、ヘキサジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンなどの共役ジエンは軟質重合体ブロックを形成するが、本発明で用いる熱可塑性重合体組成物におけるブロック共重合体(I)では、その軟質重合体ブロック(B)は、イソプレンに由来する構造単位から主としてなる重合体ブロックの水素添加物からなっている。軟質重合体ブロック(B)は一部または全部が水素添加されている
特に、軟質重合体ブロック(B)の水素添加率は30モル%以上であることが好ましく、70モル%以上であることがより好ましい。
ブロック共重合体(I)では、機械的特性、加工性の点から、硬質重合体ブロック(A)の数平均分子量は2,500〜40,000、特に4,000〜20,000であることが好ましく、軟質重合体ブロック(B)の数平均分子量は10,000〜200,000、特に20,000〜100,000であることが好ましい。ブロック共重合体(I)全体の数平均分子量は、15,000〜280,000、特に28,000〜140,000であることが好ましい。
なお、本明細書における数平均分子量は、GPCにより測定したときの数平均分子量をいう。
さらに、ブロック共重合体(I)は、ブロック共重合体(I)の全体の質量に対して、芳香族ビニル化合物であるα―メチルスチレン由来の構造単位の割合が5〜40質量%、特に10〜30質量%であることが、加工性や力学的特性の点から好ましい。
ブロック共重合体(I)の製法は特に制限されず、従来既知のいずれの方法で製造してもよい。何ら限定されるものではないが、該ブロック共重合体(I)は、例えば、アルキルリチウム化合物を開始剤として芳香族ビニル化合物であるα―メチルスチレンおよび共役ジエン化合物であるイソプレンを逐次重合させる方法、芳香族ビニル化合物であるα―メチルスチレンおよび共役ジエン化合物であるイソプレンをそれぞれ重合した後にカップリング剤によってカップリングする方法、ジリチウム系化合物を開始剤として共役ジエン化合物であるイソプレンおよび芳香族ビニル化合物であるα―メチルスチレンを逐次重合する方法などを挙げることができる。
水素添加されたブロック共重合体(I)は、上記のようにして得られる重合体を、従来既知の方法で水素添加することによって製造することができる。
本発明では、結晶性熱可塑性樹脂(II)として、上記した式(i)[Tg(A)>Tm(II)>Tg(B)]を満たす結晶融解温度Tmを有するプロピレン系樹脂を使用する
結晶性熱可塑性樹脂(II)として好ましく用いられるプロピレン系樹脂としては、プロピレン単独重合体、プロピレンランダム共重合体樹脂、プロピレンブロック共重合体樹脂などのプロピレン系樹脂を挙げることができる。
プロピレン系樹脂は、ブロック共重合体(I)との相容性が良好である
結晶性熱可塑性樹脂(II)として、プロピレン系樹脂を単独で用いるかまたはプロピレン系樹脂とエチレン系樹脂を併用することもできる。結晶性熱可塑性樹脂(II)としてプロピレン系樹脂とエチレン系樹脂の両者を用いた場合には、熱可塑性重合体組成物の成形加工性が一層優れたものになり、しかもプロピレン系樹脂単独で用いる場合に比べて柔軟性に優れたものになる。
結晶性熱可塑性樹脂(II)として用いられるプロピレン系樹脂のメルトフローレイト(MFR)は特に制限されないが、一般的には温度230℃、荷重2.16kgの条件下で測定したときのMFRが0.1〜500g/10分、特に0.1〜200g/10分であることが、熱可塑性重合体組成物の成形加工性などの点から好ましい。
本発明で用いる熱可塑性重合体組成物ではブロック共重合体(I)と結晶性熱可塑性樹脂(II)との配合比率は特に限定されず、熱可塑性重合体組成物を用いて行う成形方法の種類、成形品の種類や用途などに応じて調整することができる。一般的には、熱可塑性重合体組成物の成形加工性、熱可塑性重合体組成物およびそれから得られる成形品などの力学的特性、柔軟性などの点から、ブロック共重合体(I):結晶性熱可塑性樹脂(II)=99:1〜1:99(質量比)の割合で含有していることが好ましく、90:10〜3:97の割合で含有していることがより好ましく、85:15〜5:95の割合で含有していることが更に好ましい。通常、熱可塑性重合体組成物におけるブロック共重合体(I)の含有割合が多くなるに従って熱可塑性重合体組成物およびそれから得られる成形品の柔軟性が増加する。柔軟性のより高い熱可塑性重合体組成物および成形品を得たい場合は、ブロック共重合体(I)および結晶性熱可塑性樹脂(II)の合計質量に対して、ブロック共重合体(I)を60〜95質量%の割合で配合するとよい。また、比較的硬質の熱可塑性重合体組成物および成形品を得たい場合は、ブロック共重合体(I)および結晶性熱可塑性樹脂(II)の合計質量に対して、ブロック共重合体(I)を5〜50質量%の割合で配合するとよい。
本発明で用いる熱可塑性重合体組成物は、場合によってプロセスオイルを含有していてもよい。プロセスオイルを含有していると、成形品に柔軟性が付与され、さらには膠着が生じにくくなるという効果が得られる。プロセスオイルとしては、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、それらの混合物などのいずれもが使用でき、そのうちでもパラフィン系プロセスオイルが本発明の効果を妨げない点から好ましく用いられる。
熱可塑性重合体組成物中にプロセスオイルを含有させる場合は、ブロック共重合体(I)と結晶性熱可塑性樹脂(II)の合計100質量部に対して、300質量部以下であることが成形加工性、成形品の柔軟性、成形品からのブリードアウトの防止などの点から好ましく、100質量部以下であることがより好ましい。
本発明で用いる熱可塑性重合体組成物は、その性能を損なわない範囲内で、必要に応じて他の重合体を更に含有していてもよい。必要に応じて含有し得る他の重合体としては、例えば、スチレン系樹脂(ポリスチレン樹脂、ゴム変性耐衝撃ポリスチレン樹脂、アクリロ二トリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂、ジンジオタクティックポリスチレン樹脂など)、ポリエステル樹脂(ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂など)、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂(ナイロン6、ナイロン66など)、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂(エーテル系、エステル系など)、含フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体など)、本発明のブロック共重合体(I)以外の各種熱可塑性エラストマーなどを挙げることができ、これらの1種または2種以上を含有することができる。
本発明で用いる熱可塑性重合体組成物は、必要に応じて種々の他の添加剤を含有することができる。添加剤としては、例えば、無機充填剤、滑剤、各種安定剤、ブロッキング防止剤、耐候性向上剤、顔料、加工助剤、上記プロセスオイル以外の可塑剤、防曇剤、難燃剤、帯電防止剤などを挙げることができる。
本発明で用いる熱可塑性重合体組成物の調製方法は特に制限されず、熱可塑性重合体組成物の調製に用いられている公知の方法で混合することにより調製することができる。例えば、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサーなどでブロック共重合体(I)、結晶性熱可塑性樹脂(II)および必要に応じて他の重合体、プロセスオイルやその他の添加剤をドライブレンドし、そのブレンド物を更に単軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー、ロールなどの混練機を用いて均一に混合することによって調製することができる。また、コストの面からタンブラーなどを用いてドライブレンドし、そのブレンド物と、必要に応じて添加する他の重合体や添加成分を押出機に直接投入して溶融混練する方法を採用してもよい。本発明の熱可塑性重合体組成物は、ペレット状、粉末状、顆粒状、薄片状などのいずれの形態であってもよく、一般的にはペレット状または粉末状、特にペレット状にしておくことが取扱性などの点から好ましい。
上記した熱可塑性重合体組成物は、成形品、ホットメルト接着剤、伸縮部材(不織布等)などの種々の用途に用いることができ、そのうちでも成形加工性に優れることから、各種成形品の製造に適しており、熱可塑性重合体に対して従来から採用されている加熱溶融成形、加熱加工、例えば、押出成形、押出ブロー成形や射出ブロー成形などのブロー成形、射出成形、プレス成形、カレンダー成形、流延成形、真空成形、発泡成形、圧空成形などの種々の成形方法を適用でき、そのうちでも、押出ブロー成形、フイルムやシートなどを製造するための押出成形(インフレーション成形、Tダイ押出成形など)に適しているが、本発明は、特に前記した特定の熱可塑性重合体組成物を用いて押出ブロー成形または押出によるフイルム成形を行うものである
熱可塑性重合体において、そのひずみ量の増加に伴って溶融状態での伸長粘度が急激に上昇する場合には、該熱可塑性重合体は成形加工性に優れると一般に評価される(非特許文献1、非特許文献2などを参照)。
かかる点から、上記した熱可塑性重合体組成物のうちで、その溶融状態での伸長粘度が、せん断粘度(特にせん断粘度の3倍)に対して高い粘度を示すものは、押出成形は勿論のこと、例えば押出ブロー成形、真空成形、圧空成形、発泡成形などのような、より高い成形性が要求される成形技術においても好適に用いることができる。
本発明の成形方法によって、中空成形品またはフイルムが製造され、これらの用途は特に制限されない本発明の成形方法で得られる成形品の用途としては、例えば、玩具、日用品、食品容器、雑貨品、弱電部品、医療用品、自動車部品、工業部品などを挙げることができる。
以下に、本発明を実施例などにより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
なお、以下の例において、各種物性や性能などの測定、算出または評価は次のようにして行った。
[ブロック共重合体(I)における硬質ブロック重合体(A)の含有量]
ブロック共重合体(I)の製造に用いた全単量体の合計質量に対する、α−メチルスチレンまたはスチレンの使用割合から算出した。
[ブロック共重合体(I)における各重合体ブロックおよびブロック共重合体全体の数平均分子量]
GPC測定を行って、ポリスチレン換算により、ブロック共重合体(I)における各重合体ブロックの数平均分子量(Mn)およびブロック共重合体全体の数平均分子量(Mn)を求めた。
[ブロック共重合体(I)の水素添加率]
水素添加前後におけるブロック共重合体(I)のヨウ素価をそれぞれ測定し、それらの測定値より水素添加率(%)を算出した。
[ブロック共重合体(I)の軟質重合体ブロック(B)におけるビニル結合量]
ブロック共重合体(I)をNMR測定し、そのNMRスペクトルから軟質重合体ブロック(B)におけるビニル結合量を算出した。
[ブロック共重合体(I)における硬質重合体ブロック(A)および軟質重合体ブロック(B)のガラス転移温度Tg]
ペレット状のブロック共重合体(I)約25gをプレス型に投入し、200℃の熱盤プレス内で4分間加熱した後、冷却プレス内で1分間冷却して厚み1mmのシートを作製した。それにより得られたシートより短冊状の試験片(幅5mm×長さ20mm×厚み1mm)を切り出し、引っ張り型動的粘弾性装置(レオロジ社製「DVE―4:FTレオスペクトラー」)を使用して、以下の条件にて測定した。硬質重合体ブロック(A)および軟質重合体ブロック(B)のα分散のトップピークのそれぞれをガラス転移温度Tg(A)およびTg(B)とした。
〈ガラス転移温度の測定条件〉
測定温度:−150℃〜250℃(昇温測度3℃/分)
チャック間距離:10mm
ひずみ率:0.03%
周波数:11Hz(正弦波)
静荷重:自動静荷重制御
[結晶性熱可塑性樹脂(II)の結晶融解温度]
示差走査熱量分析装置(メトラー社製「METTLER・DSC30」)を使用して、結晶性熱可塑性樹脂(II)を25℃から200℃まで10℃/分の昇温速度で加熱した際に見られる吸熱トップピーク温度を結晶融解温度Tm(II)(℃)とした。
[ブロー成形性の評価]
図1に例示する一連の工程で押出ブロー成形を行って、図2に示す中空成形品を製造し、その際の成形性を評価した。具体的には、熱可塑性重合体組成物のペレットを、図1示すように、単軸押出機1(株式会社プラエンジ製「PSV22」)に供給して、その環状ダイを通して温度200〜225℃(熱可塑性重合体組成物の温度)で押出成形を行って円筒状パリソン2(外径8.0mm、内径7.5mm、肉厚0.5mm)を形成し、該円筒状パリソン2を金型3内に挿入して円筒状パリソンの底部から圧縮空気を吹き込んでブロー成形を行って、図2に示す形状および寸法を有する中空成形品4を製造した。
中空成形品4における最大径部分5における肉厚(壁厚)を、図2の(b)に示すように90°ピッチにて4点(イ、ロ、ハ、ニ)で測定し、肉厚分布より標準偏差を求めた。なお、図2において、(a)は、ブロー成形により得られた中空成形品4の外観、(b)は中空成形品4をその最大径部分5(X−X)で切断した横断面図である。
[フイルム成形性の評価]
熱可塑性重合体組成物のペレットを、単軸押出機(東洋精機製作所製「ラボプラストミル」)に供給し、コートハンガーダイ(ダイ幅15cm、リップ間隔1mm)を通して温度200〜230℃(熱可塑性重合体組成物の温度)、吐出量5.5〜27g/分、フイルムの巻き取り速度を3m/分の条件下に押出成形を行ってフイルムを製造し、フイルム製造時におけるネックイン量、得られたフイルムの幅、有効製品幅、フイルム中央部の厚みの測定を行った。なお、その際に、ネックイン量(ネックイン幅)および有効製品幅は次のようにして求めた。
〈ネックイン幅〉
コートハンガーダイの幅(150mm)から、得られたフイルムの幅(Xmm)を引いた値(150−X)をネックイン幅(mm)とした。
〈有効製品幅〉
フイルム中央部厚みに対して10%以上厚みが厚くなった箇所をカットし、得られたフイルムの全幅を有効製品幅とした。
[熱可塑性重合体組成物の伸長粘度の測定]
熱可塑性重合体組成物のペレット約25gをプレス型に投入し、200℃の熱盤プレス内で4分間加熱加圧した後、冷却プレス内で1分間冷却して、厚み1mmのシートを作製した。それにより得られたシートより短冊状の試験片(幅7mm×長さ65mm×厚み1mm)を切り出し、伸長粘度計(レオメトリック・サイエンティフィック・エフ・イー社製「RME」)を使用して、下記の条件にて伸長粘度を測定した。
〈伸長粘度の測定条件〉
加熱温度と時間:160℃または170℃で時間10分間
ひずみ速度:1.0sec-1(1秒につき試験片の最初の長さと同じだけ伸長)
[熱可塑性重合体組成物のせん断粘度の測定]
熱可塑性重合体組成物のペレット約25gをプレス型に投入し、200℃の熱盤プレス内で4分間加熱加圧した後、冷却プレス内で1分間冷却して、厚み1mmのシートを作製した。それにより得られたシートから、直径25mmの円板状の試験片(厚さ1mm)を切り出し、回転型レオメーター(レオメトリック・サイエンティフィック・エフ・イー社製「ARES」)を使用して、以下の条件にてせん断粘度を測定した。
〈せん断粘度の測定条件〉
測定温度:140〜260℃にわたって10℃間隔で測定
ひずみ速度:0.05〜100(1/sec)
ひずみ量:0.5
周波数:1Hz(正弦波)
なお、各温度条件にて得られた、せん断速度(ひずみ速度)とせん断粘度の関係は、時間温度換算則が成立することが経験的に知られており、シフトファクター(装置による自動演算)を用い、160℃および170℃を基準温度として、各温度にて測定した粘度の重ね合わせを行なった(非特許文献1)。また、伸長粘度=せん断粘度×3倍に等しいことが知られており、実際に測定したせん断粘度の3倍の値を3ηとし、伸長粘度との比較を行なった。
《参考例1》[水素添加ブロック共重合体の製造]
(1) 乾燥し、窒素で置換した耐圧反応器に、溶媒としてシクロヘキサン3.5kg、メチルシクロヘキサン0.39kg、テトラヒドロフラン0.08kg、sec−ブチルリチウム1.3mol/Lシクロヘキサン溶液175mlおよびα−メチルスチレン2.3kgを投入し、−10℃でα−メチルスチレンを重合した。ポリα−メチルスチレンの数平均分子量をGPC法にて測定したところ、ポリスチレン換算で8,800、α−メチルスチレンの重合転化率は87%であった。
(2) その後、イソプレン0.4kgを加えて30分間撹拌した後、シクロヘキサン35.4kgを加えた。
(3) 次いで、イソプレン7.6kgを加えて40℃で4時間重合反応を行い、ポリ(α−メチルスチレン)−ポリイソプレン型のブロック共重合体を得た。
(4) 続いて、40℃にて安息香酸フェニルの0.5mol/Lトルエン溶液230mlを加えてカップリング反応を行い、カップリングされたポリ(α−メチルスチレン)−ポリイソプレン−ポリ(α−メチルスチレン)からなるトリブロック共重合体を得た。
(5) オクチル酸ニッケルとトリエチルアルミニウムからチーグラー系水素添加触媒を調製し、それを上記(4)のトリブロック共重合体を含む溶液に添加して、0.8MPaの水素雰囲気下において80℃まで加熱し、10時間水素添加反応を行って、ポリ(α−メチルスチレン)−ポリイソプレン−ポリ(α−メチルスチレン)からなるトリブロック共重合体の水素添加物[以下これを「水添トリブロック共重合体(Ia)」という]を得た。得られた水添トリブロック共重合体(Ia)中でのα−メチルスチレン由来の構造単位の含有量は20質量%、水添トリブロック共重合体(Ia)の数平均分子量は116,000、ビニル結合含有量56%、水素添加率80%であった。
また、上記した方法で測定したところ、水添トリブロック共重合体(Ia)におけるポリ(α−メチルスチレン)ブロック(硬質重合体ブロック)のガラス転移温度は171℃、ポリイソプレンブロック(軟質重合体ブロック)のガラス転移温度は0℃であった。
《参考例2》[水素添加ブロック共重合体の製造]
(1) 乾燥し、窒素で置換した耐圧反応器に、溶媒としてシクロヘキサン4.2kg、重合開始剤としてsec−ブチルリチウム1.3mol/Lシクロヘキサン溶液87mlおよびスチレン1.0kgを投入し、40℃でスチレンを重合した。
(2) その後、ルイス塩基としてTHF0.08kgを加え、イソプレン8.0kgおよびスチレン1.0kgを逐次重合させて、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレンからなるトリブロック共重合体を得た。
(3) 上記(2)で得られたトリブロック共重合体を、シクロヘキサン中で、Pd/Cを触媒として用いて、1.96MPaの水素雰囲気下で10時間水素添加して、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレンからなるトリブロック共重合体の水素添加物[以下これを「水添トリブロック共重合体(Ib)」ということがある]を得た。得られた水添トリブロック共重合体(Ib)中でのスチレン由来の構造単位の含有量は20質量%、水添トリブロック共重合体(Ib)の数平均分子量は110,000、ビニル結合含有量55%、水素添加率80%であった。
また、上記した方法で測定したところ、水添トリブロック共重合体(Ib)におけるポリスチレンブロック(硬質重合体ブロック)のガラス転移温度は102℃、ポリイソプレンブロック(軟質重合体ブロック)のガラス転移温度は0℃であった。
《実施例1》
(1)上記の参考例1で得られた水添トリブロック共重合体(Ia)75質量部およびポリプロピレン(グランドポリマー株式会社製「F327」;ランダムタイプのポリプロピレン;結晶融解温度140℃)25質量部をタンブラーにて混合した後、二軸押出機(KRUPP WERNER & PFLEIDERER製「ZSK−25」)に供給し、220℃で混練した後、ストランド状に押し出し、切断して、熱可塑性重合体組成物のペレットを製造した。
(2)(i)上記(1)で得られた熱可塑性重合体組成物のペレットを用いて上記した方法でブロー成形を行って中空成形品を製造した。具体的には、上記(1)で得られた熱可塑性重合体組成物を、単軸押出機(株式会社プラエンジ製「PSV22」)1に供給して温度225℃(熱可塑性重合体組成物の温度)で環状ダイを通して押出成形して外径8.0mmおよび内径7.5mm(肉厚0.5mm)の円筒状パリソン2を形成し、それを金型3内に挿入して下記の表1に示すそれぞれの温度(ブロー成形温度)で圧縮空気を吹き込んでブロー成形を行って、図2に示す形状を有する中空成形品4を製造した。
(ii)中空成形品4を製造する際の成形性の良否を、下記の基準に基づいて評価したところ、下記の表1に示すとおりであった。
〈中空成形時の成形性の評価基準〉
○:型再現性が良好で、寸法誤差の小さい中空成形品を円滑に製造することができる。
△:型再現性が不良であり、中空成形品間の寸法のバラツキが大きい。
×:円筒状パリソンを金型に挿入してブロー成形する際にパリソンの破裂が生じた。
(iii)上記(i)で得られた中空成形品4について、上記した方法に従って該中空成形品4の最大径部分5での肉厚(壁厚)を4点で測定してその標準偏差を求めたところ、下記の表1に示すとおりであった。
(3)上記(1)で得られた熱可塑性重合体組成物のペレットを用いて、上記「伸長粘度の測定」の項に記載した方法で、雰囲気温度160℃および170℃、ひずみ速度1.0(1/sec)の条件下に伸長粘度測定を行なって、その測定結果をプロットしたところ、図3のグラフに示すとおりであった。
(4)上記(1)で得られた熱可塑性重合体組成物のペレットを用いて、上記「せん断粘度の測定」の項に記載した方法で、せん断粘度を測定し、せん断粘度の3倍値(3η)を同じグラフにプロットしたところ、図3のグラフに示すとおりであった。
《比較例1》
(1) 上記の参考例2で得られた水添トリブロック共重合体(Ib)75質量部および実施例1で使用したのと同じポリプロピレン(グランドポリマー株式会社製「F327」;ランダムタイプのポリプロピレン;結晶融解温度140℃)25質量部を混合して、実施例1の(1)と同様にして熱可塑性重合体組成物のペレットを製造した。
(2)円筒状のパリソンを製造する際の熱可塑性重合体組成物の押出温度を200℃に変えた以外は、実施例1の(2)の(i)と同様にして押出ブロー成形を行って中空成形品4を製造した。中空成形品4を製造する際の成形性を実施例1の(2)の(ii)と同様にして評価したところ、下記の表1に示すとおりであった。また、得られた中空成形品4について、実施例1の(2)の(iii)と同様にしてその最大径部分5での肉厚(壁厚)を4点で測定して標準偏差を求めたところ、下記の表1に示すとおりであった。
(3)上記(1)で得られた熱可塑性重合体組成物のペレットを用いて、上記「伸長粘度の測定」の項に記載した方法で、雰囲気温度160℃および170℃、ひずみ速度1.0(1/sec)の条件下に伸長粘度測定を行なって、その測定結果をプロットしたところ、図4のグラフに示すとおりであった。
(4)上記(1)で得られた熱可塑性重合体組成物のペレットを用いて、上記「せん断粘度の測定」の項に記載した方法で、せん断粘度を測定し、せん断粘度の3倍値(3η)を同じグラフにプロットしたところ、図4のグラフに示すとおりであった。
《比較例2》
(1)比較例1で使用したのと同じ水添トリブロック共重合体(Ib)(ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレンからなるトリブロック共重合体の水素添加物)75質量部およびポリプロピレン(モンテル・SKD・サンライズ株式会社製「HMS−PP−SD613」;ブロックタイプのポリプロピレン;結晶融解温度160℃)25質量部を混合して実施例1の(1)と同様にして熱可塑性重合体組成物のペレットを製造した。
(2)円筒状のパリソンを製造する際の熱可塑性重合体組成物の押出温度を200℃に変えた以外は、実施例1の(2)の(i)と同様にして押出ブロー成形を行って中空成形品4を製造した。中空成形品4を製造する際の成形性を実施例1の(2)の(ii)と同様にして評価したところ、下記の表1に示すとおりであった。また、得られた中空成形品4について、実施例1の(2)の(iii)と同様にしてその最大径部分5での肉厚(壁厚)を4点で測定して標準偏差を求めたところ、下記の表1に示すとおりであった。
Figure 0004098686
上記の表1にみるように、実施例1では、水添トリブロック共重合体(Ia)[ポリ(α−メチルスチレン)−ポリイソプレン−ポリ(α−メチルスチレン)からなるトリブロック共重合体の水素添加物]とポリプロピレンとからなっていて、水添トリブロック共重合体(Ia)における硬質重合体ブロック[ポリ(α−メチルスチレン)ブロック]のガラス転移温度Tg(A)、軟質重合体ブロック(ポリイソプレンブロック)のガラス転移温度Tg(B)およびポリプロピレン(結晶性熱可塑性樹脂)の結晶融解温度Tm(II)の間に、Tg(A)(171℃)>Tm(II)(140℃)>Tg(B)(0℃)の関係が成立する熱可塑性重合体組成物を用いて押出ブロー成形を行ったことにより、成形性に優れていて、147〜193℃という広いブロー成形温度範囲において、押出パリソンへの空気の吹き込み時にパリソンの破裂などを生ずることなく、壁厚の標準偏差が小さくて(厚み斑が小さくて)、寸法精度に優れる中空成形品を、型再現性良く円滑に製造することができる。
そのことは、実施例1で用いている熱可塑性重合体組成物の伸長粘度とせん断粘度をプロットした図3のグラフにおいて、その伸長粘度が、せん断粘度の3倍値(3η)よりも十分に大きいことからも裏付けられる。
一方、比較例1および比較例2で用いた熱可塑性重合体組成物は、水添トリブロック共重合体(Ib)(ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレンからなるトリブロック共重合体の水素添加物)とポリプロピレンとからなっていて、水添トリブロック共重合体(Ib)における硬質重合体ブロック(ポリスチレンブロック)のガラス転移温度Tg(A)が、ポリプロピレン(結晶性熱可塑性樹脂)の結晶融解温度Tm(II)よりも低く、硬質重合体ブロック(ポリスチレンブロック)のガラス転移温度Tg(A)、軟質重合体ブロック[ポリイソプレンブロック]のガラス転移温度Tg(B)およびポリプロピレン(結晶性熱可塑性樹脂)の結晶融解温度Tm(II)の間に、Tg(A)>Tm(II)>Tg(B)の関係が成立せず、Tm(II)(140℃または160℃)>Tg(A)(102℃)>Tg(B)(0℃)となっていることにより、成形性に劣っており、実施例1に比べて狭い温度範囲でしかブロー成形ができず、ブロー成形温度が低い場合には壁厚の標準偏差が大きくて(厚み斑が大きくて)、寸法精度に優れる中空成形品を型再現性良く製造することができず、一方ブロー成形温度が高い場合にはブロー成形時にパリソンが破裂するなどの問題を生ずる。
そのことは、比較例1で用いた熱可塑性重合体組成物の伸長粘度とせん断粘度をプロットした図4のグラフにおいて、伸長粘度の値と、せん断粘度の3倍値(3η)とがほぼ同じであることからも裏付けられる。
《実施例2》
(1)下記の表2に示すように、上記の参考例1で得られた水添トリブロック共重合体(Ia)40質量部および実施例1で使用したのと同じポリプロピレン(グランドポリマー株式会社製「F327」;ランダムタイプのポリプロピレン;結晶融解温度140℃)60質量部をタンブラーにて混合した後、実施例1の(1)と同様にして二軸押出機を用いて溶融混練、押し出し、ペレットへの切断を行って熱可塑性重合体組成物のペレットを製造した。
(2)(i)上記(1)で得られた熱可塑性重合体組成物のペレットを用いて上記した方法で押出成形を行ってフイルムを製造した。具体的には、上記(1)で得られた熱可塑性重合体組成物を、単軸押出機(東洋精機製作所製「ラボプラストミル」)に供給し、コートハンガーダイ(ダイ幅15cm、リップ間隔1mm)を通して温度200〜220℃(熱可塑性重合体組成物の温度)、吐出量5.5〜27g/分、フイルムの巻き取り速度を3m/分の条件下に押出成形を行ってフイルムを製造した。フイルム製造時におけるネックイン量、得られたフイルムの幅、有効製品幅、フイルム中央部の厚みの測定を上記した方法で行ったところ、下記の表3に示すとおりであった。
《比較例3》
(1)下記の表2に示すように、比較例1および2で使用したのと同じ水添トリブロック共重合体(Ib)(ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレンからなるトリブロック共重合体の水素添加物:ポリスチレンブロックのガラス転移温度102℃、ポリイソプレンブロックのガラス転移温度0℃)40質量部および実施例2で使用したのと同じポリプロピレン(グランドポリマー株式会社製「F327」;ランダムタイプのポリプロピレン;結晶融解温度140℃)60質量部を混合して、実施例2の(1)と同様にして熱可塑性重合体組成物のペレットを製造した。
(2)上記(1)で得られた熱可塑性重合体組成物のペレットを用いて、フイルムを製造する際の熱可塑性重合体組成物の押出温度を200℃に変えた以外は、実施例2の(2)と同様にして押出成形を行ってフイルムを製造した。フイルム製造時におけるネックイン量、得られたフイルムの幅、有効製品幅、フイルム中央部の厚みの測定を上記した方法で行ったところ、下記の表3に示すとおりであった。
《比較例4》
(1)下記の表2に示すように、比較例1〜3で使用したのと同じ水添トリブロック共重合体(Ib)(ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレンからなるトリブロック共重合体の水素添加物:ポリスチレンブロックのガラス転移温度102℃、ポリイソプレンブロックのガラス転移温度0℃)40質量部および比較例2で使用したのと同じポリプロピレン(モンテル・SKD・サンライズ株式会社製「HMS−PP−SD613」;ブロックタイプのポリプロピレン;結晶融解温度160℃)60質量部を混合して、実施例2の(1)と同様にして熱可塑性重合体組成物のペレットを製造した。
(2)上記(1)で得られたペレットを用いて、フイルムを製造する際の熱可塑性重合体組成物の押出温度を200〜230℃に変えた以外は、実施例2の(2)と同様にして押出成形を行ってフイルムを製造した。フイルム製造時におけるネックイン量、得られたフイルムの幅、有効製品幅、フイルム中央部の厚みの測定を上記した方法で行ったところ、下記の表3に示すとおりであった。
Figure 0004098686
Figure 0004098686
上記の表2および3にみるように、実施例2では、ポリ(α−メチルスチレン)−ポリイソプレン−ポリ(α−メチルスチレン)からなるトリブロック共重合体の水素添加物[水添トリブロック共重合体(Ia)]とポリプロピレンとからなっていて、水添トリブロック共重合体(Ia)における硬質重合体ブロック[ポリ(α−メチルスチレン)ブロック]のガラス転移温度Tg(A)、軟質重合体ブロック[ポリイソプレンブロック]のガラス転移温度Tg(B)およびポリプロピレン(結晶性熱可塑性樹脂)の結晶融解温度Tm(II)の間に、Tg(A)(171℃)>Tm(II)(140℃)>Tg(B)(0℃)の関係が成立する熱可塑性重合体組成物を用いてフイルムを押出成形したことにより、成形性に優れていて、押し出した際のフイルムのネックイン量が小さく、得られるフイルムの有効製品幅が大きく、フイルムを高い歩留りで生産性良く製造することができた。
一方、比較例3および比較例4で用いた熱可塑性重合体組成物は、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレンからなるトリブロック共重合体の水添添加物[水添トリブロック共重合体(Ib)]とポリプロピレンとからなっていて、水添トリブロック共重合体(Ib)における硬質重合体ブロック(ポリスチレンブロック)のガラス転移温度Tg(A)が、ポリプロピレン(結晶性熱可塑性樹脂)の結晶融解温度Tm(II)よりも低く、硬質重合体ブロック(ポリスチレンブロック)のガラス転移温度Tg(A)軟質重合体ブロック[ポリイソプレンブロック]のガラス転移温度Tg(B)およびポリプロピレン(結晶性熱可塑性樹脂)の結晶融解温度Tm(II)の間に、Tg(A)>Tm(II)>Tg(B)の関係が成立せず、Tm(II)(140℃または160℃)>Tg(A)(102℃)>Tg(B)(0℃)となっていることにより、成形性に劣っており、押し出した際のフイルムのネックイン量が大きくて得られるフイルムの有効製品幅が小さいか(比較例3)、またはフイルムへの押出成形ができない(比較例4)。
本発明で用いる熱可塑性重合体組成物は、成形加工性に優れるため、当該熱可塑性重合体組成物を用いて押出ブロー成形または押出によるフイルム成形を行う本発明の成形方法により、寸法精度に優れる高品質の成形品を高い歩留りで生産性良く製造することができるので、本発明の成形方法は、フイルム、中空成形品の製造に有用であり、前記成形品は、例えば、玩具、日用品、食品容器、雑貨品、弱電部品、医療用品、自動車部品、工業部品などとして広範な用途に使用することができる。
実施例1および比較例1〜2で行った押出ブロー成形工程の概略を示した図である。 実施例1および比較例1〜2で製造した中空成形品の形状および寸法と、該中空成形品の肉厚(壁厚)の測定箇所を示した図である。 実施例1で用いた熱可塑性重合体組成物の伸長粘度およびせん断粘度の測定値をプロットしたグラフである。 比較例1で用いた熱可塑性重合体組成物の伸長粘度およびせん断粘度の測定値をプロットしたグラフである。
符号の説明
1 押出機
2 円筒状パリソン
3 金型
4 中空成形品
5 中空成形品における最大径部分

Claims (2)

  1. α―メチルスチレン由来の構造単位からなる硬質重合体ブロック(A)の少なくとも1つイソプレン由来の構造単位からなる軟質重合体ブロック(B)の少なくとも1つを有するブロック共重合体の水素添加物よりなるブロック共重合体(I)、およびプロピレン系樹脂よりなる結晶性熱可塑性樹脂(II)を含有する熱可塑性重合体組成物であって、ブロック共重合体(I)を構成する硬質重合体ブロック(A)のガラス転移温度Tg(A)および軟質重合体ブロック(B)のガラス転移温度Tg(B)、並びに結晶性熱可塑性樹脂(II)の結晶融解温度Tm(II)との間に、下記の式(i);
    Tg(A)>Tm(II)>Tg(B) (i)
    の関係が成立する熱可塑性重合体組成物を用いて、押出ブロー成形または押出によるフイルム成形を行うことを特徴とする成形方法
  2. 押出によるフイルム成形をTダイを用いて行う、請求項1に記載の成形方法。
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