JPWO2009128314A1 - 脆性材料基板の加工方法 - Google Patents

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Abstract

安定したレーザブレイク処理ができる脆性材料基板の加工方法を提供することを目的とする。(a)第一基板端近傍のスクライブ予定ライン上に初期亀裂を形成する初期亀裂形成工程と、(b)第一回目のレーザ照射のビームスポットを第一基板端側からスクライブ予定ラインに沿って第二基板端まで相対移動させて加熱するとともに、ビームスポットの通過直後の部位を冷却し、スクライブ予定ラインに生じる深さ方向の応力勾配を利用してスクライブ予定ラインに沿って有限深さのスクライブラインを形成するレーザスクライブ工程と、(c)第二回目レーザ照射のビームスポットをスクライブラインに沿って第二基板端から第一基板端まで逆方向に相対移動させてスクライブラインをさらに深く浸透させるか、または、完全に分断させるレーザブレイク工程とにより加工する。

Description

本発明は、レーザ照射による脆性材料基板の加工方法に関し、さらに詳細には基板に設定したスクライブ予定ラインに沿って第一回目のレーザビームを照射して基板上に有限深さのクラックからなるスクライブラインを形成し、続いて、第二回目のレーザビームを照射してこのスクライブラインを深く浸透させるか、あるいは完全に分断する脆性材料基板の加工方法に関する。
ここで、脆性材料基板とは、ガラス基板、焼結材料のセラミックス、単結晶シリコン、半導体ウエハ、サファイア基板、セラミック基板等をいう。
ガラス基板等の脆性材料基板にレーザビームを照射し、基板上に形成されるビームスポットを走査してライン状に加熱し、さらに加熱直後に冷媒を吹き付けて冷却するレーザスクライブ加工を用いると、カッターホイール等による機械的な加工に比べてカレットの発生を低減させることができ、また、端面強度を向上させることができる。
そのため、フラットパネルディスプレイをはじめ、ガラス基板等を分断することが必要な種々の製造工程等でレーザスクライブ加工が採用されている。
一般に、レーザスクライブ加工では、これから分断しようとする仮想線(スクライブ予定ラインという)を設定する。そしてスクライブ予定ラインの始端となる基板端に、カッターホイール等で初期亀裂を形成し、ビームスポットおよび冷却スポット(冷媒が噴射される領域)を始端に形成した初期亀裂の位置からスクライブ予定ラインに沿って走査する。このとき、スクライブ予定ライン近傍に発生した温度分布に基づいて応力勾配が発生する結果、ライン状のクラックが形成される(特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
ところで、脆性材料基板に対しレーザビームを走査することによって形成されるライン状のクラックには、クラックの深さ方向の先端が基板の裏面まで到達しない「有限深さのクラック」と、クラックが基板の裏面まで到達し、基板を一挙に分断する「貫通クラック」(例えば特許文献2参照)とがある。
前者の「有限深さのクラック」により形成される切筋をスクライブラインと呼び、後者の貫通クラックによる分断ラインをフルカットラインと呼ぶ。これらは異なるメカニズムにより形成される。
図8は有限深さのクラックが形成されるメカニズムを模式的に示した基板の断面図である。すなわち先行するレーザ加熱により、図8(a)に示すように基板GAに圧縮応力HRが生じる。続いて、加熱後の冷却により、図8(b)に示すように基板表面に引張応力CRが生じる。このとき熱の移動により基板内部に圧縮応力HRが移動し、内部応力場Hinが形成されている。その結果、図8(c)に示すように、深さ方向の応力勾配が発生し、クラックCrが形成される。
上記メカニズムによってクラックCrが形成される条件では、基板内部に存在する圧縮応力場HinがクラックCrの深さ方向へのさらなる浸透を阻止してしまうために、クラックCrは基板内部の圧縮応力場Hinの手前で停止し、原理的にクラックCrは有限深さとなる。そのため、基板を完全に分断するには、クラックCrによる有限深さのスクライブラインが形成された後に、さらにブレイク処理を行わねばならない。その一方で、クラックCrによるスクライブラインの加工端面は非常に美しく(表面の凹凸が小さく)、しかも直進性に優れており、加工端面として理想的な状態となっている。
図9は貫通クラックが形成されるメカニズムを模式的に示した基板の斜視図(図9(a))と平面図(図9(b))である。すなわち初期亀裂TRの位置から走査されるレーザビームのビームスポットBSにより、基板表面に圧縮応力HRが生じている。同時に、ビームスポットBSの後方にある冷却スポットCSにより、基板表面に引張応力CRが生じている。その結果、走査ライン上(スクライブ予定ラインL上)に前後方向の応力勾配が形成され、この応力勾配により、走査ライン方向に沿って基板を左右に裂くような力が働いて貫通クラックが形成され、基板が分断されるようになる。
この「貫通クラック」が形成される場合は、ブレイク処理を行うことなく基板を分断(フルカット)することができる点で便利であり、加工用途によってはこちらのメカニズムによる分断が望まれる場合もあるが、上述したスクライブラインの加工端面と比較すると、フルカットラインの加工端面の直進性が損なわれている場合があり、また、フルカットラインの端面の美しさ(表面の凹凸)についても上述したスクライブラインに比べると品質が劣る。
なお、レーザスクライブ加工によってスクライブラインが形成されるかフルカットラインが形成されるかは、加熱条件(レーザ波長、照射時間、出力パワー、走査速度等)、冷却条件(冷媒温度、吹付量、吹付位置等)、基板の板厚等に依存する。一般に、ガラス基板の板厚が薄い場合は厚い場合に比べてフルカットラインになりやすく、スクライブラインを形成できる加工条件のプロセスウインドウが狭い。
以上のことから、ガラス基板等に対し端面品質が優れた分断加工を行いたい場合には、フルカットラインではなく、スクライブラインが形成されるメカニズムの条件でレーザスクライブ加工を行い、その後、ブレイク処理を行うようにしている。
レーザスクライブ加工後に行うブレイク処理方法としては、ブレイクバー等をスクライブラインに押圧して曲げモーメントを加える機械的なブレイク処理が利用されることがある。機械的なブレイク処理の場合、基板に大きな曲げモーメントを加えるとカレットが生じてしまうことがある。そのため、カレットの発生を嫌う製造工程では、できるだけ深いスクライブラインを形成するようにして、小さな曲げモーメントを加えるだけでブレイク処理ができるようにする必要がある。
そこで、レーザスクライブ加工で形成したスクライブラインに沿って、2度目のレーザ照射を行い、有限深さのクラックをさらに深く浸透させたり(この場合はさらに機械的ブレイク処理を行う)、クラックを裏面まで浸透させて分断したりするレーザブレイク処理が行われている(例えば特許文献1〜特許文献3参照)。
特開2001−130921号公報 特開2006−256944号公報 WO2003/008352号公報
このように第一回目のレーザ照射によりスクライブラインを形成するレーザスクライブ加工を行い、続いて第二回目のレーザ照射によりレーザブレイク処理を行うことにより、カレットの発生を抑えた分断加工が可能になる。しかしながら、レーザスクライブ加工、すなわち第一回目のレーザ照射で形成するスクライブラインが浅いと、後のレーザブレイク処理によってクラックを基板裏面まで到達させることが困難になる。それゆえ、レーザブレイク処理で基板を完全に分断するには、レーザスクライブ加工時に、深いスクライブラインを形成しておくことが必要になる。
また、レーザブレイク処理で基板を完全分断しない場合であっても、レーザスクライブ加工において少しでも深いスクライブラインを形成しておく方が、後のレーザブレイク処理でさらに深いスクライブラインにすることが簡単にできるようになるので望ましい。
ところで、レーザスクライブ加工により、従来よりも深いスクライブラインを形成しようとすると、これまでスクライブラインを形成していたときの加熱条件や冷却条件を変更する必要がある。具体的には、レーザ出力を高めて加熱による入熱量を増大したり、冷却時の冷媒吹き付け量を増大したりして、これまでより深さ方向の温度差が生じやすい過激な条件にして、基板に発生する深さ方向の応力勾配を大きくする必要がある。
しかしながら、従来のレーザスクライブ加工の加工手順のまま、応力勾配を大きくするような加熱条件、冷却条件に移行しようとすると、1回目のレーザ照射で深いスクライブラインを形成することができず、代わりにクラックが基板を貫通してしまい(貫通クラックが形成されるメカニズムに移行)、フルカットラインが形成されることになった。すなわち、レーザスクライブ加工の際の加熱条件や冷却条件を適切に選ぶことで、浅いスクライブラインは比較的容易に形成できるが、深いスクライブラインを形成しようとして、加熱条件や冷却条件をこれまで使用していた条件から少し過激な条件に変更しようとしても、設定可能な加熱条件や冷却条件の範囲が存在しないか、存在したとしても設定可能な範囲(プロセスウインドウ)が狭くて不安定となり、いきなりフルカットラインが形成されてしまう条件に移行してしまい、思い通りの深いスクライブラインを形成することが困難であった。
そこで、本発明は、レーザスクライブ加工により基板にスクライブラインを形成した後にレーザブレイク処理を行って基板を完全分断したり、より深いスクライブラインを形成したりする場合に、安定したレーザブレイク処理ができる脆性材料基板の加工方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、加工端面の端面品質が優れた分断加工を安定して行える脆性材料基板の加工方法を提供することを目的とする。
本発明は、レーザスクライブ加工で形成される加工面を観察し、その特徴を検討することによりなされたものである。すなわち、上記課題を解決するためになされた本発明の脆性材料基板の加工方法は、脆性材料基板に設定した第一の基板端から第二の基板端までのスクライブ予定ラインに沿って、以下の手順で二度のレーザ照射を行うことにより基板を加工する。
(a)まず、前記第一基板端近傍のスクライブ予定ライン上に初期亀裂を形成する初期亀裂形成工程を行う。このとき、従来のレーザスクライブ加工時における初期亀裂と同様に、基板端(第一基板端)に形成することもできるが、基板端近傍のスクライブ予定ライン上で基板内側に形成してもよい。
(b)続いて、第一回目のレーザ照射のビームスポットを第一基板端側からスクライブ予定ラインに沿って第二基板端まで相対移動させて基板を軟化温度以下で加熱するとともに、ビームスポットの通過直後の部位に冷媒を吹き付けて冷却し、スクライブ予定ラインに生じる深さ方向の応力勾配を利用して、スクライブ予定ラインに沿って有限深さのスクライブラインを形成するレーザスクライブ工程を行う。
このとき、ビームスポットによる加熱条件、冷却スポットによる冷却条件を、適切に選択することにより、深さ方向の応力勾配に基づいて形成される有限深さのクラックからなるスクライブラインを形成するようにし、フルカットラインにならないようにする。具体的には、基板表面の温度差が激しくなる加熱条件(例えばレーザ出力増大)や冷却条件(例えば冷媒噴射量増大)にしすぎると、スクライブラインよりもフルカットラインになりやすい傾向があるので、従来と同程度の条件、すなわち加熱条件や冷却条件があまり過激な条件にならないようにする。
(c)さらに、第二回目レーザ照射のビームスポットを、スクライブラインに沿って第二基板端から前記第一基板端まで逆方向に相対移動させてスクライブラインをさらに深く浸透させるレーザブレイク工程を行う。あるいは、スクライブラインをさらに深く浸透させて完全に分断されるレーザブレイク工程を行う。
すなわち、(b)のレーザスクライブ工程を行ったときの加工終端である第二基板端に、局所的に深いクラックが形成されることを見出した。そして、深いクラックを起点にしてレーザブレイク処理を行うと、浅いクラックを起点にしたレーザブレイク処理に比べて、スクライブラインを深くすることができることを見出した。
そこで、(b)のレーザスクライブ工程の後、第二回目のレーザ照射によるレーザブレイク工程を実行する際に、局所的に深いクラックが形成されている第二基板端からスクライブラインに沿って逆方向に加熱を行う。これにより、第二基板端に存在する深いクラックを起点とするクラックが、スクライブラインに沿ってクラックの深さを維持しつつ進行するようになり、このとき形成されるクラックの深さを、第二基板端近傍の深いクラックと同等以上の深さにすることができることが判明した。この方法により、2回目レーザ照射を1回目レーザ照射と同方向に行ったときよりも深いスクライブラインを簡単に形成することができ、また、深いスクライブラインが裏面側まで到達し分断できることが判明した。
本発明によれば、レーザスクライブ工程で形成された第二基板端の局所的に深いクラックを起点としてレーザブレイク処理を行うことにより、スクライブ予定ラインに沿って逆方向に深いスクライブラインを進行させることができるようになり、これまでよりも深いスクライブラインを簡単かつ安定して形成することができるようになり、また、簡単に分断加工ができるようになる。
また、局所的に深いクラックを起点としてレーザブレイク処理を実行できるので、レーザブレイク処理の際に、設定可能なプロセスウインドウ(加工条件として設定できる範囲)を広くすることができる。
(その他の課題を解決するための手段及び効果)
上記発明の(a)の初期亀裂形成工程において、初期亀裂は第一基板端から離隔するように形成するのが好ましい。
初期亀裂を第一基板端から離隔させることにより、(b)のレーザスクライブ工程のときにフルカットラインが形成されにくくなる。よってレーザスクライブ工程の際の加熱条件や冷却条件を、従来よりも温度差が大きくなる条件(従来より過激な条件)に変更することが可能になり、設定可能なプロセスウインドウが広まり、これまでよりも深いスクライブラインを形成することができるようになる。
また、第一基板端に初期亀裂を形成した場合に比べると、クラックの進行方向が制御できない先走り現象の発生を低減することができる。先走り現象とは、図10に示すように、スクライブ予定ラインLにおけるレーザ照射を開始する側の基板端である始端(第一基板端)において、始端に形成された初期亀裂TRがビームスポットBSによって加熱された際に、ビームスポットBSによる加熱領域を起点にビームスポットの前方に向けて制御できない方向にクラックKが形成される現象である。「先走り」が発生すると、スクライブ予定ラインLに沿ったスクライブラインを形成することができなくなり、スクライブラインの直進性が著しく損なわれてしまう。
第一基板端に初期亀裂を形成した場合、深いスクライブラインを形成しようとして、加熱条件や冷却条件をこれまでよりも過激な加熱条件や冷却条件にシフトさせた場合に、このような「先走り」の発生する頻度が高まる傾向があるが、初期亀裂を第一基板端から離隔させることにより、多少過激な加熱条件や冷却条件にシフトさせた場合であっても先走りは発生しなくなる。
さらに、(a)の初期亀裂形成工程において、初期亀裂は刃先に周期溝が形成された溝付きカッターホイールを圧接することにより形成するようにしてもよい。
ここで周期溝付カッターホイールとしては、具体的には三星ダイヤモンド工業株式会社製の高浸透刃先「ぺネット」(登録商標)や「APIO」(登録商標)を用いることができる。
刃先に周期溝が形成されたカッターホイールを用いることにより、基板面に対して刃先が滑りにくくなり、基板端から離隔した位置に初期亀裂を形成する際に、短い距離(1mm〜2mm程度)を転動させるだけで確実に安定した初期亀裂を形成することができる。
また、(c)のレーザブレイク工程において、第二回目レーザ照射のビームスポットをスクライブラインに沿って第二基板端から第一基板端まで逆方向に相対移動させる際に、ビームスポットが通過する前方の部位に冷媒を吹き付けて冷却するようにしてもよい。
これにより、レーザブレイク工程の際に、基板表面と基板内部との間の大きな温度差により、基板表面に圧縮応力、基板内部に引張応力を強く発生させることができ、深さ方向に引き裂く力が働いて、深いクラックをさらに深く浸透させることができる。
本発明の基板加工方法を実施する際に用いる基板加工装置の概略的な構成図。 周期溝付カッターホイールの構成を示す図。 本発明の一実施形態である加工方法の動作手順の一部を示す図。 本発明の一実施形態である加工方法の動作手順の一部を示す図。 スクライブラインの分断面を示す写真。 レーザブレイク処理の際に形成しようとする応力勾配を模式的に示した断面図。 深いクラックを開始端としてレーザブレイク処理を行ったときの分断面の進行状態を模式的に示した断面図。 有限深さのクラックが形成されるメカニズムを模式的に示した断面図。 フルカットラインが形成されるメカニズムを模式的に示した斜視図および)と平面図。 基板端で生じる先走り現象を示す図。
符号の説明
2 スライドテーブル
7 台座
12 回転テーブル
13 レーザ装置
16 冷却ノズル
17 昇降機構
18 周期溝付カッターホイール
A ガラス基板(脆性材料基板)
BS ビームスポット
CS 冷却スポット
Cr クラック
Cr1 深いクラック
Cr2 クラック
Tr 初期亀裂
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
最初に、本発明の加工方法を実施する際に用いる基板加工装置の一例について説明する。
図1は本発明の加工方法を実施することができる基板加工装置LS1の概略構成図である。ここではガラス基板を加工する場合を例に説明するが、シリコン基板等の脆性材料基板であっても同様である。
まず、基板加工装置LS1の全体構成について説明する。水平な架台1上に平行に配置された一対のガイドレール3,4に沿って、図1の紙面前後方向(以下Y方向という)に往復移動するスライドテーブル2が設けられている。両ガイドレール3,4の間に、スクリューネジ5が前後方向に沿って配置され、このスクリューネジ5に、スライドテーブル2に固定されたステー6が螺合されており、スクリューネジ5をモーター(図示外)によって正、逆転することにより、スライドテーブル2がガイドレール3,4に沿ってY方向に往復移動するように形成されている。
スライドテーブル2上に、水平な台座7がガイドレール8に沿って、図1の左右方向(以下X方向という)に往復移動するように配置されている。台座7に固定されたステー10aに、モーター9によって回転するスクリューネジ10が貫通螺合されており、スクリューネジ10aが正、逆転することにより、台座7がガイドレール8に沿って、X方向に往復移動する。
台座7上には、回転機構11によって回転する回転テーブル12が設けられており、この回転テーブル12の上に、ガラス基板Aが水平な状態で取り付けられる。このガラス基板Aは、例えば、小さな単位基板を切り出すためのマザー基板である。回転機構11は、回転テーブル12を、垂直な軸の周りで回転させるようになっており、基準位置に対して任意の回転角度になるように回転できるように形成されている。また、ガラス基板Aは、吸引チャックによって回転テーブル12に固定される。
回転テーブル12の上方には、レーザ装置13と光学ホルダ14とが取付フレーム15に保持されている。
レーザ装置13は、脆性材料基板の加工用として一般的なものを使用すればよく、具体的にはエキシマレーザ、YAGレーザ、炭酸ガスレーザ又は一酸化炭素レーザなどが使用される。ガラス基板Aの加工には、ガラス材料のエネルギー吸収効率が大きい波長の光を発振する炭酸ガスレーザを使用することが好ましい。
レーザ装置13から出射されたレーザビームは、ビーム形状を調整するためのレンズ光学系が組み込まれた光学ホルダ14によって、予め設定した形状のビームスポットがガラス基板A上に照射される。ビームスポットの形状については、長軸を有する形状(楕円形状、長円形状など)が、スクライブ予定ラインに沿って効率よく加熱できる点で優れているが、軟化温度よりも低温にて加熱することができる形状であれば、ビームスポットの形状は特に限定されない。本実施形態では、楕円形状のビームスポットが形成されるようにしてある。
取付フレーム15には、光学ホルダ14に近接して、冷却ノズル16が設けられている。冷却ノズル16からは冷媒が噴射される。冷媒には、冷却水、圧縮空気、Heガス、炭
酸ガス等を用いることができるが、本実施形態では圧縮空気を噴射するようにしてある。冷却ノズル16から噴射される冷却媒体は、ビームスポットの左端から少し離れた位置に向けられ、ガラス基板Aの表面に冷却スポットを形成するようにしてある。
また、取付フレーム15には、周期溝付きのカッターホイール18が、昇降機構17を介して取り付けられている。このカッターホイール18は、ガラス基板Aに初期亀裂Trを形成するときに、ガラス基板Aの上方から一時的に下降するようにして用いられる。
図2は周期溝付カッターホイールの模式図であり、図2(a)は正面図、図2(b)は側面図である。この周期溝付きカッターホイール18は、刃先18aに沿って周期的に溝18bが切り欠いてある(なお、図2では説明の便宜上、刃先18に対する溝18bの大きさを、実際よりも誇張して描いてある)。具体的には1〜20mmのホイール径に応じて、溝ピッチを20μm〜200μmの範囲で設けるようにしてある。また、溝深さは2μm〜2500μmとしてある。
このような特殊刃先のカッターホイールを用いることにより、溝がない通常のカッターホイールよりも深く浸透したクラックを形成することができるだけでなく、基板面に対し刃先が滑りにくくなるので、初期亀裂を形成する際に、短い距離(1mm〜2mm程度)を転動させるだけで初期亀裂を確実に形成することができるようにしてある。
さらに、基板加工装置LS1には、あらかじめガラス基板Aに刻印されている位置決め用のアライメントマークを検出することができるカメラ20が搭載されており、カメラ20により検出されたアライメントマークの位置から、基板A上に設定するスクライブ予定ラインの位置と回転テーブル12との対応位置関係を求め、カッターホイール18の下降位置やレーザビームの照射位置がスクライブ予定ライン上にくるように、正確に位置決めできるようにしてある。
次に、上記基板加工装置LS1による加工動作手順について説明する。図3は第一回レーザ照射によりスクライブラインを形成するまでのレーザスクライブ加工の加工動作手順を示す図であり、図4は第二回目レーザ照射によりレーザブレイク処理を行う加工動作手順を示す図である。なお、図3、図4では図1の要部のみを図示している。
まず、図3(a)に示すように、ガラス基板Aが回転テーブル12の上に載置され、吸引チャックによって固定される。カメラ20(図1)によってガラス基板Aに刻印されてあるアライメントマークが検出され、その検出結果に基づいて、スクライブ予定ラインと、回転テーブル12、スライドテーブル2、台座7との位置が関係付けられる。そして回転テーブル12およびスライドテーブル2を作動し、カッターホイール18の刃先方向がスクライブ予定ラインの方向に並ぶように位置が調整される。
続いて、図3(b)に示すように、台座7を作動して回転テーブル12を移動し、ガラス基板Aにおける初期亀裂Trを形成しようとする第一基板端A1の近傍でかつ第一基板端A1から離隔した位置の上方に、カッターホイール18がくるようにする。
続いて、図3(c)に示すように、昇降機構17を作動してカッターホイール18を下降する。そして基板Aに刃先を圧接するようにして初期亀裂Trを形成する。このとき台座7を2mm程度移動して基板上でカッターホイール18を転動させ、安定した初期亀裂Trを確実に形成する。
続いて、図3(d)に示すように、昇降機構17および回転テーブル12を元の位置(図3(a)の位置)に戻し、レーザ装置13を作動してレーザビームを照射する。また冷却ノズル16から冷媒を噴射する。このとき照射するレーザ出力や冷媒噴射量等の加熱条件、冷却条件は、後述する初期亀裂Trの位置に貫通クラックが発生しない(すなわちフルカットにならない)範囲内で設定する。
本実施形態のように初期亀裂Trを基板端(第一基板端A1)から離隔させて基板内側位置に形成しておくことにより、第一基板端A1に左右に裂こうとする力(フルカット状態にする力)が働いたとしても、初期亀裂のない第一基板端A1は、クラック発生が困難な状態になっているので、基板端A1に初期亀裂を形成した場合に比べて、フルカットになりにくい。また、照射するレーザ出力や冷媒噴射量等の加熱条件、冷却条件については、フルカットにならない条件を選択できるプロセスウインドウが広くなっている。したがって、設定する加熱条件や冷却条件としては、初期亀裂を基板端に形成したときよりも過激な条件、すなわちスクライブラインを深く形成することができる条件を選択してもよい。
続いて、図3(e)に示すように、台座7(図1)を移動し、基板A上に形成されるレーザビームのビームスポット、および、冷却ノズル16からの冷媒による冷却スポットが、スクライブ予定ラインに沿って走査されるようにする。
以上の動作により、基板Aには、初期亀裂Trの位置を起点とする、有限深さのクラックCrからなるスクライブラインが形成される。そして、このとき貫通クラックとならない範囲でレーザの加熱条件や冷媒による冷却条件を選択することにより、これまで困難であった深さのスクライブラインが形成できる。このとき基板Aの初期亀裂Tr側の基板端(第一基板端A1)には、クラックCrが形成されていない領域が存在するようになる。
一方、基板Aのスクライブラインの終端(第二基板端A2)には、基板中央に形成された有限深さのクラックCrに比べて、それよりも深いクラックCr1の領域が局所的に形成される。これは基板中央のスクライブラインと、基板終端のスクライブラインとでは、加熱、冷却後の熱の移動状況が異なり、基板端では中央部分よりも熱がこもりやすく、また、温度変化が激しくなることに起因すると考えられる。
図5はスクライブラインの分断面を示す写真であり、図5(a)は基板中央部分、図5(b)は終端部分である。板厚が2.8mmの基板において、基板中央部分ではクラックCrの深さが0.48mmであるのに対し、終端のクラックCr1は1.6mmまで浸透している。
このようにスクライブラインの終端では局所的に深いクラックCr1が形成されることが判明したので、これを利用してレーザブレイク処理を行うために、第二回目レーザ照射は終端(第二基板端A2)側から逆方向に走査するようにする。
すなわち、図4(f)に示すように、レーザ装置13を作動してレーザビームを照射する。このときの加熱条件については後述する。
続いて、図4(g)に示すように、台座7を移動し、基板A上に形成されるビームスポットを、スクライブラインに沿って第二基板端A2から第一基板端A1に向けて逆方向に走査する。これにより深いクラックCr1が起点となってスクライブラインに沿って進行していくので、これまでより深いスクライブラインが第一基板端A1まで形成されるようになる。なお、第一基板端A1近傍にはクラックCrが形成されていない領域が存在するが、特に問題なく深いクラックが第一基板端A1まで連続して進行することができる。
ここで、レーザブレイク処理の際の加熱条件について説明する。レーザ出力等の加熱条件については、第一回目レーザ照射のときと同様でもよいが、以下のように設定することが好ましい。
レーザブレイク処理では走査速度を第一回目レーザ照射のときよりも速め、スクライブライン上の各点での加熱時間を短くし(レーザ出力は高く設定する)、スクライブラインの表層を短時間だけ加熱するように設定する。これは基板表層と基板内部との間でクラックCrを深く浸透させるための応力勾配を形成するためである。
図6は、レーザブレイク処理の際に形成しようとする応力勾配を模式的に示した断面図である。基板表層を短時間加熱し、加熱領域Hを形成する。すると、基板表層に大きな圧縮応力HRが形成され、その影響を受けて基板内部には、反対に引張応力CRが発生する。基板内部にクラックCrが存在すると、引張応力はクラックCrの先端に集中するようになり、その結果、クラックCrは、さらに深く浸透するようになる。
基板表層の加熱時間を長くしていくと、基板内部に熱が伝達されて深さ方向に生じる温度差が小さくなる。その結果、深さ方向の応力勾配が弱まってしまう。したがって、レーザブレイク処理では、基板表層に圧縮応力、基板内部に引張応力が形成されやすい加熱条件、冷却条件を設定するために、基板が軟化しない温度範囲で、短時間内に強く加熱する加熱条件を選択するようにするのが好ましい。また、加熱前に、予め冷媒を吹き付けて冷却しておくことにより、深さ方向の温度差を大きくして、基板内部に引張応力が生じやすくしてもよい。
また、深いクラックCr1を起点にすることにより、これまでより深いスクライブラインが形成されることについて説明する。
第二基板端A2に形成された深いクラックCr1をレーザブレイク処理の開始端とすることにより、引張応力が集中するクラック先端の初期位置を基板の深い位置にすることができる。この状態で、レーザ照射を行うことにより、基板表層に強い圧縮応力を与える。これにより、深い位置のクラック先端に引張応力が集中するようになり、さらに、基板表面からクラック先端までの距離が長いほど、クラックを広げようとする大きな力(モーメント)がクラック先端を引き裂く方向に働くようになるので、クラックが深く浸透するようになる。
図7は、深いクラックCr1を開始端としてレーザブレイク処理を行ったときの分断面の進行状態を模式的に示した断面図である。ビームスポットの走査に伴って、図7(a)、図7(b)、図7(c)に示すように、深いクラックCr1の深さを維持しながらレーザブレイク処理によりクラックCr2が進行していく。
このように、レーザブレイク処理の際に、第二基板端側から第一基板端に向けて逆方向にレーザ照射することにより、これまで以上の深いクラックCr2からなるスクライブラインを形成することができるようになり、また、クラックCr2が裏面まで達するとレーザブレイク処理によって基板を完全分断することができるようになる。
このメカニズムにより形成された分断面は、非常に美しく、しかも直進性に優れており、加工端面として理想的な状態となっている。
なお、上述した実施形態では、レーザスクライブ加工の際に、初期亀裂Trを第一基板端A1から離隔する位置に形成したが、従来と同様に、第一基板端A1から形成した場合であってもよい。その場合には、レーザスクライブ加工の際、第一回目のレーザ照射での加熱条件、冷却条件のプロセスウインドウは狭まるので、第一回目のレーザ照射によって形成されるスクライブラインは、従来と同様に、あまり深くすることはできないが、その場合であっても、第二回目レーザ照射を第二基板端A2から第一基板端A1に向けて走査することにより、深いクラックCr1を開始端としてこれまでより深いクラックCr2からなるスクライブラインを形成することができるようになる。
なお、レーザスクライブ加工におけるクラックの形成およびレーザブレイク処理におけるクラックの浸透を確認するために、光学センサでクラックの有無や深さを検出することとしてもよい。この場合、レーザスクライブ加工時には冷却スポットの相対移動方向後方を検査範囲とし、レーザブレイク処理時にはビームスポットの相対移動方向後方を検査範囲としてクラックの有無や深さを検出すればよい。上記2つの検査範囲にそれぞれ対応する位置に2つのセンサを設けてもよいし、1つのセンサをエアシリンダ等で上記2つの検査範囲にそれぞれ対応する位置に移動可能に設けることとしてもよい。
本発明は、ガラス基板等の脆性材料基板に対し、深いスクライブラインを形成したり、完全分断したりする加工に利用することができる。
スライドテーブル2上に、水平な台座7がガイドレール8に沿って、図1の左右方向(以下X方向という)に往復移動するように配置されている。台座7に固定されたステー10aに、モーター9によって回転するスクリューネジ10が貫通螺合されており、スクリューネジ10が正、逆転することにより、台座7がガイドレール8に沿って、X方向に往復移動する。

Claims (4)

  1. 脆性材料基板に設定した第一の基板端から第二の基板端までのスクライブ予定ラインに沿って二度のレーザ照射を行うことにより前記基板を加工する脆性材料基板の加工方法であって、
    (a)前記第一基板端近傍のスクライブ予定ライン上に初期亀裂を形成する初期亀裂形成工程と、
    (b)第一回目のレーザ照射のビームスポットを前記第一基板端側から前記スクライブ予定ラインに沿って前記第二基板端まで相対移動させて前記基板を軟化温度以下で加熱するとともに、前記ビームスポットの通過直後の部位に冷媒を吹き付けて冷却し、前記スクライブ予定ラインに生じる深さ方向の応力勾配を利用して前記スクライブ予定ラインに沿って有限深さのスクライブラインを形成するレーザスクライブ工程と、
    (c)第二回目レーザ照射のビームスポットを前記スクライブラインに沿って前記第二基板端から前記第一基板端までレーザスクライブ工程とは逆方向に相対移動させて前記スクライブラインをさらに深く浸透させるか、または、完全に分断させるレーザブレイク工程とからなる脆性材料基板の加工方法。
  2. (a)の初期亀裂形成工程において、前記初期亀裂は第一基板端から離隔するように形成する請求項1に記載の脆性材料基板の加工方法。
  3. (a)の初期亀裂形成工程において、前記初期亀裂は刃先に周期溝が形成された溝付きカッターホイールを圧接することにより形成する請求項2に記載の脆性材料基板の加工方法。
  4. (c)のレーザブレイク工程において、第二回目レーザ照射のビームスポットを前記スクライブラインに沿って前記第二基板端から前記第一基板端まで逆方向に相対移動させる際に、ビームスポットが通過する前方の部位に冷媒を吹き付けて冷却する請求項1〜請求項4のいずれかに記載の脆性材料基板の加工方法。
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