JPWO2009119713A1 - 管端部のねじ要素測定装置、ねじ要素測定システムおよびねじ要素測定方法 - Google Patents

管端部のねじ要素測定装置、ねじ要素測定システムおよびねじ要素測定方法 Download PDF

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Abstract

光学式センサ2により、管軸に対して光源21とは反対側に漏れ出た光のうち、ねじ溝A4に対して略平行な光を検出することにより、第1ねじ要素が測定される。また、ねじフランク面A8に接触式センサ3の接触プローブ31を接触させ、接触時における接触プローブ31の空間座標を検出することにより、第2ねじ要素が測定される。それぞれ検出された第1および第2ねじ要素は、演算処理手段4により合成されて、測定対象のねじのねじ要素が演算される。

Description

本発明は、油井管等のねじ付き管の管端部のねじ要素を測定するねじ要素測定装置およびねじ付き管の検査工程を含む管の製造ラインおよび精整ライン等の自動連続処理ラインにおいて適用可能な前記ねじ要素測定装置を含むねじ要素測定システムに関する。また、本発明は、前記ねじ要素測定装置を用いたねじ要素測定方法に関する。
従来から油井管等において管端部同士を継ぐ上で、当該管端部にねじを形成し、このねじで継ぐ方法が使われてきた。このねじは、油井の深化や腐食環境性に対する要請に伴い、ねじ形状等において種々の改善がなされてきている(例えば、非特許文献1参照)。このねじ(後述する図6のねじ部から先端のシール部を含む)の形状は、油井管としての品質にとって重要である。
このようなねじは、場合によっては、長さにして数十m、重さにして数百kg重に及ぶ管の端部に形成され、且つ、複雑・高精度なねじ形状を有するものである。
図6は、ねじ付き管の管端部の一例を示す断面図であり、図7は、図6のねじ部における部分拡大図である。図6に示すように、管端部のねじA2には、ねじ山A3およびねじ溝A4が設けられるねじ部A5、当該ねじ部A5の先端側に設けられる平行部A7、および管の先端部に設けられテーパ形状を有するシール部A6を含む場合があり、おのおの適切な寸法に設計・加工されている。また、このねじは、複雑な形状の各部の要素それぞれに公差が定められ、重要な品質管理項目となっている。
従来、これらの品質管理項目は、人手によって測定されていたが、省力やヒューマンエラー抑制、測定の高速化および高精度化の観点から、より高精度な自動測定技術の開発が試行されてきた。
具体的には、管端部のねじ加工後の検品のために当該管端部に設けられたねじのねじ要素を測定する技術として、光源からの平行光をねじ溝に対して略平行に照射し、管軸に対して前記光源とは反対側に漏れ出た光を検出する光学式センサを有し、当該光学式センサの検出結果に基づいてねじ要素を測定する自動測定装置が公知である(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1には、ねじ溝に平行な光を照射し、ねじを通過する光を検出する方法において、測定したねじ形状線図(以後、ねじプロファイルと呼ぶ)に接触式センサのコタクトチップのイメージを仮想的に内接するよう重ねあわせ、この時の仮想的コンタクトチップの座標を用いて、ねじ要素を測定することが開示されている。特許文献1に記載の方法は、以前は人がAPIゲージ(コンタクトチップ付き接触式ゲージ)等を用いて行っていた検査結果に近い出力を導くことにより、従来結果を真値と仮定した上で精度の高い出力を得ることを目指した方法である。なお、この方法では、光源にハロゲンランプ、光検出器にはCCDカメラが用いられている。
また、特許文献2においては、メカニカルシールの端面位置や傾きを接触式で測定し、ねじ端面の位置や傾きを求めるとともに、シール部やねじ部等の外径を接触式で測定する一方で、外形(表面の凸凹形状)すなわちねじプロファイルについては非接触式(光学式)で測定する構成が開示されている。つまり、接触式で測定されたねじ軸の傾きやねじ部の外径を基準にして、ねじ継ぎ手の正確な形状を非接触式で測定し、合成する方法である。この測定法は、接触式で測定した高精度なデータを元に、ねじ軸の傾き補正などを行うことで高精度化を図りつつ、測定点数が多数必要とされるねじプロファイルについては光学式で測定することで迅速化を狙ったものである。光学式の測定としては、平行光としてレーザービームを投影して、ねじを介して対面におかれた光検出器により、このビームがねじにより遮られた位置を検出する方法が用いられている。また、特許文献2では、温度の影響として熱膨張を勘案し、基準サンプルを温度測定した上でその結果を用いて補正を行うことも開示されている。
小笠原昌雄、「最近の油井管継手」鐵と鋼:日本鐵工協會々誌、1993年5月1日、Vol.79、No.5、pp.N352−N355 特許第3552440号公報 特開昭63−212808号公報
しかし、上記技術では、未だ全てのねじ要素について、自動的且つ迅速・高精度に測定できる技術を提供するに至っていない。特に、ねじ部A5におけるねじ山A3とねじ溝A4との間にあるフランク面A8(図6,7参照)に関するねじ要素については、未だ十分な測定精度を得ることは困難である。
加えて、最近、ねじ形状が複雑化してきており、測定の困難さは一層増大している。例えば、非特許文献1および図7に示されるように、油井管等においては、管端部同士を継ぐ際に、当該管端部のねじ山の管軸方向内方側のフランク面A8、すなわち管軸方向の引っ張り力に対し負荷のかかる側のフランク面A8が、前記ねじ山A3の先端部から基端部に行くに従ってねじ山中央部に近づくフランク面(以下、フック状フランク面A8hと称する)となっているねじが形成されたねじ付き管が使用されている。このようなフック状フランク面A8hに関するねじ要素は、自動測定をより一層困難にしている。
本発明はかかる問題に鑑みなされたものであり、ねじ付き管の管端部のねじ要素のうちフランク面に関するねじ要素をも高精度に測定することができるねじ要素測定装置、これを備えたねじ要素測定システムおよびねじ要素測定装置を用いたねじ要素測定方法を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、上記従来の方法の問題点について検討した。この結果、以下の知見を得た。
<1.フランク面測定に光学式センサを用いることによる問題>
まず、図7に示すような、ねじ山とねじ溝との間にある面であるフランク面に関するねじ要素測定の問題点について検討した。ねじ付き管の品質評価において、ねじ(管の管端部において旋盤加工されたねじ軸と同一軸を有する加工部位)のフランク面の位置を必要とするものには、例えば、ねじ山の幅、ねじ溝の幅、ねじピッチまたはリード角等が挙げられる。これらは、ねじ軸(ねじ外周に接する面またはねじ溝の底面の対称軸)に平行且つフランク面におけるねじ山の高さ方向中央部を通る座標軸を基準に測定することができる。例えば、ねじピッチやリード角は、隣り合うねじ山の対応するフランク面のねじ山高さ方向中央部同士の間隔から求められる。
ここで、特許文献1および2には、ねじ溝に平行な光を照射し、ねじを通過する光を検出する方法において、ねじプロファイルを測定することが記載されている。しかし、ねじプロファイルは曲線を描いているため、平行光を検出する光学式検出方法においては、フランク面がねじ山の稜線の影に隠れ、フランク面を正確に検出できない場合がある。例えば、図6および図7に示すような、フランク面がねじ軸に対して垂直またはそれに近い角度を有するねじプロファイルにおいて、ねじ山の高さ方向中央部でフランク面の位置を検出する際にフランク面がねじ山の稜線の影に隠れることにより生じる誤差は無視できないものとなる。
以下、この点について詳しく説明する。なお、本説明の空間座標軸としては、直交座標系とする。管軸およびねじ軸に略沿った方向で、後述する管の把持機構における求心軸をX軸とする。X軸に直交し且つ水平面に平行な軸をY軸とし、X−Y平面に垂直な軸(鉛直方向)をZ軸とする。
図8は、一般的なねじにおけるフランク面のねじ山方向中央部位置の軌跡を投影する際の様子を説明するための図である。図8(a)は、フランク面のねじ山方向中央部位置の軌跡とY軸に垂直な平面Uとが交差した様子を示す。図8(b)は、図8(a)における平面UとY軸との交点がフランク面のねじ山方向中央部位置上にあるときのX軸に垂直な面Vへの投影図を示す。図8(c)は、図8(a)における平面UとY軸との交点がフランク面のねじ山方向中央部位置上にあるとき(図8(b)に示す状態)のフランク面と平面Uとの交線を示す。
この場合、Z軸に沿った方向に平行光を照射すると、図8(c)に示すように、フランク面と平面Uとの交線がX軸方向に広がっているため、平行光の照射方向に直交する投影面上に当該広がった部分による影が生じ、フランク面の位置検出が妨げられる。この影の影響を少なくするため、リード角分(=η°)投光方向を傾け、図8(c)におけるZ2軸に沿った方向に平行光を照射する。この場合は、Z軸に沿った方向に平行光を照射する場合に比べて誤差が抑制されるものの、フランク面と平面Uとの交線のX2軸への投影部分が依然として影として検出される。
Z2軸に沿った方向に平行光を照射した際の誤差を見積もるために、図9は、X2−Z2座標におけるフランク面と平面Uとの交線の一例を示す図である。図9におけるねじは、外半径90mm、ねじ山高さ3mm、およびねじピッチ6mmを有し、フランク面がねじ軸に対し垂直な形状を持つものの計算結果である。この場合、ねじ山の稜線による影により、フランク面のねじ山高さ中央位置の測定誤差は2μmとなる。
また、フック状フランク面の場合、この誤差がさらに増大することとなる。上記と同様に外半径90mm、ねじ山高さ3mm、およびねじピッチ6mmを有し、フランク面の角度(ねじ山の基端部から先端部に行くに従ってフランク面がねじ山のX軸方向中央部に位置するときの角度を正の角度とする)が−3°(図7に示すθ=−3°)の場合、上述したねじ山の稜線による影により約78μmの誤差が生じ、ねじ山高さが1.5mmの場合でも約39μmの誤差が生じ、ねじ付き管の品質評価として用いることができない誤差を生じる。
以上のように、特許文献1および2に記載のねじ要素測定装置のようにねじ溝に平行光を照射してフランク面に関するねじ要素を測定しても、ねじ山の影が生じることにより不可避的な誤差を生じてしまう結果となる。従って、フランク面に関連するねじ要素(ねじ山幅、ねじ溝幅、リード角、ねじピッチ、フランク面角度等)が高精度に測定できない結果となる。
<2.ねじ要素測定装置上の測定位置と実際に測定される位置とが相違する問題>
次に、ねじ要素測定装置とねじ付き管との位置のずれによって生じる測定誤差の問題点について検討した。
例えば、ねじ要素測定装置を管の連続処理ラインに適用して測定する場合、搬送されてきたねじ付き管を把持機構により自動的に把持した上でねじ要素測定装置によりねじ要素を測定する。この際、ねじ要素測定装置の測定基軸または把持機構の把持中心と、搬送されてきたねじ付き管のねじ軸とのずれが大きいと正確なねじ要素が測定できない問題がある。
また、実際のねじ付き管は、ねじ付き管の管軸(管の中央部の中心軸)とねじ軸(管端部の中心軸)とがわずかながらずれていることが多い。
実際のねじ加工した鋼管において、ねじ軸と管軸とのずれとして両者の角度差を調べた結果、0.057°(1/1000の傾き)程度、場合によっては、例えば、0.11°(2/1000の傾き)の角度差が生じることがあった。
図10は、この角度差により生じる影響を説明する図である。図10は、図9と同じ形状のねじにおいて、上記のねじ軸と管軸との角度差に起因して、投光方向(Z2軸)がZ軸に対して成す角度とリード角との間に0.029°〜0.11°の差があった場合の平面U内のX2−Z2軸座標系におけるフランク面と平面Uとの交線を示している。この交線のX2軸への投影分が影となるので、投光方向(Z2軸)がZ軸に対して成す角度とリード角との間に0.11°の差がある場合におけるフランク面のねじ山高さ中央位置の測定誤差は、X軸方向に33μmとなる。同様に、0.059°の差がある場合に誤差17μmとなり、0.029°の差がある場合に誤差9μmとなる。この様にねじ軸と管軸との微少なずれは、フランク面の位置測定の誤差要因として重大な要因となる。しかし、この様なねじ軸と管軸との微少なずれ(1/1000程度)は容易には検出できず、測定のためねじ付き管を把持したり、所定の位置に設置する際に、このずれを制御することは非常に難しい。
そのため、特許文献1に示されるような平行光のみによる測定においては、ねじ軸の方向が管軸方向に対して前記程度のずれを持つ事は許容せざるを得ず、フランク面のねじ山高さ中央位置等のフランク面位置測定には許容できない大きな誤差が生じることとなる。そしてフランク面に関する(フランク面のねじ山方向中央部の座標を必要とする)ねじ要素、例えば、フランク面の角度、ねじ山幅、ねじ谷幅、リード角やねじピッチ等の測定結果に、許容できない大きな測定誤差が伝播することとなり、高精度な測定は望めないことになる。
加えて、チャックのような把持機構にねじ付き管を把持した状態で測定する場合でも、測定するねじ付き管の測定する場所以外の旋盤加工を施していない圧延面を把持することになる。このため、図11に示すように、求心精度が高い把持機構を使用したとしても、ねじ付き管を把持した際に、管軸と把持機構の把持中心との間には、前述したねじ軸と管軸とのずれと同程度あるいはそれ以上のずれが生じてしまう。なお、求心精度の高い把持機構とは、真直で真円の棒を把持した際に、この棒の軸と把持機構の把持中心とのずれが十分小さい(例えば、ずれが0.1mmを十分下回る)ものを意味する。上記のように管軸と把持機構の把持中心とのずれが生じるのは、管の曲がりや真円度の乱れ、管表面の粗さの影響や把持機構の求心誤差(把持機構に起因した把持中心と管軸とのずれ)等が重なって生じるためである。この把持機構の把持中心と管軸とのずれが、管軸とねじ軸とのずれに加わり、ねじ軸位置を求めることは一層困難になる。
また、特許文献2の測定方法においては、ねじ軸を接触式センサにより検出する構成が開示されているが、この方法には、いくつかの問題がある。特許文献2のねじ軸検出方法においては、管端のシール部の変位(X軸方向に相当する変位)を管周方向に数箇所測定し、その変位に基づいて管端面の傾きを求め、管端面に垂直な方向がねじ軸の向きであるとして当該ねじ軸の傾きを測定している。この方法における問題点は、管端シール部の最もキズや汚れを嫌う部位にセンサを接触させる必要があることである。この部位にセンサを接触させることによって、キズや汚れが生じ易くなる。シール部のキズは製品品質を著しく低下させるため許容できない。また汚れが付着した場合には、シール部の洗浄が必要となり、生産性を大きく阻害する結果となる。
加えて特許文献2の方法では、ねじ軸を求めるにあたり、管軸とねじ軸とが一致することを前提として、管中心点(管軸上の所定の一点)と測定ステージ中心点とを一致させる旨が記載されている。ねじ軸を高精度に求めるには、上記ねじ軸の傾き以外に、少なくともねじ軸上の所定の一点(ねじ中心)の座標を特定する必要がある。特許文献2では、この座標を求めるために、管の内面に3本のロッドを挿入し、内接させることにより、ロッドが内接することによって生じた反力によって測定ステージを移動させ、測定ステージ中心点を管中心点に一致させる、すなわちねじ中心に一致させようとしている。しかしながら、旋盤加工により形成されたねじのねじ軸と、旋盤加工されていない部分のねじ付き管の管軸とは、前述のように必ずしも一致していない。このため、上記のように測定ステージ中心点を管中心点に一致させる動作が、測定ステージ中心点をねじ中心に一致させることにはならない場合がある。また、ロッドを管の内面に適切且つ安定的に内接させることは難しい。
このように、上記方法においても実際に測定されるねじのねじ軸と測定中心との間には無視できない差が生じるため、ねじ軸を十分な精度で求めることできない。また、この方法では、測定項目が増加してしまうため、それに伴う姿勢制御および位置制御が増加し、測定の迅速化が困難である。
以上のように、ねじ要素測定装置の測定基軸または把持機構の把持中心と、搬送されてきたねじ付き管のねじ軸とのずれが大きいと正確なねじ要素が測定できない結果となる。
本発明は、上記のような本発明者らの新しい知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明に係るねじ要素測定装置は、前記課題を解決するべくなされたものであり、ねじ付き管の管端部のねじ要素を測定する装置であって、管軸に対して光源とは反対側に漏れ出た光のうち、ねじ溝に対して略平行な光を検出することにより、第1ねじ要素を測定する光学式センサと、ねじフランク面に接触プローブを接触させ、接触時における当該接触プローブの空間座標を検出することにより、第2ねじ要素を測定する接触式センサと、前記光学式センサから得られた第1ねじ要素及び前記接触式センサから得られた第2ねじ要素を合成してねじ要素を演算する演算処理手段とを有することを特徴とするものである。
また、本発明に係るねじ要素測定方法は、ねじ付き管の管端部のねじ要素を測定する測定方法であって、光学式センサを用いて、管軸に対して光源とは反対側に漏れ出た光のうち、ねじ溝に対して略平行な光を検出することにより、第1ねじ要素を測定する工程と、接触式センサを用いて、ねじフランク面に接触プローブを接触させ、接触時における当該接触プローブの空間座標を検出することにより、第2ねじ要素を測定する工程と、前記光学式センサから得られた第1ねじ要素及び前記接触式センサから得られた第2ねじ要素を合成してねじ要素を演算する工程とを有することを特徴とするものである。
好ましくは、前記ねじフランク面は、フック形状を有するフック状フランク面を含んでいる。
上記構成のねじ要素測定装置およびねじ要素測定方法によれば、管軸に対して光源とは反対側に漏れ出た光のうち、ねじ溝に対して略平行な光を検出することにより、第1ねじ要素が測定される。また、ねじフランク面に接触式センサの接触プローブを接触させ、接触時における接触プローブの空間座標を検出することにより、第2ねじ要素が測定される。
それぞれ検出された第1および第2ねじ要素は、演算処理手段により合成されて、測定対象のねじのねじ要素が演算される。
このように、ねじ溝に対して略平行な光を検出することにより、ねじフランク面に関しないねじ要素である第1ねじ要素を測定する一方、光学式測定では上述したようなねじ山の稜線の影により測定誤差が生じてしまう、ねじフランク面に関するねじ要素である第2ねじ要素については接触式センサにより測定し、これらを合成することにより、ねじ要素をねじフランク面に関するねじ要素を含めて高精度に測定することができる。
特に、光学式測定のみではねじ山の稜線の影に隠れる量が大きく誤差が大きいフック状フランク面に関するねじ要素についても高精度に測定することができる。
なお、ねじ溝に対して略平行な光とは、光学的に平行な光(光束)であるものの、その光束の方向(光軸方向)がねじ溝に対して完全に平行な方向の光束に限られるものではない。ねじ溝に対して略平行な光には、その光軸方向が前述したZ軸に完全に平行な方向の光束や、その光軸方向がZ軸とねじ溝との間の方向の光束も含まれる。
好ましくは、前記光学式センサによる測定のみを行う場合と、前記光学式センサによる測定及び前記接触式センサによる測定の双方を行う場合とが選択可能に構成される。
この場合、光学式センサによる測定結果である第1ねじ要素をそのまま測定されたねじ要素として出力させる場合と、光学式センサによる測定結果である第1ねじ要素および接触式センサによる測定結果である第2ねじ要素を合成したものを測定されたねじ要素として出力させる場合とを選択することができる。
特に、本発明のねじ要素測定装置を管の連続処理ラインにおける測定装置として適用する場合においては、測定に許容される時間が非常に短い場合がある。本ねじ要素測定装置を用いて連続処理ライン内で品質を管理する上では、必ずしも全ての管で全要素を自動測定する必要はないと言える。光学式センサによる測定は、比較的短時間で完了するので、光学式センサによる測定を全数行い、所定の本数毎に接触式測定を行うことで、本発明によるねじ要素の自動測定を利用した品質管理が可能になる。すなわち、所定の本数毎に接触測定を行って、異常のない場合には、その間の管は、フランク面に関する第2ねじ要素に関して良品であると判断することができる。接触測定により不良品を検知した場合には、所定本数分、遡って不良と判定したり、詳細な再検査を行うことができる。所定本数を適切に設定することにより、生産性を阻害することない一方で、良品でない判定が発生した時の損害(所定本数分遡って全廃棄したり、所定本数分遡って再測定を行う際の費用的及び時間的損害)も比較的小さく抑制することができる。また、所定本数の間、光学式センサのみによる測定でフランク面に関しない第1ねじ要素について異常や欠陥を検出した場合は、接触式センサによる測定を行うことなく異常や欠陥を検出できるため、より迅速にねじ形成等の操業の異常を察知して、フィードバックすることが可能となる。もちろん、この様な方法は、連続処理ラインの生産速度が測定速度に比べて充分遅い場合や本発明に係る装置を多数設置することが可能で処理を分散できる場合には、全数のねじ付き管に対し光学的センサおよび接触式センサによる全要素測定が可能であることは言うまでもない。
<3.熱膨張の問題>
前述したように、ねじ付き管は、例えば、鋼管にねじを形成したものであり、温度に応じて膨張/収縮するため、ねじ要素も温度に応じて変化してしまう問題がある。これに関し、従来、基準サンプルを測定し、その結果を元に、ねじ要素測定装置で測定されたねじ要素の熱膨張誤差を補正する方法が公知となっている。
しかし、この方法では、基準サンプルと測定対象であるねじ付き管との間で温度差が生じるとその分誤差が生じる。例えば、鋼の熱膨張係数は、1×10(1/℃)程度なので、管の温度が10℃変化すると、半径90mmの管の外径は、約18μm変化する。この基準サンプルと測定対象との温度差は、基準サンプルと測定対象との寸法や熱容量の差や、ねじ要素の測定までに経た熱履歴(すなわち、雰囲気温度の履歴や測定対象そのものの加熱・冷却・圧延・加工等の熱履歴)の差によって生じる。
そこで、好ましくは、前記ねじ付き管の温度を求めて、当該温度に応じて、測定されたねじ要素の値に対して温度補正を行うように構成される。なお、ねじ付き管の温度を求める方法としては、例えば、以下の(1)〜(4)の4つの方法が考えられる。
(1)ねじ要素の測定最中またはその直前直後にねじ付き管の温度を測定する方法。
(2)ねじ要素の測定位置までねじ付き管を搬送する管搬送機構の雰囲気温度や、前記測定位置で測定開始までねじ付き管が待機している場合における待機位置の雰囲気温度を測定し、その測定結果をねじ付き管の温度とする方法。
(3)ねじ付き管の寸法、材質、ねじ要素測定までの工程や工程スケジュールに基づいて、ねじ要素の測定時におけるねじ付き管の温度を予測する方法。
(4)ねじ付き管の実測温度やねじ付き管を搬送する管搬送機構の雰囲気温度実測値に対し、ねじ付き管の寸法、材質、ねじ要素測定までの工程や工程スケジュールに基づいて設定した補正値を加えるような演算を施し、その演算結果をねじ付き管の温度とする方法。
この場合、実際に測定に用いられるねじ付き管の温度に基づいて、測定されたねじ要素の値を補正することにより、測定対象及び測定時間の相違によって温度差が生じることが防止されるため、より高精度な測定結果を得ることができる。
好ましくは、前記ねじ付き管を管軸またはねじ軸を中心として回転させる回転手段と、前記回転手段の回転角度を検出する回転角度検出手段とを備えるように構成される。
この場合、管軸またはねじ軸を中心にねじ付き管を回転手段により回転させ、その回転角度を回転角度検出手段により検出することができるため、ねじ付き管の周方向において複数箇所(例えば、2〜8箇所)でねじ要素測定を行うことにより、周方向検査結果としてより厳密な品質保証が可能になる。また、外径測定における周方向のばらつきを求めることができ、より高精度な真円度を求めることができる。なお、ねじ部や平行部、シール部、管部の真円度は、外径のばらつきや最大外径と最小外径との差として求めることができる。
また、本発明に係るねじ要素測定システムは、上記構成のねじ要素測定装置と、ねじ付き管を固定するための把持機構と、前記ねじ付き管の高さを調整する高さ調整機構であって、前記ねじ付き管の中心軸と前記把持機構の把持中心または前記ねじ要素測定装置の測定基軸とを略一致させる高さ調整機構とを備えたことを特徴とするものである。
連続処理ライン等で処理されるねじ付き管を上記構成のねじ要素測定装置で測定する際には、光学式測定結果と接触式測定結果を合成する必要があるので、両方の測定が終了するまでの間、把持機構により測定対象であるねじ付き管を把持することにより静止させる。
また、高さ調整機構により、ねじ要素測定装置の測定基軸とねじ付き管の中心軸を一致させるように、ねじ付き管が載置される高さを調整することができる。
これにより、連続処理ライン等において、直径の異なる管が順次ねじ要素測定装置へ搬送されてきた場合でも、測定位置の変動を管の半径変動程度内に収めることができるため、より迅速にねじ要素を測定することができる。
例えば、光学式センサの受光手段として撮影範囲が3mm×3mmから10mm×10mm程度のCCDカメラ等を用いた場合、把持機構によるねじ軸の求心精度をおよそ2mm以内にしておくことが好ましい。測定対象である管の外径設計値を予め記憶しておくことにより、この受光手段で検出すべき位置を計画的に決定し且つ確実に検出することができる。なお、数mm程度のねじ軸の求心精度を得ることは、前述のねじ軸と管軸との間にずれがある場合でも可能な値と言える。
また、把持機構にねじ付き管を持ち込む際、把持機構の求心機能を補うべく、ねじ付き管の高さを高さ調整機構を用いて調整し、把持機構の把持中心にねじ付き管の中心軸を略一致させるように移動させることとしてもよい。これにより、搬送してきたねじ付き管の管軸が把持機構の把持中心と大きくずれていることにより、上手く求心しなかったり、測定位置においてねじ付き管の傾きが過大になることによりねじ要素の測定が阻害されるのを防止することができる。
好ましくは、前記第1および第2ねじ要素の測定前に、前記ねじ要素測定装置の測定基軸と測定されるねじ付き管のねじ軸との距離を検出するように構成される。
上記ねじ要素測定装置においては、ねじフランク面の位置を接触式センサで測定することにより、光学式センサでの測定で生じる誤差を補っている。ただし、光学式センサの測定結果である第1ねじ要素と接触式センサの測定結果である第2ねじ要素とを合成する際の合成精度が低いと高精度なねじ要素の測定ができないため、合成精度を高くする必要がある。X軸およびY軸座標については、両測定結果のそれぞれにおいて得られたデータの所定の基準値(基準位置)同士を比較する等により、両測定における座標を十分な精度で合致させることができる。
これに対し、Z軸方向を含む光学式センサの受光軸方向(ねじ溝に略平行な方向)に生じる誤差の影響が問題となる。この誤差としては、(1)光学系の被写界深度による誤差および(2)接触式センサの測定基軸と測定されるねじ付き管のねじ軸とが一致していないことによって生じる誤差が考えられる。
(1)の誤差については、光学式センサの被写界深度が深い方がねじ軸の前記受光軸方向への変動に対しても寛容であるため、確実に測定するためには被写界深度が深い方が好ましい。被写界深度は、光学系の性能によって決まる。例えば、受光手段としてCCDカメラを用いるとともに、その集光光学系として市販される1倍程度のテレセントリックレンズ等を用いることで得られる平行光束を用いる場合、(1)の誤差は、0.5mm(±0.25mm)程度である。
(2)の誤差については、接触式センサの測定基軸と測定されるねじ付き管のねじ軸とが一致していないと、接触式センサの測定値は、実際に測定したねじフランク面位置に対し、リード角に相応した分だけX軸(ねじ軸)方向へ移動したねじフランク面位置として出力されてしまう。このねじフランク面位置の移動分が接触式センサの測定誤差となる。
図12は、接触式センサの測定基軸と測定されるねじ付き管のねじ軸との距離が変化した場合を説明するための図である。また、以下の表1に、図12の場合におけるX軸方向のねじフランク面位置の誤差を示す。下記表1に示すように、このリード角分の誤差は、接触式センサの測定基軸とねじ軸との距離(ねじ軸高さ)が0.5mm程度であれば許容範囲内と言えるが、1mm以上である場合、X軸方向のねじフランク面位置の誤差が10μmを超え、測定結果として許容範囲を超えてしまう。
Figure 2009119713

このように、(1)の誤差が支配的であるため、接触式センサの測定基軸とねじ軸との距離を±0.25mm程度以内とすることが好ましい。
上記知見に基づいて、前記ねじ要素測定装置による測定前に、前記ねじ要素測定装置の測定基軸と測定されるねじ付き管のねじ軸との距離を検出することにより、接触式センサの測定基軸の位置と測定されるねじ付き管のねじ軸の位置とを高精度に一致させた上でねじ要素を測定したり、測定されたデータに対して位置補正を行うことにより、より高精度な測定結果を得ることができる。
本発明に係るねじ要素測定装置によれば、ねじ溝に対して略平行な光を検出することにより、ねじフランク面に関しないねじ要素である第1ねじ要素を測定する一方、光学式測定では上述したようなねじ山の稜線の影により測定誤差が生じてしまう、ねじフランク面に関するねじ要素である第2ねじ要素については接触式センサにより測定し、これらを合成することにより、ねじ要素をねじフランク面に関するねじ要素を含めて高精度に測定することができる。
特に、光学式測定のみではねじ山の稜線の影に隠れる量が大きく誤差が大きいフック状フランク面に関するねじ要素についても高精度に測定することができる。
また、本発明に係るねじ要素測定システムによれば、高さ調整機構により、ねじ要素測定装置の測定基軸とねじ付き管の中心軸を一致させるように、ねじ付き管が載置される高さを調整することができる。このため、連続処理ライン等において、直径の異なる管が順次ねじ要素測定装置へ搬送されてきた場合でも、測定位置の変動を管の半径変動程度内に収めることができ、より迅速にねじ要素を測定することができる。
加えて、把持機構にねじ付き管を持ち込む際、把持機構の求心機能を補うべく、ねじ付き管の高さを高さ調整機構を用いて調整し、把持機構の把持中心にねじ付き管の中心軸を略一致させるように移動させることができる。このため、搬送してきたねじ付き管の管軸が把持機構の把持中心と大きくずれていることにより、上手く求心しなかったり、測定位置においてねじ付き管の傾きが過大になることによりねじ要素の測定が阻害されるのを防止することができる。
本発明に係るねじ要素測定装置が適用されたねじ要素測定システムの一実施形態の概略構成図である。 図1におけるねじ要素測定装置の光学式センサおよび接触式センサの移動ステージを示す拡大斜視図である。 図1のねじ要素測定システムにおける高さ調整機構の側面図である。 本実施形態の接触式センサによるフランク面の測定方法についての説明図である。 第1ねじ要素および第2ねじ要素が合成される様子についての説明図である。 フックねじが形成された管端部の軸線方向に平行な概略断面図である。 図6のねじ部における部分拡大図である。 一般的なねじにおけるフランク面のねじ山方向中央部位置の軌跡を投影する際の様子を説明するための図である。 Z2軸に沿った方向に平行光を照射した際のX2−Z2座標におけるフランク面と平面Uとの交線の一例を示す図である。 ねじ軸と管軸との角度差により生じる影響を説明する図である。 把持機構の把持中心と管軸とねじ軸とのずれを説明する図である。 接触式センサの測定基軸と測定されるねじ付き管のねじ軸との距離が変化した場合を説明するための図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
まず、本発明に係るねじ要素測定装置の測定対象であるねじ付き管のうち、管端部にフック状フランク面を有するフックねじの構成について説明する。なお、本発明に係るねじ要素測定装置は、フックねじ以外の一般的なねじ形状を有するねじ付き管についても測定可能である。
図6はフックねじが形成された管端部の軸線方向に平行な概略断面図であり、図7は図6における、ひとつのねじ山の拡大図である。なお、図6および図7においては見易くするためねじ山のピッチや大きさ等を実際とはわざと変えてある。
図6および図7に示すようなねじ付き管A1の管端部に形成されたねじA2は、ねじ山A3およびねじ溝A4形状を有するねじ部A5と、管端部先端に形成されたシール部A6と、前記ねじ部A5およびシール部A6を繋ぐ平行部A7とを有している。
そして、ねじ山A3とねじ溝A4との間にあるねじフランク面A8のうち、ねじ山A3のねじ軸方向のねじ付き管中央側のねじフランク面がフック状フランク面A8hとなっている。このフック状フランク面A8hは、図7に示すように、ねじ山A3の先端部A3tから基端部A3bに行くに従ってねじ軸方向のねじ付き管の管端面側に位置するように傾斜している。
このようなフック状フランク面A8hの傾斜角θ(ねじ山A3の先端部A3tから基端部A3bに行くに従ってねじ軸方向のねじ付き管中央側に位置するときの角度を正の角度とする)は、−20°≦θ≦0°であり、多くは−5°≦θ<0°であり、特に代表的なものは、−3°である。
このようなねじのねじ要素としては、ねじの種類・構造によっても変わるが、およそ次のねじ要素を対象としている。なお、本実施形態においては、説明の都合上、後述する光学式センサ2のみで測定可能な第1ねじ要素と光学式センサ2のみでの測定が困難な第2ねじ要素とに区分している。
第1ねじ要素は、ねじフランク面の詳細・厳密な測定に関わらない測定要素であり、光学式センサ2を用いて測定可能な要素の全てを含む。例えば、ねじ部外径、シール部外径、平行部外径、ねじ溝径、ねじ山高さ、ねじ溝深さ、ねじテーパ(ねじ山径の軸方向変化、ねじ溝径の軸方向変化)、シールテーパ、テーパの変化、各種外径の周方向偏差(楕円度)、シール部軸方向長さ、平行部軸方向長さ等を含んでいる。また、品質管理項目ではないが、第2ねじ要素を測定する上で必要な、ねじ山の角部(稜線)あるいはねじ山またはねじ谷のおよその寸法やプロファイル等も含まれる。
第2ねじ要素は、ねじフランク面の詳細・厳密な測定に関わる測定要素であり、上述の光学式センサで測定できないあるいは十分な測定精度が得られない要素である。すなわち、例えば、ねじフランク面座標、特に、ねじ山の稜線から離れた(隠れた)部位におけるねじフランク面座標、ねじフランク面の角度、ねじフランク面の間隔(ねじ山幅、ねじ谷幅、ねじピッチ、リード角)、ねじフランク面を含むねじ部断面のプロファイル等を含んでいる。また、シール部の曲率半径やシール部の管内周面径や内周面のテーパ等も含まれる。
次に、上記のようなフックねじA2が形成されたねじ付き管A1の管端部に形成されたねじ要素を測定するための本発明に係るねじ要素測定装置および当該装置が適用されたねじ要素測定システムについて説明する。
図1は本発明に係るねじ要素測定装置が適用されたねじ要素測定システムの一実施形態の概略構成図であり、図2は図1におけるねじ要素測定装置の光学式センサおよび接触式センサの移動ステージを示す拡大斜視図である。
本実施形態のねじ要素測定装置1は、図1および図2に示すように、管軸XA(ここではねじ軸に略等しいものとして説明する)に対して光源21とは反対側に漏れ出た光のうち、ねじ溝A4に対して略平行な光を検出することにより、第1ねじ要素を測定する光学式センサ2と、フック状フランク面A8hを含むねじフランク面A8に接触プローブ31を接触させ、接触時における当該接触プローブ31の空間座標を検出することにより、第2ねじ要素を測定する接触式センサ3と、前記光学式センサ2から得られた第1ねじ要素及び前記接触式センサ3から得られた第2ねじ要素を合成してねじ要素を演算する演算処理手段4とを有している。
さらに、前記ねじ要素測定装置1が適用されたねじ要素測定システム5は、図1および図2に示すように、前記ねじ要素測定装置1と、ねじ付き管A1を固定するための把持機構6と、前記ねじ付き管A1の高さを調整する高さ調整機構7であって、前記ねじ付き管の中心軸と前記把持機構6の把持中心または前記ねじ要素測定装置1の測定基軸とを略一致させる高さ調整機構7とを備えている。加えて、ねじ要素測定システム5は、ねじ要素測定装置1の移動を制御するとともに、ねじ付き管A1の移動や回転を制御する管制御装置8を有しており、前記演算処理手段4は、前記管制御装置8に指令を与えるとともに、ねじ付き管A1の状態およびねじ要素測定装置1において測定された測定値を集計し演算する。
なお、ねじ要素測定システム5は、ねじ付き管A1の少なくともねじ部A5が測定時において室温や湿度が好適に調整された雰囲気調整室12内に導入されるように構成される。
前記演算処理手段4および管制御装置8は、汎用または専用のコンピュータで構成され、前記演算処理手段4は、測定対象であるねじ付き管A1の情報(設計値等)を上位のコンピュータ(図示せず)から入手したり、測定・演算されたねじ要素を上位のコンピュータに転送したり、モニタやプリンタ等の出力手段(図示せず)に測定結果を出力可能に構成されている。
加えて、演算処理手段4は、前記測定結果から必要なねじ要素、例えば、ねじ径やねじピッチ等を数値データとして算出する。また、得られた数値データ(ねじ要素)を設計値と比較することも可能である。管制御装置8は、上位コンピュータや演算処理手段4と連動して処理ライン上の所定のねじ付き管A1を図1に示すような測定状態にまで移送して、把持した状態で測定した上で、再び下流の処理ラインへ送り出す制御も行う。
このようなねじ要素測定システム5は、ねじ付き管A1の連続処理ライン(図示せず)上に適用される。より詳しくは、前記連続処理ライン上に設けられた管搬送機構(図示せず)により測定すべきねじ付き管A1がねじ要素測定装置1の測定基軸に略一致するようにしてねじ要素測定装置に向けて(管軸XA方向に沿って)搬送された上で測定される。
このとき、本実施形態の高さ調整機構7は、ねじ付き管A1を管軸方向へ搬送する管搬送機構の一部としても機能する。より具体的には、高さ調整機構7は、中央のロール径が絞られたVロール(図示せず)を有し、ねじ付き管A1の管軸XAがX−Y平面視において当該Vロールの溝位置に略一致した状態で当該Vロールを回転させることによりねじ付き管A1を管軸方向へ搬送する。前記ねじ要素測定装置1の測定基軸X1および前記把持機構6の把持中心X6は、X−Y平面視において前記Vロールの溝位置と略一致するように配置されている。
図3は、図1のねじ要素測定システムにおける高さ調整機構の側面図である。
図3に示すように、ねじ付き管A1の高さ方向(Z軸方向)に関しては、前記Vロールによるねじ付き管A1の支持位置を高さ方向(Z軸方向)に調整可能な昇降機構が高さ調整機構7として構成されている。この高さ調整機構7により、測定されるねじ付き管A1の外径に応じた高さ設定値毎にその高さが調整される。当該高さ設定値は、予め前記管制御装置8等において記憶され、制御される。なお、高さ調整機構7による高さ調整精度は、数mm程度でもよいが、より高い方が好ましい。
このようして高さ調整機構7により高さ調整され、前記Vロールにより搬送されたねじ付き管A1は、ねじ付き管A1の管軸XA(ねじ軸)と把持機構6の把持中心X6(およびねじ要素測定装置1の測定基軸X1)とが略一致した状態で把持機構6に挿通される。
前記把持機構6に対してねじ付き管A1搬送方向下流側には、所定の距離を隔てて管端検出装置9が配置されている。当該管端検出装置9がねじ付き管A1を検出することにより、前記管搬送機構(Vロール)による管送りが停止される。なお、このときのねじ付き管A1の管端部における停止位置精度を2mm程度とすることは容易に可能である。
ねじ付き管A1の停止によって管制御装置8に送られた停止信号(実際にねじ付き管A1の動きを検出することとしてもよいし、Vロールの停止をもってねじ付き管A1の停止としてもよい)に基づき、管制御装置8は、把持機構6に対し制御信号を送信し、把持機構6にねじ付き管A1を把持させる。なお、ねじ付き管A1の把持機構6としては、真円度の高い円柱棒を把持し10μm程度の旋盤等を行うために供されるチャック機構等と同様の構造を有するものが利用できる。また、把持機構6には、ねじ付き管A1を管軸を中心として回転させる回転手段(図示せず)および当該回転の回転角度を検出する回転角度検出手段(図示せず)が設けられている。
ここで、把持機構6によるねじ付き管A1の把持位置とねじ付き管A1の管端面との距離は、ねじ要素測定が可能な範囲で極力短いことが好ましい。これにより、管の曲がりの影響を極力抑制することができる。具体的には200mm〜400mm程度が好ましい。なお、管端部のねじ軸は、一般的に、設計寸法が同一の管であっても、水平方向(X軸,Y軸方向)および高さ方向(Z軸方向)に関して、それぞれ数mmの変動が生じる。これは、管自体の曲がりの変動、及び、ねじ軸と管軸とのずれの変動という二つの要因が合わさった変動だからである。
続いて、本実施形態のねじ要素測定装置1のより具体的な構成について説明する。
本実施形態のねじ要素測定装置1は、図2に示すように、測定ベース10上に配設された高精度のX,Y,Z軸移動ステージ10X,10Y,10Zにそれぞれ取り付けられた光学式センサ2と接触式センサ3とによって構成される。光学式センサ2および接触式センサ3は、前記X,Y,Z軸移動ステージ10X,10Y,10Z上を移動することにより三次元的に移動可能に構成される。これらの三次元移動量は、所定の基準位置に対する変位を記録することにより、前記演算処理手段4において処理されるが、特に、Z方向の測定基準として測定基軸X1が設定されている。
本実施形態においては、光学式センサ2および接触式センサ3を独立して移動可能なように、光学式センサ2および接触式センサ3のそれぞれにX,Y,Z軸移動ステージ10X,10Y,10Zが設けられた構成となっているが、X,Y,Z軸移動ステージ10X,10Y,10Zを光学式センサ2および接触式センサ3で共用する(1組のX,Y,Z軸移動ステージ上に光学式センサ2および接触式センサ3を配置する)こととしてもよい。
なお、本実施形態においては、前記測定ベース10および把持機構6は、前記雰囲気調整室12内の防震振架台13上に配置されており、把持機構6に把持されたねじ付き管A1の揺れを防止するとともに、光学式センサ2および接触式センサ3の揺れを防止することにより、測定誤差を低減化させている。
本実施形態におけるねじ要素測定装置1を用いたねじ要素の測定においては、ねじ要素の測定前に、まず、前記ねじ要素測定装置1の測定基軸X1と測定されるねじ付き管のねじ軸との距離(ねじ軸高さ)を検出し、この検出したねじ軸高さが略0になるように、すなわち、ねじ要素測定装置1の測定基軸X1の位置がねじ軸位置と略同じになるように、ねじ要素測定装置1の測定基軸X1の位置を調整する。このねじ軸高さを検出する手段として、本実施形態においては光学式センサ2を流用する。なお、光学式センサ2とは別に専用の測定装置を用いてもよい。
ねじ軸高さの検出においては、まず、ねじ付き管A1の所定の測定部位(平行部A7またはシール部A6等のねじ部A5以外の部位)におけるおよそのねじ軸の直上に受光手段22が位置するように、光学式センサ2をX軸方向及びY軸方向に移動させる。その上で、測定基軸X1の位置(Z軸座標)を仮に設定し、光学式センサ2をZ軸方向に移動させつつ、受光手段22により前記測定部位を撮影する。この際、受光手段22が撮影した像のコントラストを評価し、このコントラストが最大となったときの光学式センサ2の位置(前記仮に設定した測定基軸X1を測定基準としたZ軸座標)を検出する。そして、この検出した光学センサ2の位置と、光学センサ2の寸法や前記測定部位の外半径等の設計値とに基づいて、ねじ軸高さを算出する。換言すれば、仮に設定した測定基軸X1を測定基準としたねじ軸の位置(Z軸座標)を検出する。
そして、このようにして算出されたねじ軸高さが略0になるように、すなわち、変更後の測定基軸X1の位置が前記検出されたねじ軸位置と略同じになるように、仮に設定した測定基軸X1の位置を変更する。このように、ねじ要素測定装置1の測定基軸X1の高さを、撮影した像のコントラストが最大となる光学センサ2の位置に基づいて調整することにより、受光手段22の被写界深度(合焦範囲)内にねじ軸の位置(Z軸座標)を含ませることが可能である。
以上のように、ねじ要素測定装置による測定前に、ねじ要素測定装置の測定基軸X1と測定されるねじ付き管のねじ軸との距離を検出することにより、ねじ要素測定装置、特に、接触式センサ3の測定基軸X1の位置と測定されるねじ付き管A1のねじ軸の位置とを高精度に一致させた上でねじ要素を測定したり、測定されたデータに対して位置補正を行うことにより、より高精度な測定結果を得ることができる。
この方法を用いて高さ調節することにより、0.1mmから0.2mm程度の精度でねじ軸位置とねじ要素測定装置1の測定基軸X1とを高さ方向に一致させることができ、この程度の精度で十分有用である。
なお、上記方法とは別に、レーザ三角法を用いた方法等、種々の方法を用いてねじ軸高さを検出することも可能である。
前記光学式センサ2は、光をねじ付き管A1のねじ部A5に向けて照射するハロゲンランプ等の光源21と、ねじ付き管A1の管軸XA(≒ねじ軸)に対して光源21とは反対側に漏れ出た光のうち、ねじ溝A4に対して略平行な光を検出する受光手段22とを有しており、前記光源21および受光手段22は、一対となって前記X,Y,Z軸移動ステージ10X,10Y,10Z上を移動可能なように構成されている。
加えて、光学式センサ2の移動ステージには、光源21および受光手段22の向きをねじ付き管A1のねじ溝A4に対して略平行となるようにY軸周りに前記光源21および受光手段22を一体的に回転可能な回転ステージ10Rが含まれている。具体的には予め知られているリード角(設計値)に基づいて、回転ステージ10R上の光学式センサ2をY軸回りに回転させる。
なお、ねじ溝A4に対して略平行な光とは、その光軸方向がねじ溝A4に対して完全に平行な方向の光束に限られるものではなく、その光軸方向がZ軸に完全に平行な方向の光束や、その光軸方向がZ軸とねじ溝A4との間の方向の光束も含まれる。
ねじ溝A4に対して完全に平行な場合に限らないのは、実際には、測定されるねじ付き管A1の管端部において曲がりが生じていることにより、前記予め知られているリード角の値に基づいて受光手段22を(リード角分)傾けても実際のねじ溝A4に対して平行度を高くすることが困難な場合があるからである。受光手段22の方向がねじ溝A4の方向に対してずれると、光学式センサ2による測定で得られる像には、ねじ山A3またはねじ溝A4の稜線が広がって見えてしまい(図7に示す影の広がりABを参照)、正確なねじ山A3またはねじ溝A4の稜線(エッジ)の位置が判別できない。本発明に係るねじ要素測定装置1においては、ねじ山A3(またはねじ溝A4)のねじ軸方向中央部を基準にして少なくとも一方側(例えば、管端側)のエッジの位置を判別し得るように、光学式センサ2をY軸回りに回転させて、例えば、前記予め知られているリード角(設計値)に対応する方向とZ軸との間の略中間の方向に傾けた上で測定することとしている。
なお、受光手段22において平行光成分が受光可能であれば、光源21から投光する光は平行光であってもよいし、平行光でなくてもよい。
前記受光手段22としては、5mm×5mmから10mm×10mm程度の撮影範囲(数μmから10μm程度の画素間隔を有する受光素子)を有するCCDカメラを用いることができる。好ましくは、テレセントリックレンズを用いたCCDカメラを用いることにより、受光素子において平行光を容易に受光することができる。
CCDカメラでの撮影結果は、サブピクセル処理を行うことにより、画素寸法の数分の1から数十分の1の分解能と精度が得られる。
なお、幾何光学的に等価な効果を有するのであれば、光源21としてレーザやテレセントリックレンズ等を用いて投光する光を平行光とする一方、受光手段22には、上記のようなテレセントリックレンズを用いない光学系を採用することも可能である。
このような光学式センサ2を用いて、管軸に対して光源とは反対側に漏れ出た光のうち、ねじ溝A4に対して略平行な光を検出することにより、ねじフランク面に関わらない第1ねじ要素が測定される。
光学式センサ2による第1ねじ要素の測定においては、前述した測定基軸X1を基準高さとする。すなわち、光学式センサ2の焦点を前記測定基軸X1に合致させ、ねじ周囲のプロファイルを撮影する。具体的には、光源21からねじの縁(前記ねじ軸とZ方向位置に関して略同じ高さに位置する)に光を照射しつつ、受光手段22においてねじ付き管A1の外形(管やねじによって光が遮られた部分が影となる)を撮影する。
受光手段22として前述したテレセントリックレンズを有するCCDカメラを用いることにより、ねじの縁近傍で受光手段22の光軸に略平行な光を集光し、結像することができる。得られた画像のうち、管やねじによって遮られた箇所(画素位置)は暗く検出され(検出輝度E0)、遮られなかった箇所は明るく検出される(検出輝度E1)。そして、両者の中間的な明るさ(検出輝度E2)として検出される箇所がねじの縁や境界となる。このように検出輝度をE0,E1,E2として区分することにより、検出輝度E0,E1で囲まれる画素位置(境界線位置)のすぐ内側の点をねじの縁の座標として高精度に検出する。
また、ねじの縁の座標を検出する他の方法として、前述したサブピクセル処理を用いることも可能である。具体的には、検出輝度E2を有する領域及びその周辺領域に存在する画素群についての輝度検出結果を、各画素の位置(実空間に対応する各画素の中心位置)を横軸座標とし、各画素での検出輝度を縦軸座標とする直交座標系にプロットする。この直交座標系でプロットされたデータは、検出輝度E2を有する領域において、単調増加または単調減少の関係となる。この関係を適当な関数(例えば、一次関数)で近似する。そして、予め設定した検出輝度のしきい値(ねじの縁の座標を検出するためのしきい値)に対応する横軸座標を、前記関数に基づき算出する。この算出した横軸座標をねじの縁の座標とする。以上に説明したようなサブピクセル処理を行うことにより、ねじの縁の座標を、画素寸法よりも高分解能・高精度に検出することが可能である。
このようにして得られたねじの縁の座標点の集合から光学式センサ2による測定箇所におけるねじ外形、すなわちプロファイル(フランク面を除く)が求められる。
なお、測定すべきねじの寸法範囲は、一般的に、前記受光手段22の撮影範囲を超えるため、光学式センサ2を各軸移動ステージ10X,10Y,10Zにより所定の位置へ移動させて繰り返し測定した上で、前記演算処理手段4において、複数箇所における測定画像を繋ぎ合わせる処理を行うことにより、プロファイル等の必要な第1ねじ要素の測定値を算出することができる。
上記のような光学式センサ2による測定の後、接触式センサ3を移動制御して、ねじフランク面に関わる第2ねじ要素の測定を行う。
接触式センサ3としては、三次元測定機と一般的に呼ばれる測定装置を適用することができる。
接触式センサ3には、前記各軸移動ステージ10X,10Y,10Z上を三次元移動可能な接触プローブ31が設けられている。接触プローブ31の移動位置は、例えば、高精度なリニアエンコーダにより読み取られ、演算処理手段4にその位置データが送られる。接触プローブ31の先端には、略球状の接触子31aが設けられており、接触子31aが測定対象に接触した瞬間の接触子31aに加わる微少な力が検知され、その際の接触子31aの球面の中心位置座標が算出される。本実施形態において、接触子31aの直径は、0.5mm以下で好適に測定されるが、0.1mm以上0.3mm以下がより好ましい。
なお、接触プローブ31の取り付け位置から接触子31aまでの三次元的座標偏差は一定なので、接触プローブ31の移動位置から接触子31aの中心位置座標を算出できるように基準サンプル測定結果等により予め校正される。
図4は、本実施形態の接触式センサによるフランク面の測定方法についての説明図である。
接触プローブ31(接触子31a)は、測定すべきねじA2の設計データに基づいて当該ねじA2に対して相対的に移動可能なように移動プランが予め準備される。一方で、前記光学式センサ2の測定結果としてねじ谷の位置、ねじ軸高さ、フランク面のおよその位置が座標として演算処理手段4に入力される。このように光学式センサ2の測定結果として得られた各種座標に基づいて前記移動プランを修正し、接触子31aの移動ルートが決定される。加えて、接触子31aは、測定すべきフランク面A8(A8h)の傾きより大きい角度に傾き調整される。すなわち、接触子31aより接触プローブ31の他の部分(支柱部分)がフランク面A8(A8h)やねじ山稜線部に接触することのないように調整される。
具体的には、図4に示すように、まず、接触プローブ31をZ軸方向に移動させ、接触子31aが測定基軸X1(すなわち前述したねじ軸位置)と同じ位置になるように調整される。次に、X軸方向のねじ溝A4位置において、Y軸方向に接触子31aをねじ溝A4から所定距離離れた位置まで移動させる。その上で、接触子31aがX軸方向かつ測定するフランク面A8(A8h)に近接する方向に接触プローブ31を移動させ、前記フランク面A8(A8h)に接触子31aが接触した瞬間の接触子31aの座標(X−Y座標)が読み取られる。
続いて、接触子31aがフランク面A8(A8h)からX軸方向に所定距離離間するように接触プローブ31を移動させるとともに、Y軸方向(図4においては、ねじ軸から離間する方向)に所定距離移動させた上で、再度接触子31aがX軸方向かつ測定するフランク面A8(A8h)に近接する方向に接触プローブ31を移動させ、再びフランク面A8(A8h)に接触した瞬間の接触子31aの座標(X−Y座標)が読み取られる。このような座標検出をねじ仕様に応じて予め設定された必要回数だけくり返すことにより、得られた座標点の集合としてフランク面位置が決定される。この決定されたフランク面位置は、前記光学式センサ2で測定されたねじ山A3やねじ谷A4の稜線と位置付けられ、ねじ部A5全体における位置が特定される。このようにして特定されたフランク面に関する位置データよりフランク面に関わる第2ねじ要素が得られる。
以上のように、光学式センサ2で測定された第1ねじ要素と接触式センサ3で測定された第2ねじ要素は、前記演算処理手段4において合成される。
図5は、第1ねじ要素および第2ねじ要素が合成される様子についての説明図である。図5(a)は、第1ねじ要素の測定結果に基づくプロファイルを示し、図5(b)は、第2ねじ要素の測定結果に基づくプロファイルを示し、図5(c)は、合成後のプロファイルを示す。なお、図5においては、便宜上、フック状フランク面A8hのみ第2ねじ要素で測定した結果を示している。
具体的には、図5に示すように、前述した測定基軸X1(ねじ軸位置)上のX−Y平面における座標点として第1ねじ要素および第2ねじ要素が合成される。特に、フランク面A8(A8h)については、第2ねじ要素が優先的に採用されるように合成される。図5(c)においては、実線部のみ採用しており、破線で示す第1ねじ要素の測定結果(図5(a))として得られたフック状フランク面A8h付近のプロファイルは不採用としている。
上記のようなねじ要素の測定をねじ付き管A1の周方向複数箇所において測定する場合には、所定箇所における上記測定の後、把持機構6の回転手段によりねじ付き管A1を把持機構6の把持中心回りに所定角度回転させ、回転角度検出手段によりねじの回転角度を検出した上で、再度上記測定が行われる。この際のねじの回転角度は、近似的にねじ付き管A1の回転角度あるいは把持機構6の回転角度を用いることができる。
なお、回転手段は必ずしも把持機構6に組み込まれていなくてもよく、別途回転手段を設けてもよい。
また、把持機構6の把持中心(管軸)とねじ軸とがずれている場合には、回転前において検出したねじ軸の位置が、把持機構6によってねじ付き管A1を所定角度(例えば、90°)回転させた後にどの位置に移動するかを予め算出しておく。そして、実際に把持機構6によってねじ付き管A1を前記所定角度回転させた後に、前記算出した移動後のねじ軸の位置に基づき、光学式センサ2および接触式センサ3を移動制御し、測定することが好ましい。
本実施形態においては、上記のねじ要素測定の結果得られた値に対して温度補正が行われる。すなわち、本実施形態のねじ要素測定システム5は、測定対象のねじ付き管A1の温度を測定する温度センサ11を備え、当該温度に応じて、測定されたねじ要素の値に対して温度補正を行う。
この場合、実際に測定に用いられるねじ付き管A1の温度に基づいて、測定されたねじ要素の値を補正することにより、測定対象及び測定時間の相違によって温度差が生じることが防止されるため、より高精度な測定結果を得ることができる。
また、ねじ要素測定装置1自体の熱膨張も考えられる。すなわち、光学式センサ2や接触式センサ3を各軸移動ステージ10X,10Y,10Zにより移動させる際の移動量(センサ位置)が熱膨張により誤差を生じる可能性がある。この点については、センサ位置検出方法として、石英ガラスや低熱膨張ガラスを基板としたエンコーダを利用すると、このような誤差は許容できる程度となる。
なお、ねじ付き管A1の温度は、適切に調整された工場内温度に略一致している。このため、対象とするねじ付き管A1の通過する位置あるいはその近傍の雰囲気温度を測定することにより、当該測定温度に基づいて、測定されたねじ要素の値を補正することとしてもよい。また、より高精度な補正をするためには、ねじ要素の測定最中またはその直前直後にねじ付き管A1またはねじA2の温度を測定した上で、ねじ要素測定結果に補正を行うことが好ましい。
ただし、温度センサ11の位置は、図1に例示的に示された位置以外の位置においても配置可能である。すなわち、必ずしもねじ部A5の近傍でなくてもよい。例えば、ねじ付き管A1の中央部等でも良い。また、本測定システムのライン上流においてねじ付き管A1の温度を測定することとしても、ねじ要素測定までの時間遅れが小さく温度変動が小さいのであれば、その温度測定値を温度補正に用いることが可能である。
以上のように、本実施形態のねじ要素測定装置1によれば、管軸に対して光源とは反対側に漏れ出た光のうち、ねじ溝A4に対して略平行な光を検出することにより、第1ねじ要素が測定される。また、ねじフランク面A8(A8h)に接触式センサ3の接触プローブ31を接触させ、接触時における接触プローブ31(接触子31a)の空間座標を検出することにより、第2ねじ要素が測定される。
それぞれ検出された第1および第2ねじ要素は、演算処理手段4により合成されて、測定対象のねじのねじ要素が演算される。
このように、ねじ溝A4に対して略平行な光を検出することにより、ねじフランク面A8(A8h)に関しないねじ要素である第1ねじ要素を測定する一方、光学式測定では上述したようなねじ山A3の稜線の影により測定誤差が生じてしまう、ねじフランク面A8(A8h)に関するねじ要素である第2ねじ要素については接触式センサ3により測定し、これらを合成することにより、ねじ要素をねじフランク面A8(A8h)に関するねじ要素を含めて高精度に測定することができる。
特に、光学式測定のみではねじ山A3の稜線の影に隠れる量が大きく誤差が大きいフック状フランク面A8hに関するねじ要素についても高精度に測定することができる。
また、本実施形態のねじ要素測定システム5によれば、高さ調整機構7により、ねじ要素測定装置1の測定基軸X1とねじ付き管A1の中心軸を一致させるように、ねじ付き管A1が載置される高さを調整することができる。このため、連続処理ライン等において、直径の異なる管が順次ねじ要素測定装置1へ搬送されてきた場合でも、測定位置の変動を管の半径変動程度内に収めることができ、より迅速にねじ要素を測定することができる。
加えて、把持機構6にねじ付き管A1を持ち込む際、把持機構6の求心機能を補うべく、ねじ付き管A1の高さを高さ調整機構7を用いて調整し、把持機構6の把持中心にねじ付き管A1の中心軸を略一致させるように移動させることができる。このため、搬送してきたねじ付き管A1の管軸が把持機構6の把持中心と大きくずれていることにより、上手く求心しなかったり、測定位置においてねじ付き管A1の傾きが過大になることによりねじ要素の測定が阻害されるのを防止することができる。
本実施形態のねじ要素測定システム5においては、前記光学式センサ2による測定のみを行う場合と、前記光学式センサ2による測定及び前記接触式センサ3による測定の双方を行う場合とが選択可能に構成される。
この場合、光学式センサ2による測定結果である第1ねじ要素をそのまま測定されたねじ要素として出力させる場合と、光学式センサ2による測定結果である第1ねじ要素および接触式センサ3による測定結果である第2ねじ要素を合成したものを測定されたねじ要素として出力させる場合とを適切なタイミングで切り替えることにより、品質管理に支障をきたすことなく、ねじ要素測定の迅速化を図ることができる。
以上、本発明に係る実施の形態を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更、修正が可能である。
本発明は、上記のような本発明者らの新しい知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明に係るねじ要素測定装置は、前記課題を解決するべくなされたものであり、ねじ付き管の管端部の品質管理項目であるねじ要素を測定する装置であって、光をねじ付き管のねじ部に向けて照射する光源と、管軸に対して光源とは反対側に漏れ出た光のうち、ねじ溝に対して略平行な光を検出する受光手段とを備え前記受光手段で検出した光の輝度に応じてねじの縁の座標を検出することにより、ねじフランク面の測定に関わらない第1ねじ要素を測定する光学式センサと、三次元移動可能な接触プローブを備え、ねじフランク面に接触プローブを接触させ、接触時における当該接触プローブの空間座標を検出することにより、ねじフランク面の測定に関わる第2ねじ要素を測定する接触式センサと、前記光学式センサから得られた第1ねじ要素及び前記接触式センサから得られた第2ねじ要素を合成してねじ要素を演算する演算処理手段とを有することを特徴とするものである。
また、本発明に係るねじ要素測定方法は、ねじ付き管の管端部の品質管理項目であるねじ要素を測定する測定方法であって、光をねじ付き管のねじ部に向けて照射する光源と、管軸に対して光源とは反対側に漏れ出た光のうち、ねじ溝に対して略平行な光を検出する受光手段とを備えた光学式センサを用いて、前記受光手段で検出した光の輝度に応じてねじの縁の座標を検出することにより、ねじフランク面の測定に関わらない第1ねじ要素を測定する工程と、三次元移動可能な接触プローブを備えた接触式センサを用いて、ねじフランク面に接触プローブを接触させ、接触時における当該接触プローブの空間座標を検出することにより、ねじフランク面の測定に関わる第2ねじ要素を測定する工程と、
前記光学式センサから得られた第1ねじ要素及び前記接触式センサから得られた第2ねじ要素を合成してねじ要素を演算する工程とを有することを特徴とするものである。
好ましくは、前記ねじフランク面は、フック形状を有するフック状フランク面を含んでいる。

Claims (9)

  1. ねじ付き管の管端部のねじ要素を測定する装置であって、
    管軸に対して光源とは反対側に漏れ出た光のうち、ねじ溝に対して略平行な光を検出することにより、第1ねじ要素を測定する光学式センサと、
    ねじフランク面に接触プローブを接触させ、接触時における当該接触プローブの空間座標を検出することにより、第2ねじ要素を測定する接触式センサと、
    前記光学式センサから得られた第1ねじ要素及び前記接触式センサから得られた第2ねじ要素を合成してねじ要素を演算する演算処理手段とを有することを特徴とするねじ要素測定装置。
  2. 前記ねじフランク面は、フック形状を有するフック状フランク面を含むことを特徴とする請求項1に記載のねじ要素測定装置。
  3. 前記光学式センサによる測定のみを行う場合と、前記光学式センサによる測定及び前記接触式センサによる測定の双方を行う場合とを選択可能に構成されることを特徴とする請求項1または2に記載のねじ要素測定装置。
  4. 前記ねじ付き管の温度を求め、当該温度に応じて、測定されたねじ要素の値に対して温度補正を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のねじ要素測定装置。
  5. 前記ねじ付き管を管軸またはねじ軸を中心として回転させる回転手段と、前記回転手段の回転角度を検出する回転角度検出手段とを備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のねじ要素測定装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のねじ要素測定装置と、
    ねじ付き管を固定するための把持機構と、
    前記ねじ付き管の高さを調整する高さ調整機構であって、前記ねじ付き管の中心軸と前記把持機構の把持中心または前記ねじ要素測定装置の測定基軸とを略一致させる高さ調整機構とを備えたことを特徴とするねじ要素測定システム。
  7. 前記第1および第2ねじ要素の測定前に、前記ねじ要素測定装置の測定基軸と測定されるねじ付き管のねじ軸との距離を検出することを特徴とする請求項6に記載のねじ要素測定システム。
  8. ねじ付き管の管端部のねじ要素を測定する測定方法であって、
    光学式センサを用いて、管軸に対して光源とは反対側に漏れ出た光のうち、ねじ溝に対して略平行な光を検出することにより、第1ねじ要素を測定する工程と、
    接触式センサを用いて、ねじフランク面に接触プローブを接触させ、接触時における当該接触プローブの空間座標を検出することにより、第2ねじ要素を測定する工程と、
    前記光学式センサから得られた第1ねじ要素及び前記接触式センサから得られた第2ねじ要素を合成してねじ要素を演算する工程とを有することを特徴とするねじ要素測定方法。
  9. 前記ねじフランク面は、フック形状を有するフック状フランク面を含むことを特徴とする請求項8に記載のねじ要素測定方法。
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