JPWO2009118836A1 - タバコ臭気除去装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、循環空気中に含まれるタバコの臭気を除去するためのタバコ臭気除去装置(10)であって、食品添加物から成る薬品を含む薬液により前記循環空気を洗浄する薬品脱臭設備(13)を備え、前記食品添加物は、アルカリ性ガス除去用薬品、酸性ガス除去用薬品、アルデヒド類ガス除去用薬品のうちの少なくとも1つの薬品を含んでいることを特徴とし、食品添加物から成る人体に安全な薬品を使用して循環空気を洗浄しているため、室内循環方式の装置に使用することができる。

Description

本発明は、循環空気中に含まれるタバコの臭気を除去するためのタバコ臭気除去装置に関する。
一般に、室内の空気中に含まれるタバコ等の臭気を除去して空気を清浄化するため、空気清浄機や脱臭装置等の臭気除去装置が使用されている。
この種の従来の臭気除去装置としては、例えば、高濃度臭気を含むガスを生物脱硫酸などを用いた酸洗浄塔と水酸化ナトリウムや次亜塩素酸ナトリウムを用いたアルカリ洗浄塔で除去する脱臭処理装置(特許文献1参照)や、塩酸、硫酸、水酸化ナトリウムなどを用いて空気中に含まれる有害ガス成分を除去するエアワッシャー(特許文献2参照)や、アセトアルデヒド脱臭用薬品を添着した活性炭やアルカリ性ガス除去用添着活性炭を用いてタバコから発生する様々な有毒ガス成分を除去する空気清浄機(特許文献3参照)などが知られている。
また、気液接触による加湿及び可溶性ガス成分の1次除去を行う加湿浄化部と、該加湿浄化部で処理された空気の冷却を行うと共に加湿浄化部で加湿した水分の一部の除湿及び可溶性ガス成分の2次除去を行う冷却除湿浄化部とを備えた空気浄化空調装置(特許文献4参照)や、空気の流通方向に対して略直交方向に複数段に設けられた水膜に空気を接触させて該空気中に含まれるガス不純物を除去するシステム(特許文献5参照)や、空気と噴霧水とを接触させる噴霧チャンバ内のエア温度を下げてバクテリアの繁殖を抑制する汚染物質除去装置(特許文献6参照)や、空気と噴霧水とを接触させる洗浄室内に紫外線ランプと光触媒層を設置して貯水槽内における細菌やカビの繁殖を防止しながら清浄な空気を供給する空気浄化装置(特許文献7参照)なども知られている。
さらに、排気ガス中の悪臭物質をスクラバーにおいて中和及び又は酸化して除去した後に残存臭気物質を活性炭に吸着させて大気に排出する排気ガスの処理装置(特許文献8参照)や、空気と共にタバコの煙を吸引してそのヤニを集塵フィルターに付着させ、該集塵フィルターに紫外線を照射してタバコのヤニの臭いを取ることによりタバコの臭気を除去する空気清浄機(特許文献9)なども知られている。
特開2000−167344号公報 特開2005−257220号公報 特開2005−329195号公報 特開2000−279741号公報 特開2004−216296号公報 特開2005−211742号公報 特開2002−95924号公報 特開2004−261781号公報 特開平11−63593号公報 しかしながら、上記した特許文献1や特許文献2に記載の技術は、薬液に塩酸や硫酸などの毒劇物を使用しているため、室内循環方式の装置に使用することができないといった問題や、炭酸ナトリウムなどのアルカリ性薬品を使用しているため、水中のカルシウムイオンやマグネシウムイオンと結合してCaCO3やMgCO3の形で配管内にスケールが発生するといった問題があった。
また、上記した特許文献3に記載の技術では、アセトアルデヒド脱臭用薬品を添着した活性炭やアルカリ性ガス除去用添着活性炭は有害ガスの吸着により性能が劣化すると共に上流側に粉塵を除去するフィルターを備えていないため、除去能力が急速に低下するといった問題があった、
さらに、上記した特許文献4や特許文献5に記載の技術では、循環水中でスライムなどが増殖し、配管が閉塞するといった問題や、スライムなどの悪臭が室内に流出するといった問題があった。また、これらの問題を防止するためには、浄化部や水膜の下流側に活性炭フィルターやケミカルフィルターなどを設置する必要があり、コスト増の要因になるといった問題もあった。
さらにまた、上記した特許文献6に記載の技術では、噴霧チャンバ内のエア温度を下げることでバクテリアの繁殖速度を抑制することはできるが、バクテリアの発生を抑制することはできないといった問題や、微生物の種類によってはバクテリアの増殖速度を抑制することができないといった問題もあった。
さらに、上記した特許文献7に記載の技術では、光触媒層に薬品を使用すると薬品が酸化分解されて、例えば、クエン酸が酸化されてアコニット酸やイソクエン酸になって、脱臭性能が無効となったり、或いは、薬品が別の物質に変化して、例えば、グリシンが酸化されてアンモニアが発生して、臭気発生源になったりするといった問題があった。
また、上記した特許文献8に記載の技術では、排気ガスがスクラバーを通過する際に大きい粒子のミストは除去されるが、活性炭を通過する排気ガスの相対湿度がほぼ100%となるため、臭気除去性能が低下し、残存臭気物質を除去することができないといった問題があった。
さらにまた、上記した特許文献9に記載の技術では、粉塵とヤニの臭いを除去することはできるが、400種類以上のガス状のタバコの臭気を除去することができないといった問題があった。
本発明は、上記した各種課題を解決すべくなされたものであり、室内循環方式の装置に使用することができ、臭気除去性能を高く維持することができ、配管内にスケールが発生することのないタバコ臭気除去装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、循環空気中に含まれるタバコの臭気を除去するためのタバコ臭気除去装置であって、食品添加物から成る薬品を含む薬液により前記循環空気を洗浄する薬品脱臭設備を備え、前記食品添加物は、アルカリ性ガス除去用薬品、酸性ガス除去用薬品、アルデヒド類ガス除去用薬品のうちの少なくとも1つの薬品を含んでいることを特徴とする。
そして、前記アルカリ性ガス除去用薬品はクエン酸を含み、前記酸性ガス除去用薬品は炭酸ナトリウムを含み、前記アルデヒド類ガス除去用薬品はグリシンを含んでいるのが好ましい。
また、前記薬品脱臭設備は、前記アルカリ性ガス除去用薬品と前記酸性ガス除去用薬品のうちのいずれか一方の薬品を貯留する第1の貯液タンクと、他方の薬品を貯留する第2の貯液タンクと、前記一方の薬品が供給される第1の薬品用メディアと、前記他方の薬品が供給される第2の薬品用メディアと、前記第1の貯液タンクと前記第1の薬品用メディアとの間で前記一方の薬品が循環可能なように設けられる第1の循環ラインと、前記第2の貯液タンクと前記第2の薬品用メディアとの間で前記他方の薬品が循環可能なように設けられる第2の循環ラインとを備え、前記第1の循環ライン及び前記第2の循環ラインには切替設備が設けられ、該切替設備を切り替えることにより前記第1の貯液タンクと前記第2の薬品用メディアとの間で前記一方の薬品が循環可能となると共に前記第2の貯液タンクと前記第1の薬品用メディアとの間で前記他方の薬品が循環可能となるように構成されているのが好ましい。
さらに、前記薬品脱臭設備で使用される薬品は、常時補充可能となっているのが好ましい。
さらに、前記第1の薬品用メディア及び前記第2の薬品用メディアの各近傍と、前記第1の貯液タンク及び前記第2の貯液タンクには、殺菌装置が設けられているのが好ましい。
さらにまた、前記薬品脱臭設備の上流側には前記循環空気を飽和水蒸気の状態にする水洗浄設備が設けられると共に前記薬品脱臭設備の下流側には活性炭が設けられ、前記薬品脱臭設備と前記活性炭との間には、前記循環空気が所定の相対湿度以下となるように該循環空気を加熱する加熱設備が設けられているのが好ましい。
このように本発明によれば、薬品脱臭設備において食品添加物から成る人体に安全な薬品を使用して循環空気を洗浄しているため、室内循環方式の装置に使用することができる。また、薬品脱臭設備を設けることにより、タバコの臭気を確実に除去することができ、臭気除去性能を高く維持することができる。さらに、薬品脱臭設備に切替設備を設けることにより、薬品用メディアや配管内等にスケールが発生するのを防止することができる。
本発明の実施の形態に係るタバコ臭気除去装置を示す模式図である。 本発明の実施の形態に係るタバコ臭気除去装置の薬品脱臭設備を示す模式図である。 本発明の実施の形態に係るタバコ臭気除去装置と従来のタバコ臭気除去装置のそれぞれの場合のアセトアルデヒド除去率と経過時間との関係の測定結果を比較して示す図である。 従来のタバコ臭気除去装置を示す模式図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の実施の形態に係るタバコ臭気除去装置10を示しており、このタバコ臭気除去装置10の筐体内部には、循環空気の流れの方向(図1中の矢印方向)に沿って上流側から順に、循環空気中の粉塵を除去するための高性能除塵フィルター11、循環空気中の水溶性のガスを除去するための水洗浄設備12、薬液中の薬品により循環空気を洗浄するための薬品脱臭設備13、循環空気を加熱するための加熱設備(ヒーター)14、循環空気中の揮発性有機化合物を除去するための活性炭15、循環空気を送出するための送風機16がそれぞれ設けられている。
水浄化設備12は、多孔質材料やハニカム構造体等から成る水洗浄用メディア17と、水洗浄用メディア17の上方に設けられる水噴霧管18と、水洗浄用メディア17の下方に設けられる排水管19とを備えて構成されており、循環空気は水噴霧管18から水を噴霧された水洗浄用メディア17を通過することにより飽和水蒸気の状態に保持されるようになっている。
薬品脱臭設備13は、多孔質材料やハニカム構造体等から成る薬品用メディア20と、薬品用メディア20の上方に設けられる薬品噴霧管21と、薬品用メディア20の下方に設けられる貯液タンク22と、薬品噴霧管21と貯液タンク22とを接続して薬液を循環ポンプ23により圧送して貯液タンク22と薬品用メディア20との間で循環させる循環ライン24と、薬品用メディア20の近傍と貯液タンク22の内部にそれぞれ設けられた殺菌装置25,26とを備えて構成されており、貯液タンク22には所定の薬品を含む薬液が常時補充されるようになっている。
この薬液に含まれる薬品はすべて食品添加物に使用される人体に安全な薬品であり、アルカリ性ガス除去用薬品、酸性ガス除去用薬品、アルデヒド類ガス除去用薬品の3つの薬品を含んでいる。なお、薬品脱臭設備13で使用する薬品は、このようにアルカリ性ガス除去用薬品、酸性ガス除去用薬品、アルデヒド類ガス除去用薬品の3つの薬品を含んでいるのが好ましいが、これらの3つの薬品のうちの少なくとも1つの薬品を含んでいれば、必ずしもすべての薬品を含んでいなくてもよい。
アルカリ性ガス除去用薬品としては、クエン酸が好ましいが、DL−リンゴ酸、コハク酸、L−酒石酸、DL−酒石酸、リン酸などを使用してもよい。また、酸性ガス除去用薬品としては、炭酸ナトリウムが好ましいが、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸三ナトリウムなどを使用してもよい。さらに、アルデヒド類除去用薬品としては、グリシンが好ましいが、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、セリン、トレオニン、バリン、システインなどを使用してもよい。
薬品脱臭設備13には、アルカリ性ガス除去用薬品、酸性ガス除去用薬品、アルデヒド類ガス除去用薬品の3つの薬品用として、貯液タンク22と、薬品用メディア20と、循環ライン24とがそれぞれ3組ずつ設けられている。このうち、アルカリ性ガス除去用薬品と酸性ガス除去用薬品のための薬品脱臭設備13としては、図2に示されているように、前記アルカリ性ガス除去用薬品と前記酸性ガス除去用薬品のうちのいずれか一方の薬品(図2ではアルカリ性ガス除去薬品としてのクエン酸)を貯留する第1の貯液タンク22aと、他方の薬品(図2では酸性ガス除去薬品としての炭酸ナトリウム)を貯留する第2の貯液タンク22bと、前記一方の薬品が供給される第1の薬品用メディア20aと、前記他方の薬品が供給される第2の薬品用メディア20bと、第1の貯液タンク22aと第1の薬品用メディア20aとの間で前記一方の薬品を循環させる第1の循環ライン24aと、第2の貯液タンク22bと第2の薬品用メディア20bとの間で前記他方の薬品を循環させる第2の循環ライン24bとが設けられている。
第1の循環ライン24a及び第2の循環ライン24bにはそれぞれ、第1の循環ポンプ23a及び第2の循環ポンプ23bが設けられており、また、第1の循環ライン24aと第2の循環ライン24bとの間には切替設備27が設けられている。この切替設備27は、第1の薬品用メディア20a及び第2の薬品用メディア20bへの第1の薬品往き配管28a及び第2の薬品往き配管28bと、第1の薬品用メディア20a及び第2の薬品用メディア20bからの第2の薬品戻り配管29a及び第2の薬品戻り配管29bの各途中にそれぞれ設けられた第1の三方弁30a,30b及び第2の三方弁31a,31bと、第1の薬品往き配管28aの第1の三方弁30aと第2の薬品用メディア20b及び第2の薬品戻り配管29bの第2の三方弁31bと第1の貯液タンク22aとを接続する第1の切替ライン32aと、第2の薬品往き配管28bの第1の三方弁30bと第1の薬品用メディア20a及び第1の薬品戻り配管29aの第1の三方弁31aと第2の貯液タンク22bとを接続する第2の切替ライン32bとから構成されている。そして、この切替設備27を切り替えることにより第1の貯液タンク22aと第2の薬品用メディア20bとの間で前記一方の薬品が循環可能となると共に第2の貯液タンク22bと第1の薬品用メディア20aとの間で前記他方の薬品が循環可能となる。
次に、上記した構成を備えた本発明の実施の形態に係るタバコ臭気除去装置10の作用について説明する。
先ず、室内からタバコ臭気除去装置10に還流した循環空気は、高性能除塵フィルター11において粉塵を除去された後、水洗浄設備12の水洗浄用メディア17を通過する。この水洗浄用メディア17には水噴霧管18から水が噴霧されており、水洗浄用メディア17を通過した循環空気は、水溶性のガスを除去されると共に飽和水蒸気の状態にされ、薬品脱臭設備13に送られる。
薬品脱臭設備13では、貯液タンク22に補給され、貯留されたアルカリ性ガス除去用薬品(クエン酸)、酸性ガス除去用薬品(炭酸ナトリウム)、アルデヒド類ガス除去用薬品(グリシン)の各薬品を含む薬液がそれぞれ循環ポンプ23により薬品噴霧管21に圧送されて薬品用メディア20に噴霧されており、薬品用メディアを通過した循環空気は、アルカリ性ガス除去用薬品(クエン酸)、酸性ガス除去用薬品(炭酸ナトリウム)、アルデヒド類ガス除去用薬品(グリシン)の3つの薬品によりそれぞれ洗浄され、加熱設備14に送出られる。
この時、定期的(例えば、1週間毎)に切替設備27が操作されて、第1の循環ライン24aを循環しているアルカリ性ガス除去薬品(クエン酸)と第2の循環ライン24bを循環している酸性ガス除去薬品(炭酸ナトリウム)がそれぞれ第1の切替ライン32aと第2の切替ライン32bを循環するように切り替えられる。これにより、第1及び第2の薬品メディア20a,20bや配管内に堆積したCaCO3、MgCO3などとの間で
クエン酸+炭酸カルシウム→クエン酸カルシウム+水+二酸化炭素、
すなわち、
2C+3CaCO→Ca(C2+3HO+3CO
の化学反応が起こり、第1及び第2の薬品メディア20a,20bや配管内などでのスケールの発生が防止される。
また、薬品用メディア20の近傍と貯液タンク22の内部にはそれぞれ殺菌装置25,26が設けられているため、薬品用メディア20の表面や貯液タンク22内でのスライムの発生が抑制及び減少される。したがって、スライムによる配管閉塞のトラブルや臭気発生のトラブルが防止されると共に、定期的なメンテナンスが不要となり、メンテナンスコストの低減化が図られる。さらに、スライムの発生を抑制するために光触媒層を使用せずに、殺菌装置を使用することにより、薬液中の薬品が酸化分解されないため、薬品脱臭設備13の脱臭性能を高く維持することができる。
次いで、加熱設備14では、薬品脱臭設備13において相対湿度がほぼ100%となった循環空気が所定の相対湿度(例えば、70%)以下となるように加熱され、この加熱された循環空気は活性炭15に送られ、循環空気中の揮発性有機化合物が除去される。この時、活性炭15を通過する循環空気は所定の相対湿度以下になっているため、活性炭15の臭気物質除去性能の低下を防ぐことができる。
その後、活性炭15を通過した循環空気は、送風機16によって室内に送出され、以降、室内とタバコ臭気除去装置10との間で循環される。
表1は、2本のタバコを同時に燃焼させて1,500m/hの風量の循環空気をタバコ臭気除去装置10に1回通過させた時のタバコ臭気除去装置10の除去性能を測定した結果を示している。この表1によれば、タバコ臭気除去装置10は、粉塵を99%、TVOC(総揮発性有機化合物)を77%、ニコチン100%、アセトアルデヒドを81%、アンモニアを76%除去しており、高い除去性能を有することが分かる。なお、表1中のニコチンの出口の欄のN.Dは検出限界以下であることを示している。
Figure 2009118836
図3は本発明の実施の形態に係るタバコ臭気除去装置10と従来のタバコ臭気除去装置のそれぞれの場合のアセトアルデヒド除去率と経過時間との関係を測定した結果を比較して示す図であり、この測定時のタバコ同時燃焼本数は6本、処理風量は250m/h、入口のアセトアルデヒド濃度は1,200μg/mである。また、図4は図3の測定時に使用された従来のタバコ臭気除去装置1(上記した特許文献3の空気清浄機)の構成を示す模式図であり、このタバコ臭気除去装置1には、循環空気の流れの方向(図4中の矢印方向)に沿って上流側から順に、アセトアルデヒド脱臭用薬品を添着した活性炭2、アルカリ性ガス除去用添着活性炭3、送風機4が設けられており、アセトアルデヒド脱臭用薬品を添着した活性炭2のSV値(空間速度(1/h)=処理風量(m/h)/活性炭体積(m))は46,000 /hである。
この図4に示す測定結果より明らかなように、従来のタバコ臭気除去装置1の場合には、時間が経過するに連れてアセトアルデヒドの除去率が低下するが、本発明のタバコ臭気除去装置10の場合には、薬品脱臭装置13の貯液タンク22に所定の薬品を含む薬液が常時補充されるようになっているため、アセトアルデヒドの除去率が低下することがなく、常に高い除去率を維持することができる。
さらに、表2は、本発明の実施の形態に係るタバコ臭気除去装置10において22リットルの貯液タンク22内に消費電力13.5W、波長100nm〜280nmの1本の紫外線ランプから成る殺菌装置26を設けた場合と、該殺菌装置26を設けない従来技術の場合において貯液タンク内の微生物数を測定した結果を比較して示しており、この測定時の処理風量は1,500m/hで、測定結果は殺菌装置26を設置して1日経過後の値を示している。この表2によれば、貯液タンク22内に殺菌装置26を設置することによって、貯液タンク22内の微生物数が著しく減少され、スライムなどの発生が抑制又は減少されることが分かる。
Figure 2009118836
さらにまた、表3は、加熱装置14(ヒーター)を設置した本発明の実施の形態に係るタバコ臭気除去装置10とヒーターを設置していない従来のタバコ臭気除去装置のそれぞれの場合においてTVOC(総揮発性有機化合物)除去率を測定した結果を比較して示す図であり、この測定時のタバコ同時燃焼本数は6本、処理風量は486m/hである。この表3に示す測定結果より明らかなように、従来のタバコ臭気除去装置の場合には、活性炭を通過する循環空気の相対湿度が97%と高いため、臭気除去性能が41%と低下したのに対して、本発明の実施の形態に係るタバコ臭気除去装置10の場合には、活性炭15を通過する循環空気の相対湿度が70%に低下しているため、臭気除去性能の低下を防止することができる。
Figure 2009118836
このように上記した本発明の実施の形態に係るタバコ臭気除去装置10は、薬品脱臭設備13において食品添加物から成る人体に安全な薬品を使用して循環空気を洗浄しているため、室内循環方式の装置に使用することができる。また、薬品脱臭装置13で使用する薬品は常時補充されるため、従来のアセトアルデヒド脱臭用薬品を添着した活性炭やアルカリ性ガス除去用添着活性炭などのように臭気除去性能が低下することがなく、長期的に除去性能を高く維持することができる。さらに、循環空気の流れの方向に沿って上流側から順に、高性能除塵フィルター11、水洗浄設備12、及び薬品脱臭設備13を設けることにより、循環空気中の粉塵だけでなく、ガス成分をも除去することができ、タバコの臭気を確実に除去することができる。

Claims (6)

  1. 循環空気中に含まれるタバコの臭気を除去するためのタバコ臭気除去装置であって、
    食品添加物から成る薬品を含む薬液により前記循環空気を洗浄する薬品脱臭設備を備え、前記食品添加物は、アルカリ性ガス除去用薬品、酸性ガス除去用薬品、アルデヒド類ガス除去用薬品のうちの少なくとも1つの薬品を含んでいることを特徴とするタバコ臭気除去装置。
  2. 前記アルカリ性ガス除去用薬品はクエン酸を含み、前記酸性ガス除去用薬品は炭酸ナトリウムを含み、前記アルデヒド類ガス除去用薬品はグリシンを含んでいる請求項1に記載のタバコ臭気除去装置。
  3. 前記薬品脱臭設備は、前記アルカリ性ガス除去用薬品と前記酸性ガス除去用薬品のうちのいずれか一方の薬品を貯留する第1の貯液タンクと、他方の薬品を貯留する第2の貯液タンクと、前記一方の薬品が供給される第1の薬品用メディアと、前記他方の薬品が供給される第2の薬品用メディアと、前記第1の貯液タンクと前記第1の薬品用メディアとの間で前記一方の薬品が循環可能なように設けられる第1の循環ラインと、前記第2の貯液タンクと前記第2の薬品用メディアとの間で前記他方の薬品が循環可能なように設けられる第2の循環ラインとを備え、前記第1の循環ライン及び前記第2の循環ラインには切替設備が設けられ、該切替設備を切り替えることにより前記第1の貯液タンクと前記第2の薬品用メディアとの間で前記一方の薬品が循環可能となると共に前記第2の貯液タンクと前記第1の薬品用メディアとの間で前記他方の薬品が循環可能となるように構成されている請求項1又は2に記載のタバコ臭気除去装置。
  4. 前記薬品脱臭設備で使用される薬品は、常時補充可能となっている請求項3に記載のタバコ臭気除去装置。
  5. 前記第1の薬品用メディア及び前記第2の薬品用メディアの各近傍と、前記第1の貯液タンク及び前記第2の貯液タンクには、殺菌装置が設けられている請求項3又は4に記載のタバコ臭気除去装置。
  6. 前記薬品脱臭設備の上流側には前記循環空気を飽和水蒸気の状態にする水洗浄設備が設けられると共に前記薬品脱臭設備の下流側には活性炭が設けられ、前記薬品脱臭設備と前記活性炭との間には、前記循環空気が所定の相対湿度以下となるように該循環空気を加熱する加熱設備が設けられている請求項1〜5のいずれか1の請求項に記載のタバコ臭気除去装置。
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