JP2008036513A - ガス処理ユニットおよびガス処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】処理対象ガスに含まれる除去対象成分の濃度が急激に変動した場合でも、除去対象成分の濃度が十分に低濃度になるまで除去可能とする。
【解決手段】排ガスGAに対して除去溶液を散水し、当該排ガスGAから除去対象成分を除去する散水塔16を装置本体11に設け、前記装置本体11に設けた排ガス導入管12から導入した排ガスGAから前記散水塔16により除去対象成分を除去し、前記装置本体11に設けた排ガス排出管13から排出する湿式排ガス処理装置10を複数有し、前記湿式排ガス処理装置10同士の排ガス排出管13と排ガス導入管12とを連結管15を介して接続して、複数の前記湿式排ガス処理装置10を直列に連結した。
【選択図】図1

Description

本発明は、処理対象ガスに含まれる除去対象成分を除去するためのガス処理ユニット、及び、当該ガス処理ユニットを有したガス処理システムに関する。
従来、食品工場や種々のプラントから排出される排ガス中には、比較的高濃度の臭気物質や有機化合物(VOC:Volatile Organic Compounds)といった、そのまま外部に排出すると環境を害する恐れがある成分(以下、「除去対象成分」と言う)が含まれている。そこで、このような排ガスから除去対象成分を環境基準に適合するレベルまで除去するための排ガス処理装置が広く一般に用いられている。
この種の排ガス処理装置としては、除去対象成分を水や薬液等に溶解させて除去する薬液除去法を用いた湿式ガス処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−275831号公報
しかしながら、従来の湿式ガス処理においては、処理対象ガスに含まれる除去対象成分の濃度が急激に増大した場合には、除去対象成分をその濃度が低濃度になるまで除去するのが難しい、といった問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、処理対象ガスに含まれる除去対象成分の濃度が急激に変動した場合でも、除去対象成分の濃度が十分に低濃度になるまで除去可能なガス処理ユニットおよびガス処理システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、処理対象ガスに対して除去溶液を散水し、当該処理対象ガスから除去対象成分を除去する散水手段を装置本体に設け、前記装置本体に設けた導入口から導入した処理対象ガスから前記散水手段によって除去対象成分を除去し、前記装置本体に設けた排出口から排出する湿式ガス処理装置を複数有し、前記湿式ガス処理装置同士の排出口と導入口とを連結管を介して接続して、複数の前記湿式ガス処理装置を直列に連結したことを特徴とするガス処理ユニットを提供する。
また本発明は、上記ガス処理ユニットにおいて、前記湿式ガス処理装置のそれぞれの散水手段の散水量を、前記処理対象ガスに含まれている除去対象成分の濃度に応じて調整することを特徴とする。
また本発明は、上記ガス処理ユニットにおいて、前記散水手段により散水された除去溶液を浄化する液体浄化手段を前記湿式ガス処理装置のそれぞれに設け、前記湿式ガス処理装置のそれぞれが独立して前記除去溶液を環流利用することを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明は、上記いずれかに記載のガス処理ユニットの排出側に、前記処理対象ガスに含まれている難溶解性及び疎水性の除去対象成分を除去する乾式ガス処理装置を設けたことを特徴とするガス処理システムを提供する。
また本発明は、上記ガス処理システムにおいて、前記乾式ガス処理装置は、紫外線の照射によって光触媒反応を生じて前記除去対象成分を酸化分解する紫外線酸化ユニットを有することを特徴とする。
本発明によれば、複数の湿式ガス処理装置を直列に連結し、処理対象ガスに含まれている除去対象成分の除去を多段に処理するようにしたため、除去対象成分の濃度が変動しても、除去対象成分を十分に低濃度になるまで除去可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本実施形態に係る排ガス処理システム1の全体構成を概略的に示す図である。この図に示すように、排ガス処理システム1は、工場や各種プラント等の排ガス発生源2で発生した排ガス(処理対象ガス)GAから除去対象成分を除去するものであり、除去対象成分を液体に溶解させて除去する湿式排ガス処理ユニット3と、当該湿式排ガス処理ユニット3の排出側に接続され、除去対象成分を光触媒により酸化処理して除去する乾式排ガス処理装置4と、上記湿式排ガス処理ユニット3にて使用された液体を浄化する液体浄化装置5とを有している。
ここで、上記除去対象成分としては、揮発性有機化合物(以下、「VOC」と言う。VOC:Volatile Organic Compounds)や臭気物質等が挙げられる。
上記VOCは、大気中に気体として存在する有機化合物の総称であり、代表的な物質として、主に芳香族有機炭素のトルエンやキシレン、ハロアルカン類のジクロロメタン及びハロアルケン類のトリクロロエチレン等が挙げられる。このようなVOCは、塗料、印刷および接着剤などに幅広く利用されているが、大気汚染の直接的原因である浮遊粒子状物質(SPM:Suspended Particulate Matter)や光化学オキシダント(Ox:Oxidant)などの発生に起因する物質とされている。
また、上記臭気物質とは、ここでは人の嗅覚において匂いとして感知される物質を指し、不快な匂いである「悪臭」のみならず、好ましい匂いである「芳香」をも含む概念の言葉としても使用される。上記「悪臭」とは、人に不快を感じさせる物質の総称であり、その原因物質は、一般に、(1)アンモニア等の窒素化合物、(2)ホルムアルデヒド等のアルデヒド類、(3)硫化水素などのイオウ化合物、(4)トルエンなどの炭化水素、(5)酪酸などの脂肪酸類、(6)塩素などのハロゲン元素などがある。また、香水など通常は芳香として感じるにおいも人によっては強い場合は悪臭と感じることもあり、芳香同士の複合臭も必ずしも好ましい匂いとなるとは限らず悪臭となる場合もある。
このように、臭気物質やVOCと言っても非常に多くの物質が該当し、また液体に対する溶解性の点でも、溶解性のある物質もあれば、疎水性物質や難溶解性物質のように溶解性が低い物質も存在する。そこで、排ガス処理システム1では、液体に対する溶解性の高低に応じて、湿式排ガス処理ユニット3と乾式排ガス処理装置4とによって2つの異なる排ガス処理を施すことで多種の物質を除去可能としている。
以下、排ガス処理システム1が備える湿式排ガス処理ユニット3、乾式排ガス処理装置4及び液体浄化装置5のそれぞれの構成について詳細に説明する。
図2は湿式排ガス処理ユニット3の構成を示す図であり、図2(A)は正面側からみた図、図2(B)は側面側からみた図である。図1及び図2に示すように、湿式排ガス処理ユニット3は、2つの湿式排ガス処理装置(湿式スクラバー)10A及び10Bを有し、これら湿式排ガス処理装置10A及び10Bは互いに略同一の構成を有している。以下の説明においては、互いを特に区別する必要が無い場合、湿式排ガス処理装置に同一の符号10を付して説明することにする。
湿式排ガス処理装置10は、上下に延びた縦長の装置本体11を有し、この装置本体11の側面であって装置本体11の中央よりも下側に排ガス導入管12が設けられると共に、装置本体11の天辺に排ガス排出管13が設けられている。また、排ガスGAを送り込むブロアー14が一方の湿式排ガス処理装置10Aの排ガス導入管12に接続され、また、この湿式排ガス処理装置10Aの排ガス排出管13が他方の湿式排ガス処理装置10Bの排ガス導入管12と連結管15を介して接続されることで、各湿式排ガス処理装置10A、10Bが直列に接続されている。これにより、ブロアー14により送り込まれた排ガスGAが湿式排ガス処理装置10A及び湿式排ガス処理装置10Bを順に経由し、それぞれの湿式排ガス処理装置10A、10Bにて処理される。
各装置本体11内には、上記ブロアー14の送風により、排ガス導入管12から装置本体11天辺の排ガス排出管13に向かう排ガスGAの流れが生じており、この排ガスGAの流路R1上には、排ガスGAから除去対象成分を除去する散水塔16が配設されている。この散水塔16は、排ガスGAに含まれる除去対象成分の化合物分子を薬液や水等(以下、「除去溶液」と言う)の液滴に捕集して分離するユニットである。
具体的には、散水塔16は、排ガスGAに除去溶液を散水して当該排ガスGAに含まれた除去対象成分を液滴に溶解させて除去する散水部20と、散水部20の下方に配置され、散水部20から散水された除去溶液がしみ込むことで充填される充填剤21とを有している。この充填剤21は、例えばプラスチック製材料から構成される。
また、散水部20と、上記排ガス排出管13との間には、金属線を編んでなるデミスター17が配設されており、排ガス排出管13に向かって流れる排ガスGAに含まれたミスト状の液滴がデミスター17によって回収される。
以上の構成の下、ブロアー14が作動されると、前段の湿式排ガス処理装置10Aの排ガス導入管12から排ガスGAが導入され、当該湿式排ガス処理装置10Aの装置本体11内を流路R1に沿って流れる。このとき、排ガスGAは、先ず充填剤21を通過し、その通過の際に除去溶液と気液接触して当該除去溶液に溶解性を有する物質成分が除去される。次いで、排ガスGAは、散水部20から散水されている除去溶液の液滴と気液接触して除去対象成分が除去される。その後、排ガスGAは、排ガス排出管13及び連結管15を介して後段の湿式排ガス処理装置10Bに導入され同様にして除去対象成分が除去された後、上記乾式排ガス処理装置4に導入されることとなる。
なお、湿式排ガス処理ユニット3は、散水部20から散水された除去溶液を液体浄化装置5を経由して再度散水部20に戻すための循環経路を有するが、これについては、後に液体浄化装置5と共に説明する。
また、前掲図1に示すように、排ガス処理システム1は、排ガス発生源2にて発生した排ガスGAに含まれる除去対象成分の濃度を検出する濃度センサ8と、この濃度センサ8の検出濃度に基づいて、上記湿式排ガス処理ユニット3における湿式排ガス処理装置10の稼働台数及び散水量を制御する制御装置9とをさらに備えているが、この制御装置9による制御動作についても後に詳述することとする。
図3は乾式排ガス処理装置4の構成を示す図である。この図に示すように、乾式排ガス処理装置4は、上下に延びた縦長の直方体に形成された装置本体40を有し、その底部には移動用のキャスター41が設けられており、また、装置本体40の側面下方には装置本体40に排ガスGAを導入する排ガス導入管42が設けられている。この排ガス導入管42には、上記湿式排ガス処理ユニット3における後段の湿式排ガス処理装置10Bと接続する接続管43が連結され、湿式排ガス処理ユニット3にて処理された排ガスGAが導入される。
また、装置本体40の天辺には、当該装置本体40に導入された排ガスGAを外部に吐出するための吸気ファン44が設けられており、吸気ファン44の作動によって、排ガス導入管42から吸気ファン44に向かう排ガスGAの流れが生じる。この排ガスGAの流路R2に沿った上流側に脱臭ユニット45、下流側に酸化処理ユニット46がそれぞれ配設されている。
脱臭ユニット45は、湿式排ガス処理ユニット3からの排ガスGAを脱臭するものであり、土壌47Aが充填された土壌カートリッジ47と、土壌47Aの表面に水を散水する散水管48と、土壌47Aの表面を照明する蛍光灯49とを備えている。
土壌カートリッジ47は、排ガス導入管42から導入された排ガスGAを全て土壌47Aを通過させるようにすべく、装置本体40を上下に完全に仕切るように内設されている。また、土壌47Aには排ガスGA中の臭気物質を分解する光合成細菌や藻類等の微生物が存在し、排ガスGAが土壌47Aを通過することで排ガスGAの生物脱臭が行われる。散水管48による散水及び蛍光灯49による光の照射は、上記微生物の増殖を促すためのものである。
また、排ガスGAが土壌カートリッジ47を通過する際には、湿式排ガス処理ユニット3を経由することで多湿状態となった排ガスGAの水分が土壌47Aに吸収されるため、その排ガスGAの除湿も行われることとなる。なお、土壌47Aに貯留された水分は土壌カートリッジ47から滴下し装置本体40の底面に形成されたドレン口50から外部に排出される。
酸化処理ユニット46は、板状に形成された通気性を有するセラミックス(焼結体)に例えば酸化チタン(TiO2)等の光触媒を担持させてなる光触媒層51と、この光触媒層51の表面全体に紫外線を照射して光触媒層51にて光触媒反応を生じさせる紫外線ランプユニット52とを有した紫外線酸化ユニット53を複数段(図示例では3段)備えている。
以上の構成の下、乾式排ガス処理装置4にあっては、排ガス導入管42から装置本体40内に導入された排ガスGAは、脱臭ユニット45を通過する際に除湿が行われ、次いで、酸化処理ユニット46を通過する際に、光触媒反応により、排ガスGAに含まれる除去対象成分、すなわち、湿式排ガス処理ユニット3にて除去されなかった疎水性及び難溶解性の除去対象成分が酸化分解されてから、上記吸気ファン44から外部に排出される。
次に、図4は上述の液体浄化装置5の構成を示す図であり、図4(A)は縦断面図、図4(B)は横断面図である。
この液体浄化装置5は、前掲図1に示すように、湿式排ガス処理ユニット3が備える湿式排ガス処理装置10ごとに1台ずつ設けられており、各液体浄化装置5は、湿式排ガス処理装置10にて使用された除去溶液(以下、「使用済溶液」と言う)を浄化し、再度、湿式排ガス処理装置10に環流させるものである。その構成について詳細には、図4に示すように、液体浄化装置5は、使用済溶液を浄化する円筒状の浄化ユニット60を支持体59に支持して構成されている。
浄化ユニット60は、円筒状の反応容器61と、複数本(図示例では3本)の紫外線ランプ62とを有し、各紫外線ランプ62が石英ガラス製のジャケット63に収容され、各ジャケット63が上記反応容器61内で支持部64にて支持されている。また、反応容器61の底部近傍には、オゾンガスや過酸化水素水等の酸化剤を反応容器61内に注入するための酸化剤注入口67が設けられている。
さらに、反応容器61の上端部側には使用済溶液を反応容器61内に導入する導入口65が、下端部側には浄化後の使用済溶液(以下、「浄化溶液」と言う)を排出する排出口66がそれぞれ設けられており、これら導入口65及び排出口66が上記湿式排ガス処理装置10に接続されている。
湿式排ガス処理装置10との接続について詳細には、前掲図2に示すように、湿式排ガス処理装置10の散水部20は、除去溶液の加圧水を噴射するシャワーパイプ22と、このシャワーパイプ22に除去溶液を供給する供給ポンプ23と、シャワーパイプ22及び供給ポンプ23の吐出口23Aとを接続する給水管24と、給水管24に設けられ吸水量を検出する流量計25とを有して構成されており、上記供給ポンプ23の吸込側に、液体浄化装置5の排出口66が接続されている。このとき、供給ポンプ23と排出口66との間には、一定量の浄化溶液を貯留するための図示せぬリザーバタンクが設けられている。
また、前掲図2に示すように、湿式排ガス処理装置10の装置本体11の底部には、装置本体11内に溜まる除去溶液を排出するためのドレインバルブ26が設けられており、このドレインバルブ26に、液体浄化装置5の導入口65が接続されている。
そして、液体浄化装置5の導入口65から反応容器61に使用済溶液が導入されると、注入したオゾンガス又は過酸化水素水への紫外線ランプ62の紫外線照射により液体中に生成されたヒドロキシラジカルを用いて使用済溶液中の有機化合物を酸化分解する、いわゆる促進酸化処理が行われる。この促進酸化処理により、使用済溶液に溶け込ませた除去対象成分、特に、有機化合物が最終的に二酸化炭素と水に酸化分解されることで、使用済溶液が浄化され、浄化溶液として排出口66から排出されることとなる。
なお、使用済溶液中に有機化合物以外の物質が溶解している場合には、その物質に応じた除去装置を別途設けるようにしても良い。
このように、本実施形態では、湿式排ガス処理装置10では除去溶液を循環して使用するため除去溶液が廃水として排出されることがない完全クローズなシステムが構築され、また、当該除去溶液が常に浄化して使用されるため、当該湿式排ガス処理装置10での除去対象物質の除去率低下を防止することができる。
次いで、本実施形態に係る排ガス処理システム1の動作について説明する。
上述したように、排ガス処理システム1には、排ガス発生源2にて発生した排ガスGAに含まれる除去対象成分の含有濃度を検出する濃度センサ8が、排ガス発生源2と湿式排ガス処理ユニット3とを結ぶ接続経路7(図1参照)上に設けられており、この濃度センサ8の検出濃度に基づいて、制御装置9が、湿式排ガス処理ユニット3における湿式排ガス処理装置10の稼働台数及び散水量を制御する。なお、湿式排ガス処理装置10の稼働とは散水部20によって散水を行って除去対象成分の除去を行うことを指す。
具体的には、制御装置9は、図5に示すように、除去対象成分の含有濃度に対する4つの閾値Dth1〜Dth3(閾値Dth1<閾値Dth2<閾値Dth3)及び閾値「0」(含有濃度が「0」)を有している。
閾値Dth1は、湿式排ガス処理装置10を1台だけ稼働させ、なおかつ、その散水量を少なくしても十分な除去率を達成可能な含有濃度の閾値であり、閾値Dth2は、湿式排ガス処理装置10を1台だけ稼働させ、なおかつ、その散水量を多くすれば十分な除去率を達成可能な含有濃度の閾値である。
また、閾値Dth3は、湿式排ガス処理装置10を2台とも稼働させ、かつ、それぞれの散水量が少なくとも十分な除去率を達成可能な含有濃度の閾値であり、この閾値Dth3以上においては、湿式排ガス処理装置10を2台とも稼働させ、かつ、それぞれの散水量を共に多くすることになる。
そして、制御装置9は、上記濃度センサ8にて検出された含有濃度と各閾値Dth1〜Dth3とを比較し、湿式排ガス処理装置10の稼働台数、及び、その湿式排ガス処理装置10の散水量を決定することとなる。
なお、湿式排ガス処理装置10を1台だけ稼働させる場合には、排ガスGAが最初に導入される前段の湿式排ガス処理装置10Aを稼働させることとし、これにより、除去対象成分を高濃度に含む排ガスGAが後段の湿式排ガス処理装置10Bに流入するのが防止され、比較的低濃度の除去対象成分の除去が要求される後段の湿式排ガス処理装置10Bの除去能力低下を防止することが可能となる。
また、上記閾値Dth1〜Dth3と、湿式排ガス処理装置10の稼働台数及び散水量との対応関係はあくまでも一例にすぎず、例えば、除去対象成分の含有濃度に応じて散水量を大量、中量、小量の3段階に分ける等といった、より多くの閾値Dthを設定するようにしても良い。
以上説明したように、本実施形態によれば、湿式排ガス処理装置10A、10Bを連結管15を介して接続して直列に連結して湿式排ガス処理ユニット3を構成したため、排ガスGAに含まれている除去対象成分の除去を多段で行われることとなり、除去対象成分を十分に低濃度になるまで除去可能となる。
詳述すると、従来のように1台の排ガス処理装置のみを用いて排ガス処理を行った場合、その除去率が例えば90%であるときに、10ppmの除去対象成分を含む排ガスGAが排ガス処理装置に流入すると、1ppm(=10ppm×0.1)まで除去対象成分の濃度を低下させることが可能である。しかしながら、除去対象成分の濃度が100ppmまで急増すると、10ppm(=100ppm×0.1)までしか除去対象成分の濃度を低下させることができなくなってしまう。さらに、この排ガス処理装置の除去率を大きくするためには、排ガス処理装置の容積を大きくする等して、排ガスGAの流速(面速度SV)を小さくする必要があるが、例えば排ガスGAの流速(面速度SV)を1/2倍にしたとしても除去対象成分の除去率は95%程度に留まる結果となる。
これに対して、本実施形態によれば、2台の湿式排ガス処理装置10A、10Bが共に、排ガスGAに含まれている除去対象成分の90%を除去可能な能力を有している場合、100ppmの除去対象成分を含む排ガスGAが前段の湿式排ガス処理装置10Aに流入したときには、当該前段の湿式排ガス処理装置10A通過時に、除去対象成分の濃度が10ppm(=100ppm×0.1)まで低下し、また、後段の湿式排ガス処理装置10B通過時には除去対象成分の濃度が1ppm(=10ppm×0.1)まで低下し、総合的な除去率が99%となり、除去対象成分を十分に低濃度になるまで除去可能となる。
また、本実施形態によれば、湿式排ガス処理装置10A、10Bの稼働台数を、排ガスGAに含まれている除去対象成分の濃度に応じて決定し、濃度が十分に低いときには、1台のみを稼働させ、また、濃度が高いときには2台とも稼働させるようにしたため、除去対象成分の濃度が急激に変動しても、常に一定の濃度になるまで除去対象成分を除去することができる。
さらに、散水部20の散水量も、排ガスGAに含まれている除去対象成分の濃度に応じて調整されるため、除去対象成分の濃度に応じて常に適切な過不足のない除去能力で排ガス処理システム1を稼働させることができる。
また本実施形態によれば、除去溶液を浄化する液体浄化装置5を湿式排ガス処理装置10A、10Bのそれぞれに設け、各湿式排ガス処理装置10A、10Bが独立して除去溶液を環流利用する構成としている。
この構成により、除去溶液が廃水として排出されることがない完全クローズなシステムが構築され、また、当該除去溶液が常に浄化して使用されるため、湿式排ガス処理装置10での除去対象物質の除去率低下を防止することができる。
さらに、各湿式排ガス処理装置10A、10Bが独立して除去溶液を環流利用するため、例えば、前段側の湿式排ガス処理装置10Aにて多量の除去対象成分が溶解した除去溶液は前段側の湿式排ガス処理装置10Aだけで利用され、比較的低濃度の除去対象成分を除去する必要のある後段側の湿式排ガス処理装置10Bで利用される事が無い。これにより、後段側の湿式排ガス処理装置10Bで使用される除去溶液は比較的純度が高い状態に維持され、後段側の湿式排ガス処理装置10Bの除去能力の低下を防止することができる。
また本実施形態によれば、湿式排ガス処理ユニット3の排出側に、排ガスGAに含まれている難溶解性及び疎水性の除去対象成分を除去する乾式排ガス処理装置4を設けているため、湿式排ガス処理ユニット3にて除去されなかった疎水性及び難溶解性の除去対象成分をも除去してから外部に排出することができる。
なお、上述した実施の形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形および応用が可能である。
例えば、上述した実施形態では、湿式排ガス処理ユニット3が有する湿式排ガス処理装置10の台数を2台としたが、これに限らない。すなわち、処理すべき排ガスGAに含まれている除去対象成分の濃度や、目標となる除去率等によって台数を適宜増加させても良い。
また、本発明に係る排ガス処理システム1は、工場等の比較的大規模な施設で利用することが可能であるが、家庭用の生ゴミ処理機等の比較的小規模な装置で発生するガス等の無臭・無害化のために利用することも可能である。
本発明の実施形態に係る排ガス処理システムの構成を示す図。 湿式排ガス処理ユニットの構成を示す図。 乾式排ガス処理装置の構成を示す図。 液体浄化装置の構成を示す図。 排ガス処理システムの動作を説明するための図。
符号の説明
1 排ガス処理システム
2 排ガス発生源
3 湿式排ガス処理ユニット
4 乾式排ガス処理装置
5 液体浄化装置
8 濃度センサ
9 制御装置
10、10A、10B 湿式排ガス処理装置
11 装置本体
12 排ガス導入管
13 排ガス排出管
14 ブロアー
15 連結管
16 散水塔
20 散水部

Claims (5)

  1. 処理対象ガスに対して除去溶液を散水し、当該処理対象ガスから除去対象成分を除去する散水手段を装置本体に設け、前記装置本体に設けた導入口から導入した処理対象ガスから前記散水手段によって除去対象成分を除去し、前記装置本体に設けた排出口から排出する湿式ガス処理装置を複数有し、
    前記湿式ガス処理装置同士の排出口と導入口とを連結管を介して接続して、複数の前記湿式ガス処理装置を直列に連結したことを特徴とするガス処理ユニット。
  2. 請求項1に記載のガス処理ユニットにおいて、
    前記湿式ガス処理装置のそれぞれの散水手段の散水量を、前記処理対象ガスに含まれている除去対象成分の濃度に応じて調整することを特徴とするガス処理ユニット。
  3. 請求項1または2に記載のガス処理ユニットにおいて、
    前記散水手段により散水された除去溶液を浄化する液体浄化手段を前記湿式ガス処理装置のそれぞれに設け、前記湿式ガス処理装置のそれぞれが独立して前記除去溶液を環流利用することを特徴とするガス処理ユニット。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のガス処理ユニットの排出側に、前記処理対象ガスに含まれている難溶解性及び疎水性の除去対象成分を除去する乾式ガス処理装置を設けたことを特徴とするガス処理システム。
  5. 請求項4に記載のガス処理システムにおいて、
    前記乾式ガス処理装置は、
    紫外線の照射によって光触媒反応を生じて前記除去対象成分を酸化分解する紫外線酸化ユニットを有することを特徴とするガス処理システム。

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