JPWO2009110186A1 - 発光素子及びディスプレイデバイス - Google Patents

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哲征 松末
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Abstract

発光素子は、基板上の面内方向に絶縁部を挟んで設けられた発光部と接続部とを含む発光素子であって、前記発光部は、ボトム電極と、前記ボトム電極の上に設けられた発光層と、前記発光層の上に設けられた第1電荷輸送層と、前記第1電荷輸送層の上に設けられた第1トップ電極と、を備え、前記接続部は、補助電極と、前記補助電極の上に設けられ、前記発光部の第1電荷輸送層と電気的に接続されている第2電荷輸送層と、前記第2電荷輸送層の上に設けられ、前記発光部の前記第1トップ電極と電気的に接続されている第2トップ電極と、を備え、前記絶縁部は、前記発光部のボトム電極及び前記発光層と、前記接続部の前記補助電極とを電気的に絶縁していると共に、前記第1及び第2電荷輸送層において同一のHOMO(eV)及びLUMO(eV)と、第1及び第2トップ電極において同一の仕事関数Ip(eV)とが、|(|HOMO|−lp)−(lp−|LUMO|)|≦0.1eVの関係を満たす。

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンスを用いた発光素子に関し、さらに、上記有機エレクトロルミネッセンスを用いた発光素子を2次元配列させて構成したディスプレイデバイスに関する。
有機物の薄膜を2つの電極で挟み、電圧印加により発光(エレクトロルミネッセンス)が得られる発光素子は、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子ということがある)と呼ばれる。有機低分子材料を用いる有機EL素子は、1960年代に見出され(例えば、非特許文献1参照。)、その後、1980年代には実用的なプロセスと特性を有する素子構造が開発された(例えば、非特許文献2参照。)。低分子材料を用いる有機EL素子は、真空蒸着法によりその有機薄膜を形成することができ、真空プロセスでの不純物やダストの混入が少ない条件下での素子作成が可能であり、長寿命で画素欠陥が少ないという特徴がある。また、1990年代前半には、高分子材料を用いた有機EL素子が報告された(例えば、非特許文献3参照。)。高分子材料を用いる有機EL素子は、高分子を溶媒に溶解して得られる溶液あるいは分散液を湿式法により塗布することによってその有機薄膜を得ることが可能であり、大気圧下の簡便プロセスで材料ロスが少ないという特徴を有している。いずれの有機EL素子も、自発光で明るい、視野角依存性が小さい、大面積化や微細アレイ化が容易、などの特徴を有しており、ディスプレイの発光源や照明用光源として近年開発が進められている。
非特許文献2に見られるような初期の有機EL素子は、透明基板を用い、その上に透明なボトム電極を積層し、有機層からの発光を基板側から取り出す構造のものであった。トップ電極としては金属電極などを用い、有機層からの発光を反射する。この構造の有機EL素子は、ボトムエミッション型有機EL素子と呼ばれる。一般的に、陽極として機能するボトム電極は仕事関数が大きい材料から選ばれ、陰極として機能するトップ電極は仕事関数が小さい材料から選ばれる。
これに対して、基板上に不透明電極、有機発光層、透明なトップ電極を順に積層し、有機発光層からの発光を透明なトップ電極から取り出す構造の有機ELがある。この構造の有機EL素子は、トップエミッション型有機EL素子と呼ばれる。
トップエミッション型有機EL素子は、有機EL素子とそれを駆動する薄膜トランジスタ(以下TFTと呼ぶ)からなるアクティブマトリックス有機ELディスプレイへ応用する場合、ボトムエミッション型有機EL素子よりも適性に優れる。すなわち、ボトムエミッション型有機EL素子では、発光を基板側から取り出すので、画素面積に占める有機EL発光部の面積は、基板上の不透明なTFTや電気配線以外に制限されてしまう。同時に画素内のTFTや電気配線の面積は、有機ELの占有面積を大きくするためになるべく小さくする必要があり、設計の自由度が低い。これに対して、トップエミッション型有機EL素子では、基板とは逆側、すなわち上方から発光を取り出すので、基板側のTFT部の面積を画素面積まで広げることが出来る。これによって、TFTのチャネル幅を広げて有機EL素子に供給する電流量を増やす、あるいは、TFTの数を増やして電流補償回路を形成し、ディスプレイの面内輝度分布を抑えることが出来る。加えて、画素面積に占める有機EL素子の面積を大きくすることができ、ディスプレイの寿命を向上させることが出来る。
一方、トップエミッション型有機EL素子では、トップ電極から光を取り出す必要があるため、トップ電極には、光透過性の高い例えば透明電極であるインジウムスズ酸化物(以下、ITOと呼ぶ)や薄膜金属や薄膜合金を用いる。しかし、光透過性の高い電極は、抵抗値が大きいためトップ電極において電圧勾配が発生して電圧降下が生じ易く、輝度ムラが発生するという問題がある。そこで、各発光素子が設けられた画素間に、トップ電極に接続させる状態で補助電極を設け、この補助電極によって電圧降下を抑える方法が開示されている。
しかし、有機層を各画素に共通のベタ膜として形成する構成では、補助電極上の全面が有機層で覆われる。このような場合、補助電極上の有機層によって、補助電極とトップ電極との電気的接続が十分ではない場合がある。この問題に対して、レーザによる有機層の除去(特許文献1)や突起構造による電気接続(例えば、特許文献2参照。)などが開示されている。
しかし、上記特許文献1に記載のレーザ光線を照射する方法では、レーザ光の照射等のプロセスが増え生産効率が低下する。また、上記特許文献2に記載のトッキ構造を用いる方法では、デバイスの構造が複雑になり、微細な画素においては、補助電極とトッキ部の位置あわせが困難であるという問題がある。
上記課題に対し、第1のバッファ層、発光層、および第2のバッファ層を少なくとも有し、画素部においてトップ電極と補助電極間に正孔輸送性を示す第1のバッファ層もしくは電子輸送性を示す第2のバッファ層もしくはその両方が挟まれ、電気的に接続されていることを特徴とする発光素子が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。この構成において、トップ電極は発光素子部の陰極とし、第2のバッファ層に電子が注入される。また、ボトム電極は発光素子部の陽極として機能し、第1のバッファ層に正孔が注入される。
M. Pope et al、Journal of Chemical Physics 38号 2042〜2043ページ、1963年 C.W. Tang、S.A. Vanslyke、Applied Physics Letters 51号、913〜915ページ、1987年 J.H. Burroughes et al、Nature 347号、539〜541ページ、1990年 特開2007−52966号公報 特開2007−93397号公報 特開2007−73499号公報
しかし、上記特許文献3の構成では、補助電極とトップ電極とバッファ層からなる接続部では、トップ電極が陽極として機能し、ボトム電極が陰極として機能する。例えば正孔輸送性である第1のバッファ層のみが接続部間に存在する場合、仕事関数の小さなトップ電極から正孔が注入されることになり、十分な正孔を注入できず電気接続が十分ではないという課題がある。
そこで、本発明の目的は、電圧降下に起因する発光ムラを抑制したトップエミッション型有機EL素子を提供することである。
前記従来の課題を解決するために、本発明に係る発光素子は、基板上の面内方向に絶縁部を挟んで設けられた発光部と接続部とを含む発光素子であって、
前記発光部は、
ボトム電極と、
前記ボトム電極の上に設けられた発光層と、
前記発光層の上に設けられた第1電荷輸送層と、
前記第1電荷輸送層の上に設けられた第1トップ電極と、
を備え、
前記接続部は、
補助電極と、
前記補助電極の上に設けられ、前記発光部の第1電荷輸送層と電気的に接続されている第2電荷輸送層と、
前記第2電荷輸送層の上に設けられ、前記発光部の前記第1トップ電極と電気的に接続されている第2トップ電極と、
を備え、
前記絶縁部は、前記発光部のボトム電極及び前記発光層と、前記接続部の前記補助電極とを電気的に絶縁していると共に、
前記第1及び第2電荷輸送層において同一のHOMO(eV)及びLUMO(eV)と、第1及び第2トップ電極において同一の仕事関数Ip(eV)とが、下記式
|(|HOMO|−Ip)−(Ip−|LUMO|)|≦0.1eV
の関係を満たすことを特徴とする。
また、前記第1トップ電極と前記第2トップ電極とは連続する層で構成されていてもよい。さらに、前記第1電荷輸送層と前記第2電荷輸送層とは連続する層で構成されていてもよい。
またさらに、前記電荷輸送層は、正孔および電子の両方を輸送できるバイポーラ性材料からなることが好ましい。前記電荷輸送層は、オキサジアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、カルバゾール誘導体、有機金属錯体の群から選ばれる一種以上の材料と、アルカリ金属又はアルカリ土類金属から選ばれる一種以上の金属材料と、を含んでもよい。
また、前記第1及び第2トップ電極は、インジウムスズ酸化物であって、前記電荷輸送層は、4,4’−ジ(N−カルバゾリル)ビフェニルを含んでもよい。
さらに、前記電荷輸送層は、電子輸送層であってもよい。
またさらに、前記第1及び第2トップ電極と前記補助電極とは、同一材料からなるものであってもよい。
また、複数の発光部から一つの発光部を選択して発光させるTFTをさらに備えてもよい。
さらに、本発明に係るディスプレイデバイスは、前記発光素子を2次元配列させて構成したことを特徴とする。
本発明に係る発光素子によれば、トップ電極から発光部の有機発光層に電荷を注入するために、補助電極と、該補助電極とトップ電極との間に電荷輸送層を挟持する接続部を設けている。上記接続部を有することで、トップ電極から発光部側の電荷輸送層に電子が注入されると共に、トップ電極から接続部側の電荷輸送層には正孔が注入される。この接続部において、トップ電極の仕事関数と、電荷輸送層のHOMO及びLUMOが所定の関係式を満たすように構成することによって、電圧降下に起因する発光ムラを抑制することができる。これにより、優れた発光特性のトップエミッション型有機EL素子を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係る発光素子の発光面に垂直な方向からみた断面図である。 図1の発光素子の各層のエネルギーダイアグラムである。 (a)は、実施例1の発光素子のトップ電極から有機EL部側及び接続部側のそれぞれへの電荷注入障壁を示すエネルギーダイアグラムであり、(b)は、比較例1の発光素子のトップ電極から有機EL部側及び接続部側のそれぞれへの電荷注入障壁を示すエネルギーダイアグラムである。
符号の説明
10 発光素子
11 基板
12 ボトム電極
13 有機発光層
14 電荷輸送層
15 トップ電極
16 絶縁部
17 電源
20 有機EL部(発光部)
22 補助電極
26 平坦化層
30 接続部
40 TFT部
以下、本発明の実施の形態に係る発光素子について、添付図面を参照しながら説明する。なお、図面において実質的に同一の部材には同一の符号を付している。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る発光素子10の発光面に垂直な方向についての断面図である。この発光素子10では、基板11上にTFT部40及び平坦化層26が順に設けられ、平坦化層26の上に面内方向に、有機EL部(発光部)20と接続部30とが絶縁部16を挟んで設けられている。有機EL部20は、ボトム電極12、有機発光層13、第1電荷輸送層14、第1トップ電極15が順に積層されて構成されている。また、接続部30は、補助電極22、第2電荷輸送層14、第2トップ電極15の順に積層されて構成されている。なお、有機EL部20と接続部30とは、その間に設けられた絶縁部16によって電気的に絶縁されている。本実施の形態1の発光素子10では、第1トップ電極15と第2トップ電極15とは連続する同一の層で構成されている。また、第1電荷輸送層14と第2電荷輸送層14とは連続する同一の層で構成されている。そこで、有機EL部20のボトム電極12及び有機発光層13と、接続部30の補助電極22とは、絶縁部16によって絶縁されている。
この発光素子10では、図2のエネルギーダイアグラムに示すように、有機EL部20のボトム電極12を陽極とし、接続部30の補助電極22を陰極として、両者の間に直流電源17を接続して電圧を印加して、発光させている。この場合、有機EL部20では、正孔がボトム電極12から有機発光層13へ流入し、一方、電子がトップ電極15から電荷輸送層14を介して有機発光層13へ流入して、有機発光層13で発光する。
この発光素子10では、有機EL部20及び接続部30とで連続する電荷輸送層14のHOMO(eV)及びLUMO(eV)と、トップ電極15の仕事関数Ip(eV)とが、下記式
|(|HOMO|−Ip)−(Ip−|LUMO|)|≦0.1eV
の関係を満たしている。これは、トップ電極15のエネルギー準位と電荷輸送層14のHOMOとの差(|HOMO|−Ip)と、トップ電極15のエネルギー準位と電荷輸送層14のLUMOとの差(Ip−|LUMO|)の両者の差が0.1eV以内であることを意味している。つまり、図2のエネルギーダイアグラムにおいて、電荷輸送層14のHOMOとLUMOとのほぼ中間に、トップ電極15のエネルギー準位が位置していることを表している。
上記関係式を満たすような接続部30を構成することによって、トップ電極15から有機EL部20側の電荷輸送層14への電子の注入障壁と、トップ電極15から接続層30側の電荷輸送層14への正孔の注入障壁、のそれぞれの電荷注入障壁の大きさがほぼ同程度となる。
したがって、トップ電極15から有機EL部20側及び接続部30側へのそれぞれの電荷注入が容易に行うことができる。これにより、接続部30によってトップ電極15への電気的接続を十分に確保できるので、有機EL部20において十分な電荷注入を行うことができ発光させやすくなる。
なお、この発光素子10では、薄膜トランジスタ(TFT)によって複数の有機EL部20の中から一つの有機EL部を選択している。TFT部40は、少なくとも一つのTFTを有し、基板11上に設けられている。また、TFT部40の上には、平坦化層26が設けられ、その上に平面を画成している。有機EL部20及び接続部30は、平坦化層26によって画成された平面上に面内方向にわたって配置されている。
以下に、この発光素子10を構成する各構成部材について以下に説明する。
<基板>
基板11としては特に限定されるものではないが、例えば、ガラス基板、石英基板などを用いることができる。また、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルホンなどのプラスチック基板を用いて、有機ELに曲げ性を付与することもできる。本発明の発光素子における構造は、これまで述べたように、トップエミッション有機EL素子に対して効果が大きいので、不透明プラスチック基板や金属基板を用いることもできる。
<TFT部>
有機EL部20は薄膜トランジスタ(TFT)によりアクティブマトリクス方式により駆動される。TFT部40は、有機EL部20を選択し、駆動するための少なくとも一つのTFTを備える。図1において、このTFTは、トップゲート型である。このTFTは、ソース領域、ドレイン領域、および、チャネル形成領域上にゲート絶縁膜を介してゲート電極が形成され、ソース領域と電気的に接続されたソース電極、ドレイン領域と電気的に接続されたドレイン電極と、で構成されている。なお、TFTの構成は、特に限定されるものではなく、例えば、ボトムゲート型でもトップゲート型であってもよい。
<平坦化層>
平坦化層26は、TFT部40の上に設けられ、TFT部40の上部の凹凸を平坦化すると共に、TFT部40と、有機EL部20及び接続部30とを電気的に絶縁する。平坦化層26には、TFT部40のソース電極と有機EL部20のボトム電極12とを接続する接続孔が設けられている。平坦化層26の材料としては、特に限定されないが、ポリイミド等の有機材料、あるいは酸化シリコン(SiO)などの無機材料を用いることができる。
<絶縁部>
絶縁部16は、平坦化層26の上に設けられ、有機EL部20を設ける領域と、接続部30を設ける領域とを画成している。この絶縁部16は、トップ電極15とボトム電極12との絶縁性を確保するとともに、発光素子10の発光領域の形状を正確に所望の形状にすることができる。絶縁部16の材料は、特に限定されないが、ポリイミド等の有機材料、あるいは酸化シリコン(SiO)などの無機材料を用いることができる。
<有機EL部>
有機EL部20は、平坦化層26上に、例えば陽極としてのボトム電極12、有機発光層13、電荷輸送層14、および陰極としてのトップ電極15がこの順に積層された構造を有する。本実施の形態では、電荷輸送層14とトップ電極15とが複数の画素にまたがり、全面に共通層して形成されている。
以下に有機EL部20を構成する各層について説明する。
<ボトム電極>
ボトム電極12としては、特に限定されるものではないが、電気伝導性を有すると共に、反射性の金属を良好に用いることができる。たとえば、銀、アルミニウム、ニッケル、クロム、モリブデン、銅、鉄、白金、タングステン、鉛、錫、アンチモン、ストロンチウム、チタン、マンガン、インジウム、亜鉛、バナジウム、タンタル、ニオブ、ランタン、セリウム、ネオジウム、サマリウム、ユーロピウム、パラジウム、銅、ニッケル、コバルト、モリブデン、白金、シリコンのうちのいずれかの金属およびこれらの合金およびそれらを積層したものを用いることができる。また、上記反射性を有する金属と、例えばインジウムスズ酸化物やインジウム亜鉛酸化物などの透明電極とを積層して複数層からなるボトム電極として構成してもよい。
<有機発光層>
有機発光層13としては、特に限定されるものではないが、有機物材料からなる発光層一層でもよく、また、発光層を少なくとも1層含む多層積層されたものでもよい。また、発光層を少なくとも一層含んでいれば、無機材料を含む層をさらに含んでいても良い。また、用いる有機層は、低分子有機化合物でも、高分子有機化合物でも良い。低分子有機材料は、特に限定されるものではないが、好ましくは抵抗加熱蒸着法で形成される。高分子有機材料は、特に限定されるものではないが、好ましくは溶液からのスピンキャスト法などのキャスト法やディップコートなどのコート法、インクジェット法などの湿式印刷法により形成される。
発光層に用いる有機物材料の具体例としては、例えば、特開平5−163488号公報に記載のオキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合物、アザクマリン化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ペリノン化合物、ピロロピロール化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、フルオレン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合物、ピレン化合物、コロネン化合物、キノロン化合物及びアザキノロン化合物、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、ローダミン化合物、クリセン化合物、フェナントレン化合物、シクロペンタジエン化合物、スチルベン化合物、ジフェニルキノン化合物、スチリル化合物、ブタジエン化合物、ジシアノメチレンピラン化合物、ジシアノメチレンチオピラン化合物、フルオレセイン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、セレナピリリウム化合物、テルロピリリウム化合物、芳香族アルダジエン化合物、オリゴフェニレン化合物、チオキサンテン化合物、アンスラセン化合物、シアニン化合物、アクリジン化合物、8−ヒドロキシキノリン化合物の金属鎖体、2、2‘−ビピリジン化合物の金属鎖体、シッフ塩とIII族金属との鎖体、オキシン金属鎖体、希土類鎖体などの蛍光物質を使用することができる。発光層は蒸着法、スピンコート法、キャスト法などにより形成できる。
また、有機発光層13は、発光層だけでなく、正孔輸送層、電子輸送層などの電荷輸送層と発光層との積層構造で構成してもよい。
<電荷輸送層>
電荷輸送層14は、電子及び正孔の両方を輸送可能なバイポーラ性を有するものであることが好ましい。この電荷輸送層14としては、オキサジアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、カルバゾール誘導体、有機金属錯体の群から選ばれる一種以上の材料からなる有機材料と、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属等の金属材料と、から構成されていてもよい。
(a)オキサジアゾール誘導体の具体的な材料としては、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)(仕事関数:5.9eV、エネルギーギャップEg:3.5eV、HOMO:−5.9eV、LUMO:−2.4eV)、又は、1,3−ビス[5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)(仕事関数:5.9eV、エネルギーギャップEg:3.7eV、HOMO:−5.9eV、LUMO:−2.2eV)を用いてもよい。
(b)フェナントロリン誘導体の具体的な材料としては、バソキュプロイン(略称:BCP)(仕事関数:7.0eV、エネルギーギャップ:3.5eV、HOMO:−7.0eV、LUMO:−3.5eV)を用いてもよい。
(c)カルバゾール誘導体の具体的な材料としては、4,4’−ジ(N−カルバゾリル)ビフェニル(略称:CBP)(仕事関数:6.3eV、エネルギーギャップ:3.2eV、HOMO:−6.3eV、LUMO:−3.1eV)、又は、4,4’,4’’−トリス(N−カルバゾリル )トリフェニルアミン(略称:TCTA)(仕事関数:5.7eV、エネルギーギャップ:3.3eV、HOMO:−5.7eV、LUMO:−2.4eV)を用いてもよい。
(d)金属錯体の具体的な材料としては、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq3)(仕事関数:6.0eV、エネルギーギャップEg:2.7eV、HOMO:−6.0eV、LUMO:−3.3eV)、又は、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−(4−フェニルフェノラト)アルミニウム(略称:BAlq)(仕事関数:5.9eV、エネルギーギャップEg:2.9eV、HOMO−5.9eV、LUMO:−3.0eV)を用いてもよい。
電荷輸送層14を構成する金属材料としては、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属を用いることができる。特に限定されるものではないが、上記金属材料として、好ましくはリチウム、ルビジウム、セシウム、カルシウム、バリウムを用いることができる。
<トップ電極>
トップ電極15としては、特に限定されるものではないが、インジウムスズ酸化物(ITO)(仕事関数Ip:4.6eV)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)を用いることができる。
このトップ電極15は、特に限定されるものではないが、好ましくはDCスパッタ法、RFスパッタ法、マグネトロンスパッタ法、ECRスパッタ法、プラズマアシストの蒸着法等によって形成することができる。
<接続部>
接続部30は、基板11上に上記発光部20と同一平面内に絶縁部16を挟んで設けられている。また、接続部30は、補助電極22、電荷輸送層14、トップ電極15が順に積層して構成されている。なお、電荷輸送層14及びトップ電極15は、有機EL部20の電荷輸送層14及びトップ電極とそれぞれ連続して構成されていることが好ましい。この接続部30において、補助電極22は、電荷輸送層14を介してトップ電極15と電気的に接続されている。これによって、トップ電極15における電圧降下を抑制することができる。
<補助電極>
補助電極22は、平坦化層26の上に設けられる。補助電極22としては、特に限定されるものではないが、たとえば、銀、アルミニウム、ニッケル、クロム、モリブデン、銅、鉄、白金、タングステン、鉛、錫、アンチモン、ストロンチウム、チタン、マンガン、インジウム、亜鉛、バナジウム、タンタル、ニオブ、ランタン、セリウム、ネオジウム、サマリウム、ユーロピウム、パラジウム、銅、ニッケル、コバルト、モリブデン、白金、シリコンのうちのいずれかの金属およびこれらの合金およびそれらを積層したものを用いることができる。また、たとえばインジウムスズ酸化物やインジウム亜鉛酸化物などの透明電極でもよく、上記金属と積層して用いても良い。
<電荷輸送層>
接続部30における電荷輸送層14は、有機EL部20における電荷輸送層14と同様のものを用いることができる。また、接続部30における電荷輸送層14は、有機EL部20における電荷輸送層14と連続して形成されていてもよい。
<トップ電極>
接続部30におけるトップ電極15は、有機EL部20におけるトップ電極15と同様のものを用いることができる。また、接続部30におけるトップ電極15は、有機EL部20におけるトップ電極15と電気的に接続されている。さらに、接続部30におけるトップ電極15は、有機EL部20におけるトップ電極15と連続して形成されていてもよい。
<電荷輸送層のHOMO(eV)及びLUMO(eV)と、トップ電極の仕事関数Ip(eV)との間の関係式>
実施の形態1に係る発光素子10では、有機EL部20の電荷輸送層14及び接続部30の電荷輸送層14とで同一のHOMO(最高被占準位)(eV)及びLUMO(最低空準位)(eV)と、有機EL部20のトップ電極15及び接続部30とで同一の仕事関数Ip(eV)とは、下記式、
|(|HOMO|−Ip)−(Ip−|LUMO|)|≦0.1eV
の関係を満たしていることを特徴とする。
これは、トップ電極15のエネルギー準位(−Ip)と電荷輸送層14のHOMOとの差(|HOMO|−Ip)と、トップ電極15のエネルギー準位(−Ip)と電荷輸送層14のLUMOとの差(Ip−|LUMO|)の両者の差が0.1eV以内であることを意味している。つまり、図2のエネルギーダイアグラムにおいて、電荷輸送層14のHOMOとLUMOとのほぼ中間に、トップ電極15のエネルギー準位が位置していることを表している。
(実施例1)
実施例1の発光素子は、実施の形態1に係る発光素子について、具体的な構成を示すものである。この発光素子では、基板上の面内方向に有機EL部(発光部)と接続部とを絶縁部を挟んで別個に設けて構成した。なお、基板11として、ガラス基板(松浪ガラス製平坦ガラス)を使用した。
<絶縁部>
ガラス基板(松浪ガラス製平坦ガラス)上に絶縁層を成膜したのち、パターニングして形成された絶縁部16によって、有機EL部20を設ける領域と、接続部30を設ける領域とを区画した。
<有機EL部(発光部)>
(a)ガラス基板(松浪ガラス製平坦ガラス)上にモリブデン97%、クロム3%からなる合金電極(MoCr)をスパッタ法により厚さ100nmに製膜し、所定の形状にフォトリソグラフィ法によりパターニングしてボトム電極12の下層とした。
(b)次に、インジウムスズ酸化物(ITO)をスパッタ法により製膜し、所定の陽極形状にフォトリソグラフィ法によりパターニングし、ボトム電極12の上層とした。以上によって上下2層を有するボトム電極12を形成した。
(c)次いで、有機発光層13として、次の3層を形成した。
1)まず、PEDOT(商品名:Baytron P AI 4083、ティーエーケミカル製)をスピンコート法により60nm形成した後、ホットプレート上で、温度200℃で10分間加熱して、正孔注入層として形成した。
2)次に、Poly[(9,9-dioctylfluorenyl-2,7-diyl)-co-(4,4’-(N-(4-sec-butylphenyl))diphenylamine)](American Dye Source製)のトルエン溶液からスピンコート法により20nm形成した後、窒素中ホットプレート上で、温度200℃で30分間加熱して正孔輸送層として形成した。
3)次に、Poly[(9,9-dihexylfluoren-2,7-diyl)-alt-co-(benzo[2,1,3]thiadiazole-4,7-diyl)] (American Dye Source製)のキシレン溶液からのスピンコート法により厚み70nm形成した後、ホットプレート上で、温度130℃で10分加熱して、発光層として形成した。
以上によって、3層構造を有する有機発光層13を形成した。
(d)次に、バリウムとAlq3とを体積比5:100で共蒸着して、膜厚20nmの電荷輸送層14を形成した。
(e)最後に、プラズマアシストの蒸着法(製膜装置(住友重工業製)を使用)によりトップ電極15としてインジウムスズ酸化物(ITO)を厚さ100nmで形成した。
以上によって、有機EL部20を作製した。
<接続部>
次に、接続部の作成方法について以下に説明する。
(1)上記ガラス基板上に、補助電極22の下層として、モリブデン97%、クロム3%からなる合金電極をスパッタ法により厚さ100nmに製膜し、所定の形状にフォトリソグラフィ法によりパターニングした。
(2)次に、補助電極22の上層として、インジウムスズ酸化物をスパッタ法により製膜し、所定の陽極形状にフォトリソグラフィ法によりパターニングした。以上によって、上下2層構造の補助電極22を形成した。
(3)次に、電荷輸送層14とトップ電極15とを、有機EL部20の電荷輸送層14とトップ電極15とそれぞれ連続するように順に形成した。
なお、ここでは上記有機EL部の各層の作製とは別個に説明したが、上記有機EL部の各層と連続する層の作製については実質的に同時に積層して形成した。
以上によって、接続部30を作製した。
以上のようにして、有機EL部20と接続部30とを形成し、発光素子を作製した。
<評価>
接続部30の補助電極22を陰極、有機EL部20のボトム電極12を陽極として、電圧を印加すると、トップ電極15から有機EL部20側の電荷輸送層14へは電子が注入され、一方、トップ電極15から接続部30側の電荷輸送層14には正孔が注入される。これによって有機発光層13において発光し、その発光輝度と電流密度の測定を行った。その結果、発光効率11cd/A、駆動電圧6.3eV(10mA/cm時)と示されるように良好な発光が得られた。
また、大気圧光電子分光器(理研計器)を使用して、ITO電極、Alq3膜、BCP膜の仕事関数を測定した。その結果、ITO電極の仕事関数は4.6eVであり、Alq3の仕事関数は6.0eVであり、BCP膜の仕事関数は、6.7eVであった。
また、光吸収スペクトルの吸収端を測定して、Alq3膜、BCP膜のエネルギーギャップEgを決定した。その結果、Alq3膜のエネルギーギャップEgは、2.7eVであり、BCP膜のエネルギーギャップEgは、3.5eVであった。
図3(a)は、実施例1の発光素子10の電圧印加前の各層におけるエネルギーダイアグラムである。図3の(a)のエネルギーダイアグラムに示すように、トップ電極15から有機EL部20側の電荷輸送層14への電子注入障壁は1.3eVである。一方、トップ電極(ITO)15から接続部30側の電荷輸送層14への正孔の注入障壁は1.4eVである。このため、トップ電極15から有機EL部20の有機発光層13へ十分な電子が注入でき、かつ、トップ電極15と補助電極22との十分な電気的接続を実現することができる。
すなわち、トップ電極15から有機EL部20側の電荷輸送層14へ電子を注入すると共に、トップ電極15から接続部30側の電荷輸送層14へ正孔を注入する必要がある。このため、トップ電極15のエネルギー準位(−仕事関数Ip)は、トップ電極15と補助電極22間の電荷輸送層14のHOMOとLUMOとの中間に位置することが望ましい。なお、トップ電極15と補助電極22間に設けられる電荷輸送層14は、正孔及び電子の両方の電荷を輸送できるバイポーラ性を有することが望ましい。
(比較例1)
比較例1の発光素子では、有機EL部と接続部とで連続する電荷輸送層をフェナントロリン誘導体であるバソキュプロイン(BCP)(仕事関数:7.0eV、エネルギーギャップ:3.5eV、HOMO:−7.0eV、LUMO:−3.5eV)とバリウムとの共蒸着膜として形成した。この電荷輸送層の材料を変えた以外は、実施例1と同じ条件で発光素子を作製した。この発光素子について、実施例1と同様の測定を行った結果、発光効率2.6cd/A、駆動電圧12.3V(10mA/cm時)という測定結果のように、発光が弱かった。
比較例1の発光素子では、図3の(b)のエネルギーダイアグラムに示すように、トップ電極15から有機EL部20側の電荷輸送層14への電子注入障壁は1.4eVであるが、接続部30側の電荷輸送層14への正孔注入障壁は2.1eVである。このため、トップ電極15から接続部30側への正孔注入が十分ではなく、トップ電極15と補助電極22との間の電気的接続が不十分となり、比較例1では発光が弱かったと考えられる。
本発明に係る発光素子は、ムラのない均一発光が得られることから、TFTと組み合わせたアクティブマトリックス有機ELディスプレイへの応用に適性がある。
本発明は、有機エレクトロルミネッセンスを用いた発光素子に関し、さらに、上記有機エレクトロルミネッセンスを用いた発光素子を2次元配列させて構成したディスプレイデバイスに関する。
有機物の薄膜を2つの電極で挟み、電圧印加により発光(エレクトロルミネッセンス)が得られる発光素子は、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子ということがある)と呼ばれる。有機低分子材料を用いる有機EL素子は、1960年代に見出され(例えば、非特許文献1参照。)、その後、1980年代には実用的なプロセスと特性を有する素子構造が開発された(例えば、非特許文献2参照。)。低分子材料を用いる有機EL素子は、真空蒸着法によりその有機薄膜を形成することができ、真空プロセスでの不純物やダストの混入が少ない条件下での素子作成が可能であり、長寿命で画素欠陥が少ないという特徴がある。また、1990年代前半には、高分子材料を用いた有機EL素子が報告された(例えば、非特許文献3参照。)。高分子材料を用いる有機EL素子は、高分子を溶媒に溶解して得られる溶液あるいは分散液を湿式法により塗布することによってその有機薄膜を得ることが可能であり、大気圧下の簡便プロセスで材料ロスが少ないという特徴を有している。いずれの有機EL素子も、自発光で明るい、視野角依存性が小さい、大面積化や微細アレイ化が容易、などの特徴を有しており、ディスプレイの発光源や照明用光源として近年開発が進められている。
非特許文献2に見られるような初期の有機EL素子は、透明基板を用い、その上に透明なボトム電極を積層し、有機層からの発光を基板側から取り出す構造のものであった。トップ電極としては金属電極などを用い、有機層からの発光を反射する。この構造の有機EL素子は、ボトムエミッション型有機EL素子と呼ばれる。一般的に、陽極として機能するボトム電極は仕事関数が大きい材料から選ばれ、陰極として機能するトップ電極は仕事関数が小さい材料から選ばれる。
これに対して、基板上に不透明電極、有機発光層、透明なトップ電極を順に積層し、有機発光層からの発光を透明なトップ電極から取り出す構造の有機ELがある。この構造の有機EL素子は、トップエミッション型有機EL素子と呼ばれる。
トップエミッション型有機EL素子は、有機EL素子とそれを駆動する薄膜トランジスタ(以下TFTと呼ぶ)からなるアクティブマトリックス有機ELディスプレイへ応用する場合、ボトムエミッション型有機EL素子よりも適性に優れる。すなわち、ボトムエミッション型有機EL素子では、発光を基板側から取り出すので、画素面積に占める有機EL発光部の面積は、基板上の不透明なTFTや電気配線以外に制限されてしまう。同時に画素内のTFTや電気配線の面積は、有機ELの占有面積を大きくするためになるべく小さくする必要があり、設計の自由度が低い。これに対して、トップエミッション型有機EL素子では、基板とは逆側、すなわち上方から発光を取り出すので、基板側のTFT部の面積を画素面積まで広げることが出来る。これによって、TFTのチャネル幅を広げて有機EL素子に供給する電流量を増やす、あるいは、TFTの数を増やして電流補償回路を形成し、ディスプレイの面内輝度分布を抑えることが出来る。加えて、画素面積に占める有機EL素子の面積を大きくすることができ、ディスプレイの寿命を向上させることが出来る。
一方、トップエミッション型有機EL素子では、トップ電極から光を取り出す必要があるため、トップ電極には、光透過性の高い例えば透明電極であるインジウムスズ酸化物(以下、ITOと呼ぶ)や薄膜金属や薄膜合金を用いる。しかし、光透過性の高い電極は、抵抗値が大きいためトップ電極において電圧勾配が発生して電圧降下が生じ易く、輝度ムラが発生するという問題がある。そこで、各発光素子が設けられた画素間に、トップ電極に接続させる状態で補助電極を設け、この補助電極によって電圧降下を抑える方法が開示されている。
しかし、有機層を各画素に共通のベタ膜として形成する構成では、補助電極上の全面が有機層で覆われる。このような場合、補助電極上の有機層によって、補助電極とトップ電極との電気的接続が十分ではない場合がある。この問題に対して、レーザによる有機層の除去(特許文献1)や突起構造による電気接続(例えば、特許文献2参照。)などが開示されている。
しかし、上記特許文献1に記載のレーザ光線を照射する方法では、レーザ光の照射等のプロセスが増え生産効率が低下する。また、上記特許文献2に記載のトッキ構造を用いる方法では、デバイスの構造が複雑になり、微細な画素においては、補助電極とトッキ部の位置あわせが困難であるという問題がある。
上記課題に対し、第1のバッファ層、発光層、および第2のバッファ層を少なくとも有し、画素部においてトップ電極と補助電極間に正孔輸送性を示す第1のバッファ層もしくは電子輸送性を示す第2のバッファ層もしくはその両方が挟まれ、電気的に接続されていることを特徴とする発光素子が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。この構成において、トップ電極は発光素子部の陰極とし、第2のバッファ層に電子が注入される。また、ボトム電極は発光素子部の陽極として機能し、第1のバッファ層に正孔が注入される。
M. Pope et al、Journal of Chemical Physics 38号 2042〜2043ページ、1963年 C.W. Tang、S.A. Vanslyke、Applied Physics Letters 51号、913〜915ページ、1987年 J.H. Burroughes et al、Nature 347号、539〜541ページ、1990年
特開2007−52966号公報 特開2007−93397号公報 特開2007−73499号公報
しかし、上記特許文献3の構成では、補助電極とトップ電極とバッファ層からなる接続部では、トップ電極が陽極として機能し、ボトム電極が陰極として機能する。例えば正孔輸送性である第1のバッファ層のみが接続部間に存在する場合、仕事関数の小さなトップ電極から正孔が注入されることになり、十分な正孔を注入できず電気接続が十分ではないという課題がある。
そこで、本発明の目的は、電圧降下に起因する発光ムラを抑制したトップエミッション型有機EL素子を提供することである。
前記従来の課題を解決するために、本発明に係る発光素子は、基板上の面内方向に絶縁部を挟んで設けられた発光部と接続部とを含む発光素子であって、
前記発光部は、
ボトム電極と、
前記ボトム電極の上に設けられた発光層と、
前記発光層の上に設けられた第1電荷輸送層と、
前記第1電荷輸送層の上に設けられた第1トップ電極と、
を備え、
前記接続部は、
補助電極と、
前記補助電極の上に設けられ、前記発光部の第1電荷輸送層と電気的に接続されている第2電荷輸送層と、
前記第2電荷輸送層の上に設けられ、前記発光部の前記第1トップ電極と電気的に接続されている第2トップ電極と、
を備え、
前記絶縁部は、前記発光部のボトム電極及び前記発光層と、前記接続部の前記補助電極とを電気的に絶縁していると共に、
前記第1及び第2電荷輸送層において同一のHOMO(eV)及びLUMO(eV)と、第1及び第2トップ電極において同一の仕事関数Ip(eV)とが、下記式
|(|HOMO|−Ip)−(Ip−|LUMO|)|≦0.1eV
の関係を満たすことを特徴とする。
また、前記第1トップ電極と前記第2トップ電極とは連続する層で構成されていてもよい。さらに、前記第1電荷輸送層と前記第2電荷輸送層とは連続する層で構成されていてもよい。
またさらに、前記電荷輸送層は、正孔および電子の両方を輸送できるバイポーラ性材料からなることが好ましい。前記電荷輸送層は、オキサジアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、カルバゾール誘導体、有機金属錯体の群から選ばれる一種以上の材料と、アルカリ金属又はアルカリ土類金属から選ばれる一種以上の金属材料と、を含んでもよい。
また、前記第1及び第2トップ電極は、インジウムスズ酸化物であって、前記電荷輸送層は、4,4’−ジ(N−カルバゾリル)ビフェニルを含んでもよい。
さらに、前記電荷輸送層は、電子輸送層であってもよい。
またさらに、前記第1及び第2トップ電極と前記補助電極とは、同一材料からなるものであってもよい。
また、複数の発光部から一つの発光部を選択して発光させるTFTをさらに備えてもよい。
さらに、本発明に係るディスプレイデバイスは、前記発光素子を2次元配列させて構成したことを特徴とする。
本発明に係る発光素子によれば、トップ電極から発光部の有機発光層に電荷を注入するために、補助電極と、該補助電極とトップ電極との間に電荷輸送層を挟持する接続部を設けている。上記接続部を有することで、トップ電極から発光部側の電荷輸送層に電子が注入されると共に、トップ電極から接続部側の電荷輸送層には正孔が注入される。この接続部において、トップ電極の仕事関数と、電荷輸送層のHOMO及びLUMOが所定の関係式を満たすように構成することによって、電圧降下に起因する発光ムラを抑制することができる。これにより、優れた発光特性のトップエミッション型有機EL素子を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係る発光素子の発光面に垂直な方向からみた断面図である。 図1の発光素子の各層のエネルギーダイアグラムである。 (a)は、実施例1の発光素子のトップ電極から有機EL部側及び接続部側のそれぞれへの電荷注入障壁を示すエネルギーダイアグラムであり、(b)は、比較例1の発光素子のトップ電極から有機EL部側及び接続部側のそれぞれへの電荷注入障壁を示すエネルギーダイアグラムである。
以下、本発明の実施の形態に係る発光素子について、添付図面を参照しながら説明する。なお、図面において実質的に同一の部材には同一の符号を付している。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る発光素子10の発光面に垂直な方向についての断面図である。この発光素子10では、基板11上にTFT部40及び平坦化層26が順に設けられ、平坦化層26の上に面内方向に、有機EL部(発光部)20と接続部30とが絶縁部16を挟んで設けられている。有機EL部20は、ボトム電極12、有機発光層13、第1電荷輸送層14、第1トップ電極15が順に積層されて構成されている。また、接続部30は、補助電極22、第2電荷輸送層14、第2トップ電極15の順に積層されて構成されている。なお、有機EL部20と接続部30とは、その間に設けられた絶縁部16によって電気的に絶縁されている。本実施の形態1の発光素子10では、第1トップ電極15と第2トップ電極15とは連続する同一の層で構成されている。また、第1電荷輸送層14と第2電荷輸送層14とは連続する同一の層で構成されている。そこで、有機EL部20のボトム電極12及び有機発光層13と、接続部30の補助電極22とは、絶縁部16によって絶縁されている。
この発光素子10では、図2のエネルギーダイアグラムに示すように、有機EL部20のボトム電極12を陽極とし、接続部30の補助電極22を陰極として、両者の間に直流電源17を接続して電圧を印加して、発光させている。この場合、有機EL部20では、正孔がボトム電極12から有機発光層13へ流入し、一方、電子がトップ電極15から電荷輸送層14を介して有機発光層13へ流入して、有機発光層13で発光する。
この発光素子10では、有機EL部20及び接続部30とで連続する電荷輸送層14のHOMO(eV)及びLUMO(eV)と、トップ電極15の仕事関数Ip(eV)とが、下記式
|(|HOMO|−Ip)−(Ip−|LUMO|)|≦0.1eV
の関係を満たしている。これは、トップ電極15のエネルギー準位と電荷輸送層14のHOMOとの差(|HOMO|−Ip)と、トップ電極15のエネルギー準位と電荷輸送層14のLUMOとの差(Ip−|LUMO|)の両者の差が0.1eV以内であることを意味している。つまり、図2のエネルギーダイアグラムにおいて、電荷輸送層14のHOMOとLUMOとのほぼ中間に、トップ電極15のエネルギー準位が位置していることを表している。
上記関係式を満たすような接続部30を構成することによって、トップ電極15から有機EL部20側の電荷輸送層14への電子の注入障壁と、トップ電極15から接続層30側の電荷輸送層14への正孔の注入障壁、のそれぞれの電荷注入障壁の大きさがほぼ同程度となる。
したがって、トップ電極15から有機EL部20側及び接続部30側へのそれぞれの電荷注入が容易に行うことができる。これにより、接続部30によってトップ電極15への電気的接続を十分に確保できるので、有機EL部20において十分な電荷注入を行うことができ発光させやすくなる。
なお、この発光素子10では、薄膜トランジスタ(TFT)によって複数の有機EL部20の中から一つの有機EL部を選択している。TFT部40は、少なくとも一つのTFTを有し、基板11上に設けられている。また、TFT部40の上には、平坦化層26が設けられ、その上に平面を画成している。有機EL部20及び接続部30は、平坦化層26によって画成された平面上に面内方向にわたって配置されている。
以下に、この発光素子10を構成する各構成部材について以下に説明する。
<基板>
基板11としては特に限定されるものではないが、例えば、ガラス基板、石英基板などを用いることができる。また、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルホンなどのプラスチック基板を用いて、有機ELに曲げ性を付与することもできる。本発明の発光素子における構造は、これまで述べたように、トップエミッション有機EL素子に対して効果が大きいので、不透明プラスチック基板や金属基板を用いることもできる。
<TFT部>
有機EL部20は薄膜トランジスタ(TFT)によりアクティブマトリクス方式により駆動される。TFT部40は、有機EL部20を選択し、駆動するための少なくとも一つのTFTを備える。図1において、このTFTは、トップゲート型である。このTFTは、ソース領域、ドレイン領域、および、チャネル形成領域上にゲート絶縁膜を介してゲート電極が形成され、ソース領域と電気的に接続されたソース電極、ドレイン領域と電気的に接続されたドレイン電極と、で構成されている。なお、TFTの構成は、特に限定されるものではなく、例えば、ボトムゲート型でもトップゲート型であってもよい。
<平坦化層>
平坦化層26は、TFT部40の上に設けられ、TFT部40の上部の凹凸を平坦化すると共に、TFT部40と、有機EL部20及び接続部30とを電気的に絶縁する。平坦化層26には、TFT部40のソース電極と有機EL部20のボトム電極12とを接続する接続孔が設けられている。平坦化層26の材料としては、特に限定されないが、ポリイミド等の有機材料、あるいは酸化シリコン(SiO)などの無機材料を用いることができる。
<絶縁部>
絶縁部16は、平坦化層26の上に設けられ、有機EL部20を設ける領域と、接続部30を設ける領域とを画成している。この絶縁部16は、トップ電極15とボトム電極12との絶縁性を確保するとともに、発光素子10の発光領域の形状を正確に所望の形状にすることができる。絶縁部16の材料は、特に限定されないが、ポリイミド等の有機材料、あるいは酸化シリコン(SiO)などの無機材料を用いることができる。
<有機EL部>
有機EL部20は、平坦化層26上に、例えば陽極としてのボトム電極12、有機発光層13、電荷輸送層14、および陰極としてのトップ電極15がこの順に積層された構造を有する。本実施の形態では、電荷輸送層14とトップ電極15とが複数の画素にまたがり、全面に共通層して形成されている。
以下に有機EL部20を構成する各層について説明する。
<ボトム電極>
ボトム電極12としては、特に限定されるものではないが、電気伝導性を有すると共に、反射性の金属を良好に用いることができる。たとえば、銀、アルミニウム、ニッケル、クロム、モリブデン、銅、鉄、白金、タングステン、鉛、錫、アンチモン、ストロンチウム、チタン、マンガン、インジウム、亜鉛、バナジウム、タンタル、ニオブ、ランタン、セリウム、ネオジウム、サマリウム、ユーロピウム、パラジウム、銅、ニッケル、コバルト、モリブデン、白金、シリコンのうちのいずれかの金属およびこれらの合金およびそれらを積層したものを用いることができる。また、上記反射性を有する金属と、例えばインジウムスズ酸化物やインジウム亜鉛酸化物などの透明電極とを積層して複数層からなるボトム電極として構成してもよい。
<有機発光層>
有機発光層13としては、特に限定されるものではないが、有機物材料からなる発光層一層でもよく、また、発光層を少なくとも1層含む多層積層されたものでもよい。また、発光層を少なくとも一層含んでいれば、無機材料を含む層をさらに含んでいても良い。また、用いる有機層は、低分子有機化合物でも、高分子有機化合物でも良い。低分子有機材料は、特に限定されるものではないが、好ましくは抵抗加熱蒸着法で形成される。高分子有機材料は、特に限定されるものではないが、好ましくは溶液からのスピンキャスト法などのキャスト法やディップコートなどのコート法、インクジェット法などの湿式印刷法により形成される。
発光層に用いる有機物材料の具体例としては、例えば、特開平5−163488号公報に記載のオキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合物、アザクマリン化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ペリノン化合物、ピロロピロール化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、フルオレン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合物、ピレン化合物、コロネン化合物、キノロン化合物及びアザキノロン化合物、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、ローダミン化合物、クリセン化合物、フェナントレン化合物、シクロペンタジエン化合物、スチルベン化合物、ジフェニルキノン化合物、スチリル化合物、ブタジエン化合物、ジシアノメチレンピラン化合物、ジシアノメチレンチオピラン化合物、フルオレセイン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、セレナピリリウム化合物、テルロピリリウム化合物、芳香族アルダジエン化合物、オリゴフェニレン化合物、チオキサンテン化合物、アンスラセン化合物、シアニン化合物、アクリジン化合物、8−ヒドロキシキノリン化合物の金属鎖体、2、2‘−ビピリジン化合物の金属鎖体、シッフ塩とIII族金属との鎖体、オキシン金属鎖体、希土類鎖体などの蛍光物質を使用することができる。発光層は蒸着法、スピンコート法、キャスト法などにより形成できる。
また、有機発光層13は、発光層だけでなく、正孔輸送層、電子輸送層などの電荷輸送層と発光層との積層構造で構成してもよい。
<電荷輸送層>
電荷輸送層14は、電子及び正孔の両方を輸送可能なバイポーラ性を有するものであることが好ましい。この電荷輸送層14としては、オキサジアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、カルバゾール誘導体、有機金属錯体の群から選ばれる一種以上の材料からなる有機材料と、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属等の金属材料と、から構成されていてもよい。
(a)オキサジアゾール誘導体の具体的な材料としては、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)(仕事関数:5.9eV、エネルギーギャップEg:3.5eV、HOMO:−5.9eV、LUMO:−2.4eV)、又は、1,3−ビス[5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)(仕事関数:5.9eV、エネルギーギャップEg:3.7eV、HOMO:−5.9eV、LUMO:−2.2eV)を用いてもよい。
(b)フェナントロリン誘導体の具体的な材料としては、バソキュプロイン(略称:BCP)(仕事関数:7.0eV、エネルギーギャップ:3.5eV、HOMO:−7.0eV、LUMO:−3.5eV)を用いてもよい。
(c)カルバゾール誘導体の具体的な材料としては、4,4’−ジ(N−カルバゾリル)ビフェニル(略称:CBP)(仕事関数:6.3eV、エネルギーギャップ:3.2eV、HOMO:−6.3eV、LUMO:−3.1eV)、又は、4,4’,4’’−トリス(N−カルバゾリル )トリフェニルアミン(略称:TCTA)(仕事関数:5.7eV、エネルギーギャップ:3.3eV、HOMO:−5.7eV、LUMO:−2.4eV)を用いてもよい。
(d)金属錯体の具体的な材料としては、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq3)(仕事関数:6.0eV、エネルギーギャップEg:2.7eV、HOMO:−6.0eV、LUMO:−3.3eV)、又は、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−(4−フェニルフェノラト)アルミニウム(略称:BAlq)(仕事関数:5.9eV、エネルギーギャップEg:2.9eV、HOMO−5.9eV、LUMO:−3.0eV)を用いてもよい。
電荷輸送層14を構成する金属材料としては、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属を用いることができる。特に限定されるものではないが、上記金属材料として、好ましくはリチウム、ルビジウム、セシウム、カルシウム、バリウムを用いることができる。
<トップ電極>
トップ電極15としては、特に限定されるものではないが、インジウムスズ酸化物(ITO)(仕事関数Ip:4.6eV)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)を用いることができる。
このトップ電極15は、特に限定されるものではないが、好ましくはDCスパッタ法、RFスパッタ法、マグネトロンスパッタ法、ECRスパッタ法、プラズマアシストの蒸着法等によって形成することができる。
<接続部>
接続部30は、基板11上に上記発光部20と同一平面内に絶縁部16を挟んで設けられている。また、接続部30は、補助電極22、電荷輸送層14、トップ電極15が順に積層して構成されている。なお、電荷輸送層14及びトップ電極15は、有機EL部20の電荷輸送層14及びトップ電極とそれぞれ連続して構成されていることが好ましい。この接続部30において、補助電極22は、電荷輸送層14を介してトップ電極15と電気的に接続されている。これによって、トップ電極15における電圧降下を抑制することができる。
<補助電極>
補助電極22は、平坦化層26の上に設けられる。補助電極22としては、特に限定されるものではないが、たとえば、銀、アルミニウム、ニッケル、クロム、モリブデン、銅、鉄、白金、タングステン、鉛、錫、アンチモン、ストロンチウム、チタン、マンガン、インジウム、亜鉛、バナジウム、タンタル、ニオブ、ランタン、セリウム、ネオジウム、サマリウム、ユーロピウム、パラジウム、銅、ニッケル、コバルト、モリブデン、白金、シリコンのうちのいずれかの金属およびこれらの合金およびそれらを積層したものを用いることができる。また、たとえばインジウムスズ酸化物やインジウム亜鉛酸化物などの透明電極でもよく、上記金属と積層して用いても良い。
<電荷輸送層>
接続部30における電荷輸送層14は、有機EL部20における電荷輸送層14と同様のものを用いることができる。また、接続部30における電荷輸送層14は、有機EL部20における電荷輸送層14と連続して形成されていてもよい。
<トップ電極>
接続部30におけるトップ電極15は、有機EL部20におけるトップ電極15と同様のものを用いることができる。また、接続部30におけるトップ電極15は、有機EL部20におけるトップ電極15と電気的に接続されている。さらに、接続部30におけるトップ電極15は、有機EL部20におけるトップ電極15と連続して形成されていてもよい。
<電荷輸送層のHOMO(eV)及びLUMO(eV)と、トップ電極の仕事関数Ip(eV)との間の関係式>
実施の形態1に係る発光素子10では、有機EL部20の電荷輸送層14及び接続部30の電荷輸送層14とで同一のHOMO(最高被占準位)(eV)及びLUMO(最低空準位)(eV)と、有機EL部20のトップ電極15及び接続部30とで同一の仕事関数Ip(eV)とは、下記式、
|(|HOMO|−Ip)−(Ip−|LUMO|)|≦0.1eV
の関係を満たしていることを特徴とする。
これは、トップ電極15のエネルギー準位(−Ip)と電荷輸送層14のHOMOとの差(|HOMO|−Ip)と、トップ電極15のエネルギー準位(−Ip)と電荷輸送層14のLUMOとの差(Ip−|LUMO|)の両者の差が0.1eV以内であることを意味している。つまり、図2のエネルギーダイアグラムにおいて、電荷輸送層14のHOMOとLUMOとのほぼ中間に、トップ電極15のエネルギー準位が位置していることを表している。
(実施例1)
実施例1の発光素子は、実施の形態1に係る発光素子について、具体的な構成を示すものである。この発光素子では、基板上の面内方向に有機EL部(発光部)と接続部とを絶縁部を挟んで別個に設けて構成した。なお、基板11として、ガラス基板(松浪ガラス製平坦ガラス)を使用した。
<絶縁部>
ガラス基板(松浪ガラス製平坦ガラス)上に絶縁層を成膜したのち、パターニングして形成された絶縁部16によって、有機EL部20を設ける領域と、接続部30を設ける領域とを区画した。
<有機EL部(発光部)>
(a)ガラス基板(松浪ガラス製平坦ガラス)上にモリブデン97%、クロム3%からなる合金電極(MoCr)をスパッタ法により厚さ100nmに製膜し、所定の形状にフォトリソグラフィ法によりパターニングしてボトム電極12の下層とした。
(b)次に、インジウムスズ酸化物(ITO)をスパッタ法により製膜し、所定の陽極形状にフォトリソグラフィ法によりパターニングし、ボトム電極12の上層とした。以上によって上下2層を有するボトム電極12を形成した。
(c)次いで、有機発光層13として、次の3層を形成した。
1)まず、PEDOT(商品名:Baytron P AI 4083、ティーエーケミカル製)をスピンコート法により60nm形成した後、ホットプレート上で、温度200℃で10分間加熱して、正孔注入層として形成した。
2)次に、Poly[(9,9-dioctylfluorenyl-2,7-diyl)-co-(4,4’-(N-(4-sec-butylphenyl))diphenylamine)](American Dye Source製)のトルエン溶液からスピンコート法により20nm形成した後、窒素中ホットプレート上で、温度200℃で30分間加熱して正孔輸送層として形成した。
3)次に、Poly[(9,9-dihexylfluoren-2,7-diyl)-alt-co-(benzo[2,1,3]thiadiazole-4,7-diyl)] (American Dye Source製)のキシレン溶液からのスピンコート法により厚み70nm形成した後、ホットプレート上で、温度130℃で10分加熱して、発光層として形成した。
以上によって、3層構造を有する有機発光層13を形成した。
(d)次に、バリウムとAlq3とを体積比5:100で共蒸着して、膜厚20nmの電荷輸送層14を形成した。
(e)最後に、プラズマアシストの蒸着法(製膜装置(住友重工業製)を使用)によりトップ電極15としてインジウムスズ酸化物(ITO)を厚さ100nmで形成した。
以上によって、有機EL部20を作製した。
<接続部>
次に、接続部の作成方法について以下に説明する。
(1)上記ガラス基板上に、補助電極22の下層として、モリブデン97%、クロム3%からなる合金電極をスパッタ法により厚さ100nmに製膜し、所定の形状にフォトリソグラフィ法によりパターニングした。
(2)次に、補助電極22の上層として、インジウムスズ酸化物をスパッタ法により製膜し、所定の陽極形状にフォトリソグラフィ法によりパターニングした。以上によって、上下2層構造の補助電極22を形成した。
(3)次に、電荷輸送層14とトップ電極15とを、有機EL部20の電荷輸送層14とトップ電極15とそれぞれ連続するように順に形成した。
なお、ここでは上記有機EL部の各層の作製とは別個に説明したが、上記有機EL部の各層と連続する層の作製については実質的に同時に積層して形成した。
以上によって、接続部30を作製した。
以上のようにして、有機EL部20と接続部30とを形成し、発光素子を作製した。
<評価>
接続部30の補助電極22を陰極、有機EL部20のボトム電極12を陽極として、電圧を印加すると、トップ電極15から有機EL部20側の電荷輸送層14へは電子が注入され、一方、トップ電極15から接続部30側の電荷輸送層14には正孔が注入される。これによって有機発光層13において発光し、その発光輝度と電流密度の測定を行った。その結果、発光効率11cd/A、駆動電圧6.3eV(10mA/cm時)と示されるように良好な発光が得られた。
また、大気圧光電子分光器(理研計器)を使用して、ITO電極、Alq3膜、BCP膜の仕事関数を測定した。その結果、ITO電極の仕事関数は4.6eVであり、Alq3の仕事関数は6.0eVであり、BCP膜の仕事関数は、6.7eVであった。
また、光吸収スペクトルの吸収端を測定して、Alq3膜、BCP膜のエネルギーギャップEgを決定した。その結果、Alq3膜のエネルギーギャップEgは、2.7eVであり、BCP膜のエネルギーギャップEgは、3.5eVであった。
図3(a)は、実施例1の発光素子10の電圧印加前の各層におけるエネルギーダイアグラムである。図3の(a)のエネルギーダイアグラムに示すように、トップ電極15から有機EL部20側の電荷輸送層14への電子注入障壁は1.3eVである。一方、トップ電極(ITO)15から接続部30側の電荷輸送層14への正孔の注入障壁は1.4eVである。このため、トップ電極15から有機EL部20の有機発光層13へ十分な電子が注入でき、かつ、トップ電極15と補助電極22との十分な電気的接続を実現することができる。
すなわち、トップ電極15から有機EL部20側の電荷輸送層14へ電子を注入すると共に、トップ電極15から接続部30側の電荷輸送層14へ正孔を注入する必要がある。このため、トップ電極15のエネルギー準位(−仕事関数Ip)は、トップ電極15と補助電極22間の電荷輸送層14のHOMOとLUMOとの中間に位置することが望ましい。なお、トップ電極15と補助電極22間に設けられる電荷輸送層14は、正孔及び電子の両方の電荷を輸送できるバイポーラ性を有することが望ましい。
(比較例1)
比較例1の発光素子では、有機EL部と接続部とで連続する電荷輸送層をフェナントロリン誘導体であるバソキュプロイン(BCP)(仕事関数:7.0eV、エネルギーギャップ:3.5eV、HOMO:−7.0eV、LUMO:−3.5eV)とバリウムとの共蒸着膜として形成した。この電荷輸送層の材料を変えた以外は、実施例1と同じ条件で発光素子を作製した。この発光素子について、実施例1と同様の測定を行った結果、発光効率2.6cd/A、駆動電圧12.3V(10mA/cm時)という測定結果のように、発光が弱かった。
比較例1の発光素子では、図3の(b)のエネルギーダイアグラムに示すように、トップ電極15から有機EL部20側の電荷輸送層14への電子注入障壁は1.4eVであるが、接続部30側の電荷輸送層14への正孔注入障壁は2.1eVである。このため、トップ電極15から接続部30側への正孔注入が十分ではなく、トップ電極15と補助電極22との間の電気的接続が不十分となり、比較例1では発光が弱かったと考えられる。
本発明に係る発光素子は、ムラのない均一発光が得られることから、TFTと組み合わせたアクティブマトリックス有機ELディスプレイへの応用に適性がある。
10 発光素子
11 基板
12 ボトム電極
13 有機発光層
14 電荷輸送層
15 トップ電極
16 絶縁部
17 電源
20 有機EL部(発光部)
22 補助電極
26 平坦化層
30 接続部
40 TFT部

Claims (10)

  1. 基板上の面内方向に絶縁部を挟んで設けられた発光部と接続部とを含む発光素子であって、
    前記発光部は、
    ボトム電極と、
    前記ボトム電極の上に設けられた発光層と、
    前記発光層の上に設けられた第1電荷輸送層と、
    前記第1電荷輸送層の上に設けられた第1トップ電極と、
    を備え、
    前記接続部は、
    補助電極と、
    前記補助電極の上に設けられ、前記発光部の第1電荷輸送層と電気的に接続されている第2電荷輸送層と、
    前記第2電荷輸送層の上に設けられ、前記発光部の前記第1トップ電極と電気的に接続されている第2トップ電極と、
    を備え、
    前記絶縁部は、前記発光部のボトム電極及び前記発光層と、前記接続部の前記補助電極とを電気的に絶縁していると共に、
    前記第1及び第2電荷輸送層において同一のHOMO(eV)及びLUMO(eV)と、第1及び第2トップ電極において同一の仕事関数Ip(eV)とが、下記式
    |(|HOMO|−lp)−(lp−|LUMO|)|≦0.1eV
    の関係を満たすことを特徴とする発光素子。
  2. 前記第1トップ電極と前記第2トップ電極とは連続する層で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  3. 前記第1電荷輸送層と前記第2電荷輸送層とは連続する層で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  4. 前記電荷輸送層は、正孔および電子の両方を輸送できるバイポーラ性材料からなることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  5. 前記電荷輸送層は、オキサジアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、カルバゾール誘導体、有機金属錯体の群から選ばれる一種以上の材料と、アルカリ金属又はアルカリ土類金属から選ばれる一種以上の金属材料と、を含むことを特徴とする請求項4に記載の発光素子。
  6. 前記第1及び第2トップ電極は、インジウムスズ酸化物であって、前記電荷輸送層は、4,4’−ジ(N−カルバゾリル)ビフェニルを含むことを特徴とする請求項4に記載の発光素子。
  7. 前記電荷輸送層は、電子輸送層であることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  8. 前記第1及び第2トップ電極と前記補助電極とは、同一材料からなることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  9. 複数の発光部から一つの発光部を選択して発光させるTFTをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の前記発光素子を2次元配列させて構成したことを特徴とするディスプレイデバイス。
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