JPWO2009107415A1 - 近接検出装置と近接検出方法 - Google Patents

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Abstract

2次元座標に対応して配置された複数の電極の各交点の静電容量の変化により、人の指などの物体の接近や位置を検出する近接検出装置ならびに近接検出方法において、低電圧駆動で高速かつ高ダイナミックレンジの検出を可能にする。同時に複数の送信電極に異なるパターンの交流電圧を印加し、検出した電流を線形演算により逆変換して、各電極の交点の静電容量に対応した値を検出する。

Description

本発明は、2次元座標に対応して配置された複数の電極の各交点の静電容量の変化により、人の指などの物体の接近や位置を検出する近接検出装置に関する。
近傍に配置される2つの電極間に人の指などの物体が接近すると、電極間の静電容量が変化することが知られている。この原理を検出領域の2次元座標に対応して配置された複数の電極の各交点の静電容量の検出に応用した静電タッチセンサなどの近接検出装置が開示され、一部が実用化されている(例えば、特許文献1および2参照)。
このような従来の近接検出装置の一例について、図2を基に説明する。
図2の例では、支持手段1の検出領域2に縦方向の座標に対応する送信電極3と横方向の座標に対応する受信電極4が互いに直交して配置されている。送信電極3には、線順次駆動手段35から選択的に1つの電極ごと(線順次駆動)に周期的な交流電圧が印加される。この交流電圧は、送信電極3と受信電極4との交点の静電結合により、受信電極4に伝達される。電流測定手段6では、仮想接地された受信電極4に流れる電流から対応する各交点の静電結合に応じた値を検出して、検出した値を近接演算手段8に出力する。ここで、微弱な交流電流を累積して求めるために、送信電極3に順次選択的に印加される周期的な交流電圧に同期して累積コンデンサをスイッチ切り換えしたり、復調波形を畳み込むことにより累積する方法が開示されている。
近接演算手段8は、2次元の座標に対応した電極の各交点の静電結合に対応した値やその変化から検出対象の物体の接近や位置を求める。
特表2003−526831号公報 US2007/0257890 A1
以上に示した従来の近接検出装置では、線順次駆動により送信電極の1つずつを選択して順次駆動していた。受信電極の受けるノイズの影響を相対的に小さくするために、交流電圧のサイクル数を多くしたり、送信電極を駆動する電圧を高くしたりする必要があった。そのために交流電圧のサイクル数ひいては検出速度と送信電極を駆動する電圧が課題となっていた。
そこで本発明では、これらの課題を解決するために以下の装置及び方法を提供する。同時に複数の送信電極に交流電圧を印加することにより、比較的低い電圧で駆動したり高速で検出したりしてもノイズの影響を抑えることのできる近接検出装置及びその方法である。
本発明による近接検出装置は、支持手段上の検出領域における2次元座標の一方の次元に対応する送信電極ともう一方の次元に対応する受信電極を互いに導通しないように絶縁層を介して設け、前記送信電極の複数の電極に同時に周期的な交流電圧を印加するマルチライン駆動手段と、前記送信電極と前記受信電極の交点の静電結合に対応して変化する前記受信電極からの電流の大きさを前記送信電極への駆動に同期して測定する電流測定手段と、前記電流測定手段で測定した電流値から前記送信電極と前記受信電極の各交点の静電結合に対応した値に変換した値あるいはその推移により前記検出領域への物体の接近判定と接近位置を求める演算手段と、全体のステータス及びシーケンスを管理する制御手段とにより構成した。
また、本発明による近接検出方法は、前記マルチライン駆動手段により複数の電極に同時に周期的な交流電圧を印加しつつ前記電流測定手段で前記受信電極からの電流を測定することを前記送信電極と交流電圧の組み合わせを変えて繰り返し行う駆動測定工程と、前記駆動測定工程で得られた測定値を前記線形演算手段で線形演算することにより前記各交点の静電結合に対応した値に変換した値あるいはその推移から前記近接演算手段で前記検出領域への物体の接近の判定と接近位置を求める演算工程とにより動作する。
本発明によれば、同時に複数の送信電極に交流電圧を印加することにより、比較的低い電圧で駆動したり高速で動作したりしても良好に検出することが出来る近接検出装置及びその方法を実現することが出来る。電源電圧と検出速度と交流電圧の周波数が同じ場合には、ノイズの影響を小さくすることのできる近接検出装置及びその方法を実現することができる。
本発明に係る近接検出装置の好適な一実施例を示すブロック図 従来の近接検出装置のブロック図 本発明に係るマルチライン駆動手段の実施例を示すブロック図 本発明に係る駆動測定工程のタイミング図 本発明に係る近接検出方法の工程フロー図 本発明に係る近接検出方法の他の工程フロー図
符号の説明
1 支持手段
2 検出領域
3 送信電極
4 受信電極
5 マルチライン駆動手段
6 電流測定手段
7 線形演算手段
8 近接演算手段
9a 制御手段
9b 制御手段(従来例)
11 矩形波発生手段
12 送信電圧行列参照手段
13 選択手段
14 遅延時間調整手段
16 インバータ
20 駆動測定工程
21 電流測定工程
22 線形演算工程
23 近接演算工程
24 マルチライン波形発生工程
25 遅延時間調整工程
26 マルチライン駆動工程
35 線順次駆動手段(従来例)
40 タイミング信号発生手段
41 インターバル発生手段
42 パワーセーブモード切替手段
(実施例)
本発明の好適な実施例を、図1を基に説明する。
本発明による近接検出装置は図1において、支持手段1上の検出領域2における2次元座標の一方の次元に対応する送信電極3ともう一方の次元に対応する受信電極4を互いに導通しないように絶縁層を介して設け、前記送信電極3の複数の電極に同時に周期的な交流電圧を印加するマルチライン駆動手段5と、前記送信電極3と前記受信電極4の交点の静電結合に対応して変化する前記受信電極4からの電流の大きさを前記送信電極3への駆動に同期して測定する電流測定手段6と、前記電流測定手段6で測定した電流値から前記送信電極3と前記受信電極4の各交点の静電結合に対応した値に変換した値あるいはその推移により前記検出領域2への物体の接近判定と接近位置を求める演算手段と、全体のステータス及びシーケンスを管理する制御手段9aとにより構成した。前記演算手段は前記電流測定手段6で測定した電流値から前記送信電極3と前記受信電極4の各交点の静電結合に対応した値に変換する線形演算手段7と、前記線形演算手段7からの各交点の静電結合に対応した値あるいはその推移により前記検出領域2への物体の接近判定と接近位置を求める近接演算手段8とにより構成される。
本発明の特徴を、従来例との違いを基にして説明する。
(1)駆動手段(工程)の相違。従来の線順次駆動手段35から本発明のマルチライン駆動手段5へ置き換えた。従来、選択的に1つの電極ごと(線順次)に周期的な交流電圧を印加することで駆動していたが、本発明では前記送信電極の複数の電極に同時に周期的な交流電圧を印加するという相違点がある。そのため、駆動手段の構造が異なる。駆動工程においては、従来の線順次駆動する工程からマルチライン駆動工程26へと置き換えた点が異なる。
(2)線形演算手段7および線形演算工程22の追加。従来では、電流測定手段6で測定した電流値を近接演算手段8に出力するにとどまる。本発明では、従来の線順次駆動ではなくマルチラインで駆動するため、前記電流測定手段6で測定した電流値から前記送信電極3と前記受信電極4の各交点の静電結合に対応した値に変換する線形演算手段7が追加される。その後、近接演算手段8に出力する。これは、本発明はマルチライン駆動であるため、複数の交点から同時に値が出力される。各交点それぞれに対応した値へ変換する手段を電流測定手段6と近接演算手段8の間に加えることでマルチライン駆動での検出を実現する。同様に、電流測定工程21と近接演算工程23との間に線形演算工程22を追加したという工程においても従来とは異なる。
(3)制御手段9aにランダムなインターバルを加えるインターバル発生手段41の追加。本発明では、ノイズの影響をランダムにする目的で送信電極3より出力するタイミングにランダムなインターバルを必要に応じて挿入する。それによりマルチライン駆動においてノイズの影響をランダムにすることができる。
(4)制御手段9aにパワーセーブモード切替手段42の追加。本発明ではマルチライン駆動であるため、指の近接位置を正確に求めるためには1周期の測定として送信電極3の数と同じ回数各送信電極3を駆動する必要がある。しかし、検出領域2上に人体の指などの検出対象が近接していない状態等正確な近接位置を知る必要がない場合には1周期の測定として送信電極3の数より少ない回数で各送信電極3を駆動することで電力消費を抑えることが実現できる。そのため、近接演算手段8により指などの検出対象の近接の有無を判断(近接判定)し、パワーセーブモード切替手段42で指などの検出対象が近接していない場合には前記1周期の測定で送信電極3の数より少ない回数で各送信電極3を駆動するモード(パワーセーブモード)に切り替え、指などの検出対象が近接している場合には1周期の測定で送信電極3の数だけ各送信電極3を駆動するモードに切り替える。前述のパワーセーブモードでは各送信電極3の数より少ない回数で駆動するのであれば電力消費を抑えることが期待できるが、1回のみの駆動である場合がもっとも好ましい。この場合では検出領域2の検出位置は特定できないが全ての検出領域2での検出の有無の情報を得ることができる。パワーセーブモードにおいて指などの検出対象が検出された場合にはパワーセーブモードから1周期の測定で送信電極3の数だけ各送信電極3を駆動するモードに切り替えることで消費電力を抑えられる。
これより本発明による近接検出装置およびその方法を構成する各手段および各工程について、詳細に説明する。
支持手段1の検出領域2には、例えば縦方向の座標に対応する送信電極3と横方向の座標に対応する受信電極4を互いに直交して配置した。しかし、送信電極3と受信電極4の配置はこの限りでなく、斜交座標や角度と原点からの距離からなる円座標など2次元座標に対応するものであればどのように配置しても良い。これらの電極は導電性であり、送信電極3と受信電極4の交点では絶縁層により両電極が直流的に絶縁されて電気的に静電結合している。
ここで、説明の便宜上、送信電極3は対応する座標値が1からNまでの自然数で表される位置ごとに存在し、対応する送信電極3は添え字nによって区別されるものとする。同様に、受信電極4は対応する座標値が1からMまでの自然数で表される位置ごとに存在し、対応する受信電極4は添え字mによって区別されるものとする。
マルチライン駆動手段5は、送信電圧行列T(t,n)に対応した周期的な交流電圧を複数の送信電極3に印加する。送信電圧行列Tの添え字tは行列の行番号でt回目の駆動であることに対応し、添え字nは列番号でn番目の送信電極3に対応する。つまり、2回目の駆動で送信電極3に印加する交流電圧は、T(2,3)に対応する。
同時に印加される複数の交流電圧波形は、ある同一の交流電圧波形に送信電圧行列の対応する要素T(t,n)をそれぞれ係数として掛けた交流電圧波形になるようにした。従って、送信電圧行列の要素がマイナスの場合は逆相の交流電圧波形を印加することを意味する。この際、直流成分が重畳していても、影響はない。
ここで、送信電圧行列T(t,n)は、逆行列が存在する正方行列である正則行列とする。そのため添え字tは1から送信電極数Nまでの自然数となる。従来の線順次駆動の場合には、前記送信電圧行列T(t,n)は、単位行列I(t,n)に一致する。
また、周期的な交流電圧とは、例えば矩形波や正弦波や三角波などである。ただし、各電極はそれ自体に抵抗値と静電容量をもっているために高い周波数は減衰し、交点は直列の静電容量のために低い周波数が減衰する。これらを勘案して、送信電極3に印加する電圧の周波数は、減衰の小さい周波数にすることが望ましい。
さらに構成を簡単にするために、例えば送信電圧行列T(t,n)の各要素を、例えば1か0か−1のいずれかにするなど、0を除く各要素の絶対値が同じ値になるような正則行列にして、周期的な交流電圧を矩形波にすると、例えば図3に示すような簡単な論理回路でマルチライン駆動手段5を構成することが出来る。
ここで図3の構成の説明をする。図1の制御手段9a内にあるタイミング信号発生手段40より送信電圧行列の行番号tに対応したタイミング信号を図3の送信電圧行列参照手段12に出力するとともに、同期して矩形波を発生するためのタイミング信号を矩形波発生手段11に出力する。矩形波発生手段11は前述のタイミング信号を元に複数サイクルの矩形波を生成し、インバータ16を経由する配線とインバータ16を経由しない配線の二種をもってN個存在する選択手段13へ接続される。選択手段13は、送信電圧行列の対応する要素の値が1の場合はインバータ16を経由しない配線を選択し、送信電圧行列の対応する要素の値が−1の場合はインバータ16を経由する配線を選択し、送信電圧行列の対応する要素の値が0の場合には0Vの配線を選択するようにした。選択手段16で選択された信号は、必要に応じて遅延時間調整手段14を経由し、駆動波形として出力される。前述の遅延時間調整手段14は直列に抵抗が接続され、抵抗を介した後に定電圧電源に接続されたコンデンサの他方の端子が接続されている。遅延時間調整手段14の出力には、インピーダンスを下げるために必要に応じてバッファを設けても良い。
送信電圧行列参照手段12への送信電圧行列T(t,n)のある要素が0の場合には、その要素に対応する交流電圧波形を0Vにするために例えば選択手段13により0Vを送信電極3に接続する。送信電圧行列T(t,n)の要素が1の場合には短形波発生手段11でインバータ16を経由しない配線を選択手段13により選択する。送信電圧行列T(t,n)の要素が−1の場合には短形波発生手段11でインバータ16を経由する配線を選択手段13により選択する。このように、送信電圧行列T(t,n)の要素により、動作させればよい。
なお、図1における受信電極4は、それ自体に抵抗値と静電容量をもっているために交流の伝達に遅延時間を生じる。図3において選択手段13の後ろにある遅延時間調整手段14は、これを微調整するためのもので、必要に応じて設ける。これは送信電極3により異なる受信電極4までの遅延時間を微調整するためのものである。つまり、電流測定手段6に遠い送信電極3に合わせるために、近い送信電極3の遅延時間を長く設定するというものである。それにより、受信電極4までに発生する遅延時間のばらつきの影響が解消され、同時期に電流測定手段6へ伝達されることが期待できる。
このn番目の送信電極3に印加された周期的な交流電圧は、n番目の送信電極3とm番目の受信電極4との交点の静電結合を介して、m番目の受信電極4に伝達される。検出面の汚れなどの影響があると、接近した物体自体のインピーダンスが高いため、接近した物体を介しての電界により送信電極3と受信電極4の間の電界が増えて、送信電極3と受信電極4の間の静電結合は増加し、受信電極4に流れる受信電流も大きくなる。逆に検出対象の人の指など比較的インピーダンスの低い物体が接近した場合には、送信電極3からの交流電界を吸収する作用の方が強いために、送信電極3と受信電極4の間の静電結合は減少し、受信電極4に流れる受信電流は小さくなる。従って、汚れと人の指などの検出対象は、容易に区別することができる。
ここで、受信電極4は、検出対象の交点近傍以外に物体が接近しても影響がないようにするために、接地あるいは仮想接地などにより電圧の変動が抑えられている。このため、受信電極4への伝達は、電圧と言うよりはむしろ電流である。つまり、選択された送信電極3とある受信電極4との交点には、静電結合により交流電界が発生するために、受信電極4に受信電流が流れるのである。そこで、物体が接近した交点では交流電界が変化するために、受信電極4に流れる受信電流が変化する。
電流測定手段6では、マルチライン駆動手段5により送信電極3に送信電圧行列T(t,n)に対応した交流電圧波形が印加される毎に、m番目の受信電極4に流れる受信電流を測定して、例えばデルタシグマ型のAD変換器等によりデジタル値に変換し、対応する受信電流行列R(t,m)の値を更新して線形演算手段7に出力する。ここでの添え字tは行列の行番号でマルチライン駆動手段5でのt回目の駆動による電流であることを示し、添え字mは列番号で受信電極4の番号に対応する。
ここで、各交点の静電容量の値は通常1pF程度の微小な値であり、受信電極4に流れる受信電流やその変化も微弱である。そのため、受信電極4に流れる受信電流を検出するために、送信電極3から印加される複数の周期による電流を累積して検出する。しかし、受信電極4に流れる受信電流は交流であるため、単純に累積してしまうと累積値がゼロになってしまう。これを回避するために、従来の線順次駆動の場合と同様な手法を用いることが可能である。つまり、交流電流の位相に同期した累積をするという事である。例えば、送信電極3に印加される周期的な交流電圧に同期して累積コンデンサをスイッチ切り換えする方法は特許文献1により開示されており、送信電極3に印加される周期的な交流電圧に同期して復調波形を畳み込むことにより累積する方法は特許文献2により開示されている。但し、送信電圧行列の値によっては、受信する電流値は負の値になる場合もある。この場合にも受信回路が飽和しないように配慮をする必要がある。具体的な方法として線形演算手段7における、例えば基準電圧や電源電圧などについて、飽和しないような値に設定や調整をするということである。
また電流測定手段6において、検出対象の物体が接近していない場合の測定値に近い値をオフセットとして差し引くようにすると、物体の接近による測定値の変化をより正確に測定することが出来る。この際、検出対象の物体が接近していない場合の測定値は、送信電圧行列T(t,n)の影響を大きく受ける。そのため、添え字tに対応して異なる値をオフセットとして差し引くようにした。さらに、検出面の汚れ等の影響がある場合などには、m番目の受信電極4ごとに異なる値をオフセットとして差し引くようにすると良い。
マルチライン駆動を行った場合に測定される受信電流行列R(t,m)の値は、数式1に示すように、送信電圧行列T(t,n)と交点結合行列P(n,m)との行列の積によって表される。ここで、交点結合行列P(n,m)とは、2次元の座標に対応した電極の各交点の静電結合の強さに対応するもので、送信電圧行列が単位行列の線順次駆動を行った場合に得られるであろう受信電流行列の値を想定したものである。なお、ここでの添え字nは行列の行番号でn番目の送信電極3に対応し、添え字mは列番号でm番目の受信電極4に対応する。
数式1
R(t,m)=T(t,n)P(n,m)
何故ならば、静電結合による電流は線形であるために加法定理が成り立つからである。例えば、n1番目の送信電極3に1Vの交流電圧を印加した場合にm番目の受信電極4へ流れ込む受信電流をR(n1,m)とし、n2番目の送信電極3に1Vの交流電圧を印加した場合にm番目の受信電極4へ流れ込むる受信電流をR(n2,m)とする。n1番目の送信電極3に2V,n2番目の送信電極3に3Vの交流電圧を同時に印加した場合には、R(n1,m)を2倍し、R(n2,m)を3倍して加算した電流がm番目の受信電極4に流れる。
したがって、線形演算手段7では、数式2に示すように電流測定手段6からの受信電流行列R(t,m)に送信電圧行列T(t,n)の逆行列を左から掛ける。これにより、線順次駆動を行った場合に流れるであろう交点結合行列P(n,m)に変換する。送信電圧行列は正則行列のため、逆行列は必ず存在する。数式2は、数式1の両辺に送信電圧行列T(t,n)の逆行列を左から掛けて、右辺と左辺を入れ換えたものである。
数式2
P(n,m)={T(t,n)の逆行列}R(t,m)
但し、ここでの送信電圧行列T(t,n)の逆行列は、都度計算する必要はなく、通常予め計算されたものを使用すれば良い。
また、線形演算手段7の演算は必ずしも行列の掛け算を行う必要はなく、送信電圧行列T(t,n)の逆行列の要素の値が0になる項については演算の必要がないし、要素の値が1または−1に同一の係数を掛けた値の場合には単純な加減算を行えば良い。つまり、送信電圧行列T(t,n)の逆行列の全要素に同一の係数を掛けてから数式2の演算を行うようにしても良い。こうすることにより、小数の要素をすべて整数にすれば、演算が簡単になるからである。特に0を除くすべての要素の絶対値が同一の小数の場合などには、係数倍によりすべての要素を1か0か−1にすることができるため、簡単な加減算のみにするとこができる。係数倍しても、近接演算手段8では、絶対値でなく相対値で近接演算するため、演算の結果には殆ど影響がないという特徴があるため、各要素を整数になるよう係数倍することは有益である。
近接演算手段8は、線形演算手段7で求めた2次元の座標に対応した電極の各交点の静電結合に依存した電流値として線順次駆動を行った場合に流れるであろう交点結合行列P(n,m)あるいはその推移から、検出対象の物体の接近と位置を計算する。
制御手段9aは、全体動作のステータス及びシーケンスを管理する。ここでいうステータスとは、例えば電流測定中などの状態を指し、シーケンスとは電流測定のONやOFFの手順などを指す。制御手段9aはタイミング信号発生手段40とインターバル発生手段41、パワーセーブモード切替手段42などにより構成した。ただし、インターバル発生手段41及びパワーセーブモード切替手段42は必要に応じて加える。
本発明による近接検出方法による、具体的な動作の例について、図5を基に説明する。これは駆動測定工程20で送信電圧行列のN行分の駆動と測定をまとめて行ってから演算工程で演算を行う場合の例である。近接検出方法を開始し、駆動測定工程20では、駆動して電流を測定し受信電流行列の更新を行なう。このために、前記駆動測定工程20はマルチライン駆動工程26と受信電流を測定するための電流測定工程21がある。このマルチライン駆動工程26と電流測定工程21はほぼ同時に行なわれる。また前記マルチライン駆動工程26はマルチライン波形発生工程24と、必要に応じて遅延時間調整工程25を有する。受信電流行列の更新をt=1〜NまでN回繰り返すことで送信電圧行列全要素に対応した駆動を一通り行う。その後、演算工程を行なう。演算工程は線形演算工程22と近接演算工程23とにより成り立つ。線形演算工程22により駆動測定工程20で更新された受信電流行列を、線形演算を行ない、交点結合行列を更新する。そして近接演算工程23により線形演算工程22で更新された交点結合行列の値あるいはその推移から、検出対象の物体の接近や位置を検出する。この一連の工程を一定周期で繰り返すことで近接検出方法を実現する。但し、これは一例であり、例えば並列処理などにより線形演算工程22や近接演算工程23中に次の駆動測定工程20を同時に行うようにしてもよい。
このように、駆動測定工程20では、マルチライン駆動工程26による送信電極3への駆動を行いながら受信電極4の電流を電流測定工程21で測定し、デジタル値に変換する。この際、通常駆動の回数tが1からNに至るまでN回繰り返すことにより、送信電圧行列の全要素に対応した駆動を一通り行う。
より詳細な送信電極3への駆動と受信電極4からの電流測定のタイミングの模式図を、図4に示す。
図4において、駆動波形は各送信電極3の電圧波形を示したものであり、電流測定については、駆動波形に対応した交流電流を測定するタイミングを示したものである。ランダムインターバルは、ノイズの影響をランダムにするためのランダムな待ち時間の挿入で、例えば送信電極3に対応した電流を複数回測定する間に任意のインターバルを必要に応じて挿入すればよい。横軸は、これらに共通の時間軸である。駆動波形1から駆動波形6と便宜上6つの波形を図4では示しているが、これは模式的なものであり、駆動波形の数はN個存在する。例えば駆動波形1と駆動波形2で電流測定がt=4のときに、駆動波形1は立ち上がりから開始する3サイクルの短形波を印加しているのに対し、駆動波形2では極性を反転させて立下りから開始する3サイクルの短形波を印加している。また、駆動波形4の電流測定t=5の状態や、駆動波形6における電流測定t=6についてでも極性を反転させて立下りから開始する3サイクルの短形波を印加しており、それ以外では立ち上がりから開始する3サイクルの短形波を印加している。これらの極性は、送信電圧行列の各要素の値に対応したものである。
図4のタイミングは、後述する数式11に示す行列Tを送信電圧行列として用いた場合の一例であり、送信電圧行列の値に基づいた極性で各送信電極3に順次駆動波形が印加される。この模式図では、便宜上1回の駆動における矩形波の印加を3サイクルとしているが、この限りでないことは言うまでもない。なお、送信電極3への駆動と受信電極4からの交流の電流測定は従来の線順次駆動35の場合と同様に同期が取られており、反転した駆動による電流測定値は符号が逆になる。このように駆動して測定された電流により受信電流行列の値が更新される。送信電圧行列の全要素に対応した駆動を一通り行なうことにより、受信電流行列の全要素も更新される。
線形演算工程22では、電流測定工程21で更新された受信電流行列を、線形演算手段7で線形演算を行って、交点結合行列の値を更新する。
近接演算工程23では、線形演算工程22で更新された交点結合行列の値あるいはその推移から、近接演算手段8により検出対象の物体の接近や位置を検出する。
但し、検出対象の物体が未だ接近していない場合で正確な位置の演算をする必要がない場合などでは、必ずしも送信電圧行列の全ての行について送信電極3への駆動と受信電極4からの電流測定を行う必要はない。最低限、全ての送信電極3が駆動されるための送信電圧行列の行についてのみ駆動すれば良い。言い換えると、各列について最低1回は駆動するようにすれば良い。例えば、前述の数式11に示す送信電圧行列Tを用いる場合には、t=1〜3に対応する行についてのみ駆動すれば全ての送信電極3が駆動されるし、数式9に示す送信電圧行列Tを用いる場合には、いずれか1行についてのみ駆動すれば良い。つまり、送信電極3の数よりも駆動回数のほうが少ない回数で駆動する。この場合には変化のみを抽出できれば良いので線形演算工程22を省略しても良い。何故ならば、どの交点に物体が接近しても、受信電流行列の値に通常何等かの変化があるために、近接演算手段8で物体が接近したことを検出することが可能だからである。こうすることにより、物体が接近するのを待っている状態での消費電力を小さくすることができる。いわゆるパワーセーブである。例えば、後述する全ての送信電極3を同時に駆動する場合などでは、図6に示すように、送信電圧行列1行分について送信電極3への駆動と受信電極4からの電流測定を行うのみにすることも可能である。また、数式11に示す送信電圧行列Tの場合には、最初の3行分の駆動により全ての送信電極3が駆動される。
図6に示す手順の説明を行なう。図6では、図5とほぼ同様の工程を有している。異なる点は、駆動測定工程20での駆動測定回数である。この近接検出方法では、例えば送信電圧行列の1行分の駆動と測定を行うごとに、更新された受信電流行列を基に線形演算と近接演算をおこない、これを一定周期ごとに繰り返す近接検出方法を示したものである。これによりパワーセーブモードを実現する。
以上に数式1及び数式2を基に説明したが、送信電圧行列T(t,n)および交点結合行列P(n,m)および受信電流行列R(t,m)の転置行列を用いて、行列の掛け算の順番を入換えても同様であることは、言うまでもない。この場合は、数式3が数式1に対応し、数式4が数式2に対応する。この計算処理は、線形演算手段7により線形演算工程22で行なわれるものである。
数式3
T(m,t)=PT(m,n)TT(n,t)
数式4
T(m,n)=RT(m,t){TT(n,t)の逆行列}
なお、以上に電流測定手段6で送信電極3の交流電圧波形と送信電極3と受信電極4との交点の静電容量に対応した交流電流を測定した場合の例を示したが、電流測定手段6では、ステップ状の電圧変化を送信電極3に印加した場合に送信電極3と受信電極4の交点の静電容量に比例して流れる電荷量に対応した値を測定しても良い。この場合には、送信電圧行列T(t,n)に対応してn番目の送信電極3の極性を含めた電圧変化をV(t,n)、交点結合行列P(n,m)に対応してn番目の送信電極3とm番目の受信電極4の交点の静電容量をC(n,m)、受信電流行列R(t,m)に対応して電流測定手段6で測定するm番目の受信電極4に流れる電荷量をQ(t,m)、電荷量を測定するための送信電極3の電圧変化の回数をlとすると、数式5と数式6が成り立つ。数式6は線形演算手段7及び線形演算工程22により交点結合行列に対応する交点の静電容量への変換に利用される。
数式5
Q(t,m)=l・V(t,n)C(n,m)
数式6
C(n,m)={V(t,n)の逆行列}Q(t,m)/l
これらの数式5と数式6は、数式1と数式2に対応したものである。また、数式5と数式6についても、数式7と数式8に示すように、転置行列を用いて行列の掛け算の順番を入れ換えても同様であることは、言うまでもない。
数式7
T(m,t)=l・CT(m,n)VT(n,t)
数式8
T(m,n)=QT(m,t){VT(n,t)の逆行列}/l
これより、本発明の特徴である送信電圧行列T(t,n)の各要素の値と効果の関係について説明する。前述したように、送信電圧行列は、逆行列が存在する正則行列である必要がある。また、送信電圧行列T(t,n)の要素の値は、駆動回路を簡単にするためには、1か0か−1に同一の係数を掛けた値であることが望ましい。さらに、線形演算を簡単にするためには、逆行列の要素も整数に同一の係数を掛けた値、特に1か0か−1に同一の係数を掛けた値であることが望ましい。また、送信電圧行列が直交行列の場合には、効率的に電源電圧を小さくすることができる。ここでいう直交行列とは、転置行列との積が単位行列となる行列のことである。
これらの条件を満たす行列として、例えばアダマール行列が知られている。このアダマール行列とは、要素が1または−1のいずれかであり、かつ各行が互いに直行であるような正方行列である。
第1の送信電圧行列の例として、このアダマール行列により全ての送信電極3を同時に駆動する場合について説明する。なお、説明の便宜上、ここでは数式9に示す8行8列のアダマール行列を用いる場合について説明するが、この限りではない。なお、以降の例においても便宜上比較的小さい行列でその特徴を説明するが、同様にその限りでないことは言うまでもない。
数式9
Figure 2009107415
この場合には、従来の線順次駆動の場合と比較すると、各電極とも駆動する回数が8倍になっており、同じ電圧で駆動した場合には、駆動には8倍の消費電力が必要になる。しかし、線順次駆動を行った場合に流れるであろう交点結合行列P(n,m)を求める場合に掛け算する送信電圧行列の逆行列は各要素の大きさが8分の1になっている。この8分の1倍の演算により、ノイズの大きさも8分の1倍になる。このため、8回の駆動の合成ノイズの強さは、ノイズがランダムの場合には二乗和の平方根により求められるため、線順次駆動の場合のノイズの強さを1とすると、数式10に示すように約0.35倍になる。あるいは、8回の測定値の平均によってノイズが約0.35倍になると考えても良い。このように直交行列を用いた場合には、同時に駆動する送信電極3の数の平方根の逆数に比例してノイズを減衰させることができる。
数式10
Figure 2009107415
また、従来の線順次駆動の場合と同様のS/N比とする場合には、信号の強さは駆動する電圧に比例するため、電源電圧を約0.35倍に小さくすることができる。ここで、駆動のために必要な消費電力が電源電圧の二乗に比例すると考えられるので、駆動回数式が8倍になってもほぼ同じ消費電力に抑えることが出来る。また、昇圧回路の規模や昇圧電力効率や駆動回路の耐圧などを考慮すると、駆動電圧を大幅に低くできるメリットは大きい。あるいは、同時に複数の送信電極3を駆動することにより、例えば同じ電源電圧で駆動する場合には駆動するマルチライン駆動手段5より出力される交流電圧のサイクル数を少なくすることができることにより検出速度を速くすることができる。
なお、駆動するごとに受ける周期的なノイズとの位相関係をランダムにするために、図4に示すように、各駆動間にランダムなインターバルを入れて、駆動するごとの交流電圧の位相の関係が一定にならないようにしても良い。
但し、全ての送信電極3を同時に駆動するためのアダマール行列は、2のべき乗の大きさであるために、送信電極3の数が2のべき乗の場合に限られる。次に数式11に示す第2の送信電圧行列の例では、送信電極3の数が2のべき乗に限らないものであり、小さいアダマール行列を対角要素に入れてより大きな送信電圧行列を構成したものである。例えば、2行2列のアダマール行列3個を対角要素に入れて6行6列の送信電圧行列を構成した場合の例を、数式11に示す。ただし、駆動する周期を短くして電極間の検出の同時性を高めるために、数式11に示すように、送信電圧行列は行を並べかえたものを用いてもよい。また、列を並べかえても、特に支障はない。
数式11
Figure 2009107415
この例では、数式9の場合の例と同様に、従来の線順次と同様のS/N比としつつ、電源電圧を2の平方根の逆数倍、すなわち約0.71倍に小さくすることができる。この場合の消費電力も、線順次駆動の場合とほぼ同じである。あるいは、同様に検出速度を早くしても良い。
以上に、アダマール行列そのものあるいは部分行列にアダマール行列のみを用いた場合の例を示したが、さらに、2行2列のアダマール行列の各要素を−1倍して左右の列を入れ換えたものを4行1列目と6行3列目と2行5列目からはじまるように追加した場合の例を、数式12に示す。
数式12
Figure 2009107415
この例では、送信電極3の数が2のべき乗である必要はなく、同時に4つの送信電極3を駆動しているため、数式11の場合の例より電源電圧や検出速度を改善したものである。
2のべき乗でない送信電圧行列の他の求め方として、より大きなアダマール行列の部分行列を用いるようにしても良い。例えば7行7列の送信電圧行列として、8行8列のアダマール行列の例えば1行目と8列目を除いた部分行列として、数式13に示す送信行列を得る。ただし、この場合には、直交行列とはならないため、7つの送信電極3を同時に駆動していても、4回の測定の平均を行った場合と同じ効果しか得られない。それでも、線順次駆動と比較すると、例えば同じ電圧で駆動した場合に4倍に検出速度を短くできる効果は大きい。ここでいう4回の測定とは、線形演算工程22において交点結合行列の各要素の値を求めるために、数式13で示されるTの逆行列の各行において0でない要素が4要素あることに対応するものである。つまり、7回送信電極3は駆動するが、各交点結合の静電容量はそのうち所定の4回の測定により決定されるということになる。
数式13
Figure 2009107415
なお、数式9に示したアダマール行列を用いると、1行目を駆動している時には全ての送信電極3の極性が同じになるために、指が接近していない場合でも、受信電極4を流れる合成された電流が大きくなり、電流測定手段6において飽和を生じやすくなる。このように送信電圧行列の行に印加される電流の合計値の絶対値が大きいと電流測定手段6において飽和しやすくなる。数式9に示すアダマール行列の場合には、1行目の合計値が8で、他の行の合計値は0である。飽和を回避するために、電流測定手段6のゲインを下げてしまうと、検出の分解能を低下させたり、電流測定手段6が受けるノイズの影響が相対的に大きくなったりしてしまう。
そこで、電流測定手段6のゲインを下げずに飽和を回避するために、送信電圧行列Tの列毎に係数倍することにより、指が接近していない場合の受信電流を小さくして、電流測定手段6での飽和を生じないようにすることが出来る。さらに、行の合計値の極性を揃えるために、行毎に係数倍しても良い。例えば、数式9に示すアダマール行列の2列目と3列目と5行目をマイナス1倍した数式14に示す送信電圧行列Tを用いることにより、行の合計値の絶対値の最大のものが4になるため、指が接近していない場合の受信電極4の電流の最大値は数式9に示すアダマール行列の約半分に抑えることができる。この場合の逆行列は、送信電圧行列の転置行列を8で割ったものである。
数式14
Figure 2009107415
なお、ここでは2列目と3列目と5行目をマイナス1倍した場合の例を示したが、この限りではなく、行の合計値の範囲が小さくなるものであればどの行や列にマイナス1倍をしても良い。これらの係数は、例えば列の係数について1またはマイナス1の全組み合わせについて各行の合計値の絶対値を小さくなるものをプログラムで判定させて、各行の合計値がマイナスの行をマイナス1倍するようにしても、容易に得ることが出来る。あるいは、各行の合計値の絶対値の大きな行に着目してその値を小さくするように列の係数を変えるようにするとより高速に望ましい係数を容易に求めることができる。
以上に例を挙げて、送信電圧行列の決め方について、便宜上送信電極3の数が少ない場合について説明したが、送信電極3の数が増えた場合でも同様の方法で送信電圧行列を決めることができることは言うまでもない。
また、以上に送信電圧行列Tとその逆行列について説明したが、電圧変化を示す行列Vとその逆行列についても同様である。
なお、以上に説明した送信電圧行列や受信電流行列や交点結合行列は、便宜的に抽象的な表現をしたもので、具体的には複数の記憶素子あるいは演算手段などにより実現されることは言うまでもない。
以上に示したように、本発明によると、複数の送信電極3を同時に駆動することにより、S/N比を落とさずに電源電圧を低くすることが可能であり、あるいは検出速度の早い近接検出装置及びその方法を実現することができる。あるいは、交流電圧の周波数を遅くすることにより、配線抵抗が高い場合でも良好に検出することのできる近接検出装置及びその方法を実現することができる。あるいは、電源電圧と検出速度と交流電圧の周波数が同じ場合には、ノイズの影響を小さくすることのできる近接検出装置及びその方法を実現することができる。

Claims (23)

  1. 物体の接近判定或いは接近位置を求める近接検出装置であって、
    支持手段上の検出領域における1つの次元に対応する複数の送信電極と、他の1つの次元に対応する受信電極と、
    前記送信電極の少なくとも二つ以上の電極に周期的な交流電圧を同時に印加するマルチライン駆動手段と、
    前記受信電極からの電流あるいは電荷量を前記送信電極への駆動に同期して測定する電流測定手段と、
    前記電流測定手段で測定した電流値あるいは電荷量を前記送信電極と前記受信電極の各交点の静電容量に対応した値に変換し前記検出領域への物体の接近判定或いは接近位置を求める演算手段と、
    マルチライン駆動手段と電流測定手段と演算手段のステータス及びシーケンスを管理する制御手段と、
    により構成されることを特徴とする近接検出装置。
  2. 前記演算手段は、
    前記電流測定手段で測定した電流値あるいは電荷量を線形演算し前記送信電極と前記受信電極の各交点の静電容量に対応した値に変換する線形演算手段と、
    前記線形演算手段の出力から前記検出領域への物体の接近判定或いは接近位置を求める近接演算手段と、
    により構成されることを特徴とする請求項1に記載の近接検出装置。
  3. 前記マルチライン駆動手段が前記複数の送信電極に順次印加する前記交流電圧は送信電圧行列に対応し、前記送信電圧行列は正則行列であることを特徴とする請求項1に記載の近接検出装置。
  4. 前記送信電圧行列は、直交行列であることを特徴とする請求項3に記載の近接検出装置。
  5. 前記送信電圧行列は、行列を構成する0以外の全ての要素の絶対値が同じ値であることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の近接検出装置。
  6. 前記送信電圧行列は、その逆行列が整数に同一の係数を掛けた値で全ての要素が構成されることを特徴とする請求項3ないし5のいずれか一つに記載の近接検出装置。
  7. 前記逆行列は、0を除く全ての要素の絶対値が同一であることを特徴とする請求項6に記載の近接検出装置。
  8. 前記マルチライン駆動手段は、前記受信電極で発生する遅延時間のばらつきを解消するように遅延を生じる遅延時間調整手段を有することを特徴とする請求項1に記載の近接検出装置。
  9. 前記近接検出装置の制御手段は、少なくとも送信電極の数より少ない回数で前記マルチライン駆動手段が駆動するモードと送信電極の電極数以上の回数で前記マルチライン駆動手段が駆動するモードを切り替えるパワーセーブモード切替手段を有していることを特徴とする請求項1に記載の近接検出装置。
  10. 前記制御手段は、前記マルチライン駆動手段が複数回前記送信電極を駆動する際、前記送信電極に対応した電流を複数回測定する間に任意のインターバルを設けるインターバル発生手段を有することを特徴とする請求項1に記載の近接検出装置。
  11. 物体の接近判定或いは接近位置を求める近接検出方法であって、
    物体の接近を検出する検出領域における1つの次元に対応する複数の送信電極に同時に周期的な交流電圧を印加し、他の1つの次元に対応する受信電極からの電流あるいは電荷量を前記送信電極への駆動に同期して測定する駆動測定工程と、
    前記駆動測定工程で得られた電流値あるいは電荷量を前記送信電極と受信電極の各交点の静電容量に対応した値に変換し前記検出領域への物体の近接判定或いは近接位置を求める演算工程と、
    により成り立つことを特徴とする近接検出方法。
  12. 前記演算工程は、
    前記駆動測定工程で得られた電流値あるいは電荷量を線形演算し前記送信電極と前記受信電極の各交点の静電容量に対応した値に変換する線形演算工程と、
    前記線形演算工程の出力から前記検出領域への物体の近接判定或いは近接位置を求める近接演算工程と、
    により成り立つことを特徴とする請求項11に記載の近接検出方法。
  13. 前記交流電圧は前記複数の送信電極に順次印加され、前記交流電圧は送信電圧行列に対応し、前期送信電圧行列は正則行列であることを特徴とする請求項11に記載の近接検出方法。
  14. 前記送信電圧行列は、直交行列であることを特徴とする請求項13に記載の近接検出方法。
  15. 前記送信電圧行列は、構成する0以外の全ての要素の絶対値が同じ値であることを特徴とする請求項13または14に記載の近接検出方法。
  16. 前記送信電圧行列は、その逆行列が整数に同一の係数を掛けた値で全ての要素が構成されることを特徴とする請求項13ないし15のいずれか一つに記載の近接検出方法。
  17. 前記送信電圧行列は、その逆行列の0を除く全ての要素の絶対値が同一であることを特徴とする請求項16に記載の近接検出方法。
  18. 前記送信電圧行列はアダマール行列を元にして決定されることを特徴とする請求項13ないし17のいずれか一つに記載の近接検出方法。
  19. 前記送信電圧行列は、その行を合計したときの絶対値が最小になるよう前記送信電圧行列の任意の行または列にマイナス1を掛けたことを特徴とする請求項13ないし18のいずれか一つに記載の近接検出方法。
  20. 前記送信電圧行列は、その列同士または行同士を任意の回数交換することを特徴とする請求項13ないし19のいずれか一つに記載の近接検出方法。
  21. 前記駆動測定工程は、前記受信電極での遅延時間のばらつきを解消するように遅延を生じる遅延時間調整工程を有することを特徴とする請求項11に記載の近接検出方法。
  22. 前記駆動測定工程は、前記送信電極の数より少ない回数で送信電極を駆動するモードと前記送信電極の数以上の回数で送信電極を駆動するモードを切り替えることを特徴とする請求項11に記載の近接検出方法。
  23. 前記駆動測定工程は、前記駆動測定工程が複数回前記送信電極を駆動する際、前記送信電極に対応した電流を複数回測定する間に任意のインターバルを設けることを特徴とする請求項11に記載の近接検出方法。
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