JPWO2009087995A1 - メカニカルシール摺動材及びメカニカルシール - Google Patents

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Abstract

本発明は、過大な漏洩を発生させることなく摩擦係数や摺動面温度の低減や安定化が改善された潤滑性の高いメカニカルシール摺動材を提供する。本発明のメカニカルシール摺動材においては、摺動面2に、相互に平行な複数の直線状の凹凸部が所定のピッチで所定の区画内に形成されたグレーティング部5を、各々分離して複数形成する。各グレーティング部の凹凸部は、摺動面2の摺動方向に対して所定の角度を成して傾斜するように形成する。このような周期構造は潤滑下で潤滑性を向上できる。このような周期構造は、直線偏光のフェムト秒レーザーを加工しきい値近傍の照射エネルギーで材料表面に照射することにより、レーザーの波長と同程度の周期間隔、半分以下の凹凸深さに自己組織的に形成される。

Description

本発明は、例えばポンプ等に用いられるメカニカルシールの摺動材に関し、特に、過大な漏洩を発生させることなく、摩擦係数や摺動面温度の低減や安定化といった潤滑性の向上を図ることのできるメカニカルシール摺動材に関する。また、そのようなメカニカルシール摺動材を具備するメカニカルシールに関する。
メカニカルシールの摺動材としては、炭化珪素焼結体、カーボン材、超硬合金あるいはアルミナ焼結体等が種々の組み合わせで使用されている。
例えば、炭化珪素同士の組み合わせではPV値を高い限界値まで使用できて機器の高性能化や小型化が可能となる。また、スラリー状液体のように粒子摩耗が問題となる時には炭化珪素同士の組み合わせを用いる場合が多い。また、PV値の大きい用途では、他に、超硬合金とカーボン材、あるいは超硬合金と超硬合金等の組み合わせも使用されている。
一方、摺動材を炭化珪素同士の組み合わせとすると始動時の鳴きやリンキング(固着)が生じやすいという課題がある。また、カーボン材と炭化珪素との組み合わせにおいては、カーボン材の摺動面にブリスター(斑点)、微小クラックさらには虫食い状欠損等が発生するカーボンブリスターが生じる可能性がある。また、超硬合金とカーボン材の組み合わせが冷凍機等に使用されると、高いPV値を要求される上に、回転と停止を繰り返すために起動時に大きな熱衝撃が加わり、摺動面にヒートクラックを生じたり、カーボン側の摺動面に隆起が生じる可能性がある。
このような問題に対処するために、例えば、炭化珪素焼結体に所定の径の気孔を所定の割合で含有させておき、この気孔を油溜りとして作用させることにより、起動時の摩擦熱により浸透した液が滲み出て潤滑膜を形成するようにしたシール摺動材が提案されている(日本国特許出願公告平5−69066号公報(特許文献1)参照)。
また、形状等を厳密に規定したポアを全体に分散させたポア分散材でシール面及びその近傍を形成し、潤滑性を向上させるとともに強度を維持したメカニカルシールが提案されている(日本国特許出願公告平7−88909号公報(特許文献2)参照)。
日本国特許出願公告平5−69066号公報 日本国特許出願公告平7−88909号公報 しかしながら、近年、メカニカルシールの摺動条件はますます過酷になってきており、一層潤滑性能の高いメカニカルシール摺動材が要望されている。
メカニカルシールの摺動面の潤滑性の向上を阻害する問題の一因として、摺動面間の流体潤滑膜の厚みが十分に厚くなっていないことが考えられる。つまり、流体潤滑膜が極めて薄くなったり、場合によっては流体潤滑膜が部分的に破断し固体接触等も生じた結果、摩擦係数や摺動面温度が上昇することが、上述したような種々の課題を引き起こす一因になると考えられる。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、摺動面間への被封止流体の導入及びその保持を良好に行えるようにすることで、安定的かつ良好な潤滑性を得ることができる、すなわち、過大な漏洩を発生させることなく、摩擦係数や摺動面温度の低減や安定化といった潤滑性の向上をすることのできるメカニカルシール摺動材を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、そのようなメカニカルシール摺動材を具備し、安定的かつ良好な潤滑性及び封止性能を有するメカニカルシールを提供することにある。
前記課題を解決するために、本願発明者は、直線偏光のフェムト秒レーザーを加工しきい値近傍の照射エネルギーで材料表面に照射すると、レーザーの波長と同程度の周期間隔、半分以下の凹凸深さを持った微細な周期構造を自己組織的に形成可能であり、このような周期構造は潤滑下で潤滑性を向上できることを見出した。そして、さらに検討を行った結果、フェムト秒レーザーを照射し摺動面に周期構造を形成した摺動材をメカニカルシールに適用することで、過大な漏洩を発生することなく潤滑性の向上つまり摩擦係数、摺動面温度の低下と安定化が可能であることを解明し、本発明に至った。
本発明のメカニカルシール摺動材は、静止用摺動材と回転用摺動材とが、対向する各摺動面を相対回転摺動させて当該相対回転摺動する摺動面の径方向一方側に存在する被封止流体をシールするメカニカルシールにおいて、前記静止用摺動材又は前記回転用摺動材として使用されるメカニカルシール摺動材であって、前記摺動面に、相互に平行な複数の直線状の凹凸部が所定のピッチで所定の区画内に形成されたグレーティング部(格子部)が、各々分離して複数形成されており、前記複数のグレーティング部の前記直線状の凹凸部は、当該凹凸部の方向が当該摺動面の摺動方向に対して所定の角度を成して傾斜するように形成されていることを特徴とする。
なお、このような相互に平行な複数の直線状の凹凸部を所定のピッチで形成したグレーティング状の周期構造は、フェムト秒レーザー以外の従来の方法、すなわちラッピング工程を含めた従来の加工方法によっては、形成することは困難である。従って、このような構成のメカニカルシール摺動材は、過去には存在し得なかったものである。
このようなメカニカルシール摺動材によれば、グレーティング部として形成した構造により、すなわち、相互に平行な複数の直線状の凹凸部を所定のピッチで形成したグレーティング状の周期構造により、被封止流体を摺動面間に導入し、これを保持することができる。従って、過大な漏洩を発生せずに潤滑性を向上することができる。
好適には、本発明のメカニカルシール摺動材は、複数のグレーティング部が前記摺動面の摺動方向に沿って形成され、隣り合う当該グレーティング部の前記直線状の凹凸部の方向が当該摺動面の摺動方向に対して順次対称となるように形成されていることを特徴とする。
このようなメカニカルシール摺動材によれば、グレーティング部の周期構造を摺動方向に対称となる2種類の方向性を持つように形成したことで一方向の回転だけでなく、両回転で、過大な漏洩を発生することなく潤滑性の向上ができる。
また好適には、本発明のメカニカルシール摺動材は、前記グレーティング部の前記直線状の凹凸部の方向が、前記摺動面の摺動方向に対して10°〜80°の傾斜角を成すように、また、より好ましくは15°〜45°の傾斜角を成すように形成されていることを特徴とする。
このようなメカニカルシール摺動材によれば、適切に被封止流体を摺動面間に導入し、これを保持することができるグレーティング部を形成することができる。
また好適には、本発明のメカニカルシール摺動材は、前記複数のグレーティング部が、前記直線状の凹凸部の方向が前記摺動方向に対して対称となる第1グレーティング部と第2グレーティング部とを備え、前記第1グレーティング部の前記直線状の凹凸部の方向が前記摺動方向に対して+10°〜+80°の傾斜角、より好ましくは+15°〜+45°の傾斜角を有し、前記第2グレーティング部の前記直線状の凹凸部の方向が前記摺動方向に対して−10°〜−80°の傾斜角、より好ましくは−15°〜−45°の傾斜角を有することを特徴とする。
このようなメカニカルシール摺動材によれば、摺動面の両方向への回転について、適切に被封止流体を摺動面間に導入してこれを保持することができるグレーティング部を形成することができる。
また好適には、本発明のメカニカルシール摺動材は、摺動方向に沿って隣り合うグレーティング部間にランド部を設けたことを特徴とする。
本発明のメカニカルシール摺動材においては、このランド部の表面に、摺動方向に直交する方向に沿って延びる複数の凹凸からなるグレーティング状の周期構造を設けるのも好適である。
また好適には、本発明のメカニカルシール摺動材は、前記グレーティング部が、シリコン系セラミックスで形成されることを特徴とする。
また好適には、本発明のメカニカルシール摺動材は、前記グレーティング部の凹凸ピッチが10μm以下であることを特徴とする。
また好適には、本発明のメカニカルシール摺動材は、前記グレーティング部の凹凸深さが1μm以下であることを特徴とする。
このようなメカニカルシール摺動材によれば、より一層好適に被封止流体を摺動面間に導入し、これを保持することができ、過大な漏洩を発生せずに潤滑性を向上させたメカニカルシール摺動材を提供することができる。
また好適には、本発明のメカニカルシール摺動材は、前記グレーティング部が、加工しきい値近傍の照射強度で直線偏光のレーザーを照射し、その照射部分をオーバーラップさせながら走査して、自己組織的に形成されていることを特微とする。
メカニカルシール摺動材へのグレーティング部(周期構造)の形成は、具体的には、例えばフェムト秒レーザーを利用することにより、次のような手順で行われる。
(1)回転するメカニカルシール摺動材の摺動面に対してアブレーションしきい値近傍のエネルギー密度で直線偏光のレーザーを基材に照射する。
(2)入射光と基材の表面に沿った散乱光又はプラズマ波の干渉が発生する。
(3)波長オーダーのピッチと溝深さを持つグレーティング状の周期構造が偏光方向に直交して自己組織的に形成される。
このようなメカニカルシール摺動材によれば、微細な複数の直線状の凹凸部を有するグレーティング部を容易かつ高精度に形成することができる。
また好適には、本発明のメカニカルシールは、静止用摺動材と回転用摺動材とが、対向する各摺動面を相対回転摺動させて当該相対回転摺動する摺動面の径方向一方側に存在する被封止流体をシールするメカニカルシールであって、上述したいずれかのメカニカルシール摺動材を前記静止用摺動材又は前記回転用摺動材として使用するものである。
このようなメカニカルシールによれば、静止用摺動材又は回転用摺動材のいずれかの摺動材の摺動面にグレーティング部として形成した構造により、被封止流体を摺動面間に適切に導入しこれを保持することができる。従って、過大な漏洩を発生せずに潤滑性を向上させたメカニカルシールを実現することができる。
図1は、本発明の一実施形態のメカニカルシール摺動材の摺動面を示す図である。 図2は、図1に示す摺動面に形成されるグレーティング部の凹凸部の構成を示す平面図である。 図3は、本発明に係るメカニカルシール摺動材の特性の測定等の試験を行う試験機の断面図である。 図4は、本発明に係るメカニカルシール摺動材の実施例1の静止用摺動材の摺動面のサンプルの写真を示す。 図5は、図4に示した摺動面のグレーティング部の顕微鏡写真を示す。 図6は、本発明に係るメカニカルシール摺動材の実施例2の静止用摺動材の摺動面のサンプルの写真を示す。 図7Aは、図6に示した摺動面のグレーティング部の顕微鏡写真を示す。 図7Bは、図7Aと同じく図6に示した摺動面のグレーティング部の顕微鏡写真を示す。
本発明の一実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。
図1は、本実施形態のメカニカルシール摺動材の摺動面を示す正面図である。
図2は、図1に示す摺動面に形成されるグレーティング部の凹凸部の構成を示す平面図である。
図1に示す摺動面2を有するメカニカルシール摺動材1は、ポンプや冷凍機等においてハウジングとこれを貫通する回転軸との間からの流体の漏洩を防止するメカニカルシールにおいて固定環(静止用摺動材)又は回転環(回転用摺動材)の一方として使用される摺動部品である。
摺動面2を有するメカニカルシール摺動材1は、ハウジングと回転軸との間に装着されたシール装置内において、ラッピング等により平坦に鏡面仕上げされた摺動面を有する他方の摺動材(回転環又は固定環)と摺動面同士を近接に対向させて設置される。そして、回転軸の回転に伴って摺動面間に潤滑油を保持しながら摺動面を相対的に回転摺動させ、摺動面の外径側あるいは内径側に存在する被封止流体を封止する。
本実施形態においては、一例として、メカニカルシール摺動材1は固定環としてメカニカルシールに使用される摺動部品であり、その外径側に被封止流体が存在するものとする。
メカニカルシール摺動材(固定環)1の摺動面2は、図1に示すように、内径R1で外径R4の円環形状の摺動面であり、対向する回転環の摺動面と当該円周方向に沿って回転摺動する。
摺動面2の半径R2〜R3の範囲には、周方向に沿って、複数のグレーティング部5が配列されている。各グレーティング部5の幅は、グレーティング部5が配設される領域の幅に等しく、R3−R2である。
個々のグレーティング部5は、所定の角度範囲aの周方向長さに形成されており、各グレーティング部5の間は、所定の角度範囲bの周方向長さのランド6に形成されている。なお、本実施形態においては、a=12°であり、b=3°である。
なお、グレーティング部5を摺動面2の半径R2〜R3の範囲に形成することにより、換言すれば、グレーティング部5を大気側(本実施形態では、メカニカルシール摺動材1の内径側)の摺動部の境界部分に掛からないように形成することで、被封止流体の大気側への漏れ量をさらに低減することが可能となる。
グレーティング部5の各々には、相互に平行で一定のピッチの複数の直線状の凹凸部(周期構造)が形成される。この凹凸部は、後述するようにフェムト秒レーザーにより形成される微細な構造であり、そのピッチは10μm以下、その凹凸の深さは1μm以下に形成される。
グレーティング部5に形成される直線状の凹凸部(溝)は、摺動面2の摺動方向、換言すれば摺動面2の回転接線方向に対して所定の角度で傾斜するように形成される。所定の角度とは、摺動面2の回転接線に対して内径方向及び外径方向の両方向において各々10°〜80°の範囲であることが好ましい。
複数のグレーティング部5の各々における凹凸部の回転接線に対する傾斜角度は、全て同じであってもよいし、グレーティング部5ごとに異なっていてもよい。しかし、この傾斜角度に応じて摺動面の摺動特性が影響を受けるので、要求される潤滑性や摺動条件等に応じて、適切な特定な傾斜角度に各グレーティング部5の凹凸部の傾斜角度を統一するのが安定した摺動特性を得るために有効である。
従って、摺動面2の回転摺動方向が一方向であれば、複数のグレーティング部5の各々における凹凸部の回転接線に対する傾斜角度は、最適な特定の角度に規定される。
また、摺動面2の回転摺動方向が正逆両方向であれば、一方の方向の回転の際に適切な摺動特性となる第1の角度で回転接線に対して傾斜する凹凸部を有する第1のグレーティング部3と、それとは反対方向の回転の際に適切な摺動特性となる第2の角度で回転接線に対して傾斜する凹凸部を有する第2のグレーティング部4とを混在させることが望ましい。そのような構成であれば、摺動面2が正逆両方向に回転する際に、各々適切な摺動特性を得ることができる。
さらに具体的には、摺動面2が正逆両方向に回転する場合には、第1のグレーティング部3と第2のグレーティング部4の各凹凸部の傾斜角度は、回転接線に対して対称となるような角度となるように形成しておくのが好適である。
また、第1のグレーティング部3と第2のグレーティング部4とは、摺動面2の周方向に沿って交互に配置されるように形成するのが好適である。
図1及び図2に示す摺動面2は、そのような摺動面2が両方向へ回転する場合に好適な摺動面2の構成である。
すなわち、図1に示すように、摺動面2には、周方向に沿って第1のグレーティング部3と第2のグレーティング部4とが交互に配設されている。
また、図2に示すように、第1のグレーティング部3の凹凸部は図中一点鎖線で示す摺動面2の回転接線に対して角度αを成すD1の方向に形成されており、第2のグレーティング部4の凹凸部は図中一点鎖線で示す摺動面2の回転接線に対して角度−αを成すD2の方向に形成されている。すなわち、第1のグレーティング部3と第2のグレーティング部4とは、その凹凸部の傾斜角度が回転接線に対して対称に構成されている。
なお、摺動面2のグレーティング部5以外の領域は、通常のラッピング工程により鏡面仕上げされた面となる。
ここで、相互に平行で微細な複数の直線状の凹凸部を精度よく所定のピッチでグレーティング状に配置した構造(周期構造)であるグレーティング部5を、摺動面2の所定の領域に厳密に区画分けし、さらに各区画において凹凸部の方向を精度よくコントロールして形成することは、ラッピング工程を含めた従来の加工方法では困難である。
しかし本実施形態においては、フェムト秒レーザーを用いることにより、前述したような構成のグレーティング部5(3、4)を形成している。
すなわち、加工しきい値近傍の照射強度で直線偏光のレーザーを基板に照射した場合、入射光と基板の表面に沿った散乱光又はプラズマ波の干渉により、波長オーダーのピッチと溝深さを持つグレーティング状の周期構造が偏光方向に直交して自己組織的に形成される。この時、フェムト秒レーザーをオーバーラップさせながら操作を行うことにより、その周期構造パターンを表面に形成することができる。
このようなフェムト秒レーザーを利用した周期構造では、その方向性の制御が可能であり、加工位置の制御も可能であるため、離散的な小区画に分けて各区画ごとに所望の周期構造の形成ができる。すなわち、円環状のメカニカルシール摺動材の摺動面を回転させながらこの方法を用いれば、摺動面に選択的に微細な周期パターンを形成することができる。
そしてまたフェムト秒レーザーを利用した加工方法では、メカニカルシールの潤滑性向上及び漏洩低減に有効なサブミクロンオーダーの深さの凹凸部(溝)の形成が可能である。
以下に、本発明の実施例としてのメカニカルシール摺動材の具体例、及び、そのメカニカルシール摺動材における摩擦係数等の特性の測定結果を示す。
まず、ここでメカニカルシール摺動材の特性の測定に用いる試験機について説明する。
図3は、本発明に係るメカニカルシール摺動材をテストしたメカニカルシール型試験機の断面図である。
図3に示すように、摺動材用の試験機10には、中心部に回転可能な円筒状のハウジング20が設けられている。このハウジング20内の被封止流体室20Aに設けられた取付面には静止用摺動材11がOリングを介して封止に嵌着されている。また、回転軸15に固着された保持装置13には、回転用摺動材12が軸方向へ移動自在にスプリングにより弾発に保持されている。これにより回転用摺動材12のシール面が静止用摺動材11の対向シール面に密接して、被封止流体室20A内の被封止流体が外部へ漏洩しないようにシールしている。静止用摺動材11と回転用摺動材12の外周側は被封止流体、内周側は大気に接触している。
回転軸15は、モータ16により回転される。モータ16は、図示されていないインバータにより回転数が制御される。なお、モータ16は両方向に回転可能である。
回転軸15の軸心には流通路15Aが設けられており、この流通路15Aにはパイプ14が貫通して配置されている。このパイプ14から、例えば油等の被封止流体が導入されて被封止流体室20A内に流入されとともに、流通路15Aから流出される。この流通路15Aとパイプ14の端部は図示省略の油循環ユニットに連通しており、このパイプに接続したポンプ装置により、所定圧力、所定温度に制御された被封止流体が被封止流体室20Aと油循環ユニットとの間を循環するように構成されている。
静止用摺動材11を保持したハウジング20は、ベアリング18に回転可能に保持された軸19に固着されている。そして、静止用摺動材11と回転用摺動材12との回転時の摩擦力(摺動抵抗)により回転可能な構造とされている。
本試験機10は、内流・アンバランス型であり、被封止流体の圧力とスプリングの弾発力によりシール面を押圧する。被封止流体の圧力が0の時は、保持装置13のスプリングのみにより摺動面が押圧され、被封止流体の圧力増加により摺動面への押し付け圧力が増加する。
このような構成の試験機10を用いて、本発明の実施例としてのメカニカルシール摺動材及び比較例としてのメカニカルシール摺動材についてその特性を測定する。
試験中の測定項目は摺動トルク、摺動面近傍温度及び被封止流体温度であり、試験終了後に摺動面からの漏洩量を測定し、さらに摩擦係数を算出する。
軸19を支持する支持台にはロードセル21が設けられており、カンチレバー22を介して摺動トルクMを検出できるように成されており、摺動トルクMはこれにより検出する。
摺動面近傍温度は、静止用摺動材の摺動面直下1mmの位置に設けられた直径2mmの穴に熱電温度計に接続された熱電対を挿入し、接着固定して測定する。熱電対としては、白金ロジウム−白金熱電対、又は、アルメル−クロメル熱電対を用いる。
被封止流体温度は、被封止流体中に図示していない熱電対(JIS−TYPE−K)を入れ測定する。
漏洩量は、予め重量を測定したろ紙に漏洩した被封止流体を染み込ませた後、再度重量を測定し、重量の差を漏洩量とすることにより求める。
そして摩擦係数fは、摺動トルクMの値から次式(1)により算出する。
f=M/(W×r) …(1)
但し、W=荷重、
=摺動面平均半径
である。
本発明の実施例及び比較例のメカニカルシール摺動材を加工製作する際の条件、及び、その特性等の測定の条件は以下の通りである。
1.フェムト秒レーザー試験片加工条件
(1)周期構造の角度:±45°
(2)レーザー:チタンサファイアレーザー
(パルス幅120fs、中心波長800nm、繰り返し周波数1kHz)
2.実験条件
(1)摺動材:回転用摺動材:炭化珪素材料(φ25×φ44×t12)
静止用摺動材:炭化珪素材料(φ28×φ50×t14)
摺動部形状(φ32×φ40)
(2)表面粗さ:Ra0.02μm以下
(フェムト秒レーザー照射前鏡面仕上げ表面粗さ)
Ra0.05〜0.10μm
(ラッピング工程後の表面粗さ)
(3)平坦度:1バンド(ヘリウムライト)以下
(4)被封止流体:出光興産製スーバーマルチオイル10
(5)試験時間:0.5(h)
(6)被封止流体温度:30(℃)
(7)被封止流体圧力:0、0.07、0.15、0.3(MPa)
(8)周速:1、2、5(m/s)
(9)スプリング荷重:20(N)
本実施例における実施例1、2及び比較例の具体的な構成は次の通りである。
1.実施例1
実施例1として、回転用摺動材には鏡面仕上げした摺動面を有するメカニカルシール摺動材、静止用摺動材には鏡面仕上げした後にフェムト秒レーザーにて複数の直線状の凹凸部からなるグレーティング部(周期構造)を複数の区画に設けた摺動面を有するメカニカルシール摺動材を用いた。
静止用摺動材のグレーティングは、摺動面内径に掛からない範囲で、周方向に沿って相互に分離するように複数設けた。具体的には、半径方向の範囲はφ37.5〜φ41.5の範囲で、周方向の範囲はグレーティング部の角度範囲が12°、グレーティング部の間隔となる非加工部の角度範囲が3°となるように、グレーティング部を形成した。
また、グレーティング部の直線状凹凸部の方向は、回転方向(回転接線方向)に対して+45°で傾斜するように形成した。
このような実施例1の静止用摺動材の摺動面のサンプルの写真を図4に、また、グレーティング部の顕微鏡写真を図5に示す。
図5に示すように、グレーティング部には表面に多数の微細溝が形成されていることが判る。なお、この例において溝(凹凸部)の凹凸の間隔は約0.7μm、振幅(凹凸の深さ)は約0.15μmとなった。
2.実施例2
実施例2としても、実施例1と同様に、回転用摺動材には鏡面仕上げした摺動面を有するメカニカルシール摺動材、静止用摺動材には鏡面仕上げした後にフェムト秒レーザーにて複数の直線状の凹凸部からなるグレーティング部(周期構造)を複数の区画に設けた摺動面を有するメカニカルシール摺動材を用いた。
また、実施例1と同様に、静止用摺動材のグレーティングは、摺動面内径に掛からない範囲で、周方向に沿って相互に分離するように複数設けた。具体的には、半径方向の範囲はφ37.5〜φ41.5の範囲で、周方向の範囲はグレーティング部の角度範囲が12°、グレーティング部の間隔となる非加工部の角度範囲が3°となるように、グレーティング部を形成した。
実施例2においては、グレーティング部の直線状凹凸部の方向が実施例1とは異なる。実施例2においてはグレーティング部は、回転方向(回転接線方向)に対して+45°で傾斜するよう凹凸部が形成されたグレーティング部と、回転方向(回転接線方向)に対して−45°で傾斜するよう凹凸部が形成されたグレーティング部とが隣接するように、換言すれば周方向に沿って交互に配置されるように形成されている。
このような実施例2の静止用摺動材の摺動面のサンプルの写真を図6に、また、グレーティング部の顕微鏡写真を図7A及び図7Bに示す。
図6に示すように、実施例2に示すメカニカルシール摺動材の摺動面においては、グレーティング部の外観が交互に異なっており、形成されている微細な凹凸部が交互に異なっていることが判る。
また、図7A及び図7Bは各々、凹凸部の方向が回転方向に対して+45°及び−45°のグレーティング部の顕微鏡写真であり、凹凸部の方向が実際に異なっていることが判る。
なお、図7A及び図7Bに示す例においては、ともに溝(凹凸部)の凹凸の間隔は約0.7μm、振幅(凹凸の深さ)は約0.15μmとなった。
3.比較例
比較例として、回転用摺動材、静止用摺動材ともにラッピング工程で摺動面を仕上げたシール摺動材を用いた。
そして、このような実施例1、2及び比較例に対する摩擦係数の検出結果は、次の表1〜表5の通りである。
表1は、実施例1の条件における被封止流体圧力及び回転周速ごとの摩擦係数を示す表であり、表2は、実施例2の条件における被封止流体圧力及び回転周速ごとの摩擦係数を示す表であり、表3は、比較例の条件における被封止流体圧力及び回転周速ごとの摩擦係数を示す表である。
また、表4は、被封止流体圧力及び回転周速ごとの実施例1と比較例との摩擦係数の比を示す表であり、表5は、被封止流体圧力及び回転周速ごとの実施例2と比較例との摩擦係数の比を示す表である。
Figure 2009087995
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表4及び表5に示すように、本実施例の条件の範囲では、比較例の摩擦係数を1とした場合、実施例1の摩擦係数は0.23〜0.45の範囲、実施例2の摩擦係数は0.34〜0.79の範囲となり、いずれの場合も、摺動面にグレーティング部を形成することにより、摩擦係数を低減できることが判った。また、潤滑状態が悪化しやすい低速において特に低摩擦係数が得られることが判った。
なお、本結果は回転用封止環を右回転させて得られた結果であるが、比較例、実施例2では逆回転においても同様な結果となることは確認を行った。
また、漏洩量は図示しないが、今回の条件の範囲では全て0.5cc/h以下の微量であった。
以上説明したように、本発明のメカニカルシール摺動材においては、摺動面に微細な複数の直線状の凹凸部(グレーティング部)を形成しているので、メカニカルシールとして構成した場合に、摺動面間への被封止流体の導入及びその保持を良好に行え、安定的かつ良好な潤滑性を得ることができる。すなわち、本発明によれば、過大な漏洩を発生させることなく、摩擦係数や摺動面温度の低減や安定化といった潤滑性の向上をすることのできるメカニカルシール摺動材を提供することにある。
また、直線偏光のフェムト秒レーザーを、加工しきい値近傍の照射エネルギーで材料表面に照射することによりグレーティング部を形成しているので、摺動面の表面に微細な直線状凹凸部を定ピッチで多数、簡単に、所望の条件で形成することができる。
なお、前述した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって本発明を何ら限定するものではない。本実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含み、また任意好適な種々の改変が可能である。
例えば、摺動面に形成するグレーティング部の形状、配置、グレーティング部として形成する凹凸部の数、ピッチ、凹凸形状等は、前述した例に限定されるものではなく任意に形成してよい。
また、本発明はメカニカルシール摺動材の摺動面にグレーティング部を形成することを特徴とするものであって、そのメカニカルシール摺動材の材料自体が何ら限定されるものではない。
また、前述した例においては、メカニカルシール摺動材の摺動面にグレーティング部を形成するためにフェムト秒レーザーを用いる方法を記載したが、これは好適な一例であってこれに限定されるものではない。同様の微細な凹凸部が形成できる方法であれば、任意の方法を用いてよい。
産業上の利用分野
本発明のメカニカルシール摺動材及びメカニカルシールは、ポンプや冷凍機等の軸封装置、及び、その他任意のシール装置に適用して有効である。

Claims (10)

  1. 静止用摺動材と回転用摺動材とが対向する各摺動面を相対回転摺動させて、当該相対回転摺動する前記摺動面の径方向一方側に存在する被封止流体をシールするメカニカルシールにおいて、前記静止用摺動材又は前記回転用摺動材として使用されるメカニカルシール摺動材であって、
    前記摺動面に、相互に平行な複数の直線状の凹凸部が所定のピッチで所定の区画内に形成されたグレーティング部が、各々分離して複数形成されており、
    前記複数のグレーティング部の前記直線状の凹凸部は、当該凹凸部の方向が当該摺動面の摺動方向に対して所定の角度を成して傾斜するように形成されている
    ことを特徴とするメカニカルシール摺動材。
  2. 前記複数のグレーティング部は、前記摺動面の摺動方向に沿って形成され、隣り合う当該グレーティング部の前記直線状の凹凸部の方向が当該摺動面の摺動方向に対して対称となるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のメカニカルシール摺動材。
  3. 前記グレーティング部の前記直線状の凹凸部の方向は、前記摺動面の摺動方向に対して10°〜80°の傾斜角を成すように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のメカニカルシール摺動材。
  4. 前記複数のグレーティング部は、前記直線状の凹凸部の方向が前記摺動面の摺動方向に対して対称となる第1グレーティング部と第2グレーティング部とを備え、前記第1グレーティング部の前記直線状の凹凸部の方向は前記摺動方向に対して+10°〜+80°の傾斜角を有し、前記第2グレーティング部の前記直線状の凹凸部の方向は前記摺動方向に対して−10°〜−80°の傾斜角を有することを特徴とする請求項2に記載のメカニカルシール摺動材。
  5. 前記摺動方向に沿って隣り合う前記グレーティング部間にランド部を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のメカニカルシール摺動材。
  6. 前記グレーティング部はシリコン系セラミックスで形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のメカニカルシール摺動材。
  7. 前記グレーティング部の凹凸ピッチが10μm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のメカニカルシール摺動材。
  8. 前記グレーティング部の凹凸深さが1μm以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のメカニカルシール摺動材。
  9. 前記グレーティング部は、加工しきい値近傍の照射強度で直線偏光のレーザーを照射し、その照射部分をオーバーラップさせながら走査して自己組織的に形成されていることを特微とする請求項1〜8のいずれかに記載のメカニカルシール摺動材。
  10. 静止用摺動材と回転用摺動材とが対向する各摺動面を相対回転摺動させて、当該相対回転摺動する前記摺動面の径方向一方側に存在する被封止流体をシールするメカニカルシールであって、請求項1〜9のいずれかに記載のメカニカルシール摺動材を前記静止用摺動材又は前記回転用摺動材として使用するメカニカルシール。
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