JPWO2009084596A1 - 検出対象の検出方法及び定量方法 - Google Patents

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Abstract

本発明の課題は、検出対象を迅速、安価、簡便且つ高精度に検出、定量できる検出対象の検出方法及び定量方法を提供することである。検出方法は、刺激応答性ポリマー11及び微粒子状の磁性物質19を含有する第1の物質と検出対象50に対する第1の抗体13とが結合した第1の結合物10と、検体とを混合し、この混合物を刺激応答性ポリマー11が凝集する条件下においた後、磁力を付加し、発生する磁界を測定して、磁力の付加後における磁界の増加の程度に基づいて、検出対象50を検出する工程を含む。

Description

本発明は、検出対象の検出方法及び定量方法に関する。
従来から、被検体中の検出対象を検出する方法として、ラテックス凝集法が行われてきた。ラテックス凝集法とは、生体試料等の流体中における抗原を検出する場合、抗原に特異的に結合する抗体もしくはそのフラグメントを担持させたラテックスと、流体とを混合して、ラテックスの凝集の程度を測定することにより、抗原を検出又は定量する方法である(例えば、特許文献1参照)。
このラテックス凝集法によれば、検体として添加された抗原が複数のラテックス結合抗体を架橋させ、ラテックスの凝集を促す。このように手順が単純であるから、簡便且つ迅速に抗原を検出できる。しかし、抗原が微量の場合、その架橋が起こりにくいため、ラテックスが十分に凝集しない。このため、微量の抗原を検出することが困難であった。
そこで、ELISA法やCLEIA法といった酵素基質反応を利用する方法も広く採用されている。これらの方法では、例えば、抗原に特異的に結合する一次抗体を抗原に結合させ、この一次抗体に酵素を有する二次抗体を結合させる。ここで、酵素の基質を添加し、酵素が触媒する反応の程度を測定することで、抗原を検出又は定量する。
これらの方法によれば、例えば基質として発光試薬を用いると、基質添加後の発光の検出感度が高いため、微量の抗原も検出できる。
特公昭58−ll575号公報
しかし、酵素基質反応を利用する方法では、二次抗体や発光試薬等の特殊な試薬が多数必須であり、作業コストが高い。また、発光試薬の退色(ブリーチング現象)を抑制するべく、測定工程を極めて短時間に終了せざるを得ないため、測定精度が不充分になることが懸念される。
一方、図10に示すように、この方法は、試料及び各試薬をインキュベーションする工程(ST110、ST130)、系を洗浄する工程(ST120)、発光を測定する工程(ST140)等の多段階からなっており、操作が煩雑である。しかも、各段階に要する時間が極めて長く、大規模処理には適さない。
本発明は、以上の実情に鑑みてなされたものであり、検出対象を迅速、安価、簡便且つ高精度に検出、定量できる検出対象の検出方法及び定量方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、有電荷又は親水性物質に接近されると刺激応答性ポリマーの凝集が阻害されること、磁力を活用することで刺激応答性ポリマーの凝集の程度を高精度に検出できることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明は以下の構成を有する。
[1]検体中の検出対象を検出する方法であって、
刺激応答性ポリマー及び微粒子状の磁性物質を含有する第1の物質と前記検出対象に対する第1の親和性物質とが結合した第1の結合物と、前記検体とを混合し、この混合物を刺激応答性ポリマーが凝集する条件下においた後、磁力を付加し、
発生する磁界を測定して、磁力の付加後における磁界の増加の程度に基づいて、前記検出対象を検出する工程を含む方法。
[2]磁力の付加の前に、第1の物質を前記混合物に更に添加する工程を更に含む[1]記載の方法。
[3]第1の結合物及び前記検体を、有電荷又は親水性の第2の物質と前記検出対象に対する第2の親和性物質とが結合した第2の結合物と混合し、
第1の親和性物質と第2の親和性物質が、前記検出対象の異なる部位において、同時に前記検出対象に結合できる[1]又は[2]記載の方法。
[4]検体中の検出対象を定量する方法であって、
刺激応答性ポリマー及び微粒子状の磁性物質を含有する第1の物質と前記検出対象に対する第1の親和性物質とが結合した第1の結合物と、前記検体とを混合し、この混合物を刺激応答性ポリマーが凝集する所定条件下においた後、磁力を付加し、
発生する磁界を測定し、前記検出対象の量と磁界との前記所定条件下における相関式に基づいて、前記検体中の検出対象の量を算出することを含む方法。
[5]磁力の付加の前に、第1の物質を前記混合物に更に添加する工程を更に含む[4]記載の方法。
[6]第1の結合物及び前記検体を、有電荷又は親水性の第2の物質と前記検出対象に対する第2の親和性物質とが結合した第2の結合物と混合し、
第1の親和性物質と第2の親和性物質が、前記検出対象の異なる部位において、同時に前記検出対象に結合できる[4]又は[5]記載の方法。
本発明によれば、検出対象が存在する場合、この結合対象に第1の親和性物質が結合する。すると、検出対象の電荷部分又は親水性部分が、第1の親和性物質に結合した刺激応答性ポリマーに接近する。これにより、電荷部分又は親水性部分が刺激応答性ポリマーの近傍に配置されるため、刺激に応答した刺激応答性ポリマーによる第1の物質の凝集は検出対象の量に依存して阻害される。
ここで、第1の物質は、磁力が付加されると、凝集状態にある場合には強磁性を示して大きな残留磁気を有するようになるが、非凝集状態にある場合には超常磁性を示して残留磁気を有しないという特性を備える。つまり、磁力の付加後における磁界の増加の程度は、第1の物質の凝集の程度に依存することになる。
よって、磁力の付加後における磁界の増加の程度が検出対象の量に依存することになるので、磁界の増加の程度に基づいて検出対象を検出できる。また、検出対象量及び磁界の相関式に基づいて検出対象を定量できる。
しかも、以上の手順は、いずれも特殊な試薬を特に使用することなく行うことができ、安価且つ簡便である。また、磁界を測定するだけであり、酵素によって触媒される反応を利用する系ではないから、迅速且つ高精度に検出対象の検出又は定量を行うことができる。また、測定される磁界は検出対象中の夾雑物に大きく影響されるものではないので、測定前に夾雑物を除去するといった予備手順を必ずしも行う必要がなく、高精度且つより迅速に検出対象の検出又は定量を行うことができる。
本発明の一実施形態に係る方法において使用される第1の結合物の概略構成図である。 前記実施形態に係る第1の結合物の使用状態を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る方法において使用される検査装置の概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る方法において使用される第1の結合物及び第2の結合物の概略構成図である。 前記実施形態に係る第1の結合物及び第2の結合物の使用状態を示す模式図である。 参考例に係る方法に係る方法における測定時間と濁度との関係を示すグラフである。 本発明の一実施例に係る方法において使用した計測装置の概略構成図である。 前記実施例に係る方法における測定時間と磁界との関係を示すグラフである。 前記実施例に係る方法における検出対象の量と、磁界との相関式を示すグラフである。 従来例に係る方法のフローチャートである。
符号の説明
10 第1の結合物
11 刺激応答性ポリマー
13 第1の抗体(第1の親和性物質)
15 アビジン
17 ビオチン
19 磁性物質
20 第2の結合物
21 第2の物質
23 第2の抗体(第2の親和性物質)
50 検出対象
発明を実施するための形態
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、第1実施形態以外の各実施形態の説明において、第1実施形態と共通するものについては、同一符号を付し、その説明を省略する。
<第1実施形態> 検出方法
〔混合・凝集〕
本発明の検出方法では、まず、第1の結合物及び検体を混合し、この混合物を刺激応答性ポリマーが凝集する条件下におく。まず、ここで用いる第1の結合物について詳細に説明する。
[第1の結合物]
第1の結合物は、刺激応答性ポリマーを含有する第1の物質と、検出対象に対する第1の親和性物質とが結合したものである。
(第1の物質)
本発明で用いられる第1の物質は刺激応答性ポリマーを含有する物質であり、この刺激応答性ポリマーは、外的な刺激に応答して構造変化を起こし、凝集及び分散を調整できるポリマーである。刺激としては、特に限定されないが、温度変化、光の照射、酸又は塩基の添加(pHの変化)、電場変化等が挙げられる。
特に、本発明では、刺激応答性ポリマーとしては、温度変化によって凝集及び分散可能な温度応答性ポリマーが利用できる。なお、温度応答性ポリマーとしては、下限臨界溶液温度(以下、LCSTとも称する)を有するポリマーや上限臨界溶液温度を有するポリマー(以下、UCSTとも称する)が挙げられる。例えば、LCSTが37℃である下限臨界溶液温度を有するポリマーは、LCST未満の温度の水溶液中では完全に分散し、LCST以上に水温を上昇させると直ちに凝集させることができる。また、UCSTが5℃である上限臨界溶液温度を有するポリマーは、UCSTを越える温度の水溶液中では完全に分散し、UCST以下に水温を下降させると直ちに凝集させることができる。
本発明で用いられる下限臨界溶液温度を有するポリマーとしては、N−n−プロピルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N、N−ジメチルアクリルアミド、N−アクリロイルピロリジン、N−アクリロイルピペリジン、N−アクリロイルモルホリン、N−n−プロピルメタクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N、N−ジメチルメタクリルアミド、N−メタクリロイルピロリジン、N−メタクリロイルピペリジン、N−メタクリロイルモルホリン等のN置換(メタ)アクリルアミド誘導体からなるポリマー;ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール部分酢化物、ポリビニルメチルエーテル、(ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン)ブロックコポリマー、ポリオキシエチレンラウリルアミン等のポリオキシエチレンアルキルアミン誘導体;ポリオキシエチレンソルビタンラウレート等のポリオキシエチレンソルビタンエステル誘導体;(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)アクリレート、(ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル)メタクリレート等の(ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル)(メタ)アクリレート類;及び(ポリオキシエチレンラウリルエーテル)アクリレート、(ポリオキシエチレンオレイルエーテル)メタクリレート等の(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)(メタ)アクリレート類等のポリオキシエチレン(メタ)アクリル酸エステル誘導体等が挙げられる。更に、これらのポリマー及びこれらの少なくとも2種のモノマーからなるコポリマーも利用できる。また、N−イソプロピルアクリルアミドとN−t−ブチルアクリルアミドのコポリマーも利用できる。(メタ)アクリルアミド誘導体を含むポリマーを使用する場合、このポリマーにその他の共重合可能なモノマーを、下限臨界溶液温度を有する範囲で共重合してもよい。本発明では、なかでも、N−n−プロピルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N、N−ジメチルアクリルアミド、N−アクリロイルピロリジン、N−アクリロイルピペリジン、N−アクリロイルモルホリン、N−n−プロピルメタクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N、N−ジメチルメタクリルアミド、N−メタクリロイルピロリジン、N−メタクリロイルピペリジン、N−メタクリロイルモルホリンからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーからなるポリマー又はN−イソプロピルアクリルアミドとN−t−ブチルアクリルアミドのコポリマーが好ましく利用できる。
本発明で用いられる上限臨界溶液温度を有するポリマーとしては、アクリロイルグリシンアミド、アクリロイルニペコタミド、アクリロイルアスパラギンアミド及びアクリロイルグルタミンアミド等からなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーからなるポリマーが利用できる。また、これらの少なくとも2種のモノマーからなるコポリマーであってもよい。これらのポリマーには、アクリルアミド、アセチルアクリルアミド、ビオチノールアクリレート、N−ビオチニル−N’−メタクリロイルトリメチレンアミド、アクリロイルザルコシンアミド、メタクリルザルコシンアミド、アクリロイルメチルウラシル等、その他の共重合可能なモノマーを、上限臨界溶液温度を有する範囲で共重合してもよい。
また、本発明では、刺激応答性ポリマーとして、pH変化によって凝集及び分散可能なpH応答性ポリマーが利用できる。pH応答性ポリマーが構造変化を起こすpHは、特に限定されないが、刺激付与時における第1の結合物、第2の結合物、及び検体の変性等による検出・定量精度の低下を抑制できる点で、pH4〜10が好ましく、pH5〜9であることが更に好ましい。
このようなpH応答性ポリマーとしては、カルボキシル、リン酸、スルホニル、アミノ等の基を官能基として含有するポリマーが例示できる。より具体的には、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ホスホリルエチル(メタ)アクリレート、アミノエチルメタクリレート、アミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の解離基を有するモノマーが重合されたものであってもよく、これら解離基を有するモノマーと、pH応答能が損なわれない程度において、他のビニルモノマー、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、スチレン、塩化ビニル、N−ビニルピロリドン等のビニル化合物、(メタ)アクリルアミド類等とが共重合されたものであってもよい。
(微粒子状の磁性物質)
ここで用いる微粒子状の磁性物質は、多価アルコールとマグネタイトとで構成されてよい。この多価アルコールは、構成単位に水酸基を少なくとも2個有し且つ鉄イオンと結合可能なアルコール構造体である限りにおいて特に限定されず、例えば、デキストラン、ポリビニルアルコール、マンニトール、ソルビトール、シクロデキストリンが挙げられる。例えば特開2005−82538公報には、デキストランを用いた微粒子状の磁性物質の製造方法が開示されている。また、グリシジルメタクリレート重合体のようにエポキシを有し、開環後多価アルコール構造体を形成する化合物も使用できる。このような多価アルコールを用いて調製された微粒子状の磁性物質(磁性微粒子)は、良好な分散性を有するように、その平均粒径が0.9nm以上1000nm未満であることが好ましい。平均粒径は、特に目的とする検出対象の検出感度を高めるためには、2.9nm以上200nm未満であることが好ましい。
(第1の親和性物質)
第1の親和性物質は、例えば、検出対象の異なる抗原決定基を認識するモノクローナル抗体であってよい。ここで用いる抗体は、いかなるタイプの免疫グロブリン分子であってもよく、Fab等の抗原結合部位を有する免疫グロブリン分子断片であってもよい。また、抗体は、モノクローナル抗体でもポリクローナル抗体でもよい。
[第1の結合物の作製]
第1の結合物は、第1の物質と第1の親和性物質とを結合することによって作製する。この結合方法は、特に限定されないが、例えば、第1の物質側(例えば刺激応答性ポリマー部分)及び第1の親和性物質(例えば、第1の抗体)側の双方に、互いに親和性の物質(例えば、アビジン及びビオチン、グルタチオン及びグルタチオンSトランスフェラーゼ)を結合させ、これら物質を介して第1の物質及び第1の親和性物質を結合させる。
具体的には、刺激応答性ポリマーへのビオチンの結合は、国際公開WO01/009141号パンフレットに記載されているように、ビオチン等をメタクリルやアクリル等の重合性官能基と結合させて付加重合性モノマーとし、他のモノマーと共重合することにより行うことができる。また、第1の親和性物質へのアビジン等の結合は常法に従って行うことができる。次に、ビオチン結合刺激応答性ポリマー及びアビジン結合第1の親和性物質を混合すると、アビジンとビオチンとの結合を介して、第1の親和性物質及び刺激応答性ポリマーが結合する。
別法として、ポリマーの重合時にカルボキシル、アミノ又はエポキシ等の官能基を持つモノマーを他のモノマーと共重合させ、この官能基を介し、当技術分野で周知の方法に従って抗体親和性物質(例えば、メロンゲル、プロテインA、プロテインG)をポリマーに結合させる方法が利用できる。このようにして得られた抗体親和性物質に第1の抗体を結合させることにより、刺激応答性ポリマーと、検出対象の抗原に対する第1の抗体との第1の結合物が作製される。
あるいは、ポリマーの重合時にカルボキシル、アミノ又はエポキシ等の官能基を有するモノマーを他のモノマーと共重合させ、これらの官能基に検出対象の抗原に対する第1の抗体を常法に従って直接結合させてもよい。
あるいは、微粒子状の磁性物質に第1の親和性物質及び刺激応答性ポリマーを結合させてもよい。
第1の物質を刺激応答性ポリマーが凝集する条件においた後、遠心分離によって分離することで、第1の結合物を精製してもよい。第1の結合物の精製は、刺激応答性ポリマーに微粒子状の磁性物質を結合させ、更に第1の親和性物質を結合させた後、磁力を付加して磁性物質を回収する方法によって行ってもよい。
微粒子状の磁性物質と刺激応答性ポリマーとの結合は、反応性官能基を介して結合する方法や、磁性物質中の多価アルコール上の活性水素又は多価アルコールに重合性不飽和結合を導入してグラフト重合する方法等の当技術分野で周知の方法で行ってよい(例えば、ADV.Polym.Sci.、Vol.4、p111、1965やJ.Polymer Sci.、Part−A、3、p1031、1965参照)。
再び、検出方法の手順の説明に戻る。以上のような第1の結合物及び検体の混合物を刺激応答性ポリマーが凝集する条件下におくと、検出対象が存在する場合には、刺激応答性ポリマーが検出対象の電荷部分又は親水性部分によって凝集阻害されて分散する。一方、検出対象が存在しない場合には、刺激応答性ポリマーが凝集阻害されず凝集することになる。
この現象を、図1〜図2を参照しながら説明する。
図1に示されるように、第1の結合物10は刺激応答性ポリマー11を含有し、この刺激応答性ポリマー11はアビジン15及びビオチン17を介して検出対象50に対する第1の抗体13に結合されている。また、第1の結合物10は微粒子状の磁性物質19を含み、この磁性物質19の表面に刺激応答性ポリマー11が結合されている。これにより、検出対象50は第1の抗体13を介して磁性物質19に接近でき、このとき検出対象50の正電荷部分が磁性物質19の近傍に位置することになる。なお、本実施形態では検出対象50の正電荷部分が磁性物質19の近傍に位置する構成としたが、これに限られず、負電荷部分又は親水性部分が磁性物質19の近傍に位置する構成であってもよい。
刺激応答性ポリマー11を凝集させるためには、例えば温度応答性ポリマーを用いた場合、混合液の入った容器を温度応答性ポリマーの凝集する温度の恒温槽に移せばよい。温度応答性ポリマーには、上限臨界溶液温度(以下「UCST」と略すことがある。)を有するポリマーと、下限臨界溶液温度(以下「LCST」と略すことがある。)を有するポリマーの2種類がある。例えば、LCSTが37℃である下限臨界溶液温度を有するポリマーを用いた場合には、混合液の入った容器を37℃以上の恒温槽に移すことで、温度応答性ポリマーを凝集させることができる。また、UCSTが5℃である上限臨界溶液温度を有するポリマーを用いた場合には、混合液の入った容器を5℃未満の恒温槽に移すことで、温度応答性ポリマーを凝集させることができる。
また、pH応答性ポリマーを用いた場合、混合液の入った容器に酸溶液又はアルカリ溶液を加えればよい。具体的には、pH応答性ポリマーが構造変化を起こすpH範囲の外にある分散混合液の入った容器に、酸溶液又はアルカリ溶液を加え、容器内をpH応答性ポリマーが構造変化を起こすpH範囲に変更すればよい。例えば、pH5以下で凝集、pH5超で分散するpH応答性ポリマーを用いた場合、pH5超で分散している混合液の入った容器に、pHが5以下になるように酸溶液を加えればよい。また、pH10以上で凝集、pH10未満で分散するpH応答性ポリマーを用いた場合、pH10未満で分散している混合液の入った容器に、pHが10以上になるようにアルカリ溶液を加えればよい。pH応答性ポリマーが構造変化を起こすpHは、特に限定されないが、pH4〜10が好ましく、pH5〜9であることが更に好ましい。
また、光応答性ポリマーを用いた場合、混合液の入った容器にポリマーを凝集できる波長の光を照射すればよい。凝集させるための好ましい光は、光応答性ポリマーに含まれる光応答性官能基の種類及び構造により異なるが、一般に波長190〜800nmの紫外光又は可視光が好適に使用できる。このとき、強度は0.1〜1000mW/cmが好ましい。なお、光応答性ポリマーは、測定精度を向上できる点で、濁度の測定に用いられる光が照射された際、分散を生じにくいもの、換言すれば凝集するものであることが好ましい。光応答性ポリマーとして、濁度の測定に用いられる光が照射された際に分散を生じるものを用いる場合、照射時間を短縮することで測定精度を向上できる。
かかる条件下に第1の結合物10及び検体の混合物をおくと、検出対象50が存在する場合には、刺激応答性ポリマー11が検出対象50の正電荷部分によって凝集阻害されて分散する(図2(A))。一方、検出対象50が存在しない場合には刺激応答性ポリマー11が凝集阻害されず凝集することになる(図2(B))。
なお、温度応答性ポリマーの凝集は、第1の結合物及び検出対象の結合後に行ってもよいし、同時並行的に行ってもよいが、処理時間を短縮できる点で後者が好ましい。
ここで、下限臨界溶液温度は、次のように決定する。まず、試料を吸光光度計のセルに入れ、1℃/分の速度で試料を昇温する。この間、550nmにおける透過率変化を記録する。ここで、ポリマーが透明に溶解しているときの透過率を100%、完全に凝集したときの透過率を0%としたとき、透過率が50%になるときの温度をLCSTとして求める。
また、上限臨界溶液温度の場合は、次のように決定する。1℃/分の速度で試料を冷却し、下限臨界溶液温度の場合と同様に550nmにおける透過率変化を記録する。ここで、ポリマーが透明に溶解しているときの透過率を100%、完全に凝集したときの透過率を0%としたとき、透過率が50%になるときの温度をUCSTとして求める。
〔磁力の付加・磁場の測定〕
磁力の付加及び磁場の測定は、常法に従って行えばよい。以下、一態様について説明するが、この態様に本発明が限定されるものではない。
図3は、検査装置60の概略構成図である。検査装置60は、磁力付加系70と、磁場測定系80と、を備える。
磁力付加系70は支持筒71を備え、この支持筒71の内部には、支持筒71の軸方向に沿って試料チューブ75が挿通されている。この試料チューブ75の内部では、シリンジポンプ77から押し出された試料Mが移動する。ここで、試料Mは、第1の結合物及び検体の混合物である。
一方、支持筒71の軸方向に関する両端にヘルムホルツコイル73a,73bが支持されている。ヘルムホルツコイル73a,73bは交流電源74に電気的に接続され、この交流電源74からヘルムホルツコイル73a,73bへと交流電流が供給されると、支持筒71内部に交流磁界が発生する。これにより、支持筒71内に押し出された試料Mは、磁力を付加された後、支持筒71外へと移動する。
ヘルムホルツコイル73a,73bは、半径及び巻数の等しい一対の円筒コイルが軸方向に間隔をあけて配置され、互いに直列に接続されたものであり、単一コイルでつくられる磁界よりも均一な磁界が望まれる場合に好適である。なお、本実施形態では両コイル73a,73bの巻方向が同方向であり、発生する磁界の極性は同じになる。
磁場測定系80はSQUID磁気センサ81を備え、この磁気センサ81は耐熱容器83上に載置されている。SQUID(超伝導量子干渉デバイス)とは、超伝導リングが一つ又は二つのジョセフソン接合で結合されたものであり、高感度磁力計、近磁界アンテナ、微弱電流又は電圧の測定に適する。かかる磁気センサ81は、支持筒71の下方に位置し、磁気センサ81内を通過する試料Mから発生する磁場を受信する。このとき、試料Mに検出対象が存在した場合には、第1の結合物は分散しているため、磁場を有意には増加しないが、試料Mに検出対象が存在しなかった場合には、第1の結合物は凝集しているため、磁場を有意に増加する。
かかる磁場信号を磁気センサ81はSQUID駆動回路84に送信し、SQUID駆動回路84は磁場信号を電圧信号に変換してロックインアンプ85へ送信する。ロックインアンプ85に受信された電圧信号は、増幅された後にレコーダ86に出力される。
レコーダ86に出力された信号の変化を観測し、その信号強度の有意な増加が認められた場合には検体中に検出対象が存在しなかったと判断でき、有意な増加が認められない場合には検体中に検出対象が存在したと判断できる。ここで、「有意な増加」の幅は、検出に用いた系の条件に応じて、予め設定される。
(検出対象)
以上の検出方法で検出できる対象としては、臨床診断に利用される物質が挙げられ、具体的には、体液、尿、喀痰、糞便中等に含まれるヒトイムノグロブリンG、ヒトイムノグロブリンM、ヒトイムノグロブリンA、ヒトイムノグロブリンE、ヒトアルブミン、ヒトフィブリノーゲン(フィブリン及びそれらの分解産物)、α−フェトプロテイン(AFP)、C反応性タンパク質(CRP)、ミオグロビン、ガン胎児性抗原、肝炎ウイルス抗原、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)、ヒト胎盤性ラクトーゲン(HPL)、HIVウイルス抗原、アレルゲン、細菌毒素、細菌抗原、酵素、ホルモン(例えば、ヒト甲状腺刺激ホルモン(TSH)、インスリン等)、薬剤等が挙げられる。
これらの検出対象が含まれると疑われる検体(血液等)には、多種類且つ多量の夾雑物が混在する場合が多いが、測定される磁界は検出対象中の夾雑物に大きく影響されるものではない。このため、測定前に夾雑物を除去するといった予備手順を必ずしも行わなくてもよい。
〔作用効果〕
本発明の第1実施形態によれば、以下のような作用効果が得られる。
検出対象が存在する場合、この結合対象に第1の親和性物質が結合する。すると、検出対象の電荷部分又は親水性部分が、第1の親和性物質に結合した刺激応答性ポリマーに接近する。これにより、電荷部分又は親水性部分が刺激応答性ポリマーの近傍に配置されるため、刺激に応答した刺激応答性ポリマーによる第1の物質の凝集は検出対象の量に依存して阻害される。
ここで、第1の物質は、磁力が付加されると、凝集状態にある場合には強磁性を示して大きな残留磁気を有するようになるが、非凝集状態にある場合には超常磁性を示して残留磁気を有しないという特性を備える。つまり、磁力の付加後における磁界の増加の程度は、第1の物質の凝集の程度に依存することになる。
よって、磁力の付加後における磁界の増加の程度が検出対象の量に依存することになるので、磁界の増加の程度に基づいて検出対象を検出できる。
しかも、以上の手順は、いずれも特殊な試薬を特に使用することなく行うことができ、安価且つ簡便である。また、磁界を測定するだけであり、酵素によって触媒される反応を利用する系ではないから、迅速且つ高精度に検出対象の検出を行うことができる。また、測定される磁界は検出対象中の夾雑物に大きく影響されるものではないので、測定前に夾雑物を除去するといった予備手順を必ずしも行う必要がなく、高精度且つより迅速に、全血試料等の中の検体の検出を行うことができる。
<第2実施形態> 定量方法
本発明の定量方法では、まず、第1の結合物及び検体を混合し、この混合物を刺激応答性ポリマーが凝集する所定条件下においた後、磁力を付加する。続いて、発生する磁界を測定し、検出対象の量と磁界との所定条件下における相関式に基づいて、検体中の検出対象の量を算出する。前半部分の手順は前述した検出方法と類似するので、説明を省略する。
(相関式)
上記所定条件と同一の条件における、検出対象の量と磁界との相関式を作成する。この相関式を構成する検出対象の量と磁界との測定は、2点以上の検出対象の量に関するものであればよいが、信頼性の高い相関式が得られる点で、3点以上の検出対象の量に関するものであることが好ましい。
ここで、検出対象の量と磁場との相関式は、検出対象の量と磁場との直接的な相関を示す式のみならず、検出対象の量と磁場を反映するパラメータ(例えば、電圧)との相関式であってもよい。
(算出)
磁場測定値を、作成した相関式に代入することによって、検体中の検出対象の量を算出できる。
〔作用効果〕
本発明の第2実施形態によれば、以下の作用効果が得られる。
第1実施形態と同様に、磁力の付加後における磁界の増加の程度が検出対象の量に依存することになるので、検出対象量及び磁界の相関式に磁場測定値を代入することで、検出対象を定量できる。
しかも、この手順は安価且つ簡便であり、迅速且つ高精度に検出対象の定量を行うことができる。また、測定前に夾雑物を除去するといった予備手順を必ずしも行う必要がなく、高精度且つより迅速に全血試料等の中の検出対象の定量を行うことができる。
<第3実施形態> 第1の物質の添加
本実施形態は、磁力の付加の前に、第1の物質を混合物に更に添加する工程を含む点で第1〜2実施形態とは異なる。
即ち、本実施形態では、第1の結合物及び検体に、更に第1の物質が添加された状態で、混合物を刺激応答性ポリマーが凝集する条件下におく。すると、第1の結合物の凝集物に第1の物質が更に凝集し、凝集物が肥大化する。その後、磁力を付加すると、肥大化した凝集物は強力に磁化され、より強い残留磁気を具備することになる。
なお本実施形態では、第1の結合物及び検体の混合物に第1の物質を添加したが、これに限られず、第1の結合物、検体、第1の物質を添加する順序は任意であってよい。また、第1の物質は、単独で添加されてもよく、他の物質と複合化された状態、例えば第1の親和性物質が結合された第1の結合物の状態で添加されてもよい。
本実施形態によれば、前記実施形態に加え、以下のような作用効果が得られる。
第1の結合物及び検体に更に第1の物質を添加したので、形成される凝集体が肥大化する。これにより、磁力付加後により強い磁界が発生するため、検出対象の量の差異が増幅されて検出される。よって、より高精度に検出対象を検出又は定量できる。
<第4実施形態> 第2の結合物の使用
本実施形態は、第1の結合物及び検体を第2の結合物と混合する点で、前記実施形態とは異なる。以下、具体的に説明する。
[第2の結合物]
第2の結合物は、有電荷又は親水性の第2の物質と検出対象に対する第2の親和性物質とが結合したものである。
(第2の物質)
有電荷の第2の物質は、例えば電荷を有する高分子化合物であり、ポリアニオン又はポリカチオンであることが好ましい。ポリアニオンとは複数のアニオン基を有する物質を意味し、ポリカチオンとは複数のカチオン基を有する物質を意味する。ポリアニオンの例として、DNA及びRNA等の核酸が挙げられる。これらの核酸は、核酸骨恪に沿って複数個のホスホジエステル基が存在することにより、ポリアニオンの性質を有する。また、ポリアニオンには、多数のカルボキシルを含むポリペプチド(グルタミン酸、アスパラギン酸等のアミノ酸からなるポリペプチド)、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、及びアクリル酸やメタクリル酸を重合成分として含有するポリマー、カルボキシメチルセルロース、ヒアルロン酸、及びヘパリン等の多糖等も含まれる。一方、ポリカチオンの例としては、ポリリジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、ポリアルキルアミン、ポリエチレンイミンやポリプロピルエチレンイミン等が挙げられる。なお、ポリアニオン(カルボキシル)やポリカチオン(アミノ)の官能基数は、25個以上が好ましい。
親水性の第2の物質は、例えば水溶性の高分子化合物であり、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のエーテル結合を含有する高分子、ポリビニルアルコール等のアルコール性水酸基を含有する高分子、デキストラン、シクロデキストリン、アガロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の水溶性多糖類等が挙げられる。
これら有電荷又は親水性の物質は、高分子鎖の中又は末端に、第2の親和性物質を結合させるための官能基等を有していてもよい。
(第2の親和性物質)
第2の親和性物質は、第1の親和性物質とは異なる部位において、第1の親和性物質と同時に検出対象に結合できるものである。第1の親和性物質及び第2の親和性物質は、例えば、検出対象の異なる抗原決定基を認識するモノクローナル抗体であってよい。
[作製方法]
第2の結合物は、第2の物質と第2の親和性物質とを直接又は間接に結合することによって作製する。特に限定されないが、例えば、第2の物質側及び第2の親和性物質(例えば、第2の抗体)側の双方に、互いに親和性の物質(例えば、アビジン及びビオチン、グルタチオン及びグルタチオンSトランスフェラーゼ)を結合させ、これら物質を介して第2の物質及び第2の親和性物質を間接的に結合させる。
第2の物質と第2の親和性物質とを直接的に結合させる場合、官能基を介して結合させてもよく、例えば、官能基を用いる場合、ゴッシュらの方法(Ghosh et al.:Bioconjugate Chem.、 1、 71−76、1990)のマレイミド−チオールカップリングに従って結合できる。具体的には、以下の2つの方法が挙げられる。
第1の方法では、まず、核酸の5’末端にメルカプト基(別名、スルフヒドリル基)を導入する一方、抗体に6−マレイミドヘキサノイックアシッドスクシンイミドエステル(例えば、「EMCS(商品名)」((株)同仁化学研究所製))を反応させてマレイミド基を導入する。次に、これら2種の物質をメルカプト基及びマレイミド基を介して結合させる。
第2の方法では、まず、第1の方法と同様にして核酸の5’末端にメルカプト基を導入し、このメルカプト基に更にホモ二官能性試薬であるN,N−1,2−フェニレンジマレイミドと反応させることによって核酸の5’末端にマレイミド基を導入する一方、抗体にメルカプト基を導入する。次に、これら2種の物質をメルカプト基及びマレイミド基を介して結合させる。
この他に、核酸をタンパク質に導入する方法としては、例えば、Nucleic Acids Research 第15巻5275頁(1987年)及びNucleic Acids Research 第16巻3671頁(1988年)に記載された方法が知られている。これらの技術は核酸と抗体の結合に応用できる。
Nucleic Acids Research 第16巻3671頁(1988年)によると、まず、オリゴヌクレオチドを、シスタミン、カルボジイミド及び1−メチルイミダゾールと反応させることによって、オリゴヌクレオチドの5’末端の水酸基にメルカプト基を導入する。メルカプト基を導入したオリゴヌクレオチドを精製した後、ジチオトレイトールを用いて還元し、この後に2、2’−ジピリジルジスルフィドを加えることによってオリゴヌクレオチドの5’末端にジスルフィド結合を介してピリジル基を導入する。一方、タンパク質に対しては、イミノチアレンを反応させてメルカプト基を導入しておく。これらピリジルジスルフィドを導入したオリゴヌクレオチドとメルカプト基を導入したタンパク質を混合し、ピリジル基とメルカプト基を特異的に反応させてタンパク質とオリゴヌクレオチドを結合させる。
Nulcleic Acids Reseach 第15巻5275頁(1987年)によると、まず、オリゴヌクレオチドの3’末端にアミノ基を導入しておき、ホモ二官能性試薬であるジチオ−ビス−プロピオニックアシッド−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(略称:ジチオ−ビス−プロピオニル−NHS)を反応させる。反応後、ジチオトレイトールを添加することによりジチオ−ビス−プロピオニル−NHS分子中のジスルフィド結合を還元して、オリゴヌクレオチドの3’末端にメルカプト基を導入する。タンパク質の処理については、特開平5−48100号公報に示すようなヘテロ二官能性架橋剤が用いられる。まず、タンパク質中の官能基(例えば、アミノ基)と反応しうる第1の反応性基(スクシンイミド)、及びメルカプト基と反応しうる第2の反応性基(例えば、マレイミド等)を有するヘテロ二官能性架橋剤と、タンパク質を反応させることにより、タンパク質に第2の反応性基を導入し、予め活性化されたタンパク試薬とする。このようにして得られたタンパク試薬をチオール化ポリヌクレオチドのメルカプト基へ共有結合させる。
核酸以外のポリアニオンやポリカチオンを使用する場合にも、これらの末端等にメルカプト基を導入することで、上記と同様の操作で第2の結合物を作製できる。
検出及び定量方法の手順の説明に戻る。本発明の検出方法及び定量方法では、以上の第2の結合物を、第1の結合物及び検体と混合し、この混合物を刺激応答性ポリマーが凝集する条件下におく。すると、検出対象が存在する場合には、刺激応答性ポリマーが第2の結合物中の電荷によって凝集阻害されて分散する一方、検出対象が存在しない場合には刺激応答性ポリマーが凝集阻害されず凝集することになる。この現象を、図4〜図5を参照しながら説明する。
図4に示されるように、第2の結合物20は負電荷又は親水性を有する第2の物質21を含み、この第2の物質21は検出対象50に対する第2の抗体23に結合されている。そして、第1の抗体13及び第2の抗体23は、検出対象50の異なる部位において、同時に検出対象50に結合できる。
図5に示されるように、第1の結合物10、第2の結合物20及び検体の混合物を所定条件下におくと、検出対象50が存在する場合には、刺激応答性ポリマー11が第2の結合物20中の電荷又は親水性部分によって凝集阻害されて分散する(図5(A))。ここで、第1の結合物10の凝集阻害の程度は、前述の実施形態よりも大きい(図2(A)参照)。
一方、検出対象50が存在しない場合には、刺激応答性ポリマー11が凝集阻害されず凝集することになる(図5(B))。
なお、温度応答性ポリマーの凝集は、第1の結合物及び第2の結合物の検出対象への結合の後に行ってもよいし、同時並行的に行ってもよいが、処理時間を短縮できる点で後者が好ましい。ただし、温度応答性ポリマーが凝集する条件が、第1の結合物及び第2の結合物が検出対象に結合する条件と大幅に異なる場合、前者が好ましい。
本実施形態によれば、前記実施形態に加え、以下のような作用効果が得られる。
検出対象が存在すると、この結合対象に第1の親和性物質及び第2の親和性物質が結合するため、第1の親和性物質に結合した刺激応答性ポリマーと、第2の親和性物質に結合した第2の物質が接近する。これにより、有電荷部分又は親水性部分が刺激応答性ポリマーの近傍に配置されるため、刺激に応答した刺激応答性ポリマーの凝集が阻害される。従って、この凝集阻害の有無を観察することで、検出対象の存否を検出できる。また、凝集阻害の程度を測定することで、検出対象を定量できる。
また、凝集阻害は、第2の物質の有電荷部分又は親水性部分に依存し、検出対象種への依存の程度が大幅に低下する。このため、あらゆる検出対象の検出又は定量を行うことができ、確実性及び汎用性を向上できる。
本実施例では、第1の結合物として保護チオール基を含む温度応答性ポリマー表面修飾磁性粒子(以後、TM−LPDPとも称する)を、第2の結合物としてN−ヒドロキシスクシンイミドが結合したポリエチレングリコール(以後、NHS−PEGとも称する)「SUN BRIGHT ME−400CS」(日油(株)製、重量平均分子量40000)を用いて、グルタチオン(略号GSH)を検出、定量する例を示す。
本発明の実施例で用いた代表的な試薬は次のとおりである。
PBSバッファー:10倍濃度の市販のPBS(8.1mM NaHPO、1.5mM KHPO、2.7mM KCl、137mM NaCl、pH7.4、ニッポンジーン(株)製)を精製水で1/10(V/V)に希釈して用いた。
ホウ酸緩衝液:ポリサイエンス社製Borate buffer、100mM ホウ酸、pH8.5。
精製水:MILLIPORE社製「Direct−Q」(商品名)で精製した水。
(第1の結合物の調製)
アミノ基結合−温度応答性ポリマー表面修飾磁性粒子として、マグナビート(社)製のTherma−Max LAm Amine(以後、TM−LAmと称する)0.4質量%を用いた。TM−LAm 2mLを2mLマイクロチューブにとり、このマイクロチューブを42℃に加熱することで、TM−LAmを凝集させ、磁石で回収した後、上清を除去した。除去後のマイクロチューブにホウ酸緩衝液2mLを加えて溶媒を置換し、TM−LAmを充分に分散させることで、磁性微粒子含有ホウ酸緩衝液を得た。
続いて、N−スクシンイミジル3−(2−ピリジルチオ)プロピオネート((株)同仁化学研究所製、SPDP)2mgをジメチルスルホキシド100μLに溶解した溶液と、上記の磁性微粒子含有ホウ酸緩衝液とを混合し、20℃で一晩に亘り撹拌した。撹拌された液を42℃に加熱し、凝集体を磁石で回収した後、上清を除去した。その後、凝集体にPBSバッファー 2mLを加え、充分に分散させた。以上の洗浄を2回行い、未反応のSPDPを除去した。分散液を42℃に再加熱し、凝集体を磁石で回収し、上清を除去した後、保護チオール基を含む温度応答性ポリマー表面修飾磁性粒子をPBSバッファーに分散させることで、第1の結合物を調製した(粒子の含有量0.3質量%)。
(保護チオール基を含む温度応答性ポリマー表面修飾磁性粒子及びN−ヒドロキシスクシンイミド結合ポリエチレングリコールを用いたグルタチオンの定量)
[試料の調製]
Pro MedDx LLC.(10 Commerce Way North, MA 02766)製のヒト正常血清のうち、顕著な乳び検体(Scan#:1228761)に、還元型グルタチオン(和光純薬工業(株)製)を12μg/mL及び6μg/mLとなるよう溶解したもの、及びグルタチオンを含まないものをそれぞれ試料とした。
[定量]
(混合)
1.5mLチューブに、上述した第1の結合物のPBSバッファー分散液500μLをとり、0.5M EDTA溶液(pH8、ニッポンジーン社製)10μLを添加し、混合することで溶液を作製した。この溶液に上記の試料200μLを加え、4℃で12時間に亘り撹拌した。その後、チューブに、NHS−PEG又はPEGを700μL(200μM)加え、4℃で24時間に亘り撹拌した。この撹拌物400μLにPBSバッファー800μLを加え、混合物を得た。
(相関式の作成1)
従来汎用されている分光光度計用セミミクロセルの光路外に、寸法5mm×9mm×2mmのネオジム永久磁石73(ネオマグ(株)製)を取り付けた。このセルを、セル温度制御機が設けられた紫外可視分光光度計V−660DS(日本分光(株)製)内に設置し、37℃のもと10分間以上保持した。
前述の混合物をセル内に分注し、分光光度計に添付の使用説明書に従ってゼロ補正し、波長420nmの光を用いて、直ちにバンド幅2.0nmで1000秒間にわたって連続して測定した。この結果を図6に示す。
図6に示されるように、いずれの試料の吸光度も短時間内に検出限界値を超えてしまい、測定不能であった。これにより、乳び検体のように元来の濁度が高い試料の場合には、濁度による検出対象の定量は困難であることが確認された。
(相関式の作成2)
図7は、本実施例で用いる計測システム160の模式図である。なお、試料に印加される交流磁界印加装置は省略されている。図7において、151は試料が搭載されるスライド基板、152はワイヤ、153は駆動モータ、154は制御装置、155はクライオスタット(低温保持容器)、156は磁気シールドボックス、157は低温保持容器155の上部であり且つスライド基板151の近傍に配置されるSQUID(超高感度)磁気センサ、158は駆動回路、159はアンプ、161はパーソナルコンピュータ、163はX−Yペンレコーダである。
この計測システム160は、(1)温度応答性磁性ナノ粒子の磁気信号計測をするSQUID(超高感度)磁気センサ157及び駆動回路158、(2)SQUID(超高感度)磁気センサ157を低温に保持するためのクライオスタット(低温保持容器)155、(3)駆動モータ153とワイヤ152と制御装置154からなる基板移動機構、(4)地磁気等の磁気ノイズを遮断するための磁気シールドボックス156等から構成される。駆動回路158は低ノイズ化のために用いる。
前述の混合物90μLを、ポリスチレン製のウェルプレート(高さ11mm、直径8mmの円筒容器。底の厚み0.5mm)に分注し、更に90μLのPBSバッファーを添加して混合した。各ウェルプレートを、37℃の恒温槽内で磁石「ダルマ マグタッチ」(ベロス(株)製)上に置き、3.5分間静置した(磁気分離)。
その後、各ウェルプレートをスライド基板151に乗せ、磁気シールドボックス156外に設置された移動機構によってSQUID(超高感度)磁気センサ157の直上に移動させ、磁気センサ157の通過時の磁気信号を計測し、記録した。この結果を図8に示す(図8における縦軸は、磁気信号としての磁束である)。なお、計測は、試料にヘルムホルツコイルにより交流磁界を印加しつつSQUID磁気センサで計測する交流磁界法で行った。また、励磁磁界は88μT、励磁周波数は100Hz、サンプル移動速度は10mm/sec、リフトオフ(SQUID磁気センサ157と試料との距離)は1mmとした。
図8に示されるように、検出対象であるグルタチオンの含有量によって、磁気信号の計測値が大きく異なっていた。これにより、血清試料の中でも濁度の高い乳び検体のように、濁度測定では検出対象を検出困難(図6)な検体を用いても、検出対象を高精度に検出できることが確認された。従って、本実施例の方法によれば、広範な全血試料について検出対象を高精度に検出できることが分かった。
上記の第1の結合物、第2の結合物及び試料を4℃の暗所内で保存し、1日1回ずつ3日間、同様の手順で磁気信号の計測を3回行った。グルタチオン含有量と、磁気信号(pT)の平均値との相関式を示すグラフを図9に示す。
図9に示されるように、相関式は、y=−30.208x+610.42(式中、xはグルタチオンの量、yは磁気信号である)と求められた。また、相関係数Rは0.94と極めて高く、この相関式を用いることで、乳び検体のように、濁度測定では検出対象を検出困難な検体を用いても、検出対象を高精度に定量できることが分かった。
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。また、本発明では刺激応答性ポリマーを必須に用いるが、ポリマーに限られず、刺激応答性の低分子を用いてもよい。かかる低分子としては、例えば、特許第3693979号公報、特許第3916330号公報、特開2002−85957号公報、特許第4071738号公報、特許第2869684号公報、特許第2927601号公報、特許第3845249号公報、特開2006−242597号公報等に開示される低分子が挙げられる。

Claims (6)

  1. 検体中の検出対象を検出する方法であって、
    刺激応答性ポリマー及び微粒子状の磁性物質を含有する第1の物質と前記検出対象に対する第1の親和性物質とが結合した第1の結合物と、前記検体とを混合し、この混合物を刺激応答性ポリマーが凝集する条件下においた後、磁力を付加し、
    発生する磁界を測定して、磁力の付加後における磁界の増加の程度に基づいて、前記検出対象を検出する工程を含む方法。
  2. 磁力の付加の前に、第1の物質を前記混合物に更に添加する工程を更に含む請求項1記載の方法。
  3. 第1の結合物及び前記検体を、有電荷又は親水性の第2の物質と前記検出対象に対する第2の親和性物質とが結合した第2の結合物と混合し、
    第1の親和性物質と第2の親和性物質が、前記検出対象の異なる部位において、同時に前記検出対象に結合できる請求項1又は2記載の方法。
  4. 検体中の検出対象を定量する方法であって、
    刺激応答性ポリマー及び微粒子状の磁性物質を含有する第1の物質と前記検出対象に対する第1の親和性物質とが結合した第1の結合物と、前記検体とを混合し、この混合物を刺激応答性ポリマーが凝集する所定条件下においた後、磁力を付加し、
    発生する磁界を測定し、前記検出対象の量と磁界との前記所定条件下における相関式に基づいて、前記検体中の検出対象の量を算出することを含む方法。
  5. 磁力の付加の前に、第1の物質を前記混合物に更に添加する工程を更に含む請求項4記載の方法。
  6. 第1の結合物及び前記検体を、有電荷又は親水性の第2の物質と前記検出対象に対する第2の親和性物質とが結合した第2の結合物と混合し、
    第1の親和性物質と第2の親和性物質が、前記検出対象の異なる部位において、同時に前記検出対象に結合できる請求項4又は5記載の方法。
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