JPWO2009075110A1 - インダクタンス部品およびその製造方法 - Google Patents

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潔 高木
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Abstract

金属導体からなるコイル導体(11)と、金属磁性体粉末と結合材を混合したものを加圧成形してコイル導体(11)を内包した磁性体部(12)と、コイル導体(11)から導出した端子部(16)と、を備え、コイル導体(11)を一層で形成するとともにその表面に絶縁被膜を非形成にしており、磁性体部(12)の金属磁性体粉末をコイル導体(11)の表面にくい込ませるとともにその充填率を80体積%以上としたインダクタンス部品を提供する。

Description

本発明は、特にパワーチョークコイルとして各種電子機器に用いられるインダクタンス部品およびその製造方法に関する。
近年のコンピューター等の電源回路に用いるインダクタンス部品としては、電源回路の動作周波数領域が300kHz〜1MHz程度の高周波領域で1μH程度のインダクタンス値、数mΩ程度の直流抵抗値を確保しつつ、十数A程度の大電流に対応したものが求められている。これらの要求に対して、高周波電流において飽和磁束密度が高い金属磁性体粉末にコイルを内包したいわゆる圧粉磁芯を用い、その外形寸法が幅寸法10mm×奥行き寸法10mm×高さ寸法4mm程度のインダクタンス部品が提案されていた。
以下、従来のインダクタンス部品について図面を用いて説明する。
図14は従来のインダクタンス部品の斜視図である。図15は図14の15−15線断面図である。図16は従来のインダクタンス部品の複数のリング部を平面状に配置したコイル部の平面図である。図17は従来のインダクタンス部品の複数のリング部を上下に重ねたコイル部の斜視図である。
図14〜図17において、従来のインダクタンス部品は、コイル部3と磁性体部4と端子部5と、を備える。コイル部は、互いに連接部1で連接し平面状に配置した金属平板からなる複数のリング部2を、連接部1で折り曲げるとともに互いに上下に重ね合わせて形成されている。磁性体4は、絶縁性樹脂と金属磁性体粉末とを混合したもので、コイル部3を内包するとともに加圧成形されている。端子部5は、コイル部3の両端部が磁性体部4から突出して形成されている。
また、複数のリング部2の表面には絶縁被膜6(図16においてハッチングを施した部分)が形成されている。絶縁被膜は、複数のリング部2を折り重ねたときに、隣接するリング部2がショートすることを防止する。なお、この出願に関する先行文献情報としては、例えば特許文献1が知られている。
昨今電子機器をさらに小型化するために、電源回路の動作周波数の高周波化による電源回路の省スペース化が進み、インダクタンス部品もさらなる高周波化、小型化が強く求められている。この種のインダクタンス部品を小型化するには、磁性体部4の比透磁率を高くする必要がある。そして、この磁性体部4の比透磁率を高くするには、金属磁性体粉末の充填率を高くする必要がある。
しかしながら、上記従来のインダクタンス部品においては、複数のリング部2の表面に絶縁被膜6が形成され、複数のリング部2を折り重ねたときに、隣接するリング部2がショートしないようにしている。そのため、磁性体部4が加圧成形されるときに、コイル部3が変形して複数のリング部2同士がくい込んで絶縁被膜6を傷つけたり、金属磁性体粉末が絶縁被膜を破ったりしないことが肝要である。よって、磁性体部4は196〜392MPa(2〜4t/平方センチメートル)程度の圧力で金属磁性体粉末を加圧して成形されており、磁性体部4の金属磁性体粉末の充填率を75体積%より高くすることができない。ゆえに、従来の方法では、金属磁性体粉末の充填率をより高くしてインダクタンス部品を小型化することに限界がある。
特開2004−111456号公報
本発明は、磁性体部の金属磁性体粉末の充填率を高くして小型化を可能にとしたインダクタンス部品およびその製造方法を提供する。
本発明に係るインダクタンス部品は、金属導体からなるコイル導体と、金属磁性体粉末と結合材を混合したものを加圧成形してコイル導体を内包した磁性体部と、コイル導体から導出した端子部と、を備える。そして、コイル導体を一層で形成するとともにその表面に絶縁被膜を非形成にしており、磁性体部の金属磁性体粉末をコイル導体の表面にくい込ませるとともにその充填率を80体積%以上としたものである。
この構成によれば、磁性体部の比透磁率を高くすることができ、インダクタンス部品の小型化が可能になる。
図1は本発明の実施の形態1におけるインダクタンス部品の斜視図である。 図2は図1の2−2線断面図である。 図3は図1の3−3線断面図である。 図4は図3のD部拡大模式図である。 図5Aは本発明の実施の形態1におけるインダクタンス部品の製造ステップを示す製造ステップ図である。 図5Bは本発明の実施の形態1におけるインダクタンス部品の製造ステップを示す製造ステップ図である。 図5Cは本発明の実施の形態1におけるインダクタンス部品の製造ステップを示す製造ステップ図である。 図6は本発明の実施の形態2におけるインダクタンス部品の斜視図である。 図7は図6の7−7線断面図である。 図8Aは本発明の実施の形態2におけるインダクタンス部品の磁性体形成ステップを示す図である。 図8Bは本発明の実施の形態2におけるインダクタンス部品の磁性体形成ステップを示す図である。 図9は本発明の実施の形態3におけるインダクタンス部品の斜視図である。 図10は図9の10−10線断面図である。 図11は本発明の実施の形態4のインダクタンス部品の斜視図である。 図12は図11の12−12線断面図である。 図13は図12のH部拡大図である。 図14は従来のインダクタンス部品の斜視図である。 図15は図14の15−15線断面図である。 図16は従来のインダクタンス部品の複数のリング部を平面状に配置したコイル部の平面図である。 図17は従来のインダクタンス部品の複数のリング部を上下に重ねたコイル部の斜視図である。
符号の説明
11 コイル導体
12 磁性体部
13 金属磁性体粉末
14 結合材
15 電気絶縁材料
16 端子部
17 凹凸
18 コイル導体近傍
19 成形金型
20 パンチ
21 上面部
22 下面部
23 中間部
24 上面部の厚み寸法
25 下面部の厚み寸法
26 中間部の厚み寸法
27 上面方向折曲部
28 側面方向折曲部
29 偏倚部
30 折り曲げ角度
31 端子部の高さ寸法
32 突起
33 高密度層部
34 低密度層部
35 予備加圧圧粉体
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1を用いて、本発明のインダクタンス部品について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施の形態1におけるインダクタンス部品の斜視図である。図2は図1の2−2線断面図である。図3は図1の3−3線断面図である。図4は図3のD部拡大模式図である。
図1〜図4において、コイル導体11は銅板などの金属導体からなるコイル導体であり、金属平板を直線状に打ち抜き加工して一層で形成するとともにその表面に絶縁被膜を非形成にしたものである。このコイル導体11の材質は良好な導電性を有するものであれば適宜選択して用いればよく、例えばビッカース硬度が50〜150(HV)程度の銅板から形成したものである。
磁性体部12は、金属磁性体粉末13と結合材14を混合したものを加圧成形したものである。また、端子部16は、磁性体部12によりコイル導体11を内包するとともに磁性体部12の両側面部からコイル導体11の両端部を導出させて形成されている。金属磁性体粉末13の材質は、コイル導体11より硬度の硬い材質が好ましく、例えば、ビッカース硬度が400〜500(HV)のFeSiAl粉末を用いたものである。
磁性体部12を構成する金属磁性体粉末13は、飽和磁束密度、比透磁率がともに高い材質が望ましい。例えば、Fe、FeSi系、FeNi系、FeCo系、FeMo系等の金属磁性体でも良く、粒径が1〜100μm以下、好ましくは平均粒径が20μm以下の粉砕粉あるいは噴霧粉に形成したものが望ましい。また、金属磁性体粉末13は、表面を酸化膜(図示していない)で被覆したものが好ましい。この酸化膜は放置状態でもある程度は生じている。しかし、放置状態で生じた酸化膜は通常5nm以下と薄すぎるために、適宜熱処理などを施して厚みが10〜500nm酸化被膜を形成していることが好ましい。
結合材14は、有機系ではアクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、塩化ビニール樹脂等、無機系では水ガラス等で構成される。なお、図4において結合材14はハッチングを施していない部分で示している。
磁性体部12の金属磁性体粉末13の粒子間には電気絶縁材料15を介在させておくことが望ましい。この電気絶縁材料15としては金属磁性体粉末13の平均粒子径の10分の1以下の平均粒子径を有し、かつ、その形状が板状または針状の固体粉末が望ましい。例えば、タルク、窒化硼素、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化鉄、硝酸バリウム等から適宜選択して用いればよい。金属磁性体粉末13と結合材14を混合するときに電気絶縁材料15を同時に混合することにより金属磁性体粉末13の粒子間に電気絶縁材料15が介在するようになる。
磁性体部12は、金属磁性体粉末13を塑性変形させるとともに金属磁性体粉末13がコイル導体11の表面にくい込むまでの高い加圧力で加圧することにより成形される。磁性体部12の金属磁性体粉末13の充填率は、80体積%以上、100体積%未満である。この場合、加圧力は490MPa(5t/平方センチメートル)以上にすることがよく、加圧力を高くするほど充填率を高くすることができる。加圧成形機や成形金型の性能にもよるが好適には960MPa(10t/平方センチメートル)の加圧力で加圧成形することがよい。このように高い加圧力で磁性体部12を形成することにより、FeSiAlからなる金属磁性体粉末13が塑性変形する。すると、金属磁性体粉末13より柔らかい銅からなるコイル導体11の表面に、深さ10μm程度の凹凸17が形成される。このような凹凸17が形成されるように、金属磁性体粉末の充填率を85体積%としている。
また、上記で説明したように、金属磁性体粉末13がコイル導体11の表面にくい込むまで加圧して成形したことにより、コイル導体近傍18の磁性体部12の密度は、磁性体部12の平均密度より高くなる。ここで、磁性体部12のコイル導体近傍18とは、図4において、磁性体部12内のコイル導体11に隣接している部分を示す。さらに、磁性体部12は、金属磁性体粉末13を加圧成形したときに生じる金属磁性体粉末13の内部歪みを除去する歪みとり焼鈍が施されている。
端子部16は磁性体部12から導出したコイル導体11の両端部であり、その外周側に半田めっきが施され、磁性体部12の側面から底面に沿って折り曲げて構成されている。
次に、以上のように構成された本発明の実施の形態1におけるインダクタンス部品の製造方法について、説明する。
図5A〜図5Cは本発明の実施の形態1におけるインダクタンス部品の製造ステップを示す製造ステップ図である。図5A〜図5Cにおいて、本発明の実施の形態1におけるインダクタンス部品の製造方法は、銅板などの金属導体からなるコイル導体11を形成するコイル導体形成ステップ(図5A)と、鉄系の金属磁性体粉末13と結合材14および電気絶縁材料15を混合したものを加圧成形することによりコイル導体を内包した磁性体部12を形成する磁性体部形成ステップ(図5B)と、加圧成形された被成形体を熱処理する熱処理ステップ(図示せず)と、コイル導体11から導出される端子部16を形成する端子部形成ステップ(図5C)と、を有する。
コイル導体形成ステップは、プレス加工などにより銅板などの金属平板を直線状に打ち抜き加工して、一層のコイル導体11を形成するとともにその表面に絶縁被膜を非形成にするステップである。
磁性体部形成ステップは、成形金型19にコイル導体11とこのコイル導体11を挟み込むように金属磁性体粉末13と結合材14および電気絶縁材料15を混合したものとを入れ、上下のパンチ20を用いて図5Bの矢印の方向に加圧成形して磁性体部12を形成するステップである。この磁性体部形成ステップにおいて、金属磁性体粉末13を塑性変形させるとともに金属磁性体粉末13がコイル導体11の表面にくい込むまでの高い加圧力で加圧成形され、磁性体部12の金属磁性体粉末13の充填率を80体積%以上、100体積%未満にしている。この場合、加圧力は490MPa(5t/平方センチメートル)以上にすることがよく、加圧力を高くするほど充填率を高くすることができる。加圧成形機や成形金型の性能にもよるが好適には960MPa(10t/平方センチメートル)の加圧力で加圧成形することがよい。この結果、金属磁性体粉末13を塑性変形させるとともに、金属磁性体粉末13がコイル導体11の表面に10μm程度の深さまでくい込み、磁性体部12の金属磁性体粉末13の充填率が85体積%になる。そして、上記で説明したように、金属磁性体粉末13がコイル導体11の表面にくい込むまで加圧成形されたことにより、コイル導体近傍18の磁性体部12の密度が磁性体部12の平均密度より高くなっている。
次に、熱処理ステップは、前のステップである磁性体部形成ステップで加圧成形された被成形体を、不活性ガス雰囲気の例えば窒素雰囲気で800℃、30分以上保持するステップである。この場合、熱処理する温度は600℃以上で、かつ、コイル導体11と金属磁性体粉末13とが熱拡散する温度よりも低い温度に設定されている。また、この熱処理ステップの後に、磁性体部12の機械的強度を補強するためにエポキシ樹脂などによる含浸を施す含浸ステップ(図示していない)を追加してもよい。
そして、最後の端子部形成ステップは、磁性体部12から導出したコイル導体11の両端部に適宜半田めっきを施し、磁性体部12の側面から底面に沿って折り曲げて端子部16を形成するステップである。
以上のように構成され、かつ製造された本発明の実施の形態1におけるインダクタンス部品は、コイル導体11を一層で形成するとともにその表面に絶縁被膜を非形成にしている。よって、従来のインダクタンス部品において、絶縁被膜6が破れるほどの高い加圧力で加圧成形してコイル部3の複数のリング部2をショートさせるようなことはない。従って、磁性体部12を形成するときに金属磁性体粉末13がコイル導体11の表面にくい込むまで高い加圧力で加圧成形して金属磁性体粉末13の充填率を80体積%以上にして構成することができ、磁性体部12の比透磁率を高くすることができる。
また、通常、直線状のコイル導体11は磁性体部12から抜けたり動いたりしやすくなる。しかし、コイル導体11の表面に金属磁性体粉末13がくい込んでいるために、磁性体部12とコイル導体11の剥離強度が向上して、コイル導体11が磁性体部12の中で動いたり抜け落ちたりすることがない。従って、コイル導体11が動くことによる磁性体部12への機械的応力がなくなり、磁性体部12にクラックが発生することが抑制される。
さらに、コイル導体11に高周波電流を通電したときは表皮効果によりコイル導体11の表皮にしか高周波電流が流れない。しかし、金属磁性体粉末13がコイル導体11の表面にくい込んでいるのでコイル導体11の表面に凹凸17ができて高周波電流の流れる面積が広くなり、コイル導体11による損失を低減することができる。
また、コイル導体11の材質を金属磁性体粉末13の鉄系合金よりも柔らかい銅であるので、磁性体部12が形成されるときにコイル導体11の表面に金属磁性体粉末13をより深くくい込ませることができ、金属磁性体粉末13の充填率をより高くすることができる。さらに、コイル導体11と金属磁性体粉末13との剥離強度がより向上して磁性体部12の機械的強度をより向上させることができる。
また、コイル導体近傍18の磁性体部12の密度が磁性体部12の平均密度より高いので、コイル導体近傍18の磁性体部12の飽和磁束密度を高くすることができる。磁性体部12のコイル導体11に隣接する部分は磁束が集中しやすいので、効率よくインダクタンス値を高くすることができる。
さらに、金属磁性体粉末13の粒子間に電気絶縁材料15が介在するので、金属磁性体粉末13の粒子間の接触が抑制される。よって、高周波電流による金属磁性体粉末内に発生する渦電流が粒子間を流れて渦電流損が大きくなることが抑制される。
また、磁性体部12を金属磁性体粉末13の内部歪みを除去する歪みとり焼鈍したために、磁性体部12を加圧成形して形成したときに生じる金属磁性体粉末13の内部歪みが除去され、磁性体部12の磁気特性が向上する。その結果として、よりインダクタンス部品を小型化できる。
また、コイル導体形成ステップを、コイル導体11を一層で形成するとともにその表面に絶縁被膜を非形成にするステップとしている。よって、従来のインダクタンス部品において、絶縁被膜6が破れるほどの高い加圧力で加圧成形してコイル部3の複数のリング部2をショートさせるようなことはない。従って、磁性体部12を形成するときに金属磁性体粉末13がコイル導体11の表面にくい込むまでの高い加圧力で加圧成形して金属磁性体粉末13の充填率を80体積%以上に構成することができ、磁性体部12の比透磁率を高くすることができる。また、コイル導体11の表面に金属磁性体粉末13がくい込んでいるので、磁性体部12とコイル導体11の剥離強度を向上することができ、コイル導体11が磁性体部12の中で動いたり抜け落ちたりすることがない。よって、コイル導体11が動くことによる磁性体部12への機械的応力がなくなり、磁性体部12にクラックが発生することが抑制される。
コイル導体11に高周波電流を通電したときは、表皮効果によりコイル導体11の表皮にしか高周波電流が流れない。しかし、金属磁性体粉末13がコイル導体11の表面にくい込んでいるので、コイル導体11の表面に凹凸17ができて高周波電流の流れる面積が広くなり、コイル導体11による損失を低減することができる。その結果、インダクタンス部品の小型化が可能となる。
さらに、磁性体部形成ステップは、コイル導体11近傍の磁性体部12の密度を磁性体部12の平均密度より高くして加圧成形するステップとしているので、コイル導体近傍18の磁性体部の飽和磁束密度を高くすることができる。磁性体部12のコイル導体11に隣接する部分は磁束が集中しやすいので、効率よくインダクタンス値を高くすることができる。
また、熱処理ステップは、600℃以上で、かつ、コイル導体11と金属磁性体粉末13とが熱拡散する温度よりも低い温度で熱処理するステップであるので、例えば、コイル導体11の材質を銅、金属磁性体粉末13の材質を鉄系合金とした場合、熱処理する温度を900℃程度の高温で熱処理を行うことができる。すなわち、600℃以上の温度で熱処理を行えば、金属磁性体粉末13を加圧成形したときの塑性変形による金属磁性体粉末13の内部歪みを除去することができる。従って、コイル導体11と金属磁性体粉末13を熱拡散させることなく、金属磁性体粉末13の歪みとり焼鈍を行うことができ、磁性体部12の比透磁率をさらに高くすることができる。従来のインダクタンス部品のように複数のリング部2の表面に形成した絶縁被膜6構成では、熱処理の温度によって絶縁被膜が熱分解して複数のリング部2がショートすることになる。しかし、本発明のようにコイル導体11を一層で形成するとともにその表面に絶縁被膜を非形成したために、金属磁性体粉末13の内部歪みを除去する600℃以上の歪みとり焼鈍が可能となる。
さらに、600℃以上の温度で熱処理するので、結合材に有機珪素化合物を混合しておけば、有機珪素化合物と金属磁性体粉末13に含まれる酸素とが熱処理の温度によって反応し、その一部がシリカに変化して金属磁性体粉末13の粒子間の絶縁性を向上させる。なお、上記説明した金属磁性体粉末13に含まれる酸素は、金属磁性体粉末13の原料に由来したり、その粉末製造ステップで混入したりすることにより含まれている。
以上の結果から、周波数帯域を10MHzまで高周波化したときに、インダクタンス部品の外形寸法を、幅寸法2mm×奥行き寸法2mm×高さ寸法1mm程度にまで小型化することが可能となる。
なお、本実施の形態1では、熱処理ステップを金属磁性体粉末13の内部歪みを除去する歪みとり焼鈍するステップで説明した。しかし、加圧成形による内部歪みが生じている金属磁性体粉末13で所定のインダクタンス値が得られれば、歪みとり焼鈍に替えて100℃〜300℃の熱処理を行い、結合材を熱硬化させる熱硬化ステップとしてもよい。この場合、歪みとり焼鈍による効果以外の本実施の形態1の効果を同様に得ることができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2を用いて、本発明のインダクタンス部品について図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態1と同じ構成は同一の符号を付し詳細な説明は省略する。
図6は本発明の実施の形態2におけるインダクタンス部品の斜視図である。図7は図6の7−7線断面図である。図6、図7において、本発明の実施の形態2におけるインダクタンス部品は、磁性体部12のコイル導体11から上面側の上面部21および下面側の下面部22の密度が、コイル導体11から側面側の中間部23の密度より高くなっている。さらに、磁性体部12の中間部の厚み寸法26を、磁性体部12の上面部の厚み寸法24および下面部の厚み寸法25より大きくしている。
ここで、図7に示す長方体形状である磁性体部12の断面図の上側の横線を含む面が磁性体部12の上面であり、同様に下側の横線を含む面が磁性体部12の下面である。また、上面部の厚み寸法24とは、図7に示すようにコイル導体11の上面から磁性体部12の上面までの厚み寸法である。同様に、下面部の厚み寸法25とは、コイル導体11の下面から磁性体部12の下面までの厚み寸法である。そして、中間部の厚み寸法26とは、コイル導体11の側面から磁性体部12の側面までの厚み寸法である。
次に、以上のように構成された本発明の実施の形態2におけるインダクタンス部品の製造方法について、説明する。
図8A、図8Bは本発明の実施の形態2におけるインダクタンス部品の磁性体形成ステップを示す図である。図8A、8Bにおいて、実施の形態2のインダクタンス部品の製造方法と実施の形態1のインダクタンス部品の製造方法とは磁性体部形成ステップが異なる。図8Aに示すように、予め、金属磁性体粉末13と結合材14を混合したものを98MPa(1t/平方センチメートル)程度の加圧力で予備加圧成形して高密度層部33を形成する。そして、この高密度層部33に積層させて46MPa(0.5t/平方センチメートル)程度の加圧力で低密度層部34を予備加圧成形した予備加圧圧粉体35を2個準備しておく。
次に、図8Bに示すように、コイル導体11を予備加圧圧粉体35の低密度層部34側で上下から挟み込むようにして成形金型19に入れる。そして、磁性体部12の上面部の厚み寸法24と下面部の厚み寸法25とが、中間部の厚み寸法26より小さくなるまで、490MPa(5t/平方センチメートル)、好適には980MPa(10t/平方センチメートル)の加圧力で本加圧成形する。このようにすることにより、磁性体部12のコイル導体11から上面側の上面部21および下面側の下面部22の充填率を、コイル導体11から側面側の中間部23の充填率より大きくすることができる。
上記のように構成された本発明の実施の形態2のインダクタンス部品は、磁性体部12のコイル導体11から上面側の上面部21および下面側の下面部22の密度を、コイル導体11から側面側の中間部23の密度より高くしている。よって、上面部21および下面部22の飽和磁束密度が高くなり、上面部21および下面部22で磁気飽和が発生しにくい。これにより、上面部の厚み寸法24および下面部の厚み寸法25の厚み寸法を小さくして全体としてインダクタンス部品の小型化が可能となる。
また、磁性体部12の中間部の厚み寸法26が、磁性体部12の上面部の厚み寸法24および下面部の厚み寸法25より大きいので、磁性体部12の上面部21および下面部22の密度を高くして全体としてインダクタンス部品の低背化を図っても、中間部23において飽和磁束密度が高くなり、磁気飽和が発生することが抑制される。この場合、中間部の厚み寸法26と上面部の厚み寸法24および下面部の厚み寸法25とが同じ寸法の場合に比べて、コイル導体11の体積に対する磁性体部12の体積が大きくなって磁性体部12の機械的強度が強くなる。従って、コイル導体11から導出した端子部16にかかる外部応力などによって磁性体部12にクラックが入ることが抑制される。また、磁性体部12の上面部21と下面部22の密度が高いので、磁性体部12の上面部21と下面部22の強度がより向上することとの相乗効果により、インダクタンス部品の低背化を図っても、磁性体部12にクラックが発生することをさらに抑制することができる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3を用いて、本発明のインダクタンス部品について図面を参照しながら説明する。実施の形態1と同じ構成は同一の符号を付し詳細な説明は省略する。
図9は本発明の実施の形態3におけるインダクタンス部品の斜視図である。図10は図9の10−10線断面図である。図9、図10において、コイル導体11の端子部16と連接した両端部に、上面方向に折曲した上面方向折曲部27と側面方向に折曲した側面方向折曲部28とを有した偏倚部29が形成される。そして、コイル導体11の中央部が、磁性体部12の上面と下面間のほぼ中央に配置されるとともに、端子部16が磁性体部12側面の上面側に偏倚して導出している。
コイル導体11の形状についてさらに詳しく説明する。上面方向折曲部27の折り曲げ角度30は90度以上180度未満である。また、上面方向折曲部27と側面方向折曲部28との間に位置するコイル導体11が発生する磁束と、磁性体部12のほぼ中央に位置するコイル導体11が発生する磁束とが重なり合って磁束密度が高くならないように、折り曲げ角度30を大きくすることが好ましい。なお、側面方向折曲部28は磁性体部12の側面に向かって水平になるように折り曲げて形成される。
ここで、図10に示す長方体形状である磁性体部12の断面図の上側の横線を含む面が磁性体部12の上面であり、同様に下側の横線を含む面が磁性体部12の下面である。また、コイル導体11の中央部を磁性体部12の上面と下面間のほぼ中央に配置している。ほぼ中央とは、磁性体部12の上面と下面の丁度中央の場合と、製造上のバラツキ等によりこの丁度中央より僅かにずれて形成された場合も含んだ実質的に中央とみなすことのできる中央部のことを意味している。
以上のように構成された本発明の実施の形態3のインダクタンス部品において、コイル導体11の端子部16と連接した両端部には、上面方向に折曲した上面方向折曲部27と側面方向に折曲した側面方向折曲部28とを有した偏倚部29が形成される。そして、コイル導体11の中央部が磁性体部12の上面と下面間のほぼ中央に配置されるとともに、端子部16が磁性体部12側面の上面側に偏倚して導出する。従って、端子部16を側面から底面に沿って折り曲げれば、磁性体部12に位置する端子部の高さ寸法31が長くなり、実装基板(図示していない)に半田接続したときに半田フィレット(図示していない)を形成しやすくなる。その結果、半田実装性を損なうことなくインダクタンス部品を小型化することができる。
通常、端子部16が磁性体部12の側面の上面側に偏倚して導出する場合、コイル導体11が磁性体部12の上面寄りに配置され、上面側に偏った配置となるため、コイル導体11の上面側と下面側とで磁束密度に差が生じて磁気効率が悪くなる。しかし、本発明の実施の形態3におけるインダクタンス部品においては、偏倚部29によってコイル導体11が磁性体部12のほぼ中央に配置されるので、コイル導体11が発生した磁束を磁性体部12の中でより均等に分布させて、効率よくインダクタンス値を大きくすることができる。
本発明のように金属磁性体粉末13の充填率を高くすると磁性体部12の磁束飽和も高くなり、このため磁性体部12の形状、寸法がインダクタンス部品の特性に与える影響が大きくなる。そして、本発明のように、コイル導体11が一層の場合には、コイル導体11に流れる電流による磁力線は、コイル導体11に流れる電流方向を中心とする同心円状に発生する。よって、コイル導体11の電流方向に対する垂直方向の磁性体部12の断面の形状がインダクタンス値に与える影響が大きくなる。効率よくインダクタンス値を大きくするためには、本発明の実施の形態3において説明したように、磁性体部12の中央にコイル導体11を配置させるのがよく、これによりインダクタンス部品の更なる小型化が可能になる。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4を用いて、本発明のインダクタンス部品について図面を参照しながら説明する。実施の形態1と同じ構成は同一の符号を付し詳細な説明は省略する。
図11は本発明の実施の形態4のインダクタンス部品の斜視図である。図12は図11の12−12線断面図である。図13は図12のH部拡大図である。図11〜図13において、本発明の実施の形態4におけるインダクタンス部品では、コイル導体11の上面または下面のいずれか一方の縁にその上面もしくは下面と垂直方向に伸びる突起32が形成される。
以上のように構成された本発明の実施の形態4におけるインダクタンス部品では、突起32が磁性体部12に入り込み、磁性体部12に対してコイル導体11のアンカー効果が生じてインダクタンス部品の機械的強度が増す。さらに、この場合、コイル導体11と磁性体部12とが密着する表面積が広くなる。よって、コイル導体11に電流を通電したときに発生する熱が磁性体部12に放熱しやすくなり、温度上昇を低減することができる。
本発明に係るインダクタンス部品は、磁性体部を形成するときに金属磁性体粉末を加圧成形する圧力を高くして、この磁性体部の金属磁性体粉末の充填率を80体積%以上まで高くして構成することができる。これにより、磁性体部の比透磁率を高くすることができ、インダクタンス部品の小型化が可能になり、各種電子機器に適用して有用となるものである。
本発明は、特にパワーチョークコイルとして各種電子機器に用いられるインダクタンス部品およびその製造方法に関する。
近年のコンピューター等の電源回路に用いるインダクタンス部品としては、電源回路の動作周波数領域が300kHz〜1MHz程度の高周波領域で1μH程度のインダクタンス値、数mΩ程度の直流抵抗値を確保しつつ、十数A程度の大電流に対応したものが求められている。これらの要求に対して、高周波電流において飽和磁束密度が高い金属磁性体粉末にコイルを内包したいわゆる圧粉磁芯を用い、その外形寸法が幅寸法10mm×奥行き寸法10mm×高さ寸法4mm程度のインダクタンス部品が提案されていた。
以下、従来のインダクタンス部品について図面を用いて説明する。
図14は従来のインダクタンス部品の斜視図である。図15は図14の15−15線断面図である。図16は従来のインダクタンス部品の複数のリング部を平面状に配置したコイル部の平面図である。図17は従来のインダクタンス部品の複数のリング部を上下に重ねたコイル部の斜視図である。
図14〜図17において、従来のインダクタンス部品は、コイル部3と磁性体部4と端子部5と、を備える。コイル部は、互いに連接部1で連接し平面状に配置した金属平板からなる複数のリング部2を、連接部1で折り曲げるとともに互いに上下に重ね合わせて形成されている。磁性体4は、絶縁性樹脂と金属磁性体粉末とを混合したもので、コイル部3を内包するとともに加圧成形されている。端子部5は、コイル部3の両端部が磁性体部4から突出して形成されている。
また、複数のリング部2の表面には絶縁被膜6(図16においてハッチングを施した部分)が形成されている。絶縁被膜は、複数のリング部2を折り重ねたときに、隣接するリング部2がショートすることを防止する。なお、この出願に関する先行文献情報としては、例えば特許文献1が知られている。
昨今電子機器をさらに小型化するために、電源回路の動作周波数の高周波化による電源回路の省スペース化が進み、インダクタンス部品もさらなる高周波化、小型化が強く求められている。この種のインダクタンス部品を小型化するには、磁性体部4の比透磁率を高くする必要がある。そして、この磁性体部4の比透磁率を高くするには、金属磁性体粉末の充填率を高くする必要がある。
しかしながら、上記従来のインダクタンス部品においては、複数のリング部2の表面に絶縁被膜6が形成され、複数のリング部2を折り重ねたときに、隣接するリング部2がショートしないようにしている。そのため、磁性体部4が加圧成形されるときに、コイル部3が変形して複数のリング部2同士がくい込んで絶縁被膜6を傷つけたり、金属磁性体粉末が絶縁被膜を破ったりしないことが肝要である。よって、磁性体部4は196〜392MPa(2〜4t/平方センチメートル)程度の圧力で金属磁性体粉末を加圧して成形されており、磁性体部4の金属磁性体粉末の充填率を75体積%より高くすることができない。ゆえに、従来の方法では、金属磁性体粉末の充填率をより高くしてインダクタンス部品を小型化することに限界がある。
特開2004−111456号公報
本発明は、磁性体部の金属磁性体粉末の充填率を高くして小型化を可能にとしたインダクタンス部品およびその製造方法を提供する。
本発明に係るインダクタンス部品は、金属導体からなるコイル導体と、金属磁性体粉末と結合材を混合したものを加圧成形してコイル導体を内包した磁性体部と、コイル導体から導出した端子部と、を備える。そして、コイル導体を一層で形成するとともにその表面に絶縁被膜を非形成にしており、磁性体部の金属磁性体粉末をコイル導体の表面にくい込ませるとともにその充填率を80体積%以上としたものである。
この構成によれば、磁性体部の比透磁率を高くすることができ、インダクタンス部品の小型化が可能になる。
本発明の実施の形態1におけるインダクタンス部品の斜視図 図1の2−2線断面図 図1の3−3線断面図 図3のD部拡大模式図 本発明の実施の形態1におけるインダクタンス部品の製造ステップを示す製造ステップ図 本発明の実施の形態1におけるインダクタンス部品の製造ステップを示す製造ステップ図 本発明の実施の形態1におけるインダクタンス部品の製造ステップを示す製造ステップ図 本発明の実施の形態2におけるインダクタンス部品の斜視図 図6の7−7線断面図 本発明の実施の形態2におけるインダクタンス部品の磁性体形成ステップを示す図 本発明の実施の形態2におけるインダクタンス部品の磁性体形成ステップを示す図 本発明の実施の形態3におけるインダクタンス部品の斜視図 図9の10−10線断面図 本発明の実施の形態4のインダクタンス部品の斜視図 図11の12−12線断面図 図12のH部拡大図 従来のインダクタンス部品の斜視図 図14の15−15線断面図 従来のインダクタンス部品の複数のリング部を平面状に配置したコイル部の平面図 従来のインダクタンス部品の複数のリング部を上下に重ねたコイル部の斜視図
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1を用いて、本発明のインダクタンス部品について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施の形態1におけるインダクタンス部品の斜視図である。図2は図1の2−2線断面図である。図3は図1の3−3線断面図である。図4は図3のD部拡大模式図である。
図1〜図4において、コイル導体11は銅板などの金属導体からなるコイル導体であり、金属平板を直線状に打ち抜き加工して一層で形成するとともにその表面に絶縁被膜を非形成にしたものである。このコイル導体11の材質は良好な導電性を有するものであれば適宜選択して用いればよく、例えばビッカース硬度が50〜150(HV)程度の銅板から形成したものである。
磁性体部12は、金属磁性体粉末13と結合材14を混合したものを加圧成形したものである。また、端子部16は、磁性体部12によりコイル導体11を内包するとともに磁性体部12の両側面部からコイル導体11の両端部を導出させて形成されている。金属磁性体粉末13の材質は、コイル導体11より硬度の硬い材質が好ましく、例えば、ビッカース硬度が400〜500(HV)のFeSiAl粉末を用いたものである。
磁性体部12を構成する金属磁性体粉末13は、飽和磁束密度、比透磁率がともに高い材質が望ましい。例えば、Fe、FeSi系、FeNi系、FeCo系、FeMo系等の金属磁性体でも良く、粒径が1〜100μm以下、好ましくは平均粒径が20μm以下の粉砕粉あるいは噴霧粉に形成したものが望ましい。また、金属磁性体粉末13は、表面を酸化膜(図示していない)で被覆したものが好ましい。この酸化膜は放置状態でもある程度は生じている。しかし、放置状態で生じた酸化膜は通常5nm以下と薄すぎるために、適宜熱処理などを施して厚みが10〜500nm酸化被膜を形成していることが好ましい。
結合材14は、有機系ではアクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、塩化ビニール樹脂等、無機系では水ガラス等で構成される。なお、図4において結合材14はハッチングを施していない部分で示している。
磁性体部12の金属磁性体粉末13の粒子間には電気絶縁材料15を介在させておくことが望ましい。この電気絶縁材料15としては金属磁性体粉末13の平均粒子径の10分の1以下の平均粒子径を有し、かつ、その形状が板状または針状の固体粉末が望ましい。例えば、タルク、窒化硼素、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化鉄、硝酸バリウム等から適宜選択して用いればよい。金属磁性体粉末13と結合材14を混合するときに電気絶縁材料15を同時に混合することにより金属磁性体粉末13の粒子間に電気絶縁材料15が介在するようになる。
磁性体部12は、金属磁性体粉末13を塑性変形させるとともに金属磁性体粉末13がコイル導体11の表面にくい込むまでの高い加圧力で加圧することにより成形される。磁性体部12の金属磁性体粉末13の充填率は、80体積%以上、100体積%未満である。この場合、加圧力は490MPa(5t/平方センチメートル)以上にすることがよく、加圧力を高くするほど充填率を高くすることができる。加圧成形機や成形金型の性能にもよるが好適には960MPa(10t/平方センチメートル)の加圧力で加圧成形することがよい。このように高い加圧力で磁性体部12を形成することにより、FeSiAlからなる金属磁性体粉末13が塑性変形する。すると、金属磁性体粉末13より柔らかい銅からなるコイル導体11の表面に、深さ10μm程度の凹凸17が形成される。このような凹凸17が形成されるように、金属磁性体粉末の充填率を85体積%としている。
また、上記で説明したように、金属磁性体粉末13がコイル導体11の表面にくい込むまで加圧して成形したことにより、コイル導体近傍18の磁性体部12の密度は、磁性体部12の平均密度より高くなる。ここで、磁性体部12のコイル導体近傍18とは、図4において、磁性体部12内のコイル導体11に隣接している部分を示す。さらに、磁性体部12は、金属磁性体粉末13を加圧成形したときに生じる金属磁性体粉末13の内部歪みを除去する歪みとり焼鈍が施されている。
端子部16は磁性体部12から導出したコイル導体11の両端部であり、その外周側に半田めっきが施され、磁性体部12の側面から底面に沿って折り曲げて構成されている。
次に、以上のように構成された本発明の実施の形態1におけるインダクタンス部品の製造方法について、説明する。
図5A〜図5Cは本発明の実施の形態1におけるインダクタンス部品の製造ステップを示す製造ステップ図である。図5A〜図5Cにおいて、本発明の実施の形態1におけるインダクタンス部品の製造方法は、銅板などの金属導体からなるコイル導体11を形成するコイル導体形成ステップ(図5A)と、鉄系の金属磁性体粉末13と結合材14および電気絶縁材料15を混合したものを加圧成形することによりコイル導体を内包した磁性体部12を形成する磁性体部形成ステップ(図5B)と、加圧成形された被成形体を熱処理する熱処理ステップ(図示せず)と、コイル導体11から導出される端子部16を形成する端子部形成ステップ(図5C)と、を有する。
コイル導体形成ステップは、プレス加工などにより銅板などの金属平板を直線状に打ち抜き加工して、一層のコイル導体11を形成するとともにその表面に絶縁被膜を非形成にするステップである。
磁性体部形成ステップは、成形金型19にコイル導体11とこのコイル導体11を挟み込むように金属磁性体粉末13と結合材14および電気絶縁材料15を混合したものとを入れ、上下のパンチ20を用いて図5Bの矢印の方向に加圧成形して磁性体部12を形成するステップである。この磁性体部形成ステップにおいて、金属磁性体粉末13を塑性変形させるとともに金属磁性体粉末13がコイル導体11の表面にくい込むまでの高い加圧力で加圧成形され、磁性体部12の金属磁性体粉末13の充填率を80体積%以上、100体積%未満にしている。この場合、加圧力は490MPa(5t/平方センチメートル)以上にすることがよく、加圧力を高くするほど充填率を高くすることができる。加圧成形機や成形金型の性能にもよるが好適には960MPa(10t/平方センチメートル)の加圧力で加圧成形することがよい。この結果、金属磁性体粉末13を塑性変形させるとともに、金属磁性体粉末13がコイル導体11の表面に10μm程度の深さまでくい込み、磁性体部12の金属磁性体粉末13の充填率が85体積%になる。そして、上記で説明したように、金属磁性体粉末13がコイル導体11の表面にくい込むまで加圧成形されたことにより、コイル導体近傍18の磁性体部12の密度が磁性体部12の平均密度より高くなっている。
次に、熱処理ステップは、前のステップである磁性体部形成ステップで加圧成形された被成形体を、不活性ガス雰囲気の例えば窒素雰囲気で800℃、30分以上保持するステップである。この場合、熱処理する温度は600℃以上で、かつ、コイル導体11と金属磁性体粉末13とが熱拡散する温度よりも低い温度に設定されている。また、この熱処理ステップの後に、磁性体部12の機械的強度を補強するためにエポキシ樹脂などによる含浸を施す含浸ステップ(図示していない)を追加してもよい。
そして、最後の端子部形成ステップは、磁性体部12から導出したコイル導体11の両端部に適宜半田めっきを施し、磁性体部12の側面から底面に沿って折り曲げて端子部16を形成するステップである。
以上のように構成され、かつ製造された本発明の実施の形態1におけるインダクタンス部品は、コイル導体11を一層で形成するとともにその表面に絶縁被膜を非形成にしている。よって、従来のインダクタンス部品において、絶縁被膜6が破れるほどの高い加圧力で加圧成形してコイル部3の複数のリング部2をショートさせるようなことはない。従って、磁性体部12を形成するときに金属磁性体粉末13がコイル導体11の表面にくい込むまで高い加圧力で加圧成形して金属磁性体粉末13の充填率を80体積%以上にして構成することができ、磁性体部12の比透磁率を高くすることができる。
また、通常、直線状のコイル導体11は磁性体部12から抜けたり動いたりしやすくなる。しかし、コイル導体11の表面に金属磁性体粉末13がくい込んでいるために、磁性体部12とコイル導体11の剥離強度が向上して、コイル導体11が磁性体部12の中で動いたり抜け落ちたりすることがない。従って、コイル導体11が動くことによる磁性体部12への機械的応力がなくなり、磁性体部12にクラックが発生することが抑制される。
さらに、コイル導体11に高周波電流を通電したときは表皮効果によりコイル導体11の表皮にしか高周波電流が流れない。しかし、金属磁性体粉末13がコイル導体11の表面にくい込んでいるのでコイル導体11の表面に凹凸17ができて高周波電流の流れる面積が広くなり、コイル導体11による損失を低減することができる。
また、コイル導体11の材質を金属磁性体粉末13の鉄系合金よりも柔らかい銅であるので、磁性体部12が形成されるときにコイル導体11の表面に金属磁性体粉末13をより深くくい込ませることができ、金属磁性体粉末13の充填率をより高くすることができる。さらに、コイル導体11と金属磁性体粉末13との剥離強度がより向上して磁性体部12の機械的強度をより向上させることができる。
また、コイル導体近傍18の磁性体部12の密度が磁性体部12の平均密度より高いので、コイル導体近傍18の磁性体部12の飽和磁束密度を高くすることができる。磁性体部12のコイル導体11に隣接する部分は磁束が集中しやすいので、効率よくインダクタンス値を高くすることができる。
さらに、金属磁性体粉末13の粒子間に電気絶縁材料15が介在するので、金属磁性体粉末13の粒子間の接触が抑制される。よって、高周波電流による金属磁性体粉末内に発生する渦電流が粒子間を流れて渦電流損が大きくなることが抑制される。
また、磁性体部12を金属磁性体粉末13の内部歪みを除去する歪みとり焼鈍したために、磁性体部12を加圧成形して形成したときに生じる金属磁性体粉末13の内部歪みが除去され、磁性体部12の磁気特性が向上する。その結果として、よりインダクタンス部品を小型化できる。
また、コイル導体形成ステップを、コイル導体11を一層で形成するとともにその表面に絶縁被膜を非形成にするステップとしている。よって、従来のインダクタンス部品において、絶縁被膜6が破れるほどの高い加圧力で加圧成形してコイル部3の複数のリング部2をショートさせるようなことはない。従って、磁性体部12を形成するときに金属磁性体粉末13がコイル導体11の表面にくい込むまでの高い加圧力で加圧成形して金属磁性体粉末13の充填率を80体積%以上に構成することができ、磁性体部12の比透磁率を高くすることができる。また、コイル導体11の表面に金属磁性体粉末13がくい込んでいるので、磁性体部12とコイル導体11の剥離強度を向上することができ、コイル導体11が磁性体部12の中で動いたり抜け落ちたりすることがない。よって、コイル導体11が動くことによる磁性体部12への機械的応力がなくなり、磁性体部12にクラックが発生することが抑制される。
コイル導体11に高周波電流を通電したときは、表皮効果によりコイル導体11の表皮にしか高周波電流が流れない。しかし、金属磁性体粉末13がコイル導体11の表面にくい込んでいるので、コイル導体11の表面に凹凸17ができて高周波電流の流れる面積が広くなり、コイル導体11による損失を低減することができる。その結果、インダクタンス部品の小型化が可能となる。
さらに、磁性体部形成ステップは、コイル導体11近傍の磁性体部12の密度を磁性体部12の平均密度より高くして加圧成形するステップとしているので、コイル導体近傍18の磁性体部の飽和磁束密度を高くすることができる。磁性体部12のコイル導体11に隣接する部分は磁束が集中しやすいので、効率よくインダクタンス値を高くすることができる。
また、熱処理ステップは、600℃以上で、かつ、コイル導体11と金属磁性体粉末13とが熱拡散する温度よりも低い温度で熱処理するステップであるので、例えば、コイル導体11の材質を銅、金属磁性体粉末13の材質を鉄系合金とした場合、熱処理する温度を900℃程度の高温で熱処理を行うことができる。すなわち、600℃以上の温度で熱処理を行えば、金属磁性体粉末13を加圧成形したときの塑性変形による金属磁性体粉末13の内部歪みを除去することができる。従って、コイル導体11と金属磁性体粉末13を熱拡散させることなく、金属磁性体粉末13の歪みとり焼鈍を行うことができ、磁性体部12の比透磁率をさらに高くすることができる。従来のインダクタンス部品のように複数のリング部2の表面に形成した絶縁被膜6構成では、熱処理の温度によって絶縁被膜が熱分解して複数のリング部2がショートすることになる。しかし、本発明のようにコイル導体11を一層で形成するとともにその表面に絶縁被膜を非形成したために、金属磁性体粉末13の内部歪みを除去する600℃以上の歪みとり焼鈍が可能となる。
さらに、600℃以上の温度で熱処理するので、結合材に有機珪素化合物を混合しておけば、有機珪素化合物と金属磁性体粉末13に含まれる酸素とが熱処理の温度によって反応し、その一部がシリカに変化して金属磁性体粉末13の粒子間の絶縁性を向上させる。なお、上記説明した金属磁性体粉末13に含まれる酸素は、金属磁性体粉末13の原料に由来したり、その粉末製造ステップで混入したりすることにより含まれている。
以上の結果から、周波数帯域を10MHzまで高周波化したときに、インダクタンス部品の外形寸法を、幅寸法2mm×奥行き寸法2mm×高さ寸法1mm程度にまで小型化することが可能となる。
なお、本実施の形態1では、熱処理ステップを金属磁性体粉末13の内部歪みを除去する歪みとり焼鈍するステップで説明した。しかし、加圧成形による内部歪みが生じている金属磁性体粉末13で所定のインダクタンス値が得られれば、歪みとり焼鈍に替えて100℃〜300℃の熱処理を行い、結合材を熱硬化させる熱硬化ステップとしてもよい。この場合、歪みとり焼鈍による効果以外の本実施の形態1の効果を同様に得ることができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2を用いて、本発明のインダクタンス部品について図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態1と同じ構成は同一の符号を付し詳細な説明は省略する。
図6は本発明の実施の形態2におけるインダクタンス部品の斜視図である。図7は図6の7−7線断面図である。図6、図7において、本発明の実施の形態2におけるインダクタンス部品は、磁性体部12のコイル導体11から上面側の上面部21および下面側の下面部22の密度が、コイル導体11から側面側の中間部23の密度より高くなっている。さらに、磁性体部12の中間部の厚み寸法26を、磁性体部12の上面部の厚み寸法24および下面部の厚み寸法25より大きくしている。
ここで、図7に示す長方体形状である磁性体部12の断面図の上側の横線を含む面が磁性体部12の上面であり、同様に下側の横線を含む面が磁性体部12の下面である。また、上面部の厚み寸法24とは、図7に示すようにコイル導体11の上面から磁性体部12の上面までの厚み寸法である。同様に、下面部の厚み寸法25とは、コイル導体11の下面から磁性体部12の下面までの厚み寸法である。そして、中間部の厚み寸法26とは、コイル導体11の側面から磁性体部12の側面までの厚み寸法である。
次に、以上のように構成された本発明の実施の形態2におけるインダクタンス部品の製造方法について、説明する。
図8A、図8Bは本発明の実施の形態2におけるインダクタンス部品の磁性体形成ステップを示す図である。図8A、8Bにおいて、実施の形態2のインダクタンス部品の製造方法と実施の形態1のインダクタンス部品の製造方法とは磁性体部形成ステップが異なる。図8Aに示すように、予め、金属磁性体粉末13と結合材14を混合したものを98MPa(1t/平方センチメートル)程度の加圧力で予備加圧成形して高密度層部33を形成する。そして、この高密度層部33に積層させて46MPa(0.5t/平方センチメートル)程度の加圧力で低密度層部34を予備加圧成形した予備加圧圧粉体35を2個準備しておく。
次に、図8Bに示すように、コイル導体11を予備加圧圧粉体35の低密度層部34側で上下から挟み込むようにして成形金型19に入れる。そして、磁性体部12の上面部の厚み寸法24と下面部の厚み寸法25とが、中間部の厚み寸法26より小さくなるまで、490MPa(5t/平方センチメートル)、好適には980MPa(10t/平方センチメートル)の加圧力で本加圧成形する。このようにすることにより、磁性体部12のコイル導体11から上面側の上面部21および下面側の下面部22の充填率を、コイル導体11から側面側の中間部23の充填率より大きくすることができる。
上記のように構成された本発明の実施の形態2のインダクタンス部品は、磁性体部12のコイル導体11から上面側の上面部21および下面側の下面部22の密度を、コイル導体11から側面側の中間部23の密度より高くしている。よって、上面部21および下面部22の飽和磁束密度が高くなり、上面部21および下面部22で磁気飽和が発生しにくい。これにより、上面部の厚み寸法24および下面部の厚み寸法25の厚み寸法を小さくして全体としてインダクタンス部品の小型化が可能となる。
また、磁性体部12の中間部の厚み寸法26が、磁性体部12の上面部の厚み寸法24および下面部の厚み寸法25より大きいので、磁性体部12の上面部21および下面部22の密度を高くして全体としてインダクタンス部品の低背化を図っても、中間部23において飽和磁束密度が高くなり、磁気飽和が発生することが抑制される。この場合、中間部の厚み寸法26と上面部の厚み寸法24および下面部の厚み寸法25とが同じ寸法の場合に比べて、コイル導体11の体積に対する磁性体部12の体積が大きくなって磁性体部12の機械的強度が強くなる。従って、コイル導体11から導出した端子部16にかかる外部応力などによって磁性体部12にクラックが入ることが抑制される。また、磁性体部12の上面部21と下面部22の密度が高いので、磁性体部12の上面部21と下面部22の強度がより向上することとの相乗効果により、インダクタンス部品の低背化を図っても、磁性体部12にクラックが発生することをさらに抑制することができる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3を用いて、本発明のインダクタンス部品について図面を参照しながら説明する。実施の形態1と同じ構成は同一の符号を付し詳細な説明は省略する。
図9は本発明の実施の形態3におけるインダクタンス部品の斜視図である。図10は図9の10−10線断面図である。図9、図10において、コイル導体11の端子部16と連接した両端部に、上面方向に折曲した上面方向折曲部27と側面方向に折曲した側面方向折曲部28とを有した偏倚部29が形成される。そして、コイル導体11の中央部が、磁性体部12の上面と下面間のほぼ中央に配置されるとともに、端子部16が磁性体部12側面の上面側に偏倚して導出している。
コイル導体11の形状についてさらに詳しく説明する。上面方向折曲部27の折り曲げ角度30は90度以上180度未満である。また、上面方向折曲部27と側面方向折曲部28との間に位置するコイル導体11が発生する磁束と、磁性体部12のほぼ中央に位置するコイル導体11が発生する磁束とが重なり合って磁束密度が高くならないように、折り曲げ角度30を大きくすることが好ましい。なお、側面方向折曲部28は磁性体部12の側面に向かって水平になるように折り曲げて形成される。
ここで、図10に示す長方体形状である磁性体部12の断面図の上側の横線を含む面が磁性体部12の上面であり、同様に下側の横線を含む面が磁性体部12の下面である。また、コイル導体11の中央部を磁性体部12の上面と下面間のほぼ中央に配置している。ほぼ中央とは、磁性体部12の上面と下面の丁度中央の場合と、製造上のバラツキ等によりこの丁度中央より僅かにずれて形成された場合も含んだ実質的に中央とみなすことのできる中央部のことを意味している。
以上のように構成された本発明の実施の形態3のインダクタンス部品において、コイル導体11の端子部16と連接した両端部には、上面方向に折曲した上面方向折曲部27と側面方向に折曲した側面方向折曲部28とを有した偏倚部29が形成される。そして、コイル導体11の中央部が磁性体部12の上面と下面間のほぼ中央に配置されるとともに、端子部16が磁性体部12側面の上面側に偏倚して導出する。従って、端子部16を側面から底面に沿って折り曲げれば、磁性体部12に位置する端子部の高さ寸法31が長くなり、実装基板(図示していない)に半田接続したときに半田フィレット(図示していない)を形成しやすくなる。その結果、半田実装性を損なうことなくインダクタンス部品を小型化することができる。
通常、端子部16が磁性体部12の側面の上面側に偏倚して導出する場合、コイル導体11が磁性体部12の上面寄りに配置され、上面側に偏った配置となるため、コイル導体11の上面側と下面側とで磁束密度に差が生じて磁気効率が悪くなる。しかし、本発明の実施の形態3におけるインダクタンス部品においては、偏倚部29によってコイル導体11が磁性体部12のほぼ中央に配置されるので、コイル導体11が発生した磁束を磁性体部12の中でより均等に分布させて、効率よくインダクタンス値を大きくすることができる。
本発明のように金属磁性体粉末13の充填率を高くすると磁性体部12の磁束飽和も高くなり、このため磁性体部12の形状、寸法がインダクタンス部品の特性に与える影響が大きくなる。そして、本発明のように、コイル導体11が一層の場合には、コイル導体11に流れる電流による磁力線は、コイル導体11に流れる電流方向を中心とする同心円状に発生する。よって、コイル導体11の電流方向に対する垂直方向の磁性体部12の断面の形状がインダクタンス値に与える影響が大きくなる。効率よくインダクタンス値を大きくするためには、本発明の実施の形態3において説明したように、磁性体部12の中央にコイル導体11を配置させるのがよく、これによりインダクタンス部品の更なる小型化が可能になる。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4を用いて、本発明のインダクタンス部品について図面を参照しながら説明する。実施の形態1と同じ構成は同一の符号を付し詳細な説明は省略する。
図11は本発明の実施の形態4のインダクタンス部品の斜視図である。図12は図11の12−12線断面図である。図13は図12のH部拡大図である。図11〜図13において、本発明の実施の形態4におけるインダクタンス部品では、コイル導体11の上面または下面のいずれか一方の縁にその上面もしくは下面と垂直方向に伸びる突起32が形成される。
以上のように構成された本発明の実施の形態4におけるインダクタンス部品では、突起32が磁性体部12に入り込み、磁性体部12に対してコイル導体11のアンカー効果が生じてインダクタンス部品の機械的強度が増す。さらに、この場合、コイル導体11と磁性体部12とが密着する表面積が広くなる。よって、コイル導体11に電流を通電したときに発生する熱が磁性体部12に放熱しやすくなり、温度上昇を低減することができる。
本発明に係るインダクタンス部品は、磁性体部を形成するときに金属磁性体粉末を加圧成形する圧力を高くして、この磁性体部の金属磁性体粉末の充填率を80体積%以上まで高くして構成することができる。これにより、磁性体部の比透磁率を高くすることができ、インダクタンス部品の小型化が可能になり、各種電子機器に適用して有用となるものである。
11 コイル導体
12 磁性体部
13 金属磁性体粉末
14 結合材
15 電気絶縁材料
16 端子部
17 凹凸
18 コイル導体近傍
19 成形金型
20 パンチ
21 上面部
22 下面部
23 中間部
24 上面部の厚み寸法
25 下面部の厚み寸法
26 中間部の厚み寸法
27 上面方向折曲部
28 側面方向折曲部
29 偏倚部
30 折り曲げ角度
31 端子部の高さ寸法
32 突起
33 高密度層部
34 低密度層部
35 予備加圧圧粉体

Claims (12)

  1. 金属導体からなるコイル導体と、
    金属磁性体粉末と結合材を混合したものを加圧成形して前記コイル導体を内包した磁性体部と、
    前記コイル導体から導出した端子部と、を備え、
    前記コイル導体を一層で形成するとともにその表面に絶縁被膜を非形成にしており、前記磁性体部の前記金属磁性体粉末を前記コイル導体の表面にくい込ませるとともにその充填率を80体積%以上とした
    インダクタンス部品。
  2. 前記コイル導体の材質を前記金属磁性体粉末の材質より柔らかい材質にした
    請求項1記載のインダクタンス部品。
  3. 前記コイル導体近傍の前記磁性体部の密度を、前記磁性体部の平均密度より高くした
    請求項1記載のインダクタンス部品。
  4. 前記金属磁性体粉末の粒子間に電気絶縁材料を介在させた
    請求項1記載のインダクタンス部品。
  5. 前記磁性体部を前記金属磁性体粉末の内部歪みを除去する歪みとり焼鈍した
    請求項1記載のインダクタンス部品。
  6. 前記磁性体部の前記コイル導体より上面側の上面部および下面側の下面部の前記磁性体部の密度を、前記コイル導体より側面側の中間部の前記磁性体部の密度より高くした
    請求項1記載のインダクタンス部品。
  7. 前記磁性体部の中間部の厚み寸法を、前記磁性体部の上面部および下面部の厚み寸法より大きくした
    請求項6記載のインダクタンス部品。
  8. 前記コイル導体の前記端子部と連接した両端部に、上面方向に折曲した上面方向折曲部と側面方向に折曲した側面方向折曲部とを有した偏倚部を形成し、
    前記コイル導体の中央部を前記磁性体部の上面と下面間のほぼ中央に配置するとともに前記端子部を前記磁性体部側面の上面側に偏倚して導出した
    請求項1記載のインダクタンス部品。
  9. 前記コイル導体の上面または下面のいずれか一方の縁に、前記コイル導体の上面もしくは下面と垂直方向に伸びる突起を形成した
    請求項1記載のインダクタンス部品。
  10. 金属導体からなるコイル導体を形成するコイル導体形成ステップと、
    金属磁性体粉末と結合材を混合したものを加圧成形して前記コイル導体を埋設した磁性体部を形成する磁性体部形成ステップと、
    前記加圧成形した被成形体を熱処理する熱処理ステップと、
    前記コイル導体から導出される端子部を形成するステップと、を備え、
    前記コイル導体形成ステップが、前記コイル導体を一層で形成するとともに前記コイル導体の表面に絶縁被膜を非形成にするステップであり、
    前記磁性体部形成ステップが、前記磁性体部の前記金属磁性体粉末を前記コイル導体の表面にくい込ませるとともにその充填率を80体積%以上なるまで加圧成形するステップである
    インダクタンス部品の製造方法。
  11. 前記磁性体部形成ステップが、前記コイル導体近傍の前記磁性体部の密度を、前記磁性体部の平均密度より高くして加圧成形するステップである
    請求項10記載のインダクタンス部品の製造方法。
  12. 前記熱処理ステップが、600℃以上、かつ前記コイル導体と前記金属磁性体粉末とが熱拡散する温度よりも低い温度で熱処理するステップである
    請求項10記載のインダクタンス部品の製造方法。
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