JP2006032907A - 高周波用磁心及びそれを用いたインダクタンス部品 - Google Patents

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照彦 藤原
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【課題】 高飽和磁束密度であって、且つ比抵抗の高い軟磁性材料による安価な高周波用磁心及びそれを用いたインダクタンス部品を提供すること。
【解決手段】 高周波用磁心1は、合金組成式が(Fe1−aCo100−x−y−z−q−r(M1−pM’Al(但し、0≦a≦0.50、0≦p≦0.5、2原子%≦x≦5原子%、8原子%≦y≦12原子%、12原子%≦z≦17原子%、0.1原子%≦q≦1.0原子%、0.2原子%≦r≦2.0原子%とし、且つ25≦(x+y+z+q+r)≦30、MをZr,Nb,Ta,Hf,Mo,Ti,V,Cr,Wから選ばれた1種以上とし、M’をZn,Sn,R(RはYを含む希土類金属)から選ばれた1種以上とし、TをSi,Pから選ばれた1種以上とする)で表わされる軟磁性金属ガラス粉末に対し、質量比で10%以下のバインダを混合した混合物を成形することで得られる成形体からなる。インダクタンス部品101,102は、この高周波用磁心1に巻線3を施してなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、主として軟磁性材料を用いた高周波用磁心及びそれを用いたインダクタンス部品に関する。
従来、一般的に高周波用磁心の材料としては、主にソフトフェライト,高珪素鋼,アモルファス,圧紛磁心等が使用されている。これらの材料が使用される理由は、ソフトフェライトの場合のように材料自体の比抵抗が高いためか、或いはその他の金属材料の場合のように薄板化したり、粉末化して、材料自体の比抵抗が低くても渦電流を小さくできるためである。又、これらの材料は、使用される周波数や用途で使い分けられるが、その理由を抜粋して説明すると、ソフトフェライトのように比抵抗が高い材料では飽和磁束密度が低く、高珪素鋼のように飽和磁束密度が高い材料では比抵抗が低く、飽和磁束密度及び比抵抗の何れにおいても高い磁性材料が提供されていないことによる。
ところで、最近の各種電子機器の急激な小型化と高機能化に伴い、コイル、トランス等のインダクタンス部品には小型化と同時に大きな直流電流下におけるインダクタンスが求められており、それを達成するには磁心の飽和磁束密度と高周波での損失特性を同時に向上させることが必要視されている。また、巻線コイルの電気抵抗に起因する銅損によってコイル・トランスが発熱する量も増大しており、この温度上昇を抑制するための方法も求められている。
しかしながら、ソフトフェライトの場合、飽和磁束密度を向上させることは検討されてはいるものの、殆ど改善されてないのが実情である。又、高珪素鋼やアモルファスの場合、材料自体の飽和磁束密度は高いものの、高周波帯域用に対応させるためには、高周波帯域になればなる程、薄板化しなければならず、その積層磁心は占積率の低下により飽和磁束密度の低下を招くことになっている。
更に、圧紛磁心の場合、微細な粉末の粒子間に絶縁物質を挿入することによって高比抵抗化を計り、しかも高密度成形をすれば高飽和磁束密度を達成できる可能性はあるが、使用される軟磁性粉末の飽和磁化を高める事や粉末間の絶縁を取りながら高密度に成形体を成形する方法が現状において確立されていない等の難題がある。
そこで、こうした問題、特に飽和磁束密度及び比抵抗の何れも高い磁性材料が得難いという問題を改善するものとして、軟磁性粉末として金属ガラス粉末を用い、その粉末に絶縁材を混合した後、常温以上の温度で成形体を成形することにより、比較的良好な周波数特性を有して高透磁率な軟磁性材料を得るための圧紛磁心及びその製造方法(特許文献1、参照)が提案されている。
ここで、一般に金属ガラスと総称される合金系は各種存在するが、軟磁性材料として使用されるのはFe系合金に限定され、更にそれを大きく分類すれば、FePCBSiGa系とFeSiBM(Mは遷移金属)系とになる。
特許文献1では前者のFePCBSiGa系の合金を使用したものであり、その軟磁性材料によれば、高比抵抗及び高飽和磁束密度を達成できる良好な磁気特性が得られるようになっている。因みに、後者のFeSiBM系の合金組成を開示したもの(特許文献2,特許文献3、参照)も知られており、更にその軟磁性材料を磁心に使用する旨を開示したもの(特許文献4、参照)もある。
一方、巻線コイルと金属粉末とが一体化して小型化しながら直流重畳特性を改善する旨を開示したもの(特許文献5,特許文献6、参照)もある。
上述した高周波用磁心として好適な軟磁性材料の場合、特許文献1に開示されたFePCBSiGa系のものでは、比較的良好な周波数特性を有して高透磁率な磁気特性が得られるが、ここではGa等の高価な金属を使用する必要があるため、材料自体がコスト高になって工業化の促進を阻害するという問題があり、又特許文献2や特許文献3に開示され、且つ特許文献4で磁心への適用が検討されているFeSiBM系のものでは、材料自体の経済性に優れるという利点はあるが、高比抵抗及び高磁束密度を得るための手法が示されておらず(これはその合金系に適合した粉末製造法や成形体の成形方法が見い出されていないことが原因と推定される)、現状では高周波用磁心やそれを用いたインダクタンス部品への適用が困難であるという問題がある。また、特許文献5や特許文献6にはコイルの小型化について開示されているが、従来の金属軟磁性材料を使用しているため損失の低減が充分ではなかった。
特開2001−189211号公報 特開2002−194514号公報 特開平11−131199号公報 特開平11−74111号公報 特開平04−286305号公報 特開2002−305108号公報
本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その技術的課題は、高飽和磁束密度であって、且つ比抵抗の高い軟磁性材料による安価な高周波用磁心及びそれを用いたインダクタンス部品を提供することにある。
本発明によれば、合金組成式が(Fe1−aCo100−x−y−z−q−r(M1−pM’Al(但し、0≦a≦0.50、0≦p≦0.5、2原子%≦x≦5原子%、8原子%≦y≦12原子%、12原子%≦z≦17原子%、0.1原子%≦q≦1.0原子%、0.2原子%≦r≦2.0原子%とし、且つ25≦(x+y+z+q+r)≦30、MをZr,Nb,Ta,Hf,Mo,Ti,V,Cr,Wから選ばれた1種以上とし、M’をZn,Sn,R(RはYを含む希土類金属)から選ばれた1種以上とし、TをSi,Pから選ばれた1種以上とする)で表わされる軟磁性金属ガラス粉末に対し、質量比で10%以下のバインダを混合した混合物を成形することで得られる成形体を特徴とする高周波用磁心が得られる。
また、本発明によれば、前記高周波用磁心において、前記成形体の粉末充填率が50%以上で1.6×10A/mの磁界を印可した時の磁束密度が0.5T以上であり,且つ比抵抗が1×10Ωcm以上であることを特徴とする高周波用磁心が得られる。
また、本発明によれば、前記高周波用磁心において、前記成形体は、前記軟磁性金属ガラス粉末に対して前記バインダを質量比で5%以下混合した混合物を金型で圧縮成形することで得られるもので、該成形体の粉末充填率が70%以上で1.6×10A/mの磁界を印加したときの磁束密度が0.70T以上であり、且つ比抵抗が1Ωcm以上であることを特徴とする高周波用磁心が得られる。
また、本発明によれば、前記高周波用磁心において、前記成形体は、前記軟磁性金属ガラス粉末に対して前記バインダを質量比で3%以下混合した混合物を該バインダの軟化点以上の温度条件下の金型で圧縮成形することで得られるもので、該成形体の粉末充填率が80%以上で1.6×10A/mの磁界を印加したときの磁束密度が0.9T以上で、且つ比抵抗が0.1Ωcm以上であることを特徴とする高周波用磁心が得られる。
また、本発明によれば、前記高周波用磁心において、前記成形体は、前記軟磁性金属ガラス粉末に対して前記バインダを質量比で1%以下混合した混合物を該軟磁性金属ガラス粉末の過冷却液体領域の温度で圧縮成形することで得られるもので、該成形体の粉末充填率が90%以上で1.6×10A/mの磁界を印加したときの磁束密度が1.0T以上で、且つ比抵抗が0.01Ωcm以上であることを特徴とする高周波用磁心が得られる。
また、本発明によれば、前記いずれか一つの高周波用磁心において、前記軟磁性金属ガラス粉末は、水アトマイズ法又はガスアトマイズ法で作製され、少なくとも粒子の50%以上が10μm以上であることを特徴とする高周波用磁心が得られる。
また、本発明によれば、前記いずれか1つの高周波用磁心において、前記軟磁性金属ガラス粉末の中心粒径よりも細かい中心粒径であって、かつ硬度が低い軟磁性合金粉末を体積比で5%〜50%添加した事を特徴とする高周波用磁心が得られる。
また、本発明によれば、前記いずれか1つの高周波用磁心において、前記軟磁性金属ガラス粉末のアスペクト比(長軸/短軸)が実質的に1〜2であることを特徴とする高周波用磁心が得られる。
また、本発明によれば、前記いずれか1つの高周波用磁心において、前記成形体は、成形後に合金粉末のキュリー点以上で熱処理され、且つ該合金粉末の粒子間の介在物の少なくとも一部にSiOを含有することを特徴とする高周波用磁心が得られる。
また、本発明によれば、前記いずれか1つの高周波用磁心に対して巻線を少なくとも巻回数で1ターン以上巻回して成ることを特徴とするインダクタンス部品が得られる。
また、本発明によれば、前記インダクタンス部品において、前記高周波用磁心の磁路の一部にギャップが設けられていることを特徴とするインダクタンス部品が得られる。
また、本発明によれば、前記高周波用磁心において、前記軟磁性金属ガラス粉末は、最大粒径が篩径で45μm以下で中心粒径が30μm以下であることを特徴とする高周波用磁心が得られる。
また、本発明によれば、前記高周波用磁心において、前記軟磁性金属ガラス粉末の中心粒径よりも細かい中心粒径、かつ硬度が小さい軟磁性合金粉末を体積比で5%〜50%添加した事を特徴とする高周波用磁心が得られる。
また、本発明によれば、前記高周波用磁心において、前記軟磁性金属ガラス粉末のアスペクト比(長軸/短軸)が実質的に1〜2であることを特徴とする高周波用磁心が得られる。
また、本発明によれば、前記いずれか1つの高周波磁心において、粉末充填率が50%以上で500kHz以上におけるQ(1/tanδ)のピーク値が40以上であることを特徴とする高周波用磁心が得られる。
また、本発明によれば、前記いずれか1つの高周波磁心において、前記軟磁性金属ガラス粉末は、粉末最大粒径が篩径で45μm以下で中心粒径が20μm以下であって、前記高周波磁心の1MHz以上におけるQ(1/tanδ)のピーク値が50以上であることを特徴とする高周波用磁心が得られる。
また、本発明によれば、前記いずれか1つの高周波用磁心に対して巻線を少なくとも巻回数で1ターン以上巻回して成ることを特徴とするインダクタンス部品が得られる。
また、本発明によれば、前記いずれか1つの高周波用磁心において、巻線コイルが磁性体内に封じ込まれているとともに加圧成形を施されて一体化してあることを特徴とするインダクタンス部品が得られる。
また、本発明によれば、前記いずれか1つの高周波用磁心において、前記成形体は、少なくとも1ターンの巻線コイルを構成し、前記巻線コイルが磁性体内に封じ込まれ、加圧成形を施されて一体化されていることを特徴とするインダクタンス部品が得られる。
また、本発明によれば、前記インダクタンス部品において、600℃以下で熱処理してなることを特徴とするインダクタンス部品が得られる。
本発明に係る高周波用磁心は、経済性に優れる軟磁性金属ガラス粉末として、合金組成式が(Fe1−aCo100−x−y−z−q−r(M1−pM’Al(但し、0≦a≦0.50、0≦p≦0.5、2原子%≦x≦5原子%、8原子%≦y≦12原子%、12原子%≦z≦17原子%、0.1原子%≦q≦1.0原子%、0.2原子%≦r≦2.0原子%とし、且つ25≦(x+y+z+q+r)≦30、MをZr,Nb,Ta,Hf,Mo,Ti,V,Cr,Wから選ばれた1種以上とし、M’をZn,Sn,R(RはYを含む希土類金属)から選ばれた1種以上とし、TをSi,Pから選ばれた1種以上とする)の合金組成を規定するように選択して磁気特性及びガラス形成性能及び粉末充填性の優れた粉末を得ることを可能としており、しかもその粉末に酸化処理や絶縁コーティングを施したものを金型等を用いて適当な成形方法で成形体を得るように成形することで圧粉磁心を作製するようにしているため、広帯域で優れた透磁率特性を示す従来に無い高透磁率圧粉磁心が得られ、結果として高飽和磁束密度であって、且つ比抵抗の高い軟磁性材料による高周波用磁心を安価に作製できるようになり、この高周波用磁心に対して巻線を少なくとも巻回数で1ターン以上巻回して成るインダクタンス部品においても、従来に無く安価で高性能なものとして作製できるため、工業上において極めて有益となる。
また、上記金属ガラス粉末の最大粒径が篩径で45μm以下,中心粒径が30μm以下、更に望ましくは20μm以下の粉末を用いた時には、更に高周波における損失特性が極めて低い圧紛磁心が得られ、この高周波用磁心に対して巻線を少なくとも1ターン以上巻回してなるインダクタンス部品はQ特性が極めて優れるので電源効率を向上させる事が可能となり、工業上において非常に有益となる。
更に、上記金属ガラス粉末の最大粒径が篩径で45μm以下,中心粒径が30μm以下、更に望ましくは20μm以下の粉末を、巻線コイルが磁性体内に封じ込まれている状態で加圧成形し一体化することによって、金属ガラス特有の優れた磁心特性に加えて、巻線コイルに流れる電流に起因する発熱は金属磁性体を通じて放熱されるため、その相乗効果によって同じ形状で有ればより定格電流を高めたインダクタンス部品が得られる。ここで本金属ガラス粉末の歪取り熱処理温度は、巻線コイルに使用されている銅線及び被覆材の耐熱温度の上限と考えられる600℃を超える温度よりも低いので、600℃以下で熱処理をする事によって損失の著しく低いコイルを得る事が可能となるので、巻線コイルと粉末とが一体化されたコアを構成する粉末として本発明の合金組成は非常に適していると言える。
本発明について詳しく説明する。
本発明者等は、種々検討の結果、経済性に優れる軟磁性金属ガラス粉末として、(Fe1−aCo100−x−y−z−q−r(M1−pM’Al(但し、0≦a≦0.50、0≦p≦0.5、2原子%≦x≦5原子%、8原子%≦y≦12原子%、12原子%≦z≦17原子%、0.1原子%≦q≦1.0原子%、0.2原子%≦r≦2.0原子%とし、且つ25≦(x+y+z+q+r)≦30、MをZr,Nb,Ta,Hf,Mo,Ti,V,Cr,Wから選ばれた1種以上とし、M’をZn,Sn,R(RはYを含む希土類金属)から選ばれた1種以上とし、TをSi,Pから選ばれた1種以上とする)の合金組成を規定するように選択すれば、磁気特性及びガラス形成性能の優れた粉末が得られ、その粉末に酸化処理や絶縁コーティングを施したものを金型等を用いて適当な成形方法で成形体を得るように成形することで圧粉磁心を作製すれば、この圧粉磁心が広帯域で優れた透磁率特性を示す従来に無い優れた性能を持つ高透磁率圧粉磁心となり、結果として高飽和磁束密度であって、且つ比抵抗の高い軟磁性材料による高周波用磁心を安価に作製できることを見出した。
又、この高周波用磁心に対して巻線を少なくとも巻回数で1ターン以上巻回して作製されるインダクタンス部品においても、従来に無く安価で高性能なものとして作製できることを見出した。
また、本発明者等は、上記組成式で表される軟磁性金属ガラス粉末の粒径を限定することによって、更に高周波における磁心損失に優れた圧粉磁心となることを見出した。
又、この高周波用磁心に対して巻線を少なくとも巻回数で1ターン以上巻回して作製されるインダクタンス部品においても、従来に無く安価で高性能なものとして作製できることを見出した。また、巻線コイルが磁性体内に封じ込まれている状態で加圧成形し一体化することによって、高周波で大電流に対応したインダクタンス部品が得られることを見出した。
ここで成形体の比抵抗を高めるため、成形前の合金粉末を大気中で酸化熱処理しても良いし、又成形体を高密度に成形するため、バインダである樹脂の軟化点以上の温度で成形しても良く、更に成形体を高密度化するため合金粉末の過冷却液体領域で成形しても良い。
具体的に言えば、軟磁性金属ガラス粉末については、合金組成式が(Fe1−aCo100−x−y−z−q−r(M1−pM’Al(但し、0≦a≦0.50、0≦p≦0.5、2原子%≦x≦5原子%、8原子%≦y≦12原子%、12原子%≦z≦17原子%、0.1原子%≦q≦1.0原子%、0.2原子%≦r≦2.0原子%とし、且つ25≦(x+y+z+q+r)≦30、MをZr,Nb,Ta,Hf,Mo,Ti,V,Cr,Wから選ばれた1種以上とし、M’をZn,Sn,R(RはYを含む希土類金属)から選ばれた1種以上とし、TをSi,Pから選ばれた1種以上とする)で表わされるものとし、この軟磁性金属ガラス粉末に対して質量比で所定量のバインダを混合した混合物を成形することで成形体を得るようにすれば良い。
ここで、軟磁性金属ガラス粉末の合金組成について説明すれば、主成分であるFeは磁性を担う元素であり、高い飽和磁束密度を得るために必須である。このFeの一部は0〜0.5の範囲の割合でCoと置換することが可能であり、この置換成分がガラス形成性能を向上させる効果があり、更に飽和磁束密度も改善する効果が期待される。これらFe及びその置換元素の総量は、合金粉末全体の70原子%以上で75原子%以下の範囲とするが、その理由は70原子%以上でないと磁心の飽和磁束密度が低過ぎて有用性が失われ、75原子%以上であると結晶化により磁心の透磁率とコアロスとが低下するためである。
M元素については、ガラス形成性能を向上させるために必要な遷移金属元素であり、Zr,Nb,Ta,Hf,Mo,Ti,V,Cr,Wから選ばれた1種以上とするが、M元素の含有量は2原子%以上で5原子%以下の範囲とする。
その理由は、2原子%未満であればガラス形成性能が落ちて透磁率とコアロスとが著しく劣化し、5原子%を超えると飽和磁束密度が低下し、有用性が失われるためである。ここで、M元素の0〜0.5の割合をZn,Sn,R(RはYを含む希土類金属)で置換する事によって、ガラス形成能を劣化させずにFe,Coの比率を高める事が出来るため飽和磁束密度を改善することができる。
Si及びBは、軟磁性金属ガラス粉末を作製するために必須の元素であり、Siは8原子%以上で12原子%以下の範囲とし、Bは12原子%以上で17原子%以下の範囲とする。その理由は、Siが8原子%未満であったり、或いは12原子%を超える場合やBが12原子%未満であったり、或いは17原子%を超える場合には、何れもガラス形成性能が落ちて安定した軟磁性金属ガラス粉末を作製することができないためである。尚、ここで、Siは、Pと置換することができる。
Al及びCは、他の構成元素とともに本発明を構成する合金組成の範囲内で用いれば、各種アトマイズ法で粉末を作製する際に粉末形状を球状にする作用がある。その加える量としては、Al量は0.2原子%よりも少なければ粉末球状化の効果が小さく、2.0原子%よりも多ければアモルファス形成能を劣化させる。また、C量についても同様に0.1原子%よりも少なければ粉末球状化の効果が小さく、1.0原子%よりも多ければアモルファス形成能を劣化させる。また、Al及びCは単独で用いる事も出来るし、複合して用いる事も出来る。
又、軟磁性金属ガラス粉末については、水アトマイズ法か、或いはガスアトマイズ法で作製されたものとし、少なくとも粒径の50%以上が10μm以上であるものとすることが好ましい。特に水アトマイズ法は、合金粉末を安価に大量に製造する方法として確立されており、この方法で粉末を製造できるのは工業的に非常に大きな利点である。但し、従来のアモルファス組成の場合、10μm以上の合金粉末は結晶化するために磁気特性が著しく劣化し、結果として製品歩留が著しく劣化するので工業化の妨げとなっていたが、本発明の軟磁性金属ガラス粉末の合金組成は150μm以下であれば容易にガラス化(アモルファス化)するため、製品歩留も高くコスト面で非常に有利である。加えて、水アトマイズ法で作製された合金粉末は、粉末表面に適度な酸化被膜が既に形成されているので、これに樹脂を混合して成形体を成形すると比抵抗の高い磁心が容易に得られる。因みに、ここで説明した水アトマイズ法で作製した合金粉末やガスアトマイズ法で作製した合金粉末の何れにおいても、使用する合金粉末の結晶化温度以下とする温度条件下において大気中で熱処理すれば、更に良好な酸化被膜が形成されて磁心にしたときの比抵抗を高められる効果があり、これによって磁心のコアロスを低減することができる。一方、更に高周波用途のインダクタンス部品に対して、微細な粒径の金属粉末を用いて渦電流損失を低減出来る事は分かっているが、従来公知の合金組成では中心粒径(平均粒径)が30μm以下になると製造時に粉末の酸化が著しくなり、一般的な水アトマイズ装置で作製した粉末では所定の特性が得られにくいという欠点があるが、金属ガラス粉末は合金の耐食性に優れているため微細な粉末でも酸素量の少ない優れた特性の粉末が比較的容易に製造できる利点を有する。
次に、成形体の成形方法については、基本的に軟磁性金属ガラス粉末に質量比で10%以下のシリコーン樹脂等のバインダを混合し、金型を用いたり、或いはモールド成形により成形体を得れば良く、この成形体は粉末充填率が50%以上で1.6×10A/mの磁界を印加したときの磁束密度が0.5T以上であり、且つ比抵抗が1×10Ωcm以上の高周波用磁心となる。尚、ここでのバインダの添加量について、質量比で10%以下とした理由は、10%を超えると飽和磁束密度がフェライトと同等かそれ以下になり、磁心の有用性が失われるためである。
又、成形体は、軟磁性金属ガラス粉末に対してバインダを質量比で5%以下混合した混合物を金型で圧縮成形することで得ても良く、この場合の成形体は、粉末充填率が70%以上で1.6×10A/mの磁界を印加したときの磁束密度が0.75T以上であり、且つ比抵抗が1Ωcm以上となる。磁束密度が0.75T以上で、且つ比抵抗が1Ωcm以上であると、センダストによる磁心よりも良好な特性となり、有用性が更に高まる。
更に、成形体は、軟磁性金属ガラス粉末に対してバインダを質量比で3%以下混合した混合物をバインダの軟化点以上の温度条件下の金型で圧縮成形することで得ても良く、この場合の成形体は、粉末充填率が80%以上で1.6×10A/mの磁界を印加したときの磁束密度が0.9T以上で、且つ比抵抗が0.1Ωcm以上となる。磁束密度が0.9T以上で、且つ比抵抗が0.1Ωcm以上であると、現在市販されているどの圧紛磁心よりも良好な特性となり、有用性が更に高まる。加えて、成形体は、軟磁性金属ガラス粉末に対してバインダを質量比で1%以下混合した混合物を軟磁性金属ガラス粉末の過冷却液体領域の温度範囲で圧縮成形することで得ても良く、この場合の成形体は、粉末充填率が90%以上で1.6×10A/mの磁界を印加したときの磁束密度が1.0T以上で、且つ比抵抗が0.01Ωcm以上となる。磁束密度が1.0T以上で、且つ比抵抗が0.01Ωcm以上になると、実用領域ではアモルファス及び高珪素鋼鈑の積層コアとほぼ同等の磁束密度を示すようになるが、ここでの成形体の方がヒステリシス損失が小さく、比抵抗の高い分だけコアロス特性が格段に優れるので、磁心としては更に有用性が高まる。
更に、これらの高周波用磁心を成す成形体については、歪取り熱処理として、成形後にキュリー点以上の温度条件下で熱処理を施せば、コアロスが更に低下し、磁心としての有用性が更に高まる。このとき、合金粉末の粒子間の絶縁性を維持するため、粒子間の介在物の少なくとも一部にSiOが含まれていれば望ましい(或いは介在物の全部がSiOであっても良い)。
ところで、このような高周波用磁心に対し、必要に応じて磁路の一部にギャップを設けた上で巻線を少なくとも巻回数で1ターン以上巻回してインダクタンス部品を作製すれば、高磁界において高い透磁率を示す優れた特性を持つ製品を製造することができる。
それでは、本発明について図面を参照しながらさらに、詳しく説明する。
図1は、本発明の高周波用磁心1の基本構成に係る一例を示した外観斜視図である。図1では、上述した軟磁性金属ガラス粉末を用いた高周波用磁心1を円環板状に形成した様子を示している。
図2は、この高周波用磁心1に巻線を施して成るインダクタンス部品101を示した外観斜視図である。図2では、円環板状の高周波用磁心1に対し、巻線3を所定の巻回数で巻回してリード線引き出し部分3a,3bを含むようにインダクタンス部品101を作製した様子を示している。
図3は、本発明の高周波用磁心1の基本構成に係る他例を示した外観斜視図である。図3では、上述した軟磁性金属ガラス粉末を用いた高周波用磁心1を円環板状に形成した上、磁路の一部にギャップ2を設けた様子を示している。
図4は、このギャップ2を持つ高周波用磁心1に巻線を施して成るインダクタンス部品を示した外観斜視図である。図4では、ギャップ2を持つ円環板状の高周波用磁心1に対し、巻線3を所定の巻回数で巻回してリード線引き出し部分3a,3bを含むようにインダクタンス部品を作製した様子を示している。
また、上記金属ガラス組成であって最大粒径が篩径で45μm以下で中心粒径が30μm以下の軟磁性金属ガラス粉末に対し、質量比で10%以下のバインダを混合した混合物を成形することで圧粉磁心を作製すれば、高周波で極めて低い損失特性を示す従来に無い優れた性能を持つ圧粉磁心となり、これに巻線を施すことよってQ特性の優れたインダクタンス部品が得られる。更に巻線コイルが磁性体内に封じ込まれている状態で加圧成形し一体化することによって、高周波で大電流に対応したインダクタンス部品が得られる。
ここで粉末粒径を規定した理由を具体的に言えば、最大粒径が篩径で45μmを超えると高周波領域でのQ特性が劣化するためであって、更に中心粒径が30μm以下でないと500kHz以上でのQ特性が40を超えない。更に、中心粒径が20μm以下でないと1MHz以上でのQ値(=tan1/δ)が50以上にならないためである。金属ガラス粉末は合金自体の比抵抗が従来材料に比較して2〜10倍程度高いので同じ粒径であってもQ特性が高くなる利点が有る。また、Q特性が同じで構わないのであれば使用可能な粒径範囲を広く取る事で粉末製造コストを低減することが可能となる。
図5は、本発明の高周波用インダクタンス部品の基本構成に係る他の一例を示した外観斜視図である。図5では、上述した軟磁性金属ガラス粉末によって形成された巻線コイル6が磁性体8内に封じ込まれている状態で加圧成形し一体化したインダクタンス部品103の様子を示している。なお、符号5は引き出し部分である。
次に、本発明の高周波用磁心及びそれを用いたインダクタンス部品の具体例について、製造工程を含めて説明する。
(例1〜26、及び比較例1〜11)
先ず、粉末作製工程として、Fe,Si,B,Nb,Al,C及びその置換元素の純金属元素材料、または必要に応じて各種母合金を所定の組成になるように秤量し、これらを用いて一般的な水アトマイズ法により各種軟磁性合金粉末を作製した。但し、ミッシュメタルは混合希土類金属であって、ここではLa30%,Ce50%,Nd15%,その他希土類元素残部のものを使用した。
次に、成形体作製工程として、得られた合金粉末をそれぞれ粉径が45μm以下のものに分級してからバインダとしてシリコーン樹脂を質量比で4%混合した後、外径φOUT=27mm×内径φIN=14mmの溝を持つ金型を使用し、高さが5mmになるように室温で圧力1.18GPa(約12t/cm)を加えることにより各種成形体を成形した。
更に、得られた各種成形体を樹脂硬化した後、各種成形体の重量及び寸法を測定してから適当な巻回数で巻線を施して各種インダクタンス部品(図2に示される形態のものとする)を作製した。
次に、各種試料のインダクタンス部品について、LCRメーターを用いて100kHzのインダクタンス値から透磁率を求め、更に直流磁気特性測定装置を用いて1.6×10A/mの磁界を印加したときの飽和磁束密度を測定すると共に、各磁心の上下面を研磨してX線回折(XRD)の測定を行うことで相を観察したところ、下記表1に示されるような結果となった。
(例1〜26)
Figure 2006032907
但し、上記表1では各種試料の組成比を示している他、XRDの測定で得られたXRDパターンにおいて、ガラス相特有のブロードなピークしか検出されないものをガラス相とし、又結晶に起因する鋭いピークがブロードなピークと共に観察されたものを(ガラス+結晶)相とし、ブロードなピークが見られず鋭いピークのみの場合を結晶相と判断した。尚、ガラス相が得られた組成の試料についてはDSCによる熱分析として、ガラス遷移温度及び結晶化温度の測定を行い、全ての試料について、過冷却液体温度領域ΔTx(=Tx−Tg,Tx:結晶化温度、Tg:ガラス遷移温度)が30K以上であることを確認した。各種成形体(磁心)の比抵抗を直流2端子法で測定したところ、比抵抗はすべての試料が1Ωcm以上の良好な値を示していることも確認した。
DSCの昇温速度は40K/minである。例1〜3と比較例1〜2より、Nb量が3〜6%のときガラス相を有する磁心が得られる事が分かる。
しかし、比較例2のNb6%の場合には磁束密度が0.70T以下と低い事が分かる。
また、例4〜9と比較例3〜6より、Si量が8〜12及びB量が12〜17でFe量が70〜75のときガラス相を有する磁心が得られる事が分かる。
例10〜14と比較例7より、Feの一部をCoで置換する事により、Nb2%でも金属ガラス粉末が得られている事が分かる。しかし、置換量が0.5を超えると磁束密度の改善効果が見られない事が分かる。また、Nbの代わりにTa,Moを使用しても同様の効果が得られる事が分かる。
例15〜16と比較例8より、NbをZnで置換する事によって飽和磁束密度が向上するが、その置換の割合が0.5を超えるとガラス相が形成出来なくなる事が分かる。
また、ZnとNbの合計添加量については、例17〜18と比較例9より、5%以下が適当である事が分かる。例19〜20より、Znの代わりにSnまたはミッシュメタルを添加しても同様の効果が得られる事が分かる。
例21〜23より、Feの一部をCoで置換しても、同様の効果が得られる事が分かるし、Nbの代わりにTa,Moを使用しても同様の効果が得られる事が分かる。また、例24〜26と比較例11〜12に示す通り、Alは2.0以下添加する事が出来、Cは1.0以下添加する事が出来るが、それ以上添加するとアモルファス形成能が著しく劣化することが分かる。
(例27)
(Fe0.8Co0.273Si14.5NbAl1.00.5の組成を有する合金粉末を水アトマイズ法で作製した。得られた粉末を75μm以下に分級し、XRDの測定を行いガラス相特有のブロードなピークを確認した。
次に、DSCにて熱分析を行い、ガラス遷移温度および結晶化温度の測定を行い、ΔTxが35Kである事が分かった。次に、この粉末をガラス遷移温度よりも低い450℃で0.5時間大気中で熱処理し、粉末表面に酸化物を形成させた。次に、この粉末を使用してシリコーン樹脂を10%,5%,2.5%,1%,0.5%混合した。これらの粉末をφ27×φ14の金型を用いてそれぞれ室温,樹脂の軟化温度より高い150℃,本金属ガラス粉末の過冷却液体領域である550℃の3条件でそれぞれ成形し、粉末充填率、直流磁気特性によって磁束密度、直流の比抵抗を測定した結果を表2に示す。
Figure 2006032907
表2よりバインダーが5%を越える時は比抵抗がフェライト磁心に匹敵する≧10の高い値が得られるが、成形温度を高くしてもその効果は見られず室温での成形で充分である。次に、バインダーが5%の時も、100Ωcm以上の高い比抵抗が得られるが、室温での成形で充分である。次に、バインダー量が2.5%の時は、150℃で成形すると飛躍的に粉末充填率が改善され磁束密度が高く、しかも10Ωcm以上の比抵抗が得られる事が分かる。次に、バインダー量が1%と0.5%の時は550℃で成形した時に飛躍的に粉末充填率が改善され飽和磁束密度が高く、しかも0.1Ωcm以上の比抵抗が得られる事が分かる。
(例28)
例28では、Fe72Si14.5NbAl1.00.5の組成を有する合金粉末を水アトマイズ法により粉末作製した後、得られた粉末を粒径が75μm以下のものに分級してからXRDの測定を行い、ガラス相特有のブロードなピークを確認した。
又、DSCにて熱分析を行い、ガラス遷移温度及び結晶化温度の測定を行い、過冷却液体温度領域ΔTxが35Kであることを確認した。次に、この粉末をガラス遷移温度よりも低い温度条件450℃に保ち、0.5時間大気中で熱処理して粉末表面に酸化物を形成させた。
更に、この酸化物が形成された粉末を使用してバインダとしてシリコーン樹脂を質量比で、それぞれ10%,5%,2.5%,1%,0.5%混合し、これらの粉末を外径φOUT=27mm×内径φIN=14mmの溝を持つ金型を使用し、高さが5mmになるようにそれぞれ室温,樹脂の軟化温度より高い150℃,軟磁性金属ガラス粉末の過冷却液体領域である550℃の3つの条件下でそれぞれ圧力1.18GPa(約12t/cm)を加えることにより各種成形体を成形した。
次に、得られた各種成形体を樹脂硬化した後、各種成形体の重量及び寸法を測定してから適当な巻回数で巻線を施して各種インダクタンス部品(図2に示される形状のものとする)を作製した。
次に、各種試料(No.1〜15)のインダクタンス部品について、粉末充填率%、直流磁気特性による磁束密度(at1.6×10A/m)、直流の比抵抗Ωcmを測定したところ、下記表3に示されるような結果となった。
Figure 2006032907
上記表3からは、バインダの添加量(樹脂量)が5%を越えるときは比抵抗がフェライト磁心に匹敵する≧10の高い値が得られるが、成形温度を高くしてもその効果は見られずに室温程度の成形条件で充分であることが判る。又、樹脂量が5%のときにも、100Ωcm以上の高い比抵抗が得られるが、同様に室温での成形で充分であることが判る。
更に、樹脂量が2.5%のときには、150℃で成形すると飛躍的に粉末充填率が改善されて磁束密度が高くなり、しかも10Ωcm以上の比抵抗が得られることが判る。加えて、樹脂量が1%のとき、及び0.5%のときは550℃で成形すると飛躍的に粉末充填率が改善されて飽和磁束密度が高くなり、しかも0.01Ωcm以上の比抵抗が得られることが判る。
(例29)
例27のうち試料No.12を用いて、各種の磁心材料とインダクタンス特性を測定した。また、同一の合金粉末と製造工程で作製した磁心を500℃で0.5時間窒素雰囲気中で熱処理した試料のインダクタンス特性についても下記表4に示した。ただし、インダクタンス値は規格化のため透磁率を求め比較した。比較した磁心材料はセンダスト,6.5%珪素鋼,鉄系アモルファスである。
Figure 2006032907
表4より、本発明のインダクタンス部品は、アモルファスを用いたインダクタンス部品と同等の磁束密度を有しながら、センダストを用いたインダクタンス部品よりも低いコアロス特性を示すので、非常に優れたインダクタンス部品として使用できる事が分かる。また、熱処理した磁心を用いたインダクタンス部品では更に透磁率とコアロスが向上する事が確認された。
(例30)
例30では、先の例28にあっての試料No.12に該当する材料を用いてインダクタンス部品を作製し、又同じ合金粉末と製造工程とにより作製した高周波用磁心を500℃で0.5時間窒素雰囲気中で熱処理したもの、更に比較としてセンダスト,6.5%珪素鋼,Fe系アモルファスによる磁心材料でそれぞれ作製したインダクタンス部品(図4に示したように磁路の一部にギャップを持つ形態を含む)について、直流磁気特性による磁束密度(at1.6×10A/m)、直流の比抵抗Ωcm、インダクタンス値の規格化のため透磁率、コアロス(20kHz,0.1T)を測定したところ、下記表5に示されるような結果となった。
Figure 2006032907
表5からは、本発明のインダクタンス部品は、磁心にFe系アモルファスを用いたインダクタンス部品の場合とほぼ同等な磁束密度を有しながら、磁心にセンダストを用いたインダクタンス部品の場合よりも低いコアロスを示すので、非常に優れた特性を持つことが判る。又、熱処理を施した磁心を用いたインダクタンス部品では、更に透磁率とコアロスとが向上していることが確認され、一層優れた特性を持つようになることが判る。
(例31)
例31では、Fe72Si14.5NbAl1.00.5の組成を有する合金粉末を水アトマイズ法により粉末作製した後、得られた粉末を粒径が45μm以下のものに分級してからXRDの測定を行い、ガラス相特有のブロードなピークを確認した。
又、DSCにて熱分析を行い、ガラス遷移温度及び結晶化温度の測定を行い、過冷却温度範囲ΔTxが35Kであることを確認した。次に、以下の合金組成の水アトマイズ粉末を標準篩で20μm以下に篩った粉末を表6に示す比率で混合した。
更に、この粉末を使用してバインダとしてシリコーン樹脂を質量比でそれぞれ1.5%混合し、これらの粉末を外径φOUT=27mm×内径φIN=14mmの溝を持つ金型を使用し、高さが5mmになるように室温でそれぞれ圧力1.18GPa(約12t/cm)を加えることにより各種成形体を成形した。成形後に500℃Ar中で熱処理した。
次に、得られた各種成形体を樹脂硬化した後、各種成形体の重量及び寸法を測定してから適当な巻回数で巻線を施して各種インダクタンス部品(図2に示される形態のものとする)を作製した。
次に、各種試料のインダクタンス部品について、粉末充填率%、透磁率、コアロス(20kHz0.1T)を測定したところ、下記表6に示されるような結果となった。
Figure 2006032907
上記表6からは、本発明のインダクタンス部品は、金属ガラス粉末にそれよりも粒径の細かい軟磁性粉末を添加する事によって粉末充填率が改善され、それによって透磁率が向上する事を示している。一方、添加量が50%を超えると改善効果が薄れて、またコアロス特性が著しく劣化することから、添加量は50%以下が望ましい事が分かる。
(例32)
例32では、Fe73.5−q−rSi14.5NbAlの合金組成において、qとrの比率を種々変化させた合金粉末を水アトマイズ法により製造する事によって、下記表7に示すようなアスペクト比を有する粉末を作製した後、得られた粉末を粒径が45μm以下のものに分級してからXRDの測定を行い、ガラス相特有のブロードなピークを確認した。又、DSCにて熱分析を行い、ガラス遷移温度及び結晶化温度の測定を行い、過冷却温度範囲ΔTxが35Kであることを確認した。
更に、この粉末を使用してバインダとしてシリコーン樹脂を質量比でそれぞれ3.0%混合し、これらの粉末を外径φOUT=27mm×内径φIN=14mmの溝を持つ金型を使用し、高さが5mmになるように室温でそれぞれ圧力1.47GPa(約15t/cm)を加えることにより各種成形体を成形した。成形後に500℃Ar中で熱処理した。
次に、得られた各種成形体を樹脂硬化した後、各種成形体の重量及び寸法を測定してから適当な巻回数で巻線を施して各種インダクタンス部品(図2に示される形態のものとする)を作製した。
次に、各種試料のインダクタンス部品について、粉末充填率%、透磁率を測定したところ、下記表7に示されるような結果となった。
Figure 2006032907
表7からは、本発明のインダクタンス部品は、金属ガラス粉末のアスペクト比を高くする事によって透磁率が向上する事を示している。一方、アスペクト比が2.0を超えると初期透磁率は高いが直流重畳下での透磁率が劣化するので粉末のアスペクト比は2以下が望ましい事が分かる。
(例33)
先ず、粉末作製工程として、Fe72.0Si14.5Nb0.5Al1.0の組成になるように秤量し、これらを用いて高圧水アトマイズ法により中心粒径の異なる軟磁性合金の微粉末を作製した。
次に、成形体作製工程として、得られた合金粉末を各種の標準篩で篩う事によって、下記表8に示すような粉末を作製してからバインダとしてシリコーン樹脂を質量比で3%混合した後、10mm×10mmの金型に粉末と共に成形した際に巻線コイルが成形体の丁度中心に来る様に配置した外径φOUT=8,内径φIN=4mmに高さ2mmの巻線コイルとともに、高さが4mmになるように室温で圧力490MPa(約5t/cm)を加えることにより成形体を成形した。
次に150℃で樹脂硬化を行なった。なお、試料No.5の条件については、部品形状のまま500℃,0.5Hr窒素中で熱処理した試料も作製した。
次に、各種試料のインダクタンス部品について、LCRメーターを用いて各周波数におけるインダクタンスと抵抗の測定から求めた1MHzのインダクタンス値とQのピーク周波数とその値を求めたところ、下記表8に示されるような結果となった。
次に、同じ試料のインダクタンス部品について、一般的なDC/DCコンバーターの評価キットを使用して電源変換効率を測定した結果を示す。測定条件は、入力12V,出力5V,駆動周波数300kHz,出力電流は1Aであった。
Figure 2006032907
上記表8から分かる通り、本発明のインダクタンス部品は、篩粒径が45μm以下で中心粒径を30μm以下とする事によって、Qのピーク周波数が500kHz以上で、かつ40以上の値が得られ、その時に電源変換効率は80%以上の良好な結果が得られた。また、篩粒径が45μm以下で中心粒径が20μm以下とする事によって、Qのピーク周波数が1MHz以上で、かつ50以上の値が得られ、その時に電源変換効率は85%以上の更に良好な結果が得られた。また、インダクタンス部品を熱処理する事によって更に変換効率が向上する事が分かる。
以上の説明の通り、本発明の高周波用磁心は、高飽和磁束密度であって、且つ比抵抗の高い軟磁性金属ガラス材料により安価に得られる上、これに巻線を施して成るインダクタンス部品についても、従来に無く高周波帯域での磁気特性が優れたものとなることにより、安価に高性能な従来に無い高透磁率圧粉磁心を作製できるので、各種電子機器の電源用部品であるチョークコイル,トランス等への適用が好適である。
また、本発明の微細な粒径の粉末で成形された高周波用磁心は、更に高周波用において高性能のインダクタンス部品を作製出来、更に、これらの微細な粒径の粉末で成形された高周波用磁心において、巻線コイルが磁性体内に封じ込まれているとともに加圧成形を施されて一体化する事によって、小型で大電流に対応したインダクタンス部品を作製出来るので、チョークコイル,トランス等のインダクタンス部品に適用できる。
本発明の高周波用磁心の基本構成に係る一例を示した外観斜視図である。 図1に示す高周波用磁心に巻線を施したインダクタンス部品を示した外観斜視図である。 本発明の高周波用磁心の基本構成に係る他の例を示した外観斜視図である。 図3に示す高周波用磁心に巻線を施したインダクタンス部品を示した外観斜視図である。 本発明の高周波用磁心の基本構成に係るもう一つの例を示した外観斜視図である。
符号の説明
1 高周波用磁心
2 ギャップ
3 巻線
3a,3b 引き出し部分
5 引き出し部分
6 巻線
7 高周波磁心
8 磁性体
101,102,103 インダクタンス部品

Claims (20)

  1. 合金組成式が(Fe1−aCo100−x−y−z−q−r(M1−pM’Al(但し、0≦a≦0.50、0≦p≦0.5、2原子%≦x≦5原子%、8原子%≦y≦12原子%、12原子%≦z≦17原子%、0.1原子%≦q≦1.0原子%、0.2原子%≦r≦2.0原子%とし、且つ25≦(x+y+z+q+r)≦30、MをZr,Nb,Ta,Hf,Mo,Ti,V,Cr,Wから選ばれた1種以上とし、M’をZn,Sn,R(RはYを含む希土類金属)から選ばれた1種以上とし、TをSi,Pから選ばれた1種以上とする)で表わされる軟磁性金属ガラス粉末に対し、質量比で10%以下のバインダを混合した混合物を成形することで得られる成形体を特徴とする高周波用磁心。
  2. 請求項1に記載の高周波用磁心において、前記成形体の粉末充填率が50%以上で1.6×10A/mの磁界を印可した時の磁束密度が0.5T以上であり,且つ比抵抗が1×10Ωcm以上であることを特徴とする高周波用磁心。
  3. 請求項1に記載の高周波用磁心において、前記成形体は、前記軟磁性金属ガラス粉末に対して前記バインダを質量比で5%以下混合した混合物を金型で圧縮成形することで得られるもので、該成形体の粉末充填率が70%以上で1.6×10A/mの磁界を印加したときの磁束密度が0.70T以上であり、且つ比抵抗が1Ωcm以上であることを特徴とする高周波用磁心。
  4. 請求項1に記載の高周波用磁心において、前記成形体は、前記軟磁性金属ガラス粉末に対して前記バインダを質量比で3%以下混合した混合物を該バインダの軟化点以上の温度条件下の金型で圧縮成形することで得られるもので、該成形体の粉末充填率が80%以上で1.6×10A/mの磁界を印加したときの磁束密度が0.9T以上で、且つ比抵抗が0.1Ωcm以上であることを特徴とする高周波用磁心。
  5. 請求項1に記載の高周波用磁心において、前記成形体は、前記軟磁性金属ガラス粉末に対して前記バインダを質量比で1%以下混合した混合物を該軟磁性金属ガラス粉末の過冷却液体領域の温度で圧縮成形することで得られるもので、該成形体の粉末充填率が90%以上で1.6×10A/mの磁界を印加したときの磁束密度が1.0T以上で、且つ比抵抗が0.01Ωcm以上であることを特徴とする高周波用磁心。
  6. 請求項1〜5の内のいずれか1つに記載の高周波用磁心において、前記軟磁性金属ガラス粉末は、水アトマイズ法又はガスアトマイズ法で作製され、少なくとも粒子の50%以上が10μm以上であることを特徴とする高周波用磁心。
  7. 請求項1〜6の内のいずれか1つに記載の高周波用磁心において、前記軟磁性金属ガラス粉末の中心粒径よりも細かい中心粒径であって、かつ硬度が低い軟磁性合金粉末を体積比で5%〜50%添加した事を特徴とする高周波用磁心。
  8. 請求項1から7の内のいずれか1つに記載の高周波用磁心において、前記軟磁性金属ガラス粉末のアスペクト比(長軸/短軸)が実質的に1〜2であることを特徴とする高周波用磁心。
  9. 請求項1〜8の内のいずれか1つに記載の高周波用磁心において、前記成形体は、成形後に合金粉末のキュリー点以上で熱処理され、且つ該合金粉末の粒子間の介在物の少なくとも一部にSiOを含有することを特徴とする高周波用磁心。
  10. 請求項1〜9の内のいずれか1つに記載の高周波用磁心に対して巻線を少なくとも巻回数で1ターン以上巻回して成ることを特徴とするインダクタンス部品。
  11. 請求項10に記載のインダクタンス部品において、前記高周波用磁心の磁路の一部にギャップが設けられていることを特徴とするインダクタンス部品。
  12. 請求項1に記載の高周波用磁心において、前記軟磁性金属ガラス粉末は、最大粒径が篩径で45μm以下で中心粒径が30μm以下であることを特徴とする高周波用磁心。
  13. 請求項12に記載の高周波用磁心において、前記軟磁性金属ガラス粉末の中心粒径よりも細かい中心粒径、かつ硬度が小さい軟磁性合金粉末を体積比で5%〜50%添加した事を特徴とする高周波用磁心。
  14. 請求項12または13に記載の高周波用磁心において、前記軟磁性金属ガラス粉末のアスペクト比(長軸/短軸)が実質的に1〜2であることを特徴とする高周波用磁心。
  15. 請求項12〜14の内のいずれか1つに記載の高周波磁心において、粉末充填率が50%以上で500kHz以上におけるQ(1/tanδ)のピーク値が40以上であることを特徴とする高周波用磁心。
  16. 請求項12〜15の内のいずれか1つに記載の高周波磁心において、前記軟磁性金属ガラス粉末は、粉末最大粒径が篩径で45μm以下で中心粒径が20μm以下であって、前記高周波磁心の1MHz以上におけるQ(1/tanδ)のピーク値が50以上であることを特徴とする高周波用磁心。
  17. 請求項12〜16の内のいずれか1つに記載の高周波用磁心に対して巻線を少なくとも巻回数で1ターン以上巻回して成ることを特徴とするインダクタンス部品。
  18. 請求項12〜16の内のいずれか1つに記載の高周波用磁心において、巻線コイルが磁性体内に封じ込まれているとともに加圧成形を施されて一体化してあることを特徴とするインダクタンス部品。
  19. 請求項12〜16の内のいずれか1つに記載の高周波用磁心において、前記成形体は、少なくとも1ターンの巻線コイルを構成し、前記巻線コイルが磁性体内に封じ込まれ、加圧成形を施されて一体化されていることを特徴とするインダクタンス部品。
  20. 請求項17〜19の内のいずれか1つに記載のインダクタンス部品において、600℃以下で熱処理してなることを特徴とするインダクタンス部品。
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