JPWO2009066695A1 - 糞便試料の調製方法、糞便試料調製用溶液、及び採便用キット - Google Patents
糞便試料の調製方法、糞便試料調製用溶液、及び採便用キット Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2009066695A1 JPWO2009066695A1 JP2009542570A JP2009542570A JPWO2009066695A1 JP WO2009066695 A1 JPWO2009066695 A1 JP WO2009066695A1 JP 2009542570 A JP2009542570 A JP 2009542570A JP 2009542570 A JP2009542570 A JP 2009542570A JP WO2009066695 A1 JPWO2009066695 A1 JP WO2009066695A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nucleic acid
- stool
- stool sample
- analysis
- preparing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Q—MEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
- C12Q1/00—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
- C12Q1/68—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
- C12Q1/6806—Preparing nucleic acids for analysis, e.g. for polymerase chain reaction [PCR] assay
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N1/00—Sampling; Preparing specimens for investigation
- G01N1/28—Preparing specimens for investigation including physical details of (bio-)chemical methods covered elsewhere, e.g. G01N33/50, C12Q
- G01N1/38—Diluting, dispersing or mixing samples
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Zoology (AREA)
- Immunology (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Pathology (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
Abstract
Description
しかしながら、これらの検査方法は、コストが高い上に被験者への負担が大きく、合併症のリスクを伴うという問題がある。例えば、注腸検査には、X線被爆や腸閉塞の危険性がある。また、大腸内視鏡検査は、内視鏡を直接大腸内に投入するため侵襲的であり、かつ、内視鏡操作には熟練を要し、検査のできる施設が限られている。このため、これらの検査方法は、定期健診等の無症状の一般人を対象とした大腸がん検査に適しているとは言い難い。
また、糞便試料の変質を防ぐために、糞便試料を凍結することが考えられるが、凍結させた糞便試料は、検査前に融解しなければならず、操作が煩雑となる。
(1)糞便試料から核酸を効率よく回収するための糞便試料の調製方法であって、被験者から採取された糞便を、水溶性有機溶媒を有効成分とする溶液に混合することを特徴とする、糞便試料の調製方法。
(2)前記糞便と前記溶液の混合比率が、糞便容量1に対して当該溶液容量が1以上であることを特徴とする(1)記載の糞便試料の調製方法。
(3)前記水溶性有機溶媒が、水溶性アルコール及び/又はケトン類であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の糞便試料の調製方法。
(4)前記溶液中の前記水溶性有機溶媒の濃度が30%以上100%以下であることを特徴とする(1)〜(3)の何れか一つに記載の糞便試料の調製方法。
(5)前記水溶性アルコールが、エタノール、プロパノール、及びメタノールからなる群より選ばれる1以上であることを特徴とする(3)又は(4)に記載の糞便試料の調製方法。
(6)前記水溶性アルコールがエタノールであることを特徴とする(5)に記載の糞便試料の調製方法。
(7)前記ケトン類が、アセトン及び/又はメチルエチルケトンであることを特徴とする(3)又は(4)に記載の糞便試料の調製方法。
(8)前記水溶性有機溶媒がアルデヒド類であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の糞便試料の調製方法。
(9)前記溶液中の前記アルデヒド類の濃度が0.01〜30%であることを特徴とする(8)に記載の糞便試料の調製方法。
(10)前記溶液が更に界面活性剤を含有することを特徴とする(1)〜(9)の何れか一つに記載の糞便試料の調製方法。
(11)前記溶液が更に着色剤を含有することを特徴とする(1)〜(10)の何れか一つに記載の糞便試料の調製方法。
(12)糞便試料から核酸を効率よく回収するために用いられる溶液であって、水溶性有機溶媒を有効成分とすることを特徴とする、糞便試料調製用溶液。
(13)糞便試料から核酸を効率よく回収するために用いられる溶液であって、水溶性有機溶媒の濃度が30%以上、100%以下であることを特徴とする、糞便試料調製用溶液。
(14)採便容器、及び水溶性有機溶媒を有効成分とする溶液を含み、当該採便容器が当該糞便試料調製用溶液を含有することを特徴とする、採便用キット。
(15)前記溶液中の前記水溶性有機溶媒の濃度が30%以上、100%以下である、(14)に記載の採便用キット。
(16)(1)〜(11)の何れか一つに記載の糞便試料の調製方法により調製された糞便試料。
(17)被験者から採取された糞便を、水溶性有機溶媒を有効成分とする溶液に混合する工程、及び
当該混合物から、腸内常在菌由来の核酸と腸内常在菌以外の生物由来の核酸とを同時に回収する工程、
を含むことを特徴とする核酸回収方法。
(18)前記腸内常在菌以外の生物由来の核酸が、哺乳細胞由来の核酸であることを特徴とする(17)に記載の核酸回収方法。
(19)核酸を回収する工程が、
(a)前記糞便試料中のタンパク質を変性させ、前記糞便試料中の腸内常在菌及び腸内常在菌以外の生物から、核酸を溶出させる工程、及び、
(b)前記工程(a)において溶出させた核酸を回収する工程、
を有することを特徴とする(17)又は(18)に記載の核酸回収方法。
(20)前記工程(a)の後、前記工程(b)の前に、
(c)前記工程(a)により変性させたタンパク質を除去する工程、
を有することを特徴とする(19)に記載の核酸回収方法。
(21)前記工程(a)におけるタンパク質の変性が、カオトロピック塩、有機溶媒、及び界面活性剤からなる群より選ばれる1以上を用いて行われることを特徴とする(19)又は(20)に記載の核酸回収方法。
(22)前記有機溶媒がフェノールであることを特徴とする(21)記載の核酸回収方法。
(23)前記工程(c)における変性させたタンパク質の除去が、クロロホルムを用いて行われることを特徴とする(20)〜(22)の何れか一つに記載の核酸回収方法。
(24)前記工程(b)における核酸の回収が、
(b1)前記工程(a)において溶出させた核酸を無機支持体に吸着させる工程、及び、
(b2)前記工程(b1)において吸着させた核酸を無機支持体から溶出させる工程、
を有することを特徴とする(19)〜(23)の何れか一つに記載の核酸回収方法。
(25)前記工程(a)の前に、
(d)前記糞便試料から固形成分を回収する工程、
を有することを特徴とする(19)〜(24)の何れか一つに記載の核酸回収方法。
(26)(17)〜(25)の何れか一つに記載の核酸回収方法を用いて糞便試料から回収された核酸を用いて、哺乳細胞由来の核酸を解析することを特徴とする核酸解析方法。
(27)前記哺乳細胞が消化管細胞であることを特徴とする(26)に記載の核酸解析方法。
(28)前記消化管細胞が大腸剥離細胞であることを特徴とする(27)に記載の核酸解析方法。
(29)前記哺乳細胞由来の核酸が、新生物性転化を示すマーカーであることを特徴とする(26)〜(28)の何れか一つに記載の核酸解析方法。
(30)前記哺乳細胞由来の核酸が、炎症性消化器疾患を示すマーカーであることを特徴とする(26)〜(28)の何れか一つに記載の核酸解析方法。
(31)前記解析が、RNA解析及び/又はDNA解析であることを特徴とする(26)記載の核酸解析方法。
(32)前記RNA解析が、RNA上の塩基の挿入、欠失、置換、重複、逆位、又はスプライシングバリアントの解析、mRNA発現解析、及び機能性RNA解析のいずれか1以上であることを特徴とする(31)に記載の核酸解析方法。
(33)前記DNA解析が、変異解析及びエピジェネティック変化解析のいずれか1以上であることを特徴とする(31)に記載の核酸解析方法。
(34)前記変異解析が、塩基の挿入、欠失、置換、重複、又は逆位のいずれか1以上の変異の解析であることを特徴とする(33)に記載の核酸解析方法。
(35)前記変異解析がK−ras遺伝子の変異解析であることを特徴とする(33)に記載の核酸解析方法。
(36)前記エピジェネティック変化解析が、DNAのメチル化解析及びDNAの脱メチル化解析のいずれか1以上であることを特徴とする(33)に記載の核酸解析方法。
また、本発明の核酸回収方法においては、本発明の糞便試料の調製方法により調製した糞便試料から、哺乳細胞等の腸内常在菌以外の生物由来の核酸と腸内常在菌由来の核酸を同時に回収するため、腸内常在菌由来の核酸に比べてはるかに微量である哺乳細胞等由来の核酸を、非常に効率よく回収することができ、このように回収された核酸を用いて核酸解析を行うことにより、大腸がん等の特定の疾患マーカーを非常に高感度かつ高精度に検出することがきる。
このように、本発明の糞便試料の調製方法、該調製方法により調製された糞便試料からの核酸回収方法、及び該核酸回収方法により回収された核酸を用いた核酸解析方法を用いることにより、糞便中の核酸を高感度かつ高精度に解析することができるため、大腸がんをはじめ、様々な症状や疾患の早期発見や診断、治療経過の観察、及び他の異常な容態の病理学的研究等に資することが期待できる。
本発明において水溶性有機溶媒とは、アルコール類、ケトン類、又はアルデヒド類、又はこれらの組み合わせであるが、これらの溶媒はそれぞれ、直鎖構造を有し、室温付近、例えば15〜40℃において液状である溶媒を意味する。なお、本発明における水溶性有機溶媒には、有機酸は含まれない。直鎖構造を有する水溶性有機溶媒を有効成分とすることにより、ベンゼン環等の環状構造を有する有機溶媒を有効成分とするよりも、糞便との混合を素早く行うことができる。環状構造を有する有機溶媒は、一般的に水と分離しやすいため、糞便と混合しにくく、高い核酸高回収効果を得ることは難しい。たとえ水にある程度溶解する溶媒であったとしても、糞便を均一に分散させるためには、激しく混合したり、加温する必要があることが多いためである。なお、糞便と環状構造を有する有機溶媒を混合しやすくするために、あらかじめ、有機溶媒と水の混合溶液を作製した後、糞便と該混合溶液を混合させることも考えられる。しかしながら、該混合溶液を作製するためには、環状構造を有する有機溶媒と水を激しく混合したり、加温する必要があることが多く好ましくない。
本発明の糞便試料調製用溶液中の水溶性有機溶媒濃度は、核酸高回収効果を奏することができる濃度であれば、特に限定されるものではなく、水溶性有機溶媒の種類等を考慮して、適宜決定することができる。例えば、有効成分として、水溶性アルコールやケトン類を用いる場合には、本発明の糞便試料調製用溶液の水溶性有機溶媒濃度は30%以上、100%以下であることが好ましい。水溶性有機溶媒濃度が充分に高濃度であることにより、糞便と糞便試料調製用溶液を混合した場合に、糞便中の哺乳細胞等や腸内常在菌に水溶性有機溶媒成分が迅速に浸透し、核酸高回収効果を速やかに奏することができる。
なお、本発明及び本願明細書中においては、特に記載がない限り、「%」は「体積%」を意味する。
採取された糞便と混合する糞便試料調製用溶液の容量は、特に限定されるものではないが、100ul〜100mlであることがより好ましく、1ml〜10mLがより好ましい。上記容量よりも溶液量が少ないと、便と溶液が効率よく混合されず、上記容量よりも多いと、採便容器が大きくなり、扱いにくくなってしまうためである。
糞便試料調製用溶液に含有させ得る界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤であることが好ましい。該非イオン性界面活性剤として、例えば、Tween80、CHAPS(3−[3−コラミドプロピルジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネート)、Triton X−100、Tween20等がある。カオトロピック塩や界面活性剤の種類や濃度は、核酸高回収効果が得られる濃度であれば、特に限定されるものではなく、糞便量やその後の核酸回収・解析方法等を考慮して、適宜決定することができる。
速やかに混合させることができるため、振とう機を用いる方法や、混合用粒子を用いる方法であることが好ましい。特に、予め混合用粒子を含有させた採便容器を用いることにより、家庭等の特殊な装置のない環境においても迅速に混合することができる。
工程(b2)において吸着させた核酸を無機支持体から溶出させる溶媒は、回収する核酸の種類やその後の核酸解析方法等を考慮して、これらの公知の無機支持体から核酸を溶出するために通常用いられている溶媒を適宜用いることができる。該溶出用溶媒として、特に精製水であることが好ましい。なお、工程(b1)の後、工程(b2)の前に、核酸を吸着させた無機支持体を適当な洗浄バッファーを用いて洗浄することが好ましい。
このような公知の採便容器として、例えば、特許文献7に開示されている採便容器等がある。
その後、各糞便試料からRNAを回収した。具体的には、各糞便試料に、3mLのフェノール混合物「Trizol」(Invitorogen社製)を添加し、30秒以上ボモジナイザーで十分に混合した後、3mLのクロロホルムを添加し、ボルテックスを用いて十分に混合した後、12,000×g、4℃で20分間遠心分離処理を行った。該遠心分離処理により得た上清(水層)を、RNeasy midi kit(Qiagen社製)のRNA回収用カラムに通し、添付のプロトコールに従って該RNA回収用カラムの洗浄操作及びRNA溶出操作を行うことにより、RNAを回収した。ナノドロップ(ナノドロップ社製)を用いて、回収したRNAの定量を行った。
具体的には、該大腸がん患者擬似糞便を、15mLのポリプロピレンチューブに0.5gずつ分取し、表1記載の糞便試料調製用溶液をそれぞれ添加して混合して、糞便試料を調製した。なお、表中、「普遍的収集培地」とは、特許文献4に記載の保存培地(500mLのPack食塩水G、400mgの重炭酸ナトリウム、10gのBSA、500units/Lのpenicillin G、500mg/Lの硫酸ストレプトマイシン、1.25mg/Lのamphortericin B、50mg/Lのgentamicin)である。調製した糞便試料を、室温(25℃)の恒温インキュベータにおいて、1、3、7、10日間、それぞれ保存した。
糞便試料からのRNAの回収は、具体的には、次のようにして行った。まず、糞便試料(糞便試料(2C)のみ分離した哺乳細胞)に、3mLのフェノール混合物「Trizol」(Invitorogen社製)を添加し、30秒以上ボモジナイザーで十分に混合した後、3mLのクロロホルムを添加し、12,000×gで10分間遠心分離処理を行った。該遠心分離処理により得た上清(水層)を新しいポリプロピレンチューブに回収した。その後、RNeasy midi kit(Qiagen社製)を用いて、回収された上清からRNAを回収した。
具体的には、0.2mLのPCRチューブに、12μLの超純水と2μLの10×バッファーを添加し、さらにcDNA、該フォワードプライマー、該リバースプライマー、塩化マグネシウム、dNTP、及びDNAポリメラーゼをそれぞれ1μLずつ添加して混合し、PCR反応溶液を調製した。該PCRチューブを、95℃で30秒間、60℃で30秒間、72℃で1分間を30サイクル、からなる反応条件によりPCRを行った。この結果、得られたPCR産物を、Agilent DNA1000 LabChip(登録商標)キット(アジレント社製)を用いて泳動し、得られたバンドの強度を測定し、PCR産物の増幅程度を調べた。
この結果、糞便試料(2D)では、保存期間が1日の場合にはPCR産物の増幅が確認されたが、保存期間3日以降は、増幅が確認できなかった。これに対して、本発明の糞便試料調製用溶液である糞便試料調製用溶液(2A)や糞便試料調製用溶液(2B)を用いて調製された糞便試料(2A)及び(2B)では、保存期間10日においてもPCR産物の増幅を確認することができた。一方で、特許文献4記載の糞便試料調製用溶液(2C)を用いて調製された糞便試料(2C)では、保存期間1日であってもPCR産物の増幅は確認することができなかった。
以上の結果から、本発明の調製方法により調製された糞便試料からは、糞便中に含まれている核酸を効率よく回収することができることが明らかである。また、本発明の糞便試料を用いることにより、RNA解析の精度を向上し得ることも明らかである。これは、本発明の糞便試料用溶液を用いることにより、糞便中に含まれる哺乳細胞由来の核酸、特に分解され易いRNAでさえも、室温で長期間保存可能なほど安定して保持し得るためと推察される。
一方で、糞便試料(2C)由来のPCR産物では増幅が確認されなかったことから、糞便試料調製用溶液として抗生物質を含有する溶液を用いた場合には、該抗生物質により糞便中のバクテリア細胞は殺菌されるものの、死滅したバクテリア細胞からRNase等が放出される等により、却ってRNA分解が促進される可能性が示唆される。また、糞便に含まれる哺乳細胞数は少ないため、糞便から哺乳細胞を分離した場合には、バクテリア細胞由来の核酸がキャリアーとして機能し得る本発明の核酸の回収方法と比較して、充分量の核酸を回収することが困難である可能性も示唆される。
具体的には、糞便試料調製用溶液である1mLの90%エタノール溶液を予め分注した15mLのポリプロピレンチューブに、0.1gの該大腸がん患者擬似糞便を分取して、ボルテックスを用いて混合することにより、糞便試料(3A)を調製した。該大腸がん患者擬似糞便に代えて、1.0×105cellsのSW620細胞のみを用いて調製したものを対照試料とした。調製した糞便試料(3A)と対照試料を、それぞれ室温(25℃)で1日静置して保存した後、各試料からRNAを回収し、回収されたRNAに対して、Claudin−1遺伝子の転写産物であるmRNAの検出を試みた。
なお、上記プロトコールでは、1mLの90%エタノール溶液と2mLのISOGENを混合させて、クロロホルムによる疎水相と水相に分けた場合に、水相にエタノールが一部移行するため、得られた水層をそのままカラムに通すことによりRNAの回収を行うことができた。通常のプロトコールでは、試料をISOGENで溶解しクロロホルムと混合して、水相を分離した後、得られた水層にさらに等量の70%エタノールを混合したものをカラムに通す。つまり、本実施例では、通常プロトコールよりも簡便なプロトコールとなった。
具体的には、0.2mLのPCRチューブに、12μLの超純水と2μLの10×バッファーを添加し、さらにcDNA、該フォワードプライマー、該リバースプライマー、塩化マグネシウム、dNTP、及びDNAポリメラーゼをそれぞれ1μLずつ添加して混合し、PCR反応溶液を調製した。該PCRチューブを、95℃で30秒間、60℃で30秒間、72℃で1分間を32サイクル、からなる反応条件によりPCRを行った。図4は、得られたPCR産物を、アガロースゲル電気泳動した後、エチジウムブロマイドで染色して得られた染色像である。図中、「3A」は糞便試料(3A)由来のPCR産物を泳動したレーンを、「対照」は対照試料由来のPCR産物を泳動したレーンを、「M」及び「Mラダー」はマーカーを泳動したレーンを、それぞれ示している。また、矢印は、233bpのバンドを示す。
以上の結果から、糞便試料中の哺乳細胞由来の核酸とバクテリア細胞由来の核酸を同時に回収する本発明の核酸回収方法により、糞便試料から効率よく哺乳細胞由来の核酸を回収し得ることが明らかである。
具体的には、糞便試料調製用溶液である5mLの50%メタノール溶液を予め分注した15mLのポリプロピレンチューブに、1mLの該擬似糞便を分取して、ボルテックスを用いて混合することにより、糞便試料(4A)を調製した。該擬似糞便に代えて、1mLのPBSにMKN45細胞を0.5×106cellsのみを混合させたMKN45細胞PBS溶液を用いて調製したものを対照試料とした。調製した糞便試料(4A)と対照試料を、それぞれ室温で3日間保存した後、各試料からDNAを回収し、回収されたDNAに対して、ヒトGAPDH遺伝子の検出を試みた。
回収したDNAをテンプレートとしてPCRを行った。プライマーとして、配列番号5の塩基配列を有するヒトGAPDH(Glyceraldehyde−3−phosphate dehydrogenase)遺伝子増幅用のフォワードプライマーと、配列番号6の塩基配列を有するヒトGAPDH遺伝子増幅用のリバースプライマーを用いた。
具体的には、まず、回収したDNAを96ウェルマイクロプレートに2μLずつそれぞれ分取した(n=3)。その後、各ウェルに6μLの超純水と10μLの核酸増幅試薬「Geneamp PCR Master Mix」(Applied biosystems社製)を添加し、さらに、該フォワードプライマー、該リバースプライマー、CYBR Green試薬(インビトロジェン社製)の500倍希釈液をそれぞれ1μLずつ添加して混合し、PCR反応溶液を調製した。該96ウェルマイクロプレートを、95℃で30秒間、60℃で30秒間、72℃で1分間を32サイクル、からなる反応条件により、経時的に蛍光強度を計測しながらPCRを行った。濃度既知のラムダファージDNAをテンプレートとしてPCRを行ったものを、ポジティブコントロールとした。蛍光強度の計測結果を分析して、各試料から回収されたDNA中のGAPDH遺伝子量の平均値を算出した。この結果、糞便試料(4A)から回収されたDNA中のGAPDH遺伝子量は、平均値が約160μg/μLであったのに対して、対照試料から回収されたDNA中のGAPDH遺伝子量は、平均値が約30μg/μLであった。
以上の結果から、本発明の糞便試料の調製方法、及び、本発明の核酸回収方法により、哺乳細胞由来の核酸を効率よく回収し得ることが明らかである。
これらのチューブに、健常人より採取した糞便0.5gをそれぞれ分取した後、37℃で48時間静置した。その後、各チューブを遠心分離処理し、上清を除去して得られた固形成分に、3mLのフェノール混合物「Trizol」(Invitorogen社製)を添加し、30秒以上ボモジナイザーで十分に混合した後、3mLのクロロホルムを添加し、12,000×gで10分間遠心分離処理を行った。該遠心分離処理により得た上清(水層)を新しいポリプロピレンチューブに回収した。その後、RNeasy midi kit(Qiagen社製)を用いて、回収された上清からRNAを回収した。
両糞便試料から、糞便からのDNA抽出キット「QIAamp DNA Stool Mini Kit」(Qiagen社製)を用いてDANを回収した。回収されたDNAの濃度を吸光度法により定量した結果、両糞便試料から、ほぼ同等量のDNAを回収することができた。
回収されたDNAを100ng用いて、K−ras遺伝子の変異解析キット「K−rasコドン12変異検出試薬」(湧永製薬社製)を用いて、付属のプロトコールに従い変異解析を行った。その結果、糞便試料(6A)から回収されたDNAの解析結果は、対照試料から回収されたDNAを用いた場合と同様に、6種類の変異遺伝子は全て陰性となった。
以上の結果から、本発明の糞便試料の調製方法、及び、本発明の核酸回収方法により回収された核酸を用いることにより、遺伝子変異等の高い正確性を要求される核酸解析であっても精度よく行えることが明らかである。また今回はイソプロパノールとエタノールを混合した変性エタノールを処理溶液として使用したが、アルコール濃度としては同じである、50%エタノール溶液を使用しても同等の結果が得られた。
具体的には、糞便試料調製用溶液である5mLの70%エタノール溶液を予め分注した15mLのポリプロピレンチューブに、0.5gの該大腸がん患者擬似糞便を分取して、ボルテックスを用いて混合することにより、糞便試料(7A)を調製した。また、該擬似糞便に代えて、健常人の糞便0.5gを、5mLの70%エタノール溶液を予め分注した15mLのポリプロピレンチューブに分取して混合したものを対照試料とした。各試料からDNAを回収し、回収されたDNAに対して、p16遺伝子のプロモーター領域におけるメチル化の検出を試みた。
その結果、対照試料からは検出されなかったが、糞便試料(7A)からはメチル化を検出することができた。
まず、採便棒3を用いてカップ3a’に約0.5gの糞便を採取し、該採便容器に入れて蓋2をした。すると、容器本体1の底の隆起部1aがカップ3a中の糞便を押し出して、カップ3aにある穴からところてんのように糞便が押し出され、溶液中に分散した。このようにして調製された糞便試料を糞便試料(8A)とした。
一方、糞便試料(8A)と同様に糞便と糞便試料調製用溶液の容量比が1:10となるように、5mLの70%1−イソプロパノール溶液を含有する15mLのポリプロピレンチューブに約0.5gの糞便を採取して静置したものを、対照試料とした。
糞便試料(8A)と対照試料を室温で一週間保存した後、実施例5と同様にしてRNAを回収した。この結果、糞便試料(8A)からは約210μgのRNAを、対照試料からは約150μgのRNAを、それぞれ回収することができた。図1に示すような採便容器を用いることにより、速やかに糞便試料調製用溶液中に糞便を分散させることができたため、より効率よく核酸を回収することができたと推察される。
まず、袋15内に5mLの59%メタノール溶液を含有している採便容器を用いて、図2の手順に従って約0.5gの糞便を採取し、59%メタノール溶液と混合させることにより糞便試料(9A)を調製した。一方、袋15内に0.5mLの59%メタノール溶液を含有している採便容器を用いた以外は糞便試料(9A)と同様にして、糞便試料(9B)を調製した。
糞便試料(9A)と糞便試料(9B)から、実施例5と同様にしてRNAを回収した。この結果、回収されたRNAは、糞便試料(9A)からは約120μg、糞便試料(9B)からは約80μgであり、いずれも従来法に比較して充分量のRNAを回収することができた。糞便試料(9A)の結果から、糞便に対して充分量の糞便試料調製用溶液を用いて糞便試料を調製することにより、より効率よく核酸を回収し得ることが明らかである。
一方で、糞便試料(9B)の結果からも明らかであるように、本発明の調製方法により、効率よく核酸を回収することができるため、採便用キットの軽量化、小型化を図ることが可能となる。
このうち、比較試料(P1)に対して、糞便分散後、速やかにRNA回収を行った。具体的には、糞便試料を30秒以上ボモジナイザーで十分に混合した後、3mLのクロロホルムを添加し、12,000×gで10分間遠心分離処理を行った。該遠心分離処理により得た上清(水層)を新しいポリプロピレンチューブに回収した。その後、RNeasy midi kit(Qiagen社製)を用いて、回収された上清からRNAを回収した。
また、比較試料(P2)は、室温で5時間静置した後、比較試料(P1)と同様にして、RNA回収を行った。
一方、糞便試料(10A)は、比較試料(P2)と同様に室温で5時間静置した後、遠心分離処理を行って上清を除去した後、得られた沈殿(固形成分)に、2.4mLの「ISOGEN」を添加した後、比較試料(P1)と同様にして、RNA回収を行った。
回収されたRNAを、ナノドロップ(ナノドロップ社製)を用いて定量した。この結果、糞便試料調製直後にRNA回収を行った比較試料(P1)からは32μgのRNAを回収することができたが、5時間室温静置後に回収操作を行った比較試料(P2)からは14μgしか回収することができなかった。これに対して、糞便試料(10A)からは、5時間室温静置後に回収操作を行ったにもかかわらず、57μgという比較試料(P1)よりも大量のRNAを回収することができた。
これらの結果から、本発明の糞便試料調製用溶液を用いることにより、従来のフェノール溶液を用いた場合よりも、非常に効率よくRNAを回収し得ることが明らかである。
Claims (36)
- 糞便試料から核酸を効率よく回収するための糞便試料の調製方法であって、被験者から採取された糞便を、水溶性有機溶媒を有効成分とする溶液に混合することを特徴とする、糞便試料の調製方法。
- 前記糞便と前記溶液の混合比率が、糞便容量1に対して当該溶液容量が1以上であることを特徴とする請求項1記載の糞便試料の調製方法。
- 前記水溶性有機溶媒が、水溶性アルコール及び/又はケトン類であることを特徴とする請求項1又は2に記載の糞便試料の調製方法。
- 前記溶液中の前記水溶性有機溶媒の濃度が30%以上、100%以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の糞便試料の調製方法。
- 前記水溶性アルコールが、エタノール、プロパノール、及びメタノールからなる群より選ばれる1以上であることを特徴とする請求項3又は4に記載の糞便試料の調製方法。
- 前記水溶性アルコールがエタノールであることを特徴とする請求項5に記載の糞便試料の調製方法。
- 前記ケトン類が、アセトン及び/又はメチルエチルケトンであることを特徴とする請求項3又は4に記載の糞便試料の調製方法。
- 前記水溶性有機溶媒がアルデヒド類であることを特徴とする請求項1又は2に記載の糞便試料の調製方法。
- 前記溶液中の前記アルデヒド類の濃度が0.01以上、30%以下であることを特徴とする請求項8に記載の糞便試料の調製方法。
- 前記溶液が更に界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載の糞便試料の調製方法。
- 前記溶液が更に着色剤を含有することを特徴とする請求項1〜10の何れか一項に記載の糞便試料の調製方法。
- 糞便試料から核酸を効率よく回収するために用いられる溶液であって、水溶性有機溶媒を有効成分とすることを特徴とする、糞便試料調製用溶液。
- 糞便試料から核酸を効率よく回収するために用いられる溶液であって、水溶性有機溶媒の濃度が30%以上、100%以下であることを特徴とする、糞便試料調製用溶液。
- 採便容器、及び水溶性有機溶媒を有効成分とする溶液を含み、当該採便容器が当該糞便試料調製用溶液を含有することを特徴とする、採便用キット。
- 前記溶液中の前記水溶性有機溶媒の濃度が30%以上、100%以下である、請求項14に記載の採便用キット。
- 請求項1〜11の何れか一項に記載の糞便試料の調製方法により調製された糞便試料。
- 被験者から採取された糞便を、水溶性有機溶媒を有効成分とする溶液に混合する工程、及び
当該混合物から、腸内常在菌由来の核酸と腸内常在菌以外の生物由来の核酸とを同時に回収する工程、
を含むことを特徴とする核酸回収方法。 - 前記腸内常在菌以外の生物由来の核酸が、哺乳細胞由来の核酸であることを特徴とする請求項17に記載の核酸回収方法。
- 核酸を回収する工程が、
(a)前記糞便試料中のタンパク質を変性させ、前記糞便試料中の腸内常在菌及び腸内常在菌以外の生物から、核酸を溶出させる工程、及び、
(b)前記工程(a)において溶出させた核酸を回収する工程、
を有することを特徴とする請求項17又は18に記載の核酸回収方法。 - 前記工程(a)の後、前記工程(b)の前に、
(c)前記工程(a)により変性させたタンパク質を除去する工程、
を有することを特徴とする請求項19に記載の核酸回収方法。 - 前記工程(a)におけるタンパク質の変性が、カオトロピック塩、有機溶媒、及び界面活性剤からなる群より選ばれる1以上を用いて行われることを特徴とする請求項19又は20に記載の核酸回収方法。
- 前記有機溶媒がフェノールであることを特徴とする請求項21記載の核酸回収方法。
- 前記工程(c)における変性させたタンパク質の除去が、クロロホルムを用いて行われることを特徴とする請求項20〜22の何れか一項に記載の核酸回収方法。
- 前記工程(b)における核酸の回収が、
(b1)前記工程(a)において溶出させた核酸を無機支持体に吸着させる工程、及び、
(b2)前記工程(b1)において吸着させた核酸を無機支持体から溶出させる工程、
を有することを特徴とする請求項19〜23の何れか一項に記載の核酸回収方法。 - 前記工程(a)の前に、
(d)前記糞便試料から固形成分を回収する工程、
を有することを特徴とする請求項19〜24の何れか一項に記載の核酸回収方法。 - 請求項17〜25の何れか一項に記載の核酸回収方法を用いて糞便試料から回収された核酸を用いて、哺乳細胞由来の核酸を解析することを特徴とする核酸解析方法。
- 前記哺乳細胞が消化管細胞であることを特徴とする請求項26に記載の核酸解析方法。
- 前記消化管細胞が大腸剥離細胞であることを特徴とする請求項27に記載の核酸解析方法。
- 前記哺乳細胞由来の核酸が、新生物性転化を示すマーカーであることを特徴とする請求項26〜28の何れか一項に記載の核酸解析方法。
- 前記哺乳細胞由来の核酸が、炎症性消化器疾患を示すマーカーであることを特徴とする請求項26〜28の何れか一項に記載の核酸解析方法。
- 前記解析が、RNA解析及び/又はDNA解析であることを特徴とする請求項26記載の核酸解析方法。
- 前記RNA解析が、RNA上の塩基の挿入、欠失、置換、重複、逆位、又はスプライシングバリアントの解析、mRNA発現解析、及び機能性RNA解析のいずれか1以上であることを特徴とする請求項31に記載の核酸解析方法。
- 前記DNA解析が、変異解析及びエピジェネティック変化解析のいずれか1以上であることを特徴とする請求項31に記載の核酸解析方法。
- 前記変異解析が、塩基の挿入、欠失、置換、重複、又は逆位のいずれか1以上の変異の解析であることを特徴とする請求項33に記載の核酸解析方法。
- 前記変異解析がK−ras遺伝子の変異解析であることを特徴とする請求項33に記載の核酸解析方法。
- 前記エピジェネティック変化解析が、DNAのメチル化解析及びDNAの脱メチル化解析のいずれか1以上であることを特徴とする請求項33に記載の核酸解析方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009542570A JP5566111B2 (ja) | 2007-11-20 | 2008-11-19 | Rna回収方法 |
Applications Claiming Priority (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007300298 | 2007-11-20 | ||
JP2007300298 | 2007-11-20 | ||
JP2008080084 | 2008-03-26 | ||
JP2008080084 | 2008-03-26 | ||
JP2009542570A JP5566111B2 (ja) | 2007-11-20 | 2008-11-19 | Rna回収方法 |
PCT/JP2008/071023 WO2009066695A1 (ja) | 2007-11-20 | 2008-11-19 | 糞便試料の調製方法、糞便試料調製用溶液、及び採便用キット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2009066695A1 true JPWO2009066695A1 (ja) | 2011-04-07 |
JP5566111B2 JP5566111B2 (ja) | 2014-08-06 |
Family
ID=40667517
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009542570A Active JP5566111B2 (ja) | 2007-11-20 | 2008-11-19 | Rna回収方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US8754204B2 (ja) |
EP (1) | EP2218792A4 (ja) |
JP (1) | JP5566111B2 (ja) |
CN (1) | CN101952460A (ja) |
WO (1) | WO2009066695A1 (ja) |
Families Citing this family (21)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102105583A (zh) * | 2008-07-23 | 2011-06-22 | 奥林巴斯株式会社 | 从粪便试样中回收核酸的方法、核酸分析方法以及粪便试样处理装置 |
WO2010024251A1 (ja) * | 2008-08-26 | 2010-03-04 | オリンパス株式会社 | 糞便試料の調製方法、糞便試料調製用溶液、及び採便用キット |
JPWO2010064628A1 (ja) * | 2008-12-05 | 2012-05-10 | オリンパス株式会社 | 核酸含有試料の調製方法、試料調製用溶液、及び核酸の解析方法 |
WO2010064634A1 (ja) * | 2008-12-05 | 2010-06-10 | オリンパス株式会社 | 糞便試料の調製方法、糞便試料調製用溶液、及び採便用キット |
US8338130B2 (en) | 2011-02-25 | 2012-12-25 | Medical Chemical Corporation | Universal fecal fixative comprising a low molecular weight alcohol, a zinc salt and an organic acid |
MX347611B (es) | 2011-06-19 | 2017-05-04 | Abogen Inc | Dispositivos, soluciones y metodos para recoleccion de muestras. |
CN104081202A (zh) | 2011-09-12 | 2014-10-01 | 克里蒂科斯有限责任公司 | 检测靶分子的非侵入性方法 |
EP2744890A4 (en) | 2011-09-14 | 2015-07-08 | Univ Kingston | METHOD FOR TREATING DISORDERS OF THE GASTROINTESTINAL DEVICE |
US9744155B2 (en) | 2012-03-28 | 2017-08-29 | Ixcela, Inc. | IPA as a therapeutic agent, as a protective agent, and as a biomarker of disease risk |
ES2880310T3 (es) | 2014-03-07 | 2021-11-24 | Dna Genotek Inc | Composición y método para estabilizar ácidos nucleicos en muestras biológicas |
US9528105B2 (en) | 2014-09-04 | 2016-12-27 | Techlab, Inc. | Nucleic acid extraction using organic solvents to remove inhibitors |
US20210146352A1 (en) * | 2017-07-24 | 2021-05-20 | Epitope Diagnostics, Inc. | Fecal sample collection and analyte extraction device and method |
CN107312717A (zh) * | 2017-08-08 | 2017-11-03 | 苏州阿迪康生物科技有限公司 | 一种粪便类样本的保存方法、保存用溶液、制备方法及应用 |
CN108893523A (zh) * | 2018-05-31 | 2018-11-27 | 厦门安捷致善医学数据科技有限公司 | 一种粪便样品常温保存液 |
CN109517883A (zh) * | 2018-12-05 | 2019-03-26 | 广州市达信智能科技有限公司 | 一种人粪便样本中脱落细胞的保存液 |
US11041847B1 (en) | 2019-01-25 | 2021-06-22 | Ixcela, Inc. | Detection and modification of gut microbial population |
CN111826371A (zh) * | 2019-04-15 | 2020-10-27 | 上海锐翌生物科技有限公司 | 粪便核酸保存液及其制备方法和应用 |
AU2020283954A1 (en) * | 2019-05-28 | 2021-12-16 | Case Western Reserve University | Compositions and methods for preserving DNA methylation |
CN111044323A (zh) * | 2020-03-03 | 2020-04-21 | 贵州里定医疗网络科技股份有限公司 | 人体大便常规检测液基预处理采样瓶 |
CN112033743B (zh) * | 2020-07-16 | 2024-04-30 | 上海市东方医院(同济大学附属东方医院) | 一种帕金森粪便液提取装置 |
CN115486439A (zh) * | 2022-09-23 | 2022-12-20 | 深圳微辰生命科技有限公司 | 粪便保存方法、乙醇在制备粪便保存液及短链脂肪酸检测试剂或试剂盒中的应用 |
Family Cites Families (30)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3957436A (en) * | 1974-04-29 | 1976-05-18 | Kallestad Laboratories, Inc. | Resultant color step indicator |
JPH0672837B2 (ja) | 1985-12-25 | 1994-09-14 | アンドレアス・スツアバドス | ペースト状試料物質用の検査容器 |
US5256571A (en) | 1991-05-01 | 1993-10-26 | Cytyc Corporation | Cell preservative solution |
US5998483A (en) * | 1991-09-20 | 1999-12-07 | Camiener; Gerald W. | Glyoxal-containing preservative compositions |
JPH06265542A (ja) * | 1992-07-22 | 1994-09-22 | Yakult Honsha Co Ltd | マウス腸管障害の診断方法 |
JPH07120460A (ja) * | 1993-10-28 | 1995-05-12 | Dainippon Printing Co Ltd | 便内潜血検出装置 |
GB9518156D0 (en) | 1995-09-06 | 1995-11-08 | Medical Res Council | Method of isolating cells |
US5670325A (en) | 1996-08-14 | 1997-09-23 | Exact Laboratories, Inc. | Method for the detection of clonal populations of transformed cells in a genomically heterogeneous cellular sample |
US5741650A (en) | 1996-01-30 | 1998-04-21 | Exact Laboratories, Inc. | Methods for detecting colon cancer from stool samples |
MXPA97000542A (es) * | 1996-03-25 | 2004-05-27 | Univ Mexico Nacional Autonoma | Sondas de adn especificas para identificacion delas especies taenia solium y taenia saginata. |
US5855913A (en) * | 1997-01-16 | 1999-01-05 | Massachusetts Instite Of Technology | Particles incorporating surfactants for pulmonary drug delivery |
US6203993B1 (en) * | 1996-08-14 | 2001-03-20 | Exact Science Corp. | Methods for the detection of nucleic acids |
US6100029A (en) | 1996-08-14 | 2000-08-08 | Exact Laboratories, Inc. | Methods for the detection of chromosomal aberrations |
US6020137A (en) | 1996-08-14 | 2000-02-01 | Exact Laboratories, Inc. | Methods for the detection of loss of heterozygosity |
US6146828A (en) | 1996-08-14 | 2000-11-14 | Exact Laboratories, Inc. | Methods for detecting differences in RNA expression levels and uses therefor |
US6143529A (en) | 1996-08-14 | 2000-11-07 | Exact Laboratories, Inc. | Methods for improving sensitivity and specificity of screening assays |
US5952178A (en) | 1996-08-14 | 1999-09-14 | Exact Laboratories | Methods for disease diagnosis from stool samples |
US6300077B1 (en) | 1996-08-14 | 2001-10-09 | Exact Sciences Corporation | Methods for the detection of nucleic acids |
US5952200A (en) * | 1997-02-06 | 1999-09-14 | University Of South Carolina | Method of diagnosing cancer in human cells using a reverse transcriptase-polymerase chain reaction for identifying the presence of stromelysin-3 |
US20020004201A1 (en) | 1997-06-16 | 2002-01-10 | Lapidus Stanley N. | Methods for the detection of loss of heterozygosity |
US6204375B1 (en) | 1998-07-31 | 2001-03-20 | Ambion, Inc. | Methods and reagents for preserving RNA in cell and tissue samples |
WO2000029618A1 (en) * | 1998-11-12 | 2000-05-25 | University Of Virginia Patent Foundation | Non-invasive detection of helicobacter pylori infection |
US6335193B1 (en) | 1999-04-15 | 2002-01-01 | Padmanabhan P Nair | Isolated colonocytes |
US6534280B1 (en) | 1999-04-15 | 2003-03-18 | Padmanabhan P. Nair | Noninvasive detection of colorectal cancer and other gastrointestinal pathology |
US6916608B2 (en) * | 1999-09-10 | 2005-07-12 | Becton, Dickinson And Company | Composition for providing long term stability to cells for diagnostic testing |
ATE466930T1 (de) | 2000-06-21 | 2010-05-15 | Qiagen Gaithersburg Inc | Universelles sammelmedium |
JP4599684B2 (ja) * | 2000-07-26 | 2010-12-15 | 株式会社島津製作所 | 糞便からの核酸精製法 |
JP2005532824A (ja) | 2002-05-10 | 2005-11-04 | ザユニバーシティー オブ マイアミ | 細胞および組織のrnaおよび形態の保存 |
CN100368566C (zh) | 2005-12-28 | 2008-02-13 | 中国科学院南海海洋研究所 | 水生动物粪样细菌dna提取试剂盒及方法 |
CH706214B1 (fr) | 2012-03-09 | 2016-09-30 | Sowind SA | Barillet de pièce d'horlogerie. |
-
2008
- 2008-11-19 CN CN2008801248666A patent/CN101952460A/zh active Pending
- 2008-11-19 WO PCT/JP2008/071023 patent/WO2009066695A1/ja active Application Filing
- 2008-11-19 JP JP2009542570A patent/JP5566111B2/ja active Active
- 2008-11-19 EP EP08851485A patent/EP2218792A4/en not_active Withdrawn
-
2010
- 2010-05-18 US US12/782,537 patent/US8754204B2/en active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN101952460A (zh) | 2011-01-19 |
US8754204B2 (en) | 2014-06-17 |
EP2218792A1 (en) | 2010-08-18 |
US20100248250A1 (en) | 2010-09-30 |
WO2009066695A1 (ja) | 2009-05-28 |
EP2218792A4 (en) | 2010-12-08 |
JP5566111B2 (ja) | 2014-08-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5566111B2 (ja) | Rna回収方法 | |
WO2010024251A1 (ja) | 糞便試料の調製方法、糞便試料調製用溶液、及び採便用キット | |
WO2010064634A1 (ja) | 糞便試料の調製方法、糞便試料調製用溶液、及び採便用キット | |
US8597954B2 (en) | Stool sample processing method and stool sample processing container | |
JP5710969B2 (ja) | 糞便試料からの核酸回収方法 | |
US20120064535A1 (en) | Method of preparing samples containing nucleic acids | |
WO2010064628A1 (ja) | 核酸含有試料の調製方法、試料調製用溶液、及び核酸の解析方法 | |
D'Amico et al. | Bile microbiota in liver transplantation: proof of concept using gene amplification in a heterogeneous clinical scenario | |
WO2017101756A1 (zh) | 一种结直肠癌检测试剂盒 | |
EP2022861B1 (en) | Method for detecting disease-related marker using gastric mucosal lavage fluid | |
WO2010134245A1 (ja) | 哺乳細胞由来核酸の回収方法、核酸解析方法、及び採便用キット | |
JP2008256389A (ja) | 乾燥処理がなされた糞便試料及び糞便試料の調製方法、及び、該糞便試料を用いた核酸又はタンパク質の抽出並びに検出方法 | |
US20120100542A1 (en) | Method for detection of target nucleic acid, and method for testing for colon cancer | |
Yang et al. | Sample collection methods in upper gastrointestinal research | |
Duncan et al. | In situ analysis of mucus residing bacterial community reveals an ecological niche key for gut microbiome stability | |
KR102472648B1 (ko) | 염증성 장질환 환자의 미생물 군집 평가 방법 | |
Patel et al. | Pathology and molecular characterization of porcine sapelovirus in Indian Pigs | |
JP2024500211A (ja) | ヒト血液細胞の選択的溶解 | |
WO2012014694A1 (ja) | 糞便由来核酸の合成方法 | |
JP2012254055A (ja) | 核酸の回収方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110915 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130205 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20130404 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130404 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20130404 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20131105 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131210 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20131211 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140527 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140617 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5566111 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R154 | Certificate of patent or utility model (reissue) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R154 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |