JPWO2009034881A1 - 位相比較器およびフェーズロックドループ - Google Patents

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Abstract

高い精度でVCOの制御を行うことができないという問題を解決する位相比較器を提供する。分周部は、入力端子10に入力されたVCO信号を段階的に分周し、各段階のVCO信号のそれぞれを出力する。ラッチ部は、入力端子10に入力されたVCO信号と、分周部から出力された各VCO信号を、入力端子11に入力された基準信号に基づいてラッチする。出力部は、ラッチ部によるラッチ結果を、基準信号およびVCO信号の位相差を示す位相差信号として出力する。

Description

本発明は、位相比較器およびフェーズロックドループ(PLL:Phase Locked Loop)に関し、特には、電圧制御発振器の発振クロックと基準クロックとの位相差をデジタル信号として検出する位相比較器と、この位相比較器の出力によってデジタル的に制御される電圧制御発振器を有するフェーズロックドループに関する。
IEEE802.11a/gのWLAN(wireless local area network)などの高速無線通信方式では、限られた周波数帯域内で、効率的に大容量の信号を伝送するために、16QAMまたは64QAMなどの高度変調が導入されている。このような高速無線通信方式で用いられる無線用のチップは、信号処理に大きな電力を要する。このため、無線用のチップの携帯電話などの端末への適用は、比較的低速なIEEE802.11bを除いて進んでいない。
近年、このような信号処理を低消費電力で行うことを目的として、微細CMOSデバイスのベースバンドへの適用が進められている。これにより、ベースバンドの電源電圧が低くなる。
また、無線用のチップでは、コストの低減のために、デジタル部とRF部とが一体化される傾向にある。なお、デジタル部とRF部とが一体化したチップは、システムオンチップ(Soc)と呼ばれる。
システムオンチップでは、微細デバイスでRF部を作る必要があるため、低電圧で動作するRF回路が必要となる。しかしながら、従来の主にアナログ方式を使用したRF回路では、微細化されると素子特性が変動するため、低電圧で動作することが困難である。特に、PLLでは、RF回路内の低電圧化により大きな影響を受ける。
図1は、アナログ方式のPLL回路の一例を示したブロック図である。図1において、PLL回路は、位相比較器1と、チャージポンプ2と、ループフィルタ3’と、電圧制御発振器(VCO: Voltage Controlled Oscillator)4と、分周器5とを含む。
この回路の動作を以下に説明する。位相比較器1は、基準信号(FREF信号)と、VCO4の分周信号(CKV信号)とを比較し、その比較結果に基づいて、出力信号S1およびS2を生成する。出力信号S1は、FREF信号のCKV信号に対する位相の進み量を示し、出力信号S2は、CKV信号のFREF信号に対する位相の進み量を示す。
出力信号S1およびS2は、チャージポンプ2に入力される。チャージポンプ2の出力信号S3は、ループフィルタ3’に入力される。ループフィルタ3’は、出力信号S3の高周波成分を除去し、その高周波成分を除去した出力信号S3を、VCO4に制御電圧S4として入力する。
このPLL回路は、FREF信号とCKV信号の周波数と位相が一致するとき、VCO4が出力する周波数(fVCO)をロックして、そのfVCOをFREF信号の周波数の分周数倍にする。
例えば、VCO4が、インダクタと、MOSバラクタ容量の共振周波数を利用するタイプの場合、fVCOは、直流電圧であるMOSバラクタの制御電圧に応じて変化する。この制御電圧の変化に対するfVCOの変化量である変調感度が大きくなると、電源雑音や誘導雑音の影響により、fVCOが変動するという問題がある。
この問題を解決するために、変調感度を低く設定し、複数の共振回路を用いる方式が提案されている。しかしながら、MOSバラクタの制御電圧の範囲は、そのMOSバラクタの線形領域に限られるために、電源電圧が低下すると、VCOの変調感度を大きくしなければなら〜たがって、チップの外部および内部の雑音などにより、局部発振器の周波数が変動するという問題があった。
この問題を解決するための手段として、デジタル的にVCOを制御する回路が提案されている(例えば、文献1(特開2002−76886)および文献2(Journal of Solid-State Circuit, Vol39, No.1/2, 2004, pp.2278-2291)を参照)。
この関連技術では、VCO内のMOSバラクタが、制御電圧である直流電圧の大きさで制御されるのではなく、制御電圧のオン・オフが繰り返され、そのオン・オフの時間比率で制御される時間制御方式が用いられている。なお、制御電圧のオン・オフが一定の周期で行われると、大きなスプリアスが発生する。このため、上記の文献に記載の技術では、シグマデルタ(ΣΔ)変調器が用いられることで、制御電圧のオン・オフの周期がランダム化されている。
時間制御方式が用いられたPLL回路の動作を、図2を用いて説明する。
数値制御発振器(NCO)103内の2.4GHzで発振するデジタル制御VCO(dVCO)の出力信号は、正弦波デジタル変換器106でCKV信号114に変換される。インクリメンタ(INC)118は、CKV信号114の立ち上がりエッジのクロック遷移数を累積することで、デジタル制御VCOの出力信号の位相θν(i)を生成する。
一方、基準水晶発振器の出力信号であるFREF信号110は、CKV信号114でリタイミングされて、CKR信号112に変換される。累積器102は、CKR信号112の立ち上がりエッジごとに、目標周波数の逓倍数を示す周波数制御(FCW)116を累積することで、FREF信号110の位相θr(k)を生成する。
回路108は、FREF信号110の位相θr(k)の小数部を丸める。また、ラッチレジスタ120は、インクリメンタ118が生成した位相ν(i)をCKR信号112のタイミングでラッチして位相θν(k)を生成する。組み合わせ要素1/22は、回路108にて丸められた位相θr(k)から、ラッチレジスタ1/2で生成された位相θν(k)を減算して、位相誤差信号θd(k)を生成する。
位相誤差信号θd(k)は、数値制御発振器103内の利得要素105において所定の利得が乗算された後、デジタル制御VCO(dVCO)104に同調用の信号として入力される。
このようなCKV信号の立ち上がりエッジのクロック遷移数の累積を用いた位相検出方法では、VCOの発振周期以下の分解能を実現することができない。このため、文献1および2では、小位相検出器200がさらに設けられ、小位相検出器200内の時間デジタル変換器(TDC)201を用いることで、微小位相誤差を検出している。
時間デジタル変換器(TDC)201では、図3および図4に示したように、CKV信号114の「1」から「0」への遷移の位置は、CKV信号114の立ち上がりエッジ302の、FREF信号110のCKV信号114をサンプリングするエッジからの量子化された遅れ時間Δtrで示される。また、CKV信号114の「0」から「1」への遷移の位置は、CKV信号114の立ち下がりエッジ302の、FREF信号110のCKV信号114をサンプリングするエッジからの量子化された遅れ時間Δtrで示される。なお、遅れ時間ΔtrおよびΔtrは、時間分解能Δtresの倍数を用いて表される。
ここで、小さな位相誤差ΦFは、Δtf>Δtrである場合には、−Δtr/2(Δtf−Δtr)で与えられ、Δtr>Δtfである場合には、1−Δtr/2(Δtr−Δtf)で与えられる。
図5は、図2に示される、CKV信号の周期以下の位相誤差を検出するための時間デジタル変換器201の一例を示した回路図である。図5において、時間デジタル変換器500は、複数の遅延要素502と、複数のラッチ/レジスタ504とを含む。遅延要素502は、インバータで構成される。
dVCOで生成されたCKV信号114は、複数の遅延要素502で順次遅延される。その遅延されたCKV信号114のそれぞれは、FREF信号110の立ち上がりエッジでラッチ/レジスタ504のそれぞれにラッチされる。複数の遅延要素502による遅延時間の総計がCKV信号114のクロック周期を十分カバーすることが可能であれば、位相誤差を、遅延要素の遅延時間で決定される分解能Δtresで検出することが可能になる。
図6に、図5に示した回路の動作を説明するためタイミングチャート600を示す。複数のラッチ/レジスタ504のそれぞれは、FREF信号110の立ち上がりエッジ602のタイミングで、遅延されたCKV信号114のそれぞれをラッチする。これにより、FREF信号110の立ち上がりエッジ602からの、CKV信号の遅れの大きさを示す瞬間値604が得られる。この瞬間値604は、FREF信号110およびCKV信号の位相差をデジタル値で示したものとみなすこともできる。
PLL回路は、デジタル値を用いてΣΔ変調器を制御することで、dVCO104の周波数を高精度に制御している。
このようにデジタル的にVCOを制御することで、微細CMOSデバイスの低電圧動作でも、安定かつ高精度な発振信号を生成することができる。
しかしながら、VCOの発振周波数が高くなるに従い、位相比較器の分解能の向上が要求されることが予想される。
上述した関連技術の位相比較器の分解能は、インバータの遅延時間以下の分解能を実現することができないので、高い精度でVCOの制御を行うことができないという問題がある。また、分解能が向上しても、各インバータの遅延時間の変動(チップ内ばらつきに起因)が、位相比較器の精度に直接影響を及ぼすので、高い精度でVCOの制御を行うことができないという問題が残る。
本発明の目的は、上記の課題である、高い精度でVCOの制御を行うことができないという問題を解決する位相比較器およびフェーズロックドループを提供することである。
本発明による位相比較器は、対象信号が入力される第一入力手段と、基準信号が入力される第二入力手段と、前記第一入力手段に入力された対象信号を段階的に分周し、各段階の対象信号のそれぞれを出力する分周手段と、前記第一入力手段に入力された対象信号と、前記分周手段から出力された対象信号のそれぞれと、を前記第二入力手段に入力された基準信号に基づいてラッチするラッチ手段と、前記ラッチ手段によるラッチ結果を、前記基準信号および前記対象信号の位相差を示す位相差信号として出力する出力手段と、を含む。
また、本発明の第一のフェーズロックドループは、上記の位相比較器と、前記位相比較器から出力された位相差信号により制御される発振器と、を含む。
また、本発明の第二のフェーズロックドループは、上記の位相比較器と、前記位相比較器から出力された位相差信号に応じた、互いに位相差を有する複数の周波数信号を生成し、該複数の周波数信号を出力する発振器と、前記発振器から出力された複数の周波数信号に基づいて、前記異位相信号を生成し、該異位相信号を前記位相比較器に入力する生成器と、を含む。
本発明によれば、高い精度でVCOの制御を行うことが可能になる。
関連技術のアナログ方式のPLL回路を示したブロック図である。 関連技術のデジタル型PLL回路を示したブロック図である。 図2で示したPLL回路における位相比較の原理を説明するためのタイミング図である(その1)。 図2で示したPLL回路における位相比較の原理を説明するためのタイミング図である(その2)。 図2で示したPLL回路における小数部の位相比較回路を示したブロック図である。 図5で示した回路おける位相比較の動作を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の第1の実施形態の位相比較回路の構成を示したブロック図である。 本発明の第1の実施形態の位相比較回路の動作を説明するためのタイミング図である。 本発明の第2の実施形態の位相比較回路の構成を示したブロック図である。 本発明の第3の実施形態の位相比較回路の構成を示したブロック図である。 本発明の第3の実施形態の位相比較回路の動作を説明するためのタイミング図である。 本発明の第4の実施形態の位相比較回路の構成を示したブロック図である。 本発明の第4の実施形態の位相比較回路の動作を説明するためのタイミング図である。 本発明の第5の実施形態のPLLの構成を示したブロック図である。 本発明の第6の実施形態のPLLの構成を示したブロック図である。 本発明の第7の実施形態のPLLの構成を示したブロック図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。各図面において、同じ機能を有するものには同じ符号を付して、その重複する機能の説明は省略するもある。
[第1の実施形態]
図7は、本発明の第1の実施形態の位相比較器の構成を示したブロック図である。図7において、位相比較器は、入力端子10および11と、出力端子13〜17を有する出力部と、1/2分周器21〜24を有する分周部と、ラッチ31〜35を有するラッチ部とを含む。
入力端子10は、第一入力手段の一例である。入力端子10には、VCO(電圧制御発振器)の出力信号であるVCO信号が入力される。なお、VCO信号は、対象信号の一例である。
入力端子11は、第二入力手段の一例である。入力端子11には、基準信号が入力される。ここで、VCO信号は、基準信号より高速である。
分周部は、入力端子10に入力されたVCO信号を段階的に1/2に分周し、各段階のVCO信号のそれぞれを出力する。
1/2分周器21〜24は、相互に直列に接続される。1/2分周器21は、入力端子10に入力されたVCO信号を1/2に分周する。また、1/2分周器22〜24のそれぞれは、前段の1/2分周器で1/2に分周されたVCO信号をさらに1/2に分周する。以下、入力端子10、1/2分周器21〜24の出力端のそれぞれを、a点〜e点と呼ぶ。
この結果、1/2分周器21(b点)から1/2に分周されたVCO信号(1/2分周信号)が出力される。1/2分周器22(c点)から1/4に分周されたVCO信号(1/4分周信号)が出力される。1/2分周器23(d点)から1/8に分周されたVCO信号(1/8分周信号)が出力される。1/2分周器24(e点)から1/16に分周されたVCO信号(1/16分周信号)が出力される。以下、1/2分周信号〜1/6分周信号を分周信号と称することもある。
ラッチ部は、入力端子10に入力されたVCO信号と、1/2分周器21〜24のそれぞれから出力された各分周信号と、を入力端子11に入力された基準信号に基づいてラッチする。
具体的には、ラッチ31〜35のそれぞれは、その基準信号をクロック信号として用いる。ラッチ31〜35のそれぞれは、そのクロック信号の立ち上がりエッジのタイミングで、入力端子10に入力されたVCO信号と、1/2分周器21〜24のそれぞれから出力された分周信号とをラッチする。また、ラッチ31〜35のそれぞれは、自ラッチによるラッチ結果を出力端子13〜17のそれぞれに入力する。
出力部は、ラッチ部から入力された各VCO信号を、基準信号およびVCO信号の位相差を示す位相差信号として出力する。
なお、本実施形態の位相比較器で検出可能な位相差の分解能は、VCO信号の1/2周期となる。
VCO信号の周波数が基準信号の周波数の16倍であると、基準信号の位相と1/16分周信号の位相とは、互いに一度一致すれば、その後、常に互いに一致する。この場合、位相差の分解能はVCO信号の1/2周期であるので、出力端子13〜17から出力される信号は、全てハイレベル「1」か、全てローレベル「0」になる。
また、VCO信号の周波数が基準信号の周波数の16倍より大きいと、基準信号の状態変化より、1/16分周信号の状態変化の方が早く発生する。この場合、1/16分周信号の状態が変化してからラッチ動作が行われるまでの時間に、VCO信号は数周期分の動作を繰り返す。この時間に応じて、各1/2分周器にラッチされる各信号の状態が決定される。このときに出力端子13〜17から出力される信号が、基準信号と1/6分周信号との位相差を示すことになり、基準信号とVCO信号の位相差を示すことになる。
なお、ラッチ動作とは、ラッチ31〜35が基準信号のエッジのタイミングでVCO信号または分周信号をラッチすることである。
また、VCO信号の周波数が基準信号の周波数の16倍より小さいと、基準信号の状態変化より、1/16分周信号の状態変化の方が遅く発生する。この場合、1/16分周信号の状態が変化する前に、ラッチ動作が行われる。この1/16分周信号の状態が変化してからラッチ動作が行われるまでの時間に応じて、各1/2分周器にラッチされる各信号の状態が決定される。このときに出力端子13〜17から出力される信号が、基準信号と1/6分周信号との位相差を示すことになり、基準信号とVCO信号の位相差を示すことになる。
次に、本実施形態の位相比較器の動作について図8を用いて説明する。図8において、a〜eは、図7で示した出力端a〜eに対応し、その出力端a〜eを伝送する信号を表わす。具体的には、aは、VCO信号を表わし、bは、1/2分周信号を表わし、cは、1/4分周信号を表わし、dは1/8分周信号を表わし、eは、1/16分周信号を表わす。また、1/2分周器21〜24は、入力信号の立ち上がりエッジのタイミングで、出力信号の状態が変化するものとする。さらに、AおよびCは、1/16分周信号と周波数の異なる基準信号を表わし、BおよびB’は、1/16分周信号と周波数および位相が一致する基準信号を表わす。
図7で示した位相比較器は、VCO信号の1/2周期以下の位相差を検出することができないので、出力端子13〜17から出力される信号は、基準信号Bのエッジのタイミングでラッチ動作が行われた場合、全てローレベルになり、基準信号B’のエッジのタイミングでラッチ動作が行われた場合、全てハイレベルになる。
この時、出力端子13〜17が、1/16分周信号のラッチ結果を最上位ビットとし、VCO信号のラッチ結果を最下位ビットとした2進数表記で位相差信号を出力する。
次に、基準信号Aのエッジのタイミングでラッチ動作が行われた場合について説明する。
この場合、ラッチ動作が行われてから、1/2分周信号〜1/16分周信号の全ての状態が変化するまでには、VCO信号の1/2周期弱の時間が必要となる。したがって、1/16分周信号の位相は、基準信号の位相より、VCO信号の1/2周期強分だけ遅れていることになる。この場合、2進数表記での位相差信号は、「00001」を示す。
また、図8で示したタイミングよりVCO信号の1/2周期分程度早いタイミングでラッチ動作が行われると、位相差信号は、「00010」を示す。以下、VCO信号の1/2周期分程度早いタイミングでラッチ動作が行われるに従い、位相差信号は、「00011」、「00100」、「00101」…を示すことになる。
次に、基準信号Cのエッジのタイミングでラッチ動作が行われた場合について説明する。
この場合、1/2分周信号〜1/16分周信号の全ての状態が変化してからラッチ動作が行われるまでには、VCO信号が状態変化を繰り返す。また、1/2分周信号の状態も変化している。したがって、1/16分周信号の位相は、基準信号の位相より、1〜1.5周期分進んでいる。この場合、位相差信号は、「11101」を示す。
また、図8で示したタイミングより1/2周期分程度早いタイミングまたは遅いタイミングでラッチ動作が行われると、位相差信号は、「11110」または「11100」となる。以下、VCO信号の1/2周期分程度早いタイミングでラッチ動作が行われるに従い、位相差信号は、出力は「11011」、「11010」、「11001」…を示すことになる。
次に効果を説明する。
本実施形態によれば、分周部は、入力端子10に入力されたVCO信号を段階的に分周し、各段階のVCO信号のそれぞれを出力する。ラッチ部は、入力端子10に入力されたVCO信号と、分周部から出力された各VCO信号を、入力端子11に入力された基準信号に基づいてラッチする。出力部は、ラッチ部によるラッチ結果を、基準信号およびVCO信号の位相差を示す位相差信号として出力する。
この場合、インバータを用いなくても、位相差を検出することが可能になるので、高い精度でVCOの制御を行うことが可能になる。
また、本実施形態では、分周部は、VCO信号を段階的に1/2に分周する。この場合、分周部を容易に作成することが可能になる。
[第2の実施の形態]
図9は、本発明の第2の実施形態の位相比較器を示したブロック図である。図9において、位相比較器は、図7で示した構成に加えて、入力端子12と、D型のフリップフロップ41〜45を有する同期部と、をさらに含む。
図7で示した位相比較器では、入力端子10に入力されたVCO信号は、分周器21〜24にて段階的に分周される。また、分周器21〜24には、通常、フリップフロップが用いられる。そして、分周器21〜24で用いられるフリップフロップでは、クロック入力からデータ出力までに遅延時間が発生する。このため、分周信号は、VCO信号に対して遅延する。このとき、分周信号は、1/2分周器にて分周される回数が多いほど遅延時間が大きくなるので、最終段の1/16分周信号の位相が、VCO信号の位相から最も遅くなる。
この1/16分周信号の遅延時間が分解能(つまり、VCO信号の1/2周期)以下であれば、図7で示した位相比較器が基準信号とVCO信号との位相差を検出しても問題がない。しかしながら、1/16分周信号の遅延時間がVCO信号の1/2周期以上であると、その位相差に分解能以上の誤差が生じることになる。本実施形態では、同期部を用いることで、この誤差を補正している。
入力端子12には、常にイネーブル状態のクロック信号が入力される。
同期部は、1/2分周器21〜24から出力されたVCO信号のそれぞれと、入力端子10に入力された基準信号とを互いに同期させる。
具体的には、同期部のフリップフロップ42〜45のそれぞれは、1/2分周器21〜24のそれぞれから出力された各分周信号を、入力端子10に入力されたVCO信号に基づいてラッチする。これにより、1/2分周信号〜1/16分周信号を、VCO信号の状態変化のタイミングで同期をとることが可能になる。よって、1/2分周による遅延時間を補正できる。
フリップフロップ41は、入力端子10に入力されたVCO信号を、入力端子12に入力されたクロック信号に基づいてラッチする。
また、フリップフロップ41には、常にイネーブル状態のクロック信号が入力されるので、VCO信号がフリップフロップ42〜45と同じ回路を通過することになり、VCO信号が、1/2分周信号〜1/16分周信号と互いに同期する。
ラッチ31〜35のそれぞれは、フリップフロップ41〜45のそれぞれでラッチされたVCO信号または分周信号を、入力端子11に入力された基準信号に基づいてラッチする。
以上により、より正確な位相差を検出することが可能となる。
本実施の形態のタイミング図は、図8で示したタイミング図と同様である。なお、本実施形態では、図7で示した出力端a〜eは、フリップフロップ41〜45の出力端に対応する。
次に効果を説明する。
本実施形態では、同期部は、入力端子11に入力されたVCO信号と、分周部から出力された分周信号のそれぞれと、を互いに同期させる。ラッチ部は、同期部で同期されたVCO信号および各分周信号を基準信号に基づいてラッチする。
この場合、分周信号の遅延を補正することが可能になるので、より正確な位相差を検出することが可能となる。したがって、より高い精度でVCOの制御を行うことが可能になる。
また、本実施形態では、同期部は、フリップフロップ41〜45を含む。フリップフロップ42〜45は、分周部からされた分周信号のそれぞれを、入力端子10に入力されたVCO信号に基づいてラッチする。フリップフロップ41は、入力端子10に入力されたVCO信号を、入力端子11に入力された常にイネーブル状態の信号に基づいてラッチする。
この場合、同期部を容易に作成することが可能になる。
[第3の実施の形態]
図10は、本発明の第3の実施形態の位相比較器の構成を示したブロック図である。図10において、位相比較器は、図9で示した構成に加え、入力端子10aと、ラッチ31aと、フリップフロップ41aとをさらに含む。
入力端子10aは、異位相入力手段の一例である。入力端子10aには、VCO信号と位相が90度異なる90度異位相信号が入力される。90度異位相信号は、例えば、4相出力VCOにて生成される場合もあるし、所望周波数の2倍以上の周波数でVCO信号を発振させ、その発振された信号を分周することで生成される場合もある。
フリップフロップ41aは、入力端子10aに入力された90度異位相信号を、入力端子12に入力されたクロック信号に基づいてラッチする。これにより、90度異位相信号がフリップフロップ42〜45と同じ回路を通過すすることが可能になり、90度異位相信号が、1/2分周信号〜1/16分周信号と互いに同期する。
ラッチ31aは、異位相ラッチ手段の一例である。ラッチ31aは、フリップフロップ41aにラッチされた90度異位相信号を、入力端子11に入力された基準信号に基づいてラッチする。ラッチ31aは、そのラッチ結果を出力端子13aに入力する。
出力端子13aは、ラッチ31aから入力されたラッチ結果を出力する。なお、出力端子13aは、出力部に含まれる。このため、出力端子13aから出力されるラッチ結果は、位相差信号の一部となる。
位相差を検出する原理は、第2の実施形態で説明ものと同一であるが、本実施の形態によれば、VCO信号と90度位相が異なる信号をさらに利用しているので、位相差の分解能がVCO信号の周期の1/4まで向上する。
次に本実施形態の位相比較器の動作について図11を用いて説明する。なお、1/2分周器21〜24は、入力信号の立ち上がりエッジのタイミングで、出力信号の状態が変化するものとする。また、1/2分周器21〜24やフリップフロップ41a、41〜45による信号の遅れは無視している。これは、次の第4の実施形態でも同様である。
図11において、a’、a〜eは、図10におけるフリップフロップ41a、41〜45の出力端a’、a〜eに対応し、その出力端a’、a〜eを伝送する信号を表わす。具体的には、aは、VCO信号を表わし、a’は、90度異位相信号を表わす。また、b〜eは、1/2分周信号〜1/16分周信号を表わす。
また、図8と同様に、AおよびCは、1/16分周信号と周波数の異なる基準信号を表わし、BおよびB’は、1/16分周信号と周波数および位相が一致する基準信号を表わす。これは、次に第4の実施形態でも同様である。
図10で示した位相比較器は、90度異位相信号を用いているので、位相差の分解能は向上しているが、それでも、VCO信号の1/4周期以下の位相差を検出することができない。このため、出力端子13a、13〜17から出力される位相差信号は、基準信号Bのエッジのタイミングでラッチ動作が行われた場合、全てローレベルになり、基準信号B’のエッジのタイミングでラッチ動作が行われた場合、90度異位相信号a’のラッチ結果がローレベルであり、それ以外では、全てハイレベルになる。この時、出力端子13〜17が、1/16分周信号のラッチ結果を最上位ビットとし、VCO信号のラッチ結果を最下位ビットとした2進数表記で位相差信号を出力する。
次に、基準信号Aのエッジのタイミングでラッチ動作が行われた場合について説明する。
この場合、ラッチ動作が行われてから、1/2分周信号〜1/16分周信号の全ての状態が変化するまでには、VCO信号の1/2周期以上3/4周期未満の時間が必要となる。したがって、1/16分周信号の位相は、基準信号の位相より、VCO信号の1/2周期以上3/4周期未満だけ遅れていることになる。この場合、2進数表記での位相差信号は、「000011」となる。ただし、位相差信号の下位2ビットについては、同一の周波数での値であるので、両者間で重み付けに差をつけるのは適切ではなく、後述するようにサーモメータコードとして扱う必要がある。
次に、基準信号Cのエッジのタイミングでラッチ動作が行われた場合について説明する。
この場合、1/2分周信号〜1/16分周信号の全ての状態が変化してからラッチ動作が行われるまでには、VCO信号が状態変化を繰り返す。また、1/2分周信号の状態も変化している。また、90度異位相信号のラッチ結果から、1/16分周信号の位相は、基準信号Cの位相より、VCO信号の1周期分以上かつ、VCO信号の1.25周期未満だけ進んでいることがわかる。この場合、2進数表記での位相差信号は、「111010」となる。1/16分周信号および基準信号C間の位相の進みまたは遅れは、位相差信号の最上位ビットで判定可能である。また、位相差信号の下位2ビットについては、基準信号Aの場合と同様にサーモメータコードとして扱う必要がある。
次に効果を説明する。
本実施形態では、入力端子11は、VCO信号と同一周波数で、VCO信号と位相の異なる90度異位相信号が入力される。ラッチ31aは、入力端子11に入力された異位相信号を、基準信号に基づいてラッチする。出力部は、ラッチ部によるラッチ結果と、ラッチ31aによるラッチ結果とを位相差信号として出力する。
この場合、1/2分周器の数を増やさなくても、より高い精度でVCOの制御を行うことが可能になる。
[第4の実施の形態]
図12は、本発明の第4の実施形態の位相比較器の構成を示したブロック図である。図12において、位相比較器は、図10で示した構成に加え、入力端子10bおよびcと、フリップフロップ41bおよびcと、ラッチ31bおよびcとをさらに含む。
本実施形態では、入力端子10aには、VCO信号と位相が45度異なる45度異位相信号が入力され、入力端子10bには、90度異位相信号が入力され、入力端子10cには、VCO信号と位相が135度異なる135度異位相信号が入力される。以下、45度異位相信号、90度異位相信号および135度異位相信号を異位相信号と総称することもある。なお、入力端子10a〜10cは、異位相入力手段の一例である異位相入力部となる。
異位相信号は、8相出力VCOにて生成される場合もあるし、所望周波数の4倍以上の周波数でVCO信号を発振させ、その発振された信号を分周することで生成される場合もある。
フリップフロップ41aは、入力端子10aに入力された45度異位相信号を、入力端子12に入力されたクロック信号に基づいてラッチする。フリップフロップ41bは、入力端子10bに入力された90度異位相信号を、入力端子12に入力されたクロック信号に基づいてラッチする。フリップフロップ41cは、入力端子10cに入力された135度異位相信号を、入力端子12に入力されたクロック信号に基づいてラッチする。
これにより、異位相信号がフリップフロップ42〜45と同じ回路を通過することが可能になり、異位相信号が、1/2分周信号〜1/16分周信号と互いに同期する。
ラッチ31aは、フリップフロップ41aにラッチされた45度異位相信号を、入力端子11に入力された基準信号に基づいてラッチする。ラッチ31bは、フリップフロップ41bにラッチされた90度異位相信号を、入力端子11に入力された基準信号に基づいてラッチする。ラッチ31cは、フリップフロップ41cにラッチされた135度異位相信号を、入力端子11に入力された基準信号に基づいてラッチする。
ラッチ31a〜31cは、自ラッチによるラッチ結果のそれぞれを、出力端子13a〜13cのそれぞれに入力する。
なお、ラッチ31a〜31cは、異位相ラッチ手段の一例である異位相ラッチ部となる。
出力端子13a〜13cのそれぞれは、ラッチ31a〜31cから入力された各ラッチ結果を出力する。なお、出力端子13a〜13cは、出力部に含まれる。
位相差を検出する原理は、第2の実施形態で説明ものと同一であるが、本実施の形態によれば、VCO信号と45度、90度および135度だけ位相が異なる複数の信号をさらに利用しているので、位相差の分解能がVCO信号の周期の1/8まで向上する。
次に本実施形態の位相比較器の動作について図13を用いて説明する。
図13において、a1〜a4、b〜eは、図12におけるフリップフロップ41〜41c、42〜45の出力端a1〜a4、b〜eに対応し、その出力端a1〜a4、b〜eを伝送する信号を表わす。具合的には、a1は、VCO信号を表わし、a2〜a4は、45度異位相信号〜135度異位相信号を表わし、b〜eは、1/2分周信号〜1/16分周信号を表わす。
図12で示した位相比較器は、45度異位相信号〜135度異位相信号を用いているので、位相差の分解能は向上しているが、それでも、VCO信号の1/8周期以下の位相差を検出することができない。このため、出力端子13a〜13c、13〜17から出力される位相差信号は、基準信号Bのエッジのタイミングでラッチ動作が行われた場合、全てローレベルになる。この時、1/16分周信号のラッチ結果を最上位ビット、VCO信号のラッチ結果を最下位ビットと扱うことで、2進数表記で位相差信号を出力する。
次に、基準信号Aのエッジのタイミングでラッチ動作が行われた場合について説明する。
この場合、ラッチ動作が行われてから、1/2分周信号〜1/16分周信号の全ての状態が変化するまでには、VCO信号の5/8周期以上3/4周期未満の時間が必要となる。したがって、1/16分周信号の位相は、基準信号の位相より、VCO信号の5/8周期以上3/4周期未満だけ遅れていることになる。
このとき、異位相信号のラッチ結果は、サーモメータコードとみなす必要がある。なぜなら、異位相信号にて検出された時間差(位相差)は、単に一定時間ずれているだけであるので、時間差に重みつけはできないからである。従って、この位相差信号は、分周部の2進数符号「0000」とサーモメータコードの「1110」と合成になる。
次に、基準信号Cのエッジのタイミングでラッチ動作が行われた場合について説明する。
この場合、1/2分周信号〜1/16分周信号の全ての状態が変化してからラッチ動作が行われるまでには、VCO信号が状態変化を繰り返す。また、1/2分周信号の状態も変化している。また、45度異位相信号、90度異位相信号および135度異位相信号のラッチ結果から、1/16分周信号の位相は、基準信号Cの位相より、VCO信号の1.125周期以上、かつ、1.25周期未満だけ進んでいることがわかる。この場合、位相差信号は、2進数符号「1110」と、サーモメータコード「1100」の合成となる。なお、位相差信号の最上位ビットで判定可能である。1/16分周信号および基準信号C間の位相の進みまたは遅れは、位相差信号の最上位ビットで判定可能である
本実施形態では、異位相信号が複数あり、それらの異位相信号の位相が互いに異なっているので、より高い精度でVCOの制御を行うことが可能になる。
[第5の実施形態]
図14は、本発明の第5の実施形態のPLLの構成を示したブロック図である。図14において、PLLは、位相比較器1と、デジタルループフィルタ3aと、VCO4aと、出力端子7とを含む。
位相比較器1は、第1〜4の実施形態で示した位相比較器のいずれかが用いられる。なお、位相比較器1の入力端子11には、PLL回路の外部から基準信号が入力される。
デジタルループフィルタ3aは、位相比較器1から出力された位相差信号を平滑化し、その平滑化した位相差信号をVCO4aに入力する。
VCO4aは、発振器の一例である。VCO4aは、デジタルループフィルタ3aから入力された位相差信号により制御される。具体的には、VCO4aは、その位相差信号に応じた周波数で発振し、その発振した周波数の信号をVCO信号として位相比較器1および出力端子7に入力する。このとき、VCO4aは、そのVCO信号を、基準信号として位相比較器1の入力端子10に入力する。
なお、VCO4a内のバラクタ群では、位相比較器1にて検出された位相差を補正するに十分な数のバラクタが、互いに並列に接続されている。
次に効果を説明する。
本実施形態のPLLには、第1〜4の実施形態で示した位相比較器が用いられているので、高い精度でVCOの制御を行うことが可能なPLLを提供することが可能になる。
[第6の実施形態]
図15は、本発明の第6の実施形態のPLLの構成を示したブロック図である。図15において、PLLは、図14で示した構成に加え、デジタルループフィルタ3bと、分周器5と、ΣΔ変調器6とを含む。
デジタルループフィルタ3bは、位相比較器1から出力された位相差信号の一部を平滑化する。
具体的には、デジタルループフィルタ3bは、位相比較器1から出力された位相差信号の下位ビットを平滑化する。また、デジタルループフィルタ3aは、位相比較器1から出力された位相差信号の上位ビットを平滑化する。ここで、上位ビットは、少なくとも最上位ビットを含み、下位ビットは、少なくとも最下位ビットを含む。なお、最上位ビット未満かつ最下位ビットより大きいビットは、上位ビットとして扱われてもよいし、下位ビットとして扱われてもよい。
デジタルループフィルタ3aは、その平滑化した位相差信号の上位ビットをVCO4aに入力する。
また、デジタルループフィルタ3bは、その平滑化した位相差信号の下位ビットをΣΔ変調器6に入力する。
分周器5は、VCO4aから出力されたVCO信号を1/Nに分周し、その分周したVCO信号をΣΔ変調器6に入力する。なお、Nは、正の整数である。
ΣΔ変調器6は、デジタルループフィルタ3bから入力された位相差信号の下位ビットにΣΔ変調(シグマデルタ変調)を行い、そのΣΔ変調を行った下位ビットであるΣΔ変調信号をVCO4aに入力する。また、ΣΔ変調器6は、分周器5から入力されたVCOに基づいて、ΣΔ変調の誤差を抑制する。
VCO4aは、デジタルループフィルタ3aから入力された上位ビットに応じた周波数で発振する。このとき、VCO4aは、ΣΔ変調器6から入力されたΣΔ変調信号をVCO4aに応じて、VCO4a内のバラクタの容量を変化させて、発振する周波数を調整する。これにより、図14で示したPLLより、VCO信号の低ノイズ化を図ることができる。
次に効果を説明する。
本実施形態では、ΣΔ変調器6は、位相比較器1から出力された位相比較器の一部にΣΔ変調を行う。VCO4aは、ΣΔ変調器6にてΣΔ変調された位相差信号に応じて、VCO信号の周波数を調整する。
この場合、VCO信号の低ノイズ化を図ることができる。
[第7の実施形態]
図16は本発明の第7の実施形態のPLLの構成を示したブロック図である。
図16において、PLLは、図14で示した構成に加えて、インターポレータ61および62を有する生成器含む。また、PLLは、出力端子7の代わりに、出力端子7a〜7dを含む。
VCO4aは、デジタルループフィルタ3aから入力された位相差信号に応じた周波数で発振し、その周波数を有し、互いに90度の位相差を有する4つのVCO信号を生成する。VCO4aは、その4つのVCO信号のそれぞれを、出力端子7a〜7dのそれぞれを出力する。以下、出力端子7b〜7dには、出力端子7aに入力されるVCO信号に対して、位相が90度、180度および270度シフトしているVCO信号が出力されるものとする。
なお、VCO4aは、出力端子7aに出力するVCO信号を位相比較器1に入力し、出力端子7bに出力するVCO信号を位相比較器1に90度異位相信号として入力する。
出力端子7a〜7dは、VCO4aから入力されたVCO信号を出力する。
生成器は、VCO4aから出力された4つのVCO信号から、位相比較器1に入力するための、VCO信号、45度異位相信号および135度異位相信号を生成する。
具体的には、インターポレータ61および62のそれぞれは、負荷を共通とする2つの差動回路を含む。一方の差動回路には、出力端子7aおよび7bのそれぞれに入力されるVCO信号と同じVCO信号が入力され、他方の差動回路には、出力端子7cおよび7dのそれぞれに入力されるVCO信号と同じVCO信号が入力される。2つの差動回路の電流比のそれぞれを、1対1および1対−1のそれぞれに設定すれば、45度異位相信号および90異位相信号を生成することができる。
インターポレータ61および62は、その生成した45度異位相信号および90異位相信号を位相比較器1に入力する。
次に効果を説明する。
VCO4aは、位相比較器1から出力された位相差信号に応じた、互いに位相差を有する複数のVCO信号を生成し、それらのVCO信号を出力する。また、VCO4aは、その複数のVCO信号をいずれかひとつを位相比較器に1に入力する。生成器は、VCO4aから出力された複数のVCO信号に基づいて、異位相信号を生成し、その異位相信号を位相比較器1に入力する。
この場合、異位相信号が位相比較器1に入力される。より正確な位相差を検出することができる。
また、本実施形態では、生成器は、負荷を共通とする2つの差動回路にて形成される。
この場合、生成器を容易に作成することが可能になる。
以上、好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更が可能である。例えば、実施形態では、分周手段に1/2分周器が用いられたが、分周手段に1/3分周器や1/4分周器などが用いられてもよい。また、1/2分周器の数は、4であったが、実際には、1以上であればよい。また、第3の実施形態および第4の実施形態は、第2の実施形態に対して新たな要素を加えたものであったが、第1の実施形態にその要素を加えてもよい。つまり、分周信号の同期を取るためのフリップフロップを用いない場合でも、互いに位相が異なる複数のVCO信号が用いられてもよい。
この出願は、2007年9月14日に出願された日本出願特願2007−238621号公報を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims (12)

  1. 対象信号が入力される第一入力手段と、
    基準信号が入力される第二入力手段と、
    前記第一入力手段に入力された対象信号を段階的に分周し、各段階の対象信号のそれぞれを出力する分周手段と、
    前記第一入力手段に入力された対象信号と、前記分周手段から出力された対象信号のそれぞれと、を前記第二入力手段に入力された基準信号に基づいてラッチするラッチ手段と、
    前記ラッチ手段によるラッチ結果を、前記基準信号および前記対象信号の位相差を示す位相差信号として出力する出力手段と、を含む位相比較器。
  2. 前記第一入力手段に入力された対象信号と、前記分周手段から出力された対象信号のそれぞれと、を互いに同期させる同期手段を含み、
    前記ラッチ手段は、前記同期手段で同期された各対象信号を前記基準信号に基づいてラッチする、請求の範囲第1項に記載の位相比較器。
  3. 常にイネーブル状態の信号が入力される第三入力手段を含み、
    前記同期手段は、
    前記分周手段から出力された対象信号のそれぞれを、前記第一入力手段に入力された対象信号に基づいてラッチする複数のフリップフロップと、
    前記第一入力手段に入力された対象信号を、前記第三入力手段に入力された常にイネーブル状態の信号に基づいてラッチするフリップフロップと、を含む、請求の範囲第2項に記載の位相比較器。
  4. 前記分周手段は、前記対象信号を段階的に1/2に分周する、請求の範囲第1項ないし第3項のいずれか1項に記載の位相比較器。
  5. 前記対象信号と同一周波数で、前記対象信号と位相の異なる1または複数の異位相信号が入力される異位相入力手段と、
    前記異位相入力手段に入力された異位相信号を、前記基準信号に基づいてラッチする異位相ラッチ手段と、を含み、
    前記出力手段は、前記ラッチ手段によるラッチ結果と、前記異位相ラッチ手段によるラッチ結果を、前記位相差信号として出力する、請求の範囲第1項ないし第4項のいずれか1項に記載の位相比較器。
  6. 前記出力手段は、前記ラッチ手段にラッチされた、前記分周手段から出力された最終段の対象信号を最上位ビットとし、前記ラッチ手段にラッチされた、前記第二入力手段に入力された対象信号を最下位ビットとした2進数表記で、前記位相差信号を出力する、請求の範囲第1項ないし第5項のいずれか1項に記載の位相比較器。
  7. 前記出力手段は、前記ラッチ手段にラッチされた、前記分周手段から出力された最終段の対象信号を、前記基準信号の位相および前記対象信号の位相の進みまたは遅れを表わす符号として出力する、請求の範囲第1項ないし第5項のいずれかに記載の位相比較器。
  8. 前記出力手段は、前記ラッチ手段にラッチされた、前記第一入力手段に入力された対象信号と、前記異位相ラッチ手段にラッチされた異位相信号とを、サーモメータコードとして出力する、請求の範囲第5項に記載の位相比較器。
  9. 請求の範囲第1項から第8項のいずれか1項に記載の位相比較器と、
    前記位相比較器から出力された位相差信号により制御される発振器と、を含むフェーズロックドループ。
  10. 請求の範囲第5項に記載の位相比較器と、
    前記位相比較器から出力された位相差信号に応じた、互いに位相差を有する複数の周波数信号を生成し、該複数の周波数信号を出力する発振器と、
    前記発振器から出力された複数の周波数信号に基づいて、前記異位相信号を生成し、該異位相信号を前記位相比較器に入力する生成器と、を含むフェーズロックドループ。
  11. 前記生成器は、負荷を共通とする2つの差動回路にて形成される、請求の範囲第10項に記載のフェーズロックドループ。
  12. 前記位相比較器から出力された位相差信号の一部にΣΔ変調を行うΣΔ変調器を含み、
    前記発振器は、前記ΣΔ変調器にてΣΔ変調が行われた位相差信号に応じて、前記周波数を調整する、請求の範囲第9項ないし第11項に記載のフェーズロックドループ。
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