JPWO2009031538A1 - 電歪アクチュエータ - Google Patents

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JPWO2009031538A1
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Abstract

【課題】 簡単且つ安価な構成で、垂直方向に十分な駆動力および耐荷重が得られ、しかも変位の方向付けが行える電歪アクチュエータを提供すること。【解決手段】 基材13の両面に、一対の対向電極11、12をそれぞれ接合し、一方の対向電極11に形成した開口穴11a内にゲル状のエラストマからなる充填材14が充填されている。一対の対向電極11,12間に所定の電圧を印加すると、開口穴11aの寸法が収縮変形し、開口穴11a内に充填されていたゲル状のエラストアが外に押し出され、大きな駆動力および耐荷重を得ることができる。【選択図】図2

Description

本発明は、電気活性ポリマー(EAP: Electro Active Polymer)を用いた電歪アクチュ
エータに係わり、特に垂直方向に大きな駆動力および耐荷重を得ることができ、しかも変位の方向付けを行えるようにした電歪アクチュエータに関する。
電気活性ポリマーを用いた電歪アクチュエータ素子は、通電することにより面積方向の変位が得られる。この面積方向の変位をもちいて、垂直方向の変位を取り出す試みが行われている。例えば、下記の特許文献1には、円形の穴を備えたフレームに、プリストレインドを取り付けることにより構成されたダイヤグラムアクチュエータに関する発明が記載されている。
プリストレインドポリマの両側には円形電極が固定されており、これらの電極間に所定の電位差を与えると、前記円形の穴に垂直な方向にプリストレインドポリマを変形させることが可能となっている。
特表2003−506858号公報(第28頁、図1E,1F)
しかし、このような電歪アクチュエータは柔軟なポリマーと変形可能な電極から構成されるため、外部からの垂直方向からの力に対しては十分な強度を得ることが難しく、駆動力、耐荷重といった観点で実用的でなかった。
本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、簡単且つ安価な構成で、垂直方向に十分な駆動力および耐荷重が得られ、しかも変位の方向付けを行えるようにした電歪アクチュエータを提供することを目的としている。
本発明は、伸縮性および絶縁性を有する基材と、前記基材の両面に設けられた伸張性を有する一対の対向電極と、を備えた弾性変形部材とを有し、前記一対の対向電極のうち、少なくとも一方の対向電極には穴が形成されており、前記一対の対向電極間に所定の電圧が与えられることにより前記穴が縮小されるよう駆動される電歪アクチュエータにおいて、
前記穴の内部に弾性変形可能な充填材が設けられていることを特徴とするものである。
上記においては、前記電圧が与えられて駆動する際に、前記穴が縮小することによって前記充填材の少なくとも一部が基材に対して盛り上がるものである。
本発明の電歪アクチュエータでは、静電引力に伴うマクスウェル応力等で、電極間の基材がつぶされる方向に変形すると共に電極自体も面方向に延びる。電歪アクチュエータの面方向に広がる動作によって、穴部分は内径寸法が絞られる方向に収縮変形させられることで、穴内に充填された充填材が穴の外側に向かって押し出される。
このため、より大きな駆動力を発生させることができ、あるいは充填材が有する弾性力が大きな抗力として働くため、強度ないしは耐荷重を向上させることが可能となる。
上記においては、前記穴から盛り上がった前記充填材を含む部分が、被駆動対象物を駆動させる押圧部とされるものが好ましい。
上記手段では、被駆動対象物に駆動力を与えるアクチュエータとすることができ、被駆動対象物を所望の方向に動作させることが可能となる。
例えば、前記穴は、前記弾性変形部材を板厚方向に貫通する貫通穴である。
前記手段では、穴の収縮方向への変形により、充填材をこれと直交する方向(穴の上下方向)に突出させることができる。
上記において、前記充填材が、封止部材で覆われているものとすることができる。
充填材が、液状シリコーン、パーフルオロロフルオロエタンなどの流動性部材の場合には、封止部材によって包むことにより、充填材の漏れを防止できるとともに、大きな駆動力を得ることが可能となる。
例えば、前記穴の上下の開口端のうち少なくとも一方の開口端側が、伸張性を有する封止部材で封止されているものである。
上記手段では、充填材の突出する方向(変位の方向)を方向付けることができる。尚、伸張性を有する封止部材は適度な弾性率を有する弾性体であることが好ましい。
上記においては、前記穴の上下の開口端の双方が封止部材で封止されており、上側の開口端を封止する封止部材と下側の開口端を封止する封止部材の弾性率に差が設けられているものが好ましい。
または前記穴の上下の開口端の双方が封止部材で封止されており、上側の開口端を封止する封止部材と下側の開口端を封止する封止部材の板厚に寸法差が設けられているものが好ましい。
上記手段では、液漏れを防止できるとともに、充填材の突出する方向(変位の方向)を弾性率の高い方に定めること(方向付けること)ができる。
また、一方の対向電極に形成された前記穴の内部に設けられた充填材が、凸状に湾曲形成され、その上に前記基材が形成され、さらにその上に他方の対向電極が積層されており、
他方の対向電極の弾性率が、前記封止部材、充填材および基材の合計の弾性率よりも低く設定されているものである。
あるいは、一方の対向電極に形成された前記穴の内部に設けられた充填材が、凸状に湾曲形成され、その上に前記基材が、さらにその上に他方の対向電極が積層されており、前記他方の対向電極の表面には補助基板が設けられているものである。
上記手段によっても変位の方向付けを行うことができる。
上記においては、前記充填材が半流動性のゲル状のエラストマが好ましい。
例えば、シリコーンゲルなどを用いることができる。
あるいは、前記充填材が弾性フォーム材であるものとすることもできる。
本発明の電歪アクチュエータでは、より大きな力で充填材を面と直交する垂直方向(板厚方向)に押し出すことができるため、十分な駆動力および耐荷重を得ることができる。
また簡単且つ安価な構成で、電歪アクチュエータが変位する方向をあらかじめ設定することができる。
最初に、電歪アクチュエータ10の基本構造および基本動作について説明する。図1は電歪アクチュエータの基本的構成を示す断面図であり、(A)は初期状態、(B)は駆動状態の一例を示している。
図1(A)に示すように、本発明の電歪アクチュエータ10は、板厚方向の中心部に設けられた基材13と、その上面側に設けられた一方の対向電極11と、下面側に設けられた他方の対向電極12の三層構造を有し、これらの外周側の縁部が拘束部材20により保持される構成を基本としている。
前記基材13は薄い樹脂シートで形成されており、高い伸縮性および絶縁性を備えている。このような樹脂シートは、一般に弾性エラストマと称されており、例えばシリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、オレフィン樹脂などが好適である。前記基材13は、面と直交する板厚方向の圧縮力を受けて変形させられると、面と平行となる方向に変位して、その面積が広がる方向に変形する。
一方の対向電極11と他方の対向電極12は一対の対向電極を形成しており、前記基材13の上面および下面に接合されている。一対の対向電極11,12は、例えば導電ゲルなどのように、板厚方向と直交する方向への伸縮性を有する材料で形成されている。このため、基材13の変形に追従して、面積が広がる方向に容易に変形することが可能である。なお、一方の対向電極11と他方の対向電極12の中心部には、所定の直径からなる開口穴11a,12aが形成されている。
電歪アクチュエータ10は、基材13、一方の対向電極11および他方の対向電極12が板厚方向に積層された三層構造からなる積層体として形成された弾性変形部材10Aを有している。また電歪アクチュエータ10の平面形状は円形状をしている。
拘束部材20はリング形状をした上側拘束部材21と下側拘束部材22とを有しており、前記弾性変形部材10Aの外周側を上下方向から挟み込むことによって電歪アクチュエータ10全体が保持されている。
一対の対向電極11,12は、前記基材13の表面にテンションを付与した状態で取り付けられている。テンションを付与する方法は様々であるが、例えば基材13の上に一対の対向電極11、12を接合した後、その基材13を伸張させた上でその外周側を上側拘束部材21と下側拘束部材22とで固定することにより、テンションを付与することができる。あるいは、テンションを付与した基材13を予め前記上側拘束部材21と下側拘束部材22とで拘束し、その後、基材13の上に一対の対向電極11,12を接合するようにしてもよい。
このように、一対の対向電極11,12の外周部を前記上側拘束部材21と下側拘束部材22とで拘束するようにすると、一対の対向電極11,12が伸縮する際に生じる力を、拘束部材20側を基準とする水平方向の力とすることが可能となる。
図1(B)に示すように、一方の対向電極11と他方の対向電極12との間に所定の電圧を印加すると、電極間に静電引力が発生して、電極間距離が狭まる方向に変位させられる。このため、一方の対向電極11と他方の対向電極12との間に挟持されている基材13は面積の広がる外周方向および内周方向に変形しようとする。
しかし、電歪アクチュエータ10の外周側は拘束部材20により保持されており、基材13はこれ以上外周方向に広がることができない状態にある。このため、基材13は開口穴11a,12aが内周方向の一方向に向かってのみ拡大する。このとき、一方の対向電極11と他方の対向電極12も前記基材13と一体となって面積の広がる内周方向に向かって変形する。すると、開口穴11a,12aが収縮して前記基材13の中央部分が凸状に盛り上がり、その一部が開口穴11aを通じて図示上方または下方に突出させられる。これにより、電歪アクチュエータ10を、面と直交する垂直方向(板厚方向)に変位させることが可能となる。この突出した部分を用いることにより、次の被駆動対象物を駆動させることが可能となる。
次に、各実施の形態について説明する。なお、以下においては、上記基本構成の相違点および/または各実施の形態間での相違点を中心に説明する。
図2は本発明の第1の実施の形態を示す断面図であり、(A)は初期状態、(B)は駆動状態の一例を示している。
図2(A)に示すように、第2の実施の形態の構成は、開口穴11a内にゲル状のエラストマなどからなる充填材14が充填されている点以外は、上記基本構成と同様である。すなわち、充填材14は、開口穴11a内において、基材13の上に重ねられた状態で設けられている。前記充填材14は、外力を受けると自在に変形することができ、しかも弾性を有する半流動体の材料が好ましく、例えばシリコーンゲルなどが好適である。あるいは、充填材14に流動を有しない弾性フォーム材(発泡体)を使用することも可能である。
図2(B)に示すように、充填材14を開口穴11a内に設けておくと、電極間に電圧を印加して駆動させたときに、基材13とともに、その上に重ねられている充填材14を一緒に変形させることが可能である。このとき、変形した基材13が、充填材14を開口穴11aの外に押し出す。同時に、開口穴11aの内径寸法が絞られる方向に収縮変形させられるため、外に突出させられる充填材14により大きな力を与えることができる。このため、この電歪アクチュエータ10では、充填材14を有しない基本構成に比較して、より大きな駆動力を発生させることができる。なお、外に押し出されて突出した充填材14を押圧部などとして用いることにより、被駆動対象物を駆動させることが可能となる。
また、垂直方向の荷重に対しては基材13に加えて、充填材14の弾性が抗力として働く。このため、充填材14を有しない基本構成の場合に比べて格段に強度、耐荷重を向上させることが可能である。
図3は本発明の第2の実施の形態を示す電歪アクチュエータの断面図であり、(A)は初期状態、(B)は駆動状態の一例を示している。
第2の実施の形態は、第1の実施の形態の変形例に相当するものである。
図3(A)に示すように、第2の実施の形態では、下側となる他方の対向電極12に開口穴12aを設けていない点、基材13と他方の対向電極12とが対向する境界部分は接着固定されておらず、この間の摩擦抵抗は零、または無視できるほどに小さな自由状態に設定されている点において、上記第2の実施の構成と相違しており、その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
第2の実施の形態では、他方の対向電極12が、充填材14の下面側を支える構成である。このため、図3(B)に示すように、一対の対向電極11,12間に所定の電圧を印加すると、電極間距離が狭まると同時に、開口穴11aを有する一方の対向電極11だけが、その面積が広がる方向、すなわち開口穴11aの内径を絞る中心方向に収縮変形する。このとき、基材13と他方の対向電極12との間の摩擦抵抗は無視できるため、基材13は面と平行となる方向に自由に変形することが可能である。このため、基材13は、他方の対向電極12を基準として図示上方(Z1方向)に大きく盛り上がるように変形する。これにより、基材13の上部側に設けられた充填材14を、前記開口穴11aを介して図示Z1方向に大きく突出させることができる。また第2の実施の形態では、変位しようとする方向をあらかじめ方向付けることができる。なお、このように突出した充填材14を押圧部などとして用いることにより、次の被駆動対象物を駆動させることが可能となる。
図4は、本発明の第3の実施の形態を示す電歪アクチュエータの断面図であり、(A)は初期状態、(B)は駆動状態の一例を示している。
図4(A)に示す電歪アクチュエータは、開口穴11aを封止部材で覆った状態を示している。すなわち、第3の実施の形態に示す電歪アクチュエータは、開口穴11a内に充填材14を充填した上で、開口穴11aが封止部材15で封止された状態にある。あるいは、封止部材15で封止された開口穴11a内に、充填材14が充填された状態にある。
前記充填材14は、流動性を有さない弾性ゲルエラストマや弾性フォーム材(発泡体)などであってもよいし、液状シリコーンなどの流動性の部材などであってもよい。前記流動性の部材を使用した場合には、より自由に変形することが可能である。また封止部材15で流動性の部材を封止した場合には、流動性の部材の漏れを防止することができる。このため、より大きな駆動力や耐荷重を得ることが可能となる。
前記封止部材15としては、例えばシリコーン、ポリウレタン等の比較的大きな伸張性を有するとともに適度な弾性率を有する弾性体が好適である。あるいは、液洩れ防止用のシーリング材を塗布することにより封止部材15を形成するようにした構成であってもよい。
図4(B)に示すように、第3の実施の形態では、一対の対向電極11,12間に所定の電圧を印加すると、基材13および充填材14に変形に追従して、これを覆う封止部材15を一緒に隆起変形(突出)させることができる。このため、開口穴11a内の封止状態を維持することができ、前記液洩れを防止することが可能である。なお、このように突出した充填材14を含む部分を押圧部などとして用いることにより、次の被駆動対象物を駆動させることが可能となる。
図5は、本発明の第4の実施の形態を示す電歪アクチュエータの断面図であり、(A)は初期状態、(B)は駆動状態の一例を示している。また図6は、本発明の第5の実施の形態を示す電歪アクチュエータの断面図であり、(A)は初期状態、(B)は駆動状態の一例を示している。
図5(A)に示すように、第4の実施の形態を示す電歪アクチュエータは、他方の対向電極12の上に基材13を重ね、さらにその上に一方の対向電極11を重ねた三層構造の弾性変形部材10Aに、共通の貫通穴16を形成し、この貫通穴16の内部に充填材14を充填させた構成である。
図5(B)に示すように、この電歪アクチュエータでは、一方の対向電極11と他方の対向電極12との間に所定の電圧を印加すると、一方の対向電極11および他方の対向電極12が面積を拡張する方向、すなわち貫通穴16の中心軸に向かって伸張する。このため、一方の対向電極11および他方の対向電極12との間に挟まれている基材13も一緒に中心軸に向かって伸張させられる。すなわち、貫通穴16は、その内径寸法が絞られる方向に収縮変形させられる。このため、図5(B)に示すように、貫通穴16内部の充填材14を、例えば図示Z1方向の外部に突出させることができる。そして、このように突出した充填材14を含む部分を押圧部などとして用いることにより、被駆動対象物を駆動させることが可能となる。
ただし、貫通穴16内に充填材14を設けただけでは、充填材14が上下どちらの方向に突出するかは一義的に定めることができず、両方向に突出することもあり得る。
そこで、図5(A)(B)に示すように、貫通穴16の少なくとも一方の開口端に封止部材17を設ける構成にすると、封止部材17が設けられた側とは逆側(図5ではZ1方向)に充填材14を突出させることが可能となる。
一方、図6(A)(B)に示す第5の実施の形態に示す電歪アクチュエータでは、貫通穴16の上下両側の開口端のそれぞれに、封止部材17A,17Bを設けた構成とした点で第4の実施の形態と相違している。しかも、第5の実施の形態では、上端側の封止部材17Aと下端側の封止部材17Bとを異なる材料で形成することにより、封止部材17Bの弾性率よりも封止部材17A側の弾性率を大きくしてある。つまり、封止部材17Aの方が封止部材17Bよりも伸び易い状態にある。このため、図6(B)に示すように、貫通穴16の内径寸法が絞る方向に収縮変形したときに、充填材14を封止部材17Aが設けられた上部(Z1)方向に大きく突出させることができる。前記突出した充填材14を含む部分を押圧部などとして用いることにより、被駆動対象物を駆動させることが可能となる。
このように、上端側の封止部材17Aと下端側の封止部材17Bとの弾性率に差を設けることにより、充填材14を所望の方向に突出させること、すなわち変位の方向についての方向付けを行うことが可能となる。
図7は、本発明の第6の実施の形態を示す電歪アクチュエータの断面図であり、(A)は初期状態、(B)は駆動状態の一例を示している。また図8は、本発明の第7の実施の形態を示す電歪アクチュエータの断面図であり、(A)は初期状態、(B)は駆動状態の一例を示している。なお、第6および第7の実施の形態は、前記第4または第5の実施の形態の変形例を示している。
第6の実施の形態に示す電歪アクチュエータが第4または第5の実施の形態と異なる点は、貫通穴16の内面の全体を、シーリング材からなる封止部材17で覆い、その中に充填材14を充填した構成としている点にある。また第7の実施の形態に示す電歪アクチュエータにあっては、充填材14を封止部材17の内部に密封した状態で、前記貫通穴16内に設けた構成としている点で相違している。
図7(B)および図8(B)に示すように、第6,7に示す実施の形態においても、一方の対向電極11と他方の対向電極12との間に所定の電圧を印加すると、電極間距離が狭まり、電歪アクチュエータ10を形成する弾性変形部材10A全体が面積を広げようと貫通穴16の中心軸に向かって変形する。このため、貫通穴16の内径が収縮する方向に変形し、内部の充填材14が盛り上がって貫通穴16の開口端から垂直(Z)方向に突出させられる。よって、第6,7に示す実施の形態においても、前記突出した充填材14を含む部分を押圧部などとして用いることにより、被駆動対象物を駆動させることが可能となる。
第6の実施の形態では充填材14はZ1方向にのみ突出させることができるが、第7の実施の形態では、Z1およびZ2方向のいずれにも突出させることが可能である。このため、例えば図8(B)の実線に示すように、封止部材17の底面17aの板厚寸法を、天面17bよりも厚く形成する構成にすると、充填材14をZ1側方向に突出させることが可能となる。あるいは第5の実施の形態で説明したように、封止部材17の天面17bの弾性率を、底面17aの弾性率よりも高くした構成とすることによっても、充填材14をZ1側方向に突出させることが可能である。
なお、第6および第7の実施の形態では、充填材14と前記貫通穴16との間に、封止部材17を介在させることで、前記基材13の表面にテンションをかけ易くできる。
図9は、本発明の第8の実施の形態を示す電歪アクチュエータの断面図であり、(A)は初期状態、(B)は駆動状態の一例を示している。第8の実施の形態に示す電歪アクチュエータは、上記第3の実施の形態の変形例を示している。
第8の実施の形態では、充填材14を、突出させたい側(図9ではZ1方向)とは逆側となる図示Z2方向に、あらかじめ凸状に湾曲させた状態に形成している。そして、充填材14の形状に倣うように基材13を積層し、さらに他方の対向電極12Aを前記基材13の形状に倣うように、その下面側に積層している。また第8の実施の形態では、他方の対向電極12Aを、基材13、充填材14および封止部材15の合計の弾性率に比較して、十分に低い弾性率を有する材料で形成した点でも相違している。
図9(B)に示すように、一対の対向電極11,12A間に所定の電圧を印加すると、一方の対向電極11と他方の対向電極12Aとの間の電極間距離が狭まる。このとき、弾性率の小さな他方の対向電極12Aには、平板の状態に戻ろうとする復元力がZ1方向に作用する。このため、基材13および充填材14が、他方の対向電極12Aに押されてZ1方向に持ち上げられる。よって、第8の実施の形態においても、充填材14およびこれを覆う封止部材15を、開口穴11aの開口端から図示上方のZ1方向に突出させることができる。よって、この実施の形態においても、前記突出した充填材14を含む部分を押圧部などとして用いることにより、被駆動対象物を駆動させることが可能となる。
図10は、本発明の第9の実施の形態を示す電歪アクチュエータの断面図であり、(A)は初期状態、(B)は駆動状態の一例を示している。第9の実施の形態に示す電歪アクチュエータは、前記第8の実施の形態の変形例を示している。
第9の実施の形態では、他方の対向電極12の弾性率を小さくする代わりに、他方の対向電極12の下面側に、基材13、充填材14および封止部材15に比較して十分に低い弾性率からなる補助基板19を設けた構成とした点において相違している。
図10(A)に示すように、前記補助基板19は、湾曲変形させられた状態で隆起形成された前記他方の対向電極12の下面側に固定されている。なお、前記補助基板19は他方の対向電極12の下面に部分的に設けた構成であってもよいし、他方の対向電極12の下面に全面的に配置した構成であってもよい。
図10(B)に示すように、第9の実施の形態においても、一対の対向電極11,12間に所定の電圧を印加すると、弾性変形部材10Aが変形するときに、補助基板19が他方の対向電極12の下面側を図示Z1方向に付勢する。このため、上記同様に充填材14およびこれを覆う封止部材15を、開口穴11aの開口端から図示上方のZ1方向に突出させることができる。よって、この実施の形態においても、前記突出した充填材14を含む部分を押圧部などとして用いることにより、被駆動対象物を駆動させることが可能となる。
以上各実施の形態において説明した電歪アクチュエータでは、簡単且つ安価な構成で、面と垂直となる方向に十分な駆動力および耐荷重を得ることができる。しかも変位の方向付けを行うこともできる。
電歪アクチュエータの基本的構成を示す断面図であり、(A)は初期状態、(B)は駆動状態の一例を示す図、 本発明の第1の実施の形態を示す断面図であり、(A)は初期状態、(B)は駆動状態の一例を示す図、 本発明の第2の実施の形態を示す断面図であり、(A)は初期状態、(B)は駆動状態の一例を示す図、 本発明の第3の実施の形態を示す断面図であり、(A)は初期状態、(B)は駆動状態の一例を示す図、 本発明の第4の実施の形態を示す断面図であり、(A)は初期状態、(B)は駆動状態の一例を示す図、 本発明の第5の実施の形態を示す断面図であり、(A)は初期状態、(B)は駆動状態の一例を示す図、 本発明の第6の実施の形態を示す断面図であり、(A)は初期状態、(B)は駆動状態の一例を示す図、 本発明の第7の実施の形態を示す断面図であり、(A)は初期状態、(B)は駆動状態の一例を示す図、 本発明の第8の実施の形態を示す断面図であり、(A)は初期状態、(B)は駆動状態の一例を示す図、 本発明の第9の実施の形態を示す断面図であり、(A)は初期状態、(B)は駆動状態の一例を示す図、
符号の説明
10 電歪アクチュエータ
10A 弾性変形部材
11 一方の対向電極
11a 開口穴
12 他方の対向電極
13 基材
14 充填材
15,17 封止部材
16 貫通穴
20 拘束部材

Claims (12)

  1. 伸縮性および絶縁性を有する基材と、前記基材の両面に設けられた伸張性を有する一対の対向電極と、を備えた弾性変形部材とを有し、前記一対の対向電極のうち、少なくとも一方の対向電極には穴が形成されており、前記一対の対向電極間に所定の電圧が与えられることにより前記穴が縮小されるよう駆動される電歪アクチュエータにおいて、
    前記穴の内部に弾性変形可能な充填材が設けられていることを特徴とする電歪アクチュエータ。
  2. 前記電圧が与えられて駆動する際に、前記穴が縮小することによって前記充填材の少なくとも一部が基材に対して盛り上がるものである請求項1記載の電歪アクチュエータ。
  3. 前記穴から盛り上がった前記充填材を含む部分が、被駆動対象物を駆動させる押圧部とされる請求項2記載の電歪アクチュエータ。
  4. 前記穴は、前記弾性変形部材を板厚方向に貫通する貫通穴である請求項1記載の電歪アクチュエータ。
  5. 前記充填材が、封止部材で覆われている請求項1記載の電歪アクチュエータ。
  6. 前記穴の上下の開口端のうち少なくとも一方の開口端側が、伸張性を有する封止部材で封止されている請求項4記載の電歪アクチュエータ。
  7. 前記穴の上下の開口端の双方が封止部材で封止されており、上側の開口端を封止する封止部材と下側の開口端を封止する封止部材の弾性率に差が設けられている請求項4記載の電歪アクチュエータ。
  8. 前記穴の上下の開口端の双方が封止部材で封止されており、上側の開口端を封止する封止部材と下側の開口端を封止する封止部材の板厚に寸法差が設けられている請求項4記載の電歪アクチュエータ。
  9. 一方の対向電極に形成された前記穴の内部に設けられた充填材が、凸状に湾曲形成され、その上に前記基材が形成され、さらにその上に他方の対向電極が積層されており、
    他方の対向電極の弾性率が、前記封止部材、充填材および基材の合計の弾性率よりも低く設定されている請求項4記載の電歪アクチュエータ。
  10. 一方の対向電極に形成された前記穴の内部に設けられた充填材が、凸状に湾曲形成され、その上に前記基材が、さらにその上に他方の対向電極が積層されており、前記他方の対向電極の表面には補助基板が設けられている請求項4記載の電歪アクチュエータ。
  11. 前記充填材が流動性材料又は半流動性のゲル状のエラストマである請求項1記載の電歪アクチュエータ。
  12. 前記充填材が弾性フォーム材である請求項1記載の電歪アクチュエータ。
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