JP2009027065A - 電歪アクチュエータ - Google Patents

電歪アクチュエータ Download PDF

Info

Publication number
JP2009027065A
JP2009027065A JP2007190525A JP2007190525A JP2009027065A JP 2009027065 A JP2009027065 A JP 2009027065A JP 2007190525 A JP2007190525 A JP 2007190525A JP 2007190525 A JP2007190525 A JP 2007190525A JP 2009027065 A JP2009027065 A JP 2009027065A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
electrostrictive actuator
electrodes
extension
actuator according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2007190525A
Other languages
English (en)
Inventor
Isao Takahashi
高橋  功
Nobuhiko Sasaki
順彦 佐々木
Makoto Sasaki
真 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alps Electric Co Ltd filed Critical Alps Electric Co Ltd
Priority to JP2007190525A priority Critical patent/JP2009027065A/ja
Publication of JP2009027065A publication Critical patent/JP2009027065A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

【課題】 十分な強度、耐荷重、駆動力が得られ、しかも変位の方向付けを行うことが可能な電歪アクチュエータを提供すること。
【解決手段】 第1電極11と第2電極13との間、および第1電極11と第3電極15との間に所定に電圧を与えると、前記流動部材12および基材14はその面積が広がろうとする方向に変形する。このとき、中心付近に集中した流動部材12が、伸張状態にあって且つ変形しやすい状態にある第1電極11の中心部を図示上方(Z1方向)に押圧する。このため、第1電極11の中心部に設けられた伸張変形部Aを所定の方向に凸状に突出変形させることができる。流動部材12を効率良く移動させることができるため、十分な強度、耐荷重、駆動力が得られ、しかも変位の方向付けを行うことが可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、電気活性ポリマー(EAP: Electro Active Polymer)の1つである電歪アクチュエータに係わり、特に垂直方向に十分な強度、耐荷重、駆動力が得られ、しかも変位の方向付けを行えるようにした電歪アクチュエータに関する。
電気活性ポリマーを用いた電歪アクチュエータ素子は、通電することにより面積方向の変位が得られる。この面積方向の変位をもちいて、垂直方向の変位を取り出す試みが行われている。例えば、下記の特許文献1には、円形の穴を備えたフレームに、プリストレインドを取り付けることにより構成されたダイヤグラムアクチュエータに関する発明が記載されている。
プリストレインドポリマの両側には円形電極が固定されており、これらの電極間に所定の電位差を与えると、前記円形の穴に垂直な方向にプリストレインドポリマを変形させることが可能となっている。
特表2003−506858号公報(第28頁、図1E,1F)
しかし、このような電歪アクチュエータは柔軟なポリマーと変形可能な電極から構成されるため、外部からの垂直方向からの力に対しては十分な強度を得ることが難しく、駆動力、耐荷重といった観点で実用的でなかった。
また、このようなアクチュエータでは、予め変位の方向付けが可能であることができることが好ましい。この点、上記特許文献1に記載のアクチュエータには、上方への変位量を大きくするために、シリコンオイルなどの膨張剤を下面側に加えるようにした構成が記載されている。
しかし、シリコンオイルなどを加えて変位量や変位の方向付けを行う方法では、製造コストを低減することが難しく、また製造工程も複雑になるという問題がある。
本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、簡単且つ安価な構成で、垂直方向に十分な強度、耐荷重、駆動力が得られ、しかも変位の方向付けを行えるようにした電歪アクチュエータを提供することを目的としている。
本発明の電歪アクチュエータは、駆動信号に応じて面積を広げる方向に伸張可能な伸張変形部と、前記伸張変形部に接合された第1電極と、前記第1電極と対向配置された第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に充填された流動部材とを有することを特徴とするものである。
上記においては、前記第1電極と前記第2電極の少なくとも一方が伸縮性を有するものである。
本願発明では、平行平板電極からなる前記第1電極と前記第2電極により、垂直方向へ十分な強度、耐荷重、駆動力での変位を行わせることができる。そして、伸張変形部によって変位の方向付けを行うことができる。
また前記第1電極が開口穴を備え、前記開口穴に前記伸張変形部が設けられているものである。
上記発明では、リジットな固定電極の開口穴に配置した伸張変形部を突出変形させるこができる。
上記においては、前記第1電極と第2電極との電極間距離は、電極どうしが対向する領域の中心部よりも周辺側の方が短く形成されているものが好ましい。
上記手段では、伸張性を有する電極を周辺部から中央部に向かって絞り込むように変形させることができるため、流動部材を効率よく移動させることができ、十分な強度、耐荷重、駆動力が得られ、しかも変位の方向付けを行うことが可能となる。このため、電極間に与える電圧を低くすることができる。このため、電極間に必要な絶縁耐圧を低く抑えることが可能となる。
さらには、前記伸張変形部が、前記第1電極又は第2電極の中心部に設けられているものが好ましい。
上記手段では、流動部材を中心部に集中させることにより、十分な強度、耐荷重、駆動力を得ることが可能となる。
また前記伸張変形部が環状であるものとすることもできる。
例えば、前記伸張変形部は、互いに対向配置された伸張性を有する一対の電極と、前記一対の電極の電極間に設けられた伸縮性を有する基材で形成することができる。
上記手段では、静電引力を発生させて、基材をその面積が広がる方向に駆動可能させることができる。
また前記第1電極と、前記伸張変形部の前記一対の電極の一方が導通しているものである。
これにより、前記伸張変形部の一方の電極に第1電極と同じ電圧を与えることが可能となる。
また前記第1電極と、前記伸張変形部の前記一対の電極の一方が一体とされて形成されているものが好ましい。
上記手段では、全体の構成を簡単にすることができる。また部品点数を少なくすることができるため、製造コストを安価にできる。
上記においては、前記第1電極と前記第2電極との間、および前記第2電極と前記伸張変形部を形成する他方の電極との間に、所定の電圧が与えられて駆動されるものである。
上記手段では、各電極間に静電引力を発生させることが可能となる。
さらには、前記第1電極と第2電極との接合部が、シーリング部材で封止されているものが好ましい。
上記手段では、電極間に充電された流動部材の漏れを防止できる。
また前記第2電極側にも伸張変形部が形成されたものとしたものであってもよい。
上記手段では、前記第1電極側だけでなく、前記第2電極側にも突出変形させることができる。
本発明の電歪アクチュエータでは、構造が簡単で、十分な強度、耐荷重、駆動力が得られ、しかも変位の方向付けを行うことができ、しかも安定的に動作させることができる。
図1および図2は本発明の第1の実施の形態としての電歪アクチュエータの断面図であり、図1は動作前の初期状態を示す断面図、図2は動作状態を示す断面図である。
図1および図2に示すように、電歪アクチュエータ10Aは積層構造体として構成されている。すなわち、下部側から上方に向かって、第2電極13、流動部材12、第1電極11、基材14および第3電極15が重ねられた構成である。そして、前記第1電極11、前記第1電極11の上に重ねられた基材14および第3電極15が伸張変形部Aを形成している。
前記第2電極13、流動部材12、第1電極11、基材14および第3電極15の外形形状は、荷重を集中させて十分な強度、耐荷重、駆動力を得るためには円形であることが好ましいが、前記円形以外の形状例えば四角形状、五角形状などの多角形状であってもよい。
この実施の形態では、第2電極13は第1、第3電極11,15に比較してリジットな固定電極であり、例えば0.1mm程度の銅板、あるいは0.1mm程度のPETなどからなる樹脂板の上に20μm程度の銅箔を薄膜処理することにより形成されている。流動部材12は流動性を持って振る舞う物質、例えば絶縁ゲルまたは絶縁流体で形成されており、第1電極11と第2電極13との間に充填されている。絶縁ゲルとしては例えばシリコーンゲルなどが好適であり、絶縁性流動体としては例えばシリコーンオイルなどが好適である。流動部材12は、真の意味での流動性を持っている必要はなく、半固体や半流動体、非常に弾性率が小さい弾性体など、荷重をかけられた場合に他の方向に回り込む性質を有していればよい。なお、前記第1電極11の縁部と第2電極13の縁部との間にはシリコーン樹脂などから形成されたシーリング部材17が設けられている。シーリング部材は、前記第1電極11と第2電極13との間から流動部材12が外部に洩れ出さないように封止している。
第1電極11および第3電極15は、導電性および伸縮性を有する材料で形成された電極である。このような伸張性を有する電極として、例えば導電シリコーン、ハイドロゲル(導電性高分子)などが好適である。なお、第1電極11および第3電極15の板厚寸法は50ないし100μm程度である。
前記第1電極11は所定のテンションを掛けた状態で、すなわち面積が広がる方向への引っ張り荷重が与えられた状態で、前記第2電極13の縁部に固定されている。電極間に電圧が印加されない非通電状態では、前記第1電極11と前記第2電極13とは互いに平行な状態にあり、両者は平行平板電極を形成している。
基材14は樹脂シートなどで形成されており、高い伸縮性および絶縁性を備えている。このような樹脂シートとしては、例えばシリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、オレフィン樹脂などが好適である。基材14の板厚寸法は、例えば50μm程度である。前記基材14は板厚方向に圧縮すると、その面積が広がる方向に伸張し、面積が広げる方向に引っ張ると、板厚寸法が薄くなる方向に変形する。なお、マクスウェル応力とポアソン効果などにより、変形の前後において前記基材14の体積は一定である。
前記第1電極11と第2電極13との間、および第1電極11と第3電極15との間には所定の電位差が与えられる。例えば、図1に示すように接続し、スイッチSWを設けて通電状態と非通電状態とを切り換えるようにする。すると、通電状態のときに、第1電極11を基準として前記第2電極13および第3電極15間に所定の電圧eを与えることが可能となる。
スイッチSWを閉じて通電状態にすると、前記第1電極11と第2電極13との間には、この間の電位差に応じた静電引力f1が発生する。同様に、前記第1電極11と第3電極15との間には、この間の電位差に応じた静電引力f2が発生する。
このとき、図2に示すように、前記第2電極13と第1電極11との間の電極間距離が縮まるため、流動部材12が板厚方向に圧縮させられる。同様に、前記第1電極11と第3電極15との間の電極間距離も縮まり、基材14が板厚方向に圧縮させられる。このため、前記基材14はその面積が広がろうとする方向に変形させられる。
前記第1電極11と第3電極15との間では、電極間距離が縮まるため、第3電極15が基材14に追従して、その面積を広げる方向に変形しようとする。このため、第1電極11のうち、基材14と接合する部分は前記基材14によって面積が広がる方向に伸張させられる。これにより、基材14と接する第1電極11の中心部は、基材14と接しないそれ以外の周辺部よりも薄く変形しやすい状態に伸ばされる。
一方、第1電極11の縁部と第2電極13の縁部との間はシーリング部材で封止されているため、電極間内部の流動部材12はシーリング部材を超えて外側(面積が広がる方向)へ移動することができない。このため、流動部材12は第1電極11の縁部と第2電極13とが対向する部分のほぼ中心付近に集中する。このとき、中心付近に集中した流動部材12が、伸張状態にあって且つ変形しやすい状態にある前記第1電極11の中心部を図示上方(Z1方向)に押圧する。このため、第1電極11の中心部およびこの中心部に設けられた基材14および第3電極15を一緒にZ1方向に凸状に突出変形させることができる。突出変形した部分には静電力によって押し出された流動部材12が満ちているため、外部から力が加わっても圧力が抗力となり、耐荷重が向上する。
また電圧をかけて電極間の距離が接近した際に電極同士が接触してショートしないよう、いずれかの電極の内面に絶縁膜を設けてもよい。またシリコーンゲルのような弾性を有する半流動性の流動部材12を用いるとショートがおこりにくいため好ましい。
またスイッチSWを閉じて電圧eの印加を停止して非通電状態の戻すと、各電極間に発生している静電引力が消滅する。これにより、伸張状態にあった第1電極11、基材14および第3電極15が、図1に示す元の初期状態に復元させられる。この場合、シリコーンゲルのような弾性を有する半流動性の流動部材12を用いると、流動部材12自身の復元性により初期状態への復元力が大きくなる。
この第1の実施の形態では、突出する際に発生する駆動力、さらには変位量(ストローク)を、固定側である第2電極13から伸張側である第1電極11および第3電極15方向とすることができる。
次に、第2の実施の形態について説明する。
図3および図4は本発明の第2の実施の形態としての電歪アクチュエータの断面図であり、図3は動作前の初期状態を示す断面図、図4は動作状態を示す断面図である。
図3に示す電歪アクチュエータでは、第2電極13が伸張性を有する電極で形成され、第1電極11が固定電極で形成されている点で相違している。
第1電極11の中央には、所定の半径からなる開口穴11aが形成されている。
前記開口穴11aには、第4の電極としての伸縮性電極16が設けられている。前記伸縮性電極16は第3電極15と同様の導電性および伸縮性を有する材料で形成されている。第2の実施の形態では、リジットな第1電極11の中心部に形成された開口穴11aの内部に、伸縮性電極16が引っ張り荷重を与えられた状態で、前記開口穴11aの縁に固定されている。なお、伸縮性電極16は前記開口穴11aの内縁に接着固定されてもよいし、前記開口穴11aの上縁または下縁に接着固定されている構成であってもよい。
前記第1電極11と伸縮性電極16とは電気的に同電位に設定されている。なお、伸縮性電極16の表面に基材14が重ねられ、その表面に第3電極15が重ねられている。伸縮性電極16と第3電極15とが一対の電極を形成しており、これら一対の電極の間に設けられた基材14とともに、伸張変形部Bを形成している。
伸縮性を有する第2電極13は、その縁部が前記第1電極11の外側の縁部に固定されている。第1電極11と第2電極13とが対向する部分には、絶縁性を有するシーリング部材17が設けられており、第1電極11の縁部と第2電極13の縁部とはシーリング部材17を介して接合されている。このため、第1電極11と第2電極13との間は電気的に絶縁された状態にある。
前記第1電極11と第2電極13との間には、第1の実施の形態同様の絶縁ゲルまたは絶縁流体などからなる流動部材12が充填されている。流動部材12は、シーリング部材17によって第1電極11と第2電極13の縁部を介して外部に漏れ出さないように封止されている。
第2の実施の形態では、図3に示すように、第1電極11および伸縮性電極16と第3電極15との間に電圧eが与えられ、同時に前記第2電極13と第1電極11および伸縮性電極16との間に電圧eが与えられる。
第1電極11および伸縮性電極16と第3電極15との間に電圧eを与えると、第3電極15と伸縮性電極16との間に静電引力が作用してこの間の電極間距離が縮まる。このため、第3電極15と伸縮性電極16との間に設けられた基材14が圧縮する方向に変形させられ、同時に基材14はその面積が広がる方向へ変形させられる。これにより、伸縮性電極16は、変形前に比較して薄く変形しやすい状態に設定される。
このとき同時に、前記第2電極13と、第1電極11および伸縮性電極16との間に電圧eが与えると、前記第2電極13と第1電極11との間に静電引力が作用してこの間の電極間距離が縮まる。このため、第1電極11と第2電極13との間に設けられた流動部材12が圧縮させられる。前記第1電極11はリジットな固定電極であるため、伸縮性を有する材料で形成された第2電極13側が変形する。
図3に示すように、前記第2電極13の断面形状は略円弧型である。そして、第1電極11に対する第2電極13の電極間距離は、電極どうしが対向する領域の中心付近の電極間距離d1が最も長く、周辺部に近づくほど電極間距離d2が短い(d1>d2)。このため、第1電極11と第2電極13との間に発生する静電引力は、周辺部の方が中心部よりも大きい。
図4に示すように、第2電極13の変形は、まず大きな静電引力が発生する周辺部が中心部よりも先に第1電極11に近づくように変形する。そして、第2電極13の変形箇所は、徐々に中心部に近づくように時間差をおいて行われる。このため、第2電極13は周辺部から中心部に向かって徐々に絞り込まれるように変形させられる。よって、流動部材12を中心部に向かって移動させること、すなわち開口穴11aに形成された伸縮性電極16の下面側に集中させることができる。これにより、中心部に移動した流動部材12は伸縮性電極16の下面に潜り込み、前記伸縮性電極16を図示上方(Z1)に押し上げる。上記の通り、伸縮性電極16は薄く変形しやすい状態にある。このため、図4に示すように、伸縮性電極16をZ1方向に確実に凸状に変形させることができる。このとき同時に、基材14および第3電極15が、前記伸縮性電極16とともに凸状に変形して図示Z1方向に突出させられる。すなわち、安定した駆動を実現することが可能となる。
この場合においても、突出変形した部分には静電力によって押し出された流動部材12が満ちているため、外部から力が加わっても圧力が抗力となり、耐荷重が向上する。
また電極同士のショートを避けるため、上記同様にいずれかの電極の内面に絶縁膜を設けてもよいし、弾性を有する半流動性の流動部材12を用いてもよい。
なお、スイッチSWを閉じて電圧eの印加を停止して非通電状態の戻すと、伸張状態にあった第3電極15、基材14および伸縮性電極16が復元し、図3に示す元の初期状態に戻る。
また第2の実施の形態においても、伸張変形部Bが変形する方向を図において図示Z1方向に方向付けすることができる。
また第2の実施の形態では、第2電極13が周辺部から中心部に向かって変形させることができる。すなわち外周部から中心に向かって徐々に静電引力を発生させることができる。このため、流動部材12を効率よく移動させることが可能となる。よって、より低い電圧で、流動部材12を中心部に向かって移動させることができる。このため、電極間に与える電圧を低く抑えることが可能となり、電極間に必要な絶縁耐圧も低くすることが可能となる。
このように、第1の電極11と第2の電極13いずれも固定電極とし、伸張変形部(伸縮性電極16)のみが可撓性を有していれば足りる。すなわち、第1の電極11と第2の電極13は、ともに電極全体が伸張性を有している必要はない。
次に、上記第1、2の形態の変形例について説明する。
図5および図6は本発明の第3の実施の形態としての電歪アクチュエータの断面図であり、図5は動作前の初期状態を示す断面図、図6は動作状態を示す断面図である。
図5に示す電歪アクチュエータ10Cは、リジットな固定電極からなる第2電極13に、第2の導電性および伸縮性を備えた断面略円弧形状からなる第1電極11が、シーリング部材17を介して固定されている。
また基材14は前記第1電極11の中心部に固着されており、この基材14の上に第3電極15が固定されている。前記第1電極11、基材14、および第3電極15が、この電歪アクチュエータ10Cの伸張変形部Cを形成している。
この実施の形態でも、上記同様に第1電極11と第2電極13との間、および第1電極11と第3電極15との間に所定の電圧が与えられる。すると、第1電極11と第3電極15との間の電極間距離が縮んで面積が広がる方向に変形させられ、第1電極11の中心部が伸張させられる。同時に、第1電極11と第2電極13との間の電極間距離も縮む方向に変形させられる。このときの変形動作は、上記第2の実施の形態同様に、第2電極は周辺部から徐々に中心に向かって行われる。その結果、図6に示すように、第1電極11を、その周辺部が第2電極13に接近し、且つ中心部を図示上方(Z1方向)に凸状に突出する状態に変形させることができる。
この場合においても、突出変形した部分には静電力によって押し出された流動部材12が満ちているため、外部から力が加わっても圧力が抗力となり、耐荷重が向上する。
このように、第3の実施の形態では、第2電極13がリジットな固定電極で形成されているため、流動部材12のから伝わる力を第1電極11に直接的に作用させることができる。このため、伸張変形部Cをより十分な駆動力で突出させること、あるいはより大きな変位量(ストローク)で突出させることが可能となる。
図7は本発明の第4の実施の形態としての電歪アクチュエータの初期状態を示す断面図である。
図7に第4の実施の形態として示す電歪アクチュエータ10Dは、上記第1の実施の形態の変形例に相当するものである。
ただし、上記第1の実施の形態では、第2電極13がリジットな固定電極で形成されているのに対し、第4の実施の形態では第1電極11および第2電極13ともに伸縮性を有する電極で形成されている点、および第1電極11の表面と第2電極13の表面の双方に、伸張変形部D1,D2をそれぞれ設けた点で相違している。
この実施の形態では、第1電極11と第2電極13との間に所定の電圧e1が与えられる。同時に、伸張変形部D1を形成する第3電極15aと第2電極13との間、および伸張変形部D2を形成する第3電極15bと第1電極11との間にも所定の電圧e2,e3がそれぞれ与えられる。すなわち、各電極間に電位差が生じるように、各々所定の電圧が印加される。
すると、第1電極11と第2電極13との間は静電引力により対向距離が縮まる方向に変形されて、この間に設けられた流動部材12が圧縮変形させられる。同時に、伸張変形部D1が第2電極13を面積が広がる方向に伸張させ、伸張変形部D2が第1電極11を面積が広がる方向に伸張させる。
このため、流動部材12が中心部に集まって、伸張変形部D1および伸張変形部D2を上下方向にそれぞれ押圧する。このため、伸張変形部D1および伸張変形部D2を、それぞれ上下方向に突出させることができる。
この場合においても、突出変形した部分には静電力によって押し出された流動部材12が満ちているため、外部から力が加わっても圧力が抗力となり、耐荷重が向上する。
なお、前記電圧e2,e3の大きさを調整することにより、上下方向への突出量を調整することが可能である。
図8は本発明の第5の実施の形態としての電歪アクチュエータの初期状態を示す断面図である。
図8に示す電歪アクチュエータ10Eでは第1電極11の表面に、リング状(環状)からなる伸張変形部Fが設けられている点で上記各実施の形態と相違している。前記伸張変形部Fは、リング形状からなる基材14が第1電極11の表面に接合され、その上に同じくリング形状からなる第3電極15が接合されて構成されている。
この実地の形態でも、第1電極11と第2電極13との間、および第1電極11と第3電極15との間に所定の電圧が与えられる。すると、第1電極11のうち、前記伸張変形部Fと対向する部分が薄く面積が広がる方向に伸ばされて変形しやすい状態となる。
このため、第1電極11と第2電極13との間に作用する静電引力により、第1電極11と第2電極13との間の電極間距離が縮まる。このとき、流動部材12からの押し返す力が、第1電極11の下面において図示Z方向に作用する。そして、この押し返す力は、変形しやすい状態にある伸張変形部Fと対向する部分に環状に作用する。このため、前記伸張変形部Fが凸状に変形させられ、電歪アクチュエータ10Eの外周部をリング状のままZ1方向に突出させることができる。
この場合においても、突出変形した部分には静電力によって押し出された流動部材12が満ちているため、外部から力が加わっても圧力が抗力となり、耐荷重が向上する。
このように、上記いずれの実施の形態においても、第1電極と第2電極からなる平行平板型の電極側に、伸張変形部を設けて電圧を与えることにより、前記伸張変形部を凸状に突出変形させることができる。
上記実施の形態では、電歪アクチュエータの外観形状が円形の場合について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、四角形状を始めとする多角形状で構成されるものであってもよい。ただし、効率良く十分な強度、耐荷重、駆動力を得るには、円形に近い方が好ましい。
本発明の第1の実施の形態としての電歪アクチュエータの初期状態を示す断面図、 第1の実施の形態の動作状態を示す断面図、 本発明の第2の実施の形態としての電歪アクチュエータの初期状態を示す断面図、 第2の実施の形態の動作状態を示す断面図 本発明の第3の実施の形態としての電歪アクチュエータの初期状態を示す断面図、 第3の実施の形態の動作状態を示す断面図、 本発明の第4の実施の形態としての電歪アクチュエータの初期状態を示す断面図、 本発明の第5の実施の形態としての電歪アクチュエータの初期状態を示す断面図、
符号の説明
10A,10B,10C,10D,10E,10F 電歪アクチュエータ
11 第1電極
12 流動部材
13 第2電極
14 基材
15,15a,15b 第3電極
16 伸縮性電極
17 シーリング部材
A,B,C,D1,D2,E,F 伸張変形部

Claims (12)

  1. 駆動信号に応じて面積を広げる方向に伸張可能な伸張変形部と、前記伸張変形部に接合された第1電極と、前記第1電極と対向配置された第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に充填された流動部材とを有することを特徴とする電歪アクチュエータ。
  2. 前記第1電極と前記第2電極の少なくとも一方が伸縮性を有していることを特徴とする請求項1記載の電歪アクチュエータ。
  3. 前記第1電極が開口穴を備え、前記開口穴に前記伸張変形部が設けられている請求項1または2記載の電歪アクチュエータ。
  4. 前記第1電極と第2電極との電極間距離は、電極どうしが対向する領域の中心部よりも周辺側の方が短く形成されている請求項1ないし3のいずれかに記載の電歪アクチュエータ。
  5. 前記伸張変形部が、前記第1電極又は第2電極の中心部に設けられている請求項1ないし4のいずれかに記載の電歪アクチュエータ。
  6. 前記伸張変形部が環状である請求項1ないし4のいずれかに記載の電歪アクチュエータ。
  7. 前記伸張変形部は、互いに対向配置された伸張性を有する一対の電極と、前記一対の電極の電極間に設けられた伸縮性を有する基材で形成されている請求項1ないし6のいずれか記載の電歪アクチュエータ。
  8. 前記第1電極と、前記伸張変形部の前記一対の電極の一方が導通している請求項7記載の電歪アクチュエータ。
  9. 前記第1電極と、前記伸張変形部の前記一対の電極の一方が一体とされて形成されている請求項7記載の電歪アクチュエータ。
  10. 前記第1電極と前記第2電極との間、および前記第2電極と前記伸張変形部を形成する他方の電極との間に、所定の電圧が与えられて駆動される請求項7ないし9のいずれかに記載の電歪アクチュエータ。
  11. 前記第1電極と第2電極との接合部が、シーリング部材で封止されている請求項1ないし10のいずれか記載の電歪アクチュエータ。
  12. 前記第2電極側にも伸張変形部が形成されている請求項1ないし11のいずれかに記載の電歪アクチュエータ。
JP2007190525A 2007-07-23 2007-07-23 電歪アクチュエータ Withdrawn JP2009027065A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007190525A JP2009027065A (ja) 2007-07-23 2007-07-23 電歪アクチュエータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007190525A JP2009027065A (ja) 2007-07-23 2007-07-23 電歪アクチュエータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009027065A true JP2009027065A (ja) 2009-02-05

Family

ID=40398567

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007190525A Withdrawn JP2009027065A (ja) 2007-07-23 2007-07-23 電歪アクチュエータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009027065A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011100861A (ja) * 2009-11-06 2011-05-19 Murata Mfg Co Ltd アクチュエータ
WO2021075263A1 (ja) * 2019-10-17 2021-04-22 積水ポリマテック株式会社 導電部材

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011100861A (ja) * 2009-11-06 2011-05-19 Murata Mfg Co Ltd アクチュエータ
WO2021075263A1 (ja) * 2019-10-17 2021-04-22 積水ポリマテック株式会社 導電部材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2010201578B2 (en) Electroactive polymer pre-strain
EP1665880B1 (en) Surface deformation electroactive polymer transducers
CN111102264A (zh) 具有可密封边缘区域的致动器
TW201444127A (zh) 電活性聚合物驅動光圈
AU2003300577A1 (en) Foil-type switching element with multi-layered carrier foil
WO2019059100A1 (ja) 振動ユニット
US20100033054A1 (en) Patterned dielectric elastomer actuator and method of fabricating the same
JP2009027065A (ja) 電歪アクチュエータ
KR102655316B1 (ko) 불균일 공간 전하층과 유전성 유체를 이용한 주머니 형태의 유연 구동기
JP2022159168A (ja) 人工筋肉のための非対称電極絶縁体
JP2020057340A (ja) 触感提示装置
JP2008211922A (ja) 高分子静電型アクチュエータ
JP5129998B2 (ja) 電歪素子
JP2003346626A (ja) 圧電駆動リレー
CN108281542B (zh) 一种仿生人工驱动装置
ATE343846T1 (de) Folienartiges schaltelement
WO2018235658A1 (ja) 誘電エラストマートランスデューサーおよび誘電エラストマー駆動装置
US20210391529A1 (en) Manufacturing method of dielectric elastomer transducer, and dielectric elastomer transducer
JP2006204099A (ja) 電歪ポリマーアクチュエータ
JP5138691B2 (ja) 静電アクチュエータ
JP2009232523A (ja) 電歪型アクチュエータおよび電歪型アクチュエータの製造方法
JP4967019B2 (ja) 電歪アクチュエータ
US20140054155A1 (en) Long-stroke dome-shaped movable contact piece
JP4661110B2 (ja) 高分子アクチュエータ
JP2020025392A (ja) アクチュエーター

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20101005