JP4793441B2 - 圧電マイクロポンプ - Google Patents

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    • F04B43/02Machines, pumps, or pumping installations having flexible working members having plate-like flexible members, e.g. diaphragms
    • F04B43/04Pumps having electric drive
    • F04B43/043Micropumps
    • F04B43/046Micropumps with piezoelectric drive

Description

本発明は圧電マイクロポンプ、詳しくは屈曲変形する圧電素子を用いたマイクロポンプに関するものである。
従来より、電圧印加によりベンディングモードで屈曲変形する圧電素子を用いたマイクロポンプが知られている。特許文献1には、ポンプ本体にポンプ室を形成し、このポンプ室の天井壁を構成するダイヤフラムの背面に圧電素子を貼り付けたマイクロポンプが開示されている。
図9の(a)は特許文献1に示されたポンプ構造の概略を示したものである。ケース20にはポンプ室21が設けられ、ポンプ室21の天井壁を構成するダイヤフラム22の上に圧電素子23が貼り付けられている。ダイヤフラム22としては、ポリイミドのような有機材料が使用されている。ところが、圧電素子23が屈曲変形したとき、図9の(b)のように圧電素子23の屈曲によって発生するはずのポンプ室21の容積変化の一部が、圧電素子23の両端部分のダイヤフラム22の変位によって無駄になってしまうという問題がある。例えていえば、圧電素子23がダイヤフラム22を介して浮いて動いているだけの状態になり、圧電素子23の変位をポンプ室21の容積変化として十分に伝えることができない。このような現象が生じる理由は、例えば圧電素子23がポンプ室21に向かって凸に変形し、ポンプ室21に満たされた非圧縮性流体(液体)を押し出そうとする時、ダイヤフラム22には液圧がかかり、この液圧によってダイヤフラム22の周辺部(圧電素子23が貼り付けられていない部分)がポンプ室21と逆方向に変位するからである。逆に、圧電素子23がポンプ室21に向かって凹に変形した時は、ダイヤフラム22の周辺部がポンプ室21方向に撓む。
ダイヤフラム22が金属板のような硬質材料で形成されておれば、ダイヤフラム22の周辺部の撓みを抑制できるので、図9の(b)のような現象は発生しない。しかし、ダイヤフラム22が硬いと圧電素子23の屈曲変形を阻害して振幅が小さくなり、ポンプ室21の容積変化が小さくなる。また、ポンプの駆動周波数を下げてしまう結果、ポンプの流体輸送能力が低下するという問題がある。さらに、従来の場合は、ダイヤフラム22の中央に圧電素子23を貼り付けることができなければ、左右の変位のバランスが崩れ、ポンプ室21の容積変化を正確に伝えることができない。そのため、ダイヤフラム22と圧電素子23の貼付位置精度を高くする必要がある。
特開2003−214349号公報
そこで、本発明の好ましい実施形態の目的は、ダイヤフラムが柔らかい材料で形成されていても、圧電素子の変位をポンプ室の容積変化として無駄なく伝えることができ、流体輸送能力の優れた圧電マイクロポンプを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、ポンプ室をダイヤフラムで隔離し、ダイヤフラムの背面に圧電素子を配置し、圧電素子の屈曲変形によりダイヤフラムを追従変形させ、ポンプ室を容積変化させてポンプ室内の流体を輸送する圧電マイクロポンプにおいて、上記圧電素子の背面に当接してこれを支持する支持部材が設けられ、上記圧電素子は上記ダイヤフラムの可変位領域より小形に形成されており、上記ダイヤフラムには上記圧電素子より外周側の全周に亘って、上記圧電素子が配置されていない余白部が設けられていることを特徴とする圧電マイクロポンプを提供する。
圧電素子に交番電圧(矩形波電圧または交流電圧)を印加すると、圧電素子が板厚方向に屈曲変形し、ダイヤフラムも追従して変形する。ダイヤフラムが柔らかい材料で形成されていると、ポンプ室内に満たされた流体の圧力変化のため、ダイヤフラムの周辺部(圧電素子が配置されていない部分)が圧電素子と逆方向に撓み、圧電素子の変位をポンプ室の容積変化として十分に伝えることができない。しかし、圧電素子の背面が支持部材によって支持されているので、ダイヤフラムの周辺部の逆方向の撓みを支持部材が規制し、圧電素子が浮いた状態になるのを防止する。その結果、圧電素子の変位をポンプ室の容積変化として確実に伝えることができ、流体輸送能力を向上させることができる。
圧電素子の背面は支持部材に対して接触しているだけで、接着などで拘束されている訳ではない。そのため、支持部材が圧電素子の屈曲変位を制限せず、圧電素子を効率よく駆動させることができる。なお、本発明でダイヤフラムの背面とは、ダイヤフラムのポンプ室と反対側の面のことであり、圧電素子の背面とは、圧電素子のポンプ室と反対側の面のことである。
圧電素子をダイヤフラムの中央に貼り付けることが好ましいが、本発明は中央部からズレが生じても、支持部材によって圧電素子の背面方向へのずれが規制されるので、性能低下を生じにくい。また、ダイヤフラムが圧電素子に比べてかなり大きい場合でも性能低下を生じにくい。柔かい(ヤング率の低い)ダイヤフラムを使用でき、低電圧駆動の圧電素子でもポンプ作用を得やすい。
支持部材としては、例えばダイヤフラムを支持しているケースの内壁を用いてもよいし、ケースの内側に別部材を配置してもよい。支持部材はケースなどと同様な比較的硬質の材料で形成してもよいし、ゴムなどの弾性体を用いてもよい。ダイヤフラムは、従来と同様にポリイミドのような有機材料でもよいし、ゴム、エラストマなど任意の弾性材料も使用できる。金属板も使用可能であるが、望ましくはヤング率が20MPa以下、厚さが100μm以下の柔弾性材料がよい。
好ましい実施形態によれば、支持部材は非駆動時における圧電素子の背面全面を支持する平面部材がよい。この場合には、圧電素子がポンプ室に向かって凸となるように変形したときには支持部材が圧電素子の外周部背面または両端部背面を支持し、圧電素子がポンプ室に向かって凹となるように変形したときには支持部材が圧電素子の中央部背面を支持することができる。そのため、圧電素子がいずれの向きに変形した場合でもダイヤフラムを常にポンプ室方向に変位させ、ポンプ室の体積を減少させることができる。その結果、ポンプ室の流体を確実に押し出すことができ、流体輸送能力を向上させることができる。
好ましい実施形態によれば、圧電素子は長方形に形成され、支持部材は圧電素子の長手方向両端部の背面を支持し、圧電素子の中央部背面側には圧電素子が屈曲変形可能な空間が設けられているものがよい。圧電素子の形状としては、円板形や長方形などがあるが、長方形状の圧電素子をその長手方向両端部(短辺側の2辺)を支点とするモードで屈曲変位させた場合、円板状の圧電素子をその外周部を支点とするモードで屈曲変位させた場合よりも大きな変位体積が得られる。そのため、長方形の圧電素子をダイヤフラム駆動用アクチュエータとして使用すれば、ポンプ効率を向上させることができる。支持部材が圧電素子の背面全面を支持した場合には、圧電素子がいずれの向きに変形したときでもダイヤフラムを常にポンプ室方向に変位させることができるが、圧電素子がポンプ室に対して凹に変形したときの変位体積が凸に変形したときに比べて小さい。そこで、支持部材が圧電素子の長手方向両端部の背面を支持する構造とすることにより、圧電素子がポンプ室に向かって凸に変形する場合は、ダイヤフラムの中央部を押し上げ、圧電素子がポンプ室に向かって凹に変形する場合は、ダイヤフラムの中央部を下方に引張るように変位する。いずれの場合も大きな変位体積を得ることができる。従って、ポンプ室の体積を周期的に大きく変動させることができ、ポンプ効率を高めることができる。
好ましい実施形態によれば、圧電素子はダイヤフラムの可変位領域より小形に形成されており、ダイヤフラムの圧電素子より外周側の全周に亘って、圧電素子が配置されていない余白部が設けられている構造とするのがよい。圧電素子をダイヤフラムの可変位領域と同等な大きさにした場合、ダイヤフラムに余白部分が殆どないので、圧電素子が変位した時にダイヤフラムの一部に過大な力がかかり、圧電素子の変位が制約される可能性がある。これに対し、圧電素子をダイヤフラムの可変位領域より小形とし、圧電素子より外周側にダイヤフラムの余白部分を設けた場合には、圧電素子が変位した時にダイヤフラムの余白部分が自由に伸縮することができ、圧電素子の変位を拘束しない。そのため、圧電素子が自由に屈曲変位でき、ポンプ効率が向上する。
好ましい実施形態によれば、圧電素子をダイヤフラムに面接着するのがよい。この場合には、ダイヤフラムが圧電素子と密着して動くことにより、圧電素子の変位を確実にダイヤフラムに伝えることができる。また、圧電素子が左右にフリーに動くのを防止することができる。接着剤としては、ダイヤフラムと同様にシリコーン系やウレタン系などの弾性接着剤を用いるのがよい。なお、圧電素子をダイヤフラムの中央部に対して多少位置ずれしていても、ポンプ効率に大きな影響がない。
好ましい実施形態によれば、ダイヤフラムと支持部材との厚み方向隙間を圧電素子の厚みより狭く設定し、圧電素子をダイヤフラムの弾性によって支持部材に押し付けるようにするのがよい。ダイヤフラムの弾性によって圧電素子を予め支持部材に押しつけて保持することができる。圧電素子と支持部材とを確実に接触させることができるため、圧電素子の屈曲変形により、ポンプ室の体積を確実に変動させることができる。このようにダイヤフラムの弾性によって圧電素子を予め支持部材に押しつけて保持する場合には、圧電素子とダイヤフラムとを接着しなくてもよい。接着しない場合には、圧電素子がダイヤフラムに拘束されずに自由に変位できるので、圧電素子を低電圧で効率よく駆動することができる。なお、圧電素子とダイヤフラムとを接着しない場合、圧電素子がダイヤフラムに対して平面方向に位置ずれを起こすことがある。そこで、支持部材に圧電素子の外周面を所定の隙間をもって位置規制する周壁部を設けるのがよい。この場合には、圧電素子の位置ずれを防止できるとともに、圧電素子の変位に対して周壁部が拘束力を持たないので、圧電素子を効率よく駆動することができる。
発明の好ましい実施形態の効果
以上のように、本発明によれば、圧電素子の背面を支持部材によって支持したので、ダイヤフラムの周辺部の変位を支持部材が規制し、圧電素子が浮いた状態になるのを防止できる。その結果、圧電素子の変位をポンプ室の容積変化として確実に伝えることができ、流体輸送能力を向上させることができる。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、実施例に基づいて説明する。
図1〜図4は本発明にかかる圧電マイクロポンプの第1実施例を示す。本実施例のマイクロポンプPは、底板1と、圧電素子2と、ダイヤフラム3と、枠体4と、天板5とで構成され、これら部品が互いに積層接着されている。
底板1は、例えばガラスエポキシ基板や樹脂材料によって形成されており、中央部に振動室を構成する長方形の凹部1aが形成されている。本実施例では、後述するように凹部1aの底壁1a1 が圧電素子2の背面に当接してこれを支持する支持部材となっている。凹部1aの底面には、圧電素子2のリード線2aを引き出すための2つの引き出し孔1bと、振動室を大気に開放するための複数の貫通孔1cとが形成されている。凹部1aの深さは、圧電素子2の厚みと同等または僅かに浅い。
圧電素子2は長方形に形成され、凹部1aに収納されている。圧電素子2の外形寸法は凹部1aの内寸より小さく、圧電素子2を凹部1aに収納した状態で圧電素子2の4つの辺と凹部1aの内側縁との間に所定の隙間δ(図3参照)が形成される。この隙間δは、圧電素子2が屈曲変位したとき、ダイヤフラム3の十分に伸びることができる余白部分3aの幅に対応する。この実施例の圧電素子2は公知のバイモルフ型セラミック圧電素子である。圧電素子2の下面の電極には2本のリード線2aが接続されており、これらリード線2aに矩形波信号または交流信号を印加することにより、長手方向両端部(短辺側の2辺)を支点とし、長手方向中央部を最大変位点とするベンディングモードで屈曲振動させることができる。なお、圧電素子2としては、ユニモルフ型圧電素子でもよい。
ダイヤフラム3はゴム、エラストマ、軟質樹脂のような弾性シート材料で、底板1と同一外形に形成されている。ダイヤフラム3の背面、つまり振動室側の面には接着剤が全面に塗布されており、ダイヤフラム3を圧電素子2が収納された底板1上に密着させることにより、圧電素子2とダイヤフラム3とが面接着されるとともに、底板1の凹部1aを除く上面とダイヤフラム3とが接着される。
枠体4は、例えばガラスエポキシ基板や樹脂材料によって構成されており、ポンプ室6を形成するため長方形枠状に形成されている。枠体4の1つの短辺側側面の外側に流入通路7を形成するための側壁部4aが設けられ、1つの長辺側側面の外側に排出通路8を形成するための側壁部4bが設けられている。枠体4の内側(ポンプ室)と流入通路7との間の側壁には流入孔4cが形成され、この流入孔4cのポンプ室側の側面にはポンプ室6への液体の流入のみを許容する逆止弁10が取り付けられている。枠体4の内側(ポンプ室)と排出通路8との間の側壁には排出孔4dが形成され、この排出孔4dの排出通路側の側面にはポンプ室6からの液体の排出のみを許容する逆止弁11が取り付けられている。この例では、逆止弁10,11をゴムなどの弾性シートで構成したが、これに限るものではない。枠体4の下面はダイヤフラム3の上面に接着されている。
天板5は、例えばガラスエポキシ基板や樹脂材料によって構成されており、枠体4の上面に接着されている。天板5を接着することにより、天板5とダイヤフラム3との間にポンプ室6と流入通路7と排出通路8とが形成される。流入通路7および排出通路8にはそれぞれチューブ9a,9bが接続され、チューブ9a,9bを介して図示しない液体供給部および液体排出部と接続されている。この実施例では、チューブ9a,9bとしてシリコンチューブを用いた。
図5は上記マイクロポンプPの動作を説明するための概略図であり、(a)は非駆動時または電圧切替時、(b)は圧電素子2が上に凸に変形した時、(c)は圧電素子2が下に凸に変形した時を示す。
図6の(a)は、圧電素子2に印加される交番電圧を示す。圧電素子2に+Vと−Vの間で変化する交番電圧を印加すると、例えば+Vの半周期の間、圧電素子2は図5の(b)のように上に凸に変形し、−Vの半周期の間、圧電素子2は図5の(c)のように下に凸に変形する。電圧切替え時には、(a)のように圧電素子2は平面形状に復帰するため、ダイヤフラム3も平坦に戻る。なお、電圧の向きと圧電素子2の変形の向きは、圧電素子2の分極方向に関係するので、上記とは逆に+Vの半周期の間、圧電素子2を下に凸に変形させ、−Vの半周期の間、圧電素子2を上に凸に変形させることもできる。
圧電素子2が上に凸に変形したとき、ダイヤフラム3の中央部がポンプ室6に向かって変位し、ポンプ室6内の液体を押し出す。このとき、ポンプ室6内の液圧によってダイヤフラム3は逆方向に押されるが、圧電素子2の長手方向両端部が底板1の凹部1aの底壁1a1 に接触して支持されるので、ダイヤフラム3がポンプ室6と逆方向に撓むことがなく、効率よく液体を押し出すことができる。なお、幅δを持つダイヤフラム3の余白部分3aが4辺に設けられているので、圧電素子2が上に凸に変形したとき、圧電素子2の短手方向両端部(長辺側の2辺)に対応する余白部分3aが伸びることで、圧電素子2の変位が拘束されることなく、大きく屈曲変形することができる。逆に、圧電素子2が下に凸に変形したとき、圧電素子2の長手方向中央部が底板1の凹部1aの底壁1a1 に接触するので、圧電素子2の両端部が持ち上がり、ダイヤフラム3の周辺部がポンプ室6に向かって変位し、ポンプ室6内の液体を押し出す。このときも、圧電素子2の長手方向両端部(短辺側の2辺)および短手方向両端部(長辺側の2辺)に対応する余白部分3aが伸びることで、圧電素子2の変位が強く拘束されることなく、圧電素子2が屈曲変形することができる。
図6の(b)は上記マイクロポンプPの吐出流量の変化を示す。上記のように圧電素子2がいずれの向きに変形した場合でもダイヤフラム3を常にポンプ室6方向に変位させるので、ポンプ室6から液体を吐出する間隔が短く、ポンプ室6からほぼ間断なく液体を吐出することができる。圧電素子2が上に凸に変化した時の吐出流量は、圧電素子2が下に凸に変化した時の吐出流量に比べて大きい。そのため、図6の(b)に示すように、大流量吐出と小流量吐出とが交互に現れる。
上記構成のマイクロポンプにおいて、ポンプ室6の大きさを25.5mm×12.5mm×1.6mmとし、圧電素子2に±5V、17Hzの矩形波状の電圧を印加して駆動したとき、吐出流量は6.4μl/s、ポンプ圧は350Paを得ることができた。
図7は本発明の好ましい第2実施例を示す。この実施形態は、第1実施例におけるダイヤフラム3と底板1の凹部底壁1a1 との隙間Hを、圧電素子2の厚みTより狭くした例である。この場合には、ダイヤフラム3の弾性によって圧電素子2を底壁1aに押しつけて保持することができる。そのため、圧電素子2とダイヤフラム3とを接着しなくてもよい。但し、圧電素子2とダイヤフラム3とを接着してもよいことは勿論である。
圧電素子2とダイヤフラム3とを接着しない場合には、両者を接着した場合に比べて圧電素子2がより自由に屈曲変形することができ、大きな変位を得ることができる。そのため、ポンプ効率が向上する。
図8は本発明の好ましい第3実施例を示す。図8の(a)は非駆動時または電圧切替時、図8の(b)は圧電素子2が上に凸に変形した時、図8の(c)は圧電素子2が下に凸に変形した時である。
この実施例では、底板1の凹部1aに、圧電素子2の長手方向両端部つまり短辺側の2辺を支持する枕部(支持部材)1dを設けたものである。圧電素子2は枕部1dの上に載っているだけで、接着はされていない。枕部1dは底板1と一体に形成してもよいし、別部品を底板1上に固定してもよい。枕部1dの間には、圧電素子2が自由に変形できる振動空間1eが設けられている。
上記のように、圧電素子2の長手方向両端部を枕部1dで支持し、圧電素子2を振動室内部で持ち上げる構造とする。これにより、(b)のように圧電素子2が上に凸に変形する場合は、圧電素子2は中央部付近でダイヤフラム3を上方に押し上げ、ポンプ室6の容積を縮小させるため、ポンプ室6内の液体を押し出すことができる。一方、(c)のように圧電素子2が下に凸に変形する場合は、ダイヤフラム3を下方に引張るように変位する。枕部1dの間には振動空間1eが設けられているので、圧電素子2の中央部は下方へ大きく変位できる。圧電素子2の下方への変位に追従してダイヤフラム3も一体に変位し、ポンプ室6の容積を拡大できる。そのため、ポンプ室6へ液体を吸い込むことができる。
この実施例では、圧電素子2が下に凸に変形するとき、ポンプ室6へ液体を吸い込み、圧電素子2が上に凸に変形するとき、ポンプ室6の液体を排出できる。圧電素子2が上下に屈曲変位するとき、圧電素子2の両端部を枕部1dが常に支持しているので、圧電素子2が浮いた状態にならず、圧電素子2の変位をポンプ室6の容積変化として効果的に伝えることができるこの実施例のマイクロポンプでは、第1実施例と異なり、圧電素子2のポンプ室6と逆方向の屈曲を有効に活用できるため、ポンプの吐出流量を大きくでき、ポンプ効率を高めることができる。
上記実施例では、圧電素子2としてバイモルフ型の圧電素子を用いた。この圧電素子は、交番電圧を印加することで、両方向に同等の屈曲変位をさせるものであるが、例えば一方向にのみ大きな変位が得られる圧電素子を使用してもよい。第1実施例では圧電素子2の上に凸の変形が吐出量に大きく影響するので、上方向にのみ大きな変位が得られる圧電素子を使用することで、ポンプ効率を高めることができる。なお、一方向にのみ大きな変位が得られる圧電素子は、中間層に対して上下で非対称な積層構造にすることにより実現できる。また、上下で対称な積層構造であっても、印加電圧を正負で非対称にして、一方側にのみ大きな電圧を印加することにより、一方側にのみ大きく変位させることができる。さらに両者を組み合わせることで、より大きな変位を得ることもできる。
上記実施例では、長方形の圧電素子を用いたが、正方形や円形の圧電素子を用いることもできる。但し、長方形の圧電素子の場合、正方形や円形の圧電素子より大きな変位体積が得られるので、小型で効率のよいマイクロポンプを実現できる利点がある。
上記実施例では、圧電素子の背面を支持する支持部材として、ケースを構成する底板を用いたが、ケースとは別の部材を用いてもよい。この場合、支持部材は硬質材料に限らず、弾性ゴム等の軟質材料を使用してもよい。さらに、ケースは図2に示すように底板と枠体と天板とで構成したものに限らず、ダイヤフラムによってポンプ室を隔離でき、圧電素子の背面を支持する支持部材を設けることができる構造であれば、如何なる構造であってもよい。
本発明に係る圧電マイクロポンプの第1実施例の斜視図である。 図1に示す圧電マイクロポンプの分解斜視図である。 図1に示す圧電マイクロポンプの縦断面図である。 図3のIV−IV線断面図である。 図1に示す圧電マイクロポンプの作動を示す概略断面図であり、(a)は非駆動時、(b)は上に凸の状態、(c)は下に凸の状態を示す。 (a)は圧電素子に印加される交番電圧を示し、(b)はマイクロポンプの吐出流量の変化を示す。 本発明の第2実施例の概略断面図である。 本発明の第3実施例の概略断面図であり、(a)は非駆動時、(b)は上に凸の状態、(c)は下に凸の状態を示す。 従来のマイクロポンプの一例の断面図であり、(a)は非駆動時、(b)は圧電素子が変形した状態を示す。
符号の説明
P マイクロポンプ
1 底板
1a 凹部(振動室)
1a1 底壁(支持部材)
1d 枕部(支持部材)
2 圧電素子
3 ダイヤフラム
3a 余白部
4 枠体
5 天板
6 ポンプ室
7 流入通路
8 排出通路
10,11 逆止弁

Claims (5)

  1. ポンプ室をダイヤフラムで隔離し、ダイヤフラムの背面に圧電素子を配置し、圧電素子の屈曲変形によりダイヤフラムを追従変形させ、ポンプ室を容積変化させてポンプ室内の流体を輸送する圧電マイクロポンプにおいて、
    上記圧電素子の背面に当接してこれを支持する支持部材が設けられ、
    上記圧電素子は上記ダイヤフラムの可変位領域より小形に形成されており、上記ダイヤフラムには上記圧電素子より外周側の全周に亘って、上記圧電素子が配置されていない余白部が設けられていることを特徴とする圧電マイクロポンプ。
  2. 上記支持部材は、非駆動時における上記圧電素子の背面全面を支持する平面部材であることを特徴とする請求項1に記載の圧電マイクロポンプ。
  3. 上記圧電素子は長方形に形成され、上記支持部材は上記圧電素子の長手方向両端部の背面を支持し、上記圧電素子の中央部背面側には上記圧電素子が屈曲変形可能な空間が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の圧電マイクロポンプ。
  4. 上記圧電素子は上記ダイヤフラムに面接着されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の圧電マイクロポンプ。
  5. 上記ダイヤフラムと上記支持部材との厚み方向隙間は、上記圧電素子の厚みより狭く設定されており、上記圧電素子は上記ダイヤフラムの弾性によって上記支持部材に押し付けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の圧電マイクロポンプ。
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